JP4627783B2 - 燃料噴射弁及びオリフィスの加工方法 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車の内燃機関に用いられて燃料を噴射する燃料噴射弁及び燃料の噴射孔となるオリフィスの加工方法に関する。
従来、オリフィスを備えたオリフィスプレートに凸状の曲面部を設け、この凸状の曲面部に複数の凹部を形成し、各凹部のそれぞれの底面にオリフィスの出口を開口させた燃料噴射弁が知られている(例えば、特許文献1参照)。この燃料噴射弁では、凹部の底面がオリフィスの軸線に対して垂直に形成されており、オリフィスの出口でその周方向に燃料の噴射タイミングが同一になるように配慮されており、またプレス加工を行うパンチに曲げ力が加わらないように配慮されている。また、凹部の深さを変えることでオリフィスの長さを調整している。
特開2007−77843号公報
上記従来技術では、一つの段差のみで構成される凹部に、パンチに作用する曲げ力の低減機能とオリフィスの長さの調整機能とを持たせている。このため、オリフィスや凹部のプレス加工に制約が生じる。例えば、パンチとプレス加工面との角度を90度から大きくずらすことができないか、大きくずらそうとすれば太いパンチを使用しなければならなくなる。太いパンチで段差の大きな深い凹部を加工すればオリフィスを加工する部材の強度を弱めることになりかねない。
複数のオリフィスや凹部を加工する途中で、オリフィスを形成する部材の強度が小さくなると、次のオリフィスや凹部のプレス加工が難しくなる場合がある。そしてオリフィスの数が増えるほど、プレス加工の難しさが増すことになり、オリフィスの設計自由度(数,傾斜角度,間隔等)が制限されることになりかねない。
また多くのオリフィスを設ける場合、径の大きな凹部を深く開けようとすると、隣接するオリフィス間で凹部同士、更には凹部とオリフィスとが干渉することが懸念される。特に燃料噴射弁の中心軸線に対するオリフィスの傾斜角度をオリフィス毎に異ならせ、オリフィスを所望の方向に指向させようとすると、特定のオリフィス間で凹部同士或いは凹部とオリフィスとが干渉し易くなる。このようなことからオリフィスの設計自由度が小さくなることが考えられる。
本発明の目的は、プレス加工でオリフィスを加工する燃料噴射弁において、オリフィスの設計自由度と加工容易性を高めることにある。
上記目的を達成するために、本発明の燃料噴射弁は、ノズルの外面に凸状に形成された曲面部と、前記曲面部にプレス加工によって形成された複数の段差からなる段付き凹部と、前記段付き凹部のそれぞれの底面に開口するようにプレス加工によって形成されたオリフィスとを有し、前記オリフィスから燃料を噴射する燃料噴射弁において、前記段付き凹部及び前記オリフィスを複数組備え、前記オリフィスは相互に傾斜しており、前記段付き凹部は下流側に位置する段差を形成する凹部ほど上流側に位置する段差を形成する凹部よりも大きな径を有するように、前記オリフィスの中心軸線方向に複数の凹部を重ねて構成した形状を有し、前記段付き凹部の各段差を構成する各凹部は、各底面が前記オリフィスの中心軸線に略垂直に交わるように形成され、複数の前記段付き凹部のうち少なくとも一つの前記段付き凹部は、各段差を構成する各凹部のうち、最下流側に位置して前記曲面部に開口する凹部の段差が、上流側に位置する凹部の段差に対して小さく、かつ周方向に沿って変化しているものである。
また、本発明のオリフィスの加工方法は、燃料を噴射するためのオリフィスの加工方法であって、凸状の曲面部が形成されたブランクの前記曲面部に、前記凸状側から押出し加工、あるいは半抜き加工を行って、底面が前記オリフィスの中心軸線に略直角に交わり深さが周方向に変化するように、第1の凹部を形成するプレス工程と、前記第1の凹部の内側にさらに押出し加工、あるいは半抜き加工を行って、底面が前記オリフィスの中心軸線に略直角に交わるように、前記第1の凹部の深さよりも深い第2の凹部を形成するプレス工程と、前記第2の凹部の底部に前記オリフィスを押出し加工,半抜き加工、あるいは打抜き加工により形成するプレス工程とを有し、前記第1の凹部,前記第2の凹部及び前記オリフィスを、各オリフィスが相互に傾斜するように、複数組形成すると共に、各組の前記第1の凹部,前記第2の凹部及び前記オリフィスを、前記第1の凹部,前記第2の凹部,前記オリフィスの順に形成するものである。
本発明によれば、段付き凹部の各段差(深さ)を形成する各凹部に、パンチに作用する曲げ応力を低減する機能と、オリフィスの長さを調整する機能とを分けて持たせることにより、プレス加工でオリフィスを加工する燃料噴射弁において、オリフィスの設計自由度と加工容易性を高めることができる。

以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に説明する。図1は、本発明の実施例による噴射弁の全体構成を示す縦断面図である。尚、本実施例の噴射弁は、ガソリン等の燃料を噴射する燃料噴射弁であり、自動車のエンジンに燃料を噴射するために用いられるものである。
燃料噴射弁本体1は、コア2,ヨーク3,ハウジング4,可動子5からなる磁気回路、磁気回路を励磁するコイル6、及びコイル6に通電する端子ボビン7を備えている。コア2とハウジング4の間にはシールリング8が結合され、コイル6に燃料等の流体が流入するのを防いでいる。
ハウジング4の内部にはバルブ部品が収納され、可動子5,ノズル9,可動子5のストローク量を調整するリング10が配置されている。可動子5は、弁体11と可動コア12をジョイント13で結合したものであり、可動コア12とジョイント13の間にはパイプ18と共同して可動子5が閉弁した時のバウンドを抑えるプレート14を備えている。
外套部材を構成するハウジング4とノズル9は、可動子5の周囲を覆っている。ノズル9には、先端に円錐面を成すシート面15a(弁座)及びオリフィス32を有するオリフィスプレート15と、ガイドプレートA16と共に可動子5を摺動可能にガイドするガイドプレートB17とが設けられている。オリフィスプレート15及びガイドプレートB17は、ノズル9に対して、それぞれ別体として構成されているものであってもよいし、これらを一体化して構成されているものでもよい。
コア2の内部には弁体11をシート面15aにパイプ18とプレート14を介して押圧するスプリング19,スプリング19の押圧荷重を調整するアジャスタ20,外部からのコンタミの進入を防ぐフィルター21が配置されている。
次に、燃料噴射弁本体1の動作について詳細に説明する。
コイル6に通電すると、可動子5がスプリング19の付勢力に抗してコア2の方向に吸引され、可動子5の先端の弁シート部11aとシート面15aとの間に隙間ができる(開弁状態)。加圧されている燃料はまずコア2,アジャスタ20,パイプ18から可動子5内の燃料通路13a経てノズル9内に入る。次にガイドプレートA16の燃料通路16a,ノズルの通路9aから、ガイドプレートBの通路17aに入り、弁シート部11aとシート面15aの隙間からオリフィス54〜59を経て噴射される。オリフィス54〜59は、燃料噴射弁の中心軸線(以下、単に軸線という)に対して偏向した方向に、異なる角度で形成されている。
一方、コイル6の電流を遮断した場合には、可動子5の弁シート部11aがスプリング19の力でシート面15aに当接し、閉弁状態となる。
次に、燃料噴射弁本体1のオリフィスプレート15及びオリフィス54〜59の構成について詳細に説明する。
図2,図3及び図4は本発明の一実施形態であって、図2はオリフィスプレート15の斜視図であり、図3はオリフィスプレート15の縦断面図であり、図4は図3のオリフィスの周囲部分を拡大した断面図である。
オリフィスプレート15は、略円板状の金属製のプレートからなり、一端面の略中央部には、凸状の曲面部としての球面部30が一体的に設けられており、球面部30の反対側端面には、弁座を構成する段差を有する略円錐形状のシート面15aが設けられている。
この球面部30には、燃料を噴射するためのオリフィス54,55,56,57,58,59が、燃料噴射弁の中心軸線(ノズルの軸線15bに一致)に対して角度θ(図3A参照)をもった方向、つまり、偏向した方向に形成されている。尚、本実施例では、θがオリフィス毎に異なっており、オリフィスはそれぞれ所望の方向を指向するように形成されている。勿論、θが同じものがあってもよい。
弁体11は、これらのオリフィスの上流側となるシート面15aに離接可能に設けられている。
燃料噴射弁本体1は端子部7で回転方向を位置決めして自動車に取り付けられる。そのため、オリフィスプレート15は端子部7に対して回転方向を位置決めされた状態で燃料噴射弁本体1に組み込まれる必要がある。しかし、オリフィス54,55,56,57,58,59が、ノズルの軸線15bに対して偏向した方向に異なる角度で形成されており、オリフィスプレート15の回転方向位置決めには使用できない。そこで、オリフィスプレート15の球面部外周の周方向に180度離れた対向位置に31a,31bを有底となる凹状に設けた。これにより、31a,31bを結んだ軸線が形成できるため、端子部7に対して回転方向を位置決めされた状態で噴射弁本体1に組み込むことができる。また、球面部外周の周方向における31aと31bの間に機種判別穴31cを設けている。偏向角度を微妙に変えても、見た目で判別するのは困難なため、31cの位置、あるいは穴径、あるいは形状を変える(円錐形状などにする)ことにより、機種の判別を容易に行うことができる。
以上のように、オリフィス54,55,56,57,58,59を、ノズルの軸線15bに対して偏向した方向に異なる角度で形成することで、燃料を任意の方向に噴射可能であるため、噴射方向を変えることで各メーカのエンジン仕様に合わせた燃焼コンセプトに対応するさまざまな噴霧パターンを形成することができる。吸気バルブを避けて噴射し,点火プラグ回りに燃料を集めることで、燃焼室内に均一に噴射することができ、微粒化を損なうことなく極めて理想的に空気との混合気を形成できる。
図3に示すように各々のオリフィス54,55,56,57,58,59の下流側となる球面部30に開口する側には、段差を形成する略円形の第1の凹部A54a,55a,56a,57a,58a,59aが設けられ、その上流側となるオリフィスと繋がる側には、凹部Aよりも小径かつ略円形の第2の凹部B54b,55b,56b,57b,58b,59bが凹部Aの底部に設けられているので、凹部は全体として2段の段差となっている。従って、凹部Bは凹部Aの内側に構成され、凹部A及び凹部Bによって段付き凹部が形成されている。
また、凹部A及び凹部Bの底面54as〜59as,54bs〜59bsはオリフィスの中心軸線と略直角に交わる面となるように形成されており、これらの凹部A及び凹部Bの中心軸線とオリフィスの中心軸線は、ほぼ一直線となるようになっている。尚、図4に示すように、凹部Aの深さl1は、オリフィスl3の長さよりも小さく、凹部Aの深さl1は、凹部Bの深さl2より小さくなっている。また凹部Aの深さは周方向に沿って変化しており、凹部Aの深さl1aとl1bとは異なっている。一方、凹部Bの深さは周方向に沿って略同一である。
本実施例では、凸状の球面部30の曲面(球面)上に第1の凹部Aを形成している。球面部30の球面上に第1の凹部Aの径よりも大きな径を有する平面を予め形成し、この平面部に第1の凹部Aを形成してもよい。
また図3に示すように、オリフィス54とオリフィス57とは、中心線54dとノズル軸線(本実施例では弁軸線と一致)15bとが成す角度θ54と中心線57dとノズル軸線15bとが成す角度θ57とが、異なっている。全てのオリフィス54,55,56,57,58,59で角度θを異ならせても良いし、複数の組に分け組毎に角度θを異ならせても良い。また全てのオリフィスで角度θを同じにしてもよいが、後述するように角度θの異なるオリフィスがある場合に、本実施例は特に有効である。
オリフィス54,55,56,57,58,59は、凸状の球面部30の球面上に形成された凹部Bの底部に出口側開口を有し、シート面15aを構成する略円錐形状面状に入口側開口を有する。
オリフィス長さはペネトレーションの長さへの感度が大きい。凹部B54bの深さ(段差)を適時変更することにより、オリフィス54の長さを最適に設定することができ、噴霧形状を最適にしたり、加工性を容易にすることができる。他のオリフィスについても同様である。凹部Bの深さを変えることによりオリフィスの長さを変えることができ、噴霧形状の最適化や、加工性を向上させることが可能となる。このため、オリフィス毎に凹部Bの少なくとも2つの間では、深さが異なっている。この時、オリフィスプレート先端部15cの厚みを変える必要がないため、オリフィスプレート15の剛性が落ちない。よって、オリフィスプレート先端部15cにかかる圧力の大きい10MPa以上の高燃圧タイプの噴射弁に好適である。
本実施例のように、オリフィスの入口を弁座面に開口させる形態では、厚さが薄く均一な板状部材にオリフィスを形成する場合に比べて、オリフィスを加工する部材の厚みが厚くなる。特に、オリフィスの入口開口をノズルの軸線15b(燃料噴射弁の中心軸線に一致)を中心とする円周上に配置し、ノズルの軸線15bに対するオリフィスの傾斜角度θをオリフィス間で異ならせた場合、オリフィスの出口開口はノズルの軸線15bを中心とする円周上に並ばなくなる。この場合、オリフィスを貫通させる距離がオリフィス毎に異なることとなり、結果としてオリフィス長さが異なってしまう。従って、このような形態では特に、凹部Bによりオリフィスの長さを調整することが重要になってくる。しかし、一つの凹部にパンチに作用する曲げ応力の低減機能とオリフィス長さの調整機能とを持たせると、凹部の深さを自由に変更することが難しくなる。本実施例では、パンチに作用する曲げ応力を低減する機能は凹部Aに持たせており、オリフィスの長さを調整する機能と分離したことにより、加工精度が高く加工の容易な(自由度の高い)凹部及びオリフィスを実現することができる。
また、パンチと加工面との角度を90度からずらすほど、パンチに作用する曲げ応力は大きくなる。このときパンチに作用する曲げ応力を考慮して太いパンチを使用しても、大きな径の凹部Aの段差は小さい(深さが浅い)ので、オリフィスを加工する部材の強度が小さくなるのを防ぐことができる。プレス加工中にオリフィスを加工する部材の強度を高く維持できるので、プレス加工中においても加工容易性を高めることができる。
また多くのオリフィスを設ける場合、径の大きな凹部を浅く形成するため、隣接するオリフィス間で凹部同士、更には凹部とオリフィスとが干渉するのを防ぐことができる。特にノズルの軸線15bに対する傾斜角度θをオリフィス毎に異ならせ、オリフィスを所望の方向に指向させても、特定のオリフィス間で凹部同士或いは凹部とオリフィスとが干渉するのを防ぐことができ、オリフィスの設計自由度や加工容易性を高めることができる。
オリフィスプレートの強度を高めるために板厚を厚くした場合にも、本実施例は有効である。
以上のようにすることで、凹部Bの出口、及びオリフィスの出口がオリフィスの軸線と直角面となるため、流体の噴射タイミングが全周同一になり、ノズルの軸線15bに対して偏向したオリフィスでもペネトレーションの長さを均一に出来、噴霧の均質性を向上することができる。この時凹部Aの深さは凹部Bに比べ十分小さいため、凹部Aは噴霧に影響を及ぼさない。
次に、オリフィスプレート15の加工方法について、図5〜図17に基づいて説明する。
図5は、ブランク15′の斜視図である。図6は、位置決め穴31aが形成されたオリフィスプレートの斜視図である。図7は、凹部Aが形成されたオリフィスプレートの斜視図である。図8は、凹部A及び凹部Bが形成されたオリフィスプレートの斜視図である。
図9は、凹部A及び凹部B及びオリフィスが形成されたオリフィスプレートの斜視図である。図10は、ブランク15′の縦断面図である。図11は、位置決め穴31aが形成されたオリフィスプレートの縦断面図である。図12は、凹部Aが形成されたオリフィスプレートの縦断面図である。図13は、凹部A及び凹部Bが形成されたオリフィスプレートの縦断面図である。図14は、凹部A及び凹部B及びオリフィスが形成されたオリフィスプレートの縦断面図である。図15は、位置決め穴31aを加工している状態の図である。図16は、凹部Aを加工している状態の図である。図17は、凹部Bを加工している状態の図である。図18は、オリフィスを加工している状態の図である。
まず、オリフィスプレート15は、図5,図10に示すように端面の略中央部に球面部30を有した略円板状のブランク15′を切削加工にて成形する。また、ブランク15′における球面部30の反対側端面には、椀状の凹部が形成されている。
次に、図15に示すように、球面部30が形成されたブランク15′をダイ41の上面に設置し、外径をコレットチャック42で強固に保持する。更に、ブランク15′を保持したままパンチ40の切り刃部40aで球面部30の外周を押圧し、位置決め穴31aを加工する。同様に位置決め穴31b、及び機種判別穴31cを加工する。このように、ブランク15′にプレス加工により位置決め穴31a,31b、及び機種判別穴31cを成形することで、図6,図11に示すような、球面部30の外周側3箇所に位置決め穴31a,31b、及び機種判別穴31cを有するオリフィスプレート15が得られる。
次に、図16に示すように、オリフィスプレート15をコレットチャック42で保持したままの状態で、パンチ43の切り刃部43aで球面部30を押圧し、凹部A54aを袋穴状に押出し加工する。同様に凹部A55a,56a,57a,58a,59aを加工するが、加工する順番はオリフィスの偏向方向により適時決定する。尚、凹部Aの加工は、プレス加工するとともに表面を加工硬化させるものであることが好ましい。このように、オリフィスプレート15にプレス加工により凹部Aを成形することで、図7,図12に示すような、球面部30に凹部Aの中心軸線とほぼ直角な面を有する面粗度のよい凹部Aが形成される。
次に、図17に示すように、オリフィスプレート15をコレットチャック42で保持したままの状態で、凹部Aを成形したパンチ43と同じ方向からパンチ44の切り刃部44aで凹部A54aの底面を押圧し、凹部B54bを袋穴状に押出し加工する。同様に凹部B55b,56b,57b,58b,59bを加工するが、加工する順番はオリフィスの偏向方向により適時決定する。尚、凹部Bの加工は、プレス加工するとともに表面を加工硬化させるものであることが好ましい。このように、オリフィスプレート15にプレス加工により凹部Bを成形することで、図8,図13に示すような、凹部Aの底面に面粗度のよい凹部Bを有するオリフィスプレート15が得られる。
凹部A及び凹部Bのプレス加工により、表面を加工硬化させるので、凹部Bやオリフィスのエッジを精度良くきれいに加工することができる。
また、凹部Aを成形したパンチ43と凹部Bを成形したパンチ44が同じ方向から押圧しており、特に凹部Aの底面は既に凹部Aの中心軸線とほぼ直角な面となっているため、材料が周方向に均等に流動する。このため、凹部Aと凹部Bの中心軸線は、ほぼ直線とすることができ、凹部Bの底面は、凹部A及び凹部Bの中心軸線に対して、凹部Aの底面よりずれのない直角な面とすることができる。
凹部Aを成形するパンチ43は凹部Bを成形するパンチ44よりも大径のものを使用できる。さらに、凹部Aの深さ凹部Bの深さよりも浅くしている。このため、図16に示すように、球面部30に凹部Aのプレス加工位置で接する仮想面30aの垂線30bに対してパンチ43を傾斜させた状態で球面部30にプレス加工を行っても、パンチ43が折損し難くなる。
次に、図18に示すように、オリフィスプレート15をコレットチャック42で保持したままの状態で、凹部B54bの底面部に直角にパンチ45の切り刃部45aを押圧し、オリフィス54を袋穴状に押出し加工する。同様にオリフィス55,56,57,58,59を加工するが、加工する順番はオリフィスの偏向方向により適時決定する。このように、オリフィスプレート15にプレス加工によりオリフィスを成形することで、図9,図14に示すような、凹部Bの底面にオリフィスを有するオリフィスプレート15が得られる。尚、オリフィスプレート15は、コレットチャック42で保持された状態であるため、位置決め穴を基準として、凹部A,凹部B,オリフィスの中心軸線がほぼ一直線となるように、位置精度良く加工される。また、オリフィスは、袋穴状にプレス加工することにより内面を全せん断面に加工でき、表面あらさを著しく向上できる。
ここで、オリフィスが球面部30の法線方向に対して偏向している場合、凹部A加工時にパンチが片当りとなり、パンチ43の切り刃部43aに曲げ荷重がかかってパンチ43が損傷という問題がある。しかし、本発明によれば、パンチ43の切り刃部43a長さは、パンチ45の切り刃部45a長さに比べて短く、また、径も大きくできるため、曲げ剛性を上げることができ、加工時に曲げ加重がかかっても、パンチ43が折損することはなく、オリフィスの軸線とほぼ直角な平面部が形成できる。さらに次工程の凹部B加工時、及びオリフィス加工時にはパンチ44の切り刃部44a、及びパンチ45の切り刃部45aに曲げ荷重はかからないため、パンチ44、及びパンチ45を折損することなく、凹部Bとオリフィスを同軸度良くプレスにて加工することができる。また、凹部Bの出口である凹部Aの底面、及びオリフィスの出口である凹部Bの底面と、オリフィスの軸線は、ほぼ直角に交わるが、凹部Bの底面の方がより直角に交わるようにすることができる。
本実施例においては、凹部A,凹部B,オリフィスの順で径が小さくなる。このため、各部のプレス加工に用いるパンチは、凹部A用のパンチ43,凹部B用のパンチ44,オリフィス用のパンチ45の順で細くなる。一方、加工深さは、凹部A,凹部B,オリフィスの順で深くなるようにしている。最も大きな曲げ応力を受け易い凹部A用のパンチ43は径が大きく、かつ加工深さも浅くて済むため、耐久性が向上する。
本実施例のように、オリフィスの入口を弁座面に開口させる形態では、厚さが薄く均一な板状部材にオリフィスを形成する場合に比べて、オリフィスを加工する部材の厚みが厚くなる。従って、このような形態では特に、凹部A,凹部Bのような段付き凹部を形成することにより、パンチに作用する曲げ応力を低減することや、オリフィスの長さを調整することが重要になってくる。このとき、パンチに作用する曲げ応力を低減する機能を凹部Aに持たせ、オリフィスの長さを調整する機能を凹部Bに持たせることにより、各凹部の機能を分けることにより、加工精度が高く加工の容易な凹部及びオリフィスを実現することができる。
最後に、オリフィスを袋穴状に成形することによって、球面部30の反対側端面の凹部に形成された押出し部15bは、図3に示すように略円錐状のシート面15a(弁座)を加工することで削除され、オリフィスがシート面15a側に貫通する。この際の加工方法は旋削、あるいは放電加工で行う。これによりオリフィスを全せん断面で形成することが出来る。燃料が定圧時の流量はオリフィス径の感度が大きく、流量の管理には穴径の正確な管理が必要である。本発明によれば、穴径の管理はパンチ径の管理のみでよいため、管理が容易である。これに対し、打ち抜き加工によるオリフィスは破断面の穴径が大きくなり、また破断面の長さがばらつくため、本発明品に比べて穴径管理が困難である。また、放電加工によるオリフィスは電極径の管理の他に、加工速度,電圧等の加工条件の管理が必要であり、本発明品に比べて穴径管理が困難である。
このように、オリフィスの下流側となる球面部に、オリフィスの中心軸線と略垂直な面をもつ2段の凹部を設けることにより、それぞれ噴射方向の異なるオリフィスをプレス加工で精度良く容易に加工できる。よって、炭素量0.25%以上のマルテンサイト系ステンレス鋼(例えばSUS420J2)でもアスペクト比1.5以上の深穴をプレスで容易に加工することができる。尚、炭素量0.25%以上のマルテンサイト系ステンレス鋼を用いた場合には、焼入れ後の硬さがHRC52以上であることがより望ましい。
また、凹部Bの出口、及びオリフィスの出口がオリフィスの軸線と直角面となるため流体の噴射タイミングが全周同一になり、噴射弁の軸線に対して偏向したオリフィスでもペネトレーションの長さを均一にでき、噴霧の均質性を向上することができる。
また、凹部Bの深さを変えることによりオリフィスの長さを変えることができ噴霧の形状を最適にすることができる。この時、オリフィスプレート先端部15cの厚みを変える必要がないため、オリフィスプレート15の剛性が落ちない。このため、オリフィスプレート先端部15cにかかる圧力の大きい10MPa以上の高燃圧タイプの噴射弁に好適である。
また、凹部Aの深さは凹部Bに比べ十分小さいため、凹部Aは噴霧に影響を及ぼさない。
また、凹部Aを球面部に設けることで、凹部B、及びオリフィス加工時にパンチに曲げ加重がかからなくなり、凹部Bとオリフィスを同軸度良くプレス加工することができるため、例えば放電加工や切削加工でオリフィスを加工したものに比べ面粗度良く加工できる。このため、筒内噴射時に燃料が燃焼して生じるカーボン等の燃えカスの凹部A、及び凹部B、及びオリフィスへの付着を低減でき、噴霧の微粒化、及び形状・位置精度の向上が可能となる。ガソリン車の実車走行試験において、放電加工によりオリフィスを加工した、凹部が1段であるオリフィスプレートを使用した燃料噴射弁は、30,000km走行時に、燃えカスが凹部とオリフィスに付着し、流量が15%低下することが実験的に明らかになっている。それに対し、本発明品は放電加工品に比べて、凹部A、及び凹部B、及びオリフィスの同軸度と面粗度が良いため、燃えカスの凹部A、及び凹部B、及びオリフィスへの付着を低減でき、流量の変化は1.7%以下に抑えることができた。
また、ブランクをチャックしたまま、位置決め,凹部A,凹部B、及びオリフィスを加工することにより、噴射弁の軸線に対して偏向した複数個のオリフィスが位置合せを必要とすること無く、各工程で精度良く位置決めして加工することができる。
また、本発明法によりオリフィスをプレス加工する方法は、放電加工でオリフィスを加工する方法と比べ、1穴当りの加工時間を1/30程度にできるため、設備投資を抑えることができ、放電加工品と比べて安価なオリフィスプレートを提供することができる。
以上、本発明の実施例を具体的に説明したが、本発明はこれに限られることなく、発明思想の範囲内で種々の変更が可能である。例えば、上記実施例では、平面部33が形成される領域を球面部30として説明したが、球面以外の曲面状のもの(曲面部)であってもよい。
また、上記実施例では、ブランク15′の球面部30を切削加工にて成形したが、鍛造等のプレス加工で製作することも可能である。
また、上記実施例では、オリフィスを押出し加工により成形したが、打抜き加工によってオリフィスを成形後、上流側からシート面を切削、あるいは放電加工によって形成する際に、オリフィスの破断面を削除して、全せん断面でオリフィスを形成するものであっても良い。
本実施例においては、オリフィス及び段付き凹部のプレス加工中から加工後まで、オリフィスプレート15の剛性(強度)を低下させることが無いので、プレス加工を容易にして量産性の高い燃料噴射弁及びオリフィスの加工方法を実現できる。
また隣接するオリフィス間でオリフィス及び段付き凹部が干渉するのを防ぎ、オリフィスの設計自由度(例えば傾斜角度や指向方向)を高めることができる。
噴射弁の全体構成を示す縦断面図である。 オリフィスプレートの斜視図である。 オリフィスプレートの縦断面図である。 図3のオリフィスプレートの部分拡大図である。 ブランクの斜視図である。 位置決め穴が形成されたオリフィスプレートの斜視図である。 凹部Aが形成されたオリフィスプレートの斜視図である。 凹部A及び凹部Bが形成されたオリフィスプレートの斜視図である。 凹部A及び凹部B及びオリフィスが形成されたオリフィスプレートの斜視図である。 ブランクの縦断面図である。 位置決め穴が形成されたオリフィスプレートの縦断面図である。 凹部Aが形成されたオリフィスプレートの縦断面図である。 凹部A及び凹部Bが形成されたオリフィスプレートの縦断面図である。 凹部A及び凹部B及びオリフィスが形成されたオリフィスプレートの縦断面図である。 位置決め穴31aを加工している状態の図である。 凹部Aを加工している状態の図である。 凹部Bを加工している状態の図である。 オリフィスを加工している状態の図である。
符号の説明
1 燃料噴射弁本体
10c オリフィスプレート先端部
15 オリフィスプレート
15a シート面
30 球面部
31a,31b 位置決め穴
31c 機種判別穴
40,43,44,45 パンチ
40a,43a,44a,45a パンチ切り刃部
41 ダイ
42 コレットチャック
54〜59 オリフィス
54a〜59a 凹部A
54b〜59b 凹部B

Claims (13)

  1. ノズルの外面に凸状に形成された曲面部と、前記曲面部にプレス加工によって形成された複数の段差からなる段付き凹部と、前記段付き凹部のそれぞれの底面に開口するようにプレス加工によって形成されたオリフィスとを有し、前記オリフィスから燃料を噴射する燃料噴射弁において、
    前記段付き凹部及び前記オリフィスを複数組備え、
    前記オリフィスは相互に傾斜しており、
    前記段付き凹部は下流側に位置する段差を形成する凹部ほど上流側に位置する段差を形成する凹部よりも大きな径を有するように、前記オリフィスの中心軸線方向に複数の凹部を重ねて構成した形状を有し、
    前記段付き凹部の各段差を構成する各凹部は、各底面が前記オリフィスの中心軸線に略垂直に交わるように形成され、
    複数の前記段付き凹部のうち少なくとも一つの前記段付き凹部は、各段差を構成する各凹部のうち、最下流側に位置して前記曲面部に開口する凹部の段差が、上流側に位置する凹部の段差に対して小さく、かつ周方向に沿って変化していることを特徴とする燃料噴射弁。
  2. 請求項1に記載の燃料噴射弁において、
    前記ノズル内を移動可能に設けられた弁体と、前記弁体が着座する略円錐形の弁座面とを有し、前記複数のオリフィスの入口側開口が前記弁座面に形成されたことを特徴とする燃料噴射弁。
  3. 請求項1に記載の燃料噴射弁において、
    前記ノズルは前記弁座と前記オリフィスとが形成されたオリフィス部材を有し、前記オリフィス部材は前記ノズルの先端に固定されていることを特徴とする燃料噴射弁。
  4. 請求項1に記載の燃料噴射弁において、
    前記複数のオリフィスのうち少なくとも2つのオリフィスの中心軸線は、前記ノズルの軸線と成す角度がそれぞれ異なることを特徴とする燃料噴射弁。
  5. 請求項1に記載の燃料噴射弁において、
    前記オリフィスと前記段付き凹部の各段差を構成する各凹部の中心軸線は略一直線となることを特徴とする燃料噴射弁。
  6. 請求項1に記載の噴射弁において、
    前記曲面部は球面形状であることを特徴とする噴射弁。
  7. 請求項1に記載の燃料噴射弁において、
    前記段付き凹部は、最下流側に位置して前記曲面部に開口する第1の凹部と前記第1の凹部の上流側に形成された第2の凹部とからなり、前記第1の凹部の段差が前記オリフィスの長さに比べて小さいことを特徴とする燃料噴射弁。
  8. 請求項1に記載の燃料噴射弁において、
    前記段付き凹部は、最下流側に位置して前記曲面部に開口する第1の凹部と前記第1の凹部の上流側に形成された第2の凹部とからなり、前記第1の凹部の段差が前記第2の凹部の段差に比べて小さいことを特徴とする燃料噴射弁。
  9. 燃料を噴射するためのオリフィスの加工方法であって、
    凸状の曲面部が形成されたブランクの前記曲面部に、前記凸状側から押出し加工、あるいは半抜き加工を行って、底面が前記オリフィスの中心軸線に略直角に交わり深さが周方向に変化するように、第1の凹部を形成するプレス工程と、
    前記第1の凹部の内側にさらに押出し加工、あるいは半抜き加工を行って、底面が前記オリフィスの中心軸線に略直角に交わるように、前記第1の凹部の深さよりも深い第2の凹部を形成するプレス工程と、
    前記第2の凹部の底部に前記オリフィスを押出し加工半抜き加工、あるいは打抜き加工により形成するプレス工程とを有し、
    前記第1の凹部、前記第2の凹部及び前記オリフィスを、各オリフィスが相互に傾斜するように、複数組形成すると共に、各組の前記第1の凹部、前記第2の凹部及び前記オリフィスを、前記第1の凹部前記第2の凹部前記オリフィスの順に形成することを特徴とするオリフィスの加工方法。
  10. 請求項に記載のオリフィスの加工方法において、
    前記オリフィスを加工する工程の後、前記ブランクの上流側を旋削、あるいは放電加工して弁座を加工する工程を有することを特徴とするオリフィスの加工方法。
  11. 請求項に記載のオリフィスの加工方法において、
    ブランクをチャックした後、少なくとも前記第1の凹部を形成する工程前記第2の凹部を形成する工程及び前記オリフィスを加工する工程は、チャックを解除することなく行うことを特徴とするオリフィスの加工方法。
  12. 請求項に記載のオリフィスの加工方法において、
    前記ブランクは炭素量が0.25%以上のマルテンサイト系ステンレス鋼であり、焼入れ後の硬さがHRC52以上であることを特徴とするオリフィスの加工方法。
  13. ノズル内を移動可能に設けられた弁体と、
    前記ノズルの内側に形成され、前記弁体が着座する略円錐形の弁座面と、
    前記弁座に対応する前記ノズルの外面に形成された曲面部と、
    前記曲面部に開口するようにプレス加工によって形成された第1の凹部と、前記第1の凹部の内側にプレス加工によって形成された第2の凹部とを有する段付き凹部と、
    出口が前記段付き凹部の底部に開口し、入口が前記弁座面上で燃料噴射弁の中心軸線を中心とする円周上に開口するように、プレス加工によって形成されたオリフィスと、を備え、
    前記第1の凹部と前記第2の凹部の各底面は前記オリフィスの中心軸線に略直角に交わるように形成されており、
    前記段付き凹部及び前記オリフィスは、前記第2の凹部によって形成される段差が第1の凹部によって形成される段差よりも大きく、オリフィスの長さが第2の凹部の段差よりも大きくなるように、前記曲面上に複数組が形成されており、
    複数個のオリフィスのうち少なくとも1つのオリフィスは、燃料噴射弁の中心軸線からの傾斜角度が他のオリフィスの傾斜角度に対して異なる角度で傾斜しており、
    複数個の段付き凹部のうち少なくとも1つの段付き凹部は、第1の凹部の段差が周方向に沿って変化し、前記第2の凹部の段差は周方向に沿って略同一となるように形成され、
    前記オリフィスから燃料を噴射することを特徴とする燃料噴射弁。
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