JP4323941B2 - 励磁機、界磁機およびそれを用いた同期機 - Google Patents

励磁機、界磁機およびそれを用いた同期機 Download PDF

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Description

本発明は、電流を通じることにより発生する移動磁界の方向が、回転軸と平行である同期機に用いる励磁機、永久磁石により直流磁場を発生させる界磁機、および、それを用いた同期機に関する。
具体的には、例えば、励磁機としてのステータ、界磁機としてのロータ、およびそれを用いた永久磁石同期機に関する。
永久磁石同期機は、ステータ(固定子)に電流を流すことにより発生する磁場が、ロータ(回転子)に埋め込まれた永久磁石に働いて、ロータが回転する同期機であって、保守性、制御性、耐環境性に優れ、高効率、高力率運転が可能な電動機として産業・民生家電分野を問わず広く用いられている。この場合、電気エネルギーを同期機に流して、回転駆動力を得るようにするのが同期電動機であり、逆に、同期機を回転させて電気エネルギーを同期機より取り出す場合は、同期発電機となる。ここでは、両者を想定し、あわせて、同期機としている、両者の構造は基本的には同じなので、以下詳細説明では、同期電動機の例を中心に説明する。
図7および図8は、従来の同期機の断面を示しており、ヨーク1およびティース2からなるステータ7の中心に、ロータ8が配置されている。 ロータ8には永久磁石9が埋め込まれており、ステータ7に三相交流を流すことにより発生する磁場が、この永久磁石9に働くことによりロータ8が回転する。
しかし、この従来の同期機は、移動磁界の方向が同期機の径方向であるため、例えば、自動車の車輪に直結する駆動用電動機として用いた場合には、車輪の上下方向の振動によって、ティース先端部とロータ表面とのギャップ(g)が変動し、この径方向ギャップ(g)の微小変動によって、ステータとロータとの間に働く力が変動し不安定となるので、この微小変動を吸収するためにギャップ(g)を大きくする必要があり、結果として、同期機の径が大きくなるという問題点があった。
また、従来の同期機のステータは、鉄損を低減するために無方向性電磁鋼板(NO)を積層することにより作られていた。 無方向性電磁鋼板は、鋼板表面のどの方向にも一様な比透磁率を有する鋼板であって、比較的鉄損の小さい材料として広く用いられているが、長時間連続運転する同期機のステータに用いる材料としては十分な磁気特性が得られていなかった。
同期機に用いられる電磁鋼板の種類については、特開平7−67272号公報に、ステータのティースとヨークとを分割する構造とし、ヨークには円周方向を磁化容易方向とする一方向性電磁鋼板(GO、以下では方向性電磁鋼板と記す)を用い、ティースには径方向を磁化容易方向とする方向性電磁鋼板を用いることにより鉄損を低減する方法が開示されている。
しかし、この従来技術は、図7に示すように、ヨークとティースの接合部が周方向を磁化容易方向とする方向性電磁鋼板としているので、ヨークからティースへの磁束の流れがスムーズでなく、この部分に磁気抵抗の大きい回転磁界が発生するため鉄損を低下させてしまうという問題点があった。
また、移動磁界を発生させる従来のコイルは、ティースに巻き付けており、そのため、ティース先端部同士の間隔(d)を狭めることができなかったので、ステータからロータに流れる磁束(B)を大きくすることができなかった。
さらに、従来の永久磁石9は、図7に示すようにロータの周方向に配置されており、この永久磁石は磁気抵抗が大きいため、ティース2とロータ8との実効ギャップ(Gap)を大きくしてしまい、その結果、ステータからロータに流れる磁束(B)が低減するという問題点があった。
ここに、実効ギャップ(Gap)とは、下記(A)式で定義され、ティース先端部とロータ表面との間隔(g)に永久磁石によるギャップ(g´)を加えた実質的なギャップをいう。
Gap=g+g´・・・・・(A)
ここに、Gap:実効ギャップ、
g :ティース先端部とロータ表面との間隔、
g´ :永久磁石によるギャップ
なお、永久磁石を磁性体に埋め込むことにより、上記g´をなくすことができるが、永久磁石を埋め込むために製造工程が増えるので製造コストが上昇するという問題点があった。
また、特開2000−78780公報には、ティース部に方向性電磁鋼板を用い、ヨーク部に透磁率の方向性の小さい磁性材(低炭素鋼鋼板や無方向性電磁鋼板など)を用いる方法が開示されている。
しかし、この従来技術は、ヨークとティースの接合部も透磁率の方向性の小さい磁性材を用いているので、ヨークからティースへの磁束の流れがスムーズでなく、この部分に磁気抵抗の大きい回転磁界が発生するため鉄損を低下させてしまうという問題点があった。
さらに、特開平7−59280公報には、永久磁石の励磁方向を界磁機(ロータ)の周方向とする同期電動機が開示されている。
しかし、この従来技術は、永久磁石の磁極面に略垂直に複数のスリットを設けることにより、磁束をガイドするものであり、本発明のように、二方向性電磁鋼板を利用することは全く開示されていない。
特開平7−67272号公報 特開2000−78780公報 特開平7−59280公報
本発明は、前記のような従来技術の問題点を解決し、ヨークが周方向に分割されている励磁機(ステータ)および界磁機(ロータ)の径を小さくすることができ、しかも、磁気抵抗と鉄損を低減し磁束(B)を増大することができる励磁機、界磁機およびそれを用いた同期機を提供することを課題とする。
なお、本発明において、「径方向に配置して積層」とは鋼板の板面法線方向を略径方向にして積層することを示し、「周方向に配置して積層」とは鋼板の板面法線方向を略周方向にして積層することを示し、「軸方向に配置して積層」とは鋼板の板面法線方向を略軸方向にして積層することを示す。
本発明は、電流を通じることにより発生する移動磁界の方向が、回転軸と平行である同期機に用いるヨークとティースとの接合部や永久磁石の間に二方向性電磁鋼板を用いることにより、励磁機(ステータ)および界磁機(ロータ)の径を小さくすることができ、しかも、ヨークが周方向に分割されている励磁機(ステータ)および界磁機(ロータ)の磁気抵抗と鉄損を低減し磁束(B)を増大することができる励磁機、界磁機およびそれを用いた同期機を提供するものであり、その要旨は特許請求の範囲に記載した通りの下記内容である。
(1)電流を通じることにより発生する移動磁界の方向が、回転軸と平行である同期機に用いる励磁機であって、
前記励磁機は、ヨークおよびティースを有しており、該ヨークは、前記励磁機の周方向に分割され
前記ヨークは、方向性電磁鋼板を積層して構成され、該ヨークを構成する方向性電磁鋼板の磁化容易方向を前記励磁機の周方向とし、
前記該ティースと該ヨークとの接合部は、二方向性電磁鋼板を積層して構成され、該二方向性電磁鋼板の磁化容易方向を前記励磁機の周方向および軸方向とすることを特徴とし
前記ティースを、磁化容易方向が前記励磁機の軸方向である方向性電磁鋼板を積層して構成し
前記ティースの積層方向を周方向とし、
前記ティースと該ヨークとの接合部の積層方向を径方向とし、
前記ヨーク部の積層方向を軸方向とすることを特徴とする励磁機。
(2)前記ティース先端部とロータ表面との間隔をg、ティース先端部同士の間隔をd、ティース根本部同士の間隔をLとして、次式を満足することを特徴とする請求項1に記載の励磁機。
g≦d≦L
)前記移動磁界を発生させる励磁コイルを、前記ヨークに巻き付けることを特徴とする(1)または(2)に記載の励磁機。
)(1)乃至(3)のいずれか一項に記載の励磁機を有することを特徴とする同期機。
)電流を通じることにより発生する移動磁界の方向が、回転軸と平行である同期機に用い、永久磁石により直流磁場を発生させる界磁機であって、前記永久磁石の励磁方向を前記界磁機の周方向とし、該永久磁石の間の領域は、鋼板を積層して構成する界磁機を有することを特徴とする(4)に記載の同期機
)前記界磁機の前記永久磁石の間の領域が電磁鋼板を積層して構成することを特徴とする()に記載の界磁機。
)前記界磁機の前記永久磁石の間の領域が、磁化容易方向が前記界磁機の周方向および軸方向である二方向性電磁鋼板を積層して構成することを特徴とする(5)または(6)に記載の同期機
本発明によれば、電流を通じることにより発生する移動磁界の方向が、回転軸と平行である同期機に用いるヨークとティースとの接合部や永久磁石の間に二方向性電磁鋼板を用いることにより、励磁機(ステータ)および界磁機(ロータ)の径を小さくすることができ、しかも、ヨークが周方向に分割されている励磁機(ステータ)および界磁機(ロータ)の磁気抵抗と鉄損を低減し磁束(B)を増大することができる励磁機、界磁機およびそれを用いた同期機を提供することができ、産業上有用な著しい効果を奏する。
本発明の実施の形態を、図1乃至図12を用いて詳細に説明する。
<第1の実施形態>
図1および図2は、本発明の第1の実施形態であるステータ(励磁機)およびロータ(界磁機)の構造を示す図である。
図1は、本発明の第1の実施形態であるステータ(励磁機)およびロータ(界磁機)の中央断面図である。
図1において、1はヨーク、2はティース、6は回転軸(軸)、7は、ステータ(励磁機)、8はロータ(界磁機)、9は永久磁石を示す。
本発明におけるステータ(励磁機)7およびロータ(界磁機)8は、ステータ(励磁機)7に電流を通じることにより発生する移動磁界の方向が、回転軸(軸)6に平行である同期機に用いるものであり、図1に示すように、ティース2と永久磁石9とが、同期機の回転軸(軸)6と平行に向き合って配置されており、磁束(B)が回転軸(軸)6の方向に流れると、ロータ(界磁機)8が周方向(θ方向)に回転する構造になっている。
ステータ7は、外周部分に設けられたヨーク1と、ティース2とから主に構成され、ロータ8は、外周部分に永久磁石9が配置され、ステータ7とロータ8とは、ロータの回転軸(軸)6と平行に対向して配置されている。
従来の同期機は、図7および図8に示すように、ティース2と永久磁石9とが、同期機の回転軸(軸)6と垂直に向き合って配置されていたので、同期機の径方向(r方向)に微小変動が発生すると、前述のように、ステータ7とロータ8と間に働く力が変動し不安定になっていた。
そこで、本発明においては、ティース2と永久磁石9とを、同期機の回転軸(軸)6と平行(Z方向)に向き合って配置することによって、同期機の径方向(r方向)に微小変動が発生しても、ステータ7とロータ8と間に働く力が変動せず安定した回転が得られるので、従来に比べて、ステータ(励磁機)7およびロータ(界磁機)8の径を著しく小さくすることができる。
図2は、本発明の第1の実施形態であるステータ(励磁機)およびロータ(界磁機)を上から見た平面図であり、図1のA−A´矢示図である。 図2において、1はヨーク、2はティース、4は励磁コイル、6は回転軸(軸)、7はステータ(励磁機)、8はロータ(界磁機)、9は永久磁石を示す。
図2に示すように、ヨーク1はステータ(励磁機)7の周方向(θ方向)に分割されており、ヨーク1は磁化容易方向をステータ(励磁機)7の周方向(θ方向)とする電磁鋼板を積層して構成されている。これによって、磁束の流れる方向と電磁鋼板の磁化容易方向とを合わせることができるので、磁束の流れをスムーズにし磁束(B)を強化することができる。さらに、該電磁鋼板が方向性電磁鋼板であれば一層好ましい。
ここに、方向性電磁鋼板は、磁化容易方向が特定の方向である電磁鋼板であり、磁化容易方向については無方向性電磁鋼板より優れた軟磁気特性(以下では磁気特性と記す)を有する。例えば、図5に示すように、方向性電磁鋼板は、圧延方向の比透磁率μRが、非圧延方向の比透磁率μTに比べて著しく大きくなっており、圧延方向に磁束を流し易い性質を持っている。
また、ティース2、および、該ティース2と前記ヨーク1との接合部は、電磁鋼板を積層して構成され、該電磁鋼板の磁化容易方向を前記励磁機の周方向(θ方向)および軸方向(Z方向)とする。さらに、該電磁鋼板が二方向性電磁鋼板であれば一層好ましい。
ここに、二方向性電磁鋼板は、磁化容易方向が二方向である電磁鋼板であり、磁化容易方向については無方向性電磁鋼板より優れた磁気特性を有する。 例えば、図6に示すように、二方向性電磁鋼板は、圧延方向の比透磁率μRおよび圧延方向と垂直方向の比透磁率μTが、その他の方向に比べて著しく大きくなっており、圧延方向およびその垂直方向に磁束を流し易い性質を持っている。
特に、ティース2とヨーク1との接合部では、磁束を直角に曲げる必要があるため、磁化容易方向がステータ(励磁機)の周方向および径方向である二方向性電磁鋼板を用いることにより、その磁束の流れる方向と二方向性電磁鋼板の磁化容易方向とを合わせることによって、磁束の流れをスムーズにし磁束(B)を強化することができるうえ、磁束が交差する部分に生じる磁気抵抗の大きい回転磁界の発生を防止することができ、ステータ(励磁機)における鉄損を低減することができる。
また、本実施形態における励磁コイルは、図2に示すように、ヨーク1に巻き付けることが好ましい。 励磁コイルをヨーク1に巻き付けることによって、ティース2の先端同士の間隔(d)を小さくすることができ、ティース2とロータ8(界磁機)の向き合う面積が広がるので、それだけ、ティース2からロータ8(界磁機)に流れる磁束(B)を大きく、かつ、周方向(θ)に連続にすることができる。
ティース2の先端同士の間隔(d)は下記(B)式の範囲が好ましい。
g≦d≦L・・・・(B)
ここに、g:ティース先端部とロータ表面との間隔、
d:ティース先端部同士の間隔、
L:ティース根元部同士の間隔
dをg以上とするのは、dがg未満の場合には、磁束(B)がティース間に流れてしまいロータ側に流れなくなるからである。 また、dをL以下とするのは、dがL超の場合には、ティース先端部とロータ表面が対向する面積が小さくなるため、磁束(B)が小さくなるからである。
なお、従来の励磁コイルをティースに巻き付ける方法として、例えば一つ飛ばしのティースにコイルを巻き付ける分布巻き、ティースにコイルを巻き付ける集中巻きがあり、本発明の好ましい実施形態であるヨークに励磁コイルを巻き付ける胴巻きとの比較を表1に示す。
Figure 0004323941
表1に示すように、分布巻きは、例えば一つ飛ばしのティースに励磁コイルを巻き付けるため、コイルエンド部が大きくなるので、ティース先端部同士の間隔(d)は他の巻き方に比べて大きくなる。
また、励磁コイルをティースに集中して巻き付ける集中巻きの場合には、励磁コイルに供給する電流の位相差を小さくできず、移動磁界(B)の歪成分である空間高調波が大きくなるため、インバータを通常の3φより大きい6〜12φとすることにより、同期機の回転を円滑化する必要がある。
一方、本発明の好ましい実施形態である胴巻きは、コイルエンドが小さいのでティース先端部同士の間隔(d)を小さくすることにより、ティースからロータに流れる磁束(B)を増加させることができるうえ、励磁コイルに供給する電流の位相差を小さくできるので、移動磁界(B)の歪成分である空間高調波が小さいので、インバータは通常の3φでよい。
なお、ロータ(界磁機)9の外面や回転軸(軸)6は、例えば、SUS306などの非磁性体を用いることが好ましい。
また、本実施形態では励磁機をステータとし、界磁機をロータとしたが、ロータに電流を流すことによって、励磁機をロータとし、界磁機をステータとすることもできる。
また、本実施形態では、ロータ8をステータ7の両側に設けているが、ロータ8をステータ7の片側だけに設けてもよく、この場合の回転トルクは両側に設置した場合の1/2になる。
<第2の実施形態>
図3は、本発明の第2の実施形態であるステータ(励磁機)およびロータ(界磁機)の構造を示す図である。図3 において、1はヨーク、2はティース、3はヨークとティースの接合部、4は励磁コイル、6は回転軸(軸)、7はステータ(励磁機)、8はロータ(界磁機)、9は永久磁石を示す。
本実施形態においては、ティース2を、磁化容易方向がステータ(励磁機)7の軸方向である鋼板を積層して構成する。なお、ティース2の部材は、方向性電磁鋼板であること一層好ましい。磁化容易方向が一方向である方向性電磁鋼板は、磁化容易方向が二方向である二方向性電磁鋼板に比べて安価なので、本実施形態によれば、第1の実施形態に比べて材料コストを低減することができる。
さらに、図10は、ティース2における方向性電磁鋼板の積層方向が周方向であるステータの構造を示す図である。このように鋼板を積層すると、磁化容易方向がステータ7の軸方向を向くように方向性電磁鋼板を構成することが可能である。
また、図11は、ティース2における方向性電磁鋼板の積層方向が径方向であるステータの構造を示す図である。このように鋼板を積層すると、磁化容易方向がステータ7の軸方向を向くように方向性電磁鋼板を構成することが可能である。
また、本実施形態においては、励磁コイル4は、ティース2に巻き付けられている。励磁コイル4をティース2に巻き付ける方が、第1の実施形態のようにヨーク1に巻き付けるより製造工程が簡略化でき、製造コストを低減することができる。
本実施形態は、ティース2を、磁化容易方向がステータ(励磁機)7の軸方向である方向性電磁鋼板にすること、および、励磁コイル4をティース2に巻きつけること以外については、第1の実施形態と同様であるので省略する。
<第3の実施形態>
図4は、本発明の第3の実施形態であるステータ(励磁機)およびロータ(界磁機)の構造を示す図である。 図4において、1はヨーク、2はティース、3はヨークとティースの接合部、4は励磁コイル、5は永久磁石の間の領域、6は回転軸(軸)、7はステータ(励磁機)、8はロータ(界磁機)、9は永久磁石を示す。
本実施形態では、永久磁石9が発生させる直流磁場の方向はN→Sなので、永久磁石9の励磁方向はロータ(界磁機)9の周方向(θ方向)となる。 その結果、永久磁石の厚みは磁気的なギャップとして働かないので、実効ギャップ(Gap)は、図4に示すティース2の先端部とロータ8の表面とのギャップ(g)そのものとなり小さくできるので、磁気抵抗および鉄損を低減することができる。
また、永久磁石の間の領域5は、電磁鋼板を積層して構成する。 電磁鋼板は、通常の鋼板に比べて磁気特性が優れているので、ロータ内における磁束が強化させることができる。 さらに、永久磁石の間の領域5は、磁化容易軸方向が前記ロータ(界磁機)の周方向および軸方向である二方向性電磁鋼板であれば一層好ましい。
磁化容易方向がロータ(界磁機)8の周方向(θ方向)および軸方向(Z方向)である二方向性電磁鋼板を用いることにより、ロータ(界磁機)内の磁束の流れがスムーズになるので、鉄損を低減することができる。
なお、ロータ(界磁機)9の外面や回転軸(軸)6は、例えば、SUS306などの非磁性体を用いることが好ましい。
また、本実施形態では界磁機をロータとし、励磁機をステータとしたが、ステータに永久磁石を組み込むことによって、界磁機をステータとし、励磁機をロータとすることもできる。
また、本実施形態では、ロータ8をステータ7の両側に設けているが、ロータ8をステータ7の片側だけに設けてもよく、この場合の回転トルクは両側に設置した場合の1/2になる。
<第4の実施形態>
図9は、本発明の第4の実施形態であるステータ(励磁機)およびロータ(界磁機)を上から見た平面図である。 図9において、1はヨーク、2はティース、4は励磁コイル、6は回転軸(軸)、7はステータ(励磁機)、8はロータ(界磁機)、9は永久磁石を示す。
図9に示すように、本実施形態は、図2の第1の実施形態におけるステータ(界磁機)のティース2、および、ヨークとティースとの接合部とを構成する二方向性電磁鋼板を、方向性電磁鋼板に代えたものである。
二方向性電磁鋼板は、二方向に優れた磁気特性を持つが、製造プロセスが複雑であり高価なので、二方向性電磁鋼板の代わりに、比較的安価な方向性電磁鋼板を用いることによって、一定レベルの磁気特性を維持しつつ材料コストを著しく低減することができる。
<第5の実施形態>
図12は、本発明の第5の実施形態であるステータ(励磁機)およびロータ(界磁機)の構造を示す図である。 図12において、2はティース、4は励磁コイル、6は回転軸(軸)、7はステータ(励磁機)、8はロータ(界磁機)、9は永久磁石、10はティース固定部を示す。
図12に示すように、ステータ(励磁機)7は、ティース2とティース固定部10から構成され、ティース2は磁化容易方向を前記励磁機の周方向および軸方向となるよう構成されている。さらに、励磁コイル4は、ティースに巻き付けられている。このように構成することで、ステータでの鋼板量を削減することが可能となり、励磁機の軽量化が図れる。
また、ティース2は、電磁鋼板であることが好ましい。電磁鋼板は、通常の鋼板と比べて磁気特性に優れているため、ステータ中での磁束を増加させ、回転トルクを向上させることができる。
さらに、ティース2は、磁化容易方向が周方向と軸方向である二方向性電磁鋼板であれば、なお一層好ましい。
ここに、二方向性電磁鋼板は、磁化容易方向が二方向である電磁鋼板であり、磁化容易方向については無方向性電磁鋼板より優れた磁気特性を有する。
例えば、図6に示すように、二方向性電磁鋼板は、圧延方向の比透磁率μRおよび圧延方向と垂直方向の比透磁率μTが、その他の方向に比べて著しく大きくなっており、圧延方向およびその垂直方向に磁束を流し易い性質を持っている。
さらに、ティース固定部10は、非磁性体であることが好ましい。ティース固定部10が、非磁性体であると、励磁コイル4および永久磁石9より発生する磁束が、軸方向以外の方向に流れるのを防ぎ、回転トルクを向上させることができる。
<第1〜第5共通の実施形態>
前記第1、第2、第4および第5の実施形態に示すステータ(励磁機)を、電動機(同期機)に適用することによって、電動機(同期機)の径方向の振動によってステータ(励磁機)とロータ(界磁機)との間隔が変動しないので、ステータ(励磁機)およびロータ(界磁機)の径を小さくすることができるうえ、鉄損が少なく出力トルクが大きい電動機(同期機)を提供することができる。
さらに、第3の実施形態に示すロータ(界磁機)を、電動機(同期機)に適用することによって、さらに鉄損が少なく出力トルクが大きい電動機(同期機)を提供することができる。
本発明の第1の実施形態であるステータ(励磁機)およびロータ(界磁機)の中央断面図である。 本発明の第1の実施形態であるステータ(励磁機)およびロータ(界磁機)を上から見た平面図であり、図1のA−A´矢示図である。 本発明の第2の実施形態であるステータ(励磁機)およびロータ(界磁機)の構造を示す図である。 本発明の第3の実施形態であるステータ(励磁機)およびロータ(界磁機)の構造を示す図である。 本発明に用いる方向性電磁鋼板の比透磁率(μ)の特性を示す図である。 本発明に用いる二方向性電磁鋼板の比透磁率(μ)の特性を示す図である。 従来の同期機の断面図である。 従来の同期機の断面図である。 本発明の第4の実施形態であるステータ(励磁機)およびロータ(界磁機)の構造を示す図である。 本発明の第2の実施形態であるステータ(励磁機)およびロータを上から見た平面図であり、図3のB−B’断面図である。 本発明の第2の実施形態であるステータ(励磁機)およびロータを上から見た平面図であり、図3のB−B’断面図である。 本発明の第5の実施形態であるステータ(励磁機)およびロータ(界磁機)の構造を示す図である。
符号の説明
1 ヨーク
2 ティース
3 ヨークとティースの接合部
4 励磁コイル
5 永久磁石の間の領域
6 回転軸(軸)
7 ステータ(励磁機)
8 ロータ(界磁機)
9 永久磁石
10 ティース固定部

Claims (7)

  1. 電流を通じることにより発生する移動磁界の方向が、回転軸と平行である同期機に用いる励磁機であって、
    前記励磁機は、ヨークおよびティースを有しており、該ヨークは前記方向に分割され
    前記ヨークは、方向性電磁鋼板を積層して構成され、該ヨークを構成する方向性電磁鋼板の磁化容易方向を前記励磁機の周方向とし、
    前記ティースと該ヨークとの接合部は、二方向性電磁鋼板を積層して構成され、該二方向性電磁鋼板の磁化容易方向を前記励磁機の周方向および軸方向とし、
    前記ティースを、磁化容易方向が前記励磁機の軸方向である方向性電磁鋼板を積層して構成し、
    前記ティース部の積層方向を周方向とし、
    前記ティースと該ヨークとの接合部の積層方向を径方向とし、
    前記ヨーク部の積層方向を軸方向とすることを特徴とする励磁機。
  2. 前記ティース先端部とロータ表面との間隔をg、ティース先端部同士の間隔をd、ティース根本部同士の間隔をLとして、次式を満足することを特徴とする請求項1に記載の励磁機。
    g≦d≦L
  3. 前記移動磁界を発生させる励磁コイルを、前記ヨークに巻き付けることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の励磁機。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の励磁機を有することを特徴とする同期機。
  5. 電流を通じることにより発生する移動磁界の方向が、回転軸と平行である同期機に用い、永久磁石により直流磁場を発生させる界磁機であって、
    前記永久磁石の励磁方向を前記界磁機の周方向とし、
    該永久磁石の間の領域は、鋼板を積層して構成する界磁機を有することを特徴とする請求項4に記載の同期機
  6. 前記界磁機の前記永久磁石の間の領域が電磁鋼板を積層して構成することを特徴とする請求項5に記載の同期機
  7. 前記界磁機の前記永久磁石の間の領域が、磁化容易軸が前記界磁機の周方向および軸方向である二方向性電磁鋼板を積層して構成することを特徴とする請求項5または請求項6記載の同期機
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