JPH10271395A - 固体撮像装置およびその駆動方法 - Google Patents

固体撮像装置およびその駆動方法

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JPH10271395A
JPH10271395A JP9069469A JP6946997A JPH10271395A JP H10271395 A JPH10271395 A JP H10271395A JP 9069469 A JP9069469 A JP 9069469A JP 6946997 A JP6946997 A JP 6946997A JP H10271395 A JPH10271395 A JP H10271395A
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solid
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JP9069469A
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Koichi Harada
耕一 原田
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 感度の低下および飽和信号電荷量の減少を防
止し、飽和信号電荷量の減少によるS/Nやダイナミッ
クレンジ等の特性の悪化を防ぐ。 【解決手段】 固体撮像装置1は、縦型オーバーフロー
ドレイン構造を持ちかつ行列状に配列された光電変換を
なす多数のセンサ部11と、これらセンサ部11から信
号電荷を読み出す読み出しゲート部12と、読み出しゲ
ート部12によって読み出された信号電荷を垂直転送す
る垂直転送部13とを有する固体撮像素子10と、セン
サ部11への入射光を遮断して露光の終了時間を決定す
る遮光手段であるメカニカルシャッタ20と、露光の終
了直後から所定の放置時間が経過した後にセンサ部11
より信号電荷が読み出されるように読み出しゲート部1
2にタイミング信号を与えるタイミング信号発生手段で
あるタイミング信号発生回路30とを備えて構成されて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固体撮像装置およ
びその駆動方法に関し、特に縦型オーバーフロードレイ
ン構造を持つCCD(Charge Coupled Device)型固体撮
像素子(以下、CCD撮像素子と記す)を用いた固体撮
像装置およびその駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の固体撮像装置としては、例えば図
2に示すような縦型オーバーフロードレイン構造を持つ
CCD撮像素子を用いたものが知られている。すなわ
ち、このCCD撮像素子では、N型の基板50の表面に
P型のウエル領域51が形成されており、このウエル領
域51の表面に入射光をその光量に応じた電荷量の信号
電荷に光電変換して蓄積するセンサ部11が形成されて
いる。センサ部11は、ウエル領域51の表面側に形成
されたN+ 型の信号電荷蓄積領域52と、この上層に形
成されたP+ 型の正孔蓄積領域53とからなっている。
センサ部11の横方向には、P型の読出しチャネル領域
54を介してN+ 型の信号電荷転送領域55およびP+
型のチャネルストッパ領域56が形成されている。さら
に信号電荷転送領域55の下層には、P+ 型の不純物拡
散領域57が形成されている。
【0003】上記信号電荷転送領域55および読出しチ
ャネル領域54の上方には、ゲート絶縁膜58を介して
転送電極59が設けられている。そして、読出しチャネ
ル領域54とその上の転送電極59の一部によって、セ
ンサ部11に蓄積された信号電荷を読みだす読み出しゲ
ート部12が構成され、信号電荷転送領域55およびそ
の上の転送電極59によって、読み出しゲート部12を
介して読みだされた信号電荷を垂直転送する垂直電荷転
送部(以下、垂直転送部と記す)13が構成されてい
る。また転送電極59の上には絶縁膜60が形成され、
この絶縁膜60上は、センサ部11の開口部11aを除
いてアルミニウム遮光膜61によって覆われている。
【0004】このようなCCD撮像素子においてセンサ
部11に蓄積される信号電荷の電荷量Qは、図7のポテ
ンシャル分布に示すように、P型のウエル領域51で構
成されるオーバーフローバリアOFBのポテンシャルバ
リアの高さによって決定される。すなわち、このオーバ
ーフローバリアOFBはセンサ部11に蓄積される飽和
信号電荷量QS を決めるものである。そして、センサ部
11に入射する光量が増えて蓄積信号電荷量が飽和信号
電荷量QS を越えた場合に、その越えた信号電荷がオー
バーフローバリアOFBを越え、基板50に掃き出され
る。なお、オーバーフローバリアOFBのポテンシャル
は、オーバーフロードレインバイアス、つまり基板50
に与える基板バイアスVsub によって制御可能となって
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した縦
型オーバーフロードレイン構造のCCD撮像素子では、
センサ部の蓄積信号電荷が飽和信号電荷量を越えたオー
バーフロー状態でも、センサ部が入射光に対して感度特
性を持つ、いわゆるニー(Knee)特性を有してい
る。すなわち、信号電荷がオーバーフローバリアOFB
を越え、これに伴ってオーバーフロー電流が流れること
でオーバーフローバリアOFBのポテンシャルバリアの
高さが高くなっていくため、ニー特性を持つのである。
したがって、ニー特性を有するCCD撮像素子では、セ
ンサ部のニー部分の蓄積信号電荷量Q kneeが増大してし
まい、例えば飽和信号電荷量QS の2倍程度にもなって
いる。そして、これに伴って垂直転送部の取り扱い電荷
量もセンサ部の飽和信号電荷量QS の2倍以上必要にな
るため、構造的に垂直転送部の幅を大きく形成しなけれ
ばならないという不都合が生じている。
【0006】垂直転送部の幅を大きく形成すると、セル
面積を一定とした場合、必然的にセンサ部の面積を縮小
化せざるを得なくなることから、感度の低下を招く。ま
た、センサ部の面積の縮小化はセンサ部の飽和信号電荷
量QS の減少につながり、結果としてS/Nやダイナミ
ックレンジ等の特性を悪化させる。したがって、感度の
低下および飽和信号電荷量QS の減少を防止でき、飽和
信号電荷量QS の減少によるS/Nやダイナミックレン
ジ等の特性の悪化を防ぐことができる固体撮像装置およ
びその駆動方法の技術の開発が切望されている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明に係る固体撮像装置は、縦型オーバーフロード
レイン構造を持ちかつ行列状に配列された光電変換をな
す多数のセンサ部と、これらセンサ部から信号電荷を読
み出す読み出しゲート部と、読み出しゲート部によって
読み出された信号電荷を転送する電荷転送部とを有する
固体撮像素子と、センサ部への入射光を遮断して露光の
終了時間を決定する遮光手段と、露光の終了直後から所
定の放置時間が経過した後にセンサ部より信号電荷が読
み出されるように読み出しゲート部にタイミング信号を
与えるタイミング信号発生手段とを備えた構成となって
いる。
【0008】本発明に係る固体撮像装置の駆動方法は、
縦型オーバーフロードレイン構造を持ちかつ行列状に配
列された光電変換をなす多数のセンサ部から信号電荷を
読み出し、電荷転送部によってこの読み出された信号電
荷を転送する固体撮像素子を備えた固体撮像装置を駆動
する方法であって、センサ部への入射光を遮断すること
により露光を終了し、この露光の終了直後から所定の時
間が経過した後に前記センサ部からの信号電荷の読み出
しを行うようにする。
【0009】本発明の固体撮像装置では、遮光手段によ
ってセンサ部への入射光が遮断されることで露光が終了
する。露光終了後はセンサ部に光が入射されないため光
電変換が行われず、したがって露光終了後、所定の放置
時間が経過した後にオーバーフローバリアを越える信号
電荷の量が、露光の終了直後にオーバーフローバリアを
越える信号電荷の量よりも減少する。このため、所定の
放置時間が経過した後に、オーバーフローバリアを越え
る信号電荷によりオーバーフローバリアのポテンシャル
バリアの高さが高くなる現象が抑えられ、センサ部に蓄
積されている信号電荷においてニー部分の蓄積信号電荷
量が低減する。よって、所定の放置時間が経過した後に
タイミング信号発生手段から読み出しゲート部にタイミ
ング信号を与え、センサ部から信号電荷の読み出しを行
うことで、ニー部分の蓄積信号電荷量の少ない信号電荷
が得られる。
【0010】本発明の固体撮像装置の駆動方法では、セ
ンサ部への入射光を遮断することにより露光を終了させ
るため、露光終了後にセンサ部が光電変換を行うことが
防止される。そして、露光の終了直後から所定の放置時
間が経過した後にセンサ部から信号電荷を読み出すこと
から、上記発明と同様の理由により、ニー部分の蓄積信
号電荷量が低減した信号電荷が得られる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る固体撮像装置
およびその駆動方法の実施形態を図面に基づいて説明す
る。なお、本実施形態ではインターライン転送(IT)
方式のCCD撮像素子を用いた固体撮像装置およびその
駆動方法に本発明を適用した例を説明する。
【0012】図1は第1実施形態の固体撮像装置を示す
概略構成図である。図1に示すようにこの固体撮像装置
1は、CCD撮像素子10と、メカニカルシャッタ20
と、タイミング信号発生回路30とを備えて構成されて
いる。CCD撮像素子10は、入射光をその光量に応じ
た電荷量の信号電荷に光電変換して蓄積するセンサ部1
1を多数有しており、これらセンサ部11がシリコン等
の半導体からなる基板50に、行(垂直)方向および列
(水平)方向にマトリクスク状に多数配列されている。
【0013】また基板50には、これらセンサ部11の
垂直列毎にライン状の垂直電荷転送部(以下、垂直転送
部と記す)13が設けられ、この垂直転送部13とセン
サ部11の垂直列との間に読み出しゲート部12が形成
されている。読み出しゲート部12はこれに後述するタ
イミング信号が印加されることにより、センサ部11に
蓄積された信号電荷を読み出すものである。また垂直転
送部13は、読み出しゲート部12によって読み出され
た信号電荷を垂直転送するものであり、例えば4相の垂
直転送クロックφV1〜φV4によって転送駆動され、
読み出された信号電荷を水平ブランキング期間の一部に
て1走査線(1ライン)に相当する部分ずつ順に垂直方
向に後述する水平電荷転送部へと転送するようになって
いる。
【0014】このようにセンサ部11、読み出しゲート
部12および垂直転送部13を備えたCCD撮像素子1
0のユニットセルは、例えば先に図2を用いて説明した
従来のCCD撮像素子のユニットセルと同様の断面構
造、すなわち縦型オーバーフロードレイン構造を有して
いる。したがって、センサ部11は、例えばN型の基板
50表面にP型のウエル51を介して形成されたN+
の信号電荷蓄積領域52と、この上層に形成されたP+
型の正孔蓄積領域53とからなるフォトダイオードで構
成されている。
【0015】このセンサ部11に蓄積される信号電荷の
電荷量は、P型のウエル領域51で構成されるオーバー
フローバリアOFBのポテンシャルバリアの高さによっ
て決定される。すなわち、このオーバーフローバリアO
FBは、センサ部11に蓄積される飽和信号電荷量QS
を決めるものであり、蓄積電荷量がこの飽和信号電荷量
S を越えた場合に、その越えた信号電荷がポテンシャ
ルバリアを越えて基板50側に掃き出されるようになっ
ている。
【0016】また、センサ部11の横方向にはP型の読
出しチャネル領域54が形成されており、この読出しチ
ャネル領域54と、読出しチャネル領域54上にゲート
絶縁膜58を介して形成された転送電極59の一部によ
って読み出しゲート部12が形成されている。さらに、
読出しチャネル領域54の横方向にN+ 型の信号電荷転
送領域55が形成されており、この信号電荷転送領域5
5と信号電荷転送領域55上にゲート絶縁膜58を介し
て形成された転送電極59とから垂直転送部13が形成
されている。つまり転送電極59は、読出しチャネル領
域54の上方に位置する部分が読み出しゲート部12の
ゲート電極を兼ねている。
【0017】なお、前述したように垂直転送部13が4
相の垂直転送クロックφV1〜φV4によって転送駆動
されるように構成されている場合、垂直転送部13にお
いて1相目と3相目の転送電極59が読み出しゲート部
12のゲート電極を兼ねたものとなる。このことから、
4相の垂直転送クロックφV1〜φV4のうち、1相目
の転送クロックφV1と3相目の転送クロックφV3と
が、低レベル、中間レベルおよび高レベルの3値をとる
ように設定されており、その3値目の高レベルのパルス
が読み出しゲート部12に与えられるタイミング信号、
すなわち読み出しパルスになる。
【0018】また基板50において、垂直転送部13の
信号電荷の転送方向の端部側、つまり図1において垂直
転送部13の下側には、水平電荷転送部(以下、水平転
送部と記す)14が垂直転送部13のライン方向に直交
するように配置されている。この水平転送部14は、例
えば2相の水平転送クロックφH1、φH2によって転
送駆動されるように構成されている。そして、複数本の
垂直転送部13から1ラインに相当する信号電荷が順次
転送されると、その1ライン分の信号電荷を水平ブラン
キング期間後の水平走査期間において順次水平方向に転
送するようになっている。
【0019】基板50上でかつ水平転送部14の転送先
の端部には、水平転送部14によって水平転送されてき
た信号電荷を順次電圧信号に変換して出力する電荷電圧
変換部15が設けられている。そして、その電荷電圧変
換部15の出力側には、変換された電圧信号を外部に導
出するための出力端子16が設けられている。さらに基
板50には、従来と同様に、センサ部11に蓄積される
信号電荷の電荷量を決める、すなわちオーバーフローバ
リアOFBのポテンシャルバリアの高さを決めるオーバ
ーフロードレインバイアス(基板バイアス)Vsub が基
板バイアス電圧発生部41から印加されるようになって
いる。
【0020】このようなIT方式のCCD撮像素子10
を用いた固体撮像装置1は、上記の4相の垂直転送クロ
ックφV1〜φV4と、2相の水平転送クロックφH
1、φH2とを発生するタイミング信号発生手段である
タイミング信号発生回路30を備えている。このタイミ
ング信号発生回路30は、この他にセンサ部11に蓄積
された信号電荷を基板50に掃き出すためのパルス等の
各種タイミング信号も発生するようになっている。
【0021】また固体撮像装置1は、センサ部11に入
射する光を遮断して露光の終了時間を決定する遮光手段
としてメカニカルシャッタ20を備えている。メカニカ
ルシャッタ20には、このシャッタ20の開閉制御を行
う第1コントロール部21が接続されている。また第1
コントロール部21は、タイミング信号発生回路30に
も接続されてこの回路30の制御も行うようになってい
る。
【0022】上記のごとく構成された固体撮像装置1の
駆動にあたっては、図3のタイミングチャートに示すよ
うに、露光中においてメカニカルシャッタ20が開いて
いる状態にあり、ある一定の露光時間が経過するとメカ
ニカルシャッタ20が閉じて露光が終了する。そして、
例えばフィールド読み出しによって全画素の信号電荷を
読み出す読み出し期間に入る。
【0023】この読み出し期間では、メカニカルシャッ
タ20が閉じて露光が終了した直後から所定の放置時間
1 が経過した後に、垂直転送クロックφV1、φV3
に読み出しパルスが立つ。なお、前述したように垂直転
送部13が4相の垂直転送クロックφV1〜φV4によ
って転送駆動されるCCD撮像素子10では、1相目の
転送クロックφV1と3相目の転送クロックφV3と
が、低レベル、中間レベルおよび高レベルの3値をとる
ように設定されているが、図3では読み出しゲート部1
2に与えられる3値目の読み出しパルスのみを示してい
る。
【0024】そして、垂直転送クロックφV1、φ3に
読み出しパルスが立つことにより、奇数フィールドで
は、水平転送部14に近い画素から奇数番目の画素の信
号電荷とこの画素に垂直方向にて隣接する偶数番目の画
素の信号電荷とを読み出して垂直転送部13中にて加算
し、垂直転送する。また偶数フィールドでは加算の組み
合わせを変え、水平転送部14に近い画素から偶数番目
の画素の信号電荷とこの画素に垂直方向にて隣接する奇
数番目の画素の信号電荷とを読み出して垂直転送部13
中にて加算し、垂直転送する。この際、全画素の信号を
1フィールド毎に読み出していく。
【0025】ここで、露光の終了直後から読み出しパル
スが立つまでの所定の放置時間t1は、例えば2ms以
下が好ましく、さらに好ましくは1ms以下となる。こ
れは、以下の知見による。すなわち、メカニカルシャッ
タ20を閉じてからの放置時間t1 と、センサ部11に
蓄積された信号電荷量Qと、オーバーフロー電流Iとは
下記に示す(1)式、(2)式の関係が成り立つ。な
お、(2)式中のkは定数であり、デバイス毎に異なる
値をとる。
【0026】
【数1】 (1)式、(2)式の関係より、t1 =0のときのセン
サ部11に蓄積された蓄積信号電荷量をQ0 とすると、
【数2】 となる。
【0027】そこで、kの実際の値としてk=9.77
×10-2を用い、上記(3)式に代入してメカニカルシ
ャッタ20を閉じた後のセンサ部11に蓄積される信号
電荷量Qを異なる放置時間t1 毎(t1 =0、100n
s、500ns、1ms、2ms)に演算すると、図4
に示す結果が得られる。ここで、図4の縦軸はセンサ部
11の蓄積信号電荷量Qであり、QS は飽和信号電荷量
である。また横軸は光量を示してある。
【0028】図4から明らかなように、いずれの放置時
間t1 の場合も光量が大きくなるにつれて蓄積信号電荷
量Qが増加する傾向にあるが、露光終了直後のt1 =0
のときに蓄積信号電荷量Qの増加の傾きが最も大きく、
放置時間t1 が最も長い2msのときに蓄積信号電荷量
Qの増加の傾きが最も小さくなる。
【0029】このことから、本実施形態に係るCCD撮
像素子10ではニー特性が見られるものの、メカニカル
シャッタ20によるセンサ部11への入射光の遮断によ
り、オーバーフローバリアOFBを越える信号電荷の量
が露光終了直後よりも放置時間t1 が長い程減少し、こ
れに伴ってオーバーフローバリアOFBのポテンシャル
バリアの高さが高くなる現象が抑えられて、露光終了直
後よりも2ms後においてニー部分における蓄積信号電
荷量QKneeが低減されていることが知見される。ただ
し、センサ部11の飽和信号電荷の一部が時間の経過と
ともに放出されることにより飽和信号電荷量QS が減少
することから、露光の終了直後から信号電荷を読み出す
までの放置時間t1 を2ms以下、好ましくは1ms以
下としているのである。
【0030】放置時間t1 を1ms以下とすると、図4
から飽和信号電荷量QS が92%程度に減少するのに対
して、ニー部分における蓄積信号電荷量QKneeが例えば
×1000倍光量時に63%まで減少することが確認さ
れる。そして、ニー部分における蓄積信号電荷量QKnee
は、露光終了直後に2であったのが露光終了から1ms
後には1.25に低減するのが認められる。
【0031】以上のように第1実施形態では、メカニカ
ルシャッタ20を用いてセンサ部11への入射光を遮断
することにより露光を終了させるため、露光終了後のセ
ンサ部11による光電変換を防止することができる。ま
た露光終了直後から2ms以下の放置時間t1 が経過し
た後にセンサ部11から蓄積された信号電荷を読み出す
ので、オーバーフローバリアOFBを越える信号電荷の
量が減少して、オーバーフローバリアOFBのポテンシ
ャルバリアの高さが高くなる現象が抑えられ、結果とし
てセンサ部11に蓄積されている信号電荷においてニー
部分の蓄積信号電荷量QKneeを低減できる。
【0032】そのため、ニー部分の蓄積信号電荷量Q
Kneeが低減した信号電荷がセンサ部11から読み出され
ることから、垂直転送部13の取り扱い電荷量を減少さ
せることができ、これにより垂直転送部13の幅を狭め
ることができる。したがって、セル面積を従来と同じと
した場合、センサ部11の面積を拡大できるため、感度
を向上させることができる。一方、垂直転送部13の幅
を従来と同じにした場合、蓄積信号電荷量QKneeを低減
できた分だけ取り扱える飽和信号電荷量QS を増大させ
ることができ、これによりS/Nやダイナミックレンジ
等の特性を向上させることができる。
【0033】次に、第2実施形態の固体撮像装置を図5
に示す概略構成図を用いて説明する。この第2実施形態
の固体撮像装置2において第1実施形態と相違するとこ
ろは、露光の終了直後からセンサ部11の読み出しまで
の所定の放置時間中に、CCD撮像素子10のオーバー
フロードレインバイアス、つまり基板バイアスVsubを
下げるように駆動する駆動手段40を備えていることに
ある。駆動手段40は、基板バイアスVsub を発生する
基板バイアス電圧発生部41と、上記のごとく基板バイ
アスVsub を下げるように基板バイアス電圧発生部41
を制御する第2コントロール部42とから構成される。
そしてこの駆動手段40は、例えば第1コントロール部
21によって制御されるようになっている。
【0034】このような固体撮像装置2においては、図
6のタイミングチャートに示すように、ある一定の露光
時間が経過するとメカニカルシャッタ20が閉じて露光
が終了し、例えば第1実施形態で述べたようなフィール
ド読み出しによって全画素の信号電荷を読み出す読み出
し期間に入る。この読み出し期間では、第1実施形態の
場合と同様にメカニカルシャッタ20が閉じて露光が終
了した直後から所定の放置時間t2 が経過した後に、垂
直転送クロックφV1、φ3に読み出しパルスが立つ
が、その放置時間t2 中に基板バイアスVsub を下げ
る。
【0035】具体的には、露光の終了直後から第1の放
置時間t3 が経過した後、第2の放置時間t4 の範囲に
て基板バイアスVsub を下げる。その後、読み出しパル
スを立てて各画素から信号電荷を読み出す。ここで、第
1の放置時間t3 は、第1実施形態の放置時間t1 と同
様に例えば例えば2ms以下が好ましく、さらに好まし
くは1ms以下となる。また、例えば第2の放置時間t
4 としては1ms以下の短時間が好ましい。
【0036】上記第2実施形態によれば、この第2の放
置時間t4 の範囲にて基板バイアスVsub を下げること
により、メカニカルシャッタ20を閉じた後の放置時間
2中での飽和信号電荷量QS の減少を補うことができ
る。よって、飽和信号電荷量QS の減少によるS/Nや
ダイナミックレンジ等の特性の悪化を防止することがで
きる。また放置時間t2 を第1の放置時間t3 と第2の
放置時間t4 との和として第2の放置時間t4 の直後に
信号電荷の読み出しを行うことができるとともに、放置
時間t3 から読み出しパルスを立てるまでの間に高速転
送駆動によって垂直転送部13中のスミア等の成分の掃
き出し等を行える放置時間t5 を設けることもできる。
【0037】なお、第1実施形態および第2実施形態に
おいては、フィールド読み出し方式を例にとって説明し
たが、信号電荷の読み出し方式はフレーム読み出し方式
や全画素読み出し方式であってもよい。また遮光手段と
してメカニカルシャッタ20を用いたが、センサ部11
への入射光を遮断できるものであればよく、この例に限
定されない。例えば液晶シャッタ等の遮光手段を用いる
ことも可能である。この場合、液晶シャッタをオンチッ
プ化してもよい。
【0038】さらに第1実施形態および第2実施形態で
は、インターライン転送(IT)方式のCCD撮像素子
を用いた固体撮像装置およびその駆動方法に本発明を適
用したが、その他、フレーム転送(FT)方式やフレー
ムインターライン転送(FIT)方式のCCD撮像素子
を用いた固体撮像装置およびその駆動方法に適用できる
のはもちろんである。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る固体撮
像装置では、遮光手段によって露光を終了させ、かつ露
光の終了から所定の放置時間が経過した後にセンサ部か
ら信号電荷を読み出すようにしたことにより、ニー部分
の蓄積信号電荷量が低減した信号電荷を得ることができ
るので、垂直転送部の取り扱い電荷量を減少させること
ができる。また本発明の固体撮像装置の駆動方法では、
センサ部への入射光を遮断して露光を終了させ、露光の
終了から所定の放置時間が経過した後にセンサ部から信
号電荷を読み出すので、上記発明と同様に、センサ部か
らの信号電荷よりニー部分の蓄積信号電荷量を低減で
き、垂直転送部の取り扱い電荷量を減少させることがで
きる。よって本発明装置および本発明方法によれば、垂
直転送部の幅を狭めることができるので、センサ部の面
積を拡大でき、感度を向上させることができる。また、
垂直転送部の幅を従来と同じとした場合には、取り扱え
る飽和信号電荷量を増大させることができるため、これ
によりS/Nやダイナミックレンジ等の特性を向上させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る固体撮像装置の第1実施形態を示
す概略構成図である。
【図2】第1実施形態に係るCCD撮像素子のユニット
セルの断面構造図である。
【図3】本発明に係る固体撮像装置の駆動方法の第1実
施形態を示すタイミングチャートである。
【図4】メカニカルシャッタを閉じた後のセンサ部の蓄
積信号電荷量と放置時間との相関関係を示す図である。
【図5】本発明に係る固体撮像装置の第2実施形態を示
す概略構成図である。
【図6】本発明に係る固体撮像装置の駆動方法の第2実
施形態を示すタイミングチャートである。
【図7】センサ部の基板深さ方向のポテンシャル分布図
である。
【符号の説明】
1、2 固体撮像装置 10 CCD撮像素子 1
1 センサ部 12 読み出しゲート部 13 垂直転送部 14
水平転送部 20 メカニカルシャッタ 30 タイミング発生回
路 40 駆動手段

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 縦型オーバーフロードレイン構造を持ち
    かつ行列状に配列された光電変換をなす多数のセンサ部
    と、これらセンサ部から信号電荷を読み出す読み出しゲ
    ート部と、該読み出しゲート部によって読み出された信
    号電荷を転送する電荷転送部とを有する固体撮像素子
    と、 前記センサ部への入射光を遮断して露光の終了時間を決
    定する遮光手段と、 露光の終了直後から所定の放置時間が経過した後に前記
    センサ部より信号電荷が読み出されるように前記読み出
    しゲート部にタイミング信号を与えるタイミング信号発
    生手段とを備えていることを特徴とする固体撮像装置。
  2. 【請求項2】 前記所定の放置時間中に前記固体撮像素
    子のオーバーフロードレインバイアスを下げるように駆
    動する駆動手段を備えていることを特徴とする請求項1
    記載の固体撮像装置。
  3. 【請求項3】 縦型オーバーフロードレイン構造を持ち
    かつ行列状に配列された光電変換をなす多数のセンサ部
    から信号電荷を読み出し、電荷転送部によってこの読み
    出された信号電荷を転送する固体撮像素子を備えた固体
    撮像装置を駆動する方法であって、 前記センサ部への入射光を遮断することにより露光を終
    了し、 この露光の終了直後から所定の時間が経過した後に前記
    センサ部からの信号電荷の読み出しを行うことを特徴と
    する固体撮像装置の駆動方法。
  4. 【請求項4】 前記所定の放置時間中に前記固体撮像素
    子のオーバーフロードレインバイアスを下げることを特
    徴とする請求項3記載の固体撮像装置の駆動方法。
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