JP4522272B2 - 引戸錠 - Google Patents

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Description

本発明は、トリガー、トリガーに連動する鎌片及びラッチング機構を備えた引戸錠に関する。
錠箱のフロントから受け金具に向かって突出するトリガー(水平突出杆)と、このトリガーに連動する鎌片を備えた建具用引戸錠は、例えば実開昭57−110260号公報(特許文献1)に記載されている。
この種の引戸錠は、引戸の閉戸時、トリガーはその先端面がストライクの表面に突き当たると後退し始め、鎌片は動力変換機構(例えばラック及びピニオン)を介して掛合方向へと突出する。したがって、例えば引戸を急激に閉めた時の「引戸跳ね返り現象(跳ね返り)」によって引戸が戻ると、鎌片は錠箱側に容易に後退し、トリガーは鎌片が回転した分だけ動力変換機構を介してストライク側へ進出する関係にある。
そこで、引戸を閉めた時の跳ね返りを防止するために、建具用引戸錠には、普通一般にラッチング機構(仮施錠機構)が組込まれている。ラッチング機構を備えた先行技術の一つとして、例えば特開2002−322850号公報(特許文献2)が存在する。この特許文献2は、本発明の外延となり得る先行技術である。
したがって、本願発明は、「引戸を閉めると、戸枠側の受け金具に当たって錠箱内に後退するトリガー、固定軸に軸支されかつトリガーの後退動に連動して前記受け金具に係合する方向へ回転する鎌片、該鎌片が受け金具に係合すると前記トリガーを自動的に係止するラッチング機構を備えた引戸錠」を前提とする。
ところで、特許文献2に記載の発明は、「引戸閉戸時の跳ね返り防止」のみならず、「鎌片やラッチング機構の破損防止」を目的としている。そのために、引戸閉戸時、ラッチング機構の新規な構成により、鎌片を錠箱の後壁側へ後退させ得る。すなわち、特許文献2に記載の発明は、「引戸閉戸時、跳ね返り現象が生じすると、ラッチング機構を構成する仮施錠用係止爪片は、ラッチ板の係合歯から受ける係合解除方向への力により、係合方向へ常時付勢する錠箱内の戻しバネのバネ力に抗して、かつ、係合解除片に形成した水平案内長孔に係合する係合ピン並びに錠箱に形成した逃し案内長孔に係合する可動枢支ピンを介して、前記水平案内長孔の遊び間隙側及び逃し案内長孔の緩衝用間隙側へと同時移行すること」を特徴とする。
上記構成の新規事項の一つとして、「鎌片の基端部側に該鎌片を錠箱の後壁側へ後退させ得る鎌片長孔を形成している」が、この鎌片長孔は、引戸閉戸時、引戸をさらに閉めることによって、鎌片を錠箱内に後退させることができるから、チリ調整機能を果たしている(特許文献2の段落0025にその旨の記載)。
したがって、特許文献2に記載の発明は、引戸閉戸時の跳ね返り防止、鎌片やラッチング機構の破損防止、引戸閉戸時におけるチリ調整機能等幾つかの優れた利点を有している。
しかしながら、特許文献2に記載の発明は、ラッチング機構を構成するラッチ板、仮施錠用係止爪片、係合解除片、複数個のバネ部材等がそれぞれ独立別個の箇所に組み込まれる非ユニット部材であることから、部品点数が多くなる、組み合わせが面倒である、錠箱内の空間部分の有効的に活用していない等の問題点があった。さらに、悪戯により、鎌片が突出したままの状態で引戸を閉めた場合には、鎌片やラッチ板のラチェット歯が破損し、場合によっては仮施錠用係止爪片が変形ないし破損する恐れがあった。
実開昭57−110260号公報 特開2002−322850号公報
本発明の目的は、特許文献2の利点を備えながら、その問題点(部品点数の削減、組み合わせの容易化、錠箱内の空間部分の有効利用、悪戯による部品の破損防止)を解消することである。
本発明は、引戸を閉めると、戸枠側の受け金具に当たって錠箱内に後退するトリガー、固定軸に軸支されかつトリガーの後退動に連動して前記受け金具に係合する方向へ回転する鎌片、該鎌片が受け金具に係合すると前記トリガーを自動的に係止するラッチング機構を備えた引戸錠に於いて、前記ラッチング機構Zは、錠箱10内の空間部分に設けられたユニット部材であり、該ユニット部材は、水平可動軸52を有すると共に、垂直方向に移動可能な枠状支持片51と、前記水平可動軸に軸支され、かつ、トリガーの一辺に形成された第1係合部分35と係合可能な係止爪部53aを有するラッチ板53と、前記支持片に組み込まれ、かつ、前記ラッチ板を係合可能な位置へ付勢する仮止め用バネ54とから成ることを特徴とする。
上記構成に於いて、錠箱のフロント11にはトリガー31を案内すると共に、鎌片43の先端部43bの先部分を受け入れる部分17を有するトリガー支持部材15Aが取り付けられていることを特徴とする。
(1)部品点数の削減を図ることができる。
(2)組み合わせの容易化を図ることができる。
(3)錠箱内の空間部分の有効利用を図ることができる。
(4)悪戯による部品の破損防止を図ることができる。
図1乃至図9に示す第1実施例を参照に本発明の引戸錠Xを説明する。
(1)発明の実施の環境
まず図1及び図2を参照に発明の実施の環境について説明する。Xは、例えば引戸1の中に収められる彫り込み型の引戸錠である。一方、Yは戸枠2に固定的に取付けられた受け金具である。受け金具Yは、ボックス部を有するトロヨケ3と、このトロヨケ3の開口に重ね合わせられたストライク(受座)4とから成る。ストライク4は縦長の板状に形成され、複数個の固着手段5を介してトロヨケ3の耳状の取り付け部に固定される。本実施例では、長板状のストライク(受座)4の表面にトリガーの先端部が当接可能である。
また、普通一般に引戸1の先端面と戸枠2との間には「3mm,5mm等のチリ」設定するが、本実施例では、閉戸時、チリがあっても、引戸1を閉めることが可能であり、引戸1を閉めると、チリがなくなる。すなわち、閉戸時、長板状のストライク(受座)4の表面に引戸1の先端面が当接可能である
(2)錠箱
次に錠箱について説明する。10は引戸1の縦框に内装される錠箱である。この錠箱10は、ケース身10aと、このケース身の大きい開口部(側壁部分に相当)を閉鎖する矩形板状のケース蓋10bとから成る。錠箱10も引戸錠Xの一部を成す。
11は錠箱10の前側の開口に固定されたフロントである。このフロント11は、普通一般に錠箱10のフロント前壁12に固定されている。ここでは、フロント前壁12もフロント11の用語に含まれる。
13は錠箱を引戸1に固定するための複数個の第2固着手段である。14は鎌片用出入り窓で、この出入り窓14の上部側には、換言すればフロント11の略中心部には、トリガーを案内する角筒状のトリガー支持部材15が取り付けられている。トリガー支持部材15は、先端部寄りの部位に位置決め突起16や取付け部分が設けられている。位置決め突起16は、フロント11に当接することができるように上下対称、鍔状など適宜形状に形成されている。そして、突起16の先端部側は、図2で示すようにフロント11に嵌め込まれている。
(3)ケース身とケース蓋
図3はケース身10aの正面図である。ここで、図1乃至図3を参照にしてケース身10a及びケース蓋10bに形成された主な取付け部(例えばガイド孔、軸孔、取付け孔)ついて説明する。なお、本発明の関係のない取付け部等の説明は省略する。
まず20はケース身10a及びケース蓋10bの中央部に形成された横長案内長孔で、この横長案内長孔20は、フロント11(先端部)側の弧状案内部20aと、これに連続する直線案内部20bとから成る。この横長案内長孔20には、鎌片43の後端部に固定的に設けられた可動軸21が係合する。
次に22は弧状案内部20aの直ぐ下方に設けられた円形軸孔で、この円形軸孔22には、鎌片43を案内する固定軸23が設けられている。鎌片用の固定軸23は、後述する鎌片長孔44を介して錠箱10に横設軸架されている。
次に24は弧状案内部20aとフロント11との間に形成された矩形小孔状の第1取付け部で、この第1取付け部24には、前述したトリガー支持部材15が適宜に取り付けられる。したがって、第1取付け部24は、弧状案内部20aよりも若干上位のフロント11寄りの部位に形成されている。
次に25は弧状案内部20aとケース身10aの上壁との間に形成された垂直案内部(例えば長孔)で、この垂直案内長孔25には、後述のラッチング機構Zを構成する水平可動軸52が取り付けられる。付言すると、本実施例のラッチング機構Zは一組のユニット部材であることから、案内長孔25は、ユニット部材Zを錠箱10内に組み込むことができるようにケース身10aの上壁付近に形成された矩形小孔状の第2取付け部26と弧状案内部20aとの間に位置するように形成されている。前記矩形小孔状の第2取付け部26には、ユニット部材Zの一部を構成し、かつ、ユニット部材の枠状支持片51を上下方向に案内するガイド部材(垂直軸部材)が適宜に取り付けられる。
次に27はフロント11と第2取付け部26との間に形成された矩形小孔状の第3取付け部で、この錠箱10の隅角部に形成された第3取付け部27には、弱いバネ用の支持軸28が取り付けられている。さらに、錠箱10の下部の中央部には、矩形小孔状の第4取付け部29が形成され、この第4取付け部29には、ケース蓋固定用のメネジ支持杆30が取り付けられている。このメネジ支持杆30は、鎌片43が錠箱内に戻った時に所定位置で止めるストッパー機能を有している(図2参照)。その他錠箱10にはバネ支持具用の取付け部等が適宜に形成されている。
(4)トリガーとトリガーバネ
次に図4乃至図6を参照にしてトリガー31を説明する。図4はトリガー31の正面図、図5はその左側面図、図6は図4の6−6線断面図である。トリガー31は錠箱10内に摺動自在に装着されている。このトリガー31は、長杆状先端部32と、この突出先端部32に幅広に連設する幅広状後端部33とから成り、図2で示すように引戸が開いている時は、前記先端部32は錠箱10のフロント11から突出する。
しかして、34は前記後端部33の上辺の先端部分に傾斜状に形成された摺接面、35はこの傾斜状摺接面34に続く爪状の仮止め用係合部分である。この摺接面34及び仮止め用係合部分35は、ラッチング機構Zを構成するラッチ板用の第1係合部分に相当し、前者34はラッチ板53を誘導し、一方、後者35は閉戸時にラッチ板53を係止する。
また、36は後端部33の下辺の先端部分に下向きU字形状に形成された第2係合部分で、この第2係合部分には、前述した鎌片の可動軸21が摺接自在に係合する。また、37は後端部33の後端面からその内部にかけて横溝状に形成されたバネ嵌合部分で、このバネ嵌合部分37にはトリガーバネ38の先端側が組み込まれている。
ここで、トリガーバネ38について説明する。図2,図8で示すように、トリガーバネ38は後端部33とケース身10aの後壁との間に横方向に組込まれ、その先端部が後端部33のバネ嵌合部分37の内面に適宜に圧接し、一方、後端部は後壁に固定的に設けられたバネ支持具39に支持されている。したがって、トリガー31は、トリガーバネ38のバネ力により、その先端部32の一部が常時フロント11から突出するように付勢されている。
さらに、後端部33の側壁には突起40が設けられ、該突起40は錠箱10に設けられたトリガーガイド(図示しない)に案内される。本実施例のトリガー31は、その先端部32がトリガー支持部材15に常に嵌入している。したがって、トリガー31はトリガー支持部材15及び前記突起40に案内されて安定的に進退動する。
加えて、後端部33の上部側には、図示しない操作片により上下動する施錠片61の錠止腕62と係合する第3係合部分41や錠止腕62を案内するガイド横溝42(図4参照)がそれぞれ設けられている。
(5)鎌片
鎌片43は全体として人差し指を折り曲げた形態をしており、その幅広基部43aの縁部には可動軸21が突設されている。前述したように、可動軸21は錠箱10の横長案内長孔20に係合している。また鎌片43の基部43aには鎌片長孔44が形成されている。鎌片43は、該鎌片長孔44を貫通する固定軸23に軸支されている。したがって、鎌片43がトリガー31に連動するための動力変換機構は、トリガー31の第2係合部分36と鎌片43の可動軸21で構成されているから、極めてシンプルな構成となっている。
ところで、前記鎌片長孔44はチリ調整機能を有する。この鎌片長孔44は、横長案内長孔20の直線案内部20bと相俟って、引戸1の閉戸時であっても、換言すれば、鎌片43の鉤状先端部40bがストライク4に係合(掛合)のままであっても、引戸1をさらに閉めると、鎌片43の基部43a側を錠箱10内に後退させることができる。
(6)ラッチング機構
鎌片43を仮施錠状態にする、又は仮施錠状態を解消するラッチング機構Zは、錠箱10内の空間部分に設けられた一組のユニット部材である。該ユニット部材Zは、図7で示すように、垂直方向に移動可能な枠状の支持片51と、この支持片51に水平可動軸52を介して軸支され、かつ、トリガー31の一辺に形成された仮止め用係合部分35と係合可能な係止爪部53aを有するラッチ板53と、前記支持片51に前記水平可動軸52を介して組み込まれ、かつ、前記ラッチ板53を係合可能に位置へ付勢する仮止め用バネ54とから成る。
前記支持片51は、仮止め用バネ54よりもバネ力が弱く設定された錠箱内装の支持片用バネ57により、該支持片51と一体的なラッチ板53がトリガー31に係合する方向へ付勢されている。
また、前記ラッチ板53は、水平可動軸52用の軸孔の回りに前記バネ54装着用の溝55を有すると共に、前記係止爪部53aとは反対側に延びるバネ端54a用の突起状支持部分53bを有している。
また、前記仮止め用バネ54の他端部54bは支持片51の上壁部分に形成したバネ端支持孔に支持されている。さらに、前記支持片51には、支持軸28に中央部が巻装された弱いバネ(仮止め用バネ54に比してバネ力が弱い)57の一端部が圧接している。
ところで、本実施例のユニット部材Zは、水平移動するトリガー31を基準にすると、鎌片43が軸支された空間部分とは反対側の空間部分に設けられている。また、前述したように、ユニット部材は、錠箱10の内壁面に固定され得る支持片用ガイド部材56を含み、一組のユニット部材を構成している。それ故に、ユニット部材Zを極めて簡単に錠箱10内に取り付けることができる。
(7)作用
図7はラッチング機構Zの仮施錠状態に至る概略説明図である。したがって、ラッチング機構Zの仮施錠状態が解消する場合は、図7とは逆の作動態様となる。また、図8及び図9は、鎌片43、引戸1等も含めた全体の動きを示す概略説明図である。まず、図2と図8とを対比すると明らかなように、図2は引戸1を矢印A方向に閉める途中に於いて、トリガー31の先端部32がストライク4に当たる寸前を示しているのに対し、図8はトリガー31がトリガー支持部材15及び前記突起40に案内されて錠箱10内に後退し、該トリガー31の後退動に連動して鎌片43が固定軸23を支点に時計(掛合)方向に回転し、その結果、鎌片43の先端部43aがストライク4に係合した状態を示している。
図2から図8の閉戸時状態になる過程に於いて、ユニット部材Zを構成する支持枠51、水平可動軸52、ラッチ53等は、ラッチ53が後退動するトリガー31の傾斜状摺接面34に押圧されると、支持枠用の弱いバネ57のバネ力に抗して上方に移動し、その係止爪部53aが摺接面34を乗り越えると、引戸1の所定のチリを有する閉鎖位置にて、今度は弱いバネ57のバネ力により下方に移動する。したがって、前記係止爪部53aはトリガー31の仮止め用係合部分35自動的に係合する。これが仮施錠状態である。この時、ラッチ53は錠箱10に案内される水平可動軸52を介して上下動する反面、反時計方向へは回転しない。それはラッチ53の突起状支持部分53bが支持枠51の左側垂直壁の内面に支持されているからである。
それ故に、引戸1を開いた場合には、トリガーバネ38のバネ力により錠箱10から進出するトリガー31の第1係合部分35により、ラッチ53は、強いバネ54のバネ力に抗して図8で示す矢印B(時計方向)に回転し、その結果、仮施錠状態が解消する。
ところで、図9は、引戸閉戸時におけるチリ調整機能を示す説明図である。前述したように鎌片長孔44はチリ調整機能を有する。したがって、図8の所定のチリを有する閉鎖位置にて、さらに、引戸1を矢印A方向へ閉めた場合には、鎌片43は、錠箱10の横長案内長孔20の直線案内部20b及び鎌片43の鎌片長孔44の両者に案内される固定軸23を介してトリガー31と一緒に錠箱10内に後退する格好となる。
この欄では図10及び図11に示す本発明の第2実施例について説明する。なお、第2実施例と第1実施例との構成上の同一部分には、同一又は同様の符号を付して重複する説明を省略する。
この第2実施例は、第1実施例の構成の主要部をそのまま含み、本発明の主たる目的に、「悪戯による部品の破損防止」の目的が加味されている。その目的を達成する手段として、トリガー支持部材15Aの先端部に鎌片43の先端部43bの先部分を受け入れる開口或いは切欠部17を形成している。したがって、該トリガー支持部材15Aは、トリガー31を案内する機能及び鎌片43の先端部43bの先部分を受け入れる機能を有する。
それ故に、この第2実施例は、引戸を開いた状態に於いて、鎌片43を突出させ、かつ、前記施錠片61をトリガー31の一辺のガイド溝42に係合させた時、該施錠片61が施錠状態であっても、鎌片及びトリガーが後退できるように前記ガイド溝42を水平方向の横溝に形成したことを特徴とする。
すなわち、この第2実施例は、トリガー31の一辺に水平方向の横溝42が形成されているので、図11で示すように、引戸を開いた状態に於いて、仮に悪戯により鎌片43の先端部43bを錠箱10から突出させ、かつ、施錠片61の施錠腕62をガイド溝42に係合させた状態で引戸1を閉めた場合であっても、トリガー31の先端部32がトリガー支持部材15Aに支持された状態で、かつ、鎌片43の先端部43bの先部分が前記開口17に入り込み、該鎌片43及びトリガー31は、ストライク4に押されて錠箱10内へ後退するので、鎌片43等が破損しないという優れた効果があり、ラッチング機構Zの故障を未然に防止することができる。
本発明は、主に錠前や建具の業界で利用される。
図1乃至図9は本発明の第1実施例を示す各説明図である。図10及び図11は本発明の第2実施例を示す各説明図である。
実施形態の一例を示す斜視図。 引戸を開いた一例の内部構造を示す概略説明図。 ケース身の正面図。 トリガーの正面図。 トリガーの左側面図。 図4の6−6線断面図。 主要部の作用を示す概略説明図。 引戸1を閉める途中の概略説明図。 引戸閉戸時におけるチリ調整機能を示す概略説明図。 本発明の第2実施例を示す図2と同様の概略説明図。 第2実施例の効果を示す概略説明図。
符号の説明
X…引戸錠、Y…受け金具、Z…ラッチング機構、1…引戸、2…戸枠、3…トロヨケ、4…ストライク、5,13…固着具、10…錠箱、10a…ケース身、11…フロント、12…フロント前壁、14…出入り窓、15,15A…トリガー支持部材、16…位置決め用突起、17…切欠部、20…横長案内長孔、21…可動軸、22…円形軸孔、23…固定軸、24,26,27,29…取付け部、28…支持軸、25…垂直案内長孔、31…トリガー、32…長杆状先端部、33…幅広状後端部、34…摺接面、35…仮止め用係合部分(第1係合部分)、36…第2係合部分、37…バネ嵌合部分、38…トリガーバネ、39…バネ支持具、40…突起、41…第3係合部分、42…ガイド横溝、43…鎌片、43a…基端部、43b…先端部、44…鎌片長孔、51…支持片、52…水平可動軸、53…ラッチ板、54…ラッチ板用バネ(強いバネ)、56…支持片用ガイド部材、57…支持片用バネ(弱いバネ)、61…施錠片、62…施錠腕、A,B…矢印。

Claims (7)

  1. 引戸を閉めると、戸枠側の受け金具に当たって錠箱内に後退するトリガー、固定軸に軸支されかつトリガーの後退動に連動して前記受け金具に係合する方向へ回転する鎌片、該鎌片が受け金具に係合すると前記トリガーを自動的に係止するラッチング機構を備えた引戸錠に於いて、前記ラッチング機構Zは、錠箱10内の空間部分に設けられたユニット部材であり、該ユニット部材は、水平可動軸52を有すると共に、垂直方向に移動可能な枠状支持片51と、前記水平可動軸に軸支され、かつ、トリガーの一辺に形成された第1係合部分35と係合可能な係止爪部53aを有するラッチ板53と、前記支持片に組み込まれ、かつ、前記ラッチ板を係合可能な位置へ付勢する仮止め用バネ54とから成ることを特徴とする引戸錠。
  2. 請求項1に於いて、ユニット部材Zは、錠箱に固定されかつ支持片51を上下方向へ案内するガイド部材56を含むと共に、支持片51の水平可動軸52は、錠箱10の垂直案内部25に案内されることを特徴とする引戸錠。
  3. 請求項1または請求項2に於いて、ユニット部材Zの支持片51は、仮止め用バネ54よりもバネ力が弱く設定された錠箱内装のバネ57により、該支持片51と一体的なラッチ板53がトリガー31に係合する方向へ付勢されていることを特徴とする引戸錠。
  4. 請求項1に於いて、錠箱のフロント11にはトリガー31を案内するトリガー支持部材15が取り付けられていることを特徴とする引戸錠。
  5. 引戸を閉めると、戸枠側の受け金具に当たって錠箱内に後退するトリガー、固定軸に軸支されかつトリガーの後退動に連動して前記受け金具に係合する方向へ回転する鎌片、該鎌片が受け金具に係合すると前記トリガーを自動的に係止するラッチング機構を備えた引戸錠に於いて、前記ラッチング機構Zは、錠箱10内の空間部分に設けられたユニット部材であり、該ユニット部材は、水平可動軸52を有すると共に、垂直方向に移動可能な枠状支持片51と、前記水平可動軸に軸支され、かつ、トリガーの一辺に形成された第1係合部分35と係合可能な係止爪部53aを有するラッチ板53と、前記支持片に組み込まれ、かつ、前記ラッチ板を係合可能な位置へ付勢する仮止め用バネ54とから成り、また、錠箱のフロント11にはトリガー31を案内すると共に、鎌片43の先端部43bの先部分を受け入れる部分17を有するトリガー支持部材15Aが取り付けられていることを特徴とする引戸錠。
  6. 請求項5に於いて、鎌片43に形成された鎌片長孔44は、鎌片が突出したままの状態で引戸1を閉めた場合においても、鎌片が錠箱10内に後退し得るように所要の長さに設定されていることを特徴とする引戸錠。
  7. 請求項5に於いて、引戸を開いた状態に於いて、鎌片43を突出させ、かつ、施錠片61をトリガーのガイド溝42に係合させた時、該施錠片61が施錠状態であっても、鎌片及びトリガーが後退できるように前記ガイド溝42を水平方向の横溝に形成したことを特徴とする引戸錠。
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