JP6618409B2 - 基板保持装置及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体ウエハなどの基板を基材に保持する基板保持装置及びその製造方法に関する。
従来から、基板を保持するために、セラミックスからなり上面に基板を支持する基材と、セラミックスからなりフランジ部を上部に有する中空のシャフトとを備える基板保持装置が用いられている。
従来は、一般的に、基材の下面は水平面であり、この水平面とフランジ部の上面とを当接させた状態で、ホットプレス法などによって、基材とシャフトを接合している。
また、特許文献1には、基材の下面の中央部に周辺部より厚さが厚くなるように下方に突出した突出部(凸状部)を設け、この突出部の下面と接合される上面を有するフランジ部をシャフトの上部に設けることが開示されている。そして、突出部の外周側面とフランジ部の外周側面とにより連続的な面を構成することによって、基材とフランジ部との接合部における温度勾配が小さくなり、熱応力集中が緩和されるので、接合部にクラックが生じるおそれが低減されるとしている。基材とシャフトとはホットプレス法で接合してもよいとされている。
特許第3810216号公報
しかしながら、上記従来の一般的な技術においては、基材の下面とフランジ部の角部とは直角をなすので、この部分に熱応力が集中する。そのため、接合部にチッピングやマイクロクラックなどが生じ、パーティクルが発生するおそれが高い。
また、ホットプレス法で接合する場合には、接合面である突出部の下面とフランジ部の上面とを研磨して鏡面仕上げする必要がある。しかしながら、上記特許文献1の開示された技術では、基材の突出部の周辺部分の下面は、突出部が邪魔となって良好に研磨することが困難であるので、表面粗さが粗くなりやすい。そのため、この周辺部分の下面からヒータを構成する素材のパーティクルが発生するおそれが高い。また、表面粗さが大きいほうが製膜時に生成するパーティクルを吸着しやすくなる場合はあるが、パーティクルの再飛散の原因になり得る。
これらのようにパーティクルが発生すると、基材の上面に付着して、この上面に保持される基板が傾斜する、凹凸になるなどの悪影響が生じる。
そこで、本発明は、パーティクルが発生するおそれの低減を図り得る基板保持装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の基板保持装置は、セラミックスからなり、上面に基板を支持し、下面に環状の溝を有する板状の基材と、セラミックスからなり、前記基材の下面に上面が接続されたフランジ部を上部に有する中空のシャフトとを備える基板保持装置であって、前記基材の下面の前記溝より内側の領域である内側下面領域の外周端と、前記フランジ部の上面の外周端とが全周に亘って一致しており、前記内側下面領域と前記基材の下面の前記溝より外側の領域である外側下面領域とは面一であり、前記内側下面領域及び前記外側下面領域の表面粗さRaは0.01μm以上0.1μm以下であり、前記基材の前記内側下面領域が円環状であることを特徴とする。
本発明の基板保持装置によれば、基材とシャフトとの接続部において、フランジ部の上面の外周端と一致する外周端を有する基材の内側下面領域の外側には、全周に亘って溝が存在している。そのため、上記従来の一般的な技術と比較して、基材とシャフトとの接続部は連続した面となるので、この部分に熱応力が集中することが緩和される。これにより、パーティクルが発生するおそれの低減が図り得る。
また、基材の外側下面領域は、外部に露出するが、表面粗さRaが0.01μm以上0.1μm以下である。そのため、基材の外部に露出する下面の表面粗さが粗い上記特許文献1の開示された技術と比較して、パーティクルが発生するおそれの低減が図り得る。なお、基材の下面の溝より外側にピンなどの突出部が形成されている場合、突出部の下端の頂面からなる領域が、本発明の外側下面領域に相当する。
本発明の基板保持装置の製造方法は、セラミックスからなる板状の基材に対して、下面に環状の溝及び前記溝より内側の領域に円環状の内側下面領域を形成する工程と、前記内側下面領域及び前記下面の前記溝より外側の領域である外側下面領域を全体に亘って表面粗さRaが0.01μm以上0.1μm以下となるように研摩する工程と、セラミックスからなる中空のシャフトの上部に位置するフランジ部の上面を表面粗さRaが0.01μm以上0.1μm以下となるように研摩する工程と、前記内側下面領域の外周端と前記フランジ部の上面の外周端とが全周に亘って一致するように前記基材と前記シャフトとを当接した状態で、前記基材と前記フランジ部とを固相接合により接合する工程とを備えることを特徴とする。
本発明の基板保持装置の製造方法によれば、基材とシャフトとの接合部において、フランジ部の上面の外周端と一致する外周端を有する基材の内側下面領域の外側には、全周に亘って溝が存在している。そのため、上記従来の一般的な技術と比較して、基材とシャフトとの接続部は連続した面となるので、この部分に熱応力が集中することが緩和される。これにより、パーティクルが発生するおそれの低減が図り得る。
また、基材の内側下面領域と外側下面領域とを同時に研摩を行い、表面粗さRaを0.01μm以上0.1μm以下としている。これは、これら下面領域が面一であるから行えることであり、上記特許文献1の開示された技術のように別々に研磨する必要がある場合と比較して、表面粗さを良好なものとすることが容易である。これにより、パーティクルが発生するおそれの低減が図り得る。
本発明の実施形態に係るセラミックスヒータの模式断面図。 本発明の実施形態の変形例に係るセラミックスヒータの模式断面図。
(実施形態)
本発明の基板保持装置の実施形態に係るセラミックスヒータ100について、図1を参照して説明する。
セラミックスヒータ100は、基材10、電極20、シャフト30及び給電ロッド40を備えている。
本実施形態では、セラミックスヒータ100は、電極20が発熱抵抗体(ヒータ)として機能し、このヒータに給電ロッド40から電圧が印加されることによって発生する熱により、基材10の上面である支持面に支持される半導体ウエハ等の基板を加熱する。なお、セラミックスヒータ100は、互いに電気的に独立した複数の電極20が存在し、これら電極20に供給する電圧を独立して制御可能なマルチゾーンヒータであってもよい。
ただし、本発明の基板支持装置は、電極20に給電ロッド40から電圧が印加されることによって発生するクーロン力により、基材10の表面に基板を吸引する静電チャックであってもよい。
また、本発明の基板支持装置は、表面に近い電極20が電極として機能し、表面から離れた電極20が抵抗発熱体として機能するヒータ機能付きの静電チャックであってもよい。
なお、基材10の表面の上に、保護層などが形成されていてもよい。また、基材10内に、冷却構造を設けてもよい。
基材10は、アルミナ(Al)、窒化アルミニウム(AlN)又はイットリア(Y)等のセラミックス焼結体などからなっている。ただし、基材10は、セラミックスヒータ又は静電チャックの基材の材料として使用される素材からなるものであればよい。
基材10は、例えば高純度(例えば純度99.9%以上)の窒化アルミニウム粉末、アルミナ粉末、窒化珪素粉末、炭化珪素粉末、ジルコニア粉末、必要に応じてこれに適量の酸化イットリウム粉末などの焼結助剤が添加された混合原料粉末を成形した成形体をホットプレス焼結することにより形成されたセラミックス焼結体から構成されている。
基材10の中に、メッシュ金属や金属箔からなる電極20を埋め込まれている。電極20は、タングステン、モリブデン、これら合金、白金、チタンなどの金属からなり、薄板、薄膜、メッシュ状、線状などのものである。
そして、基材10は、その下面には、環状の溝11が形成されている。ここでは、溝11は円環状となっている。溝11は、例えば、0.01mm以上、基材10の厚みの50%以下であり、幅0.1mm以上、基材10の半径の50%以下であればよい。溝11は、より好ましくは、深さ0.01mm以上1mm以下であり、幅1mm以上10mm以下である。
溝11の断面形状は、半円状、半長円状、半楕円状、台形状、矩形状、三角形状など任意の形状であってもよい。溝11の断面形状は、熱応力集中及び応力集中が生じ難いように、角張った部分を有さず、隅部は丸みを帯びた形状であることが好ましい。
基材10の下面は、溝11より内側の領域である内側下面領域12と、溝11より外側の領域である外側下面領域13とに分かれている。これら内側下面領域12と外側下面領域13とは面一となっている。
そして、外側下面領域13は、鏡面仕上げがなされており、その表面粗さRaは0.01μm以上0.1μm以下となっている。
シャフト30は、アルミナ(Al)、窒化アルミニウム(AlN)又はイットリア(Y)等のセラミックス焼結体からなり、全体として中空を有する大略円筒形状に形成されている。
シャフト30は、基材10の下面に取り付けられている。シャフト30は、中間部31に比べて拡径したフランジ部32を上端に有している。フランジ部32の上面32aの外周端は、内側下面領域12の外周端と全周に亘って一致している。これにより、フランジ部32の外周側面は、基材10の内側下面領域12の外縁と一致している。
フランジ部32は、短円筒形状である。なお、フランジ部32の基端部は、その全周に亘って丸みを帯びた形状となっており、応力集中の緩和が図られている。
そして、基材10の内側下面領域12とフランジ部32の上面32aとを接触させて接合面として、基材10とシャフト30とは固相接合により接合されている。
給電ロッド40は、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)などの耐熱性、耐酸性及び導電性の優れた金属から形成されており、本実施形態では、丸棒状となっている。給電ロッド40は、その下端側に図示しない電源が電気的に接続されている。
給電ロッド40は、その上端面が電極20の裏面と接触されており、これらの電気的な接続が図られている。
以上に説明したセラミックスヒータ100においては、基材10とシャフト30との接続部において、フランジ部32の上面32aの外周端と一致する外周端を有する基材10の内側下面領域12の外側には、全周に亘って溝11が存在している。これにより、フランジ部32の外周側面は、基材10の溝11の内周側面に連続して繋がっており、溝11は滑らかに連続して角部が存在しない形状である。
このように、上記従来の一般的な技術と比較して、基材10とシャフト30との接続部は連続した面となるので、この部分に熱応力が集中することが緩和される。これにより、パーティクルが発生するおそれの低減が図り得る。
溝11は、基材10の下面から直角又は直角に近い急峻な角度で窪み始め、その内周面は、傾斜が底面に向うほど緩やかになり、水平な底面と滑らかに接続されていることが好ましい。また、溝11は、内周面の断面形状が円弧又は楕円弧となっていてもよい。
また、基材10の外部に露出する外側下面領域13は、表面粗さRaが0.01μm以上0.1μm以下である。そのため、基材の外部に露出する下面の表面粗さが粗い上記特許文献1の開示された技術と比較して、パーティクルが発生するおそれの低減が図り得る。
さらに、基材10の外側下面領域13は、外部に露出するが、鏡面仕上げされているため、パーティクルが発生するおそれが低い。
これらにより、パーティクルが基材10の上面に付着して、この上面に保持される基板が傾斜する、凹凸になるなどの悪影響が生じるおそれの低減を図ることが可能となる。
(製造方法)
次に、セラミックスヒータ100の製造方法について説明する。
基材10は、例えば高純度(例えば純度99.9%以上)の窒化アルミニウム粉末、アルミナ粉末、窒化珪素粉末、炭化珪素粉末、ジルコニア粉末、必要に応じてこれに適量の酸化イットリウム粉末などの焼結助剤が添加された混合原料粉末を型に充填しホットプレス焼結することにより形成されたセラミックス焼結体から構成されている。
基材10の中に、メッシュ金属や金属箔からなる電極20を埋め込まれている。電極20は、タングステン、モリブデン、これら合金、白金、チタンなどの金属からなり、薄板、薄膜、メッシュ状、線状などのものである。
なお、セラミックス焼結体の間に電極20を挟んで焼成を行うことにより、メッシュ金属や金属箔からなる電極20を基材10の中に埋め込む。ただし、埋め込みの方法は、これに限定されない。例えば、電極20の材料となる金属粉末を前記原料粉末の間に挟み込んで、全体を焼結してもよい。また、セラミックス焼結体の接合面に凹部を形成して電極20を埋め込む、その後、セラミックス焼結体同士を接合材で接合してもよい。
このセラミックス焼結体に対して、環状の溝11を研削加工により形成する。そして、溝11より内側の領域である内側下面領域12と溝11より外側の領域である外側下面領域13とを同時に鏡面加工を行い、表面粗さRaを0.01μm以上0.1μm以下とする。これにより、基材10が完成する。
次に、シャフト30を形成する。シャフト30は、アルミナ(Al)、窒化アルミニウム(AlN)又はイットリア(Y)等のセラミックス焼結体からなり、全体として中空を有する大略円筒形状に形成されている。
シャフト30を形成するセラミックス焼結体の原料粉末である窒化アルミニウム粉末、アルミナ粉末、窒化珪素粉末、炭化珪素粉末、ジルコニア粉末などからなるセラミックス粉末にIPA及び有機バインダと可塑剤を添加し、混合、スプレードライ乾燥をすることで、セラミックス顆粒を得た。この顆粒をCIP成形し、常圧焼成することによりセラミックス焼結体を製作した。なお、焼結方法は、常圧焼結、ホットプレス法(熱間加圧法)、反応焼結などの公知の方法を用いればよい。
シャフト30は、中間部31に比べて拡径したフランジ部32を上部に有している。フランジ部32の外周側面と溝11の側面とは略面一となっている。
フランジ部32は、短円筒形状であり、応力集中の緩和を図るためその下端部の外周縁の全周に亘る面取部を有してもよい。また、フランジ部32の基端部は、その全周に亘って丸みを帯びた形状となっていてもよい。
上述したセラミックス焼結体に対して中間部31及びフランジ部32が所定の形状になるように必要に応じて切削加工を行う。そして、フランジ部32の上面は、鏡面加工を行い、表面粗さRaを0.01μm以上0.1μm以下とする。これにより、シャフト30が完成する。
次に、基材10とシャフト30とを1MPa以上10MPa以下で加圧して、基材10の内側下面領域12とフランジ部32の上面32aとを当接した状態で炉内に設置し、不活性ガス雰囲気下で1500℃以上1900℃以下に加熱した状態を0.2時間以上10時間以下保持する。これにより、基材10とシャフト30とが固相接合により接合される。
その後、給電ロッド40の上端面を電極20の裏面と接触した状態でロウ付けで固定し、これらの電気的な接続を図る。これにより、セラミックスヒータ100を得ることができる。
ただし、電極20と給電ロッド40の電気的な接続はロウ付けに限定されず、公知のセラミックスヒータで用いられる接続方法であればよい。例えば、電極20に裏面に端子を固定し、この端子に給電ロッド40の先端を取り外し可能に固定してもよい。
以上に説明したセラミックスヒータ100の製造方法においては、基材10の溝11の内側下面領域12と外側下面領域13とを同時に鏡面加工を行い、表面粗さRaを0.01μm以上0.1μm以下としている。これは、これら下面が面一であるから容易に可能なのであり、別々に鏡面加工する場合と比較して、加工が容易である。そして、基材10の内側下面領域12をこのように鏡面仕上げすることができるので、基材10とシャフト30とを、良好な接合強度で固相接合することができる。
(実施形態の変形例)
本発明は、上述した実施形態におけるセラミックスヒータ100に限定されない。
例えば、セラミックスヒータ100では、基材10の内側下面領域12が円形形状であった。しかし、図2に示すセラミックスヒータ100Aのように、基材10Aの内側下面領域12Aは円環状であってもよい。
この場合も、上記実施形態と同様に、基材10Aの内側下面領域12Aと外側下面領域13Aとが面一であればよい。
以下、本発明の実施例を具体的に挙げ、本発明を説明する。
(実施例1)
実施例1では、金属なる電極20を埋設した酸化イットリウムを添加した窒化アルミニウムからなる基材10と、窒化アルミニウムのみからなるシャフト30を接合してセラミックスヒータ100を得た。
[基材の作製]
窒化アルミニウム粉末97質量%、酸化イットリウム粉末3質量%からなる粉末混合物を得て、これを型に充填して一軸加圧処理を施した。これによって、直径240mm、厚さ10mmの第一層を形成した。
次に、この第一層の上に、電極20となる直径190mmのモリブデン製のメッシュ(線径0.1mm、目開き50メッシュ)を載置した。続いて、先に形成した粉末混合物を電極20の上に所定の厚さに充填し、第二層を形成した。そして、10MPaの圧力で、焼成温度1800℃、焼成時間2時間でホットプレス焼成を行い、直径240mm、厚さ20mmのセラミックス焼結体を得た。
セラミックス焼結体の下面を、中心から直径60mmから直径80mmの領域に、深さ1mmの溝11を形成した。その後、基材10の下面の溝11以外の全面に研磨加工を行い、表面粗さをRa0.04μm、平面度0.9μmとした。これにより、基材10を得た。
[シャフトの作製]
原料となる窒化アルミニウムの粉末にIPA及び有機バインダと可塑剤を添加し、混合、スプレードライ乾燥をすることで、窒化アルミニウム顆粒を得た。この顆粒をCIP成形し、焼成温度1900℃で焼成時間6時間、常圧焼成した。その後、円筒加工を行い、フランジ部32の外径60mm、フランジ部32の厚み8mm、中間部31の外径42mm、内径32mm、長さ165mmのシャフト30を得た。その後、フランジ部32の上面に研磨加工を行い、表面粗さをRa0.04μm、平面度0.5μmとした。
[接合、加工]
基材10の接合面とシャフト30の接合面とを重ね合わせ、ホットプレス焼成により接合した。温度は1600℃、圧力は6MPa、時間は4時間とした。接合後、基材10の溝11の側面とシャフト30のフランジ部32の外周側面を円筒研削により略同一外径となるように研削加工した。
[評価]
接合部の目視をしたが、チッピングやクラックなどの損傷は見つからず、良好であった。なお、シャフト30の内側はファイバースコープを使用した。そして、接合部の気密度をボンビング法によりヘリウムリークディテクターで測定した。測定限度である1×10−12Pam/sでリークはないと判定された。
(実施例2)
以下の作製条件を除き、実施例1と同様にセラミックスヒータ100を作製した。
[基材の作製]
セラミックス焼結体の下面を、中心から直径60mmから直径62mmの領域に、深さ0.2mmの溝11を形成した。その後、基材10の下面の溝11以外の全面に研磨加工を行い、表面粗さをRa0.07μm、平面度1.0μmとした。これにより、基材10を得た。
[シャフトの作製]
フランジ部32の外径60mm、フランジ部32の厚み5mm、中間部31の外径38mm、内径30mm、長さ120mmのシャフト30を得た。その後、フランジ部32の上面に研磨加工を行い、表面粗さをRa0.03μm、平面度0.3μmとした。
[評価]
接合部の目視をしたが、チッピングやクラックなどの損傷は見つからず、良好であった。なお、シャフト30の内側はファイバースコープを使用した。そして、接合部の気密度をボンビング法によりヘリウムリークディテクターで測定した。測定限度である1×10−12Pam/sでリークはないと判定された。
(実施例3)
以下の作製条件を除き、実施例1と同様にセラミックスヒータ100を作製した。
[基材の作製]
セラミックス焼結体の下面を、中心から直径60mmから直径100mmの領域に、深さ0.05mmの溝11を形成した。さらに、セラミックス焼結体の下面の直径100mmより外側の領域に、下面より深さ0.05mm削り込むことによって、直径1mmの突起を5mmのピッチ間隔で正三角形の頂点を位置するように連続的な散点状に配置した。その後、ピンが形成された底面を研磨加工し、さらにその後、基材10の下面の直径60mm以内の領域及びピンの頂面を研磨加工した。直径60mmの領域の表面粗さをRa0.02μm、平面度0.1μmとした。これにより、基材10を得た。
[シャフトの作製]
フランジ部32の外径60mm、フランジ部32の厚み5mm、中間部31の外径38mm、内径30mm、長さ120mmのシャフト30を得た。その後、フランジ部32の上面に研磨加工を行い、表面粗さをRa0.03μm、平面度0.3μmとした。
実施例1から3及び比較例の評価結果を表1にまとめた。
なお、実施例1及び実施例2は、研磨面積がおおむね同等であり、同等な研磨加工によって同等な表面粗さ、平面度が得られたこともあり、接合後の外観及びHeリークに関して良好であったと考えられる。
実施例3は、実施例1及び2に比較して、研磨面積が狭いので、加工負荷を減らすことが可能であり、また、より高い平面度を得ることが可能となるので、より短時間で固相接合に適した平面を形成することができた。
10,10A…基材、 11…溝、 12,12A…内側下面領域、 13,13A…外側下面領域、 20…電極、 30…シャフト、 31…中間部、 32,32A…フランジ部、 32a…フランジ部の上面、 40…給電ロッド、 100,100A…セラミックスヒータ(基板保持装置)。

Claims (4)

  1. セラミックスからなり、上面に基板を支持し、下面に環状の溝を有する板状の基材と、
    セラミックスからなり、前記基材の下面に上面が接続されたフランジ部を上部に有する中空のシャフトとを備える基板保持装置であって、
    前記基材の下面の前記溝より内側の領域である内側下面領域の外周端と、前記フランジ部の上面の外周端とが全周に亘って一致しており、
    前記内側下面領域と前記基材の下面の前記溝より外側の領域である外側下面領域とは面一であり、
    前記内側下面領域及び前記外側下面領域の表面粗さRaは0.01μm以上0.1μm以下であり、
    前記基材の前記内側下面領域が円環状であることを特徴とする基板保持装置。
  2. セラミックスからなり、上面に基板を支持し、下面に環状の溝を有する板状の基材と、
    セラミックスからなり、前記基材の下面に上面が接続されたフランジ部を上部に有する中空のシャフトとを備える基板保持装置であって、
    前記基材の下面の前記溝より内側の領域である内側下面領域の外周端と、前記フランジ部の上面の外周端とが全周に亘って一致しており、
    前記基材の下面の前記溝より外側の領域である外側下面領域に突起が形成され、前記突起の頂面と前記内側下面領域とは面一であり、
    前記突起の頂面の表面粗さRaは0.01μm以上0.1μm以下であることを特徴とする基板保持装置。
  3. セラミックスからなる板状の基材に対して、下面に環状の溝及び前記溝より内側の領域に円環状の内側下面領域を形成する工程と、
    記内側下面領域及び前記下面の前記溝より外側の領域である外側下面領域を全体に亘って表面粗さRaが0.01μm以上0.1μm以下となるように研摩する工程と、
    セラミックスからなる中空のシャフトの上部に位置するフランジ部の上面を表面粗さRaが0.01μm以上0.1μm以下となるように研摩する工程と、
    前記内側下面領域の外周端と前記フランジ部の上面の外周端とが全周に亘って一致するように前記基材と前記シャフトとを当接した状態で、前記基材と前記フランジ部とを固相接合により接合する工程とを備えることを特徴とする基板保持装置の製造方法。
  4. セラミックスからなる板状の基材に対して、下面に環状の溝及び前記溝より外側の領域である外側下面領域に突起を形成する工程と、
    前記溝を形成した前記基材に対して、前記下面の前記溝より内側の領域である内側下面領域及び前記外側下面領域に形成された突起の頂面を全体に亘って表面粗さRaが0.01μm以上0.1μm以下となるように研摩する工程と、
    セラミックスからなる中空のシャフトの上部に位置するフランジ部の上面を表面粗さRaが0.01μm以上0.1μm以下となるように研摩する工程と、
    前記内側下面領域の外周端と前記フランジ部の上面の外周端とが全周に亘って一致するように前記基材と前記シャフトとを当接した状態で、前記基材と前記フランジ部とを固相接合により接合する工程とを備えることを特徴とする基板保持装置の製造方法。
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