JP4627164B2 - 基板保持構造物および基板処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、基板処理装置において被処理基板を保持するのに使われる基板保持構造物、並びにこのような基板保持構造物を用いた基板処理装置に関する。
CVD装置、プラズマCVD装置、熱処理装置、エッチング装置などの基板処理装置では、被処理基板を保持するため、処理容器内部に基板保持構造物が設けられる。このような基板保持構造物は、被処理基板を保持する基板保持台と、前記基板保持台を支持する支柱とを含む。基板保持台の内部には、基板を所定温度に加熱するための加熱機構が設けられる。
特にプラズマCVD装置を含むCVD装置や熱処理装置では、基板処理の際に被処理基板を400℃以上、場合によっては600℃以上の温度に加熱する必要がある。このような加熱に伴って、基板保持台には大きな温度勾配が発生する。
基板保持台は一般にAlNなどの耐食性に優れたセラミックにより形成される。基板保持台に、温度勾配に起因する熱応力が発生すると、基板保持台が破損する可能性がある。
この問題を解決するための構成が特開平2002−373837号公報に開示されている。図1は、前記特開平2002−373837号公報に記載の基板保持構造物の全体を、また図2は前記基板構造物における基板保持台と支柱との接合部近傍をそれぞれ概略的に示している。
図1を参照すると、基板保持台10は支柱11上に保持されており、支柱11の基板保持台10との接合部にはフランジ部11Aが形成されている。図2を参照すると、前記支柱11の本体部からフランジ部11Aへの遷移部には曲面部11Bが形成されており、この部分での熱応力の集中を緩和している。また基板保持台10のフランジ部11A側には、曲面10Bにより画成されるとともにフランジ部11Aに向かって連続的に遷移する外形を有する肉厚の接合部10Aが形成されている。
図1および2の構成によれば、基板保持台10を、前記肉厚の接合部10Aに対してより肉薄に形成することで前記基板保持台10中を伝搬する熱伝導量が減少し、また前記肉厚接合部10Aの側壁面を、前記フランジ部11Aの側壁面に向かって連続的に移行するような曲面とすることで、かかる接合部における熱応力の集中を回避している。
特開2002−373837号公報 特開2000−169268号公報 特開2000−290773号公報 特開2002−184844号公報 特開平5−101871号公報 特開平7−230876号公報
上述した特開平2002−373837号公報に開示された基板保持構造物では、基板保持台10の裏面のうちの肉厚の接合部10Aを除くほぼ全面を研削加工する必要がある。しかし、基板保持台10は一般にAlNなどの研削困難なセラミック材料からなるため、このためこのような大面積にわたる研削加工は基板処理装置の費用を大きく増大させてしまう。
一方、このように基板保持台10を研削加工しない場合には、基板保持台10中に生じる温度勾配に起因してフランジ部11Aと基板保持台10との境界部に熱応力が集中することにより基板保持台10が破損する問題が生じる。
本発明の目的は、安価に製造でき、かつ熱応力の集中を抑制できる基板保持構造物、およびこのような基板保持構造物を使った基板処理装置を提供することにある。
本発明の更なる目的は、基板保持台に生じる温度勾配を抑制することにある。
上記目的を達成するため、本発明は、上端部にフランジ部が形成された支柱と、前記フランジ部に接合された基板保持台とを備えた基板保持構造物であって、前記基板保持台は加熱機構を含み、前記基板保持台の下面に、前記フランジ部の外周面に沿って伸びるU字型の溝が形成されており、前記U字型の溝の内周面と前記フランジ部の外周面とが、連続した単一の面を形成するように、接続されていることを特徴とする基板保持構造物を提供する。
好適な一実施形態において、断面で見た場合に、前記U字型の溝の内周面の輪郭線の前記フランジ部側の端部と、前記フランジ部の外周面の輪郭線が、鉛直方向に伸びる単一の線分上に位置する。
好適な一実施形態において、前記基板保持構造物は、前記フランジ部および前記基板保持台を個別に形成した後にこれらを接合することにより製造されたものであり、前記フランジ部と前記基板保持台との接合面は、前記鉛直方向に伸びる単一の線分に対応する範囲内に位置している。
好適な一実施形態において、前記フランジ部の内周面は、前記基板保持台の下面に向かって前記フランジ部の内径が連続的に増大するように傾斜した傾斜面を成す。
好適な一実施形態において、前記基板保持台の下面の前記フランジ部と向き合う部分の一部に溝が形成され、前記フランジ部は、その最も外周側のリング状の領域のみにおいて前記基板保持台の下面に接合されている。
好適な一実施形態において、前記加熱機構は、内側加熱機構部分と、前記内側加熱機構部分の外側に形成された外側加熱機構部分とを含み、前記内側加熱機構部分と外側加熱機構部分とは、前記支柱内部を延在する第1および第2の駆動電源系によりそれぞれ駆動される。
この場合、好ましくは、前記基板保持台は前記加熱機構の下に、前記第2の駆動電源系を構成する第1および第2の電源ラインにそれぞれ接続された半円形状の第1および第2の導体パターンを有し、前記第1および第2の導体パターンは、前記基板保持台の全面を、前記第1および第2の導体パターンの間に形成されるギャップ領域を除いて実質的に覆う。
本発明は更に、上端部にフランジ部が形成された支柱と、前記フランジ部に接合された基板保持台とを備えた基板保持構造物であって、前記基板保持台は加熱機構を含み、前記支柱は前記基板保持台との接合部に、内周面と外周面とを有するフランジ部を含み、前記内周面は、前記基板保持台の下面に向かって前記フランジ部の内径が連続的に増大するように傾斜した傾斜面を成し、前記外周面は、前記基板保持台の下面に向かって前記フランジ部の外径が連続的に増大するように傾斜した傾斜面を成し、前記外周面を成す前記傾斜面は、前記基板保持台の下面に連続的に移行することを特徴とする基板保持構造物を提供する。
好適な一実施形態において、前記基板保持台の下面は、前記フランジ部と接合する部分およびその周囲の領域において平坦面からなる。
好適な一実施形態において、前記基板保持台の下面の前記フランジ部と向き合う部分の一部に溝が形成され、前記フランジ部は、その最も外周側のリング状の領域のみにおいて前記基板保持台の下面に接合されている。
好適な一実施形態において、前記加熱機構は、内側加熱機構部分と、前記内側加熱機構部分の外側に形成された外側加熱機構部分とを含み、前記内側加熱機構部分と外側加熱機構部分とは、前記支柱内部を延在する第1および第2の駆動電源系によりそれぞれ駆動される。
好適な一実施形態において、前記基板保持台は前記加熱機構の下に、前記第2の駆動電源系を構成する第1および第2の電源ラインにそれぞれ接続された半円形状の第1および第2の導体パターンを有し、前記第1および第2の導体パターンは、前記基板保持台の全面を、前記第1および第2の導体パターンの間に形成されるギャップ領域を除いて実質的に覆う。
好適な一実施形態において、前記基板保持台および支柱はセラミックからなる。
本発明は、更に、排気系に結合された処理容器と、前記処理容器中に処理ガスを供給するガス供給系と、前記処理容器中に設けられた、上記の基板保持構造物とを備えたことを特徴とする基板処理装置を提供する。
本発明によれば、上端部にフランジ部が形成された支柱と、前記フランジ部に接合された基板保持台とを備えた基板保持構造物において、前記基板保持台に加熱機構を設け、前記基板保持台の下面に、前記フランジ部の外周面に沿って伸びるU字型の溝を形成し、前記U字型の溝の内周面と前記フランジ部の外周面とを、連続した単一の面を形成するように接続することにより、前記基板保持台下面への最小限の研削加工で前記支柱および基板保持台における熱応力の集中を緩和することが可能になる。
また本発明によれば、上端部にフランジ部が形成された支柱と、前記フランジ部に接合された基板保持台とを備えた基板保持構造物において、前記基板保持台に加熱機構を設け、前記支柱が前記基板保持台との接合部に、内周面と外周面とを有するフランジ部を含むように構成し、前記内周面を、前記基板保持台の下面に向かって前記フランジ部の内径が連続的に増大するように傾斜した傾斜面を成すように構成し、前記外周面を、前記基板保持台の下面に向かって前記フランジ部の外径が連続的に増大するように傾斜した傾斜面を成すように構成し、前記外周面を成す前記傾斜面を、前記基板保持台の下面に連続的に移行するように構成することにより、前記基板保持台下面に研削加工を行うことなく、前記支柱および基板保持台における熱応力の集中を緩和することが可能になる。
[第1実施例]
図3は、本発明の第1実施例による基板処理装置20の構成を、また図4〜7は図3の基板処理装置20で使われる基板保持構造物50の構成を示す。
図3を参照すると、基板処理装置20は排気ポート21Aにおいて排気系(図示せず)に接続された処理容器21を含む。処理容器21の上部には外部のガス源(図示せず)からラインLを介して処理ガスを供給され、多数の開口部22Aからこれを前記処理容器21中の処理空間に放出するシャワーヘッド22が設けられている。また前記処理容器21中には、シャワーヘッド22に対向するように被処理基板(図示せず)を保持する基板保持台23が設けられている。
前記基板保持台23はAlNなどの耐食性に優れ、高い熱伝導率と抵抗率、さらに優れた熱衝撃耐性を有するセラミック材料よりなる。基板保持台23は、この基板保持台23と同様にAlNなどのセラミックよりなる支柱23A上に支持されている。これらセラミック部品23,23A同士の接合は、好ましくは固相接合により行われるが、固液接合またはろう付けにより行うことも可能である。支柱23Aは処理容器21の下部に延在する延在部21B中を延在し、延在部21Bの端部21C上に固定されている。支柱23A中には前記基板保持台23中に埋設された加熱機構(ヒータ)を駆動する電源ライン23a,23bが延在している。電源ライン23a,23bは、前記端部21Cに電源ラインの酸化あるいは腐食防止のために設けられた端子室21Dを介して外部に取り出される。また前記端子室21Dには、前記支柱23A内部を排気する排気ポート21dが設けられている。
処理容器21Dには、基板保持台23に対応する高さで被処理基板を出し入れする開口部21Eが形成されている。前記基板保持台23には図示は省略するが、処理を終了した基板を持ち上げるためのリフタピンが形成されている。
図3の基板保持台23には、後で説明する熱応力を緩和させるための構造が形成されているが、簡単のため図3および図4〜6には、この構造は図示していない。
図4〜6は前記基板保持台23中に埋設されている加熱機構を示す。図4を参照すると、前記加熱機構は、基板保持台23の中央部近傍に形成された内側ヒータパターン24Aと、前記内側ヒータパターン24Aの外側に形成された外側ヒータパターン24Bとを有する。前記内側ヒータパターン24Aには、前記電源ライン23aを介して電力が供給される。また前記外側ヒータパターン24Bには、電源ライン23bとヒータパターン24A,24Bの下部に形成された給電パターン24Cを介して電力が供給される。
図5は前記ヒータパターン24Aおよび24Bの平面的配置を示す図であり、この図5ではヒータパターン24Aおよび24Bにはハッチングが付けられている。ヒータパターン24Aおよび24Bは基板保持台23を形成するAlNと概ね同じ熱膨張係数を有する耐熱金属例えばWあるいはMoにより形成されている。ヒータパターン24Aおよび24Bは、基板保持台23上に前記耐熱金属からなる膜を一様に形成した後、当該膜にカット24cをパターニングすることにより形成することができる。これに代えて、ヒータパターン24Aおよび24Bは、基板保持台23上に所定のパターンで溝を形成し、当該溝に前記耐熱金属を埋め込むことにより形成することができる。ヒータパターン24Aは前記電源ライン23a中の一方の給電線に基板保持台23の中央部の接続部23aで接続され、他方の給電線に基板保持台23の中央部の接続部23a’で接続されている。ヒータパターン24Bは、電源ライン23b中の一方の給電線に接続された給電パターン24C1に接続部23cで接続され、他方の給電線に接続された給電パターン24C2に接続部23c’で接続されている。
なお、ヒータパターン24Aおよび24Bの形状は図示されたものに限定されず、各ヒータパターン内における発熱量分布が小さくできるのであれば、他の形状、例えば螺旋状であってもよい。また、加熱機構の発熱体は、図示された板状或いは膜状体には限定されず、コイル状の抵抗発熱線により形成してもよい。
図6は前記給電パターン24C1,24C2を示す図であり、この図6では給電パターン24C1,24C2にはハッチングが付けられている。ここに示すように、給電パターン24C1,24C2は半円形に形成された複数の導体膜からなる。給電パターン24C1,24C2は、ヒータパターン24Aおよび24Bと同じ材料および同じ製法で形成することができる。給電パターン24C1および24C2は、板状、膜状またはメッシュ状に形成することができる。給電パターン24C1は前記電源ライン23b中の一方の給電線に接続部23dにおいて接続され、給電パターン24C2は前記電源ライン23b中の他方の給電線に接続部23d’において接続されている。
このように本実施例による基板保持台23においては内側のヒータパターン24Aと外側のヒータパターン24Bが独立に駆動されるため、前記基板保持台23中に形成される温度勾配を最小化でき、温度勾配に起因するクラック発生等の破損を軽減することができる。またこのように基板保持台23中における温度分布を内側領域と外側領域とで独立に制御できるため、基板処理の際の均一性を向上させることができる。なお、ヒータパターン24Aおよび24Bに給電する際に給電パターン24C1および24C2も発熱するが、給電パターン24C1および24C2が基板保持台23の概ね全面にわたって設けられているため、給電パターン24C1および24C2の発熱に起因して生じる基板保持台23の温度分布は最小限に抑制される。
図7は、図3の基板保持台23において使われる熱応力を緩和するための構造を示す。図7を参照すると、前記基板保持台23を支持する支柱23Aは、支柱23Aの上端部に設けられたフランジ部23Bと、フランジ部23Bの下方に設けられた外径dを有する円筒状の本体部と、を有している。なお基板保持台23および支柱23Aは、実質的に、幾何学用語としての回転体(平面を所定の軸線周りに回転することにより得られる立体)をなしている。
基板保持台23の下面231には、U字型断面を有するリング状の溝23U(以下、「U字型溝23U」という)が形成されている。U字型溝23Uは、内周面23U1と外周面23U2とを接続する底面23U3とにより画成されている。内周面23U1と底面23U3並びに外周面23U2と底面23U3は、曲率半径がRの曲面を介して滑らかに接続されている。曲率半径R1はU字型溝23Uの深さDより小さい。フランジ部23Bの外周面23B1の輪郭線は鉛直方向に延び、かつU字型溝23Uの内周面23U1の輪郭線は外周面23B1の輪郭線の延長上を鉛直方向に延びている。すなわち、外周面23B1の輪郭線および内周面23U1の輪郭線は、鉛直方向に延びる連続した単一の直線(線分)をなし、両輪郭線の接続点Pには段差は実質的に存在しない。すなわち、外周面23B1と内周面23U1とは基板保持台23と支柱23Aとの接合面235(接続点P)の近傍で、円筒形状の連続した単一の曲面をなす。曲率半径がR1の曲面の輪郭線は、接続点Pと同じ高さに位置する点Oを中心とする中心角が90度の円弧を成し、接続点Pから所定距離上方に離間した位置P‘からスタートする。この構成によれば、熱応力が最大となる部位を、曲率半径がR1の曲面の輪郭線の内周面23U1の輪郭線の端部に対応する部位に位置させることができ、言い換えれば、材料強度が弱い基板保持台23と支柱23Aとの接合面235(接続点P)以外の場所に位置させることができる。
この基板保持構造物50が直径300mmのウェハ用のものである場合の各部寸法は、例えば基板保持台23の直径が約340mm、基板保持台23の厚さが19mm、支柱223Aの本体部の直径dが約56mm、支柱223Aのフランジ部23Bの外周面23B1の直径が約86mm、U字型溝23Uの幅Wが約5mm、U字型溝23Uの深さDが約2.5mm、曲率半径Rが約2mmである。このことから、U字型溝23Uの深さDが約2.5mm、曲率半径Rが約2mmである。このことから、U字型溝23Uの形成にあたっての研削量は非常に小さいことが理解できる。基板保持台23は研削が困難なセラミック材料からなるため、研削量を小さくすることができるということは、基板保持台23、ひいては基板保持構造物50の製造コストを大幅に削減できるということを意味している。
なお、基板保持台23の各部の寸法は、以下のように設定することが好ましい。
−点PからP‘までの距離:0.1〜0.5mm、より好ましくは0.5〜1mm
−曲率半径R:0.5〜5mm、より好ましくは1〜3mm
−U字型溝23Uの幅W:1〜20mm、より好ましくは5〜10mm
−U字型溝23Uの深さD:1〜10mm、より好ましくは1〜5mm
なお、図7に示す実施形態においては、U字溝23Uは、水平方向に延びる底面23U1を有しているが、これには限定されない。図7右側に破線で示すように、内周面23U1と外周面23U2とを、単一の所定の曲率半径を有する面236により接続してもよい。
基板保持台23の下面231には、さらにリング状の溝232が形成されている。溝232の深さは大きくする必要ななく、例えば約1mmである。溝232を設けることにより、支柱23Aのフランジ部23Bの上面234と基板保持台23との間に隙間を形成し、これにより、基板保持台23と支柱23Aとの接合面235の面積を小さくしている。加熱機構を内蔵する基板保持台23と加熱機構を持たない支柱23Aとの温度差は大きいため、接合面235の面積を大きくしすぎると接合面235近傍における熱応力が大きくなる。また、接合面235の面積を大きくしすぎると、基板保持台23から支柱23Aに流れ込む熱量が大きくなり、基板保持台23の温度均一性を悪化させる。このような問題を回避するため、接合面235の幅W‘は、基板保持台23と支柱23Aとの間の充分な接合強度を確保できる限りにおいてなるべく小さい値、例えば約4mmに設定される。なお、U字型溝23Uおよびリング状の溝232は、単一の水平面内に位置する基板保持台23の平坦な下面231を研削加工することにより形成される。また、接合面235は、支柱23Aの直径dと同じ直径を有する支柱23Aと同軸の円筒より外側に位置している。
さらにフランジ部23Bの内周面は傾斜面23fとなっており、これにより当該部分への熱応力の集中が緩和される。また、支柱23Aの本体部からフランジ部23Bへの遷移部にも曲率R2の曲面23Rが形成されており、これにより当該部分における熱応力の集中が緩和される。
図8(A)は、図7の基板保持構造物において、前記基板保持台23中に中心部の温度が低く周辺部の温度が高い、いわゆるセンタークールの温度勾配が生じた場合の応力分布を示す。各領域に付されたアルファベットは応力のレベルを示しており、Aが+6.79kgf・mm-2超の応力が生じている領域、Bが+5.43〜+6.79kgf・mm-2の応力が生じている領域、Cが+4.07〜+5.43kgf・mm-2の応力が生じている領域、Dが+2.71〜+4.07kgf・mm-2の応力が生じている領域、Eが+1.35〜+2.71kgf・mm-2の応力が生じている領域、Fが0〜+1.35kgf・mm-2の応力が生じている領域、Gが−1.37〜0kgf・mm-2の応力が生じている領域をそれぞれ示している。なお、プラスは引っ張り応力、マイナスは圧縮応力を意味している。
図8(A)を参照すると、センタークールの状態では前記基板保持台23中には、中央部が周辺部に対して収縮するため、特にフランジ部23Bの外周面に対応する位置に大きな引張応力が生じる傾向にある。しかし、外周面23B1に対応する位置にU字溝23Uを形成することにより、応力の集中が著しく緩和されるのがわかる。図8(A)の状態では、最大引張応力(その値は8.15kg・mm-2超である)がU字型溝23Uの曲率半径がR1の曲面部において生じているのがわかる(矢印MAXを参照)。特に注意すべき点は、応力集中が基板保持台23と支柱23Aとの接合部に生じていない点である。
これに対し図8(B)は、前記基板保持台23Bの中心部が高温で周辺部が低温の、いわゆるセンターホットの状態における応力分布を示す。
この場合には、基板保持台23中、前記支柱23Aとの接合部近傍における熱応力の集中はほとんど生じていないのがわかる。
上述したように、本実施例に係わる基板保持構造物において、基板保持台23下面研削加工量を最小限にしつつ(図1および2に示す従来技術を比較参照)、熱応力の集中を緩和することができる。またヒータ24A,24Bを独立に駆動することにより、基板保持台23に生じる温度勾配を最小化することができる。これにより、破損の恐れのない、信頼性の高い基板保持構造物を、安価に形成することが可能になる。

[第2実施例]
図9は、本発明の第2実施例による基板保持構造物40の構成を示す。図9において、第1実施例と同一の部分には同一の参照符号を付し、重複説明は省略する。
図9を参照すると、本実施例による基板保持構造物40は、第1実施例に係る基板保持構造物20に類似した構成を有するが、支柱23Aのフランジ部23Bの外周部が、フランジ部23の外径が基板保持台23の裏面に近接するにつれて径が増大するように傾斜している傾斜面33B1となっていることが主として異なる。
傾斜面33B1の輪郭線は、基板保持台23の下面の輪郭線に連続的に遷移するように湾曲している。言い換えれば、傾斜面33B1の輪郭線接線の水平面に対する傾きは、基板保持台23の下面に近づくに従って徐々に0度に近づくようになっている。その結果、外周面33B1と基板保持台23の下面との間に、応力集中を招くような段差が形成されることがない。
本実施例では前記基板保持台23の下面を研削加工する必要がなく、このため基板保持構造物の製造費用をさらに低減させることが可能になる。
本実施例においても、前記基板保持台23上の内側ヒータ23Aおよび外側ヒータ23Bを別々に駆動することにより、基板保持台23中における温度勾配の発生を最小化することができ、熱応力の発生自体を抑制することができる。
なお、以上の説明においては、基板保持構造物20あるいは40は、図3に示すCVD装置で使用されるものとしたが、これに限定されるものではなく、プラズマCVD装置、熱処理(RTP)装置、エッチング装置等の基板処理装置一般に適用可能である。
以上、本発明を好ましい実施例について説明したが、本発明は上記の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された要旨内において様々な変形・変更が可能である。
従来の基板保持構造物の構成を示す図である。 図1の基板保持構造物の一部を拡大して示す図である。 本発明第1実施例による基板処理装置の構成を示す図である。 図3の基板処理装置で使われる基板保持構造物の概略的構成を示す図である。 図4の基板保持構造物で使われる加熱機構を示す図である。 図4の基板保持構造物で使われる加熱機構を示す別の図である。 図4の基板保持構造物で使われる応力緩和構造を示す図である。 (A),(B)は、図7の基板保持構造物中に生じる熱応力分布を、それぞれセンタークールの状態およびセンターホットの状態について示す図である。 本発明の第2実施例による基板処理装置の構成を示す図である。
符号の説明
10 基板保持台
10A 突出部
10B 側壁面
11 支柱
11A フランジ部
11B 遷移部
20 基板処理装置
21 処理容器
21A,21d 排気ポート
21B 延在部
21C 端部
21D 端子室
21E 開口部
22 シャワーヘッド
22A 開口部
23 基板保持台
23A 支柱
23B フランジ部
23B1 外周面
23R 遷移部
23U U字型溝
23U1 U字型溝内周面
23U2 U字型溝外周面
23U3 U字型溝底面
23a,23b 電源ライン
23a,23a’,23c,23c’,23d,23d’ 接続部
23f フランジ部内周面
24 加熱機構
24A 内側ヒータパターン
24B 外側ヒータパターン
24C,24C1,24C2 給電パターン
231 基板保持台下面
232 リング状溝
234 フランジ部上面
235 接合面
236 単一曲率面

Claims (7)

  1. 上端部にフランジ部が形成された支柱と、前記フランジ部に接合された基板保持台とを備えた基板保持構造物であって、
    前記基板保持台は加熱機構を含み、
    前記基板保持台の下面に、前記フランジ部の外周面に沿って伸びるU字型の溝が形成されており、
    前記U字型の溝の内周面と前記フランジ部の外周面とが、連続した単一の面を形成するように、接続されており、
    前記基板保持台の下面の前記フランジ部と向き合う部分の一部に溝が形成され、前記フランジ部は、その最も外周側のリング状の領域のみにおいて前記基板保持台の下面に接合されていることを特徴とする基板保持構造物。
  2. 断面で見た場合に、前記U字型の溝の内周面の輪郭線の前記フランジ部側の端部と、前記フランジ部の外周面の輪郭線が、鉛直方向に伸びる単一の線分上に位置していることを特徴とする、請求項1に記載の基板保持構造物。
  3. 前記フランジ部の内周面は、前記基板保持台の下面に向かって前記フランジ部の内径が連続的に増大するように傾斜した傾斜面を成すことを特徴とする、請求項1または2記載の基板保持構造物。
  4. 前記加熱機構は、内側加熱機構部分と、前記内側加熱機構部分の外側に形成された外側加熱機構部分とを含み、前記内側加熱機構部分と外側加熱機構部分とは、前記支柱内部を延在する第1および第2の駆動電源系によりそれぞれ駆動されることを特徴とする、請求項1〜3のうち、いずれか一項に記載の基板保持構造物。
  5. 前記基板保持台は前記加熱機構の下に、前記第2の駆動電源系を構成する第1および第2の電源ラインにそれぞれ接続された半円形状の第1および第2の導体パターンを有し、前記第1および第2の導体パターンは、前記基板保持台の全面を、前記第1および第2の導体パターンの間に形成されるギャップ領域を除いて実質的に覆うことを特徴とする、請求項4に記載の基板保持構造物。
  6. 前記基板保持台および支柱はセラミックからなることを特徴とする、請求項1〜5のうち、いずれか一項に記載の基板保持構造物。
  7. 排気系に結合された処理容器と、
    前記処理容器中に処理ガスを供給するガス供給系と、
    前記処理容器中に設けられた、請求項1〜のいずれか一項に記載した基板保持構造物とを備えたことを特徴とする基板処理装置。
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