JP4609007B2 - 真空断熱材と真空断熱材の製造方法および真空断熱材を使用した防寒具 - Google Patents

真空断熱材と真空断熱材の製造方法および真空断熱材を使用した防寒具 Download PDF

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Description

本発明は、保温や断熱が必要な分野への適用が可能な真空断熱材に関するものである。
従来、レトルトパウチなどの包装材料では安全性確保のために、包装材料のコーナー部にアール形状を設けている。
また、真空断熱材の端部の処理としては、ガスバリア性の向上を目的として、図12に示すようにエポキシ樹脂のようなガスバリア性の高い樹脂35を真空断熱材34の端部に塗布する技術がある(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−4091号公報
しかしながら、上記特許文献1のように真空断熱材の端部に樹脂を塗布すると安全性は向上するが、エポキシ樹脂に追従性がないために、真空断熱材を折り曲げた時にエポキシ樹脂が割れてはがれてしまい、真空断熱材の折り曲げが不可能となり、防寒具など柔軟性を要する製品への適用が困難となるという課題が発生する。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、端部の安全性に優れた真空断熱材の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、切り取った真空断熱材の端部を再度加熱加圧することによって、熱溶着層を薄くしヒートシール性のある樹脂を外被材の端部から突出させて端部の安全性を向上させる。
本発明は、ヒートシール性のある樹脂を真空断熱材の端部から突出させることにより、切り出しの際に生じるバリがなくなるために、端部の安全性が向上する。
また、再度加熱加圧した部分(切り取りで残った外周部分)の熱溶着層の厚さが薄くなるので、信頼性が向上する。さらに、使用する樹脂の構成によっては水蒸気バリア性やガスバリア性が向上するので断熱性能の信頼性を向上することも可能である。
請求項1に記載の発明は、芯材と、前記芯材を覆う少なくともガスバリア層と熱溶着層とを有する外被材とで構成され、前記外被材を前記芯材がある部分を含めて減圧下で加熱加圧することによって、前記外被材の熱溶着層同士を前記芯材に沿うように前記芯材の際まで熱溶着した後、間に前記芯材を含まない前記外被材のみで構成される部分で切り取りを行い、前記切り取りで残った外周部分を再度加熱加圧して、再度加熱加圧した部分の熱溶着層を薄くしヒートシール性のある樹脂を端部に突出させるものであり、真空断熱材を切り出した後、その外周を再度加熱加圧することによって、ヒートシール性のある樹脂が
溶けて端部から突出するために真空断熱材を切り出した際に生じるバリがなくなり安全性が向上する。また、再度加熱加圧した部分(切り取りで残った外周部分)の熱溶着層の厚さが薄くなるので、信頼性が向上する。さらに、使用する樹脂の構成によっては水蒸気バリア性やガスバリア性が向上するので断熱性能の信頼性を向上することも可能である。
ここで、芯材は、繊維、粉末、発泡樹脂、多孔質体、薄膜積層体など、特に指定するものではない。例えば繊維系では、グラスウール、グラスファイバー、アルミナ繊維、シリカアルミナ繊維、シリカ繊維、ロックウール、炭化ケイ素繊維等の無機繊維、あるいは木綿、ポリエステル等の合成繊維等の有機繊維などが使用可能である。また、粉末ではシリカ、パーライト、カーボンブラック等の無機粉末、あるいは合成樹脂の粉末等の有機粉末などが使用可能である。また、発泡樹脂ではウレタンフォーム、フェノールフォーム、スチレンフォームなどが使用可能である。
また、外被材は、少なくともガスバリア層と熱溶着層を有する構成であればよく、その構成は特に指定するものではない。ガスバリア層としては、金属箔、または金属蒸着や無機蒸着を施したプラスチックフィルムが使用可能である。金属箔としては、アルミニウム、ステンレス、チタン、銅などの箔が使用可能であり、蒸着の材料としては、アルミニウム、コバルト、ニッケル、亜鉛、銅、銀、シリカ、アルミナなどが使用可能である。蒸着を施すプラスチックフィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート、エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂、ポリエチレンナフタレート、ナイロン、ポリアミド、ポリイミドなどが使用可能である。また、熱溶着層は、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、無延伸ポリプロピレン、ポリアクリロニトリル、無延伸ポリエチレンテレフタレート、エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂などが使用可能である。
なお、真空断熱材切り取り後の加熱加圧は、真空断熱材の形状が四角形などの単純形状ならば外周のみに行ってもよいが、真空断熱材の形状が円形やL字型などの複雑形状の場合は、外周を含めた全面を加熱加圧してもよい。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明における外被材の最外層の樹脂を、ヒートシール性のある樹脂としたものであり、最外層にもヒートシール性のある樹脂を使用すると、再加熱加圧時に熱溶着層だけでなく最外層も溶出し、端部を覆うことができるため請求項1よりも端部の安全性が向上する。
最外層に使用する樹脂は、ヒートシール性のある樹脂であればよく、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、無延伸ポリプロピレン、ポリアクリロニトリル、無延伸ポリエチレンテレフタレート、エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂などが使用可能である。
なお、最外層の樹脂の融点は熱溶着層の樹脂の融点以上であることがより望ましい。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明に加えて、再加熱加圧時に最外層と同じ樹脂で端部を覆うものであり、最外層の溶出だけでなく、同じ樹脂フィルムを使用して真空断熱材の端部を覆うために、請求項2に記載の発明よりも確実に端面を覆うことができる。
請求項4に記載の発明は、請求項2または3に記載の発明における外被材の最外層を、熱溶着層よりもガス透過度の低い樹脂としたものであり、最外層が熱溶着層よりもガスバリア性に優れる樹脂であることを特徴としている。一般に樹脂の性質として、ガスバリア性と水蒸気バリア性の両方を兼ね備えることは難しく、どちらか一方が優れるとどちらか一方が劣るという特性がある。しかし、端面を2種類の樹脂で覆うことによって互いに補間することができるため、信頼性が向上する。
請求項5に記載の発明は、請求項2または3に記載の発明における外被材の最外層を、熱溶着層よりも水蒸気透過度の低い樹脂としたものであり、最外層が熱溶着層よりも水蒸気バリア性に優れる樹脂であることを特徴としている。請求項4に記載の発明と同様に、端面を2種類の樹脂で覆うことによって互いに補間することができるため、信頼性が向上する。
請求項6に記載の発明は、請求項4に記載の発明における外被材の熱溶着層をポリオレフィン系樹脂にし、最外層をポリアクリロニトリルにしたものであり、熱溶着層がポリオレフィン系樹脂、最外層がポリアクリロニトリルであることを特徴としている。ポリオレフィン系樹脂はヒートシール性や耐ピンホール性、水蒸気バリア性に優れるが、ガスバリア性が劣るという欠点を持つ。これをポリアクリロニトリルの高いガスバリア性によって補間することができるため、信頼性が向上する。
請求項7に記載の発明は、請求項5に記載の発明における外被材の熱溶着層をポリアクリロニトリルにし、最外層をポリオレフィン系樹脂にしたものであり、ポリアクリロニトリルはガスバリア性に優れるが、水蒸気バリア性が劣るという欠点をポリオレフィン系樹脂の高い水蒸気バリア性によって補間することができるため、信頼性が向上する。
請求項8に記載の発明は、請求項1から7のいずれか一項に記載の真空断熱材の製造方法により製造された真空断熱材であって、同一平面上に複数の芯材を有し、複数の芯材は、隣接する前記芯材の間に位置する部分で2方向以上の折り曲げ線を形成できるように格子状または千鳥状互いに所定間隔離して配置されており、それぞれが独立した空間内に位置する真空断熱材であり、真空断熱材の複数の独立空間内にそれぞれ芯材を有することを特徴としたものである。
これによって芯材が存在しない外被材のみで構成される熱溶着部の部分で自由に折り曲げることができ、かつ、折り曲げても端部に溶出した樹脂が追従性を持つので防寒具のような非常に柔軟性が要求されるような用途への適用も可能になる。
また、外被材のみから構成される部分に貫通孔を設けると、防寒具などへ適用した際には貫通孔から蒸気が外部に抜けるために、防寒具の内部が蒸れず快適である。
請求項9に記載の発明は、請求項1から7のいずれか一項に記載の真空断熱材の製造方法により製造された真空断熱材であって、同一平面上に複数の芯材を有し、複数の芯材は、芯材部で折り曲げが可能なように間隔を離さずに配置されており、それぞれが同一の空間内に位置する真空断熱材であり、真空断熱材の同一空間内に芯材を複数有することを特徴としたものである。これによって芯材同士の境目で曲げることができ、かつ、曲げても端部に溶出した樹脂が追従性を持つので湾曲した部分への適用が可能になる。
請求項10に記載の発明は、請求項8または9に記載の真空断熱材を適用した防寒具であり、端部の安全性が高いために防寒具の着用時に真空断熱材と防寒具の摩擦が生じても防寒具の損傷を防止できる。
また、真空断熱材が取外し可能であると、防寒具のクリーニングや洗濯が可能となる。また、真空断熱材の適用と取外しにより温度調節が容易に可能となる。
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の発明において、真空断熱材が保護袋に入っているものであり、真空断熱材を保護する袋に入れて、防寒具に適用したことを特徴としており、クリーニングや洗濯時に真空断熱材を防寒具から取出し、外部に放置した場合でも真空断熱材の表面が外部にさらされることがないので真空断熱材の表面が傷つきにくくなる。また、真空断熱材が直接防寒具に触れないので、防寒具の損傷も生じない。保護袋は、衣服への適用時の快適性を考慮するとクッション性や通気性があるほうが望ましい。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における真空断熱材の断面図、図2は真空断熱材の平面図、図3は図1の真空断熱材1の平面図である。
図1において、真空断熱材1は外被材2と芯材3から構成されている。図1に示すように、外被材2は、表側と裏側で同じ構成のラミネートフィルムを使用した。熱溶着層4が直鎖状低密度ポリエチレン、ガスバリア層がアルミ箔、その外側にナイロンを2層設けた構成である。また、芯材3はシリカ粉末とガラス繊維から構成される成形体である。
真空断熱材1の作製方法は、まず、熱溶着層4を上へ向けた外被材2の上に芯材3を所定間隔離して置き、これをもう1枚の外被材2で熱溶着層4同士が向き合うように覆う。さらに、これを減圧下にて面状のシリコンゴムヒーターで外被材2の全面を加熱し、熱溶着を行い、図2に示すような真空断熱材5を得る。最後に熱溶着部6内にある切り取り線7で切り取り、その外周を再度加熱加圧し、熱溶着層4を端部に溶出させ、図1や図3に示すような真空断熱材1を得る。
再度の加熱加圧により、切り取り後の端部のバリがなくなり、また、真空断熱材の熱溶着層の樹脂が端部に溶出するために、安全性が向上した。また、2度加熱加圧を行ったために熱溶着層の厚さが薄くなり、断熱性能の信頼性が向上した。
(実施の形態2)
図4は本発明の実施の形態2における真空断熱材の断面図、図5は真空断熱材の平面図である。
図4において、真空断熱材8は外被材9と芯材10から構成されている。図4に示すように、外被材9は、真空断熱材8の表側と裏側で同じ構成のラミネートフィルムを使用した。熱溶着層11が直鎖状低密度ポリエチレン、その外側に蒸着を施したエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂、その外側に蒸着を施したポリエチレンテレフタレート、その外側にナイロン、最外層12に高密度ポリエチレンを設けた構成である。また、芯材10はシリカ粉末とガラス繊維から構成される成形体である。
真空断熱材8の作製は、まず、熱溶着層11を上へ向けた外被材9の上に芯材10が隣接するように置き、これをもう1枚の外被材で熱溶着層11同士が向き合うように覆う。さらに、これを減圧下にて面状のシリコンゴムヒーターで外被材9の全面を加熱し、熱溶着を行い、図5のような真空断熱材13を得る。最後に熱溶着部14内にある切り取り線15で切り取り、その外周を再度加熱加圧し、図4のような真空断熱材8を得る。
真空断熱材8において、同一空間内にある芯材10が分割された構成になっているため、曲げが可能である。
再度の加熱加圧により、切り取り後の端部のバリがなくなり、また、真空断熱材端部のヒートシール性のある樹脂が端部に溶出するために、安全性が向上した。また、加熱加圧によって熱溶着層の厚さが薄くなることと、端部を樹脂で包むことで断熱性能の信頼性が向上した。
(実施の形態3)
図6は本発明の実施の形態3における真空断熱材の断面図、図7は真空断熱材の平面図、図8は図6の平面図である。
図6において、真空断熱材16は外被材17と芯材18から構成されている。図6に示すように、外被材17は、真空断熱材16の表側と裏側で異なる構成のラミネートフィルムを使用した。
1枚は熱溶着層19が直鎖状低密度ポリエチレン、ガスバリア層がアルミ箔、その外側にナイロンを2層設け、最外層20にポリアクリロニトリルを設けた構成であり、もう1枚は熱溶着層19が直鎖状低密度ポリエチレン、その外側に蒸着を施したエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂、その外側に蒸着を施したポリエチレンテレフタレート、その外側にナイロン、最外層20にポリアクリロニトリルを設けた構成である。また、芯材18はガラス繊維から構成される成形体である。また、端部は最外層と同じ樹脂21で覆われている。
真空断熱材16の作製は、まず、熱溶着層19を上へ向けた外被材17の上に芯材16を格子状に所定間隔離して置き、これをもう1枚の外被材で熱溶着層19同士が向き合うように覆う。さらに、これを減圧下にて面状のシリコンゴムヒーターで外被材17の全面を加熱し、熱溶着を行い、図7のような真空断熱材22を得る。さらに熱溶着部23内にある切り取り線24で切り取る。
最後に、切り取った真空断熱材16の外周よりも若干大きくなるように形状を合わせた最外層と同じ樹脂フィルム21を2枚用意し、そこに真空断熱材16を挟み、外周を再度加熱加圧し、図6または図8のような真空断熱材16を得る。
また、図7の切り取り線25のように切ると芯材18が所定間隔離して配置してあるため、真空断熱材16の芯材18の間にある熱溶着部23で自由に折り曲げが可能である。また、熱溶着部23に貫通孔26を設けることにより、この真空断熱材を防寒具へ適用する際には貫通孔26から蒸気が外部に抜けるために、防寒具の内部が蒸れず快適である。
再度の加熱加圧により、切り取り後の端部のバリがなくなり、また、真空断熱材端部にヒートシール性のある樹脂が端部に溶出するために、安全性が向上した。また、端部を2種類の樹脂で包むことで侵入ガスや侵入水蒸気が少なくなり、断熱性能の信頼性が向上した。
なお、本実施の形態では、端部を覆うための最外層と同じ樹脂のフィルムの中央部をくり抜いているが、くり抜いてもくり抜かなくてもよい。
(実施の形態4)
図9は本発明の実施の形態4における真空断熱材の断面図である。
図9において、真空断熱材27は外被材28と芯材29から構成されている。図9に示すように、外被材28は、真空断熱材27の表側と裏側で異なる構成のラミネートフィルムを使用した。
1枚は熱溶着層30がポリアクリロニトリル、ガスバリア層がアルミ箔、その外側にナイロンを2層設け、最外層31に無延伸ポリプロピレンを設けた構成であり、もう1枚は熱溶着層30がポリアクリロニトリル、その外側に蒸着を施したエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂、その外側に蒸着を施したポリエチレンテレフタレート、その外側にナイロン、最外層31に無延伸ポリプロピレンを設けた構成である。また、芯材29はガラス繊維から構成される成形体である。また、端部は最外層と同じ樹脂32で覆われている。
真空断熱材27の作製方法は実施の形態3と同様なので説明は省略する。
芯材を所定間隔離して配置することにより、真空断熱材27の芯材の間にある熱溶着部で自由に折り曲げが可能である。また、熱溶着部に貫通孔を設けることにより、この真空断熱材を防寒具へ適用する際には貫通孔から蒸気が外部に抜けるために、防寒具の内部が蒸れず快適である。
再度の加熱加圧により、切り取り後の端部のバリがなくなり、また、真空断熱材にヒートシール性のある樹脂が端部に溶出するために、安全性が向上した。また、端部を2種類の樹脂で包むことで侵入ガスや侵入水蒸気が少なくなり、断熱性能の信頼性が向上した。
(実施の形態5)
図10は本発明の実施の形態4における真空断熱材を適用した防寒ジャケットの正面図、図11は真空断熱材を適用した防寒ジャケットの背面図である。
本実施の形態の防寒ジャケット33は、ジャケット33の中に芯材の形状と数と大きさや芯材の間隔、および真空断熱材自体の形状をジャケット33用に調整した実施の形態4の真空断熱材27と同じ構成の真空断熱材を設けたものである。また、真空断熱材27は、クッション性と通気性を併せ持つ保護袋に入れた後、ジャケット33に形成された袋部に挿入している。
このジャケット33は、真空断熱材27を適用したために断熱性能が高く、また、真空断熱材27が折り曲げ可能であるため動きやすい。
ここで、真空断熱材27が、ジャケット33に形成された袋部に挿入されているため、真空断熱材27を見えないようにでき、真空断熱材27に損傷を与える心配なく、ジャケット33と真空断熱材1を容易に一体化でき、真空断熱材27の取外し、取り替えが比較的簡単にできる。真空断熱材の端部の安全性が高いため、装着時にジャケットの袋部と真空断熱材との摩擦が生じてもジャケット33を傷めない。
真空断熱材27が取外し可能であるため、ジャケット33のクリーニングや洗濯が可能であり、また、真空断熱材27の適用と取外しにより簡単に温度調節ができる。
また、真空断熱材27をクッション性のある保護袋に入れて、ジャケットに形成された袋部に挿入しているため、真空断熱材27を取付けたり取出したりするときに直接使用者の手に触れないので安全性がさらに高くなり、また、クリーニング時など、真空断熱材を取出して外部に放置するときにもクッション性の素材が真空断熱材27を保護するために傷つきを防止できる。
また、真空断熱材27に貫通孔を設けると、この貫通孔から蒸気が外部に抜け、ジャケット33の内側が蒸れず快適である。
以上のように、本発明の真空断熱材の製造方法で製造された真空断熱材は、端部の安全性や信頼性が高いために折り曲げが必要な防寒具などの保温用途などに適用できる。また、省エネルギーを必要とする保温保冷機器や、情報機器、電子機器等の省スペースを必要とする機器への適用も可能である。
本発明の実施の形態1における真空断熱材の断面図 本発明の実施の形態1における真空断熱材の平面図 本発明の実施の形態1における真空断熱材の平面図 本発明の実施の形態2における真空断熱材の断面図 本発明の実施の形態2における真空断熱材の平面図 本発明の実施の形態3における真空断熱材の断面図 本発明の実施の形態3における真空断熱材の平面図 本発明の実施の形態3における真空断熱材の平面図 本発明の実施の形態4における真空断熱材の断面図 本発明の実施の形態5における防寒具の正面図 本発明の実施の形態5における防寒具の背面図 従来の真空断熱材の断面図
符号の説明
1 真空断熱材
2 外被材
3 芯材
4 熱溶着層
8 真空断熱材
9 外被材
10 芯材
11 熱溶着層
12 最外層
16 真空断熱材
17 外被材
18 芯材
19 熱溶着層
20 最外層
21 最外層と同じ樹脂
27 真空断熱材
28 外被材
29 芯材
30 熱溶着層
31 最外層
32 最外層と同じ樹脂
33 防寒ジャケット

Claims (11)

  1. 芯材と、前記芯材を覆う少なくともガスバリア層と熱溶着層とを有する外被材とで構成され、前記外被材を前記芯材がある部分を含めて減圧下で加熱加圧することによって、前記外被材の熱溶着層同士を前記芯材に沿うように前記芯材の際まで熱溶着した後、間に前記芯材を含まない前記外被材のみで構成される部分で切り取りを行い、前記切り取りで残った外周部分を再度加熱加圧して、熱溶着層を薄くしヒートシール性のある樹脂を端部に突出させることを特徴とする真空断熱材の製造方法。
  2. 外被材の最外層の樹脂が、ヒートシール性のある樹脂である請求項1に記載の真空断熱材の製造方法。
  3. 再加熱加圧時に最外層と同じ樹脂で端部を覆うことを特徴とする請求項2に記載の真空断熱材の製造方法。
  4. 外被材の最外層が、熱溶着層よりもガス透過度の低い樹脂である請求項2または3に記載の真空断熱材の製造方法。
  5. 外被材の最外層が、熱溶着層よりも水蒸気透過度の低い樹脂である請求項2または3に記載の真空断熱材の製造方法。
  6. 外被材の熱溶着層がポリオレフィン系樹脂であり、最外層がポリアクリロニトリルである請求項4に記載の真空断熱材の製造方法。
  7. 外被材の熱溶着層がポリアクリロニトリルであり、最外層がポリオレフィン系樹脂である請求項5に記載の真空断熱材の製造方法。
  8. 請求項1から7のいずれか一項に記載の真空断熱材の製造方法により製造された真空断熱材であって、同一平面上に複数の芯材を有し、複数の芯材は、隣接する前記芯材の間に位置する部分で2方向以上の折り曲げ線を形成できるように格子状または千鳥状互いに所定間隔離して配置されており、それぞれが独立した空間内に位置する真空断熱材。
  9. 請求項1から7のいずれか一項に記載の真空断熱材の製造方法により製造された真空断熱材であって、同一平面上に複数の芯材を有し、複数の芯材は、芯材部で折り曲げが可能なように間隔を離さずに配置されており、それぞれが同一の空間内に位置する真空断熱材。
  10. 請求項8または9に記載の真空断熱材を適用した防寒具。
  11. 真空断熱材が保護袋に入っていることを特徴とする請求項10に記載の防寒具。
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