JP4669761B2 - ジョークラッシャおよび自走式破砕機 - Google Patents

ジョークラッシャおよび自走式破砕機 Download PDF

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Description

本発明は、ジョークラッシャおよびこのジョークラッシャを備えた自走式破砕機に関する。
従来より、固定ジョーに対してスイングジョーを揺動させることにより原材料を破砕するジョークラッシャが知られている。固定ジョーおよびスイングジョーは、クラッシャフレームに支持されており、固定ジョー、スイングジョー、およびクラッシャフレームで囲まれる領域に原材料を投入してスイングジョーを揺動させることにより、固定ジョーとスイングジョーとの間で原材料が破砕される。このような構成のジョークラッシャにおいて、スイングジョーは、スイングジョー本体に動歯が取り付けられた構造となっており、動歯とスイングジョー本体との間にウェッジを嵌合させることにより、動歯をスイングジョー本体に押しつけて固定している(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−167443号公報(第1図)
ところで、動歯の交換などのためにスイングジョー本体に対して動歯を着脱する場合には、ウェッジを取り外す必要がある。しかしながら、ウェッジを取り外す際には、ウェッジを固定しているボルトを取り外した後、ウェッジを動歯に対してずらして隙間を作り、この隙間にワイヤロープなどを挿入してウェッジに掛け回さなければならない。ここで、ウェッジは比較的重量があるためワイヤロープを掛け回す作業は重労働となり、したがって動歯の着脱作業が非常に煩雑となってしまう。
本発明の目的は、スイングジョーの動歯の着脱作業を容易にできるジョークラッシャおよびこのジョークラッシャを備えた自走式破砕機を提供することにある。
第1の発明は、ジョークラッシャにおいて、固定ジョーと、この固定ジョーに対して揺動するとともに、スイングジョー本体に動歯を取り付けた構造のスイングジョーと、固定ジョーとスイングジョーとを支持するクラッシャフレームと、動歯をスイングジョー本体に固定するウェッジとを備え、ウェッジの固定ジョーに対向する面には、当該ウェッジを吊り上げるための吊上部材が取付可能な取付部が形成されており、取付部は、吊上部材が挿入される凹状部と、吊上部材が係合する係合部とを備え、凹状部は、ウェッジがスイングジョー本体に固定された状態で、鉛直方向に対して略直交する方向に沿って形成されていることを特徴とする。
の発明は、第1の発明のジョークラッシャにおいて、取付部は、動歯の幅方向両端側に形成されていることを特徴とする。
の発明は、第1の発明またはの発明のジョークラッシャを備えたことを特徴とする自走式破砕機である。
第1の発明によれば、ウェッジにおいて固定ジョーに対向する面に取付部が形成されているので、ウェッジをスイングジョー本体に固定した状態で吊上部材を取付部に取り付けることが可能となる。したがって、ウェッジを動歯に対してずらして隙間を形成するなどの作業が不要となるため、ウェッジの着脱作業が容易となり、つまり動歯の着脱作業が容易となる。特に、ウェッジが大重量の場合では、ウェッジを動歯に対してずらす作業が困難となるため、本発明は有用である。
また、取付部の凹状部が、ウェッジがスイングジョー本体に固定された状態で、鉛直方向に対して略直交する方向に沿って形成されているので、当該鉛直方向に対する寸法が小さくなる。したがって、通常鉛直方向に投入される原材料が凹状部に詰まるのが防止される。例えば原材料に鉄筋などが混入している場合では、鉄筋が凹状部に挟まる可能性があるが、本発明では凹状部が鉛直方向に略直交する方向に配置されているので、このような不具合が防止される。
の発明によれば、取付部が動歯の幅方向両端側に形成されているので、原材料が取付部に衝突しにくい。つまり、原材料の多くは動歯の幅方向中央側に向かって投入されるため、取付部への原材料の衝突が最小限に抑制される。したがって、取付部に原材料が詰まったり、原材料の衝突により取付部が変形するなどの不具合が防止される。
の発明によれば、自走式破砕機が前述のジョークラッシャを備えているので、前述のジョークラッシャの効果と同様の効果が得られ、動歯の着脱を容易にでき、作業効率を向上させることができる。
〔全体構成の概略説明〕
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態に係る自走式破砕機1を示す斜視図である。なお、本実施形態では説明の便宜上、図1中の右側を前方側、左側を後方側とする。
自走式破砕機1は、一対の下部走行体11を備えた本体部ユニット10と、本体部ユニット10上の後方側に搭載されて原材料が供給される供給部ユニット20と、供給部ユニット20の前方側に搭載されたジョークラッシャ30と、ジョークラッシャ30のさらに前方側に搭載されたパワーユニット40と、本体部ユニット10の下方で一対のクローラ18間から前方斜め上方に向かって延出した排出コンベア50とで構成されている。
本体部ユニット10は、前後方向に連続して設けられた左右の側方フレームを、複数の連結フレームで連結したメインフレーム(トラックフレーム)14を備え、各側方フレームの下部側に前記下部走行体11が取り付けられている。下部走行体11は、前部の油圧モータ15で駆動されるスプロケット16および後部のアイドラ17にクローラ18を巻回させた構成である。
供給部ユニット20は、後方に迫り出したフレームの上部に、複数のコイルスプリングを介して図示しないグリズリフィーダが載置され、このグリズリフィーダが振動装置25で駆動される。グリズリフィーダの上部には、その周囲の三方を囲うようにホッパ26が設けられ、上方に向かって拡開したこのホッパ26内に原材料が投入される。また、グリズリフィーダの下部には、グリズリで選別されて落下する原材料を下方の排出コンベア50に導く図示しない排出シュートが設けられている。
ジョークラッシャ30は、図2から図4に示すように、左右の側壁プレート31を、複数のリブで補強された背壁プレート32およびクロスメンバ33で連結したクラッシャフレーム34を備え、背壁プレート32の内側には固定ジョー35が取り付けられ、固定ジョー35の前方側には歯面が略鉛直に迫り立ったスイングジョー36が配置されている。スイングジョー36は、その上部側が側壁プレート31間に回転可能に架設されたメインシャフト37の偏心部に吊設されているとともに、下部側が破砕時の反力を受ける反力受リンク機構60で支持されており、また、付勢機構70により常時反力受リンク機構60側に付勢されている。
ここで、反力受リンク機構60は、一端がスイングジョー36の背面部分に係止されたリンクプレート61と、リンクプレート61の他端側を支持しかつトグルリンクピン63を中心に回動するトグルリンク64と、下端がトグルリンク64に軸支されたロックシリンダ65とで概ね構成され、このロックシリンダ65がクロスメンバ33側に回動自在に軸支されている。そして、このロックシリンダ65のロッド66を進退させることで、各ジョー35,36の下端間の出口隙間Wを調節できるようになっている。つまり、反力受リンク機構60は、ロックシリンダ65の駆動によってトグルリンク64およびリンクプレート61を介してスイングジョー36を固定ジョー35に近接離間させる出口隙間調整用リンク機構62を構成している。
また、付勢機構70は、反力受リンク機構60の両側に一対配置されており、図3に示されるように、一端がスイングジョー36側に軸支されたテンションロッド73と、このテンションロッド73を所定方向に付勢するテンションスプリング74とで概ね構成され、これらテンションロッド73およびテンションスプリング74が前述のトグルリンク64に取り付けられている。
このようなジョークラッシャ30では、固定ジョー35、スイングジョー36、およびクラッシャフレーム34で囲まれる領域によって破砕室34Aが形成されており、メインシャフト37の一端に設けられたプーリ38をVベルトを介して油圧モータで駆動すると、メインシャフト37の回転によりスイングジョー36が揺動リンクとして機能し、固定ジョー35との間で破砕室34A内の原材料を破砕する。この際、本実施形態のジョークラッシャ30は、スイングジョー36が固定ジョー35の歯面に対して近接する際に下方から上方にスイングするよう、反力受リンク機構60がダウンスラストタイプになっている。
図1において、ベースフレーム42上には、適宜な載置用のブラケットやクロスメンバを介してエンジン、油圧ポンプ、燃料タンク、および作動油タンク等から構成されるパワーユニット40が載置されている。また、油圧ポンプからの油圧を下部走行体11の油圧モータや、グリズリフィーダの振動装置25、ジョークラッシャ30の油圧モータ、および排出コンベア50駆動用の油圧モータ等に分配するコントロールバルブが、パワーユニット40の収容空間内に収容されている。
排出コンベア50は、ジョークラッシャ30の出口から落下した破砕物を前方に排出し、高所から落下させて堆積等させる。なお、原材料として鉄筋や金属片等の異物が含まれる場合には、排出コンベア50の前部側に磁選機28を取り付け、この異物を取り除くことも可能である。また、排出コンベア50からの破砕物を地上に堆積させるのではなく、二次コンベアや三次コンベア等を用いて遠隔地まで搬送することもある。
〔ジョークラッシャの詳細説明〕
以下に、ジョークラッシャ30の詳細について説明する。
図2から図4において、ジョークラッシャ30は、前述のように背壁プレート32に固定された固定ジョー35と、この固定ジョー35に対して揺動するスイングジョー36とを備えている。スイングジョー36の背面には、スイングジョー36の反力を受ける反力受リンク機構60と、スイングジョー36を反力受リンク機構60側に所定の付勢力で付勢する付勢機構70とを備えている。
反力受リンク機構60は、前述のようにリンクプレート61と、トグルリンク64と、ロックシリンダ65とを備えたリンクで構成されている。
リンクプレート61は、図2に示されるように、スイングジョー36背面のほぼ全幅にわたって当接される板状部材で、反力受リンク機構60がダウンスラストタイプとなるように、スイングジョー36に対して斜め上方から下方に向けて当接されている。このリンクプレート61の一端は、スイングジョー36背面に設けられた当接部361に当接されている。また、リンクプレート61の他端は、トグルリンク64に設けられた当接部641に当接されている。これにより、リンクプレート61は、スイングジョー36およびトグルリンク64間に挟持されている。ここで、当接部361,641には、断面略円弧凹状の凹状部362,642が形成されており、リンクプレート61は、凹状部362,642の円弧中心をそれぞれの揺動中心として揺動可能となっている。
トグルリンク64は、テンションスプリング74が取り付けられる取付部644を一体的に有している。トグルリンク64は、トグルリンクピン63に軸支されており、このトグルリンクピン63の両端は、側壁プレート31に固定されている。
ロックシリンダ65は、トグルリンク64の前方側にそれぞれ設けられ、前述のロッド66と、このロッド66を進退させるためのシリンダ本体67とを備えている。これらのロックシリンダ65は、ロッド66がシリンダ本体67の下方側になるように立設され、ロッド66の下端がトグルリンク64の前方側の端部に軸支されている。また、シリンダ本体67において、ロッド66が進退する側の端部近傍、つまり下端側(ヘッド側)は、クロスメンバ33の支持部331に回動可能に支持されている。
このようなロックシリンダ65では、ロッド66あるいはロッド66端部のピストンがシリンダ本体67との間で締まり嵌めとなっており、通常両者がロックされている。ロッド66を通してこの締まり嵌めの部分に油圧を導入すると、シリンダ本体67の周壁が外側に膨出し、これにより両者の抵抗が低減してロックが解除され、ロッド66をシリンダ本体67に対して進退可能となる。したがって、ロッド66をシリンダ本体67内部の任意の位置でロックできるようになっている。
このような反力受リンク機構60によれば、原材料の破砕時に生じる反力は、リンクプレート61を介してトグルリンク64のトグルリンクピン63と、クロスメンバ33の支持部331で受けることとなる。また、前述したように、ロックシリンダ65のピストンおよびシリンダ本体67間に油圧を導入してロックを解除し、この状態でロッド66を進退させれば、トグルリンク64およびリンクプレート61を介してスイングジョー36が移動して固定ジョー35に対して近接離間する。つまり、この反力受リンク機構60は、出口隙間調整用リンク機構62としての役割も果たしている。
付勢機構70は、図3に示されるように、トグルリンク64の両側、つまりスイングジョー36の幅方向両端側に一対設けられている。これらの付勢機構70は、前述のように、テンションロッド73と、テンションスプリング74とを備えている。
テンションロッド73の一端は、スイングジョー36に取り付けられている。またテンションロッド73の他端は、トグルリンク64の取付部644を貫通して、一端の取付位置から前方斜め上方に向かって配置されている。テンションロッド73は、テンションスプリング74に挿通されており、このテンションスプリング74は、先端がテンションロッド73に螺合された当接部731に当接され、基端が取付部644に固定された当接部732に当接されることで、テンションロッド73をトグルリンク64に対して所定の付勢力(引っ張り力)で付勢している。つまり、テンションスプリング74は、テンションロッド73を介してスイングジョー36をトグルリンク64側に付勢している。この付勢力により、リンクプレート61はスイングジョー36およびトグルリンク64の間で確実に保持される。
側壁プレート31内面において、固定ジョー35とスイングジョー36との間の略三角形の領域には、チークプレート311が取り付けられている。チークプレート311は、所定厚みの平板状で上下2枚に分割され、上部チークプレート311Aと下部チークプレート311Bとで構成されている。固定ジョー35の幅方向両側には、チークプレート311をガイドする図示しない突起部が形成されている。ここで、固定ジョー35は、下方に向かってスイングジョー36に近接する方向に傾斜しているので、突起部も傾斜して形成されることとなる。チークプレート311は、この突起部に当接してガイドされることにより側壁プレート31に対してある程度位置決めされる。
なお、チークプレート311の材料としては、高い耐摩耗性を有する材料が好ましく、本実施形態では固定ジョー35およびスイングジョー36と同じハイマンガン鋳鋼が採用されている。
また、チークプレート311において側壁プレート31に対向する面には、チークプレート311の軽量化を図るために適宜凹部が形成されていてもよい。
上部チークプレート311Aおよび下部チークプレート311Bは、それぞれ二本(複数)の取付ボルト312で側壁プレート31に取り付けられている。取付ボルト312の頭部は、上部チークプレート311Aおよび下部チークプレート311Bに形成された凹部313に収納されることでチークプレート311(311A,311B)の表面から突出しないようになっている。したがって、取付ボルト312が原材料と直接摩擦するのが抑制され、取付ボルト312の摩耗や損傷を低減できる。また、凹部313は取付ボルト312の回り止めの役割を果たす。
下部チークプレート311Bの取付ボルト312のうち一方は、出口隙間調整用リンク機構62によるスイングジョー36の出口隙間調整範囲内に対応する領域に配置されており、通常の運転時には、スイングジョー36に覆われて、破砕室34Aの空間内に露出しない。
スイングジョー36は、メインシャフト37に対して回転可能に支持されたスイングジョー本体363と、スイングジョー本体363に取り付けられた動歯364とを備えている。スイングジョー本体363において動歯364が取り付けられる面には、動歯364に向かって突出する突出部365が形成されている。一方、動歯364においてスイングジョー本体363に対向する面には、軽量化のために複数の凹部366が形成されており、これらの凹部366のうち一つが突出部365に係合することにより、動歯364がスイングジョー本体363に対して上下方向に位置決めされている。
動歯364の上面とスイングジョー本体363との間には、図4にも示されるように、動歯364をスイングジョー本体363に対して固定するためのウェッジ80が設けられている。
ウェッジ80は、動歯364と同様の材料で構成され、例えばハイマンガン鋳鋼などが採用でき、図5に示されるように、断面略台形の棒状に形成されている。またウェッジ80は、固定ジョー35に対向する面80A、つまり破砕室34A内部に露出する面80Aに断面略三角形の凹部81を有している。凹部81は、互いに略等間隔に複数箇所(本実施形態では四カ所)形成され、これらの凹部81には、ウェッジ80をスイングジョー本体363に固定するための固定孔82が穿設されている。
スイングジョー本体363には、図3に示されるように、固定孔82に対応する位置に、反対側まで連通する連通孔367がそれぞれ形成されている。これらの固定孔82および連通孔367には、破砕室34A内部から外部に向かってウェッジボルト83が貫通している。ウェッジボルト83の先端側、つまりスイングジョー本体363の背面側には、スプリング84がナット85によって取り付けられており、このスプリング84により、ウェッジ80がスイングジョー本体363側に付勢されている。
図5に戻って、ウェッジ80において破砕室34Aの内部に露出する面80Aには、ウェッジ80の長手方向両端にそれぞれフック(吊上部材)91を取り付けるための取付部86が形成されている。これらのフック91は、動歯364を着脱するためにウェッジ80を取り外す際、シャックル92およびワイヤ93に接続される。取付部86は、ウェッジ80の長手方向両端側に配置され、これら取付部86は、ウェッジ80をスイングジョー本体363に取り付けた状態で、動歯364の幅方向両端側に位置している。ここで、破砕室34A内部において、動歯364の幅方向両端側は原材料が当たりにくいので、原材料の衝突によって取付部86の開口部分がつぶれたり、原材料が取付部86に詰まるなどの不具合を最小限に抑制できる。
取付部86は、図6にも示されるように、凹状部861と、フック91が係合する係合部862とを備えて構成されている。
凹状部861は、ウェッジ80の長手方向に沿って細長形状に形成されており、ウェッジ80がスイングジョー本体363に対して固定された状態では、凹状部861は、鉛直方向にほぼ直交する方向(水平方向)に沿って形成されている。凹状部861が水平方向に沿って形成されることにより、ホッパ26から投入される原材料が凹状部861に詰まるなどの不具合をより確実に防止できる。例えば原材料に鉄筋などが混入している場合では、凹状部861が水平方向に沿って配置されているのに対し、原材料は鉛直方向上側から投入されるので、鉄筋が凹状部861に引っかかるなどの不具合を確実に防止できる。
ここで、凹状部861の幅寸法L(図5参照)は、破砕室34Aに投入される原材料の種類や使用するフック91の寸法、ウェッジ80の重量などを勘案して適宜設定されることが望ましい。なお、凹状部861は、可能な限り小さい寸法に設定されることが望ましい。例えば本実施形態では、ウェッジ80の材料として比較的延性の高いハイマンガン鋳鋼が採用されており、原材料が凹状部861に衝突するなどにより、凹状部861が変形する場合がある。したがって、凹状部861の幅寸法Lは、フック91が挿入可能な寸法で、かつある程度の変形によってもフック91の挿入寸法を確保できるように設定されることが望ましい。また、例えば原材料に鉄筋などが混入している場合には、凹状部861の幅寸法Lは、鉄筋の断面寸法(太さ)よりも小さく設定されることが望ましい。
凹状部861は、フック91の外形形状に沿って図6に示されるように中央部の深さ寸法が大きくなる略楕円形状に形成されている。凹状部861においてウェッジ80の中央側の端面は、凹部81に連通している。
係合部862は、フック91の内側形状に合わせて断面半円形状に形成されている。図6に示されるように、凹状部861内における係合部862の位置は、凹状部861の中央よりも凹部81寄り、つまりウェッジ80の長手方向中央寄りに配置されている。係合部862の両側には凹状部861の開口部863A,863Bが形成されるが、このような配置により、係合部862よりも動歯364の幅方向外側の開口部863Bは、係合部862よりも動歯364の幅方向内側の開口部863Aよりも面積が広くなっている。したがって、フック91を開口部863Bから凹状部861に挿入する場合に、より容易に挿入できる。これにより、動歯364の交換作業が迅速に行えるため、動歯364の交換の際の自走式破砕機1のダウンタイムを短縮でき、破砕作業の生産性を向上させることができる。
〔ジョークラッシャの動作〕
以下に、ジョークラッシャ30の動作について説明する。
まず、油圧モータの駆動によってプーリ38をVベルトを介して回転させて、メインシャフト37を回転させると、メインシャフト37の偏心部分に軸支されたスイングジョー36が揺動する。この時、スイングジョー36下部側は、ダウンスラストタイプの反力受リンク機構60によって支持されているので、リンクプレート61がトグルリンク64側の凹状部642の円弧中心を揺動中心として揺動することにより、スイングジョー36が固定ジョー35に対して近接離間するように揺動する。この揺動運動により、スイングジョー36および固定ジョー35は、これらの間に投入された原材料を破砕して、破砕物を下端間の出口隙間Wから排出コンベア50に排出する。
そして、スイングジョー36が原材料を破砕する際に受ける反力は、リンクプレート61を介してトグルリンク64のトグルリンクピン63と、クロスメンバ33の支持部331で受ける。また、スイングジョー36が受ける反力が過大である場合には、ロックシリンダ65の締まり嵌めの部分が摺動することにより、ジョークラッシャ30本体の損傷を防止する。
一方、破砕された破砕物の粒度を変更する際には、出口隙間調整用リンク機構62を操作する。ロックシリンダ65のピストンおよびシリンダ本体67間に油圧を導入してシリンダ本体67をわずかに膨張させて両者の抵抗を低減し、締まり嵌めによるロックを解除する。この状態で、シリンダ本体67のヘッド側またはボトム側に油圧を導入してロッド66を進退させると、これに伴ってトグルリンク64がトグルリンクピン63を中心に回動する。するとリンクプレート61が移動して、スイングジョー36が固定ジョー35に対して近接離間するので、これによりスイングジョー36および固定ジョー35の下端間の出口隙間Wを調整して、破砕物の粒度を変更する。
動歯364を取り外す場合には、まず、ウェッジ80の取付部86にフック91を係合させる。なお、フック91には、予めシャックル92およびワイヤ93を接続しておく。フック91を取付部86に係合させる際には、取付部86に対して幅方向外側から中央側に向かって係合させる。つまり、フック91を開口部863Bから挿入してその内周を係合部862に係合させ、フック91の先端部を開口部863Aから突出させる。
その後、ナット85を外してスプリング84およびウェッジボルト83を取り外し、ワイヤ93を吊り上げることによってフック91でウェッジ80を吊り上げる。すると、ウェッジ80がスイングジョー本体363から離れ、ワイヤ93に吊り上げられる。なお、ウェッジ80がスイングジョー本体363と動歯364との間に嵌合して外れにくい場合には、ハンマなどでウェッジ80を叩いて嵌合を緩めればよい。
ウェッジ80を取り外した後、動歯364を上方に吊り上げ、凹部366と突出部365との係合を外し、動歯364を取り外す。
反対に、動歯364とスイングジョー本体363に取り付ける場合には、動歯364をスイングジョー本体363に配置した後、ウェッジ80をワイヤ93で吊り上げた状態で破砕室34Aに内部に移動させ、スイングジョー本体363と動歯364との間に配置する。そして固定孔82にウェッジボルト83を挿通し、スプリング84およびナット85でウェッジ80を固定する。その後、フック91を取付部86から取り外せばよい。
取付部86が、破砕室34Aに露出する面80Aに形成されているので、ウェッジ80の着脱作業時には、ウェッジ80を引き出さずにフック91を取り付けてワイヤ93に接続することができるから、ウェッジ80の着脱作業を容易かつ安全に行える。また、作業者がウェッジ80を支える必要がないので、特にウェッジ80が大重量である場合でも着脱作業を大幅に簡略化できる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
凹状部は、中央の深さ寸法が大きくなる略楕円形状に形成されているものに限らず、例えば三角形状や、矩形状など、任意の形状を採用できる。
吊上部材は、フックによるものに限らず、取付部に取付可能でウェッジを吊り上げることができる任意の構成のものが採用でき、例えばシャックルのみによるものであってもよく、また前記実施形態のようにフックおよびシャックルの両方を用いてもよい。
取付部は、スイングジョー本体に取り付けられた状態で鉛直方向の直交方向に沿って形成されているものに限らず、例えば当該直交方向に対してある程度の角度を有して形成されていてもよい。つまり、取付部が、例えば前記直交方向に対して±45°ぐらいであれば、また、取付部は、必ずしも前記直交方向にほぼ沿って形成されていなくてもよく、例えば鉛直方向に沿って形成されていてもよい。
取付部は、動歯の幅方向両端側に配置されているものに限らず、より中央側に配置されていてもよい。また、取付部の形成数は、二つに限らず、一つあるいは三つ以上(複数)であってもよい。さらに、取付部の形状および寸法は、前述の実施形態に示したものに限らず、ウェッジの寸法や、形状、重量などを勘案して任意に設定できる。
本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ、説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
したがって、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
本発明は、動歯をウェッジによって固定する構成のジョークラッシャおよび自走式破砕機に利用でき、特にウェッジが大寸法、大重量となる大型のジョークラッシャおよび自走式破砕機に利用するのに好適である。
本発明の一実施形態に係る自走式破砕機を示す斜視図。 本実施形態に係るジョークラッシャの斜視図。 本実施形態に係るジョークラッシャの側断面図。 本実施形態に係るジョークラッシャの斜視図。 本実施形態に係るウェッジの斜視図。 本実施形態に係るウェッジの吊上構造を示す図。
符号の説明
1…自走式破砕機、30…ジョークラッシャ、34…クラッシャフレーム、35…固定ジョー、36…スイングジョー、86…取付部、91…フック(吊上部材)、363…スイングジョー本体、364…動歯。

Claims (3)

  1. ジョークラッシャにおいて、
    固定ジョーと、
    この固定ジョーに対して揺動するとともに、スイングジョー本体に動歯を取り付けた構造のスイングジョーと、
    前記固定ジョーと前記スイングジョーとを支持するクラッシャフレームと、
    前記動歯を前記スイングジョー本体に固定するウェッジとを備え、
    前記ウェッジの前記固定ジョーに対向する面には、当該ウェッジを吊り上げるための吊上部材が取付可能な取付部が形成されており、
    前記取付部は、前記吊上部材が挿入される凹状部と、前記吊上部材が係合する係合部とを備え、前記凹状部は、前記ウェッジが前記スイングジョー本体に固定された状態で、鉛直方向に対して略直交する方向に沿って形成されている
    ことを特徴とするジョークラッシャ。
  2. 請求項1に記載のジョークラッシャにおいて、
    前記取付部は、前記動歯の幅方向両端側に形成されている
    ことを特徴とするジョークラッシャ。
  3. 請求項1または請求項2に記載のジョークラッシャを備えたことを特徴とする自走式破砕機。
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