JP5292656B1 - 「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアの磁極部を兼ねた取付具と冷却パイプ - Google Patents

「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアの磁極部を兼ねた取付具と冷却パイプ Download PDF

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Abstract

【課題】回転電機用のトロイダルコアを構成するためには、切り抜き材を貼り合わせた積層鉄芯に比べ、巻鉄芯の方が製造容易で安価である。しかしながら、トロイダルコアに巻鉄芯を用いる場合には、積層鉄芯に比べ取付のための桿合箇所や突角の構成が困難であることからシュラウドや回転ダクトへの取付を難しくしていた。
【解決手段】巻鉄芯から成るトロイダルコアのうち「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアには、間隙の部分を有するので、この間隙の部分を電磁鋼板の集合体か軟磁性セラミックスか軟磁性燒結金属か軟質圧粉磁性体かの少なくともいずれかから構成した取付具で挟み込むことによって、トロイダルコアをシュラウドや回転ダクトの構造物上に容易に取り付けることができ、かつ、良好な磁気回路を形成でき、また、取付具の門部に冷却パイプの通過口も設定できる。
【選択図】図32

Description

巻鉄芯から成るトロイダルコアを回転電機のシュラウド(ケースやハウジングを含み、インホイールモーターのように回転ダクト側が車体に対して固定され、シュラウド側が車体に対して回転する場合は、「回転ダクト」)に取り付ける際に必要となる「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアの磁極部を兼ねた取付具の構成と当該「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアの冷却手段に関する。
回転電機に用いるトロイダルコアには、大きくは2つに大別できて、一方は、特許文献8や非特許文献1のようにトロイダルコア上に導線を隙間無く連続して巻回して(以下、「「連続巻」トロイダルコア」という)、磁束がトロイダルコア外に出ないようにしたものであって、巻回した導線と界磁磁石が作る磁界との間のローレンツ力での駆動や発電を行うタイプである。この「連続巻」トロイダルコアの場合は、トロイダルコア上に隙間無く連続して巻回した導線の扱いが障害となって、トロイダルコアを回転電機のケースやハウジングやシュラウドや回転ダクトの構造物上に取り付けることが極めて難しいタイプとなる。
他方は、トロイダルコア上に導線を巻回する際に、所々に間隙を設けるタイプである。この巻線コイルと巻線コイルとで挟まれた間隙からは、トロイダルコア外に磁束が吹き出ていて、界磁磁石の磁界に入ると、この間隙と界磁磁石との間に吸引作用や反発作用が生じる。よって、前記の「連続巻」トロイダルコアがローレンツ力のみを利用していたのに対して、間隙を有するこのタイプは、磁石間の吸引力と反発力の方を主に利用して駆動したり発電するから、駆動や発電の様相は「連続巻」トロイダルコアとは大きく異なる。
巻線コイルと巻線コイルとの間に間隙を有するタイプは、2種類ある。説明上ひとつの方向、例えば、「左ネジ」方向へ巻回したコイルのことを「左ネジ巻」とし、その反対方向、例えば、「右ネジ」方向に巻回したコイルのことを「右ネジ巻」とすれば、1種類目は、左ネジ巻−間隙−左ネジ巻・・・・と繰り返して巻き付けて構成した(以下、「「左ネジ巻−間隙−左ネジ巻」トロイダルコア」という)場合であり、特許文献10や特許文献11が該当する。2種類目は、左ネジ巻−間隙−右ネジ巻・・・・と繰り返して巻き付けて構成する(以下、「「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコア」という)場合である。この場合には、1コイルごとに単独で繰り返す場合と、数個のコイルをひとまとめとしたグループごとに繰り返す場合とがあるが、いずれの場合でも、「左ネジ巻」と「右ネジ巻」とが隣り合った間隙の部分を、トロイダルコアの周回部分の必ずどこかに有することを条件とすると、「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアは、特許文献12、特許文献14、特許文献16、特許文献19、特許文献20、特許文献22が該当する。いずれの場合も、間隙の部分からトロイダルコア外に強力な磁界を吹き出すので、界磁磁石が作る磁界の中に入れると、間隙の部分が作る磁石と界磁磁石との間に吸引力と反発力の関係を生じるので、駆動や発電に用いることができる。
2大別3種類あるトロイダルコアの特性の概要を掴んで先行する特許文献を理解するために、直径約500mmのケイ素鋼から成る巻鉄芯に、直径1.6mmの導線を1層分の約500回巻回して、ネオジムから成る界磁磁石がアキシャル方向から挟む環境で、12Vの直流を流せるように準備した。比較の対象は、「間隙」のない「連続巻」トロイダルコアと、「間隙」のある「左ネジ巻−間隙−左ネジ巻」トロイダルコアと「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアとである。回転数等の傾向を掴むための簡易な実験であるため、起動時は約15rpm程度の回転を人手で与える補助スタート方式として、3分後に定常状態になった際の回転数で比較した。なお、「連続巻」トロイダルコアには、直流をそのまま印加し、「左ネジ巻−間隙−左ネジ巻」トロイダルコアと「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアとには、スイッチング装置を介して直流を印加した。その結果、12V程度では、「連続巻」トロイダルコアでは、しばらくの間は当初のスタート時に与えられた15rpmを維持できたが、しだいしだいに回転数が低下し、約50秒から約90秒程度で停止した。「左ネジ巻−間隙−左ネジ巻」トロイダルコアでは、ゆっくりと回転数が増加して20〜30rpm程度で回転を維持することが多く、回転軸に手で触れて止めようとすれば、さほど危険を感じることなく止めることができた。「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアでは、しだいしだいに回転数が増加して、50〜60rpmでの回転数で、回転軸に手を触れても簡単には止まらず、かなり強力なトルクを発揮した。また、発電に関しては、それぞれに23Wの自動車用電球を負荷として接続して、昼光が入射している室内において約60rpmで手回ししてみたが、「連続巻」トロイダルコアでは、点灯を確認できなかった。同じ条件下でも「左ネジ巻−間隙−左ネジ巻」トロイダルコアでは、かすかに点灯が確認でき、「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアでは、電球の定格の12Vで全点灯時の50〜60%程度のかなり明瞭な明るさを確認できた。
併せて磁束の分布状況を調べてみると、一方の「間隙」を有しない「連続巻」トロイダルコアでは全周に渡って磁束がトロイダルコア内に封じ込められていて、外部に磁束が出ているところはなかった。他方の「間隙」のある方は、「左ネジ巻−間隙−左ネジ巻」トロイダルコアでは、コイル上の大部分では「連続巻」トロイダルコア同様、磁束が出ていないが、間隙に近い巻線コイルの両端部分で最大の磁束が出ていて、間隙の中央部では出てなくてゼロであった。また、「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアでは、ほぼ間隙の中だけに磁束が集中していて、間隙の中央部が最大の磁束強度を示していた。
追加実験として、直径約500mmのケイ素鋼から成る巻鉄芯に、直径1.6mmの導線を1層分の約500回巻回して、「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアを構成したものに導線を追加して巻回して、さらに3層分の約1,500巻回に発展させて調べてみると、トルクや回転数の増加は僅かに30〜40%増であって、3倍増にはならなかった。これは導線の巻回高が約4mm上がったことによりトロイダルコア上の磁極である間隙部分と界磁磁石との空隙が増加したためで、一般には、形状からは歯(ティース)と言われ、機能からは磁極となる部分(以下、「磁極部」と呼称することがある)を間隙部分に設置する必要性を痛感した。
以上のような2大別3種類あるトロイダルコアの簡単な実験結果から、特許文献8や非特許文献1に記載された「連続巻」トロイダルコアの電動機で充分なトルクを得ることは、極めて困難と推測した。また、非特許文献1には、「連続巻」トロイダルコアによる発電の記載があるが、実際に発電した場合には、かなり低い電力しか得られない可能性が高い。
特許文献10と特許文献11とは、「左ネジ巻−間隙−左ネジ巻」トロイダルコアの電動機である。2大別3種類あるトロイダルコアの簡単な実験結果からは、こちらも発生できるトルクは小さいと推定する。また、トロイダルコアには、歯(ティース)が付けられ、各コイルへの電源は並列で接続されているが、歯(ティース)に磁極部としての役割が出るかどうかは、疑問がある。しかしながら、特許文献10と特許文献11との解決すべき課題は、強力なトルクの発揮にあるのではなく、軸受けを不用にする仕組みであることならば、製作する価値を理解できる。
2大別3種類あるトロイダルコアにおいては、電動機としてのトルクの発生においても、発電機としての電力の発生においても、「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアが最も優れた特性を示す。また、トロイダルコアを回転電機の電機子としてシュラウドに取り付ける際の接続部を構成することは、打ち抜き板などによる積層コアの場合では容易であっても、巻鉄芯のコアの場合には構成が困難であった。しかしながら、「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアのように「間隙」がある場合には、この「間隙」の部分にシュラウドへの取付具を構成することができる。さらに、「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアの「間隙」部分に歯(ティース)(磁極部)を形成すると、電機子側と界磁磁石側との間の空隙の幅を狭めることが可能となるため、大きなトルクの発生や大きな発電量を期待できることから、取付具と磁極部とが兼ねることができれば好ましい。
特許文献22は、固定子にトロイダルコアを用いた誘導電動機である。トロイダルコアは、電磁鋼板を切り抜きもしくは打ち抜いて、歯(ティース)をラジアル方向内側に突き出した積層コアとなっている。積層コアは、複数個に分割されていて巻線を行った後に連結される。また、その第9図によれば、積層コアの一部には、シュラウド方向へ延びる棒状物かシュラウド方向から延びてきたボルト状物が付されていて、シュラウドに固定するようになっている。「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアに直流を印加する場合には、スイッチング回路を必要とするが、特許文献22のように交流による誘導電動機とする場合には、回転磁界ができるのでスイッチング回路は不用となる。
特許文献17は、固定子にトロイダルコアを用いた誘導電動機である。トロイダルコアの素材は明らかでないが、継鉄部と歯(ティース)とが一体となって一つひとつ分割されていて、巻線を行ってから結合して、トロイダルコアを構成する。特許文献17の特徴は、シュラウドとトロイダルコアとの間に固定子保持材を介在させて、トロイダルコアをシュラウドに容易に取り付けることを実現している。
特許文献16は、固定子に「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアを用いた誘導電動機である。トロイダルコアは、ケイ素鋼板の一体構造の積層体から成り、「間隙」部分から磁束の流れを歯(ティース)方向のみに流す工夫として、歯(ティース)と反対側のコア部に切り欠き部を構成している。
特許文献15と特許文献13は、固定子にトロイダルコアを用いた誘導電動機である。特許文献15と特許文献13の特徴は、導線を巻回する環状コア部と磁極部となる張り出しコア部とを、特許文献15ではケイ素鋼板の積層で、特許文献13では磁性粉体で、一体構造で作製し、その上下に磁極部の対向面積を増加させる部分積層コアを有していることである。この2つの文献には、磁極部を成す歯(ティース)の界磁磁石方向への長さ(高さ)が、巻線高と同じかそれ以上なければならない理由も記載されている。また、張り出しコア部と部分拡張コアとを合わせた形状は、シュラウドに対して容易に直立するので、シュラウドとトロイダルコアとの接続のための取付具を構成する際の参考となる。また、同様に、特許文献21では、トロイダルコアの鉄芯とは独立して、巻線高よりも高いか、少なくとも同等の高さを有する磁極部(磁極片)を取り付ける効用が記載されていて、素材も電磁鋼板の場合と磁性粉体の場合とを記載している。特許文献15と特許文献13では、シュラウドとトロイダルコアとの間の漏れ磁束を防止する対策も記載されていて、特許文献15では図10で、特許文献13では図7で、張り出しコア部と部分拡張コアとを合わせた部分のシュラウド側を鋭角に削って、これまでの面接触から、線や点接触にするとしている。しかしながら、取付具として見た場合は不安定で脆弱となって参考にならないので、シュラウドへの磁束の漏れ防止では接触面積を物理的に小さくする方法に代わる別な方法の考察が必要である。
特許文献20では、「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアにおける鉄製のシュラウド(鋼板製のフレーム)への漏れ磁束が、電動機の効率を大きく阻害する実態と、鉄製のシュラウド(鋼板製のフレーム)への磁束の漏れを防止する方法について検討している。特許文献20では、トロイダルコアとシュラウド(フレーム)との接続部分に樹脂等の非磁性体のスペーサを挿入する方法が開示されている。
特許文献19は、グループ単位で「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアを構成し、歯(ティース)上にトロイダルコア上の主巻線の巻回方向と直交する方向でサブ巻線を有している誘導電動機である。正弦波を印加し回転磁界を生じさせて駆動する誘導電動機では、巻線コイルそのもののリアクタンスによる位相差やコンデンサーを直列に介在させることによる位相差を用いて、トルクの脈動が少なく運転がスムーズで効率・力率も良い電動機の構成が可能となる。特許文献19では、その段落0012に記載された通り、巻線コイルそのものが有するリアクタンスによって生じる巻線間の電流位相差を利用してトルクリップルを少なくして回転子の振動を防止し、静粛な電動機の実現をしている。
特許文献18は、「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアの「間隙」の部分に打ち抜き鉄芯板を軸方向に積層した3コの歯(ティース)を構成した誘導電動機である。通常のトロイダルコア電動機においては、「間隙」部分は狭く、歯(ティース)は1コしかないのが一般的である。しかしながら、特許文献18では、「間隙」の間に3コの歯(ティース)があって、その3コのうちの両端の2コに互いに逆相となるように導線が巻回されている。トロイダルコアで周回する巻線を主巻線、歯(ティース)上の巻線を補助巻線とするとき、歯(ティース)の個数が主巻線の個数と同じ1対1の場合には、補助巻線によって生じた磁束は、主巻線によって生じた磁束に沿った経路に限定され無駄を生じていた。しかしながら、特許文献18のように、導線が巻回されてない歯(ティース)を挟んだ両側に互いに逆相となる補助巻線があると、空隙を介して対向する界磁磁石を磁路とする補助巻線間の閉回路が形成でき、漏れ磁束を減少できる。けれども、この仕組みは、特許文献18が特許を取得する際に段落0041の後段に記載を追加した「・・・また継鉄部に主巻線、歯部に補助巻線を巻装したが、入れ替えても同様の効果が得られる。」と、「どちらを主体にしても成り立つ電動機」という記述主旨からも窺えるように、特許文献18は、トロイダルコアでのトロイダル巻線コイルの占有部分を半分に抑えて、通常の集中巻の電動機の仕組みを残りの半分に挿入した形で構成し、それぞれの駆動トルク発生時期を直列に挿入したコンデンサーで90°遅れで同期させた、いわば合成電動機であって、この補助巻線の仕組みは、本来のトロイダルコアのトルクを最大限発揮させるための構成を考える際の参考にはならない。
特許文献12は、ステータスコアの全体を2分割した部分のヨーク部とティース部とを一体化して電磁鋼板を打ち抜いた薄板を複数積層し、2分割したまま巻線を行った後に一体化して構成した3相交流の「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアである。ティース部の延伸はラジアル方向であるが、内側と外側の両方向の実施例を有していて、小型、低振動、低騒音、高効率モータの実現を目的としている。
特許文献4は、圧粉磁性体を用いてヨーク部とティース部とを一体化して成型するトロイダルコアの例である。特許文献4は、図面ではラジアルギャップ方式で記載されているが、そのコイルとティース部(磁極部)との位置や形状の関係からは、アキシャルギャップ方式でも使用可能と推定できる。また、特許文献4のトロイダルコアは、複数に分割して成型し、巻線を行って一体化して構成することから、段落0041〜0045にかけては、トロイダルコアを分割しないで成型した場合に比べて、分割してもさほど透磁率が低下しない例が記載されている。しかしながら、この部分の記載について、トロイダルコア本体は分割しないで作製できた方が、分割して作製した場合に比べ、より望ましい透磁率を出せるとの記述でもあるとも理解できる。すなわち、透磁率の観点からは、分割しない方がより望ましいと思料する。
特許文献14は、アキシャルギャップ型の「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアを構成した誘導電動機である。特許文献14の図1に記載された形状からは、このコアが巻鉄芯であることが推定される。回転子も鉄芯にコイルを巻回した構造で記載されている。回転子の巻線の方は、トロイダルコアに対して直交する方向で巻回されているため、2次コイルを利用したものであることが推定できる。一方で、固定子側のトロイダルコア上の巻線コイルと巻線コイルとの間にある歯(ティース)のアキシャル方向の高さは、巻線のアキシャル方向の高さよりも高い。そのため、界磁石に対向する方向の空隙を狭くできるから、大きなトルクを発生できる。他方で、トロイダルコア上の歯(ティース)は、ケースやハウジングやシュラウドが存在するラジアル方向へは高さ(長さ)がない。そのため、「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアを、特許文献14に記載された歯(ティース)そのものでケースやハウジングやシュラウドへ直接取付固定するアイディアは、通常の知見を有する当業者であっても、想致することは困難である。
特許文献22や特許文献19をはじめ、多くのトロイダルコアモーターは、トロイダルコアを分割して作製し、導線を巻回した後、組み立てて一体化してモーターを構成している。これは、特許文献12の課題に記載されたように、他の多くのトロイダルコアモーターでも課題に「小型化」があることから、直径の小さなトロイダルコアに巻線を行うことは困難を伴うので、分割した状態で導線を巻回した後、一体化して完成させている。分割した部分を電磁鋼板の打ち抜きや磁性体粉末での成型である場合には、歯(ティース)部やシュラウドへの固定のための突起や凹みをも一括して成型できる利点もある。しかしながら、本発明においては、電動機あるいは発電機の外周部に駆動部や発電部を構成すると、内周部が空間となることから、特許文献9のシュラウド付回転翼や特許文献7のリニア風力発電のように内周部に羽根を構成することが多い。そうすると羽根には有効長が必要であることから、シュラウド付回転翼やリニア風力発電のように内周部に羽根を有する場合の直径は、ハブの部分が半径約5cm以上、羽根の長さが約15cm以上、回転ダクトの外周部とシュラウドを併せた分が約10cm以上が必要であって、最小限でも約60cm以上なければ機能しない。また、羽根を用いない、例えば、電気自動車での原動機として用いる場合でも、キャビンの床下に設置するのを原則とするので、直径は約1mを超える。このような大きな直径になると、電磁鋼板の打ち抜きには適さなくなり、軟磁性粉体でも製作が極めて困難となる。
本発明の適用する特許文献9のシュラウド付回転翼は、直径が大きなものほど有利である。それは、回転翼の直径は大きくなると揚力は2乗倍で増加するが、従来型の回転翼のように、中央部の回転軸に動力を接続した場合に必要となる駆動のエネルギーは、3乗倍で増加させる必要がある。これに対し、外周部に駆動部を置いたシュラウド付回転翼の場合には、直径にほぼ比例する程度の駆動エネルギーで間に合うからである。また同じく本発明の適用する特許文献7のようなリニア風力発電機も、直径が大きくなるほど有利である。それは、回転翼の直径の増加は、発電量を2乗倍で増加させるが、従来からの中央部の回転軸に羽根の翼根を一ヵ所で固定した片支持タイプの羽根では、構造上羽根の強度を3乗倍で増加する必要があることから、羽根の重量増が激しかった。これに対し、羽根の外周部に発電部を有するリニア風力発電機では、羽根は翼根と翼端との2ヵ所で両支持ができることから、重量増がさほど生じない。このように、特許文献9のシュラウド付回転翼や特許文献7のリニア風力発電機では、直径が大きいほど、従来型のヘリコプターやプロペラ型風力発電機に対して有利であることが分かる。
しかしながら、直径が大きくなるとシュラウドも真円度を維持して潰れることのない強度を保つことが困難となる。また、直径の小さなトロイダルコアにおいて用いられてきた分割した状態で巻線してから組み立てる複数コア連接方式で直径を大きくした場合は脆弱であって、自重だけでも真円を維持できなくなる。そこで、特許文献5と特許文献6には、0.01mmから5mm厚の金属やセラミックやシリコンなどの薄板帯をバームクーヘン様に巻いてシュラウドや円環などを構成する要領が開示されている。これによって、軽量で強固でかつ真円度の高いシュラウドを容易に入手できる。また、トロイダルコアには、電磁鋼板による巻鉄芯が望ましいが、現状では2mを超えるものの製造は困難である。しかしながら、特許文献5と特許文献6の薄板帯を用いれば、アモルファスやケイ素鋼などの電磁鋼板を巻鉄芯に構成することが容易であって、巨大な直径を有して、しかも真円度が高い巻鉄芯を入手可能にする。また、このようにして作製した巻鉄芯によるトロイダルコアは、真円を維持する剛性があることから、シュラウドの剛性の強化にも寄与できるので、装置全体の軽量化にも寄与できる。
けれども、これらの巨大なシュラウドや巻鉄芯を用いて、「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアによる巨大な直径の回転電機が作れても、電動機や発電機が屋内に設置できるとは限らない。特に、特許文献9のシュラウド付回転翼や特許文献7のリニア風力発電機は、野外で使うので、外乱を受けることが多く、翼端部に設置された駆動部や発電部を構成する界磁磁石と電機子との間の空隙を、外乱が狭めて衝突させる可能性がある。そのような翼端部の界磁磁石と電機子との接触や衝突を防止し、空隙を維持する方法として、特許文献3のカムフォロアの仕組が開示されている。それらによって、巨大な直径の回転電機が作れるようになっても、そこに用いる羽根を従来からの方法のように鉄や合成樹脂の積層やFRPやGFRPで製造した場合では、直径が大きくなるにしたがって、級数的に製造単価が上昇してしまう。それは、価格的に販売や購入を著しく困難なものとするので、経営的な観点からは、実施が困難となる。しかしながら、特許文献1に記載のトンボの羽根様の羽根や、それを簡略化したJ字型断面の羽根は、一枚板を折り曲げただけの組合せで、翼長方向の強度がある巨大な羽根の製造を安価に行うことができる。よって、特許文献5や特許文献6の薄板帯を用いて巨大な巻鉄芯を作り、そこに「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアを構成し、特許文献5や特許文献6の薄板帯によって巨大なシュラウドを作製して、界磁磁石と電機子との空隙の保持は、特許文献3のカムフォロアで行って、羽根は特許文献1のトンボの羽根様の羽根やJ字型断面の羽根を用いれば、巨大な直径を有する特許文献9のシュラウド付回転翼や巨大な直径を有する特許文献7のリニア風力発電機の構成を可能にする。
特許文献2は、複数の分割コアを円環状に配置し、その外側にコアに膚接して金属管を巻き付けて、分割コアと金属管とを同時に溶接して回転電機を構成するものである。金属管の役割あるいは主目的は、分割コアの固定を精度良くかつ容易に少ない部品点数で行うことにあるが、副目的にコアの冷却がある。特許文献2の巻線は、その段落0016の5行目に記載されたようにティース上に集中巻きか分布巻かで巻回する従来からの方式であって、本発明のようなトロイダル状の巻回ではない。しかしながら、本発明も当初から、金属製パイプをコアに膚接させて冷却することを目指していたので、特許文献2と本発明との類似点と相違点については、特に関心がある。
特願2012−183117 :トンボの羽根様とJ字型断面の羽根; 特開2012−222929号公報 :冷却パイプ; 特開2012−117373号公報 :カムフォロア; 特開2009−254109号公報 :粉末成形体トロイダルコア; 特開2009−196227号公報 :薄板帯; 特許第4053584号公報 :薄板帯; 特許第4015175号公報 :リニア風力発電機; 特開2006−238623号公報 :「連続巻」; 特許第3595988号公報 :シュラウド付回転翼; 特開2001−103688号公報 :「左ネジ巻−間隙−左ネジ巻」; 特開2001−103687号公報 :「左ネジ巻−間隙−左ネジ巻」; 特開2001−037133号公報 :「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」; 特開2000−023395号公報 :磁性粉体での拡張コア部(磁極部); 特開平11−356017号公報 :「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」; 特開平11−318047号公報 :電磁鋼板での拡張コア部(磁極部); 特開平09−009532号公報 :「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」; 特開平08−322179号公報 :ハウジングへの保持要領; 特開平08−172759号公報(特許第2997175号公報):補助巻線; 特開平07−087716号公報 :「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」サブ巻線; 特開昭59−070155号公報 :トロイダルコアの漏れ磁束の防止策; 特開昭56−115148号公報 :磁性鉄片(磁極部)の効用; 特開昭55−139062号公報 :「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」;
「超電動モーター(直流トロイダルモーター)」の原理"DCトロイダルモーター"、[online]、[平成24年5月12日検索]、インターネット<http://www.geocities.jp/motoki_minori/dc_toroidal_motor.html>
巻鉄芯によってトロイダルコアを構成した場合には、トロイダルコアをシュラウドに設置するための足がかりをトロイダルコア上に構成することが難しい。トロイダルコア上で比較的利用可能な場所は、「左ネジ巻−間隙−左ネジ巻」トロイダルコアや「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアを構成する場合の「間隙」の部分にあって、ここにシュラウドに取り付けるための取付具を作製できる。しかしながら、「間隙」の部分は、いわばトロイダルコアの磁極部であり、トロイダルコアから吹き出る磁束の通り道である。特に、「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアでは、「間隙」の部分に磁束の通り道が集中している。中でも間隙の中央部は、最大の磁束が通過している。したがって、この部分に穴を開けたり、透磁性が劣る物質で覆ったりすると、「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアの磁気的特性を減ずることになる。よって、取付具がトロイダルコアの磁極部としての磁気的特性を妨げることがないこと、さらに好ましくは、トロイダルコアの磁気的特性を向上させるような特性を有する取付具であることは重要であり、課題である。また、トロイダルコアを用いた発電機は、従来からの集中巻きや分布巻の発電機と異なり、反トルクの原因となる磁束を逃がす経路を設定し易い。このため大規模な発電等の大電流を運用する環境にも用いられることがあって、発生した熱を適切に処理して冷却を効率的に行えることも必要である。
本発明では、ケイ素鋼やアモルファスなどの透磁性が高い数枚から成る電磁鋼板の集合体か、ソフトフェライトなどの軟磁性セラミックスか、センダストやパーマロイなどの軟磁性燒結金属か、圧粉磁心材などの軟質圧粉磁性体かの少なくともいずれか1つの素材を用いた集合体でトロイダルコアの「間隙」部分を挟み込んでシュラウドに直接取り付ける取付具とする。取付具が具備すべき機能・役割には、トロイダルコアの磁極部としての機能や役割があるので、取付具には界磁磁石への対向面を構成すると共に、トロイダルコア上に巻回した巻線コイルとは別に、取付具上にも巻線コイル(以下、「コントロールコイル」という)を装着し、トロイダルコア上に生じた磁束の流れをコントロールさせる。また、トロイダルコアの巻鉄芯には、金属製の冷却パイプを膚接して設置することができるので、効率的な冷却を行うことができる。
本発明の取付具を用いて「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアの「間隙」部分を挟み込んで回転電機のシュラウドに取り付けると、「間隙」部分が有する磁極部としての機能や役割を阻害することなく、「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアを容易に取り付けることができる。さらに、取付具にコントロールコイルを有する場合には、電動機ではトルクを高め、発電機では反トルクを押さえることが可能となる。また、冷却パイプをトロイダルコアに膚接して設置できるので、効率的な冷却を可能にする。
(A)図は、被覆厚を含め直径5.5mmの鉄芯に直径1mmの導線を「連続巻」で128巻回し、3Vを印加した場合を示している。左ネジ巻とは、図面の左手から右手方向を見たときに左ネジと同じ方向へ巻回しているコイルを指す。磁束強度は、両端がN極とS極とでそれぞれ160ガウスである。 (B)図は、被覆厚を含め直径5.5mmの鉄芯に直径1mmの導線を「左ネジ巻−間隙−左ネジ巻」でそれぞれ56巻回し、3Vを印加した場合を示している。磁束強度は、両端がN極とS極とでそれぞれ100ガウス、間隙の両端がS極とN極とでそれぞれ20ガウスである。 (C)図は、被覆厚を含め直径5.5mmの鉄芯に直径1mmの導線を「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」でそれぞれ56巻回し、3Vを印加した場合を示している。右ネジ巻とは、図面の左手から右手方向を見たときに右ネジと同じ方向へ巻回しているコイルを指す。磁束強度は、両端が同じN極で60ガウス、間隙の中央部分がS極の単極で120ガウスである。 (D)図は、被覆厚を含め直径5.5mmの鉄芯に直径1mmの導線を「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」でそれぞれ162巻回し、3Vを印加した場合を示している。磁束強度は、両端が同じN極で80ガウスである。間隙では、間隙の鉄芯に膚接して測定するとS極の360ガウスあるが、約3mm高さが増した巻線高の場所で図るとS極の150ガウスに低下する。 (A)図は、長さが98mmの歯(ティース)を有する被覆厚を含め直径5.5mmの鉄芯に直径1mmの導線を「左ネジ巻−間隙−左ネジ巻」でそれぞれ56巻回し、3Vを印加した場合を示している。磁束強度は、両端がN極とS極でそれぞれ100ガウス、間隙の両端はS極とN極とでそれぞれ20ガウスである。歯(ティース)上は、どこも0ガウスである。 (B)図は、長さが98mmの歯(ティース)を有する被覆厚を含め直径5.5mmの鉄芯に直径1mmの導線を「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」でそれぞれ56巻回し、3Vを印加した場合を示している。磁束強度は、両端が同じN極で70ガウス、間隙の中央部分がS極で50ガウスである。歯(ティース)の先端までの長さは98mmもあるのに先端に到るまでS極で50ガウスある。 (A)図は、長さが98mmの歯(ティース)を有する被覆厚を含め直径5.5mmの鉄芯に直径1mmの導線を「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」でそれぞれ56巻回し、歯(ティース)上にも56巻回して、3Vを共通電源として歯(ティース)の端部が間隙の部分の極性と同じS極になるように印加した場合を示している。磁束強度は、両端が同じN極で80ガウス、間隙の中央部分がN極の10ガウスであるが、歯(ティース)の先端は間隙の部分の極性と同じS極の160ガウスが出ている。 (B)図は、長さが98mmの歯(ティース)を有する被覆厚を含め直径5.5mmの鉄芯に直径1mmの導線を「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」でそれぞれ56巻回し、歯(ティース)上にも56巻回して、1.5Vの別電源として歯(ティース)の端部が間隙の部分の極性のS極になるように印加した場合を示している。磁束強度は、両端が同じN極の80ガウス、間隙の中央部分がS極の120ガウスで、歯(ティース)の先端は、間隙の部分と同じ極性のS極の140ガウスが出ている。 (A)図は、長さが98mmの歯(ティース)を有する被覆厚を含め直径5.5mmの鉄芯に直径1mmの導線を「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」でそれぞれ56巻回し、歯(ティース)上にも56巻回して、電源は共通の3Vで、歯(ティース)の端部が間隙の部分の極性と異なるN極になるように印加した場合を示している。磁束強度は、両端が同じN極で60ガウス、間隙の中央部分がS極の70ガウスであるが、歯(ティース)の先端は、間隙の部分の極性と異なるN極で60ガウスに変化している。 (B)図は、長さが98mmの歯(ティース)を有する被覆厚を含め直径5.5mmの鉄芯に直径1mmの導線を「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」でそれぞれ56巻回し、歯(ティース)上にも56巻回して、本体は3Vを印加し、歯(ティース)は別電源の1.5Vで端部が間隙の部分の極性と異なるN極になるように印加した場合を示している。磁束強度は、両端が同じN極の60ガウス、間隙の中央部分がS極の70ガウスであるが、歯(ティース)の先端は、間隙の部分の極性と異なるN極で90ガウスに大きく変化している。 図は、鉄芯の水平部分の中央部に上下両方向へ歯(ティース)を有する被覆厚を含め直径6.5mmの鉄芯である。水平部分の鉄芯へ、図面の左手から右手方向を見た場合に直径1mmの導線を左ネジ巻で74巻回、右ネジ巻で74巻回した例である。3V直流を印加した場合の磁束は、両端がN極で100ガウス、間隙の部分はS極で50ガウス、間隙に繋がる歯(ティース)部は、上下のどこの場所でも、間隙の部分の極性と同じS極で50ガウスである。 (A)図は、鉄芯の水平部分の中央部に上下両方向へ歯(ティース)を有する被覆厚を含め直径6.5mmの鉄芯である。水平部分の鉄芯へ、図面の左手から右手方向を見た場合に直径1mmの導線を左ネジ巻で74巻回、右ネジ巻で74巻回し、上下部分は、上部から下部を見た場合にいずれも全て左ネジ巻で各37巻回した例である。同一電源で歯(ティース)の上部が間隙の部分の極性と同じS極となるように3V直流を印加した場合の磁束は、両端がN極で50ガウス、間隙の部分がS極で30ガウス。歯(ティース)部は、上部が間隙の部分の極性と同じS極で150ガウス。下部がN極で40ガウスである。 (B)図は、鉄芯の水平部分の中央部に上下両方向へ歯(ティース)を有する被覆厚を含め直径6.5mmの鉄芯である。水平部分の鉄芯へ、図面の左手から右手方向を見た場合に直径1mmの導線を左ネジ巻で74巻回、右ネジ巻で74巻回し、上下部分は、上部から下部を見た場合にいずれも全て左ネジ巻で各37巻回した例である。3V直流は水平部分の巻線コイルのみに印加し、上下部分は歯(ティース)の上部が間隙の部分の極性と同じS極となるように1.5Vの別電源を印加した場合であって、その磁束は、両端がN極で100ガウス、間隙の部分がS極で50ガウス。歯(ティース)部は、上部が間隙の部分の極性と同じS極で140ガウス、下部がN極で10ガウスである。 (A)図は、鉄芯の水平部分の中央部に上下両方向へ歯(ティース)を有する被覆厚を含め直径6.5mmの鉄芯である。水平部分の鉄芯へ、図面の左手から右手方向を見た場合に直径1mmの導線を左ネジ巻で74巻回、右ネジ巻で74巻回し、上下部分は、上部から下部を見た場合にいずれも全て左ネジ巻で各37巻回した例である。同一電源で歯(ティース)の上部が間隙の部分の極性と異なるN極となるように3V直流を印加した場合の磁束は、両端がN極で50ガウス、間隙の部分がS極で30ガウス。歯(ティース)部は、上部が間隙の部分の極性と異なるN極で40ガウス。下部がS極で150ガウスである。 (B)図は、鉄芯の水平部分の中央部に上下両方向へ歯(ティース)を有する被覆厚を含め直径6.5mmの鉄芯である。水平部分の鉄芯へ、図面の左手から右手方向を見た場合に直径1mmの導線を左ネジ巻で74巻回、右ネジ巻で74巻回し、上下部分は、上部から下部を見た場合にいずれも全て左ネジ巻で各37巻回した例である。3V直流は水平部分のコイルのみに印加し、上下部分は歯(ティース)の上部が間隙の部分の極性と異なるN極となるように1.5Vの別電源を印加した場合であって、その磁束は、両端がN極で100ガウス、間隙の部分がS極で50ガウス。歯(ティース)部は、上部が間隙の部分の極性と異なるN極で10ガウス、下部がS極で140ガウスである。 図は、被覆厚を含め直径11.5mmの鉄芯に直径1mmの導線を時計回りで見た場合に左ネジ巻で連続して390巻回してトロイダルコアを構成した「連続巻」の例である。3V直流を印加した場合の磁束は、「連続巻」トロイダルコア外には一切漏れることがなく、全周に渡って磁束強度は0ガウスである。 図は、被覆厚を含め直径11.5mmの鉄芯に直径1mmの導線を時計回りに見た場合に「右ネジ巻−間隙−右ネジ巻」でそれぞれ30巻回してトロイダルコアを構成した一例である。3V直流を印加した場合の磁束は、間隙の両端部分にS極とN極とが同時に現れ、それぞれ10ガウスであることを示している。 図は、被覆厚を含め直径11.5mmの鉄芯に直径1mmの導線を時計回りに見た場合に「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」でそれぞれ30巻回してトロイダルコアを構成した一例である。3V直流を印加した場合の磁束は、間隙の中央部分にS極かN極かのいずれかの単極が交互に現れ、50ガウスであることを示している。 図は、中央に回転軸とハブとを有し、ハブに羽根の翼根部を接続し、羽根の翼端部は回転ダクトで連結し回転ダクトの外周部にはシュラウドがあって、回転ダクトの外周部とシュラウドの内周部との間に「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアを有するシュラウド付回転翼等の実施例の平面図である。製品時には、回転軸とシュラウドとを結ぶ梁(固定ビーム)があるが、本発明の構造を見やすくするため、梁(固定ビーム)の記載を省いてある。 図は、シュラウド付回転翼等の実施例の回転軸やハブや羽根や回転ダクトを取り外してトロイダルコアの部分を明らかにした平面図である。「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアが、複数の取付具によってシュラウドに固定されている仕組みが分かる。 図は、図12の切断面a−a’の部分を、回転ダクト方向を上部とし、シュラウド方向を下部として記載した取付具の一例である。取付具は上下で2分割され、中央部にある開口部(以下、「コアマウス」という)で巻鉄芯を挟み込んでシュラウドに直立している。 (A)図は、図12の切断面a−a’の部分を、回転ダクト方向を上部とし、シュラウド方向を下部として記載した取付具の一例である。取付具は左右で2分割され、中央部にあるコアマウスで巻鉄芯を挟み込んでシュラウドに直立している。 (B)図は、取付具が電磁鋼板の集合体で構成された場合の側面図である。この場合の電磁鋼板の集合体をシュラウドへ取り付ける際は、カンヌキと固定支柱からなる部品でシュラウドへ直立させる。 (C)図は、取付具がソフトセラミックスなどの軟磁性セラミックスか、センダクトやパーマロイなどの軟磁性焼結金属か、圧粉磁心材などの軟質圧粉磁性体かの少なくともいずれか1つの素材で形成された場合の側面図である。この場合も電磁鋼板の集合体と同じような部品を使って取り付ける他に、ボルトとナットで取り付けることも可能である。 (A)図は、図12の切断面a−a’の部分を、回転ダクト方向を上部とし、シュラウド方向を下部として記載した取付具の一例である。取付具は左右で2分割され、中央部にあるコアマウスで巻鉄芯を挟み込んでシュラウドに直立している。全体の形状が複雑なのは、取付具を組み立てる際に環などの部品を装着するためのものである。 (B)図は、取付具が電磁鋼板の集合体で構成された場合の側面図である。この場合の電磁鋼板の集合体をシュラウドへ取り付ける際は、カンヌキと固定支柱からなる部品でシュラウドへ直立させる。 (C)図は、取付具がソフトセラミックスなどの軟磁性セラミックスか、センダクトやパーマロイなどの軟磁性焼結金属か、圧粉磁心材などの軟質圧粉磁性体かの少なくともいずれか1つの素材で形成された場合の側面図である。この場合の電磁鋼板の集合体と同じような部品を使って取り付ける他に、ボルトとナットで取り付けことも可能である。 図は、「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアを図15の取付具のコアマウスで挟み込んでから、取付具の上部に環を装着して「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアをシュラウドへ取り付けた一部断面図である。 図は、図16の取付具のコアマウスで巻鉄芯を挟み込んだ「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアをシュラウドに取り付けた後、ラジアル方向にもアキシャル方向にも界磁磁石を有する回転ダクトと組み合わせてシュラウド付回転翼等を完成させた実施例の一部断面図である。 図は、中央に回転軸とハブとを有し、ハブに羽根の翼根部を接続し、羽根の翼端部は回転ダクトで連結し、回転ダクトの外周部にはシュラウドがあって、回転ダクトの外周部とシュラウドの内周部との間に「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアを有するシュラウド付回転翼等の実施例の平面図である。製品時には、回転軸とシュラウドとを結ぶ梁(固定ビーム)があるが、本発明の構造を見やすくするため、梁(固定ビーム)の記載を省いてある。 図は、シュラウド付回転翼等の実施例の回転軸やハブや羽根や回転ダクトを取り外してトロイダルコアの部分を明らかにした平面図である。「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアが、複数の取付具によってシュラウドに固定されている仕組みが分かる。また、この取付具の磁極脚部には、コントロールコイルが装着されている。 (A)図は、図12の切断面a−a’の部分を、回転ダクト方向を上部とし、シュラウド方向を下部として記載した取付具の一例である。取付具は左右で2分割され、中央部にあるコアマウスで巻鉄芯を挟み込んでシュラウドに直立している。取付具の上部の磁極頭頂部には環を装着し、下部の磁極脚部にはコントロールコイルが装着されている。 (B)図は、取付具が電磁鋼板の集合体で構成された場合の側面図である。 (C)図は、取付具がソフトセラミックスなどの軟磁性セラミックスか、センダクトやパーマロイなどの軟磁性焼結金属か、圧粉磁心材などの軟質圧粉磁性体かの少なくともいずれか1つの素材で形成された場合の側面図である。 図は、図20で記載した「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアをシュラウドに取り付けた場合の一部断面図である。 図は、図21の取付具のコアマウスで巻鉄芯を挟み込んだ「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアをシュラウドに取り付けた後、ラジアル方向にもアキシャル方向にも界磁磁石を有する回転ダクトと組み合わせてシュラウド付回転翼等を完成させた実施例の一部断面図である。 図は、中央に回転軸とハブとを有し、ハブに取り付けたスポーク(回転ビーム)の先端を回転ダクトで連結し、回転ダクトの外周部にはシュラウドがあって、回転ダクトの外周部とシュラウドの内周部との間に「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアを構成した実施例の平面図である。羽根の代わりにスポーク(回転ビーム)を付けた製品は、例えば、電気自動車のキャビンの床下に設置して、電気自動車駆動用電動機として用いる。この場合は、ラジアルギャップ形式である。製品時には、回転軸とシュラウドとを結ぶ梁(固定ビーム)があるが、本発明の構造を見やすくするため、梁(固定ビーム)の記載を省いてある。 図は、電気自動車駆動用電動機等の実施例の回転軸やハブやスポークを取り外してトロイダルコアの部分を明らかにした平面図である。「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアが、複数の取付具によってシュラウドに固定されている仕組みが分かる。また、この取付具の磁極頭頂部と磁極脚部には、コントロールコイルが装着されている。 (A)図は、図24の切断面a−a’の部分を、回転ダクト方向を上部とし、シュラウド方向を下部として記載した取付具の一例である。取付具は左右で2分割され、中央部にあるコアマウスで巻鉄芯を挟み込んでシュラウドに直立している。取付具の上部の磁極頭頂部と下部の磁極脚部にはコントロールコイルが装着されている。 (B)図は、取付具が電磁鋼板の集合体で構成された場合の側面図である。 (C)図は、取付具がソフトセラミックスなどの軟磁性セラミックスか、センダクトやパーマロイなどの軟磁性焼結金属か、圧粉磁心材などの軟質圧粉磁性体かの少なくともいずれか1つの素材で形成された場合の側面図である。 図は、図25で記載した「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアをシュラウドに取り付けた場合の一部断面図である。 図は、図26の取付具のコアマウスで巻鉄芯を挟み込んだ「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアをシュラウドに取り付けた後、ラジアル方向に界磁磁石を有する回転ダクトと組み合わせて完成させた実施例の一部断面図である。 図は、中央に回転軸とハブとを有し、ハブに羽根の翼根を取り付け、羽根の翼端を回転ダクトで連結し、回転ダクトの外周部にはシュラウドがあって、回転ダクトの外周部とシュラウドの内周部との間に「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアを有するシュラウド付回転翼等の実施例の平面図である。製品時には、回転軸とシュラウドとを結ぶ梁(固定ビーム)があるが、本発明の構造を見やすくするため、梁(固定ビーム)の記載を省いてある。 図は、シュラウド付回転翼等の実施例の回転軸やハブや羽根や回転ダクトを取り外してトロイダルコアの部分を明らかにした平面図である。「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアが、複数の取付具によってシュラウドに固定されている仕組みが分かる。また、この取付具の磁極脇側部や磁極脚部は、コントロールコイルが装着されている。 (A)図は、図29の切断面a−a’の部分を、回転ダクト方向を上部とし、シュラウド方向を下部として記載した取付具の一例である。取付具は左右で2分割され、中央部にあるコアマウスで巻鉄芯を挟み込んでシュラウドに直立している。取付具の両脇の磁極脇側部と下部の磁極脚部にはコントロールコイルが装着されている。 (B)図は、取付具が電磁鋼板の集合体で構成された場合の側面図である。 (C)図は、取付具がソフトセラミックスなどの軟磁性セラミックスか、センダクトやパーマロイなどの軟磁性焼結金属か、圧粉磁心材などの軟質圧粉磁性体かの少なくともいずれか1つの素材で形成された場合の側面図である。 図は、図30で記載した「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアをシュラウドに取り付けた場合の一部断面図である。 図は、図31の取付具のコアマウスで巻鉄芯を挟み込んだ「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアをシュラウドに取り付けた後、アキシャル方向に界磁磁石を有する回転ダクトと組み合わせてシュラウド付回転翼等を完成させた実施例の一部断面図である。 図は、図29の破断線b−b’の部分を白矢印の方向から見た一部断面図である。図中のシュラウド側から延びるカムフォロアは、その直径が、シュラウド側の取付具の脇側部の高さよりも大きくて、回転ダクトの内側の幅より小さい。したがって、回転ダクトに応力がかからず安定して回転しているときにはカムフォロアはどこにも接触しないが、回転ダクトに応力がかかって、シュラウド側の取付具の脇側部と衝突しそうになった場合には、カムフォロアが回転ダクトの内側の一方に当接して、回転ダクトと取付具との衝突を未然に防止する。 図は、中央に回転軸とハブとを有し、ハブにスポークを取り付けて回転ダクトに連結し、回転ダクトの外周部にはシュラウドがあって、回転ダクトの外周部とシュラウドの内周部との間に「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアを有するシュラウド付回転翼等の実施例の平面図である。製品時には、回転軸とシュラウドとを結ぶ梁(固定ビーム)があるが、本発明の構造を見やすくするため、梁(固定ビーム)の記載を省いてある。 図は、シュラウド付回転翼等の実施例の回転軸やスポークを取り外してトロイダルコアの部分を明らかにした平面図である。「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアが、複数の取付具によってシュラウドに固定されている仕組みが分かる。また、この取付具の磁極脇側部と磁極脚部とは、コントロールコイルが装着されているのが分かる。また、この図では磁極脇側部のボビンで隠されて見えないが、磁極頭頂部にもコントロールコイルが装着されている。 (A)図は、図35の切断面a−a’の部分を、回転ダクト方向を上部とし、シュラウド方向を下部として記載した取付具の一例である。取付具は左右で2分割され、中央部にあるコアマウスで巻鉄芯を挟み込んでシュラウドに直立している。取付具の上部の磁極頭頂部と両脇の磁極脇側部と下部の磁極脚部にはコントロールコイルが装着されている。 (B)図は、取付具が電磁鋼板の集合体で構成された場合の側面図である。 (C)図は、取付具がソフトセラミックスなどの軟磁性セラミックスか、センダクトやパーマロイなどの軟磁性焼結金属か、圧粉磁心材などの軟質圧粉磁性体かの少なくともいずれか1つの素材で形成された場合の側面図である。 図は、図36で記載した「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアをシュラウドに取り付けた場合の一部断面図である。 図は、図37の取付具のコアマウスで巻鉄芯を挟み込んだ「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアをシュラウドに取り付けた後、ラジアル方向とアキシャル方向に界磁磁石を有する回転ダクトと組み合わせてシュラウド付回転翼等を完成させた実施例の一部断面図である。 図は、図35の破断線b−b’の部分を白矢印の方向から見た一部断面図である。図中のシュラウド側から延びるカムフォロアは、その直径が、シュラウド側の取付具の磁極脇側部の高さよりも大きくて、回転ダクトの内側の幅より小さい。したがって、回転ダクトに応力がかからず安定して回転しているときにはカムフォロアはどこにも接触しないが、回転ダクトに応力がかかって、シュラウド側の取付具の磁極脇側部と衝突しそうになった場合には、カムフォロアが回転ダクトの内側の一方に当接して、回転ダクトと取付具との衝突を未然に防止する。 (A)図は、取付具のコアマウスや門部の近傍と巻鉄芯の拡大一部断面図である。 (B)図は、取付具の無い部分で巻鉄芯と冷却パイプとの両方が、導線で外側から巻回されている様子を示している拡大一部断面図である。なお、巻鉄芯の角はエッジ状の鋭利であって導線を傷つけ易い。このため、実際に導線を巻回する際には角をエンドチークで覆ってあるが、図面の記載は省略した。 (C)図は、実施例がラジアルギャップである場合の取付具のコアマウスと門部の近傍と巻鉄芯の拡大一部断面図である。 (D)図は、実施例がラジアルギャップである場合の取付具の無い部分で、巻鉄芯と冷却パイプとの両方が、導線で外側から巻回されている様子を示している拡大一部断面図である。なお、巻鉄芯の角はエッジ状の鋭利であって導線を傷つけ易い。このため、実際に導線を巻回する際には角をエンドチークで覆ってあるが、図面の記載は省略した。 図は、巻鉄芯の外周部に冷却パイプを膚接した様子を示す平面図である。 図は、巻鉄芯の外周部に冷却パイプを膚接させ、巻鉄芯と冷却パイプの両方を、その外側から導線でトロイダル状に巻回している途中の様子を示した平面図である。 図は、巻鉄芯の外周部に冷却パイプを膚接させ、巻鉄芯と冷却パイプの両方を、その外側から導線で巻回して、トロイダルコアを完成した一例を示した平面図である。 (A)図は、本発明の取付具をシュラウドに固定する際に用いる部品の正面図である。 (B)図は、本発明の取付具をシュラウドに固定する際に用いる部品の側面図である。 (A)図は、「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアにおける本発明の取付具が、磁極部としての機能と役割とを有することを模式的に説明する区域を示した平面図である。 (B)図は、「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアと、その取付具と、空隙を介した界磁磁石と、界磁磁石間を繋ぐ磁気路板と、取付具が直立しているシュラウドとの基本的な位置関係をモデル化した側面図である。 (A)図は、「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアで電動機を構成し、コントロールコイルには電力印加が行われていない場合にトロイダルコアに電力を印加した際の磁束の流れを示している。シュラウドの材質によって透磁率が異なるが、通常、シュラウド側にも磁束の漏れが生じるので、発生トルクの損失を生じている。 (B)図は、「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアで電動機を構成して、コントロールコイルにも電力印加を行った場合にトロイダルコアに電力を印加した際の磁束の流れを示している。シュラウドを鉄製にした場合でも、磁極脚部のコントロールコイルに磁束の通過を阻止する向きで電力を印加し、併せて磁極頭頂部には、通過する磁束を促進する向きで電力を印加すると、トロイダルコアの鉄芯に発生するトルクを増加することができる。 (A)図は、「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアで発電機を構成して、コントロールコイルには電力印加が行われていない場合にトロイダルコアに電力を印加した際の磁束の流れを示している。発電機に負荷を繋いで2重線矢印方向に回転ダクトを移動させるとトロイダルコアに電力が発生する。しかしながら、その際の磁束の流れの多くは、空隙を挟んで界磁磁石に到り、大きな反トルクを生じて、発電機としての運用を困難にする。 (B)図は、「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアで発電機を構成して、コントロールコイルにも電力印加を行った場合の磁束の流れを示している。特に、シュラウドを鉄製にして、磁極脚部のコントロールコイルの磁束の通過を容易にし、磁極頭頂部のコントロールコイルの磁束の通過は制限すると、磁束の流れは、トロイダルコアと鉄製シュラウドとの間で行われて、反トルクを極限できるから、リニア風力発電機のような反トルクに弱い風力発電装置でも容易に構成できる。 図は、巨大な直径を有する巻鉄芯やシュラウドを作る際に必要となる薄板帯とそれを巻く巨大巻き車の一例である。 (A)図は、直径約200mシュラウド付回転翼を甲板に8基組み込んだ空中空母の一例である。 (B)図は、直径約18mのシュラウド付回転翼を12基取り付けた空中フェリーの一例である。上部甲板の編み目部分は、太陽光発電装置を示している。 図は、茶畑等に設置して、通常は風力発電を、冬季の霜害の危険時には送風機を兼ねることができる直径約9mの送風機兼リニア風力発電機の一例である。 図は、直径約1kmで渓谷を跨ぐほどの巨大なリニア風力発電機の一例である。
トロイダルコアやトロイダルコイルについての記述は、磁束を外に漏らさない電子部品として記載されていることが多い。しかし、電動機や発電機の構成部品として記載されることは少なく、大学や専門学校の教科書に登場することは、極めてまれである。このため、トロイダルコアを用いて回転電機を構成しようとすれば、多少なりとも実験や試験によって確かめつつ進まなければならない。したがって、本発明者は、発明を実施する前提として、簡単な実験結果を提示しながら実施の形態を説明する。
トロイダルコアには、2大別3種類といえるような巻線方法の違いがある。まず、2大別の一方は、ドーナッツ状に周回した鉄芯等に連続して間隙を作らずに導線等を巻回する場合(「連続巻」トロイダルコア)である。他方は、所々に間隙を形成しつつ巻回する場合とであるが、こちらは、間隙の両側で同じ巻き方をする場合(「左ネジ巻−間隙−左ネジ巻」トロイダルコア)と、互いに逆相となるようにする場合(「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコア)の2つの種類がある。これらの2大別3種類の巻回方法による差異を知るため、鉄芯は直線状のものとしたが、図面の図1から図7において、ガウス計を用いて、それぞれの特性を点検した。
図1では、被覆厚を含め直径5.5mmの鉄芯に巻いた巻線を、図面の左手から右手方向を見て、左ネジの方向か右ネジ方向かで巻回方向を区分し、3Vを印加した際のトロイダルコア相当品における磁束をガウス計で測定して記載した。その結果、トロイダルコアの真中付近でのトルクを想定して磁束を測定してみると、(A)の「連続巻」トロイダルコア相当では、出てくる磁束は皆無であった。(B)の「左ネジ巻−間隙−左ネジ巻」トロイダルコア相当では、出てくる磁束は非常に少なかった。(C)の「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコア相当のみが、大きな磁束を吹き出すのが確認できた。よって、回転電機の仕組みにおいては、周回するトロイダルコアの少なくともどこかの部分に「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」となる巻線の箇所を有していなければ、使い物とならないと考えた。

図2では、多くの電動機や発電機に見られる歯(ティース)の効果について測定した。その結果、(A)の「左ネジ巻−間隙−左ネジ巻」トロイダルコア相当での歯(ティース)には、磁束が現れず、役に立たないことが分かった。また逆に、(B)の「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコア相当では、98mmの長さがある末端まで、大きな磁束が誘導されていて、「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアを構成する際の歯(ティース)には、磁極部としての機能や役割を期待することができることが分かった。
特許文献18や特許文献19には、歯(ティース)上に補助巻線やサブ巻線を実施している。しかしながら、一方の特許文献18は、本来のトロイダルコアとして占有すべきスペースを半分以下に縮小し、縮小したトロイダルコアの部分を周回するように均等に配分した。そして、空いたスペースに集中巻きの従来からのコンデンサ電動機の仕組みを組み入れたものである。よって、本来のトロイダルコアによる電動機のトルク等を強化するものではなく、いわば、トロイダルコア電動機と従来型集中巻き電動機とのハイブリッドといえる。そのような観点は、特許文献18の公開特許公報には記載されてなかったのに、特許公報第2997175号において追加を認められた段落0041の下線部に「継鉄部に主巻線、歯部に補助巻線を巻装したが、入れ替えても同様の効果が得られる。」と記載したことからも明らかであって、それはトロイダルコアに生じた磁束の強弱や極性反転を任意に行うことを目指した本発明の課題と特許文献18とは一致せず、本発明の参考にならない。他方、特許文献19は、本来のトロイダルコアの仕組みはそのままにして、歯(ティース)にサブ巻線を行っている。しかしながら、特許文献19の目的や実現できた機能は、トルクリップルの減少や回転子の振動防止であって、手段として誘導電動機におけるトロイダルコアに流れる電流と、歯(ティース)上に流れる電流との間に位相差を設けて目的を達成するためのものである。よって、特許文献18と特許文献19のいずれの場合も、本発明が追求する本来のトロイダルコア電動機のトルクの制御に関する知識とはなり得ない。したがって、図3や図4のような実験を必要とし、その結果を記述した理由になる。
図3と図4では、トロイダル相当での歯(ティース)にも巻線を行い、それぞれの「間隙」部分の極性を基準として直流電圧を印加した。「間隙」の極性がS極のとき、歯(ティース)の末端部も同極のS極となるように、図3(A)のようにトロイダルコアの巻線と歯(ティース)の巻線とに同じ電願から3Vを印加すると、160ガウスあり、図3(B)のようにトロイダルコアには3V、歯(ティース)には、別電源から1.5Vを印加すると、140ガウスであった。これは、いずれも、図2(B)に示した歯(ティース)に巻線しない場合の50ガウスの約3倍である。また、逆に、歯(ティース)の末端部が「間隙」のS極と逆のN極となるよう、図4(A)のようにトロイダルコアの巻線と歯(ティース)の巻線とに同じ電源から3Vを印加すると、歯(ティース)に巻線しない場合の真逆のN極で60ガウスが得られ、さらに図4(B)のように別電源から1.5Vを印加すると、極性は反対のN極でしかも約2倍の90ガウスの磁束が得られる。特に、トロイダルコアの巻線と歯(ティース)上の巻線とに印加する電源を、可変装置を介した別電源で通電すると、「間隙」の部分の極性と歯(ティース)の末端の極性とを同極とする際は2倍〜10倍に、「間隙」の部分の極性と歯(ティース)の末端の極性とを異極とする際は0倍〜4倍が容易に実施できる。このように、本来のトロイダルコアへの通電状況を変化させなくても、歯(ティース)上の巻線に印加する電力を制御することで、トロイダルコアを用いた電動機の駆動力や発電機の発電量を制御可能なことから、本発明では、歯(ティース)上に巻回した巻線をコントロールコイルと呼称している。
図5では、「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアの「間隙」部分に、シュラウドへ取り付けるための取付具を構成する場合の基礎的事項や問題点を検討した。取付具をトロイダルコアの材質と同様に透磁率の高い鉄材で構成した場合に、図面の左手から、右手方向に、「左ネジ巻」、「間隙」、「右ネジ巻」の順に導線を巻回し、3Vを印加すると、「間隙」の部分の極性はS極で50ガウスあった。この際、歯(ティース)上の磁束は、全てS極で50ガウスであった。と言うことは、一方の上部の歯(ティース)は、空隙を介して界磁磁石と対面するので、界磁磁石に対し、50ガウスの磁極部を構成することが分かる。他方の下部の歯(ティース)は、シュラウドに接触して直立するわけであるが、シュラウドを鉄製のような磁性体であった場合には、大きな磁束の漏れを生じることになる。シュラウド側への磁束の漏れが、電動機においては致命的な欠陥になり得ることは、特許文献20の264頁の下段左1〜3行目に「電動機外周に大巾な磁束漏れを起こして、電動機の特性を大巾に低下させる事になり、実用上実現不可能な方法であった。」と記載された通りであり、また、特許文献15の図10や特許文献13の図7の張り出しコアの外周部が鋭角に削られている理由にもなっている。したがって、実験の結果からも、磁性体を用いて作った磁極部としての歯(ティース)には、トロイダルコアを流れる大きな磁束が出てくることを念頭に置いて、取付具の構成を図る必要がある。
図6と図7とは、図面の左手から右手方向にかけて「左ネジ巻」、「間隙」、「右ネジ巻」で導線を巻回し、上部から下部へは全て左ネジ巻、すなわち「左ネジ巻」、「間隙」、「左ネジ巻」で導線を巻回してトロイダルコア(相当)を構成し、磁極部となる歯(ティース)上に、界磁磁石側となる上部にも、シュラウド側となる下部にも巻線を行ってコントロールコイルとした例である。
図6(A)では、「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコア(相当)の磁極部の界磁磁石側となる上部(以下、「磁極頭頂部」という)の極性が「間隙」部分の極性と同極のS極となるようにトロイダルコア(相当)にもコントロールにも同一電源で直流3Vを印加すると、磁極頭頂部では、「間隙」部分と同じS極で150ガウスであった。このときシュラウド側に当接することになる磁極部の下部(以下、「磁極脚部」という)では、「間隙」部分と異なるN極の40ガウスであった。また、図6(B)で、トロイダルコア(相当)には直流3Vを、コントロールコイルには別電源で直流1.5Vを印加すると、磁極頭頂部では、「間隙」部分と同じS極の140ガウス、磁極脚部では「間隙」部分と異なるN極の10ガウスであった。
図7(A)では、「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコア(相当)の磁極部の界磁磁石側となる磁極頭頂部の極性が「間隙」部分の極性と異極のN極となるようにトロイダルコア(相当)にもコントロールにも同一電源で3V直流を印加すると、磁極頭頂部では「間隙」部分と異なるN極で40ガウスであった。このときシュラウド側に当接することになる磁極脚部では、「間隙」部分と同じS極の150ガウスであった。また、図7(B)で、トロイダルコア(相当)には直流3Vを、コントロールコイルには別電源で直流1.5Vを印加すると、磁極頭頂部では「間隙」部分と異なるN極の10ガウス、磁極脚部では「間隙」部分と同じS極の140ガウスであった。
以上の図5〜図7によって、取付具には磁極部としての機能や役割を有することが分かると共に、取付具としての素材の選択、コントロールコイルの使い方、シュラウドの素材の選択等の重要な情報が入手できた。まず、図5からは、取付具をトロイダルコアと同様の磁性体で製作した場合では、シュラウドの材質は、電動機の場合には非磁性体で作り、発電機の場合には磁性体で作る、ことが肝要であることが分かる。次に、図6と図7から取付具にコントロールコイルを装着する場合、特にその磁極脚部にコントロールコイルを装着する場合には、シュラウドへ漏れる磁束の制御が可能になることから、電動機であってもシュラウドの材質に鉄製等の磁性体を採用することができる。また、発電機の際にシュラウドが鉄製であれば、電機子と界磁磁石間を空隙を介して行き交う磁束を抑制して磁束をシュラウド側に流すことができるので、負荷を発電機に取り付けた際に発生する反トルクを大幅に抑制することができる。
図8〜図10は、トロイダルコア(相当)として実験した図1〜図7の内容の一部を、被覆厚を含め直径11.5mmの鉄芯にトロイダルコア(120)を構成して直流3Vを印加して、再確認するためのものである。
図8の「連続巻」トロイダルコア(121)は、電動機としても発電機としても、たくさんの問題を抱えている。「連続巻」トロイダルコア(121)に対向する界磁磁石(20
0)は、全て単極である必要がある。単極では、界磁磁石(200)間の磁気回路の設定ができない。すると界磁磁石の磁束が周囲に漏れ出し、大変扱い難い。また、「連続巻」トロイダルコア(121)に流せる電流は、直流で、駆動時に使えるのはローレンツ力のみであるのでトルクが出ない。よって、巨大な電流を抵抗なしで流せる極低温時の超伝導等の特殊な環境以外では、通常、電動機としても発電機としても使うことができない。

図9の「左ネジ巻−間隙−左ネジ巻」トロイダルコア(122)は、界磁磁石(200)は単極であっても両極であっても良い。電流も、直流も交流も利用可能である。しかし、図2(A)で明らかになったように、歯(ティース)の効果がないことは、巻線高を上げることができないので、トルクも発電量も期待できない。
図10の「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコア(123)は、界磁磁石(200)が必ず両極なので、磁気回路の形成は容易で使いやすい。電流は、スイッチング装置を介した直流でも単相や三相の交流でも使用できる。また、歯(ティース)の設置が有効なので、効率の高い回転電機を構成できる。
図11〜図17までは、取付具(140)がコントロールコイル(170)を装着していない例である。取付具(140)にコントロールコイル(170)を装着していない場合は、取付具(140)の材質とシュラウド(10)の材質との組合せによって、電動機として適切か、発電機として適切かが定まる。
図11は、シュラウド付回転翼(1)やリニア送風機(2)やリニア風力発電機(3)の外観図である。図11から回転ダクト(20)や羽根(30)を取り除いたのが、図12である。図12には、トロイダルコア(120)と取付具(140)とシュラウド(10)が記載されている。取付具(140)には、コントロールコイル(170)が装着されていない。取付具(140)の具体例は、図12の切断面a−a’を白矢印方向から見た場合について、界磁磁石側(200)を上部とし、シュラウド側(10)を下部として図示する。
取付具は、中央にトロイダルコア(120)の巻鉄芯(110)を挟み込むコアマウス(160)と巻線コイルの導線(180)や冷却パイプ(300)を通過させる門部(161)を有し、少なくとも2分割されている。
図13は、上下で2分割した例であって、素材は、上部が軟磁性セラミックス(142)か軟磁性燒結金属(142)か軟質圧粉磁性体(143)かの少なくともいずれかで製作され、下部は軟磁性セラミックス(142)か軟磁性燒結金属(143)か軟質圧粉磁性体(144)かのいずれかの他、非磁性体(145)で製作され、巻鉄芯(110)を上下から挟んで組合せ、シュラウド(10)に直立させて取り付ける。電動機のシュラウド(10)は、非磁性体であることが必要だが、図13の場合では、取付具の下部部分の材質に非磁性体(145)を選んだ際は、磁性体でシュラウド(10)を製作しても可能である。図13を用いた発電機の場合は、取付具(140)に非磁性体(145)を選択することはできない。
図14〜図16は、左右で2分割した例であって、素材は、いずれも電磁鋼板(141)か軟磁性セラミックス(142)か軟磁性燒結金属(143)か軟質圧粉磁性体(144)かの少なくともいずれかで製作され、中央部のコアマウス(160)で巻鉄芯(110)を左右から挟み込んで組立ててから、カンヌキ(194)と固定支柱(195)との組合せや、ボルト(191)とナット(192)との組合せなどでシュラウド(10)に直立させて取り付ける。図14〜図16の場合は、電動機のシュラウド(10)は、非磁性体(145)で製作し、発電機のシュラウド(10)は、磁性体で製作することが必要である。
図17では、取付具(140)の中央部分のコアマウス(160)で巻鉄芯(110)を挟み込んでシュラウド(10)にトロイダルコア(120)を設置したところへ、ラジスル方向とアキシャル方向の両方向に界磁磁石(200)を有する回転ダクト(20)を左右の両側から被せて、シュラウド付回転翼(1)やリニア送風機(2)やリニア風力発電機(3)を構成した際の一部断面図である。
図18〜図39までは、取付具(140)がコントロールコイル(170)を装着している例である。取付具(140)にコントロールコイル(170)を装着していない図11〜図17の場合は、取付具(140)の材質とシュラウド(10)の材質との組合せによって、電動機に適するか発電機に適するかが定まった。しかし、取付具(140)にコントロールコイル(170)を装着している図18〜図39の場合は、用途における自由度を増加できる。特に、コントロールコイル(170)を取付具(140)の磁極脚部(153)に装着している場合は、コントロールコイル(170)に印加する電力を制御して、電動機としても発電機としても両用で使用することが可能な構成が実現できる。
図18は、シュラウド付回転翼(1)やリニア送風機(2)やリニア風力発電機(3)の外観図である。図18から回転ダクト(20)や羽根(30)を取り除いたのが、図19である。図19には、トロイダルコア(120)と取付具(140)とシュラウド(10)が記載されている。取付具(140)の磁極部では、磁極脚部(153)のみにコントロールコイル(170)が装着されている。取付具(140)の具体例は、図19の切断面a−a’を白矢印方向から見た場合について、界磁磁石側(200)を上部とし、シュラウド側(10)を下部として図示する。
図20、図21は、左右で2分割した例であって、素材は、いずれも電磁鋼板(141)か軟磁性セラミックス(142)か軟磁性燒結金属(143)か軟質圧粉磁性体(144)かの少なくともいずれかで製作され、中央部のコアマウス(160)で巻鉄芯(110)を左右から挟み込んで組立ててから、カンヌキ(194)と固定支柱(195)との組合せや、ボルト(191)とナット(192)との組合せなどでシュラウド(10)に直立させて取り付ける。
図22では、取付具(140)の中央部分のコアマウス(160)で巻鉄芯(110)を挟み込んでシュラウド(10)にトロイダルコア(120)を設置したところへ、ラジスル方向とアキシャル方向の両方向に界磁磁石(200)を有する回転ダクト(20)を左右の両側から被せて、シュラウド付回転翼(1)やリニア送風機(2)やリニア風力発電機(3)を構成した際の一部断面図である。
図23は、自動車のキャビネット床部に設置した自動車駆動用電動機の外観図である。図23から回転ダクト(20)やスポーク(40)を取り除いたのが、図24である。図24には、トロイダルコア(120)と取付具(140)とシュラウド(10)が記載されている。取付具(140)の磁極部では、磁極頭頂部(151)と磁極脚部(153)にコントロールコイル(170)が装着されている。取付具(140)の具体例は、図19の切断面a−a’を白矢印方向から見た場合について、界磁磁石側(200)を上部とし、シュラウド側(10)を下部として図示する。
図25、図26の取付具(140)は、左右で2分割した例であって、素材は、いずれも電磁鋼板(141)か軟磁性セラミックス(142)か軟磁性燒結金属(143)か軟質圧粉磁性体(144)かの少なくともいずれかで製作され、中央部のコアマウス(160)で巻鉄芯(110)を左右から挟み込んで組立ててから、カンヌキ(194)と固定支柱(195)との組合せや、ボルト(191)とナット(192)との組合せなどでシュラウド(10)に直立させて取り付ける。
図27では、取付具(140)の中央部分のコアマウス(160)で巻鉄芯(110)を挟み込んでシュラウド(10)にトロイダルコア(120)を設置したところへ、ラジアル方向に界磁磁石(200)を有する回転ダクト(20)を被せて、自動車駆動用電動機を構成した際の一部断面図である。
図28は、シュラウド付回転翼(1)やリニア送風機(2)やリニア風力発電機(3)の外観図である。図28から回転ダクト(20)や羽根(30)を取り除いたのが、図29である。図29には、トロイダルコア(120)と取付具(140)とカムフォロア(190)とシュラウド(10)が記載されている。取付具(140)の磁極部では、磁極頭頂部(151)と磁極脇側部(152)と磁極脚部(153)にコントロールコイル(170)が装着されている。取付具(140)の具体例は、図29の切断面a−a’と切断面b−b’とを白矢印方向から見た場合について、界磁磁石側(200)を上部とし、シュラウド側(10)を下部として図示してある。
図30、図31は、左右で2分割した例であって、素材は、いずれも電磁鋼板(141)か軟磁性セラミックス(142)か軟磁性燒結金属(143)か軟質圧粉磁性体(144)かの少なくともいずれかで製作され、中央部のコアマウス(160)で巻鉄芯(110)を左右から挟み込んで組立ててから、カンヌキ(194)と固定支柱(195)との組合せや、ボルト(191)とナット(192)との組合せなどでシュラウド(10)に直立させて取り付ける。
図32、図33では、取付具(140)の中央部分のコアマウス(160)で巻鉄芯(110)を挟み込んでシュラウド(10)にトロイダルコア(120)を設置したところへ、アキシャル方向に界磁磁石(200)を有する回転ダクト(20)を左右の両側から被せて、シュラウド付回転翼(1)やリニア送風機(2)やリニア風力発電機(3)を構成した際の一部断面図である。図33には、取付具(140)のアキシャル方向の幅よりも大きく、回転ダクト(20)の内側部分の幅よりは小さい直径のカムを有するカムフォロア(190)が図示されている。
図34は、水力や地熱や火力や原子力などの発電所内に設置されて発電に用いられる発電機に本発明を適用した場合の外観図である。図34から回転ダクト(20)やスポーク(40)を取り除いたのが、図35である。図35には、トロイダルコア(120)と取付具(140)とカムフォロア(190)とシュラウド(10)が記載されている。取付具(140)の磁極部では、磁極頭頂部(151)と磁極脇側部(152)と磁極脚部(153)にコントロールコイル(170)が装着されている。取付具(140)の具体例は、図35の切断面a−a’とb−b’を白矢印方向から見た場合について、界磁磁石側(200)を上部とし、シュラウド側(10)を下部として図示する。
図36、図37は、左右で2分割した例であって、素材は、いずれも電磁鋼板(141)か軟磁性セラミックス(142)か軟磁性燒結金属(143)か軟質圧粉磁性体(144)かの少なくともいずれかで製作され、中央部のコアマウス(160)で巻鉄芯(110)を左右から挟み込んで組立ててから、カンヌキ(194)と固定支柱(195)との組合せや、ボルト(191)とナット(192)との組合せなどでシュラウド(10)に直立させて取り付ける。
図38では、取付具(140)の中央部分のコアマウス(160)で巻鉄芯(110)を挟み込んでシュラウド(10)にトロイダルコア(120)を設置したところへ、ラジスル方向とアキシャル方向の両方向に界磁磁石(200)を有する回転ダクト(20)を左右の両側から被せて、水力や地熱や火力や原子力などの発電所内に設置されて発電に適用した発電機の一部断面図である。図39には、取付具(140)のアキシャル方向の幅よりも大きく、回転ダクト(20)の内側部分の幅よりは小さい直径のカムを有するカムフォロア(190)が図示されている。
図40は、巻鉄芯の周辺の拡大一部断面図である。巻鉄芯や導線を冷却するため、巻鉄芯に冷却パイプが膚接して設置してある。このうち(A)と(B)は、アキシャルギャップでもラジアルギャップでも実施できるが、(C)と(D)は、ラジアルギャップの場合に実施できる。
図41〜図43は、巻鉄芯に冷却パイプを膚接させ、巻鉄芯と冷却パイプの両方を、その外側から導線でトロイダル状に巻回して、「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアを構成している様子を示している。
本発明は、図40〜図43で示したように、回転電機のコアを冷却する目的で、金属製の冷却パイプをコアに膚接して設置している。冷却パイプをコアに膚接して設置する方法は、特許文献2と共通である。しかしながら、特許文献2の金属製パイプを用いた第1の目的は、その分割コアを連結するためであって、そのため冷却パイプとコアとの間は、その両者を同時に溶接固定する必要がある。これに対して本発明のコアは、分割されていない。したがって、冷却パイプには、コアを固定するための機能や役割は必要なく、逆に、冷却パイプは、巻鉄芯側に依託して固定できる。また、特許文献2の導線は、図3から図6及び図8を詳細に検討してみると、巻線コイルを円周に対して直交する方向でティース上に巻回していて、本発明のような円周方向でトロイダル状に巻回することはできない。したがって、どのように特許文献2の導線を延ばそうとも、巻線を行っている導線自身で冷却パイプを取り囲んだり、固定に役立てることはできない。よって、特許文献2と本発明とは、同じように冷却パイプをコアに膚接しても、前者は溶接等の手段を伴わない限り、冷却パイプを固定できないのに対し、本発明の方は特段の処置を伴わなくても、冷却パイプを巻線のみで固定できることは明白である。また、特許文献2のコアに膚接した冷却パイプは、膚接してある部分であるコアの冷却は直接行えて良いが、発熱の主たる部分ともなる導線については、コアを経由した間接的冷却しか行えない。これに対し、本発明では、冷却パイプに膚接しているのは、巻鉄芯から成るコアのみならず、巻鉄芯と冷却パイプとの両方を導線自身がその外側から巻回しているので導線そのものの冷却にも直接寄与できる。よって、冷却に関しては格段に優れている。このような非常に優れた冷却性能を発揮できる本発明は、分割コアで従来型の集中巻きや分布巻からなる導線の巻回を示した特許文献2をながめていても、通常の知識を有する当業者が容易に想起できるものではない、と思料する。
シュラウド付回転翼(1)やリニア送風機(2)やリニア風力発電機(3)は、集中巻きの電機子を外周部に分散配置しても構成できる。例えば、約1.5mのシュラウド付回転翼(1)を集中巻きの電機子で構成すると、強力な駆動力を発揮するが、鉄以上に比重がある銅の巻線数が多い電機子の重量増分と、円形であることが必要なシュラウド(10)の真円度を支えるための肉厚をシュラウド(10)に充分与える必要性からの重量増分とから、総重量が300kgを超えてしまい、航空機用動力としては不適である。また、同じく直径約1.5mでリニア風力発電機(3)を集中巻きの電機子で構成すると、負荷を接続しない場合には、わずかな微風であっても回転して、驚異的な高い電圧を容易に発生する。しかしながら、負荷を接続した瞬間に巨大な反トルクを生じて、数秒から数十秒で停止してしまって、リニア風力発電機(3)としては、使い物にならない。特に、発電時の反トルクの発生源となる電機子(100)と界磁磁石(200)との間の磁束を他に逃がしたい場合、集中巻きや分布巻の電機子では、磁束を逃がす経路の設定が極めて求めにくく、従来から集中巻きや分布巻の技術のみでは、リニア風力発電機(3)の構成は、不可能に近い。
本発明の「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコア(123)と取付具(140)との組合せの場合の磁気回路の設定は、従来からの集中巻きや分布巻の電機子の場合の磁気回路の設定に比べ、はるかに自由度がある。特に、本発明の取付具(140)に少なくとも1つ以上のコントロールコイル(170)を装着した場合は、磁極部(150)としての取付具(140)を経由する磁気回路の磁束の増大を含めて自在に制御できる。例えば、電動機の場合には、「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコア(123)に巻回した巻線コイルが、1層であっても、コントロールコイル(170)に印加する電力を制御することによって、磁束密度を2〜10倍に増加することが容易である。これは、巻線コイルが1層であったとしても2層から10層分の巻線コイルに相当した磁束を生起できることとなるから、鉄に比べ比重が重い銅の使用量を少なくすることができる。また、トロイダルコア(120)を巻鉄芯(110)で作る場合には、巻鉄芯(110)が具備する真円度と剛性とでシュラウド(10)の真円度と剛性とを補強できることから、シュラウド(10)を薄く軽量にすることが可能である。よって、重量を軽くしたい航空機にも利用可能となる。また、例えば、発電機の場合には、回転ダクト(20)上の界磁磁石(200)が周回して動く際に「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコア(123)内に発生する磁束の大部分を取付具(140)の磁極脚部(153)を経由してシュラウド(10)側に流すことが可能である。したがって、発電機に負荷を接続しても、発電量を落とすことなく反トルクを極限できるので、従来の集中巻きや分布巻の電機子では実現が不可能に近かったリニア風力発電機(3)の構成も、本発明では実現が容易となる。
図45〜図47では、「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコア(123)において、コントロールコイル(170)を装着した取付具(140)に電力を印加することによって、磁極部(150)としての取付具(140)を通過する磁束を制御して磁気回路を自在に設定できることを模式図を用いて例示する。
図45は、磁極頭頂部(151)と磁極脚部(153)とにコントロールコイル(170)を装着した取付具(140)で「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコア(123)をシュラウド(10)に取り付けた際の回転ダクト(20)上の界磁磁石(200)との基本的な位置関係を模式的に示してある。
図46(A)、(B)は「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコア(123)を電動機として用いた際の磁束の流れを示している。回転ダクト(20)が2重線矢印方向へ進行するように「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコア(123)に通電すると、巻鉄芯(110)中に発生した磁束は、取付具(140)の磁極頭頂部(151)を通過して、空隙を介して回転ダクト(20)側の界磁磁石(200)に到り、磁気路板(210)を経由して隣接する界磁磁石(200)に到り、界磁磁石(200)から空隙を介して取付具(140)の磁極頭頂部(151)を通過して「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコア(123)の巻鉄芯(110)に戻る。この際、一方の(A)のようにコントロールコイル(170)に通電していない場合には、巻鉄芯(110)に発生した磁束は、シュラウド(10)の材質が非磁性体である場合は、大部分が空隙を介して界磁磁石(200)側を通過するが、一部は非磁性体のシュラウド(10)中や空中を経由するのでトルク減を生じる。シュラウド(10)の材質が鉄材であったりすると、巻鉄芯(110)中に発生した磁束のかなりの部分がシュラウド(10)を経由しても流れるので、電動機としてのトルクは大幅に減じられる。他方、(B)のように「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコア(123)の間隙(133)部分の極性を基準とした場合に磁極頭頂部(151)の末端を間隙(133)部分と同極に、磁極脚部(153)のシュラウド(10)側を異極となるようにコントロールコイル(170)へ通電すると、例え、シュラウド(10)の材質が鉄材であってもシュラウド(10)への漏れ磁束がなくなるばかりでなく、磁極頭頂部(151)側の磁束が増加するので、トルクの増大を図ることができる。
図47(A)、(B)は「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコア(123)を発電機として用いた際の磁束の流れを示している。回転ダクト(200)を2重線矢印方向に進行させると、「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコア(123)の巻鉄芯(110)中に発生した磁束は、取付具(140)の磁極頭頂部(151)を通過して、空隙を介して回転ダクト(20)側の界磁磁石(200)に到り、磁気路板(210)を経由して隣接する界磁磁石(200)に到り、界磁磁石(200)から空隙を介して取付具(140)の磁極頭頂部(151)を通過して「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコア(123)の巻鉄芯(110)に戻る。この際、一方の(A)のようにコントロールコイル(170)に通電していない場合には、巻鉄芯(110)に発生した磁束は、シュラウド(10)の材質が非磁性体である場合は、ほぼ全部が空隙を介して界磁磁石(200)側を通過して回転ダクト(20)の進行を停止させてしまうほどの非常に強大な反トルクを発生し、シュラウド(10)が鉄製であったとしても、かなりの部分が界磁磁石(200)方向にも流れるので、大きな反トルクを発生する。他方、(B)のように「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコア(123)の間隙(133)部分の極性を基準とした場合に磁極頭頂部(151)の末端を間隙(133)部分と異極に、磁極脚部(153)のシュラウド(10)側を同極となるようにコントロールコイル(170)へ通電すると、反トルクがほとんど極限でき、場合によっては回転ダクトの進行をアシストするばかりでなく、巻鉄芯(110)内にを通過する磁束が増大するので、発電量を増加することができる。
本発明の「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコア(123)と取付具(140)とを組み合わせて構成したシュラウド付回転翼(1)やリニア送風機(2)やリニア風力発電機(3)、あるいは電気自動車駆動用電動機や発電所の発電機は、直径が大きな程、効率良くトルクの発生や発電ができる。そのためには、巨大な巻鉄芯(110)や巨大なシュラウド(10)が、高い真円度を維持して堅固に作れるかどうかに成否がかかっている、特に、数万から数十万の家庭や事務所や工場等への給電に際して反トルクを防止つつ巨大な発電を維持するためには、シュラウド(10)に大きな磁束を流すこととなるので、シュラウド(10)の素材をケイ素鋼やアモルファス等の薄板で作らなければならない。そのような巨大な巻鉄芯(110)や磁性体の巨大なシュラウド(10)を真円度を維持して堅固に作る仕組みが、特許文献5と特許文献6に開示されたおり、その一例が、図48の巨大巻鉄芯や巨大シュラウドの作製機(4)である。
本発明の「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコア(123)と取付具(140)とを組み合わせて構成した実施例として、図49にシュラウド付回転翼(1)の例が、図50にリニア送風機(2)の例が、図51にリニア風力発電機(3)の例が記載されている。
図11〜図17は、周回する巻鉄芯の周囲に導線を左ネジの方向−間隙−右ネジの方向−・・・で巻回した回転電機用の「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアにおいて、ケイ素鋼やアモルファスなどの薄板から成る電磁鋼板の集合体か、ソフトセラミックスなどの軟磁性セラミックスか、センダクトやパーマロイなどの軟磁性焼結金属か、圧粉磁心材などの軟質圧粉磁性体かの少なくともいずれか1つの素材で形成し、中央部にトロイダルコアを挟み込むコアマウスを有し、当該コアマウスを通る破断面で複数に分割された集合体であって、当該集合体のコアマウスで「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアの「間隙」の部分を挟み込んでシュラウドに直立せしめて「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアの磁極部を形成させることを特徴とするトロイダルコアの取付具の実施例である。
図18〜図39は、実施例1に記載された「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアの磁極部を形成するトロイダルコアの取付具において、当該取付具の磁極部を構成する1コの磁極頭頂部、2コの磁極脇側部、1コの磁極脚部の計4コの部位のうち、少なくとも1コ以上の磁極部の部位にコントロールコイルを装着し電力を印加して、当該コントロールコイルを装着した磁極部を経由する磁束を任意に制御できる仕組みを有することを特徴とするトロイダルコアの取付具の実施例である。
図40〜図44は、回転電機の「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアの巻鉄芯の外周部か脇側部か内周部かの少なくとも1つの面に膚接して設置され、巻鉄芯を用いて「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアを構成する際に、膚接した状態で巻鉄芯と同時にその外側から導線で巻回され、実施例1の取付具において巻鉄芯と概ね平行するように穿孔されてコアマウス側に一端を開放している門部か、実施例2の取付具において巻鉄芯と概ね平行するように穿孔されてコアマウス側に一端を開放している門部かの少なくともいずれかの門部を通過して周回することを特徴とした熱伝導率の高い金属などの物質から成る冷却パイプの実施例である。
本発明の「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアと取付具とを組み合わせた電動機を構成すると、軽量でありながら大きなトルクが出せるのでシュラウド付回転翼に利用できる。また、磁性体のシュラウドと組み合わせて発電機を構成すると、反トルクを少なくできるので、リニア風力発電機に利用できる。特に、取付具にコントロールコイルを装着して、磁極部としての取付具を通過する磁束の制御を行うと、電動機としては軽量でありながら巨大なトルクを発生できて航空機や自動車の動力として有効であり、発電機としては反トルクが極限できて薄型であるので回転軸方向に複数個構成できることから、発電所での発電効率の飛躍的向上を図ることができる等、産業上の利用が可能である。さらに、熱伝導率の高い金属などの物質から成る冷却パイプを巻鉄芯に膚接して、巻鉄芯と冷却パイプの上から導線を巻回してトロイダルコアを構成した場合は、トロイダルコアの巻鉄芯と巻線コイルとの両方を冷却パイプ内の冷却剤で冷却可能となる。よって、「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアを用いた回転電機は、発熱の大きな使用環境に耐えることができるので、産業上の利用範囲が拡大する。
1 シュラウド付回転翼
2 リニア送風機
3 リニア風力発電機
4 巨大巻鉄芯や巨大シュラウドの作製機
10 シュラウド
20 回転ダクト
30 羽根
40 スポーク
100 電機子
110 巻鉄芯
120 トロイダルコア
121 「連続巻」トロイダルコア
122 「左ネジ巻−間隙−左ネジ巻」(機能上は「右ネジ巻−間隙−右ネジ巻」も同じ)トロイダルコア
123 「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコア
131 左ネジ巻
132 右ネジ巻
133 間隙
140 取付具
141 電磁鋼板
142 軟磁性セラミックス
143 軟磁性焼結金属
144 軟質圧粉磁性体
145 非磁性体
150 磁極部
151 磁極頭頂部
152 磁極脇側部
153 磁極脚部
160 コアマウス
161 門部
162 切り欠き部
170 コントロールコイル
171 ボビン
180 導線
181 導線(トロイダルコアの巻線コイルに使用)
182 導線(コントロールコイルに使用)
190 カムフォロア
191 ボルト
192 ナット
193 環
194 カンヌキ
195 固定支柱
200 界磁磁石
210 磁気路板
300 冷却パイプ
白矢印 :断面視時の方向
黒矢印 :磁束の向きと大きさ
2重線矢印:回転ダクトの進行方向

Claims (3)

  1. 周回する巻鉄芯の周囲に導線を左ネジの方向−間隙−右ネジの方向−・・・で巻回した回転電機用のトロイダルコア(以下、「「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコア」という)において、ケイ素鋼やアモルファスなどの薄板から成る電磁鋼板の集合体か、ソフトセラミックスなどの軟磁性セラミックスか、センダクトやパーマロイなどの軟磁性焼結金属か、圧粉磁心材などの軟質圧粉磁性体かの少なくともいずれか1つの素材で形成し、中央部にトロイダルコアを挟み込む開口部(以下、「コアマウス」という)を有し、当該コアマウスを通る破断面で複数に分割された集合体であって、当該集合体のコアマウスで「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアの「間隙」の部分を挟み込んでシュラウド上に直立せしめて「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアの磁極部を形成させることを特徴とするトロイダルコアの取付具。
  2. 請求項1に記載された「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアの磁極部を形成するトロイダルコアの取付具において、当該取付具の磁極部を構成する1コの磁極頭頂部、2コの磁極脇側部、1コの磁極脚部の計4コの部位のうち、少なくとも1コ以上の磁極部の部位に巻線コイル(以下、「コントロールコイル」という)を装着し電力を印加して、当該コントロールコイルを装着した磁極部を経由する磁束を任意に制御できる仕組みを有することを特徴とするトロイダルコアの取付具。
  3. 回転電機の「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアの巻鉄芯の外周部か脇側部か内周部かの少なくとも1つの面に膚接して設置され、巻鉄芯を用いて「左ネジ巻−間隙−右ネジ巻」トロイダルコアを構成する際に、膚接した状態で巻鉄芯と同時にその外側から導線で巻回され、請求項1の取付具において巻鉄芯と概ね平行するように穿孔されてコアマウス側に一端を開放している門部か、請求項2の取付具において巻鉄芯と概ね平行するように穿孔されてコアマウス側に一端を開放している門部かの少なくともいずれかの門部を通過して周回することを特徴とした熱伝導率の高い金属などの物質から成る冷却パイプ。

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