JP6968018B2 - エポキシ樹脂粉体塗料 - Google Patents
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Description
特に近年、鉄筋コンクリート内に包蔵される鉄筋の塗装のように、より厳しい環境下、例えば0℃以下の寒冷地での、塗装鉄筋について、曲げ加工時の耐クラック性の向上が求められている。
また、本発明によれば、以下に示す構成のエポキシ樹脂粉体塗料を熱硬化して得られる硬化塗膜と、該硬化塗膜が少なくとも一部に形成された加工鋼材も提供される。
さらに本発明によれば、以下に示す構成のエポキシ樹脂粉体塗料を製造する方法も提供される。
(A):エポキシ当量670〜1200g/eqのビスフェノール型エポキシ樹脂、
(B):ゴム変性エポキシ樹脂、
(C):ビスフェノール型フェノール樹脂硬化剤、
(D)硬化促進剤、
(D1):イミダゾール誘導体、
(D2):イミダゾール化合物とエポキシ樹脂の付加反応物、
とする。
このとき、物に係る本発明は、硬化物を形成するためのエポキシ樹脂粉体塗料であって、
(A)、(B)、(C)、及び(D)を含み、
(D)は、(D1)及び(D2)を含み、(D1):1に対する(D2)の質量比が0.5以上5.0以下である組成物の微粉砕物で構成してあり、
融点が60〜90℃であることを特徴とする。
(A)、(B)、(C)、及び(D)を含み、
(D)は、(D1)及び(D2)を含み、(D1):1に対する(D2)の質量比が0.5以上5.0以下である組成物を、その融点が60〜90℃となるまでエージングした後、微粉砕することを特徴とする。
すなわち、本発明によれば、速硬化性を保持しつつ、耐熱性とともに低温でも高い可とう性が付与され、その結果、耐熱性と曲げ加工時の耐クラック性とを備えた硬化物を形成しうるエポキシ樹脂粉体塗料と、該エポキシ樹脂粉体塗料の硬化物からなり、耐熱性と曲げ加工時の耐クラック性とを備えた塗膜と、該塗膜を備えた加工鋼材と、を提供することができる。
本発明において用いられる(A)としては、従来から知られているビスフェノール型のエポキシ樹脂(フェノール類を前駆体とするグリシジルエーテル型エポキシ樹脂の一例)をその使用目的に応じて適宜使用することができる。
具体例としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型もしくはAD型エポキシ樹脂等を使用することができる。
また、難燃性が要求される分野においては、臭素化ビスフェノール型エポキシ樹脂を使用することにより対処することができる。
また、硬化性を考慮すると、(A)の軟化点は80〜120℃が好ましい。(A)を2種類以上を組み合わせて使用する場合、軟化点が80〜120℃の範囲となるように組わせることが好ましい。
本発明において用いられる(B)としては、ゴム変性エポキシ樹脂を使用する。本発明において、ゴム変性エポキシ樹脂とは、エポキシ樹脂中のエポキシ基にゴム成分を反応(変性)させることにより得られる。本発明において(B)成分は(A)成分に含まれない。
前記エポキシ樹脂としては、特に限定されないが、例えば、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、環式エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂などが挙げられる。耐熱性、可とう性、耐食性の観点から、ビスフェノール型エポキシ樹脂が好ましい。これらは、それぞれ単独で用いることも、また二種以上を混合して用いても良い。
これらのゴム成分とエポキシ樹脂とを公知の重合方法により適宜の配合比に反応させた生成物が本発明に使用される(B)成分であり、可とう性付与の観点から、NBR変性エポキシ樹脂が好ましい。また(B)成分は、固形のものが好ましい。これらは、それぞれ単独で用いることも、また二種以上を混合して用いても良い。
また、硬化性を考慮すると、(B)の軟化点は、80〜120℃が好ましい。
(B)中のゴム成分の濃度は、可とう性の観点から、85〜95%が好ましい。
本発明において用いられる(C)としては、ビスフェノール型フェノール樹脂硬化剤を使用する。本発明において、ビスフェノール型フェノール樹脂硬化剤とは、2官能エポキシ樹脂に過剰の2官能フェノール類を反応させることにより得られ、両末端にフェノール性水酸基を含むが、エポキシ基を含まないものである。
2官能エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂などのビスフェノール型エポキシ樹脂; 水添ビスフェノールA、1,6−ヘキサンジオール、ポリプロピレングリコールなどのアルコールのジグリシジルエーテル; ダイマー酸などのジグリシジルエステル類; などが挙げられる。耐熱性、可とう性、耐食性の観点から、ビスフェノール型エポキシ樹脂が好ましい。これらは、それぞれ単独で用いることも、また二種以上を混合して用いても良い。
(C)としては、2官能エポキシ樹脂としてビスフェノールA型エポキシ樹脂を使用し、これに2官能フェノール類としてビスフェノールAまたはビスフェノールFを反応させたもの(ビスフェノールA型フェノール樹脂硬化剤)や、2官能エポキシ樹脂としてビスフェノールF型エポキシ樹脂を使用し、これに2官能フェノール類としてビスフェノールAを反応させたもの(ビスフェノールF型フェノール樹脂硬化剤)などが挙げられる。(C)は、2種類以上組み合わせて使用してもよい。
本発明において用いられる(D)は、複数の硬化促進剤を組み合わせてなることが必須であり、特に、(D)として、少なくとも、(D1)イミダゾール誘導体と、(D2)イミダゾール化合物とエポキシ樹脂の付加反応物と、を組み合わせて使用する。これに加え、(D1)と(D2)の質量比は、すべての(D)中に、(D1):1に対して、(D2):0.5以上5.0以下(好ましくは2.0〜4.0)であることも必須である。この質量比範囲で、特定の(D1)と(D2)を組み合わせて用いることにより、硬化速度を調整することができ、これにより可とう性の向上が期待される。(D1)の割合が多すぎると、硬化速度が速くなりすぎ、塗膜化した際に架橋密度が高くなり塗膜が脆くなりやすくなる。また、(D1)の割合が少なすぎると、硬化速度が不十分となり、塗膜化した際に硬化が不十分なものとなる。
上記難燃剤としては、リン系化合物、ハロゲン化合物、アンチモン化合物、金属水酸化物を挙げることができる。
上記充填剤としては、シリカ、アルミナ、ジルコニア、チタニア、マグネシア、セリア、イットリア、酸化亜鉛、酸化鉄、バリウムチタン酸化物、アルミナ−シリカ複合酸化物等の酸化物;窒化ケイ素、窒化チタン、窒化ホウ素、窒化アルミニウム等の窒化物;フッ化カルシウム、フッ化バリウム、硫酸バリウム等の難溶性イオン結晶;シリコン、ダイヤモンド等の共有結合性結晶;シリコンカーバイド、炭酸カルシウム、硫酸アルミニウム、水酸化アルミニウム、チタン酸カリウム、タルク、カオリンクレイ、カオリナイト、ハロイサイト、パイロフィライト、モンモリロナイト、セリサイト、マイカ、アメサイト、ベントナイト、アスベスト、ゼオライト、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ベーマイト、アパタイト、ムライト、スピネル、オリビン等、または、これらを含む化合物等を挙げることができる。
(A)、(B)、(C)、及び(D)を配合し、さらに必要に応じて、充填剤や顔料、添加剤などを加えて溶融混錬を行う。溶融混練は、エクストルーダー等を用いて短時間で完了させることが好ましい。溶融混練時の温度は、必要に応じて配合する充填剤の種類等にもよるが、90℃〜130℃の範囲とするのが好ましい。溶融混練時間は、5分以下が好ましく、60秒以下がより好ましい。
溶融混練した後、冷却固化し、得られた組成物(溶融混錬物)を微粉砕して、分級し、例えば、平均粒子径30〜60μmに調製することにより本発明の粉体塗料が得られる。
本発明では、微粉砕する前の溶融混錬物をエージングすることにより、最終的に得られる粉体塗料の融点が調整され、これにより粉体塗料の速硬化性やタレ止めなどの性能向上が期待される。
即ち、本発明のエポキシ樹脂粉体塗料が、曲げ加工する加工鋼材に対しての追従性が良好であることから、例えば、棒状物、線状物、筒状物、波板状物等にも好適に用いられる。
[実験例1]
表1に示す質量比で、エポキシ樹脂A1、エポキシ樹脂3、エポキシ樹脂B5、硬化剤C1、硬化促進剤D1、硬化促進剤D2を配合し、エクストルーダーにより105℃〜120℃で溶融混練した。このときの混練時間は、20秒以下であった。溶融混錬後の組成物を冷却固化した後、表1に示す条件でエージングし、その後、微粉砕することにより粉体塗料を得た。
・エポキシ樹脂A1: エポキシ当量910g/eq、軟化点96℃のビスフェノールA型エポキシ樹脂(jER1004、三菱化学社製)
・エポキシ樹脂3: エポキシ当量634g/eq、軟化点78℃のビスフェノールA型エポキシ樹脂(jER1002、三菱化学社製)
・エポキシ樹脂B5: エポキシ当量950g/eq、軟化点95℃のブタジエン・アクリルニトリルゴム変性エポキシ樹脂(EPOX MK−SR35K、プリンテック社製)
・硬化促進剤D2: 2−メチルイミダゾールとビスフェノールA型エポキシ樹脂の付加反応物(エピキュアP−101、油化シエルエポキシ社製)
配合成分及び/または配合量と、エージング条件を表1〜3に示すように変えた以外は実験例1と同様にして粉体塗料を得た。
・エポキシ樹脂2: エポキシ当量1880g/eq、軟化点123℃のビスフェノールA型エポキシ樹脂(jER1007、三菱化学社製)
・エポキシ樹脂4: エポキシ当量625g/eqの臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂(jER5051、三菱化学社製)
・エポキシ樹脂6: エポキシ当量230g/eqのウレタン(非ゴム)変性エポキシ樹脂(アデカレジンEPU−78−11、ADEKA社製)
・硬化剤3: 活性水酸基当量106g/eqのノボラック型フェノール樹脂硬化剤(タマノル759、荒川化学社製)
・黄変防止剤: アジピン酸ジヒドラジド(ADH、大塚化学社製)
各実験例で得られた粉体塗料について、下記に示す方法で各種特性(融点、速硬化性)を評価した。また、各実験例で得られた粉体塗料の硬化物(熱硬化塗膜)について、下記に示す方法で各種特性(可とう性、耐熱性)を評価した。結果を表1〜3に示す。
各実験例で得られた粉体塗料について、示差走査熱量測定装置(商品名DSC6220、エスアイアイ・ナノテクノロジー社)を用い、昇温速度:10℃/分、測定温度範囲:室温(25℃)〜280℃、流量40±20ml/minの窒素雰囲気下の条件で、アルミパンに密閉した3mg〜8mgの試料の示差走査熱量測定(DSC)を行った。得られた結果より、相転移に伴うエネルギー変化が起こる温度(吸熱反応ピーク温度)を融点とした。
また、各実験例で得られた粉体塗料を室温から加熱し、10℃加熱する毎に温度を30秒安定させ、その都度偏光顕微鏡にて相転移が起こっているかどうかをクロスニコル状態で観察(100倍率)した。上記DSCで得られた融点と同じ温度付近で相転移が観察されれば、上記DSCで得られた吸熱反応ピークの温度を融点とした。また、上記DSCで吸熱反応ピークが得られなかった場合で、偏光顕微鏡観察にて相転移の様子が観察された場合、その観察された温度も融点とした。
速硬化性については、ゲル化時間を測定することにより、以下の基準で評価した。
各実験例で得られた粉体塗料の約0.05〜0.1gを150℃に保持した熱板の円形凹部に入れ、かきまぜ棒でかきまぜ、糸がひかなくなるまでの時間、すなわちゲル化に至るまでの時間(秒)を測定した。JIS C 2104に準じて測定した。
○:ゲル化時間が100秒未満
×:ゲル化時間が100秒以上
可とう性については、エリクセン値を測定することにより、以下の基準で測定した。
厚さ1mm、幅100mmの一枚の板材に、各実験例で得られた粉体塗料を膜厚150〜280μmの範囲になるように流動浸漬法で塗布した。塗装時間は、1〜3秒とした。210℃で15分以上予熱した恒温送風炉にて170℃下、90秒間で硬化させた。硬化直後に水に30秒間浸漬し冷却し、試験板を得た。得られた試験板に対し、JIS Z 2247に準じて、エリクセン試験によって評価した。押込み速度5〜10mm /分で実施し、割れが発生したときの押し込み深さをエリクセン値とした。
◎:エリクセン値が10 mm以上
○:エリクセン値が9mm以上10mm未満
×:エリクセン値が9 mm未満
××:塗料が被着体に付着しにくく、塗膜が不均一のため試験ができなかったもの
耐熱性については、以下の基準で評価した。
恒温送風炉を210℃で15分以上予熱し、各実験例で得られた粉体塗料を170℃下で90秒間硬化させた硬化物について、DSC(示差走査熱量計)を用い、昇温速度:10℃/分、測定温度範囲:25℃〜280℃の条件下で、各々約3〜8mg精秤した試料のDSC測定を行い、ガラス転移温度を測定した。以下、ガラス転移温度をTgとする。
○:Tgが90℃以上
×:Tgが90%未満
表1で示すように、実験例2〜5の粉体塗料は、(A)、(B)、(C)、(D1)及び(D2)を適正な範囲で含有し、かつ適切なエージングを行ったため、融点が適正範囲のものとなった。その結果、粉体塗料は速硬化性に優れたものであった。また得られた硬化塗膜は、耐熱性と可とう性が優れたものであった。特に実験例3及び実験例4の粉体塗料は、融点が、それぞれ70℃及び75℃のものであり、塗膜化した際に可とう性が極めて優れたものとなった。
これに対し、実験例1及び6の粉体塗料は、融点が適正な範囲のものではなかった。実験例1の粉体塗料は、融点が低く、実験例2〜5と比べ、架橋密度が高く塗膜が固くなりやすいため、塗膜化した際に可とう性が劣るものであった。一方、実験例6の粉体塗料は、融点が高く、塗料が被着体に付着しにくく、塗膜が不均一になったため実用に耐えないものとなった。さらに架橋密度が低いため塗膜化した際にTgが低く耐熱性が劣るものとなった。
また、実験例8の粉体塗料は、(A)エポキシ樹脂の全体のエポキシ当量は1200g/eqを超えるものであった。その結果、実験例4と比べて、塗膜化した際にTgが低く耐熱性が劣るものとなった。
また、実験例10の粉体塗料は、(B)ゴム変性エポキシ樹脂の代わりに、ウレタン変性エポキシ樹脂を用いたものであった。その結果、実験例4と比べて、塗膜化した際にTgが低く耐熱性が劣るものとなった。
また、実験例12の粉体塗料は、硬化促進剤として、(D1)イミダゾール誘導体、及び(D2)イミダゾール化合物とエポキシ樹脂の付加反応物の代わりに、トリフェニルホスフィンを用いたものであった。その結果、実験例4と比べて、速硬化性が劣るものであり、塗膜化した際に硬化が不十分なものとなったため、可とう性及び耐熱性が劣るものとなった。
また、実験例14の粉体塗料は、硬化促進剤として、(D2)イミダゾール化合物を含まず、(D1)イミダゾール誘導体のみを用いたものであった。その結果、実験例4と比べて、硬化速度が速く、塗膜化した際に架橋密度が高くなりすぎたため、可とう性が劣るものとなった。
また、実験例16の粉体塗料は、(A):(B)が82:18よりも(B)が多く配合したものであった。その結果、実験例4と比べて、塗膜化した際にTgが低く耐熱性が低いものとなったが、実用上は全く問題のないものであった。
また、実験例18の粉体塗料は、(D1)1に対して(D2)が5配合したものであり、実験例4と比べて、(D1)は同量で、(D2)の配合量は多いものであった。その結果、実験例4と比べて、総じて反応性が大きくなり架橋密度が高くなったと考えられ、塗膜化した際に可とう性は低いものとなったが、実用上は全く問題のないものであった。
また、表2には記載していないが、実験例3の粉体塗料に、黄変防止剤を含有させて評価したところ、実験例4と実験例19で比較した場合と同じ傾向、すなわち実験例3に黄変防止剤を含有させたものは実験例3と比べて、塗膜化した際に可とう性が劣るものとなった。ただし、実用上は全く問題のないものであった。
また、実験例23、24の粉体塗料は、融点が90℃を超えるものであり、実施例3と比べて、塗料が被着体に付着しにくく、塗膜が不均一になったため実用に耐えないものとなった。
Claims (9)
- 硬化物を形成するためのエポキシ樹脂粉体塗料であって、
下記に示す(A)、(B)、(C)、及び(D)を含み、
(D)は、下記に示す(D1)及び(D2)を含み、(D1):1に対する(D2)の質量比が0.5以上5.0以下である組成物の微粉砕物で構成してあり、融点が60〜90℃であるエポキシ樹脂粉体塗料。
(A):エポキシ当量670〜1200g/eqのビスフェノール型エポキシ樹脂
(B):ゴム変性エポキシ樹脂
(C):ビスフェノール型フェノール樹脂硬化剤
(D):硬化促進剤
(D1):イミダゾール誘導体
(D2):イミダゾール化合物とエポキシ樹脂の付加反応物 - (B)は、エポキシ当量800〜1300g/eq のブタジエン・アクリロニトリルゴム変性エポキシ樹脂を含む請求項1に記載のエポキシ樹脂粉体塗料。
- (A)と(B)の配合比が92:8〜82:18である請求項1又は2に記載のエポキシ樹脂粉体塗料。
- (A)と(B)の合計エポキシ当量が750〜1250g/eqである請求項1〜3のいずれか記載のエポキシ樹脂粉体塗料。
- JIS C 2104に準じて測定したゲル化時間が100秒未満である請求項1〜4のいずれか記載のエポキシ樹脂粉体塗料。
- 請求項1〜5のいずれか記載のエポキシ樹脂粉体塗料を熱硬化して得られ、
JIS Z 2247に準じたエリクセン試験(押込み速度5〜10mm/分)による割れ発生時の押し込み深さ(エリクセン値)が9mm以上で、DSC(温度範囲25℃〜280℃、昇温速度10℃/分)によるガラス転移温度が90℃以上の硬化塗膜。 - 請求項6に記載の硬化塗膜が少なくとも一部に形成された加工鋼材。
- 硬化物を形成するためのエポキシ樹脂粉体塗料を製造する方法であって、
下記に示す(A)、(B)、(C)、及び(D)を含み、(D)は、(D1)及び(D2)を含み、(D1):1に対する(D2)の質量比が0.5以上5.0以下である組成物を、その融点が60〜90℃となるまでエージングした後、微粉砕することを特徴とするエポキシ樹脂粉体塗料の製造方法。
(A):エポキシ当量670〜1200g/eqのビスフェノール型エポキシ樹脂
(B):ゴム変性エポキシ樹脂
(C):ビスフェノール型フェノール樹脂硬化剤
(D):硬化促進剤
(D1):イミダゾール誘導体
(D2):イミダゾール化合物とエポキシ樹脂の付加反応物 - 40〜60℃及び24〜100時間の条件下でエージングする請求項8記載のエポキシ樹脂粉体塗料の製造方法。
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