JP4668797B2 - ガラス - Google Patents

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Description

本発明は、屈折率(nd)1.79以上であり、アッベ数(νd)が27以上の光学恒数を有する各種プリズム、各種レンズ、光ピックアップレンズ、眼鏡レンズ等の各種光学部材や、反射板、拡散板、偏光板、カバーガラスなどの各種光学基板に使用されるガラス、特に光学ガラス、例えばSiO-TiO−La系の光学ガラスに関する。
近年、デジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラ、ハイビジョン撮影用テレビカメラ、プロジェクターなどのIT機器関連の光学素子の特性向上が進み、色収差に代表とされるような、レンズ素材の屈折率および屈折率の波長分散に起因する光学機器の光学特性を向上するために、さまざまな光学設計の可能性が提案されるが、その光学設計を実現するためのレンズ素材(光学ガラス)が供給されていないという問題がある。よって、従来の製品では、光学特性を犠牲にせざるを得ない、あるいは、特性を実現するために、複雑なレンズ形状加工を実施する、或いは、レンズ構成を複雑化(レンズ枚数の増加)によって、光学特性を実現するなど、特性面や生産性・製造コストの面での犠牲を余儀なくされてきた。屈折率ndが1.79以上であって、アッベ数νdが30近傍の光学ガラスが供給されない理由としては、(1)リヒートプレス工程のような再加熱によって、光学ガラスが失透(透明性を失うこと)してしまう、(2)化学的耐久性が悪く、研磨後の材料の取り扱いに特別な管理が必要であること、(3)ガラス比重が大きく、最終製品の重量が重くなってしまう、などが考えられる。
屈折率ndが1.79以上であって、アッベ数νdが27以上である光学ガラスとしては、特開昭59−50048号公報に開示されているようなSiO-B-La-Nb-ZrO-TiO-RO系(Rはアルカリ土類金属元素)の光学ガラスや、特開2002−87841号公報に開示されているような、SiO-TiO-Nb-RO系(Rはアルカリ金属元素)の光学ガラス、特開平3−5340号公報に開示されているようなSiO-B-CaO-TiO-Nb系光学ガラス、特開2004−18371号公報に開示されているSiO-B-La-TiO-Nb系の光学ガラスなどが知られている。
特開昭59−50048号公報に開示されている光学ガラスは、光学恒数は満たしているが、ガラス比重が大きいため、レンズ重量が大きくなり、実用上好ましくない。それに加えて、例えば、レンズをリヒートプレスによって作製しようとすると、ガラスの失透傾向が強いため、特別な再加熱条件が必要となる。従って、リヒートプレス工程ではレンズを作製できず、効率の悪い冷間加工で作製しなければならない状況が懸念される。
特開2002−87841号公報に開示されている光学ガラスは、屈折率の波長分散に関係するアッベ数が27未満であり、この領域の光学ガラスは従来より供給されているため、光学設計の自由度を広げるという観点から、十分ではない。そればかりか、アルカリ金属酸化物を大量に含有しているため、リヒートプレス工程でのガラスの失透傾向が強く、また、ガラスの金型への融着や金型へのアルカリ溶出による金型耐久性の悪化が懸念される。
特開平3−5340号公報および特開2004−18371号公報に開示されている光学ガラスは、ホウ珪酸-酸化ランタン系の光学ガラスであるが、ホウ酸含有量が高いこれらのガラスは、化学的耐久性(特に耐水性や耐酸性)が不十分であるため、レンズ形状やプリズム形状など、所望の形状に研磨した後の材料の取り扱いに注意が必要となり、生産性が悪化する懸念がある。
特開昭59−50048号公報 特開2002−87841号公報 特開平3−5340号公報 特開2004−18371号公報
本発明の目的は、光学設計の自由度を広げることが可能な、屈折率(nd)1.79以上であって、アッベ数(νd)が27以上の光学恒数を有し、かつ、リヒートプレスのような再加熱工程を経て形状作成をするような製法でもガラス内部が乳白・失透が生じず、かつ、化学的耐久性に優れるガラスおよび光学素子を、環境負荷を少なく、かつ、安価な製造コストで提供することにある。
本発明者は、上記目標を達成するために鋭意試験研究を重ねた結果、特定の組成を有するSiO−TiO−La系の光学ガラスにおいて、PbOやAsのような環境汚染物質を使用することなく所望の光学恒数を実現し、かつ、リヒートプレスを想定した再加熱試験において、ガラス内部が乳白・失透が生じず、かつ、ガラス原料及びガラス溶解工程及び加工工程を通して、安価な製造コストで所望の光学ガラスおよびガラス製品を供給できることを見出し、本発明をなすに至った。
本発明の第1の構成は、屈折率(nd)が1.79以上、アッベ数(νd)が27以上32.9以下の範囲の光学恒数を有し、
質量%で、
SiO2 20.0〜35.0 %
TiO2 1.0〜21.0%未満
Nb25 1.0〜25%未満
La23 5.0〜25%未満
ZrO 1.0〜12.0%
2O(R=Li,Na,K,Cs) 0.1〜15%未満
として、LiO 0.0〜10.0%
Na2O 0.0〜7.0%未満
2O 0.0〜5.0%
Cs2O 0.0〜5.0%
及び
RO(R=Mg、Ca、Sr、Ba) 3.0 〜 30%未満
として、MgO 0.0 〜 5.0%
CaO 0.0 〜 15.0%未満
SrO 0.0 〜 10.0%
BaO 0.0 〜 25%未満
但し、MgO+CaO 0.0 〜 16.0%未満
0〜2%未満
を含有し、
比重(D)が3.20以上のガラスであって、再加熱試験においてガラス内部が失透しないことを特徴とする該ガラスである。
本発明の第2の構成は、粉末法による化学的耐久性(粉末法耐酸性:RA)がクラス1である前記構成1のガラスである。
本発明の第3の構成は、SiO、TiO、Laを含有し、かつ、質量%における成分含有比 B/SiO=0〜0.5を満たす成分構成のガラスであって、屈折率(nd)が1.79以上、アッベ数(νd)が27〜35の範囲の光学恒数を有し、屈折率(nd)をY、ガラス比重をXとしたとき、Y≧0.175X+1.137の関係を満たす構成1記載のガラスである。
本発明の第4の構成は、前記構成3のガラスにおいて、ΣROが質量%で0.1%〜15%未満であり、ガラスを再加熱してガラス転移温度(Tg)よりも150℃高い温度域で30分間保温してもガラス内部が乳白・失透しないことを特徴とするガラスである。
本発明の第5の構成は、前記構成1〜4のガラスであって、比重(D)が3.20〜4.10であることを特徴とするガラスである。
本発明の第6の構成は、前記構成1〜5に記載のガラスであって、質量%の成分含有比(BaO+SrO)/(TiO+Nb)<0.80であることを特徴とするガラスである。
本発明の第7の構成は、前記構成1〜6に記載のガラスであって、質量%の成分含有比(SiO+Al)/ΣRO>2.2であることを特徴とするガラスである。
本発明の第8の構成は、前記構成1〜7に記載のガラスであって、mol%で
SiO 30.0 〜 48.0%
TiO 3.0 〜 25.0%
La 0.5 〜 15.0%
を含有するガラスである。
本発明の第9の構成は、屈折率(nd)1.79〜1.88、アッベ数(νd)27〜35の範囲の光学恒数を有し、mol%で、
SiO 30.0 〜 48.0%
TiO 3.0 〜 25.0%
Nb 0.5 〜 15.0%
La 0.5 〜 15.0%
ZrO 0.5 〜 10.0%
O(R=Li、Na、K、Cs) 0.5 〜 25.0%
として、LiO 0.0 〜 23.0
NaO 0.0 〜 15.0
O 0.0 〜 8.0
CsO 0.0 〜 5.0%
及び
RO(R=Mg、Ca、Sr、Ba) 1.0 〜 35.0%
として、MgO 0.0 〜 7.0
CaO 0.0 〜 30.0
SrO 0.0 〜 8.0
BaO 0.0 〜 20
但し、MgO+CaO 0.0 〜 31.0%
並びに
0.0 〜 10.0%
Al 0.0 〜 3.0
ZnO 0.0 〜 10.0
WO 0.0 〜 5.0
Bi 0.0 〜 3.0
Gd 0.0 〜 3.0
0.0 〜 3.0
Ta 0.0 〜 3.0
Yb 0.0 〜 2.0
Lu 0.0 〜 2.0
TeO 0.0 〜 2.0
Sb 0.0 〜 0.5%
の各成分を含み、上記各金属元素の1種または2種以上の酸化物の一部または全部と置換した弗化物のFとしての合計量 0〜10%を含有し、B/SiO=0〜0.5である前記構成1〜8のガラスである。
本発明の第10の構成は、前記構成1〜のガラスであって、質量%でNaO 0〜3.0%未満のガラスである。
本発明の第11の構成は、前記構成1〜10のガラスを母材とするレンズ・プリズム等の光学素子である。
本発明の第12の構成は、前記構成1〜10のガラスをリヒートプレス加工して作成するレンズ・プリズム等の光学素子である。
本発明の第13の構成は、前記構成1〜10のガラスを母材とする反射板・拡散板・波長分離板などの光学基板材料である。
本発明の第14の構成は、前記構成1〜10のガラスで作成した光学素子および光学基板材料を使用するカメラ・プロジェクタなどの光学機器である。
本発明の第15の構成は、前記構成1〜10のガラスからなる精密プレス成形用プリフォームである。
本発明によれば、屈折率(nd)が1.79以上、アッベ数(νd)が27以上の光学定数を有し、かつ、リヒートプレス加工に代表とされる再加熱処理が容易に適用でき、かつ化学的耐久性に優れた光学ガラスを安価な製造コストで生産できるため、自由度の高い光学設計が可能となり、かつ、特性の優れたレンズ・プリズム・反射板などの光学素子およびそれを用いた光学機器を供給できる。
前記構成1のガラスは、光学設計の自由度を拡げる効果があり、従来では非球加工に代表される複雑なレンズ形状加工やレンズ枚数を増やして低減していた色収差を、複雑な形状或いはレンズ枚数を増やすことなく効果的に低減できる効果があり、かつ、リヒートプレス加工に代表される再加熱処理が容易に実施できるため、光学素子の製造コストを削減できる。ここで「再加熱試験」は、横幅および厚さが15mmで長さが30mmの角柱としたガラス試料を、耐火物上に載せて電気炉に入れて再加熱し、常温から150分で設定温度(ガラスがプレス加工可能な粘性まで軟化する温度近傍)まで昇温し、その温度で一定時間保温した後、常温まで降温し、炉外に取り出し、内部を観察できるよう対向する二面を研磨したガラス試料を目視観察する方法で行う。この試験で「ガラス内部が失透しない」ことは、リヒートプレス加工が容易であることを意味するので本発明に必須の特性である。リヒートプレス工程を想定すれば、再加熱試験の設定温度は高いほど、ガラス粘性が低くなるため、プレス圧力は低減できるが、プレス金型の耐久性は著しく悪化してしまうため、設定温度は、ガラス転移点を基準として+50℃〜+250℃、保温時間は、5分〜30分で評価することが好ましい。
前記構成2の光学ガラスで、化学的耐久性(粉末法耐酸性:RA)がクラス1であることを構成要件として限定した理由は、例えば、光学ガラス研磨面や光学素子の洗浄工程において弱酸性〜酸性の溶液を用いても変質しにくい特性を得るためである。
構成3の光学ガラスで、含有成分の限定をした理由は以下の通りである。屈折率(nd)が1.79以上、アッベ数(νd)が27〜35の範囲の光学ガラスを得るためには、少なくとも、ガラスフォーマーとしてSiO成分、高屈折率でかつ低比重を実現する効果があるTiO成分、高屈折率でかつアッベ数を大きくする効果を持つLa成分を含有する必要がある。
/SiOという比は、ガラスの化学的耐久性の判断基準として重要な要素である。Bは、多量に含有させると化学的耐久性を著しく悪化させ、再加熱による失透性をも悪化させる傾向があるため、本発明のガラスでは、この比は0.5以下であることが好ましく、より好ましくは0.45以下、最も好ましくは0.4以下である。
屈折率(nd)をY、ガラス比重をXとしたとき、Y≧0.175X+1.137を満たすガラスは、高屈折率でありながら、低比重であることを示す。一般的に、ガラス比重が大きいほど屈折率が高い傾向があり、例えば、TVカメラやデジタルカメラのように人間が手に持ちながら使用する用途においては、製品(機材)が軽いことが好ましい。また、手に持たない用途においても、ガラス比重が大きいガラスでは、ガラス自重によって、ガラス内部に機械的応力が加わるため複屈折が生じ、製品特性を悪化させる場合がある。この関係式を満たすことにより、製品(機材)重量が軽くでき、また、ガラス自重による複屈折を低減して望ましい製品特性を実現することが可能となる。本発明の第3の構成では、ガラスの低比重化及び高屈折率化との関係を考慮して、Y≧0.175X+1.137の関係式を満たすことを要求するものである。
前記構成4の光学ガラスでは、RO(R=Li、Na、K、Cs)の合計量(ΣRO)は質量%で0.1%〜15%未満であることが望ましい。RO成分は、ガラスの熔融性を高め、成形時のガラス融液の粘性およびガラス転移点を下げる効果が得られるため、必要不可欠な成分である。その合計量が少なすぎると、ガラスの熔融性が悪く生産時により多くの熱エネルギーが必要となってしまい生産コストが高くなってしまうが、その合計量が大き過ぎると所望の光学恒数範囲を実現できないばかりでなく、得られる光学ガラスの化学的耐久性が著しく悪化し、加えて、リヒートプレスなどのガラスを再加熱する工程において、ガラス内部に乳白・失透が生じる。従って、ROの合計量(ΣRO)は、好ましくは0.1質量%以上であり、より好ましくは0.3質量%以上であり、最も好ましくは0.5質量%を下限とし、好ましくは15.0質量%、より好ましくは14.0質量%、最も好ましくは13.0質量%を上限として含有される。
また、再加熱試験において、所定の条件、特にガラス転移点(Tg)よりも150℃高い温度域で30分間保温を施しても、ガラス内部に乳白・失透が生じない特性は、安価かつ生産性の良い光学素子製造を実現するために、必要な特性である。
前記構成5の光学ガラスにおいては、本発明の光学ガラスを用いたレンズ・プリズムなどを搭載した光学機器の製品重量を低減するため、および、ガラス自重による複屈折を低減するために、比重は3.20〜4.10であることが望ましい。
前記構成6の光学ガラスにおいて、質量%の成分含有比(BaO+SrO)/(TiO+Nb)は、高屈折率でありながら低比重を実現するための重要な要素である。BaOおよびSrOは、過度に添加するとガラス比重を増大させる効果がある。一方、TiOおよびNbは、低比重でありながら高屈折率を実現できる効果を持つ。本発明では、所望の光学恒数を実現し、かつ、Y≧0.175X+1.137の関係を満たすためには、(BaO+SrO)/(TiO+Nb)は0.80未満であることが好ましく、より好ましくは、0.78以下、最も好ましくは、0.76以下である。
前記構成7の光学ガラスにおいて、質量%の成分含有比(SiO+Al)/ΣROという比は、ガラスの再加熱試験によるガラス内部の失透性と化学的耐久性の判断基準として用いる。SiOおよびAlは、ガラス形成成分であり再加熱試験によるガラス内部の失透性防止成分および化学的耐久性向上成分である。一方、ROは多量に含有すると再加熱試験によるガラス内部の失透を生じさせやすく、かつ、化学的耐久性を著しく悪化させる成分である。この比が大きければ、ガラスの再加熱試験により失透が生じないことと化学的耐久性が向上する。よって、本発明では、(SiO+Al)/ΣROは2.2より大きいことが好ましく、より好ましくは2.3以上、最も好ましくは2.5以上である。
前記構成8、9及び10の光学ガラスにおいて、構成成分の含有率を限定した理由は下記の通りである。
SiOはガラス形成酸化物として欠くことができない成分であるが、30.0mol%及び/又は20.0質量%未満では安定なガラス形成ができず、透明なガラスが得られない。また、48.0mol%及び/又は35.0質量%を超えるとnd=1.79以上という高屈折率を実現できない。従って、SiOの含有率は、好ましくは30.0mol%及び/又は20.0%質量以上であり、より好ましくは30.5mol%及び/又は21.0質量%以上であり、最も好ましくは31.0mol%及び/又は23.0質量%を下限とし、好ましくは48.0mol%及び/又は35.0質量%、より好ましくは47.5mol%及び/又は34.0質量%、最も好ましくは47.0mol%及び/又は33.0質量%を上限として含有される。SiO成分は、任意の原料形態で含有させることができるが、好ましくは、酸化物(SiO)、KSiF、NaSiFの形態で導入することが好ましい。
TiOは、低比重かつ高屈折率を得るために不可欠な成分である。3.0mol%及び/又は1.0質量%未満では、所望の屈折率を得ることができないが、25.0mol%及び/又は21.0質量%より多く含有すると、分散が大きくなりすぎ、アッベ数=27以上という中分散を維持できないばかりでなく、ガラスの着色が顕著になり、高透過率を実現できない。従って、TiOの含有率は、好ましくは3.0mol%及び/又は1.0質量%以上であり、より好ましくは4.0mol%及び/又は3.0質量%以上であり、最も好ましくは5.0mol%及び/又は5.0質量%を下限とし、好ましくは25.0mol%及び/又は21.0質量%、より好ましくは24.5mol%及び/又は20.5質量%、最も好ましくは24.0mol%及び/又は20.0質量%を上限として含有される。TiO成分は、任意の原料形態で含有させることができるが、好ましくは、酸化物(TiO)の形態で導入することが好ましい。
Nbは、TiOと同様に、低比重かつ高屈折率を得るために不可欠な成分である。0.5mol%及び/又は1.0%質量未満では、所望の屈折率を得ることができないが、15.0mol%及び/又は18.0質量%より多く含有すると、分散が大きくなりすぎ、アッベ数=27以上という中分散を維持できなくなる。従って、Nbの含有率は、好ましくは0.5mol%及び/又は1.0質量%以上であり、より好ましくは0.8mol%及び/又は3.0質量%以上であり、最も好ましくは1.0mol%及び/又は5.0質量%を下限とし、好ましくは15.0mol%及び/又は25.0質量%、より好ましくは14.5mol%及び/又は23.0質量%、最も好ましくは14.0mol%及び/又は18.0質量%を上限として含有される。Nb成分は、任意の原料形態で含有させることができるが、好ましくは、酸化物(Nb)の形態で導入することが好ましい。
Laは、高屈折率でありながら分散を小さくする効果があり、アッベ数=27〜35を実現するために、必要不可欠な成分である。0.5mol%及び/又は5.0質量%以下であると、高屈折率かつ中分散を実現できないが、15.0mol%及び/又は16.0質量%を超えると、熔融性が悪くなるばかりでなく、比重が大きくなってしまう。従って、Laの含有率は、好ましくは0.5mol%及び/又は5.0質量%より多く、より好ましくは0.8mol%及び/又は5.5質量%以上であり、最も好ましくは1.0mol%及び/又は/又は6.0質量%を下限とし、好ましくは15.0mol%及び/又は25.0質量%、より好ましくは14.5mol%及び/又は20.0質量%、最も好ましくは14.0mol%及び/又は16.0質量%を上限として含有される。La成分は、任意の原料形態で含有させることができるが、好ましくは、酸化物(La)、硝酸塩及び硝酸塩水和物(La(NOXHO(Xは任意の整数))の形態で導入することが好ましい。
ZrOは、ガラスの安定性を高め、熔融時から冷却する過程で失透発生を抑制する効果が得られるほかに、得られたガラスの化学的耐久性を高める効果があるため、必要不可欠な成分である。0.5mol%及び/又は1.0質量%未満では、十分にガラスの安定性を高めることができないが、10.0mol%及び/又は12.0質量%を超えると、熔融性が悪くなり、均質なガラスが得られない。従って、ZrOの含有率は、好ましくは0.5mol%及び/又は1.0質量%以上であり、より好ましくは0.8mol%及び/又は1.5質量%以上であり、最も好ましくは1.0mol%及び/又は2.0質量%を下限とし、好ましくは10.0mol%及び/又は12.0質量%、より好ましくは9.5mol%及び/又は11.0質量%、最も好ましくは9.0mol%及び/又は10.0質量%を上限として含有される。ZrO成分は、任意の原料形態で含有させることができるが、好ましくは、酸化物(ZrO)の形態で導入することが好ましい。
O(R=Li、Na、K、Cs)は、ガラスの熔融性を高め、成形時のガラス融液の粘性およびガラス転移点を下げる効果が得られるため、必要不可欠な成分である。その合計量が少なすぎるとガラスの熔融性が悪く、生産時により多くの熱エネルギーが必要となってしまい生産コストが高くなってしまうが、その合計量が多すぎると所望の光学恒数範囲を実現できないばかりでなく、得られたガラスの化学的耐久性が著しく悪化し、加えてリヒートプレスなどのガラスを再加熱する工程において、ガラスに乳白・失透が生じる。従って、ROの合計含有率は、好ましくは0.5mol%及び/又は0.1質量%以上であり、より好ましくは0.8mol%及び/又は0.3質量%以上であり、最も好ましくは1.0mol%及び/又は0.5質量%を下限とし、好ましくは25.0mol%及び/又は15.0質量%、より好ましくは24.5mol%及び/又は14.0質量%、最も好ましくは24.0mol%及び/又は13.0質量%を上限として含有される。
以下、ROの各成分の効果と好ましい含有率について記述する。
LiOは、RO成分の中でもガラスの熔融性を最も向上させる成分であるため、組成物の熔融性の難易度によって、任意に添加することが可能である。しかし過剰に含有させると高屈折率を実現できないばかりでなく、得られたガラスのリヒート(再加熱)工程において乳白あるいは結晶析出という不具合が生じるため、その上限値は23.0mol%及び/又は10.0質量%が好ましく、より好ましくは22.0mol%及び/又は9.0質量%、最も好ましくは21.0mol%及び/又は8.0質量%である。LiO成分は、任意の原料形態で含有させることができるが、好ましくは、炭酸塩(LiCO)、硝酸塩(LiNO)の形態で導入することが好ましい。
NaOは、LiOと同様にガラスの熔融性を向上させる効果が高く、組成物の熔融性の難易度によって、任意に添加することが可能である。しかし、過剰に含有させると、高屈折率中分散を実現できず、また化学的耐久性が悪化する。従って、その上限値は15.0mol%及び/又は7.0質量%が好ましく、より好ましくは、14.0mol%及び/又は6.5質量%、最も好ましくは、13.0mol%及び/又は6.0質量%である。NaO成分は、炭酸塩(NaCO)、硝酸塩(NaNO)、弗化物(NaF)、NaSiF、NaAlF、NaCl、NaSO、Na、NaSb・5HOの形態で含有させることができるが、炭酸塩或いは硝酸塩或いは硫酸塩の形態で導入することが好ましい。
Oは、ガラスの熔融性を調整しつつ屈折率やアッベ数を調整できるため、任意に添加することが可能である。しかし過剰に含有させると、高屈折率中分散を実現できないばかりでなく、比重が大きくなる。従って、その上限値は8.0mol%及び/又は5.0質量%が好ましく、より好ましくは7.0mol%及び/又は4.5質量%、最も好ましくは6.0mol%及び/又は4.0質量%である。KO成分は、炭酸塩(KCO)、硝酸塩(KNO)、弗化物(KF)、KSiF、KTIF/HO、KIの形態で含有させることができるが、炭酸塩或いは硝酸塩の形態で導入することが好ましい。
CsOは、KOと同様にガラスの熔融性を調整しつつ屈折率やアッベ数を調整できるため、任意に添加することが可能である。しかし過剰に含有させると、高屈折率中分散を実現できないばかりでなく、比重が大きくなる。従って、その上限値は5.0mol%及び/又は5.0質量%が好ましく、より好ましくは4.5mol%及び/又は4.5質量%、最も好ましくは4.0mol%及び/又は4.0質量%である。CsO成分は、任意の原料形態で含有させることができるが、炭酸塩(CsCO)或いは硝酸塩(CsNO)の形態で導入することが好ましい。
RO(Mg、Ca、Sr、Ba)は、屈折率を高めつつ分散を小さくする効果が得られるため、必要不可欠な成分である。しかしその合計量が少なすぎると、所望の高い屈折率と中分散を実現できないが、その合計量が多すぎると化学的耐久性の悪化や比重の増大を招く。従って、ROの合計含有率は、好ましくは1.0mol%及び/又は3.0質量%以上であり、より好ましくは3.0mol%及び/又は4.0質量%以上であり、最も好ましくは5.0mol%及び/又は5.0質量%を下限とし、好ましくは35.0mol%及び/又は30.0質量%、より好ましくは33.0mol%及び/又は27.0質量%、最も好ましくは31.0mol%及び/又は25.0質量%を上限として含有される。
以下、ROの各成分の効果と好ましい含有率について、記述する。
MgOは、光学恒数を維持しつつガラス生成物の比重を低下させる効果が得られるが、過剰に含有させるとガラスを不安定化し冷却中に結晶が生じる。従って、その上限値は7.0mol%及び/又は5.0質量%が好ましく、より好ましくは、6.0mol%及び/又は4.0質量%、最も好ましくは、5.0mol%及び/又は3.0質量%である。MgO成分は、任意の原料形態で含有させることができるが、酸化物(MgO)、炭酸塩(MgCO)、水酸化物(Mg(OH))の形態で導入することが好ましい。
CaOは、ガラス生成物の比重を低下させかつ分散を小さくする効果が得られるが、過剰に含有させると高屈折率を実現しにくくするため、好ましくない。従って、その上限値は30.0mol%及び/又は15.0質量%が好ましく、より好ましくは、29.0mol%及び/又は14.8質量%、最も好ましくは、28.0mol%及び/又は14.5質量%である。CaO成分は、任意の原料形態で含有させることができるが、炭酸塩(CaCO)或いは弗化物(CaF)の形態で導入することが好ましい。
MgOとCaOの合計量は、31.0mol%及び/又は16.0質量%までとすることが好ましい。それ以上の添加は、所望の光学恒数を実現できなくなるため、好ましくない。従って、本発明においては、より好ましくは30.5mol%及び/又は15.5質量%、最も好ましくは30.0mol%及び/又は15.0質量%を上限として含有される。
SrOは、RO成分の中でも屈折率を高める効果を得られる成分であるが、過剰に含有させるとガラスの比重を大きくさせるため、好ましくない。従って、その上限値は8.0mol%及び/又は10.0質量%が好ましく、より好ましくは、7.5mol%及び/又は9.0質量%、最も好ましくは、7.0mol%及び/又は8.0質量%である。SrO成分は、任意の原料形態で含有させることができるが、硝酸塩(Sr(NO)或いは弗化物(SrF)の形態で導入することが好ましい。
BaOは、RO成分の中でも屈折率を高める効果が最も高いため、本発明のガラス中に含有させることができる。しかし過剰に含有させるとガラスの比重を著しく大きくさせるため、好ましくない。従って、その上限値は20.0mol%及び/又は25.0質量%が好ましく、より好ましくは、19.0mol%及び/又は24.0質量%、最も好ましくは、18.0mol%及び/又は23.0質量%である。BaO成分は、任意の原料形態で含有させることができるが、炭酸塩(BaCO)、硝酸塩(Ba(NO)、硫酸塩(BaSO)、弗化物(BaF)の形態で導入することが好ましい。
は、ガラス形成酸化物の一種であり、適量を添加することによりガラスの熔融性を向上させる効果が得られるため、任意に含有させることができる。しかし、過剰に含有させると化学的耐久性が著しく悪化するばかりでなく、得られたガラスのリヒート工程時において、乳白あるいは結晶析出という不具合を生じるため、その上限値は10.0mol%及び/又は6.0質量%が好ましく、より好ましくは、6.0mol%及び/又は2.0質量%、最も好ましくは、一切含有しないことである。B成分は、HBO、Na、Na・10HOの原料形態で含有させることができるが、HBOの形態で導入することが好ましい。
Alは、ガラス形成酸化物の一種であり、適量を添加することによりガラスの化学的耐久性を著しく向上させる効果がある。しかし、過剰に含有させるとガラスの失透安定性を著しく悪化させるため内部に異物の無いガラスを得ることが難しくなる。従って、その上限値は3.0mol%及び/又は1.0質量%が好ましく、より好ましくは2.5mol%及び/又は0.8質量%、最も好ましくは2.0mol%及び/又は0.5質量%である。Al成分は、任意の原料形態で含有させることができるが、酸化物(Al)、水酸化物(Al(OH))、NaAlFの形態で導入することが好ましい。
ZnOは、ガラスの熔融性を向上させ、かつ、高い屈折率を得られる効果があるため、任意に含有させることができる。しかし、過剰に含有させると得られたガラスのリヒート工程時において、乳白あるいは結晶析出という不具合を誘発する。従って、その上限値は10.0mol%及び/又は10.0質量%が好ましく、より好ましくは、9.0mol%及び/又は8.0質量%、最も好ましくは、8.0mol%及び/又は6.0質量%である。ZnO成分は、任意の原料形態で含有させることができるが、酸化物(ZnO)或いは弗化物(ZnF)の形態で導入することが好ましい。
WOは、ガラスの熔融性を向上させ融液を冷却する際の失透発生を抑制し、かつ高い屈折率を得られる効果があるため、任意に含有させることができる。しかし、過剰に含有させると分散が大きくなりすぎ、所望のアッベ数を実現できないばかりでなく、ガラスの着色が顕著になるため、その上限値は5.0mol%及び/又は5.0質量%が好ましく、より好ましくは4.5mol%及び/又は4.5質量%、最も好ましくは、4.0mol%及び/又は4.0質量%である。WO成分は、任意の原料形態で含有させることができるが、酸化物(WO)の形態で導入することが好ましい。
Biは、WOと同様にガラスの熔融性を向上させ融液を冷却する際の失透発生を抑制し、かつ、高い屈折率を得られる効果があるため、任意に含有させることができる。しかし、過剰に含有させると分散が大きくなりすぎ、所望のアッベ数を実現できないばかりでなく、ガラスの着色が顕著になるため、その上限値は3.0mol%及び/又は5.0質量%が好ましく、より好ましくは、2.5mol%及び/又は4.5質量%、最も好ましくは、2.0mol%及び/又は4.0質量%である。Bi成分は、任意の原料形態で含有させることができるが、酸化物(Bi)の形態で導入することが好ましい。
Gd、Yは、Laと同様に高い屈折率と小さい分散を実現できるため、任意に含有させることができる。しかし過剰に含有させるとガラスの安定性が著しく低下し、内部に異物の無いガラスを得ることが難しくなる。その上限値はそれぞれ3.0mol%及び/又は10.0質量%が好ましく、より好ましくは2.8mol%及び/又は9.0質量%、最も好ましくは2.5mol%及び/又は8.0質量%である。Gd成分及びY成分は、任意の原料形態で含有させることができるが、酸化物(Gd及びY)或いは弗化物(GdF及びYF)の形態で導入することが好ましい。
Taは、高い屈折率を実現できるほかに、ガラス融液を冷却する際の失透発生を抑制する効果が得られるため、任意に含有させることができる。しかし、3.0mol%及び/又は10.0質量%以上を添加すると、分散が大きくなりすぎるほかに、原料が高価であるため安価に生産することが困難となる。従って、その上限値は3.0mol%及び/又は10.0質量%が好ましく、より好ましくは、2.8mol%及び/又は9.0質量%、最も好ましくは、2.5mol%及び/又は8.0質量%である。Ta成分は、任意の原料形態で含有させることができるが、酸化物(Ta)の形態で導入することが好ましい。
Yb、Luは、高い屈折率を得られる効果があるため、任意に含有させることができる。しかし、過剰に含有させるとガラスの安定性が悪化し、内部に異物の無いガラスが得がたくなる他に、原料が高価であるため安価に生産することが困難となる。従って、その上限値は2.0mol%及び/又は5.0質量%が好ましく、より好ましくは、1.8mol%及び/又は4.0質量%、最も好ましくは、1.5mol%及び/又は3.0質量%である。Yb成分及びLu成分は、任意の原料形態で含有させることができるが、酸化物(Yb及びLu)の形態で導入することが好ましい。
TeOは、高い屈折率を実現できるほかに、適量の添加によって、ガラス融液の清澄を促す効果が得られるため、任意に含有させることができる。過剰に含有させるとガラスが着色するため、その上限値は2.0mol%及び/又は3.0質量%が好ましく、より好ましくは、1.8mol%及び/又は2.0質量%、最も好ましくは、1.5mol%及び/又は1.0質量%である。TeO成分は、任意の原料形態で含有させることができるが、酸化物(TeO)の形態で導入することが好ましい。
Sbは、適量の添加によって、ガラス融液の清澄や脱泡を促す効果が得られるため、任意に含有させることができる。しかし過剰に含有させると過度の発泡を生じ製品の内部品質の低下を導くばかりで無く、熔融設備の白金を代表とする耐熱性の高い金属(合金を含む)に悪影響を及ぼす。従ってその上限値は0.5mol%及び/又は2.0質量%が好ましく、より好ましくは0.4mol%及び/又は1.5質量%、最も好ましくは0.3mol%及び/又は1.0質量%である。Sb成分は、任意の原料形態で含有させることができるが、酸化物(Sb及びSb)或いはNaSb・5HOの形態で導入することが好ましい。
F成分は、ガラスの熔融性を高める効果とアッベ数を大きくする効果があるため、上述した各金属元素の一種またはニ種以上の酸化物の一部または全部と置換した弗化物のFとしての合計量で10mol%及び/又は5.0質量%を上限として添加することが可能である。しかし、必要以上に添加すると、所望の光学恒数を実現できなくなるばかりでなく、ガラスの内部品質の悪化や、再加熱試験によるガラス内部の失透が生じるため望ましくない。従って、その上限値は10mol%及び/又は5.0質量%が好ましく、より好ましくは9.0mol%及び/又は4.5質量%、最も好ましくは8.0mol%及び/又は4.0質量%である。F成分は上述した各種酸化物の導入において、原料形態を弗化物にて導入した際に、ガラス中に導入される。
なお本明細書において、フッ素化合物を表す表記「各金属元素の1種または2種以上の酸化物の一部または全部と置換した弗化物のFとしての合計量」とは、本発明のガラス構成成分の原料として使用される酸化物、複合塩、金属弗化物等が熔融時にすべて分解され酸化物へ変化すると仮定した場合に、質量%表記の場合は、当該生成酸化物の総質量に対する実際に含有されるF原子の質量を質量百分率で表したものであり、mol%表記の場合は当該生成酸化物の総モル数に対する実際に含有されるF原子のモル数をモル百分率で表したものである。
成分は、本発明の効果を損なうことない範囲であれば添加してもかまわないが、添加することにより、再加熱によるガラス内部の失透を助長する傾向があるため、上限値を10.0mol%及び/又は5.0質量%とすることが好ましい。最も好ましくは、含有しないことである。P成分は、任意の原料形態で含有させることができるが、Al(PO、Ba(PO、BPO、HPOの形態で導入することが好ましい。
さらに、本発明においては、鉛及び/又はPbO及びAsは、好ましくは0.01mol%及び/又は0.01質量%、より好ましくは0.005mol%及び/又は0.005質量%を上限とし、最も好ましくは不可避な混入を除き一切含有しないことが好ましい。またSnO及びSnOは、好ましくは0.01mol%及び/又は0.01質量%、より好ましくは0.005mol%及び/又は0.005質量%を上限とし、最も好ましくは一切含有しない。
Tiを除く、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、AgおよびMo等の各遷移金属成分は、それぞれを単独または複合して少量含有した場合でも着色してしまい、可視域の特定の波長に吸収を生じさせるため、可視領域の波長を使用する光学ガラスにおいては、実質的に含まないことが好ましい。さらに、Pb、Th、Cd、Tl、As、Os、Be、Seの各成分は、近年有害な化学物資として使用を控える傾向にあり、ガラスの製造工程のみならず、加工工程、及び製品化後の処分に至るまで環境対策上の措置が必要とされるため、環境上の影響を重視する場合には実質的に含まないことが好ましい。
構成11の光学ガラスでは、Bの含有量を質量%で0〜2.0%未満と限定することにより、さらに再加熱試験での失透防止効果及び化学的耐久性向上の効果が得られる。
構成12の光学ガラスでは、NaOの含有量を質量%で0〜3.0%未満と限定することにより、さらに化学的耐久性向上の効果が得られる。
構成13〜17に記載のように、前記構成1〜12のガラスはレンズ・プリズム等の光学素子、反射板、拡散板、波長分離板等の光学基板材料を作成するための母材として有用であり、それらを精密プレス成形により作成する場合は、プリフォームの材料として好適である。
次に本発明の実施例について説明する。なお、下記全ての表において、ガラス構成成分の含有率は全て質量%表記とする。
表1〜7に屈折率(nd)が1.79以上であって、アッベ数(νd)が27以上の光学恒数を有し、再加熱試験においてガラス内部が失透しない光学ガラスを得るための好適な実施例(No.1〜34)の組成と、得られたガラスの屈折率(nd)、アッベ数(νd)、粉末法耐酸性RA、比重(D)、再加熱試験合否を示す。
また、表8及び9に公知の光学ガラスの比較例(No.A〜J)の各種物性地及び評価結果を示す。ここで比較例A〜Dは前述の特開昭59−50048号公報の実施例2、35、39、40を示す。比較例E〜Gは、特開2002−87841号公報の実施例16、34、41を示す。比較例HおよびIは、特開平3−5340号公報の実施例1及び7を示す。比較例Jは、特開2004−18371の実施例4を示す。
粉末法耐酸性(RA)は、日本光学硝子工業会規格「光学ガラスの化学的耐久性の測定方法(粉末法)」JOGIS06−1999に基づき、得られたガラスを粒度425〜600μmに破砕し、破砕したガラス試料を比重グラムとり、白金かごの中に入れ、白金かごを0.01N硝酸水溶液の入った石英ガラス製丸底フラスコに入れて、沸騰水浴中で60分間処理した後、処理後のガラス試料の減量率(%)を算出して、減量率が0.05%未満の場合を級1、減量率が0.05〜0.10%未満の場合を級2、減量率が0.10〜0.25%未満の場合を級3としたものであり、級の数が小さいほど、ガラスの耐酸性が優れていることを意味する。
また、再加熱試験は、横幅および厚さが15mmで長さが30mmの角柱としたガラス試料を、耐火物上に載せて電気炉に入れて再加熱し、常温から150分で各ガラス試料の転移温度(Tg)より150℃高い温度まで昇温し、その温度で30分間保温した後、常温まで降温し、炉外に取り出し、内部を観察できるよう対向する二面を研磨したガラス試料を目視観察する方法で行い、ガラスに乳白および失透が認められず無色透明なものを○とし、乳白または失透が認められたものを×として、再加熱試験結果を示した。
なお、下記実施例に使用した本発明の光学ガラスのガラス転移温度は550〜700℃の範囲内である。
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表1〜に記載の本発明の実施例のガラスは、いずれも酸化物、炭酸塩、硝酸塩、弗素化合物、水酸化物、メタ燐酸化合物等の通常の光学ガラス原料を用いて所定の割合で秤量混合した後、白金ルツボ等に投入し、ガラス組成の溶融の難易度に応じて1200〜1400℃の温度で3〜4時間溶融し、撹拌均質化した後、適当な温度に下げてから金型等に鋳込み徐冷することにより得られた。
表1〜に示したとおり、本発明の好ましい実施例ではいずれも、所望の光学恒数を実現しつつ、化学的耐久性に優れ、再加熱試験を実施しても失透がないことが分かった。一方、表及びに示した比較例では、比較例A〜Dおよび比較例Jはガラス比重が大きく、Y≧0.175X+1.137の関係式を満たさず、製品重量の軽量化の観点で劣るものであった。また、比較例BおよびE〜Gは、再加熱試験によってガラス内部に失透を確認し、リヒートプレス加工が困難であることが分かった。また、比較例H〜Jは耐酸性が2および3であり、化学的耐久性が乏しかった。
以上、本発明を例示の目的で詳細に説明したが、本実施例はあくまで例示の目的のみであって、本発明の思想及び範囲を逸脱することなく多くの改変を当業者により成し得ることが理解されよう。

Claims (15)

  1. 屈折率(nd)が1.79以上、アッベ数(νd)が27以上32.9以下の範囲の光学恒数を有し、
    質量%で、
    SiO2 20.0〜35.0 %
    TiO2 1.0〜21.0%未満
    Nb25 1.0〜25%未満
    La23 5.0〜25%未満
    ZrO 1.0〜12.0%
    2O(R=Li,Na,K,Cs) 0.1〜15%未満
    として、LiO 0.0〜10.0%
    Na2O 0.0〜7.0%未満
    2O 0.0〜5.0%
    Cs2O 0.0〜5.0%
    及び
    RO(R=Mg、Ca、Sr、Ba) 3.0 〜 30%未満
    として、MgO 0.0 〜 5.0%
    CaO 0.0 〜 15.0%未満
    SrO 0.0 〜 10.0%
    BaO 0.0 〜 25%未満
    但し、MgO+CaO 0.0 〜 16.0%未満
    0〜2%未満
    を含有し、
    比重(D)が3.20以上のガラスであって、再加熱試験においてガラス内部が失透しないことを特徴とする該ガラス。
  2. 粉末法による化学的耐久性(粉末法耐酸性:RA)がクラス1である請求項1に記載のガラス。
  3. SiO、TiO、Laを含有し、かつ、質量%における成分含有比 B/SiO=0〜0.5を満たす成分構成のガラスであって、屈折率(nd)が1.79以上、アッベ数(νd)が27〜35の範囲の光学恒数を有し、屈折率(nd)をY、ガラス比重をXとしたとき、Y≧0.175X+1.137の関係を満たす請求項1記載のガラス。
  4. 請求項3に記載のガラスにおいて、ΣROが質量%で0.1%〜15%未満であり、ガラスを再加熱してガラス転移温度(Tg)よりも150℃高い温度域で30分間保温してもガラス内部が乳白・失透しないことを特徴とするガラス。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のガラスであって、比重(D)が3.20〜4.10であることを特徴とするガラス。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のガラスであって、質量%の成分含有比(BaO+SrO)/(TiO+Nb)<0.80であることを特徴とするガラス。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のガラスであって、質量%の成分含有比(SiO+Al)/ΣRO>2.2であることを特徴とするガラス。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載のガラスであって、mol%で
    SiO 30.0 〜 48.0%
    TiO 3.0 〜 25.0%
    La 0.5 〜 15.0%
    を含有するガラス
  9. 屈折率(nd)1.79〜1.88、アッベ数(νd)27〜35の範囲の光学恒数を有し、mol%で、
    SiO 30.0 〜 48.0%
    TiO 3.0 〜 25.0%
    Nb 0.5 〜 15.0%
    La 0.5 〜 15.0%
    ZrO 0.5 〜 10.0%
    O(R=Li、Na、K、Cs) 0.5 〜 25.0%
    として、LiO 0.0 〜 23.0
    NaO 0.0 〜 15.0
    O 0.0 〜 8.0
    CsO 0.0 〜 5.0%
    及び
    RO(R=Mg、Ca、Sr、Ba) 1.0 〜 35.0%
    として、MgO 0.0 〜 7.0
    CaO 0.0 〜 30.0
    SrO 0.0 〜 8.0
    BaO 0.0 〜 20
    但し、MgO+CaO 0.0 〜 31.0%
    並びに
    0.0 〜 10.0%
    Al 0.0 〜 3.0%
    ZnO 0.0 〜 10.0%
    WO 0.0 〜 5.0%
    Bi 0.0 〜 3.0%
    Gd 0.0 〜 3.0%
    0.0 〜 3.0%
    Ta 0.0 〜 3.0%
    Yb 0.0 〜 2.0%
    Lu 0.0 〜 2.0%
    TeO 0.0 〜 2.0%
    Sb0.0 〜 0.5%
    の各成分を含み、上記各金属元素の1種または2種以上の酸化物の一部または全部と置換した弗化物のFとしての合計量 0〜10%を含有し、B/SiO=0〜0.5である請求項1〜8のいずれか1項に記載のガラス。
  10. 請求項1〜に記載のガラスであって、質量%でNaO 0〜3.0%未満のガラス。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載のガラスを母材とするレンズ・プリズム等の光学素子。
  12. 請求項1〜10のいずれか1項に記載のガラスをリヒートプレス加工して作成するレンズ・プリズム等の光学素子。
  13. 請求項1〜10のいずれか1項に記載のガラスを母材とする反射板・拡散板・波長分離板などの光学基板材料。
  14. 請求項1〜10のいずれか1項に記載のガラスで作成した光学素子および光学基板材料を使用するカメラ・プロジェクタなどの光学機器。
  15. 請求項1〜10のいずれか1項に記載のガラスからなる精密プレス成形用プリフォーム。
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