JP4657867B2 - マイクロリアクター及びマイクロリアクターシステム - Google Patents

マイクロリアクター及びマイクロリアクターシステム Download PDF

Info

Publication number
JP4657867B2
JP4657867B2 JP2005279781A JP2005279781A JP4657867B2 JP 4657867 B2 JP4657867 B2 JP 4657867B2 JP 2005279781 A JP2005279781 A JP 2005279781A JP 2005279781 A JP2005279781 A JP 2005279781A JP 4657867 B2 JP4657867 B2 JP 4657867B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
microreactor
solution
piezoelectric vibrator
branch path
pump
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005279781A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007093266A (ja
Inventor
三七男 山本
正隆 新荻
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Instruments Inc
Original Assignee
Seiko Instruments Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Instruments Inc filed Critical Seiko Instruments Inc
Priority to JP2005279781A priority Critical patent/JP4657867B2/ja
Publication of JP2007093266A publication Critical patent/JP2007093266A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4657867B2 publication Critical patent/JP4657867B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Sampling And Sample Adjustment (AREA)

Description

本発明は、生化学物質を固定化し、それに特異的に吸着あるいは結合する酵素、抗体、たんぱく質、ホルモン、糖鎖、化合物などの化学物質を測定するためのディスポーサブル型マイクロチップを備えて化学物質の測定を行うマイクロリアクター及びマイクロリアクターシステムに関する。
近年、Lab−on−a−chip、バイオマイクロチップ、あるいはマイクロリアクターなどと称される、バイオ検査用マイクロリアクター及びこれを備えたマイクロリアクターシステムの開発が盛んになってきている。これらのマイクロリアクターは、コンパクトで安価なため、例えば家庭内で人の健康状態を少量の検体で定期的に検査したりすることが可能である。また、ディスポーサブルが前提であるため、コンタミなどの心配もなく手軽に検査することが可能である。このマイクロリアクターに反応物質の質量を直接測定することのできるセンサとして、特許文献1に記載されているQCMバイオセンサを組み込んだもの、非特許文献1及び2に記載されている表面プラズモン共鳴(SPR:Surface Prasmon Resonance)現象を利用して検知するものなど、様々な方式が検討されている。
QCMバイオセンサを用いる場合、水晶振動子の電極上での反応物質の吸着・結合による質量変化を水晶振動子の発振周波数シフトを利用して測定することができる。QCMバイオセンサの一例として、例えば特開2003−307481号公報(図6)に記載されているが、これを図6に示す。この図6に示すように、サンプル溶液103に含まれる分析対象のみを捕獲する感応膜を固定化した検出用チャネル101と、その近傍に配置した感応膜が無い補正用チャネル102とが複数形成されたQCMバイオセンサ100を設けることにより、両チャネル101、102の電気的特性の変化を利用して、サンプル溶液103の粘度及び密度に影響されずに反応の過程を逐次モニタできるといった方式が提案されている。
さらに、上述したQCMバイオセンサをフローセル構造やマイクロリアクターに組み込んだ場合、シリンジポンプやロータリーポンプなどの送液手段を用いて、サンプル溶液をフローさせることによって、サンプル溶液をフローさせない従来の方式(ウェル型セル構造)よりも反応速度を速くすることができるため、一定量のサンプル溶液における反応全体のリアルタイム測定が短時間で可能である。このとき、フローさせるサンプル溶液の流速の変動をできるだけ抑えて反応を安定して測定するために、サンプル溶液の流れは、シリンジポンプやローラーポンプなどの送液手段を定速駆動させることによって、一定の流速に近い状態にしている。
特開2003−307481号公報 森本香織、「プラズモン共鳴分析タイプの分析装置」、臨床検査、株式会社医学書院、2003年10月、vol.47,no.11,2003年増刊号,p.1319〜1327 永田和宏、半田宏、「生体物質相互作用のリアルタイム解析実験法」、シュプリンガー・フェアラーク東京株式会社、1998年11月
しかしながら、上述したようなQCMバイオセンサをフローセル構造やマイクロリアクターに組み込む方式では、サンプル溶液の密度及び粘度の補正と短時間での測定とが可能であるが、サンプル溶液に含まれる反応物質の結合定数や解離定数などの反応速度に関するアフィニティー特性を正確に計測するために、フローさせるサンプル溶液の流速を一定にしなければならないという問題があった。
そこで本発明は、上記課題を解決するために、サンプル溶液の流速を一定にすることで、反応速度を一定にして、サンプル溶液に含まれる反応物質の結合定数や解離定数などの反応速度に関する測定を可能とするマイクロリアクター及びマイクロリアクターシステムを提供することを目的とするものである。
本発明のマイクロリアクターは、反応槽と、該反応槽に溶液が流入する流入流路と、前記反応槽から前記溶液が流出する流出流路とを有し、前記溶液中に含まれる第1の化学物質が前記反応槽内に固定された第2の化学物質に捕獲される捕獲量を測定するマイクロリアクターにおいて、共振周波数を測定する共振周波数測定手段に接続される電極を表面と裏面に有する平板状の圧電振動子と、前記流入流路から分岐して前記圧電振動子の前記表面に連通する第1の分岐路と、前記流出流路から分岐して前記圧電振動子の前記裏面に連通する第2の分岐路とからなり、前記圧電振動子の前記共振周波数を測定することにより、前記溶液が前記第1の分岐路を介して前記圧電振動子に与える圧力と前記第2の分岐路を介して前記圧電振動子に与える圧力との圧力差を検出する圧力検出手段を有することを特徴とするものである。
また、本発明のマイクロリアクターシステムは、前記マイクロリアクターと、前記流路に接続されて前記マイクロリアクターに前記溶液を送液する送液手段と、前記圧電振動子を介して前記共振周波数を測定することにより前記圧力差を測定し、測定した結果に基づいて、前記溶液の流速あるいは流量が一定になるように前記送液手段を駆動制御する制御回路部とを備えることを特徴とするものである。
本発明によると、圧電振動子からの共振周波数の変化から反応槽前後を流れる流体の圧力差を検知することにより、検出部回路がサンプル溶液の流速あるいは流量を測定し、送液手段にフィードバックすることで、計測中のサンプル溶液の流速あるいは流量を制御して、サンプル溶液に含まれる反応物質の反応速度を一定にすることができるため、様々なバイオ反応をリアルタイムで計測して、反応物質の結合定数や解離定数といったアフィニティー特性を容易に測定することが可能となる。
(実施の形態の概要)
マイクロリアクター1内に形成された反応槽2の出入り口の圧力差を測定し、常に圧力差が一定となるように送液ポンプを制御する。圧力差を測定するための構造として、反応槽2の出入り口近傍から圧力を取り出すように第1の分岐路8と第2の分岐路9を接続し、これら分岐路の片端は圧電振動子10の表裏に連通する形となっており、第1の分岐路8と第2の分岐路9の流路内圧差が圧電振動子10に応力として作用し、この応力によって変化する共振周波数を測定することにより圧力差を測定する。
(実施の形態の詳細)
以下、本発明について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の実施の形態により本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明のマイクロリアクター1の構成を説明する図であり、図1(a)はマイクロリアクター1の模式的平面図、図1(b)はマイクロリアクター1の圧力検出手段12の断面図(図1(a)中A−A'断面)である。
マイクロリアクター1の基部は樹脂基板7からなる。樹脂基板7は、シリコンゴムの一種であるPDMS(ポリジメチルシロキサン)に凹部を形成し、これを積層して張り合わせた構造となっている。そして、図1(a)に示すように、圧力検出手段12では凹部に挟み込まれるように圧電振動子10が設置されている。圧電振動子10は水晶振動子を用い、両面には発振用の電極11が配置されている。この電極11は圧電振動子10の共振周波数を測定する共振周波数測定手段に接続されている。また、凹部は図1(b)に示すような溶液供給口5、反応槽2への流入流路3、流出流路14、溶液排出口4、第1の分岐路8及び第2の分岐路9を形成する。
一例として、溶液供給口5と溶液排出口4は直径約3mm、流入流路3と流出流路14は幅約300μm、深さ50μmに作製した。また、反応槽2は最大幅が6mmとなるように作製した。そして、圧力検出手段12に通じる第1の分岐路8及び第2の分岐路9は幅を50μm以下に、圧力検出手段12のサイズは最大3mm□に製作した。また、樹脂基板7の凹部は溶液を均一に流すために、表面を親水化処理コーティング処理を行った。ただし、圧力検出手段12に接続された第1の分岐路8及び第2の分岐路9は流路内の表面に親水化処理コーティングを施さず疎水の状態を保持している。ここでは疎水性の材質をもつ樹脂を用いてマイクロリアクターを形成したために、第1の分岐路、第2の分岐路以外の流路に親水化処理を行ったが、親水性の素材(例えばガラス)を用いてマイクロリアクターを作る場合は、第1の分岐路、第2の分岐路に溶液が流れ込まないように、図1(a)に横線で示した分岐路の分岐部近傍に疎水化処理を施し、疎水領域50を形成しても良い。
そして、反応槽2には生化学物質の吸着・結合反応を測定するために反応槽底面の一部にQCMバイオセンサ6を配置している。QCMバイオセンサ6の電極や配線は図1(a)では省略している。本実施の形態1ではバイオセンサとしてQCMバイオセンサを用いた。
本実施の形態1のマイクロリアクターシステムの構成について図2を参照して説明する。上述したマイクロリアクター1の溶液排出口4は、チューブ15を介して廃液タンク16及びポンプ17(送液手段)に接続されている。また、そのポンプ17の駆動制御を行うための制御回路部18(制御手段)が、ポンプ17と電気的に接続されている。制御回路部18は、圧力検出手段12内部にある圧電振動子10に形成された電極11からの電気信号(共振周波数信号13)の変化に伴って変化する圧電振動子10の共振周波数を測定する共振周波数測定手段を有しており、また、共振周波数測定手段からの出力を受けることによってポンプ17の駆動電圧(制御信号19)を制御する駆動回路などで構成されている。
ポンプ17は、一般的なロータリーポンプやダイヤフラムポンプでよく、動力としては、電磁、圧電、静電など様々なアクチュエータなどで構成されている。例えば、電磁方式のDCモータであれば電圧を変動させることで送液に使用される圧力を可変することができるし、静電もまた同様に電圧により制御が可能である。また圧電アクチュエータの場合、制御パルスの周波数やその電圧を可変させ同様に圧力を変化させることができる。これらの駆動回路は、使用するポンプ17に応じて構成すればよく、公知であるトランジスタやロジックICで容易に構成することができる。また、QCMバイオセンサの駆動・検出用回路は図中では省略している。
次に圧力検出手段12の検出原理について図3を用いて説明する。マイクロリアクター1の溶液供給口5から送液された溶液は、親水化処理された流路内を流れて溶液排水口4に到達する。このとき、溶液は流入流路3に形成された第1の分岐路8との分岐点及び、流出流路14に形成された第2の分岐路9との分岐点を通過するが、これらの分岐路は疎水である上に流路終端が圧電振動子10によって閉口されているため内部に溶液が入っていかない。従って、空気が残留した状態となる。マイクロリアクター1内の溶液位置を図3(a)斜線部に示す。そして、反応槽2に流れ込む直前の流水圧は、第1の分岐路8の空気を介して圧電振動子10の表面に伝わる。さらに、反応槽2から流れ出た直後の流水圧は、第2の分岐路9の空気を介して圧電振動子10の上記表面とは反対側の裏面に伝わる。
ここで、溶液が流れているため反応槽2の前後では圧力差が生じており、この圧力差は圧電振動子10の表裏に伝わるため、圧電振動子10に差圧分の微小な応力が加わる(図3(b))。圧電振動子10が共振しているときに応力が加わると共振周波数がシフトすることが知られており、本発明の圧力検出手段12では、溶液の流れを発生させている圧力差を、圧電振動子10の共振周波数変動として計測する原理である。
次に、本実施例のマイクロリアクターシステムを例えば抗原―抗体反応に応用する場合の動作について図面を参照しながら説明する。
まず、QCMバイオセンサ6の表面に、SAM膜41を介して抗体42を修飾しておく(図4(a))。次に、リン酸などの緩衝液を溶液供給口5にピペットを用いて滴下し、ポンプ17を動作させると、マイクロリアクター1内部は負圧となり、溶液供給口5に滴下した緩衝液は流入流路3を通り反応槽2へと送られる。そして、流出流路14を経て溶液排出口4から廃液タンク16に排出される。
この状態で、ポンプ17の駆動速度(制御信号19)を変えながら、緩衝液の流量をフローメーターなどによって測定する。例えば、ポンプ17の動力として上述したDCモータを使用する場合、駆動電圧(制御信号19)と流量との関係を求めることができる。
そして、流量によって圧力検出手段12内部にある圧電振動子10に形成された電極11からの共振周波数信号13が変化するので、この共振周波数信号13の変動と流量変化との関係も測定しておく。これらの測定を行なった後、ポンプ17を動作させた状態で、抗原43を含むサンプル溶液を流体供給口5にピペットを用いて20μL滴下した後、先に求めた駆動電圧(制御信号19)と流量との関係を用いて、例えば、サンプル溶液の流量が1μL/minになるような駆動電圧(制御信号19)でポンプ17を動作させ、サンプル溶液の送液を行なう。
このとき、抗原43を含むサンプル溶液の送液に流速や流量の変化が起こると、圧力検出手段12内部にある圧電振動子10に形成された電極11からの共振周波数信号13が変動する。この共振周波数信号13は制御回路部18に送られ、制御回路部18は先に求めた共振周波数信号13の変動と流量変化との関係を用いて、共振周波数信号13が一定なるように、駆動電圧(制御信号19)を可変させながらポンプ17を動作させる。この結果、ポンプ17は流量1μL/minを保持し続ける。そして、サンプル溶液中の抗原43はQCMバイオセンサ表面に固定化されている抗体42と結合反応(抗原―抗体反応)を生じて捕獲される(図4(b)参照)。
このように、本実施の形態1では、圧力検出手段12内部にある圧電振動子10に形成された電極11からの共振周波数信号13によってフィードバック制御を行い、容易に送液の流速・流量を高精度に制御することができる。したがって、一定濃度のサンプル溶液であれば、抗原―抗体反応をリアルタイムで計測でき、反応の定量化だけではなく結合定数や解離定数などの反応速度に関するアフィニティー特性をも計測することが可能となる。
例えば、ポンプ17の圧力を制御せずに一定にした場合、抗原43を含むサンプル溶液の送液中の残量によって、流入流路3、反応槽部2、流出流路14内の流路抵抗が変化してしまい、サンプル溶液の送液開始時と終了時での流速は大きく変化してしまうが、上述したように圧力検出手段12からの信号を受けてポンプ17を制御してサンプル溶液の流速が一定になるような構成としているため、サンプル溶液の残量による影響を受けることなく計測が可能である。また、本実施の形態1では抗原―抗体反応に関して述べたが、DNAのハイブリダイゼーション反応、蛋白質の結合、酵素反応など様々な生化学反応に用いることができる。
また、本実施の形態1ではバイオセンサにQCMバイオセンサを用いたが、光を利用したSPRバイオセンサを用いても構わない。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2のマイクロリアクターシステムの構成について、図5を参照して説明する。マイクロリアクター1は実施の形態1に使用したものと同様のものを用いている。マイクロリアクター1の溶液供給口5はチューブ20を介してポンプ17(送液手段)に接続され、マイクロリアクター1の溶液排出口4はチューブ20を介して廃液タンク16に接続されている。また、そのポンプ17の駆動制御を行うための制御回路部18(制御手段)が、ポンプ17と電気的に接続されている。制御回路部18は、圧力検出手段12内部にある圧電振動子10に形成された電極11からの電気信号(共振周波数信号13)の変化によってポンプ17の駆動電圧(制御信号19)を可変させて発生させるための駆動回路などで構成されている。
ポンプ17は、一般的なロータリーポンプやダイヤフラムポンプでよく、動力としては、電磁、圧電、静電など様々なアクチュエータなどで構成されている。例えば、電磁方式のDCモータであれば電圧を変動させることで送液に使用される圧力を可変することができるし、静電もまた同様に電圧により制御が可能である。また圧電アクチュエータの場合、制御パルスの周波数やその電圧を可変させ同様に圧力を変化させることができる。これらの駆動回路は、使用するポンプ17に応じて構成すればよく、公知であるトランジスタやロジックICで容易に構成することができる。また、QCMバイオセンサの駆動・検出用回路は図中では省略している。
次に、実施形態2のマイクロリアクターシステムを、例えば抗原―抗体反応に応用する場合の動作について説明する。まず、実施の形態1と同様に、QCMバイオセンサ6の表面にSAM膜41を介して抗体42を修飾した後、抗原―抗体反応の測定前に緩衝液を用いてポンプ17の駆動速度(制御信号19)と流量の関係及び、圧力検出手段12内部にある圧電振動子10に形成された電極11からの共振周波数信号13と流量変化の関係を測定しておく。
その後、ポンプ17を動作させた状態で、抗原43を含むサンプル溶液をポンプ17に接続されたチューブ20に20μL供給した後、先に求めた駆動電圧(制御信号19)と流量との関係を用いて、サンプル溶液の流量が1μL/minになるような駆動電圧(制御信号19)でポンプ17を動作させ、サンプル溶液の送液を行なう。
このとき、抗原43を含むサンプル溶液の送液に流速や流量の変化が起こると、圧力検出手段12内部にある圧電振動子10に形成された電極11からの共振周波数信号13が変動する。この共振周波数信号13は制御回路部18に送られ、制御回路部18は先に求めた共振周波数信号13の変動と流量変化との関係を用いて、共振周波数信号13が一定なるように、駆動電圧(制御信号19)を可変させながらポンプ17を動作させる。この結果、ポンプ17は流量1μL/minを保持し続ける。そして、サンプル溶液中の抗原43はQCMバイオセンサ表面に固定化されている抗体42と結合反応(抗原―抗体反応)を生じて捕獲される。
このように、実施の形態2のマイクロリアクターシステムにおいても、一定濃度のサンプル溶液であれば、抗原―抗体反応をリアルタイムで計測でき、反応の定量化だけではなく結合定数や解離定数などの反応速度に関するアフィニティー特性をも計測可能である。
本実施の形態でも実施の形態1と同様に、例えば、ポンプ17の圧力を制御せずに一定にした場合、抗原43を含むサンプル溶液の送液中の残量によって、流入流路3、反応槽部2、流出流路14内の流路抵抗が変化してしまい、サンプル溶液の送液開始時と終了時での流速は大きく変化してしまうが、上述したように圧力検出手段12からの信号を受けてポンプ17を制御してサンプル溶液の流速が一定になるような構成としているため、サンプル溶液の残量による影響を受けることなく計測が可能である。また、本実施の形態1では抗原―抗体反応に関して述べたが、DNAのハイブリダイゼーション反応、蛋白質の結合、酵素反応など様々な生化学反応に用いることができる。
また、本実施の形態ではバイオセンサにQCMバイオセンサを用いたが、光をもちいたSPRバイオセンサを用いても構わない。
本実施の形態と実施の形態1との違いはポンプ17の配置が異なっている点にあり、本実施の形態では実施の形態1に示すような吸引方式ではなく加圧方式となっている。よってポンプ17は、シリンジポンプなどの公知のものを使用することができる。実施の形態1の吸引方式が空気圧を利用するのに対して、本実施の形態の方式では、溶液その物を送り出す方式となるため、タイムラグが少なく、実施の形態1以上に、容易に送液の精度を高めることが可能である。
本発明のマイクロリアクターの説明図であり、(a)は模式的平面図、(b)は圧力検出手段のA−A’断面図である。 本発明の実施の形態1のマイクロリアクターシステムのブロック構成図である。 本発明のマイクロリアクターの検出原理を説明する説明図であり、(a)は模式的平面図、(b)は圧力検出手段のA−A’断面図である。 本発明のマイクロリアクターの動作を示す説明図であり、(a)は抗体を固定した状態、(b)は抗原を送液している状態である。 本発明の実施の形態2のマイクロリアクターシステムのブロック構成図である。 従来のQCMバイオセンサの構造を示す説明図であり、(a)は上面図、(b)はB−B´断面図である。
符号の説明
1 マイクロリアクター
2 反応槽
3 流入流路
4 溶液排出口
5 溶液供給口
6 QCMバイオセンサ
7 樹脂基板
8 第1の分岐路
9 第2の分岐路
10 圧電振動子
11 電極
12 圧力検出手段
13 共振周波数信号
14 流出流路
15 チューブ
16 廃液タンク
17 ポンプ
18 制御回路部
19 制御信号
20 チューブ
41 SAM膜
42 抗体
43 抗原
50 疎水領域
100 QCMセンサ
101 検出用チャネル
102 補正用チャネル
103 サンプル溶液

Claims (5)

  1. 反応槽と、
    前記反応槽に溶液が流入する流入流路と、
    前記反応槽から前記溶液が流出する流出流路とを有し、
    前記溶液中に含まれる第1の化学物質が前記反応槽内に固定された第2の化学物質に捕獲される捕獲量を測定するマイクロリアクターにおいて、
    共振周波数を測定する共振周波数測定手段に接続される電極を表面と裏面に有する平板状の圧電振動子と、
    前記流入流路から分岐して前記圧電振動子の前記表面に連通する第1の分岐路と、
    前記流出流路から分岐して前記圧電振動子の前記裏面に連通する第2の分岐路とからなり、
    前記圧電振動子の前記共振周波数を測定することにより、前記溶液が前記第1の分岐路を介して前記圧電振動子に与える圧力と前記第2の分岐路を介して前記圧電振動子に与える圧力との圧力差を検出する圧力検出手段と、
    前記流入流路または前記流出流路に前記溶液を送液する送液手段と、
    前記圧力検出手段による検出結果に基づいて、前記溶液の流速あるいは流量が一定になるように前記送液手段を駆動制御する制御回路部とを有することを特徴とするマイクロリアクター。
  2. 前記圧電振動子が、水晶振動子であることを特徴とする請求項1に記載のマイクロリアクター。
  3. 前記第1の分岐路と第2の分岐路は前記流入流路または前記流出流路内の表面全体または一部に疎水領域を有することを特徴とする請求項1に記載のマイクロリアクター。
  4. 前記送液手段は、前記マイクロリアクターの前記流入流路に接続され、前記マイクロリアクターに前記溶液を送液する加圧方式のポンプであることを特徴とする請求項に記載のマイクロリアクター
  5. 前記送液手段は、前記マイクロリアクターの前記流出流路に接続され、前記マイクロリアクターから前記溶液を吸引する吸引方式のポンプであることを特徴とする請求項に記載のマイクロリアクター
JP2005279781A 2005-09-27 2005-09-27 マイクロリアクター及びマイクロリアクターシステム Expired - Fee Related JP4657867B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005279781A JP4657867B2 (ja) 2005-09-27 2005-09-27 マイクロリアクター及びマイクロリアクターシステム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005279781A JP4657867B2 (ja) 2005-09-27 2005-09-27 マイクロリアクター及びマイクロリアクターシステム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007093266A JP2007093266A (ja) 2007-04-12
JP4657867B2 true JP4657867B2 (ja) 2011-03-23

Family

ID=37979177

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005279781A Expired - Fee Related JP4657867B2 (ja) 2005-09-27 2005-09-27 マイクロリアクター及びマイクロリアクターシステム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4657867B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5641184B2 (ja) * 2007-09-10 2014-12-17 日本電気株式会社 マイクロチップの試料処理装置
JP2009229353A (ja) * 2008-03-25 2009-10-08 Seiko Epson Corp 気体センサデバイス及び気体センサシステム
EP2284542A1 (en) * 2008-04-09 2011-02-16 ARKRAY, Inc. Liquid delivery control method and liquid delivery control system
JP5706393B2 (ja) * 2009-03-20 2015-04-22 アッタナ アクチボラゲット その表面上に固定化細胞を含む質量応答センサーおよびそのセンサーを利用したリガンド結合の検出方法
EP2722663B1 (en) * 2011-06-14 2019-05-01 Konica Minolta, Inc. Sensor chip used in specimen detection device and specimen detection device using sensor chip
JP2014006227A (ja) * 2012-06-27 2014-01-16 Tokyo Rika Kikai Kk 流量測定装置及び流量測定方法

Citations (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS554559A (en) * 1978-06-27 1980-01-14 Meisei Electric Co Ltd Pressure sensor using crystal vibrator
JPS614934A (ja) * 1984-06-08 1986-01-10 ボーグ・ワーナー・コーポレーシヨン 差圧センサー組立て体
JPH10185929A (ja) * 1996-11-25 1998-07-14 Vermes Mikrotechnik Gmbh 液体試料の自動連続分析のための装置
JP2002005771A (ja) * 2000-06-26 2002-01-09 Nippon Flow Cell Kk 変動圧力センサ
JP2003531018A (ja) * 2000-04-14 2003-10-21 ナノストリーム・インコーポレイテッド マイクロ流体システムにおける流体インピーダンス
JP2003307481A (ja) * 2002-04-17 2003-10-31 Canon Inc マルチチャネルバイオセンサ
JP2004226412A (ja) * 2003-01-23 2004-08-12 Steag Microparts Gmbh 液体を計量するための微量流体装置
JP2005098806A (ja) * 2003-09-24 2005-04-14 Olympus Corp 生体関連物質の反応装置
JP2005106740A (ja) * 2003-10-01 2005-04-21 Olympus Corp 試料注入方法及びマイクロデバイス
JP2005134187A (ja) * 2003-10-29 2005-05-26 Aida Eng Ltd マイクロチップの微細流路における液体送液方法
JP2006223967A (ja) * 2005-02-16 2006-08-31 Hitachi Ltd 反応システム
JP2007511744A (ja) * 2003-05-21 2007-05-10 サントル・ナシヨナル・ド・ラ・ルシエルシエ・シヤンテイフイツク・(セ・エーヌ・エール・エス) マイクロ流体装置
JP2009063590A (ja) * 2001-03-19 2009-03-26 Gyros Patent Ab 反応可変要素の特徴付け

Patent Citations (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS554559A (en) * 1978-06-27 1980-01-14 Meisei Electric Co Ltd Pressure sensor using crystal vibrator
JPS614934A (ja) * 1984-06-08 1986-01-10 ボーグ・ワーナー・コーポレーシヨン 差圧センサー組立て体
JPH10185929A (ja) * 1996-11-25 1998-07-14 Vermes Mikrotechnik Gmbh 液体試料の自動連続分析のための装置
JP2003531018A (ja) * 2000-04-14 2003-10-21 ナノストリーム・インコーポレイテッド マイクロ流体システムにおける流体インピーダンス
JP2002005771A (ja) * 2000-06-26 2002-01-09 Nippon Flow Cell Kk 変動圧力センサ
JP2009063590A (ja) * 2001-03-19 2009-03-26 Gyros Patent Ab 反応可変要素の特徴付け
JP2003307481A (ja) * 2002-04-17 2003-10-31 Canon Inc マルチチャネルバイオセンサ
JP2004226412A (ja) * 2003-01-23 2004-08-12 Steag Microparts Gmbh 液体を計量するための微量流体装置
JP2007511744A (ja) * 2003-05-21 2007-05-10 サントル・ナシヨナル・ド・ラ・ルシエルシエ・シヤンテイフイツク・(セ・エーヌ・エール・エス) マイクロ流体装置
JP2005098806A (ja) * 2003-09-24 2005-04-14 Olympus Corp 生体関連物質の反応装置
JP2005106740A (ja) * 2003-10-01 2005-04-21 Olympus Corp 試料注入方法及びマイクロデバイス
JP2005134187A (ja) * 2003-10-29 2005-05-26 Aida Eng Ltd マイクロチップの微細流路における液体送液方法
JP2006223967A (ja) * 2005-02-16 2006-08-31 Hitachi Ltd 反応システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007093266A (ja) 2007-04-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4593451B2 (ja) マイクロリアクターシステム及び送液方法
JP4602162B2 (ja) マイクロチップシステム
JP4543986B2 (ja) マイクロ総合分析システム
JP4407271B2 (ja) チップ、反応分析装置、反応分析方法
JP4657867B2 (ja) マイクロリアクター及びマイクロリアクターシステム
JP2005156526A (ja) カンチレバーセンサ型分析システムとその製造方法並びにこれを利用した物質感知方法、極微細物質感知方法、生体物質感知方法及び液体の粘度と密度測定方法
JP4682874B2 (ja) マイクロリアクタ
EP2282190A1 (en) Flow cell and liquid delivery method
US9931630B2 (en) Autonomous and programmable sequential flow of solutions in capillary microfluidics
JP4881115B2 (ja) マイクロリアクター及びマイクロリアクターシステム
EP1688179B1 (en) Dissociation constant measuring apparatus
JP4687413B2 (ja) マイクロチップにおける2種類以上の液体の混合方法およびマイクロ総合分析システム
JPH08114601A (ja) 液体検体の多項目検査分析装置
JP4412546B2 (ja) 微量質量センサ搭載チップ及び微量質量分析システム、並びに微量質量センサ搭載チップの分析方法
WO2015119072A1 (ja) フローセルおよび送液システム
JP2003294596A (ja) 混合機構
JP4880944B2 (ja) 液体移動装置、マイクロリアクタ、およびマイクロリアクタシステム
JP5283729B2 (ja) 流路反応方法および流路反応装置
JP2006266925A (ja) マイクロ総合分析システム
JP2005164549A (ja) 撹拌素子および撹拌方法
JP4616124B2 (ja) マイクロリアクタ、マイクロリアクタシステム、および該マイクロリアクタシステムを用いた分析方法
JPWO2009069449A1 (ja) 検査装置、検査装置の制御方法
JP4767196B2 (ja) 流路反応方法および流路反応装置
JP2009062911A (ja) 反応検出装置
JPWO2008047533A1 (ja) マイクロチップ反応検出システム、マイクロチップの流路内における反応方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080715

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20091105

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20091113

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20091117

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101005

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101012

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101118

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101221

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101222

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140107

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4657867

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees