JP4675205B2 - 引戸錠 - Google Patents

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Description

本発明は、引戸を閉めると、戸枠側の受け金具に当たって錠箱内に後退するトリガー、該トリガーに連動する鎌片を備えた引戸錠に関する。
錠箱のフロントから受け金具に向かって突出するトリガー(水平突出杆)と、このトリガーの後退動に連動して前記受け金具に係合する方向へ回転する鎌片を備えた建具用引戸錠は、例えば実開昭57−110260号公報(特許文献1)に記載されている。
この種の引戸錠は、引戸の閉戸時、トリガーはその先端面がストライクの表面に突き当たると後退し始め、鎌片は動力変換機構(例えばラック及びピニオン)を介して掛合方向へと突出する。
トリガーに連動する鎌片を備えた引戸錠は、引戸を閉めた時の跳ね返り現象が発生するので、その防止策として錠箱内に「ラッチユニット部材(仮施錠機構)」を設ける場合が多い。ラッチユニット部材の一例は特許文献2に記載されている。
ところで、出願人は、閉戸時、戸枠側の受け金具或いは戸枠に当たると、トリガーは、トリガーバネのバネ力に抗して錠箱内に後退する反面、開戸時、トリガーは、トリガーバネのバネ力により所定位置まで突出して、ラッチユニット部材のラッチの係合爪部に係止される引戸錠を申請中である。この引戸錠は、トリガーに連動するように錠箱内の固定軸に軸支された鎌片と、さらに、閉戸時の仮施錠の際に、操作部材の操作力によりスライドしてトリガーに係合する錠止腕を有する本施錠片とを備えている(特願2005−111099)。
特許出願人が提案した該引戸錠には、一つの問題点がある。それは、開戸時におけるラッチの異常作動である。この異常作動は、鎌片の先端部とストライクとの係合具合、引戸を開くスピード、トリガーの一辺に係合した仮止め用係合部分とラッチとの係合具合、ラッチと該ラッチを支持する支持板との作動タイミング等の要因が重なり合うと生ずる。
そこで、図10ないし図13を参照にして、ラッチの異常作動を説明する。まず、図10に於いて、1は引戸、2は戸枠、3はトロヨケ、4はストライク、4aはストライクの開口縁部分、5は錠箱、6は錠箱のフロント、7はトリガー、8はトリガー7の一辺に形成された複数個の仮止め用係合部分、9はラッチユニット部材、10はトリガー7に連動するように錠箱5内の固定軸に軸支された鎌片である。
前記ラッチユニット部材9は、錠箱内に設けられた支持片用バネ11のバネ力に抗して垂直方向に移動可能な枠状の支持片12と、この支持片12に可動軸13を介して軸支され、かつ、トリガー7の仮止め用係合部分8に選択的に係合可能な係止爪部15を有するラッチ14と、前記支持片12に前記可動軸13を介して組み込まれ、かつ、前記ラッチ14を係合可能な位置へ付勢する仮止め用バネ16とで構成されている。
また、前記トリガー7はトリガーバネ17により突出方向に付勢されている。したがって、トリガー7は、閉戸時、戸枠側の受け金具Y(ストライクの外壁面)或いは戸枠に当たると、トリガーバネ17のバネ力に抗して錠箱5内に後退する反面、開戸時、トリガーバネ17のバネ力により突出し、かつ、ラッチユニット部材9のラッチ14の係合爪部15により所定の突出位置にて係止され得る。
次に、図11を参照にして説明する。上記構成に於いて、矢印Aで示すように、引戸1を開こうとする。引戸1を開く場合には、「すばやく開く場合」や「ゆっくり開く場合」があるが、ここでは「ややゆっくり開く場合」であると仮定する。また、ストライク4に鎌片10の先端部10aが係合(掛合)する場合には、「深く係合する場合」や「浅く係合する場合」があるが、こごては「やや浅く係合している場合(開口縁部分4aよりの部位に掛合)」であると仮定する。そして、この実施例では、ラッチ14の作動態様に関しては、ストライク4の開口縁部分4aから鎌片10の先端部10aが外れる係合解消の初期段階に、トリガー7の仮止め用係合部分8に押圧されて傾倒するラッチ14は、枠状支持片12よりも若干早く傾倒回転し始め、その後に追従して枠状支持片12がそのバネ11のバネ力に抗してラッチ14と共に上昇する構成である。
さて、引戸1を開こうとすると、鎌片10の先端部10aが、ストライク4の内壁面に当たるとこから、引戸1側から見れば、係合中の鎌片10がストライク4に引っ張り出される格好となる。鎌片10がストライク4に引っ張り出されるということは、同時に共働関係にあるトリガー7も引っ張り出される格好となる。図の矢印は、トリガー7が鎌片10を介して張り出されることを意味している。この時、鎌片10は水平長孔18を介してある程度引っ張られると、図12で示すように、固定支軸19を始点にして回転し、ストライク4の開口縁部分4aから外れる。
ところで、開戸時、ラッチユニット部材9は、トリガー7が引っ張られると、図12の矢印で示すように、ラッチ14は時計方向に所要量回転する。何故ならば、ラッチ14の係合爪部15はトリガー7の係合部分8の垂直面で押圧されるからである。この時、前述したように、まずラッチ14が枠状支持片12よりも若干早く傾倒回転し始め、その後に追従して枠状支持片12がそのバネ11のバネ力に抗してラッチ14と共に上昇する(非同期的上昇)。
換言すれば、枠状の支持片12は、まず、ラッチ14が枠状支持片12内の仮止め用バネ16のバネ力に抗して所要量回転し、その回転中にラッチ14の作動を介して支持片用バネ11のバネ力に抗して所要量上方方向に移動することから、前記ラッチ14は、トリガー7の仮止め用係合部分8から、その係止爪部15を外していく。
しかしながら、今仮に、ラッチ7が前方の仮止め用係合部分8を乗り越え、次の仮止め用係合部分8を乗り越えようとした場合(もちろん、仮止め用係合部分8が1個の場合でも良い)に於いて、前述した要因、例えば引戸1をややゆっくり開きながら、1つの仮止め用係合部分8を乗り越えようとしている瞬間に、鎌片10の先端部10aがストライク4の開口縁部分4aから外れたとき、ラッチ14が支持片12に対して単独で所要量回転し、それに追従して支持片12が上昇し始めているにもかかわらず、傾倒状態のラッチ14が支持片用バネ11のバネ力により下降する支持片12を介してそのまま初期状態に復帰してしまうことがある。つまり、ラッチ14の係合爪部15が仮止め用係合部分8を乗り越えないで復帰してしまうことがある。
このような作動態様の場合には、図13で示すように、ラッチユニット部材9が支持片用バネ11のバネ力により下降する際に、ラッチ14の係合爪部15がトリガーの仮止め用係合部分8を右方向に押すことから、トリガー7が矢印で示すように、錠箱5内へと退動し、該トリガー7と連動する鎌片10が施錠方向へと回転してしまう現象が発生する(問題点)。つまり、引戸1の開く際に、ラッチ14の異常作動(単独的傾倒ないしそのまま復帰)が起こり、引戸1を開いても、鎌片10が突出状態になってしまうことがあった。
実開昭57−110260号公報 特開2002−322850号公報
本発明が解決しようとする課題は、開戸時、鎌片の先端部がストライクの開口縁部分から外れる際、ラッチがその支持片に対して単独で所要量回転した後に支持片が上昇し、かつ、傾倒状態となったラッチが支持片用バネのバネ力により下降する支持片を介してそのまま初期状態に復帰してしまう(トリガーの係合部分を乗り越えることができない)という異常な作動態様に起因して、鎌片が突出状態になってしまうのを防止することである。
本発明の引戸錠は、閉戸時、戸枠側の受け金具或いは戸枠に当たると、トリガーバネのバネ力に抗して錠箱内に後退する反面、開戸時、錠箱内に上下方向に案内されるラッチユニット部材のラッチにより所定の突出位置にて係止されるトリガーと、このトリガーに連動するように錠箱内の固定軸に軸支された鎌片とを備えた引戸錠に於いて、前記ラッチユニット部材は、垂直方向に移動可能な枠状の支持片と、この支持片に可動軸を介して軸支され、かつ、トリガーの仮止め用係合部分に係合可能な係止爪部を有するラッチと、前記支持片に前記可動軸を介して組み込まれ、かつ、前記ラッチを係合可能に位置へ付勢する仮止め用バネを備え、さらに、錠箱内にストッパーを設け、一方、前記ラッチには、前記ストッパーに圧接する当たり部分を設け、ストライクの開口縁部分から鎌片の先端部が外れる係合解消の初期段階に、トリガーの仮止め用係合部分に押圧されて傾倒するラッチと共に支持片も一緒に同期的に上昇して、トリガーの仮止め用係合部分を乗り越えるようにしたことを特徴とする。
(1)請求項1に記載の発明は、開戸時のラッチ14の異常作動(単独的傾倒ないしそのまま復帰)により、引戸1を開いても、鎌片10が突出状態になってしまうような事態を防止することができる。つまり、引戸を開いたのにも拘わらず、図13で示すように、鎌片10が突出状態になるのを防止することができる。
(2)請求項1に記載の発明は、5mm,3mm,2mmなどチリ寸法が異なる場合であっても、一つの引戸錠で対応することができる。
(3)請求項3に記載の発明は、仮施錠時、本施錠片が操作部材の操作力によりスライドすると、前記錠止腕がトリガーに係合すると同時に、阻止部分がラッチの回転を阻止するので、ラッチユニット部材9と本施錠片の組合せが合理的であり、錠箱の限られた空間を有効的に活用することができる。
以下、図1乃至図9に示す本発明を実施するための最良の形態により説明する。本発明の構成要件に関係のない部材や部分の説明は割愛又は簡単に説明する。
(1)発明の実施の環境
まず、本願発明に関連する発明の実施の環境について説明する。図1は実施形態の一例を示す引戸錠の外観構成を示す斜視図、図2は鎌片が錠箱内に位置し、トリガーの先端部がストライクの外壁面に当たる所を示した説明図、図3は閉戸時の一例を示した説明図である。なお、説明の便宜上、図10で用いた用語及び符号を用いる。
したがって、図に於いて、Xは、例えば引戸1の中に収められる彫り込み型の引戸錠である。一方、Yは戸枠2に固定的に取付けられた受け金具である。受け金具Yは、ボックス部を有するトロヨケ3と、このトロヨケ3の開口に重ね合わせられたストライク4とから成る。ストライク4は縦長の板状に形成され、複数個の固着手段を介してトロヨケ3の耳状の取り付け部に固定される。引戸を閉める際、図2で示すように、トリガー7の先端部は、ストライク4の表面に当接可能である。また、閉戸時、図3で示すように、トリガー7は錠箱内へと後退し、これに連動する鎌片10は回転してストライク4に係合する。本実施例では、閉戸時、引戸1を閉めると、トリガー7が錠箱内に後退動し、例えば5mm,3mm,2mm,1,8mmなどのチリ寸法に対応してラッチユニット部材9を構成するラッチ14が、トリガー7の仮止め用係合部分8に選択的に係合する。
(2)基本的な構成部材と部分、
図4は主要部を示す概略説明図(トリガーが突出した状態)である。主に、図2及び図4を参照にして、本発明の基本的な構成部材を説明する。1は引戸、2は戸枠、3はトロヨケ、4はストライク、4aはストライクの開口縁部分、5は錠箱、6は錠箱のフロント、7はトリガー、8はトリガー7の一辺に形成された複数個の仮止め用係合部分、9はラッチユニット部材、10はトリガー7に連動するように錠箱5内の固定軸19に軸支された鎌片である。また、11はラッチユニット部材9を付勢する支持片用のバネ、12は枠状の支持片、13は水平方向の可動軸、14はラッチ、15はラッチの係止爪部、16は仮止め用バネ、17はトリガーを付勢するトリガーバネ、18は鎌片の水平長孔、19は鎌片を軸支する固定支軸、20は錠箱内に設けたラッチ用ストッパー、21はラッチ用ストッパーと圧接可能なラッチの当たり部分である。なお、前記水平方向の可動軸13は、垂直方向へ移動する。
(3)ラッチユニット部材9
図4及び図5を参照にして、ラッチユニット部材9を説明する。前述したように、ラッチユニット部材9は、錠箱5内に設けられた支持片用バネ11のバネ力に抗して垂直方向に移動可能な枠状の支持片12と、この支持片12に可動軸13を介して軸支され、かつ、トリガー7の仮止め用係合部分8に選択的に係合可能な係止爪部15を有するラッチ14と、前記支持片12に前記可動軸13を介して組み込まれ、かつ、前記ラッチ14を係合可能な位置へ付勢する仮止め用バネ16とで構成されている。なお、枠状の支持片12の下端部側に形成された可動軸13用の軸孔は真円であり、該真円孔に可動軸13が遊嵌合している。また、前記可動軸13を案内する錠箱5の案内部23は、図1で示すように垂直案内長孔である(図4では仮想線)。
しかして、断面U字形状のラッチ14の右側壁の下部寄りの部位には、錠箱5内に横設したラッチ用ストッパー(本実施例ではストッパーピン)20に圧接する当たり部分21が突出形成されている。
なお、本実施例では、錠箱5のフロント6の一つの開口部6a側にL型形状のラッチ強制解除手段25が配設される。ラッチ強制解除手段25は錠箱5内の隅部に設けられた横軸26に軸支され、図示しないドライバー等の操作部材を操作すると、ラッチユニット部材9の枠状の支持片12を支持片用バネ11のバネ力に抗して上方へと持ち上げることが可能であるが、本発明の特定事項ではない。
(4)トリガー
主に図6、図7を参照にしてトリガー7を説明する。図6はトリガー7の正面図、図7はその左側面図である。トリガー7は錠箱5内に摺動自在に装着されている。このトリガー7は、やや長杆状先端部32と、この突出先端部32に幅広に連設する幅広状後端部33とから成り、図4で示すように引戸が開いている時は、前記先端部32は錠箱5のフロント11から突出する。
しかして、8は複数個の仮止め用係合部分で、これらの係合部分8は、傾斜状の摺接面34をそれぞれ有している。ラッチユニット部材9はトリガー7の上方に配設され、前述したように、ラッチ14の係合爪部15は、トリガー7の複数個の仮止め用係合部分8のいずれかに係合可能である。
ところで、トリガー7は複数個の係合部分を有しているので、ここでは、仮止め用係合部分8をラッチ用の第1係合部分とする。この第1係合部分8の摺接面34は、トリガー7が図6の矢印A方向へ移動(後退)する場合には、ラッチ14の係合爪部15がスライドし、一方、第1係合部分8の垂直状態の押圧面35は、トリガー7が図6の矢印B方向へ移動(前進)する場合には、ラッチ14の係合爪部15を押圧する。したがって、引戸の開戸時、ラッチ14の係合爪部15は、前記押圧面35に押圧された後に該押圧面35を乗り越え、前記摺接面34をスライドする(図4参照)。
また、トリガー7のその余の係合部分についても説明する。36は幅広後端部33の下辺の先端部分に下向きU字形状に形成された第2係合部分で、この第2係合部分36には、鎌片の可動軸27が摺接自在に係合する。また、37は幅広後端部33の後端面からその内部にかけて横溝状に形成されたバネ嵌合部分で、このバネ嵌合部分37にはトリガーバネ17の先端側が組み込まれている。
さらに、幅広後端部33の側壁中央部には突起40が設けられ、該突起40は錠箱5に設けられたトリガーガイド(図示しない)に案内される。本実施例のトリガー7は、その先端部32が角筒状のトリガー支持部材に常に嵌入している。したがって、トリガー7はトリガー支持部材及び前記突起40に案内されて安定的に進退動する。また、幅広後端部33の後側の上部には、上下動する施錠片の錠止腕と係合する第3係合部分41が形成されている。この第3係合部分41は、仮止め用係合部分8よりも低い位置にある。
加えて、幅広後端部33の前記第3係合部分41の垂直錠止面41aの前方には、該幅広後端部33の先端面33aに至る水平方向の横溝42が形成されている。
なお、トリガーバネ17は幅広後端部33と錠箱5の後壁との間に横方向に組込まれ、その先端部が幅広後端部33のバネ嵌合部分37の内面に適宜に圧接し、一方、後端部は後壁に固定的に設けられたバネ支持具に支持されている。したがって、トリガー7は、トリガーバネ17のバネ力により、その先端部32の一部が常時フロント6から突出するように付勢されている。
(5)鎌片
図2,図3を参照にして鎌片10を説明する。鎌片10は全体として人差し指を折り曲げた形態をしており、その幅広基部10bの縁部には可動軸27が突設されている。可動軸27は錠箱5の横長案内部としての横長案内長孔に係合している。また鎌片10の基部10bには鎌片長孔18が形成されている。鎌片10は、該鎌片長孔18を貫通する固定軸19に軸支されている。したがって、鎌片10がトリガー7に連動するための動力変換機構は、トリガー7の第2係合部分36と鎌片10の可動軸27で構成されているから、極めてシンプルな構成となっている。
ところで、本実施例の引戸錠Xは、錠箱5に鎌片10の可動軸27を案内する横長案内部が形成され、一方、前記鎌片10の基部には鎌片長孔18が形成されていることから、たとえば5mmにチリ寸法が設定されていても、換言すれば、トリガー7の先端部32の突出量が多少大きい場合であっても、鎌片長孔18は、「チリ調整機能」を有し、引戸1の閉戸時、仮施錠状態であっても、チリをさらに狭める方向(例えば1.8mm)へと引戸を閉めることも可能である。この時、鎌片10は、鎌片長孔18を有し、また、錠箱5は横長案内部28を有するため、所定の施錠位置のままである。
であるから、後述の本施錠片61を押し下げない限り(トリガー7を完全にロックしない限り)、鎌片10の鉤状先端部10aがストライク4に係合(掛合)のままであっても、引戸1をさらに閉めると、鎌片10の基部10b側を錠箱5内に後退させることができる(ここでは、これを「仮施錠時におけるチリ調整機能」という)。
(6)本施錠片
図9を参照にして本施錠片61を説明する。本施錠片61は、肉厚板状に形成された上下方向のスライド部材であり、ラッチユニット部材9のラッチ14の右隣に配設されている。こにより、錠箱5内の空間を有効的に活用している。本施錠片61は、少なくとも錠箱5の側壁開口部29を介して該錠箱5内に図示しない操作部材の係合腕69と係合可能な係合窓63を有する。本実施例の係合窓63は矩形状に形成されている。この係合窓63を基準にすると、ラッチユニット部材9側には、錠止腕62が垂直状態に延びていると共に、該錠止腕62に連設する上方には、ラッチ14の側壁部分の上部に当接可能な阻止部分66が設けられている。
一方、係合窓63よりも上方部分には、錠箱5の上壁内面に当接可能な突起部分64が形成されている。さらに、係合窓63よりも下方部分には、図示しない取付け座の連結杆と係合可能な下向きU字状の切欠部分65が複数個並列に形成されている。
本実施例の本施錠片61は、ラッチ14がトリガー7の複数個の仮止め用係合部分8のいずれかに係合した仮施錠の状態に於いて、押圧腕部材の係合腕69を介して、トリガー7に係合する方向へスライドすると、その一端部の錠止腕62が前記横溝(係合溝)42に入り込むと同時に、他端部の阻止部分66がラッチ14の側壁部分の上部に当接して、該ラッチ14の係合解除の方向(図面上、時計方向)への回転を完全に阻止する。
(7)主要部の作用・効果
図11を参照にして説明したように、申請中の引戸錠は、引戸1を開こうとすると、鎌片10の先端部10aが、ストライク4の内壁面に当たるとこから、引戸1側から見れば、鎌片10がストライク4に引っ張り出される格好となる。この時、鎌片10は水平長孔18を介してある程度引っ張られると回転し、ストライク4の開口縁部分4aから外れるが、ラッチ14は枠状の支持片12に対して単独行動をして傾倒回転する。
しかし、図8で示すように、本実施例では、錠箱5内にストッパー20を設け、一方、前記ラッチ14の下端部には、前記ストッパー20に圧接する当たり部分21が設けられていることから、開戸時、トリガー7の仮止め用係合部分8の押圧面35に押圧されて傾倒するラッチ14と共に支持片12も一緒に同期的に上昇する。したがって、ラッチ14は異常作動(単独的傾倒ないしそのまま復帰)をしない。その結果、図13でしめすような「開戸時に鎌片10の先端部10aがフロント6から出てしまう」という現象が発生しない。
本実施例では、説明の便宜上、トリガー7の仮止め用係合部分8が「2個」の例で説明したが、「1個」でも良い。また、多様なチリ寸法に対応することができるように「3個」、或いは「4個」形成しても良い。また、本実施例に於いて、錠箱5のフロント11とラッチユニット部材9との間の狭い空間部分7に、指状のラッチ強制解除手段25を軸支しているので、錠箱5の限られた空間7を有効的に活用することができるが、ラッチ強制解除手段25は、あくまでも本発明の付随的要件である。
本発明は、主に錠前や建具の業界で利用される。
図1乃至図19は本願発明の一例を示す各説明図である。
先願発明の実施形態の一例を示す外観斜視図。 内部構造を示す概略説明図。 内部構造を示す概略説明図(鎌片係合)。 主要部の概略説明図。 主要部の概略断面説明図。 トリガーの正面図。 トリガーの左側面図。 先願発明の作用・効果に関する説明図。 本施錠片でラッチをロックした場合の説明図。 出願人が申請中の実施例の概略説明図。 問題点を示す概略説明図。 問題点を示す概略説明図。 問題点を示す概略説明図(鎌片が突出した状態)。
符号の説明
X…引戸錠、Y…受け金具、1…引戸、2…戸枠、3…トロヨケ、4…ストライク、4a…ストライクの開口縁部分、5…錠箱、6…フロント、7…トリガー、8…仮止め用係合部分、9…ラッチユニット部材、10…鎌片、10a…先端部、10b…基部、11…支持片用バネ(弱いバネ)、12…支持片、13…可動軸、14…ラッチ、15…係合爪部、16…仮止め用バネ(強いバネ)、17…トリガーバネ、18…水平長孔、20…ストッパー、21…当たり部分、22…軸孔(真円)、23…案内部(垂直長孔)、27…可動軸、28…横長案内部分、61…本施錠片、62…錠止腕、63…係合窓、64…突起部分、65…切欠部分、66…阻止部分、69…係合腕、A,B…矢印。

Claims (3)

  1. 閉戸時、戸枠側の受け金具或いは戸枠に当たると、トリガーバネのバネ力に抗して錠箱内に後退する反面、開戸時、錠箱内に上下方向に案内されるラッチユニット部材のラッチにより所定の突出位置にて係止されるトリガーと、このトリガーに連動するように錠箱内の固定軸に軸支された鎌片とを備えた引戸錠に於いて、前記ラッチユニット部材は、垂直方向に移動可能な枠状の支持片と、この支持片に可動軸を介して軸支され、かつ、トリガーの仮止め用係合部分に係合可能な係止爪部を有するラッチと、前記支持片に前記可動軸を介して組み込まれ、かつ、前記ラッチを係合可能に位置へ付勢する仮止め用バネを備え、さらに、錠箱内にストッパーを設け、一方、前記ラッチには、前記ストッパーに圧接する当たり部分を設け、ストライクの開口縁部分から鎌片の先端部が外れる係合解消の初期段階に、トリガーの仮止め用係合部分に押圧されて傾倒するラッチと共に支持片も一緒に同期的に上昇して、トリガーの仮止め用係合部分を乗り越えるようにしたことを特徴とする引戸錠。
  2. 請求項1に於いて、ラッチの係止爪部は、トリガーの一辺に連続的に形成された複数個の仮止め用係合部分と選択的に係合可能であることを特徴とする引戸錠。
  3. 請求項1又は請求項2に於いて、閉戸時の仮施錠の際に、操作部材の操作力によりスライドしてトリガーに係合する錠止腕及びラッチに係合して該ラッチの回転を阻止する阻止部分を有する本施錠片をラッチの隣に配設したことを特徴とする引戸錠。
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JP2004076510A (ja) * 2002-08-22 2004-03-11 Miwa Lock Co Ltd 引戸錠
JP2005120724A (ja) * 2003-10-17 2005-05-12 Miwa Lock Co Ltd 引戸の仮締り機構

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