JP4675454B2 - 樹脂被覆金属板 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種容器や缶、特に飲料缶の缶蓋に用いられる易開性を有する樹脂被覆金属板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、熱伝導の良さや軽量性を生かした各種金属容器が広く使われるようになってきた。とくに飲料缶としてはスチール缶やアルミニウム缶が多用され、その蓋部には開口が容易なイージー・オープン・エンドが広く用いられている。
また、最近飲料缶等の資源リサイクルに対する社会的要求が高まっており、さらに、製造時やリサイクル過程での有害物質の排出抑制など、環境への悪影響がないことが益々重要になってきた。
【0003】
また、飲料用缶には塗装や印刷が施されるが、塗装時の大気中への有機溶剤の排出や、リサイクル過程で塗料が燃焼する際発生する、ダイオキシン等の有害物質の発生が問題となっている。このため水溶性塗料の採用や有害物質を発生しにくい塗料の変更も進んでいる。しかし、エンド部用素材は焼き付け塗装した後にエンド部にスコア加工を施すため、成形加工時に塗装皮膜の損傷が生じやすい。このため特に飲料用缶の内側では、耐皮膜損傷性に優れたPVC系塗料など塩素を含む塗料が使用されており、塗装皮膜の厚さも厚くせざるを得ないのが実状である。
【0004】
これらの問題に対処する方法として、塗装に関する問題を回避して種々の樹脂フィルムをラミネートする方法が提案されており、例えばポリエチレンテレフタレートなどの、燃焼時に有害ガスの発生しない熱可塑性樹脂を積層する方法が普及しつつある。この樹脂被覆金属板は、金属板を予備加熱し、熱可塑性樹脂フィルムを一対のロールで加圧圧着することにより、金属板の片面あるいは両面に熱可塑性樹脂フィルムを貼り合わせて製造されている。そして熱可塑性樹脂フィルムを貼り合わせた後、所定温度に加熱して熱可塑性樹脂フィルムの結晶量を調整して加工性を改善した後、エンド部に加工される。
【0005】
例えば、特開平3−180339公報には、イソフタレート等との共重合ポリエチレンテレフタレートを2軸延伸した単層フィルムを、錫メッキ鋼板に貼り合わせた例が開示されている。この例では、共重合ポリエチレンテレフタレート単層フィルムを貼り合わせた後で、ポリエチレンテレフタレートフィルムの面方向の結晶配向係数が高いと加工性に問題が生じるため、フィルムを貼り合わせた後に面方向の結晶配向係数が低下する条件下で加熱処理する方法を開示している。
【0006】
また、特表平7−507525公報には、半結晶熱可塑性ポリエステルからなる共押出積層フィルムを、アルミニウム合金板に貼り合わせた例が開示されている。この例においてもポリエステルフィルムを貼り合わせたアルミニウム板の加工性を改善するために、半結晶熱可塑性ポリエステルフィルムを貼り合わせた後、再加熱してポリエステルフィルムの結晶量を低下させる方法が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、金属板に貼り合わせた熱可塑性樹脂フィルムは、開口部を形成する際やエンド部を胴部に取り付ける巻き締めをする際に、貼り合わせた熱可塑性樹脂フィルムが剥がれたり傷付いたりする欠陥が生じることがある。また、貼り合わせた熱可塑性樹脂フィルムに欠陥が生じると、缶の内容物によって金属板が腐食されたり、缶の内容物に缶の金属元素が溶け出しバリアー性が悪化したりすることが判明した。
金属板に貼り合わせた熱可塑性樹脂フィルムの結晶量を下げると、スコア加工性やリベット加工性は改善されるものの、巻き締め性あるいは内容物に対するフレーバー性が悪化する。
【0008】
本発明は上記背景に鑑みなされたものであって、特に飲料缶のエンド部でイージー・オープン・エンドとするために使用される熱可塑性積層樹脂フィルム被覆金属板において、イージー・オープン・エンド用のスコア加工性やリベット加工性あるいは巻き締め性に優れ、かつ、内容物に対するフレーバー性やバリア性に優れ、しかも開缶性にも優れた、全ての性質をバランス良く兼ね備えた樹脂被覆金属板を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するために、金属板に熱可塑性樹脂フィルムを圧着した後、熱可塑性樹脂フィルムの結晶量を増加させることにより前記特性を全て兼ね備えた樹脂被覆金属板が得られることを見出した。
すなわち、本発明は金属板の少なくとも1面にポリエチレンテレフタレート系樹脂フィルムを被覆した樹脂被覆金属板であって、該ポリエチレンテレフタレート系樹脂フィルムの結晶量が、金属板に被覆する前の該ポリエチレンテレフタレート系樹脂フィルムの結晶量よりも多くなっている樹脂被覆金属板である。
このような樹脂被覆金属板とすることにより、スコア加工性やリベット加工性あるいは巻き締め性に優れ、かつフレーバー性やバリア性にも優れた特性を兼ね備えた樹脂被覆金属板となり、特に飲料缶のイージー・オープン・エンド用として有用な材料となる。
【0010】
また、本発明では前記ポリエチレンテレフタレート系樹脂フィルムの結晶量が、前記金属板に被覆する前の該ポリエチレンテレフタレート系樹脂フィルムの結晶量の1.1倍以上で2.0倍以下である缶用樹脂被覆金属板とする必要がある。被覆後の樹脂フィルムの結晶量が被覆する前の樹脂フィルムの結晶量の1.1倍未満では、フレーバー性やバリア性あるいは巻き締め性が改善されず、2.0倍を越えると材質が脆くなって加工性が悪化するからである。
【0011】
また、本発明では前記ポリエチレンテレフタレート系樹脂フィルムを、融点の異なる2層の2軸配向フィルムの積層体とする必要がある。このような積層構造のフィルムとすれば、融点の低い層で金属板にしっかり密着させ、融点の高い層で内容物に対するバリア機能を発揮させることが可能となる。
【0012】
さらに、本発明では前記2層のポリエチレンテレフタレート系樹脂フィルムのうち、金属板に接しない層は、エステル反復単位の全てがエチレンテレフタレートであるポリエチレンテレフタレートであり、金属板に接する層は、エステル反復単位のうち76〜90mol%がエチレンテレフタレートであり、10〜24mol%がエチレンイソフタレートからなる共重合ポリエチレンテレフタレートである積層フィルムとすることができる。
また、本発明では前記2層のポリエチレンテレフタレート系樹脂フィルムのうち、金属板に接しない層は、エステル反復単位のうち94mol%以上がエチレンテレフタレートであり、6mol%以下がエチレンイソフタレートからなる共重合ポリエチレンテレフタレートであり、金属板に接する層は、エステル反復単位のうち76〜90mol%がエチレンテレフタレートであり、10〜24mol%がエチレンイソフタレートからなる共重合ポリエチレンテレフタレートである積層フィルムとすることもできる。
【0013】
本発明では、前記2層のポリエチレンテレフタレート系樹脂フィルムのうち、金属板に接するポリエチレンテレフタレート系樹脂フィルムの融点を、金属板に接しないポリエチレンテレフタレート系樹脂フィルムの融点よりも、10〜60℃低いものとする。このようにすれば金属板との圧着容易となり、かつ結晶量の制御も容易となるからである。
本発明では、先のうちのいずれかに記載の缶用樹脂被覆金属板であって、スコア加工とリベット加工が施される飲料用アルミニウム缶蓋に用いられることを特徴とする。
本発明では、前記金属板に被覆する前のポリエチレンテレフタレート系樹脂フィルムの結晶量が、原料フィルムの結晶量であり、前記金属板に被覆後のポリエチレンテレフタレート系樹脂フィルムの結晶量が、前記金属板への被覆後に220〜230℃に加熱処理されることで調整された値であることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の金属板は、アルミニウム板、アルミニウム合金板あるいは錫メッキ鋼板等が利用できる。これらの金属板のうち、耐食性が要求され、かつ衝撃加工や絞り加工が施される缶蓋用の金属板が対象となる。なかでも飲料缶の蓋部分には、イージー・オープン・エンドが広く用いられている。通常はアルミニウム缶の場合でもスチール缶の場合でも、エンド部にはアルミニウム合金からなる開口部が使用されている。イージー・オープン・エンドは開口部の優れた開口性が要求され、衝撃加工によりスコア加工やリベット加工を施して開口部を形成した後、胴部に巻き締めして取り付けられている。開口部には5000番系、3000番系のアルミニウム合金板が使用される。アルミニウム合金板は冷間圧延により所定の板厚にした後、クロメート処理、陽極酸化処理あるいはエッチング処理等の表面処理を施した後、ポリエチレンテレフタレート系樹脂フィルムを被覆する。
【0015】
ポリエチレンテレフタレート系樹脂フィルムは金属板に密着し、開口部のスコア加工にも耐え、耐食性に優れたものであることが要求される。このためポリエチレンテレフタレート系樹脂フィルムは2層構造の積層フィルムからなることが好ましい。すなわち、金属板に接する側のフィルム(以下、内層フィルムという。)には融点が低く、予熱された金属板表面に容易に圧着できるフィルムを使用する。また、缶の内容物に接する側のフィルム(以下、外層フィルムという。)には、耐食性に優れたフィルムを使用する。そのうえで樹脂被覆金属板をエンド部材に加工する際の成形加工性に優れたものとしなければならない。
【0016】
本発明者らは樹脂フィルムの特性と、上記密着性、耐食性及び加工性等との関係を詳細に調べた結果、樹脂フィルムの結晶量がこれらの性質に大きく影響していることを見出した。すなわち、樹脂フィルムの結晶量が低いほど、スコア加工性やリベット加工性は優れるが、一方、巻き締め性が悪化して樹脂フィルムに傷が生じて、耐食性が劣化するようになることが判明した。
【0017】
本発明で使用するポリエチレンテレフタレート系樹脂フィルムは、50%以上の結晶領域と非晶領域からなる2相が混在した状態になっており、熱処理方法によって結晶領域の割合が変化し、それに伴って特性も変化する。本発明では、ポリエチレンテレフタレート系樹脂フィルムを被覆処理した後に加熱することにより、ポリエチレンテレフタレート系樹脂フィルム中の結晶量を高めて使用することとした。
ここで結晶量の絶対値を知ることは難しいが、X線回折のプロファイルを比較することにより、結晶量の増減を知ることができる。結晶量が高いほどX線回折のピークは強く、シャープなピークが現れるからである。そこで本発明ではポリエチレンテレフタレート系樹脂フィルムの結晶量を、X線回折の強度(プロファイルのピーク高さ)で表わすことにした。
すなわち、X線回折によりフィルム面に平行なポリエチレンテレフタレート系樹脂結晶の(100)面による回折強度を測定することにより、樹脂フィルムの結晶量を比較することとした。この回折強度はフィルムの厚さやX線回折条件に依存するため、原材料として使用するフィルムと、被覆加工後のフィルムを同一条件で測定することにより比較することができる。
X線回折強度の測定には、例えばディフラクトメーターを用い、CuのKα線を使用し、電圧は30kV、電流は10mAとして、2θが約26度の位置に生じる回折ピーク高さを測定することにより行う。
【0018】
本発明では、被覆処理した後のポリエチレンテレフタレート系樹脂フィルムの結晶量が、原料フィルムの結晶量よりも高くなっていることを特徴とするものである。結晶量の変化はX線回折強度で比較して、被覆処理した後のX線回折強度が、原料フィルムのX線回折強度の1.1倍以上2.0倍以下であることが好ましい。原料フィルムよりも結晶量を高めることにより、スコア加工やリベット加工、巻き締め加工等の加工時に被覆フィルムに欠陥は生ぜず、耐食性に優れたフレーバー性やバリア性に優れた缶材が得られる利点を有する。
X線回折強度の増加が1.1倍未満ではフレーバー性やバリア性が十分でなく、逆に2.0倍を越えると材質が脆くなり、かえって加工性が悪化する。
被覆前のフィルム密度が1.390g/cm3 以下の場合には、その密度をX(g/cm3 )とした時に、被覆処理した後のフィルムの結晶量(X線回折強度)が被覆前のフィルムの結晶量(X線回折強度)の[1.1+90×(1.390−X)]倍以上であることが好ましい。
【0019】
本発明で使用するポリエチレンテレフタレート系樹脂フィルムは、融点の異なる2層の2軸配向フィルムを使用することとした。すなわち、金属板に接する内層フィルムは、予熱された金属板表面に容易に圧着できるように180℃から230℃の融点を有するものとし、缶の内容物に接する外層フィルムは加工性を重視して245℃から265℃の融点を有する通常のフィルムを使用する。内層フィルムと外層フィルムの融点の差は、10℃〜60℃が適当である。外層フィルムの融点を上記範囲とすることにより、被覆処理後に加熱して結晶量を制御しやすくするためである。
【0020】
融点の低い内層フィルムとしては、エステル反復単位のうち10mol%〜24mol%がエチレンイソフタレートである共重合ポリエチレンテレフタレートが利用できる。内層フィルムの厚さは0.5〜2μmが適当である。外層フィルムとしては、エステル反復単位の全てがエチレンテレフタレートであるポリエチレンテレフタレート、あるいはエステル反復単位のうち6mol%以下、好ましくは3mol%以下がエチレンイソフタレートである共重合ポリエチレンテレフタレートが利用できる。外層フィルムの厚さは5〜30μm、好ましくは7〜15μmが適当である。このような内層と外層からなる積層フィルムは、通常共押出して2軸延伸した後、熱安定化させて結晶量を調整したものである。
【0021】
次に、本発明の樹脂被覆金属板の製造方法について説明する。
樹脂フィルムの貼り合わせには、▲1▼金属板を加熱する一次加熱装置、▲2▼加熱された金属板と樹脂フィルムを圧着するための加圧ロール、▲3▼樹脂フィルムが圧着された積層板を再加熱する二次加熱装置、▲4▼二次加熱された積層板を高温で保持する加熱保温装置、▲5▼積層板を冷却する冷却装置を主な構成要素とする貼り合わせ装置を使用する。金属板はアンコイラーに装着されたコイルによって▲1▼の一次加熱装置に供給され、所定の温度に加熱される。樹脂フィルムは▲2▼の加圧ロールの両側に配置されたからアンコイラーから供給され、予熱された金属板の両面に圧着され被覆される。樹脂フィルムで被覆された金属板は、▲3▼の二次加熱装置で加熱、▲4▼の加熱保温装置で保持されて、結晶量の調整が行われる。このようにして樹脂フィルムが被覆された金属板は、再度コイル状に巻き取られる。
【0022】
▲1▼の一次加熱装置において、金属板を160℃ないし280℃の温度に予熱する。次いで、▲2▼の加圧ローラーで、上記温度に予熱された金属板の表面に樹脂フィルムを圧着する。この時金属板の温度は若干低下するものの、120℃ないし240℃を保っていることが望ましい。なお、金属板と樹脂フィルムの圧着の際には外層フィルムの融点を越えないようにする。一次加熱装置から圧着加圧ロールまでに金属板の温度が若干低下するので、一次加熱温度は280℃まで上げても差し支えない。圧着は加圧ローラー通過時に瞬時にして行われる。
その後、樹脂フィルムを被覆した金属板は、▲3▼の二次加熱装置で内層フィルムの融点以上で外層フィルムの融点以下の温度に加熱し、一定時間保持する。より好ましくは内層フィルムの融点よりも10℃〜30℃高い温度に加熱するのが適当である。ここでは外層フィルムの融点以下の温度として、外層フィルムを非晶質温度領域にしないことが重要である。
【0023】
次いで、上記樹脂フィルムを被覆した金属板を、▲4▼の加熱保温装置で高温保持する。加熱保温装置での加熱温度は、上記二次加熱温度から5℃以上低くならない温度の範囲内とする。この温度範囲に5秒以上120秒以下保持して、被覆された樹脂フィルムの結晶量の調整を行う。結晶量の調整は加熱温度と加熱時間によって決まるが、加熱保温装置での保持時間が5秒以下では結晶化が進まず、逆に加熱保温装置での保持時間が120秒以上では樹脂フィルムが劣化する。
なお、上記説明では二次加熱装置と加熱保温装置を別々に設ける例について説明したが、両者を一体に構成して装置内の温度制御をし、圧着後の樹脂被覆金属板が所定温度範囲に一定時間保持されるようにしても良いのは勿論である。
また、高温保持を行わずに樹脂フィルムを貼り合わせた樹脂被覆金属板を、前記貼り合わせ装置に再度通過させて加熱し、結晶量の調整を行っても良い。また、再加熱は別の装置で行っても良い。
【0024】
【作用】
本発明の特徴とするところは、樹脂フィルムを圧着後に従来よりも低温で長時間加熱し、樹脂フィルムの結晶量を被覆前の原材料フィルムの結晶量よりも高める点である。結晶量を適度に高めるためには、二次加熱の温度と加熱保持する時間が重要である。結晶量を適度に高めることにより、イージ・オープン・エンド用の缶材に最適な、スコア加工性、リベット加工性、巻き締め性及びフレーバー性をバランス良く兼ね備えた樹脂被覆金属板とすることができる。
【0025】
【実施例】
以下実施例を用いて本発明を具体的に説明する。
(材料)
金属板として厚さ0.280mmで、クロムの付着量が15mg/m2 にクロメート処理を施した5182アルミニウム合金板を準備した。
一方、被覆する樹脂フィルムとしては表1に示す外層がポリエチレンテレフタレート(PET)またはエステル反復単位のうち、エチレンイソフタレートが3mol%である共重合ポリエチレンテレフタレート(共重合PET)、内層がエステル反復単位のうちエチレンイソテレフタレートが15〜22mol%である共重合ポリエチレンテレフタレートからなる2層ポリエチレンテレフタレートフィルムを準備した。この2層ポリエチレンテレフタレートフィルムは、共押出し成形後、2軸延伸して熱処理を施したものである。各フィルムの融点は表1に示したとおりである。また、これらフィルムの結晶量をX線回折のピーク高さにより求めた結果も、表1に示した。
X線回折強度の測定には、CuのKα線を用いて電圧:30kV、電流:10mA、2θのスキャンスピード:2°/分で測定した。ディフラクトメーターを用い、フィルムは平滑なアルミニウム板の表面に接着剤で貼り付け、2θが約26度の位置に出現するピーク高さを計測した。なお、測定毎のX線光学系の再現性を確認するため、標準試料の測定を行い、標準試料の回折強度が一定となるように補正を行った。
【0026】
【表1】
Figure 0004675454
【0027】
(樹脂フィルムの貼り合わせ)
アンコイラーに装着したアルミニウム合金コイルを一次加熱装置にかけ、180℃に加熱した後加圧ロールを通し、アルミニウム合金板の両面に表1に示したAからEのポリエチレンテレフタレート積層フィルムを圧着した。加圧ロールを通過した直後の樹脂被覆アルミニウム板の温度は、140℃〜170℃であった。
(二次加熱及び加熱保持)
次いで、樹脂被覆アルミニウム板を二次加熱装置に通し、表2に示す加熱温度と加熱時間で二次加熱した。この際、試料No.1,試料No.2,試料No.5,試料No.6及び試料No.7は二次加熱装置に連続して加熱保温装置を設置し、二次加熱直後に連続して、表2に示す加熱温度と加熱時間で加熱保持を行った。また、試料No.3は二次加熱装置で加熱した後、連続した加熱保温装置による加熱は行わず、別の加熱保温装置に移してから所定温度に再加熱して所定時間保持したものである。また、試料No.4は二次加熱装置で加熱した後、加熱保温装置による加熱保持は行わず、再度貼り合わせ装置を通して所定温度に再加熱して所定の時間保持したものである。
さらに、比較のため試料No.8から試料No.10及び試料No.12〜試料No.18は加熱保温装置による加熱保持は行わず、二次加熱装置を通過後約4秒経過した後、風冷冷却装置による強制冷却を行った。また、試料No.11は、二次加熱温度より高温で加熱保持を行った。
【0028】
【表2】
Figure 0004675454
【0029】
(評価試験)
樹脂フィルムを被覆したアルミニウム板を用いて、飲料缶用の缶蓋を作成し、以下の通り各種特性を評価した。評価結果を表2に併記した。
結晶量の測定:
X線回折強度の測定は、原材料フィルムの場合と同様の測定条件で行った。
すなわち、ディフラクトメーターを用い、フィルム中の結晶面がフィルム面に平行な場合に回折波が測定されるように、樹脂フィルムを積層したアルミニウム合金板の試料をディフラクトメーターに取り付けた。測定条件はCuのKα線を用いて電圧:30kV、電流:10mA、2θのスキャンスピード:2°/分で測定した。2θが約26度の位置に出現するピーク高さを計測した。なお、測定毎のX線光学系の再現性を確認するため、標準試料の測定を行い、標準試料の回折強度が一定となるように補正を行った。
【0030】
ERV値(エナメルレート値):
電解液として1%食塩水を使用し、対極はステンレス電極とし、缶蓋内面がアノードとなるように電源を接続して両極間に6.2Vの電圧を負荷し、通電開始4秒後の電流を測定した。
スコア加工時に樹脂フィルムに傷が発生していると、電流が流れるのが検知される。
密着性:
缶体に10%エチルアルコール水溶液を窒素ガス充填し、缶蓋を巻き締めして封鎖した。缶蓋が下になるように倒置して、55℃で3日間放置した。放置後常温環境に戻した直後に正置状態でイージー・オープン蓋を開口した。開口部周辺のフィルムの剥離状況を調べ、総剥離面積が1mm2 未満の場合を合格(○印)、総剥離面積が1mm2 以上の場合を不合格(×印)と判定した。
【0031】
アルミ溶出試験:
缶体にエチルアルコール10%とクエン酸0.8%を含有するpH2.3の水溶液を窒素ガス充填し、50℃で10日間保管しておいた缶蓋を巻き締めして封鎖した。缶蓋が下になるように倒置して、40℃で30日間放置した。その後、缶内の水溶液中のアルミニウム濃度を測定した。
また、スコア部内面とリベット部内面の腐食状況を目視で判定し、腐食が認められない場合はスコア加工性・リベット加工性を合格(○印)、腐食が認められた場合はスコア加工性・リベット加工性を不合格(×印)と判定した。
さらに、チャック・ウオール部の腐食状況についても目視で判定し、腐食が認められない場合はチャック・ウオールを合格(○印)、腐食が認められた場合はチャック・ウオールを不合格(×印)と判定した。
【0032】
比較例である試料No.8〜試料No.10及び試料No.12〜試料No.18は、二次加熱後の保持を行わず、二次加熱装置を瞬時に通過させただけである。このため二次加熱によって樹脂フィルムの結晶量は、被覆前よりも低下しているか増加していても増加量が低い。二次加熱温度が高いほど結晶量の低下は著しく、260℃に二次加熱したNo.10及び試料No.14ではX線回折ピークは現れず、非晶質状態となったことを示している。また、試料No.11は加熱保持を高温で行ったため、結晶量が低下した。
これに対して本発明の実施例である試料No.1〜試料No.7においては、二次加熱後に高温で10秒間保持したので、樹脂フィルムの結晶量は、いずれも被覆前よりも1.1倍以上に増加している。
【0033】
比較例の試料No.8,12,17及び試料No.18では、蓋を成形する際にスコア加工部の内面の樹脂フィルムに亀裂を生じ、ERV値が高くなり、アルミ溶出試験でもアルミニウムが溶出する。また、アルミ溶出試験時にスコア加工部に腐食が発生しているのが認められた。また、開口時に樹脂フィルムが剥離しやすく、密着性が悪いのが認められた。
比較例の試料No.9〜試料No.11及び試料No.13〜試料No.16では、スコア部の樹脂フィルムの損傷程度は比較的少なく、ERV値も比較的低い。しかし、巻き締め加工時にチャック・ウオール部の樹脂フィルムに損傷を生じた。その結果、アルミ溶出試験においてアルミ溶出量が多くなっている。また、試料No.13及び試料No.15では、開口部の樹脂フィルムの剥離面積が大きくなっている。
【0034】
これに対して本発明の試料No.1〜試料No.7では、缶蓋成型時にスコア部の樹脂フィルムに亀裂が発生することもなく、また、巻き締め時にチャック・ウオール部に樹脂フィルムの損傷を生じることもない。従って、ERV値も検知されず、アルミ溶出も認められない。当然、スコア部やチャック・ウオール部の腐食も認められない。開口時の樹脂フィルムの剥離もなく、密着性に優れた良好な缶蓋が得られている。
【0035】
以上の結果から、飲料缶のエンド部でイージー・オープン・エンドとするために使用されるポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムを被覆したアルミニウム合金板において、樹脂フィルムを被覆した後に樹脂フィルムの結晶量を被覆する前よりも高くすると、成形加工性に優れ、特にイージー・オープン・エンド用のスコア加工性やリベット加工性あるいは巻き締め性に優れ、かつ、内容物に対するフレーバー性やバリア性に優れ、しかも開缶性にも優れた、全ての性質をバランス良く兼ね備えた樹脂被覆アルミニウム合金板金属板が得られることが判る。
また、被覆後の樹脂フィルムの結晶量を高めるためのは、樹脂フィルムを圧着後に適温に加熱して一定時間保持することにより達成されることが判る。
【0036】
【発明の効果】
本発明に依れば、特に飲料缶のイージー・オープン・エンドに適した、スコア加工性、リベット加工性、巻き締め性等に優れ、内容物に対するフレーバー性や密着性に優れた樹脂被覆金属板が得られる。
本発明の樹脂被覆金属板を使用して開口部を形成すれば、加工時に被覆樹脂の損傷も起こらず、内容物に対して優れた耐食性を示し、しかも開口性に優れた缶蓋が得られる。

Claims (3)

  1. 金属板の少なくとも一面にポリエチレンテレフタレート系樹脂フィルムを被覆した缶用樹脂被覆金属板であって、該ポリエチレンテレフタレート系樹脂フィルムの結晶量と前記金属板に被覆する前のポリエチレンテレフタレート系樹脂フィルムの結晶量との比が、1.1倍以上2.0倍以下であり、
    前記ポリエチレンテレフタレート系樹脂フィルムが、融点の異なる2層の2軸延伸フィルムの積層体からなり、金属板に接する層のポリエチレンテレフタレート系樹脂フィルムの融点が、金属板に接しない層のポリエチレンテレフタレート系樹脂フィルムの融点よりも、10〜60℃低いとともに、
    前記2層のポリエチレンテレフタレート系樹脂フィルムのうち、金属板に接しない層はエステル反復単位の全てがエチレンテレフタレートであるポリエチレンテレフタレートであり、金属板に接する層はエステル反復単位の内76〜90mol%がエチレンテレフタレートであり、10〜24mol%がエチレンイソフタレートからなる共重合ポリエチレンテレフタレートであることを特徴とするフレーバー性と密着性に優れたスコア加工とリベット加工が施される飲料用アルミニウム缶蓋に用いられる缶用樹脂被覆金属板。
  2. 金属板の少なくとも一面にポリエチレンテレフタレート系樹脂フィルムを被覆した缶用樹脂被覆金属板であって、該ポリエチレンテレフタレート系樹脂フィルムの結晶量と前記金属板に被覆する前のポリエチレンテレフタレート系樹脂フィルムの結晶量との比が、1.1倍以上2.0倍以下であり、
    前記ポリエチレンテレフタレート系樹脂フィルムが、融点の異なる2層の2軸延伸フィルムの積層体からなり、金属板に接する層のポリエチレンテレフタレート系樹脂フィルムの融点が、金属板に接しない層のポリエチレンテレフタレート系樹脂フィルムの融点よりも、10〜60℃低いとともに、
    前記2層のポリエチレンテレフタレート系樹脂フィルムのうち、金属板に接しない層はエステル反復単位のうち94mol%以上がエチレンテレフタレートであり、6mol%以下がエチレンイソフタレートからなる共重合ポリエチレンテレフタレートであり、金属板に接する層はエステル反復単位の内76〜90mol%がエチレンテレフタレートであり、10〜24mol%がエチレンイソフタレートである共重合ポリエチレンテレフタレートであることを特徴とするフレーバー性と密着性に優れたスコア加工とリベット加工が施される飲料用アルミニウム缶蓋に用いられる缶用樹脂被覆金属板。
  3. 前記金属板に被覆する前のポリエチレンテレフタレート系樹脂フィルムの結晶量が、原料フィルムの結晶量であり、前記金属板に被覆後のポリエチレンテレフタレート系樹脂フィルムの結晶量が、前記金属板への被覆後に220〜230℃に加熱処理されることで調整された値であることを特徴とする請求項1または2に記載の飲料用アルミニウム缶蓋に用いられる缶用樹脂被覆金属板。
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