JP4622550B2 - 耐不凍液性に優れたポリアミド樹脂組成物及びそれからなる水回り部材 - Google Patents
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Description
(1)(a)ナイロン610またはナイロン12である長鎖脂肪族ポリアミド樹脂95〜50重量%、(b)メルトフローレート1000g/10分以上のポリフェニレンスルファイド樹脂5〜50重量%からなるポリアミド樹脂組成物100重量部に対して、(c)無機充填材0.5〜100重量部含有し、(a)ナイロン610樹脂が連続相を形成し(b)ポリフェニレンスルファイド樹脂が組成物中に平均粒子径2〜0.01μmで分散するモルホロジーであることを特徴とするポリアミド樹脂組成物、
(2)前記(b)ポリフェニレンスルファイド樹脂のメルトフローレートが3000g/10分以下である(1)記載のポリアミド樹脂組成物、
(3)前記(b)ポリフェニレンスルファイド樹脂の平均粒子径が1〜0.01μmで分散していることを特徴とする(1)〜(2)のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物、
(4)(1)〜(3)のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物からなることを特徴とする水もしくは多価アルコールを含む水溶液が通されている水回り部材、
(5)射出成形、射出圧縮成形、圧縮成形の内から選ばれる少なくとも一種の方法で成形された(4)記載の水回り部材、
(6)前記水回り部材がパイプであることを特徴とする(4)または(5)記載の水回り部材、
(7)(6)記載のパイプにて構成される温水循環装置、
である。
射出成形機を用いて、シリンダー温度300℃、金型温度80℃の条件で射出成形することによりASTM1号ダンベル片を成形し、その中心部から0.1μm以下の薄片を切削し、透過型電子顕微鏡で倍率1万倍で観察し、以下のように評価した。
○:図1記載のように長鎖脂肪族ポリアミド樹脂が連続相形成場合。
×:図2のように長鎖脂肪族ポリアミド樹脂とPPS樹脂が共連続相形成場合。
PPS樹脂の平均粒子径測定は、上記モルホロジー観察と同様に倍率1万倍で観察した射出成形品中の任意のPPS樹脂粒子100ヶの分散部分について画像ソフト「Scion Image」を用いて、各々の粒子の最大径と最小径を測定して平均値を求め、その後それらの数平均値を求めた。
以下の標準方法に従って測定した。
引張強伸度 :ASTM D638
曲げ弾性率 :ASTM D790
荷重たわみ温度をASTM D648に従って測定した。
ロングライフクーラント(LLC)50%水溶液中でASTM1号ダンベル片を130℃/1000時間処理した後の引張強度および強度保持率を測定し、耐不凍液性の目安とした。
水回り部材として、外径17mm、肉厚2mm、長さ500mmのパイプを押出加工にて成形し、その長手方向に沿う外観を目視観察した。
路盤上に溶接金網(ワイヤーメッシュ:4mmφ、15cm×15cm)を埋設し、その上に、水回り部材として押出成形にて成形された外形17mm、肉厚2mmのパイプを設置後、160℃に加熱したアスファルト〔密粒度(13)〕を厚さ50mmとなるように打設した。その後、アスファルト舗装を掘り起こし、パイプの外観(変形、破損の有無)にて耐熱性を評価した。
水回り部材として成形された、外形17mm、肉厚2mm、長さ300mmのパイプをロングライフクーラント(LLC)50%水溶液中に浸漬させ130℃/1000時間処理し、パイプ表面のクラック発生の有無により、耐不凍液性の評価を行った。
水回り部材として成形された、外形17mm、肉厚2mm、長さ300mmのパイプをロングライフクーラント(LLC)50%水溶液中に浸漬させ130℃/1000時間処理し、パイプを縦方向に4分割し、その分割面を目視観察して剥離状況を評価した。
(N610−1):融点215℃、相対粘度2.70のナイロン610樹脂。
(N610−2):融点215℃、相対粘度3.20のナイロン610樹脂。
(N12−1) :融点176℃、相対粘度2.70のナイロン12樹脂。
(N66−1) :融点265℃、相対粘度2.95のナイロン66樹脂。
(PPS−1):融点280℃、メルトフローレート1000g/10分のPPS樹脂。
(PPS−2):融点280℃、メルトフローレート3000g/10分のPPS樹脂。
(PPS−3):融点280℃、メルトフローレート600g/10分のPPS樹脂。
(PPS−4):上記PPS−1 100重量部と無水マレイン酸1重量部の混合物をシリンダー温度300℃に設定した2軸押出機で溶融混練/ペレタイズした、MFR1100g/10分の変性PPS樹脂。
表1に示すようにポリアミド樹脂、PPS樹脂を混合し、2軸押出機のメインフィーダーから供給し、無機充填材はシリンダー途中のサイドフィーダーを用いて供給する方法で混練温度300℃、スクリュー回転数200rpmで溶融混練を行った。得られたペレットを乾燥後、射出成形機を用いて、シリンダー温度300℃、金型温度80℃の条件で射出成形することにより試験片を調製した。そして、上記方法で得られたペレットをパイプ状に溶融押出し成形することにより、パイプを得た。得られたパイプは外径17mm、肉厚2mmであった。得られた試験片を用いて、各材料の材料強度、耐不凍液性を測定した。そして、得られたパイプを上記試験法に適した長さに切断して、外観、アスファルト施工時の耐熱性、パイプの耐熱性を評価した。評価結果は表1に示すとおりであった。
Claims (7)
- (a)ナイロン610またはナイロン12である長鎖脂肪族ポリアミド樹脂95〜50重量%、
(b)メルトフローレート1000g/10分以上のポリフェニレンスルファイド樹脂5〜50重量%からなるポリアミド樹脂組成物100重量部に対して、
(c)無機充填材0.5〜100重量部含有し、
(a)長鎖脂肪族ポリアミド樹脂が連続相を形成し
(b)ポリフェニレンスルファイド樹脂が組成物中に平均粒子径2〜0.01μmで分散するモルホロジー
であることを特徴とするポリアミド樹脂組成物。 - 前記(b)ポリフェニレンスルファイド樹脂のメルトフローレートが3000g/10分以下である請求項1記載のポリアミド樹脂組成物。
- 前記(b)ポリフェニレンスルファイド樹脂の平均粒子径が1〜0.01μmで分散していることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物からなることを特徴とする水もしくは多価アルコールを含む水溶液が通されている水回り部材。
- 射出成形、射出圧縮成形、圧縮成形の内から選ばれる少なくとも一種の方法で成形された請求項4記載の水回り部材。
- 前記水回り部材がパイプであることを特徴とする請求項4または5記載の水回り部材。
- 請求項6記載のパイプにて構成される温水循環装置。
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