JP4615742B2 - スピン処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は基板を回転させながら洗浄処理したり、乾燥処理するためのスピン処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
たとえば、半導体装置や液晶表示装置などの製造過程においては、半導体ウエハやガラス基板などの基板に回路パターンを形成するための成膜プロセスやフォトプロセスがある。これらのプロセスでは上記基板に対して現像やエッチングなどの処理を行った後、洗浄及び乾燥処理が繰り返して行われることになる。
【0003】
上記基板に対する洗浄や乾燥などの処理を行うためにはスピン処理装置が用いられる。このスピン処理装置は回転モータによって回転駆動される回転体を有する。この回転体の上面の周辺部には上記基板の周辺部を保持するための複数の保持部材が周方向に所定間隔で回転可能に立設されている。
【0004】
この保持部材の上端面には基板の下面周辺部を支持する支持ピンと、上記保持部材の回転によって偏心回転して上記基板の外周面に係合する係合ピンとが設けられている。
【0005】
したがって、保持部材によって保持された基板は回転体と一体的に回転するから、この基板に処理液を噴射すれば、基板を洗浄処理することができ、洗浄処理後に基板を高速回転させれば、基板に付着した処理液を除去する乾燥処理を行なうことができる。
【0006】
近時、不良品の発生を防止するために、基板は、回路パターンが形成される一方の面(上面)だけでなく、他方の面(下面)の清浄度が要求されるようになってきている。その場合、回転体に保持された基板の上面だけでなく、下面にも洗浄液を供給し、上下両面を洗浄処理し、ついで乾燥処理するようにしている。
【0007】
乾燥処理時、回転体に保持された基板の下面側は、上面側に比べて気流が乱れ易いということがある。そこで、回転体には、この回転体に保持された基板の下面に所定の間隔でほぼ平行に対向するとともに中心部に開口部が形成された平面部を有する乱流防止カバーを設け、回転体を回転させたときに、基板の下面側の空気流を径方向中心部から外方に向かう一様な流れにし、カップ体内に浮遊するミストなどが基板の下面側に流入して付着するのを防止するということが考えられている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、基板の下面側に乱流防止カバーを設けると、基板の下面に供給された処理液の一部は、この乱流防止カバーの平面部上に滴下し、この平面部の外周縁から径方向外方に向かって飛散する。
【0009】
一方、基板の外周縁からは、基板の上面に供給された洗浄液及び基板の下面に供給されこの下面の径方向に沿って流れた処理液の一部が径方向外方に向かって飛散することになる。
【0010】
乱流防止カバーの平面部の外周縁から飛散する処理液と、基板の外周縁から飛散する処理液とはともに上下方向及び回転方向に所定の拡がり角度で拡がりながら飛散する。そのため、各処理液が上下方向に拡がることで、上記平面部と、上記基板から飛散した処理液の一部が衝突して干渉し、飛散方向が大きく変更されることがある。
【0011】
それによって、衝突した処理液の液滴がカップ体内から確実に排出されずに基板側へ戻り、この基板に再付着して基板を汚染するということがある。
【0012】
この発明は、乱流防止カバーを設けた場合に、基板から飛散する処理液と、乱流防止カバーから飛散する処理液とが衝突して干渉し合い、基板に再付着するのを防止できるようにしたスピン処理装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、基板を保持して回転させることで処理するスピン処理装置において、
カップ体と、
このカップ体内に設けられた回転体と、
この回転体を回転駆動する駆動源と、
上記回転体と一体的に設けられ上記基板を保持してこの基板を上記回転体と一体的に回転させる保持機構と、
この保持機構に保持された基板の上面に処理液を供給する上部ノズル体及び上記基板の下面に処理液を供給する下部ノズル体と、
上記回転体と一体的に設けられ上記保持機構に保持される基板の下面に所定間隔でほぼ平行に対向する平面部及び上記回転体を回転させることで上記平面部に滴下した処理液を上記基板の周縁部から飛散する処理液よりも下方に向かって大きな角度で飛散させる曲率で上記平面部の周辺部に下方に向かって形成された湾曲部を有する乱流防止カバーと
を具備したことを特徴とするスピン処理装置にある。
【0014】
請求項2の発明は、上記乱流防止カバーの外径寸法は、上記基板を保持する上記保持機構の外径寸法よりも大きいことを特徴とする請求項1記載のスピン処理装置にある。
【0015】
請求項3の発明は、上記湾曲部の曲率半径が10mm以上であることを特徴とする請求項1記載のスピン処理装置にある。
【0016】
請求項4の発明は、上記乱流防止カバーの平面部の上記湾曲部よりも径方向内方の部分には、上記平面部の上面側に突出しこの平面部から上記湾曲部に流れる処理液の流速を減速する突出部が形成されていることを特徴とする請求項1記載のスピン処理装置にある。
【0017】
この発明によれば、基板から所定の拡がり角度で飛散する処理液の放出角度に対し、乱流防止カバーの平面部から所定の拡がり角度で飛散する処理液の放出角度を下方に向かって大きくしたことで、上記基板と上記平面部からそれぞれ飛散する処理液が互いに衝突する度合を少なくできる。それによって、基板や乱流防止カバーから飛散した処理液が方向変換して基板側に戻り難くなるから、基板に再付着するのを防止できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながらこの発明の実施の形態を説明する。
【0019】
図1乃至図6はこの発明の第1の実施の形態であって、図2に示すスピン処理装置はカップ体1を有する。このカップ体1の底部には通孔2が穿設され、この通孔2には円筒状の回転体3が設けられている。この回転体3は駆動源としてのサーボ制御モータ4によって回転駆動される。この制御モータ4は筒状の固定子5と、この固定子5内に回転可能に挿入された同じく筒状の回転子6とを有する。
【0020】
上記回転体3の下端にはフランジ3aが形成され、このフランジ3aが上記回転子6の上端面に接合され、ねじ7によって固定されている。したがって、上記回転体3は上記回転子6と一体に回転するようになっている。
【0021】
上記回転体3のカップ体1内に突出した上端部の外周面には歯車11が一対の軸受10によって回転可能に設けられている。この歯車11はケーシング12に収容されている。
【0022】
上記ケーシング12の上面開口は、ケーシング12に固定された蓋体13によって閉塞されている。この蓋体13の上面には蓋体13とほぼ同径の上盤14が接合固定されている。上記蓋体13は上記回転体3の上端面に固定されている。したがって、ケーシング12は回転体3と一体的に回転するようになっている。
【0023】
図1に示すように、上記ケーシング12には周方向に等間隔で3つの袋部15が径方向外方に膨出形成されている。袋部15の内面には同図に矢印Aで示す上記歯車11の接線方向と平行にリニアガイド16が設けられ、このリニアガイド16には可動体17がスライド可能に設けられている。この可動体17の一側面には上記歯車11に噛合する歯面としてのラック18が設けられている。したがって、上記歯車11が回転すれば、各可動体17が矢印Aで示す歯車11の接線方向に沿って駆動されるようになっている。
【0024】
各可動体17には、この可動体17の移動方向、つまり歯車11の接線方向Aに沿って第1の杆状部材21が貫通保持されている。この第1の杆状部材21の一端部と他端部とはそれぞれ上記袋部15の側壁からシール部材22を介して気密かつスライド可能に突出している。
【0025】
上記第1の杆状部材21の一端部は上方に向かってL字状に曲成され、その上端部には基板としての半導体ウエハWの外周縁部を保持する保持部23が設けられている。この保持部23は円錐状のテーパ面23a及びこのテーパ面23aの頂部に設けられたピン23bを有し、3つの保持部23のテーパ面23aの上端とピン23bとによって半導体ウエハWを径方向に移動しないよう、その外周縁部を保持するようになっている。
【0026】
上記第1の杆状部材21の他端部にはウエイト24が設けられている。このウエイト24は上記回転体3を上記サーボ制御モータ4によって回転させたときに、上記保持部23に作用する遠心力を相殺する重量、つまり第1の杆状部材21が歯車11の接線方向Aの(+)側の力を受けることがない重量あるいは−側の力を受けて保持部23を半導体ウエハWの外周面に圧接させる重量に設定されている。
【0027】
すなわち、図4に示すように第1の杆状部材21の重心Gは、半導体ウエハWの回転中心Oから歯車11の接線方向A(第1の杆状部材21の移動方向)の直線に向かって立てた垂線との交点C上又はCに対して保持部23と逆側に位置するように設定されている。それによって、ウエイト24の重量に応じて保持部23に遠心力を相殺する力あるいは接線方向Aの(−)側に移動させる力を発生させることができるようになっている。
【0028】
上記ケーシング12の各袋部15には、この袋部15に一端を固着した第2の杆状部材25が設けられている。各第2の杆状部材25の他端は、3本の第1の杆状部材21の保持部23に保持された半導体ウエハWの径方向外方に向かって延出されている。
【0029】
そして、第2の杆状部材25の他端部には、上方に向かってL字状に折曲され、その上端には上記半導体ウエハWの周辺部下面を支持する支持ピン26aを有する支持部26が形成されている。すなわち、上記保持部23と上記支持部26によって半導体ウエハWを保持する保持機構を構成している。
【0030】
上記回転体3の外周には、上記歯車11を図1に矢印Bで示す回転方向に付勢した付勢手段としてのコイルばね(図示せず)が一端を上記歯車11に連結し、他端を上記回転体3に連結して設けられている。
【0031】
それによって、上記第1の杆状部材21は歯車11及びラック18を介して歯車11の接線方向Aの(−)側に付勢されるから、その一端に設けられた保持部23が半導体ウエハWの外周縁に所定の圧力で当接するようになっている。つまり、コイルばねによって付勢された3本の第1の杆状部材21の保持部23により、半導体ウエハWは弾性的に保持されている。
【0032】
半導体ウエハWの保持状態は図示せぬ解除機構によって解除できるようになっている。この解除機構は上記歯車11を回転不能に保持できるようになっている。歯車11を回転不能に保持した状態で回転体3を上記コイルばねによる付勢方向と逆方向に回動させれば、第1の杆状部材21が可動体17とともに矢印Aの(+)側に移動するから、3本の第1の杆状部材21の保持部23による半導体ウエハWの保持状態が解除されることになる。
【0033】
図2に示すように、上記回転体3と回転子6の内部には支持管28が挿通されている。この支持管28の上端には上記上盤14の上面側に位置するノズルヘッド29が設けられている。このノズルヘッド29には、図2に示すように上下方向に貫通する4つの取付け孔31(2つのみ図示)が形成され、各通孔31の上端には図1に示すようにそれぞれ一対の下部洗浄ノズル32と下部乾燥ノズル33とが設けられたている。なお、支持管28の下端部は上記回転子6の外部に突出し、図示しない固定部に固定されている。
【0034】
下部洗浄ノズル32には洗浄液を供給する第1のチューブ34が接続され、下部乾燥ノズル33には気体を供給する第2のチューブ35が接続されている。つまり、下部洗浄ノズル32からは半導体ウエハWの下面を洗浄する洗浄液が噴射され、下部乾燥ノズル33から半導体ウエハWの下面に付着した洗浄液を乾燥除去する気体が噴射されるようになっている。
【0035】
なお、半導体ウエハWの上方には、この半導体ウエハWの上面に洗浄液を供給する上部洗浄ノズル41及び乾燥気体を供給するクリーンユニット(図示せず)が配置されている。
【0036】
上記ノズルヘッド29の下面周辺部には環状溝36が形成され、上記上盤14には上記環状溝36に入り込む環状壁37が形成されている。したがって、環状溝36と環状壁37との嵌合により、半導体ウエハWの下面に向けて噴射された洗浄液が回転体3の内部へ浸入するのを防止できるようになっている。
【0037】
上記上盤14の上面側は、例えば耐薬品性を備えた合成樹脂などによって成形された乱流防止カバー38によって覆われている。この乱流防止カバー38は上記第1の杆状部材21によって保持される半導体ウエハWの下面にわずかな間隔でほぼ平行に対向位置する平面部38aと、上記上盤14の外周部を覆う周壁部38b及び周壁部38bと平面部38aとの間、つまり平面部38aの周辺部に設けられた湾曲部38cを有する。
【0038】
上記保持部23は上記湾曲部38cの部分から上面側に突出し、上記支持部26は平面部38aの周辺部から上面側に突出している。つまり、乱流防止カバー38の周壁部38bの外径寸法は、半導体ウエハWを保持する保持機構を構成する保持部23と支持部26とがなす外径寸法よりも大きくなっている。
【0039】
そして、3つの支持部26及び保持部26aが設けられた3本の第1の杆状部材24とに上記乱流防止カバー38が固定され、それによって乱流防止カバー38は回転体3と一体的に回転するようになっている。
【0040】
上記平面部38aの径方向中心部には、上記ノズルヘッド29に設けられた下部洗浄ノズル32からの洗浄液及び下部乾燥ノズル33からの気体をそれぞれ半導体ウエハWの下面中心部分に向けて噴射させるための開口部42が形成されている。
【0041】
つぎに、上記構成のスピン処理装置によって半導体ウエハWを洗浄処理する場合について説明する。まず、図示しない解除機構によって歯車11を回転不能に保持する。
【0042】
その状態で、サーボ制御モータ4を作動して回転体3、すなわちケーシング12を矢印Bと逆方向へ回転させる。それによって、可動体17が第1の杆状部材21とともに矢印Aの(+)側に移動するから、3本の第1の杆状部材21に設けられた保持部23を半導体ウエハWの外径寸法よりも径方向外方に位置させることができる。
【0043】
保持部23を径方向外方へ移動させたならば、図示しないロボットによって半導体ウエハWを供給し、その下面周辺部を第2の杆状部材25の支持部26の支持ピン26aの上端に係合させる。
【0044】
半導体ウエハWの下面周辺部を支持ピン26aに載置させたならば、サーボ制御モータ4を元の位置まで逆転させてから図示しない解除機構を戻して回転不能可能に保持された歯車11を回転可能にする。それによって、歯車11は図示しないコイルばねの付勢力によって矢印B方向へ回転するから、その回転によって可動体17が矢印Aの(−)側へ移動し、その先端に設けられた保持部23によって半導体ウエハWの外周縁が保持される。
【0045】
半導体ウエハWの外周縁部を係合保持する保持部23を有する3本の第1の杆状部材21は可動体17に取付けられ、各可動体17のラック18は歯車11に噛合している。そのため、歯車11が回転すると、各ラック18の矢印A方向への移動量は同じになるから、3つの保持部23の移動量が一致する。
【0046】
3つの保持部23の移動量が一致すれば、下面周辺部が支持部26の支持ピン26aによって支持された半導体ウエハWの外周面が3つの保持部23によって保持される際、半導体ウエハWはこれらの保持部23によってセンタリングされることになる。
【0047】
つまり、図示しないロボットによって支持ピン26a上に供給される半導体ウエハWの供給位置が多少ずれても、半導体ウエハWは支持ピン26aによって径方向に移動可能に支持されているから、上記保持部23によるセンタリング機能よって、半導体ウエハWの中心を回転体3の回転中心に一致させて保持することができる。
【0048】
このようにして半導体ウエハWを保持したならば、回転体3を所定の回転速度で回転させるとともに、その上面と下面とに各洗浄ノズル41,32から洗浄液を供給して半導体ウエハWの上下面を洗浄する。
【0049】
半導体ウエハWの上下面を洗浄したならば、洗浄液の供給を停止して回転体3の回転速度を洗浄時の毎分数百回転から毎分数千回転に上げる。それと同時に半導体ウエハWの下面の中心部に向けて乾燥気体を噴射する。半導体ウエハWの下面には下部乾燥ノズル33から乾燥気体が噴射され、上面には半導体ウエハWの上方に配置された図示しないクリーンユニットから気体が導入される。
【0050】
半導体ウエハWを高速回転し、かつ上下面の中心部に乾燥気体を導入・噴射することで、その上下面に付着した洗浄液は中心部に噴射される乾燥気体の勢い及び回転によって生じる遠心力で周辺部へ飛散するから、半導体ウエハWの上下面は乾燥処理されることになる。
【0051】
半導体ウエハWの下面側には回転体3と一体に回転する乱流防止カバー38が設けられている。乱流防止カバー38の平面部38aは半導体ウエハWの下面とわずかな間隔でほぼ平行に対向している。そのため、半導体ウエハWを高速回転させると、その回転にともなって乱流防止カバー38の下面側の気体がその平面部38aの中心部に形成された開口部42を通じてこの平面部38aの上面と半導体ウエハWの下面との間に流入し、径方向外方に向かって流れる。
【0052】
それによって、半導体ウエハWの下面側にはその径方向中心部から外方に向かう一様な気流が生じるから、カップ体1内に浮遊するミストを含んだ気体などが半導体ウエハWの下面側と平面部38aとの間に流入するのが防止される。したがって、半導体ウエハWの下面に半導体ウエハWや乱流防止カバー38から飛散した洗浄液が再付着するのが防止される。
【0053】
半導体ウエハWの下面を洗浄した洗浄液の一部は乱流防止カバー38の平面部38aの上面に滴下する。そのため、乾燥処理時に半導体ウエハWを高速回転させると、この半導体ウエハWの上下面に付着した洗浄液が周縁部から外方に向かって飛散するだけでなく、乱流防止カバー38の平面部38aの上面に付着した洗浄液も遠心力によって平面部38aの周縁部に形成された湾曲部38cから飛散する。
【0054】
図1に示すように、半導体ウエハWの周縁部から飛散する第1の洗浄液Lと、湾曲部38cから飛散する第2の洗浄液Lは上下方向に拡がって飛散する。
【0055】
また、同図にαで示す湾曲部38cから飛散する第2の洗浄液Lの水平面に対する放出角度は、半導体ウエハWの周縁部から飛散する第1の洗浄液Lの放出角度αに比べ下方に向かって大きくなる。つまり、平面部38aの周縁部に湾曲部38cを形成したことで、第2の洗浄液Lは湾曲部38cを伝わって放出されるため、放出方向が下方を向き、α<αとなる。
【0056】
このように、湾曲部38cからの放出角度αが半導体ウエハWからの放出角度αよりも下方に向かって大きくなることで、これらの放出角度がほぼ同じ場合に比べて上下方向に拡がった第1の洗浄液Lと第2の洗浄液Lとが干渉する領域Xを少なくすることができる。
【0057】
そのため、半導体ウエハWや乱流防止カバー38の平面部38aから所定方向に飛散した処理液がその飛散方向を変えて半導体ウエハWに再付着するのを防止することができる。
【0058】
乱流防止カバー38の外径寸法は保持機構を構成する保持部23や支持部26がなす外径寸法よりも大きく形成されている。それによって、乱流防止カバー38の湾曲部38cから飛散した処理液が飛散後に上記保持部23や支持部26に衝突して流れに乱れが生じるということがないから、そのことによっても、飛散した洗浄液が半導体ウエハWに再付着するのを防止することができる。
【0059】
図5(a)〜(d)は実験結果を示す。すなわち、この実験は乱流防止カバー38に形成される湾曲部38cの曲率半径を変化させたときに、湾曲部38cから飛散する処理液の放出角度α(水平面に対する下方向の角度)を測定したもので、処理液は平面部38aの中心部から湾曲部38cに向けて処理液を5m/secの流速で流した。この速度は、直径300mmの半導体ウエハWを1500r.p.mで回転させて乾燥処理するときに、直径350mmの乱流防止カバー38の平面部38aの周縁部に向かって流れる洗浄液の計算によって求めることができる速度である。
【0060】
図5(a)は湾曲部38cの曲率半径が5mmの場合で、この場合、αは6.4度であり、図5(b)は湾曲部38cの曲率半径が10mmの場合で、αは6.4度であった。図5(c)は湾曲部38cの曲率半径が20mmの場合で、この場合、αは17.5度であり、図5(d)は湾曲部38cの曲率半径が30mmの場合で、この場合αは17.5度であった。
【0061】
図6は以上の測定結果をグラフにしたもので、このグラフから分かるように、湾曲部38cの曲率半径が10mm以上になると、洗浄液の水平面に対して下方に向かう湾曲部38cからの放出角度が大きくなることが確認された。とくに、湾曲部38cの曲率半径が20mmになると、放出角度が著しく大きくなることが分かる。
【0062】
図7(a),(b)はこの発明の第2の実施の形態を示す乱流防止カバー38の変形例である。図7(a)に示すように、この実施の形態の乱流防止カバー38は、平面部38aと湾曲部38cとの間に、平面部38aよりも上方へ所定寸法突出した突出部38dが形成されている。この突出部38dは湾曲部38cと連続する曲面によって形成されている。
このように、突出部38dを形成することで、同図に矢印で示すように洗浄液が平面部38aから湾曲部38cに流れるときに、その突出部38dの抵抗によって洗浄液の速度が減速されるから、湾曲部38cからの洗浄液の放出角度を大きくすることができる。
【0063】
図7(b)は突出部38dの突出寸法δを2.7mm、湾曲部38cの曲率半径Rを30mm、洗浄液の流速を5m/secとして洗浄液の放出角度αを測定したところ、その放出角度αは18.0度であった。
【0064】
つまり、突出部38dを形成することで、湾曲部38cの曲率半径Rが同じ30mmの図5(d)に示す場合に比べ、放出角度αを0.5度大きくなることが確認された。
【0065】
【発明の効果】
この発明によれば、乱流防止カバーの平面部の周辺部に所定の曲率で下方に向かう湾曲部を形成し、基板から所定の拡がり角度で飛散する処理液の放出角度よりも、乱流防止カバーの湾曲部から所定の拡がり角度で飛散する処理液の放出角度を下方に向かって大きなるようにした。
【0066】
それによって、基板から飛散する処理液と、平面部から飛散する処理液とが衝突する度合を少なくなるから、基板や乱流防止カバーから飛散した処理液が方向変換して基板に再付着するのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態を示すスピン処理装置の一部断面した平面図。
【図2】スピン処理装置の縦断面図。
【図3】歯車、可動体及び第1の杆状部材の配置関係の概略的構成を示す斜視図。
【図4】第1の杆状部材の重心位置を説明するための模式図。
【図5】洗浄液の放出角度と湾曲部の曲率半径との関係を示す説明図。
【図6】洗浄液の放出角度と湾曲部の曲率半径との関係を示すグラフ。
【図7】(a)はこの発明の第2の実施の形態を示す乱流防止カバーの突出部が形成された部分の断面図、(b)は突出部を有する乱流防止カバーからの洗浄液が放出される角度を測定した説明図。
【符号の説明】
1…カップ体
3…回転体
4…サーボ制御モータ(駆動源)
17…可動体
23…保持部(保持機構)
26…支持部(保持機構)
32…下部ノズル体
38…乱流防止カバー
38a…平面部
38c…湾曲部
38d…突出部
32…下部ノズル体
41…上部ノズル体

Claims (4)

  1. 基板を保持して回転させることで処理するスピン処理装置において、
    カップ体と、
    このカップ体内に設けられた回転体と、
    この回転体を回転駆動する駆動源と、
    上記回転体と一体的に設けられ上記基板を保持してこの基板を上記回転体と一体的に回転させる保持機構と、
    この保持機構に保持された基板の上面に処理液を供給する上部ノズル体及び上記基板の下面に処理液を供給する下部ノズル体と、
    上記回転体と一体的に設けられ上記保持機構に保持される基板の下面に所定間隔でほぼ平行に対向する平面部及び上記回転体を回転させることで上記平面部に滴下した処理液を上記基板の周縁部から飛散する処理液よりも下方に向かって大きな角度で飛散させる曲率で上記平面部の周辺部に下方に向かって形成された湾曲部を有する乱流防止カバーと
    を具備したことを特徴とするスピン処理装置。
  2. 上記乱流防止カバーの外径寸法は、上記基板を保持する上記保持機構の外径寸法よりも大きいことを特徴とする請求項1記載のスピン処理装置。
  3. 上記湾曲部の曲率半径が10mm以上であることを特徴とする請求項1記載のスピン処理装置。
  4. 上記乱流防止カバーの平面部の上記湾曲部よりも径方向内方の部分には、上記平面部の上面側に突出しこの平面部から上記湾曲部に流れる処理液の流速を減速する突出部が形成されていることを特徴とする請求項1記載のスピン処理装置。
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