JP4626920B2 - 衣料用錠剤型洗剤組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は衣料用錠剤型洗剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在の衣料用洗剤の形態は、粉末状・粒状のものが主に使用されている。しかし、これらの洗剤は使用時に計量を行う必要があり、しかも、粉が飛び散る場合があり、使用者に不快感を催すという欠点があった。
【0003】
最近、これらの問題を解決するために錠剤型洗剤の開発が試みられている。ところが、錠剤型洗剤は簡便で使用しやすい反面、製造工程・輸送工程で形状を保持するための高い錠剤強度と水中での迅速な溶解性(分散性)という一見相反する要素を満足させなければならないという非常に困難な技術的課題がある。更に、錠剤化された場合は、一般の粒状又は粉状洗剤と全く同一の溶解性を有することは一般的に不可能である。つまり、洗浄時間が短い場合は錠剤化された洗剤は溶解に要する時間的制約の為に洗浄性能が劣る結果をも招いてしまう。このために錠剤化された洗剤の課題としては先述の溶解性(分散性)と強度以外にも、より短時間で十分な洗浄性能を発揮する必要がある。従って、洗浄力は従来の粒状又は粉状の洗剤以上であることも必要条件と言える。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、洗浄力、錠剤強度及び溶解性(分散性)に優れた衣料用錠剤型洗剤組成物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、(a)下記一般式(I)の化合物〔以下、(a)成分という〕を含有してなる衣料用錠剤型洗剤組成物に関する。
【0006】
【化3】
Figure 0004626920
【0007】
〔式中、R1は炭素数7〜23の炭化水素基、R2は炭素数1〜3のアルキル基、R3は炭素数1〜6のアルキレン基又はアルケニレン基である。〕
【0008】
【発明の実施の形態】
<(a)成分>
(a)成分において、一般式(I)中のR1は、R1COが炭素数8〜18の飽和又は不飽和アシル基となるような基が好ましい。具体的にはオクタン酸、デカン酸、ドデカン酸、テトラデカン酸、ヘキサデカン酸、オクタデカン酸、ドコサン酸、リノール酸、2−エチルヘキサン酸、2−オクチルウンデカン酸、イソステアリン酸、エライジン酸、オレイン酸、ヤシ脂肪酸、パーム油脂肪酸、パーム核油脂肪酸、牛脂脂肪酸等から誘導されるアシル基が挙げられ、特に好ましくは、オクタン酸、デカン酸、ドデカン酸、テトラデカン酸、ヘキサデカン酸、オクタデカン酸、オレイン酸、ヤシ脂肪酸、パーム油脂肪酸、パーム核油脂肪酸、牛脂脂肪酸から誘導されるアシル基である。これらのアシル基の中でも、炭素数12〜14の脂肪酸から誘導されるアシル基が50重量%以上含まれたものが好ましく、また、炭素数12の脂肪酸から誘導されるアシル基が40重量%以上100重量%未満のものがより好ましい。
【0009】
また、一般式(I)中のR2は、起泡性を低下させないために、炭素数1〜3の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、好ましくはメチル基、エチル基、特に好ましくはメチル基である。さらにR3は、界面活性能を低下させないために、炭素数1〜6の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基あるいは炭素数2〜6の直鎖又は分岐鎖のアルケニレン基であり、好ましくは炭素数2もしくは3の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基である。
【0010】
(a)成分の具体例として、例えば、N−エタノール−N−メチルオクタン酸アミド、N−エタノール−N−メチルデカン酸アミド、N−エタノール−N−メチルドデカン酸アミド、N−エタノール−N−メチルテトラデカン酸アミド、N−エタノール−N−メチルヘキサデカン酸アミド、N−エタノール−N−メチルオクタデカン酸アミド、N−エタノール−N−メチルヤシ脂肪酸アミド、N−エタノール−N−メチルパーム核油脂肪酸アミド、N−イソプロパノール−N−エチルドデカン酸アミド、N−エチル−N−イソプロパノールオレイン酸アミド、N−エチル−N−イソプロパノールイソステアリン酸アミド等が挙げられる。
【0011】
(a)成分の製造法は特に限定されず、例えば、脂肪酸又は脂肪酸低級アルコールエステルとアルカノールアミンとの脱水又は脱アルコール反応、脂肪酸ハロゲン化物とアルカノールアミンのアルカリ触媒下での反応、あるいは油脂とアルカノールアミンとのエステル−アミド交換反応等を用いて製造することができる。これらの方法で得られた製造物中に、脂肪酸、無機塩、グリセリン等が少量含まれることがあるが、それらは性能には何ら差し支えない。
【0012】
(a)成分は、錠剤型洗剤組成物の水への溶解性、起泡力及び洗浄性能の点で、錠剤型洗剤組成物中に0.05〜50重量%含有されることが好ましく、錠剤強度と溶解性の点で、0.1〜20重量%がより好ましく、0.1〜10重量%が更に好ましい。
【0013】
<(b)成分>
本発明の錠剤型洗剤組成物は、(b)崩壊剤〔以下、(b)成分という〕を含有することが好ましい。(b)成分は、溶解性及び洗浄性の点で、錠剤型洗剤組成物に1〜20重量%含有されることが好ましく、2〜18重量%がより好ましく、3〜15重量%が更に好ましい。
【0014】
(b)成分としては、水不溶性の有機物が好ましく、セルロース、澱粉、ポリビニルピロリドン及びポリビニルアルコールから選ばれる一種以上が挙げられる。具体的には粉末セルロース、結晶性セルロース、低エーテル化度のカルボキシメチルセルロース、架橋型カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、ヒドロキシプロピルセルロース等のセルロース誘導体、コーンスターチ等の澱粉、ヒドロキシプロピルスターチ等の澱粉誘導体、架橋型ポリビニルピロリドン、低エーテル化度のポリビニルアルコール等が挙げられ、膨潤性のあるものが好ましい。
【0015】
(b)成分は、錠剤型洗剤組成物の溶解性の点で、水不溶性物質を、押し出し造粒法、捏和・破砕造粒法、攪拌造粒法、転動造粒法、圧縮造粒法などの造粒手法を用い崩壊剤粒子に形成することが好ましい。造粒時には造粒化を促進するためにバインダーとして水や液状の界面活性剤、界面活性剤水溶液、高分子水溶液を加えてもよい。造粒後、必要に応じて、乾燥、粉砕、整粒、篩い分け等の後処理を行う。錠剤型洗剤組成物の溶解性及び錠剤成形性の点で、平均粒径200〜1500μmが好ましく、200〜1000μmがより好ましく、250〜750μmが更に好ましい。また、崩壊剤粒子中の崩壊剤は70重量%以上が好ましく、80重量%以上がより好ましい。
【0016】
<(c)成分>
本発明の錠剤型洗剤組成物は、(c)(a)以外の非イオン界面活性剤〔以下、(c)成分という〕を含有することが好ましい。
【0017】
(c)成分は、錠剤型洗剤組成物の水への溶解性及び洗浄性能の点で、錠剤型洗剤組成物中に1〜30重量%含有されることが好ましく、2〜20重量%がより好ましく、3〜10重量%が更に好ましい。
【0018】
(c)成分としては、ポリオキシアルキレン(好ましくはポリオキシエチレン)アルキル又はアルケニルエーテル、ポリオキシアルキレン(好ましくはポリオキシエチレン)アルキル又はアルケニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキル又はアルケニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレンアルキルアミン、高級脂肪酸アルカノールアミド、アルキルグルコシド、アルキルグルコースアミド、アルキルアミンオキサイド等が挙げられる。中でも親水性の高いもの及び水と混和した際に生じる液晶の形成能の低い若しくは液晶を生じないものが好ましく、ポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテルが特に好ましい。好ましくはアルキル基又はアルケニル基の炭素数が10〜18、好ましくは12〜14であり、平均付加モル数が5〜30、好ましくは7〜30、より好ましくは9〜30、より好ましくは11〜30であるアルコールのエチレンオキサイド(以下、EOと表記する)付加物、炭素数8〜18のアルコールのEO付加物及びプロピレンオキサイド(以下、POと表記する)付加物が好ましい。付加順序としてはEOを付加した後にPOを付加したもの、POを付加した後にEOを付加したもの、あるいはEOとPOをランダムに付加したものを用いることができるが、特に好ましい付加順序を有するものとしては、EOを付加した後、POをブロック付加し、更にEOをブロック付加した一般式
R−O−(EO)X−(PO)Y−(EO)Z−H
〔式中、Rは炭化水素基、好ましくはアルキル基又はアルケニル基、EOはエチレンオキシ基、POはプロピレンオキシ基、X、Y及びZはそれぞれ平均付加モル数を表す。〕
で表されるものであり、その中でも最も好ましい平均付加モル数の関係に関しては、X>0、Z>0、X+Y+Z=6〜14であり、X+Z=5〜12であり、Y=1〜4である。
【0019】
本発明の錠剤型洗剤組成物は、(c)成分として、EO付加及び/又はPO付加型の非イオン界面活性剤を1〜30重量%含有することが洗浄性能の点で好ましい。また、非イオン界面活性剤全量中のEO付加及び/又はPO付加型非イオン界面活性剤の比率は、10〜70重量%が安定性の点で好ましい。
【0020】
<(d)成分>
本発明の錠剤型洗剤組成物は、(d)陰イオン界面活性剤〔以下、(d)成分という〕を含有することが好ましい。(d)成分は、錠剤型洗剤組成物の水への溶解性及び洗浄性能の点で、錠剤型洗剤組成物中に1〜45重量%含有されることが好ましく、5〜40重量%がより好ましく、10〜35重量%が更に好ましい。
【0021】
(d)成分としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル又はアルケニル硫酸エステル塩、アルキル又はアルケニルエーテル硫酸エステル塩、α−オレフィンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸塩又はこのエステル、アルキル又はアルケニルエーテルカルボン酸塩、アミノ酸型界面活性剤、N−アシルアミノ酸型界面活性剤等が例示される。特にアルキル基の炭素数が10〜14の直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル基の炭素数が10〜18のアルキル硫酸エステル塩又はアルキルエーテル硫酸エステル塩が挙げられ、対イオンとしてはナトリウム、カリウム等のアルカリ金属、マグネシウム等のアルカリ土類金属、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミンが好ましい。特にナトリウム、カリウム、モノエタノールアミンを用いることで液安定性が向上する。特に、溶解速度向上の観点から、カリウムイオンが好ましく、全対イオン中カリウムイオンは5重量%以上が好ましく、20重量%以上がより好ましく、40重量%以上が特に好ましい。また、陰イオン界面活性剤を酸形態で組成中に配合してもよく、別途添加したアルカリ剤で中和してもよい。
【0022】
溶解性及び洗浄性能の点で、(c)成分及び(d)成分の合計量は錠剤型洗剤組成物中5〜50重量%が好ましく、10〜45重量%がより好ましく、15〜40重量%が更に好ましい。また、特に(c)成分/(d)成分の重量比は2/1〜1/20が好ましく、1/1〜1/15がより好ましく、1/2〜1/10が更に好ましい。
【0023】
本発明では、更に下記一般式(II)で表される化合物〔以下、(e)成分という〕を含有することが洗浄力及び起泡力の点で好ましい。
【0024】
【化4】
Figure 0004626920
【0025】
〔式中、Xは水素原子又はR1−CO−である。また、R1、R2、R3は一般式(I)と同じである。好ましくはR1は炭素数7〜23のアルキル基又はアルケニル基である。〕。
【0026】
(e)成分のうち、一般式(II)中のXが水素原子である化合物の具体例として、例えば、2−(メチルアミノ)エチルオクタネート、2−(メチルアミノ)エチルデカネート、2−(メチルアミノ)エチルドデカネート、2−(メチルアミノ)エチルテトラデカネート、2−(メチルアミノ)エチルヘキサデカネート、2−(メチルアミノ)エチルオクタデカネート、2−(メチルアミノ)エチルオレエート、2−(エチルアミノ)エチルオクタネート、2−(エチルアミノ)エチルドデカネート、2−(エチルアミノ)エチルテトラデカネート、2−(エチルアミノ)エチルヘキサデカネート、2−(エチルアミノ)エチルオクタデカネート、2−(エチルアミノ)エチルオレエート、2−(メチルアミノ)プロピルオクタネート、2−(メチルアミノ)プロピルデカネート、2−(メチルアミノ)プロピルドデカネート、2−(メチルアミノ)プロピルテトラデカネート、2−(メチルアミノ)プロピルヘキサデカネート、2−(メチルアミノ)プロピルオクタデカネート、2−(メチルアミノ)プロピルオレエート、ヤシ脂肪酸(2−メチルアミノエチル)エステル、ヤシ脂肪酸(2−エチルアミノエチル)エステル、パーム核油脂肪酸(2−エチルアミノエチル)エステル等が挙げられる。
【0027】
(e)成分のうち、一般式(II)中のXがR1−CO−である化合物の具体例として、例えば、N−オクタノイル−N−メチルアミノエチルオクタネート、N−オクタノイル−N−メチルアミノエチルデカネート、N−オクタノイル−N−メチルアミノエチルドデカネート、N−オクタノイル−N−メチルアミノエチルテトラデカネート、N−オクタノイル−N−メチルアミノエチルヘキサデカネート、N−オクタノイル−N−メチルアミノエチルオクタデカネート、N−ドデカノイル−N−メチルアミノエチルオクタネート、N−ドデカノイル−N−メチルアミノエチルデカネート、N−ドデカノイル−N−メチルアミノエチルドデカネート、N−ドデカノイル−N−メチルアミノエチルテトラデカネート、N−ドデカノイル−N−メチルアミノエチルヘキサデカネート、N−ドデカノイル−N−メチルアミノエチルオクタデカネート、N−ドデカノイル−N−エチルアミノヘキシルオクタネート、N−ドデカノイル−N−エチルアミノヘキシルデカネート、N−ドデカノイル−N−エチルアミノヘキシルドデカネート、N−ドデカノイル−N−エチルアミノヘキシルテトラデカネート、N−ドデカノイル−N−エチルアミノヘキシルヘキサデカネート、N−ドデカノイル−N−エチルアミノヘキシルオクタデカネート、ヤシ脂肪酸(N−ココイル−N−メチルアミノエチル)エステル、パーム核油脂肪酸(N−パームカーネロイル−N−メチルアミノエチル)エステル等が挙げられる。
【0028】
本発明では、特に(a)成分/(e)成分の重量比が99.9/0.1〜70/30であることが好ましく、98/2〜70/30がより好ましく、98/2〜90/10が更に好ましく、98/2〜95/5が特に好ましい。
【0029】
<その他の成分>
その他の界面活性剤としては、衣料への柔軟性付与等の目的にアルキルトリメチルアンモニウム塩等の陽イオン界面活性剤を含有しても良い。また、カルボベタイン型、スルホベタイン型活性剤等の両性界面活性剤を含有しても良い。
【0030】
本発明の錠剤型洗剤組成物には、衣料用洗浄剤の分野で公知のビルダー、漂白剤(過炭酸塩、過ホウ酸塩、漂白活性化剤等)、再汚染防止剤(カルボキシメチルセルロース等)、柔軟化剤、還元剤(亜硫酸塩等)、蛍光増白剤、抑泡剤(シリコーン等)、香料、酵素、酵素安定化剤、抗菌防腐剤、着色剤等を含有させることができる。
【0031】
ビルダーとして、水不溶性無機物(結晶性もしくは非晶質のアミノ珪酸塩や、二酸化珪素、水和珪酸化合物、パーライト、ベントナイト等の粘土化合物等)及び水溶性塩類(炭酸塩、炭酸水素塩、硫酸塩、亜硫酸塩、硫酸水素塩、塩酸塩、又はリン酸塩等のアルカリ金属塩、アンモニウム塩、又はアミン塩等の水溶性無機塩類や、クエン酸塩やフマル酸塩等の低分子量の水溶性有機酸塩等)を配合することが洗浄性能の点で好ましく、更に水溶性ポリマー(ポリエチレングリコール、カルボン酸系ポリマー、カルボキシメチルセルロース、可溶性澱粉、糖類等)を配合することが好ましい。
【0032】
水不溶性無機物は、1次粒子の平均粒径が0.1〜20μmのものが好ましく、中でも結晶性もしくは非晶質のアルミノ珪酸塩や、二酸化珪素、水和珪酸化合物が好適であり、特に金属イオン封鎖能の点で結晶性アルミノ珪酸塩が好ましい。錠剤型洗剤組成物中の水不溶性無機物の含有量は、5〜50重量%が好ましく、10〜40重量%がより好ましい。
【0033】
水溶性ポリマーは、中でも金属イオン封鎖能、固体汚れ・粒子汚れの分散能及び再汚染防止能の点で分子量が数千〜10万のカルボン酸系ポリマーが好ましい。特に、アクリル酸−マレイン酸コポリマーの塩とポリアクリル酸塩が好ましい。ここで、塩としてはナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩が挙げられる。錠剤型洗剤組成物中の水溶性ポリマーの含有量は、0.5〜20重量%が好ましく、1〜15重量%がより好ましく、2〜10重量%が更に好ましい。
【0034】
錠剤型洗剤組成物中の水溶性塩類の含有量は、5〜50重量%が好ましく、10〜30重量%がより好ましい。特に、水不溶性無機物及び水溶性塩類の合計は組成物中30〜70重量%が好ましく、40〜65重量%がより好ましい。
【0035】
本発明の錠剤型洗剤組成物は、溶解性の点で、低分子量の水溶性有機酸塩類も使用することができ、例えば、クエン酸塩、フマル酸塩等のカルボン酸塩が挙げられる。又、洗浄力の点から、メチルイミノジ酢酸塩、イミノジコハク酸塩、エチレンジアミンジコハク酸塩、タウリンジ酢酸塩、ヒドロキシエチルイミノジ酢酸塩、β−アラニンジ酢酸塩、ヒドロキシイミノジコハク酸塩、メチルグリシンジ酢酸塩、グルタミン酸ジ酢酸塩、アスパラギンジ酢酸塩、セリンジ酢酸塩等が好ましいものとして挙げられる。
【0036】
<錠剤型洗剤組成物の製法>
本発明の錠剤型洗剤組成物は基本的に臼と杵との組み合わせ及び圧縮装置から構成される打錠機によって成形される。圧縮装置を介して、臼の中で上杵と下杵との間に圧力を加えると、臼と杵とで形成される形状の錠剤が形成される。このような打錠機としては、一般に知られた一錠ずつ打錠する単発式の打錠機を用いることもできるし、複数の金型を回転する円盤に沿って備えた生産効率の高いロータリー式打錠機を用いることもできる。また、割線を入れることによって、錠剤を分割使用しやすくすることも可能である。
【0037】
成形は、溶解性及び錠剤強度の点で、混合物を、20〜50℃、好ましくは20〜40℃の温度で、20〜100kgf/cm2(1.96〜9.81MPa)、好ましくは20〜80kgf/cm2(1.96〜7.84MPa)、より好ましくは20〜60kgf/cm2(1.96〜5.88MPa)の成形圧で成形する。
【0038】
錠剤強度は、2〜5kgf/cm2(0.196〜0.490MPa)が好ましく、3.5〜4.5kgf/cm2(0.343〜0.441MPa)がより好ましい。この範囲であれば、流通過程においても十分な強度であるとともに、溶解性も十分となる。ここで、錠剤強度は、錠剤強度測定器(FUJIWARAHARDNESS TESTER)を用いて、加圧アームを動かし、錠剤の圧縮方向に力を加えて崩れるまでの最大応力であるとする。
【0039】
<包装材料>
本発明の錠剤型洗剤組成物は、適当な材料、好ましくは水溶性材料で包囲されて製品化される。例えば、1個ないし複数個で包装ないし表面が被覆される。包装材料としてはアルミラミネートフィルム、ポリエチレンテレフタレートの2層フィルム、ポリプロピレンの2層フィルム等が防湿性の点で好ましいが、利便性の点でポリビニルアルコール等の水溶性材料に包装されることが好ましい。
【0040】
【実施例】
表1の錠剤型洗剤組成物中の重量基準で、各種粒子(崩壊剤粒子、過炭酸Na含有粒子、AOBS粒子、酵素粒子)、ゼオライト10重量%分及び香料以外の成分から造粒物を得た。これをゼオライト5重量%で表面被覆を行った。この造粒物から粗大物を取り除いた後、Vブレンダーに移し、残りのゼオライト、香料を混合して洗剤粒子を得た。
【0041】
次に、得られた洗剤粒子と、崩壊剤粒子等の各種粒子を混合し、その12.5gを、直径35mmの打錠金型に入れ、25℃、40kgf/cm2(3.92MPa)で、1分間加圧して錠剤型洗剤組成物を成型した。得られた錠剤型洗剤組成物の錠剤強度を、FUJIWARA HARDNESS TESTERを用いて測定したところ、何れも3.5〜4.5kgf/cm2(0.343〜0.441MPa)であった。また、得られた錠剤型洗剤組成物について下記の評価を行った結果を表1に示す。
【0042】
<溶解性(分散性)>
松下電器産業(株)製、全自動洗濯機「愛妻号 NA−F42Y1」のパルセータの6分割された扇状の窪みの1つの外周に近い部分に錠剤型洗剤組成物(25g)を置き、衣料1.5kg(木綿肌着50重量%、ポリエステル/綿混Yシャツ50重量%)を洗濯槽に投入し、洗剤に直接水が当らないように10L/minの流量で5℃の水道水22Lを注水し、注水終了後に静置した。
【0043】
注水開始から10分間後、弱水流(手洗いモード)で撹拌を開始し、3分間撹拌した後に排水し、衣料および洗濯槽に残留する洗剤の状態を下記の評価基準によって目視判定した。
【0044】
また、以下の評価基準に記載の「凝集物」とは、洗剤が凝集した直径3mm以上の塊をいう。
【0045】
(評価基準)
○:洗剤の凝集物がない。
△:洗剤の凝集物が殆どない。
×:洗剤の凝集物が多量に残留している。
【0046】
<洗浄力>
(人工汚染布の調製)
下記組成の人工汚染液を布に付着して人工汚染布を調製した。人工汚染液の布への付着は、グラビアロールコーターを用いて人工汚染液を布に印刷することで行った。人工汚染液を布に付着させ人工汚染布を作製する工程は、グラビアロールのセル容量58cm3/m2、塗布速度1.0m/min、乾燥温度100℃、乾燥時間1分で行った。布は木綿金巾2003布(谷頭商店製)を使用した。
(人工汚染液の組成)
ラウリン酸0.44重量%、ミリスチン酸3.09重量%、ペンタデカン酸2.31重量%、パルミチン酸6.18重量%、ヘプタデカン酸0.44重量%、ステアリン酸1.57重量%、オレイン酸7.75重量%、トリオレイン13.06重量%、パルミチン酸n−ヘキサデシル2.18重量%、スクアレン6.53重量%、卵白レシチン液晶物1.94重量%、鹿沼赤土8.11重量%、カーボンブラック0.01重量%、水道水残部(合計100重量%)。
【0047】
(洗浄条件及び評価方法)
松下電器産業(株)製、全自動洗濯機「愛妻号 NA−F42Y1」に、上記で作成した10cm×10cmの人工汚染布を5枚入れ及び衣料2kg(木綿肌着50重量%、ポリエステル/綿混Yシャツ50重量%)を投入した後、錠剤型洗剤組成物(25g)を投入し、中水位(40L)の設定で20℃の水道水を注水し、標準水流で5分間の洗濯を行なった。次に評価用汚染布を水道水で5分間濯いだ。
【0048】
洗浄力は、汚染前の原布及び洗浄前後の汚染布の550nmにおける反射率を自記色彩計(島津製作所製)にて測定し、次式によって洗浄率(%)を求め、5枚の平均値をもって以下の基準により判定した。
【0049】
【数1】
Figure 0004626920
【0050】
評価基準
◎:洗浄率60%以上
○:洗浄率55%以上、60%未満
×:洗浄率55%未満。
【0051】
【表1】
Figure 0004626920
【0052】
・崩壊剤粒子:粉末セルロース60重量%と水40重量%を混合し、開口径1.4mmのスクリーンから押し出し、押し出し造粒物を得た。次に乾燥機(80℃)で乾燥した後(水分7%)、ボールミルにて粉砕したもの
・非イオン界面活性剤1:炭素数12〜14の2級アルコールにEOを平均12モル付加させたもの
・非イオン界面活性剤2:炭素数10〜14の直鎖第1級アルコールにEOを平均5モル、POを平均2モル、EOを平均3モルの順にブロック付加させたもの・AOS−K:炭素数14〜18のα−オレフィンスルホン酸カリウム
・AOS−Na:炭素数14〜18のα−オレフィンスルホン酸ナトリウム
・LAS−K:炭素数10〜14の直鎖アルキルベンゼンスルホン酸カリウム
・LAS−Na:炭素数10〜14の直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム
・AS−Na:炭素数10〜13の直鎖アルキル硫酸エステルナトリウム
・脂肪酸Na:炭素数14〜18の脂肪酸ナトリウム
・ゼオライト:4A型ゼオライト(平均粒径3μm)
・AA/MAコポリマー:アクリル酸−マレイン酸コポリマーのナトリウム塩(70モル%中和)、モノマー比はアクリル酸/マレイン酸=3/7(モル比)、重量平均分子量5万
・過炭酸Na含有粒子:過炭酸ナトリウムを84重量%含有する造粒物を水ガラス1号のナトリウム塩で表面被覆したもの
・AOBS粒子:アルカノイル(炭素数12)オキシベンゼンスルホン酸ナトリウム70重量%の造粒物
・酵素粒子:セルラーゼK(特開昭63−264699号公報記載)、リポラーゼ100T(ノボザイムズ社製)を3:1の重量比で混合
・蛍光染料:チノパールCBS−XとチノパールAMS−GX(共にチバスペシャルティケミカルス(株)製)の重量比1/1混合物

Claims (2)

  1. (a)下記一般式(I)の化合物0.05〜50重量%、(c)(a)以外の非イオン界面活性剤1〜30重量%、及び(d)陰イオン界面活性剤1〜45重量%を含有してなり、(c)成分/(d)成分の重量比が1/2〜1/20である、衣料用錠剤型洗剤組成物。
    Figure 0004626920
    〔式中、R1は炭素数7〜23の炭化水素基、R2は炭素数1〜3のアルキル基、R3は炭素数1〜6のアルキレン基又はアルケニレン基である。〕
  2. 更に(b)崩壊剤を含有する請求項1記載の衣料用錠剤型洗剤組成物。
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