JP4587836B2 - 引戸錠 - Google Patents
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Description
まず図1及び図2を参照に本願発明に関連する発明の実施の環境について説明する。Xは、例えば引戸1の中に収められる彫り込み型の引戸錠である。一方、Yは戸枠2に固定的に取付けられた受け金具である。受け金具Yは、ボックス部を有するトロヨケ3と、このトロヨケ3の開口に重ね合わせられたストライク(受座)4とから成る。ストライク4は縦長の板状に形成され、複数個の固着手段5を介してトロヨケ3の耳状の取り付け部に固定される。ストライク(受座)4の表面にトリガー31の先端部が当接可能である。この実施例では、閉戸時、チリがあっても、引戸1を閉めることが可能であり、引戸1を閉めると、チリがなくなる。すなわち、閉戸時、長板状のストライク4の表面に引戸1の先端面が当接可能である。その際、トリガー31及び鎌片43は錠箱10内に後退可能である。
次に錠箱について説明する。10は錠箱で、この錠箱10は、ケース身10aと、ケース蓋10bとから成る。11はフロントで、このフロント11は、フロント前壁12に固定されている。ここでは、フロント前壁12もフロント11の用語に含まれる。13は複数個の第2固着手段である。14は鎌片用出入り窓で、この出入り窓14には、トリガーを案内する角筒状のトリガー支持部材15が取り付けら、該トリガー支持部材15の先端部寄りの部位に位置決め突起16や取付け部分が設けられている。位置決め突起16は、フロント11に当接することができるように上下対称、鍔状など適宜形状に形成され、先端部側は、図2で示すようにフロント11に嵌め込まれている。
図3はケース身10aの正面図である。ここで、図1乃至図3を参照にしてケース身10a及びケース蓋10bに形成された主な取付け部(例えば側壁開口部、ガイド孔、軸孔、取付け孔等)ついて説明する。なお、後述の本願発明では、錠箱10のフロント11の開口部11a側にラッチ強制解除手段71が配設されるので、横軸72用の軸孔73が形成される。
図8及び図9を参照にして施錠片61を説明する。施錠片61は、肉厚板状に形成された上下方向のスライド部材であり、少なくとも錠箱10の側壁開口部19を介して該錠箱10内にその係合腕69aが挿入された押圧腕部材69と係合可能な係合窓63を有する。本実施例の係合窓63は矩形状に形成されている。この係合窓63を基準にすると、ラッチング機構Z側には、前述した錠止腕62が垂直状態に延びている。
図4乃至図6を参照にしてトリガー31を説明する。図4はトリガー31の正面図、図5はその左側面図、図6は図4の6−6線断面図である。トリガー31は錠箱10内に摺動自在に装着されている。このトリガー31は、長杆状先端部32と、この突出先端部32に幅広に連設する幅広状後端部33とから成り、図2で示すように引戸が開いている時は、前記先端部32は錠箱10のフロント11から突出する。
鎌片43は全体として人差し指を折り曲げた形態をしており、その幅広基部43aの縁部には可動軸21が突設されている。前述したように、可動軸21は錠箱10の横長案内長孔20に係合している。また鎌片43の基部43aには鎌片長孔44が形成されている。鎌片43は、該鎌片長孔44を貫通する固定軸23に軸支されている。したがって、鎌片43がトリガー31に連動するための動力変換機構は、トリガー31の第2係合部分36と鎌片43の可動軸21で構成されているから、極めてシンプルな構成となっている。
図8で示すように、フロント11の内壁面と施錠片61の錠止腕62側とで区画された空間部分7にトリガー31と係脱可能なラッチ板53を有するラッチング機構Zが配設されている。
図7はラッチング機構Zの仮施錠状態に至る概略説明図である。したがって、ラッチング機構Zの仮施錠状態が解消する場合は、図7とは逆の作動態様となる。また、図8は、鎌片43、引戸1等も含めた全体の動きを示す概略説明図である。
図10(a)は、通常の閉戸時に於いて、例えば内側の取付け座67の操作板69bをプッシュして押圧腕部材69の係合腕部分69aが下方方向へ揺動し、その結果、施錠片61が矢印Cで示す下方方向へスライドしてその錠止腕62がガイド横溝42に係合状態になった場合である。
(2)前記(1)の解除は、フロントの開口部を介して簡単に行うことができる。
(3)ラッチ強制解除手段を構成する部品点数が少ない。
(4)請求項4に記載の発明は、工具Tの先端部が操作部分71aに係合するので、確実かつ容易にラッチ強制解除手段71を動かすことができる。
(5)請求項5に記載の発明は、錠箱内の空間部分を有効利用が可能となり、少ないスペースにラッチ強制解除手段を配設することができる。
本願発明の特徴部分は、先願発明の基本的な構成部材(トリガー、鎌片、ラッチング機構Zなど)及び作用を前提にした上で、ラッチング機構Zの前方に位置する錠箱10のフロント11の部位に開口部11aを形成し、この開口部11aとラッチング機構Zの構成部材との間の空間部分7に可動可能なラッチ強制解除手段71を配設し、該ラッチ強制解除手段71の前記開口部11a側に位置する操作部分71aを外部から操作してラッチング機構Zのラッチ板53を強制的に解除し得るように構成したことである。
ラッチング機構Zは、ユニット部材であり、該ユニット部材は、水平可動軸52を有すると共に、垂直方向に移動可能な枠状支持片51と、前記水平可動軸に軸支され、かつ、トリガー31の一辺に形成された段差状の複数個の仮止め用係合部分35(図17,図18を参照)と係合可能な係止爪部53aを有するラッチ板53と、前記可動支持片51に組み込まれ、かつ、前記ラッチ板を係合可能な位置へ付勢する仮止め用バネ54とを含み、さらに、可動支持片51を常時付勢する弱いバネ57は、可動支持片51を上下方向に案内するガイド部材(垂直軸部材)56に巻装されている。
Claims (5)
- 引戸を閉めると、戸枠側の受け金具に当たって錠箱内に後退するトリガー、固定軸に軸支されかつトリガーの後退動に連動して前記受け金具に係合する方向へ回転する鎌片をそれぞれ備える引戸錠に於いて、前記トリガーの一辺に形成した仮止め用係合部分35に係合するラッチ板53を備えたラッチング機構Zを錠箱内に配設し、一方、該ラッチング機構の前方に位置する錠箱のフロント11の部位に開口部11aを形成し、この開口部とラッチング機構Zの構成部材との間の空間部分7にラッチ強制解除手段71を配設し、該ラッチ強制解除手段の一方の指71aはフロント11の開口部11a側に位置する操作部分であり、他方の指71bはラッチ板53を軸支する可動支持板51に係合し、前記ラッチ板を解除する際、前記操作部分71aを外部から操作してラッチ板の前記仮止め用係合部分35に対する係合を解除することを特徴とする引戸錠。
- 請求項1に於いて、ラッチ強制解除手段は、錠箱のフロント11付近に設けられた横軸72を介して回転自在に設けられていることを特徴とする引戸錠。
- 請求項1に於いて、操作部分71aとしての一方の指の外面には、工具Tの先端部が係合可能な係合部74が形成されていることを特徴とする引戸錠。
- 請求項1に於いて、ラッチング機構Zは、ユニット部材であり、該ユニット部材は、水平可動軸52を有すると共に、垂直方向に移動可能な支持片51と、前記水平可動軸に軸支され、かつ、トリガーの一辺に形成された仮止め用係合部分35と係合可能な係止爪部53aを有するラッチ板53と、前記可動支持片51に組み込まれ、かつ、前記ラッチ板を係合可能な位置へ付勢する仮止め用バネ54とを含み、さらに、可動支持片51を常時付勢するバネ57は、可動支持片51を上下方向に案内するガイド部材56に巻装されていることを特徴とする引戸錠。
- 請求項1に於いて、トリガー31の仮止め用係合部分は、段階的に複数個形成されていることを特徴とする引戸錠。
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JPH10196190A (ja) * | 1997-01-06 | 1998-07-28 | Miyuki Takasu | 家具の開閉部材の係止機構 |
JP2002220955A (ja) * | 2001-01-23 | 2002-08-09 | Miwa Lock Co Ltd | 引戸用施解錠装置 |
JP2002322850A (ja) * | 2001-04-24 | 2002-11-08 | Miwa Lock Co Ltd | 引戸錠のラッチング機構 |
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