JP2009229353A - 気体センサデバイス及び気体センサシステム - Google Patents

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貴幸 近藤
Masayoshi Gohara
正義 轟原
Takeo Kawase
健夫 川瀬
Yoshihiko Futamura
良彦 二村
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Abstract

【課題】本発明は周波数のドリフトの影響をより簡易な構成で除去し得るようにした気体センサデバイスを提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の気体センサデバイスは、第1の圧電振動子(12〜12)と、第2の圧電振動子(12)とが配置された基板(10)と、第1の圧電振動子を発振回路の要素とする第1の発振回路(20〜20)と、第2の圧電振動子を発振回路の要素とする第2の発振回路(20)と、第2の発振回路の発振出力を分周してゲートクロック信号を発生するゲートクロック発生回路(22)と、ゲートクロック信号のゲート時間に基づいて第1の発振回路の発振出力のクロック数を計数するカウンタ回路(30〜30)と、を備え、第1の圧電振動子は、表面に気体分子を吸着する膜を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、共振状態にある水晶振動子の表面に何らかの分子が吸着すると、その吸着量(重さ)に応じて共振周波数が変化(減少)する現象を利用して分子の存在やその量を検出するQCM(Quartz Micro Balance)デバイスを用いた気体センサデバイスに関する。また、気体センサデバイスを用いた気体センサシステムに関する。
一般にQCMデバイスにはATカット型の水晶振動子が用いられる。ATカットとは水晶結晶軸に対しある特定の方位のカット基板のことで、室温近傍で温度係数変化が極小になり温度安定性に優れるためQCMデバイスに限らず広く用いられる。
ATカット水晶振動子は、基板表裏に形成した励振電極間に電圧を印加すると表面と裏面が互い違いにスライドするいわゆる厚みすべり振動モードで動作する。その共振振動数f0は表裏の電極に挟まれた部位の水晶板厚に反比例し、一般に次のような関係がある。
0(MHz)=1670/水晶板厚(μm)
そして、このATカット水晶振動子を用いたQCMデバイスの吸着物質量ΔMと周波数変化量Δfの関係は次のSauerbreyの式で表されることが知られている。
Figure 2009229353
ここで、f0:振動子の共振周波数、ρ:水晶の密度、μ:水晶のせん断弾性定数、A:有効振動面積(略電極面積)である。上式より、水晶振動子の共振周波数f0を高めることにより、感度すなわち吸着物質量ΔMあたりの周波数変化量Δfを高められることがわかる。
QCMデバイスは様々な用途に用いることができるが、振動子の表面にニオイ分子のような特定の分子を選択的に吸着する吸着膜を形成しておくことで、特定のニオイを検出するニオイセンサとして応用することができる。また、DNAのハイブリダイゼーションを利用したバイオセンサ、ガスセンサなどとしても応用が検討されている。
上述した水晶振動子自体は比較的温度安定性に優れているが、QCMデバイスでは測定すべき物質の吸着による周波数の変化は極めて小さいため、一般にドリフトと呼ばれる環境温度のゆらぎや、測定環境が液体中の場合における溶液の粘度や密度の局所的な不均一などにともなう僅かな周波数の変動が問題になる。
このドリフトを補正するために、例えば、特開2003−307481号公報(特許文献1)に記載の発明では、複数のセンサを備える(マルチチャンネル)QCMデバイスにおいて、感応膜(吸着膜)を形成した振動子(検査用チャンネル)と、これに近接して感応膜を形成しない振動子(補正用チャンネル)とを設けている。検査用チャンネルと補正用チャンネルの2つの周波数の差を検出値として用いることで両チャンネルに共通するドリフト誤差分を相殺している。
特開2003−307481号公報
しかしながら、このような誤差補正方法では、各チャネル毎に周波数の絶対値を測定しなければならないため、各チャンネル毎に高い測定精度が要求され、周波数測定機器(カウンタ)が複雑になる。また、複数のチャネルを同時に計測しようとするとチャネルと同数の周波数カウンタが必要になり、装置構成が更に複雑になり、小型化も困難である。更に、各検査用チャネルの振動子間で振動周波数に差を設けている場合、周波数変化率は等しくとも周波数変化量が異なってしまうため複数の検査用チャンネルと特定の補正用チャンネルの差を比較するだけでは誤差が生じ、十分なドリフトのキャンセルができない。
よって、本発明は、周波数のドリフトの影響をより簡易な構成で除去し得るようにしたQCMデバイスを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため本発明の気体センサデバイスは、第1の圧電振動子と、第2の圧電振動子とが配置された基板と、上記第1の圧電振動子を発振回路の要素とする第1の発振回路と、上記第2の圧電振動子を発振回路の要素とする第2の発振回路と、上記第2の発振回路の発振出力を分周してゲートクロック信号を発生するゲートクロック発生回路と、上記ゲートクロック信号のゲート時間に基づいて上記第1の発振回路の発振出力のクロック数を計数するカウンタ回路と、を備え、上記第1の圧電振動子は、表面に気体分子を吸着する膜を備える、ことを特徴とする。
かかる構成とすることによって、圧電振動子の少なくとも一つが補正用としてゲートクロック信号の発生源に用いられ、他の検出用振動子の振動数を計測するカウンタ回路の計測期間が当該ゲートクロック信号で設定されるので、温度などの環境要因の変動に伴うベースライン振動周波数の変化(いわゆるドリフト)を効果的にキャンセルすることができる。
上記第1の圧電振動子、上記第1の発振回路及び上記カウンタ回路の組が複数設けられ、上記第2の圧電振動子、上記第2の発振回路及び上記ゲートクロック発生回路の組が少なくとも1組設けられる、ことが望ましい。それにより、マルチチャンネル(複数検出出力)構成とすることができる。
各カウンタ回路は2組のバイナリカウンタを備え、該2組のバイナリカウンタは上記ゲートクロック信号のゲートクロックのH及びLにそれぞれ対応して交互に動作する。それにより、発振回路の出力を途切れることなく連続的に計数ことが可能となる。
上記ゲートクロック信号の周期を1ゲートクロックにおいて前記カウンタ回路がカウントする振動数の変化を3カウント以下となるように設定し、前記カウンタ回路の出力を2ビットとすることが望ましい。それにより、カウンタ回路の簡易化、出力配線の減少を図ることができる。
また、本願の気体センサシステムは、データ処理回路と、データベースを保持するデータベース保持部と、上述した気体センサデバイスと、を含み、上記カウンタ回路と上記データ処理回路との相互間がアドレスバスとデータバスによって接続され、上記データ処理回路が該アドレスバスとデータバスを介して各カウンタ回路の出力を読み出すことが望ましい。それにより、少ない配線数で多数のカウンタ回路の出力を読み取ることが可能となる。
上記データ処理装置は、上記ゲートクロック信号の一つのゲートクロックの間にすべてのカウンタ回路へアクセスして各カウンタ回路の出力を読み出す、ことが望ましい。それにより、各カウンタ回路の出力を時系列的に収集し、各検出用振動子の周波数変動を検出することができる。
上記データ処理回路は、上記各圧電振動子のカウントデータを振動数の時間変化として処理し、各振動子間の振動数変化量や時定数等を上記データベースと照合して気体の種類を特定する、ことが望ましい。それにより、ニオイセンサデバイスが構成される。
上記気体センサデバイスは、ニオイセンサ、ガスセンサ及びバイオセンサのいずれかとして用いられる。
(第1の実施例)
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
図1乃至図6は、本発明の第1の実施例であるQCMデバイスを用いたニオイセンサの例を示している。図1は、ニオイセンサの回路構成を示している。図2及び図3は、1つの水晶基板に複数の水晶振動子(圧電振動子)を形成したマルチチャンネルQCMデバイスの表面と裏面の例をそれぞれ示している。図4は、図2のA−B方向におけるQCMデバイスの断面図を示している。図5は、発振回路の構成例を示している。図6は、ゲートクロックを説明する説明図ある。なお、各図において、対応する部分には同一符号を付している。
図1に示すように、ニオイセンサは、概略、単位センサとしての複数の水晶振動子がマトリクス状に形成された水晶基板10、各水晶振動子を発振回路の要素としてパルス列信号を発生する発振回路20〜20、ゲート信号を形成するゲートクロック発生回路、ゲート信号に基づいて各パルス列信号のカウントを行うカウンタ回路30〜30、各カウンタ回路のカウント値列群のデータ処理を行ってニオイ物質の推定などを行う、コンピュータシステムによって構成されるデータ処理回路40、ニオイ物質の判別プログラムやニオイ物質のデータなどの各種データベースを保持するデータベース保持部42などから構成されている。
図2に示すように、一枚の水晶基板10上に複数の独立して動作可能な水晶振動子12〜12形成されており、そのうち少なくとも一つを補正用振動子とする。より具体的に説明すると、図3に示すように、ATカットの水晶基板10の裏面に複数の逆メサと呼ばれる独立した凹部(逆メサ部)14が形成されている。ATカット水晶振動子は、水晶板10の表裏に対向するように形成した2つの電極(励振電極)15、16間(図4参照)に電圧を印加すると表面裏面が互いに逆方向へスライドするように変形する現象を利用した厚みすべり振動子である。その振動周波数は励振電極部の水晶板の厚さに反比例する。
図4に示すように、逆メサ構造では、逆メサ底面の水晶板厚が薄くなっている振動部分17に励振電極15、16を形成することで、基板の強度を保つための土手部18に厚さを残したまま、高周波数発振を実現している。土手部18には、貫通孔18aが形成され励振電極15の配線が裏面側に導出されている。前述のΔfの式より、高周波化はQCMデバイスの検出感度の向上になる。各逆メサの励振電極15、16はそれぞれ独立して形成されており、各逆メサ部14を独立した振動子12〜12として機能させる。
水晶基板10の表面側の各励振電極15の表面には、それぞれ異なる種類の吸着膜19が形成されてマルチチャンネルQCMとして機能する。種類の豊富さ、膜形成のしやすさなどを考慮すると吸着膜の材質には有機ポリマー膜が好適である。これら振動子のうち、少なくとも一つを補正用振動子12として用いる。補正用振動子12の表面には吸着膜が形成されていない。あるいは、吸着膜に計測対象物質を吸着しにくい処理が施されたり、吸着を防止する構造、より好ましくは計測対象物質に接触しない構造とされている。補正用振動子12と他の検出用振動子12〜12は同じ温度条件となるように一枚の水晶基板10にモノリシックに集積化されていることが好ましい。なお、一枚の水晶基板ではなく、個別の部品としての水晶振動子を複数個並列的に用いる方式のマルチチャンネルQCMであってもよい。この場合も同じ温度条件にするため補正用振動子と他の検出用振動子は同一の別基板上に実装することが好ましい。
図1に示すように、各振動子12〜12は、発振回路20〜20にそれぞれ接続され、各発振回路は独立した発振器を構成している。
図5は、発振回路20の構成例を示している。同図の構成は、水晶振動子12、インバータ21及び22、帰還抵抗23、負荷容量24及び25を用いたいわゆる変形コルピッツ回路であり、回路の共振周波数のパルス列信号を発生する。水晶振動子12の表面に対象物質が付着することによって発振周波数が変化する。なお、発振回路20の構成は例示であり、実施例の発振回路に限定されるものではない。
図1に示されるように、補正用振動子12の発振回路20はゲートクロック発生回路22に接続される。図7に示されるように、ゲートクロック発生回路22は所望の段数の分周回路からなり、補正用振動子12の振動周波数に比例した低速のゲートクロック信号を生成する。このゲートクロック信号はゲートクロック線31を介してカウンタ回路30〜30及びデータ処理回路40に供給される。
検出用振動子の発振回路20〜20の各パルス列信号はカウンタ回路30〜30にそれぞれ出力される。各カウンタ回路30〜30はそれぞれデータ配線32と制御線34を介してデータ処理回路40に接続されている。上述したように、各カウンタ回路30〜30にはゲートクロック信号が入力され、各カウンタ回路30〜30はゲートクロックごとの各発振回路(各振動子)20から20の振動回数をカウントし、そのカウント値(データ)をデータ配線32へ出力する。ゲートクロック発生回路22と各カウンタ回路30〜30はゲートクロック線31の遅延を低減するためモノリシックに集積化されていることが好ましい。
データ処理回路40にはゲートクロック信号も供給されており、データ処理回路40はゲート期間の開始と終了を判別している。データ処理回路40の信号は図示しないパターン認識回路へと送られデータベース42と照合した結果が出力されるように構成されている。データベース42には予め様々なニオイの種類や濃度に対する各吸着膜の吸着度の関係が例えば、各振動子の振動数の変化量の相対比として蓄積されている。
次に、上述した実施例1の装置の動作について説明する。
まず、発振回路20〜20に駆動用電源が供給されると、各振動子12〜120と発振回路20〜20は発振状態になる。そして、補正用振動子12の発振回路20のパルス列信号(電圧振動出力)はゲートクロック発生回路22に入力され、多段の分周回路で分周されることで補正用振動子12の振動周波数に正確に比例した低速のゲートクロック信号を生成する。ここでは、ゲートクロックは二値(L、H)の電圧矩形波になる(図6参照)。
各カウンタ回路30〜30には、検出用振動子12〜12の発振回路20〜20のパルス列信号(電圧振動出力)がそれぞれ供給され、例えば、ゲートクロック信号Hをイネーブル入力としてカウンタ動作する。すなわち、ゲートクロック信号がLからHになるタイミングで振動回数のカウントを開始し、次に、ゲートクロック信号がHからLに変化するタイミングでカウントを停止する。そして、ゲートクロックHの期間のパルス(振動)カウント数(2進数)をデータ配線32へデジタルビット(カウント値)として出力する。
データ処理回路40はゲートクロック信号がHからLになることをトリガーにして全振動子12〜12(補正用を除く)の発振回路20〜20について各データ配線32を経由して各カウンタのカウント値の読出しを順次行う。最後のカウンタ回路30nのデータを読み終えたデータ処理回路40は、制御線34を介して全カウンタ回路30〜30へリセット信号を送り、カウンタのリセットを行った後、次のゲートクロックトリガまで待機する。このようにしてゲートクロック信号のH期間の全振動子の振動数が各ゲートクロックごとにデータ処理回路40に蓄えられる。
データ処理装置40は各振動子のカウントデータを振動数の時間変化として解析処理し、各振動数の時間変化がベースライン変動(ノイズ)かニオイ物質吸着による振動数変化(検出信号)かを判定し、信号と判定した場合は、各振動子間の信号強度(振動数変化量)比や時定数等をデータベースに照らし合わせてパターン認識処理を行い、ニオイの種類を特定しその結果を出力する。
(補正の原理)
上記実施例の構成によって周波数変動の補正が行われることを説明する。
まず、QCMデバイスを構成する水晶振動子は、温度などの環境要因の変動に伴い、振動周波数が変化する。いわゆるベースラインのドリフト現象が生じ得る。このドリフトは検出対象物の存在とは無関係なものであり、ノイズとして作用するため検出対象物の吸着による検出信号の精度を低下させる。このような温度などの環境変動要因は、小さな空間たとえば数cm程度の範囲内に同種の、例えば水晶などの振動子とその発振回路を複数配置した場合、全ての振動子にほぼ同時かつ均等に作用し、等しい周波数変化率を与える。そしてこの周波数変化率と各振動子の周波数の積として各振動子の周波数変化(ドリフト)が観測される。
したがって、補正用チャンネルと検出用チャンネルの振動子の振動周波数が同程度であれば周波数変化量は等しくなるため、先行例では周波数変化率のかわりに簡便に周波数差を用いてドリフトのキャンセルを行っていた。しかしながら、この方法では、各周波数の絶対値を測定しなければならないため、それぞれ高い測定精度が要求され機器が複雑になってしまう。また、各々の振動子間で振動周波数に差を設けている場合、周波数変化率は等しくとも周波数変化量が異なってしまうため差を比較するだけでは誤差が生じ、十分なドリフトのキャンセルができない。
一方、実施例の方法ではこのような問題は解決されている。本願におけるドリフトキャンセルの仕組みを説明する。ここでは、理解を容易にするため周波数(Hz=sec−1)の逆数である振動周期(秒)を用いて説明する。周波数変化率は単純に振動周期変化率に置き換えることができる。いま、マルチチャンネルQCMの全てのチャンネルの振動子の振動周期が、温度などの環境要因により等しく変化率1ppm増加方向へドリフトしたとする。ゲートクロック信号の周期(ゲートタイム)は補正用チャンネルの所定振動回数時間で規定されるので、マルチチャンネルQCMの一つである補正用チャンネルの振動周期が1ppm増加するとゲートタイムも同じく1ppm増加する。一方、各検出用チャンネルのカウンタ出力はゲートタイム期間中の振動数、すなわちゲートタイムをそれぞれの振動周期で割ったものに等しい。ゲートタイムと振動周期がともに1ppm変化してもその比は一定となるため、両者の比である振動数には変化(ドリフト)が現れない。つまり各検出用チャンネルの振動数は、常にドリフトがキャンセルされて出力されることになる。
また、検出用チャンネルと補正用チャンネルの振動周波数に大きな差があっても、それらの相対比を利用しているためドリフトキャンセルの効果は低下しない。
また、実施例の構成では、検出用チャンネルの振動数は補正用チャンネルとの相対値であり、絶対周波数を必要としない。そのため高精度の周波数計測機器を全く必要とせず小型化が容易である。
以上説明したように、第1の実施例によれば、検出用チャンネルの振動数は、常にドリフトがキャンセルされた出力となって具合がよい。
また、同実施例によれば、図6に示すように、補正用チャンネルに用いられるゲートクロック発生回路22は単純な多段分周回路が利用できるため発振回路20との一体化も容易である。また、検出用チャンネルに用いられるカウンタ回路30〜30も分周ラッチ回路などが好適である。いずれも単純な論理回路の組合せで実現可能であるため発振回路20〜20との一体化も容易である。
また、ゲートクロック発生回路22やカウンタ回路301〜30nを発振回路20〜20と一体集積化(モノリシック化)することで、集積回路内で高周波数の信号の処理が完結でき、外乱ノイズの影響を受けにくく、また、外部へノイズを出すことも防ぎやすくなる。したがって、カウンタ回路30〜30とデータ収集回路40を結ぶ配線に特別なマイクロストリップ配線やシールドのような複雑で高価な工夫を施す必要もなくなって具合がよい。
(第2の実施例)
図7及び図8を参照して、本発明の第2の実施例について説明する。第2の実施例が第1の実施例と異なる点は、各カウンタ回路が固有のアドレス情報を持ち、アドレスバス及びデータバスを介してデータ処理回路と接続されていることである。それにより、配線数を減少している。
図7は第2の実施例の回路構成を示している。同図において図1と対応する部分には同一符号を付し、かかる部分の説明は省略する。
本実施例では、各カウンタ回路30〜30はアドレスバス配線35とデータバス配線36を介してデータ処理回路40に接続されている。各カウンタ回路30〜30にはゲートクロック信号が入力され、ゲートクロックごとの各振動子12〜12の振動回数をカウントし、そのカウント値(データ)を保持する。各カウンタ回路30〜30のデータ出力はスリーステートバスバッファを介してデータバス36に接続されている。各カウンタ回路30〜30には固有のアドレス情報が与えられており、データ処理回路40はアドレスバス35を介して特定のカウンタ回路を選択することができる。実施例では、アドレスバス35、データバス36はパラレルバスとしているが、シリアルバスにして配線数を減らすことも可能である。ゲートクロック発生回路22と各カウンタ回路30〜30はゲートクロック線31の遅延を低減するためモノリシックに集積化されていることが好ましい。
データ処理回路40にはゲートクロック信号線31を介してゲートクロック信号も接続されており、データ処理回路40はゲート期間の開始と終了を知ることができる。データ処理回路40の信号は図示しない内部のパターン認識回路へと送られデータベース42と照合した結果が出力されるように構成されている。
図8は、カウンタ回路30〜30の構成例を示している。同図において図1と対応する部分には同一符号を付し、かかる部分の説明は省略する。
例えば、カウンタ回路30は、2入力のANDゲート310と、バイナリカウンタ320と、スリーステートバスバッファ330及び制御回路340を備えている。ANDゲート310の入力には、検出用振動子の発振回路20のパルス列信号とゲートクロック回路22からゲートクロック信号が供給される。ANDゲートの310の出力はバイナリカウンタ320に供給される。ANDゲートの310によってゲートクロック信号がHになると同時に、発振回路20からバイナリカウンタ320へパルス列信号が入力され、パルス数のカウントが始まる。ゲートクロック信号がLになると、ANDゲート310でパルス列信号が遮断されるためバイナリカウンタ320のカウントが停止する。その結果、バイナリカウンタ320には、ゲートクロック信号のHの期間のパルス数が保持される。
制御回路340は、各カウンタ回路の固有のアドレス情報を持っておりデータ処理回路40から指定されたアドレスの制御回路340のみがアクティブになるよう設計されている。アドレス指定によってアドレスNの制御回路340がアクティブになると、スリーステートバスバッファ330をONにすることで多段分周ラッチ回路320に保持されているデータをデータバス36へ送り出す。また、制御回路340は、アドレス信号が解除されると、スリーステートバスバッファ36をOFFにしてデータバス36を開放し、多段分周ラッチ回路320をリセットする。
次に、第2の実施例の動作について説明する。
まず、第1の実施例と同様に、発振回路20〜20に駆動用電源が供給されると各振動子12〜12と発振回路20〜20は発振状態になる。そして、補正用振動子12の発振回路20の電圧振動出力はゲートクロック発生回路22に入力され、多段の分周回路で分周されることで補正用振動子の振動周波数に正確に比例した低速のゲートクロック信号が生成される。ゲートクロック信号は二値(L、H)の電圧矩形波になる(図6参照)。
各カウンタ回路30〜30は、ゲートクロック信号がHになると同時にパルス数のカウントを開始し、ゲートクロック信号がLになるとカウントを停止する。その結果、バイナリカウンタ320には、ゲートクロック信号のHの期間のパルス数が保持される。ゲートクロック信号はデータ処理回路40にも供給されており、データ処理回路40はゲートクロック信号がHからLになることをトリガーに全振動子(補正用を除く)の発振回路30〜30について順次カウント数の読出しを行う。その手順は以下のとおり。
まず、データ処理回路40はアドレスバス35を介してアドレスNを指定する。既述したように、各カウンタ回路30〜30の制御回路340は固有のアドレス情報を持っており指定されたアドレスの制御回路340のみがアクティブになる。
図8に示すように、カウンタ回路30のアドレスNの制御回路340がアクティブになると、制御信号によってスリーステートバスバッファ330をONにし、カウンタである多段分周ラッチ回路320に保持されているカウント値(データ)をデータバス36へ送り出す。データ処理回路40はデータバス36にデータが載せられたのを確認するとそのデータを記憶し、アドレス信号Nを解除する。アドレス信号Nが解除されると、アドレスNの制御回路340はスリーステートバスバッファ330をOFFとしてデータバス36を開放し、多段分周ラッチ回路320をリセットする。データ処理回路40はデータバス36の開放を確認し、アドレスバス35へアドレスN+1に相当するアドレス信号を出し、次のカウンタ回路30を選択する。このサイクルを繰り返して最後のアドレスのカウンタ回路30のデータを読み終えたデータ処理回路は、次のゲートクロック信号のトリガまで待機する。このようにしてゲートクロック信号のH期間の全振動子の振動数がゲートクロックごとにデータ処理回路40に蓄えられる。
データ処理装置40は各振動子におけるカウント値を振動数の時間変化として解析処理し、パターン認識回路へと送る。パターン認識回路では各振動数の時間変化がベースライン変動(ノイズ)かニオイ物質吸着による振動数変化(=検出信号)かを判定し、信号と判定した場合は、各振動子間の信号強度(振動数変化量)比や時定数等をデータベースに照らし合わせてパターン認識処理を行い、ニオイの種類を特定しその結果を出力する。
このように、第2の実施例によれば、各カウンタ回路に固有のアドレス情報を持たせ、アドレスバス、データバスを介してデータ処理回路と接続しているので、実施例1のカウンタ毎にデータ配線を設ける例に比べて配線数を大幅に削減できる。
例えば、実施例1では、データ処理回路40と全カウンタ回路30〜30をつなぐ配線数は、「カウンタの出力ビット数」×「チャンネル数」となるため、チャンネル数が増すと単純に比例的に増加していく。一方、実施例2では、「カウンタの出力ビット数」+「アドレスビット数(制御ビット含む)」となる。アドレスビット数を例えばチャンネル数を2進数表記した桁数とすれば、128チャンネルを接続するのに、制御線1本を含めて、わずか8本のアドレスバス配線を必要とするのみである。このように配線数削減の効果はチャンネル数が増すほど有効になる。
以上説明したように第2の実施例によれば、各カウンタ回路に固有のアドレス情報を持たせ、アドレスバス、データバスを介してデータ処理回路と接続する構成としているので、単純にデータ配線をカウンタ回路ごとに設けることに比べて大幅に配線数を削減できので具合がよい。
また、第2の実施例では、分周ラッチ回路、スリーステートバスバッファ、制御回路などで構成され、いずれも単純な論理回路の組合せで実現可能であるため発振回路との一体化が容易である。
なお、本実施例では、ゲートクロック信号とパルス信号をANDゲートを介してバイナリカウンタへ接続したが、ANDゲートの代わりにNANDゲート、ORゲート、NORゲートを用いてもかまわない。
また、本実施例ではバイナリカウンタのカウント値を読み出した後、リセット信号を用いてカウンタのリセットを行ったが、リセットを行わず、今回のカウント値から前回のカウント値を引き算することで計測期間のパルス数を得ることもできる。この場合、データ処理回路で簡単な計算が必要になるが、リセット信号が不要になるため、カウンタ回路を簡素化することができる。
また、ゲートクロック発生回路22やカウンタ回路30〜30を発振回路20〜20と一体集積化することで、集積回路内で高周波数の信号の処理が完結でき、外乱ノイズの影響を受けにくく、また外部へノイズを出すことも防げる。したがって、カウンタ回路30〜30とデータ処理路40を結ぶ配線に特別なマイクロストリップ配線やシールドのような複雑で高価な工夫を施す必要もなくなり具合がよい。
(第3の実施例)
図9を参照して本発明の第3の実施例について説明する。図9において図8と対応する部分には同一符号を付し、かかる部分の説明は省略する。
既述した第1及び第2の実施例では、各チャンネルのカウンタ回路30〜30にはバイナリカウンタが一つだけ設けられ、ゲートクロック信号のH期間の振動数をカウントおよび保持し、ゲートクロックL信号の期間にデータ処理回路へカウントデータを出力していた。したがって、ゲートクロック信号のLの期間は振動数をカウントしない。
そこで、第3の実施例では、各チャンネルのカウンタ回路内部に2系統のカウンタ回路を設け、ゲートクロック信号のH及びLの期間で交互に動作させることでパルス列信号を連続的に漏れなくカウントする構成として振動数の計測精度を向上させている。
図9の回路図に示すように、第3の実施例では、カウンタ回路30には、2系統のバイナリカウンタ(多段分周ラッチ回路)320A及び320Bが並列的に設けられている。バイナリカウンタ320Aは、ゲートクロック信号のH期間の間、発振回路20の出力するパルス列信号のパルス数(振動数)をカウントし、バイナリカウンタ320Bはゲートクロック信号のL期間の間、パルス列信号のパルス数をカウントする。二つのカウンタ320A及び320Bをゲートクロック信号のH、Lに対してそれぞれ動作させるためにバイナリカウンタ320AにはANDゲート310Aを介して、バイナリカウンタ320BにはNORゲート310Bを介してゲートクロック信号とパルス列信号を入力している。両カウンタ320A及び320Bには、制御回路340からリセット信号A及びBがそれぞれ別個に供給され、各カウント値は別個のタイミングでリセットされる。
カウンタ320A及び320Bの各出力はそれぞれスリーステートバスバッファ330A及び330Bを介しデータバス36に出力される。スリーステートバスバッファ330A及び330Bの動作は制御部340のバス制御信号A及びBによってそれぞれ別個に制御される。他の構成は第2の実施例(図8)と同様である。
次に、第3の実施例の回路動作について説明する。
上述したように、ゲートクロック信号のH及びLの期間に対応してバイナリカウンタ320A及び320Bに発振器20のパルス列信号のバルス数が交互に計数される。データ処理回路40は、ゲートクロック信号がHからLへ変化したことをトリガとして、カウント値(データ)読出しを開始する。まず、アドレスバス35を介してアドレスNを指定すると、アドレスNのカウンタ回路30の制御回路340がアクティブになる。ゲートクロック信号がLの条件下でアクティブになった制御回路340はバスバッファ330AをONする。それにより、アドレスNのバイナリカウンタ320Aのカウント値(データ)をデータバス36へ出力する。データ処理回路40はこれをアドレスNの直前のゲートクロックH期間のカウント数として記憶してから、アドレス信号を停止する。これに対応してアドレスNの制御回路340はバスバッファ330AをOFFにしてデータバス36を開放する。その後、アドレスNの制御回路340はカウンタ320Aをリセットした後、待機状態になる。データバス36が開放されたことを確認したデータ処理回路40は次のアドレスN+1のカウンタ回路30を選択する。データ処理回路40は、このようなサイクルを繰り返して全振動子のゲートクロック信号の直前のH期間における各カウンタ回路30〜30の第1の振動数をデータ処理回路40に蓄える。データ処理回路40は、最後のアドレスのカウンタ回路30のデータを読み終えると、次のゲートクロック信号のトリガ(この場合はLからHになること)まで待機する。
次のゲートクロックH期間には、バイナリカウンタ320B、バスバッファ330Bにおいて同様の読み出し動作が行われ、全振動子のゲートクロック信号の直前のL期間における各カウンタ回路30〜30の第2の振動数をデータ処理回路40に蓄えられる。
このようにしてゲートクロックHとLの全ての期間において途切れることなく水晶振動子の振動数を計測することが可能になり、計測精度の大幅な向上が可能になる。
以上説明したように、第3の実施例によれば、各チャンネルのカウンタ回路内部に2系統のカウンタ回路を設け、交互に動作させることで、各振動子の振動数を連続的に漏れなくカウントすることが可能になり、計測精度の大幅な向上が可能になる。
(第4の実施例)
第4の実施例では、カウンタ回路30〜30の桁数を少なくて済むように構成することで回路や配線の簡素化などを図る。すなわち、上述した第1乃至第3の実施例で、ゲートクロック信号を1秒以下、好ましくは10ミリ秒以下の短ゲート周期のゲートクロック信号とし、カウンタ回路30〜30の桁数を2ビットとする。
QCMデバイスの場合、周波数変化Δfが計測できればよく、発振回路が出力するパルス列信号の絶対周波数fを計測する必要はない。そして、ニオイセンサに限らず他の用途においても、検出対象物によるQCMデバイスの周波数の変化Δfは基本周波数fに対してせいぜい数ppm程度であることが経験的にわかっている。
そこで、周波数変化Δfを検出するに必要なカウント値(データ)の桁数について考える。例えば、上述した第3の実施例3の方法の場合、基本周波数fが32MHzの振動子を補正用チャンネルに用い、18段の分周回路で分周して周期8.192ミリ秒のゲートクロック信号を発生させ、基本周波数fが30MHzの振動子からなる検出用チャンネルのゲートクロック期間内の振動数を計測すると、第3の実施例では一つのチャンネルを2つのカウンタを用いゲートクロックの半分の時間ごとに振動数を計測するため、各カウンタの値は約122880サイクルとカウントされる。いま、このQCMデバイスの検出用チャンネルに検出対象物質が吸着して仮に10ppm周波数が低下したとすると、カウント数は約1.2288サイクル減少することになる。分周カウンタにおいて振動数は整数で計測されるため、ゲートクロックごとのカウント数は1カウントまたは2カウント変化してカウントされることになるが、この変化分を十分な数のゲートクロック、例えば、122クロックに渡って積算すると変化の総量として約245カウントが得られる。そして、8.192ミリ秒の122倍は1秒であるから、これは245Hzの周波数変化と同義になる。ここで注目すべきことは、各カウンタのカウントデータ出力のうち、有用な値はその変化量だけであり、その大きさはゲートクロック当たりせいぜい2カウントしかないということである。これは、変化量に余裕を持たせて3カウントとしても、2進数カウンタデータの下位2桁でまかなえることを意味する。
このように1ゲートクロックの周期を十分に小さく(1秒以下で装置の動作限界以上の周期)、好ましくは10ミリ秒以下にすることで、1ゲートクロックにおいてカウントすべき振動数の変化を3カウント以下に抑えることが可能になる。
その結果、カウンタの計測データのうちでQCMデバイスとして有用なのは下位2桁となり、計測対象としては下位2ビットで十分であることがわかる。これは各カウンタ回路30〜30のバイナリカウンタからデータ処理回路40へのデータバス配線は2ビット分すなわち2本で十分であることを示し、カウント値(データ)の全ての桁を出力する場合に比べ大幅に配線数を削減することが可能になる。
以上説明したように本発明の第3の実施例によれば、短い周期のゲートクロック信号を用いることで各カウンタ回路を2ビットカウンタで構成し、各カウンタ回路からデータ処理回路へのデータバス配線を2本とすることができる。カウントデータの全ての桁を出力する場合に比べ大幅にカウンタ構成及び配線数を削減することが可能になる。
以上説明したように、本発明によれば、マルチチャンネルQCMデバイスの振動子の少なくとも一つを補正用チャンネルとしてゲートクロック信号の発生源に用い、他の検出用チャンネルの振動数を計測するカウンタ回路の計測期間をそのゲートクロック信号で画定するように構成しているので、温度などの環境要因の変動に伴うQCMのベースライン振動周波数の変化、いわゆるドリフトを効果的にキャンセルすることができる。
また、各実施例の構成によれば、補正用チャンネルに用いられるゲートクロック発生回路は単純な多段分周回路が利用できるため発振回路との一体化も容易である。また、検出用チャンネルに用いられるカウンタ回路も、多段分周ラッチ回路などで構成することができる。いずれも単純な論理回路の組合せで実現可能であるため発振回路との一体化も容易である。ゲートクロック発生回路やカウンタ回路を発振回路と一体集積化することで、集積回路内で高周波数の信号の処理が完結でき、外乱ノイズの影響を受けにくく、また外部へノイズを出すことも防げる。従って、カウンタ回路とデータ収集回路を結ぶ配線に特別なマイクロストリップ配線やシールドのような複雑で高価な工夫を施す必要もなく、具合がよい。
本発明は、QCMデバイスの応用例である、ニオイセンサ、ガスセンサ、バイオセンサ等に適用して好都合である。
本発明の実施例を説明する説明図である。 マルチチャンネルQCMの水晶基板の表面を説明する説明図である。 マルチチャンネルQCMの水晶基板の裏面を説明する説明図である。 マルチチャンネルQCMの水晶基板の断面を説明する断面図である。 水晶発振回路の例を説明する回路図である。 ゲートクロックを説明する説明図である。 本発明の他の実施例を説明する説明図である。 図7のカウンタ回路を説明する説明図である。 カウンタ回路を2つのカウンタを使用して構成した例を説明する説明図である。
符号の説明
10 水晶基板(マルチチャンネルQCM)、12〜12 水晶振動子、20〜20 発振回路、22 ゲートクロック発生回路、30〜30 カウンタ回路、40 データ処理回路

Claims (8)

  1. 第1の圧電振動子と第2の圧電振動子とが配置された基板と、
    前記第1の圧電振動子を発振回路の要素とする第1の発振回路と、
    前記第2の圧電振動子を発振回路の要素とする第2の発振回路と、
    前記第2の発振回路の発振出力を分周してゲートクロック信号を発生するゲートクロック発生回路と、
    前記ゲートクロック信号のゲート時間に基づいて前記第1の発振回路の発振出力のクロック数を計数するカウンタ回路と、を備え、
    前記第1の圧電振動子は、表面に気体分子を吸着する膜を備える、ことを特徴とする気体センサデバイス。
  2. 前記第1の圧電振動子、前記第1の発振回路及び前記カウンタ回路の組が複数設けられ、
    前記第2の圧電振動子、前記第2の発振回路及び前記ゲートクロック発生回路の組が少なくとも1組設けられる、請求項1に記載の気体センサデバイス。
  3. 各カウンタ回路は2組のバイナリカウンタを備え、該2組のバイナリカウンタは前記ゲートクロック信号のゲートクロックのH及びLにそれぞれ対応して交互に動作する、請求項1又は2に記載の気体センサデバイス。
  4. 前記ゲートクロック信号の周期を1ゲートクロックにおいて前記カウンタ回路がカウントする振動数の変化を3カウント以下となるように設定し、前記カウンタ回路の出力を2ビットとした、請求項1乃至3のいずれかに記載の気体センサデバイス。
  5. データ処理回路と、データベースを保持するデータベース保持部と、請求項1乃至4のいずれかに記載の気体センサデバイスと、を含み、
    前記カウンタ回路と前記データ処理回路との相互間がアドレスバスとデータバスによって接続され、前記データ処理回路が該アドレスバスとデータバスを介して各カウンタ回路の出力を読み出す、気体センサシステム。
  6. 前記データ処理回路は、前記ゲートクロック信号の一つのゲートクロックの間にすべてのカウンタ回路へアクセスして各カウンタ回路の出力を読み出す、請求項5に記載の気体センサシステム。
  7. 前記データ処理回路は、前記各圧電振動子のカウントデータを振動数の時間変化として処理し、各振動子間の振動数変化量や時定数等を前記データベースと照合して気体の種類を特定する、請求項5又は6に記載の気体センサシステム。
  8. 前記気体センサデバイスがニオイセンサ、ガスセンサ及びバイオセンサのいずれかである、請求項5乃至7のいずれかに記載の気体センサシステム。
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