JP2003224044A - 試料加熱装置及びその製造方法 - Google Patents
試料加熱装置及びその製造方法Info
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Abstract
てセラミックヒータ2とセラミック筒状支持体8とのセ
ラミック接合層6にクラックが発生することを防止す
る。 【解決手段】抵抗発熱体4を埋設した板状セラミック体
3の一方の主面をウエハWの載置面5とするセラミック
ヒータ2の上記載置面5と反対側の表面中央に凸状部3
aを設け、この凸状部3aに上記抵抗発熱体4と電気的
に接続される給電端子9を備えるとともに、上記給電端
子9を包囲するようにセラミック筒状支持体8をセラミ
ック接合層6を介して焼結により接合一体化するととも
に、凸状部3aの外周面と、セラミック筒状支持体8の
接合部外周面と、接合層6の外周面とが連続的につなが
った表面となるようにして試料加熱装置1を構成する。
Description
減圧CVD、光CVD、スパッタリングなどの成膜装置
や、プラズマエッチング、光エッチング等のエッチング
装置において、半導体ウエハ等の試料を保持した状態で
各種処理温度に加熱する試料加熱装置及びその製造方法
に関するものである。
半導体装置の製造工程において、プラズマCVD、減圧
CVD、光CVD、スパッタリングなどの成膜装置や、
プラズマエッチング、光エッチングなどのエッチング装
置では、試料となる半導体ウエハ(以下、ウエハと称
す。)を保持しつつ各種処理温度に加熱するために試料
加熱装置が用いられている。
処理室内に取り付けた状態を示すように、20はプロセ
スガスを供給するためのガス供給孔21と、真空引きす
るための排気孔22を備えた真空処理室で、真空処理室
20内にはセラミックヒータ72とセラミック筒状支持
体78とからなる試料加熱装置71が設置されていた。
をなし、上下面が平滑かつ平坦に形成された板状セラミ
ック体73からなり、板状セラミック体73中には抵抗
発熱体74を埋設するとともに、一方の主面をウエハW
を載せる載置面75とし、他方の主面77には上記抵抗
発熱体74と電気的に接続される給電端子79及び温度
検出手段80が接合されていた。
主面には、上記給電端子79を包囲するようにセラミッ
ク筒状支持体78がガラス接合でもって接合一体化さ
れ、給電端子79及び温度検出手段80を真空処理室2
0外へ導出するようになっていた(特開平4−7813
8号公報参照)。
ハWに成膜やエッチング等の処理を施すには、まず、真
空処理室20内を真空状態とするとともに、セラミック
ヒータ72の載置面75にウエハWを載せ、給電端子7
9に通電して抵抗発熱体74を発熱させることによりウ
エハWを400℃以上の設定温度まで加熱し、この状態
でガス供給孔21よりデポジッション用ガスやエッチン
グ用ガスなどのプロセスガスを真空処理室20内へ導く
ことで、ウエハWに各種処理を施すようになっていた。
熱によって試料加熱装置71に室温域(25℃)から4
00℃以上の温度範囲で繰り返し熱サイクルが加わる
と、セラミックヒータ72とガラスからなる接合層76
及びセラミック筒状支持体78とガラスからなる接合面
76との間にはそれぞれ接合界面が存在するとともに、
セラミックヒータ72とセラミック筒状支持体78との
間には熱伝達特性の異なるガラスが介在することから、
これらの接合界面には熱応力が集中し易く、その結果、
繰り返し加わる熱応力によって接合層76やその接合界
面にクラックが発生して気密性が損なわれるため、真空
処理室20内の真空度が低下し、その結果、成膜精度や
エッチング精度に悪影響を与えるといった課題があっ
た。
ポジッション用ガス、エッチング用ガス、あるいはクリ
ーニング用ガスとして腐食性の高いハロゲン系ガスが使
用されているのであるが、接合層76がガラスからなる
ために上記ハロゲン系ガスに曝されると腐食摩耗し易
く、短期間のうちに気密性が損なわれるとともに、この
腐食摩耗により発生した摩耗粉がウエハWへの処理精度
に悪影響を与えるといった課題もあった。
程度の温度域までしか使用に耐えられず、近年要求され
ている600℃以上の温度域での処理には対応すること
が出来なかった。
して、図6に示すように、セラミックヒータ72を形成
する板状セラミック体73の他方の主面中央に凸状部7
3aを形成し、この凸状部73aにセラミック筒状支持
体78をセラミック接合層81を介して焼結により気密
に接合一体化したものが提案されている(特開平12−
21957号公報参照)。
スを用い、板状セラミック体73及びセラミック筒状支
持体78と一体的に焼結することにより、各部材の熱膨
張差を近似させることができるとともに、セラミックヒ
ータ72には凸状部73aを設け、セラミック筒状支持
体78との接合部における表面積を大きくすることによ
り、接合部の放熱性を向上させることができるため、接
合部に作用する熱応力を低減し、接合部における気密性
の低下を防止できるとともに、600℃以上の温度にも
対応したものとできるといった利点があった。
1でも室温から600℃以上の温度範囲で繰り返し熱サ
イクルが加わると、比較的短期間で接合部の気密性が損
なわれるといった課題があった。即ち、特開平12−2
1957号公報に開示された技術では、セラミックヒー
タ72への通電のON、OFFを繰り返して室温から8
00℃の温度範囲で熱サイクルを与えた場合、600回
の熱サイクル程度であれば耐え得ることが開示されてい
るものの、熱サイクルが1000回以上となると気密性
が低下してしまうといった課題があった。
ると、試料加熱装置71を真空処理室20から取り外し
て交換しなければならないのであるが、この間、成膜処
理やエッチング処理を停止させなければならず、生産性
を高めることができなかった。
繰り返し使用したとしてもセラミックヒータとセラミッ
ク筒状支持体との間の気密性が低下し難い耐久性に優れ
た試料加熱装置を提供することにある。
題に鑑み、抵抗発熱体を埋設した板状セラミック体の一
方の主面を試料を載せる載置面とし、他方の主面に上記
抵抗発熱体と電気的に接続される給電端子を備えたセラ
ミックヒータと、上記給電端子を包囲するように上記セ
ラミックヒータの他方の主面側にセラミック接合層を介
して気密に接合一体化されたセラミック筒状支持体とか
らなる試料加熱装置において、上記セラミックヒータの
上記セラミック筒状支持体との接合領域に凸状部を形成
するとともに、上記凸状部の外周面と、上記セラミック
筒状支持体の上記凸状部との接合部外周面と、上記セラ
ミック接合層の外周面とが連続的につながった表面とな
るようにしたことを特徴とする。
ラミック筒状支持体の上記凸状部との接合部外周面と、
上記セラミック接合層の外周面とが連続的につながった
表面の表面粗さを算術平均粗さ(Ra)で2μm以下と
することが良い。
るため、セラミックヒータの他方の主面に、給電端子を
包囲するようにセラミックペーストを介してセラミック
筒状支持体を当接させて焼成することにより接合一体化
した後、上記板状セラミック体の他方の主面周縁部に研
削加工を施して上記セラミック筒状支持体との接合領域
に凸状部を形成するとともに、上記凸状部の外周面と、
上記セラミック筒状支持体の上記凸状部との接合部外周
面と、上記セラミック接合層の外周面とが連続的につな
がった表面となるようにしたことを特徴とする。
説明する。
に取り付けた状態を示す断面図、図2は本発明の試料加
熱装置のみを示す斜視図、図3は本発明の試料加熱装置
の主要部を示す拡大断面図である。
するためのガス供給孔21と、真空引きするための排気
孔22を備えた真空処理室で、この真空処理室20内に
はセラミックヒータ2とセラミック筒状支持体8とから
なる試料加熱装置1を設置してある。
うに円板状をなし、上面が平らな板状セラミック体3か
らなり、その大きさとしては、ウエハWのサイズにもよ
るが外径220〜330mm、厚み8〜25mm程度の
ものを用いることができる。また、板状セラミック体3
中には、タングステンやモリブデンあるいは白金等の金
属からなる抵抗発熱体4を埋設してあり、一方の主面を
ウエハWを載せる載置面5とするとともに、他方の主面
中央には円板状の凸状部3aを有し、この凸状部3aに
上記抵抗発熱体4と電気的に接続される給電端子9を接
合してある。なお、本発明において主面とは、板状セラ
ミック体3のうち最も広い表面のことであり、他方の主
面とは、一方の主面と反対側の表面を指す。
熱電対等の温度検出手段10が内蔵してあり、載置面5
の温度を検出するようになっている。
3aには、給電端子9及び温度検出手段10を包囲する
ように、円筒状をしたセラミック筒状支持体8がセラミ
ック接合層6を介して焼結によって気密に接合一体化し
てあり、給電端子9及び温度検出手段10を真空処理室
20外へ取り出すようになっている。
状セラミック体3及びセラミック筒状支持体8として
は、緻密で耐熱性、耐蝕性、さらには耐プラズマ性に優
れたセラミックスにより形成することが必要であり、こ
のようなセラミックスとしては窒化珪素、サイアロン、
窒化アルミニウム、窒化硼素を主成分とする窒化物系セ
ラミックスを用いることができる。これらの中でも特に
窒化アルミニウムを主成分とするセラミックスは、他の
セラミックスと比較して高い熱伝導率を有することか
ら、急速昇温が可能であるとともに、腐食性の高いハロ
ゲン系ガスやプラズマに対して優れていることから好適
である。
状支持体8とは、焼結によって接合一体化する観点から
同種(主成分が同じ)のセラミックスにより形成するこ
とが必要であり、好ましくは同一組成のセラミックスに
より形成することが良い。これにより両者の熱膨張差を
極めて小さくすることができるため、接合界面に発生す
る熱応力を大幅に低減することができ、セラミック接合
層6やその接合界面にクラックが発生するのを抑えるこ
とができる。
体化するとは、セラミック接合層6も板状セラミック体
3やセラミック筒状支持体8と同種あるいは同一組成の
セラミックスからなり、板状セラミック体3とセラミッ
ク接合層6及びセラミック接合層6とセラミック筒状支
持体8とがいずれも焼結されていることを言う。焼結に
よって接合一体化する方法としては、板状セラミック体
3やセラミック筒状支持体8を構成するセラミックスと
同種あるいは同一組成のセラミックペーストをいずれか
一方の接合面に塗布し、他方を上記接合面に当接させた
あと押圧した状態で加熱して焼結させるホットプレス法
により接合するか、あるいは上記セラミックペーストを
いずれか一方の接合面に塗布し、他方を上記接合面に当
接させたあと押圧した状態で加熱し焼結させる拡散接合
法により接合することができる。
ック筒状支持体8とを焼結によって接合一体化すれば、
板状セラミック体3と接合層6との間、接合層6とセラ
ミック筒状支持体8との間の熱膨張差を極めて小さくで
きるため、接合層6に集中する熱応力を大幅に低減する
ことができる。しかも、接合層6は耐蝕性、耐プラズマ
性にも優れることから腐食摩耗が少なく、摩耗粉の発生
が少ないことからウエハWに悪影響を与えることもな
い。
ック筒状支持体8との接合領域には凸状部3aを設けて
あることから、接合部近傍の表面積を大きくして冷却効
果を高めることができる。
て室温域から400℃以上の温度範囲で繰り返し熱サイ
クルが加わったとしても接合部近傍に集中する熱応力を
緩和してクラックの発生を防ぐことができるため、長期
使用においても気密性を維持することができる。なお、
このような効果を得るためには、板状セラミック体3の
凸状部3aの高さhを0.1mm以上とすることが良い
が、凸状部3aの高さhがあまり高くなり過ぎると、研
削加工に時間がかかるだけでクラックを防止するための
効果が得られない。その為、凸状部3aの高さhは0.
1mm〜5mmの範囲で形成すれば良い。
を形成したとしても、セラミックヒータ2の発熱温度を
600℃以上とするような場合、長期間にわたって使用
することができない。即ち、セラミックヒータ2、セラ
ミック筒状支持体8、及びセラミック接合層6を同種の
セラミックスにより形成して熱膨張差を小さくするとと
もに、これらを焼結によって接合一体化したとしても各
部材間には接合界面が存在するために熱伝達が悪く、し
かも、一体焼結させる際、セラミック接合層6となるセ
ラミックペーストの収縮によって接合後には図5に示す
ような鋭角を持ったくさび状の溝70が形成され、この
溝70の先端に熱応力が集中するため、発熱温度を60
0℃以上とすると溝70に発生する熱応力に耐えきれ
ず、溝70の先端を起点としてクラックが発生し、この
クラックが進展することにより気密性が低下するといっ
た課題があった。
3に示すように、セラミックヒータ3の凸状部3aの外
周面3bと、セラミック接合層6の外周面6aと、セラ
ミック筒状支持体8の接合部外周面8aとが連続的につ
ながった表面となるようにしたことを特徴とする。
3aの外周面3bと、セラミック接合層6の外周面6a
と、セラミック筒状支持体8の接合部外周面8aとが連
続的につながった表面とし、くさび状の溝70のない構
造とすることで、局部的に熱応力が集中することを防ぐ
ことができるため、セラミック接合層6やセラミック接
合層6との接合界面にクラックが発生することを効果的
に防止することができるため、セラミックヒータ2の発
熱温度を600℃以上として繰り返し使用しても気密性
を損なうことなく長期間にわたって使用することが可能
な試料加熱装置1を提供することができる。
3の凸状部3aの外周面3bと、セラミック接合層6の
外周面6aと、セラミック筒状支持体8の接合部外周面
8aとが連続的につながった表面とは、凸状部3aの外
周面3bとセラミック接合層6の外周面6aとの接合界
面やセラミック接合層6の外周面6aとセラミック筒状
支持体8の接合部外周面8aとの接合界面に凹部や凸部
などの段差がなく、滑らかなにつながった表面のことを
言う。
3の凸状部3aの外周面3bと、セラミック接合層6の
外周面6aと、セラミック筒状支持体8の接合部外周面
8aとが連続的につながった表面を形成するためには、
セラミック筒状支持体8をセラミック接合層6を介して
セラミックヒータ2の凸状部3aに焼結によって接合一
体化した後、セラミックヒータ2を形成する板状セラミ
ック体3の他方の主面周縁部を研削加工によって削るこ
とにより、他方の主面中央に凸状部3aを形成するとと
もに、この凸状部3aの外周面3b、セラミック接合層
6の外周面6a、及びセラミック筒状支持体8の凸状部
3aとの接合部外周面8aにも同時に研削加工を施し、
セラミック接合層6やセラミック接合層6との接合界面
にできるくさび状の溝を除去して連続的につながった表
面とすれば良い。
ても大きな研削加工傷があると、この研削傷を起点とし
てクラックが発生する恐れがあることから、研削傷はで
きるだけ小さくすることが好ましく、例えば研削加工用
のダイヤモンド砥粒に#200番以上の細かい砥粒を用
いて連続的につながった表面の表面粗さを算術平均粗さ
(Ra)で2μm以下、好ましくは1.0μm以下、さ
らに好ましくは0.5μm以下とすることが良い。
てウエハWに成膜やエッチング等の処理を施せば、室温
域から600℃以上の温度範囲で繰り返し熱サイクルが
加わったとしてもセラミックヒータ2とセラミック筒状
支持体8との接合部における気密性を損なうことがな
く、載置面5の温度分布を常に均一に保つことができる
ため、長期間にわたって精度の高い成膜やエッチングを
安定して施すことができる。その為、試料加熱装置1の
交換サイクルを長くすることができるため、成膜処理や
エッチング処理を止める回数を少なくすることができ、
生産性を向上させることができる。
する。
示す主要部の拡大断面図であり、セラミックヒータ2を
構成する板状セラミック体3の凸状部3aの形状を円錐
台とするとともに、凸状部3aの外周面3b、セラミッ
ク接合層6の外周面6a、及びセラミック筒状支持体8
の凸状部3aとの接合部外周面8aを連続的につながっ
た傾斜状の表面としたもので、このように傾斜状として
も凸状部3aの外周面3b、セラミック接合層6の外周
面6a、及びセラミック筒状支持体8の凸状部3aとの
接合部外周面8aが連続的につながった表面であれば、
局所的な熱応力の発生を防ぎ、セラミックヒータ2の発
熱温度を600℃以上として繰り返し使用しても気密性
を損なうことなく長期間にわたって使用することが可能
な試料加熱装置1を提供することができる。しかも、傾
斜状とすることで図3に比較して表面積を大きくするこ
とができるため、放熱効果をさらに高めることができ、
より破損し難い構造とすることができる。
aの外周面3b、セラミック接合層6の外周面6a、及
びセラミック筒状支持体8の凸状部3aとの接合部外周
面8aが連続的につながった表面の表面粗さは算術平均
粗さ(Ra)で2μm以下、好ましくは1.0μm以
下、さらに好ましくは0.5μm以下とするとともに、
凸状部3aの高さhは1mm〜5mmとすることが良
い。
が、本発明のこれらの実施形態だけに限定されるもので
はなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、改良や変更
したものにも適用することができることは言う迄もな
い。
凸状部3aの外周面3bと、セラミック接合層6の外周
面6aと、セラミック筒状支持体8の凸状部3aとの接
合部外周面8aとが連続的につながった表面とすること
による効果を確認するため、図1に示す本発明の試料加
熱装置1、凸状部73aの外周部に研磨加工を施してい
ない図6に示す従来の試料加熱装置71、及び凸状部を
備えていない図7に示す従来の試料加熱装置71をそれ
ぞれ用意し、真空処理装置20に設置してセラミックヒ
ータ2を室温(25℃)から800℃の温度範囲で加
熱、冷却を繰り返す熱サイクル試験を行い、Heリーク
ディテクターにより接合部の気密性について調べる実験
を行った。
る板状セラミック体3,73及びセラミック筒状支持体
8,78はいずれも25℃における熱伝導率が64W/
(m・K)でかつ800℃における熱伝導率が32W/
(m・K)である高純度窒化アルミニウム質セラミック
スにより形成するとともに、セラミックヒータ2,72
を形成する板状セラミック体3,73の寸法は、外径3
30mm、厚み15mmの円盤状体とし、また、セラミ
ック筒状支持体8,78の寸法は、外径43mm、肉厚
3mm、長さ250mmの筒状体の両端に外径71m
m、厚み8mmのフランジ部を有する形状とした。ま
た、セラミックヒータ2,72に凸状部3a,73aを
有するものは、その外径を71mm、高さを0.3mm
とするとともに、本発明にあっては、セラミックヒータ
2の凸状部3aの外周面3bと、セラミック接合層6の
外周面6aと、セラミック筒状支持体8の凸状部3aと
の接合部外周面8aとが連続的につながった表面の表面
粗さを算術平均粗さ(Ra)で0.8μmとした。
状支持体8との接合にあたっては、両者の間に、窒化ア
ルミニウムに助剤成分として炭酸カルシウムを添加した
スラリーを塗布して貼り合わせた後、両者を押圧しなが
ら窒素雰囲気下で1900℃の温度で焼成することによ
り一体的に焼結させるようにした。
理室内20に設置し、真空処理室20内を減圧した後、
セラミックヒータ2,72の載置面5,75の平均温度
が室温から800℃となるまで40分で加熱し、10分
間温度保持した後、室温まで冷却する熱サイクルを繰り
返し、定期的に試料加熱装置1、71を真空処理室20
から取り出してセラミック筒状支持体8、78内にHe
ガスを供給し、その外側に漏れるHeガス量をHeリー
クディテクターにより測定し、この漏れ量が10-8SC
CM以上になった時、気密性が損なわれたとしてその時
の熱サイクル回数を測定した。
No.1は本発明の試料加熱装置1、No.2は凸状部
73aの外周部に研磨加工を施していない従来の試料加
熱装置71、No.3は凸状部を備えていない従来の試
料加熱装置71をそれぞれ示す。
い従来の試料加熱装置71は、10回程度の熱サイクル
で接合部にクラックが発生し、気密性が低下した。
のの、その外周部に研磨加工を施していない従来の試料
加熱装置71は、No.3のものに比較して寿命を大幅
に向上させることができたものの、653回の熱サイク
ルで接合部にクラックが発生し、気密性が損なわれた。
ック筒状支持体8との接合領域に凸状部3aを設けると
ともに、セラミックヒータ2の凸状部3aの外周面3b
と、セラミック接合層6の外周面6aと、セラミック筒
状支持体8の凸状部3aとの接合部外周面8aとが連続
的につながった表面を有するNo.1の本発明の試料加
熱装置1は、接合部にはくさび状の溝がなく、熱応力が
集中し難い構造であることから、凸状部3aを設けたこ
とによる効果との相乗効果により、3000回熱サイク
ルを与えたとしても接合部にクラックの発生は見られ
ず、気密性を維持することができ、優れていた。 (実施例2)次に、本発明の試料加熱装置1において、
セラミックヒータ2の凸状部3aの外周面3bと、セラ
ミック接合層6の外周面6aと、セラミック筒状支持体
8の凸状部3aとの接合部外周面8aとが連続的につな
がった表面の表面粗さを異ならせた時の耐久性を調べる
ため、実施例1と同様に実験を行った。なお、本実験に
使用する試料加熱装置1の寸法は実施例1と同じ寸法と
し、セラミックヒータ2の凸状部3aの外周面3bと、
セラミック接合層6の外周面6aと、セラミック筒状支
持体8の凸状部3aとの接合部外周面8aとが連続的に
つながった表面の表面粗さだけを異ならせるようにし
た。
aの外周面3bと、セラミック接合層6の外周面6a
と、セラミック筒状支持体8の凸状部3aとの接合部外
周面6aとが連続的につながった表面の表面粗さが粗く
なるにしたがって耐久性が落ちることが判る。そして、
算術平均粗さ(Ra)が3μmとなると、平面の凹凸が
大きくなりすぎるために凹部が起点となり1527回の
熱サイクルで接合部にクラックが発生した。
るようにするためには、セラミックヒータの凸状部3a
の外周面3bと、セラミック接合層6の外周面6aと、
セラミック筒状支持体8の凸状部3aとの接合部外周面
8aとが連続的につながった表面の表面粗さを算術平均
粗さ(Ra)で2μm以下とすることが良く、さらに3
000回の熱サイクルに耐え得るようにするためには、
セラミックヒータ2の凸状部3aの外周面3bと、セラ
ミック接合層6の外周面6aと、セラミック筒状支持体
8の凸状部3aとの接合部外周面8aとが連続的につな
がった表面の表面粗さを算術平均粗さ(Ra)で0.8
μm以下とすることが良いことが判る。
熱体を埋設した板状セラミック体の一方の主面を試料を
載せる載置面とし、他方の主面に上記抵抗発熱体と電気
的に接続される給電端子を備えたセラミックヒータと、
上記給電端子を包囲するように上記セラミックヒータの
他方の主面側にセラミック接合層を介して気密に接合一
体化されたセラミック筒状支持体とからなる試料加熱装
置において、上記セラミックヒータの上記セラミック筒
状支持体との接合領域に凸状部を形成するとともに、上
記凸状部の外周面と、上記セラミック筒状支持体の上記
凸状部との接合部外周面と、上記セラミック接合層の外
周面とが連続的につながった表面となるようにしたこと
によって、セラミックヒータとセラミック筒状支持体と
の接合部における温度勾配を小さくするとともに、接合
部に作用する局部的な熱応力の集中を防ぐことができる
ため、室温から400℃以上の温度範囲での熱サイクル
はもとより、室温から600℃以上の温度範囲での繰り
返し熱サイクルが加わったとしても接合部にクラックを
生じることがなく、優れた気密性を長期間にわたって維
持することがきる。しかも、セラミックヒータ、セラミ
ック接合層、及びセラミック筒状支持体は、いずれも緻
密で耐熱性、耐食性、耐プラズマ性に優れたセラミック
スからなるため、長寿命であるとともに、ウエハ等の試
料に悪影響を与えることがなく、さらに成膜精度やエッ
チング精度を劣化させることがない。
ック筒状支持体の上記凸状部との接合部外周面と、上記
セラミック接合層の外周面とで形成される表面の表面粗
さを算術平均粗さ(Ra)で2μm以下とすることによ
り、寿命をさらに向上させることができる。
るため、セラミックヒータの他方の主面に、給電端子を
包囲するようにセラミックペーストを介してセラミック
筒状支持体を当接させ、焼成にて接合一体化した後、上
記板状セラミック体の他方の主面周縁部に研削加工を施
すようにしたことから、上記セラミック筒状支持体との
接合領域に凸状部を形成するとともに、上記凸状部の外
周面と、上記セラミック筒状支持体の上記凸状部との接
合部外周面と、上記セラミック接合層の外周面とが連続
的につながった表面とすることができ、長寿命の試料加
熱装置を製造することができる。
た状態を示す断面図である。
る。
図である。
拡大断面図である。
面図である。
状態を示す断面図である。
けた状態を示す断面図である。
Claims (3)
- 【請求項1】抵抗発熱体を埋設した板状セラミック体の
一方の主面を試料を載せる載置面とし、他方の主面に上
記抵抗発熱体と電気的に接続される給電端子を備えたセ
ラミックヒータと、上記給電端子を包囲するように上記
セラミックヒータの他方の主面側にセラミック接合層を
介して接合一体化されたセラミック筒状支持体とからな
る試料加熱装置において、上記セラミックヒータの上記
セラミック筒状支持体との接合領域に凸状部を備え、該
凸状部の外周面と、上記セラミック筒状支持体の上記凸
状部との接合部外周面と、上記セラミック接合層の外周
面とが連続的につながった表面からなることを特徴とす
る試料加熱装置。 - 【請求項2】凸状部の外周面と、上記セラミック筒状支
持体の上記凸状部との接合部外周面と、上記セラミック
接合層の外周面とが連続的につながった表面の表面粗さ
が算術平均粗さ(Ra)で2μm以下であることを特徴
とする請求項1に記載の試料加熱装置。 - 【請求項3】抵抗発熱体を埋設した板状セラミック体の
一方の主面を試料を載せる載置面とし、他方の主面に上
記抵抗発熱体と電気的に接続される給電端子を備えたセ
ラミックヒータの上記他方の主面に、上記給電端子を包
囲するようにセラミックペーストを介してセラミック筒
状支持体を当接させ、焼成にて接合一体化した後、上記
板状セラミック体の他方の主面周縁部に研削加工を施し
て上記セラミック筒状支持体との接合領域に凸状部を形
成するとともに、上記凸状部の外周面と、上記セラミッ
ク筒状支持体の上記凸状部との接合部外周面と、上記セ
ラミック接合層の外周面とが連続的につながった表面と
なるようにしたことを特徴とする試料加熱装置の製造方
法。
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