JP2004174454A - 自走式破砕機 - Google Patents
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Abstract
【課題】排出ガイドを容易に交換できる自走式破砕機を提供すること。
【解決手段】自走式破砕機は、側方フレーム12を含んで構成された本体部ユニットと、この本体部ユニットに搭載されたジョークラッシャ30と、本体部ユニット下方に配置されてジョークラッシャ30で破砕された破砕物を排出する排出コンベア50と、本体部ユニットの側方フレーム12の内側に設けられて、ジョークラッシャ30の排出口30Aから落下する破砕物を排出コンベア50にガイドする排出ガイド51とを備え、この排出ガイド51の少なくとも一部は、側方フレーム12に形成された開口121を通して側方フレーム12外側から着脱可能になっている。この構成によれば、側方フレーム12の外側から排出ガイド51を取り外すことにより、ジョークラッシャ30の下方にもぐり込まずに、良好な作業姿勢で排出ガイド51を交換できる。
【選択図】 図8
【解決手段】自走式破砕機は、側方フレーム12を含んで構成された本体部ユニットと、この本体部ユニットに搭載されたジョークラッシャ30と、本体部ユニット下方に配置されてジョークラッシャ30で破砕された破砕物を排出する排出コンベア50と、本体部ユニットの側方フレーム12の内側に設けられて、ジョークラッシャ30の排出口30Aから落下する破砕物を排出コンベア50にガイドする排出ガイド51とを備え、この排出ガイド51の少なくとも一部は、側方フレーム12に形成された開口121を通して側方フレーム12外側から着脱可能になっている。この構成によれば、側方フレーム12の外側から排出ガイド51を取り外すことにより、ジョークラッシャ30の下方にもぐり込まずに、良好な作業姿勢で排出ガイド51を交換できる。
【選択図】 図8
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ジョークラッシャ、インパクトクラッシャ、あるいはコーンクラッシャ等の破砕機が搭載された自走式破砕機に関する。
【0002】
【背景技術】
従来より、本体部と、この本体部に搭載されたジョークラッシャ等の破砕機と、本体部下方に配置された排出コンベア等の排出装置とを備えた自走式破砕機が知られている。
この自走式破砕機では、破砕機の排出口と前記排出装置との間で、かつ前記本体部の側方フレームの内側に、排出ガイドが設けられている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この自走式破砕機によれば、破砕機に原材料を投入すると、この原材料は、破砕されながら下方に向かい、破砕機の排出口から下方に落下し、排出コンベアによって搬送される。このとき、破砕機からの破砕物は、排出ガイドにガイドされながら、排出コンベア上に落下するようになっている。
したがって、排出ガイドは、長期の使用により表面が摩耗するため、定期的に交換する必要があり、この排出ガイドの交換は、本体部の前方側または後方側からもぐりこんで行う。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−325820号公報(図3)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、本体部の前方側または後方側からもぐり込んで排出ガイドを交換する作業は、作業姿勢に無理があるうえに、耐摩耗性、強度確保のため排出ガイド自体がかなりの重量であることから、交換作業に時間がかかっていた。
【0006】
本発明の目的は、排出ガイドを容易に交換できる自走式破砕機を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段と作用効果】
本発明の請求項1に記載の自走式破砕機は、側方フレームを含んで構成された本体部と、この本体部に搭載された破砕機と、前記本体部下方に配置されて前記破砕機で破砕された破砕物を排出する排出装置と、前記本体部の側方フレームの内側に設けられて、前記破砕機の排出口から落下する破砕物を前記排出装置にガイドする排出ガイドとを備え、この排出ガイドは、前記側方フレームに形成された開口を通して前記側方フレーム外側から着脱可能になっていることを特徴とする。
【0008】
このような本発明によれば、側方フレームの外側から排出ガイドを取り外すことにより、自走式破砕機に拘束されず(破砕機の下方にもぐり込まずに)、良好な作業姿勢で排出ガイドを交換できる。
【0009】
本発明の請求項2に記載の自走式破砕機は、前記排出ガイドは、前記側方フレームの開口を塞ぐ蓋部材と一体で前記側方フレームの外側から着脱可能になっていることを特徴とする。
本発明では、側方フレームに取り付けた蓋部材とともに、排出ガイドを積込機等を利用して簡単に吊り上げることができる。よって、作業効率を向上できる。
【0010】
本発明の請求項3に記載の自走式破砕機は、前記蓋部材に蓋側点検口を設けたことを特徴とする。
本発明では、蓋側点検口を通して破砕物の破砕状況や排出状況を確認できるうえに、排出ガイドの摩耗状況、破損状況を点検できる。
【0011】
本発明の請求項4に記載の自走式破砕機は、前記蓋側点検口には、蓋側開閉手段が設けられていることを特徴とする。
本発明では、開閉手段を閉じることにより、破砕機の破砕により発生する塵埃が側方フレーム外側に飛散するのを防止できる。
【0012】
本発明の請求項5に記載の自走式破砕機は、前記排出ガイドには、前記蓋側点検口に対応した位置にガイド側点検口が設けられ、このガイド側点検口にはガイド側開閉手段が設けられていることを特徴とする。
本発明では、排出ガイドに点検扉等のガイド側開閉手段を設けるので、排出ガイドと排出装置との隙間が狭い場合でも、ガイド側開閉手段を通して、破砕機下方の排出状況の確認や異物の除去を容易にできる。
【0013】
【発明の実施の形態】
〔全体構成の概略説明〕
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図5は、本実施形態に係る自走式破砕機1を示す正面図、背面図、右側面図、左側面図、および平面図である。なお、本実施形態では説明の便宜上、図3中の右側を前方側、左側を後方側とする。
【0014】
自走式破砕機1は、ビルの解体現場等に配置されてコンクリート塊やアスファルト塊の破砕に供される場合もあるが、本実施形態では専ら、鉱山や砕石場に配置され、大きな岩石や自然石を所定粒径に粗破砕するために用いられる。このため、全長、全幅、全高の各寸法が大きく、大型の自走式破砕機に属する。
【0015】
このような自走式破砕機1は、一対の下部走行体11を備えた本体部ユニット(本体部)10と、本体部ユニット10上の後方側に搭載されて原材料が供給される供給部ユニット20と、供給部ユニット20の前方側に搭載されたジョークラッシャ(破砕機)30と、ジョークラッシャ30のさらに前方側に搭載されたパワーユニット40と、本体部ユニット10の下方に配置されて一対のクローラ18間から前方斜め上方に向かって延出した排出コンベア(排出装置)50とで構成されている。
【0016】
本体部ユニット10は、前後方向に連続して設けられた左右の側方フレーム12を、複数の連結フレーム13(図2)で連結したメインフレーム(トラックフレーム)14を備え、各側方フレーム12の下部側に前記下部走行体11が取り付けられている。下部走行体11は、前部の油圧モータ15で駆動されるスプロケット16および後部のアイドラー17にクローラ18を巻回させた構成である。
【0017】
供給部ユニット20は、後方に迫り出した左右の側方フレーム21を、開口部22Aを有する略四角形の連結フレーム22で連結した後部フレーム23を備えている。後部フレーム23の上部には、複数のコイルスプリングを介してグリズリフィーダ24が載置され、このグリズリフィーダ24が振動装置25で駆動される。グリズリフィーダ24の上部には、その周囲の三方を囲うようにホッパ26が設けられ、上方に向かって拡開したこのホッパ26内に原材料が投入される。また、グリズリフィーダ24の下部には、グリズリで選別されて落下する原材料を下方の排出コンベア50に導く排出シュート27が設けられている。なお、本実施形態のホッパ26では、左右のウィング部28は本体部分に対して折り畳み可能に設けられ、支持バー29の上端を外すことで下方に折り畳まれる。これにより、供給部ユニット20の全高が低くなり、トレーラでの輸送制限をクリアできるようになっている。
【0018】
ジョークラッシャ30は、図6に示すように、左右の側壁プレート31を、複数のリブで補強された背壁プレート32およびクロスメンバ33で連結したクラッシャフレーム34を備え、背壁プレート32の内側には固定ジョー35が取り付けられ、固定ジョー35の前方側には歯面が略鉛直に迫り立ったスイングジョー36が配置されている。スイングジョー36は、その上部側が側壁プレート31間に回転可能に架設されたメインシャフト37の偏心部に吊設されているとともに、下部側が破砕時の反力を受ける反力受リンク機構60で支持されており、また、テンションリンク機構70により常時反力受リンク機構60側に付勢されている。
【0019】
ここで、反力受リンク機構60は、一端がスイングジョー36の背面部分に係止されたトグルプレート61と、トグルプレート61の他端側を支持しかつ固定リンクピン63を中心に回動するトグルリンク64と、下端がトグルリンク64に軸支されたベアロックシリンダ65とで概ね構成され、このベアロックシリンダ65がクロスメンバ33側に回動自在に軸支(トラニオン構造)されている。そして、このベアロックシリンダ65のロッド66を進退させることで、各ジョー35,36の下端間の出口隙間Wを調節できるようになっている。つまり、反力受リンク機構60は、ベアロックシリンダ65の駆動によってトグルリンク64およびトグルプレート61を介してスイングジョー36を固定ジョー35に近接離間させる出口隙間調整用リンク機構62となっている。
【0020】
また、テンションリンク機構70は、反力受リンク機構60の略中央に配置されており、概ね一端がスイングジョー36側に軸支されたテンションリンク71と、前記固定リンクピン63に回動自在に軸支されたテンションレバー72と、一端がテンションレバー72に軸支されたテンションロッド73と、このテンションロッド73を所定方向に付勢するテンションスプリング74とで概ね構成され、これらテンションロッド73およびテンションスプリング74が前記トグルリンク64に取り付けられている。
【0021】
このようなジョークラッシャ30では、メインシャフト37の一端に設けられたプーリ38をVベルトを介して油圧モータ39で駆動すると、メインシャフト37の回転によりスイングジョー36が揺動リンクとして機能し、固定ジョー35との間で原材料を破砕し、この破砕物を排出口30Aから排出する。この際、本実施形態のジョークラッシャ30では、スイングジョー36が固定ジョー35の歯面に対して上方から下方に削ぎ取るようにスイングするよう、反力受リンク機構60がいわゆるアップスラストタイプになっている。
【0022】
パワーユニット40は、左右の側方フレーム41を複数の連結フレーム(不図示)で連結したベースフレーム42を備えている。ベースフレーム42上には、適宜な載置用のブラケットやクロスメンバを介してエンジン、油圧ポンプ、燃料タンク43、および作動油タンク44等が載置されている。また、油圧ポンプからの油圧を下部走行体11の油圧モータや、グリズリフィーダ24の振動装置25、ジョークラッシャ30の油圧モータ39、および排出コンベア50駆動用の油圧モータ等に分配するコントロールバルブが、当該ベースフレーム42で囲まれた収容空間内に収容されている。
【0023】
排出コンベア50は、後部が排出シュート27下端の排出口よりも後方に位置し、ここから排出される未破砕の原材料と、ジョークラッシャ30で破砕されて排出口30Aから落下した破砕物とを前方に排出し、高所から落下させて堆積等させる。なお、原材料として鉄筋や金属片等の異物が含まれる場合には、排出コンベア50の前部側に磁選機を取り付け、この異物を取り除くことも可能である。また、排出コンベア50からの破砕物を地上に堆積させるのではなく、二次コンベアや三次コンベア等を用いて遠隔地まで搬送することもある。
【0024】
また、本体部ユニット10の側方フレーム12の内側には、図3および図4に示すように、ジョークラッシャ30の排出口30Aから落下する破砕物を排出コンベア50の受面上にガイドする排出ガイド51が設けられている。
【0025】
〔排出ガイドの構造〕
図7および図8は、排出ガイド51を右側方フレーム12側から見た図およびその断面図である。なお、図3および図4には、排出ガイド51を破線で示してある。また、左側方フレーム12に取り付けられる排出ガイド51も、同様の構造である。
この排出ガイド51は、側方フレーム12に形成された開口121を塞ぐ蓋部材55に一体に取り付けられている。
ここで、蓋部材55は、略台形状とされ、上部に吊りフック551を有し、この吊りフック551の下方に蓋側点検口552が形成されている。蓋部材55は、その外周部でボルト553により側方フレーム12に外側から固定されている。
これらボルト553を取り外して、積込機を利用してワイヤーロープのフックを吊りフック551に引っ掛けることで、排出ガイド51を蓋部材55と一体で吊り上げて、側方フレーム12外側から着脱できるようになっている。つまり、排出ガイド51は、蓋部材55と一体で、側方フレーム12の開口121を通して着脱可能になっている。
【0026】
排出ガイド51は、蓋部材55内側に沿って取り付けられた平板状のプレート52と、このプレート52内側に取り付けられた複数のガイド部材53とを備えている。
プレート52は、排出コンベア50に沿って水平方向に延びるガイド部材支持部521と、このガイド部材支持部521の中央部が上方に延出して形成された延出部522とを含んで側面凸状に構成されている。延出部522は、ガイド部材支持部521より高くなっており、ジョ−クラッシャ30の排出口30Aよりも僅かに上方まで延びている。
【0027】
延出部522には、ガイド側点検口524が設けられ、このガイド側点検口524は、点検扉(ガイド側開閉手段)54で塞がれている。なお、この点検扉54は、上述した蓋部材55の蓋側点検口552に対応した位置に設けられている。
点検扉54の下部両側には、ヒンジ541が設けられ、点検扉54上部を手前側に引くと、ヒンジ541が回動して点検扉54が開く構造となっている。また、点検扉54の外周部には、プレート52に螺合するボルト542が設けられている。これにより、ジョークラッシャ30の駆動により破砕物が点検扉54に衝突しても、点検扉54が外側に開く心配がない。そして、ボルト542をレンチ等で弛めてプレート52から取り外すことにより、点検扉54を開閉できるようになっている。
また、ガイド部材支持部521の外側(側方フレーム12側)には、取付座525が設けられている。後述するガイド部材53を固定するためのボルト536を、ガイド部材支持部521と取付座528とを貫通して、蓋部材55外表面に予め溶接等で固定されたナット537に螺合させる。これにより、プレート52は、ガイド部材53と共に蓋部材55に固定される。また、プレート52は、延出部522の上端でボルト523により側方フレーム12に固定される。
ただし、これらの固定構造は任意であり、本実施形態の構造に限定されない。例えば、取付座525はなくてもよい。
【0028】
各ガイド部材53は、ジョークラッシャ30から排出された土砂類を受ける水平面部532と、この水平面部532に対して略直角で立ち上がって、側方フレーム12の内側に当接される立面部531とで略L字形状に形成されている。これらの水平面部532および立面部531は、幅方向ほぼ中央部に配置された補強リブ533で連結補強されている。立面部531には、4つのボルト穴531Aが形成されている。
【0029】
ガイド部材53の内側は、例えば意図的に投入された土砂類が溜まる土砂溜まり部534となっており、図8中二点鎖線で示すように、この土砂溜まり部534に土砂類が略60度の角度で溜まることによって破砕物のガイドとなるガイド面535が形成されるようになっている。このガイド部材53が連続して配置されることによって、ガイド面535が前後方向に連続することになる。
なお、補強リブ533は、水平面部532に対して例えば45度の角度で設けられており、土砂類が土砂溜まり部534に溜まると、この土砂類に埋もれるようになっている。
【0030】
このようなガイド部材53は、その立面部531の四隅のボルト穴531Aに内側からボルト536を差し込み、ナット537に螺合させることにより取り付けられている。このガイド部材53の取付作業は、蓋部材55を側方フレーム12から取り外した状態で行われる。
【0031】
また、各ガイド部材53の水平面部532は、それぞれ排出コンベア50の幅方向両端部に設けられたコンベアフレーム501の上面を覆っており、これにより、ジョークラッシャ30の排出口30Aから排出される破砕物が、コンベアフレーム501に衝突することなしに、土砂溜まり部534に形成されたガイド面535でガイドされながら排出コンベア50の受面50A上に落下する。
なお、排出ガイド51では、ボルト542の先端およびボルト536の頭部が破砕物で破砕するおそれがあるため、これらの周囲に突部を設け、破砕物が直接衝突しないようにすることが望ましい。
【0032】
このような本実施形態によれば、以下のような効果がある。
(1) 排出ガイド51を側方フレーム12の開口121を通して側方フレーム12外側から着脱可能としたので、排出ガイド51を交換する際に、ジョークラッシャ30の下方にもぐり込まなくてもよく、良好な作業姿勢で排出ガイド51を交換できる。
【0033】
(2) 排出ガイド51を蓋部材55と一体で側方フレーム12の外側から着脱可能としたので、蓋部材55とともに排出ガイド51を積込機等を利用して簡単に吊り上げることができ、作業効率を向上させることができる。
【0034】
(3) 蓋部材55に蓋側点検口552を設けたので、この蓋側点検口552を通して破砕物の破砕状況や排出状況を確認できるうえに、排出ガイド51の摩耗状況、破損状況を点検できる。
【0035】
(4) 排出ガイド51には、ガイド側点検口524に点検扉54を設けたので、排出ガイド51と排出コンベア50との隙間が狭い場合でも、点検扉54を通して、ジョークラッシャ30下方の排出状況の確認や異物の除去を容易にできる。また、点検扉54を閉じることにより、ジョークラッシャ30の破砕により発生する塵埃が側方フレーム12外側に飛散するのを防止できる。
【0036】
(5) ガイド部材53を複数配置したので、ガイド部材全体を一体とする場合に比べ、例えば各ガイド部材53を20kg程度に軽量化できるから、取り扱いやすくなり、取り替え作業を容易にできる。
また、ジョークラッシャ30の排出口30A近傍のガイド部材53は、その他のガイド部材53に比べて損耗が大きいが、ガイド部材53を交換する場合であっても、損耗の激しいガイド部材53から交換すればよく、必ずしも全て交換する必要がないので、経済的である。
【0037】
[第2実施形態]
以下、本発明の第2実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の実施形態の説明にあたって、前記第1実施形態と同一構成要件については同一符号を付し、その説明を省略もしくは簡略化する。
図9は、排出ガイド51の断面図である。
本実施形態では、排出ガイド51および蓋部材55の構成が、第1実施形態と異なる。
すなわち、第1実施形態では、排出ガイド51のガイド側点検口524を塞ぐように点検扉54を設けたが、本第2実施形態では、蓋部材55の蓋側点検口552を塞ぐように、点検扉(蓋側開閉手段)56が設けられている。この点検扉56は、第1実施形態における点検扉54と同様の構造を有している。
このような本実施形態によれば、点検扉56の取り付け位置に関して第1実施形態と構成は異なるが、同様の効果を得ることができる。
【0038】
[第3実施形態]
以下、本発明の第3実施形態を図面に基づいて説明する。
図10および図11は、排出ガイド51の断面図および斜視図である。なお、以下の実施形態の説明にあたって、前記第1実施形態と同一構成要件については同一符号を付し、その説明を省略もしくは簡略化する。
本実施形態では、排出ガイド51の構成が、第1実施形態と異なる。
すなわち、側方フレーム12には、第1、第2実施形態のような蓋部材55が設けられておらず、蓋部材55の蓋側点検口552とほぼ同じ大きさの開口121が形成されている。
また、この側方フレーム12の内側に沿って、プレート52が取り付けられている。このプレート52には、ガイド部材53の立面部531の上端縁および下端縁に沿って、略L字形状の2条のレール525,526が取り付けられている。
【0039】
ガイド部材53は、側方フレーム12の開口121の下方で、本体部ユニット10のプレート52および側方フレーム12に固定されている。このガイド部材53の立面部531は、上下でレール525,526に係合されて支持されている。この立面部531内側には、ナット537が溶接されており、このナット537に、ガイド部材支持部521と取付座528とを貫通して、ボルト536が螺合されている。ボルト536を側方フレーム12の外側から取り外すことにより、水平方向に移動可能とされている。
【0040】
各レール525、526の両端面は開放されており、ガイド部材53を水平方向に移動させることによって、レール内側に溜まった土砂を排出できるようになっている。また、上レール525のうち、点検扉54の真下に位置する部分には、切欠き部527が設けられ、この切欠き部527からガイド部材53を上下に挿抜可能である。
さらに、プレート52の水平方向両端には、組み込みストッパ529が設けられ、この組み込みストッパ529によりガイド部材53のストロークエンドが決められる。各ガイド部材53を組み込みストッパ529側から順々に配置することにより、ガイド部材53のボルト穴531Aと、プレート52および取付座528の貫通孔との位置合わせができるようになっている。
なお、本実施形態では、ナット537にボルト536を螺合させたが、これに限らず、ナット537を省略して取付座528の貫通孔の内側に雌ねじを形成し、ボルト536を取付座528に螺合する構成としてもよい。このようにすると、ガイド部材53は水平方向に移動自在となるが、全てのガイド部材53を組み込んだ状態では、組み込みストッパ529によりガイド部材53が水平方向にずれることはない。
【0041】
次に、ガイド部材53を交換する手順について説明する。
まず、点検扉54を手前に引いて、開放状態とする。次に、この点検扉54から側方フレーム12内側に手を入れて、点検扉54の真下にあるガイド部材53のボルト536を外側に取り外した後、切欠き部527から上方に引き上げて、開口121を通して取り出す。さらに、この取り外したガイド部材53に隣接するガイド部材53を、水平方向にスライドさせて点検扉54の真下まで移動し、同様に、上に引き上げて取り出す。以上の手順を繰り返すことにより、全てのガイド部材53を取り外すことができる。このとき、ガイド部材53を複数個にしたので、1個当たりはさほど重くならず、作業者が容易に交換できる。
逆に、ガイド部材53を取り付ける際には、点検扉54を通してガイド部材53を側方フレーム12内側に入れ、切欠き部527から挿入することにより、上下のレール525,526に係合させる。次に、このガイド部材53を水平方向に移動して組み込みストッパ529に当接させて、ボルト穴531Aの位置合わせを行った後、外側からボルト536を螺合させて固定する。以上の手順を繰り返すことにより、全てのガイド部材53を取り付けできる。
【0042】
以上のような本実施形態によれば、第1実施形態で述べた(1)の効果に加え、以下のような効果がある。
(6) ガイド部材53を側方フレーム12の開口121の下方に設けたので、側方フレーム12の開口121を通して、直接、ガイド部材53を交換できる。
【0043】
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。
例えば、前記実施形態の自走式破砕機1は、クローラ式の下部走行体11を備えていたが、クローラ式に限らず車輪式であってもよい。
本発明の自走式破砕機1としては、前記実施形態で説明したジョークラッシャ30に限らず、例えば、インパクトクラッシャ、シェアクラッシャ、コーンクラッシャ、ロールクラッシャ等、任意のクラッシャであってよい。
【0044】
その他、本体部ユニット10、供給部ユニット20、クラッシャ30、パワーユニット40、排出コンベア50の構成は、本発明の目的を達成できる範囲で任意に変更可能であり、前記実施形態に限定されない。
【0045】
さらに、本発明を実施するための構成、方法等は、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上に述べた実施形態に対し、形状、数量、その他詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
したがって、上記の構成は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状等の限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態での自走式破砕機を示す正面図。
【図2】前記自走式破砕機を示す背面図。
【図3】前記自走式破砕機を示す右側面図。
【図4】前記自走式破砕機を示す左側面図。
【図5】前記自走式破砕機を示す平面図。
【図6】前記自走式破砕機のジョークラッシャを示す断面図。
【図7】前記自走式破砕機の排出ガイドを右側方フレーム側から見た図。
【図8】前記自走式破砕機の排出ガイドを示す断面図。
【図9】本発明の第2実施形態での自走式破砕機の排出ガイドを示す断面図。
【図10】本発明の第3実施形態での自走式破砕機の排出ガイドを示す断面図。
【図11】前記自走式破砕機の排出ガイドの斜視図。
【符号の説明】
1…自走式破砕機、10…本体部ユニット(本体部)、12…側方フレーム、30…ジョークラッシャ(破砕機)、30A…排出口、50…排出コンベア(排出装置)、51…排出ガイド、121…開口、524…ガイド側点検口、55…蓋部材、552…蓋側点検口、54…点検扉(ガイド側開閉手段)、56…点検扉(蓋側開閉手段)。
【発明の属する技術分野】
本発明は、ジョークラッシャ、インパクトクラッシャ、あるいはコーンクラッシャ等の破砕機が搭載された自走式破砕機に関する。
【0002】
【背景技術】
従来より、本体部と、この本体部に搭載されたジョークラッシャ等の破砕機と、本体部下方に配置された排出コンベア等の排出装置とを備えた自走式破砕機が知られている。
この自走式破砕機では、破砕機の排出口と前記排出装置との間で、かつ前記本体部の側方フレームの内側に、排出ガイドが設けられている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この自走式破砕機によれば、破砕機に原材料を投入すると、この原材料は、破砕されながら下方に向かい、破砕機の排出口から下方に落下し、排出コンベアによって搬送される。このとき、破砕機からの破砕物は、排出ガイドにガイドされながら、排出コンベア上に落下するようになっている。
したがって、排出ガイドは、長期の使用により表面が摩耗するため、定期的に交換する必要があり、この排出ガイドの交換は、本体部の前方側または後方側からもぐりこんで行う。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−325820号公報(図3)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、本体部の前方側または後方側からもぐり込んで排出ガイドを交換する作業は、作業姿勢に無理があるうえに、耐摩耗性、強度確保のため排出ガイド自体がかなりの重量であることから、交換作業に時間がかかっていた。
【0006】
本発明の目的は、排出ガイドを容易に交換できる自走式破砕機を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段と作用効果】
本発明の請求項1に記載の自走式破砕機は、側方フレームを含んで構成された本体部と、この本体部に搭載された破砕機と、前記本体部下方に配置されて前記破砕機で破砕された破砕物を排出する排出装置と、前記本体部の側方フレームの内側に設けられて、前記破砕機の排出口から落下する破砕物を前記排出装置にガイドする排出ガイドとを備え、この排出ガイドは、前記側方フレームに形成された開口を通して前記側方フレーム外側から着脱可能になっていることを特徴とする。
【0008】
このような本発明によれば、側方フレームの外側から排出ガイドを取り外すことにより、自走式破砕機に拘束されず(破砕機の下方にもぐり込まずに)、良好な作業姿勢で排出ガイドを交換できる。
【0009】
本発明の請求項2に記載の自走式破砕機は、前記排出ガイドは、前記側方フレームの開口を塞ぐ蓋部材と一体で前記側方フレームの外側から着脱可能になっていることを特徴とする。
本発明では、側方フレームに取り付けた蓋部材とともに、排出ガイドを積込機等を利用して簡単に吊り上げることができる。よって、作業効率を向上できる。
【0010】
本発明の請求項3に記載の自走式破砕機は、前記蓋部材に蓋側点検口を設けたことを特徴とする。
本発明では、蓋側点検口を通して破砕物の破砕状況や排出状況を確認できるうえに、排出ガイドの摩耗状況、破損状況を点検できる。
【0011】
本発明の請求項4に記載の自走式破砕機は、前記蓋側点検口には、蓋側開閉手段が設けられていることを特徴とする。
本発明では、開閉手段を閉じることにより、破砕機の破砕により発生する塵埃が側方フレーム外側に飛散するのを防止できる。
【0012】
本発明の請求項5に記載の自走式破砕機は、前記排出ガイドには、前記蓋側点検口に対応した位置にガイド側点検口が設けられ、このガイド側点検口にはガイド側開閉手段が設けられていることを特徴とする。
本発明では、排出ガイドに点検扉等のガイド側開閉手段を設けるので、排出ガイドと排出装置との隙間が狭い場合でも、ガイド側開閉手段を通して、破砕機下方の排出状況の確認や異物の除去を容易にできる。
【0013】
【発明の実施の形態】
〔全体構成の概略説明〕
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図5は、本実施形態に係る自走式破砕機1を示す正面図、背面図、右側面図、左側面図、および平面図である。なお、本実施形態では説明の便宜上、図3中の右側を前方側、左側を後方側とする。
【0014】
自走式破砕機1は、ビルの解体現場等に配置されてコンクリート塊やアスファルト塊の破砕に供される場合もあるが、本実施形態では専ら、鉱山や砕石場に配置され、大きな岩石や自然石を所定粒径に粗破砕するために用いられる。このため、全長、全幅、全高の各寸法が大きく、大型の自走式破砕機に属する。
【0015】
このような自走式破砕機1は、一対の下部走行体11を備えた本体部ユニット(本体部)10と、本体部ユニット10上の後方側に搭載されて原材料が供給される供給部ユニット20と、供給部ユニット20の前方側に搭載されたジョークラッシャ(破砕機)30と、ジョークラッシャ30のさらに前方側に搭載されたパワーユニット40と、本体部ユニット10の下方に配置されて一対のクローラ18間から前方斜め上方に向かって延出した排出コンベア(排出装置)50とで構成されている。
【0016】
本体部ユニット10は、前後方向に連続して設けられた左右の側方フレーム12を、複数の連結フレーム13(図2)で連結したメインフレーム(トラックフレーム)14を備え、各側方フレーム12の下部側に前記下部走行体11が取り付けられている。下部走行体11は、前部の油圧モータ15で駆動されるスプロケット16および後部のアイドラー17にクローラ18を巻回させた構成である。
【0017】
供給部ユニット20は、後方に迫り出した左右の側方フレーム21を、開口部22Aを有する略四角形の連結フレーム22で連結した後部フレーム23を備えている。後部フレーム23の上部には、複数のコイルスプリングを介してグリズリフィーダ24が載置され、このグリズリフィーダ24が振動装置25で駆動される。グリズリフィーダ24の上部には、その周囲の三方を囲うようにホッパ26が設けられ、上方に向かって拡開したこのホッパ26内に原材料が投入される。また、グリズリフィーダ24の下部には、グリズリで選別されて落下する原材料を下方の排出コンベア50に導く排出シュート27が設けられている。なお、本実施形態のホッパ26では、左右のウィング部28は本体部分に対して折り畳み可能に設けられ、支持バー29の上端を外すことで下方に折り畳まれる。これにより、供給部ユニット20の全高が低くなり、トレーラでの輸送制限をクリアできるようになっている。
【0018】
ジョークラッシャ30は、図6に示すように、左右の側壁プレート31を、複数のリブで補強された背壁プレート32およびクロスメンバ33で連結したクラッシャフレーム34を備え、背壁プレート32の内側には固定ジョー35が取り付けられ、固定ジョー35の前方側には歯面が略鉛直に迫り立ったスイングジョー36が配置されている。スイングジョー36は、その上部側が側壁プレート31間に回転可能に架設されたメインシャフト37の偏心部に吊設されているとともに、下部側が破砕時の反力を受ける反力受リンク機構60で支持されており、また、テンションリンク機構70により常時反力受リンク機構60側に付勢されている。
【0019】
ここで、反力受リンク機構60は、一端がスイングジョー36の背面部分に係止されたトグルプレート61と、トグルプレート61の他端側を支持しかつ固定リンクピン63を中心に回動するトグルリンク64と、下端がトグルリンク64に軸支されたベアロックシリンダ65とで概ね構成され、このベアロックシリンダ65がクロスメンバ33側に回動自在に軸支(トラニオン構造)されている。そして、このベアロックシリンダ65のロッド66を進退させることで、各ジョー35,36の下端間の出口隙間Wを調節できるようになっている。つまり、反力受リンク機構60は、ベアロックシリンダ65の駆動によってトグルリンク64およびトグルプレート61を介してスイングジョー36を固定ジョー35に近接離間させる出口隙間調整用リンク機構62となっている。
【0020】
また、テンションリンク機構70は、反力受リンク機構60の略中央に配置されており、概ね一端がスイングジョー36側に軸支されたテンションリンク71と、前記固定リンクピン63に回動自在に軸支されたテンションレバー72と、一端がテンションレバー72に軸支されたテンションロッド73と、このテンションロッド73を所定方向に付勢するテンションスプリング74とで概ね構成され、これらテンションロッド73およびテンションスプリング74が前記トグルリンク64に取り付けられている。
【0021】
このようなジョークラッシャ30では、メインシャフト37の一端に設けられたプーリ38をVベルトを介して油圧モータ39で駆動すると、メインシャフト37の回転によりスイングジョー36が揺動リンクとして機能し、固定ジョー35との間で原材料を破砕し、この破砕物を排出口30Aから排出する。この際、本実施形態のジョークラッシャ30では、スイングジョー36が固定ジョー35の歯面に対して上方から下方に削ぎ取るようにスイングするよう、反力受リンク機構60がいわゆるアップスラストタイプになっている。
【0022】
パワーユニット40は、左右の側方フレーム41を複数の連結フレーム(不図示)で連結したベースフレーム42を備えている。ベースフレーム42上には、適宜な載置用のブラケットやクロスメンバを介してエンジン、油圧ポンプ、燃料タンク43、および作動油タンク44等が載置されている。また、油圧ポンプからの油圧を下部走行体11の油圧モータや、グリズリフィーダ24の振動装置25、ジョークラッシャ30の油圧モータ39、および排出コンベア50駆動用の油圧モータ等に分配するコントロールバルブが、当該ベースフレーム42で囲まれた収容空間内に収容されている。
【0023】
排出コンベア50は、後部が排出シュート27下端の排出口よりも後方に位置し、ここから排出される未破砕の原材料と、ジョークラッシャ30で破砕されて排出口30Aから落下した破砕物とを前方に排出し、高所から落下させて堆積等させる。なお、原材料として鉄筋や金属片等の異物が含まれる場合には、排出コンベア50の前部側に磁選機を取り付け、この異物を取り除くことも可能である。また、排出コンベア50からの破砕物を地上に堆積させるのではなく、二次コンベアや三次コンベア等を用いて遠隔地まで搬送することもある。
【0024】
また、本体部ユニット10の側方フレーム12の内側には、図3および図4に示すように、ジョークラッシャ30の排出口30Aから落下する破砕物を排出コンベア50の受面上にガイドする排出ガイド51が設けられている。
【0025】
〔排出ガイドの構造〕
図7および図8は、排出ガイド51を右側方フレーム12側から見た図およびその断面図である。なお、図3および図4には、排出ガイド51を破線で示してある。また、左側方フレーム12に取り付けられる排出ガイド51も、同様の構造である。
この排出ガイド51は、側方フレーム12に形成された開口121を塞ぐ蓋部材55に一体に取り付けられている。
ここで、蓋部材55は、略台形状とされ、上部に吊りフック551を有し、この吊りフック551の下方に蓋側点検口552が形成されている。蓋部材55は、その外周部でボルト553により側方フレーム12に外側から固定されている。
これらボルト553を取り外して、積込機を利用してワイヤーロープのフックを吊りフック551に引っ掛けることで、排出ガイド51を蓋部材55と一体で吊り上げて、側方フレーム12外側から着脱できるようになっている。つまり、排出ガイド51は、蓋部材55と一体で、側方フレーム12の開口121を通して着脱可能になっている。
【0026】
排出ガイド51は、蓋部材55内側に沿って取り付けられた平板状のプレート52と、このプレート52内側に取り付けられた複数のガイド部材53とを備えている。
プレート52は、排出コンベア50に沿って水平方向に延びるガイド部材支持部521と、このガイド部材支持部521の中央部が上方に延出して形成された延出部522とを含んで側面凸状に構成されている。延出部522は、ガイド部材支持部521より高くなっており、ジョ−クラッシャ30の排出口30Aよりも僅かに上方まで延びている。
【0027】
延出部522には、ガイド側点検口524が設けられ、このガイド側点検口524は、点検扉(ガイド側開閉手段)54で塞がれている。なお、この点検扉54は、上述した蓋部材55の蓋側点検口552に対応した位置に設けられている。
点検扉54の下部両側には、ヒンジ541が設けられ、点検扉54上部を手前側に引くと、ヒンジ541が回動して点検扉54が開く構造となっている。また、点検扉54の外周部には、プレート52に螺合するボルト542が設けられている。これにより、ジョークラッシャ30の駆動により破砕物が点検扉54に衝突しても、点検扉54が外側に開く心配がない。そして、ボルト542をレンチ等で弛めてプレート52から取り外すことにより、点検扉54を開閉できるようになっている。
また、ガイド部材支持部521の外側(側方フレーム12側)には、取付座525が設けられている。後述するガイド部材53を固定するためのボルト536を、ガイド部材支持部521と取付座528とを貫通して、蓋部材55外表面に予め溶接等で固定されたナット537に螺合させる。これにより、プレート52は、ガイド部材53と共に蓋部材55に固定される。また、プレート52は、延出部522の上端でボルト523により側方フレーム12に固定される。
ただし、これらの固定構造は任意であり、本実施形態の構造に限定されない。例えば、取付座525はなくてもよい。
【0028】
各ガイド部材53は、ジョークラッシャ30から排出された土砂類を受ける水平面部532と、この水平面部532に対して略直角で立ち上がって、側方フレーム12の内側に当接される立面部531とで略L字形状に形成されている。これらの水平面部532および立面部531は、幅方向ほぼ中央部に配置された補強リブ533で連結補強されている。立面部531には、4つのボルト穴531Aが形成されている。
【0029】
ガイド部材53の内側は、例えば意図的に投入された土砂類が溜まる土砂溜まり部534となっており、図8中二点鎖線で示すように、この土砂溜まり部534に土砂類が略60度の角度で溜まることによって破砕物のガイドとなるガイド面535が形成されるようになっている。このガイド部材53が連続して配置されることによって、ガイド面535が前後方向に連続することになる。
なお、補強リブ533は、水平面部532に対して例えば45度の角度で設けられており、土砂類が土砂溜まり部534に溜まると、この土砂類に埋もれるようになっている。
【0030】
このようなガイド部材53は、その立面部531の四隅のボルト穴531Aに内側からボルト536を差し込み、ナット537に螺合させることにより取り付けられている。このガイド部材53の取付作業は、蓋部材55を側方フレーム12から取り外した状態で行われる。
【0031】
また、各ガイド部材53の水平面部532は、それぞれ排出コンベア50の幅方向両端部に設けられたコンベアフレーム501の上面を覆っており、これにより、ジョークラッシャ30の排出口30Aから排出される破砕物が、コンベアフレーム501に衝突することなしに、土砂溜まり部534に形成されたガイド面535でガイドされながら排出コンベア50の受面50A上に落下する。
なお、排出ガイド51では、ボルト542の先端およびボルト536の頭部が破砕物で破砕するおそれがあるため、これらの周囲に突部を設け、破砕物が直接衝突しないようにすることが望ましい。
【0032】
このような本実施形態によれば、以下のような効果がある。
(1) 排出ガイド51を側方フレーム12の開口121を通して側方フレーム12外側から着脱可能としたので、排出ガイド51を交換する際に、ジョークラッシャ30の下方にもぐり込まなくてもよく、良好な作業姿勢で排出ガイド51を交換できる。
【0033】
(2) 排出ガイド51を蓋部材55と一体で側方フレーム12の外側から着脱可能としたので、蓋部材55とともに排出ガイド51を積込機等を利用して簡単に吊り上げることができ、作業効率を向上させることができる。
【0034】
(3) 蓋部材55に蓋側点検口552を設けたので、この蓋側点検口552を通して破砕物の破砕状況や排出状況を確認できるうえに、排出ガイド51の摩耗状況、破損状況を点検できる。
【0035】
(4) 排出ガイド51には、ガイド側点検口524に点検扉54を設けたので、排出ガイド51と排出コンベア50との隙間が狭い場合でも、点検扉54を通して、ジョークラッシャ30下方の排出状況の確認や異物の除去を容易にできる。また、点検扉54を閉じることにより、ジョークラッシャ30の破砕により発生する塵埃が側方フレーム12外側に飛散するのを防止できる。
【0036】
(5) ガイド部材53を複数配置したので、ガイド部材全体を一体とする場合に比べ、例えば各ガイド部材53を20kg程度に軽量化できるから、取り扱いやすくなり、取り替え作業を容易にできる。
また、ジョークラッシャ30の排出口30A近傍のガイド部材53は、その他のガイド部材53に比べて損耗が大きいが、ガイド部材53を交換する場合であっても、損耗の激しいガイド部材53から交換すればよく、必ずしも全て交換する必要がないので、経済的である。
【0037】
[第2実施形態]
以下、本発明の第2実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の実施形態の説明にあたって、前記第1実施形態と同一構成要件については同一符号を付し、その説明を省略もしくは簡略化する。
図9は、排出ガイド51の断面図である。
本実施形態では、排出ガイド51および蓋部材55の構成が、第1実施形態と異なる。
すなわち、第1実施形態では、排出ガイド51のガイド側点検口524を塞ぐように点検扉54を設けたが、本第2実施形態では、蓋部材55の蓋側点検口552を塞ぐように、点検扉(蓋側開閉手段)56が設けられている。この点検扉56は、第1実施形態における点検扉54と同様の構造を有している。
このような本実施形態によれば、点検扉56の取り付け位置に関して第1実施形態と構成は異なるが、同様の効果を得ることができる。
【0038】
[第3実施形態]
以下、本発明の第3実施形態を図面に基づいて説明する。
図10および図11は、排出ガイド51の断面図および斜視図である。なお、以下の実施形態の説明にあたって、前記第1実施形態と同一構成要件については同一符号を付し、その説明を省略もしくは簡略化する。
本実施形態では、排出ガイド51の構成が、第1実施形態と異なる。
すなわち、側方フレーム12には、第1、第2実施形態のような蓋部材55が設けられておらず、蓋部材55の蓋側点検口552とほぼ同じ大きさの開口121が形成されている。
また、この側方フレーム12の内側に沿って、プレート52が取り付けられている。このプレート52には、ガイド部材53の立面部531の上端縁および下端縁に沿って、略L字形状の2条のレール525,526が取り付けられている。
【0039】
ガイド部材53は、側方フレーム12の開口121の下方で、本体部ユニット10のプレート52および側方フレーム12に固定されている。このガイド部材53の立面部531は、上下でレール525,526に係合されて支持されている。この立面部531内側には、ナット537が溶接されており、このナット537に、ガイド部材支持部521と取付座528とを貫通して、ボルト536が螺合されている。ボルト536を側方フレーム12の外側から取り外すことにより、水平方向に移動可能とされている。
【0040】
各レール525、526の両端面は開放されており、ガイド部材53を水平方向に移動させることによって、レール内側に溜まった土砂を排出できるようになっている。また、上レール525のうち、点検扉54の真下に位置する部分には、切欠き部527が設けられ、この切欠き部527からガイド部材53を上下に挿抜可能である。
さらに、プレート52の水平方向両端には、組み込みストッパ529が設けられ、この組み込みストッパ529によりガイド部材53のストロークエンドが決められる。各ガイド部材53を組み込みストッパ529側から順々に配置することにより、ガイド部材53のボルト穴531Aと、プレート52および取付座528の貫通孔との位置合わせができるようになっている。
なお、本実施形態では、ナット537にボルト536を螺合させたが、これに限らず、ナット537を省略して取付座528の貫通孔の内側に雌ねじを形成し、ボルト536を取付座528に螺合する構成としてもよい。このようにすると、ガイド部材53は水平方向に移動自在となるが、全てのガイド部材53を組み込んだ状態では、組み込みストッパ529によりガイド部材53が水平方向にずれることはない。
【0041】
次に、ガイド部材53を交換する手順について説明する。
まず、点検扉54を手前に引いて、開放状態とする。次に、この点検扉54から側方フレーム12内側に手を入れて、点検扉54の真下にあるガイド部材53のボルト536を外側に取り外した後、切欠き部527から上方に引き上げて、開口121を通して取り出す。さらに、この取り外したガイド部材53に隣接するガイド部材53を、水平方向にスライドさせて点検扉54の真下まで移動し、同様に、上に引き上げて取り出す。以上の手順を繰り返すことにより、全てのガイド部材53を取り外すことができる。このとき、ガイド部材53を複数個にしたので、1個当たりはさほど重くならず、作業者が容易に交換できる。
逆に、ガイド部材53を取り付ける際には、点検扉54を通してガイド部材53を側方フレーム12内側に入れ、切欠き部527から挿入することにより、上下のレール525,526に係合させる。次に、このガイド部材53を水平方向に移動して組み込みストッパ529に当接させて、ボルト穴531Aの位置合わせを行った後、外側からボルト536を螺合させて固定する。以上の手順を繰り返すことにより、全てのガイド部材53を取り付けできる。
【0042】
以上のような本実施形態によれば、第1実施形態で述べた(1)の効果に加え、以下のような効果がある。
(6) ガイド部材53を側方フレーム12の開口121の下方に設けたので、側方フレーム12の開口121を通して、直接、ガイド部材53を交換できる。
【0043】
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。
例えば、前記実施形態の自走式破砕機1は、クローラ式の下部走行体11を備えていたが、クローラ式に限らず車輪式であってもよい。
本発明の自走式破砕機1としては、前記実施形態で説明したジョークラッシャ30に限らず、例えば、インパクトクラッシャ、シェアクラッシャ、コーンクラッシャ、ロールクラッシャ等、任意のクラッシャであってよい。
【0044】
その他、本体部ユニット10、供給部ユニット20、クラッシャ30、パワーユニット40、排出コンベア50の構成は、本発明の目的を達成できる範囲で任意に変更可能であり、前記実施形態に限定されない。
【0045】
さらに、本発明を実施するための構成、方法等は、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上に述べた実施形態に対し、形状、数量、その他詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
したがって、上記の構成は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状等の限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態での自走式破砕機を示す正面図。
【図2】前記自走式破砕機を示す背面図。
【図3】前記自走式破砕機を示す右側面図。
【図4】前記自走式破砕機を示す左側面図。
【図5】前記自走式破砕機を示す平面図。
【図6】前記自走式破砕機のジョークラッシャを示す断面図。
【図7】前記自走式破砕機の排出ガイドを右側方フレーム側から見た図。
【図8】前記自走式破砕機の排出ガイドを示す断面図。
【図9】本発明の第2実施形態での自走式破砕機の排出ガイドを示す断面図。
【図10】本発明の第3実施形態での自走式破砕機の排出ガイドを示す断面図。
【図11】前記自走式破砕機の排出ガイドの斜視図。
【符号の説明】
1…自走式破砕機、10…本体部ユニット(本体部)、12…側方フレーム、30…ジョークラッシャ(破砕機)、30A…排出口、50…排出コンベア(排出装置)、51…排出ガイド、121…開口、524…ガイド側点検口、55…蓋部材、552…蓋側点検口、54…点検扉(ガイド側開閉手段)、56…点検扉(蓋側開閉手段)。
Claims (5)
- 自走式破砕機(1)において、
側方フレーム(12)を含んで構成された本体部(10)と、
この本体部(10)に搭載された破砕機(30)と、
前記本体部(10)下方に配置されて前記破砕機(30)で破砕された破砕物を排出する排出装置(50)と、
前記本体部(10)の側方フレーム(12)の内側に設けられて、前記破砕機(30)の排出口(30A)から落下する破砕物を前記排出装置(50)にガイドする排出ガイド(51)とを備え、
この排出ガイド(51)の少なくとも一部は、前記側方フレーム(12)に形成された開口(121)を通して前記側方フレーム(12)外側から着脱可能になっている
ことを特徴とする自走式破砕機(1)。 - 請求項1に記載の自走式破砕機(1)において、
前記排出ガイド(51)は、前記側方フレーム(12)の開口(121)を塞ぐ蓋部材(55)と一体で前記側方フレーム(12)の外側から着脱可能になっている
ことを特徴とする自走式破砕機(1)。 - 請求項2に記載の自走式破砕機(1)において、
前記蓋部材(55)に蓋側点検口(552)を設けた
ことを特徴とする自走式破砕機(1)。 - 請求項3に記載の自走式破砕機(1)において、
前記蓋側点検口(552)には、蓋側開閉手段(56)が設けられている
ことを特徴とする自走式破砕機(1)。 - 請求項3に記載の自走式破砕機(1)において、
前記排出ガイド(51)には、前記蓋側点検口(552)に対応した位置にガイド側点検口(524)が設けられ、このガイド側点検口(524)にはガイド側開閉手段(54)が設けられている
ことを特徴とする自走式破砕機(1)。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014221457A (ja) * | 2013-05-14 | 2014-11-27 | 株式会社中山鉄工所 | ジョークラッシャ |
-
2002
- 2002-11-28 JP JP2002346479A patent/JP2004174454A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2014221457A (ja) * | 2013-05-14 | 2014-11-27 | 株式会社中山鉄工所 | ジョークラッシャ |
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