JP4602162B2 - マイクロチップシステム - Google Patents

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Description

本発明は、生化学物質を固定化し、それに特異的に吸着あるいは結合する酵素、抗体、たんぱく質、ホルモン、糖鎖、化合物などの化学物質を測定するためのディスポーサブル型マイクロチップを備えて化学物質の測定を行うマイクロチップシステムに関する。
近年、Lab−on−a−chip、バイオマイクロチップ、あるいはマイクロリアクターなどと称される、バイオ検査用マイクロチップ及びこれを備えたマイクロチップシステムの開発が盛んになってきている。これらのマイクロチップは、コンパクトで安価なため、例えば家庭内で人の健康状態を少量の検体で定期的に検査したりすることが可能である。また、ディスポーサブルが前提であるため、コンタミなどの心配もなく手軽に検査することが可能である。このマイクロチップに反応物質の質量を直接測定することのできるQCMバイオセンサを組み込んだものなど、様々な方式が検討されている。QCMバイオセンサを用いる場合、水晶振動子の電極上での反応物質の吸着・結合による質量変化を水晶振動子の発振周波数シフトを利用して測定することができる。
QCMバイオセンサの一例として、例えば特開2003−307481号公報(図6)に記載されているが、これを図12に示す。この図12に示すように、サンプル溶液103に含まれる分析対象のみを捕獲する感応膜を固定化した検出用チャネル101と、その近傍に配置した感応膜が無い補正用チャネル102とが複数形成されたQCMセンサ100を設けることにより、両チャネル101、102の電気的特性の変化を利用して、サンプル溶液103の粘度及び密度に影響されずに反応の過程を逐次モニタできるといった方式が提案されている。
さらに、上述したQCMバイオセンサをフローセル構造やマイクロチップに組み込んだ場合、シリンジポンプやロータリーポンプなどの送液手段を用いて、サンプル溶液をフローさせることによって、サンプル溶液をフローさせない従来の方式(ウェル型セル構造)よりも反応速度を速くすることができるため、一定量のサンプル溶液における反応全体のリアルタイム測定が短時間で可能である。このとき、フローさせるサンプル溶液の流速の変動をできるだけ抑えて反応を安定して測定するために、サンプル溶液の流れは、シリンジポンプやローラーポンプなどの送液手段を定速駆動させることによって、一定の流速に近い状態にしている。
特開2003−307481号公報
しかしながら、上述したようなQCMバイオセンサをフローセル構造やマイクロチップに組み込む方式では、サンプル溶液の密度及び粘度の補正と短時間での測定とが可能であるが、サンプル溶液に含まれる反応物質の結合定数や解離定数などの反応速度に関するアフィニティー特性を正確に計測するために、フローさせるサンプル溶液の流速を一定にしなければならないという問題があった。
そこで本発明は、上記課題を解決するために、サンプル溶液の流速を一定にすることで、反応速度を一定にして、サンプル溶液に含まれる反応物質の結合定数や解離定数などの反応速度に関する測定を可能とするマイクロチップシステムを提供することを目的とするものである。
本発明は、圧電振動子の振動周波数を測定することにより、溶液中に含まれる第1の化学物質が前記圧電振動子に修飾された第2の化学物質に捕獲される捕獲量を測定するマイクロチップシステムにおいて、前記圧電振動子を有する反応槽部と該反応槽部に接続されて前記溶液を流す流路とからなるマイクロチップと、前記流路に接続されて前記マイクロチップに前記溶液を送液する送液手段と、前記圧電振動子を介して前記振動周波数を測定することにより前記反応槽部中を流れる前記溶液の流速あるいは流量を測定し、また前記捕獲量を測定し、測定した前記溶液の前記流速あるいは前記流量に基づいて前記溶液の前記流速あるいは前記流量が一定になるように前記送液手段を駆動制御する制御手段と、を有することを特徴とするものである。
このうち、前記溶液の前記流速あるいは前記流量を測定するために用いる前記圧電振動子と前記捕獲量を測定するために用いる前記圧電振動子とはそれぞれ別個に、しかも隣り合うように配置してもよく、このように構成したマイクロチップシステムでは、DNAのハイブリダイゼーション反応、抗原―抗体反応、蛋白質の結合、酵素反応などの反応を一定の反応速度でリアルタイムに観察することができるため、サンプル溶液に含まれる反応物質の結合定数や解離定数といったアフィニティー特性を簡単に測定することができる。また、サンプル溶液が流れる流路などはディスポーサブル化が容易であり、サンプル溶液によるコンタミのない環境での計測が可能となる。
一方、前記溶液の前記流速あるいは前記流量を測定するために用いる前記圧電振動子と前記捕獲量を測定するために用いる前記圧電振動子とは同一の前記圧電振動子を使用してもよく、低コスト化が可能となる。
また、前記圧電振動子を水晶振動子で構成することによって、サンプル溶液に含まれる反応物質の重量を無標識で高感度に測定することができ、小型化・量産化も容易であるため、マイクロチップのディスポーザブル化が可能となる。
本発明によると、圧電振動子からの振動周波数の変化からサンプル溶液の流速あるいは流量を検知し、送液手段にフィードバックすることで、計測中のサンプル溶液の流速あるいは流量を制御して、サンプル溶液に含まれる反応物質の反応速度を一定にすることができるため、DNAのハイブリダイゼーション反応、抗原―抗体反応、蛋白質の結合、酵素反応などの反応をリアルタイムで計測して、反応物質の結合定数や解離定数といったアフィニティー特性を容易に測定することが可能となる。
さらに、QCMセンサとして用いる水晶振動子などの圧電振動子は量産に適しており、マイクロチップが安価になるため、1個の検査用マイクロチップを1回の使用で使い捨てにするのに適している。そのため、サンプル溶液が流れる流路などにおいて、サンプル溶液によるコンタミがない環境での計測が可能となる。また、複数の反応槽部を設け、各反応槽部内に、互いに独立した複数の圧電振動子をそれぞれ配置して、圧電振動子毎に独立して異なる測定を行うと、単一のマイクロチップを用いて同一の検体に対して連続的に複数の異なる測定を行うことが可能になるため、測定の効率が非常によく、コスト的な効率もあまり低下しないため、1個の検査用マイクロチップを1回の使用で使い捨てにするのに適している。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、以下の実施の形態により本発明が限定されるものではない。
[実施例1]
本発明の第1の実施例のマイクロチップシステムが、図1〜4に示されている。まず、マイクロチップ1の基本構造について図2、図3(a)、図3(b)で説明する。このマイクロチップ1の基部は、樹脂基板21とガラス基板22の積層体からなる。樹脂基板21は、シリコンゴムの一種であるPDMS(ポリジメチルシロキサン)からなり、フォトレジストにて形成された反転型形状物を転写することによって一方の面に凹部が形成されている。そして、この凹部を塞ぐようにガラス基板22を樹脂基板21上に積層し、Oプラズマボンディング法などによって両基板21,22を互いに接合することによって、サンプル溶液や緩衝液などが流れる流路3と反応槽部2とが凹部に形成される。
また、ガラス基板22上にはQCMセンサ23が配置される。すなわち、ガラス基板22は、反応槽部2に位置する場所に、QCMセンサ23よりも小さな貫通穴24と、QCMセンサ23と同じ厚みかそれ以上の座グリ深さでQCMセンサ23よりも大きな穴とが開いており、ちょうどQCMセンサ23が配置できるようになっている。QCMセンサ23のガラス基板22への固定は、ガラス基板22上の貫通穴24のエッジ部に接着剤などで固定されている。この接着剤は、比較的硬化硬度の小さなシリコーン系などの接着剤が望ましい。
QCMセンサ23は、ATカットの水晶振動子を使用し、サンプル溶液に含まれる反応物質の捕獲量を測定するための検出用電極6とサンプル溶液の流速あるいは流量を測定するためのリファレンス用電極7とが同一の水晶基板上に配置されており、リファレンス用電極7は検出用電極6の近傍に形成されている。さらに、これらの電極の裏面には、同一の大きさ或いは、それ以上の大きさを持つCOM電極が配置されている。検出用電極6、リファレンス用電極7及びCOM電極はそれぞれ、検出用電極端子32、リファレンス用電極端子31、COM電極端子33を介して、制御回路11(制御手段)と電気的に接続されている(図1参照)。QCMセンサ23上の電極は、QCMセンサ23の基材である水晶基板に比べ小さくなっており、ガラス基板22へ固定したときに、電極近傍で発生する振動への影響が小さくなるよう工夫されていることは言うまでも無い。なお、QCMセンサ23は、検出用電極6とリファレンス用電極7とをそれぞれ別体の水晶基板上に配置するように形成してもよい。
さらに、サンプル溶液や緩衝液などを滴下して流路3及び反応槽部2に供給するための流体供給口5と、流路3及び反応槽部2に流れる溶液を排出するための流体排出路4とが接着剤などによって樹脂基板21上に固定されている。
本実施例のマイクロチップシステムの構成について図1を参照して説明する。上述したマイクロチップ1の流体排出路4は、チューブ8を介して廃液タンク9及びポンプ10(送液手段)に接続されている。また、そのポンプ10の駆動制御を行うための制御回路11(制御手段)が、ポンプ10と電気的に接続されている。制御回路11は、検出用電極6及びリファレンス用電極7からの電気信号(周波数信号13)の変化、すなわち発振周波数変化をそれぞれ検出するための周波数カウンタやジッタ検出などが可能な検出回路と、リファレンス用電極7からの発振周波数変化によってポンプ10の駆動電圧(制御信号12)を可変させて発生させるための駆動回路などで構成されている。
ポンプ10は、一般的なロータリーポンプやダイヤフラムポンプでよく、動力としては、電磁、圧電、静電など様々なアクチュエータなどで構成されている。例えば、電磁方式のDCモータであれば電圧を変動させることで送液に使用される圧力を可変することができるし、静電もまた同様に電圧により制御が可能である。また圧電アクチュエータの場合、制御パルスの周波数やその電圧を可変させ同様に圧力を変化させることができる。これらの駆動回路は、使用するポンプ10に応じて構成すればよく、公知であるトランジスタやロジックICで容易に構成することができる。
次に、本実施例のマイクロチップシステムを例えば抗原―抗体反応に応用する場合の動作について図1、図4(a)、図4(b)を参照しながら説明する。まず、QCMセンサ23の検出用電極6上に、抗体42を捕捉可能なSAM膜41などの有機膜を修飾しておく。リン酸などの緩衝液を流体供給口5にピペット50を用いて滴下し、ポンプ10を動作させると、流路3と反応槽部2は負圧となり、流体供給口5に滴下した抗体42を含む溶液は流路3を通り反応槽部2へと送られる。ここで、ポンプ10の駆動速度(制御信号12)を変えながら、緩衝液の流量をフローメーターなどによって測定する。例えば、ポンプ10の動力として上述したDCモータを使用する場合、駆動電圧(制御信号12)と流量との関係を求めることができる。
また、緩衝液の送液に流速や流量の変化が起こると、リファレンス用電極7からの周波数信号13(発振周波数)が変化するが、この周波数信号13の変動と流量変化との関係も測定しておく。これらの測定を行なった後、ポンプ10を動作させた状態で、抗体42を含む溶液を流体供給口5にピペット50を用いて滴下すると、流体供給口5に滴下した抗体42を含む溶液は流路3を通り反応槽部2へと送られる。溶液中の抗体42は反応槽部2内のSAM膜41が修飾されている検出用電極6にのみ吸着・結合して、検出用電極6上に抗体42が固定化された状態となる(図4(a)参照)。次に、抗原43を含むサンプル溶液を流体供給口5にピペット50を用いて20μL滴下した後、先に求めた駆動電圧(制御信号12)と流量との関係を用いて、サンプル溶液の流量が1μL/minになるような駆動電圧(制御信号12)でポンプ10を動作させ、サンプル溶液の送液を行なう。
このとき、抗原43を含むサンプル溶液の送液に流速や流量の変化が起こると、リファレンス用電極7からの周波数信号13が変動する。この周波数信号13は制御回路11に送られ、先に求めた周波数信号13の変動と流量変化との関係を用いて、周波数信号13が一定なるように、制御回路11で駆動電圧(制御信号12)を可変させながらポンプ10を動作させることによって、流量1μL/minを保持し続ける。サンプル溶液中の抗原43は検出用電極6上に固定化されている抗体42と結合反応(抗原―抗体反応)を生じて、検出用電極6上のみに抗原43が捕獲される(図4(b)参照)。
このように、リファレンス用電極7からの周波数信号13によってフィードバック制御を行い、容易に送液の流速・流量を高精度に制御することができる。したがって、一定濃度のサンプル溶液であれば、検出用電極6上において抗原―抗体反応をリアルタイムで計測でき、反応の定量化だけではなく結合定数や解離定数などの反応速度に関するアフィニティー特性をも計測可能である。特に本実施例では、抗原43を含むサンプル溶液の送液中の残量によって、流路3、反応槽部2内の流路抵抗が変化してしまい、仮にポンプ10の圧力を一定にした場合、サンプル溶液の送液開始時と終了時での流速は大きく変化してしまう。上述したような構成にすれば、サンプル溶液の残量による影響を受けることなく計測が可能である。また、本実施例では抗原―抗体反応に関して述べたが、DNAのハイブリダイゼーション反応、蛋白質の結合、酵素反応など様々な生化学反応に用いることができる。
[実施例2]
本発明の第2の実施例のマイクロチップシステムの構成について、図2〜5を参照して説明する。まず、マイクロチップ1の基本構造について図2、図3(a)、図3(b)で説明する。このマイクロチップ1の基部は、樹脂基板21とガラス基板22の積層体からなる。樹脂基板21は、シリコンゴムの一種であるPDMS(ポリジメチルシロキサン)からなり、フォトレジストにて形成された反転型形状物を転写することによって一方の面に凹部が形成されている。そして、この凹部を塞ぐようにガラス基板22を樹脂基板21上に積層し、Oプラズマボンディング法などによって両基板21,22を互いに接合することによって、サンプル溶液や緩衝液などが流れる流路3と反応槽部2とが凹部に形成される。また、ガラス基板22上にはQCMセンサ23が配置される。すなわち、ガラス基板22は、反応槽部2に位置する場所に、QCMセンサ23よりも小さな貫通穴24と、QCMセンサ23と同じ厚みかそれ以上の座グリ深さでQCMセンサ23よりも大きな穴とが開いており、ちょうどQCMセンサ23が配置できるようになっている。QCMセンサ23のガラス基板22への固定は、ガラス基板22上の貫通穴24のエッジ部に接着剤などで固定されている、この接着剤は、比較的硬化硬度の小さなシリコーン系などの接着剤が望ましい。
QCMセンサ23は、ATカットの水晶振動子を使用し、サンプル溶液に含まれる反応物質の捕獲量を測定するための検出用電極6とサンプル溶液の流速あるいは流量を測定するためのリファレンス用電極7とが同一の水晶基板上に配置されており、リファレンス用電極7は検出用電極6の近傍に形成されている。また、これらの電極の裏面には、同一の大きさ或いは、それ以上の大きさを持つCOM電極が配置されている。検出用電極6、リファレンス用電極7及びCOM電極はそれぞれ、検出用電極端子32、リファレンス用電極端子31、COM電極端子33を介して、制御回路11(制御手段)と電気的に接続されている(図2参照)。QCMセンサ23上の電極は、QCMセンサ23の基材である水晶基板に比べ小さくなっており、ガラス基板22へ固定したときに、電極近傍で発生する振動への影響が小さくなるよう工夫されていることは言うまでも無い。なお、QCMセンサ23は、検出用電極6とリファレンス用電極7とをそれぞれ別体の水晶基板上に配置するように形成してもよい。
さらに、サンプル溶液や緩衝液などを流路3及び反応槽部2に供給するための流体供給口5と、流路3及び反応槽部2に流れる溶液を排出するための流体排出路4とが接着剤などによって樹脂基板21上に固定されている。
本実施例のマイクロチップシステムの構成について、図5を参照して説明する。上述したマイクロチップ1の流体供給口5はチューブ8を介してポンプ10(送液手段)に接続され、マイクロチップ1の流体排出路4はチューブ8を介して廃液タンク9に接続されている。また、そのポンプ10の駆動制御を行うための制御回路11(制御手段)が、ポンプ10と電気的に接続されている。制御回路11は、検出用電極6及びリファレンス用電極7からの電気信号(周波数信号13)の変化、すなわち発振周波数変化をそれぞれ検出するための周波数カウンタやジッタ検出などが可能な検出回路と、リファレンス用電極7からの発振周波数変化によってポンプ10の駆動電圧(制御信号12)を可変させて発生させるための駆動回路などで構成されている。
ポンプ10は、一般的なシリンジポンプなどでよく、動力としては、電磁、圧電、静電など様々なアクチュエータなどで構成することができる。例えば、電磁方式のDCモータであれば電圧を変動させることで送液に使用される圧力を可変することができるし、静電もまた同様に電圧により制御が可能である。また圧電アクチュエータの場合、制御パルスの周波数やその電圧を可変させ同様に圧力を変化せることができる。これらの駆動回路は、使用するポンプ10に応じて構成すればよく、公知であるトランジスタやロジックICで容易に構成することができる。
次に、本実施例のマイクロチップシステムを、例えば抗原―抗体反応に応用する場合の動作について図1、図4(a)、図4(b)を参照しながら説明する。まず、QCMセンサ23の検出用電極6上に、抗体42を捕捉可能なSAM膜41などの有機膜を修飾しておく。リン酸などの緩衝液をポンプ10に接続されたチューブ8に供給し、ポンプ10を動作させると、緩衝液はポンプ10による圧力で流体供給口5を通じて流路3、反応槽部2へと送られる。ここで、ポンプ10の駆動速度(制御信号12)を変えながら、緩衝液の流量をフローメーターなどによって測定する。例えば、ポンプ10の動力として上述したDCモータを使用する場合、駆動電圧(制御信号12)と流量との関係を求めることができる。
また、緩衝液の送液に流速や流量の変化が起こると、リファレンス用電極7からの周波数信号13(発振周波数)が変化するが、この周波数信号13の変動と流量変化との関係も測定しておく。これらの測定を行なった後、ポンプ10を動作させた状態で、抗体42を含む溶液をポンプ10に接続されたチューブ8に供給すると、抗体42を含む溶液は流体供給口5を通じて流路3、反応槽部2へと送られる。溶液中の抗体42は反応槽部2内のSAM膜41が修飾されている検出用電極6にのみ吸着・結合して、検出用電極6上に抗体42が固定化された状態となる(図4(a)参照)。次に、抗原43を含むサンプル溶液をポンプ10に接続されたチューブ8に20μL供給した後、先に求めた駆動電圧(制御信号12)と流量との関係を用いて、サンプル溶液の流量が1μL/minになるような駆動電圧(制御信号12)でポンプ10を動作させ、サンプル溶液の送液を行なう。
このとき、抗原43を含むサンプル溶液の送液に流速や流量の変化が起こると、リファレンス用電極7からの周波数信号13が変動する。この周波数信号13は制御回路11に送られ、先に求めた周波数信号13の変動と流量変化との関係を用いて、周波数信号13が一定なるように、制御回路11で駆動電圧(制御信号12)を可変させながらポンプ10を動作させることによって、流量1μL/minを保持し続ける。サンプル溶液中の抗原43は検出用電極6上に固定化されている抗体42と結合反応(抗原―抗体反応)を生じて、検出用電極6上のみに抗原43が捕獲される(図4(b)参照)。
このように、リファレンス用電極7からの周波数信号13によってフィードバック制御を行い、容易に送液の流速・流量を高精度に制御することができる。したがって、一定濃度のサンプル溶液であれば、検出用電極6上において抗原―抗体反応をリアルタイムで計測でき、反応の定量化だけではなく結合定数や解離定数などの反応速度に関するアフィニティー特性をも計測可能である。特に本実施例では、抗原43を含むサンプル溶液の送液中の残量によって、流路3、反応槽部2内の流路抵抗が変化してしまい、仮にポンプ10の圧力を一定にした場合、サンプル溶液の送液開始時と終了時での流速は大きく変化してしまう。上述したような構成にすればサンプル溶液の残量による影響を受けることなく計測が可能である。また、本実施例では抗原―抗体反応に関して述べたが、DNAのハイブリダイゼーション反応、蛋白質の結合、酵素反応など様々な生化学反応に用いることができる。
本実施例と実施例1との違いはポンプ10の配置が異なっている点にあり、本実施例では実施例1に示すような吸引方式ではなく加圧方式となっている。よってポンプ10は、シリンジポンプなどの公知のものを使用することができる。実施例1の吸引方式が空気圧を利用するのに対して、本実施例の方式では、溶液その物を送り出す方式となるため、タイムラグが少なく、容易に送液の精度を高めることが可能である。
[実施例3]
図6は、マイクロチップ内に用いるQCMセンサ23の構成を示す斜視図であり、このQCMセンサ23は、上記実施例1及び実施例2において使用するQCMセンサと置き換えて用いることができる。以下、本構成について、図6を参照して説明する。
本実施例に係るQCMセンサ23は、同一の水晶基板上に、サンプル溶液の流速あるいは流量を測定するための複数のリファレンス用電極7が配置されており、これらのリファレンス用電極7の間に、サンプル溶液に含まれる反応物質の捕獲量を測定するための検出用電極6が配置されている構造となっている。このように、送液されるサンプル溶液や緩衝液などが流れる方向に対し、QCMセンサ23上のリファレンス用電極7が、検出用電極6の前後に複数配置されているために、実施例1または実施例2において用いたQCMセンサ23よりも微小領域の流速あるいは流量の変化を検出することが可能となる。
なお、本実施例では複数のリファレンス用電極7を同一の水晶基板上に配置したが、別体で構成させることもできるし、反応槽部2以外の例えば流路3上の任意の場所に配置することも可能である。また本実施例では、2つのリファレンス用電極7を用いて説明したが、さらに数を増やしてもよく、流体の流れる場所であればどこに配置してもよい。
以上の実施例1〜3においては、1つの検出用電極6を用いて説明したが、反応槽部2を複数設けて、互いに独立した複数の検出用電極6を各反応槽部2内にそれぞれ配置してもよい。このように、検出用電極6をマルチ化することで、検出用電極6毎に独立して異なる測定を行うと、単一のマイクロチップを用いて同一の検体に対して連続的に複数の異なる測定を行うことができるため、スループットの向上が可能となる。
[実施例4]
本発明の第4の実施例のマイクロチップシステムの構成について、図7を参照しながら説明する。まず、このマイクロチップ1の基本構造は、上記実施例1及び実施例2におけるマイクロチップ1からリファレンス用電極7を除いたものと同一である。具体的には、このマイクロチップ1の基部は、樹脂基板とガラス基板の積層体からなる。樹脂基板は、シリコンゴムの一種であるPDMS(ポリジメチルシロキサン)からなり、フォトレジストにて形成された反転型形状物を転写することによって一方の面に凹部が形成されている。そして、この凹部を塞ぐようにガラス基板を樹脂基板上に積層し、Oプラズマボンディング法などによって両基板を互いに接合することによって、サンプル溶液や緩衝液などが流れる流路3と反応槽部2とが凹部に形成される。
また、ガラス基板上にはQCMセンサ70が配置される。すなわち、ガラス基板は、反応槽部2に位置する場所に、QCMセンサ70よりも小さな貫通穴と、QCMセンサ70と同じ厚みかそれ以上の座グリ深さでQCMセンサ70よりも大きな穴とが開いており、ちょうどQCMセンサ70が配置できるようになっている。QCMセンサ70のガラス基板への固定は、ガラス基板上の貫通穴のエッジ部に接着剤などで固定されている。この接着剤は、比較的硬化硬度の小さなシリコーン系などの接着剤が望ましい。
次に、QCMセンサ70の構造を図8(a)、図8(b)に示す。このQCMセンサ70は、ATカットの水晶振動子を用い、緩衝液の流速あるいは流量の測定とサンプル溶液に含まれる反応物質の捕獲量の測定とを行うための検出用電極6が水晶基板上に配置されている。また、この電極の裏面には、同一の大きさ或いは、それ以上の大きさを持つCOM電極が配置されている。検出用電極6及びCOM電極はそれぞれ、検出用電極端子32及びCOM電極端子33を介して、制御回路11(制御手段)と電気的に接続されている。QCMセンサ70上の電極は、QCMセンサ70の基材である水晶基板に比べ小さくなっており、ガラス基板へ固定したときに、電極近傍で発生する振動への影響が小さくなるよう工夫されていることは言うまでも無い。
また、サンプル溶液や緩衝液などを滴下して流路3及び反応槽部2に供給するための流体供給口5と、流路3及び反応槽部2に流れる溶液を排出するための流体排出路4とが接着剤などによって樹脂基板上に固定されている。流体排出路4は、チューブ8を介して廃液タンク9及びポンプ10(送液手段)に接続される。
ポンプ10(送液手段)は、駆動制御を行うための制御回路11(制御手段)が電気的に接続されている。制御回路11は、検出用電極6からの電気信号(周波数信号13)の変化、すなわち発振周波数変化を検出するための周波数カウンタやジッタ検出などが可能な検出回路と、その発振周波数変化によってポンプ10の駆動電圧(制御信号12)を可変させて発生させるための駆動回路などで構成されている。なお、ポンプ10は、一般的なロータリーポンプやダイヤフラムポンプでよく、動力としては、電磁、圧電、静電など様々なアクチュエータなどで構成することができる。例えば、電磁方式のDCモータであれば電圧を変動させることで送液に使用される圧力を可変することができるし、静電もまた同様に電圧により制御が可能である。また圧電アクチュエータの場合、制御パルスの周波数やその電圧を可変させて、同様に圧力を変化させることができる。これらの駆動回路は、使用するポンプ10に応じて構成すればよく、公知であるトランジスタやロジックICで容易に構成することができる。
次に、本実施例のマイクロチップシステムを例えば抗原―抗体反応に応用する場合の動作について、図7、図9(a)、図9(b)を参照しながら説明する。まず、QCMセンサ70の検出用電極6上に抗体42を捕捉可能なSAM膜41などの有機膜を修飾しておく。リン酸などの緩衝液を流体供給口5にピペット50を用いて滴下し、ポンプ10を動作させると、流路3と反応槽部2は負圧となり、流体供給口5に滴下した緩衝液は流路3を通り反応槽部2へと送られる。ここで、ポンプ10の駆動速度(制御信号12)を変えながら、緩衝液の流量をフローメーターなどによって測定する。例えば、ポンプ10の動力として上述したDCモータを使用する場合、駆動電圧(制御信号12)と流量との関係を求めることができる。
また、緩衝液の送液に流速や流量の変化が起こると、検出用電極6からの周波数信号13(発振周波数)が変化するが、この周波数信号13の変動と流量変化との関係も測定しておく。これらの測定を行なった後、先に求めた駆動電圧(制御信号12)と流量との関係を用いて、緩衝液の流量が1μL/minになるような駆動電圧(制御信号12)でポンプ10を動作させる。このとき、送液されている緩衝液の流速や流量の変化が起こると、検出用電極6からの周波数信号13が変動する。この周波数信号13は制御回路11に送られ、先に求めた周波数信号13の変動と流量変化との関係を用いて、周波数信号13が一定なるように、制御回路11で駆動電圧(制御信号12)を可変させながらポンプ10を動作させることによって、流量1μL/minを保持し続ける。すなわち、検出用電極6からの周波数信号13によってフィードバック制御を行い、送液されている緩衝液の流速・流量を容易かつ高精度に制御することができる。
このフィードバック制御によって緩衝液の流速・流量を一定にした後、緩衝液に続いて、抗体42を含む溶液を流体供給口5にピペット50を用いて滴下すると、抗体42を含む溶液は流速・流量が一定に保たれたまま反応槽部2へ送液される。溶液中の抗体42は反応槽部2内のSAM膜41が修飾されている検出用電極6に吸着・結合して、検出用電極6上に抗体42が固定化された状態となる(図9(a)参照)。次に、抗体42を含む溶液に続いて、抗原43を含むサンプル溶液を流体供給口5にピペット50を用いて20μL滴下すると、抗原43を含むサンプル溶液も一定の流速・流量で反応槽部2へ送液され、サンプル溶液中の抗原43は検出用電極6上に固定化されている抗体42と結合反応(抗原―抗体反応)を生じて、検出用電極6上に抗原43が捕獲される(図9(b)参照)。そして、一定濃度のサンプル溶液であれば、検出用電極6において抗原―抗体反応をリアルタイムで定量的に計測できる。さらに、サンプル溶液の流速・流量は一定であるため、結合定数や解離定数などの反応速度に関するアフィニティー特性をも計測可能である。
このように、始めに緩衝液を送液することによって、検出用電極6を用いたフィーバック制御で緩衝液の流速・流量を一定にできるため、緩衝液から抗体42を含む溶液の送液へ連続的に切り替え、続けて抗体42を含む溶液から抗原43を含むサンプル溶液の送液へ切り替えると、サンプル溶液の流速・流量を一定にして抗原―抗体反応の反応速度に関するアフィニティー特性を計測することが可能となる。なお、本実施例では抗原―抗体反応に関して述べたが、DNAのハイブリダイゼーション反応、蛋白質の結合、酵素反応など様々な生化学反応に用いることができる。
本実施例では、実施例1〜3のQCMセンサ23のようなリファレンス用電極7を必要とせず、センサの構造を簡素化することができるため、マイクロチップの低コスト化が可能となる。また本実施例では、1つの検出用電極6を用いて説明したが、反応槽部2を複数設けて、互いに独立した複数の検出用電極6を各反応槽部2内にそれぞれ配置してもよい。このように、検出用電極6をマルチ化することで、検出用電極6毎に独立して異なる測定を行うと、単一のマイクロチップを用いて同一の検体に対して連続的に複数の異なる測定を行うことができるため、スループットの向上が可能となる。
[実施例5]
本発明の第5の実施例のマイクロチップシステムの構成について、図10を参照しながら説明する。まず、このマイクロチップ1の基本構造は、上記実施例1及び実施例2におけるマイクロチップ1からリファレンス用電極7を除いたものと同一である。具体的には、このマイクロチップ1の基部は、樹脂基板とガラス基板の積層体からなる。樹脂基板は、シリコンゴムの一種であるPDMS(ポリジメチルシロキサン)からなり、フォトレジストにて形成された反転型形状物を転写することによって一方の面に凹部が形成されている。そして、この凹部を塞ぐようにガラス基板を樹脂基板上に積層し、Oプラズマボンディング法などによって両基板を互いに接合することによって、サンプル溶液や緩衝液などが流れる流路3と反応槽部2とが凹部に形成される。
また、ガラス基板上にはQCMセンサ70が配置される。すなわち、ガラス基板は、反応槽部2に位置する場所に、QCMセンサ70よりも小さな貫通穴と、QCMセンサ70と同じ厚みかそれ以上の座グリ深さでQCMセンサ70よりも大きな穴とが開いており、ちょうどQCMセンサ70が配置できるようになっている。QCMセンサ70のガラス基板への固定は、ガラス基板上の貫通穴のエッジ部に接着剤などで固定されている。この接着剤は、比較的硬化硬度の小さなシリコーン系などの接着剤が望ましい。
次に、QCMセンサ70の構造を図8(a)、図8(b)に示す。このQCMセンサ70は、ATカットの水晶振動子を用い、緩衝液の流速あるいは流量の測定とサンプル溶液に含まれる反応物質の捕獲量の測定とを行うための検出用電極6が水晶基板上に配置されている。また、この電極の裏面には、同一の大きさ或いは、それ以上の大きさを持つCOM電極が配置されている。検出用電極6及びCOM電極はそれぞれ、検出用電極端子32及びCOM電極端子33を介して、制御回路11(制御手段)と電気的に接続されている。QCMセンサ70上の電極は、QCMセンサ70の基材である水晶基板に比べ小さくなっており、ガラス基板へ固定したときに、電極近傍で発生する振動への影響が小さくなるよう工夫されていることは言うまでも無い。
また、サンプル溶液や緩衝液などを流路3及び反応槽部2に供給するための流体供給口5と、流路3及び反応槽部2に流れる溶液を排出するための流体排出路4とが接着剤などによって樹脂基板21上に固定されている。流体供給口5はチューブ8を介してポンプ10(送液手段)に接続され、流体排出路4はチューブ8を介して廃液タンク9に接続される。
ポンプ10(送液手段)は、駆動制御を行うための制御回路11(制御手段)が電気的に接続されている。制御回路11は、検出用電極6からの電気信号(周波数信号13)の変化、すなわち発振周波数変化を検出するための周波数カウンタやジッタ検出などが可能な検出回路と、その発振周波数変化によってポンプ10の駆動電圧(制御信号12)を可変させて発生させるための駆動回路などで構成されている。なお、ポンプ10は、一般的なシリンジポンプなどでよく、動力としては、電磁、圧電、静電など様々なアクチュエータなどで構成することができる。例えば、電磁方式のDCモータであれば電圧を変動させることで送液に使用される圧力を可変することができるし、静電もまた同様に電圧により制御が可能である。また圧電アクチュエータの場合、制御パルスの周波数やその電圧を可変させ同様に圧力を変化せることができる。これらの駆動回路は、使用するポンプ10に応じて構成すればよく、公知であるトランジスタやロジックICで容易に構成することができる。
次に、本実施例のマイクロチップシステムを例えば抗原―抗体反応に応用する場合の動作について、図9(a)、図9(b)、図10を参照しながら説明する。まず、QCMセンサ70の検出用電極6上に抗体42を捕捉可能なSAM膜41などの有機膜を修飾しておく。リン酸などの緩衝液をポンプ10に接続されたチューブ8に供給し、ポンプ10を動作させると、チューブ8に供給された緩衝液はポンプ10による圧力で流体供給口5を通じて流路3、反応槽部2へと送られる。ここで、ポンプ10の駆動速度(制御信号12)を変えながら、緩衝液の流量をフローメーターなどによって測定する。例えば、ポンプ10の動力として上述したDCモータを使用する場合、駆動電圧(制御信号12)と流量との関係を求めることができる。
また、緩衝液の送液に流速や流量の変化が起こると、検出用電極6からの周波数信号13(発振周波数)が変化するが、この周波数信号13の変動と流量変化との関係も測定しておく。これらの測定を行なった後、先に求めた駆動電圧(制御信号12)と流量との関係を用いて、緩衝液の流量が1μL/minになるような駆動電圧(制御信号12)でポンプ10を動作させる。このとき、送液されている緩衝液の流速や流量の変化が起こると、検出用電極6からの周波数信号13が変動する。この周波数信号13は制御回路11に送られ、先に求めた周波数信号13の変動と流量変化との関係を用いて、周波数信号13が一定なるように、制御回路11で駆動電圧(制御信号12)を可変させながらポンプ10を動作させることによって、流量1μL/minを保持し続ける。すなわち、検出用電極6からの周波数信号13によってフィードバック制御を行い、送液されている緩衝液の流速・流量を容易かつ高精度に制御することができる。
このフィードバック制御によって緩衝液の流速・流量を一定にした後、緩衝液に続いて、抗体42を含む溶液をポンプ10に接続されたチューブ8に供給すると、抗体42を含む溶液は流速・流量が一定に保たれたまま反応槽部2へ送液される。溶液中の抗体42は反応槽部2内のSAM膜41が修飾されている検出用電極6に吸着・結合して、検出用電極6上に抗体42が固定化された状態となる(図9(a)参照)。次に、抗体42を含む溶液に続いて、抗原43を含むサンプル溶液をポンプ10に接続されたチューブ8に20μL供給すると、抗原43を含むサンプル溶液も一定の流速・流量で反応槽部2へ送液され、サンプル溶液中の抗原43は検出用電極6上に固定化されている抗体42と結合反応(抗原―抗体反応)を生じて、検出用電極6上に抗原43が捕獲される(図9(b)参照)。そして、一定濃度のサンプル溶液であれば、検出用電極6において抗原―抗体反応をリアルタイムで定量的に計測できる。さらに、サンプル溶液の流速・流量は一定であるため、結合定数や解離定数などの反応速度に関するアフィニティー特性をも計測可能である。
このように、始めに緩衝液を送液することによって、検出用電極6を用いたフィーバック制御で緩衝液の流速・流量を一定にできるため、緩衝液から抗体42を含む溶液の送液へ連続的に切り替え、続けて抗体42を含む溶液から抗原43を含むサンプル溶液の送液へ切り替えると、サンプル溶液の流速・流量を一定にして抗原―抗体反応の反応速度に関するアフィニティー特性を計測することが可能となる。なお、本実施例では抗原―抗体反応に関して述べたが、DNAのハイブリダイゼーション反応、蛋白質の結合、酵素反応など様々な生化学反応に用いることができる。
本実施例では、実施例1〜3のQCMセンサ23のようなリファレンス用電極7を必要とせず、センサの構造を簡素化することができるため、マイクロチップの低コスト化が可能となる。また本実施例では、1つの検出用電極6を用いて説明したが、反応槽部2を複数設けて、互いに独立した複数の検出用電極6を各反応槽部2内にそれぞれ配置してもよい。このように、検出用電極6をマルチ化することで、検出用電極6毎に独立して異なる測定を行うと、単一のマイクロチップを用いて同一の検体に対して連続的に複数の異なる測定を行うことができるため、スループットの向上が可能となる。
また、本実施例と実施例4との違いはポンプ10の配置が異なっている点にあり、本実施例では実施例4に示すような吸引方式ではなく加圧方式となっている。よってポンプ10は、シリンジポンプなどの公知のものを使用することができる。実施例4の吸引方式が空気圧を利用するのに対して、本実施例の方式では、溶液その物を送り出す方式となるため、タイムラグが少なく、容易に送液の精度を高めることが可能である。
[実施例6]
本発明の第6の実施例のマイクロチップシステムの構成について、図11を参照しながら説明する。まず、このマイクロチップ1の基本構造は、上記実施例4及び実施例5におけるマイクロチップ1に緩衝液供給口61とバルブ62a,62bとを組み込んだものと同一である。具体的には、このマイクロチップ1の基部は、樹脂基板とガラス基板の積層体からなる。
樹脂基板は、シリコンゴムの一種であるPDMS(ポリジメチルシロキサン)からなり、フォトレジストにて形成された反転型形状物を転写することによって一方の面に凹部が形成されている。そして、この凹部を塞ぐようにガラス基板を樹脂基板上に積層し、Oプラズマボンディング法などによって両基板を互いに接合することによって、サンプル溶液や緩衝液などが流れる流路3と反応槽部2とが凹部に形成される。また、ガラス基板上にはQCMセンサ70が配置される。すなわち、ガラス基板は、反応槽部2に位置する場所に、QCMセンサ70よりも小さな貫通穴と、QCMセンサ70と同じ厚みかそれ以上の座グリ深さでQCMセンサ70よりも大きな穴とが開いており、ちょうどQCMセンサ70が配置できるようになっている。QCMセンサ70のガラス基板への固定は、ガラス基板上の貫通穴のエッジ部に接着剤などで固定されている。この接着剤は、比較的硬化硬度の小さなシリコーン系などの接着剤が望ましい。
次に、QCMセンサ70の構造を図8(a)、図8(b)に示す。このQCMセンサ70は、ATカットの水晶振動子を用い、緩衝液の流速あるいは流量の測定とサンプル溶液に含まれる反応物質の捕獲量の測定とを行うための検出用電極6が水晶基板上に配置されている。また、この電極の裏面には、同一の大きさ或いは、それ以上の大きさを持つCOM電極が配置されている。検出用電極6及びCOM電極はそれぞれ、検出用電極端子32及びCOM電極端子33を介して、制御回路11(制御手段)と電気的に接続されている。QCMセンサ70上の電極は、QCMセンサ70の基材である水晶基板に比べ小さくなっており、ガラス基板へ固定したときに、電極近傍で発生する振動への影響が小さくなるよう工夫されていることは言うまでも無い。
また、サンプル溶液を滴下して流路3及び反応槽部2に供給するための流体供給口5と、緩衝液を流路3及び反応槽部2に供給するための緩衝液供給口61と、流路3及び反応槽部2に流れる溶液を排出するための流体排出路4とが接着剤などによって樹脂基板上に固定されている。緩衝液供給口61は、緩衝液が貯蔵された供給タンク63にチューブ8を介して接続される。流体排出路4は、チューブ8を介して廃液タンク9及びポンプ10(送液手段)に接続される。さらに、サンプル溶液と緩衝液とを反応槽部2へ供給制御するためのバルブ62a、62bが、流体供給口5及び緩衝液供給口61にそれぞれ接続された流路3内に設けられている。
ポンプ10(送液手段)は、駆動制御を行うための制御回路11(制御手段)が電気的に接続されている。制御回路11は、検出用電極6からの電気信号(周波数信号13)の変化、すなわち発振周波数変化を検出するための周波数カウンタやジッタ検出などが可能な検出回路と、その発振周波数変化によってポンプ10の駆動電圧(制御信号12)を可変させて発生させるための駆動回路などで構成されている。なお、ポンプ10は、一般的なロータリーポンプやダイヤフラムポンプでよく、動力としては、電磁、圧電、静電など様々なアクチュエータなどで構成することができる。例えば、電磁方式のDCモータであれば電圧を変動させることで送液に使用される圧力を可変することができるし、静電もまた同様に電圧により制御が可能である。また圧電アクチュエータの場合、制御パルスの周波数やその電圧を可変させて、同様に圧力を変化させることができる。これらの駆動回路は、使用するポンプ10に応じて構成すればよく、公知であるトランジスタやロジックICで容易に構成することができる。
次に、本実施例のマイクロチップシステムを例えば抗原―抗体反応に応用する場合の動作について、図9(a)、図9(b)、図11を参照しながら説明する。まず、QCMセンサ70の検出用電極6上に抗体42を捕捉可能なSAM膜41などの有機膜を修飾して、バルブ62a,62bはあらかじめ閉状態にしておく。そして、ポンプ10を動作させて、緩衝液側のバルブ62bを開状態にすると、緩衝液側の流路3と反応槽部2が負圧となり、供給タンク63内の緩衝液は緩衝液供給口61から流路3を通り反応槽部2へと送られる。なお、緩衝液としてはリン酸緩衝液などが用いられる。
ここで、ポンプ10の駆動速度(制御信号12)を変えながら、緩衝液の流量をフローメーターなどによって測定する。例えば、ポンプ10の動力として上述したDCモータを使用する場合、駆動電圧(制御信号12)と流量との関係を求めることができる。また、緩衝液の送液に流速や流量の変化が起こると、検出用電極6からの周波数信号13(発振周波数)が変化するが、この周波数信号13の変動と流量変化との関係も測定しておく。
これらの測定を行なった後、先に求めた駆動電圧(制御信号12)と流量との関係を用いて、緩衝液の流量が1μL/minになるような駆動電圧(制御信号12)でポンプ10を動作させる。このとき、送液されている緩衝液の流速や流量の変化が起こると、検出用電極6からの周波数信号13(発振周波数)が変動する。この周波数信号13は制御回路11に送られ、先に求めた周波数信号13の変動と流量変化との関係を用いて、周波数信号13が一定なるように、制御回路11で駆動電圧(制御信号12)を可変させながらポンプ10を動作させることによって、流量1μL/minを保持し続ける。すなわち、検出用電極6からの周波数信号13によってフィードバック制御を行い、送液されている緩衝液の流速・流量を容易かつ高精度に制御することができる。
このフィードバック制御によって緩衝液の流速・流量を一定にした後、抗体42を含む溶液を流体供給口5にピペット50を用いて滴下して、緩衝液側のバルブ62bを閉状態、抗体42を含む溶液側のバルブ62aを開状態にすると、緩衝液から抗体42を含む溶液の送液に切り替わり、抗体42を含む溶液は流速・流量が一定に保たれたまま反応槽部2へと送られる。溶液中の抗体42は反応槽部2内のSAM膜41が修飾されている検出用電極6に吸着・結合して、検出用電極6上に抗体42が固定化された状態となる(図9(a)参照)。
次に、抗体42を含む溶液に続いて、抗原43を含むサンプル溶液を流体供給口5にピペット50を用いて20μL滴下すると、抗原43を含むサンプル溶液も一定の流速・流量で反応槽部2へ送液され、サンプル溶液中の抗原43は検出用電極6上に固定化されている抗体42と結合反応(抗原―抗体反応)を生じて、検出用電極6上に抗原43が捕獲される(図9(b)参照)。そして、一定濃度のサンプル溶液であれば、検出用電極6において抗原―抗体反応をリアルタイムで定量的に計測できる。さらに、サンプル溶液の流速・流量は一定であるため、結合定数や解離定数などの反応速度に関するアフィニティー特性をも計測可能である。
このように、始めに緩衝液を送液することによって、検出用電極6を用いたフィーバック制御で緩衝液の流速・流量を一定にできるため、緩衝液から抗体42を含む溶液の送液へ連続的に切り替え、続けて抗体42を含む溶液から抗原43を含むサンプル溶液の送液へ切り替えると、サンプル溶液の流速・流量を一定にして抗原―抗体反応の反応速度に関するアフィニティー特性を計測することが可能となる。なお、本実施例では抗原―抗体反応に関して述べたが、DNAのハイブリダイゼーション反応、蛋白質の結合、酵素反応など様々な生化学反応に用いることができる。
本実施例では、実施例1〜3のQCMセンサ23のようなリファレンス用電極7を必要とせず、センサの構造を簡素化することができるため、マイクロチップの低コスト化が可能となる。また本実施例では、1つの検出用電極6を用いて説明したが、反応槽部2を複数設けて、互いに独立した複数の検出用電極6を各反応槽部2内にそれぞれ配置してもよい。このように、検出用電極6をマルチ化することで、検出用電極6毎に独立して異なる測定を行うと、単一のマイクロチップを用いて同一の検体に対して連続的に複数の異なる測定を行うことができるため、スループットの向上が可能となる。
また、本実施例と実施例4及び実施例5との違いは、緩衝液の供給手段が異なっている点にある。実施例4及び実施例5では、緩衝液を流体供給口5にピペット50で滴下して供給する方式であり、流体供給口5の容量が小さく緩衝液を十分に供給できない場合、緩衝液を送液して流速・流量が一定になる前に流体供給口5内の緩衝液がなくなってしまう。さらに、本実施例及び実施例1、2、4、5に記述した抗原―抗体反応を計測する例では、抗体42を含む溶液を送液した後、流路3及び反応槽部2内に残留した抗体42を洗い流すための洗浄工程として緩衝液を送液してから、抗原43を含むサンプル溶液を送液してもよいが、この場合、流路3及び反応槽部2内を洗浄するための多量の緩衝液が必要となる。本実施例では、緩衝液を供給タンク63から緩衝液供給口61にチューブ8を介して供給する方式としているため、容量の大きい供給タンク63を用いれば、送液に十分な量の緩衝液を供給することが容易に可能である。
本発明の第1の実施例のマイクロチップシステムのブロック構成図である。 本発明の第1、2の実施例のマイクロチップの斜視図である。 本発明の第1、2の実施例のマイクロチップの構造を示す説明図であり、(a)は図2に示したマイクロチップの分解斜視図、(b)は(a)におけるQCMセンサの斜視図である。 本発明の第1、2の実施例のマイクロチップの動作を示す説明図であり、(a)は抗体を送液した状態、(b)は抗原を送液している状態である。 本発明の第2の実施例のマイクロチップシステムのブロック構成図である。 本発明の第3の実施例のQCMセンサの斜視図である。 本発明の第4の実施例のマイクロチップシステムのブロック構成図である。 本発明の第4、5、6の実施例のQCMセンサの構造を示す説明図であり、(a)はその上面図、(b)は(a)のB−B´線における断面図である。 本発明の第4,5,6の実施例のマイクロチップの動作を示す説明図であり、(a)は抗体を送液した状態、(b)は抗原を送液している状態である。 本発明の第5の実施例のマイクロチップシステムのブロック構成図である。 本発明の第6の実施例のマイクロチップシステムのブロック構成図である。 従来例のQCMセンサの構造を示す説明図であり、(a)はその上面図、(b)は(a)のA−A´線における断面図である。
符号の説明
1 マイクロチップ
2 反応槽部
3 流路
4 流体排出路
5 流体供給口
6 検出用電極
7 リファレンス用電極
8 チューブ
9 廃液タンク
10 ポンプ
11 制御回路
12 制御信号
13 周波数信号
21 樹脂基板
22 ガラス基板
23 QCMセンサ
24 貫通穴
31 リファレンス用電極端子
32 検出用電極端子
33 COM電極端子
41 SAM膜
42 抗体
43 抗原
50 ピペット
61 緩衝液供給口
62a、62b バルブ
63 供給タンク
70 QCMセンサ
100 QCMセンサ
101 検出用チャネル
102 補正用チャネル
103 サンプル溶液

Claims (11)

  1. 圧電振動子の振動周波数を測定することにより、溶液中に含まれる第1の化学物質が前記圧電振動子に修飾された第2の化学物質に捕獲される捕獲量を測定するマイクロチップシステムにおいて、
    前記圧電振動子を有する反応槽部と該反応槽部に接続されて前記溶液を流す流路とからなるマイクロチップと、前記流路に接続されて前記マイクロチップに前記溶液を送液する送液手段と、前記圧電振動子を介して前記振動周波数を測定することにより前記反応槽部中を流れる前記溶液の流速あるいは流量を測定し、また前記捕獲量を測定する検出回路部と測定した前記溶液の前記流速あるいは前記流量に基づいて前記溶液の前記流速あるいは前記流量が一定になるように前記送液手段を駆動制御する駆動回路部とからなる制御手段とを有することを特徴とするマイクロチップシステム。
  2. 前記検出回路部は、緩衝液からなる第1の前記溶液を流したとき、前記第1の溶液の前記流速あるいは前記流量を測定し、前記第1の化学物質を含む第2の前記溶液を流したとき、前記捕獲量を測定することを特徴とする請求項1に記載のマイクロチップシステム。
  3. 前記圧電振動子は第1の圧電振動子と前記第1の化学物質が修飾された第2の圧電振動子とからなり、前記検出回路部は前記第1の圧電振動子を介して前記溶液の前記流速あるいは前記流量を測定し、また前記第2の圧電振動子を介して前記捕獲量を測定することを特徴とする請求項1に記載のマイクロチップシステム。
  4. 1個の前記第2の圧電振動子に対して複数個の前記第1の圧電振動子が対応するように配置されていることを特徴とする請求項3に記載のマイクロチップシステム。
  5. 複数個の前記第1の圧電振動子が、前記溶液の流れに対し、前記第2の圧電振動子の前後に配置されていることを特徴とする請求項4に記載のマイクロチップシステム。
  6. 前記第1の圧電振動子と前記第2の圧電振動子とが、同一の圧電基板に並設されていることを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載のマイクロチップシステム。
  7. 複数の前記反応槽部を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のマイクロチップシステム。
  8. 前記振動周波数が、共振周波数であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のマイクロチップシステム。
  9. 前記圧電振動子が、水晶振動子であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のマイクロチップシステム。
  10. 前記送液手段は、前記マイクロチップの上流側に接続され、前記マイクロチップに前記溶液を送液する加圧方式のポンプであることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のマイクロチップシステム。
  11. 前記送液手段は、前記マイクロチップの下流側に接続され、前記マイクロチップから前記溶液を吸引する吸引方式のポンプであることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のマイクロチップシステム。
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