JP4566040B2 - パワーステアリング装置 - Google Patents

パワーステアリング装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4566040B2
JP4566040B2 JP2005081207A JP2005081207A JP4566040B2 JP 4566040 B2 JP4566040 B2 JP 4566040B2 JP 2005081207 A JP2005081207 A JP 2005081207A JP 2005081207 A JP2005081207 A JP 2005081207A JP 4566040 B2 JP4566040 B2 JP 4566040B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
speed
steering
current command
command value
vehicle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005081207A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006264364A (ja
Inventor
昇 清水
恒文 有田
英泰 井平
直人 島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KYB Corp
Original Assignee
KYB Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by KYB Corp filed Critical KYB Corp
Priority to JP2005081207A priority Critical patent/JP4566040B2/ja
Publication of JP2006264364A publication Critical patent/JP2006264364A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4566040B2 publication Critical patent/JP4566040B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Power Steering Mechanism (AREA)
  • Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)

Description

この発明は、パワーシリンダ側に導く流量を制御する流量制御弁を備えたパワーステアリング装置に関する。
この種の装置として、特許文献1に記載されたものが従来から知られているが、この従来の装置を示したのが、図6および図7である。そこで、まず、図6に基づいて、パワーステアリング装置全体の構成を説明する。
本体Bには、流量制御弁Vのスプール1とともにポンプPも一体的に組み込んでいる。
上記スプール1は、その一端を一方のパイロット室2に臨ませ、他端を他方のパイロット室3に臨ませている。上記一方のパイロット室2は、ポンプポート4を介してポンプPに常時連通している。また、他方のパイロット室3にはスプリング5を介在させている。このようにした両パイロット室2,3は、ソレノイドSOLの励磁電流Iに応じて開度を制御する可変オリフィスaを介して、たがいに連通している。
すなわち、一方のパイロット室2は、流路6→可変オリフィスa→流路7を経由してパワーシリンダ8を制御するステアリングバルブ9の流入側に連通している。また、他方のパイロット室3は、流路10および流路7を介してステアリングバルブ9の流入側に連通している。
したがって、上記両パイロット室2,3は、可変オリフィスaを介して連通することになり、可変オリフィスaの上流側の圧力が一方のパイロット室に作用し、下流側の圧力が他方のパイロット室3に作用することになる。
そして、スプール1は、一方のパイロット室2の作用力と、他方のパイロット室3の作用力とがバランスした位置を保つが、そのバランス位置において、前記ポンプポート4とタンクポート11との開度が決められる。
今、エンジン等からなるポンプ駆動源12が停止していると、ポンプポート4に圧油が供給されない。ポンプポート4に圧油が供給されなければ、両パイロット室2,3には圧力が発生しないので、スプール1はスプリング5の作用で図示のノーマル位置を保つ。
上記の状態からポンプPが駆動して、ポンプポート4に圧油が供給されると、可変オリフィスaに流れができるので、そこに圧力損失が発生する。この圧力損失の作用で、両パイロット室2,3に圧力差が発生し、この圧力差に応じてスプール1がスプリング5に抗して移動し、上記バランス位置を保つ。
このようにスプール1がスプリング5に抗して移動することによって、タンクポート11の開度を大きくするが、このときのタンクポート11の開度に応じて、ステアリングバルブ9側に導かれる制御流量QPと、タンクTあるいはポンプPに還流される戻り流量QTの分配比が決まる。言い換えれば、タンクポート11の開度に応じて制御流量QPが決まることになる。
上記のように制御流量QPが、スプール1の移動位置で決まるタンクポート11の開度に応じて制御されるということは、結局は、可変オリフィスaの開度に応じて制御流量QPが決まることになる。なぜなら、スプール1の移動位置は、両パイロット室2,3の圧力差で決まるとともに、この圧力差を決めているのが可変オリフィスaの開度だからである。
したがって、車速や操舵状況に応じて、制御流量QPを制御するためには、可変オリフィスaの開度、すなわちソレノイドSOLの励磁電流を制御すればよいことになる。
なぜなら、可変オリフィスaは、ソレノイドSOLが非励磁状態のときにその開度を最少に保ち、励磁電流を大きくしていくにしたがってその開度を大きくするからである。
なお、前記ステアリングバルブ9は、図示していないステアリングホィールの入力トルク(操舵トルク)に応じて、パワーシリンダ8への供給流量を制御するものである。例えば、操舵トルクが大きければ、パワーシリンダ8への供給量を大きくし、操舵トルクが小さければそれに応じて供給流量も少なくするようにしている。この操舵トルクとステアリングバルブ9の切り換え量は、図示していないトーションバーなどのねじれ反力によって決まることになる。
上記のように操舵トルクが大きいときに、ステアリングバルブ9の切り換え量を大きくすれば、その分、パワーシリンダ8によるアシスト力が大きくなる。反対に、ステアリングバルブ9の切り換え量を小さくすれば、上記アシスト力は小さくなる。
そして、操舵トルクによって決まるパワーシリンダ8の必要(要求)流量QMと、流量制御弁Vで決められる制御流量QPとを、いつも等しくすれば、ポンプP側のエネルギー損失を低く抑えることができる。なぜなら、ポンプP側のエネルギーロスは、制御流量QPとパワーシリンダ8の要求流量QMとの差によって発生するからである。
上記のように制御流量QPを、パワーシリンダ8の要求流量QMにできるだけ近づけるために、可変オリフィスaの開度を制御するのが、ソレノイドSOLに対する励磁電流であり、この励磁電流を制御するのが、コントローラCである。
このコントローラCには、操舵角センサー16と車速センサー17とを接続し、これら両センサーの出力信号に基づいて、ソレノイドSOLの励磁電流を制御するようにしている。
なお、図中符号18はスプール1の先端に形成したスリットで、スプール1が図示の位置にあるときにも、一方のパイロット室2が、このスリット18を介して、流路7に常時連通するようにしている。言い換えると、スプール1が図示の状態にあって、流路6を閉じているようなときにも、ポンプPの吐出油が、このスリット18を介して、ステアリングバルブ9側に供給されるようにしている。
このように微少流量であるが、ステアリングバルブ9側に圧油を供給するようにしたのは、装置全体の焼き付きの防止、キックバック等の外乱の防止、および応答性の確保を目的にしているからである。ただし、これらの目的は、後で説明するスタンバイ流量QSを確保することでも達成できるので、詳細な説明は後に譲ることにする。
また、符号19は、コントローラCとソレノイドSOLとの間に接続したドライバーである。
上記コントローラCの制御システムは、図7に示すとおりである。すなわち、コントローラCには、操舵角センサー16からの操舵角信号と車速センサー17からの車速信号とが入力する。そして、コントローラCは、操舵角信号から操舵角θと操舵角速度ωとを演算する。そして、これら操舵角θおよび操舵角速度ωに基づいて、上記要求流量QMを推定するようにしている。
図7における操舵角θとソレノイド電流指令値I1とは、その操舵角θと制御流量QPとの関係がリニアな特性になる理論値を基にして決めている。また、操舵角速度ωとソレノイド電流指令値I2との関係も、操舵角速度ωと制御流量QPとがリニアな特性になる理論値を基にして決めている。
ただし、操舵角θおよび操舵角速度ωが、ある設定値以上にならなければ、上記指令値I1およびI2のいずれもゼロを出力するようにしている。つまり、ステアリングホィールが中立あるいはその近傍にある時には、上記指令値I1もI2もゼロになるようにしている。
そして、これら操舵角θに対するソレノイド電流指令値I1、および操舵角速度ωに対するソレノイド電流指令値I2は、テーブル値としてコントローラCにあらかじめ記憶させている。
また、コントローラCは、車速センサー17の出力信号に基づいて、操舵角用電流指令値I3と操舵角速度用電流指令値I4とを出力するようにしているが、これら操舵角用電流指令値I3および操舵角速度用電流指令値I4は、テーブル値としてコントローラCにあらかじめ記憶されている。
そして、操舵角用電流指令値I3は、低速域で1を出力し、最高速域で例えば0.6を出力するようにしている。また、操舵角速度用電流指令値I4は、低速域で1を出力し、最高速域で例えば0.8を出力するようにしている。
つまり、操舵角用電流指令値I3は、1から0.6の範囲で制御する一方、操舵角速度用電流指令値I4は、1から0.8の範囲で制御するようにしている。したがって、低速域から最高速域でのゲインは、操舵角用電流指令値I3の方が、大きくなるようにしている。
そして、上記操舵角θによるソレノイド電流指令値I1には、車速信号Vに応じた操舵角用電流指令値I3を掛け合わせる。したがって、車速信号Vが高速になればなるほど、その乗算結果である出力値すなわち操舵角系の電流指令値I5は小さくなる。しかも、操舵角用電流指令値I3のゲインを、操舵角速度用電流指令値I4のゲインよりも大きくしているので、高速になればなるほど、その減少率が大きくなる。
一方、操舵角速度ωによるソレノイド電流指令値I2には、車速に応じた操舵角速度用電流指令値I4を限界値として、操舵角速度系の電流指令値I6を出力させるようにしている。この電流指令値I6も、車速に応じて減少させるようにしているが、そのゲインを、操舵角用電流指令値I3のゲインよりも小さくしているので、電流指令値I6の減少率は、電流指令値I5の場合よりも小さい。
上記のように出力された操舵角系の電流指令値I5と、操舵角速度系の電流指令値I6との大小を比較し、大きい方の電流指令値I5あるいはI6を採用するようにしている。
このように、いずれか大きな方を採用するようにしたのは、次の理由からである。すなわち、高速走行時には、ステアリングを急操作することはまずないので、ステアリング操作した場合に、操舵角速度系の電流指令値I6が小さくて、操舵角系の電流指令値I5の方が大きくなるのが通常である。
したがって、高速走行時には、操舵角を基準にしながら、大きい方の電流指令値I5を採用し、ステアリング操作の安全性・安定性を高めるようにしている。また、このようにすることによって、走行速度が速くなればなるほど、制御流量QPを少なくする比率が高まり、エネルギーロスもより少なくできる。
一方、低速走行時には、ステアリングを急操作することが多くなる。そのために、多くの場合に操舵角速度の方が大きくなる。このように操舵角速度が大きい場合には、応答性が重視される。
したがって、低速走行時には、操舵角速度を基準にしながら、その操舵角速度系の電流指令値I6を採用し、ステアリング操作の操作性すなわち応答性を高めるようにしている。このようにすることによって、走行速度がある程度速くなっても、ステアリングを急操作したときに、制御流量QPを十分に確保し、応答性を優先させることができる。
なお、車両の走行速度が一定でも、操舵角系の電流指令値I5が大きくなったり、操舵角速度系の電流指令値I6が大きくなったりすることがある。例えば、ステアリングをある角度操舵して、その操舵角θの位置で、ステアリングを保舵している時には、操舵角速度ωはゼロになってしまう。この場合には、車速が同じにもかかわらず、最初、操舵角速度系の電流指令値I6が大きく、保舵に入ってから操舵角系の電流指令値I5の方が大きくなる。
ただ、この従来の装置では、電流指令値I5とI6の大きい方の値を選択しているので、どのような走行条件でも、いずれかの電流指令値が出力されることになる。
もし、上記のような保舵時に、電流指令値I5とI6のいずれもが出力されなければ、制御流量QPを確保できなくなる。制御流量QPを確保できなければ、保舵時には、車両のセルフアライニングトルクによる抗力に負けて、パワーシリンダ8が動いてしまう。このようにパワーシリンダ8がその位置を保てずに動いてしまえば、それこそ保舵そのものが不可能になる。
しかし、上記のように、電流指令値I5とI6のいずれかを用いるようにしているので、ステアリング操作中に、両方ともゼロになることはない。言い換えれば、保舵時であっても操舵角θが保たれているので、ソレノイド電流指令値I1を確保できる。したがって、この電流指令値I1で保舵に必要なパワーを維持できることになる。
一方で、高速走行時でも、ステアリングを急操作することがある。この時には、操舵角速度系の電流指令値I6が大きくなるので、その電流指令値I6が選択される。ただし、この電流指令値I6は、操舵角速度用電流指令値I4の限界値の範囲内に制御された値になるので、安全性は十分に確保される。
また、上記のようにして選択された電流指令値I5あるいはI6には、スタンバイ用電流指令値I7を加算する。
このスタンバイ用電流指令I7は、常に、所定の電流が可変オリフィスaのソレノイドSOLに供給されるようにするためのものである。このようにスタンバイ用電流指令値I7が供給された可変オリフィスaは、操舵角θ、操舵角速度ωおよび車速を基にしたソレノイド電流指令値が、たとえゼロだったとしても、その開度を一定に保つとともに、一定のスタンバイ流量QSを確保する。
次に、上記従来装置の作用を説明する。
今、車両の走行中には、操舵角によるソレノイド電流指令値I1と操舵角用電流指令値I3との乗算値である操舵角系の電流指令値I5が出力される。これとともに、操舵角速度によるソレノイド電流指令値I2が、操舵角速度用電流指令値I4を限界値として、操舵角速度系の電流指令値I6が出力される。
そして、操舵角系の電流指令値I5と操舵角速度系の電流指令値I6との大小が判定されるとともに、その大きい方の指令値I5あるいはI6に、スタンバイ用電流指令値I7が加算され、そのときのソレノイド励磁電流Iが決められる。
このソレノイド励磁電流Iは、車両の高速走行時には、主に操舵角系の電流指令値I5が基準となり、車両の低速走行時には、主に操舵角速度系の電流指令値I6が基準となる。
ただし、低速走行時であっても、その保舵時には、操舵角系の電流指令値I5を基準にソレノイドの励磁電流Iが決められる。
また、高速走行時であっても、ステアリングを急操作したときには、操舵角速度系の電流指令値I6を基準にソレノイドの励磁電流Iが決められる。
特開2001−260917号公報
上記のようにした従来の装置は、車速が決まれば、そのときの車速に応じてアシスト力がすべて決まってしまう。例えば、80Km/h以上で走行する高速道路で、一定時間以上走行した後に、インターチェンジやサービスエリアに入って車速が急に落とされた場合には、その急に遅くなった速度に応じて、アシスト力が決められてしまうので、ドライバーの操舵感に違和感を与えることがあった。言い換えると、高速走行中から、上記のように急に速度を落としたときには、ハンドル操作が実際以上に軽く感じることがある。しかし、ドライバーとしては、操舵感覚に連続性が保たれた方が、スムーズな運転が可能になるが、上記従来の装置では、操舵感覚の連続性が保たれないことがあるという問題があった。
この発明の目的は、高速道路で一定時間以上高速走行した後に、速度が急に落とされた場合にも、操舵感覚に連続性が保てる装置を提供することである。
この発明は、次の装置を前提にするものである。すなわち、本体にスプールを組み込み、このスプールの一端を、ポンプポートに常時連通する一方のパイロット室に臨ませ、スプールの他端を、スプリングを介在させた他方のパイロット室に臨ませ、上記一方のパイロット室の下流側にオリフィスを設け、このオリフィスを介してパワーシリンダを制御するステアリングバルブに圧油を導く一方、上記オリフィスの上流側の圧力を上記一方のパイロット室のパイロット圧とし、下流側の圧力を上記他方のパイロット室のパイロット圧とし、両パイロット室の圧力バランスでスプールの移動位置を制御するとともに、その移動位置に応じて、ポンプの吐出量を上記ステアリングバルブ側に導く制御流量QPと、タンクまたはポンプに還流させる戻り流量QTとに分配する構成にし、上記オリフィスは、ソレノイドの励磁電流Iに応じて開度を制御する可変オリフィスとするとともに、この可変オリフィスのソレノイドの励磁電流Iを制御するコントローラを設け、かつ、このコントローラには操舵角センサーを接続し、この操舵角センサーからの操舵角に応じた操舵角θと操舵角速度ωとを演算または記憶する一方、コントローラは、これら操舵角θに応じたソレノイド電流指令値I1および操舵角速度ωに応じたソレノイド電流指令値I2を記憶または演算し、これら電流指令値I1およびI2に基づいて可変オリフィスのソレノイドの励磁電流Iを制御する構成にしたパワーステアリング装置を前提にする。
上記の装置を前提にしつつ、第1の発明は、上記コントローラが、設定速度以上での走行か否かを判定する機能と、その設定速度以上の走行状態の時間をカウントする機能と、設定速度以上の走行状態が設定時間以上継続したか否かを判定する機能と、設定速度以上でかつ設定時間以上継続的に走行した後に、その走行速度が設定値以上減速されたか否かを判定する機能と、設定値を超えて減速されたとき、パワーシリンダのアシスト力が小から大に復帰する復帰の割合を、上記設定値を超える前の走行速度における通常制御特性による復帰の割合よりも小さくするためにソレノイド電流指令値Iを制御する機能と、を備えた点に特徴を有する。
第2の発明は、上記コントローラが、車速と、車速に関連した電流指令値との関数である車速信号制御特性を、通常制御特性と低ゲイン制御特性との少なくとも2種類を記憶し、設定速度以上でかつ設定時間以上継続的に走行したか否かを判定し、設定速度以上でかつ設定時間以上継続的に走行した後に、その走行速度が設定値以上減速されたとき、車速信号を低ゲイン制御特性に基づいて出力し、設定速度以下、あるいは設定速度以上であっても設定時間以内での走行であるか、または設定時間以上の継続走行であっても、その後の減速の値が上記設定速度以下の場合には、車速信号を通常制御特性に基づいて出力する点に特徴を有する。
第3の発明は、コントローラが、通常制御系と、パワーシリンダのアシスト力が小から大に復帰する復帰の割合を小さくする特殊制御系とを備え、設定速度以上でかつ設定時間以上継続的に走行したか否かを判定し、設定速度以上でかつ設定時間以上継続的に走行した後に、その走行速度が設定値以上減速されたとき特殊制御系を選択し、設定速度以下、あるいは設定速度以上であっても設定時間以内での走行であるか、または設定時間以上の継続走行であっても、その後の減速の値が上記設定速度以下の場合には、通常制御系を選択する構成にした点に特徴を有する。
第1〜3の発明によれば、高速道路で一定時間以上高速走行した後に、インターチェンジやサービスエリアに入って車速が急に落とされた場合にも、ハンドル操作が実際以上に軽く感じられるようなことがなくなる。言い換えると、高速道路で一定時間以上高速走行した後に、速度が急に落とされた場合にも、操舵感覚に連続性が保てることになる。
図1は第1実施形態を示したものであるが、この第1実施形態において、その全体構造は、図6に示した従来の装置を全く同様である。したがって、図6に示した全体構造に関する詳細な説明を省略するとともに、以下の説明において、図6に関する説明およびそこに用いた符号等をすべて援用する。
また、この第1実施形態は、図1からも明らかなように、電流指令値I3およびI4を演算するための車速信号Vを特定する方法が従来と異なるところで、その他は、すべて従来と同様である。ただし、以下には、従来と重複する部分も含めて図1の各構成要素を詳しく説明する。
この第1実施形態におけるコントローラCの制御システムは、図1に示すとおりである。すなわち、コントローラCには、操舵角センサー16からの操舵角信号と車速センサー17からの車速信号とが入力する。そして、コントローラCは、操舵角信号から操舵角θと操舵角速度ωとを演算する。そして、これら操舵角θおよび操舵角速度ωに基づいて、上記要求流量QMを推定するようにしている。
図1における操舵角θとソレノイド電流指令値I1とは、その操舵角θと制御流量QPとの関係がリニアな特性になる理論値を基にして決めている。また、操舵角速度ωとソレノイド電流指令値I2との関係も、操舵角速度ωと制御流量QPとがリニアな特性になる理論値を基にして決めている。
ただし、操舵角θおよび操舵角速度ωが、ある設定値以上にならなければ、上記指令値I1およびI2のいずれもゼロを出力するようにしている。つまり、ステアリングホィールが中立あるいはその近傍にある時には、上記指令値I1もI2もゼロになるようにしている。
そして、これら操舵角θに対するソレノイド電流指令値I1、および操舵角速度ωに対するソレノイド電流指令値I2は、テーブル値としてコントローラCにあらかじめ記憶させている。ただし、この発明においては、上記電流指令値I1およびI2を、コントローラCがその都度演算するようにしてもよい。
また、コントローラCは、車速センサー17の出力信号に基づいて、操舵角用電流指令値I3と操舵角速度用電流指令値I4とを出力するようにしているが、これら操舵角用電流指令値I3および操舵角速度用電流指令値I4は、テーブル値としてコントローラCにあらかじめ記憶されている。
そして、操舵角用電流指令値I3は、低速域で1を出力し、最高速域で例えば0.6を出力するようにしている。また、操舵角速度用電流指令値I4は、低速域で1を出力し、最高速域で例えば0.8を出力するようにしている。
つまり、操舵角用電流指令値I3は、1から0.6の範囲で制御する一方、操舵角速度用電流指令値I4は、1から0.8の範囲で制御するようにしている。したがって、低速域から最高速域でのゲインは、操舵角用電流指令値I3の方が、大きくなるようにしている。
そして、上記操舵角θによるソレノイド電流指令値I1には、車速信号Vに応じた操舵角用電流指令値I3を掛け合わせる。したがって、車速信号Vが高速になればなるほど、その乗算結果である出力値すなわち操舵角系の電流指令値I5は小さくなる。しかも、操舵角用電流指令値I3のゲインを、操舵角速度用電流指令値I4のゲインよりも大きくしているので、高速になればなるほど、その減少率が大きくなる。
一方、操舵角速度ωによるソレノイド電流指令値I2には、車速に応じた操舵角速度用電流指令値I4を限界値として、操舵角速度系の電流指令値I6を出力させるようにしている。この電流指令値I6も、車速に応じて減少させるようにしているが、そのゲインを、操舵角用電流指令値I3のゲインよりも小さくしているので、電流指令値I6の減少率は、電流指令値I5の場合よりも小さい。
そして、上記のように電流指令値I3およびI4を特定するための車速信号Vを特定するロジックを次に説明するが、この第1実施形態において、車速信号Vを特定するロジックが、従来と相違する。
そこで、先ず、従来と相違するコントローラの構造を説明する。すなわち、コントローラCは、図1に示す演算部から車速信号を出力する構成にしている。
上記演算部は、高速走行を特定するための設定速度をあらかじめ記憶しているが、その設定速度は、高速道路の走行を前提にして、この第1実施形態では、一例として80km/hに設定している。このようにした演算部は、現在の車速が80km/h以上であるか否かを判定する機能と、80km/h以上で走行しているとき、その走行時間をカウントする機能とを備えている。
さらに、上記演算部は、上記80km/h以上で走行がどのくらい継続したかを判定するための設定時間を記憶しているが、この第1実施形態ではその設定時間を10分に定めている。この10分という時間は、例えば、高速道路を10分以上継続的に走行すると、ドライバーの速度感が鈍くなるであろうことを想定したものである。また、このようにした演算部は、図2のグラフに示す2種類の制御特性を記憶している。
上記図2のグラフは、車速と、車速に関連した電流指令値との関数である車速信号特性を示したもので、通常制御特性Aと低ゲイン制御特性Bとの2種類を特定するものである。すなわち、この図2において、実際の車速を、一例として40km/h以下と、80km/h以上とに分け、40km/h以下のときには一定にした高い電流指令値が出力されるような車速信号Vが出力され、80km/h以上のときには一定にした低い電流指令値が出力されるような車速信号Vが出力されるようにしている。そして、上記40km/h〜80km/hまでの間を、通常制御特性Aと低ゲイン制御特性Bとに分けている。なお、80km/hから40km/hの間で、低ゲイン制御特性Bによって制御されていても、40km/hに達した時点で、図2の特性線Cで示すように、一定の高い電流指令値が得られる車速信号Vが出力されるようにしている。
また、上記演算部は、当該車両が設定速度である80km/h以上の走行を設定時間である10分以上継続して走行したか否かを判定できる構成にしている。さらに、この演算部は、設定速度以上でかつ設定時間以上継続的に走行した後に、その走行速度が減速されたとき、その減速速度が設定速度以上になっているかどうかを判定するが、そのために減速設定値をあらかじめ記憶している。そして、この第1実施形態では、上記減速設定値を、一例として40km/hに設定している。このように減速設定値を40km/hと大きくしたのは、40km/hも減速されたときには、その速度差が大きすぎて、その速度差に運転感覚が付いてこられないと考えたからである。したがって、上記減速設定値は、速度差に運転感覚が付いてこられない値という設定であれば、具体的な数値は問題にならない。
上記のようにした演算部は、通常制御特性Aを選択したときに、その制御特性に見合った車速信号Vを出力し、低ゲイン制御特性Bを選択したときに、その制御特性に見合った車速信号Vを出力する。そして、この車速信号Vに応じて、前記した電流指令値I3あるいはI4が特定されることになる。
次に、この第1実施形態の作用を、図3に示したフローチャートに基づいて、演算部を含めたコントローラCの機能を説明する。なお、当該車両の通常の走行においては、80km/h以上で10分以上走行していて、急に40km/hも減速されるのは希なことなので、上記図3に示したフローチャートにおいて、通常走行時である通常制御特性Aが選択されている段階をステップS1としてそこからスタートする。このように通常制御特性Aが選択されている状態では、車速信号Vは、通常制御特性Aに基づいて出力される。
コントローラCは、上記のように通常制御特性Aを選択している状態で、車速が設定速度である80km/h以上であるか否かを常にチェックし、80km/h以上にならない限り、通常制御特性Aに基づいた制御を継続することになる(ステップS2)。そして、上記車速が80km/hを超えると、その車速が、設定時間である10分以上継続したか否かを判定する。
80km/h以上の走行が、10分以上継続していなければ、車速信号Vは、再び通常制御特性Aに基づいて出力される。しかし、80km/h以上の走行が10分以上継続したときには、ステップS4に移行して、上記80km/h以上の走行から40km/h以上減速されたか否かチェックする。40km/hの減速がなければ、再びステップS3に移行して80km/h以上の走行が10分以上継続したか否かがチェックされる。上記ステップS4で40km/h以上の減速があったと判定されたときには、ステップS5に移行して低ゲイン制御特性Bが選択されるとともに、車速が40km/h以下に達したか否かをチェックし(ステップS6)、車速が40km/h以下であれば、図に示す復帰特性線Cに沿って通常制御特性Aに復帰する。
しかし、車速が40km/h以下に達しなければ、ステップS5に復帰して、低ゲイン制御特性Bに基づく車速信号Vが出力される。そして、上記低ゲイン制御特性Bにおいて、図2からも明らかなように、そのときの車速信号Vは、実際の車速が同じでも、通常制御特性Aの場合よりも小さくなる。このようにしてコントローラCが車速信号Vを特定すると、この車速信号Vに基づいて、電流指令値I3およびI4が演算される。
そして、上記のようにして演算された車速信号Vに基づいて、コントローラCは、電流指令値I3およびI4を演算するが、前記したように上記操舵角θによるソレノイド電流指令値I1には、車速信号Vに応じた操舵角用電流指令値I3を掛け合わせて電流指令値I5を出力し、操舵角速度ωによるソレノイド電流指令値I2には、車速に応じた操舵角速度用電流指令値I4を限界値として、操舵角速度系の電流指令値I6を出力する。
上記のように出力された操舵角系の電流指令値I5と、操舵角速度系の電流指令値I6との大小を比較し、その大きな電流指令値I5あるいはI6を採用するようにしている。このように、いずれか大きな方を採用するようにしているが、その理由は前記したとおりである。
また、上記のようにして選択された電流指令値I5あるいはI6には、スタンバイ用電流指令値I7を加算する。
このスタンバイ用電流指令I7は、常に、所定の電流が可変オリフィスaのソレノイドSOLに供給されるようにするためのものである。このようにスタンバイ用電流指令値I7が供給された可変オリフィスaは、操舵角θ、操舵角速度ωおよび車速を基にしたソレノイド電流指令値が、たとえゼロだったとしても、その開度を一定に保つとともに、一定のスタンバイ流量QSを確保する。
次に、上記第1実施形態の作用を説明する。
今、車両の走行中に、コントローラCは、車速センサー17から入力した車速を検出するとともに、図3に示したフローチャートに基づいて、制御特性を特定する。すなわち、高速道路などを80km/h以上で10分以上継続的に走行したか否かを判定する。そして、80km/h以上の高速走行を10分以上継続させた後に、例えば、高速道路から、インターチェンジの料金所までの間で、大きく減速したときには、次のような問題が発生する。
上記のように高速走行時には、当該パワーステアリング装置のアシスト力を小さくし、ハンドルの操舵感を重くする。このように操舵感が重い状態で継続運転した後に、上記のような急激な減速があったからといって、実際の車速にあわせて上記アシスト力を制御すると、操舵感覚の連続性が断たれることになる。
そこで、この第1実施形態では、80km/h以上で10分以上継続的に走行した後に、設定速度である40km/h以上減速されたときには、アシスト力を急激に大きくしないようにしている。すなわち、この場合には、車速信号Vを前記した低ゲイン制御特性Bに基づいて車速信号Vを出力するようにしている。このように低ゲイン制御特性Bに基づいて車速信号Vを出力すれば、実際の車速は同じでも、車速信号Vは、通常制御特性Aの場合よりも小さくなる。
ただし、80km/h以上で走行していても、それが設定時間である10分以上継続されていなければ、たとえ大きく減速したとしても、操舵感覚にそれほどのずれが生じないであろうことを前提にして、コントローラCは、通常制御特性Aに基づいて車速信号Vを出力する。したがって、この場合の車速信号Vは、低ゲイン制御特性Bよりも大きくなる。いずれにしても、この第1実施形態では、継続的な高速走行があった後に、急減速があったときには、急減速が無かった場合に比べて車速信号Vを小さくするようにしている。
そして、コントローラCは、上記した車速信号Vに応じて電流指令値I3およびI4を演算する。また、コントローラCは、操舵角によるソレノイド電流指令値I1と操舵角用電流指令値I3との乗算値である操舵角系の電流指令値I5を出力するとともに、操舵角速度によるソレノイド電流指令値I2が、速舵角速度用電流指令値I4を限界値とした操舵角速度系の電流指令値I6を出力する。
そして、操舵角系の電流指令値I5と操舵角速度系の電流指令値I6との大小が判定されるとともに、その大きい方の指令値I5あるいはI6に、スタンバイ用電流指令値I7が加算され、そのときのソレノイド励磁電流Iが決められる。
このソレノイド励磁電流Iは、車両の高速走行時には、主に操舵角系の電流指令値I5が基準となり、車両の低速走行時には、主に操舵角速度系の電流指令値I6が基準となる。
ただし、低速走行時であっても、その保舵時には、操舵角系の電流指令値I5を基準にソレノイドの励磁電流Iが決められる。
また、高速走行時であっても、ステアリングを急操作したときには、操舵角速度系の電流指令値I6を基準にソレノイドの励磁電流Iが決められる。
上記のようにした第1実施形態によれば、継続的な高速走行の後に、大きく減速されたときには、車速信号Vが演算する前の車速より大きくなるよう、演算部が補正して出力するので、その車速信号に基づいて出力される電流指令値I3およびI4が小さくなる。このように電流指令値I3およびI4が小さくなれば、その後に特定されるソレノイドの励磁電流Iは、この電流指令値I3およびI4に基づいて演算されるので、その演算結果である励磁電流Iも小さくなる。このようにソレノイドの励磁電流Iが小さくなれば、その分、前記アシスト力も小さくなるので、走行速度の差による運転感覚の連続性が断たれたりしなくなる。
図4に示した第2実施形態は、実際の車速に応じて電流指令値I3およびI4を演算するとともに、コントローラCが、通常制御系と、パワーシリンダのアシスト力が小から大に復帰する復帰の割合を小さくする特殊制御系とを備えている点が第1実施形態と相違する。すなわち、図4に示すように、スタンバイ流量QSを特定したところからソレノイドSOLに至る過程に切り換え用のスイッチSWを設けているが、このスイッチSWは、通常は、図示の位置すなわち通常制御系となる位置を保つようにしている。そして、このスイッチSWが切り替わることによって、特殊制御系を選択できるようにしている。
上記のようにしたスイッチSWが通常制御系となる図示の位置を保っているときには、電流指令値I5またはI6にスタンバイ流量QSを特定する電流指令値I7が加算された値が、そのままソレノイドの励磁電流Iになる。しかし、スイッチSWが図示の位置とは反対である特殊制御系となる位置に切り換えられたときには、特殊制御系出力部の電流指令値が出力されるようにしている。この特殊制御系出力部は、一定の減速値、例えば20Km/hごとに段階的に減速されるような電流指令値を出力するものである。
上記演算部は、車速センサー17から入力された車速の変化を演算する機能を備えているが、その他は、第1実施形態と同じである。したがって、この第2実施形態においても、図5に示したフローチャートに基づいて制御されることになる。すなわち、コントローラCは、ステップS1で、スイッチSWに通常制御系を選択させるとともに、この状態で、車速が設定速度である80km/hを超えたか否かを常にチェックする。80km/h以上にならない限り、スイッチSWを図示の状態である通常制御系に保つ(ステップS2)。そして、上記車速が80km/h以上になると、その車速が、設定時間である10分以上継続したか否かを判定する。
80km/h以上の走行が、10分以上継続していなければ、通常制御系が継続されることになる。しかし、80km/h以上の走行が上記10分以上継続したときには、ステップS4に移行して、上記80km/h以上の走行から40km/h減速されたか否かチェックする。40km/hの減速がなければ、再びステップS3に移行して80km/h以上の走行が10分以上継続したか否かがチェックされる。上記ステップS4で40km/hの減速があったと判定されたときには、ステップS5に移行してスイッチSWを特殊制御系に切り換える。さらに、車速が40km/h以下に達したか否かをチェックし(ステップS6)、車速が40km/h以下であれば、スイッチSWを再び通常制御系に切り換える。
しかし、車速が40km/h以下に達しなければ、ステップS5に復帰して、特殊制御系を保つ。したがって、この場合には、特殊制御系出力部から、一定の減速値である20Km/hごとに段階的に減速されるような電流指令値が出力される。このように段階的に減速されるような電流指令値が出力されるので、高速走行から急減速があったとしても、第1実施形態と同様に、運転感覚の連続性が保たれることになる。
第1実施形態におけるコントローラの制御系を示す説明図である。 第1実施形態の制御特性を示すグラフである。 第1実施形態の制御系のフローチャートである。 第2実施形態におけるコントローラの制御系を示す説明図である。 第2実施形態のフローチャートである。 従来のパワーステアリング装置の全体構造を示す説明図である。 従来のパワーステアリング装置のコントローラの制御系を示す説明図である。
符号の説明
I ソレノイド電流指令値
I1 操舵角θによるソレノイド電流指令値
I2 操舵角速度ωによるソレノイド電流指令値
I3 操舵角用電流指令値
I4 操舵角速度電流指令値
QP 制御流量
QT 戻り流量
QM 必要流量(要求流量)
QS スタンバイ流量
B 本体
1 スプール
2 一方のパイロット室
3 他方のパイロット室
4 ポンプポート
P ポンプ
SOL ソレノイド
a 可変オリフィス
8 パワーシリンダ
9 ステアリングバルブ
C コントローラ
16 操舵角センサー
17 車速センサー
T タンク

Claims (3)

  1. 本体にスプールを組み込み、このスプールの一端を、ポンプポートに常時連通する一方のパイロット室に臨ませ、スプールの他端を、スプリングを介在させた他方のパイロット室に臨ませ、上記一方のパイロット室の下流側にオリフィスを設け、このオリフィスを介してパワーシリンダを制御するステアリングバルブに圧油を導く一方、上記オリフィスの上流側の圧力を上記一方のパイロット室のパイロット圧とし、下流側の圧力を上記他方のパイロット室のパイロット圧とし、両パイロット室の圧力バランスでスプールの移動位置を制御するとともに、その移動位置に応じて、ポンプの吐出量を上記ステアリングバルブ側に導く制御流量QPと、タンクまたはポンプに還流させる戻り流量QTとに分配する構成にし、上記オリフィスは、ソレノイドの励磁電流Iに応じて開度を制御する可変オリフィスとするとともに、この可変オリフィスのソレノイドの励磁電流Iを制御するコントローラを設け、かつ、このコントローラには操舵角センサーを接続し、この操舵角センサーからの操舵角に応じた操舵角θと操舵角速度ωとを演算または記憶する一方、コントローラは、これら操舵角θに応じたソレノイド電流指令値I1および操舵角速度ωに応じたソレノイド電流指令値I2を記憶または演算し、これら電流指令値I1およびI2に基づいて可変オリフィスのソレノイドの励磁電流Iを制御する構成にしたパワーステアリング装置において、上記コントローラは、設定速度以上での走行か否かを判定する機能と、その設定速度以上の走行状態の時間をカウントする機能と、設定速度以上の走行状態が設定時間以上継続したか否かを判定する機能と、設定速度以上でかつ設定時間以上継続的に走行した後に、その走行速度が設定値以上減速されたか否かを判定する機能と、設定値を超えて減速されたとき、パワーシリンダのアシスト力が小から大に復帰する復帰の割合を、上記設定値を超える前の走行速度における通常制御特性による復帰の割合よりも小さくするためにソレノイドの励磁電流Iを制御する機能と、を備えたパワーステアリング装置。
  2. 上記コントローラは、車速と、車速に関連した電流指令値との関数である車速信号制御特性を、通常制御特性と低ゲイン制御特性との少なくとも2種類を記憶し、設定速度以上でかつ設定時間以上継続的に走行したか否かを判定し、設定速度以上でかつ設定時間以上継続的に走行した後に、その走行速度が設定値以上減速されたとき、車速信号を低ゲイン制御特性に基づいて出力し、設定速度以下、あるいは設定速度以上であっても設定時間以内での走行であるか、または設定時間以上の継続走行であっても、その後の減速の値が上記設定速度以下の場合には、車速信号を通常制御特性に基づいて出力する構成にした請求項1記載のパワーステアリング装置。
  3. コントローラは、通常制御系と、パワーシリンダのアシスト力が小から大に復帰する復帰の割合を小さくする特殊制御系とを備え、設定速度以上でかつ設定時間以上継続的に走行したか否かを判定し、設定速度以上でかつ設定時間以上継続的に走行した後に、その走行速度が設定値以上減速されたとき特殊制御系を選択し、設定速度以下、あるいは設定速度以上であっても設定時間以内での走行であるか、または設定時間以上の継続走行であっても、その後の減速の値が上記設定速度以下の場合には、通常制御系を選択する構成にした請求項1記載のパワーステアリング装置。
JP2005081207A 2005-03-22 2005-03-22 パワーステアリング装置 Expired - Fee Related JP4566040B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005081207A JP4566040B2 (ja) 2005-03-22 2005-03-22 パワーステアリング装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005081207A JP4566040B2 (ja) 2005-03-22 2005-03-22 パワーステアリング装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006264364A JP2006264364A (ja) 2006-10-05
JP4566040B2 true JP4566040B2 (ja) 2010-10-20

Family

ID=37200793

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005081207A Expired - Fee Related JP4566040B2 (ja) 2005-03-22 2005-03-22 パワーステアリング装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4566040B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4872622B2 (ja) * 2006-11-22 2012-02-08 トヨタ自動車株式会社 車両制御装置および車両制御方法
WO2011002346A1 (en) * 2009-06-29 2011-01-06 Volvo Lastvagnar Ab A method and a system for assisting a driver of a vehicle during operation

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06312666A (ja) * 1993-04-29 1994-11-08 Suzuki Motor Corp 動力操舵装置
JP2004155342A (ja) * 2002-11-07 2004-06-03 Kayaba Ind Co Ltd パワーステアリング装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06312666A (ja) * 1993-04-29 1994-11-08 Suzuki Motor Corp 動力操舵装置
JP2004155342A (ja) * 2002-11-07 2004-06-03 Kayaba Ind Co Ltd パワーステアリング装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006264364A (ja) 2006-10-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100400521B1 (ko) 파워스티어링장치
EP1331156B1 (en) Power steering system
JP4566040B2 (ja) パワーステアリング装置
JP3524463B2 (ja) パワーステアリング装置
EP1331155B1 (en) Power steering system
EP1332947B1 (en) Power steering system
JP3524455B2 (ja) パワーステアリング装置
JP3947704B2 (ja) パワーステアリング装置
JP4619191B2 (ja) パワーステアリング装置
JP3663361B2 (ja) パワーステアリング装置
JP4619152B2 (ja) パワーステアリング装置
JP3742785B2 (ja) パワーステアリング装置
JP3981622B2 (ja) パワーステアリング装置
JP2006264363A (ja) パワーステアリング装置
JP3548076B2 (ja) パワーステアリング装置
JP4637630B2 (ja) パワーステアリング装置
JP3553009B2 (ja) パワーステアリング装置
JP4832880B2 (ja) パワーステアリング装置
JP4130146B2 (ja) パワーステアリング装置
JP3737715B2 (ja) パワーステアリング装置
JP3732154B2 (ja) パワーステアリング装置
JP2006151321A (ja) パワーステアリング装置
JP2004155289A (ja) 流量制御装置
JPH06320930A (ja) 流体圧式アクティブサスペンション
JP2004299620A (ja) パワーステアリング装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071018

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091224

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100112

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100309

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100706

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100803

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130813

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees