JP4610205B2 - 半導体装置 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体装置に関し、特に、絶縁膜上に形成された金属薄膜からなる金属薄膜抵抗体を備えた半導体装置に関するものである。
アナログ集積回路において、抵抗素子は重要な素子として多用されている。近年、抵抗素子の中でも金属薄膜からなる抵抗体(金属薄膜抵抗体と称す)がその抵抗値の温度依存性(以下TCRという)の低さから注目を集めている。金属薄膜抵抗体の材料としては、例えばクロムシリコン(CrSi)やニッケルクロム(NiCr)、窒化タンタル(TaN)、クロムシリサイド(CrSi2)、窒化クロムシリサイド(CrSiN)、クロムシリコンオキシ(CrSi0)などが用いられる。
金属薄膜抵抗体を備えた半導体装置において、高集積化の要求を満たすために、より高いシート抵抗を目指し、1000Å(オングストローム)以下という薄い膜厚で金属薄膜抵抗体を形成することが多い。
従来、金属薄膜抵抗体の電気的接続をとる方法として、以下のような方法がある。
1)金属薄膜抵抗体に直接金属配線を接続する方法(例えば特許文献1参照。)。
2)金属薄膜抵抗体を形成した後、層間絶縁膜を形成し、その層間絶縁膜に接続孔を形成し、接続孔を介して金属配線を接続する方法(例えば特許文献2及び特許文献3参照。)。
3)金属薄膜抵抗体層上にバリヤ膜を形成し、そのバリヤ膜に金属配線を接続する方法(例えば特許文献4及び特許文献5参照。)。
上記1)〜3)の金属薄膜抵抗体の電気的接続をとる方法を以下に示す。
図25を参照して、1)金属薄膜抵抗体上に直接金属配線を形成する方法を説明する。
(1)素子分離酸化膜3及びトランジスタ素子等(図示は省略)の形成が完了したウェハ状のシリコン基板1上に、トランジスタのゲート電極とメタル配線との第1層間絶縁膜5となるBPSG(Borophospho silicate grass)膜を形成し、リフロー工程等を行なう(図25(a)参照)。
(2)シリコン基板1上全面に金属薄膜抵抗体を形成するための金属薄膜73を20〜500Å程度の膜厚に形成する(図25(b)参照)。
(3)金属薄膜73上に金属薄膜抵抗体の形成領域を画定するためのレジストパターン75を形成し、レジストパターン75をマスクにして金属薄膜73をパターニングして金属薄膜抵抗体77を形成する(図25(c)参照)。
(4)レジストパターン75を除去した後、金属薄膜抵抗体77上を含む第1層間絶縁膜5上全面に、AlSiCu膜からなる配線用金属膜79を形成する。配線用金属膜79上に、配線用金属膜79を金属薄膜抵抗体77の両端部に残存させるようにパターニングするためのレジストパターン81を形成する(図25(d)参照)。
(5)ウェットエッチング技術により、レジストパターン81をマスクにして配線用金属膜79をパターニングして金属配線パターン83を形成する(図25(e)参照)。一般的な半導体装置の製造工程では、配線用金属膜79のエッチング処理にはドライエッチング技術が用いられるが、配線用金属膜79の直下に膜厚が薄い金属薄膜抵抗体77が存在する状況下では、オーバーエッチングにより金属薄膜抵抗体77をエッチングしてしまうため、ドライエッチング技術を使用することができない。したがって、配線用金属膜79をウェットエッチング技術によってパターニングする必要がある。
(6)レジストパターン81を除去することにより、金属薄膜抵抗体77と、金属薄膜抵抗体77の電気的接続をとるための金属配線パターン83の形成が完了する(図25(f)参照)。
図26を参照して、2)金属薄膜抵抗体を形成した後、層間絶縁膜を形成し、その層間絶縁膜に接続孔を形成し、接続孔を介して金属配線を接続する方法について説明する。
(1)図25(a)から(c)を参照して説明した上記工程(1)から(3)と同様にして、シリコン基板1上に素子分離酸化膜3、第1層間絶縁膜5及び金属薄膜抵抗体77を形成する(図26(a)参照)。
(2)金属薄膜抵抗体77上を含む第1層間絶縁膜5上に、金属配線との層間絶縁膜となるCVD(chemical vapor deposition)酸化膜85を2000Å程度の膜厚に形成する(図26(b)参照)。
(3)CVD酸化膜85上に、金属薄膜抵抗体77の両端部に対応して開口部をもつ、金属配線接続用の接続孔を形成するためのレジストパターン87を形成する。ウェットエッチング技術により、レジストパターン87をマスクにしてCVD酸化膜85を選択的に除去して接続孔89を形成する(図26(c)参照)。一般的な半導体装置の製造工程では、接続孔89の形成にはドライエッチング技術が用いられるが、金属薄膜抵抗体77が1000Åより薄い場合には、接続孔89が金属薄膜抵抗体77を突き抜けるのを防止するのは困難であり、ウェットエッチング技術により接続孔89を形成する必要がある。
(4)接続孔89内を含むCVD酸化膜85上に、AlSiCu膜からなる配線用金属膜91を形成する(図26(d)参照)。
(5)配線用金属膜91上に、配線用金属膜91を金属薄膜抵抗体77の両端部に残存させるようにパターニングするためのレジストパターン93を形成する(図26(e)参照)。
(6)ドライエッチング技術により、レジストパターン93をマスクにして配線用金属膜91をパターニングして金属配線パターン95を形成する。このとき、配線用金属膜91下にはCVD酸化膜85が形成されているので、ドライエッチング技術を用いても金属薄膜抵抗体77がエッチングされることはない。
レジストパターン93を除去することにより、金属薄膜抵抗体77と、金属薄膜抵抗体77の電気的接続をとるための金属配線パターン95の形成が完了する(図26(f)参照)。
図27を参照して、3)金属薄膜抵抗体層上にバリヤ膜を形成し、そのバリヤ膜に金属配線を接続する方法を説明する。
(1)図25(a)から(c)を参照して説明した上記工程(1)から(3)と同様にして、シリコン基板1上に素子分離酸化膜3、第1層間絶縁膜5及び金属薄膜抵抗体77を形成する(図27(a)参照)。
(2)金属薄膜抵抗体77上を含む第1層間絶縁膜5上に、金属配線とのバリヤ膜となるTiW等の高融点金属膜97を形成し、さらにその上に、AlSi膜やAlSiCu膜などの配線用金属膜99を形成する(図27(b)参照)。
(3)配線用金属膜99上に、配線用金属膜99を金属薄膜抵抗体77の両端部に残存させるようにパターニングするためのレジストパターン101を形成する(図27(c)参照)。
(4)ドライエッチング技術により、レジストパターン101をマスクにして配線用金属膜99をパターニングして金属配線パターン103を形成する(図27(d)参照)。このとき、配線用金属膜99下には高融点金属膜97が形成されているので、ドライエッチング技術を用いても金属薄膜抵抗体77がエッチングされることはない。
(5)レジストパターン101を除去した後、ウェットエッチング技術により金属配線パターン103をマスクにして高融点金属膜97を選択的に除去して高融点金属膜パターン105を形成する。これにより、金属薄膜抵抗体77と、金属薄膜抵抗体77の電気的接続をとるための金属配線パターン103及び高融点金属膜パターン105の形成が完了する(図27(e)参照)。ここで、金属薄膜抵抗体77の直上に高融点金属膜97があるので、ドライエッチング技術による高融点金属膜97のパターニングは困難である。
また、金属薄膜抵抗体ではないが、最上層配線電極上に絶縁膜を介して形成され、かつその最上層配線電極と結線されている抵抗体を備えた半導体集積回路装置が開示されている(例えば特許文献6参照。)。このような構造を金属薄膜抵抗体に適用した場合の製造方法について図28を参照して説明する。
(1)素子分離酸化膜3及びトランジスタ素子等(図示は省略)の形成が完了したウェハ状のシリコン基板1上に、トランジスタのゲート電極とメタル配線との第1層間絶縁膜5となるBPSG膜を形成し、リフロー工程等を行なった後、第1層間絶縁膜5上に金属配線パターン107と例えば下層側から順にCVD酸化膜、SOG(spin on glass)膜、CVD酸化膜からなる第2層間絶縁膜109を形成する(図28(a)参照)。図28では第2層間絶縁膜109を構成する下層側のCVD酸化膜、SOG膜及び上層側のCVD酸化膜を一体的に示している。
(2)第2層間絶縁膜109上に接続孔の形成領域を画定するためのレジストパターン111を形成する(図28(b)参照)。
(3)ドライエッチング技術により、レジストパターン111をマスクにして第2層間絶縁膜109を選択的に除去して、配線パターン107上の第2層間絶縁膜109に接続孔113を形成する。このとき、配線パターン107の上面側の一部分もオーバーエッチングによって除去される(図28(c)参照)。
(4)レジストパターン111を除去した後、接続孔113の形成領域を含んで第2層間絶縁膜109上全面に金属薄膜抵抗体を形成するための金属薄膜115を20〜500Å程度の膜厚に形成する(図28(d)参照)。
その後、金属薄膜115を所定の形状にパターニングして金属薄膜抵抗体を形成する。
また、金属薄膜抵抗体を備えた半導体装置として、半導体集積回路の絶縁膜上に金属薄膜抵抗を搭載する集積回路であって、金属薄膜抵抗の電極部分における金属薄膜抵抗と金属配線との接触が、金属配線の端部の端面及び上面の少なくとも一部分においてなされるよう構成されたものが開示されている(例えば特許文献7参照。)。
特開2002−124639号公報 特開2002−261237号公報 特許第2699559号公報 特許第2932940号公報 特許第3185677号公報 特開昭58−148443号公報 特開昭61−100956号公報
上記1)の方法では、上述のように、金属薄膜抵抗体77上に直接金属配線パターン83を形成しているが、図25(e)を参照して説明した上記工程(5)において、配線用金属膜79のパターニングをドライエッチング技術によっては行なうことができず、微細パターンの形成が困難であり、回路の高集積化の妨げになるという問題があった。
また、金属薄膜抵抗体77は一般的に酸化されやすく、金属薄膜抵抗体77の表面が酸化された状態で配線用金属膜79を形成しても、金属薄膜抵抗体77と金属配線パターン83の良好な電気的接続を得ることができないという問題があった。一般的な半導体装置の製造工程では、シリコン基板表面等の自然酸化膜をフッ酸水溶液で除去することにより金属配線との良好な電気的接続を得ることができるが、金属薄膜抵抗体77はフッ酸に少なからずエッチングされてしまうため、図25(d)を参照して説明した上記工程(4)において、配線用金属膜79を形成する前にフッ酸による酸化膜除去処理を行なうと金属薄膜抵抗体77の抵抗値のバラツキを招く虞があった。
上記2)の方法では、金属薄膜抵抗体77の上に層間絶縁膜85を形成することにより、図26(f)を参照して説明した上記工程(6)において、配線用金属膜91のパターニングをドライエッチング技術により行なうことができる。
しかし、図26(c)を参照して説明した上記工程(3)において、金属薄膜抵抗体77と金属配線パターン95を電気的に接続するための接続孔89の形成については、上述のように、ウェットエッチング技術により開口する必要があり、微細化による高集積化の妨げとなる。さらに、接続孔89を形成するためのウェットエッチング処理においてフッ酸水溶液を使用するが、フッ酸により金属薄膜抵抗体77がエッチングされてしまうのを防止するには、金属薄膜抵抗体77上にバリヤ膜を形成及びパターニングする工程を新規に追加する等の対策が必要であり、工程数が増加するという問題があった。
上記3)の方法では、図27(d)を参照して説明した上記工程(4)のように、配線用金属膜のエッチング処理をドライエッチング技術によって行なうことができ、さらに接続孔の形成も不要である。しかし、図27(e)を参照して説明した上記工程(5)において、上述のように、金属薄膜抵抗体77の長さを実質的に決定する高融点金属膜パターン105を形成するための高融点金属膜97のパターニングをウェットエッチング技術により行なう必要があるので、高融点金属膜97は希望するエッチング領域よりも広くエッチングされてしまい、金属薄膜抵抗体77の実質的な長さがばらつき、結果的に抵抗値のバラツキを大きくしてしまうと共に、微細化が困難になるという問題があった。
さらに、図27(b)を参照して説明した上記工程(2)において、高融点金属膜97よりも先に形成されている金属薄膜抵抗体77の表面は酸化されており、高融点金属膜97との電気的接続を良好なものとするためには、フッ酸水溶液による金属薄膜抵抗体77表面の酸化膜除去が必要となるが、高融点金属膜97を形成する前にフッ酸による酸化膜除去処理を行なうと金属薄膜抵抗体77の抵抗値がばらつく原因となる虞があった。
このように、従来の製造方法では、金属薄膜抵抗体の膜厚が薄いことに起因して、いずれかの工程でウェットエッチング処理が必要であり、微細化の妨げとなったり、抵抗値のバラツキを発生させる原因となったりしていた。
さらに、金属薄膜抵抗体が酸化されやすく、金属配線との良好な電気的接続を形成することが困難なので、金属薄膜抵抗体専用のバリヤ膜形成工程の追加や、フッ酸水溶液による表面酸化膜除去処理が必要であり、工程数が増加したり、抵抗値のバラツキを生む原因となったりしていた。
また、特許文献6に開示された、最上層配線電極上に絶縁膜を介して形成され、かつその最上層配線電極と結線されている抵抗体を備えた構成を金属薄膜抵抗体に適用した場合、図28(d)に示したように、接続孔113の内壁側面、特に接続孔113の底部側において金属薄膜115のステップカバレージ(段差被覆性)が悪くなり、金属薄膜抵抗体と配線パターン107の接触抵抗が大きくなるとともにばらつくという問題があった。さらに、ウェハ面内の接続孔深さのばらつきにより、接続孔径や金属薄膜のステップカバレージがばらつき、さらに接触抵抗がばらつくという問題もあった。
さらに、図28(C)に示したように、接続孔113を形成する際にドライエッチング技術により第2層間絶縁膜109をエッチングし、配線パターン107の上面側の一部分もオーバーエッチングによって除去される。例えばドライエッチング処理にAr,CHF3,CF4の混合ガスを用い、配線パターン107がAlを主成分とするものである場合には、オーバーエッチング中に配線パターン107をエッチングした際にAl,C,F等からなる生成物が形成される。このような生成物は後工程でも完全には除去できず、その生成物に起因する凹凸により金属薄膜抵抗体と配線パターン107の接触抵抗が変動するという問題もあった。
さらに、金属薄膜抵抗体と配線パターンを電気的に接続するための接続孔を有する構造では、配線パターン上に層間絶縁膜を形成した後、写真製版技術によるレジストのパターニング、ドライエッチング技術による接続孔の形成、レジスト除去、接続孔内のエッチング反応性生物の除去等の工程が必要であり、製造方法が複雑になるという問題もあった。
また、特許文献7に開示された集積回路では、金属薄膜抵抗体の電極部分は金属配線の端部の端面及び上面を覆って形成されているが、金属配線の端面という急な段差の影響により、金属薄膜抵抗体のステップカバレージが悪化し、抵抗値の増大及びばらつきや金属薄膜抵抗体の断線などの不具合が発生する虞があった。
本発明は、金属薄膜抵抗体を備えた半導体装置において、配線パターンの一部分により構成される電極との接触抵抗も含めて金属薄膜抵抗体の抵抗値の安定化を実現することを目的とするものである。
本発明の半導体装置は絶縁膜上に金属薄膜抵抗体を備えた半導体装置であって、第1態様は、絶縁膜上に形成され、一部分が金属薄膜抵抗体との電気的接続を形成するための電極を構成する配線パターンと、上記配線パターンのうち少なくとも上記電極の側面に形成された絶縁性材料からなるサイドウォールと、上記電極の上面から、上記サイドウォール表面を介して、上記絶縁膜上にわたって形成された金属薄膜抵抗体を備えている。
本発明の半導体装置において、上記サイドウォールの上記絶縁膜側の表面に、成分にArを含んでいる第2サイドウォールが形成されている。成分にArを含んでいる第2サイドウォールは、配線パターン及びサイドウォールを形成した後にArスパッタエッチング処理(逆スパッタリング処理とも称される)を施すことにより形成することができる。
導体装置の参考例は、絶縁膜上に形成された配線パターンと、上記絶縁膜上に上記配線パターンの上面が露出する膜厚で形成された第2絶縁膜と、上記電極の上面から上記第2絶縁膜上にわたって形成された金属薄膜抵抗体を備えている。
本発明の半導体装置及参考例において、上記金属薄膜抵抗体の一部分は上記電極上で上記配線パターンと交差して形成されているようにしてもよい。
ここで、「金属薄膜抵抗体の一部分は上記電極上で上記配線パターンと交差して形成されている」とは、本発明の第1態様では金属薄膜抵抗体の一部分が上記電極の一側面に形成されたサイドウォール表面から、上記電極の上面を介して、上記一側面とは反対側の上記電極の側面に形成されたサイドウォール表面にわたって形成されていることを意味し、第2態様では金属薄膜抵抗体の一部分が上記電極の一側面近傍に形成された第2絶縁膜の表面から、上記電極の上面を介して、上記一側面とは反対側の上記電極の側面近傍に形成された第2絶縁膜の表面にわたって形成されていることを意味する。
本発明の半導体装置及参考例において、上記金属薄膜抵抗体の膜厚は5〜1000Å、好ましくは20〜500Åである例を挙げることができる。
本発明の半導体装置及参考例において、上記配線パターンは金属材料パターンと上記金属材料パターンの少なくとも上面に形成された高融点金属膜により構成されているようにしてもよい。
本発明の半導体装置及参考例において、上記配線パターンはポリシリコンパターンと上記ポリシリコンパターンの少なくとも上面に形成された高融点金属膜により構成されているようにしてもよい。
本発明の半導体装置及参考例において、上記金属薄膜抵抗体の上面を覆う金属窒化膜を備え、上記金属薄膜抵抗体の上面と上記金属窒化膜の間には金属酸化膜は形成されていないようにしてもよい。
本発明の半導体装置及参考例において、上記配線パターンは最上層の配線パターンであるようにしてもよい。
本発明の半導体装置が適用される半導体装置の一例として、2個以上の抵抗素子による分割によって電圧出力を得、ヒューズ素子の切断によって電圧出力を調整できる分割抵抗回路を備えた半導体装置を挙げることができる。その分割抵抗回路を構成する抵抗素子は、本発明の半導体装置を構成する金属薄膜抵抗体により構成される。
本発明の半導体装置が適用される半導体装置の他の例として、入力電圧を分割して分割電圧を供給するための分割抵抗回路と、基準電圧を供給するための基準電圧発生回路と、上記分割抵抗回路からの分割電圧と上記基準電圧発生回路からの基準電圧を比較するための比較回路をもつ電圧検出回路を備えた半導体装置を挙げることができる。その電圧検出回路を構成する分割抵抗回路は、本発明の半導体装置を構成する金属薄膜抵抗体が適用された抵抗素子を備えている。
本発明の半導体装置が適用される半導体装置のさらに他の例として、入力電圧の出力を制御する出力ドライバと、出力電圧を分割して分割電圧を供給するための分割抵抗回路と、基準電圧を供給するための基準電圧発生回路と、上記分割抵抗回路からの分割電圧と上記基準電圧発生回路からの基準電圧を比較し、比較結果に応じて上記出力ドライバの動作を制御するための比較回路をもつ定電圧発生回路を備えた半導体装置を挙げることができる。その定電圧発生回路を構成する分割抵抗回路は、本発明の半導体装置を構成する金属薄膜抵抗体が適用された抵抗素子を備えている。
参考例としての半導体装置の製造方法は絶縁膜上に金属薄膜抵抗体を備えた半導体装置の製造方法であって、第1局面は、以下の工程(A)から(D)を含む。
(A)絶縁膜上に、一部分が金属薄膜抵抗体との電気的接続を形成するための電極を構成する配線パターンを形成する配線パターン形成工程、
(B)上記配線パターンの形成領域を含んで上記絶縁膜上に絶縁性材料層を形成した後、上記絶縁性材料層に対してエッチバック処理を施して上記配線パターンの側面に絶縁性材料からなるサイドウォールを形成するサイドウォール形成工程、
(C)上記配線パターン上及び上記サイドウォールの形成領域を含んで上記絶縁膜上に金属薄膜を形成する金属薄膜形成工程、
(D)上記電極の上面から、上記サイドウォール表面を介して、上記絶縁膜上にわたって上記金属薄膜を残存させるように上記金属薄膜をパターニングして金属薄膜抵抗体を形成するパターニング工程。
参考例としての製造方法の第2局面は、以下の工程(A)から(D)を含む。
(A)絶縁膜上に、一部分が金属薄膜抵抗体との電気的接続を形成するための電極を構成する配線パターンを形成する配線パターン形成工程、
(B)上記絶縁膜上に、上記配線パターンの上面が露出する膜厚に第2絶縁膜を形成する第2絶縁膜形成工程、
(C)上記配線パターン上及び上記第2絶縁膜上に金属薄膜を形成する金属薄膜形成工程、
(D)上記電極の上面から上記第2絶縁膜上にわたって上記金属薄膜を残存させるように上記金属薄膜をパターニングして金属薄膜抵抗体を形成するパターニング工程。
上記製造方法の第1局面及び第2局面において、上記金属薄膜形成工程(C)で、上記金属薄膜を5〜1000Å、好ましくは20〜500Åの膜厚に形成する例を挙げることができる。
上記製造方法の第1局面及び第2局面において、上記金属薄膜形成工程(C)で、上記金属薄膜を形成する前に、Arスパッタエッチング処理を施すようにしてもよい。
さらに、上記Arスパッタエッチング処理を熱酸化膜エッチング量換算で25Å以上の膜厚分だけ行なう例を挙げることができる。
上記製造方法の第1局面及び第2局面において、上記工程(A)で、上記配線パターンとして、金属材料パターンと上記金属材料パターンの少なくとも上面に形成された高融点金属膜からなるものを形成するようにしてもよい。
上記製造方法の第1局面及び第2局面において、上記工程(A)で、上記配線パターンとして、ポリシリコンパターンと上記ポリシリコンパターンの少なくとも上面に形成された高融点金属膜からなるものを形成するようにしてもよい。
さらに、上記高融点金属膜を500〜3000Åの膜厚に形成する例を挙げることができる。
上記製造方法の第1局面及び第2局面において、上記金属薄膜形成工程(C)で、上記金属薄膜を無酸素雰囲気中で形成した後、連続して無酸素雰囲気中で上記金属薄膜上に金属窒化膜を形成し、上記パターニング工程(D)で、上記金属窒化膜及び上記金属薄膜をパターニングして金属窒化膜パターン及び上記金属薄膜抵抗体からなる積層パターンを形成するようにしてもよい。
さらに、上記金属窒化膜を形成する際のスパッタガス中の窒素分圧が18〜90%である例を挙げることができる。
上記製造方法の第1局面及び第2局面において、前記配線パターンは最上層の配線パターンである例を挙げることができる。
請求項1に記載された半導体装置では、絶縁膜上に形成され、一部分が金属薄膜抵抗体との電気的接続を形成するための電極を構成する配線パターンと、上記配線パターンのうち少なくとも上記電極の側面に形成された絶縁性材料からなるサイドウォールと、上記電極の上面から、上記サイドウォール表面を介して、上記絶縁膜上にわたって形成された金属薄膜抵抗体を備えているようにしたので、金属薄膜抵抗体を形成した後にウェットエッチング技術によるパターニングを行なう必要はない。さらに、金属薄膜抵抗体における配線パターンとの接触面が大気に暴露されることはないので、金属薄膜抵抗体に対する表面酸化膜除去処理及びエッチング防止用バリヤ膜形成を行なわなくても、金属薄膜抵抗体と配線パターンの良好な電気的接続を安定して得ることができる。これにより、金属薄膜抵抗体の膜厚に関わらず、工程数を増加させることなく、金属薄膜抵抗体の微細化及び抵抗値の安定化を実現することができる。
さらに、金属薄膜抵抗体は配線パターンの一部分により構成される電極の上面からサイドウォール表面を介して絶縁膜上にわたって形成されているので、配線パターン上に形成された接続孔を介して金属薄膜抵抗体と配線パターンの電気的接続を形成する場合に比べて上記接続孔を形成する一連の工程を行なわなくてよいので、工程の短縮及び簡素化を実現でき、かつ上記接続孔を有するがゆえの金属薄膜抵抗体のステップカバレージの悪化による金属薄膜抵抗体の抵抗値変動及び電極との接触抵抗の増大もない。
さらに、配線パターンの側面にサイドウォールが形成されているので、配線パターン側面に起因する急峻な段差による金属薄膜抵抗体のステップカバレージの悪化を防止することができる。
このように、請求項1に記載された半導体装置よれば、電極との接触抵抗も含めて金属薄膜抵抗体の抵抗値の安定化を実現することができる。
請求項に記載された半導体装置では、さらに、上記サイドウォールの上記絶縁膜側の表面に、配線パターン及びサイドウォールを形成した後にArスパッタエッチング処理を施すことにより形成された、成分にArを含んでいる第2サイドウォールが形成されているようにしたので、従来、金属薄膜抵抗体は下地膜の組成や下地膜形成からの経過時間等に起因して抵抗値が変動するなど、下地膜の影響を受けてしまうという問題があったが、金属薄膜抵抗体のシート抵抗の下地膜依存性の軽減及び経時変化の低減を図ることができ、金属薄膜抵抗体の抵抗値の安定化を実現することができる。金属薄膜抵抗体の下地膜にArスパッタエッチング処理を施すことにより得られる効果については後述にて詳細に説明する。
半導体装置の上記参考例では、絶縁膜上に形成された配線パターンと、上記絶縁膜上に上記配線パターンの上面が露出する膜厚で形成された第2絶縁膜と、上記電極の上面から上記第2絶縁膜上にわたって形成された金属薄膜抵抗体を備えているようにしたので、請求項1に記載された半導体装置と同様に、金属薄膜抵抗体を形成した後にウェットエッチング技術によるパターニングを行なう必要はなく、金属薄膜抵抗体における配線パターンとの接触面が大気に暴露されることもないので、金属薄膜抵抗体の膜厚に関わらず、工程数を増加させることなく、金属薄膜抵抗体の微細化及び抵抗値の安定化を実現することができる。
さらに、金属薄膜抵抗体は配線パターンの一部分により構成される電極の上面から第2絶縁膜上にわたって形成されているので、請求項1に記載された半導体装置と同様に、配線パターン上に形成された接続孔を介して金属薄膜抵抗体と配線パターンの電気的接続を形成する場合に比べて工程の短縮及び簡素化を実現でき、金属薄膜抵抗体の抵抗値変動及び電極との接触抵抗の増大もない。
さらに、配線パターンの側面に第2絶縁膜が形成されているので、配線パターン側面に起因する急峻な段差による金属薄膜抵抗体のステップカバレージの悪化を防止することができる。
このように、半導体装置の上記参考例によれば、電極との接触抵抗も含めて金属薄膜抵抗体の抵抗値の安定化を実現することができる。
請求項に記載された半導体装置では、上記金属薄膜抵抗体の一部分は上記電極上で上記配線パターンと交差して形成されているようにしたので、配線パターンと金属薄膜抵抗体の重ね合わせズレや金属薄膜抵抗体の端部の丸まりによる、電極と金属薄膜抵抗体の接触領域の変動をなくすことができ、さらに安定した接触抵抗を得ることができる。
請求項に記載された半導体装置では、上記金属薄膜抵抗体の膜厚は5〜1000Å、好ましくは20〜500Åであるようにした。上述のように、本発明の半導体装置では、金属薄膜抵抗体を形成した後にウェットエッチング技術によるパターニングを行なう必要はなく、さらに、金属薄膜抵抗体の配線パターンとの接触面が大気に暴露されることはなく、金属薄膜抵抗体に対する表面酸化膜除去処理及びエッチング防止用バリヤ膜形成を行なわなくても、金属薄膜抵抗体と配線パターンの良好な電気的接続を安定して得ることができ、さらに金属薄膜抵抗体の電極近傍でのステップカバレージを向上させることができるので、上記のような膜厚の金属薄膜抵抗体をもつ半導体装置に適用しても、工程数を増加させることなく、金属薄膜抵抗体の微細化及び抵抗値の安定化を実現することができる。
請求項に記載された半導体装置では、上記配線パターンは金属材料パターンと上記金属材料パターンの少なくとも上面に形成された高融点金属膜により構成されているようにしたので、製造工程を増加させなくても金属薄膜抵抗体と、配線パターンを構成する金属材料パターンの間に高融点金属膜を介在させることができ、金属薄膜抵抗体と配線パターンの接触抵抗のバラツキを低減することができ、抵抗値の精度及び歩留りの向上を図ることができる。また、金属薄膜抵抗体と金属配線が直接接触している構造では300〜400℃程度の比較的低温の熱処理により接触抵抗が大きく変動してしまうが、上記配線パターンが金属材料パターンと高融点金属膜により構成されている請求項に記載の態様によれば、金属薄膜抵抗体と金属材料パターンの間に高融点金属膜を備えているので、このような不具合をなくすことができる。さらに、高融点金属膜が金属材料パターンの上面のみに形成されている場合であっても、配線パターンの側面、すなわち金属材料パターンの側面に絶縁性材料からなるサイドウォールが形成されているので、特許文献7のようには金属薄膜抵抗体と金属材料パターンの側面との接触が形成されることはなく、熱処理に起因する金属薄膜抵抗体と配線パターンの接触抵抗の変動を防止することができる。
請求項に記載された半導体装置では、上記配線パターンはポリシリコンパターンと上記ポリシリコンパターンの少なくとも上面に形成された高融点金属膜により構成されているようにしたので、製造工程を増加させなくても金属薄膜抵抗体と配線パターンを構成するポリシリコンパターンの間に高融点金属膜を介在させることができ、金属薄膜抵抗体と配線パターンの接触抵抗のバラツキを低減することができ、抵抗値の精度及び歩留りの向上を図ることができる。
請求項に記載された半導体装置では、上記金属薄膜抵抗体の上面を覆う金属窒化膜を備え、上記金属薄膜抵抗体の上面と上記金属窒化膜の間には金属酸化膜は形成されていないようにしたので、金属薄膜抵抗体の上面の酸化をなくすことができ、金属薄膜抵抗体の抵抗値の安定化及び精度の向上を図ることができる。
請求項に記載された半導体装置では、金属薄膜抵抗体と電気的接続が形成される上記配線パターンは最上層の配線パターンであるようにしたので、例えば金属薄膜抵抗体のレイアウト変更を金属薄膜抵抗体及び最上層の配線パターンのレイアウト変更により実現できるなど、設計の自由度を向上させることができる。
また、最上層の配線パターン上に形成された絶縁膜上に金属薄膜抵抗体を配置することにより、金属薄膜抵抗体の上層には絶縁性材料からなる最終保護膜が形成され、金属薄膜抵抗体の上層に最終保護膜以外の絶縁膜も形成されている場合に比べて金属薄膜抵抗体上の絶縁性材料の膜厚を薄くして膜厚ばらつきを小さくすることができる。これにより、金属薄膜抵抗体にレーザーを照射してトリミング処理を施す際に、金属薄膜抵抗体上の絶縁性材料でのレーザーの干渉のばらつきを小さくして金属薄膜抵抗体に与えられるレーザーエネルギーのばらつきを小さくすることができ、トリミングの正確性を向上させることができる。さらに、トリミング処理時のレーザー照射に起因する金属薄膜抵抗体の温度上昇などに対して放熱能力を向上させることができる。
請求項に記載された半導体装置では、2個以上の抵抗による分割によって電圧出力を得、ヒューズ素子の切断によって電圧出力を調整できる分割抵抗回路を備えた半導体装置において、分割抵抗回路を構成する抵抗素子は、本発明の半導体装置を構成する金属薄膜抵抗体により構成されるようにしたので、本発明の半導体装置を構成する金属薄膜抵抗体によって抵抗素子の微細化及び抵抗値の安定化を図ることができ、分割抵抗回路の形成面積の縮小化及び出力電圧の精度の向上を図ることができる。
請求項に記載された半導体装置では、入力電圧を分割して分割電圧を供給するための分割抵抗回路と、基準電圧を供給するための基準電圧発生回路と、上記分割抵抗回路からの分割電圧と上記基準電圧発生回路からの基準電圧を比較するための比較回路をもつ電圧検出回路を備えた半導体装置において、分割抵抗回路として請求項に記載された分割抵抗回路を備えているようにしたので、本発明の半導体装置を構成する抵抗体が適用された分割抵抗回路では形成面積の縮小化及び出力電圧の精度の向上を図ることができ、電圧検出回路の形成面積の縮小化及び電圧検出能力の精度の向上を図ることができる。
請求項10に記載された半導体装置では、入力電圧の出力を制御する出力ドライバと、出力電圧を分割して分割電圧を供給するための分割抵抗回路と、基準電圧を供給するための基準電圧発生回路と、上記分割抵抗回路からの分割電圧と上記基準電圧発生回路からの基準電圧を比較し、比較結果に応じて上記出力ドライバの動作を制御するための比較回路をもつ定電圧発生回路を備えた半導体装置において、分割抵抗回路として請求項に記載された分割抵抗回路を備えているようにしたので、本発明の半導体装置を構成する抵抗体が適用された分割抵抗回路では形成面積の縮小化及び出力電圧の精度の向上を図ることができ、定電圧発生回路の形成面積の縮小化及び出力電圧の安定化を図ることができる。
参考例としての半導体装置の製造方法の上記第1局面では、絶縁膜上に、一部分が金属薄膜抵抗体との電気的接続を形成するための電極を構成する配線パターンを形成する配線パターン形成工程(A)、上記配線パターンの形成領域を含んで上記絶縁膜上に絶縁性材料層を形成した後、上記絶縁性材料層に対してエッチバック処理を施して上記配線パターンの側面に絶縁性材料からなるサイドウォールを形成するサイドウォール形成工程(B)、上記配線パターン上及び上記サイドウォールの形成領域を含んで上記絶縁膜上に金属薄膜を形成する金属薄膜形成工程(C)、及び、上記電極の上面から、上記サイドウォール表面を介して、上記絶縁膜上にわたって上記金属薄膜を残存させるように上記金属薄膜をパターニングして金属薄膜抵抗体を形成するパターニング工程(D)を含むようにしたので、金属薄膜抵抗体を形成した後にウェットエッチング技術によるパターニングを行なう必要はない。さらに、金属薄膜抵抗体の配線パターンとの接触面が大気に暴露されることはないので、金属薄膜抵抗体に対する表面酸化膜除去処理及びエッチング防止用バリヤ膜形成を行なわなくても、金属薄膜抵抗体と配線パターンの良好な電気的接続を安定して得ることができる。これにより、金属薄膜抵抗体の膜厚に関わらず、工程数を増加させることなく、金属薄膜抵抗体の微細化及び抵抗値の安定化を実現することができる。
さらに、金属薄膜抵抗体を配線パターンの一部分により構成される電極の上面からサイドウォール表面を介して絶縁膜上にわたって形成するための金属薄膜形成工程(C)及びパターニング工程(D)を含んでいるので、配線パターン上に形成された接続孔を介して金属薄膜抵抗体と配線パターンの電気的接続を形成する場合に比べて上記接続孔を形成する一連の工程を行なわなくてよいので、工程の短縮及び簡素化を実現でき、かつ上記接続孔を有するがゆえの金属薄膜抵抗体のステップカバレージの悪化による金属薄膜抵抗体の抵抗値変動及び電極との接触抵抗の増大もない。
さらに、配線パターンの側面にサイドウォールを形成するためのサイドウォール形成工程(B)を含んでいるので、配線パターン側面に起因する急峻な段差による金属薄膜抵抗体のステップカバレージの悪化を防止することができる。
このように、半導体装置の製造方法の上記第1局面によれば、電極との接触抵抗も含めて金属薄膜抵抗体の抵抗値の安定化を実現することができる。
参考例としての半導体装置の製造方法の上記第2局面では、絶縁膜上に、一部分が金属薄膜抵抗体との電気的接続を形成するための電極を構成する配線パターンを形成する配線パターン形成工程(A)、上記絶縁膜上に、上記配線パターンの上面が露出する膜厚に第2絶縁膜を形成する第2絶縁膜形成工程(B)、上記配線パターン上及び上記第2絶縁膜上に金属薄膜を形成する金属薄膜形成工程(C)、上記電極の上面から上記第2絶縁膜上にわたって上記金属薄膜を残存させるように上記金属薄膜をパターニングして金属薄膜抵抗体を形成するパターニング工程(D)を含むようにしたので、半導体装置の製造方法の上記第1局面と同様に、金属薄膜抵抗体を形成した後にウェットエッチング技術によるパターニングを行なう必要はなく、金属薄膜抵抗体における配線パターンとの接触面が大気に暴露されることもないので、金属薄膜抵抗体の膜厚に関わらず、工程数を増加させることなく、金属薄膜抵抗体の微細化及び抵抗値の安定化を実現することができる。
さらに、金属薄膜抵抗体を配線パターンの一部分により構成される電極の上面から第2絶縁膜上にわたって形成するための金属薄膜形成工程(C)及びパターニング工程(D)を含んでいるので、半導体装置の製造方法の上記第1局面と同様に、配線パターン上に形成された接続孔を介して金属薄膜抵抗体と配線パターンの電気的接続を形成する場合に比べて工程の短縮及び簡素化を実現でき、金属薄膜抵抗体の抵抗値変動及び電極との接触抵抗の増大もない。
さらに、配線パターンの側面に第2絶縁膜を形成するための第2絶縁膜形成工程(B)を含んでいるので、配線パターン側面に起因する急峻な段差による金属薄膜抵抗体のステップカバレージの悪化を防止することができる。
このように、半導体装置の製造方法の上記第2局面によれば、電極との接触抵抗も含めて金属薄膜抵抗体の抵抗値の安定化を実現することができる。
導体装置の製造方法の上記第1局面及び上記第2局面において、上記金属薄膜形成工程(C)で、上記金属薄膜を5〜1000Å、好ましくは20〜500Åの膜厚に形成するようにしてもよい。上述のように、本発明の半導体装置の製造方法では、金属薄膜抵抗体を形成した後にウェットエッチング技術によるパターニングを行なう必要はなく、さらに、金属薄膜抵抗体の配線パターンとの接触面が大気に暴露されることはなく、金属薄膜抵抗体に対する表面酸化膜除去処理及びエッチング防止用バリヤ膜形成を行なわなくても、金属薄膜抵抗体と配線パターンの良好な電気的接続を安定して得ることができ、さらに金属薄膜抵抗体の電極近傍でのステップカバレージを向上させることができるので、上記のような膜厚の金属薄膜抵抗体をもつ半導体装置に適用しても、工程数を増加させることなく、金属薄膜抵抗体の微細化及び抵抗値の安定化を実現することができる。
導体装置の製造方法の上記第1局面及び上記第2局面において、上記金属薄膜形成工程(C)で、上記金属薄膜を形成する前に、Arスパッタエッチング処理を施すようにしてもよい。上述のように、金属薄膜抵抗体は抵抗値が下地膜の影響を受けてしまうという問題があったが、金属薄膜を形成する前に、Arスパッタエッチング処理を施すことにより、金属薄膜抵抗体のシート抵抗の下地膜依存性の軽減及び経時変化の低減を図ることができ、金属薄膜抵抗体の抵抗値の安定化を実現することができる。金属薄膜抵抗体の下地膜にArスパッタエッチング処理を施すことにより得られる効果については後述にて詳細に説明する。
導体装置の製造方法の上記第1局面及び上記第2局面において、上記工程(A)で、上記配線パターンとして、金属材料パターンと上記金属材料パターンの少なくとも上面に形成された高融点金属膜からなるものを形成するようにすれば、製造工程を増加させなくても金属薄膜抵抗体と、配線パターンを構成する金属材料パターンの間に高融点金属膜を介在させることができ、金属薄膜抵抗体と配線パターンの接触抵抗のバラツキを低減することができ、抵抗値の精度及び歩留りの向上を図ることができる。また、金属薄膜抵抗体と金属配線が直接接触している構造では300〜400℃程度の比較的低温の熱処理により接触抵抗が大きく変動してしまうが、金属薄膜抵抗体と金属材料パターンの間に高融点金属膜を備えているので、このような不具合をなくすことができる。
導体装置の製造方法の上記第1局面及び上記第2局面において、上記工程(A)で、上記配線パターンとして、ポリシリコンパターンと上記ポリシリコンパターンの少なくとも上面に形成された高融点金属膜からなるものを形成するようにすれば、製造工程を増加させなくても金属薄膜抵抗体と配線パターンを構成するポリシリコンパターンの間に高融点金属膜を介在させることができ、金属薄膜抵抗体と配線パターンの接触抵抗のバラツキを低減することができ、抵抗値の精度及び歩留りの向上を図ることができる。
さらに、上記高融点金属膜を500〜3000Åの膜厚に形成するようにすれば、上記金属薄膜形成工程(C)で、上記金属薄膜を形成する前に、Arスパッタエッチング処理を施す工程を含む場合に、配線パターンの上面に高融点金属を十分に残存させることができる。
導体装置の製造方法の上記第1局面及び上記第2局面において、上記金属薄膜形成工程(C)で、上記金属薄膜を無酸素雰囲気中で形成した後、連続して無酸素雰囲気中で上記金属薄膜上に金属窒化膜を形成し、上記パターニング工程(D)で、上記金属窒化膜及び上記金属薄膜をパターニングして金属窒化膜パターン及び上記金属薄膜抵抗体からなる積層パターンを形成するようにすれば、金属薄膜抵抗体の上面の酸化をなくすことができ、金属薄膜抵抗体の抵抗値の安定化及び精度の向上を図ることができる。
導体装置の製造方法の上記第1局面及び上記第2局面において、上記配線パターンは最上層の配線パターンであるようにすれば、例えば金属薄膜抵抗体のレイアウト変更を金属薄膜抵抗体及び最上層の配線パターンのレイアウト変更により実現できるなど、設計の自由度を向上させることができる。
また、最上層の配線パターン上に形成された絶縁膜上に金属薄膜抵抗体を配置することにより、金属薄膜抵抗体の上層には絶縁性材料からなる最終保護膜が形成され、金属薄膜抵抗体の上層に最終保護膜以外の絶縁膜も形成されている場合に比べて金属薄膜抵抗体上の絶縁性材料の膜厚を薄くして膜厚ばらつきを小さくすることができる。これにより、金属薄膜抵抗体にレーザーを照射してトリミング処理を施す際に、金属薄膜抵抗体上の絶縁性材料でのレーザーの干渉のばらつきを小さくして金属薄膜抵抗体に与えられるレーザーエネルギーのばらつきを小さくすることができ、トリミングの正確性を向上させることができる。さらに、トリミング処理時のレーザー照射に起因する金属薄膜抵抗体の温度上昇などに対して放熱能力を向上させることができる。
図1は半導体装置の一実施例における金属薄膜抵抗体の形成領域を示す図であり、(A)は平面図、(B)は(A)のA−A位置での断面図、(C)は(B)の破線で囲まれた部分を拡大して示す拡大断面図である。(A)でのパッシベーション膜の図示は省略している。以下に説明する実施例では同一基板上にトランジスタ素子や容量素子などが形成されているが、図ではそれらの素子の図示は省略する。
シリコン基板1上に素子分離酸化膜3が形成されている。素子分離酸化膜3の形成領域を含むシリコン基板1上にBPSG膜又はPSG(phospho silicate glass)膜からなる層間絶縁膜(絶縁膜)5が形成されている。層間絶縁膜5上に、金属材料パターン7と金属材料パターン7表面に形成された高融点金属膜9からなる配線パターン11が形成されている。金属材料パターン7は例えばAlSiCu膜により形成されている。高融点金属膜9は例えばTiN膜により形成されており、反射防止膜兼バリヤ膜として機能するものである。
配線パターン11の側面に絶縁性材料、例えばCVD酸化膜からなるサイドウォール13が形成されている。サイドウォール13の層間絶縁膜5側の表面に第2サイドウォール15((A)及び(B)での図示は省略)が形成されている。第2サイドウォール15は配線パターン11及びサイドウォール13が形成された後に層間絶縁膜5に対してArスパッタエッチング処理が施されて形成されたものである。第2サイドウォール15は成分にArを含んでおり、さらに、層間絶縁膜5、サイドウォール13及び高融点金属膜9の材料を含んでいる。
対向する一対の配線パターン11間のサイドウォール13の表面、第2サイドウォール15の表面及び層間絶縁膜5上に帯状のCrSi薄膜抵抗体(金属薄膜抵抗体)17が形成されている。CrSi薄膜抵抗体17の両端部は、一対の配線パターン11において対向する側面とは反対側の側面に形成されたサイドウォール13及び第2サイドウォール15の表面並びに層間絶縁膜5上に延伸して形成されており、CrSi薄膜抵抗体17と配線パターン11は互いに交差して形成されている。配線パターン11のCrSi薄膜抵抗体17と交差する部分は電極11aを構成する。
CrSi薄膜抵抗体17の形成領域を含む層間絶縁膜5上に、下層側がシリコン酸化膜19、上層側がシリコン窒化膜21からなる、最終保護膜としてのパッシベーション膜23((A)での図示は省略)が形成されている。
図2は参考例としての製造方法の第1局面の一例を説明するための工程断面図である。この実施例は図1を参照して説明した半導体装置の実施例を製造するためのものである。図1及び図2を参照してこの参考例を説明する。
(1)例えば常圧CVD装置を用いて、素子分離酸化膜3及びトランジスタ素子等(図示は省略)の形成が完了したウェハ状のシリコン基板1上に、BPSG膜又はPSG膜からなる層間絶縁膜5を約8000Åの膜厚に形成する。その後、リフロー等の熱処理を行なって層間絶縁膜5の表面を平坦化する。
例えばDCマグネトロンスパッタリング装置を用いて、層間絶縁膜5上に、AlSiCu膜からなる配線用金属膜を約5000Åの膜厚に形成し、さらにその上に、公知の技術である反射防止膜としての高融点金属膜、ここではTiN膜を約500Åの膜厚に、真空中で連続的に形成する。ここで、高融点金属膜は、最終的には後工程で配線用金属膜から形成される金属材料パターンと、金属薄膜抵抗体との接触抵抗を安定させるためのバリヤ膜としても機能するため、配線用金属膜と高融点金属膜を真空中で連続して形成することが好ましい。
公知の写真製版技術及びエッチング技術により、高融点金属膜及び配線用金属膜をパターンニングして、金属配線パターン7及び高融点金属膜9からなる配線パターン11を形成する(図2(a)参照。)。この時、配線用金属膜上に、反射防止膜として機能する高融点金属膜が形成されているので、配線パターン11の形成領域を画定するためのレジストパターンの太りや細りなどを最小限に抑えることができる。
また、この段階では、従来技術のようには金属薄膜抵抗体は形成されておらず、配線パターン11の下地膜は層間絶縁膜5により形成されているので、高融点金属膜及び配線用金属膜のパターンニングをドライエッチング技術により十分なオーバーエッチングをもって行なうことが可能であり、従来技術の問題点となっていたウェットエッチング技術によるパターニングを適用する必要性は全く無く、回路の微細化に影響を与えることはない。
(2)例えばプラズマCVD法により、配線パターン11の形成領域を含む層間絶縁膜5上にプラズマCVD酸化膜を2000Å程度の膜厚に形成した後、エッチバック処理を行ない、配線パターン11の側面にプラズマCVD酸化膜からなるサイドウォール13を形成する(図2(b)参照。)。
(3)例えばマルチチャンバースパッタリング装置のArスパッタエッチングチャンバーにて、真空中で、DCバイアス:1250V、Ar:20sccm、圧力:8.5mTorr(ミリトル)、処理時間:20秒の条件で、配線パターン11及びサイドウォール13の形成領域を含んで層間絶縁膜5に対してArスパッタエッチング処理を行なう。このエッチング条件は、1000℃、ウェット雰囲気で形成した熱酸化膜を約50Åだけエッチングする条件と同等である。この処理を行なった後の高融点金属膜9の膜厚は400Å程度であった。このArスパッタエッチング処理により、サイドウォール13の層間絶縁膜5側の表面に、Arスパッタエッチング残渣からなり、成分にArを含む第2サイドウォール15(図1(C)参照。)が形成される。
続けて、Arスパッタエッチング完了後に真空状態を破らずに連続して金属薄膜抵抗体用のCrSi薄膜(金属薄膜)を形成する。ここでは、半導体ウェハをArスパッタエッチングチャンバーからCrSiターゲットが装着されたスパッタチャンバーに移送した後、Si/Cr=80/20wt%(重量パーセント)のCrSiターゲットを使用し、DCパワー:0.7KW(キロワット)、Ar:85sccm、圧力:8.5mTorr、処理時間:9秒の条件で処理を行ない、配線パターン11及びサイドウォール13,15の形成領域を含む層間絶縁膜5上全面にCrSi薄膜を約50Åの膜厚に形成した。
写真製版技術により、CrSi薄膜上に金属薄膜抵抗体の形成領域を画定するためのレジストパターンを形成する。例えばRIE(反応性イオンエッチング)装置を用い、そのレジストパターンをマスクにしてCrSi薄膜をパターニングしてCrSi薄膜抵抗体17を形成する(図2(c)参照。)。その後、上記レジストパターンを除去する。ここで、CrSi薄膜抵抗体17は、配線パターン11の一部分である電極11aと電気的に接続されているので、従来技術のようには金属薄膜抵抗体上面で電気的接続をとるためにフッ酸水溶液によるCrSi薄膜抵抗体17の表面の金属酸化膜除去処理を行なう必要はない。
(4)例えばプラズマCVD法により、層間絶縁膜5上全面にパッシベーション膜としてのシリコン酸化膜19及びシリコン窒化膜21を順次形成する。以上により、半導体装置の製造工程が完了する(図1参照。)。
図1を参照して説明した半導体装置の実施例、並びに図1及び図2を参照して説明した製造方法の参考例では、CrSi薄膜抵抗体17を形成した後にウェットエッチング技術によるパターニングを行なう必要はなく、さらに、CrSi薄膜抵抗体17における配線パターン11との接触面が大気に暴露されることはないので、CrSi薄膜抵抗体17に対する表面酸化膜除去処理及びエッチング防止用バリヤ膜形成を行なわなくても、CrSi薄膜抵抗体17と配線パターン11の良好な電気的接続を安定して得ることができる。これにより、CrSi薄膜抵抗体17の膜厚に関わらず、工程数を増加させることなく、CrSi薄膜抵抗体17の微細化及び抵抗値の安定化を実現することができる。
さらに、CrSi薄膜抵抗体17は配線パターン11の一部分により構成される電極11aの上面からサイドウォール13,15の表面を介して層間絶縁膜5上にわたって形成されているので、配線パターン上に形成された接続孔を介して金属薄膜抵抗体と配線パターンの電気的接続を形成する場合に比べて上記接続孔を形成する一連の工程を行なわなくてよいので、工程の短縮及び簡素化を実現でき、かつ上記接続孔を有するがゆえの金属薄膜抵抗体のステップカバレージの悪化による金属薄膜抵抗体の抵抗値変動及び電極との接触抵抗の増大もない。
さらに、配線パターン11の側面にサイドウォール13が形成されているので、配線パターン11の側面に起因する急峻な段差によるCrSi薄膜抵抗体17のステップカバレージの悪化を防止することができる。
このように、電極11aとの接触抵抗も含めてCrSi薄膜抵抗体17の抵抗値の安定化を実現することができる。
さらに、CrSi薄膜抵抗体17の両端部は電極11a上で配線パターン11と交差して形成されているようにしたので、配線パターン11とCrSi薄膜抵抗体17の重ね合わせズレやCrSi薄膜抵抗体17の端部の丸まりによる、電極11aとCrSi薄膜抵抗体17の接触領域の変動をなくすことができ、さらに安定した接触抵抗を得ることができる。
さらに、CrSi薄膜抵抗体17と金属材料パターン7の間にバリヤ膜として機能する高融点金属膜9を介在させているので、CrSi薄膜抵抗体17と配線パターン11の接触抵抗のバラツキを低減することができ、抵抗値の精度及び歩留りの向上を図ることができる。
さらに、高融点金属膜9はバリヤ膜兼反射防止膜としても機能しており、従来技術に比べて製造工程を増加させることなく高融点金属膜9を形成することができるので、製造コストの増大を防止しつつ、金属薄膜抵抗体と配線パターンの接触抵抗を安定させることができる。
さらに、上記Arスパッタエッチング処理を行なうことにより、配線パターン11を構成する高融点金属膜9上面の絶縁性物質を除去することができるとともに、後工程で形成されるCrSi薄膜抵抗体17の下地膜依存性を改善できる。この効果について説明する。
図3及び図4を参照して、上記実施例と同様の構成で形成した金属薄膜抵抗体の特性について調べた結果を示す。図3は、金属薄膜抵抗体のシート抵抗と膜厚との関係を示し、縦軸はシート抵抗(Ω/)、横軸はCrSi膜厚(Å)を示す。図4は、金属薄膜抵抗体のシート抵抗のウェハ面内の63箇所での測定結果の標準偏差(σ)を平均値(AVE)で割った値(σ/AVE)とCrSi膜厚との関係を示し、縦軸はσ/AVE(%)、横軸はCrSi膜厚(Å)を示す。ここでは、サンプルとして配線パターン上の絶縁膜に形成された接続孔を介して金属薄膜抵抗体と配線パターンが電気的に接続されている構造を採用した。
金属薄膜抵抗体の形成条件は次の通りである。
マルチチャンバースパッタリング装置を用いて、DCパワー:0.7KW、Ar:85sccm、圧力:8.5mTorr、ターゲット:Si/Cr=50/50wt%及び80/20wt%の2種について、体積時間を調整することにより、CrSi薄膜を25〜500Åの膜厚にサンプルを作成した。なお、Si/Cr=50/50wt%のサンプルについては膜厚が500Åのものは作成していない。
また、CrSi薄膜形成前のArスパッタエッチング処理は、上記マルチチャンバースパッタリング装置を用いて、DCバイアス:1250V、Ar:20sccm、圧力:8.5mTorr、処理時間:160秒の条件で行なった。これは、1000℃、ウェット雰囲気で形成した熱酸化膜を400Åだけエッチング除去するのに相当する処理である。
また、本サンプルでは、金属薄膜抵抗体に接続する下層の金属配線として、膜厚が5000ÅのAlSiCu膜を用い、AlSiCu膜とCrSi薄膜間の接続孔底部にはAlSiCu膜上のTiN膜が形成されていない構造を採用した。
シート抵抗の測定は、幅が0.5μm(マイクロメートル)、長さが50μmの帯状パターンを0.5μm間隔で20本配置したうちの1本の金属薄膜抵抗体の両端に1Vの電圧を印加して電流値を測定する2端子法にて行なった。
また、金属配線とCrSi薄膜抵抗体とをつなぐ接続孔の平面寸法は0.6μm×0.6μmであった。
図3に示すように、ターゲット(Si/Cr=50/50wt%とSi/Cr=80/20wt%)の組成に関わらず、200Å以上の膜厚から25Åという極めて薄い膜厚まで、膜厚とシート抵抗の線形性が維持されており、従来技術では形成できないような微細な寸法の金属薄膜抵抗体を薄い膜厚に形成できることが分かる。
また、ウェハ面内63箇所におけるシート抵抗のバラツキを示す図4を見ても、ターゲット(Si/Cr=50/50wt%とSi/Cr=80/20wt%)の両方とも、抵抗値のバラツキは膜厚の影響をほとんど受けておらず、抵抗値のバラツキも非常に小さく安定していることが分かる。このことから、本発明の構造を採用すれば、極めて微細な金属薄膜抵抗体パターンを金属薄膜抵抗体の膜厚に関係なく安定して形成できる。
CrSi薄膜形成前のArスパッタエッチング処理により得られる効果は、配線パターン上の絶縁膜に形成された接続孔を介して金属薄膜抵抗体と配線パターンが電気的に接続されている構造に限らず、本発明の半導体装置における、配線パターンの一部分からなる電極上で配線パターンと金属薄膜抵抗体が電気的に接続されている構造でも、同様に得られると考えられる。
図5は、金属薄膜抵抗体用の金属薄膜を形成する前にArスパッタエッチング処理を行なった場合及び行なわなかった場合のCrSi薄膜抵抗体のシート抵抗と金属薄膜抵抗体の下地膜を形成してから経過した時間との関係を示す図であり、(A)は行なった場合、(B)は行なわなかった場合を示す。図5において、縦軸はシート抵抗(Ω/)、横軸は下地膜形成後経過時間(時間)を示す。
図5のサンプルとして、下地膜としてプラズマCVD法によって2000Åの膜厚に形成したプラズマSiN膜とプラズマNSG(non-doped silicate glass)膜の2つのシリコンウェハを準備し、これらのシリコンウェハに形成したCrSi薄膜抵抗体を用い、CrSi薄膜抵抗体のシート抵抗を4端子法によって測定した。
下地膜のプラズマSiN膜は、並行平板型プラズマCVD装置を用いて、温度:360℃、圧力:5.5Torr、RFパワー:200W、SiH4:70sccm、N2:3500sccm、NH3:40sccmの条件で形成した。
プラズマNSG膜は、並行平板型プラズマCVD装置を用いて、温度:400℃、圧力:3.0Torr、RFパワー:250W、SiH4:16sccm、N2O:1000sccmの条件で形成した。
CrSi薄膜抵抗体は、マルチチャンバースパッタリング装置を用いて、Si/Cr=80/20wt%のターゲット、DCパワー:0.7KW、Ar:85sccm、圧力:8.5mTorr、体積時間:13秒の条件で処理を行なうことで、100Åの膜厚に形成した。
Arスパッタエッチング処理を行なったサンプルには、上記マルチチャンバースパッタリング装置を用いて、DCバイアス:1250V、Ar:20sccm、圧力:8.5mTorr、処理時間:80秒の条件で行なった。これは、1000℃、ウェット雰囲気で形成した熱酸化膜を200Åだけエッチング除去するのに相当する処理である。
(B)に示すように、CrSi薄膜の形成前にArスパッタエッチング処理を行なっていない場合、下地膜の違い(SiN膜上とNSG膜上)によりシート抵抗が大きく異なっているのが分かる。さらに、下地膜を形成してからCrSi薄膜抵抗体を形成するまでに経過した時間の影響を大きく受けているのが分かる。
これに対し、(A)に示すように、Arスパッタエッチング処理を行なった場合、下地膜の種類及び経過時間ともに、CrSi薄膜抵抗体のシート抵抗にほとんど影響を与えていないのが分かる。
このことから、Arスパッタエッチング処理を行なった後、真空中で連続して金属薄膜抵抗体用の金属薄膜を形成することにより、前工程からの経過時間や製品毎に異なる下地膜の違い等によって発生する抵抗値のバラツキを大幅に改善できることが分かる。
図6は、Arスパッタエッチングの量とシート抵抗の関係を示す図である。縦軸はシート抵抗(Ω/)、横軸はエッチング量(熱酸化膜エッチング量換算)(Å)を示す。図6のサンプルについて、下地膜及びCrSi薄膜抵抗体は図5のサンプル形成と同じ条件で形成したプラズマNSG膜及びCrSi薄膜抵抗体を用いた。なお、成膜から1週間経過したプラズマNSG膜に対してArスパッタエッチングを行なった後、そのプラズマNSG膜上にCrSi薄膜抵抗体を形成した。Arスパッタエッチングの条件は、エッチング量以外は図5のサンプルと同じ条件で行なった。そして、ウェット雰囲気で形成した熱酸化膜エッチング量換算で0Å(Arスパッタエッチング無し)、25Å、50Å、100Å、200Å、400Å、1000Åとなるように調整した。CrSi薄膜抵抗体のシート抵抗を4端子法によって測定した。
図6の結果から、Arスパッタエッチングは、ウェット雰囲気で形成した熱酸化膜エッチング量換算で25Å以上の膜厚分だけ行なえば、CrSi薄膜抵抗体の抵抗値安定化の効果が得られることが分かった。なお、図6ではArスパッタエッチング条件について熱酸化膜エッチング量換算で1000Åの膜厚分だけエッチングしたものまでしかサンプルを製作していないが、熱酸化膜エッチング量換算で1000Åよりも大きい膜厚分だけエッチングした場合であっても、金属薄膜抵抗体の形成領域に下地膜が残存しているのであれば、上記Arスパッタエッチングの効果が得られるものと予想できる。
さらに、Arスパッタエッチング処理の効果は下地の影響のみならず、CrSi薄膜の抵抗値そのものの安定性にも影響を与えることが分かった。
図7は、CrSi薄膜を形成した後に、温度25℃、湿度45%の大気中に放置した時間と、形成直後のシート抵抗(R0)からのシート抵抗の変化率(ΔR/R0)の関係を示す図であり、縦軸はΔR/R0(%)、横軸は放置時間(時間)を示す。
図7のサンプルについて、下地膜及びCrSi薄膜抵抗体は図5のサンプル形成と同じ条件で形成したプラズマNSG膜及びCrSi薄膜抵抗体を用いた。
Arスパッタエッチングについては、処理を行わないもの(Arエッチ無)、処理時間40秒で熱酸化膜換算:100Åのもの(Arエッチ:100Å)、処理時間80秒で熱酸化膜換算:200Åのもの(Arエッチ:200Å)の3種を準備した。
Arスパッタエッチング処理を行なっていないサンプル(Arエッチ無)では、形成後から時間が経過すると共に抵抗値が上昇し、300時間以上放置した場合、3%以上も抵抗値が変動しているのが分かる。
これに対し、Arスパッタエッチング処理を行なったサンプル(Arエッチ:100Å、及びArエッチ:200Å)では、抵抗値の変化率は大幅に減少し、300時間以上放置しても、形成直後のシート抵抗±1%から外れることはなかった。
さらに、Arエッチ:100ÅとArエッチ:200Åを比較すると、Arスパッタエッチング量の大小の影響は小さく、わずかなエッチング量で効果があることが判明した。
以上、図3から図7を参照して、下地膜のシート抵抗への影響や大気放置時間の影響に対する本発明の効果を説明したが、これらの効果は、サンプルとして使用した、ターゲットがSi/Cr=50/50wt%又は80/20wt%のCrSi薄膜抵抗に限定されるものではない。なお、Si/Cr=50/50〜90/10wt%のターゲットで形成したCrSi薄膜及びCrSiN膜の全てで上記と同様の効果が観察されている。
また、Arスパッタエッチング方法も今回使用したDCバイアススパッタエッチング法に限定されるものではない。
図8は、熱処理に起因する金属薄膜抵抗と金属配線の接触抵抗の変動を調べた結果を示す図である。縦軸は熱処理前の接触抵抗値で規格化した値を示し、横軸は熱処理回数を示す。ここでは、サンプルとして配線パターン上の絶縁膜に形成された接続孔を介して金属薄膜抵抗体と配線パターンが電気的に接続されている構造を採用し、接続孔形成時に接続孔底部に高融点金属膜を残存させたサンプルと完全に除去したサンプルについて接触抵抗の変動を調べた。
図8のサンプルとして、接続孔形成時のドライエッチング時間を調整することで、接続孔底部の高融点金属膜を500Å程度残存させたサンプルと、完全に除去したサンプルを作成した。
高融点金属膜にはTiN膜を用いた。
CrSi薄膜抵抗体は、Si/Cr=80/20wt%、DCパワー:0.7KW、Ar:85sccm、圧力:8.5mTorr、体積時間:6秒の条件で50Åの膜厚に形成した。
CrSi薄膜形成前のArスパッタエッチング処理は、DCバイアス:1250V、Ar:20sccm、圧力:8.5mTorr、処理時間:160秒の条件で行なった。これは、1000℃、ウェット雰囲気で形成した熱酸化膜を400Åだけエッチング除去するのに相当する処理である。
接続孔の平面寸法は0.6μm×0.6μmであった。接触抵抗測定方法は4端子法を用いた。
上記のサンプルについて、350℃、窒素雰囲気中で30分の熱処理を追加することで、接触抵抗がどのように変化するかを調べた。
TiN膜を接続孔底部に有するサンプル(TiN有)は、熱処理を2回追加してもほとんど熱処理前の接触抵抗から変化していない。これに対し、TiN膜を完全に除去したサンプル(TiN無)は、2回の熱処理追加によって接触抵抗が熱処理前に比べて20%以上変動している。このことは、TiN膜がCrSi薄膜と金属配線の相互作用による抵抗変動を防止するバリヤ膜としての機能を有することを意味している。
CrSi薄膜抵抗体と金属配線の間にTiN膜を存在させることにより、例えばシンタリングやCVDなど、製造工程で行なわれる熱処理による接触抵抗の変動を極めて小さくできると共に、後工程である組立て作業で行なわれる半田処理などの熱処理での接触抵抗の変動を防止できる。これにより、設定通りの接触抵抗を安定して得ることができると共に、組立て前後の接触抵抗の変動を防止することができ、製品の高精度化や歩留の向上が可能となる。
CrSi薄膜抵抗体と金属配線の間にTiN膜を存在させることにより得られる効果は、配線パターン上の絶縁膜に形成された接続孔を介して金属薄膜抵抗体と配線パターンが電気的に接続されている構造に限らず、本発明の半導体装置における、配線パターンの一部分からなる電極上で配線パターンと金属薄膜抵抗体が電気的に接続されている構造でも、同様に得られると考えられる。
図1及び図2を参照して説明した製造方法の参考例では、上記工程(3)において、CrSi薄膜の形成直前にArスパッタエッチング処理を行なっているが、TiN膜からなる高融点金属膜9は大気に晒されてもAlSiCu膜ほど強固な自然酸化膜を形成しないため、上記Arスパッタエッチング処理を行わなくてもCrSi薄膜と配線パターン11の電気的接続を得ることができる。その場合には第2サイドウォール15は形成されない。ただし、上述したように、CrSi薄膜の形成直前にArスパッタエッチング処理を行なうことによりCrSi薄膜抵抗体17の抵抗値の安定性を改善することができるので、Arスパッタエッチング処理を行なうことが好ましい。
また、上記の実施例では、CrSi薄膜抵抗体17はBPSG膜又はPSG膜からなる層間絶縁膜5上に形成されているが、本発明において、金属薄膜抵抗体の下地となる絶縁膜はこれに限定されるものではない。金属薄膜抵抗体の下地となる絶縁膜としては、例えば公知の技術であるCMP(chemical mechanical polish)技術を用いて平坦化を行なった絶縁膜やSOG膜の塗布及びエッチバックを行なって平坦化した絶縁膜、平坦化を行なっていないプラズマCVD酸化膜など、他の絶縁膜であってもよい。ただし、アナログ抵抗素子の中には、TCRのみならず、ペア性や比精度も重要となるような構成で使用されている場合も多いので、特に、本発明の半導体装置を構成する金属薄膜抵抗体をアナログ抵抗素子に適用する場合には、金属薄膜抵抗体の下地となる絶縁膜は平坦化処理が施されていることが好ましい。
また、上記の実施例では、CrSi薄膜抵抗体17の上にパッシベーション膜23を備えているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば第2層目の金属配線を形成するための層間絶縁膜など、CrSi薄膜抵抗体17上の膜は、いかなる絶縁膜であってもよい。
図9は半導体装置の他の実施例における金属薄膜抵抗体の形成領域を示す図であり、(A)は平面図、(B)は(A)のB−B位置での断面図、(C)は(B)の破線で囲まれた部分を拡大して示す拡大断面図である。(A)でのパッシベーション膜の図示は省略している。図1と同じ機能を果たす部分には同じ符号を付し、それらの部分の詳細な説明は省略する。
シリコン基板1上に素子分離酸化膜3、層間絶縁膜5、金属材料パターン7及び高融点金属膜9からなる配線パターン11、サイドウォール13並びに第2サイドウォール15が形成されている。
一対の配線パターン11,11に電極11a,11aで交差して、層間絶縁膜5上、電極11aの表面及びサイドウォール13,15の表面にわたってCrSi薄膜抵抗体17が形成されている。CrSi薄膜抵抗体17の上面にCrSiN膜(金属窒化膜)41が形成されている。CrSi薄膜抵抗体17とCrSiN膜25の間にはCrSiOは形成されていない。
層間絶縁膜5上全面に、シリコン酸化膜19及びシリコン窒化膜21からなるパッシベーション膜23が形成されている。
この実施例を製作するための参考例としての製造方法の第1局面の一例を説明する。
図2(a)及び(b)を参照して説明した上記工程(1)及び(2)と同じ工程により、素子分離酸化膜3の形成が完了したウェハ状のシリコン基板1上に、層間絶縁膜5、金属配線パターン7及び高融点金属膜9からなる配線パターン11、サイドウォール13を形成する。
図2(c)を参照して説明した上記工程(3)と同じ条件により、例えばマルチチャンバースパッタリング装置のArスパッタエッチングチャンバーにて、真空中で、層間絶縁膜5の表面に対してArスパッタエッチング処理を行なって第2サイドウォール15を形成し、続けて、Arスパッタエッチング完了後に真空を破らずに連続して金属薄膜抵抗体用のCrSi薄膜を形成する。
さらに、CrSi薄膜の形成後、真空を破らずに連続して、CrSi薄膜上にCrSiN膜を形成する。例えば、CrSi薄膜の形成で用いたSi/Cr=80/20wt%のCrSiターゲットを使用し、DCパワー:0.7KW(キロワット)、Ar+N2(アルゴンと窒素の混合ガス):85sccm、圧力:8.5mTorr、処理時間:6秒の条件で処理を行ない、CrSi薄膜上にCrSiN膜を約50Åの膜厚に形成する。次に、CrSiN膜及びCrSi薄膜をパターニングして、CrSiN膜25及びCrSi薄膜抵抗体17からなる積層パターンを形成する。
上記の参考例と同様に、CrSi薄膜抵抗体17は配線パターン11と電気的に接続されているので、従来技術のようにはフッ酸水溶液によるCrSi薄膜抵抗体17の表面の金属酸化膜除去処理を行なう必要はない。さらに、CrSi薄膜抵抗体17の上面はCrSiN膜25により覆われているので、大気など、酸素を含む雰囲気中に暴露されてもCrSi薄膜抵抗体17の上面が酸化されることはない。
その後、層間絶縁膜5上に、シリコン酸化膜19及びシリコン窒化膜21からなるパッシベーション膜23を形成する。
一般に、金属薄膜は酸素との反応性が高く、金属薄膜を大気に晒した状態で長時間放置すると抵抗値が変動してしまうことが知られている。
この参考例では、CrSi薄膜抵抗体17の上面にCrSiN膜25を形成することにより、CrSi薄膜抵抗体17の上面が大気に晒されてCrSi薄膜抵抗体17の抵抗値が変動するのを防止している。ここで、CrSi薄膜抵抗体17を形成するためのCrSi薄膜が成膜された段階で、CrSi薄膜と配線パターン11との電気的接続は完了しているため、CrSi薄膜上に新たな薄膜が成膜されても、特性上何ら影響を与えるものではない。
図10に、CrSiN膜形成用のガスのN2分圧とCrSiN膜の抵抗率の関係を示す図であり、縦軸は抵抗率ρ(mohm・cm(ミリオーム・センチメートル))、横軸はN2分圧(%)を示す。ここでは、ターゲット:Si/Cr=50/50wt%、DCパワー:0.7KW、Ar+N2:85sccm、圧力:8.5mTorr、処理時間:6秒の条件でAr+N2ガスのN2分圧を調整してCrSiN膜を形成した。
2分圧を18%以上添加してリアクティブスパッタにより形成されたCrSiN膜は、N2を全く添加しないガスを用いた場合(N2分圧が0%)に比べて10倍以上の高い抵抗率を示す。したがって、N2分圧を18%以上に設定してCrSiN膜を成膜するようにすれば、CrSi薄膜抵抗体上に直接CrSiN膜を形成しても、CrSi薄膜抵抗体全体の抵抗値はCrSi薄膜が決定することとなり、CrSiN膜は抵抗値にほとんど影響を与えない。ここで、N2分圧の上限は90%程度である。N2分圧を90%よりも大きく設定した場合、スパッタリング速度の大幅な低下を招き、生産効率が低下するので好ましくない。
なお、CrSiN膜は、N2分圧を例えば6〜11%程度添加してリアクティブスパッタにより形成するようにすれば、CrSiN膜自体を金属薄膜抵抗体として使用することも可能である。
また、上記の参考例では、CrSi薄膜抵抗体17上にCrSiN膜25を形成しているが、CrSi薄膜抵抗体17上にCVD系の絶縁膜、例えばシリコン窒化膜等を形成してもよい。しかし、一般的なマルチチャンバースパッタ装置にはCVDチャンバーは接続されておらず、CVD系の絶縁膜を真空中で連続してCrSi薄膜抵抗体17上に形成するためには、対応する新しい設備を購入する必要があり、製造コストに多大な影響を与えてしまう。
上記参考例のように、CrSi薄膜抵抗体17用のCrSi薄膜上にCrSiN膜43を形成する構成であれば、新しい装置を購入すること無く、既存のマルチチャンバースパッタ装置を用いてCrSi薄膜抵抗体17の耐酸化カバー膜となるCrSiN膜43を、真空を破ること無く形成することができる。
図11は半導体装置の参考例における金属薄膜抵抗体の形成領域を示す図であり、(A)は平面図、(B)は(A)のC−C位置での断面図、(C)は(B)の破線で囲まれた部分を拡大して示す拡大断面図である。(A)でのパッシベーション膜の図示は省略している。図1と同じ機能を果たす部分には同じ符号を付し、それらの部分の詳細な説明は省略する。
シリコン基板1上に素子分離酸化膜3、層間絶縁膜5、並びに金属材料パターン7及び高融点金属膜9からなる配線パターン11が形成されている。
層間絶縁膜5上に、下層側のプラズマCVD酸化膜27と上層側のSOG膜29からなり、両膜が堆積された後にエッチバック処理が施されて配線パターン11の上面が露出する膜厚に形成された第2絶縁膜31が形成されている。
対向する一対の配線パターン11間の第2絶縁膜31上に帯状のCrSi薄膜抵抗体17が形成されている。CrSi薄膜抵抗体17の両端部は、一対の配線パターン11において対向する側面とは反対側の側面近傍に形成された第2絶縁膜31上に延伸して形成されており、CrSi薄膜抵抗体17と配線パターン11は電極11a部分で互いに交差して形成されている。
CrSi薄膜抵抗体17の形成領域を含む層間絶縁膜5上に、下層側がシリコン酸化膜19、上層側がシリコン窒化膜21からなるパッシベーション膜23((A)での図示は省略)が形成されている。
図12は参考例としての製造方法の第2局面の一例を説明するための工程断面図である。この実施例は図11を参照して説明した半導体装置の参考例を製造するためのものである。図11及び図12を参照してこの参考例を説明する。
(1)図2(a)を参照して説明した上記工程(1)と同じ工程により、素子分離酸化膜3及びトランジスタ素子等(図示は省略)の形成が完了したウェハ状のシリコン基板1上に層間絶縁膜5を形成し、層間絶縁膜5上に金属配線パターン7及び高融点金属膜9からなる配線パターン11を形成する。
例えばプラズマCVD法により、配線パターン11の形成領域を含む層間絶縁膜5上にプラズマCVD酸化膜27を2000Å程度の膜厚に形成した後、公知の技術であるSOGのコーティング処理を行なってSOG膜29を形成する(図12(a)参照。)
(2)SOG膜29及びプラズマCVD酸化膜27に対して、配線パターン11の上面が露出するまでエッチバック処理を行なって、プラズマCVD酸化膜27及びSOG膜29からなる第2絶縁膜31を形成する(図12(b)参照。)。
(3)図2(c)を参照して説明した上記工程(3)と同じ条件により、配線パターン11の形成領域を含んで第2絶縁膜31に対してArスパッタエッチング処理を行ない、続けて、Arスパッタエッチング完了後に真空状態を破らずに連続して金属薄膜抵抗体用のCrSi薄膜を形成し、そのCrSi薄膜をパターニングしてCrSi薄膜抵抗体17を形成する(図12(c)参照。)。
(4)例えばプラズマCVD法により、層間絶縁膜5上全面にパッシベーション膜としてのシリコン酸化膜19及びシリコン窒化膜21を順次形成する。以上により、半導体装置の製造工程が完了する(図11参照。)。
図11を参照して説明した半導体装置の参考例、並びに図11及び図12を参照して説明した製造方法の参考例でも、図1及び図2を参照して説明した参考例と同様に、CrSi薄膜抵抗体17を形成した後にウェットエッチング技術によるパターニングを行なう必要はなく、さらに、CrSi薄膜抵抗体17における配線パターン11との接触面が大気に暴露されることはないので、CrSi薄膜抵抗体17と配線パターン11の良好な電気的接続を安定して得ることができ、CrSi薄膜抵抗体17の膜厚に関わらず、工程数を増加させることなく、CrSi薄膜抵抗体17の微細化及び抵抗値の安定化を実現することができる。
さらに、図1及び図2を参照して説明した参考例と同様に、CrSi薄膜抵抗体17と配線パターン11を電気的に接続するための接続孔は必要ないので、そのような接続孔を形成する場合に比べて、工程の短縮及び簡素化を実現でき、かつ上記接続孔を有するがゆえの金属薄膜抵抗体のステップカバレージの悪化による金属薄膜抵抗体の抵抗値変動及び電極との接触抵抗の増大もない。
さらに、配線パターン11の側面に第2絶縁膜31が形成されているので、配線パターン11の側面に起因する急峻な段差によるCrSi薄膜抵抗体17のステップカバレージの悪化を防止することができる。
このように、電極11aとの接触抵抗も含めてCrSi薄膜抵抗体17の抵抗値の安定化を実現することができる。
さらに、CrSi薄膜抵抗体17の両端部は電極11a上で配線パターン11と交差して形成されているようにしたので、配線パターン11とCrSi薄膜抵抗体17の重ね合わせズレやCrSi薄膜抵抗体17の端部の丸まりによる、電極11aとCrSi薄膜抵抗体17の接触領域の変動をなくすことができ、さらに安定した接触抵抗を得ることができる。
さらに、CrSi薄膜抵抗体17と金属材料パターン7の間にバリヤ膜として機能する高融点金属膜9を介在させているので、CrSi薄膜抵抗体17と配線パターン11の接触抵抗のバラツキを低減することができ、抵抗値の精度及び歩留りの向上を図ることができる。
さらに、高融点金属膜9はバリヤ膜兼反射防止膜としても機能しており、従来技術に比べて製造工程を増加させることなく高融点金属膜9を形成することができるので、製造コストの増大を防止しつつ、金属薄膜抵抗体と配線パターンの接触抵抗を安定させることができる。
さらに、上記Arスパッタエッチング処理を行なうことにより、配線パターン11を構成する高融点金属膜9上面の絶縁性物質を除去することができるとともに、後工程で形成されるCrSi薄膜抵抗体17の下地膜依存性を改善できる。
図13は半導体装置の他参考例における金属薄膜抵抗体の形成領域を示す図であり、(A)は平面図、(B)は(A)のD−D位置での断面図、(C)は(B)の破線で囲まれた部分を拡大して示す拡大断面図である。(A)でのパッシベーション膜の図示は省略している。図1と同じ機能を果たす部分には同じ符号を付し、それらの部分の詳細な説明は省略する。
シリコン基板1上に素子分離酸化膜3、層間絶縁膜5、金属材料パターン7及び高融点金属膜9からなる配線パターン11、並びに、プラズマCVD酸化膜27及びSOG膜29からなる第2絶縁膜31が形成されている。
一対の配線パターン11,11に電極11a,11aで交差して、第2絶縁膜31上及び電極11aの表面にわたってCrSi薄膜抵抗体17が形成されている。CrSi薄膜抵抗体17の上面にCrSiN膜41が形成されている。CrSi薄膜抵抗体17とCrSiN膜25の間にはCrSiOは形成されていない。
第2絶縁膜31上全面に、シリコン酸化膜19及びシリコン窒化膜21からなるパッシベーション膜23が形成されている。
この参考例を製作するための参考例としての製造方法の第局面の一例を説明する。
図12(a)及び(b)を参照して説明した上記工程(1)及び(2)と同じ工程により、素子分離酸化膜3の形成が完了したウェハ状のシリコン基板1上に、層間絶縁膜5、金属配線パターン7及び高融点金属膜9からなる配線パターン11、並びに、プラズマCVD酸化膜27及びSOG膜29からなる第2絶縁膜31を形成する。
図2(c)を参照して説明した上記工程(3)と同じ条件により、例えばマルチチャンバースパッタリング装置のArスパッタエッチングチャンバーにて、真空中で、層間絶縁膜5の表面に対してArスパッタエッチング処理を行なって第2サイドウォール15を形成し、続けて、Arスパッタエッチング完了後に真空を破らずに連続して金属薄膜抵抗体用のCrSi薄膜を形成する。
さらに、CrSi薄膜の形成後、真空を破らずに連続して、図9を参照して説明した製造方法の参考例でのCrSiN膜形成条件と同じ条件で、CrSi薄膜上にCrSiN膜を形成する。
次に、CrSiN膜及びCrSi薄膜をパターニングして、CrSiN膜25及びCrSi薄膜抵抗体17からなる積層パターンを形成する。
その後、層間絶縁膜5上に、シリコン酸化膜19及びシリコン窒化膜21からなるパッシベーション膜23を形成する。
この参考例でも、図9を参照して説明した参考例と同様に、CrSi薄膜抵抗体17の上面にCrSiN膜25を形成することにより、CrSi薄膜抵抗体17の上面が大気に晒されてCrSi薄膜抵抗体17の抵抗値が変動するのを防止することができる。
また、上記の参考例では、第2絶縁膜31として、プラズマCVD酸化膜27上にSOG膜29を塗布し、SOG膜29をエッチバック処理して平坦化したものを用いているが、金属薄膜抵抗体の下地となる第2絶縁膜はこれに限定されるものではない。例えば、HDP(high-density-plasma)−CVD法により形成したCVD絶縁膜を配線パターン表面が露出する膜厚までエッチバックして形成したものや、堆積させたプラズマCVD酸化膜をCMP法により配線パターン表面が露出する膜厚まで研磨したものなどであってもよい。
また、上記の実施例では、高融点金属膜9としてTiN膜を用いた例を挙げているが、配線パターンを構成する高融点金属膜はこれに限定されるものではなく、例えばTiWやWSiなど、他の高融点金属膜を用いてもよい。
また、上記の実施例では、金属配線として一層の配線パターン11を備えた半導体装置に本発明を適用しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、多層金属配線構造の半導体装置に本発明を適用することもできる。その場合、金属薄膜抵抗体の電気的接続を得るための、金属薄膜抵抗体の下層の金属配線は何層目の金属配線であってもよい。多層金属配線構造の半導体装置に本発明を適用する場合、金属薄膜抵抗体の下層の配線パターン(金属配線)、すなわち金属薄膜抵抗体と電気的に接続される配線パターンが最上層の配線パターンであるようにすれば、例えば金属薄膜抵抗体のレイアウト変更を金属薄膜抵抗体及び最上層の配線パターンのレイアウト変更により実現できるなど、設計の自由度を向上させることができる。また、最上層の配線パターン上に形成された絶縁膜上に金属薄膜抵抗体を配置することにより、金属薄膜抵抗体の上層には絶縁性材料からなる最終保護膜が形成され、金属薄膜抵抗体の上層に最終保護膜以外の絶縁膜も形成されている場合に比べて金属薄膜抵抗体上の絶縁性材料の膜厚を薄くして膜厚ばらつきを小さくすることができる。これにより、金属薄膜抵抗体にレーザーを照射してトリミング処理を施す際に、金属薄膜抵抗体上の絶縁性材料でのレーザーの干渉のばらつきを小さくして金属薄膜抵抗体に与えられるレーザーエネルギーのばらつきを小さくすることができ、トリミングの正確性を向上させることができる。さらに、トリミング処理時のレーザー照射に起因する金属薄膜抵抗体の温度上昇などに対して放熱能力を向上させることができる。
また、上記の実施例では、配線パターン11として、金属材料パターン7の上面に高融点金属膜9が形成されたものを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、配線パターンとして上面に高融点金属膜が形成されていない金属材料パターンからなるものを用いてもよい。この場合、金属材料パターンとして例えばAl系合金を用いた場合には、金属材料パターン表面に強固な自然酸化膜が形成されるので、接続孔形成後で金属薄膜抵抗体用の金属薄膜を形成する前に、接続孔底部の金属材料パターン表面の自然酸化膜を除去する工程を行なうことが好ましい。その自然酸化膜除去工程は、金属薄膜抵抗体の抵抗値の経時的変化抑制を目的とした上記Arスパッタエッチング処理を兼ねて行なってもよい。また、配線パターンはAl系合金を含むものに限定されるものではなく、いわゆるダマシン法により形成されたCu配線など、他の金属材料からなる配線パターンであってもよい。
また、上記の実施例では、CrSi薄膜抵抗体17の電位をとるための配線パターン11として金属材料パターン7及び高融点金属膜9からなるものを用いているが、金属材料パターン7に替えてポリシリコンパターンを用いることもできる。
図14は半導体装置のさらに他の実施例における金属薄膜抵抗体の形成領域を示す図であり、(A)は平面図、(B)は(A)のE−E位置での断面図、(C)は(B)の破線で囲まれた部分を拡大して示す拡大断面図である。図14では、層間絶縁膜、金属配線パターン及びパッシベーション膜の図示は省略している。図1と同じ機能を果たす部分には同じ符号を付し、それらの部分の詳細な説明は省略する。
シリコン基板1上に素子分離酸化膜3が形成されている。シリコン基板1上に形成された酸化膜(図示は省略)上及び素子分離酸化膜3上に、ポリシリコンパターン33と、ポリシリコンパターン33上に形成された高融点金属膜35からなる配線パターン37が形成されている。高融点金属膜35は例えばWSi又はTiSiにより形成されている。図示していないトランジスタ素子形成領域では配線パターン37はゲート電極を構成している。
配線パターン37の側面に絶縁性材料、例えばCVD酸化膜からなるサイドウォール39が形成されている。サイドウォール39の素子分離酸化膜3側の表面に第2サイドウォール41((A)及び(B)での図示は省略)が形成されている。第2サイドウォール41は配線パターン37及びサイドウォール39が形成された後に素子分離酸化膜3に対してArスパッタエッチング処理が施されて形成されたものである。第2サイドウォール41は成分にArを含んでおり、さらに、素子分離酸化膜3、サイドウォール39及び高融点金属膜35の材料を含んでいる。
対向する一対の配線パターン37間のサイドウォール39の表面、第2サイドウォール41の表面及び素子分離酸化膜3上に帯状のCrSi薄膜抵抗体17が形成されている。CrSi薄膜抵抗体17の両端部は、一対の配線パターン37において対向する側面とは反対側の側面に形成されたサイドウォール39及び第2サイドウォール41の表面並びに素子分離酸化膜3上に延伸して形成されており、CrSi薄膜抵抗体17と配線パターン39は互いに交差して形成されている。配線パターン37のCrSi薄膜抵抗体17と交差する部分は電極37aを構成する。
図示は省略するが、CrSi薄膜抵抗体17、配線パターン37及びサイドウォール39,41の形成領域を含む素子分離酸化膜3上に、層間絶縁膜、金属配線パターン及びパッシベーション膜が形成されている。
図15は参考例としての製造方法の第1局面のさらに他の例を説明するための工程断面図である。この参考例は図14を参照して説明した半導体装置の実施例を製造するためのものである。図14及び図15を参照してこの参考例を説明する。
(1)シリコン基板1上に素子分離酸化膜3を形成し、素子分離酸化膜3以外のシリコン基板1表面にトランジスタのゲート酸化膜などの酸化膜(図示は省略)を形成した後、シリコン基板1上全面にポリシリコン膜を形成する。例えばトランジスタのゲート電極の形成と同時に、低抵抗化したポリシリコンパターン33を形成する(図15(a)参照。)。
(2)例えばプラズマCVD法により、素子分離酸化膜3の形成領域を含むシリコン基板1上全面にプラズマCVD酸化膜を2000Å程度の膜厚に形成した後、エッチバック処理を行ない、ポリシリコンパターン33の側面にプラズマCVD酸化膜からなるサイドウォール39を形成する(図15(b)参照。)。
(3)ポリシリコンパターン33上及びサイドウォール39上を含むシリコン基板1上全面に高融点金属膜を形成し、ポリシリコンパターン33のサリサイド化を行なって、ポリシリコンパターン33上にTiSiやWSiなどの高融点金属膜35を形成し、配線パターン37を形成する(図15(c)参照。)。
(4)図2(c)を参照して説明した上記工程(3)と同じ条件により、配線パターン37及びサイドウォール39の形成領域を含んで素子分離酸化膜3に対してArスパッタエッチング処理を行なって第2サイドウォール41を形成し、続けて、Arスパッタエッチング完了後に真空状態を破らずに連続して金属薄膜抵抗体用のCrSi薄膜を形成し、そのCrSi薄膜をパターニングしてCrSi薄膜抵抗体17を形成する(図14参照。)。
その後、層間絶縁膜、金属配線パターン、パッシベーション膜などを形成する。
この参考例においても、図1及び図2を参照して説明した参考例と同様に、CrSi薄膜抵抗体17をパターニングした後にウェットエッチング技術によるパターニングを行なう必要はなく、さらに、CrSi薄膜抵抗体17の配線パターン37との接触面が大気に暴露されることはないのでCrSi薄膜抵抗体17と配線パターン37の良好な電気的接続を安定して得ることができ、CrSi薄膜抵抗体17の膜厚に関わらず、工程数を増加させることなく、CrSi薄膜抵抗体17の微細化及び抵抗値の安定化を実現することができる。
さらに、CrSi薄膜抵抗体17とポリシリコンパターン33の間にバリヤ膜として機能する高融点金属膜35を介在させているので、CrSi薄膜抵抗体17と配線パターン37の接触抵抗のバラツキを低減することができ、抵抗値の精度及び歩留りの向上を図ることができる。
さらに、高融点金属膜35はポリシリコンパターン33の低抵抗化にも寄与しており、従来技術に比べて製造工程を増加させることなく高融点金属膜35を形成することができるので、製造コストの増大を防止しつつ、金属薄膜抵抗体と配線パターンの接触抵抗を安定させることができる。
さらに、CrSi薄膜抵抗体17用の金属薄膜を形成する前にArスパッタエッチング処理を行なっているので、前工程からの経過時間や製品毎に異なる下地膜の違い等によって発生する抵抗値のバラツキを低減することができる。
さらに、LDD(lightly doped drain)構造をもつトランジスタ素子など、ゲート電極を構成するポリシリコンパターンの側面にサイドウォールをもつトランジスタ素子が同一シリコン基板上に形成されている場合には、ゲート電極を構成するポリシリコンパターンの側面にサイドウォールを形成する際にCrSi薄膜抵抗体17形成領域の配線パターン37の側面にもサイドウォール39を形成することができるので、製造工程を増加させることはない。
図16は半導体装置のさらに他の参考例における金属薄膜抵抗体の形成領域を示す図であり、(A)は平面図、(B)は(A)のF−F位置での断面図、(C)は(B)の破線で囲まれた部分を拡大して示す拡大断面図である。図1及び図14と同じ機能を果たす部分には同じ符号を付し、それらの部分の詳細な説明は省略する。
シリコン基板1上に素子分離酸化膜3、並びにポリシリコンパターン33及び高融点金属膜35からなる配線パターン37が形成されている。
素子分離酸化膜3上に、下層側のプラズマCVD酸化膜43と上層側のSOG膜45からなり、両膜が堆積された後にエッチバック処理が施されて配線パターン37の上面が露出する膜厚に形成された第2絶縁膜47が形成されている。
対向する一対の配線パターン37間の第2絶縁膜47上に帯状のCrSi薄膜抵抗体17が形成されている。CrSi薄膜抵抗体17の両端部は、一対の配線パターン37において対向する側面とは反対側の側面近傍に形成された第2絶縁膜47上に延伸して形成されており、CrSi薄膜抵抗体17と配線パターン37は電極37a部分で互いに交差して形成されている。
図示は省略するが、CrSi薄膜抵抗体17及び配線パターン37の形成領域を含む第2絶縁膜47上に、層間絶縁膜、金属配線パターン及びパッシベーション膜が形成されている。
図17は参考例としての製造方法の第2局面のさらに他の例を説明するための工程断面図である。この参考例は図16を参照して説明した半導体装置の参考例を製造するためのものである。図16及び図17を参照してこの参考例を説明する。
(1)シリコン基板1上に素子分離酸化膜3を形成し、素子分離酸化膜3以外のシリコン基板1表面にトランジスタのゲート酸化膜などの酸化膜(図示は省略)を形成した後、シリコン基板1上全面にポリシリコン膜を形成する。例えばトランジスタのゲート電極の形成と同時に、低抵抗化したポリシリコンパターン33を形成する。ポリシリコンパターン33上を含むシリコン基板1上全面に高融点金属膜を形成し、ポリシリコンパターン33のサリサイド化を行なって、ポリシリコンパターン33上にTiSiやWSiなどの高融点金属膜35を形成し、配線パターン37を形成する(図17(a)参照)。
(2)例えばプラズマCVD法により、素子分離酸化膜3及び配線パターン37の形成領域を含むシリコン基板1上全面にプラズマCVD酸化膜43を2000Å程度の膜厚に形成した後、公知の技術であるSOGのコーティング処理を行なってSOG膜45を形成する(図17(b)参照。)
(3)SOG膜45及びプラズマCVD酸化膜43に対して、配線パターン11の上面が露出するまでエッチバック処理を行なって、プラズマCVD酸化膜43及びSOG膜45からなる第2絶縁膜47を形成する(図17(c)参照。)。
(4)図2(c)を参照して説明した上記工程(3)と同じ条件により、配線パターン37の形成領域を含んで第2絶縁膜47に対してArスパッタエッチング処理を行ない、続けて、Arスパッタエッチング完了後に真空状態を破らずに連続して金属薄膜抵抗体用のCrSi薄膜を形成し、そのCrSi薄膜をパターニングしてCrSi薄膜抵抗体17を形成する(図17参照。)。
その後、層間絶縁膜、金属配線パターン、パッシベーション膜などを形成する。
この参考例においても、上記の参考例と同様に、CrSi薄膜抵抗体17をパターニングした後にウェットエッチング技術によるパターニングを行なう必要はなく、さらに、CrSi薄膜抵抗体17の配線パターン37との接触面が大気に暴露されることはないのでCrSi薄膜抵抗体17と配線パターン37の良好な電気的接続を安定して得ることができ、CrSi薄膜抵抗体17の膜厚に関わらず、工程数を増加させることなく、CrSi薄膜抵抗体17の微細化及び抵抗値の安定化を実現することができる。
さらに、図14及び図15を参照して説明した参考例と同様に、CrSi薄膜抵抗体17とポリシリコンパターン33の間にバリヤ膜として機能する高融点金属膜35を介在させていることによる効果、高融点金属膜35がポリシリコンパターン33の低抵抗化にも寄与していることによる効果、及び、CrSi薄膜抵抗体17用の金属薄膜を形成する前にArスパッタエッチング処理を行なっていることによる効果も得ることができる。
さらに、素子分離酸化膜3上に配線パターン37の表面が露出する膜厚をもって形成された第2絶縁膜47は、第2絶縁膜47の上層に形成される層間絶縁膜の平坦化処理をなくす、又は軽減することができる。
図14及び図15を参照して説明した半導体装置の参考例、並びに図16及び図17を参照して説明した参考例でも、図9を参照して説明した実施例及び図13を参照して説明した参考例と同様に、CrSi薄膜抵抗体17上にCrSiN膜を形成するようにしてもよい。
また、上記の実施例では、CrSi薄膜抵抗体17と配線パターン11,37は互いに交差して設けられているが、本発明はこれに限定されるものではなく、金属薄膜抵抗体の端部が配線パターン上に配置されていてもよいし、金属薄膜抵抗体の下に配線パターンの端部が配置されていてもよい。例えば、図1を参照して説明した半導体装置の実施例を参考にして説明すると、図18(A)の平面図に示すように、CrSi薄膜抵抗体17の端部が配線パターン11の上に配置されていてもよいし、図18(B)に示すように、CrSi薄膜抵抗体17下に配線パターン11の端部が配置されていてもよい。
また、金属薄膜抵抗体と配線パターンは互いに直交する方向に配置されている必要はなく、例えば図19(A)及び(B)の平面図に示すように、金属薄膜抵抗体と配線パターンは互いに平行に配置されているなど、金属薄膜抵抗体と配線パターンの形状、向き及び配置は実施例に限定されるものではない。
また、図1から図19に示した上記の実施例、参考例及びサンプルでは、金属薄膜抵抗体の材料としてCrSiを用いた例を示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、金属薄膜抵抗体の材料としては、例えばNiCr、TaN、CrSi2、CrSiN、CrSi、CrSi0など、他の材料を用いてもよい。
本発明の半導体装置を構成する金属薄膜抵抗体、及び本発明の製造方法により形成された金属薄膜抵抗体は、例えばアナログ回路を備えた半導体装置に適用することができる。以下に、本発明にかかる金属薄膜抵抗体を備えたアナログ回路を備えた半導体装置の実施例について説明する。
図20はアナログ回路である定電圧発生回路を備えた半導体装置の一実施例を示す回路図である。
直流電源51からの電源を負荷53に安定して供給すべく、定電圧発生回路55が設けられている。定電圧発生回路55は、直流電源51が接続される入力端子(Vbat)57、基準電圧発生回路(Vref)59、演算増幅器(比較回路)61、出力ドライバを構成するPチャネルMOSトランジスタ(以下、PMOSと略記する)63、分割抵抗素子R1,R2及び出力端子(Vout)65を備えている。
定電圧発生回路55の演算増幅器61では、出力端子がPMOS63のゲート電極に接続され、反転入力端子(−)に基準電圧発生回路59から基準電圧Vrefが印加され、非反転入力端子(+)に出力電圧Voutを抵抗素子R1とR2で分割した電圧が印加され、抵抗素子R1,R2の分割電圧が基準電圧Vrefに等しくなるように制御される。
図21は、アナログ回路である電圧検出回路を備えた半導体装置の一実施例を示す回路図である。
電圧検出回路67において、61は演算増幅器で、その反転入力端子(−)に基準電圧発生回路59が接続され、基準電圧Vrefが印加される。入力端子(Vsens)69から入力される測定すべき端子の電圧が分割抵抗素子R1とR2によって分割されて演算増幅器61の非反転入力端子(+)に入力される。演算増幅器61の出力は出力端子(Vout)71を介して外部に出力される。
電圧検出回路67では、測定すべき端子の電圧が高く、分割抵抗素子R1とR2により分割された電圧が基準電圧Vrefよりも高いときは演算増幅器61の出力がHレベルを維持し、測定すべき端子の電圧が降下してきて分割抵抗素子R1とR2により分割された電圧が基準電圧Vref以下になってくると演算増幅器61の出力がLレベルになる。
一般に、図20に示した定電圧発生回路や図21に示した電圧検出回路では、製造プロセスのバラツキに起因して基準電圧発生回路からの基準電圧Vrefが変動するので、その変動に対応すべく、分割抵抗素子としてヒューズ素子の切断により抵抗値を調整可能な抵抗素子回路(分割抵抗回路と称す)を用いて、分割抵抗素子の抵抗値を調整している。
図22は、本発明の金属薄膜抵抗体が適用される分割抵抗回路の一例を示す回路図である。図23及び図24は、その分割抵抗回路のレイアウト例を示すレイアウト図であり、図23はヒューズ素子部分のレイアウト例を示し、図24は抵抗素子部分のレイアウト例を示す。
図22に示すように、抵抗素子Rbottom、m+1個(mは正の整数)の抵抗素子RT0,RT1,…,RTm、抵抗素子Rtopが直列に接続されている。抵抗素子RT0,RT1,…,RTmには、各抵抗素子に対応してヒューズ素子RL0,RL1,…,RLmが並列に接続されている。
図23に示すように、ヒューズ素子RL0,RL1,…,RLmは、例えばシート抵抗が20Ω〜40Ωのポリシリコンパターンにより形成されている。
抵抗素子RT0,RT1,…,RTmの値は抵抗素子Rbottom側から順に二進数的に増加するよう設定されている。すなわち、抵抗素子RTnの抵抗値は、抵抗素子RT0の抵抗値を単位値とし、その単位値の2n倍である。
例えば、図24に示すように、CrSi薄膜からなるCrSi薄膜抵抗体17を用い、抵抗素子RT0を1本のCrSi薄膜抵抗体17を単位抵抗とし、抵抗素子RTnを2n本のCrSi薄膜抵抗体17により構成する。CrSi薄膜抵抗体17は、例えば図1、図9、図11、図13、図14又は図16に示したものが用いられる。
図23及び図24において、符号A−A間、符号B−B間、符号C−C間、符号D−D、符号E−E、符号F−F及び符号G−G間はそれぞれ金属配線パターン72により電気的に接続されている。
このように、抵抗素子の比の精度が重視される分割抵抗回路では、製造工程での作り込み精度を上げるために、一対の抵抗素子及びヒューズ素子からなる単位抵抗素子が直列に接続されて梯子状に配置されている。
このような分割抵抗回路では、任意のヒューズ素子RL0,RL1,…,RLmをレーザービームで切断することにより、所望の直列抵抗値を得ることができる。
本発明の半導体装置を構成する金属薄膜抵抗体では、金属薄膜抵抗体の微細化及び抵抗値の安定化を実現することができるので、図22に示した分割抵抗回路の形成面積の縮小化及び出力電圧の精度の向上を図ることができる。
図22に示した分割抵抗回路を図20に示した定電圧発生回路の分割抵抗素子R1,R2に適用する場合、例えば抵抗素子Rbottom端を接地し、抵抗素子Rtop端をPMOS71のドレインに接続する。さらに、抵抗素子Rbottom、RT0間の端子NodeL、又は抵抗素子Rtop、RTm間の端子NodeMを演算増幅器61の非反転入力端子に接続する。
本発明を構成する金属薄膜抵抗体を適用した分割抵抗回路によって分割抵抗素子R1,R2の出力電圧の精度を向上させることができるので、定電圧発生回路55の出力電圧の安定性を向上させることができる。さらに、分割抵抗回路の形成面積の縮小化により、定電圧発生回路55の形成面積の縮小化を実現できる。
また、図22に示した分割抵抗回路を図21に示した電圧検出回路の分割抵抗素子R1,R2に適用する場合、例えば抵抗素子Rbottom端を接地し、抵抗素子Rtop端を入力端子77に接続する。さらに、抵抗素子Rbottom、RT0間の端子NodeL、又は抵抗素子Rtop、RTm間の端子NodeMを演算増幅器61の非反転入力端子に接続する。
本発明を構成する金属薄膜抵抗体を適用した分割抵抗回路によって分割抵抗素子R1,R2の出力電圧の精度を向上させることができるので、電圧検出回路67の電圧検出能力の精度を向上させることができる。さらに、分割抵抗回路の形成面積の縮小化により、電圧検出回路67の形成面積の縮小化を実現できる。
ただし、本発明を構成する金属薄膜抵抗体を適用した分割抵抗回路が適用される半導体装置は、定電圧発生回路を備えた半導体装置及び電圧検出回路を備えた半導体装置に限定されるものではなく、分割抵抗回路を備えた半導体装置であれば適用することができる。
また、本発明を構成する金属薄膜抵抗体が適用される半導体装置は分割抵抗回路を備えた半導体装置に限定されるものではなく、金属薄膜抵抗体を備えた半導体装置であれば、本発明を適用することができる。例えば、本発明を構成する金属薄膜抵抗体は、抵抗体自体にレーザー光を照射して切断又は変質させて抵抗値を調整するための抵抗体として用いることもできる。
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、寸法、形状、材料、配置などは一例であり、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲内で種々の変更が可能である。
半導体装置の一実施例における金属薄膜抵抗体の形成領域を示す図であり、(A)は平面図、(B)は(A)のA−A位置での断面図、(C)は(B)の破線で囲まれた部分を拡大して示す拡大断面図である。 参考例としての製造方法の第1局面の一例を説明するための工程断面図である。 本発明により形成した金属薄膜抵抗体のシート抵抗と膜厚との関係を示す図であり、縦軸はシート抵抗(Ω/)、横軸はCrSi膜厚(Å)を示す。 本発明により形成した金属薄膜抵抗体のシート抵抗のウェハ面内の63箇所での測定結果の標準偏差(σ)を平均値(AVE)で割った値(σ/AVE)と膜厚との関係を示す図であり、縦軸はσ/AVE(%)、横軸はCrSi膜厚(Å)を示す。 金属薄膜抵抗体用の金属薄膜を形成する前にArスパッタエッチング処理を行なった場合及び行なわなかった場合のCrSi薄膜抵抗体のシート抵抗と金属薄膜抵抗体の下地膜を形成してから経過した時間との関係を示す図であり、(A)は行なった場合、(B)は行なわなかった場合を示し、縦軸はシート抵抗(Ω/)、横軸は下地膜形成後経過時間(時間)を示す。 Arスパッタエッチングの量とシート抵抗の関係を示す図であり、縦軸はシート抵抗(Ω/)、横軸はエッチング量(熱酸化膜エッチング量換算)(Å)を示す。 金属薄膜抵抗体用のCrSi薄膜を形成した後に、温度25℃、湿度45%の大気中に放置した時間と、形成直後のシート抵抗からのシート抵抗の変化率(ΔR/R0)の関係を示す図であり、縦軸はΔR/R0(%)、横軸は放置時間(時間)を示す。 接続孔形成時に接続孔底部に高融点金属膜を残存させたサンプルと完全に除去したサンプルについて熱処理に起因する金属薄膜抵抗と金属配線の接触抵抗の変動を調べた結果を示す図であり、縦軸は熱処理前の接触抵抗値で規格化した値、横軸は熱処理回数を示す。 半導体装置の他の実施例における金属薄膜抵抗体の形成領域を示す図であり、(A)は平面図、(B)は(A)のB−B位置での断面図、(C)は(B)の破線で囲まれた部分を拡大して示す拡大断面図である。 CrSiN膜形成用のガスのN2分圧とCrSiN膜の抵抗率の関係を示す図であり、縦軸は抵抗率ρ(mohm・cm)、横軸はN2分圧(%)を示す。 半導体装置の参考例における金属薄膜抵抗体の形成領域を示す図であり、(A)は平面図、(B)は(A)のC−C位置での断面図、(C)は(B)の破線で囲まれた部分を拡大して示す拡大断面図である。 参考例としての製造方法の第2局面の一例を説明するための工程断面図である。 半導体装置の他参考例における金属薄膜抵抗体の形成領域を示す図であり、(A)は平面図、(B)は(A)のD−D位置での断面図、(C)は(B)の破線で囲まれた部分を拡大して示す拡大断面図である。 半導体装置のさらに他の実施例における金属薄膜抵抗体の形成領域を示す図であり、(A)は平面図、(B)は(A)のE−E位置での断面図、(C)は(B)の破線で囲まれた部分を拡大して示す拡大断面図である。 参考例としての製造方法の第1局面のさらに他の例を説明するための工程断面図である。 半導体装置のさらに他の参考例における金属薄膜抵抗体の形成領域を示す図であり、(A)は平面図、(B)は(A)のF−F位置での断面図、(C)は(B)の破線で囲まれた部分を拡大して示す拡大断面図である。 半導体装置のさらに他の実施例における金属薄膜抵抗体の形成領域を示す平面図である。 半導体装置のさらに他の実施例における金属薄膜抵抗体の形成領域を示す平面図である。 さらに他の実施例を示す断面図であり、(A)は金属薄膜抵抗体の形成領域を示す断面図、(B)は(A)の破線で囲まれた部分を拡大して示す拡大断面図である。 アナログ回路である定電圧発生回路を備えた半導体装置の一実施例を示す回路図である。 アナログ回路である電圧検出回路を備えた半導体装置の一実施例を示す回路図である。 アナログ回路である分割抵抗回路を備えた半導体装置の一実施例を示す回路図である。 分割抵抗回路のヒューズ素子部分のレイアウト例を示すレイアウト図である。 分割抵抗回路の金属薄膜抵抗体部分のレイアウト例を示すレイアウト図である。 従来の製造方法の一例を説明するための工程断面図である。 従来の製造方法の他の例を説明するための工程断面図である。 従来の製造方法のさらに他の例を説明するための工程断面図である。 従来の製造方法のさらに他の例を説明するための工程断面図である。
符号の説明
1 シリコン基板
3 素子分離酸化膜
5 層間絶縁膜
7 金属材料パターン
9 高融点金属膜
11 配線パターン
11a 電極
13 サイドウォール
15 第2サイドウォール
17 CrSi薄膜抵抗体
19 シリコン酸化膜
21 シリコン窒化膜
23 パッシベーション膜
25 CrSiN膜
27 プラズマCVD酸化膜
29 SOG膜
31 第2絶縁膜
33 ポリシリコンパターン
35 高融点金属膜
37 配線パターン
37a 電極
39 サイドウォール
41 第2サイドウォール
43 プラズマCVD酸化膜
45 SOG膜
47 第2絶縁膜
51 直流電源
53 負荷
55 定電圧発生回路
57 入力端子
59 基準電圧発生回路
61 演算増幅器
63 PチャネルMOSトランジスタ
65 出力端子
67 電圧検出回路
69 入力端子
71 出力端子
72 配線パターン
R1,R2 分割抵抗素子
Rbottom,RT0,RT1,…,RTm,Rtop 抵抗素子
RL0,RL1,…,RLm ヒューズ素子
NodeL,NodeM 端子

Claims (10)

  1. 絶縁膜上に金属薄膜抵抗体を備えた半導体装置において、
    絶縁膜上に形成され、一部分が金属薄膜抵抗体との電気的接続を形成するための電極を構成する配線パターンと、
    前記配線パターンのうち少なくとも前記電極の側面に形成された絶縁性材料からなるサイドウォールと、
    前記電極の上面から、前記サイドウォール表面を介して、前記絶縁膜上にわたって形成された金属薄膜抵抗体を備え
    前記サイドウォールの前記絶縁膜側の表面に、成分にArを含んでいる第2サイドウォールが形成されていることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記金属薄膜抵抗体の一部分は前記電極上で前記配線パターンと交差して形成されている請求項に記載の半導体装置。
  3. 前記金属薄膜抵抗体の膜厚は5〜1000Åである請求項1又は2に記載の半導体装置。
  4. 前記配線パターンは金属材料パターンと前記金属材料パターンの少なくとも上面に形成された高融点金属膜により構成されている請求項1からのいずれかに記載の半導体装置。
  5. 前記配線パターンはポリシリコンパターンと前記ポリシリコンパターンの少なくとも上面に形成された高融点金属膜により構成されている請求項1からのいずれかに記載の半導体装置。
  6. 前記金属薄膜抵抗体の上面を覆う金属窒化膜を備え、前記金属薄膜抵抗体の上面と前記金属窒化膜の間には金属酸化膜は形成されていない請求項1からのいずれかに記載の半導体装置。
  7. 前記配線パターンは最上層の配線パターンである請求項1からのいずれかに記載の半導体装置。
  8. 2個以上の抵抗素子による分割によって電圧出力を得、ヒューズ素子の切断によって電圧出力を調整できる分割抵抗回路を備えた半導体装置において、
    前記抵抗素子は、請求項1からのいずれかに記載の金属薄膜抵抗体により構成されていることを特徴とする半導体装置。
  9. 入力電圧を分割して分割電圧を供給するための分割抵抗回路と、基準電圧を供給するための基準電圧発生回路と、前記分割抵抗回路からの分割電圧と前記基準電圧発生回路からの基準電圧を比較するための比較回路をもつ電圧検出回路を備えた半導体装置において、
    前記分割抵抗回路として請求項に記載の分割抵抗回路を備えていることを特徴とする半導体装置。
  10. 入力電圧の出力を制御する出力ドライバと、出力電圧を分割して分割電圧を供給するための分割抵抗回路と、基準電圧を供給するための基準電圧発生回路と、前記分割抵抗回路からの分割電圧と前記基準電圧発生回路からの基準電圧を比較し、比較結果に応じて前記出力ドライバの動作を制御するための比較回路をもつ定電圧発生回路を備えた半導体装置において、
    前記分割抵抗回路として請求項に記載の分割抵抗回路を備えていることを特徴とする半導体装置。
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