JP4622658B2 - パワーステアリング装置 - Google Patents

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Description

本発明は操舵をアシストするパワーステアリング装置に関する。
特許文献1には、ポンプの吐出部に制御弁を設け、操舵状態のとき操舵角、操舵速度、車速の各信号に応じて、制御弁からパワーシリンダへ油をアシスト流量として供給し、操舵を補助するアシスト力を発生させるパワーステアリング装置が開示されている。このものによれば、車速センサーで検出した車速が所定値以下の低速時には、アシスト力発生機に供給される油の流量を増加させることにより、操舵を補助するアシスト力を大きくする。車速が低速であるときには、ステアリングホイールが重く感じ易いため、アシスト力が有効である。また、車速センサーで検出した車速が所定値を越える中速・高速走行時には、アシスト力発生機に供給される油の流量を減少させることで、中速・高速走行時における操舵が過剰に軽くなることを抑えている。
特開2001−163233号公報
図4は、上記した装置においてステアリングホイールの切り込み時と切り戻しをおこなったとき、パワーシリンダに供給される油の流量の変化を示す。上記した装置によれば、図4に示すように、切り込みに伴い、アシスト力発生機に供給される油の流量をアシスト流量Qaに増加させるため、良好なアシスト力が得られる。しかしながら切り戻し中においても、アシスト流量Qaに設定されているため、ステアリングホイールの操舵を切り戻すときに、配管系の管路背圧を増加させることになる。このため切り込み後に切り戻すとき、ステアリングホイールの戻し性が低下するおそれがある。
本発明は上記した実情に鑑みてなされたものであり、切り込みした操舵を切り戻すとき、操舵の戻し性が低下するおそれを低減させるのに有利なパワーステアリング装置を提供することを課題とする。
本発明に係るパワーステアリング装置は、ステアリングホイールの切り込みに対するアシスト力を作動流体の流体圧により発生させるアシスト力発生機と、アシスト力発生機を作動させる作動流体をアシスト力発生機に供給する作動流体供給手段とを具備するパワーステアリング装置において、ステアリングホイールの切り込みが行われるとき、作動流体供給手段からアシスト力発生機に供給される作動流体に基づいてアシスト力をアシスト力発生機に発生させるアシスト力作動手段と、ステアリングホイールの切り戻しに伴い、アシスト力発生機に供給される作動流体の流量を、ステアリングホイールの切り込みが行われるときの流量よりも減少させる減少手段とを具備し、減少手段は、アシスト力発生機に供給する作動流体の流量を、ステアリングホイールの切り込みが行われるときの作動流体の流量とアシスト力を発生させる前の初期状態における作動流体の流量との間の中間値に減少させ、ステアリングホイールが中立位置となるまで、アシスト力発生機に供給する作動流体の流量を中間値に維持することを特徴とするものである。操舵の戻し(切り戻し)とは、操舵手段(ステアリングホイール)の操舵進み方向から操舵手段の中立位置に戻る動作をいう。
上記したように本発明によれば、ステアリングホイールの切り込みが行われるとき、アシスト力作動手段は、作動流体供給手段からアシスト力発生機に供給される作動流体に基づいてアシスト力をアシスト力発生機に発生させる。
また、ステアリングホイールの切り戻しに伴い、減少手段は、アシスト力発生機に供給される作動流体の流量をアシスト力作動手段における流量よりも減少させる。この結果、操舵の戻し(切り戻し)の際に配管系の管路背圧が低下する。このためステアリングホイールの操舵時におけるステアリングホイールの操舵を戻すとき、操舵の戻し性が低下するおそれが低減される。
本発明に係るパワーステアリング装置によれば、切り込みした操舵を切り戻すとき、アシスト力発生機に供給される作動流体の流量を、アシスト力作動手段における流量よりも減少させる。故に、アシスト力発生機に繋がる配管系の管路背圧が低下するため、操舵の戻し性が低下するおそれを低減させるのに有利である。
パワーステアリング装置は、操舵手段による操舵に対するアシスト力を発生させるアシスト力発生機と、アシスト力発生機を作動させる作動流体(油等)をアシスト力発生機に供給する作動流体供給手段とを備えている。操舵手段は操舵するものであり、運転席のステアリングホイール等の操舵ハンドルを例示できる。アシスト力発生機としては油圧駆動型が例示される。
アシスト力発生機は、操舵手段による操舵に対するアシスト力を油等の作動流体の流体圧により発生させるものである。アシスト力発生機は、中空室を有するシリンダと、中空室に移動可能に配置され中空室を第1室と第2室とに区画する可動体とを備えている形態が例示される。この場合、第1室および第2室の差圧により可動体を移動させてアシスト力を発生させることができる。
作動流体供給手段は、作動流体を移動させる搬送源と、搬送源とアシスト力発生機との間に設けられ搬送源からアシスト力発生機に供給される作動流体(例えば油)を制御する作動流体制御手段とを備えている形態を例示することができる。搬送源としてはポンプが例示される。作動流体制御手段としては、アシスト力発生機に供給される作動流体の流量を制御する流量制御手段を例示でき、殊に、制御弁等の弁装置が例示される。
アシスト力作動手段は、操舵手段による操舵が行われるとき、作動流体供給手段からアシスト力発生機に供給される作動流体に基づいてアシスト力をアシスト力発生機に発生させるものである。減少手段は、操舵の戻しに伴い、アシスト力発生機に供給される作動流体の流量をアシスト力作動手段における流量よりも減少させるものである。減少手段は、好ましくは、アシスト力発生機に供給する作動流体の流量を、アシスト力作動手段における作動流体の流量とアシスト力を発生させる前の初期状態における作動流体の流量との間の中間値に減少させる。この中間値としては、アシスト力を発生させるアシスト力作動手段における作動流体の流量と、アシスト力を発生させる前の初期状態における作動流体の流量との間の流量を100として相対表示するとき、例えば、20〜80の範囲内、または30〜70の範囲内で適宜設定できる。
減少手段は、操舵手段が中立位置となるまで、アシスト力発生機に供給する作動流体の流量を中間値に維持する形態を例示することができる。この場合、切り戻し途中において切り込みが再び行われるとき、アシスト力発生機に供給される作動流体の流量を中間値から増加させることができるため、アシスト力を発生させる応答性が確保される。
本発明によれば、車速を検出する車速検出手段を備えており、作動流体供給手段は、車速検出手段で検出した車速が所定値以下のとき、アシスト力発生機に供給される作動流体の流量を増加させ、且つ、車速検出手段で検出した車速が所定値を越えるとき、アシスト力発生機に供給される作動流体の流量を、車速が所定値以下のときの流量よりも減少させる形態を例示することができる。これにより車速が所定値以下のとき、操舵を補助するアシスト力が確保される。また、車速が所定値を越えるとき、操舵が過剰に軽くなることが抑制される。
操舵手段による操舵(一般的にはステアリングホイールの切り込み)を検出する操舵検出手段と、操舵手段による操舵の戻し(一般的にはステアリングホイールの切り戻し)を検出する操舵戻し検出手段とが設けられていることが好ましい。
以下、本発明の実施例について図1〜図3を参照しつつ具体的に説明する。図1に示すように、パワーステアリング装置は、車両を操舵可能な操舵手段としてのステアリングホイールによる操舵を補助するアシスト力を発生させるアシスト力発生機1と、アシスト力発生機1を作動させる作動流体としての油をアシスト力発生機1に供給する作動流体供給手段4とを備えている。
作動流体供給手段4は、油を移動させる搬送源としてのポンプ40と、ポンプ40とアシスト力発生機1との間に設けられポンプ40からアシスト力発生機1に供給される油の流量を制御する作動流体制御手段としての制御弁41と備えている。制御弁41は、作動室42および可変オリフィス43をもつボディ44と、ボディ44の作動室42のスプール室42aに移動可能な嵌合されたスプール45と、可変オリフィス43に向けてスプール45を付勢する付勢手段としてのバネ46と、可変オリフィス43に対向する弁部47をもつ可動部48と、可動部48を移動させる駆動部としてのソレノイド49とを備えている。スプール45の後端側の油を可変オリフィス43側に戻すとともに、可変オリフィス43で発生した差圧を導入するリターン通路44mが設けられている。
操舵角検出手段としての操舵角センサ51はステアリングホイールの操舵角信号θを直接的または間接的に検出する。車速検出手段としての車速センサ52は車両の車速信号Vを直接的または間接的に検出する。制御装置5には、操舵角センサ51からの操舵角信号θ、車速センサ52からの車速信号V等の信号が入力される。制御装置5は、操舵角信号θ及び車速信号V等に基づいて、ソレノイド49に励磁電流を給電し、可動部48を矢印A1,A2方向に移動させ、可変オリフィス43の開口面積を調整する。従って可変オリフィス43は開口面積が可変な開口として機能する。これにより制御弁41の吐出ポート44cからアシスト力発生機1に向けて供給される油の流量Qが変化する。制御装置5は操舵角信号θによる単位時間あたりの操舵角の絶対値の変化に基づいて、ステアリングホイールの操舵(切り込み、切り戻し)を検知できる。ここで、操舵角が中立位置から増加すると、切り込みと判定される。操舵角が増加から減少に反転すると、切り戻しと判定される。
アシスト力発生機1はパワーシリンダ2とステアリングバルブ3とを備えている。パワーシリンダ2は、中空室20aを有する筒体20と、中空室20aに移動可能に配置され中空室20aを第1室21と第2室22とに区画する可動体24とを備えている。可動体24は、軸長方向に移動可能なロッド25と、ロッド25に一体的に設けられたピストン26とを有する。ロッド25の両端部には図略のジョイントを介して車輪29が取り付けられている。第1室21および第2室22の差圧により、ロッド25が矢印LA方向または矢印RA方向に移動する。これが車輪29の操舵を補助するアシスト力として機能する。
ステアリングバルブ3は、パワーシリンダ2の第1室21および第2室22への流路を切り替える流路切替手段として機能するものであり、直列に繋がる第1可変絞り31及び第2可変絞り32と、直列に繋がる第3可変絞り33及び第4可変絞り34とを有する。第1可変絞り31と第3可変絞り33との間に設けられた主通路37は制御弁41の吐出ポート44cに連通する。第1可変絞り31〜第4可変絞り34の開度はステアリングホイールの操舵に連動して変化する。
第1可変絞り31と第2可変絞り32との間に設けられた第1通路35は、パワーシリンダ2の第1室21に連通する。第3可変絞り33と第4可変絞り34との間に設けられた第2通路36は、パワーシリンダ2の第2室22に連通する。第2可変絞り32と第4可変絞り34との間に設けられた排出通路38はリザーバ39に連通する。
ステアリングホイールが中立位置に存在するとき、第1可変絞り31〜第4可変絞り34の開度が同程度に維持され、制御弁41の吐出ポート44cから主通路37を介して供給された油は排出通路38からリザーバ39に供給される。ステアリングホイールが一方向に操舵されると、第1可変絞り31及び第4可変絞り34の開度が増加すると共に、第2可変絞り32及び第3可変絞り33の開度が減少する。この結果、制御弁41の吐出ポート44cから供給される油は、第1可変絞り31及び第1通路35を介して第1室21に供給されて第1室21の油圧P1が増加し、ピストン26及びロッド25が一方向(矢印RA方向)に移動する。かつ、第2室22の油は第2通路36および第4可変絞り34を経てリザーバ39に戻される。
また、ステアリングホイールが他方向に操舵されると、第2可変絞り32及び第3可変絞り33の開度が増加すると共に、第1可変絞り31及び第4可変絞り34の開度が減少する。この結果、制御弁41の吐出ポート44cから供給される油は、第3可変絞り33および第2通路36を介してパワーシリンダ2の第2室22に供給されて第2室22の油圧P2が増加し、ピストン26及びロッド25が他方向(矢印LA方向)に移動する。かつ、第1室21の油は第1通路35及び第2可変絞り32を経てリザーバ39に戻される。このように第1室21の油圧P1と第2室22の油圧P2との差圧により、ピストン26及びロッド25は移動し、ステアリングホイールの操舵に対してアシスト力が与えられる。なお、制御弁41の吐出ポート44cから吐出されない油は、ポンプ40内を循環するようにされている。
本実施例によれば、ステアリングホイールが中立位置に存在するとき(操舵角0付近)には、制御装置5は、可変オリフィス43の開口面積を一定値に維持する指令を制御弁41に出力する。即ち、制御装置5は、制御弁41の吐出ポート44cからアシスト力発生機1に供給される油の流量Qをスタンバイ流量Qs(初期状態における制御量に相当)に設定する指令を制御弁41に出力する。このようにステアリングホイールが中立位置に維持されているときには、流量Qはスタンバイ流量Qsに維持される。スタンバイ流量Qsは0よりも大きいものである。
0ではなく、スタンバイ流量Qsに維持している理由としては次のようである。即ち、アシスト力発生機1側に油をある程度の流量ぶん供給していた方が、アシスト力発生機1における焼き付きを防止する効果を期待できる。更に、車輪29に抗力が作用するときであっても、パワーシリンダ2の第1室21および第2室22内に適量の油が存在するため、車輪29のふらつきが抑制される。また、パワーシリンダ2の第1室21および第2室22内に適量の油が存在するため、アシスト流量Qaに到達するまでの応答時間が短縮され、パワーステアリング装置の応答性を高めることができる。
次に、車速が低速であるときにおいて、操舵としてステアリングホイールの切り込みを行った後に、ステアリングホイールを戻す切り戻しを連続的に行う操舵について説明する。図2の特性線X(X1〜X6)は、上記した操舵におけるステアリングホイールの操舵角の変化と、制御弁41からアシスト力発生機1に供給される単位時間当たりの油の流量との関係を示す。この場合、図2に示すように、ステアリングホイールの操舵に伴い操舵角が0からθ2に増加した後に、再び減少してθ2から0に戻る。ここで、操舵角が0であるとは、ステアリングホイールの中立位置を示す。
制御弁41の吐出ポート44cからアシスト力発生機1に向けて供給される油の流量をQとすると、図2の特性線X1に示すように、ステアリングホイールが中立位置に存在するときには、流量は、初期状態におけるスタンバイ流量Qsにとされている。そして、ステアリングホイールの切り込みの開始に伴い、図2の特性線X2に示すように、制御装置5は、制御弁41の可変オリフィス43の開口面積を急激に増加させる。即ち、制御装置5は、特性線X2に示すように、流量Qをスタンバイ流量Qsからアシスト流量Qaに勾配α1で増加させる指令を制御弁41に出力する。これにより切り込みに対するアシスト力が迅速に確保される(アシスト力作動手段に相当)。勾配α1は、アシスト力発生機1に供給される油の流量の増加速度を意味する。特性線X3に示すように、切り込み開始から切り込み終了まで(操舵角=θ2)、流量Qはアシスト流量Qaに維持されるため、切り込み開始から切り込み終了までアシスト力が良好に維持される。
上記したステアリングホイールの切り込みの終了後に切り戻しが開始されると、制御装置5は、制御弁41の可変オリフィス43の開口面積を減少させる指令を制御弁41に出力する。即ち、制御装置5は、特性線X4に示すように、流量Qをアシスト流量Qaから中間流量Qm(Qs<Qm<Qa)に勾配α2(α2<α1)で減少させる指令を制御弁41に出力する。
更に、切り戻しが進行して、操舵角θが0となりステアリングホイールが中立位置に至るまで、特性線X5に示すように、制御装置5は、流量Qを中間流量Qmに維持するように、可変オリフィス43の開口面積を小さく維持する指令を制御弁41に出力する。換言すると、操舵の終了により切り返しに至ると、アシスト力発生機1に供給される流量Qは、アシスト力作動手段によりアシスト力を発生させるアシスト流量Qaと、初期状態におけるスタンバイ流量Qsとの間の中間流量Qmに設定される(減少手段に相当する)。
更に、切り戻しが終了して、ステアリングホイールが中立位置に至ると、制御装置5は、アシスト力発生機1に供給される流量Qを、特性線X6に示すように、中間流量Qmからスタンバイ流量Qsに減少させる指令を制御弁41に出力する。
このように本実施例によれば、切り戻し(操舵の戻しに相当)に伴い、アシスト力発生機1に供給される油の流量Qをアシスト流量Qaよりも減少させる。この結果、切り返しを行うときにおいて、制御弁41の吐出ポート44cから主通路37を経てパワーシリンダ2に過剰の油が供給されることが抑制される。この結果、操舵の戻しの際に、パワーシリンダ2に繋がる主通路37等の配管系の管路背圧を低下させることができる。このため、ステアリングホイールの操舵を切り戻すとき、戻し性が低下するおそれが低減され、切り戻しの応答速度が良好に確保される。
ところで、切り戻しが行われるとき、流量Qを、中間流量Qmではなく、中間流量Qmよりも低流量であるスタンバイ流量Qsに直ちに戻すことも考えられる。しかしながらこの場合には、パワーシリンダ2内においてピストン26が移動する速度が速いとき、第1室21および第2室22のうち室容積が増加する側に空隙(真空)が発生するおそれがある。この場合、パワーシリンダ2の円滑な作動が損なわれるおそれがある。
この点本実施例によれば、ステアリングホイールが切り戻しに至ると、流量Qを、アシスト力を発生させるアシスト流量Qaよりも低いが、スタンバイ流量Qsよりも高い中間流量Qmに設定する。このため、スタンバイ流量Qsに直ちに戻す場合に比較して、パワーシリンダ2内でピストン26が矢印RA,LA方向に移動する際に、ピストン26の移動速度が速いときであっても、第1室21および第2室22のうち容積が増加する側に真空が発生するおそれが抑制され、ピストン26の作動の円滑性が確保される。
更に本実施例によれば、前述したように切り戻し時における流量変化の勾配α2は切り込み時における流量変化の勾配α1よりも小さくされている(α2<α1)。この意味においても、ピストン26の移動速度が速いときであっても、第1室21および第2室22のうち容積が増加する側に真空が発生するおそれが抑制され、ピストン26の作動の円滑性が確保される。
更に本実施例によれば、図2の仮想線X7に示すように、切り返しの途中において切り込みが再び発生したときにおいても、流量Qは、低流量のスタンバイ流量Qsではなく、スタンバイ流量Qsよりも高流量の中間流量Qmからアシスト流量Qaに増加することになる。この結果、スタンバイ流量Qsからアシスト流量Qaに増加させる場合に比較して、アシスト流量Qaに到達するまでの応答時間を短縮させることができ、パワーステアリング装置の応答性が確保される。
図3は制御装置5が実行するフローチャートの一例を示す。フローチャートはこれに限定されるものではなく、適宜変更できる。まず、初期設定(ステップS2)を行う。これにより制御弁41の吐出ポート44cからアシスト力発生機1に供給される油の流量Qはスタンバイ流量Qsに設定される。次に、操舵角信号θ、車速信号V等の各種信号を読み込む(ステップS4)。
車速が所定速度を超えており、中速・高速であるときには(ステップS6:NO)、中速・高速アシスト処理を行なう(ステップS8)。中速・高速アシスト処理では、制御弁41からアシスト力発生機1に供給する単位時間当たりの流量Qを流量Qabに設定する。流量Qabはアシスト流量Qaよりも少ないものであり(Qab<Qa)、中速・高速においてステアリングホイールによる操舵をアシストしつつも、操舵が軽くなることが抑制される。
車速が一定の速度以下の低速であるときには(ステップS6:YES)、操舵角信号θ等に基づいて、操舵である切り込みが行われているか判定する(ステップS10)。例えば、単位時間当たりの操舵角の絶対値の変化が正であれば、切り込みが行われていると判定される。従って、ステップS10は、操舵手段による操舵を検出する操舵検出手段として機能する。切り込みが行われていると判定されるときには(ステップS10:YES)、運転者によるステアリングホイールの操舵を補助すべく、流量Qをアシスト流量Qaまで増加させ、アシスト力を発生させる(ステップS12)。従ってステップS10、S12はアシスト力作動手段に相当する。
次に、操舵角信号θ等の各種信号を読み込み、操舵角信号θ等に基づいて切り込みが終了して切り戻しに至っているか否か判定する(ステップS14,S16)。例えば、単位時間当たりの操舵角の絶対値の変化が負であれば、切り込みが終了して、切り戻しが行われていると判定される。従って、ステップS16は、操舵手段による操舵の戻しを検出する操舵戻し検出手段として機能する。切り戻しが行われていると(ステップS16:YES)、流量Qをアシスト流量Qaから中間流量Qmに減少させる(ステップS18)。従ってステップS16,S18は減少手段に相当する。
そして、操舵角信号θ等の各種信号を読み込み、操舵角信号θ等に基づいて、再び、切り込みが行われているか否か判定する(ステップS20,S22)。切り込みが行われていれば(ステップS22:YES)、ステップS12に戻る。切り込みが行われていなければ(ステップS22:NO)、ステアリングホイールが中立位置に戻っており、切り戻しが終了しているか否かを判定する(ステップS24)。ここで、単位時間当たりの操舵角が0プラスマイナス所定値以内であれば、ステアリングホイールが中立位置に存在しており、切り戻しが終了していると判定される。切り戻しが終了していれば(ステップS24:YES)、流量Qを中間流量Qmからスタンバイ流量Qsに減少させ(ステップS24)、ステップS4に戻る。切り戻しが終了していなければ(ステップS24:NO)、読み込みを継続する(ステップS20)。なお、ステップS10は切り込み開始判定手段として機能する。ステップS16は切り戻し開始判定手段に相当する。ステップS24は切り戻し終了判定手段に相当する。
(他の実施例)
上記した実施例は、切り込みの終了を判定した直後に流量Qを中間流量Qmに設定しているが、切り込みの終了を判定してから所定時間経過した後に流量Qを中間流量Qmに設定しても良い。その他、本発明は上記し且つ図面に示す実施例のみに限定されるものではなく、必要に応じて適宜変更できるものである。
パワーステアリング装置を模式的に示す構成図である。 ステアリングホイールの操舵角の変化を示すとともに、制御弁の吐出ポートから吐出される油の流量の変化を示すグラフである。 制御装置が実行する一例に係るフローチャートである。 従来技術に係り、ステアリングホイールの操舵角の変化を示すとともに、制御弁の吐出ポートから吐出される油の流量の変化を示すグラフである。
符号の説明
1はアシスト力発生機、2はパワーシリンダ、20aは中空室、21は第1室、22は第2室、24は可動体、26はピストン、3はステアリングバルブ、4は作動流体供給手段、40はポンプ(搬送源)、41は制御弁(流量制御手段)、5は制御装置、51は操舵角センサ、52は車速センサを示す。

Claims (5)

  1. ステアリングホイールの切り込みに対するアシスト力を作動流体の流体圧により発生させるアシスト力発生機と、
    前記アシスト力発生機を作動させる作動流体を前記アシスト力発生機に供給する作動流体供給手段とを具備するパワーステアリング装置において、
    前記ステアリングホイールの切り込みが行われるとき、前記作動流体供給手段から前記アシスト力発生機に供給される作動流体に基づいてアシスト力を前記アシスト力発生機に発生させるアシスト力作動手段と、
    前記ステアリングホイールの切り戻しに伴い、前記アシスト力発生機に供給される作動流体の流量を、前記ステアリングホイールの切り込みが行われるときの流量よりも減少させる減少手段とを具備し、
    前記減少手段は、前記アシスト力発生機に供給する作動流体の流量を、前記ステアリングホイールの切り込みが行われるときの作動流体の流量とアシスト力を発生させる前の初期状態における作動流体の流量との間の中間値に減少させ、前記ステアリングホイールが中立位置となるまで、前記アシスト力発生機に供給する作動流体の流量を前記中間値に維持することを特徴とするパワーステアリング装置。
  2. 請求項1において、前記アシスト力発生機は、中空室と前記中空室を第1室と第2室とに区画する可動体とを有し、前記第1室および前記第2室の差圧によりアシスト力を発生させることを特徴とするパワーステアリング装置。
  3. 請求項1又は2において、前記作動流体供給手段は、作動流体を移動させる搬送源と、前記搬送源と前記アシスト力発生機との間に設けられ前記搬送源から前記アシスト力発生機に供給される作動流体の流量を制御する流量制御手段とを備えていることを特徴とするパワーステアリング装置。
  4. 請求項1〜請求項のうちのいずれか一項において、車速を検出する車速検出手段を具備しており、前記作動流体供給手段は、前記車速検出手段で検出した車速が所定値以下のとき、前記アシスト力発生機に供給される作動流体の流量を増加させ、且つ、前記車速検出手段で検出した車速が所定値を越えるとき、前記アシスト力発生機に供給される作動流体の流量を、車速が所定値以下のときの流量よりも減少させることを特徴とするパワーステアリング装置。
  5. 請求項1〜請求項のうちのいずれか一項において、前記ステアリングホイールの切り込みを検出する操舵検出手段と、前記ステアリングホイールの切り戻しを検出する操舵戻し検出手段とが設けられていることを特徴とするパワーステアリング装置。
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