JP4656648B2 - デジタル撮像装置,画像読み取り装置および画像形成装置 - Google Patents

デジタル撮像装置,画像読み取り装置および画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、光像を画像データに変換する撮像装置に関し、特に、これに限定する意図ではないが、光電変換画素が主走査方向に並んだ光電変換素子アレイの複数を副走査方向に配列した固体撮像素子およびその光電変換信号を画像データにデジタル変換する信号処理回路を備える撮像装置に関する。この撮像装置は例えば、デジタルカメラ,原稿読み取り装置,複写機,ファクシミリに用いることができる。
特許第3631637号明細書(特開2001−45245号公報) 特開2001− 94734号公報 特開2001−268314号公報 特開2001−268325号公報 特開2001−268355号公報 特開2001− 94734号公報 特許第3064657号(特開平5−268525号公報)。
特許文献1は、SSCG(スペクトラム拡散クロック発生器)が発生するSSC(スペクトラム拡散クロック)を基準クロックとして、各種タイミング信号を生成し、該タイミング信号にしたがって固体撮像素子を読み取り駆動する画像読み取り装置において、LSYNCにSSCの拡散周期を同期させ、1ライン毎に拡散周期の反転同期をとり、これによりスジを目立たなくすることを開示している。特許文献2は、SSCGを用いる画像読み取り装置において、CCD駆動クロックにはSSCを使用せず、デジタル処理回路のクロックにはSSCを使用し、これによりスジ発生を抑制することを開示している。特許文献3は、SSCGを用いる画像読み取り装置において、LSYNC周期を変えることで各ライン間での変調周期の波の重なりを換えて、重なりで画像スジが目立たないところにLSYNC周期を設定し、これによりスジを目立たなくすることを開示している。特許文献4は、SSCGを用いる画像読み取り装置において、CCD駆動のアナログ部およびデジタル処理部共にSSCを使用するが、アナログ部には拡散幅の小さいSSCを使用して、これによりスジを目立たなくすることを開示している。特許文献5は、SSCGを用いる画像読み取り装置において、LSYNC幅に応じてSSCの変調周期を変え、LSYNC周期を常にSSC変調周期の整数倍とすることで各ラインのスジ発生周期をそろえ、これによりスジを目立たなくすることを開示している。特許文献6は、SSCGを用いる画像読み取り装置において、SSC変調プロフィールを三角波でなく正弦波としてスジを目立たなくすることを開示している。
特許文献7は、画像読み取り用のCCD3ラインに加えて全長遮光したCCD1ラインを備えて、ラインを切り替えながら同一位置画素の画像信号を出力する画素単位のライン切り替えで、又は、1ライン上の各画素の画像信号のシリアル出力を終える毎にラインを切り替えるライン単位のライン切り替えで、画像信号を出力し、遮光したCCDの画像信号をOPB(Optical Black)と見なしてこれにもとづいて遮光しないCCDの画像信号に黒レベル補正を加えることを記載している。
電源供給の安定化が弱い画像読み取りシステムにおいて、電源系のスイッチングノイズがスパイクノイズとして、3ラインカラーCCD及びアナログ処理回路の画像信号(アナログ)に作用した場合に、各色アナログ処理回路の出力画像信号には、アナログ処理回路のゲインに応じたノイズが含まれ、1ラインの画像信号列上にノイズが現れる。ノイズが一過性又はランダムであると、それが発生したときのライン上の画素位置(シリアル出力位置)の画像信号のレベルが変動する。したがって、特許文献7に記載のように、ライン全長を遮光したCCD1ラインを付加して、その画像信号をOPBとして非遮光のCCDラインの画像信号を補正しても、遮光したCCDラインの画像信号のシリアル出力と非遮光のCCDラインの画像信号のシリアル出力とが、画素単位ではライン上同一位置の画像信号のシリアル出力タイミングが異なるので、すなわち時間差があるので、該時間差によってノイズ混入の具合(ノイズ位相)が異なり、十分なノイズ補正は期待できない。また、SSCクロックを用いる場合の、SSCのクロック周波数の拡散によるノイズも、同様な理由により、十分には除去できない。
例えば、基準クロックを±1%の範囲で周波数変調(拡散)するとき、変調周波数fmおよびその周期Tmは、
fm=31×(基準クロック周波数/16)
Tm=1/fm
である。この変調周波数に拡散された前後のクロック出力(SSC)の周波数帯域は、ピーク値が下がる。クロック信号の帯域を拡散させることで、ピーク値を減衰させる。ピーク値の減衰率dBは、高調波の次数や変調の度合いに依存して、
dB=6.5+9.1log10(P)+9.1log10(F)
P=拡散の割合(%)、F=減衰を測定し周波数(MHz)
となる。このように拡散の割合が大きく周波数が高いほど減衰効果が大きくなるので、スペクトラム拡散発生器(SSCG)が用いられ、EMI(Electro Magnetic Interference)を低減する。ただし、副作用として変調周波数に依存する画像ノイズが発生する場合がある。また、拡散の割合を上げるとEMIの低減効果は高くなるが画像ノイズも大きく目立つようになる。図7に、全長遮光したCCD1ラインの画像信号レベルを示し、SSCの変調周波数によるノイズが、ライン毎に移動していく様子を示す。山の部分は画像信号レベルが高い明るい部分、谷の部分は画像信号レベルが低い暗い部分である。各ライン上の横破線はCLPクロック(ラインクランプ信号)によるライン毎のDCレベルを決めている信号である。すなわち横破線と画像信号レベルとの差で、出力画像信号のレベルが定まる。図7では山の部分の矢印が長い位置(画素)ほど出力画像信号レベルが高くなり、ライン上で周期的な画像ノイズとなる。SSCの変調周期のノイズが、ライン毎に位相がずれた形で現れるので、読み取り画像上にはスジ状の画像ノイズとして現れる場合がある。この、SSCの変調周期のノイズに関しても、特許文献7に記載のように、ライン全長を遮光したCCD1ラインを付加して、その画像信号をOPBとして非遮光のCCDラインの画像信号を補正しても、遮光したCCDラインの画像信号のシリアル出力と非遮光のCCDラインの画像信号のシリアル出力とが、画素単位ではライン上同一位置の画像信号のシリアル出力タイミングが異なるので、すなわち時間差があるので、該時間差によってノイズレベル(ノイズ位相)が異なり、十分なノイズ補正は期待できない。
本発明は、商用電源ノイズ,スイッチング電源ノイズ,照明系のランプインバータの点灯ノイズ等の突発的な又はランダムなノイズを効果的に除去することを第1の目的とし、それに加えて、上述のSSCの変調周期のノイズなど、定常的なノイズも効果的に除去することを第2の目的とする。
(1)主走査方向に光電変換画素が配列された光センサ列を複数、副走査方向に配列した光センサ列群(16r,g,b,d)、および、並行して同時に各光センサ列の各光電変換画素の光電変換信号を配列順でシリアル出力する手段、を含み、少なくとも1個の光センサ列(16d)が光学的に遮光された、撮像手段(16);
前記撮像手段(16)が、前記並行して同時に各光センサ列の各光電変換画素の光電変換信号を配列順でシリアル出力するためのタイミング信号を、クロック信号に基づいて発生するタイミング回路(9)、および、該タイミング信号に基づいて前記撮像手段(16)を駆動する手段(15);
前記並行して同時にシリアル出力される光電変換信号を個別の増幅率で増幅するアナログ処理手段(17r,g,b,d,19r,g,d,b);
該アナログ処理手段が増幅した光電変換信号を並行して同時にデジタルデータすなわち画像データに変換するA/D変換手段(20r,g,b,d);
前記アナログ処理手段における前記遮光した光センサ列から出力された光電変換信号の前記増幅率に対する前記遮光のない光センサ列から出力された光電変換信号の前記増幅率の比に対応する増幅率で、前記遮光した光センサ列から出力された光電変換信号を前記A/D変換手段がA/D変換した画像データを増幅するデジタル増幅手段(23r,g,b)、および、前記遮光のない光センサ列から出力された光電変換信号を前記A/D変換手段がA/D変換した画像データと該デジタル増幅手段が増幅した対応位置の画像データとの差を演算するデジタル減算手段(24r,g,b)、を含むデジタル演算手段(21);
を備えるデジタル撮像装置。
なお、理解を容易にするために括弧内には、図面に示し後述する実施例の対応要素又は相当要素の記号を、例示として参考までに付記した。以下も同様である。
撮像手段(16)が、並行して同時に各光センサ列の各光電変換画素の光電変換信号を配列順でシリアル出力するので、遮光のない光センサ列と遮光した光センサ列の対応位置画素の画像データは、同一時点に出力されたもので、同一のノイズの同一位相レベルの影響を受ける。すなわち、上記の対応位置画素の画像データは同じノイズレベルの影響を受けたものである。したがってデジタル演算手段(21)による画像データの補正は、ノイズ除去効果の高いものにすることができる。これを、リアルタイムで実施できるし、商用電源ノイズ,各デバイスへ供給するスイッチング電源ノイズ,照明系のランプインバータの点灯ノイズ等の突発的又はランダムなノイズ除去に有効であり、SSCGノイズ等の定周期ノイズの除去にも有効である。
このことは、撮像手段(16)およびアナログ処理回路の供給電源を安定化する3端子レギュレータ等の部品を省くことができるので、電源のコストダウンを可能とする。また、ノイズ除去をデジタル処理(データ処理)により行うので、該処理に対するノイズの影響は少なく、処理特性が安定するし、処理特性の設定又は調整が容易であり、ノイズ除去精度の向上が期待できる。
アナログアンプでは増幅率の制限や周波特性による応答の遅れ等で精度よく増幅できないがデジタル増幅であれば増幅率や応答性の問題はない。また、デジタル変換のbit数で変換精度を向上できる。アナログ処理回路内での補正、例えば、減算法CDS(Correlated Double Sampling:相関二重サンプリング),ラインクランプ,odd(数番画素)とeven(偶数番画素)の出力差補正,アンプゲイン自動調整(AGC)、マルチプレクサ合成,オフセット調整等と、A/D変換を経た後のデジタル出力を減算するので、そこまでの同相ノイズを確実に減算(相殺)できる。また、A/D変換のbit数で変換精度を向上できる。
遮光しない光センサ列が複数の場合、例えば、3個の遮光しない光センサ列(16r,g,b)を用いるカラー読み取りの場合を考えると通常、R,G,B回路毎に、設定ゲイン(増幅率)が異なる。この時、もう1つの遮光した光センサ列の画像信号を増幅しサンプルホールドするアナログ処理回路の設定ゲインに対するR,G,Bアナログ処理回路の各設定ゲインの比に比例する各増幅率で、デジタル増幅手段(23r,g,b)により、遮光した光センサ列の画像データ(遮光した画像信号レベル)を増幅して、各増幅したデータを、R,G,B各画像データから減算することにより、R,G,B各画像データ個別の設定ゲインに整合したレベルに増幅した遮光画像データが減算され、同相ノイズのレベルを確実に減算(相殺)できる。デジタル増幅手段(23r,g,b)を用いるので、遮光系統のアナログ処理回路の設定ゲインに対するR,G,Bアナログ処理回路の各設定ゲインの比、に比例する各増幅率の設定が容易である。
)前記デジタル演算手段(21)は、前記デジタル増幅手段(23r,g,b)による画像データの増幅の前に、前記遮光した光センサ列から出力された光電変換信号をA/D変換した画像データの高周波ノイズを除去するデジタルノイズ処理手段(22)を含む;上記()に記載のデジタル撮像装置。これによれば、1画素前後の空間周波数のノイズによるA/D変換データすなわち画像データのばらつきが抑制され、A/D変換した画像データの信頼性,安定性が向上する。
)前記アナログ処理手段(17r,g,b,d,19r,g,d,b)による、各光センサ列の光電変換信号の各増幅率は、AGCによって各光センサ列に定められる増幅率である;上記(又は(2)に記載のデジタル撮像装置。
AGCによって、光源等の経時の劣化が発生しても正確なデジタル増幅ができる効果がある。AGC実行時のアナログ処理回路での自動ゲイン設定は、遮光しない光センサ列が複数の場合、例えば、3個の遮光しない光センサ列(16r,g,b)を用いるカラー読み取りの場合を考えると、R,G,B回路毎に、設定ゲイン(増幅率)が異なるが、上記()と同様に、同相ノイズのレベルを確実に減算(相殺)できる。デジタル増幅手段(23r,g,b)を用いるので、遮光系統のアナログ処理回路の設定ゲインに対するR,G,Bアナログ処理回路の各設定ゲインの比、に比例する各増幅率の設定が容易である。
)デジタル撮像装置は更に、前記デジタル演算手段(21)が差を演算した画像データと、該差の演算の前の画像データの一方を択一出力する手段(39r,g,b);を備える上記(1)乃至()のいずれか1つに記載のデジタル撮像装置。これによれば、択一出力する手段(39r,g,b)を有することで、減算補正した画像データと、減算補正のない画像データを選択的に出力できる。減算補正した画像データを出力して画像を形成し、そして減算補正のない画像データを出力して画像を形成して、両画像を比較して減算補正の効果又は適否を確認できる。
)デジタル撮像装置は更に、前記タイミング回路に、前記クロック信号としてスペクトラム拡散クロックを与えるスペクトラム拡散クロック発生手段(38/40);を含む上記(1)乃至()のいずれか1つに記載のデジタル撮像装置。
スペクトラム拡散クロック発生手段(38/40)の採用により、撮像手段(16),アナログ処理手段(17r,g,b,d,19r,g,d,b)およびA/D変換手段(20r,g,b,d)におけるEMIが低減する。また、放射電磁波のレベルが小さくなるので近くにある他の機器が誤動作してしまうことがない効果がる。さらに、世界各国のEMI規制をクリアする効果がある。そして、本発明ではスペクトラム拡散クロック(SSC)の拡散の割合を上げても、それによって生ずる可能性がある画像ノイズを、デジタル演算手段(21)によって除去するので、拡散の割合を上げることができる。このことより、板バネ,遮蔽板金,シールドケーブル,コア等の機械的なEMI対策部品や、基板内のフィルタ,ビーズ,抵抗,コンデンサ等の電気的なEMI対策部品の削除によるコストダウンを図ることもできる。
)デジタル撮像装置は更に、前記タイミング回路に、前記クロック信号としてスペクトラム拡散クロック(SSC)を与えるスペクトラム拡散クロック発生手段(38/40)を含み;前記デジタルノイズ処理手段(22)は、前記スペクトラム拡散クロック発生手段(38/40)の変調周波数に依存する周期変動ノイズを移動平均により抽出しこれを前記デジタル増幅手段(23r,g,b)の入力とする;上記()に記載のデジタル撮像装置。
SSCの拡散周期によるノイズ(SSCGノイズ)は低周波のうねり(図7)であり、SSCGノイズ以外は高周波ノイズである。すなわち、SSCGノイズは高周波ノイズ以下の周期的ノイズの為、例えば、1ライン7300画素に対して100画素の移動平均を実施することで高周波ノイズを除去する効果がある。SSCGノイズのノイズよりも高周波の、たとえば1画素前後の空間周波数のノイズによるA/D変換データすなわち画像データのばらつきが抑制され、上記()に記載の効果が得られるとともに、A/D変換した画像データの信頼性,安定性が向上する。CCDに比べてS/Nが劣るCMOSセンサでも画像ノイズが問題ないレベルとする効果がある。
)前記撮像手段(16)は、1個が遮光、3個が非遮光の、合計4個の光センサ列を持つ、上記(1)乃至()のいずれか1つに記載のデジタル撮像装置。これによれば、非遮光の3個の光りセンサ列を、R,G,Bの各色読み取り用として、カラー読み取りを行うことができる。S/Nが高いカラー撮像装置を実現できる。CCDに比べてS/Nが劣るCMOSセンサでも画像ノイズが問題ないレベルとする効果がある。
)各光センサ列がラインCCDである;上記(1)乃至()のいずれか1つに記載のデジタル撮像装置。これによれば、S/Nが高いCCD固体撮像装置が実現する。
)前記遮光のない光センサ列は複数個(19r,g,b)であり;前記撮像手段(16)は更に、前記遮光のない光センサ列群(19r,g,b)の中の、副走査方向yで最後尾位置の光センサ列(16b)の画像データ出力に対して、先行位置の光センサ列(16r,g)の画像データの出力を、両光センサ列間の副走査方向yの位置差の分遅延するためのライン間補正手段(29r,g)を備える;上記(1)乃至()のいずれか1つに記載のデジタル撮像装置。これによれば、遮光のない複数個の光センサ列(19r,g,b)の副走査方向の位置差による読み取り位置ずれを補正した、各光センサ列の画像データが得られる。
10)上記(1)乃至()のいずれか1つに記載のデジタル撮像装置;
原稿の画面を照明し、その光像を前記デジタル撮像装置の前記光センサ列群(16r,g,b,d)に投影する光学手段;および、
前記原稿と前記光学手段の一方を副走査方向yに駆動する副走査手段;
を備える原稿読み取り装置(300)。これによれば、原稿読み取りの画像データのS/Nが高い。
11)画像データが表す画像を用紙上に形成するプリンタ(200);
上記(10)に記載の原稿読み取り装置(300);および、
前記原稿読み取り装置(300)の、前記差を演算した画像データを、前記プリンタ(200)の画像形成に適した画像データに変換して前記プリンタ(200)に出力する出力処理手段(28);
を備える画像形成装置(MF1)。これによれば、S/Nが高い画像データに基づいた、画像品質が高いコピーが得られる。
本発明の他の目的および特徴は、図面を参照した以下の実施例の説明より明らかになろう。
図1に、本発明の一実施例の複合機能フルカラーデジタル複写機MF1の外観を示す。このフルカラー複写機は、大略で、自動原稿送り装置(ADF)120と、操作ボード7(図2)と、カラースキャナ300と、カラープリンタ200と、給紙バンク400の各ユニットで構成されている。機内のシステムコントローラ6(図2)には、パソコンPCが接続したLAN(Local Area Network)が接続されている。また、機内のファクシミリコントローラ(図示略)は、交換機PBXおよび公衆通信網PNを介して、ファクシミリ通信をすることが出来る。
プリンタ200には、転写ユニットがあり、該転写ユニットには、無端ベルトである転写ベルト208がある。転写ベルト208は、3つの支持ローラと1つのテンションローラに掛け廻されており、反時計廻りに回動駆動される。テンションローラの近くに、画像転写後に転写ベルト208上に残留する残留トナーを除去する転写体クリーニングユニットがある。
1つの支持ローラともう1つの支持ローラとの間の転写ベルト208には、その移動方向に沿って、Y(イエロー),M(マゼンタ),c(シアン)およびk(ブラック)色の作像用の作像ユニットが装備され、これらの中にある各感光体ドラム202に、転写ベルト208を挟んで対向して、転写ローラ205がある。前記作像装置の上方には、各色感光体ユニットの各感光体ドラムに画像形成のためのレーザ光を照射するレーザ露光ユニット512がある。感光体ドラム202を、帯電ローラ203が均一に帯電し、帯電面にレーザ露光ユニット512が画像信号で変調したレーザを投射する。これによって生じた静電潜像を、現像器204が現像してトナー像とする。このトナー像が転写ベルト208に転写される。
転写ベルト208の下方には、搬送ベルト213がある。搬送ベルト213は、転写ベルト208上のトナー像を、用紙すなわちシート上に転写する。トナー像を転写した用紙(転写紙)は、搬送ベルト213で定着ユニット214に送り出される。搬送ベルト213および定着ユニット214の下方に、表面に画像を形成した直後の用紙を、裏面にも画像を記録するために表裏を反転して送り出すシート反転ユニットである両面ドライブユニット221がある。
操作ボード7のスタートスイッチが押されると、原稿自動搬送装置(ADF)120に原稿があるときは、それをスキャナ300のコンタクトガラス上に搬送してから、ADF120に原稿が無いときにはコンタクトガラス上に手置きの原稿を読むために直ちに、スキャナ300を駆動し、スキャナ300内の第1キャリッジおよび第2キャリッジを、読み取り走査駆動する。そして、第1キャリッジ上の光源からコンタクトガラスに光を発射するとともに原稿面からの反射光を第1キャリッジ上の第1ミラーで反射して第2キャリッジに向け、第2キャリッジ上のミラーで反射して結像レンズを通して読取りセンサであるCCDに結像する。読取りセンサで得た画像信号に基づいてY,M,C,K(Bk)各色記録データが生成される。
また、スタートスイッチが押されたときに、転写ベルト208の回動駆動が開始されるとともに、前記作像装置の各ユニットの作像準備が開始され、そして各色作像の作像シーケンスが開始されて、各色用の感光体ドラムに各色記録データに基づいて変調された露光レーザが投射され、各色作像プロセスにより、各色トナー像が転写ベルト208上に一枚の画像として、重ね転写される。このトナー画像の先端が搬送ベルト213に進入するときに同時に先端が搬送ベルト213に進入するようにタイミングをはかって用紙がレジストローラ対212すなわち給送ローラから転写ベルト213に送り込まれ、これにより転写ベルト208上のトナー像が用紙に転写する。転写ベルト208には、転写ローラ205によって、トナーを転写する電圧が印加される。トナー像が移った用紙は定着ユニット214に送り込まれ、そこでトナー像が用紙に定着する。
なお、上述の用紙は、給紙バンク400の給紙トレイ(給紙段又はカセットとも言う)209〜211の直近上方の給紙ローラの1つを選択回転駆動し、給紙バンク400に多段に備える給紙トレイ209〜211の1つからシートを繰り出し、分離ローラで1枚だけ分離して、縦配列の搬送コロユニットに入れ、上方に搬送してプリンタ200内の搬送路に導き、搬送路の搬送ローラ215でレジストローラ対212に搬送して用紙の先端をレジストローラ対212に突き当てて止めてから、前述のタイミングでレジストローラ対212および搬送ローラ215を回転駆動して搬送ベルト213に送り出されるものである。右側端の手差しトレイ上に用紙を差し込んで給紙することもできる。ユーザが手差しトレイ上に用紙を差し込んでいるときには、プリンタ200が手差しトレイ部の給紙ローラを回転駆動して手差しトレイ上のシートの一枚を分離して手差し給紙路に引き込み、同じくレジストローラ対212に突き当てて止める。
定着ユニット214で定着処理を受けて排出される用紙は、切換爪で排出ローラに案内して図示を省略した排紙トレイ上にスタックする。または、切換爪で両面ドライブユニットに案内して、そこで反転して再び転写位置へと導き、裏面にも画像を記録して後、排出ローラで排紙トレイ上に排出する。一方、画像転写後の転写ベルト208上に残留する残留トナーは、図示を省略した転写体クリーニングユニットで除去し、再度の画像形成に備える。
図2および図3に、図1に示す複写機MF1の画像読み取りおよび出力のシステム構成の概要を示す。図2は該システム構成の前半を、図3は後半を示す。まず図2を参照すると、スキャナ制御およびプリンタ制御を行うプロセスコントローラ1のCPU2はROM3に格納されたプログラム実行しRAM4にデータ等を読み書きする事で、スキャナおよびプリンタの制御を行う。また、システムコントローラ6とシリアル通信で接続されおり、コマンド及びデータの送受信によりシステムコントローラ6から指令された制御動作を行う。さらに、システムコントローラ6は操作ボード7とシリアル通信で接続されており、ユーザからのキー入力指示により動作モード等の指示を設定する事ができる。
CPU2には、入出力ポートおよびインターフェイス5が接続されており、インターフェイス5に、原稿検知センサ,HPセンサ,圧板開閉センサ,冷却ファン等が接続されおり、CPU2がこれらの状態検知及びON/OFFの制御をする。スキャナ300内のスキャナモータドライバは、タイミング回路9からのPWM出力によりドライブされ励磁パルスシーケンスを発生しスキャナ300内の原稿副走査用のパルスモータを駆動する。スキャナ300において、原稿画像はランプインバータで駆動されたキセノンランプで照明され、原稿の反射光が複数ミラー及びレンズを通り4ラインCCD16に結像される。
4ラインCCD16は、タイミング回路9によって、各駆動クロックを与えられてR,G,B読み取り用のCCD16r,16g,16bおよび全長を遮光したCCD16dの、それぞれのodd(奇数番画素),even(偶数番)のアナログの画像信号を、エミッタホロワ17r,17g,17b,17dに出力している。エミッタホロワ17r,17g,17b,17dからアナログ処理回路19r,19g,19b,19dへ入力された画像信号は、アナログ処理回路19r,19g,19b,19d内で通常のサンプルホールドをするか、CDS(相関二重サンプリング)を実行してからサンプルホールドするかCPU2からの設定によって選択可能となっている。その他アナログ処理回路の処理として、CCD16r,16g,16b,16dのオプティカルブラック部(OPB)でラインクランプ実施し、oddとevenの出力差を補正し、それぞれのアンプゲイン調整を行う。ゲイン調整後はマルチプレクサで合成して、最終的にDCレベルのオフセット調整後にA/Dコンバータ20r,20g,20b,20dへ入力される。
A/Dコンバータ20r,20g,20b,20dへ入力された画像信号は、画像データにデジタル化されて、デジタル補正21にて、A/Dコンバータ20r,20g,20bの出力であるR,G,B画像データに、A/Dコンバータ20dの出力である遮光画像データを用いるノイズ除去補正を加えてから、R,G,B画像データがシェーディング補正回路25へ入力される。シェーディング補正回路25では、照明系の光量不均一やCCD16r,16g,16bの画素出力のバラツキを補正する。
図3を参照する。シェーディング補正されたR,G,B画像データの中の、副走査方向でB読み取りのCCD16bより上流側に位置するR,G読み取りのCCD16r,16gの読み取り画像データすなわちR,G画像データが、出力処理28のライン間補正メモリ(23、24)へ入力されて、R,G,BCCDのBとG、BとRの副走査方向の位置差分のライン数の画像データをメモリで遅延させて、R,G,B画像データの位置(出力タイミング)を合わせて、ドット補正30へ出力する。ドット補正30では、ライン間補正メモリ29r,29g経て与えられるRGB画像データの、1ライン以内ドットのズレを補正する。スキャナγ補正31で読み取り歪みの補正を行う。ここでは、反射率リニアデータをルックアップテーブル方式で補正を行う。この補正後の画像データは、自動原稿色判定回路33と自動画像分離回路34とディレーメモリ32を介して、RGBフィルタ,色変換処理,変倍処理,クリエイト30に入力される。
自動原稿色判定回路33では、ACS(有彩/無彩判定)処理をおこない、その中で黒、及び灰色の判定を行う。自動画像分離回路34では、文字/網点判定処理(像域ぶんり)をおこない、その中で、エッジ判定(白画素と黒画素の連続性により判定),網点判定(画像中の山/谷ピーク画素の繰り返しパターンにより判定),写真判定(文字,網点外で画像データある場合)を行って、文字及び印刷(網点)部、写真部の領域を判定してCPU2に伝え、CPU2が判定データに基づいて、後段のRGBフィルタ,色変換35,プリンタγ補正,書込処理(YMCKフィルタ,階調処理)36で、パラメータや係数を切り換える。
R,G,B画像データはRGBフィルタ35に入力される。RGBフィルタ35では、RGBのMTF補正,平滑化,エッジ強調,スルー等のフィルタ係数を、先の判定データの内容(判定領域)により切り換える。色変換処理35では、R,G,B画像データを、Y,M,C,K画像データに変換し、UCR,UCA処理を実行する。変倍処理35では、指定された変倍率に従い、画像データを、主走査方向で拡大/縮小処理する。画像データのディスプレイ37への分岐出力はこの処理後に行われる。クリエイト35では、クリエイト編集,カラー加工を行う。クリエイト編集では、斜体,ミラー,影付け,中抜き処理等を実行する。カラー加工では、カラー変換,指定色消去,アンダーカラー処理等を実行する。プリンタγ補正,書込処理36では、先の判定領域に基づいてプリンタγ変換をするとともに、書込処理のなかで実行するYMCKフィルタ処理のフィルタ係数の設定をする。また、書込処理の中の階調処理ではディザ処理を実行し、書込処理の中のビデオコントロールでは書き込みタイミング設定や画像領域,白抜き領域の設定やグレースケールやカラーパッチ等のテストパターン発生を行うことができ、最終画像データを、プリンタ200のレーザ書き込みユニットのLD(レーザーダイオード)へ出力する信号レーザに処理してLDへ出力する。
出力処理28の各機能処理には、CPU2からの制御信号ラインが接続されおり、CPU2が、ROM3に格納されているプログラムにより、各処理の設定と動作の制御を行う。
図3に示すディスプレイ37は、画像をLCD(液晶ディスプレイ)タッチパネルに表示し、その画面内で編集,加工のエリア指定/モード設定を行うためのディスプレイエディターである。ディスプレイ37には、図3の出力処理28からR,G,B画像データを受信して、LCD表示用にレベル変換する画像データ信号バッファ(ドライバ/レシーバ),画像データを一時格納するFIFO(ラインバッファ),1頁の画像データを格納するDRAM(画像データメモリ),画像データをイメージデータに変換してLCDパネルに表示するLCDコントローラ,該イメージデータを格納するVRAM,読み取りキー,調整キー及びその他の指示キーを含むキーボード,該キーボードの入力に応答して図3の出力処理28およびCPU2との間で制御信号をやり取りして、画像データの入力制御およびディスプレイ37内各部の動作を制御するCPUおよびDMAC(DMAコントローラ)、ならびに、該CPUが制御上利用するROM,SRAM等がある。これらの表示用の機能デバイスに加えてディスプレイ37には、タッチ検出回路があり、オペレータがタッチした位置を表わす座標データをディスプレイ37内の上記CPUに与える。LCDには、タッチ検出回路に接続したタッチ検出電極を装備している。
図2を再度参照する。4ラインCCD16は、通常カラーでのR,G,B光の3ラインCCD16r,16g,16bに、全画素(全長)を遮光した1ラインCCD16dを加えた4ライン構成である。各CCDは公知のCCDイメージセンサであり、光電変換画素列(光センサ列)であるフォトダイオードアレイ,シフトゲード,アナログシフトレジスタ等からなっている。高速化のために、odd,even別のシフトゲートとアナログシフトレジスタ各色2チャンネルを備えるものである。フォトダイオードアレイの画素構成は、空送り画素,遮光画素(OPB),有効画素および空送り画素、の配列である。通常は遮光画素は、数十画素〜多くても百画素程度からなり1ラインを読取る前の黒レベルの基準に使用できるようになっている。各色最終段のアンプのゲインは各色毎に決めているが説明を簡略化するために内部ゲインは各色1倍とする。全画素遮光した1ラインCCD16dにおいても、上記の各色読み取り用のものと同じ構成を取っている。ただし、画素構成が、有効画素も遮光した全画素遮光としている。
本発明はRGB各色の、それぞれがフォトダイオードアレイを2列持ったCCD16r,16g,16bに、全画素遮光した1ラインCCDを含んだ7ラインCCDや、RGB各色毎の補正用の全画素遮光を3ライン含んだ6ラインCCD等の、更にライン数が多いCCD撮像素子に応用できることは言うまでもない。また、同様に複数ライン受光素子列を持ったCMOSセンサにも応用できる。
4ラインCCD16への駆動クロック供給は、基準クロック発生器8からの精度の高いクロックをもとにして、タイミング回路9のPLL回路10で逓倍したクロック(高周波数のクロック)を発生し、それをCCDクロック発生回路14で複数の分周比で分周してCCD駆動のタイミング信号を生成してCCDドライバ15に出力し、CCDドライバ15がタイミング信号を駆動信号に変換して4ラインCCD16を駆動する。同様に同期処理回路18のアナログ処理回路19r,19g,19b,19d、A/Dコンバータ20r,20g,20b,20d,デジタル補正21およびシェーディング補正回路25へも、基準クロック発生器8のクロックを逓倍したクロックをもとにクロック発生回路13が生成したタイミング信号が与えられる。制御信号は、CPU2が、バスI/F12を介してコントローラ11に、またバスI/F26を介して同期処理回路18に与える。
4ラインCCD16は、4ラインCCDそれぞれの光電変換信号すなわち画像信号を、同時に並行して出力する。すなわち、各ライン上同一位置の画素の画像信号が並行して同時に出力する。
遮光ラインCCD16dの画像信号をデジタル変換した遮光画像データ(ノイズデータ)は、デジタル補正21のノイズ処理22に与えられる。ノイズ処理22は、遮光画像データの黒レベル変動の移動平均処理(平滑化,フィルタリング)を実行することで、R,G,B画像データに含まれるノイズ成分を抽出する。例えば、SSCの拡散周期のノイズを抽出する場合は、移動平均数(フィルタ係数)をSSCGの変調周波数を考慮して決めることにより、補正したいSSCGノイズを出力(抽出)することが可能となる。しかし、本実施例では、ラインCCDの画素単位前後の周期(高周波数)のノイズを除去(平滑化)する移動平均数(フィルタ係数)を設定しており、信頼性および安定性が高い1画素単位のA/Dが可能であり、SSCの拡散周期のノイズおよび10画素前後の周期以上の突発的又はランダムなノイズを抽出する。すなわち、ノイズ処理22は、SSCの拡散周期のノイズおよび10画素前後の周期以上の突発的又はランダムなノイズのデジタルデータすなわちノイズデータ(単に画像データということもある)を出力する。
ノイズデータは、デジタル増幅23r,23g,23bに入力される。デジタル増幅23r,23g,23bは、RGB各色のアナログ処理回路19r,19g,19bの各ゲイン(増幅率)が、各色AGCによって各色毎に個別に設定されるので、これに合わせて、アナログ処理回路19r,19g,19bのゲインと整合するように設定される。すなわち、デジタル増幅23r,23g,23bの各増幅率は、アナログ処理回路19dのゲインに対するアナログ処理回路19r,19g,19bの各ゲインの比に設定する。デジタル増幅23r,23g,23bで該各比(増幅率)で増幅した各増幅ノイズデータは、各デジタル減算24r,24g,24bに入力される。各デジタル減算24r,24g,24bは、各R,G,B画像データから各増幅ノイズデータを減算した各R,G,B画像データをシェーディング補正回路25に与える。
R,G,B各色のアナログ処理回路19r,19g,19bでのゲイン設定(AGC)は、スキャナ300のランプを点灯してスキャナ300内の白基準板を読み取り、各色ラインの画像信号のレベルが各色宛ての基準レベルに合致するようにゲインを調整し、合致したゲインを、その後のゲインに設定する。ここで、設定ゲインが、Rが3倍ゲイン、Gが1倍ゲイン、Bが2倍ゲインとなった場合について説明する。CPU2が、バスを介して、アンプゲイン調整(AGC実行)の各色対応ゲイン設定と同等なデジタル増幅ゲイン(Rが3倍ゲイン、Gが1倍ゲイン、Bが2倍ゲイン)を、デジタル増幅23r,23g,23bに設定する。
電源供給の安定化が弱いシステムにおいて、電源系のスイッチングノイズがスパイクノイズとしてCCD16及びアナログ処理17,18で画像信号に発生した場合に、各色アナログ処理回路出力はゲインに応じたノイズが、読み出し各ライン上に発生する。全画素遮光した画像信号はアナログ処理回路19dからA/Dコンバータ20dに入力されてノイズデータとなり、デジタルノイズ処理22で上記のノイズ(ノイズデータ)が抽出される。このノイズデータがデジタル増幅23r,23g,23bで、上述のゲインで増幅されてデジタル減算24r,24g,24bに与えられ、デジタル減算24r,24g,24bが、各RGB色の画像データから、各増幅したノイズデータを減算する。デジタル減算後のRGB画像データは、スパイクノイズを含む、各CCDラインに共通に作用した同相ノイズは全て除去した良好なデジタル出力となる。
第2実施例の構成の大部分は上述の第1実施例のものと同様であるが、第2実施例は、図4に示すように、基準クロック発生器8とタイミング回路9の間にスペクトラム拡散クロック発生器(SSCG)38を挿入した点が、第1実施例とは異なる。先ず、スペクトラム拡散発生器38について一例を上げて簡単に説明すると、基準クロック発振器8から入力されたクロックを±1%の範囲で周波数変調(拡散)する。変調周波数fmおよび周期Tmは、
fm=31×(基準クロック周波数/16)
Tm=1/fm
である。この変調周波数fmで拡散された前後のクロック出力の周波数帯域はピーク値が下がる。同調したクロック信号の帯域を拡散させることでピーク値を減衰させる。ピーク値の減衰率dBは、高調波の次数や変調の度合いに依存して、
dB=6.5+9.1log10(P)+9.1log10(F)
P=拡散の割合(%)、F=減衰を測定して周波数(MHz)
となる。このように拡散の割合が大きく周波数が高いほど減衰効果が大きくなる。
これにより、スペクトラム拡散発生器38は、EMIの低減効果をはかるため挿入している。ただし、副作用として変調周波数に依存する画像ノイズが発生する場合がある。また、拡散の割合を上げるとEMI効果は高くなるが画像ノイズも大きく目立つようになる。しかし本実施例では、デジタル補正21が、このような画像ノイズを除去する。
SSCG8のクロックSSCは、基準クロックに代えて、タイミング回路9のPLL回路10に印加される。PLL回路10は、クロックSSCの逓倍クロック(高周波数のクロック)を発生し、それをCCDクロック発生回路14で複数の分周比で分周してCCD駆動のタイミング信号を生成してCCDドライバ15に出力し、CCDドライバ15がタイミング信号を駆動信号に変換して4ラインCCD16を駆動する。同様に同期処理回路18のアナログ処理回路19r,19g,19b,19d、A/Dコンバータ20r,20g,20b,20d,デジタル補正21およびシェーディング補正回路25へも、基準クロック発生器8のクロックを逓倍したクロックをもとにクロック発生回路13が生成したタイミング信号が与えられる。制御信号は、CPU2が、バスI/F12を介してコントローラ11に、またバスI/F26を介して同期処理回路18に与える。SSCをPLL回路10に与える場合も、全ての同期が取れており、クロック信号に対するセットアップタイムとホールドタイムも損ねることなく同期回路を伴ったデジタル回路では動作上問題はない。これに対して、CCDを含むアナログ回路では、拡散クロックの変調周波数に依存する周期的なSSCGノイズ(図7)が発生する。
第2実施例でもデジタル補正21によって、第1実施例の説明の最後尾にて説明した電源系のスパイクノイズの除去態様と同じ態様で、上述のSSCGノイズが除去される。スパイクノイズ等の突発的又はランダムに発生するノイズも第1実施例と同様に除去される。
SSCGノイズは低周波のうねりであり、SSCGノイズ以外は高周波ノイズである。移動平均画素数はSSCG変調周期の1周期に入る画素数の1/20程度に設定することでSSCGノイズを抽出できる。そのためSSCGノイズ除去を主眼とする場合は、例えば、1ライン7300画素に対して100画素の移動平均を実施するのが好ましい。この場合は、100画素周期未満の高周波ノイズを除去し、100画素周期以上の低周波ノイズを出力(抽出)することができる。
第3実施例の構成の大部分は上述の第2実施例のものと同様であるが、第3実施例は、図5に示すように、デジタル減算24r,24g,24bとシェーディング補正回路25との間にスルー切替39r,39g,39bを介挿した点が、第2実施例とは異なる。スルー切替39r,39g,39bは、デジタル減算処理による減算後と減算前の信号のいずれかを、CPU2による選択指定により択一出力できる。
第4実施例の構成の大部分は上述の第3実施例のものと同様であるが、第4実施例は、図6に示すように、基準クロック発生とスペクトラム拡散クロック発生が一体となった発生器40を用いたものである。この場合は、デバイスの削減と基板の面積の低減によるコストダウンが可能である。
以上、光センサ列としてCCDの例を示したが、CMOSセンサのような画素毎に増幅素子を持つような場合、CMOSセンサ内でCDSを行って増幅素子のバラツキを補正した後であれば、前記したCCD同様にデジタルデータによるノイズ除去補正が可能である。CMOSセンサ内でのCDSがないあるいは不十分な場合は、アナログ処理回路でCDSを実行してからサンプルホールドすることで、同様にデジタルデータによるノイズ除去補正が可能である。
本発明の1実施例の複合機能フルカラー複写機の縦断面図である。 図1に示す複写機の、画像読み取りおよび出力のシステム構成の概要の、主に前半の画像読み取り系統を示すブロツク図である。 図1に示す複写機の、画像読み取りおよび出力のシステム構成の概要の、主に後半の画像データ出力系統を示すブロツク図である。 第2実施例の、画像読み取りおよび出力のシステム構成の概要の、主に前半の画像読み取り系統を示すブロツク図である。 第3実施例の、画像読み取りおよび出力のシステム構成の概要の、主に前半の画像読み取り系統を示すブロツク図である。 第4実施例の、画像読み取りおよび出力のシステム構成の概要の、主に前半の画像読み取り系統を示すブロツク図である。 SSCGノイズの、画像信号1ライン上のレベル分布の一部を示すグラフである。
7:操作ボード
300:カラー原稿スキャナ
120:自動原稿供給装置
200:カラープリンタ
PC:パソコン
PBX:交換器
PN:通信回線
512:光書込みユニット
204:帯電ローラ
205:転写ローラ
208:転写ベルト
209〜211:給紙トレイ
212:レジストローラ対
213:搬送ベルト
214:定着ユニット
514:電源装置

Claims (11)

  1. 主走査方向に光電変換画素が配列された光センサ列を複数、副走査方向に配列した光センサ列群、および、並行して同時に各光センサ列の各光電変換画素の光電変換信号を配列順でシリアル出力する手段、を含み、少なくとも1個の光センサ列が光学的に遮光された、撮像手段;
    前記撮像手段が、前記並行して同時に各光センサ列の各光電変換画素の光電変換信号を配列順でシリアル出力するためのタイミング信号を、クロック信号に基づいて発生するタイミング回路、および、該タイミング信号に基づいて前記撮像手段を駆動する手段;
    前記並行して同時にシリアル出力される光電変換信号を個別の増幅率で増幅するアナログ処理手段;
    該アナログ処理手段が増幅した光電変換信号を並行して同時にデジタルデータすなわち画像データに変換するA/D変換手段;
    前記アナログ処理手段における前記遮光した光センサ列から出力された光電変換信号の前記増幅率に対する前記遮光のない光センサ列から出力された光電変換信号の前記増幅率の比に対応する増幅率で、前記遮光した光センサ列から出力された光電変換信号を前記A/D変換手段がA/D変換した画像データを増幅するデジタル増幅手段、および、前記遮光のない光センサ列から出力された光電変換信号を前記A/D変換手段がA/D変換した画像データと該デジタル増幅手段が増幅した対応位置の画像データとの差を演算するデジタル減算手段、を含むデジタル演算手段;
    を備えるデジタル撮像装置。
  2. 前記デジタル演算手段は、前記デジタル増幅手段による画像データの増幅の前に、前記遮光した光センサ列から出力された光電変換信号をA/D変換した画像データの高周波ノイズを除去するデジタルノイズ処理手段を含む;請求項に記載のデジタル撮像装置。
  3. 前記アナログ処理手段による、各光センサ列の光電変換信号の各増幅率は、AGCによって各光センサ列に定められる増幅率である;請求項1又は2に記載のデジタル撮像装置。
  4. デジタル撮像装置は更に、前記デジタル演算手段が差を演算した画像データと、該差の演算の前の画像データの一方を択一出力する手段;を備える請求項1乃至のいずれか1つに記載のデジタル撮像装置。
  5. デジタル撮像装置は更に、前記タイミング回路に、前記クロック信号としてスペクトラム拡散クロックを与えるスペクトラム拡散クロック発生手段;を含む請求項1乃至のいずれか1つに記載のデジタル撮像装置。
  6. デジタル撮像装置は更に、前記タイミング回路に、前記クロック信号としてスペクトラム拡散クロックを与えるスペクトラム拡散クロック発生手段を含み;前記デジタルノイズ処理手段は前記スペクトラム拡散クロック発生手段の変調周波数に依存する周期変動ノイズを移動平均により抽出しこれを前記デジタル増幅手段の入力とする;請求項に記載のデジタル撮像装置。
  7. 前記撮像手段は、1個が遮光、3個が非遮光の、合計4個の光センサ列を持つ、請求項1乃至のいずれか1つに記載のデジタル撮像装置。
  8. 各光センサ列がラインCCDである;請求項1乃至のいずれか1つに記載のデジタル撮像装置。
  9. 前記遮光のない光センサ列は複数個であり;前記撮像手段は更に、前記遮光のない光センサ列群の中の、副走査方向で最後尾位置の光センサ列の画像データ出力に対して、先行位置の光センサ列の画像データの出力を、両光センサ列間の副走査方向の位置差の分遅延するためのライン間補正手段を備える;請求項1乃至のいずれか1つに記載のデジタル撮像装置。
  10. 請求項1乃至のいずれか1つに記載のデジタル撮像装置;
    原稿の画面を照明し、その光像を前記デジタル撮像装置の前記光センサ列群に投影する光学手段;および、
    前記原稿と前記光学手段の一方を副走査方向に駆動する副走査手段;
    を備える原稿読み取り装置。
  11. 画像データが表す画像を用紙上に形成するプリンタ;
    請求項10に記載の原稿読み取り装置;および、
    前記原稿読み取り装置の、前記差を演算した画像データを、前記プリンタの画像形成に適した画像データに変換して前記プリンタに出力する出力処理手段;
    を備える画像形成装置。
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