JP4610779B2 - マイクロアレイ作製用ヘッド及びマイクロアレイ作製装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、DNA断片やオリゴヌクレオチド等の生体試料を基板上に多数配列させるマイクロアレイ作製装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、多彩な生物の全遺伝子機能を効率的に解析するための技術開発が進んでいる。DNAマイクロアレイ(すなわちDNAチップ)は、スライドガラスやシリコンの基板にDNA断片等を含むスポットを多数整列させたものであり、遺伝子の発現や変異、多様性などの解析に非常に有効である。
【0003】
一般的な基板の大きさは1〜数十cm2で、この領域に数千〜数十万種のDNA断片のスポットが整列されている。基板上のDNA断片は、相補性を有する蛍光標識DNAを用いて調べられる。基板上のDNA断片と蛍光標識DNAとでハイブリタイゼーションが生じると蛍光が発する。この蛍光が生じるスポットを蛍光スキャナ等で検出し、蛍光イメージを解析することで遺伝子の発現や変異、多様性などを解析することができる。
【0004】
このDNAマイクロアレイの技術を発展させるためには、基板上に密集したDNA断片のスポットを配列させるマイクロアレイ作製装置が必要になる。
【0005】
特表平10−503841号公報には、あらかじめ調整したDNA断片を基板に配列させるマイクロアレイ作製装置が開示されている。この装置は、細長い一対の部材間に形成された開放毛管流路に試料を保持するとともに、細長い一対の部材で構成されるヘッドの先端を基板に軽く打ち付けることにより、基板上にスポットを配置している。また、ヘッドにはこれ以外にも、溶液を保持する液溜め部、及び該液溜め部から突出し、基板にスポットを配置する配置部(例えばピン又はニードル)で構成されるものも知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このようなマイクロアレイ作製装置にあっては、スポットの形成作業を終えたヘッドに種類の異なる次の溶液を保持させる際、前の溶液が混濁しないようにヘッドを洗浄する必要がある。ヘッドには、複数の基板に同時にスポットを形成するために複数の配置部(例えばピン又はニードル)が設けられることが多いが、溶液の混濁を防止するためには、これら複数の配置部全てを確実に洗浄しなければならない。
【0007】
そこで、本発明は、基板上にスポットを配置する複数の配置部全てを確実に洗浄することができるマイクロアレイ作製用ヘッド及びマイクロアレイ作製装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
以下、本発明について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照番号を括弧書きにて付記するが、それにより、本発明が図示の形態に限定されるものでない。
【0009】
上記課題を解決するために、本発明者は、マイクロアレイ作製用ヘッドを基体部と該基体部に互いに平行に配列される複数の配置部とで構成し、前記基体部に複数の配置部全体にわたる広範な洗浄液等供給用空間を設けた。
【0010】
すなわち、請求項1の発明は、生体試料を含む溶液を保持し、基板上に溶液のスポットを形成するマイクロアレイ作製用ヘッド(51)であって、基体部(57)と、該基体部(57)に互いに平行に配列され、先端が基板(3)に接触することで溶液を基板(3)に配置する複数のニードル(53)とを備え、前記基体部(57)には、前記複数のニードル(53)全体にわたる洗浄液供給用空間(58)が設けられると共に、生体試料を含む溶液を保持する複数の液溜め部(52)を備え、前記洗浄液供給用空間(58)が前記液溜め部(52)に連通し、前記ニードル(53)が前記液溜め部(52)内に収納され、且つ該液溜め部(52)に対して出没して前記液溜め部(52)に溜められた溶液を基板(3)上に配置し、前記マイクロアレイ作製用ヘッド(51)の洗浄時に、前記洗浄液供給用空間(58)が洗浄液供給管(108)と連通することを特徴とするマイクロアレイ作製用ヘッド(51)により、上述した課題を解決した。
【0011】
この発明によれば、複数の配置部全てを略均一な圧力をかけて洗浄することができるので、複数の配置部全てを短時間で確実に洗浄することができる。
【0013】
この発明によれば、複数の全ての液溜め部の内側を略均一な圧力をかけて洗浄することができる。
【0014】
さらに、請求項2の発明は、請求項1又は2に記載のマイクロアレイ作製用ヘッド(51)において、前記ニードル(53)が前記基体部(57)の縦横に配列されていることを特徴とする。
【0015】
例えば、配置部に対して洗浄液を供給する通路として細いパイプ状のものを用意すると、パイプの流路抵抗が大きく、一端側の配置部に対しては洗浄液が勢い良く噴射するものの、他端側にゆくにつれて噴射力が弱まり、甚だしくは他端の配置部の洗浄が充分に行われない可能性がある。洗浄が充分に行われないと、次の溶液を配置部に保持させる際に溶液同士が混濁してしまうという不都合が生じる。本発明によれば、洗浄液等供給用空間が縦横に配列された配置部全体にわたっているので、複数の配置部全てを略均一な圧力をかけて洗浄することができる。
【0016】
また、本発明は、請求項3に記載のように、生体試料を含む溶液を貯える溶液貯留部(74)と、複数枚の基板(3)を配列し得る作業台(4)と、前記溶液貯留部(74)から前記溶液を取り入れて保持し、前記基板(3)上に溶液のスポットを形成するための溶液保持手段(51)と、前記保持手段(51)の洗浄等が行われる洗浄等施工部(71,72,73)と、前記保持手段(51)を前記基板(3)に対して近接・離間する方向に移動させ、前記保持手段(51)をしてスポットを形成せしめる移動手段(23,95)と、前記保持手段(51)を前記溶液貯留部(74)、前記作業台(4)及び前記洗浄等施工部(71,72,73)を含む領域において搬送し且つ二次元座標を与える搬送手段(6,75)と、を備え、前記保持手段(51)は、基体部(57)と、該基体部(57)に互いに平行に配列され、先端が基板(3)に接触することで溶液を基板(3)に配置する複数のニードル(53)とを備え、前記基体部(57)には、前記複数のニードル(53)全体にわたる洗浄液供給用空間(58)が設けられると共に、生体試料を含む溶液を保持する複数の液溜め部(52)を備え、前記洗浄液供給用空間(58)が前記液溜め部(52)に連通し、前記ニードル(53)が前記液溜め部(52)内に収納され、且つ該液溜め部(52)に対して出没して前記液溜め部(52)に溜められた溶液を基板(3)上に配置し、前記保持手段(51)の洗浄時に、前記洗浄液供給用空間(58)が洗浄液供給管(108)と連通することを特徴とするマイクロアレイ作製装置としても構成することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して、本発明の一実施形態におけるマイクロアレイ作製装置を説明する。図1は本実施形態のマイクロアレイ作製装置を示す平面図、図2は図1におけるII−II線方向から見たこの装置の正面図、図3は図2におけるIII−III線方向から見たこの装置の右側面図、図4は図2におけるIV−IV線方向から見たこの装置の左側面図、図5は図1におけるV−V線方向から見たこの装置の断面図である。
【0018】
この装置は、スライドガラスやシリコン等からなる基板に、あらかじめ調整したDNA断片やオリゴヌクレオチド等の生体試料の溶液のスポットを多数配列する。一般的な基板の大きさは1〜数十cm2で、この領域に数千〜数十万種のDNA断片のスポットを配列する。スポットの径は例えば数十ミクロンから数百ミクロンのサイズを有する。
【0019】
図1に示すように、マイクロアレイ作製装置は二つの領域を有する。一つは、溶液を保持するマイクロアレイ作製用ヘッド51(以下単にヘッドという)を基板に打ち付け、基板上に生体試料の溶液のスポットを配列させるスタンピング領域1である。もう一つはスポットを形成した後のヘッド51を洗浄し、洗浄したヘッド51に種類の異なる次の溶液を保持させる洗浄領域2である。ヘッドの構成については後述する。
【0020】
まず、スタンピング領域について説明する。作業台4上には多数の基板3…がマトリクス状に載置される。この実施形態では、縦に4列、横に12列合計48の区分に基板3…が載置されている。基板3の枚数は作製されるレプリカの数に応じて種々変更されうる。基板3はスライドガラスやシリコン等からなり、基板3の表面には生体試料を付着できるように表面処理がなされている。
【0021】
作業台4には各基板に対応して吸引孔が開口されるとともに、不図示の真空装置の管路がこの吸引孔に接続されている。真空装置を作動することにより、吸引口から空気が吸引され、基板3…が作業台に固定される。
【0022】
作業台4の一画には、試験的にマイクロアレイを作製するための2枚の基板又はダミー基板が載置されるテスト台5が設けられる。溶液を保持したヘッド51のニードルをいきなり基板3に打ち付けると、溶液が付きすぎた状態でニードルを打ち付けることになる。これを避けるために、テスト台5上の基板3にニードルを打ち付け、ニードルに付きすぎた溶液が落とされる。
【0023】
作業台4上にはヘッド51を搬送し、ヘッド51に二次元座標を与える第2の搬送手段としてのXY2軸搬送機構6が取り付けられる。このXY2軸搬送機構6は、基板3上に微少スポットを定められた位置に形成できるように、ヘッド51を前回打ち付けた位置よりも例えば数百ミクロンX方向又はY方向にずらして位置決めする。また、このXY2軸搬送機構6は後述する受け渡し位置104までヘッド51を受け取りにいき、スポットの形成が終了した後のヘッド51を再び受け渡し位置104まで搬送する。
【0024】
図1及び図4に示すように、XY2軸搬送機構6は、X軸搬送機構6XとY軸搬送機構6Yとから構成される。X軸移動機構6XはX軸方向に延設された長手固定フレーム8と、この固定フレームにX軸方向に伸長して装着されたレール9,9及び該レール9,9に対して移動自在に組まれたスライダ10,10からなるリニアガイドと、このリニアガイドによって案内されるテーブル11と、該テーブル11を駆動するリニアモータ12とを備える。該リニアモータ12は、X軸方向に延在する二次側としてのマグネット12aと、テーブル11の裏側にマグネット12aに対向して取り付けられた一次側としてのコイル12bとからなる。X軸搬送機構6Xの、基板を挟んで反対側にはX軸方向に延設された長手固定フレーム13と、固定フレーム13にX軸方向に伸長して装着されたレール14及び該レール14に対して移動自在に組み込まれたスライダ15からなるリニアガイドが設けられる。
【0025】
図1及び図2に示すように、Y軸駆動機構6Yは、X軸駆動機構6Xによって駆動されるテーブル11とスライダ15との間に架設された長手可動フレーム17と、この可動フレーム17にX軸方向に伸長して装着されたレール18,18及び該レール18,18に対して移動自在に組み込まれたスライダ19,19からなるリニアガイドと、このリニアガイドによって案内されるテーブル20と、該テーブル20を駆動するリニアモータ21とを備える。該リニアモータ21は、Y軸方向に延在する二次側としてのマグネット21aと、テーブル20の裏側に該マグネット21aに対向して取り付けられた一次側としてのコイル21bとからなる。
【0026】
XY2軸搬送機構6には、移動手段としてのZ軸駆動機構23が支持される。このZ軸駆動機構23が上記X軸及びY軸に直交するZ軸方向、すなわち基板3に対して近接・離間する方向にヘッド51を移動する。Z軸駆動機構23は、ヘッド51全体を昇降させるためにZ1軸駆動機構23Z1を有し、ヘッド51の液溜め部材からニードルを突出させるためにZ2軸駆動機構23Z2を有する。
【0027】
Z1軸駆動機構23Z1は、送りねじ及び電動モータを用いてスライダを移動させる電動アクチュエータからなる。この電動アクチュエータは、図6に示すように、高剛性なU字形断面形状のアウタレール31と、該アウタレール31内に往復運動自在に組まれたスライダ32とを備える。スライダ32の中央にはナットが一体に設けられ、スライダ32の両側面とアウタレール31の内側面との間には循環可能な複数のボール33…が設けられている。この電動アクチュエータはスライダ32に作用するあらゆる方向に対して等しい定格荷重を有するので、オーバーハング状態でスライダにヘッド51等が取り付く、Z軸方向の駆動機構として好適に用いられる。
【0028】
Z1軸駆動機構23Z1を構成する電動アクチュエータについて詳細に説明する。電動アクチュエアータは、アウタレール31と、このアウタレール31に直線運動自在に案内されるスライダ32と、このスライダ32に設けられ、ねじ軸に螺合するナット35と、アウタレール31の長手方向の両端に回転自在に支持されたねじ軸34を有する。アウタレール31の一端には図示しない電動モータが取り付けられる。電動モータの出力軸は継ぎ手を介してねじ軸34に連結される。
【0029】
アウタレール31は断面コ字形状で、その上面には凹所31aを挟んで互いに対向するように平行に延びる一対の突堤36,36が設けられる。突堤36,36の内側面には、凹溝37,37が全長にわたって刻設されており、各凹溝37の上下角部に、2条のボール転走溝38,38が形成されている。
【0030】
スライダ32は、ブロック本体32aと、ブロック本体32aの両端面に取付けられるエンドプレート32bとから構成されている。このスライダ32は、アウタレール31上面の凹所31aに挿入され、転動体としてのボール33…を介して突堤36,36間に挟み込まれるように支持されている。
【0031】
ブロック本体32aの両側面にはアウタレール31のボール転走溝38に対向する負荷転走溝が刻設されている。互いに対向するボール転走溝38と各負荷転走溝の間には複数のボール33…が転がり運動可能に介在されている。また、ブロック本体32aには、負荷域を転がるボールを戻すためのボール逃げ孔が負荷転走溝に平行に形成されている。また、ブロック本体32aの両側に設けられるエンドプレート32bには、負荷域のボール33…を掬い上げ、再度負荷領域に循環させるためのリターン通路が設けられている。
【0032】
ブロック本体32aの中央には、ねじ軸34に螺合するナットが設けられる。ナットには、ねじ軸34に形成した螺旋状のボール転走溝に対応する螺旋状の負荷転走溝が形成される。この螺旋状のボール転走溝と負荷転走溝との間にも複数の転動体としてのボールが転がり運動自在に介在されている。ナットには、負荷域を転がり運動するボールを循環させるリターンチューブが設けられる。
【0033】
図1、図2及び図5に示すように、Z1軸駆動機構23Z1のスライダには、テーブル41が取り付けられ、このテーブル41にZ2軸移動機構23Z2が取り付けられている。Z2軸駆動機構23Z2は、Z1軸駆動機構23Z1と同様な構成を有する電動アクチュエータからなり、Z1軸駆動機構23Z1よりも小型化されている。このZ2軸移動機構23Z2のスライダにはヘッド51のニードルを昇降させるためのL形アーム42が取り付けられる。L形アーム42は図示しないエアシリンダによってヘッド51に差し込み可能にされている(図7参照)。L形アーム42の先端をヘッド51に差し込み、この差し込んだL形アーム42をZ2軸移動機構23Z2によって降下させることによってヘッド51の液溜め部材からニードルが突出する。
【0034】
Z1軸駆動機構23Z1のテーブル41には、ヘッド51の姿勢を変化させる姿勢変化手段としてのΘ軸回転機構43が取り付けられる。このΘ軸回転機構43はヘッド51を水平面内で旋回させる。Θ軸回転機構43は、テーブル41に取り付けられた電動モータ44と、テーブル41にZ軸周りにおいて回転自在に支持された略円筒状のチャック部45とを備える。チャック部45は電動モータ44に継ぎ手を介して連結されている。このチャック部45がヘッド51を着脱自在に把持する。
【0035】
図7はチャック部45及びヘッド51を示す。図中(A)に示すように、チャック部45の下部にはヘッド51に嵌合する嵌合凸部45aが形成され、この凸部45aには円周方向に等間隔を開けて回転自在な爪46…が設けられる。この爪46…は図示しないエアシリンダによって回動される。チャック部45の嵌合凸部45aをヘッド51の嵌合凹部51aに挿入し、爪46…を側方に飛び出すように同時に開けると、爪46…がヘッド51の嵌合凹部51aに設けたピン51bに引っ掛ける。これにより、チャック部45がヘッド51を把持する。また、爪46…を内側に閉じると、爪46…とピン51bとの係合が解除され、チャック部45からヘッド51が取り外される。また、ヘッド51の上面にはチャック部45に対してヘッド51を位置決めできるように複数の位置決め用テーパピン51c…が設けられている。
【0036】
図7中(B)は、L形アーム42の先端がヘッド51に差し込まれた状態を示す。差し込んだL形アーム42をZ2軸移動機構23Z2によって降下させることによってヘッド51の液溜め部材52からニードル53が突出する。
【0037】
図2に示すように、作業台4には下方からヘッド51の姿勢及び位置を検知する検知手段としての撮影素子67(例えばCCDカメラ)が設けられる。付け替えられたヘッド51は最初にこの撮影素子67の上方に搬送される。ヘッド51にはその位置を表示するマークが張り付けられ、撮影素子67はこのマークを検知する。撮影素子67が検知したヘッド51の姿勢及び位置の情報は制御手段としての制御装置に入力される。制御装置はヘッド51の姿勢及び位置の情報に基づき、ヘッド51を付け替えても常に一定の姿勢及び位置を保つように、姿勢手段としてのΘ軸回転機構43及びXY2軸搬送機構6を操作する。
【0038】
制御装置がΘ軸回転機構43を操作し、ヘッド51をZ軸回りに回転することでヘッド51の姿勢が変化する。また、制御装置がXY2軸搬送機構6を操作し、ヘッド51をZ軸回りに回転することでヘッド51の位置が変化する。このように、付け替えたヘッド51の姿勢及び位置を付け替える前のヘッド51と同じ姿勢及び位置に補正することによって、基板3上に正確に溶液のスポットを形成することができる。なお、Θ軸回転機構43には電動モータ44の回転角度を検出する角度検出手段としてのエンコーダが設けられる。Θ軸回転機構43が所定の角度回転するように電動モータ44の回転角度がフィードバック制御される。
【0039】
また、XY2軸搬送機構6には、基板3に対して決められた位置にスポットを形成できるように、作業台4に取り付けた基板3の位置を検知する基板撮影素子68(例えばCCDカメラ)、及び基板上に形成されるスポットの状況を検知するスポット撮影素子69(例えばCCDカメラ)が設けられる。
【0040】
図8及び図9は、保持手段としてのヘッド51を示す。ヘッド51はチャック部45に取り付けられる円筒状の被チャック部54と、この被チャック部54の下面に固定される略矩形状の上部プレート55と、この上部プレート55に複数本の支柱56…を介して結合される基体部としての略矩形状の下部プレート57とを概略備える。
【0041】
下部プレート57には、基板3…に供給すべき溶液が保持される液溜め部としての液溜め部材52…が互いに平行にして縦横に取り付けられる。この液溜め部材52…内には配置部としてのニードル53…(あるいはピンとも呼ばれる)が収納されている。このニードル53は、下部プレート57に固定された複数のニードル用ブッシュ66によって上下方向へ往復運動可能に案内されている。この実施形態では縦4列横6列の合計48本の液溜め部材52…及びニードル53…が取り付けられているが、勿論液溜め部材52…及びニードル53…の本数は同時にスポットを形成できる基板3…の枚数によって種々設定し得る。
【0042】
また、下部プレート57には、複数のニードル53…全体にわたる洗浄液等供給用空間58が設けられる。そして、この洗浄液等供給用空間58は図10にも示すように、縦横に配列された複数の液溜め部材52…全てに連通している。
【0043】
上部プレート55と下部プレート57との間には、支柱に対してスライド可能に中間プレート59が設けられる。中間プレート59の下面には連結部60を介してニードル支持プレート61が固定され、複数本のニードル53…はこのニードル支持プレート61に支持されている。ニードル53…の上部にはニードル支持プレート61の上面に載せられるフランジ53d…が形成され、このフランジ53d…と中間プレート59との間には、コイルスプリング62…が介在されている。このコイルスプリング62…は、ニードル53が基板3に当接するとき圧縮変形し、ニードル53から基板3に加わる荷重を調整する。また、中間プレート59には支柱56に対する中間プレート59のスライド運動を案内するブッシュ63が設けられる。中間プレート59と下部プレート57との間にはニードル53を上昇させ、液溜め部材52内に待避させるためのコイルスプリング64が設けられる。
【0044】
図11は、ニードル53…が降下した状態を示す。この図に示すように中間プレート59を降下すると、ニードル53…も中間プレート59と共に降下し、液溜め部材52…の下端からニードル53…が突出する。ニードル53…が基板3…に当接すると、ニードル53…から基板3…に過度の荷重がかからないようにコイルスプリング62…が圧縮変形する。
【0045】
各駆動機構によるヘッド51の動作について説明する。まず、ヘッド51はXY2軸搬送機構6によって基板3上方のX方向及びY方向に位置決めされる。次に、Z1軸移動機構23Z1によってヘッド51全体が降下され、ヘッド51が基板からZ方向に所定距離離して位置決めされる。次に、Z2軸移動機構23Z2のL形アーム42がヘッド51内の中間プレート59上方に進出される。Z2軸移動機構23Z2によってL形アーム42を降下すると、中間プレート59がL形アーム42によって押し下げられ、これによりニードル53が液溜め部材52から突出する。一方、Z2軸移動機構23Z2によってL形アーム42を上昇すると、コイルスプリング64の復元力によって中間プレート59が上昇し、これによりニードル53が液溜め部材52内に退避する。
【0046】
図12は、溶液を保持する液溜め部材52及びニードル53を示す。液溜め部材52は先細りのテーパ管形状に形成され、そのテーパ状の内部空間には溶液と共にニードル53が収納されている。最も幅が狭くなっている液溜め部材52の下部でもニードル53の上下運動を案内している。
【0047】
ニードル53の先端部53aも外周面が先細りのテーパ形状に形成されている。また、基板3に接触するニードル53の先端面53bは円形又は多角形の平坦面に形成される。先端部53aの外周面は、ストレート部53cの外周面及びニードル53の先端面53bに比べ、溶液を保持できるようにその表面粗さが粗くされている。この表面粗さは、ニードル53が液溜め部材52から所定量突出し、ニードル53の先端面53bが基板3に接触するとき、先端面53bに保持される溶液と液溜め部材52内の溶液とがつながるように設定される。また、この表面粗さは砥石加工又は放電加工によって形成される。例えば砥石加工の場合、砥石をニードル53の長手方向に移動することで、先端部53aの外周面が粗くされる。
【0048】
図13(a)〜(e)は、液溜め部材52内に溜められた溶液を基板3上に配置する方法を示す工程図である。この図(a)〜(e)は、液溜め部材52に対してニードル53がZ軸方向(すなわち上下方向)に移動する場合の溶液の様子を示している。
【0049】
まず、図中(a)に示すように、基板3の上方に液溜め部材52が位置決めされる。次に図中(b),(c)に示すように、液溜め部材52に対してニードル53を除々に下降させる。次に図中(d)に示すように、ニードル53を液溜め部材52から突出させる。このとき、溶液の表面張力によって、液溜め部材52内の溶液が引っ張り出される。そして、ニードル53の先端面53bを基板3に接触させる。ニードル53の先端面53bが基板3に機械的に接触すると、ニードル53の先端面53bから基板3に溶液が移動し、基板3上に溶液が配置される。このとき、ニードル53の先端に保持される溶液と液溜め部材52内の溶液とがつながっている。そして、図中(e)に示すように、ニードル53を基板3から退避させると、基板3上に溶液のスポットが形成される。
【0050】
このように、液溜め部材52に保持される溶液とニードル53の先端に保持される溶液とを一体にし、溶液の表面張力を利用して液溜め部材52から溶液を引っ張り出して基板3に配置することで、基板3に配置するスポットの大きさや形状を一定に保つことができる。また、ニードル53の外周面を粗くすることで、ニードル53の外周面に保持される溶液の量が安定する。このため、基板3に配置するスポットの大きさや形状をより一定に保つことができる。
【0051】
図14は、ニードル53の他の例を示す。この例では、液溜め部材52から突出するニードル53の外周面53dの表面粗さが、液溜め部材52内のニードル53の外周面53cの表面粗さよりも粗くされている。液溜め部材52には種類の異なる溶液が保持されるので、液溜め部材52が新しい溶液を保持するときには液溜め部材52の内側及びニードル53の外側に付着した溶液を洗浄する必要がある。溶液の保持に寄与しない、液溜め部材52内のニードル53の表面粗さを突出する部分よりも滑らかにすることで、ニードル53の外側の洗浄も容易になる。また、ニードル53が液溜め部材52内を摺動しながら往復運動する場合にも、ニードル53が滑らかに往復運動する。
【0052】
次に、洗浄領域について説明する。この洗浄領域ではスポットを形成した後のヘッド51を超音波洗浄し、その後すすぎ洗浄し、その後乾燥する。洗浄後のヘッド51は新しい次の生体試料の溶液を保持する。
【0053】
図1に示すように、洗浄台96上には、ヘッド51を超音波洗浄する洗浄等施工部としての超音波洗浄部71と、ヘッド51をすすぎ洗浄する洗浄等施工部としてのすすぎ洗浄部72と、ヘッド51を乾燥する乾燥部73と、生体試料を含む溶液を貯える溶液貯留部74とが設けられる。また、洗浄台96上には、これら超音波洗浄部71、すすぎ洗浄部72、乾燥部73及び溶液貯留部74の間でヘッド51を搬送し、ヘッド51に2次元座標を与える第1の搬送手段としてのXY2軸搬送機構75が設けられる。
【0054】
このXY2軸搬送機構75は、X軸搬送機構75XとY軸搬送機構75Yとから構成される。
【0055】
図1及び図3に示すように、X軸移動機構75XはX軸方向に延設された長手固定フレーム81と、この固定フレーム81にX軸方向に伸長して装着されたレール82,82及び該レール82,82に対して移動自在に組まれたスライダ83,83からなるリニアガイドと、このリニアガイドによって案内されるテーブル84と、該テーブル84を駆動する送りねじ85とを備える。該送りねじは、テーブルの下面に取り付けられたボールねじナットと、該ボールねじナットに螺合し、X軸方向に伸長されたねじ軸85aと、このねじ軸85aを回転させる電動モータ86とから構成される。ねじ軸85aと電動モータ86とは巻き掛け伝動装置を介して連結されている。
【0056】
Y軸駆動機構75Yは、X軸駆動機構75Xによって駆動されるテーブル84上に固定された長手可動フレーム87と、この可動フレーム87にX軸方向に伸長して装着されたレール88及び該レール88に対して移動自在に組み込まれたスライダ89からなるリニアガイドと、このリニアガイドによって案内されるテーブル90と、該テーブル90を駆動する送りねじ91とを備える。該送りねじ91は、テーブル90の下面に取り付けられたボールねじナットと、該ボールねじナットに螺合し、X軸方向に伸長されたねじ軸91aと、このねじ軸91aを回転させる電動モータ92とから構成される。ねじ軸91aと電動モータ92とは巻き掛け伝動装置を介して連結されている。
【0057】
図1及び図2に示すように、XY2軸搬送機構75には移動手段としてのZ軸駆動機構95が取り付けられる。Z軸駆動機構95は、ヘッド51をX軸及びY軸に直交するZ軸方向、すなわち洗浄台96に対して直交する方向に移動する。このZ軸駆動機構95は、スタンピング領域におけるZ軸駆動機構23と同様に、Z1軸駆動機構95Z1及びZ2軸駆動機構95Z2を有する。そして、超音波洗浄部71、すすぎ洗浄部72、乾燥部73及び溶液貯留部74のどの位置でも液溜め部材52に対してニードル53を突出できるようになっている。
【0058】
Z1軸駆動機構95Z1は、スタンピング領域におけるZ1軸駆動機構23Z1と同様に、送りねじ及び電動モータを用いてブロックを移動させる電動アクチュエータからなる。この電動アクチュエータは、図6に示すように、高剛性なU字形断面形状のアウタレール31と、該アウタレール31内に往復運動自在に組まれたスライダ32とを備える。スライダ32の中央にはナットが一体に設けられ、スライダ32の両側面とアウタレール31の内側面との間には循環可能な複数のボール33…が設けられている。この電動アクチュエータはスライダ32に作用するあらゆる方向に対して等しい定格荷重を有するので、オーバーハング状態でスライダにヘッド等を取り付く、Z軸方向の駆動機構として好適に用いられる。
【0059】
Z1軸駆動機構95Z1のテーブル97には、Z2軸移動機構95Z2が取り付けられる。Z2軸駆動機構95Z2は、Z1軸駆動機構95Z1と同様な構成を有する電動アクチュエータからなり、Z1軸駆動機構95Z1よりも小型化されている。このZ2軸移動機構95Z2のテーブル98にはヘッド51のニードル53を昇降させるためのL形アーム99が取り付けられる。L形アーム99は図示しないエアシリンダによってヘッド51に差し込み可能にされている。L形アーム99の先端をヘッドに差し込み、この差し込んだL形アーム99をZ2軸移動機構95Z2によって降下させることによってヘッド51の液溜め部材52からニードル53が突出する。
【0060】
また、Z1軸駆動機構のテーブル97には旋回部としての旋回用モータ100が取り付けられ、この旋回用モータ100の出力軸には水平面内を旋回する円板101が取り付けられる。円板101の下面には180度間隔を開けてヘッド51を把持可能な把持部としての一対のクランプ102,102が取り付けられる。クランプ102,102は図示しないエアシリンダ等によって開閉され、ヘッド51の外周に形成された平坦部103(図8及び図9参照)を挟む。
【0061】
洗浄領域のXY2軸搬送機構75によって搬送されるヘッド51は、上記スタンピング領域の2軸搬送機構6によって搬送されるヘッド51と同一の構成を有するので、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0062】
旋回用モータ100は180度ずつ旋回し、これによりスタンピング領域のXY2軸搬送機構6から洗浄領域のXY2軸搬送機構75へのヘッド51の受け渡し、並びに洗浄領域のXY2軸搬送機構75からスタンピング領域のXY2軸搬送機構6へのヘッド51の受け渡しが行われる。
【0063】
具体的には、図1及び図2に示すように、まずスタンピング領域のXY2軸搬送機構6がスポットを形成した後のヘッド51を受け渡し位置104まで搬送する。一方、洗浄領域のXY2軸搬送機構75が新しい溶液を保持したヘッド51を受け渡し位置104から180度位置をずらした控え位置105まで搬送する。このとき、受け渡し位置104にはヘッドを把持していない空のクランプが位置する。次に洗浄領域のXY2軸搬送機構75のクランプ102が受け渡し位置104に搬送されたスポット形成後のヘッド51を把持する。これによりスタンピング領域のXY2軸搬送機構6から洗浄領域のXY2軸搬送機構75にヘッドが受け渡される。次に旋回用モータ100が円板101を180度旋回させ、スポット形成後のヘッド51を控え位置105に位置させ且つ新たな溶液を保持したヘッド51を受け渡し位置104に位置させる。次にスタンピング領域のXY2軸搬送機構75のチャック部45が新たな溶液を保持したヘッド51を把持する。これにより、洗浄領域のXY2軸搬送機構75からスタンピング領域のXY2軸搬送機構6にヘッドが受け渡される。
【0064】
このように、スタンピング領域のXY2軸搬送機構6と洗浄領域のXY2軸搬送機構75とで互いにヘッド51を受け渡せるようにしたので、一方のヘッド51で基板3上にスポットを形成している間に、他方のヘッド51を洗浄等することができる。スタンピング領域のXY2軸搬送機構6と洗浄領域のXY2軸搬送機構75とで互いにヘッド51,51を受け渡す瞬間を除いて、基板上にスポットを形成する作業を間断なく続けることができ、極めて効率的にマイクロアレイを作製することができる。また、ヘッド51を装置上に一旦置かずにスタンピング領域のXY2軸搬送機構6と洗浄領域のXY2軸搬送機構75の間でヘッド51,51を直接受け渡すことで、無駄な待ち時間が生ずることもなく、受け渡し作業をより効率的に行うことができる。
【0065】
なお、上記実施形態では、一対のクランプ102,102及び旋回用モータ100を洗浄領域のXY2軸搬送機構75側に設けたが、スタンピング領域のXY2軸搬送機構6側に設けてもよい。また、僅かな待ち時間が許容されるなら、装置上にターンテーブルを設け、このターンテーブルを介してヘッド51を受け渡すようにしてもよい。
【0066】
スポット形成後のヘッドは、洗浄領域のXY2軸搬送機構75によって超音波洗浄部71に搬送される。超音波洗浄部71では、超音波振動をかけた純水中に液溜め部材52を浸して、その外側を洗浄する。なお、この超音波洗浄部71では、液溜め部材52からニードル53を突出させた状態でニードル53の外側も洗浄するのが望ましい。
【0067】
超音波洗浄後のヘッド51は、XY2軸搬送機構75によってすすぎ洗浄部72に搬送される。すすぎ洗浄部72は、液溜め部材52の内側、外側及びニードル53の外側を洗浄する。
【0068】
洗浄液としての超純水が貯えられる純水槽にヘッド51を組み込み、液溜め部材52を超純水に漬けることによって、液溜め部材52の外側が洗浄される。また、ヘッド51を純水槽に組み込むことによって、純水槽に設けた純水供給管108(図8参照)がヘッド51に接続され、純水供給管108と洗浄液等供給用空間58とが連通する。図8に示すように、ヘッド51の下部プレート57には、液溜め部材52の後端に対応して洗浄液等供給用空間58が設けられる。該洗浄液等供給用空間58は各液溜め部材52にわたる広範な単一空間とされている。純水供給管108から圧力をもった純水が供給されると、純水がこの単一空間内で拡がる。単一空間を充満した純水は各液溜め部材52に供給される。
【0069】
液溜め部材52の内側に圧力をかけて洗浄することで、例えば圧力をかけずに溶液をふやかして落とす場合に比べ、洗浄時間を短くすることができる。また、複数の液溜め部材52…にわたる単一空間を形成することで、複数の液溜め部材52…内に供給される純水の圧力損失が低減し、且つ各液溜め部材52間で圧力損失が略均等になる。したがって、複数の液溜め部材52…の内側及び複数のニードル53…の外側に略均等な圧力をかけて洗浄することができる。
【0070】
図1に示すように、すすぎ洗浄後のヘッド51は、XY2軸搬送機構75によって乾燥部73に搬送される。この乾燥部73では、液溜め部材52の内側及び外側、及びニードル53の外側を乾燥させる。
【0071】
図15ないし図17は、乾燥部73を示す。乾燥部73は、上部が開口した略直方体状の乾燥槽111を有する。乾燥槽111の上部空間には上記ヘッド51が組み込まれ、乾燥槽111の上部がヘッド51の下部プレート57で塞がれる。乾燥槽111の互いに対向する両壁111a,111aには、その壁面に対して斜めに圧縮エアーを噴出する複数のノズル112,112が設けられる。各ノズル112は水平方向よりわずかに下方に向けてエアーを噴出する。平面上、両壁111a,111aの壁面と各ノズル112のエアーを噴出する方向の交わる角度αは略45度である。また、ノズル112は液溜め部材に対して左右対称に配置されている。
【0072】
ノズル112…にはエアー供給通路113が接続されている。ノズル112…及びエアー供給通路113は、2枚のプラスチック製の板材114,115を合わせることで形成される。外側の板材114には板材114に沿って断面略半円状のエアー供給通路113が形成される。内側の板材115には、ノズル112…を構成するように板材115に対して斜めに孔が開けられている。外側の板材114及び内側の板材115を重ね合わせると、ノズル112及びエアー供給通路113が形成される。
【0073】
また、両壁111a,111aと交差する、流れの下流側の壁111bには排気口116が設けられる。乾燥槽111の底部には、液溜め部材52及びニードル53から取り除かれたミスト状の洗浄水を排出する排出口117,117が設けられる。乾燥槽111内には、液溜め部材52の内側を乾燥させるためのエアー配管118が設けられる。ヘッド51を乾燥槽111に組み込むことによって、エアー配管118が上記洗浄液等供給用空間58(図8参照)に連通する。洗浄液等供給用空間58は複数の液溜め部材52にわたる広範な単一空間とされているので、エアー配管118から圧縮エアーを供給すると、洗浄液等供給用空間58を経由して各液溜め部材52の内側に乾燥エアーが供給される。
【0074】
エアーの噴出の流れを両壁111a,111aの壁面に対して斜めにし、且つ流れの下流側に排気口116を設けることにより、乾燥槽111内に方向性を有するエアーの流れが生じ、エアーによって液溜め部材52又はニードル53の表面から吹き飛ばされた溶液混じりの洗浄液が、この流れに乗って全て乾燥槽111外に排出される。したがって、洗浄液の再付着が防止される。
【0075】
これに対して、排気口116を設けずに液溜め部材52又はニードル53に対してエアーを単に噴射するだけでは、エアーと共に飛び散った残留洗浄液が乾燥槽111の壁面で跳ね返る等し、液溜め部材52又はニードル53に残留洗浄液が再付着する可能性がある。再付着する場合、乾燥が効率良く行われないのみならず、再付着した洗浄液に新たな溶液が混濁してしまうおそれが生じるのは避けられない。
【0076】
また、ヘッド51には液溜め部材52及びニードル53が互いに平行にして縦横に配列されている。エアーの噴出の流れを両壁111a,111aの壁面に対して斜めにすることで、直交させる場合に比べ、壁面側からみて影になっているところにもエアーが届きやすくなる。したがって、複数の液溜め部材52及びニードル53を満遍なく乾燥させることができる。
【0077】
図1及び図2に示すように、乾燥後のヘッド51は、XY2軸搬送機構75によって溶液貯留部74に搬送される。溶液貯留部74は、溶液を貯える複数枚の溶液保持プレートとしてのタイタープレート121…が収納されるカセット122と、このカセット122からタイタープレート121を取り出し、ロード位置132に搬送するプレート搬送機構123とを備える。この溶液貯留部74では、洗浄後のヘッド51に新しい生体試料の溶液を充填する。溶液にヘッド51を漬けて溶液を吸引する動作はロードと呼ばれる。
【0078】
各タイタープレート121には複数の(例えば384個の)凹部が配列され、この凹部に生体試料の溶液が溜められている。例えばヘッドが48本の液溜め部材を有するとすると、一枚のタイタープレートで8回ロードすることができる。複数の凹部には同種類の溶液が充填される場合もあるし、異種の溶液が充填される場合もある。
【0079】
複数枚(例えば10枚)のタイタープレート121…は、Z軸方向(すなわち上下方向)に均等間隔を開けてカセット122に収納されている。カセット122は洗浄台96の上下に2組設けられ、この装置では合計20枚のタイタープレート121を収納している。カセット122の搬送機構123側にはタイタープレート121を出し入れするための開口が形成されている。また、カセット122の上面には人手でつかむための把手125が設けられる。
【0080】
カセット122は装置にスライド可能に取り付けられたカセット支持台124上に載置される。このカセット支持台124を人手で引き出し、カセット支持台124の上にカセット122を載せ、カセット支持台124を人手で再び元の位置に戻すことで、カセット122が装置に組み込まれる。
【0081】
プレート搬送機構123は、Z軸駆動機構123ZとY軸駆動機構123YとX軸駆動機構123Xとから構成される。Z軸駆動機構123Zは、送りねじ及び電動モータを用いてスライダを移動させる上述の電動アクチュエータと同じ構成を有する。Z軸駆動機構123Zは、上端のタイタープレート121と下端のタイタープレート121との間でタイタープレート121を支持する支持板126を上下動させる。
【0082】
Z軸駆動機構123Zのテーブル127にはX軸移動機構123Xが取り付けられる。このX軸移動機構123Xは、所謂ロッドレスシリンダからなる。ロッドレスシリンダは、X軸方向に伸長する軌道レール128と、該軌道レール128をスライド可能なテーブル129とを備え、エアーを駆動源にしてテーブル129をX軸方向に移動させる。軌道レール128の両端にはテーブル129を位置決めするストッパが設けられる。
【0083】
X軸移動機構123Xのテーブル129にはY軸移動機構123Yが取り付けられる。このY軸移動機構123Yも、所謂ロッドレスシリンダからなり、テーブル130をY軸方向に移動させると共にテーブル130をY軸方向の2つの位置で位置決めする。Y軸移動機構123Yのテーブル130には、タイタープレート121を支持する支持板126が取り付けられる。
【0084】
また、このテーブル130にはタイタープレート121に被せられたカバーを取り外す吸盤131が取り付けられる。溶液の水分の蒸発を防ぐために、タイタープレート121はカバーに覆われている。ロード中はこのカバーが邪魔になるので、カバーが吸盤131に吸い付けられ、図示しない電動アクチュエータ等の移動機構によって上方向に退避される。
【0085】
複数枚のタイタープレート121…から目標とするタイタープレート121を取り出すためのプレート搬送機構123の動作について説明する。
【0086】
まず、プレート搬送機構123は、Z軸駆動機構123Zによって支持板126をZ軸方向に移動し、目標とするタイタープレート121のわずか下方に支持板126を位置させる。次に、X軸駆動機構123Xを駆動し、支持板126をカセット122内に差し込む。次に再びZ軸駆動機構123Zを駆動し、支持板126を僅かに上昇させ、タイタープレート121を持ち上げる。そして再びX軸駆動機構123Xを駆動し、カセット122からタイタープレート121を引き出す。そして、タイタープレート121をロード位置132まで搬送する。なお、このような搬送機構の動作は不図示の制御装置により実行される。
【0087】
タイタープレート121がロード位置132まで搬送された後、洗浄・乾燥後のヘッド51も2次元搬送機構75によってロード位置まで搬送される。このロード位置132では、生体試料の溶液に液溜め部材52を漬けて溶液が吸引される。
【0088】
溶液の吸引方法について説明する。まず液溜め部材52をタイタープレート121内の凹部に差込み、液溜め部材52の先端を溶液に浸ける。次に液溜め部材52の位置を固定したままニードル53を上昇させると、ニードル53の上昇に合わせて溶液が引き上げられ、液溜め部材52内に溶液が充填される。この状態から液溜め部材52及びニードル53を引き上げると、液溜め部材に充填された溶液がそのまま保持される。
【0089】
洗浄台96上には、ヘッド置場135が設けられる。ヘッド51は最初にこのヘッド置場135におかれる。洗浄領域のXY2軸搬送機構75がヘッド置場135に置かれた、ヘッド51を取りに行くことから装置の動作が始まる。
【0090】
次に、マイクロアレイを作製する手順に則して、本実施形態のマイクロアレイ作製装置の全体動作について説明する。なお、以下の工程では、スタンピング領域のXY2軸搬送機構6及びZ軸駆動機構23、及び洗浄エリアのXY2軸搬送機構75及びZ軸駆動機構95を適宜動作させることにより、ヘッド51を所定の位置に順次位置決めする。このような制御は不図示の制御装置により実行される。
【0091】
まず、準備段階としてスタンピング領域に複数の基板3…を配列し、真空装置を作動させて基板3…を吸引・固定する。テスト台5には試験的にマイクロアレイを形成するための基板あるいはダミー基板を固定する。一方、洗浄領域の溶液貯留部74のカセット122内に複数枚のタイタープレート121…を収納する。タイタープレート121…の各凹部には例えば複数種のDNA断片の溶液が入れられる。
【0092】
次に、洗浄領域のXY2軸搬送機構75がヘッド置場135に置かれているヘッド51を取りに行く。ここでは、一対のクランプ102,102の内、一方のクランプ102のみがヘッド51を把持する。
【0093】
次に、XY2軸搬送機構75は把持したヘッド51をロード位置132に搬送する。ここでは、液溜め部材52内に溶液を吸引するロード工程が行われる。プレート搬送機構123は、ヘッド51がロード位置132に搬送される前に、必要な溶液が入れられたタイタープレート121をロード位置132に搬送する。XY2軸搬送機構75がヘッド51をロード位置132まで搬送した後、洗浄領域のZ軸駆動機構123Zは、液溜め部材52が溶液を吸引するように液溜め部材52及びニードル53を昇降する。
【0094】
次に、洗浄領域のXY2軸搬送機構75は、溶液を保持したヘッド51を受け渡し位置104まで搬送する。
【0095】
次に、スタンピング領域のXY2軸搬送機構6は、空のチャック部45を受け渡し位置104まで搬送する。そして、スタンピング領域のZ1軸駆動機構がチャック部45を降下し、チャック部45で溶液を保持しているヘッドを把持する。これにより、洗浄領域のXY2軸搬送機構75からスタンピング領域のXY2軸搬送機構6へヘッドが受け渡される。
【0096】
次に、スタンピング領域のXY2軸搬送機構6は、ヘッド51をテスト台5に搬送する。このテスト台5では、ニードル53に付着する溶液の量を調整するテスト工程が行われる。テスト工程では、スタンピング領域のZ軸駆動機構がニードル53を基板3に打ち付け、ニードル53に付きすぎた溶液を落とす。
【0097】
テスト工程が終了した後、基板3にスポットを形成するスタンピング工程が行われる。このスタンピング工程では、まずスタンピング領域のXY2軸搬送機構6がヘッド51を基板3上のスポット形成位置に移動する。そして、スタンピング領域のZ1軸駆動機構23Z1がヘッド51を降下し、基板3の僅か上方にヘッド51を位置させる。次に、スタンピング領域のZ2軸駆動機構23Z2が液溜め部材52からニードル53を突出させ、基板3にニードル53を打ち付ける。
【0098】
所定の基板にスポットを形成した後、スタンピング領域のXY2軸搬送機構はヘッドを次の基板に移動する。そして再び上述のスタンピング工程を繰り返す。
【0099】
スタンピング領域のXY2軸搬送機構6がスタンピング工程を繰り返している間、洗浄領域のXY2軸搬送機構75は、ヘッド置場135に置かれた残りのヘッド51を把持し、ロード位置132に搬送する。このロード位置132では液溜め部材52内に溶液を吸引するロード工程が行われる。そして、洗浄領域のXY2軸搬送機構75は、溶液を保持したヘッド51を控え位置105まで搬送する。このとき受け渡し位置104にはヘッドを把持していない空のクランプ102が位置する。
【0100】
作業台4上の全ての基板3…にスポットを形成した後、スタンピング領域のXY2軸搬送機構6はスポットを形成した後のヘッド51を受け渡し位置104に搬送する。そして、スタンピング領域のXY2軸搬送機構6と洗浄領域のXY2軸搬送機構75との間で把持しているヘッド51,51を互いに受け渡す。
【0101】
この受け渡し工程について説明する。まず、洗浄領域のXY2軸搬送機構75に設けられた空のクランプ102が受け渡し位置104に搬送されたスポット形成後のヘッド51を把持する。これによりスタンピング領域のXY2軸搬送機構6から洗浄領域のXY2軸搬送機構75にスポット形成後のヘッド51が受け渡される。次に旋回用モータ100が、スポット形成後のヘッド51を控え位置105に位置させ且つ新たな溶液を保持したヘッド51を受け渡し位置104に位置させる。次にスタンピング領域のXY2軸搬送機構6に設けられたチャック部45が新たな溶液を保持したヘッド51を把持する。これにより、洗浄領域のXY2軸搬送機構75からスタンピング領域のXY2軸搬送機構6にヘッド51が受け渡される。
【0102】
受け渡し工程を終えたスタンピング領域のXY2軸搬送機構6は、再びヘッド51を基板上に搬送する。そして、上記テスト工程及びスタンピング工程を実行する。
【0103】
受け渡し工程を終えた洗浄領域のXY2軸搬送機構75は、スタンピング領域のXY2軸搬送機構6がテスト工程及びスタンピング工程を実行するのと同時に、洗浄工程を実行する。この洗浄工程では、まずスポットを形成した後のヘッド51を超音波洗浄部71に搬送し、液溜め部材52の外側を超音波洗浄する。その後ヘッド51をすすぎ洗浄部72に搬送し、液溜め部材52の内側、外側及びニードル53をすすぎ洗浄する。その後ヘッド51を乾燥部73に搬送し、液溜め部材52及びニードル53を乾燥する。
【0104】
洗浄領域のXY2軸搬送機構75は洗浄後のヘッド51をロード位置132に再び搬送する。このロード位置では、洗浄後のヘッド51に新しい溶液を吸引させるロード工程が再び行われる。
【0105】
これ以降、スタンピング領域のXY2軸搬送機構6は、上記ヘッド受け渡し工程、上記テスト工程、及び上記スタンピング工程を順次実行する。一方、洗浄領域のXY2軸搬送機構75は、上記ヘッド受け渡し工程、上記洗浄工程、及びロード工程を順次実行する。
【0106】
このように、スタンピング領域のXY2軸搬送機構6によって搬送される一方のヘッド51が基板3…上にスポットを形成している間に、洗浄領域のXY2軸搬送機構75によって搬送される他方のヘッド51を洗浄・乾燥することで、基板3…上にスポットを形成するスタンピング工程を間断なく続けることができ、極めて効率的にマイクロアレイを作製することができる。
【0107】
なお、上記実施形態では、保持手段(ヘッド)として、ニードルと液溜め部材を具備したものを示したが、ニードルのみを有する保持手段も適用可能である。
【0108】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、マイクロアレイ作製用ヘッドを基体部と該基体部に互いに平行に配列される複数の配置部とで構成し、前記基体部に複数の配置部全体にわたる広範な洗浄液等供給用空間を設けたので、複数の配置部全てを略均一な圧力をかけて洗浄することができる。したがって、複数の配置部全てを短時間で確実に洗浄することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態におけるマイクロアレイ作製装置を示す平面図。
【図2】図1におけるII−II線方向から見たマイクロアレイ作製装置の正面図。
【図3】図2におけるIII−III線方向から見たマイクロアレイ作製装置の右側面図。
【図4】図2におけるIV−IV線方向から見たマイクロアレイ作製装置の左側面図。
【図5】図1におけるV−V線方向から見たマイクロアレイ作製装置の断面図。
【図6】電動アクチュエータを示す斜視図。
【図7】チャック部及びヘッドを示す図(図中(A)はニードルが上昇している状態を示し、図中(B)はニードルが下降している状態を示す)。
【図8】ヘッドの正面図。
【図9】図8におけるIX−IX線方向から見たヘッドの右側面図。
【図10】図8におけるX−X線方向から見たヘッドの底面図。
【図11】ニードルが液溜め部材から突出している状態を示すヘッドの正面図。
【図12】液溜め部材及びニードルを示す詳細図。
【図13】液溜め部材内に溜められた溶液を基板上に配置する方法を示す工程図。
【図14】液溜め部材及びニードルの他の例を示す詳細図。
【図15】乾燥部を示す断面図。
【図16】図15におけるXVI−XVI線方向から見た乾燥部の平面図。
【図17】図15におけるXVII−XVII線方向から見た乾燥部の断面図。
【符号の説明】
3…基板
4…作業台
6…スタンピング領域のXY2軸搬送機構(搬送手段)
23,95…Z軸駆動機構(移動手段)
51…ヘッド(保持手段)
52…液溜め部材(液溜め部)
53…ニードル(配置部)
57…下部プレート(基体部)
58…洗浄液等供給用空間
71…超音波洗浄部(洗浄等施工部)
72…すすぎ洗浄部(洗浄等施工部)
74…溶液貯留部(洗浄等施工部)
75…洗浄領域のXY2軸搬送機構(搬送手段)
Claims (3)
- 生体試料を含む溶液を保持し、基板上に溶液のスポットを形成するマイクロアレイ作製用ヘッドであって、
基体部と、該基体部に互いに平行に配列され、先端が基板に接触することで溶液を基板に配置する複数のニードルとを備え、
前記基体部には、前記複数のニードル全体にわたる洗浄液供給用空間が設けられると共に、生体試料を含む溶液を保持する複数の液溜め部を備え、
前記洗浄液供給用空間が前記液溜め部に連通し、
前記ニードルが前記液溜め部内に収納され、且つ該液溜め部に対して出没して前記液溜め部に溜められた溶液を基板上に配置し、
前記マイクロアレイ作製用ヘッドの洗浄時に、前記洗浄液供給用空間が洗浄液供給管と連通することを特徴とするマイクロアレイ作製用ヘッド。 - 前記ニードルが前記基体部の縦横に配列されていることを特徴とする請求項1に記載のマイクロアレイ作製用ヘッド。
- 生体試料を含む溶液を貯える溶液貯留部と、
複数枚の基板を配列し得る作業台と、
前記溶液貯留部から前記溶液を取り入れて保持し、前記基板上に溶液のスポットを形成するための保持手段と、
前記保持手段の洗浄等が行われる洗浄等施工部と、
前記保持手段を前記基板に対して近接・離間する方向に移動させ、前記保持手段をしてスポットを形成せしめる移動手段と、
前記保持手段を前記溶液貯留部、前記作業台及び前記洗浄等施工部を含む領域において搬送し且つ二次元座標を与える搬送手段と、を備え、
前記保持手段は、基体部と、該基体部に互いに平行に配列され、先端が基板に接触することで溶液を基板に配置する複数のニードルとを備え、
前記基体部には、前記複数のニードル全体にわたる洗浄液供給用空間が設けられると共に、生体試料を含む溶液を保持する複数の液溜め部を備え、
前記洗浄液供給用空間が前記液溜め部に連通し、
前記ニードルが前記液溜め部内に収納され、且つ該液溜め部に対して出没して前記液溜め部に溜められた溶液を基板上に配置し、
前記保持手段の洗浄時に、前記洗浄液供給用空間が洗浄液供給管と連通することを特徴とするマイクロアレイ作製装置。
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