JP4682100B2 - 回転電機 - Google Patents

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Description

本発明は、積層された電磁鋼板を使用する回転電機に関する。
回転電機の一つの使用例として、回転電動機がある。回転電動機は、回転子に永久磁石を備えた同期電動機が使用されることになり、その効率は飛躍的に向上した。
しかし、さらに効率を向上することが望ましい。回転電機の効率を低下させる要因として、回転電機の固定子を構成する固定子鉄心の鉄損がある。より効率の良い回転電機を提供する上で、この鉄損の低減が望まれている。
例えば、鉄損を低減する技術は、特許文献1に記載されている。ここに開示されている技術は、固定子鉄心をハウジングに圧入することで、固定子鉄心に応力が加わり、鉄損が増大するのを防止する技術であり、固定子鉄心とハウジングとの間に空隙を作ることで、応力の発生を抑え、鉄損の増大を防止するものである。
また、磁性体をエッチング加工により加工することが記載されている文献としては、特許文献2,特許文献3,特許文献4,特許文献5,特許文献6,特許文献7,特許文献8、特許文献9、及び特許文献10がある。
特開2004−201428号公報 特開2000−197320号公報 特開2004−281737号公報 特開2005−300211号公報 特開2002−078296号公報 特開2005−160231号公報 特開平11−155263号公報 特開平09−117083号公報 特開平05−284697号公報 特開平09−275007号公報
鉄損は、ヒステリシス損と渦電流損との和で表わすことができる。
ヒステリシス損は、交番磁界により磁心の磁区が向きを変えるときに生じる損失であり、ヒステリシス曲線の内部の面積に依存する。
回転電機の固定子を構成する固定子鉄心は、渦電流損を低減する目的で薄い電磁鋼板を積層して磁気回路を形成している。
また、固定子鉄心は、ティースとスロットとを有する複雑な形状をしており、現状、パンチング加工により固定子鉄心を製造している。パンチング加工を行うと電磁鋼板の切断部分の結晶構造が変形して、磁気特性が劣化し、ヒステリシス曲線の内側面積が大きくなり、鉄損が増大する。この結果、回転電機の効率が改善されないという問題があった。
本発明は、鉄損を低減できる回転電機を提供することにある。
本発明の主たる実施態様は、パンチング加工による磁気特性の劣化を防止し、更なる磁気特性の向上を図るため、エッチング加工を用いて鋼板を加工し、その鋼板の厚さを0.30mm以下と薄肉化することにある。
特に、本発明の実施態様の一つは、厚さが0.30mm 以下のような薄肉化された電磁鋼板の一つである珪素鋼板を、エッチング加工を用いて加工し、磁気特性の向上を図ることである。
ここで説明する回転電機は、固定子と回転子とを有するものであり、固定子は、ティースとスロットとを有する固定子鉄心と、スロットに配置された固定子巻線とを有する。固定子鉄心は、積層された鋼板で作られており、鋼板のティースおよびスロットとが、エッチング加工により形成されている。このとき、鋼板の厚さが、0.08〜0.30mm、好ましくは0.10〜0.25mmである。また、広くは下限値0.05mmまで可能である。
また、固定子鉄心の積層鉄心密度(%)が、鋼材(鋼板の)板厚(mm)×枚数(枚)÷鉄心の高さ(mm)×100のように定義されると、その積層鉄心密度は、90.0〜99.9%であることが好ましい。
本発明によれば、鉄損を低減できる回転電機を提供することができる。
本形態で説明する回転電機の1つは誘導モータであり、他の一つは永久磁石を備えた同期モータである。これらのモータは何れも、固定子と回転子とを有するものであり、固定子は、ティースとスロットとを有する固定子鉄心と、スロットに配置された固定子巻線とを有する。固定子鉄心(以下「鉄心」と呼称する場合がある)は、積層された鋼板で作られており、鋼板のティースおよびスロットとが、エッチング加工、好ましくはフォトエッチング加工により形成されている。このとき、鋼板の厚さが、0.08〜0.30mmである。
もちろん、固定子鉄心の全体をエッチング加工により加工することが、磁気特性および製造工程全体の作業性の観点から望ましい。
また、固定子鉄心と同様に回転子鉄心についても、0.08〜0.30mmの厚さの珪素鋼板をエッチング加工することが、磁気特性の改善の観点から望ましい。すなわち、パンチング加工による固定子鉄心あるいは回転子鉄心の加工は、鋼板内の規則的な結晶配置を破壊し、このことによりヒステリシス損を増大する。固定子鉄心や回転子鉄心をエッチング加工することで、規則的な結晶配置の破壊を防止でき、ヒステリシス損の増大を防止できる。
パンチング加工は加工対象の鋼板が薄くなればなるほど切断部の乱れ、例えばつぶれ,バリ,ダレが大きな問題となり、ヒステリシス損が増大する傾向を示す。
さらに、パンチング加工で加工可能な形状は、円または直線といった単純な形状の加工である。その理由は、パンチング加工では金型が必要であり、この金型を複雑な曲線に形成することことは極めて困難である。また、金型を研磨する場合にも、複雑な曲線形状を有する金型の場合には、うまく研磨ができないという問題がある。
このためパンチング加工などの機械加工では、渦電流損を低減する目的で電磁鋼板を薄くすることはできるが、ヒステリシス損が増大することとなり、鉄損を低く抑えることが困難となる。
エッチング加工はこのような問題を解決できる。このエッチング加工によりヒステリシス損を低く抑え、渦電流損を低減できる。回転電機では固定子鉄心や回転子鉄心をエッチング加工することにより、回転電機全体の効率を、更に向上させることができる。なお、エッチング加工の代表的な方法として、フォトエッチングによる加工がある。
エッチング加工は、鋼板内の規則的な結晶配置の破壊を防止できることによるヒステリシス損の低減効果を有する他に、加工精度の大幅向上による回転電機の特性の改善が期待できる。
例えば、誘導モータでは固定子および/または回転子の製作精度が向上し、固定子と回転子との間の磁気ギャップを低減できる。これにより力率を改善でき、無効電力を低減できる。また、磁気ギャップの幅を高精度に加工でき、トルク脈動あるいは高調波磁束の低減による、あるいは磁気抵抗の低減や磁束漏れの低減による、回転電機の特性や効率の改善が可能となる。
さらに、特性の改善や性能の向上につながる複雑な曲線形状で固定子鉄心や回転子鉄心を加工することが可能となることで、パンチング加工に比較して、特性改善や性能向上が可能となる。
誘導電動機に限らず、同期回転電機でも、固定子鉄心または回転子鉄心をエッチング加工することで、鉄損の低減に加え、加工精度の向上や、複雑な曲線形状の加工が可能となることで、特性改善や性能向上が可能となる。
例えば、固定子鉄心と回転子鉄心との間のギャップの形状を高精度で加工することにより、効率向上のみならず、脈動の低減などの性能向上や特性改善が可能となる。
また、磁石内蔵型同期回転電機において、積層された回転子の鋼板の磁石挿入孔をエッチング加工により形成することにより、磁石挿入孔の形状を高精度で形成でき、回転子の磁極間のアンバランスを低減できる。また、磁気通路の形状を高精度で形成できることで回転電機の特性向上を図ることが可能となる。
こうした場合も、パンチング加工では困難であった複雑な曲線形状の加工を、エッチング加工により高精度に行うことができるので、回転電機の特性改善や性能向上が可能となる。
誘導モータあるいは同期モータでは、固定子巻線は3相巻線であることが好ましい。3相巻線を使用することで、回転電機の効率が向上し、エッチング加工することで、回転電機全体の効率が更に向上する。
誘導モータや同期モータでも、鉄損の低減に加え、加工精度の向上による性能向上や特性改善が可能となる。
具体的には以下の形態で説明する。
本形態では、鉄心の積層鉄心密度は、90.0〜99.9%である。好ましくは93.0〜99.9%である。
なお、この積層鉄心密度は、機械的に積層された鉄心を圧縮することにより向上させることも必ずしも不可能ではない。しかしながら、こうした場合、鉄損が増加してしまい好ましいとはいえない。本形態で説明するものは、こうした積層鉄心密度を向上させるための特別な工程を設けることなく、積層鉄心密度を向上させることのできるものである。
この場合、鉄心の積層鉄心密度(%)は、鋼板の板厚0.08〜0.30mmであり、鉄心の枚数20〜1000(枚)であり、鉄心の高さ5〜200mmである。
鋼板の組成は、Cが0.001〜0.060重量%、Mnが0.1〜0.6重量%、Pが
0.03重量%以下、Sが0.03重量%以下、Crが0.1重量%以下、Alが0.8重量%以下、Siが0.5〜7.0重量%、Cuが0.01〜0.20重量%を含有し、残部が不可避な不純物とFeとからなる。なお、不可避な不純物は、酸素や窒素のガス成分等である。
そして、好ましくは、鋼板の組成は、Cが0.002〜0.020 重量%、Mnが0.1〜0.3重量%、Pが0.02重量%以下、Sが0.02重量%以下、Crが0.05重量%以下、Alが0.5 重量%以下、Siが0.8〜6.5重量%、Cuが0.01〜0.1重量%を含有し、残部が不純物とFeとからなる、結晶粒子を有する、いわゆる電磁鋼板としての珪素鋼板である。
こうした珪素鋼板の組成を決定する際に、特に、鉄損を低減するという観点では、SiとAlとの含有量が重要である。こうした観点でAl/Siを規定した場合、この比が
0.01〜0.60であることが好ましい。さらに好ましくはこの比が0.01〜0.20である。
なお、珪素鋼板における珪素の濃度は、0.8〜2.0重量%を用いる回転電機と、4.5〜6.5 重量%を用いる回転電機とを、その回転電機の種類によって、使い分けることができる。
なお、珪素の含有量を下げることによって、珪素鋼板の磁束密度は向上する。本形態の場合は、1.8〜2.2Tとすることができる。
珪素の含有量が少ない場合、圧延加工性が向上し、板厚を薄くすることができ、板厚を薄くすることにより、鉄損も減少する。一方、珪素の含有量が多い場合、圧延加工性の低下は珪素を圧延加工の後に含有させる等の工夫を施すことにより解決され、鉄損も減少する。
また、珪素鋼板に含有される珪素の分布は、珪素鋼板の厚み方向に対して、ほぼ均一に分散させてもよく、また、珪素の濃度を部分的に高くするように、珪素鋼板の厚み方向に対して、内部の濃度より表面部の濃度を高くすることも可能である。
さらには、鉄心は、積層された鋼板と鋼板との間に、厚さが0.01〜0.2μmである絶縁被膜を有し、その絶縁被膜の厚さも、0.1〜0.2μm、好ましくは0.12〜0.18μmである回転電機と、0.01〜0.05μm、好ましくは0.02〜0.04μmである回転電機とを、その回転電機の種類によって、使い分けることができる。
なお、絶縁被膜の厚さが、0.1〜0.2μmである場合には、その絶縁被膜は、有機や無機の膜を用いることが好ましい。絶縁被膜の材料としては、有機材料,無機材料、これら材料が混合されたハイブリット材料を用いることができる。
また、絶縁被膜の厚さが、0.01〜0.05μmである場合には、その絶縁被膜は、酸化被膜であることが好ましい。特に、鉄系の酸化被膜が好ましい。
つまり、珪素鋼板の板厚を薄肉化することによって、絶縁被膜の厚さも薄くすることができるようになる。
従来の電磁鋼板の絶縁皮膜は、パンチング加工後でも絶縁性が維持できると同時に、パンチング加工性そのものを向上させるために潤滑性,鋼板の密着性,パンチング加工後の焼鈍における耐熱性,積層された電磁鋼鈑を溶接して鉄心を形成する際の溶接性等、絶縁性以外の特性も加味して、絶縁皮膜の厚みや成分が調整され、0.3μm 程度の厚さが必要となっていた。
しかしながら、本形態で説明する薄肉化した珪素鋼板では、絶縁皮膜の厚さを薄くする必要があることがわかった。
従来と同様な厚さの絶縁被膜を用いた場合、珪素鋼板が薄肉化したため、相対的に、絶縁皮膜の体積率が珪素鋼板の体積率に対して増加し、磁束密度が低下する恐れがあるからである。
このように、本形態で説明する薄肉化した珪素鋼板では、絶縁皮膜の厚さを薄くすることができる。
一般的に、電磁鋼板を薄くする場合、絶縁被膜は厚くする必要がある。しかしながら、本形態では、こうした考え方とは異なり、電磁鋼板を薄くしても絶縁被膜を厚くする必要がなく、むしろ電磁鋼板と共に薄くすることが可能となる。したがって、積層鉄心密度も向上することになる。
また、ここで説明する回転電機は、固定子巻線に交流電流が流れることによって、回転トルクが発生し回転する、いわゆる回転電動機として機能する。
ここで、回転電動機としては、固定子巻線に3相交流電流を流すことが好ましい。
なお、回転電動機としては、例えば、ハードディスクに用いられるスピンドモータや、ハイブリッド電気自動車に使用される車両走行用のモータ,自動車のパワーステアリング用のモータ,電車の走行用モータ,エレベータなどの駆動用モータがある。
また、ここで説明する回転電機は、回転子が外部からの回転トルクにより回転することによって、固定子巻線に交流電力が誘起され、固定子巻線から交流電流が出力される、いわゆる発電機として機能する。
ここで、発電機としては、固定子巻線に3相交流電力が誘起され、固定子巻線から3相交流電流が出力されることが好ましい。
ここで説明する回転電機は、鉄心の直径が5〜300mmであり、最大出力が200KW以下である、いわゆる中小型回転電機に好ましく適用できる。こうした回転電機には、定速で使用するものや、可変速で使用するものがある。
なお、一つの回転電機を用いて、回転電動機と発電機との両方の機能を持たせて使用することも可能であり、こうした場合には、最大出力は、発電機として用いた場合より回転電動機として用いた場合のほうが大きく、それぞれ回転電動機が50〜200KW、発電機が25〜100KWであることが好ましい。
また、この形態で説明する回転電機は、その最高回転速度の運転域が4000〜100000回/分(rpm) の範囲にある回転電機に適用されることが好ましい。
そして、珪素鋼板における珪素の分散状態と、回転子の使用条件とを勘案して、回転電機を検討する必要があり、最高回転速度の運転域が4000〜6000rpm にあり、珪素鋼板からなる鋼板に含有される珪素が鋼板の厚み方向に分散されている場合と、最高速回速度の運転域が10000〜100000rpm であり、珪素鋼板からなる鋼板に含有される珪素の濃度が、内部より表面部が高い場合とを、用途に応じて使い分けることができる。
回転速度と鉄損との関係には、回転速度が上昇すれば上昇するほど、磁束の交番周波数が高くなるため鉄損が増加する関係がある。回転速度が速い回転電機は回転速度が遅い回転電機より、鉄損が増加する傾向にある。この点を考慮して、珪素鋼板における珪素の含有量を検討する必要がある。
なお、珪素鋼板に含有される珪素は、溶解法により、電磁鋼板に均一的に添加してもよく、表面改質またはイオン注入,CVD(ケミカルベーパデポジット)などの方法により、電磁鋼板に局部的、特に表面部に添加してもよい。
また、本形態で説明する電磁鋼板は、回転電機の固定子を形成するティースとスロットとを有する鉄心に使用されることを前提とし、厚さが0.08〜0.30mmであり、ティースおよびスロットとがエッチング加工により形成されることが可能なものである。
幅が50〜200cmである電磁鋼板におけるエッチング加工は、鋼板にレジストを塗布し、ティースの形状およびスロットの形状を露光し、現像して、この形状に基づきレジストを除去し、エッチング液により加工し、エッチング液による加工後、残ったレジストを除去することで行われる。
中小型回転電機は、インバータの使用,希土類磁石の適用,最適設計等が進み,高効率化・高性能化が進んだが、更なる高効率化・高性能化には、新たな材料技術が必要とされ、鉄心の材料である電磁鋼板についても、珪素鋼板に代表されるような磁束密度が高く、鉄損の低い材料の開発が進められている。
また、低鉄損化に有利とされる珪素鋼板の薄肉化については、珪素鋼板の圧延加工性の悪さや、鉄心を打ち抜く際のプロセスであるパンチング加工性の悪さから、工業規模で大幅なコスト増を伴わずに実現することは不可能とされてきた。このように、高効率・高性能の中小型回転電機に使用する電磁鋼板として珪素鋼板を使用した場合、板厚0.50mm と0.35mmとが中心であり、永らく薄肉化の進展がなかった。
しかしながら、本形態では、パンチング加工を使用せず、エッチング加工を使用することにより、工業規模で大幅なコスト増を伴わずに、鉄心に用いる珪素鋼板の薄肉化を可能とし、低鉄損化を実現した。
本形態では、鉄心の低鉄損化を実現するために、鉄損の小さい珪素鋼板を使用すると共に圧延加工をも考慮した珪素含有量の調整,珪素鋼板の圧延加工をも考慮した板厚の薄肉化,鉄心の形状に形成するエッチング加工の適用,積層された鉄心を構成する一枚一枚の珪素鋼板の低鉄損化,珪素鋼板と珪素鋼板との間に形成される絶縁皮膜を考慮した鉄心としての低鉄損化を考慮する。
金型を用いた打ち抜き加工法であるパンチング加工では、切断部近傍に加工硬化層や、バリやダレ(以下「バリ等」と呼称する)と称される塑性変形層が形成され、残留歪や残留応力が発生する。パンチング加工時に発生する残留応力は、分子磁石の配列の規則性を破壊し、すなわち磁区を破壊し、鉄損を著しく増大させ、残留応力を除去するための焼鈍工程が必要となる。焼鈍工程は、鉄心の製造コストの更なる増加をもたらすことになる。
本形態では、こうしたパンチング加工を施さずに鉄心を形成するため、塑性変形層が形成されることもほとんどなく、残留歪や残留応力が発生することもない。従って結晶粒子の配列状態を乱すこともほとんど無く、分子磁石の配列、すなわち磁区の配列の損傷を防止でき、磁気特性であるヒステリシス特性の劣化を防止できる。
また、鉄心は、加工された珪素鋼板を積層して形成される。この珪素鋼板の残留歪や残留応力の発生を抑制することによって、鉄心としての磁気特性をさらに向上させることができる。
したがって、本形態に係る回転電機は、低鉄損化,高出力化,小型軽量化を実現することができる。また、この回転電機に使用する電磁鋼板は、エッジ部分にバリ等がほとんどない良好なものである。
バリ等は、塑性変形層の一つで、切断部に沿って、鋼板の平面方向から空間方向に鋭利に突出するため、電磁鋼板の表面に形成される絶縁皮膜を破り、積層される鋼板の間の絶縁を破壊する場合がある。
また、こうした鋼板を積層する場合には、バリ等によって、積層される鋼板の間に不要な空隙が作られるため、積層鉄心密度の増加が阻害され、その結果、磁束密度が低下する。磁束密度の低下は、回転電機の小型軽量化を阻害する。
電磁鋼鈑を積層後、鉄心を板厚方向に圧縮することで、バリ等を潰し、積層鉄心密度を向上させる方法が採られる場合もあるが、この場合、加圧圧縮によって残留応力が増加し、鉄損が増加する。さらに、バリ等による絶縁破壊の問題も残る。
本形態で説明する鉄心は、バリ等がほとんど発生しないため、加圧圧縮することもなく、積層鉄心密度を向上させることができ、また、絶縁破壊を起こすこともない。したがって、鉄損も低減することができる。
鉄心に用いる電磁鋼板としての珪素鋼板において、珪素の含有量として6.5 重量%が、理論上、最も鉄損が低い。しかしながら、珪素の含有量が増えると圧延加工性やパンチング加工性が著しく悪くなる。このため、多少鉄損が高いものであっても、圧延加工性やパンチング加工性を考慮して、珪素鋼板における珪素の含有量として約3.0 重量%が主流である。
本形態で説明する珪素鋼板は、板厚を0.3mm 以下と薄肉化することができるため、珪素の含有量を2.0重量%以下としても、鉄損が低いものである。
従来、板厚0.3mm 以下の薄肉化した珪素鋼板の製造には、圧延,焼鈍等の特別の工程が必要であったが、本形態で説明する珪素鋼板は、こうした特別の工程を必要としないため、薄肉化した珪素鋼板の製造コストも低減可能である。なお、鉄心の製造に関しては、パンチング加工を必要としないため、更なる製造コストの低減が可能である。
なお、鉄心の主力材料である珪素鋼板とは別に、極薄電磁材料として特殊な用途で限定的に使用される極めて高価なアモルファス材料が知られているが、アモルファス材料は、溶融金属を急速に凝固させ箔体として製造される特殊なプロセスを有するため、0.05
mm厚程度またはこれ以下の超薄肉で300mm幅程度の極少量の製造は可能であるが、これ以上の板厚や板幅の材料の製造は工業規模では不可能とされている。
このようにアモルファス材料は、硬く脆い材質で薄すぎるため、パンチング加工ができず、化学成分の制限から磁束密度が低いなどの理由のため鉄心の材料としては主力となり得ない。
本形態で説明する電磁鋼鈑は、このようなアモルファス材料とは異なり、結晶粒子を有するものである。
また、本形態における電磁鋼板は、低鉄損化に有利な薄肉化,歪の低減,高出力化,小型軽量化に有利な寸法精度の向上と、高磁束密度化に有利な鉄心積層密度の向上と、を同時に実現させるものでもある。
つまり、本形態によれば、低鉄損失と共に、高出力化,小型軽量化を実現できる鉄心を、提供することができる。
電磁鋼板の板厚と鉄損との関係を図1に示す。
板厚と鉄損との間には、図1より、板厚が厚くなれば厚くなるほど、鉄損が高くなるという関係があることがわかる。
このうち一般的に用いられる珪素鋼板の板厚は、圧延加工やパンチング加工性を考慮して、0.50mmと0.35mmとの2種類である。
鉄心の製造に広く用いられるこの2種類の板厚の珪素鋼板では、鉄損を低減するため、圧延と焼鈍とを施す必要がある。また、更なる薄肉化を実現するためには、対象となる鉄心の形状や大きさで繰り返す回数は異なるが、こうした圧延と焼鈍とを繰り返す必要がある。このように、一般的に用いられる珪素鋼板では、薄肉化を実現するために、圧延,焼鈍等の特別の工程を追加して製造する必要があり、製造コストが高くなる。
本形態で説明する鉄心は、製造コストも低減でき、鉄心の加工上の問題も解決することができるため、工業規模での大量生産が可能となる。
本形態では、0.08〜0.30mmの板厚の珪素鋼板を使用するものである。なお、好ましくは、0.1〜0.2mmの板厚の珪素鋼板を使用し、エッチング加工を用いて鉄心の形状を作製する。
図1には、参考のためアモルファス材料の板厚の領域も示している。アモルファス材料は、溶融金属を急速に凝固させ箔体として製造される特殊なプロセスを有するため、0.05mm厚程度またはそれ以下の超薄肉の製造に適し、これ以上の板厚は急速な冷却が困難となるため、製造が難しい。また、板幅も300mm幅程度の狭いものしか製造ができず、特殊な製造プロセスと相まって製造コストが著しく高くなる。
また、磁気特性については、鉄損は低いが、磁束密度が低いという欠点がある。これは急冷に凝固させるため化学成分に制限があるためである。
本形態では、このようなアモルファス材料を使用することなく、結晶粒子を有する珪素鋼板を使用する。
次に、珪素鋼板の代表的な製造プロセスを示す。
電磁鋼板に成り得る材料を製鋼する。例えば、Cが0.005重量%、Mnが0.2重量%、Pが0.02重量%、Sが0.02重量%、Crが0.03重量%、Alが0.03重量%、Siが2.0重量%、Cuが0.01重量%を含有し、残部がFeと若干の不純物とからなる組成を有する鋼板材料を用いる。
こうした鋼板材料を、連続鋳造,熱間圧延,連続焼鈍,酸洗,冷間圧延,連続焼鈍を施すことにより、板幅50〜200cm、ここでは特に板幅50cm,板厚0.2mm の珪素鋼板を製造する。
また、作製された珪素鋼板の表面に、鉄損を低減するため、さらに、4.5〜6.5重量%の珪素を形成してもよい。
この後、厚さ0.1μm の有機樹脂の絶縁被膜コーティグを施し、珪素鋼板を製造する。
場合によっては、特別な絶縁被膜コーティグの工程を用いずに、厚さ0.01〜0.05μmの酸化被膜を作製してもよい。
なお、ここで説明した絶縁被膜コーティグの工程は、鉄心を製造する際、エッチング加工の工程の後に施されることが好ましい。
なお、珪素鋼板は、平板又はコイル状,ロール状に形成される。
次に、鉄心の代表的な製造プロセスを示す。
製造された珪素鋼板に前処理を施し、レジストを塗布する。このレジストに対して、マスクを用いてティースの形状およびスロットの形状を露光し現像する。この形状に基づきレジストを除去する。さらに、エッチング液により加工する。エッチング液による加工後、残ったレジストを除去し、所望のティースの形状およびスロットの形状を有する珪素鋼板を製造する。こうした製造には、例えばフォトエッチング加工が有効であり、金属マスクを用いた微細孔を精密に加工する方法を使用することも有効である。
製造された所望のティースの形状およびスロットの形状を有し、鉄心の形状を有する珪素鋼板を複数枚積層し、溶接等を用いて積層された珪素鋼板を固定することにより、鉄心を製造する。なお、溶接に際しては、ファイバーレーザー等の入熱の少ない溶接を施すことが好ましい。
なお、平板又はコイル状,ロール状に形成される珪素鋼板から、回転子鉄心および固定子鉄心を同時に採取することもでき、複数の形状の鉄心を同時に採取することも可能である。
エッチング加工を用いて、ティースの形状およびスロットの形状を製造することによって、極めて高い加工精度、例えば、誤差として±10μm以下、好ましくは±5μm以下で、所望の形状のティースおよびスロットを製造することが可能である。
また、真円度で誤差を表現すると、30μm以下、好ましくは15μm以下、より好ましくは10μm以下である。なお、真円度とは、円形部分の幾何学的円からの狂いの大きさをいい、円形部分を二つの同心の幾何学的円で挟んだときの両円の間の領域が最小となる場合の半径の差をいう。
また、ティースとスロットとを有する固定子鉄心の形状と、回転子鉄心の形状とを、同時にエッチング加工によって形成することも可能である。この場合、エッチング加工の加工精度が高いため、これらのギャップを0.1〜0.5mmとすることができる。
また、本形態では、固定子鉄心の製造について説明したが、回転子鉄心の形状として、中心部分を中空構造とすることや、回転子鉄心のスロットの形状を複雑な形状とすることも可能である。
図2に、珪素鋼板における珪素含有量と鉄損との関係を示す。
図2に示すように、珪素含有量が6.5 重量%の珪素鋼板が最も鉄損が少ない。しかしながら、6.5 重量%と多量の珪素が、珪素鋼板に含有されている場合、圧延加工が難しく、所望の厚さの珪素鋼板の製造が困難になる。圧延加工性は、電磁鋼鈑に含有される珪素が多くなれば多くなるほど、悪化するという傾向にあるためである。こうした背景から、鉄損と圧延加工性とのバランスを考慮して、3.0 重量%の珪素が含有されている珪素鋼板が用いられている。
つまり、本形態では、珪素鋼板の板厚を薄肉化することにより、珪素鋼板の鉄損を低減し、珪素鋼板における珪素の含有量の鉄損に対する影響度を小さくする。
したがって、本形態で説明する珪素鋼板は、圧延加工性が良好になると共に、板厚を薄肉化することにより、鉄損に影響度の大きい珪素鋼板における珪素の含有量の自由度が大きくなる。こうしたことから、珪素鋼板における珪素の含有量を、0.5〜7.0重量%の範囲とすることが可能であり、0.8〜2.0重量%と4.5〜6.5重量%との極端に異なる含有量を用いることもでき、鉄心の仕様または回転電機の用途によって、使い分けすることができるようになる。
図3に、エッチング加工による代表的な加工断面形状を示す。
珪素鋼板をエッチング加工することにより、酸液で溶解された加工断面近傍には、(a)に示すようにバリ等の塑性変形層は存在しない。加工断面を珪素鋼板の平面方向に対して、ほぼ垂直に形成することができる。
また、先端的なフォトエッチング加工では、(b)〜(d)に示すように溶解部の形状の制御も可能である。つまり、所定のテーパーを形成することもでき、板厚方向に対して垂直方向に凹凸を形成することも可能である。
このように、エッチング加工された珪素鋼板は、その加工による残留応力がほぼ0であり、塑性変形層は、ほとんど存在せず、珪素鋼板の板厚方向に対する塑性変形量はほぼ0である。また、エッチング加工による加工断面近傍の塑性変形量もほぼ0である。
さらに、加工断面において、珪素鋼板の加工断面の形状を制御することができ、加工による残留応力がほぼ0であり、加工断面近傍の塑性変形量もほぼ0である切断断面形状を形成することができる。
また、こうしたエッチング加工を用いることによって、珪素鋼板の微細な結晶組織,機械的特性,表面部を最適化した状態で鉄心に適用することもできる。珪素鋼板の結晶組織の異方性や、これに基づく磁気特性の異方性を勘案して、鉄心の磁気特性の最適化を実現することもできる。
図4に、パンチング加工による代表的な加工断面形状を示す。
珪素鋼板をパンチング加工することにより、塑性加工時のせん断応力によって、加工断面近傍は著しく変形し、10〜100μm程度のバリ,ダレ,つぶれが形成される。
また、珪素鋼板の平面方向の寸法精度についても、パンチング加工では金型の寸法精度で制限され、通常は珪素鋼板の板厚に対して5%前後の空隙でせん断されるため、珪素鋼板の平面方向の寸法精度は低下する。さらに、量産時には金型の損耗で経時的に精度が低下する等の問題もある。また、薄肉化された珪素鋼板ほどパンチング加工が困難となる。
エッチング加工を適用する本形態では、こうした加工精度の問題も解決され、経時的な精度の低下も解消される。
また、ティースの形状およびスロットの形状を所定のパターンを使用して露光するとき、電磁鋼板の圧延方向に関するマーク又は基準孔を設けることが好ましい。
電磁鋼板を積層する場合、圧延方向に対して電磁鋼板が平均化されることが、回転電機の特性を向上させる上で必要である。例えば、圧延方向に対して、所定量,マーク又は基準孔の位置を変え、電磁鋼板を積層する際に、マーク又は基準孔の位置を揃えることで、回転電機としての磁気特性の向上を図ることが可能となる。
図5は、電磁鋼板を使用した3相誘導電動機の構造を示す図である。
誘導電動機10は、ハウジング30と、エンドブラケット32と、ファンを内部に有するファンカバー34と、ハウジング30の内側に固定された固定子40と、固定子40の内側に配置された回転子60と、回転子60を支えるシャフト80と、を有している。
シャフト80は、軸受け36により両サイドのエンドブラケット32に回転自在に保持されている。
また、ファンカバー34の内側には、シャフト80に固定されたファンが設けられ、ファンはシャフト80の回転と共に回転する。なお、ファン側のエンドブラケット32,軸受け36、及びファンは、ファンカバー34の内部に位置しており、これらは図5には図示されていない。
固定子40は、固定子鉄心42と、この固定子鉄心42に巻回された多相、本形態では3相、の固定子巻線44を備えている。
また、図示されていない交流端子から固定子巻線44にそれぞれ引き出し線46を介して交流電流を供給し、固定子巻線44は結線48により、スター結線あるいはデルタ結線されている。これら引き出し線46および結線48は、それぞれ固定子巻線44の外側に配置されている。
外部の交流電源から3相交流が、誘導電動機10の交流端子に供給され、引き出し線
46を介して固定子巻線44に供給されることにより、固定子40は交流電流の周波数に基づく回転磁界を発生する。この回転磁界により回転子60の導体に回転子電流を誘導し、この回転子電流と回転磁界との作用により回転トルクが発生する。
図5の固定子40と回転子60とを回転軸に垂直な面で切断した状態を図6に示す。
図5および図6で、固定子40は固定子スロット50を周方向に等間隔に多数有しており、固定子スロット50には固定子巻線44が配置されている。
回転子60は、積層された珪素鋼板からなる回転子鉄心62と、回転子鉄心62に形成された回転子スロット64に挿入された回転子導体66と、回転子鉄心62の両端に配置され回転子導体66を電気的に短絡する短絡環68と短絡環70とを備えている。
本形態では、回転子スロット64は回転子鉄心62を貫通するように形成され、回転子スロット64に回転子導体66が回転軸に沿った方向に配置されている。
本形態のように、回転子鉄心62の内部に回転子スロット64が貫通する形状のように形成されていても良いし、回転子鉄心62の内部に回転子スロット64が完全に埋設されるのではなく、回転子スロット64の固定子40側が開口する形状であっても良い。
回転子導体66は、その両サイドが短絡環68と短絡環70とで電気的に短絡されており、回転磁界により短絡環68と短絡環70とで短絡された回転子導体66に電圧が誘起され電流が流れる。この電流と回転磁界との作用により回転子60に回転トルクが発生する。
回転子鉄心62は、シャフト80に固定され積層された珪素鋼板により作られており、各珪素鋼板の厚さが本形態では、薄く、例えば0.08〜0.03mmで作られており、またエッチング加工により形成されていることで鉄損が大幅に低減できる。
回転子鉄心62は、エッチング加工により形成され、このエッチング加工の工程で回転子スロット64が同時に作られる。回転子スロット64は、積層された珪素鋼板からなる回転子鉄心62の外周側に等間隔に成形され、これら等間隔に配置された回転子スロット64にそれぞれ回転子導体66が挿入されることにより、回転子導体66は回転子鉄心
62の周方向に等間隔で配置される。
回転子導体66は、導電材料、例えば銅を主材料とする導体を回転子スロット64の内部に挿入して、両端を短絡環で電気的に短絡する構造としても良いし、アルミダイカスト製法により導体および短絡環を作っても良い。
アルミダイカスト製法とは、積層された回転子鉄心62を型に入れ、溶けたアルミニウムを流し込むことで回転子鉄心62の回転子スロット64の内部に回転子導体66を成形すると共に、短絡環68と短絡環70とを作る方法である。
アルミダイカスト製法は、製造が容易であるという長所があるが、回転子導体66がアルミニウムであるため電気的抵抗がやや大きく、このため損失が大きくなるという短所がある。
この短所を補う方法として、回転子スロット64の内部に銅線を挿入した状態で溶けたアルミニウムを流す方法がある。
また、アルミダイカスト製法ではなく、銅の導体バーを回転子スロット64に挿入し、銅からなる短絡環を溶接にて回転子導体66と電気的に接続する方法がある。この方法によれば損失を非常に少なくできる。
固定子鉄心42および回転子鉄心62は、渦電流の発生による鉄損を低減するため、鋼板を積層した積層構造を成している。
渦電流は、磁束変化の周波数に比例するため、回転磁界の周波数の増大に比例して増大する。また、固定子40の極数が増加するほど磁束変化の周波数が高くなるので、極数の増加に比例して渦電流は増加する。従って、渦電流損は、磁束変化の周波数または極数の増大に基づいて増大する。
また、渦電流損の大きさは、板厚に基づいて増大するので、板厚を薄くするほど渦電流損は急激に減少する。
加工対象である電磁鋼板が薄くなると、パンチング加工が困難となる。これと共に電磁鋼板が薄くなるとパンチング加工による鉄心の磁区の破損が急増する。板厚を薄くすることにより渦電流損は減少するが、パンチング加工では、磁区の破損の増大によりヒステリシス損が増大し、固定子40や回転子60の鉄損を十分に減少できないという問題がある。
これに対して、本形態では、電磁鋼板はエッチングにより加工されるので、磁区の破損を防止でき、ヒステリシス損の増加を抑えることができる。このため固定子40および回転子60の鉄損を十分に減少することが可能となる。
さらに、パンチング加工と異なり、エッチング加工は、加工対象の電磁鋼板が薄くなるほど作業性が向上する。
また、エッチング加工はパンチング加工に比較にして極めて高い精度で加工できるメリットがあり、複雑な形状の加工を高精度で達成できるため、パンチング加工では困難であった特性を得ることができる。
本形態では、固定子ティース52および固定子スロット50を有する固定子鉄心42および回転子スロット64を有する回転子鉄心62を形成する一枚一枚の電磁鋼板は、厚さが0.08〜0.30mm である珪素鋼板からフォトエッチング加工により形成され、これを積層した構造をなしている。
好ましくは、珪素鋼板の厚さが0.08mmから0.20mmの範囲である。珪素鋼板を薄くすることで、渦電流損を少なくすることができ、さらにパンチング加工ではなくフォトエッチング加工を用いることにより、磁区の破損を非常に少なくすることができ、ヒステリシス損の増大を防止できる効果がある。
また、珪素鋼板が薄くなることで、エッチング加工の生産性が向上するメリットもある。
本形態では、渦電流損を少なくできるので、高速回転する回転電機において、高速回転時の固定子鉄心42および回転子鉄心62の渦電流を押さえることができ、鉄損を減少できる。特に、運転時の回転子60の最高回転速度が4000rpm 以上において効果がある。回転子60の最高回転速度が4000rpm から6000rpm の範囲の回転電機において、大きな効果が期待できる。また、回転子60の高速回転速度が6000rpm から10000
rpm の範囲の回転電機に、本形態の技術思想を適用すれば、更に大きな効果が期待できる。
さらには、回転子60の運転状態の最高回転速度が短絡環で回転する回転電機に適用すれば大きな効果が期待でき、回転子60の最高回転速度が10000rpm から100000rpm の範囲の回転電機に適用すれば、さらに大きな効果が期待できる。
本形態では、フォトエッチング加工により回転子鉄心62および固定子鉄心42を形成するので、ヒステリシス損を低減できるが、それに加え、加工精度が向上することにより、さらに鉄損における表面損を大幅に低減できる。
表面損の低減は、日本公告公報[特公昭60−56058号公報]で提言されているが、従来の加工方法、例えばパンチング加工による切削加工では、高精度の加工精度を維持することが困難なことから、この日本公告公報で提言されているような内容を実用化することが困難であった。
しかし、本形態では、エッチング加工により固定子鉄心および回転子鉄心を加工するので、このような提言を実現できるとともに、さらに図5と図6とで説明した効果が期待でき、これらの総合的効果により、優れた高効率の回転電機を実現できる。
次に、鉄損における表面損の低減について説明する。
多相交流回転電機、本形態では3相交流回転電機は、固定子からの磁束に含まれている高調波磁束によって、回転子に表面損が発生する。特に、かご型誘導電動機においては、固定子鉄心と回転子鉄心との空隙が極めて狭いので、この表面損が増加する傾向にある。
かご型誘導電動機では、鉄損における表面損が占める割合は比較的大きく、かご型誘導電動機の効率の低下につながる。
図7で、固定子鉄心42の内周面、回転子鉄心62と対向している面には、周方向に所定の間隔を置いて、回転軸方向にのびた固定子スロット50が設けられている。固定子スロット50の内部には、三相の固定子巻線44が組込まれており、この固定子巻線44で供給される3相交流電流の周波数に基づく回転磁界を発生する。
尚、固定子ティース52は、固定子スロット50との間に位置し、回転子60への、あるいは回転子60からの、磁束を通す磁気通路として作用する。
この固定子ティース52は、各々ほぼ同一形状でほぼ同一の断面積を有している。
図7では、固定子スロット50の内部に形成された固定子巻線44は、径方向に2組配置されているが、これは一例であり、さらに多数の固定子巻線が挿入されていても良い。
図7で、「U」「V」「W」の表示は、固定子巻線がU相,V相,W相の巻線であることを示している。
一方、固定子鉄心42の内周面側には、空隙δを介して回転子鉄心62が位置し、この回転子鉄心62の表面近傍には回転子導体66が、回転軸方向にのびて埋設されている。
このように構成されたかご型誘導電動機において、その運転時における空隙δにおける磁束Φを解析すると、空隙δには図示してあるように回転子を回転させる基本波磁束Φbがあり、そのほか、脈動する比較的小さな高調波脈動磁束Φ0がある。
尚、これらの磁束波形は平均値を示したものである。
高調波脈動磁束Φ0は、主として固定子と回転子との間のパーミアンス変動により生じ、又は固定子巻線44が固定子スロット50の内部に挿入されているために生ずる起磁力の凹凸によって生ずるものである。この高調波脈動磁束Φ0は本来不必要な成分である。
この高調波脈動磁束Φ0が、回転状態にある回転子に入ると、回転子鉄心62に高調波鉄損を発生させ、さらに回転子導体66に高調波の渦電流を誘起する。これにより高調波渦電流損を発生する。この高調波鉄損及び高調波渦電流損が表面損となる。
高調波渦電流損は、回転子導体66、特に空隙δ寄りの回転子導体66に発生し、高調波鉄損は、空隙δ寄りの回転子鉄心62に発生する。
ここで、高調波脈動磁束Φ0に起因する回転子の各部の磁束密度の大きさをBh、回転子での高調波脈動磁束Φ0の周波数、すなわち高調波脈動磁束Φ0が回転子に入射されたときの回転子の座標系でみた周波数をfn、と定義したときのBh,fnは、次のようになる。
例えば、固定子スロット数をN5、回転子の回転速度をn(rps) とする。この状態の回転子に入射される高調波脈動磁束Φ0の周波数fnは、fn=N5×nとなる。
このとき高調波渦電流損Weを、回転子の磁束密度であるBh及び回転子に入射される高調波脈動磁束Φ0の周波数であるfnを用いてあらわすと次式となる。
We∝fn2×Bh2 …(1)
一方、高調波鉄損Whは、渦電流損Wieとヒステリシス損Wihとに分けられる。この渦電流損Wieは、前記(1)式と同様に表わされ、又ヒステリシス損Wihは次式となる。
Wih∝fn1〜1.5×Bh1.5〜2 …(2)
これらの式(1),式(2)からわかるように両損失WeとWihとはともに、高調波脈動磁束Φ0の周波数fnと回転子の磁束密度Bhとが増加すると、急増することがわかる。
この問題となる高周波脈動磁束Φ0を観察すると、この高調波脈動磁束Φ0は、固定子スロット50の数に基づいていることが分かった。この現象は固定子鉄心42と回転子鉄心62との間のパーミアンスが、固定子スロット50の部分と固定子ティース52の部分とでは異なることに起因している。固定子巻線44が固定子スロット50の内部に位置しているので、起磁力が固定子スロット50に対応した階段状態で変化するためである。
空隙δのある時点における瞬時の磁束分布は、正弦波状の基本波成分Φbに高調波脈動磁束Φ0が重畳している。固定子巻線44が固定子鉄心42の固定子スロット50に組込まれているので、高調波脈動磁束Φ0は、固定子ティース52に対応する部分で大きくなり、固定子スロット50に対応する部分で小さくなる。
従って、固定子と回転子との間の空隙δの磁束分布は、図8に示すように、固定子鉄心42の固定子ティース52および固定子スロット50に対応して変化する。
この高調波脈動磁束Φ0を詳細に観察すると、ある特定の固定子ティース52の部分で常に大きな値となり、しかもそれが周期的にあらわれることが判明した。
すなわち実験により、各々の固定子ティース52の磁束の大きさは固定子ティース52によって異なっており、高調波脈動磁束Φ0はある特定の周期で高調波脈動磁束Φ0の大きい部分があらわれることが観測された。
図8で、固定子巻線44に、「U」を記載した固定子巻線44はU相巻線、「V」を記載した固定子巻線44はV相巻線、「W」を記載した固定子巻線44はW相巻線である。 高調波脈動磁束Φ0の大きくあらわれる位置は、隣り合う固定子スロット50に組込まれた固定子巻線44に流れる電流の位相が互いに異なっている部分である。すなわち固定子ティース52の内、「A」と記載した固定子ティースは、左側の固定子スロット50にはW相とU相との固定子巻線が、又、右側の固定子スロット50にはU相とU相との固定子巻線が配置されている。ここでは隣り合う固定子巻線の電流位相が異なっている。
固定子ティース52の位置「B」「C」「D」も同様の状態で、互いに隣り合う固定子巻線の電流位相が異なっている。
これに対して、固定子鉄心42の固定子ティース52の位置「E」は、左右両側の固定子巻線が形成される固定子スロット50には、W相とU相との固定子巻線が配置されており、隣り合う固定子巻線の電流位相が同じになっている。
同様に固定子ティース52の位置「F」「G」「H」も、隣り合う固定子スロット50に形成される固定子巻線44の電流位相が同じである。この固定子ティースの位置に対応する空隙δでの高調波脈動磁束Φ0は小さくなっている。
図8は、三相,二層,短節巻の固定子巻線の例であるが、実験では三相,一層,短節巻の固定子巻線についても同じ現象が確認される。
即ち、隣り合う固定子巻線44の電流位相が異なる場合に、高調波脈動磁束Φ0が部分的に大きくなる。そして隣り合う固定子巻線44の電流位相が同じとなる固定子ティースの位置に対応するところでは、高調波脈動磁束Φ0は小さくなる。
この表面損は、近年の如く非常に効率が重要視される状況では、無視できない現象である。また近年、回転電機はモータとして使用される場合であれ、発電機として使用される場合であれ、高速回転速度で使用される。そして使用される運転領域の最高回転速度が、4000rpm を超え、場合によっては10000rpm を超えるなど、非常に高くなっている。このような使用条件では、上記表面損失を抑えることは、図5や図6で説明した鉄損の低減をさらに改善することにつながる。
さらには、騒音も小さくなるという優れた効果も奏する。
図9は、図5と図6とで説明した薄型の電磁鋼板をエッチング加工することによる鉄損の低減に加え、図7と図8とで説明した表面損の低減を行う形態を示す。
すなわち、パンチング加工では困難であった高精度の加工特性を利用して、固定子鉄心42とこれと対向する回転子鉄心62との間の空隙δを変えるようにしたことである。
以下の形態は、固定子巻線の状態に基づいて発生する磁束密度の脈動を打ち消す方向に空隙δの間隔をエッチング加工により変えるものである。例えば、固定子ティースの回転子に対向する側の形状、つまり内周側の先端形状を、同一形状とするのではなく、固定子巻線の状態に基づいて、固定子ティースの形状を変えるものである。これにより回転子に入射する高調波脈動磁束Φ0の部分的な増加を抑制し、効率の良い多相交流回転電機の特性を得ることができる。
表面損を効果的に減少させるため、固定子ティース52の内、隣り合う固定子スロット50に収納されている固定子巻線44の電流位相が互いに異なる位置に該当する固定子ティース52の回転子との間の空隙長を、それ以外の位置に形成される固定子ティース52の回転子との間の空隙長より大きく形成している。
さらに、表面損をより効果的に減少するため、このような電流位相が互いに異なる位置に固定子ティース52に対応する空隙長を、このような固定子ティース52を通る磁束量が他の固定子ティース52を通る磁束量に近づくように、さらには平均的な磁束量を示す基本波磁束Φbとほぼ等しくなるように、設定する。
完全に一致させなくても、磁束密度の大きくなる固定子ティースの内の幾つかについて空隙長を大きくすることで効果が上がる。
さらに、図9を用いて本形態を説明する。なお符号が他の図と同じものは同じ構成部であり、同じ作用をなすものとする。
図8で説明した固定子スロット50の内部に配置された固定子巻線44を流れる電流が異なる位相である固定子ティース「A」「B」「C」「D」に対応した回転子鉄心62との間隔を、隣り合う固定子スロット50の内部に配置された固定子巻線44を流れる電流が等しい位相である固定子ティース「E」「F」「G」「H」に対応した回転子鉄心62との間隔より大きくする。
これにより固定子ティース「E」「F」「G」「H」から回転子鉄心62に入り込む高調波脈動磁束Φ0の量を、固定子ティース「A」「B」「C」「D」から回転子鉄心62に入り込む高調波脈動磁束Φ0の量に近づけることができる。
このように、固定子ティース52と回転子鉄心62との間の空隙長を変えることにより、特定の固定子ティースで大きくなっていた高調波脈動磁束Φ0を削減することができ、図9に示すように高調波脈動磁束Φ0は均一化される。
従来は、電磁鋼板をパンチング加工のような切削加工を用いて、固定子鉄心および回転子鉄心を生産していたので、加工精度が悪く、高調波脈動磁束Φ0を均一化する加工は困難であった。しかしながら、エッチング加工を行うことにより、容易に固定子ティースと回転子鉄心との間の間隔を調整できる。さらに、エッチング加工は、電磁鋼板の磁区の破損を少なくすることができ、高調波脈動磁束Φ0に対する損失を抑えることができる。
このようにして、表面損の異常増加を抑制でき、効率のよいかご型誘導電動機を得ることができる。
本形態で説明した技術を、1200KW,10極のかご型誘導電動機に適用した場合の実験について説明する。
固定子巻線44の配置は、図9に示すように三相,二層,短節巻である。各々の固定子ティース52の断面積は、各々等しく、各々の固定子ティース52と回転子鉄心62との空隙δを一様に2mmとした場合の実験では、回転子60の表面損が13.8KW で、効率が95.3% である。これに対して両側の固定子スロット50に配置された固定子巻線
44の電流位相が互いに異なる位置の固定子ティース52と回転子鉄心62との空隙δを2.7mm とした場合の実験では、回転子60の表面損が7.7KW にまで低減され、これに伴い効率は96%となり、効率0.7%を向上することができる。
図9の形態では、各々の固定子ティース52と回転子鉄心62との空隙δ、言い換えれば、固定子ティース52の長さ、を部分的に変えたものは、このように固定子ティース
52の長さを部分的に変えることにより、固定子鉄心の内周に凹凸が形成されることになり、適用機種によっては運転時に於ける風損と騒音とが幾分増加する恐れがある。
このような場合には、空隙長が大きい固定子ティース52の先端に非磁性、例えは電気絶縁物よりなる部材を取り付けて、各々の固定子ティース52の見かけ上の空隙長を揃えるようにしても良い。
以上説明したように図9に示す形態では、固定子鉄心42の固定子ティース52の内、隣り合う固定子スロット50に収納されている固定子巻線44の電流位相が互いに異なる関係にある固定子ティース52における回転子との間の空隙長を、隣り合う固定子スロット50に収納されている固定子巻線44の電流位相が生じないあるいは少ない関係にある固定子ティース52における回転子との間の空隙長よりも大きく形成することにより、各々の固定子ティース52を通る磁束量が均一に近づくようになり、高調波脈動磁束Φ0の部分的増加に起因する回転子の表面損を低減でき、図5と図6とで説明したエッチング加工による鉄損の低減に加え、よりさらに低減が可能となり、かご型誘導電動機の効率向上が可能となる。
図10は、永久磁石を使用した同期モータあるいは同期発電機などの同期回転電機の回転軸に沿った断面図である。
図11は、回転軸に垂直方向の固定子および回転子の断面図である。
また、図12は、図11に示す回転子の部分拡大図である。
エンドブラケット132を両側に有するハウジング130の内側に固定子140が固定されている。固定子140は、固定子ティース152と固定子スロット150とを有する固定子鉄心142と、固定子スロット150の内部に配置された固定子巻線144を有している。
図10と図11とに示す固定子巻線144は、分布巻の例である。
固定子鉄心142と空隙を介して対向するように回転子160が設けられており、回転子160は、シャフト180に固定されている。シャフト180は、両側に配置された軸受け136によりエンドブラケット132に回転可能に支持されている。
回転子160は、回転子鉄心162と永久磁石166とを有しており、この形態では、回転子鉄心162の内部に磁石挿入孔が設けられ、この磁石挿入孔の内部に永久磁石166が配置されている。
永久磁石166は、固定子140に対向する側の面がN極またはS極となるように磁化されており、回転子160の極毎に永久磁石の極性が交互に逆になるように永久磁石166が磁化されている。
図11に示す形態では、回転子160は8極のであり、各々の極は、一個の永久磁石
166で構成されている。永久磁石166は、シャフト180の周囲にそれぞれ等角度で配置されており、また各々の永久磁石166は、交互に逆極性に磁化されている。
回転子160は、8極に限定されるものではなく、10極やそれ以上の極数が可能であり、また6極や4極なども可能である。
各々の極は、1個の永久磁石で構成しても良いし、2個や3個などの複数の磁石で構成しても良い。2個や3個で極を構成する場合は、2個や3個毎に磁化極性が反転するように永久磁石は配置される。
図10において、同期回転電機110は、回転子160の回転位置を検出するセンサ
184を有しており、回転子160の極の位置を表す信号を出力する。センサ184は、例えばレゾルバあるいはホール素子を備えたセンサである。
センサ184の出力に基づき、回転子160の極の位置に基づく3相交流電流が図示しないインバータ装置により作られ、固定子巻線144に供給される。
3相交流電流により固定子140は回転磁界を発生し、回転磁界に基づく磁束が回転子160に作用する。回転子160が有する永久磁石166と回転磁界とにより、回転子
160には回転トルクが発生する。この回転トルクを出力することにより、同期回転電機110は回転電動機として動作する。
また、外部からの回転トルクを回転子140に加えることにより、固定子巻線144に交流電力が発生する。この交流電力を図示しないインバータまたはダイオードで構成される整流回路を介して交流あるいは直流として出力することにより、同期回転電機110は発電機として動作する。
図12は、回転子160の部分拡大図であり、回転子鉄心162の内部に永久磁石166が埋設されている。回転子鉄心162は、磁石挿入孔を内部に有しており、磁石挿入孔に永久磁石166が配置されている。
永久磁石166は、極毎に磁化方向が逆になっており、固定子に対向する側がN極の永久磁石の両隣は、固定子に対向する側がS極となるように永久磁石は磁化されている。
永久磁石166の固定子に対向する側の回転子鉄心162が、部分的に磁極片168として作用し、この磁極片168を介して回転子と固定子と間に磁気回路が形成され、永久磁石166の磁束は、磁極片168を有する磁気回路を通して固定子に供給され、あるいは、磁束が固定子から永久磁石166に供給される。
回転子の隣り合う極を構成する永久磁石の固定子に対向する側は逆極性となっている。隣り合う極の磁極片168の間で磁束が漏洩する恐れがあり、回転子の隣り合う極の間に磁束の漏洩を防ぐブリッジ部170を備えている。
ブリッジ部170では、磁束が流れる断面積が絞られ、この部分が磁気飽和状態となることにより、漏洩磁束が押さえられている。
この形態で説明した回転電機は、例えば50KW級の永久磁石同期モータであり、固定子鉄心の外形が約190mm、軸長が130mmである。
固定子鉄心と回転子鉄心として、図7と図8とで説明した珪素鋼板と同じ電磁鋼板を使用し、この電磁鋼板をエッチング加工することにより固定子鉄心鋼板と回転子鉄心鋼板とを作成し、この鋼板を積層して固定子鉄心142および回転子鉄心162とを製造する。
こうした固定子鉄心142や回転子鉄心162の積層鉄心密度は、約98%である。各々の電磁鋼板を薄くすることにより、渦電流損を低減できる。
さらにエッチング加工することにより、電磁鋼板の磁区の破損を少なくし、ヒステリシス損の増加を抑えることができる。特に、厚さ0.2mm 以下の電磁鋼板は、パンチング加工が困難であり、磁区の破損が増大する。
これに対し、厚さ0.2mm 以下、好ましくは厚さが0.08〜0.2mmの範囲の電磁鋼板は、エッチング加工の作業性が向上し、さらに磁区の破損を非常に少なくできる。
こうした電磁鋼板を用いたモータは、効率が約90%であり、0.35mmの電磁鋼板を、パンチング加工を用いて形成した電磁鋼板を用いたモータよりも、効率が約6パーセント向上する。これは固定子鉄心の鉄損が低減されたことによるものである。
図13は、図10,図11、及び図12で説明した同期回転電機を示すものであり、図10,図11、及び図12に示す形態との相違は、固定子巻線144が集中巻である点、さらに図13に示すとおり、磁石が曲線形状を成しているある点である。
図13において、図10,図11、及び図12と同じ符号は同じ作用をなす構成部品である。
図13に示す同期回転電機は、図10に示す同期回転電機と基本的には同様の構成である。固定子鉄心142の固定子スロットに配置されている固定子巻線144の配置が、図11に示す分布巻の固定子巻線144と異なっており、図13は集中巻となっている。
固定子巻線144は、分布巻にすることも集中巻にすることも可能であり、本形態ではどちらにも適用できる。
図13に示す回転子160は、10極を有しているが、特に10極に限定されるものではなく、極数が多くても少なくても良い。また、回転子160の各極はそれぞれ1個の永久磁石166を有しているが、複数個の永久磁石を有していても良い。
本形態では、回転子鉄心162には、曲線を有する形状の磁石挿入孔が形成され、その中に曲線形状を有する磁石が挿入されている。磁石は、図11で説明したものと同様に、固定子に対向する側の面から磁束が出入する。
磁石面の単位面積あたりにほぼ同じ磁束が出入すると、磁石面が曲面を有する形状が望ましい。
しかし、電磁鋼板に磁石挿入孔をパンチング加工で形成しようとすると、曲線形状の磁石挿入孔を開けることが困難である。このため、従来は、長方形の磁石挿入孔が設けられていた。
本形態では、磁石挿入孔がエッチング加工により形成されるため、曲線形状を有する磁石挿入孔を高精度で簡単に形成できる。磁石挿入孔を形成する工程でパンチング加工では、磁区の破損が激しく、ヒステリシス損が増加する問題もある。
このようにエッチング加工を用いることにより、このような磁区の破損を低減でき、図10,図11、及び図12で説明した形態よりさらに効率の良い同期回転電機を提供できる。
図10,図11,図12、及び図13で説明した形態では、渦電流損を少なくできるので、高速回転する回転電機において、高速回転時の固定子鉄心および回転子鉄心の渦電流を押さえることができ、鉄損を減少できる。
運転時の回転子の最高回転速度が4000rpm 以上において効果がある。
回転子の最高回転速度が4000rpm以上6000rpm以下の範囲の回転電機において効果が期待できる。
回転子の高速回転速度が6000rpmより大きく10000rpm以下の範囲の回転電機に本形態で説明した技術思想を適用すれば、更に効果が大きい。
また、運転時の回転子の最高回転速度が、短絡環で回転する回転電機に本形態を適用すれば大きな効果が期待でき、回転子の最高回転速度が10000rpmより大きく100000rpm以下の範囲の回転電機に適用すれば更に大きな効果がある。
図10,図11,図12、及び図13で説明した形態は、回転子鉄心の内部に磁石を挿入する構造の回転電機であったが、回転子の表面に磁石を設ける構造の回転電機でも、図5や図6で説明した電磁鋼板を使用することができ、同様に渦電流損やヒステリシス損を低減でき、鉄損を低減した回転電機を提供できる。
本発明は、回転電動機や発電機等の回転電機として利用することができる。
電磁鋼板の板厚と鉄損との関係を示す図。 珪素鋼板における珪素含有量と鉄損との関係を示す図。 エッチング加工による代表的な加工断面形状を示す図。 パンチング加工による代表的な加工断面形状を示す図。 回転電機の構造を示す図。 回転電機のコア部分の断面を示す図。 固定子と回転子との間のギャップにおける磁束の状態を示す図。 固定子と回転子との間のギャップにおける磁束の変化を示す図。 固定子と回転子との間のギャップにおける磁束の変化の改善を示す図。 永久磁石モータの回転軸にそった断面を示す図。 永久磁石モータの固定子及び回転子の回転軸に垂直な断面を示す図。 永久磁石モータの回転子の回転軸に垂直な部分拡大断面を示す図。 曲線形状の永久磁石を備えた永久磁石モータの部分断面を示す図。
符号の説明
40…固定子、42…固定子鉄心、44…固定子巻線、50…固定子スロット、52…固定子ティース、60…回転子。

Claims (14)

  1. 固定子と回転子とを有し、
    前記固定子は、ティースとスロットとを有する固定子鉄心と、前記スロットに配置された固定子巻線とを有し、
    前記固定子鉄心は、積層された鋼板で作られており、
    前記鋼板のティースおよびスロットとが、エッチング加工により形成されており、
    前記鋼板の厚さが、0.05〜0.30mmであり、前記鋼板が、Cが0.001〜0.060重量%、Mnが0.1〜0.6重量%、Pが0.03重量%以下、Sが0.03重量%以下、Crが0.1重量%以下、Alが0.8重量%以下、Siが0.5〜7.0重量%、Cuが0.01〜0.20重量%含有し、残部が不可避な不純物とFeとからなる珪素鋼板である
    ことを特徴とする回転電機。
  2. 前記回転子は永久磁石を有することを特徴とする請求項1に記載の回転電機。
  3. 前記固定子巻線に交流電流が流れることによって、回転トルクが発生し、前記回転子が回転することを特徴とする請求項1に記載の回転電機。
  4. 前記回転子が外部からの回転トルクにより回転することによって、前記固定子巻線に交流電力が誘起され、前記固定子巻線から交流電流が出力されることを特徴とする請求項1に記載の回転電機。
  5. 前記鋼板が、結晶粒子を有することを特徴とする請求項1に記載の回転電機。
  6. 前記固定子鉄心は、積層された鋼板と鋼板との間に、厚さが0.01〜0.2μmである絶縁被膜を有することを特徴とする請求項1に記載の回転電機。
  7. 前記絶縁被膜の厚さが、0.1〜0.2μmであることを特徴とする請求項6に記載の回転電機。
  8. 前記絶縁被膜の厚さが、0.01〜0.05μmである酸化被膜であることを特徴とする請求項6に記載の回転電機。
  9. 前記珪素鋼板における珪素の濃度が、0.8〜2.0重量%であることを特徴とする請求項1に記載の回転電機。
  10. 前記珪素鋼板における珪素の濃度が、4.5〜6.5重量%であることを特徴とする請求項1に記載の回転電機。
  11. 前記珪素鋼板における珪素の濃度が、内部より表面部が高いことを特徴とする請求項5に記載の回転電機。
  12. 前記固定子鉄心は、直径が5〜300mmであって、最大出力が200KW以下であることを特徴とする請求項1に記載の回転電機。
  13. 前記回転子の最高回転速度が4000〜6000回/分であり、前記珪素鋼板に含有される珪素が前記鋼板の厚み方向に分散されていることを特徴とする請求項1に記載の回転電機。
  14. 前記回転子の最高回転速度が10000〜100000回/分であり、珪素鋼板からなる前記鋼板に含有される珪素の濃度が、内部より表面部の方が高いことを特徴とする請求項1に記載の回転電機。
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