JP3185677B2 - 高融点金属を用いた半導体装置の製造方法 - Google Patents
高融点金属を用いた半導体装置の製造方法Info
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Description
いた半導体装置の製造方法に関し、クロム(Cr)−シ
リコン(Si)系薄膜のバリアメタルとしてタングステ
ン(W)を含有する高融点金属を用いた半導体装置にあ
って該高融点金属をパターニングする方法の改良に関す
る。
W)など、タングステン(W)を含有する高融点金属を
パターニングする方法としては、過酸化水素(H2 O2
)系の溶液を用いたウェットエッチング加工が知られ
ている。
溶液は、このエッチングのマスク材となるレジストをア
タックしてその密着性を低下させることから、同加工方
法によると、パターニングされる上記高融点金属の寸法
ばらつきが無視できない程度に大きなものともなる。そ
して、このような高融点金属が用いられる半導体装置に
あっては、こうした寸法ばらつきがその性能向上や微細
化を図る上での大きな障害となっている。
素指数)を8〜9程度に調整した過酸化水素(H2 O2
)系溶液、或いはフェリシアン化カリウム溶液を用い
て上記ウェットエッチング加工を行う方法なども提案さ
れている。
したエッチング液を用いることで、上記マスク材となる
レジストへのアタックは緩和され、その密着性も、確か
に維持されるようにはなる。
ム(Cr)−シリコン(Si)系の薄膜のバリアメタル
として上記タングステン(W)を含有する高融点金属が
用いられる場合、すなわち同高融点金属の下にCrSi
などのクロム(Cr)−シリコン(Si)系薄膜が存在
する場合には、このpH調整したエッチング液によるウ
ェットエッチングに際して両者間の電池効果による急激
なサイドエッチが進行し、やはりその加工寸法は安定し
なくなる。
系の薄膜のバリアメタルとして上記タングステン(W)
を含有する高融点金属が用いられる場合には、そのウェ
ットエッチング加工に際して、上記pH調整したエッチ
ング液を用いることはできなかった。
(Si)系薄膜のバリアメタルとしてタングステン
(W)を含有する高融点金属が用いられる場合であって
も、同高融点金属のパターニングをより高精度に行うこ
とのできる高融点金属を用いた半導体装置の製造方法を
提供することを目的とする。
ため、この発明にかかる高融点金属を用いた半導体装置
の製造方法では、クロム(Cr)−シリコン(Si)系
薄膜のバリアメタルとして用いられるタングステン
(W)を含有する高融点金属のパターニングに関して、
請求項1に記載のように、 ・前記高融点金属膜上に接触配置され、パターン形成さ
れるレジストをマスク材とするウェットエッチングを行
う際に、同高融点金属を、エッチング液の液温を室温以
下としたウェットエッチングにてパターニングする。と
いった方法を採用する。
下としたウェットエッチングにてパターニングすること
で、そのマスク材となるレジストの浮きが抑制され、当
の高融点金属の加工寸法のばらつきも好適に低減される
ことが発明者等による実験によって確認されている。
して、請求項2記載の発明によるように、 ・前記高融点金属膜上に接触配置され、パターン形成さ
れるレジストをマスク材とするウェットエッチングを行
う際に、同高融点金属を、エッチング液の液温を25℃
以下としたウェットエッチングにてパターニングする。
といった方法によって、上記高融点金属の加工寸法ばら
つき低減効果がより確実となることも発明者等によって
確認されている。
関して、請求項3記載の発明によるように、 ・前記高融点金属膜上に接触配置され、パターン形成さ
れるレジストをマスク材とするウェットエッチングを行
う際に、同高融点金属を、エッチング液の液温を23℃
以下としたウェットエッチングにてパターニングする。
といった方法によれば、上記高融点金属の加工寸法ばら
つき低減効果が更に促進されるとともに、同高融点金属
のエッチング形状を理論値に近づけることができること
も発明者等による実験によって確認されている。
4記載の発明によるように、 ・前記エッチング液として、濃度31%の過酸化水素と
水を容量比で1:1に混合した溶液を用いる。ことで、
上記クロム(Cr)−シリコン(Si)系薄膜と上記タ
ングステン(W)を含有する高融点金属との間で前述し
た電池効果によるサイドエッチが進行することもなくな
り、また、請求項5記載の発明によるように、 ・前記ウェットエッチングにかかるエッチング時間を4
0%のオーバーエッチとなる時間に設定する。ことで、
上記高融点金属の加工寸法ばらつきも更に効果的に低減
されるようになる。
いて説明する。図1に、この発明にかかる半導体装置の
製造方法が適用される高融点金属を用いた半導体装置の
一例として、CrSi等、クロム(Cr)−シリコン
(Si)−窒素(N)系薄膜からなる薄膜抵抗体が搭載
されたバイポーラトランジスタの断面構造を示す。
体基板1上に酸化膜2を介して上記Cr−Si−N系薄
膜3からなる薄膜抵抗体が堆積形成され、更にその上
に、同薄膜抵抗体のバリアメタルとしてTiW薄膜4な
どのタングステン(W)を含有する高融点金属が配設さ
れるようになる。
造を有する半導体装置の製造方法について説明する。同
半導体装置の製造に際してはまず、図2(a)に示され
るように、半導体基板1に通常の方法によって半導体素
子(バイポーラトランジスタ)を形成した後、その主表
面全面に酸化膜2を形成する。
した後、ホトリソグラフィーにより所望のパターンを形
成し、更にエッチングにより不要な酸化膜2を除去する
ことによって、図2(b)に示されるようなコンタクト
ホールを形成する。
に、CrとSiの合金または混合体からなるターゲッ
ト、並びにアルゴン(Ar)と窒素(N2 )の混合ガス
を用いたスパッタリングにより、図3(a)に示される
態様で、Cr−Si−N系薄膜3を約15nmの厚さに
形成する。
ガス流量は、形成される薄膜の抵抗温度係数(TCR:
Thermal Coefficient of Resistance )が所望の値とな
るように調整される。すなわち、該TCRを正の値(温
度の上昇に伴い抵抗値が上昇する)にするためにはN2
の量を減らし、同TCRを負の値(温度の上昇に伴い抵
抗値が減少する)にするためにはN2 の量を増やすよう
に調整される。通常はこのTCRがほぼ「0」となるよ
うに調整される。
終えると、ウェハを一旦大気中に出し、次いで、Tiと
Wの合金または混合体からなるターゲット、例えばTi
の含有量が10重量%となるターゲット、並びにArガ
スを用いたスパッタリングにより、図3(b)に示され
る態様で、上記バリアメタルとしてのTiW薄膜4を約
150nmの厚さに形成する。
成後、ウェハを一旦大気中に出すことで、その形成した
Cr−Si−N系薄膜3の抵抗値をより正確にモニタす
ることも可能となる。
施形態の製造方法にあっては、次に示す方法によってこ
のTiW薄膜4をパターニングする。すなわち、TiW
薄膜4上にレジスト5を塗布し、これをホトリソグラフ
ィーによって所望の抵抗パターンに形成した後、過酸化
水素(31%)と水を容量比で1:1に混合した溶液を
用い、22.5℃の液温で、該所望の抵抗パターンに形
成したレジスト5をマスク材とするウェットエッチング
を行う。
%のオーバーエッチとなる時間に設定される。因みに、
上記溶液(エッチング液)の液温を22.5℃とする同
例の場合、該40%のオーバーエッチとなるエッチング
時間は約43分となる。
をウェットエッチングすることにより、同TiW薄膜4
の不要な部分は図3(c)に示される態様で好適に除去
されるようになる。
ングした後は、過酸化水素(31%)と水、及びアンモ
ニア水(29%)をそれぞれ100:100:5の割合
で混合した溶液に当該ウェハを15秒間侵漬させて、上
記Cr−Si−N系薄膜3の表面に残っているTiW薄
膜4のエッチング残渣を除去する。
膜4及びレジスト5をマスクとして上記Cr−Si−N
系薄膜3をケミカルドライエッチングによりエッチング
する。具体的には、ケミカルドライエッチング装置を用
い、四フッ化炭素(CF4 )と酸素をそれぞれ40SC
CM、360SCCM導入し、圧力30Pa、パワー5
00Wで活性種を発生させ、図4(a)に示される態様
で、同Cr−Si−N系薄膜3をエッチングする。
ングし、上記薄膜抵抗体を形成した後は、レジスト5を
除去した後、1%のSiを含むアルミニウム(Al)薄
膜6をスパッタリングにより900nmの厚さに形成す
る。
ホトリソグラフィーにより配線パターンを形成した後、
塩素系ガスを用いて、図4(b)に示される態様で上記
Al薄膜6をエッチングする。このとき、上記TiW薄
膜4は、上記Cr−Si−N系薄膜3が損傷を受けない
ようにこれを保護する保護膜として働く。
後は、過酸化水素(31%)とアンモニア水(29%)
をそれぞれ100:5の割合で混合した溶液に当該ウェ
ハを約4分間浸し、図4(c)に示される態様で余分な
TiW薄膜4を除去する。
後、シリコン酸化膜(SiO2 )とシリコン窒化膜(S
iN)との積層膜8からなる保護膜を形成して、図1に
示した構造を有する半導体装置を完成する。
施形態の方法では、特に上記TiW薄膜4のパターニン
グ(図3(c)参照)に、 (A)過酸化水素(31%)と水を容量比で1:1に混
合した溶液を用いる。 (B)この溶液(エッチング液)の液温を22.5℃と
する。 (C)エッチング時間を40%のオーバーエッチとなる
時間に設定する。 といったウェットエッチング加工を採用したことによ
り、そのマスク材であるレジスト5の浮きが抑制され、
エッチング対象となる同TiW薄膜4の加工寸法のばら
つきも好適に低減されることが発明者等によって確認さ
れている。
同条件に基づくエッチングを試みたところ、それら液温
と上記TiW薄膜4のテーパ角θとの関係について、図
5に示す結果を得ることができた。なお、テーパ角の測
定は断面SEMによって行い、その角度θは同図5に併
せ示すように、TiW薄膜4の上面と下面のエッジ部を
結ぶ直線と同TiW薄膜4の下面とのなす角度として求
めた。TiW薄膜4の膜厚は150nmである。
等方的にエッチングされた仮定すると、そのテーパ角θ
は約45度となるはずである。この点、同図5にS1と
して示すエッチング液の液温が上記22.5℃の場合に
は、該テーパ角θが41度となり、ほぼ理論値に近いエ
ッチング形状が得られていることが判る。
エッチング液の液温がそれぞれ16℃、或いは19℃の
場合にも、同テーパ角θが41度となり、ほぼ理論値に
近いエッチング形状が得られている。
液の液温が25℃の場合には、上記テーパ角θが25度
とやや小さく、上記レジスト5にもその端部に多少の浮
きが発生しているものと考えられるが、実用上はTiW
薄膜4の加工寸法ばらつきを低減しうる液温として採用
可能である。
エッチング液の液温がそれぞれ30℃、或いは35℃の
場合には、エッチング中にレジスト5が完全に剥離して
しまい、パターニングが困難となった。
チング液の液温が室温以下であればマスク材となるレジ
スト5の浮きが抑制され、エッチング対象となるTiW
薄膜4の加工寸法のばらつきも好適に低減されることが
判る。
した加工寸法のばらつき低減効果が更に促進されるとと
もに、同TiW薄膜4のエッチング形状を理論値に近づ
けることができるようにもなる。
グに際して、上記Cr−Si−N系薄膜3と上記TiW
薄膜4との間で前述した電池効果によるサイドエッチが
進行することもなかった。
半導体装置の製造方法によれば、 (イ)レジストの浮きが抑制され、TiW薄膜を極めて
高い精度でウェットエッチング加工することができる。 (ロ)また、同TiW薄膜がCr−Si−N系薄膜のバ
リアメタルとして用いられる場合であれ、それらTiW
薄膜とCr−Si−N系薄膜との間で電池効果によるサ
イドエッチが進行することもない。 (ハ)特に、エッチング液の液温を23℃以下とするこ
とで、そのエッチングにかかる精度もより顕著となり、
TiW薄膜のエッチング形状を理論値に近づけることが
できる。 等々の優れた効果が奏せられるようになる。
をウェットエッチング加工する場合について示したが、
同エッチング加工の対象となる高融点金属は上記TiW
薄膜には限られない。すなわち、タングステン(W)を
含有する金属でさえあれば、上記に準じたかたちでこれ
をパターニングすることはできる。
対象となる上記タングステン(W)を含有する高融点金
属がCr−Si系薄膜のバリアメタルとして用いられる
場合に限って適用される方法でもない。
したエッチング液を用いる方法とは異なり、エッチング
対象となるタングステン(W)を含有する高融点金属の
下に上記Cr−Si系薄膜が存在する場合であってもそ
の電池効果を抑えた好適なパターニングを実現する方法
ではあるが、特にそうした構造に限られることなく、一
般にタングステン(W)を含有する高融点金属をウェッ
トエッチングにて加工する方法としても利用することが
できる。
温を室温以下とする、或いは25℃以下とする、或いは
23℃以下とする、といった液温制御を行うことで、そ
れら高融点金属の上記に準じた高精度なパターニングを
実現することはできる。
造例を示す断面図。
の関係を示すグラフ。
リコン(Si)−窒素(N)系薄膜、4…チタンタング
ステン(TiW)薄膜、5…レジスト、6…アルミニウ
ム(Al)薄膜、7…レジスト、8…シリコン酸化膜
(SiO2 )とシリコン窒化膜(SiN)との積層膜。
Claims (5)
- 【請求項1】クロム(Cr)−シリコン(Si)系薄膜
のバリアメタルとしてタングステン(W)を含有する高
融点金属を用いた半導体装置の製造方法であって、 前記高融点金属膜上に接触配置され、パターン形成され
るレジストをマスク材とするウェットエッチングを行う
際に、前記高融点金属を、エッチング液の液温を室温以
下としたウェットエッチングにてパターニングする こと
を特徴とする高融点金属を用いた半導体装置の製造方
法。 - 【請求項2】クロム(Cr)−シリコン(Si)系薄膜
のバリアメタルとしてタングステン(W)を含有する高
融点金属を用いた半導体装置の製造方法であって、 前記高融点金属膜上に接触配置され、パターン形成され
るレジストをマスク材とするウェットエッチングを行う
際に、前記高融点金属を、エッチング液の液温を25℃
以下としたウェットエッチングにてパターニングする こ
とを特徴とする高融点金属を用いた半導体装置の製造方
法。 - 【請求項3】クロム(Cr)−シリコン(Si)系薄膜
のバリアメタルとしてタングステン(W)を含有する高
融点金属を用いた半導体装置の製造方法であって、 前記高融点金属膜上に接触配置され、パターン形成され
るレジストをマスク材とするウェットエッチングを行う
際に、前記高融点金属を、エッチング液の液温を23℃
以下としたウェットエッチングにてパターニングする こ
とを特徴とする高融点金属を用いた半導体装置の製造方
法。 - 【請求項4】請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の
高融点金属を用いた半導体装置の製造方法において、 前記エッチング液として、濃度31%の過酸化水素と水
を容量比で1:1に混合した溶液を用いる ことを特徴と
する高融点金属を用いた半導体装置の製造方法。 - 【請求項5】請求項4に記載の高融点金属を用いた半導
体装置の製造方法において、 前記ウェットエッチングにかかるエッチング時間を40
%のオーバーエッチとなる時間に設定する ことを特徴と
する高融点金属を用いた半導体装置の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP21239196A JP3185677B2 (ja) | 1996-08-12 | 1996-08-12 | 高融点金属を用いた半導体装置の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP21239196A JP3185677B2 (ja) | 1996-08-12 | 1996-08-12 | 高融点金属を用いた半導体装置の製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH1056007A JPH1056007A (ja) | 1998-02-24 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP (1) | JP3185677B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1566831A2 (en) | 2004-02-18 | 2005-08-24 | Ricoh Company, Ltd. | Semiconductor device and method for manufacturing it |
US7335967B2 (en) | 2004-03-23 | 2008-02-26 | Ricoh Company, Ltd. | Semiconductor device |
US7358592B2 (en) | 2004-03-02 | 2008-04-15 | Ricoh Company, Ltd. | Semiconductor device |
US7425753B2 (en) | 2004-09-30 | 2008-09-16 | Ricoh Company, Ltd. | Semiconductor device |
US7550819B2 (en) | 2004-02-19 | 2009-06-23 | Ricoh Company, Ltd. | Metal thin-film resistance element on an insulation film |
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US7999352B2 (en) | 2004-02-19 | 2011-08-16 | Ricoh Company, Ltd. | Semiconductor device |
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1996
- 1996-08-12 JP JP21239196A patent/JP3185677B2/ja not_active Expired - Fee Related
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US7615844B2 (en) | 2004-03-23 | 2009-11-10 | Ricoh Company, Ltd. | Semiconductor device |
US7425753B2 (en) | 2004-09-30 | 2008-09-16 | Ricoh Company, Ltd. | Semiconductor device |
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