JP4654764B2 - 高周波回路装置の実装構造 - Google Patents

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本発明は高周波回路装置に関し、特にマイクロ無線通信用や移動体通信の基地局用の高周波電力増幅器等の高周波回路装置の実装構造に関する。
従来、高周波電力増幅装置の実装構造としては、放熱器上に高周波回路基板を搭載した底を有するケースを搭載する構成と、高周波回路基板を放熱器と底無し(天井無し)のケースにより挟み込む構成のものが知られている(特許文献1参照)。
図5は、前者の従来例の高周波電力増幅装置の実装構造を示す分解斜視図である。この従来例の基本構成は、放熱器11と、底を有するケース(以下、底有りケース)6と、その内部に収容される高周波基板3及び発熱部品2と、底有りケース6の上部を覆う蓋1とを備える。また、底有りケース6の側面にはそれぞれ高周波入出力用のRF INコネクタ7及びRF OUTコネクタ8の同軸ケーブルを通す貫通孔と、高周波基板3に対する直流基板10からの直流入出力用の貫通孔とを備える。
底有りケース6の内部には高周波基板3と該高周波基板3に設けた部品取り付け用穴4を通してパワーFET等の発熱部品2が取り付けられる。底有りケース6の直流入出力用の貫通孔には貫通コンデンサ9及びその端子が取り付けられ、同軸ケーブルを通す貫通孔にはRF INコネクタ7及びRF OUTコネクタ8の同軸ケーブルが通され、同軸ケーブルは内導体は高周波基板3上の高周波線路5に半田付けされ、前記直流の端子は高周波基板の直流回路に半田付けされ、更に貫通コンデンサ9の端子は直流基板10と接続される。この状態で底有りケース6の上部には蓋1が取り付けられるとともに、底有りケース6の下部には放熱器11が取り付けられる。なお、直流基板10上には直流回路が形成され、高周波基板2、3上のFET、トランジスタ等、能動部品駆動用の直流電圧、電流が貫通コンデンサ9を介して供給される。
図6は他の従来例の高周波電力増幅装置の実装構造を示す分解斜視図である。高周波基板23は、放熱器31と底が無いケース(以下、底無しケース)26の間に挟み込まれた状態で取り付けられる。高周波基板23には、導体穴34が多数設けられており、また高周波基板23の側面は、金属メッキ等により高周波的な漏れが無いように構成されている。パワーFET等の発熱部品22は、高周波基板23に設けた部品取り付け用穴24を通して、直接放熱器31に取り付けられる。RF INコネクタ27及びRF OUTコネクタ28は、底無しケース26の側壁に設けられたケーブル取り付け穴32に取り付けられ、コネクタ27、28の同軸ケーブル33は底無しケース26の上部の開口からの作業により高周波基板23上の高周波線路25に接続される。その際、同軸ケーブル33の外導体は、基板23上の導体穴34が設けられたパターンに半田付けされグランドに落とされる。この後、外部への高周波信号漏洩を防止する目的で底無しケース26の上部に蓋21が取り付けられる。なお、基板23上には高周波回路だけでなく、直流回路も併せて形成され、直流電力の外部からの供給は高周波基板23の裏面パターン等を利用して行われる。
特開2001−284857号公報
マイクロ波通信用、移動体通信基地局用の高周波電力増幅装置等の装置の実装構造においては、パワーFET等の発熱部品の発熱を効率良く放熱するとともに、高周波信号の外部への漏れを抑圧することが重要である。また、量産装置としては特に、部品点数の削減、組み立て工数の削減、部品の製作精度の緩和、実装ケースの外形等の小型化(薄型化)とケース内空間の確保等も重要な要素となってくる。
つまり発熱部品の放熱効率に関しては、その放熱特性が直接デバイスの特性に影響する。例えばパワーFETを発熱部品として考えた場合、パワーFETで発生する熱を効率良く放熱することが出来ず、パワーFET内部に熱がこもってしまうと、十分な飽和出力を得ることが出来なくなる等の電気的特性の劣化を引き起こすだけでなく、場合によっては熱によりパワーFETを壊してしまうことになる。
高周波信号の外部への漏れに関しては、高周波電力増幅装置単体で装置が構成されるだけであれば影響は比較的に少ないが、マイクロ波通信用、移動体通信基地局用装置では、高周波電力増幅装置を含む送信機と受信機が近い位置で実装されることが少なくない。この場合、高周波電力増幅装置から外部へ高周波信号の漏れがあると、その不要漏れ高周波信号が受信機で受信されてしまう。つまり、受信機の受信特性に多大な悪影響を及ぼすこととなる。
当然のごとく、部品点数、組み立て工数は少なければ少ない程よい。原価低減は当然のこと、部品点数が多いとそれだけ故障する確率も大きくなるし、また、組み立て工程が増えることにより、組み立て不良が発生する確率も高くなるためである。更に、実装ケースの小型化(薄型化)と高周波回路装置の高機能化等に応じたケース内回路基板の面積及びケース内空間の確保の要請を満たすことも重要となる。
図5に示すような従来の高周波電力増幅装置の実装構造では、底有りケース6により高周波基板3と直流基板10が分離されるため、高周波信号の漏洩遮断を確保しつつ、直流電圧、電流供給のために高周波基板3と直流基板10を接続するために、底有りケース6に貫通コンデンサ9を取り付ける必要があるが、貫通コンデンサ9の取り付けは人間が手作業で行う必要があるため、組み立て工数の増大が避けられないし、部品代の増大にもつながっていた。更に、RF INコネクタ7及びRF OUTコネクタ8の同軸ケーブルも、同軸ケーブル用の貫通孔を通し高周波基板3上の高周波線路5に半田付けすることから、別体である蓋1が必要となり部品数が増えるとともに組み立て工数を増大させる要因となっていた。また、パワーFET等の発熱部品2と放熱器11の間に底有りケース6が介在するため、熱伝導における熱抵抗が大きくなり、放熱効率を悪化させていた。
これに対して、図6に示す従来例の高周波電力増幅装置の実装構造によれば、底無しケース32の使用によりFET等の発熱部品22を直接放熱器31に取り付けることが可能であり、放熱効率が改善されるとともに、基板23の裏面配線等の利用が可能となり貫通コンデンサを使用する必要が無くなる。
しかしながら、図6に示す高周波電力増幅装置の実装構造でも、RFコネクタ27、28のケーブルの取り付け半田付け等の作業後に蓋21を取り付け高周波信号の外部への漏洩を防止するという点では、図5に示す実装構造と同様の工程が必要であるから、部品点数削減、取り付け工数削減の観点で不十分である。また、高周波信号の漏洩を防止するにはケースとコネクタの取り付け時の隙間を完全に無くす必要がありケースのケーブル取り付け穴部分とコネクタの高い製作精度が求められる。
以上のようにマイクロ無線通信用や移動体通信の基地局用の高周波電力増幅器等の装置においては、搭載されるパワーFET等の発熱部品の放熱を効率良く実施するとともに、外部への高周波信号の漏洩を遮断することが重要であり、当然のごとく、部品点数削減、部品取り付け工数の削減、部品の製作精度の緩和も重要であるが、これらを全て満たす実装構造の実現が望まれる。
(目的)
本発明の目的は、以上の問題を解決するものであり、発熱部品の放熱効率が良く、外部への高周波信号の漏洩を遮断可能であり、かつ部品点数の削減、部品取り付け工数の削減が可能な高周波回路装置の実装構造を提供することにある。
本発明の他の目的は、外部への高周波信号の漏洩を防止し、部品点数の削減、部品取り付け工数の削減が可能であるとともに、実装ケースの小型化、薄型化、ケース内回路基板用の面積及び空間確保が可能な高周波回路装置の実装構造を提供することにある。
本発明の他の目的は、入出力コネクタの固定と高周波信号の遮蔽とを独立させることができ、ケース側面等や入出力コネクタ自体に厳しい製作精度を必要とせず、入出力コネクタの取り付けが容易な高周波信号の漏洩抑制を可能とする高周波回路装置の実装構造を提供することにある。
本発明の他の目的は、搭載されるパワーFET等の発熱部品の放熱を効率良く実施するとともに、貫通コンデンサを必要せず、外部への高周波信号の漏洩を遮断することが可能な高周波増幅回路装置の実装構造を提供することにある。
本発明の高周波回路装置の実装構造は、回路基板を放熱器とケースとで挟み込むようにした高周波回路装置の実装構造であって、前記ケースは底が無く天井を有する(以下、底無し天井有りケースともいう。)とともに、該ケース側壁の端部にケーブル取り付け用の入力又は出力部を有し、該入力又は出力部には該ケース側壁の端部に高周波信号の漏洩を防止するケース内部に延在する空間狭窄用の溝が形成され前記入力又は出力部のケース側面に切り欠き部が形成され、前記空間狭窄用の溝は前記切り欠き部内からケース内部に延在するように形成され、前記放熱器は、前記回路基板の搭載面の前記ケースの切り欠き部に対応する位置にコネクタ取り付け用支柱が形成され、前記コネクタ取り付け用支柱はケース側面の切り欠き部を覆う形状に形成され、前記コネクタ取り付け用支柱には、コネクタのケーブルが前記切り欠き部及び前記空間狭窄用の溝に通すための開口が形成されたことを特徴とする。
より具体的には、高周波回路装置の実装構造は分解斜視図を図1に、組み立て後の斜視図を図2に、底無し天井有りケースの側面図、断面図を図3、4に示すように構成する。つまり、放熱器51上に基板43が取り付けられ、パワーFET等の発熱部品42は基板43の部品取り付け穴44を通して放熱器51に直接取り付けられる。高周波信号入力コネクタ及び高周波信号出力コネクタ(以下、それぞれRF INコネクタ及びRF OUTコネクタ、これらを入出力コネクタともいう。)47、48は、放熱器51上に形成されたコネクタ取り付け用支柱57にネジ止め等で取り付けられるとともに、同軸ケーブル53により基板43上の高周波線路45に接続される。この際、同軸ケーブル53の外導体は、基板43上の導体穴54が設けられたパターンに半田付けされ、グランド電位に落とされる。また、基板43の側面は金属メッキ等が施され、高周波的な漏れが無いように構成されている。基板43の上部には、外部への高周波信号漏洩防止用の蓋21を必要としない構造である底無し天井有りケース46が取り付けられるため、基板43は放熱器51と底無し天井有りケース46で挟み込まれる構成となる。底無し天井有りケース46にはコネクタ取り付け用支柱57からの同軸ケーブルが通る切り欠き部52が設けられ、コネクタ取り付け用支柱57と底無し天井有りケース46との空隙は可能な限り小さくなるように形成されるが、この空隙を完全に無くす製作精度を要求されず、底無し天井有りケースには、切り欠き部52内からケース内に通じる空間体積が小さくなるように加工が施されたケース内部の空間体積狭窄用の溝(トンネル)55が形成され、これにより、高周波信号は高周波線路45の周りに閉じこめられ、この隙間が多少存在しても、外部への高周波信号の漏洩は防止でき、空間への放射は抑圧される。
本発明によれば、放熱器と底が無く天井を有するケースとで回路基板を挟み込むとともに、該ケース側面に入力又は出力部を設け、前記入力又は出力部のケース内部に高周波信号の漏洩を防止する空間狭窄用の溝(トンネル)を形成するものであるから、コネクタの取り付け部での高周波信号の漏洩の遮蔽が不完全でも確実に高周波信号の外部への漏れを防止することが可能である。
また、底が無く天井を有するケースの使用により、発熱部品を直接放熱器に取り付け可能であるから発熱部品の放熱効率を向上させることが可能であり、また、基板がケース外にあるため外部接続のための貫通コンデンサ等も不要となり可能な限り部品点数、組み立て工数が削減できる。
特に、入出力コネクタとケースとの取り付け部で高周波信号を完全に遮蔽するには、通常ケースと入出力コネクタ間に厳しい製作精度と取り付け精度が要求されるが、本発明では放熱器上に設けた入出力コネクタの固定用の支柱と、ケース内に延在する空間狭窄用の溝(トンネル)との組み合わせを利用することにより、入出力コネクタの固定と高周波信号の遮蔽とを独立させ、各部品の製作精度と取り付け精度を緩和でき入出力コネクタを容易に取り付け可能であり、かつコネクタ取り付け用支柱自体をもケース側面からの高周波信号の漏洩抑制に利用でき、組み立て上及び高周波信号の漏洩防止上、極めて効果的な実装構造が実現できる。
また、空間狭窄用の長いトンネルの形成にかかわらずケース側壁の全体の肉厚を厚くする必要がないので、ケースの小型化、薄型化が可能であり、また、外形が同じ大きさのケースの場合にはケース内の基板面積及び空間を増大させることが可能となり、より多くの高周波線路や高周波部品の組み合わせでなる高機能の回路基板を実装することが可能である。
本発明の高周波回路装置の実装構造の一実施の形態として高周波電力増幅装置の実装構造の例を以下説明する。
(構成の説明)
図1は、本実施の形態の高周波電力増幅装置の実装構造の分解斜視図である。本実施の形態の高周波電力増幅装置は部品からの発熱を放熱する放熱器51と、前記放熱器51に直接搭載する発熱部品42と、前記発熱部品42を放熱器51に搭載するための取り付け穴44を有する高周波線路45とを有する高周波回路基板(基板)43と、前記基板43の高周波線路と外部回路とを接続する高周波用の入出力コネクタ47、48と、前記基板45上に搭載する金属製等の高周波遮蔽用の底無し天井有りケース46と、から構成される。以下、各部の構造を以下の詳細に説明する。
放熱器51は、発熱部品42及び基板43が搭載される矩形等の上面に同軸ケーブルが接続された入出力コネクタ47、48を取り付けるための穴を有する2つの取り付け用支柱57を有するとともに、他面に放熱用フィンが設けられ、発熱部品42はパワーFET等、電極を有する能動素子でなる。基板43は前記放熱器51の前記2つの取り付け用支柱57の間に搭載可能な大きさのカード形状等でなり、発熱部品42を放熱器51に直接搭載できる大きさの開口でなる取り付け穴44、発熱部品42の電極及び前記入出力コネクタ47、48からの同軸ケーブルの中心導体が接続される上面側の高周波線路45、及び高周波線路45等の周囲に裏面側(グランド)と電気的に接続されたビア等の多数の導体穴54が設けられている。
ケース46は、底なしで天井を有する略矩形の立方体形状、つまり、下方に開口を有する箱型形状でなり、該ケース46の対向する2つのケース側面に放熱器51上の前記コネクタ取り付け用支柱57により覆われる大きさの切り欠き部52を有する。更にケース46の前記切り欠き部52が形成される側壁の内部側は天井を低くした張り出し形状(張り出し部)56を有し、当該箇所の側壁の端部には、基板43へ搭載時に前記基板43との境界に該切り欠き部52からケース内部に前記同軸ケーブル53を通す空間体積狭窄用のトンネルが形成されるように溝55が形成されている。
入出力コネクタ47、48は、ケース外部側の同軸型の端子とケース内部側の同軸ケーブルの端子とその境界の鍔状の金属のブロックからなり、該入出力コネクタ47、48は放熱器51の2つの取り付け用支柱57の外側から同軸ケーブルを支柱57の開口を通し、入出力コネクタの鍔状のブロックを取り付け用支柱57に結合可能である。
本実施の形態の高周波電力増幅装置の実装構造の各部の結合関係を以下のとおりである。図1に示すように基板43は放熱器51上に取り付けられ、パワーFET等の発熱部品42は基板43に設けた部品取り付け穴44を通して放熱器51に直接取り付けられる。RF INコネクタ47及びRF OUTコネクタ48は、それぞれ放熱器51上に設けられたコネクタ取り付け用支柱57にネジ止め等で取り付けられるとともに、同軸ケーブル53の中心導体は基板43上の高周波線路45に接続される。その際、同軸ケーブル53の外導体は、基板43上の導体穴54が設けられたパターンに半田付けされグランドに落とされる。基板43の上部には底無し天井有りケース46が取り付けられる。基板43に設けられたグランドに接続された多数の導体穴54と基板43の側面に形成された金属メッキ等によりケース内からの高周波的な漏れが無いように構成される。
図2は、本実施の形態の高周波電力増幅装置の実装構造の組み立て後の斜視図である。図2に示すように、基板43は放熱器51と底なし天井有りケース46の間に挟まれた状態に取り付けられている。底なし天井有りケース46の切り欠き部52は、コネクタ取り付け用支柱57により覆われている。この切り欠き部52の大きさは、コネクタ取り付け用支柱57と底無し天井有りケース46との空隙が可能な限り小さくなるように、つまり高周波信号の漏れが極力少なくなるように形成される。しかし、この空隙を完全に無くすことは物理的に極めて困難であり、空隙部にばね性をもった金具をはさむ等、部品点数が増加し、取り付け工数の増大につながる空隙を電気的に埋めるような従来の手法に代えて、高周波信号の漏れ防止をケース内部の空間体積狭窄用の溝(トンネル)により実現する。
本実施の形態では、高周波信号の漏れ防止のため、底なし天井有りケース46の入出力コネクタ47、48からの同軸ケーブルが通るケース側壁の端部からケース内部に延在する溝55が設けられ、基板43との間で空間体積狭窄用のトンネルが形成される。これは、高周波信号の入出力部に相当する位置(同軸ケーブル53の実装位置)に対して、底なし天井有りケース46の天井を低く、また、高周波線路45を挟むように加工することにより形成される。なお、この空間体積狭窄用の溝55により形成されるトンネルの体積は、扱う高周波信号の周波数、及びパワーの大きさに依存して設計される。
図3は図2に示す底無し天井有りケース自体の外部側面図とAA切断面を示す断面図である。図3(a)に示すように、空間体積狭窄用の溝55はケース46の側面の切り欠き部52の内部の側壁の端部に形成され、ケース内部に延在し、基板に搭載時に該切り欠き部52からケース内部に前記入出力コネクタ47(48)の同軸ケーブル53を通しケース内部に高周波信号の漏れ防止用のトンネルが形成される。
図3(b)に示すように本実施の形態では、底無し天井有りケース46の内部空間の中央部には空間体積狭窄用に天井側から底側に向けてケースと一体に張り出し底側に溝形状を備え、基板43が放熱器51の上面とケース46の開口側の端部との係合によりトンネルが形成される。このトンネル内には同軸ケーブル53が通り、その中心導体が基板上面の高周波線路に半田付けされている。
(動作の説明)
次に、本実施の形態の高周波電力増幅装置の実装構造による機能、動作について図1〜3を参照して以下詳細に説明する。
基板43には高周波回路とともに直流回路が形成されている。つまり基板43上の能動部品への直流電圧、電流は外部から基板裏面等を利用して基板43上の直流回路を介して供給される。基板43は放熱器51上にネジ止め等にて取り付けられ、また、パワーFET等の発熱部品42は基板43上に設けた部品取り付け穴44を通して放熱器51に直接取り付けられるため、放熱効率を低下することなく、動作することが可能である。
基板43には導体穴54が多数設けられるため、導体穴54が存在するパターン上は放熱器51と同電位(グランド電位)となっている。また、基板43の側面は金属メッキ等により高周波的な漏れが無いように構成されている。RF INコネクタ47及びRF OUTコネクタ48は、放熱器51上に形成されたコネクタ取り付け用支柱57にネジ止め等で取り付けられるとともに、同軸ケーブル53により基板43上の高周波線路45に接続される。その際、同軸ケーブル53の外導体は、先に述べた基板43上の導体穴54が設けられたパターンに半田付けされ、グランドに落とされる。
外部からの高周波信号はRF INコネクタ47を通して入力され、パワーFET等の発熱部品42により増幅等の信号変換が施された後、RF OUTコネクタ48を通して外部へ出力される。底無し天井有りケース46にはコネクタ取り付け用支柱57用の切り欠き52が設けられている。この切り欠きの大きさは、コネクタ取り付け用支柱57と底無し天井有りケース46との隙間が可能な限り小さくなるように、つまり高周波信号の漏れが極力少なくなるように形成される。
しかし、この隙間を完全に無くすことは物理的に困難であり高周波信号が外部へ漏れてしまうことから、これを防止するため、底無し天井有りケース46に空間体積狭窄用のトンネル55を設けている。このトンネル55の体積を適切に設計することにより、高周波信号の空間放射量が抑圧され、高周波信号を高周波線路45の周りに閉じこめることが可能となる。これにより、RF INコネクタ、RF OUTコネクタ48と底無し天井有りケース46との間などに多少の空隙が存在しても、外部への高周波信号の漏れを防止することが可能となる。
本実施の形態の高周波電力増幅装置の実装構造は、以下のような方法で作製され実現される。
まず、放熱器51の基板搭載面(上面)に基板43を搭載し基板の四隅等へねじ止め等により固定する。また、発熱部品42は基板43の取り付け穴44の位置で放熱器51の上面に固定する。次にコネクタ取り付け用支柱57の穴にRF INコネクタ47、OUTコネクタ48の同軸ケーブル53を挿入し、鍔状ブロックをコネクタ取り付け用支柱57の反対側からねじ止め等により固定する。放熱器51に対する以上の部品の取り付け後に前記同軸ケーブル53の中心導体、発熱部品42の端子を回路基板43の高周波線路45に対し半田付けで接続する。更に同軸ケーブル53の外導体は基板43のグランドパターンと半田付けで接続することが可能である。
次に、底なし天井有りケース46の溝55が前記同軸ケーブル53及び高周波線路45の一部を跨ぐように搭載し、ケース46の四隅等に上部側からねじ止め等により取り付け、基板43を放熱器51と底なし天井有りケース46により挟み付けるように固定する。
以上の工程により、同軸ケーブル53は底なし天井有りケース46の下部の溝55によって下方に押し付けられ、底なし天井有りケース46の切り欠き部52内でコネクタ取り付け用支柱57の穴から溝55と基板43により形成されたトンネルの内部を通じるように配置される。また、底なし天井有りケース46の切り欠き部52はコネクタ取り付け用支柱57により覆われるとともに、ケース46の側壁よりケース内部に延在する長いトンネルが形成されることにより、このコネクタ取り付け用支柱57及びトンネルにより高周波信号の外部への漏洩が確実に遮断される。
(他の実施の形態)
以上の実施の形態では、空間狭窄用の溝は入出力部のケース側壁の内部の底無し天井有りケース46の天井を低く、また、高周波線路45を挟むように加工することにより形成する例を示したが、空間狭窄用の溝を形成するケース側壁をケース内部に突出するように加工して形成することが可能である。
図4は、かかる他の実施の形態の底無し天井有りケース46の構造と該ケースを使用した高周波電力増幅器の実装構造の同様の断面図である。本実施の形態では図4(a)に示すように、底無し天井有りケース46の入出力部の切り欠き部52のケース側壁の内側からケース内部に突出した形状(突出部)58を設け、当該箇所のケース側壁の端部に空間狭窄用の溝55が形成される。この場合、図4(b)に示す実装構造の断面は前記突出部58等の上部にケースの天井との間に空間が形成される。
以上の実施の形態においては、入力又は出力部として高周波信号のRF INコネクタ部、及びRF OUTコネクタ部への適用を挙げているが、本発明の入力又は出力部としては方向性結合器を用いた高周波信号の監視用コネクタ部等とすることが可能であることはいうまでもない。
本発明の実施の形態の高周波電力増幅器の実装構造を示す分解斜視図である。 本実施の形態の高周波電力増幅装置の実装構造の組み立て後の斜視図である。 図2に示す底無し天井有りケース自体の外部側面図とAA切断面を示す断面図である。 他の実施の形態の底無し天井有りケースの構造と該ケースを使用した高周波電力増幅器の実装構造の同様の断面図である。 従来例の高周波電力増幅装置の実装構造を示す分解斜視図である。 他の従来例の高周波電力増幅装置の実装構造を示す分解斜視図である。
符号の説明
1、21 蓋
2、22、42 発熱部品
3、23、43 高周波回路基板(基板)
4、24、44 取り付け穴
5、25、45 高周波線路
6、26、46 ケース
7 RF INコネクタ
8 RF OUTコネクタ
9 貫通コンデンサ
10 直流基板
11、31、51 放熱器
34、54 導体穴
52 切り欠き部
53 同軸ケーブル
55 空間狭窄用の溝(トンネル)
56 張り出し部
57 コネクタ取り付け支柱
58 突出部

Claims (7)

  1. 回路基板を放熱器とケースとで挟み込むようにした高周波回路装置の実装構造であって
    前記ケースは底が無く天井を有するとともに、該ケース側壁の端部にケーブル取り付け用の入力又は出力部を有し
    該入力又は出力部には該ケース側壁の端部に高周波信号の漏洩を防止するケース内部に延在する空間狭窄用の溝が形成され
    前記入力又は出力部のケース側面に切り欠き部が形成され、前記空間狭窄用の溝は前記切り欠き部内からケース内部に延在するように形成され、
    前記放熱器は、前記回路基板の搭載面の前記ケースの切り欠き部に対応する位置にコネクタ取り付け用支柱が形成され、
    前記コネクタ取り付け用支柱はケース側面の切り欠き部を覆う形状に形成され、
    前記コネクタ取り付け用支柱には、コネクタのケーブルが前記切り欠き部及び前記空間狭窄用の溝に通すための開口が形成されたことを特徴とする高周波回路装置の実装構造。
  2. 前記空間狭窄用の溝は、前記入力又は出力部のケース側壁の内側の天井を低く加工して形成されたことを特徴とする請求項記載の高周波回路装置の実装構造。
  3. 前記空間狭窄用の溝は、前記入力又は出力部のケース側壁の内側を突出するように加工して形成されたことを特徴とする請求項記載の高周波回路装置の実装構造。
  4. 前記空間狭窄用の溝は、回路基板の高周波線路に沿って延在し、該高周波線路の端部を跨ぐように形成されたことを特徴とする請求項又は記載の高周波回路装置の実装構造。
  5. 前記回路基板にはグランドに接続された多数の導体穴が設けられ、前記ケース側壁の端部が前記導体穴と接続されていることを特徴とする請求項1ないしの何れかの請求項記載の高周波回路装置の実装構造。
  6. 前記回路基板の外周形状は前記ケース側壁の端部の外周形状と略一致し、前記回路基板の外周の側面は導電材料でメッキされていることを特徴とする請求項1ないしの何れかの請求項記載の高周波回路装置の実装構造。
  7. 前記高周波回路装置は高周波電力増幅装置であることを特徴とする請求項1ないしの何れかの請求項記載の高周波回路装置の実装構造。
JP2005151082A 2005-05-24 2005-05-24 高周波回路装置の実装構造 Expired - Fee Related JP4654764B2 (ja)

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