JP4681769B2 - 医療機器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば固体撮像素子を内蔵するビデオ内視鏡、TVカメラシステム等において、機器の滅菌処理を行なった後、その機器の使用環境温度の判定機能を持った医療機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、特公昭62-41009号公報に示すように、内視鏡に、所定の温度以上になったとき作動する温度検出手段を設け、この温度検出手段からの出力によって作動し、その作動した累積時間を外部に表示し、内視鏡の使用限度を確認できるようにしたものが知られている。
【0003】
また、特開昭57-20246号公報に示すように、内視鏡に、滅菌可能な温度になったとき作動する温度検出手段を設け、この温度検出手段からの出力によって作動し、内視鏡本体の外部からその表示を観察できる表示手段を設け、例えばオートクレーブで滅菌処理したことが一目で確認できるようにしたものが知られている。
【0004】
さらに、特開2000-185047号公報に示すように、医療用途部品が作用を受ける熱サイクルの回数を繰り返し記録するための装置で、圧力変化または温度変化を感知し、表示・記録するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前述した従来技術に示すようにオートクレーブは簡便かつ確実な方法として知られ、滅菌時に高温状態になる。従来、滅菌にかける病院では滅菌回数の管理は記録用紙を別に設けて管理していた。
【0006】
同様に、オートクレーブでは繰り返し熱サイクルに曝されるため、耐久性の管理のためにも確実な使用回数管理が望まれていた。
【0007】
さらにオートクレーブの滅菌条件の状態にあったかどうかは同時にオートクレーブ装置に投入するインジケータや、装置の記録手段から判断している。これは、個々の機器の状態を代表して確認する方法であるが、個々の機器が事後滅菌状態に置かれていたかどうかを判別可能にすることは、より確実な感染防止に役立つ。
【0008】
これに対し、従来技術にあるように高温状態、圧力変化を利用して検出する方法が考案されて来た。しかし、従来技術では各々の方法において、以下の問題があった。すなわち、
特公昭62-41009号公報のものは、内蔵直流電源が必要である。これは内蔵電源の交換または充電の必要性を意味する。また、電源の種類によっては、電圧降下があるため、所定のカウントがなされない可能性がある。
【0009】
特開昭57-20246号公報も同様に電源が必要であった。この技術で、電源を内蔵せず、光源、コントロールユニットに内視鏡を接続して始めて状態を表示する方法が考えられるが、この場合、接続するまでオートクレーブに投入されたかどうかを確実に判別することはできない。
【0010】
特開2000-185047号公報では圧力変化または温度変化を感知し、表示・記録する方法が述べられている。ここで、表示手段は圧力または温度変化で可逆変化する機械的構造体によりなされ、記録手段としての各種機械的記録手段が記載されている。また使用時のリセット手段についても述べられているが、圧力または温度で変化する機械的構造体は繰り返しの熱履歴や滅菌時の蒸気およびそのドレーン化した水分による特性の変化を生じる。この結果、例えば延び量等は初期と一定の回数を使用した後では変化する。これは少ない想定寿命の機器では問題無いが、かなりの繰返し使用を考慮すれば安定性に問題が生じる。また、ベローズ等はスペースを必要とするため、内視鏡下に用いる手術道具では採用できない場合が多い。これは他のバイメタル、チューブ、歯車の構造体でも同様である。
【0011】
この発明は、前記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、小型かつ簡便で交換・充電の必要な内蔵電源を用いず、かつ高温環境へ対応した医療機器がオートクレーブのような高温状態に置かれたことを確実に表示、記録する医療機器を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、請求項1の発明は、外装部材で内部構造の部材を覆う医療機器において、前記外装部材に当接して位置する一端側部分と前記外装部材内に配置されることにより外装部材の外部から断熱された内部構造の部材に触れるように配置した他端側部分を有し、前記一端側部分と前記他端側部分との間での温度差により起電力を発生する熱発電手段と、前記熱発電手段で発生する電気量を検出する電気量検出手段と、前記電気量検出手段の検出結果に基づいて、付与された熱量、熱が付与された時間、所定の熱が付与された回数のうち、少なくともいずれかを検出する加熱検知手段と、を有することを特徴とする。
【0013】
また、前記電気量検出手段は、熱発電手段によって生じる電力によって作動されることを特徴とする。
【0014】
前記構成によれば、熱発電素子は医療機器の外装側と内部側との温度差により、起電力を発生する。この起電力を検知手段で検出し、熱発電手段の医療機器への配置に応じて最適化された所定の起電力に達した際にカウントを開始し、その時の電力値、時間、回数の少なくともいずれかを検出する。
【0015】
検出された状態は医療機器本体または組み合わされる装置内に設けられた表示手段あるいは記録手段により、使用者、メンテナンスサービスヘの情報出しを行なうことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の各実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0017】
図1は第1実施形態を示し、内視鏡に接続され内視鏡像をモニターへ出力するための固体撮像素子を内蔵したTVカメラのカメラヘッド部を示す縦断側面図である。
【0018】
図1に示すように、カメラヘッド1には主筐体2と、この主筐体2に対してビス3で連結された電磁シールドをなす後部筐体4が設けられている。主筐体2の前部には内視鏡接続部5が設けられている。内視鏡接続部5の後部には固体撮像素子6、光学フィルター7及び駆動回路8を内蔵した気密パッケージ9が設けられている。気密パッケージ9の後端部には気密コネクター10が設けられ、この気密コネクター10は後部回路11を経て信号ケーブル12に接続されている。信号ケーブル12は図示しないカメラコントロールユニットに接続される。前記光学フィルター7を通った内視鏡像は固体撮像素子6にて光電変換され、駆動回路8からの映像信号としてカメラコントロールユニットにて画像合成し、図示しないモニターに内視鏡像を表示される。
【0019】
後部回路11の外側は前記後部筐体4で覆われ、後部筐体4と気密パッケージ9は主筐体2、前端側外装部材13、後端側外装部材14で覆われている。また、主筐体2、前端側外装部材13、後端側外装部材14と気密パッケージ9、信号ケーブル12との間で水密が確保される。
【0020】
ここで、前端側外装部材13の内部には任意の位置に熱発電素子15が前端側外装部材13に潜るまたは熱発電素子15の端部が接するように配されている。熱発電素子15のもう一方の端部はカメラヘッド1の内部の固体撮像素子6、駆動回路8を覆う気密パッケージ9に当接している。
【0021】
熱発電素子15には温度差が生じた際に発生する起電力を検知する起電力センサ16接続され、起電力センサ16は起電力を検知すると共にその起電力があらかじめ熱発電素子15とカメラヘッド1、および検出したい条件に合わせて設定された所定の値を超えた際にカウンター回路17に信号を送るように構成されている。カウンター回路17は熱発電素子15の起電力によって駆動され、「所定の起電力に達した際に1カウントを数える」「所定の起電力の継続する時間を計測する」「所定の起電力に達した回数を記録する」の少なくとも何れかのカウント及びまたは記録を行なうように構成されている。
【0022】
なお、起電力センサ16の設定値は各種の高温環境条件のいずれにも対応可能で、例えば熱水洗滌(100℃以下)+オートクレーブ(132℃以上)と言った条件の異なる設定も可能である。
【0023】
カウンター回路17は直接または信号ケーブル12を経由してカメラヘッド1の表面に設けられた、またはカメラコントロールユニット内の表示手段18に接続されている。
【0024】
表示手段18は所定の温度に達したかどうか、所定の温度が所定の時間経過したかどうか、所定の温度に達した回数が何回か、のいずれか、またはその複合状況を表示する。
【0025】
表示手段18は単なるLEDとしても良いし、LED表示装置による文字情報としても良い。表示手段18をLEDとする場合、熱発電で得られた電力にて駆動し、少なくとも滅菌終了時点で表示する。もし電力がLED発光表示に満たない状態になった場合は、カウンター回路17に貯えた情報をカメラコントロールユニットに接続された際に読み込んで確認する構成にしておけば良い。また、積算数、滅菌回数などは敢えて表示せずにメンテナンス時にのみ確認できるようにすることも可能である。
【0026】
カメラコントロールユニットにおける表示方法は温度特性に影響を受けないのでカメラコントロールユニットの外表面(例えばフロントパネル)やモニター上に前述の各種表示を表示する構成としても良い。
【0027】
表示手段18はその他ブザーを設けて警告音を発生する構成でも良い。
【0028】
ここで熱発電素子15は2種の半導体の温度差を利用してその起電力を発生するものであるが、この発明において、より安定した起電力を得るために一端を外部環境と接する熱伝導率の高い材質に当接させ、他端を断熱された熱伝導率の低い材質でかつ容量の大きい部材に当接させる構成とすることが可能である。
【0029】
前記熱発電素子15は、例えばビスマス・アンチモン・テルルp型半導体とビスマス・テルルn型半導体を組み合せた熱電対であり、p型半導体とn型半導体をそれぞれ50μm×60μm×2mmの四角柱に加工し、互いに隣合うように垂直に立てて配列し電線で接続したものである。この熱発電素子15は、1℃の温度差で同熱発電素子15は、電圧445mV、電流5〜10mAの起電力を示す。
【0030】
なお、熱発電素子15は、電解液中にイオン交換膜を導入し、イオン交換膜で隔てられた両側の電解液の濃度を電気化学反応に応じてコントロールされるようにして二次化した上、さらにこのイオン交換膜の両側に補助電極を一対設けて主電極による充電中でも使用可能とした温度差二次電池であって、イオン交換膜と補助電極とを一体化して電池に組み込んだものでもよい。
【0031】
次に、第1の実施形態の作用について説明する。
【0032】
熱発電素子15はオートクレーブ等にカメラヘッド1が投入されると、前端側外装部材13の温度上昇とカメラヘッド1の内側の温度差により起電力を発生する。
【0033】
発生した起電力はこれを検知する起電力センサ16にてあらかじめ熱発電素子15と収められるカメラヘッド1、および検出したい条件に合わせて設定された所定の値かどうかを判別され、所定値以上の場合、カウンター回路17に送られる。例えばオートクレーブの場合、少なくとも132℃の飽和蒸気に曝されるが、この時の外装部内側の温度と内部温度の差をあらかじめ測定しておき、この時の温度差で生じる起電力を所定の値とする。
【0034】
カウンター回路17は熱発電素子15の起電力によって駆動され、設置された状態、及び滅菌条件等の熱負荷に最適化された所定値により、「所定の起電力に達した際に1カウントを数える」「所定の起電力の継続する時間を計測する」「所定の起電力に達した回数を記録する」の少なくとも何れかを内蔵するメモリー等によりカウント及びまたは記録を行なう。
【0035】
カウンター回路17は直接または信号ケーブル12を経由してカメラヘッド1の表面に設けられた、またはカメラコントロールユニット内に設けられた表示手段18にて前述のカウント/記録を表示する。この記録の表示手段18では例えば所定の温度に達したか否かの判定、所定の温度が経過した時間や積算時間、所定の温度に達した回数、またはその複合状況が表示され、使用者、メンテナンススタッフに情報を提供する。
【0036】
なお、本実施形態ではオートクレーブについてその条件を記載したが、熱処理が前提となる消毒、殺菌、滅菌であれば例えばオートクレーブの条件を満足しない医療機器でもセンサの設定値をそれぞれの検知したい条件に合わせることで同様の作用を生じる。
【0037】
ここで、熱水洗滌とオートクレーブを例に取れば、少なくとも80℃以上100℃以下の熱水(熱水の条件は100℃を超えないレベルで各種あるが便宜的に)に触れた際の起電力とその時間、及び132℃以上(5分間)(オートクレーブにも118℃以上の各種条件があるが便宜的に)の2種を個別に判断記録し、表示する。
【0038】
なお、この場合オートクレーブの際に熱水洗滌条件に一時的になるため起電力センサが働くが例えば110℃を超えた場合にこれをキャンセルすることで別けることが可能となる。
【0039】
従って、第1の実施形態によれば、次の効果がある。
【0040】
1)電源を内蔵することなくオートクレーブ等の高温条件に達したかどうかの判断が可能となる。
【0041】
2)高温環境に置かれる消毒、殺菌、滅菌のいずれの状況でもそれに応じた設定が可能なので基本構成を変えることなく簡便に扱うことができる。また、複数の設定をチェックすることも可能で、その場合洗滌+滅菌の一連の工程確認にも利用できる。
【0042】
3)使用者やメンテナンス時に製品寿命に達しているかどうかの判定が容易でより確実に更新時期を確認可能である。
【0043】
4)例えば積算された滅菌回数が製品寿命に近づくまたは達した際に、使用者に対する情報・警告を表示することで対応を促すことが可能である。
【0044】
5)滅菌時間をカウントすることで正確な滅菌データではないが簡便な滅菌状況の確認ができる。また、滅菌装置内の置かれた環境によって生じる可能性のある滅菌不良の目安とすることも可能である。
【0045】
6)滅菌装置内の温度センサとしても利用可能である。
【0046】
図2は第2の実施形態を示し、体内に挿入される湾曲機構付きの内視鏡の全体構成図である。本実施形態では特に挿入部先端に固体撮像素子を内蔵したビデオ内視鏡について説明する。
【0047】
内視鏡21は細長い挿入部22の先端に対物レンズ23、対物レンズ23を保持するレンズ枠24、レンズ枠24の後端に設けられた固体撮像素子25、固体撮像素子25に電気的に接続される信号ケーブル26、信号ケーブル26に接続され固体撮像素子25から送られた電気信号を映像に合成するコントロールユニット27、コントロールユニット27からの映像信号を表示するモニター28、および挿入部22に接続され、使用者が保持する操作部29から構成されている。なお、ここでは図示しないが、内視鏡21は体内を照明する光源装置にも接続される。
【0048】
内視鏡21の内部、例えば固体撮像素子25の近傍には一端が先端外装部材30に当接または外表面に露出させ、他端を内視鏡21の内部構造物、例えばレンズ枠24に触れるように熱発電素子31が配設されている。熱発電素子31には温度が生じた際に発生する起電力を検知する起電力センサ32が接続されている。
【0049】
その他の構成は、第1の実施形態に同じである。なお、表示手段33を内蔵する場合、挿入部22は小型化および湾曲構造に必要から表示手段33は操作部29に設けられる。
【0050】
また、内視鏡21のように長い、または大きい医療機器の場合、熱発電素子31や起電力センサ32を複数個内蔵させることも可能である。この場合、例えば一ヶ所が所定の条件に達していない場合、警告を出したり、その場所を指示するようにでき、それぞれの状況を表示する構成としても良い。さらに、ビデオ式でない内視鏡である図示しない直視式のファイバースコープにおいても表示手段を操作部に設けてもよい。
【0051】
なお、複数個の熱発電素子31、起電力センサ32を内蔵した場合、例えば一ヶ所でも所定の条件に達していない場合に警告を出したり、その場所を指示するようにカウンター回路を動作させるか、それぞれの積算値を重畳して表示してもよい。
【0052】
従って、第2の実施形態によれば、次の効果がある。
【0053】
1)特に弾性体で覆われ、繰り返し曲げ伸ばしの加わる内視鏡は一般の医療機器に比較し、短いスパンでのメンテナンスが必要であるため、この発明により、より簡単に耐性の目安を確認することが可能である。
【0054】
2)内視鏡専用の洗滌消毒または滅菌装置と組み合せることでセンサの設定値を絞り込むことが可能で、安定したデータを得ることが可能になる(各種条件のある汎用のオートクレーブ等に比較して)。
【0055】
3)熱発電素子、起電力センサを複数設けることでより確実なモニターが可能である。
【0056】
4)操作部に表示手段を設ければ確実に状況を確認することが可能である。例えばコントロールユニットに接続されない直視式のファイバースコープでも特別な電源無しで利用可能である。
【0057】
図3は第3の実施形態を示し、主に体内に挿入して使用される超音波振動を利用した超音波メスの全体構成図である。
【0058】
超音波メス41は本体42、プローブ43およびハンドル44に分けられている。本体42はハンドル接続部45、外装部(本体保持部)46、及び内蔵される超音波振動子47を基本構成とし、プローブ43側にホーン形状をしたプローブ接続部48が設けられている。プローブ接続部48の他端には電源制御装置である図示しないジェネレーターにケーブル49を介して接続される。
【0059】
プローブ接続部48には挿入部をなすプローブ43が接続される。ここでは一般的なショートシザースプローブを図示している。プローブ43の先端部には対象物を把持する把持部50が設けられている。
【0060】
ハンドル44はプローブ43と本体42を組み合わせた状態で中央を貫通させ、ハンドル44の振動子接続部51と本体42のハンドル接続部45にて結合される。
【0061】
本体42の内部には熱発電素子52が本体42の外装部46に一端を当接または外表面に露出させ、他端を超音波振動子47に当接させて設けられている。
【0062】
従って、第3の実施形態によれば、次の効果がある。
【0063】
1)構造上完全に気密構造にできない超音波振動子の温度情報が確認可能である。なお、一般の電気モーターを利用したドリル、シェーバーでも同様の効果が期待できる。
【0064】
2)ハンドピース内に判別手段を付けることで確実に情報を伝えることができる。
【0065】
図4は第4の実施形態を示し、主に体内に挿入して使用される硬性内視鏡の接眼部の縦断側面図である。
【0066】
硬性内視鏡61は細長い金属管に覆われた挿入部62と、挿入部62内で図示しない対物レンズを通した内視鏡像をリレーするリレー光学系63と、リレーされた内視鏡像を結像させる接眼光学系64とDIN規格のアイピース65とリレー光学系に沿うように挿入部先端に照明光を導くライトガイド66から構成されている。
【0067】
ここで硬性内視鏡61の接眼部本体67には熱発電素子68が外装部材69と一端が当接する形で内蔵されている。熱発電素子68の他端は硬性内視鏡61の内部空間に置かれ、起電力センサ70に接続されている。起電力センサ70にはこれに内蔵されるか、別体で設けられるメモリー付の図示しないカウンター回路が接続されている。
【0068】
硬性内視鏡61はビデオタイプを除き、一般に電気による動作が無いため、信号ケーブル等は内蔵、接続されない。そこで、カウンター回路には通常観察時には使用されない信号線71ならびに信号端子72が設けられている。例えば図示しない専用のチェッカーを信号端子72に接続し、硬性鏡61の内部のメモリーに記録された滅菌状況についてアクセス可能に構成している。本実施形態では信号端子72をライトガイド66が接続されるライトガイドポスト73が設けられている。
【0069】
ここで、信号端子72に図示しないチェッカーを接続する際は信号端子72より信号線71を経由してカウンター回路のメモリーへアクセスする。メモリーには前記実施形態に記載したような温度環境に関するデータが記録されており、この情報を読み出す。読み出された情報はチェッカーの表示手段に表示される。なお、内部の回路の駆動はすべて温度差による起電力による。
【0070】
従って、第4の実施形態によれば、次の効果がある。
【0071】
1)従来型の電気信号を利用しない硬性鏡に対しても、特に使用法に関する扱い、形状は変らないため、使用者に特別な取扱い上の注意を促すこと無く滅菌等の管理が可能になる。
【0072】
図5は第5の実施形態を示し、医療機器を滅菌する際に収納する滅菌トレーの斜視図である。
【0073】
滅菌トレー75は本体76と蓋77からなり、本体76に被滅菌物である医療機器を収納することができる。本体76または蓋77には熱発電素子78が一端を外表面に向け、他端を樹脂等で覆われた状態で内蔵される。熱発電素子78は起電力センサ/カウンター回路79に接続され、表示装置80に接続されている。
【0074】
なお、滅菌トレー75はその性格上、滅菌トレー75の外表面に表示装置80を設けており、例えばオートクレーブ後直ぐに判別可能になっている。
【0075】
従って、第5の実施形態によれば、次の効果がある。
【0076】
1)滅菌トレーは汎用型の場合、繰り返しかつ破壊されない限り使用され続けることが多い。これに対し、寿命が予測可能になるため確実な更新が可能になる。
【0077】
2)滅菌トレーに表示手段を設けることで中に投入する医療機器に高温環境下におかれたことを示す指針が無くても同じ効果が得られる。特に医療機器の種類や個体別の専用滅菌トレーとすれば、医療機器の高温環境下におかれた回数も確認可能になる。
【0078】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、小型かつ簡便で交換・充電の必要な内蔵電源を用いず、かつ高温環境へ対応した医療機器がオートクレーブのような高温状態に置かれたことを確実に表示、記録することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態を示し、内視鏡に接続され内視鏡像をモニターへ出力するための固体撮像素子を内蔵したTVカメラのカメラヘッド部を示す縦断側面図。
【図2】この発明の第2の実施形態を示し、体内に挿入される湾曲機構付きの内視鏡の全体構成図。
【図3】この発明の第3の実施形態を示し、主に体内に挿入して使用される超音波振動を利用した超音波メスの全体構成図。
【図4】この発明の第4の実施形態を示し、主に体内に挿入して使用される硬性内視鏡の接眼部の縦断側面図。
【図5】この発明の第5の実施形態を示し、医療機器を滅菌する際に収納する滅菌トレーの斜視図。
【符号の説明】
1…カメラヘッド
6…固体撮像素子
15…熱発電素子
16…起電力センサ
17…カウンター回路
Claims (4)
- 外装部材で内部構造の部材を覆う医療機器において、
前記外装部材に当接して位置する一端側部分と前記外装部材内に配置されることにより外装部材の外部から断熱された内部構造の部材に触れるように配置した他端側部分を有し、前記一端側部分と前記他端側部分との間での温度差により起電力を発生する熱発電手段と、
前記熱発電手段で発生する電気量を検出する電気量検出手段と、
前記電気量検出手段の検出結果に基づいて、付与された熱量、熱が付与された時間、所定の熱が付与された回数のうち、少なくともいずれかを検出する加熱検知手段と、
を有することを特徴とする医療機器。 - 前記電気量検出手段は、前記熱発電手段によって生じる電力によって作動されることを特徴とする請求項1に記載の医療機器。
- 前記熱発電手段は、電解液中にイオン交換膜を配置して前記イオン交換膜で隔てた両側の電解液の濃度を電気化学反応に応じてコントロールする電気化学的温度差電池であって、この電気化学的温度差電池の一方の電極側部分を前記一端側部分とし、温度差電池の他方の電極側部分を前記他端側部分として両電極間の温度差により起電力を生じさせるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の医療機器。
- 前記熱発電手段は、p型半導体とn型半導体を組み合わせた熱電対であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の医療機器。
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