JP4620531B2 - エポキシ樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、特に難燃性、膨張性および膨張後の形状保持性に優れたエポキシ樹脂組成物に関する。
建築材料の分野において、従来から耐火性能が重要視されている。近年、様々な樹脂を利用して、耐火性能を持つ樹脂材料が開発されている。要求される耐火性能としては、樹脂材料自体が燃焼しにくいだけでなく、火炎を伝播させないこと等が挙げられる。
この要求を満たす樹脂材料としては、例えば、エポキシ樹脂をベースにリン化合物、無機充填剤、膨張黒鉛および発泡剤を含有するエポキシ樹脂発泡体が提案されている(特許文献1)。
しかし、この樹脂材料は優れた発泡率を示すが、製造方法はプレス成形等のバッチ式生産法が主で、連続生産には適しておらず、生産性に乏しい。
特開2003−64209号公報
そこで、本発明は、硬化させて得られる硬化物が優れた膨張性および難燃性(耐火性能)を示し、かつ膨張後には優れた形状保持性を有するものとなる、エポキシ樹脂組成物であって、塗工方式で容易に硬化物を作製できるものを提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するために、
(A)25℃における粘度が2000mPa・s以上の非ハロゲン系エポキシ樹脂:100質量部、
(B)25℃における粘度が5〜500mPa・sの非ハロゲン系エポキシ樹脂:5〜50質量部、
(C)硬化剤:0.5〜100質量部、
(D)熱膨張性黒鉛:50〜150質量部、
(E)無機充填剤:5〜60質量部、ならびに
(F)下記一般式(1):
HO(HPO3)nH (1)
(式中、nは2以上の整数である。)
で表されるポリリン酸とメラミンとの塩、および/または前記一般式(1)で表されるポリリン酸とピペラジンとの塩:20〜60質量部
を含有してなるエポキシ樹脂組成物、
を提供する。
本発明の組成物は、硬化させて得られる硬化物が優れた膨張性および難燃性(耐火性能)を示し、かつ膨張後には優れた形状保持性を有するものとなるものである。さらに、この組成物は塗工方式で容易に硬化物を作製できるので生産性が高い。
以下、本発明の詳細を説明する。
[エポキシ樹脂組成物]
本明細書中において、後述のエポキシ樹脂の25℃における粘度は、JIS K7233による単一円筒回転粘度計により測定したものである。
<(A)25℃における粘度が2000mPa・s以上の非ハロゲン系エポキシ樹脂>
(A)成分の非ハロゲン系エポキシ樹脂は、25℃における粘度が2000mPa・s以上であり、その分子内に臭素等のハロゲン原子を含まないエポキシ樹脂である。(A)成分は、好ましくは一分子中に少なくとも平均2個のエポキシ基を有するものである。
(A)成分の非ハロゲン系エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、またそれらに水素添加したもの、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のグリシジルエーテル系エポキシ樹脂、ヘキサヒドロフタル酸グリシジルエステル、ダイマー酸グリシジルエステル等のグリシジルエステル系エポキシ樹脂、トリグリシジルイソシアヌレート、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン等のグリシジルアミン系のエポキシ樹脂、エポキシ化ポリブタジエン、エポキシ化大豆油等の線状脂肪族エポキシ樹脂等が挙げられ、好ましくはビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂が挙げられる。
(A)成分の非ハロゲン系エポキシ樹脂は、液状であり、25℃における粘度が3000〜5000mPa・sの範囲内にあることが好ましい。
これらの市販品としては、例えば、商品名でエピコート828(ジャパンエポキシレジン社製、一分子中のエポキシ基:2個)、エピクロン830S(大日本インキ化学工業社製、一分子中のエポキシ基:2個)等の液状エポキシ樹脂が挙げられる。
(A)成分の非ハロゲン系エポキシ樹脂は、1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
<(B)25℃における粘度が5〜500mPa・sの非ハロゲン系エポキシ樹脂>
(A)成分のエポキシ樹脂は粘度が高いので、単独で用いると、得られる組成物の作業性が低い。そこで、得られる組成物の作業性を向上させるために、(B)成分の25℃における粘度が5〜500mPa・sの非ハロゲン系エポキシ樹脂を希釈剤として添加・含有させて、エポキシ樹脂を全体として低粘度化させる。(B)成分は25℃における粘度が5〜30mPa・sの範囲内にあることが好ましい。
(B)成分の非ハロゲン系エポキシ樹脂は、低粘度の非ハロゲン系エポキシ樹脂である。通常、エポキシ樹脂の低粘度法としては、メチルエチルケトン等の有機溶剤を用いて希釈して用いるが、この(B)成分である非ハロゲン系エポキシ樹脂は有機溶剤を一切含んでおらず、非ハロゲン系エポキシ樹脂の全体としての低粘度化に貢献する。
(B)成分の非ハロゲン系エポキシ樹脂としては、例えば、下記一般式:
Figure 0004620531
(式中、nは11〜15の整数である。)
で表されるアルキルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、p−tert−ブチルフェニルグリシジルエーテル等が挙げられ、好ましくは上記一般式においてnが12または13のアルキルグリシジルエーテルである。
(B)成分の非ハロゲン系エポキシ樹脂の配合量は、(A)成分100質量部に対して5〜50質量部であり、好ましくは5〜40質量部である。この配合量が5〜40質量部であると、(A)成分のエポキシ樹脂のもつ性能を損なうことなく、作業性の向上したエポキシ樹脂組成物を得ることできる。この配合量が5質量部未満の場合には、エポキシ樹脂自体の粘度が高いので、エポキシ樹脂の低粘度化が不完全になり、塗工する際に困難になる等の不都合があり、50質量部を超える場合には、硬化剤を加えて硬化させた時に、硬化物中にフリーのエポキシ樹脂が残存してしまう等の不都合がある。
(B)成分の市販品としては、例えば、商品名でED-502、ED-518(旭電化工業社製)等が挙げられる。
なお、(B)成分の非ハロゲン系エポキシ樹脂は一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
<(C)硬化剤>
(C)成分である硬化剤は、エポキシ樹脂硬化剤として通常使用されるものであれば、特に限定されない。この硬化剤としては、例えば、ポリアミン系硬化剤、酸無水物系硬化剤、三フッ化ホウ素アミン錯塩、フェノール樹脂等が挙げられる。
ポリアミン系硬化剤としては、例えば、ジエチレントリアミン、テトラエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン等の脂肪族アミン系硬化剤、イソホロンジアミン等の脂環式アミン系硬化剤、ジアミノジフェニルメタン、フェニレンジアミン等の芳香族アミン系硬化剤、ジシアンジミド等が挙げられる。
酸無水物系硬化剤としては、例えば、無水フタル酸、ピロメリト酸無水物、トリメリト酸無水物、ヘキサヒドロ無水フタル酸等が挙げられる。
これらの硬化剤の中でも、好ましくは、ジアミノジフェニルアミン等の芳香族アミン系硬化剤である。
(C)成分の硬化剤の配合量は、特に限定されないが、(A)成分100質量部に対して0.5〜100質量部であり、好ましくは50〜100質量部である。この配合量が0.5質量部未満の場合には、硬化時間の遅延や硬化しないことがあり、100質量部を超える場合には、硬化時間が早すぎるため、作業が困難になることがある。
(C)成分の硬化剤は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
<(D)熱膨張性黒鉛>
(D)成分の熱膨張性黒鉛は、難燃剤として用いられ、さらに硬化物の発泡成分となるものである。熱膨張性黒鉛は、天然に産出される鱗片状黒鉛の層間に化合物を挿入して中和したもので、熱によって含有している化合物がガスを発生し、その結果、鱗片状の黒鉛が膨張する。
天然に産出される鱗片状黒鉛の粉末を、濃硫酸、硝酸、セレン酸等の無機酸と、濃硝酸、過塩素酸、過塩素酸塩、過マンガン酸塩、重クロム酸塩、過酸化水素等の強酸化剤とで処理することが好ましい。
前記処理した黒鉛は、例えば、アンモニア、脂肪族低級アミン、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物等で、中和処理することが好ましい。
脂肪族低級アミンとしては、例えば、モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン等が挙げられる。
アルカリ金属化合物及びアルカリ土類金属化合物としては、例えば、カリウム、ナトリウム、カルシウム、バリウム、マグネシウム等の水酸化物、酸化物、炭酸塩、硫酸塩、有機酸塩等が挙げられる。
(D)成分の熱膨張性黒鉛は、平均粒径が100〜200μmの範囲であるものが好ましく、120〜160μmの範囲であるものがより好ましい。平均粒径がかかる範囲を満たすと、膨張性、作業性および形状保持性が良好なものとなる。
(D)成分の熱膨張性黒鉛の配合量は、(A)成分100質量部に対して50〜150質量部であり、好ましくは70〜150質量部、より好ましくは80〜120質量部の範囲である。この配合量が50質量部未満の場合には、満足のいく熱膨張率が得られないことがあり、150質量部を超える場合には、配合する際に粘度が上昇し、配合中の混合が困難になることがある。
(D)成分の熱膨張性黒鉛は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
<(E)無機充填剤>
(E)成分である無機充填剤は、特に限定されないが、炭酸カルシウム、酸化チタン、シリカ、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、タルク、クレー等が例示され、好ましくは水酸化アルミニウムである。(E)成分の無機充填剤は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。これら無機充填剤は、熱容量増大による難燃性向上の役割を果たすものである。
(E)成分の無機充填剤の配合量は、(A)成分100質量部に対して5〜60質量部であり、好ましくは20〜60質量部、より好ましくは30〜50質量部である。この配合量が5質量部未満である場合には、満足のいく膨張率および形状保持性が得られないことがあり、60質量部を超える場合には、エポキシ樹脂と混合した際に粘度が上昇してしまい、取扱いが困難になることがある。
<(F)ポリリン酸とメラミンとの塩、ポリリン酸とピペラジンとの塩>
(F)成分のポリリン酸とメラミンとの塩、ポリリン酸とピペラジンとの塩は、難燃性を高めるとともに、硬化物の熱による膨張後の形状保持に寄与するものである。(F)成分は、前記一般式(1)で表されるポリリン酸とメラミンとの塩、および/または前記一般式(1)で表されるポリリン酸とピペラジンとの塩であり、例えば、下記一般式(2):
[HO(HPO3)nH][X]m (2)
(式中、nは2以上、好ましくは2〜4の整数であり、mは0<m≦n+2を満たす整数であり、Xはメラミンまたはピペラジンである。)
で代表されるものである。
ポリリン酸の具体例としては、ピロリン酸、トリポリリン酸、ペンタポリリン酸等が挙げられる。
前記ポリリン酸とメラミンとの塩としては、例えば、ピロリン酸メラミン、トリポリリン酸メラミン、ペンタポリリン酸メラミン等が挙げられ、特に上記一般式(2)においてnが2、mが2であるピロリン酸メラミンが好ましい。
例えば、ピロリン酸メラミンは、ピロリン酸ナトリウムとメラミンとを任意の反応比率で塩酸を加えて反応させ、水酸化ナトリウムで中和して得られる。特に、ピロリン酸ナトリウムとメラミンとを等モルの比率で塩酸を加えて反応させ、水酸化ナトリウムで中和して得られるピロリン酸メラミンが好ましい。
前記ポリリン酸とピペラジンとの塩としては、例えば、ピロリン酸ピペラジン、トリポリリン酸ピペラジン、ペンタポリリン酸ピペラジン等が挙げられ、上記一般式(2)においてnが2、mが1のピロリン酸ピペラジンが好ましい。
例えば、ピロリン酸ピペラジンは、ピロリン酸とピペラジンとを水中またはメタノール水溶液中で反応させて、水難溶性の沈殿として容易に得られる。特に、ピロリン酸とピペラジンとを等モルの比率で水中で反応させて得られるピロリン酸ピペラジンが好ましい。
(F)成分は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよいが、特にピロリン酸メラミンとピロリン酸ピペラジンの混合物が好ましい。
(F)成分は、優れた難燃性、形状保持性を有すると共に、金属との粘着性が低い。
(F)成分の配合量は、(A)成分100質量部に対して20〜60質量部、好ましくは30〜50質量部である。この配合量が20質量部未満の場合には、形状保持性が悪化する傾向にあり、60質量部を超える場合には、形状保持性には優れるものの、熱膨張性黒鉛の膨張性が抑制されてしまう傾向にある。
<その他の成分>
本発明の組成物には、上記の(A)〜(F)成分に加えて、その他の任意成分、例えば硬化促進剤を配合してもよい。
硬化促進剤としては、例えば、2-メチルイミダゾール、2-エチルイミダゾール、2-エチル-4-メチルイミダゾール、2-フェニルイミダゾール、2-フェニル-4-メチルイミダゾール、2-フェニル-4-メチル-5-ヒドロキシメチルイミダゾール、2-フェニル-4,5-ジヒドロキシメチルイミダゾール等のイミダゾール化合物;トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリス(p-メチルフェニル)ホスフィン、トリス(p-メトキシフェニル)ホスフィン、トリス(p-エトキシフェニル)ホスフィン、トリフェニルホスフィン・トリフェニルボレート、テトラフェニルホスフィン・テトラフェニルボレート等のトリオルガノホスフィン類;四級ホスホニウム塩;トリエチレンアンモニウム・トリフェニルボレート等の第三級アミン、およびそのテトラフェニルホウ酸塩、ホウフッ化亜鉛、ホウフッ化錫、ホウフッ化ニッケル等のホウフッ化物;オクチル酸錫、オクチル酸亜鉛等のオクチル酸塩等が挙げられる。
<組成物の調製方法・硬化方法>
本発明のエポキシ樹脂組成物は、上記の(A)〜(F)成分および場合によっては含まれるその他の成分を混合して調製される。(C)成分である硬化剤のみ、使用直前(即ち、塗工直前)に混合すればよい。
本発明の組成物は、通常、20〜90℃(好ましくは30〜60℃)に加熱して硬化させることにより硬化物を作製することができる。
<硬化物の用途>
こうして得られた硬化物は、例えば、ガスバーナー等による炎、熱風等によって膨張温度(通常、200℃)以上に加熱することにより膨張する。膨張した硬化物は、それ自体で形状を保持できるだけでなく、火炎と煙を遮断するのに十分な機械的強度を有する。したがって、この硬化物を住宅、ビル等の建物の窓枠(例えば、サッシと壁との間)等に用いることで、火災等の際にも硬化物は燃焼せずに窓ガラスを保持し、火炎が裏面に伝播することを防止することができる。その他にも、防火戸等の隙間等の耐火性が必要とされる用途または防火に必要な場所に用いることができる。
具体的な使用方法としては、前述の防火に必要な任意の場所、例えば、防火戸等の隙間に塗工すればよい。塗工は、硬化剤を混合後、例えば、コーキングガン等で行えばよい。
以下、実施例を挙げて、本発明を説明する。
<実施例1>
(A)成分:ビスフェノールF型エポキシ樹脂(商品名:エピクロン830S、25℃における粘度:3680mPa・s、大日本インキ化学工業社製)100g、
(B)成分:希釈剤として一官能エポキシ樹脂(アルキルグリシジルエーテル、商品名:ED-502、25℃における粘度:10mPa・s、旭電化社製)30g、
(D)成分:熱膨張性黒鉛(商品名:SYZR1002、三洋貿易社製、平均粒径:150μm)100g、
(E)成分:水酸化アルミニウム50g、および
(F)成分:ピロリン酸メラミンとピロリン酸ピペラジンの混合物(商品名:FP-2100、旭電化社製)50g
をそれぞれ配合し、混合した。こうして得られた混合物に、その後、
(C)成分:芳香族アミン系硬化剤(商品名:WH-108S、大日本インキ化学工業社製)100g
を加え、さらに混合して、組成物を得た。
次に、組成物をPETフィルム上に2mmの厚さで塗工し、85℃のオーブンにて2時間放置し、硬化させた。硬化後の厚さは、2mmであった。こうして得られたPETフィルム付硬化物を冷却後、硬化物をPETフィルムから剥がし、縦2cm×横2cmの大きさにカットし、800℃の電気炉中に放置し、膨張率を求めた。膨張率は、電気炉中で、硬化物が膨張終了後に、膨張した硬化物の縦方向および横方向の長さを測定することにより算出した。
また、膨張した硬化物の形状の壊れにくさ(形状保持性)を観察し、以下の基準で評価した。得られた結果を表1に示す。
形状が保持されている(形状保持性が著しくよい)・・・○
ボロボロの状態になり形が崩れた(形状保持性が著しく悪い)・・・×
<実施例2、3>
実施例1において、(A)〜(F)成分の配合量を表1の実施例2および3の欄に示す配合量とした以外は、実施例1と同様にして、組成物を調製し、硬化物を作製し、硬化物の膨張率の算出および膨張後の硬化物の形状保持性の評価を行った。得られた結果を表1に示す。
<比較例1〜3>
実施例1において、(A)〜(F)成分の配合量を表2の比較例1〜3の欄に示す配合量とした以外は、実施例1と同様にして、組成物を調製し、硬化物を作製し、硬化物の膨張率の算出および膨張後の硬化物の形状保持性の評価を行った。得られた結果を表2に示す。
Figure 0004620531
(質量部)
Figure 0004620531
(質量部)

Claims (3)

  1. (A)JIS K7233による単一円筒回転粘度計で測定して、25℃における粘度が2000mPa・s以上の非ハロゲン系エポキシ樹脂:100質量部、
    (B)JIS K7233による単一円筒回転粘度計で測定して、25℃における粘度が5〜500mPa・sの非ハロゲン系エポキシ樹脂:5〜50質量部、
    (C)硬化剤:0.5〜100質量部、
    (D)熱膨張性黒鉛:50〜150質量部、
    (E)炭酸カルシウム、酸化チタン、シリカ、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、タルク、及びクレーから選ばれる少なくとも1種から成る無機充填剤:5〜60質量部、ならびに
    (F)下記一般式(1):
    HO(HPO3)nH (1)
    (式中、nは2以上の整数である。)
    で表されるポリリン酸とメラミンとの塩と、前記一般式(1)で表されるポリリン酸とピペラジンとの塩との混合物:20〜60質量部
    を含有してなるエポキシ樹脂組成物。
  2. 前記(F)成分の配合量が、前記(A)成分100質量部に対して30〜50質量部である、請求項1に係る組成物。
  3. 前記(F)成分がピロリン酸メラミンとピロリン酸ピペラジンとの混合物である、請求項1又は2に係る組成物。
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