JP3940261B2 - 引戸錠用引戸はね返り防止機構 - Google Patents

引戸錠用引戸はね返り防止機構 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、引戸錠用引戸はね返り防止機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
引戸を戸枠に対して勢い良く閉めた時には、「ドーン」と言う音と共に、跳ね返り現象が生じる。この時普通一般に、引戸は跳ね返って数ミリ程度開く。
【0003】
引戸錠には色々なタイプのものが存在する。例えば閉戸時に、ストライク(受板)に当たりながら進退動部材(トリガー)が後退すると、この進退動部材の後退動に対応し、ラックやピニオン等の動力変換機構を介して鎌片が回転進出するタイプのものがある。この種の引戸錠は、鎌片の先端部がストライクと掛合状態になると、本施錠部材とは別個の仮施錠部材(鎌片係止用係合可動部材)が同時に作用する。
【0004】
ところで、跳ね返り現象が生じると、仮施錠部材が、次のような理由から、確実に機能しないという問題があった。
▲1▼進退動部材(トリガー)をストライク(受板)側に復帰させるトリガーバネのバネ力が比較的強い。バネ力が強いと言うことは、引戸を閉めた瞬間に仮施錠用係止機構が十分に働かないと、鎌片が動力変換機構を介して容易に錠ケース内に後退動し易い。
▲2▼そのため、引戸を閉めた瞬間、一時的に跳ね返り現象が生じると、鎌片の係合歯に対する係合可動部材の係合が外れる場合がある。すなわち、鎌片にはバネ力が比較的強いトリガーバネが作用しているから(前記▲1▼の問題点)、鎌片に必要以上の張力が作用すると、トリガーバネのバネ力と相俟って係合可動部材の係合爪が係合歯から外れ、その結果、鎌片が戻ってしまう。このような場合に於いて、理屈的には鎌片の後端部に形成した係合歯のピッチを深くし、係合可動部材の係合爪を確実に係合するように工夫をすれば良い訳であるが、係合歯のピッチ(係合溝)が深くすれば、逆に係合可動部材の係合爪が外れ難くなり、仮施錠部材の解除の容易化を図らなければならないという技術的目的に反することになる。このように引戸の閉戸時に於ける鎌片と係合可動部材との係合関係は微妙な関係にある。
【0005】
そこで、現在、進退動部材(トリガー)の後退動に対応して鎌片が連動回転する引戸錠に於いて、引戸の跳ね返り現象が存在すること、鎌片と係合可動部材との係合関係は設計ないし製作上微妙に設定する必要があることなどを前提にした上で、「引戸錠の引戸はね返り防止機構」の出現が要望されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、閉戸時、トリガー機能を有する進退動部材に連動して鎌片が掛合状態になる際に、しばしば引戸の跳ね返り現象が発生するという日常経験に鑑み、第1の目的は、引戸を閉めた瞬間、鎌片仮施錠用係合可動部材を一時的に係止状態にし、これにより引戸の跳ね返り現状を解消することである。第2の目的は、簡単な機構を合理的に採用することにより、閉戸時に鎌片仮施錠用係合可動部材を一時的に係止状態にすることができることある。第3の目的は、開戸時、引戸を開くだけで良いようにすることができることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の引戸錠用引戸はね返り防止機構は、錠ケースの案内部に案内されかつ引戸を閉める際にストライク4に当りながら後退動する進退動部材31と、錠ケースに軸支されかつ進退動部材31が後退すると動力変換機構を介して先端部44がストライク4と掛合状態になる鎌片40とを備える引戸錠に組込まれる引戸錠用引戸はね返り防止機構であって、この引戸はね返り防止機構Zは、閉戸時、前記鎌片40の先端部44がストライク4と掛合状態となった瞬間に、鎌片40の後端部の係合歯46と係合する係合爪53を有する鎌片仮施錠用係合可動部材50を一時的にロックすることができるように、一端部が軸支され、一方、自由端部に慣性力によって作動して係合可動部材50の被係合部56に係合する係合部63を有するストッパー的振り子片60を備えていることを特徴とする。
【0008】
上記構成に於いて、係合可動部材50は錠ケース14に上下動自在に内装され、かつ、係合爪53が鎌片40外壁面40aに常時圧接するように付勢バネ52のバネ力により付勢されていることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1乃至図6を参照に本発明の第1実施例を説明する。なお、説明の便宜上、発明の実施の環境や構成要件を区分けして説明する。
【0010】
(1)発明の実施の環境
まず図1を参照に発明の実施の環境について説明する。Xは引戸錠で、この引戸錠Xは引戸1に固定的に取り付けられている。一方、Yは戸枠2に固定的に取り付けられた受け金具で、この受け金具Yは、ボックス部を有するトロヨケ3と、このトロヨケ3の開口に重ね合わせられるストライク(受け板)4とから成る。ストライク4は固着手段5を介してトロヨケ3の耳状取付け部に固定される。
【0011】
ところで、本実施例では、前記トロヨケ4の矩形窓6寄りの適宜部位に、水平押し込みピン7が固定的に突設されている。この押し込みピン7は、閉戸時、後述する進退動部材(トリガー)の先端面に当接する。
【0012】
(2)錠ケース等
次に図2を参照に錠ケース等について説明する。14は引戸1の縦框に内装される錠ケースである。該錠ケース14も引戸錠Xの一部を成す。15は錠ケース14の開口部側に固定されたフロントである。このフロント5は、普通一般に錠ケース14の蓋板16に固定されている。なお、17は錠ケース、フロントなどを引戸1に固定するための第2固着手段である。
【0013】
ここで、錠ケース14の側壁に設けられた軸孔、案内部等について説明する。18は進退動部材用水平案内板、19は水平案内板の近傍に設けられたバネ受け垂直板、20は一側壁14cの中央部に設けられた鎌片用支軸、21は一側壁14cの下部寄りの部位に設けられた係合可動部材用固定軸、22は一側壁14cの下部に設けられた係合可動部材用案内軸、23は一側壁14cと対向する図示しない他側壁に形成した水平案内長孔、水平切欠溝などの進退動部材用案内部である。
【0014】
ところで、本発明の構成要件には関係はないが、錠ケース14の一側壁14cには、操作片用の縦長窓25、本施錠の係止片用枢軸26が設けられている。そして、フロント15及び蓋板16には、進退動部材用案内窓27及び鎌片用出入り窓28がそれぞれ形成されている。なお、14aは錠ケースの下壁、14bは後壁、14cは一側壁、14dは上壁である。
【0015】
(3)進退動部材:トリガー
次に図1及び図4を参照に進退動部材(トリガー)について説明する。31は錠ケース14内に摺動自在に装着された進退動部材である。この進退動部材31は、開戸時に錠ケース14のフロント15から突出する水平突出杆部31aと、この水平突出杆部31aにやや幅広に連設する横杆状バネ収容部31bとを有する。
【0016】
前記バネ収容部31bには仮想線で示すようにトリガーバネ32が組込まれている。トリガーバネ32は、その後端部がバネ受け垂直板19に圧接し、常時水平突出杆部31aがフロント15から突出するように付勢する。
【0017】
ところで、進退動部材31の水平突出杆部31aは、閉戸時、ストライク4に押し込みピン7を介して当接する。進退動部材31の上面は、水平案内板18に摺接し、また進退動部材31のバネ収容部31bに突設した小突起33は、図2で示す横方向の案内部23と係合している。したがって、進退動部材31は、水平案内板18及び横方向の案内部23に案内されてスムースに進退動する。35は進退動部材31の下部側壁に形成された動力変換機構の一部(本実施例ではラック)である。
【0018】
(4)トリガーバネ
前述したトリガーバネ32は、引戸1の閉戸時に、水平突出杆部31aの先端部がストライク4の押し込みピン7に突き当たると、進退動部材31の後退にしたがって収縮し始める。一方、引戸1を開いて水平突出杆部31aの先端部が押し込みピン7から離れると、進退動部材31の進出にしたがって伸長する。
【0019】
(5)施錠対象:鎌片
40は施錠対象の鎌片である。鎌片40は、基部に動力変換機構の一部(ピニオン)41を備えると共に、錠ケース14内に鎌片用支軸20を介して軸支され、かつ、進退動部材31の後退動に連動してストライク4と掛合する方何へ回転する。
【0020】
しかして、鎌片40は、ピニオン41を有する基部43と、ストライク4と係合する鉤状先端部44と、幅広後端部45とから成り、前記幅広後端部45の適宜部位には、仮施錠ないし本施錠時、後述する係合可動部材の係合爪によって係止される連続的な係合歯46が形成されている。
【0021】
(6)引戸錠の引戸はね返り防止機構
次に本発明の主要部を説明する。主要部は、錠ケースに組込まれた「引戸はね返り防止機構Z」である。ここで「引戸はね返り防止機構Z」とは、閉戸時、進退動部材31の水平突出杆部31aがストライク4に直接又は間接的に当たり後退動すると、これにより鎌片40の鉤状先端部44が回転進出してストライク4と掛合状態になるが、この掛合状態の瞬間に慣性力によって作動したストッパー的振り子片が一時的に鎌片仮施錠用の係合可動部材の係合状態を保持することを言う。
【0022】
したがって、この引戸はね返り防止機構Zは、引戸1の跳ね返り現象により鎌片40に引張り荷重が作用した時に、鎌片40の係合歯46に係合した係合可動部材50の係合解消方向への戻りを一時的に阻止する機能を果たすが、その阻止機能を一時的に果たした後には、自然に元の非保持状態に戻ることを意味する。そこで、次に鎌片仮施錠用の係合可動部材50と、この係合可動部材を一時的に保持するストッパー的振り子片60について説明する。
【0023】
(7)仮施錠用係合可動部材
図1及び図3を参照にして鎌片仮施錠用係合可動部材50を説明する。仮施錠用係合可動部材50は、一枚の鋼板の中央部を折り曲げてチャンネル形状に形成されている。係合可動部材50は、錠ケース14内の下方隅角部に鎌片40を指向するように上下動可能に組込まれている。係合可動部材50は、下端面中央部に突設されたバネ端支持用小突起51を有している。この小突起51には係合可動部材50の下端面と錠ケース14の下壁14aとの間に設けられた付勢バネ52が支持されている。付勢バネ52は係合可動部材50の係合爪が常時鎌片40に圧接するように付勢する。
【0024】
しかして、53は係合可動部材50の上端面中央部寄りの部位に山形状に突設された係合爪で、この係合爪53は、前記付勢バネ52のバネ力により、鎌片40のやや弧状の外壁面40aに常時圧接している。54は係合可動部材50に垂直方向に形成された案内部としての案内長孔で、この案内長孔54にはガイド機能を有する固定軸21が入り込んでいる。
【0025】
55は係合可動部材50の下端部に形成された振り子片用案内部で、本実施例では図3を基準にすると、係合可動部材用案内軸22に案内される中央部の垂直壁50aから左端部に向って横方向に所要空間切欠された横切欠部である。56はこの案内部55に連通しかつ振り子片60の係合突起を受入れる被係合部である。この係合突起を受入用被係合部56は、本実施例では横切欠部の終端部分に連通する弧状の上方切欠部である。
【0026】
(8)振り子片
ストッパー的振り子片60は、閉戸時、揺動した係合可動部材50を一時的に保持する機能を有する。本実施例の振り子片60は、図3で示すようにトラック形状をした2枚の長板60a,60aを下方の連結部60bを介して一体的に構成されている。
【0027】
しかして、前記長板60a,60aの上端部には、係合可動部材50の案内長孔54を貫通した固定軸21用の軸孔61が形成され、一方、下端部には係合突起としての係合ピン63用取付け孔62が形成されている。そして、ストッパー的振り子片60は、前記固定軸21を介して揺動可能に係合可動部材50の一側壁に添設されている。
【0028】
上記構成に於いて、図1は開戸状態における引戸はね返り防止機構Zの状態を示す。この場合、▲1▼進退動部材31の水平突出杆部31aは、トリガーバネ32のバネ力により、錠ケース14のフロント15から多少突出している。▲2▼一方鎌片40は、錠ケース14側に回転後退している。▲3▼この時係合可動部材50の山形状係合爪53は、付勢バネ52のバネ力により、鎌片40の先端部寄りの外壁面40aに圧接している。付勢バネ52は適宜に収縮している。つまり、係合可動部材50は鎌片40の先端部に押圧されて下降している。▲4▼振り子片60は、自重により垂直状態に垂れ下がっている。
【0029】
一方図4及び図5は、閉戸時の瞬間における引戸はね返り防止機構Zの状態を示す。この場合、A)進退動部材31の水平突出杆部31aは、ストライク4の押し込みピン7により錠ケース14内に深く入り込んでいる。この時進退動部材31は、トリガーバネ32のバネ力に抗して錠ケース14内に後退動している。B)一方鎌片40は、進退動部材31の後退に連動して回転進出し、その先端部44がストライク4と掛合状態となる。この時鎌片40は、支軸20を中心に動力変換機構35,41を介して回転する。C)鎌片40の先端部44がストライク4と掛合状態となり、鎌片40の後端部が係合可動部材50に圧接状態で摺接する。したがって、係合可動部材50の山形状係合爪53は、付勢バネ52のバネ力により、先端部の連続的な係合歯46に一つに選択的に係合する。本実施例では山形状係合爪53は、後から3番目の係合歯46に係合している。D)振り子片60は、固定軸21を支点に時計方向へ回転する。この時振り子片60の係合ピン63は横方向の案内部55を通り、一時的に係合突起受入用被係合部56に係合する。図5は、閉戸時の瞬間、振り子片60の係合ピン63が慣性力によって作動し、一時的に係合可動部材50の係合突起受入用被係合部56に係合した状態を示している。この一時的ではあるが、振り子片60がストッパーの機能を果たすので、係合可動部材50は下降することができない。したがって、鎌片40が一時的に引戸はね返り防止機構Zによりロックされ、引戸1の跳ね返りを止めることができる。E)振り子片60が慣性力により係合可動部材50に係合した後、自重により元の状態に戻る。図6はその状態を示している。
【0030】
なお、図6では、その後に本施錠機構を構成するスライド駆動板65が矢印方向に下降し、これに連動して鎌片40の後端面をロックする係止片66が時計方向へと回転している状態を示している。
【0031】
【実施例】
この欄では、当業者の立場から均等的に設計変更可能な実施例の一例(これを第2実施例とする)を示す。なお、第2実施例の説明にあたって、第1実施例と同一の部分には、同一又は同様の符合を付して重複する説明を省略する。
【0032】
第2実施例において、前記第1実施例と主に異なる点は、振り子片60Aの支点を下方にし、振り子片60Aの上端部を係合可動部材50Aに一時的に係合するようにしたことである。閉戸時、慣性力によって振り子片60Aが揺動し、係合可動部材50に係合した後、自重により自然と係合状態が解消される点は、第1実施例と同様である。
【0033】
まず符合71は錠ケース14の一側壁の下端部に設けた振り子片60A用のストッパーで、このストッパー71は振り子片60Aを図示するように傾倒状態に支持することができると共に、ガイド機能を有する。21Aは案内軸22の近傍に設けられた固定軸で、この固定軸21Aも第1実施例の固定軸21と同様に係合可動部材50Aを上下方向に案内するガイド機能を有する。52Aは付勢バネである。
【0034】
次に56Aは係合可動部材50Aの上端部に突設された被係合部、54Aは係合可動部材50Aの下端部に形成された切欠状案内部(=案内長孔54)、51Aは係合可動部材50Aの右下端部に突設された付勢バネ支持用小突起である。
【0035】
最後に63Aは振り子片60Aの上端部に形成された弧状ないし鉤状の係合部、72は振り子片60Aの中央部の右側に突出形成された錘部である。
【0036】
この第2実施例は、係合凹所63Aと係合凸部56Aとの関係、係合可動部材50Aと振り子片60Aとの係合関係が第1実施例とは逆の発想になっている。しかし、このような実施例は、作用・効果が実質的に第1実施例と同様である。
【0037】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては、次に列挙するような効果がある。
(1)引戸を閉めた瞬間、鎌片仮施錠用係合可動部材を一時的に係止状態にし、これにより引戸の跳ね返り現状を解消することができる。
(2)簡単な機構を合理的に採用することにより、閉戸時に鎌片仮施錠用係合可動部材を一時的に係止状態にすることができる。
(3)構成する部品点数を少なく、かつ、各構成部材を合理的に組合わせたので、製作、組合わせなどが容易である。
(4)振り子片は、自重で自然に元の位置へと戻るので、開戸時、引戸を開くだけで良い。
【図面の簡単な説明】
図1乃至図6は本発明の第1実施例を示す各説明図。図7乃至図9は本発明の第2実施例を示す各説明図。
【図1】発明の実施形態の一例を示す概略説明図(引戸を開いた解錠状態)。
【図2】錠ケースの概略縦断面説明図。
【図3】主要部材の分解説明図。
【図4】閉戸時瞬間の作動状態の概略説明図。
【図5】主要部の拡大説明図。
【図6】振り子片が自然に元の状態に戻った説明図(その後に本施錠をする)。
【図7】第2実施例に於いて、閉戸時瞬間の作動状態の概略説明図。
【図8】主要部材の分解説明図。
【図9】振り子片が自然に元の状態に戻った説明図(その後に本施錠をする)。
【符号の説明】
X…引戸錠、1…引戸、Y…受け金具、2…戸枠、3…トロヨケ、4…ストライク、7…押し込みピン、14…錠ケース、15…フロント、16…蓋板、5,17…固着手段、20…鎌片用支軸、21,21A…固定軸、22…案内軸、31…進退動部材、32…トリガーバネ、35…ラック、40…鎌片、41…ピニオン、43…基部、44…鉤状先端部、45…後端部、46…係合歯、50,50A…係合可動部材、51…小突起、52,52A…付勢バネ、54,54A…案内部、53…係合爪、56,56A…被係合部、60,60A…振り子片、63…係合部、71…ストッパー。

Claims (5)

  1. 錠ケースの案内部に案内されかつ引戸を閉める際にストライク4に当りながら後退動する進退動部材31と、錠ケースに軸支されかつ進退動部材31が後退すると動力変換機構を介して先端部44がストライク4と掛合状態になる鎌片40とを備える引戸錠に組込まれる引戸錠用引戸はね返り防止機構であって、この引戸はね返り防止機構Zは、閉戸時、前記鎌片40の先端部44がストライク4と掛合状態となった瞬間に、鎌片40の後端部の係合歯46と係合する係合爪53を有する鎌片仮施錠用係合可動部材50を一時的にロックすることができるように、一端部が軸支され、一方、自由端部に慣性力によって作動して係合可動部材50の被係合部56に係合する係合部63を有するストッパー的振り子片60を備えていることを特徴とする引戸錠用引戸はね返り防止機構。
  2. 請求項1に於いて、係合可動部材50は錠ケース14に上下動自在に内装され、かつ、係合爪53が鎌片40外壁面40aに常時圧接するように付勢バネ52のバネ力により付勢されていることを特徴とする引戸錠用引戸はね返り防止機構。
  3. 請求項1に於いて、振り子片60は、固定軸21に軸支され、閉戸時の瞬間、下端部に設けられた係合突起63が、係合可動部材50の下端部に横方向に形成された案内部55を通り、かつ、一時的に係合突起受入用被係合部56に係合することを特徴とする引戸錠用引戸はね返り防止機構。
  4. 請求項1に於いて、振り子片60Aは、固定軸21Aに軸支され、閉戸時の瞬間、上端部に形成された係合部63Aが、一時的に係合可動部材50Aの上端部に設けた被係合部56Aに係合することを特徴とする引戸錠用引戸はね返り防止機構。
  5. 請求項4に於いて、錠ケースには振り子片60Aを傾倒状態で支持するストッパー71が設けられていることを特徴とする引戸錠用引戸はね返り防止機構。
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