JP6878771B2 - 真空断熱材およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、不燃性を付与した真空断熱材、特に鉄道車両用燃焼試験の不燃性の認定が得られる真空断熱材に関する。
従来から、住宅、ビル、車輌、保温保冷容器、冷蔵庫、給湯器等においては、断熱によってエネルギー消費を低減するために樹脂フォーム等の断熱材が使用されてきた。また、近年では、このような断熱材に代わってより高い断熱性を有する真空断熱材が使用されるようになってきた。真空断熱材としては、例えば、粉体や繊維で構成される芯材を、内面に熱溶着層を有するガスバリア性の外被材中に減圧密封したものが知られている。減圧密封は、外被材中に芯材を装填し、減圧下で芯材の外周部分の熱溶着層同士を熱溶着させて熱シールを形成することにより得られる。
自動車、鉄道などの乗り物、住宅などの建築物においては不燃性を求められることが多い。特許文献1には、真空断熱材に難燃性を付与するため、真空断熱材の表面をアルミテープで覆う方法が提案されている(特許文献1)。また、特許文献2には、真空断熱材に難燃性を付与するため、真空断熱材の外被材の最外層にガラスシートを用いる方法が提案されている(特許文献2)。しかしながら、これらのように外被材の一部として外被材の最外層に難燃性のシートを添付する方法では外被材に含まれる樹脂層への火炎の熱の伝導を十分遮断できず、真空断熱材に不燃性を付与するには十分ではなかった。
特開2006−117133号公報 特開2015−514601号公報
本発明は、設置場所の空間サイズの変更を伴わない簡易な方法で真空断熱材に不燃性を付与すること、および不燃性を付与した真空断熱材の製造方法の提供を目的とする。
[1]ガスバリア性の外被材と、該外被材に減圧密封された芯材とで基本的に構成され、かつ2つの対向する主面を有する真空断熱材であって、前記外被材が片面に熱融着層を有するラミネートフィルムを熱融着層が相対するように重ね合わされ、その外周が熱融着シール部とされたものであり、前記主面の少なくとも1つが厚さ30μm〜1000μmの2枚または3枚のフィルムが空気層を介して積層された厚さ60μm〜3mmの積層体で覆われ、前記フィルムが、金属箔、セラミックスフィルム、またはガラスクロスであることを特徴とする真空断熱材。
[2片面に熱融着層を有するガスバリア性のラミネートフィルムを熱融着層が相対するように重ね合わせて外被材とし、前記外被材の内側に芯材を収容し、芯材が収容された内部が減圧状態となるようにしながら、前記外被材の外周の全周において前記熱融着層同士を熱融着して芯材を前記外被材で密封することにより2つの対向する主面を有する真空断熱材を得て、次いで前記真空断熱材の少なくとも1つの主面の外周部の一部または全部において厚さが30μm〜1000μmの2枚または3枚のフィルムを空気層を介して積層した厚さが60μm〜3mmの積層体を前記真空断熱材に固定し、前記フィルムが、金属箔、セラミックスフィルム、またはガラスクロスであることを特徴とする、真空断熱材の製造方法
本発明に係る真空断熱材は、設置場所の空間サイズの変更を伴わない簡易な方法で真空断熱材に不燃性を付与できる。
本発明の真空断熱材の実施形態の一例を示す平面図である。 図1のI−I’線における断面図である。 本発明の真空断熱材の実施形態の他の例を示す断面図である。 本発明の真空断熱材の実施形態の他の例を示す断面図である。
以下、本発明を適用した実施形態の一例について説明する。説明を明確にするため、以下の記載および図面は適宜簡略化されている。また本発明を図を参照しながら説明するが、本発明は図に記載されたもののみに限定されない。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係る真空断熱材の一例を示す平面図であり、図2は、該平面図のI−I’線における断面図である。断面図において、真空断熱材Aは、ガスバリア性の外被材2に収容された芯材1が減圧密封されたものであり、2つの対向する主面X、Yを有する。前記外被材2は片面に熱融着層3を有するラミネートフィルムの熱融着層3が相対するように重ね合わされ外周が熱融着シール部9とされたものである。そして1つの主面Xが、2枚の難燃性のフィルム6a、6bからなる積層体7によって覆われている。図2において、前記積層体7は真空断熱材Aの主面Xと略同形、略同寸であるが、本願発明の効果を損なわない範囲で主面Xのサイズと同形、同寸でなくてもよい。たとえば積層体7を形成する難燃性のフィルムの1つの横または縦の長さが主面Xの横または縦の長さよりも小さくてもよい。熱融着層3が相対する態様としては、一枚のラミネートフィルムを2つ折り等して対向させる、又は一組のラミネートフィルムを対向させる等の態様があるが特に限定されない。また、熱融着シール部9は、対向する熱融着層を局所的に加熱して気密状態としたものである。なお、外被材2は、図2では熱融着層3、ガスバリア層4、保護層5を積層したものであるが、熱融着層4を有し、ガスバリア性を示すものであれば構成はこれに限定されない。
本発明において真空断熱材Aは、ガスバリア性の外被材2と該外被材2で減圧密封された芯材1とで基本的に構成される、ここで基本的に構成とは、断熱材の機能を阻害しない範囲で他の構成要素を付加することを許容するとの意味である。
第1の実施形態に係る真空断熱材Aは、難燃性のフィルム6a、6bからなる積層体7が、フィルムの層間に空気層8a、8b(以下、総称して8とも記す。)を有するため、難燃性のフィルム6a、6b(以下、総称して6とも記す。)で覆われた主面Xが加熱されても真空断熱材Aの外被材2への熱の伝導を抑制し、設置場所の空間サイズの変更を伴わない簡易な方法で真空断熱材Aに不燃性を付与できるものと思われる。
また、図2において複数の難燃性のフィルム6a、6bからなる積層体7を構成する難燃性のフィルムは2枚に限定されることなく、3枚以上であってよい。難燃性のフィルム6が2枚以上であると、火炎の熱の伝導の遮断が十分であり、3枚以上であるとより十分になる。また図2において難燃性のフィルム6は7枚以下であってよい。7枚以下であると生産性や取扱い性がよいため好ましい。また、真空断熱材Aにおいて、必要に応じて主面X、Yの両方の面が積層体7に覆われた構成とすることができる。
真空断熱材Aにおいて、複数の難燃性のフィルム6は真空断熱材Aの主面Xから脱落しない程度に固定されていればよいが、真空断熱材Aの外周部12において、両面テープ、粘着剤、接着剤、粘着テープ等で固定されることが好ましい。前記両面テープ、粘着剤、接着剤、粘着テープ等は難燃性であるとより好ましい。ここで、難燃性とは、UL94−VTM−0以上の規格に準拠することが好ましい。
固定の幅wは真空断熱材Aの外周の端部から5〜10mm等が挙げられる。また、難燃性のフィルム6は真空断熱材Aの主面Xの外周部12の全周にわたり固定する方法や、真空断熱材Aの主面Xの外周部12の一部で固定する方法が挙げられる。全周を隙間なく固定する方法が接着強度の点や、空気層8が十分膨張する点で好ましい。
また、前記2枚の難燃性のフィルム6は、図3に示すように、難燃性のフィルム6の面内において部分的に互いに接着されていてもよい。また前記の接着において、融点の低い熱可塑性の接着剤または粘着剤であれば加熱時に難燃性のフィルム6同士が剥離可能となり好ましい。真空断熱材Aの厚みについては特に制限されないが、通常の真空断熱材における芯材の厚みとして3〜50mm程度が挙げられる。
以下、真空断熱材Aを構成する各部材について説明する。
(難燃性のフィルム)
本発明に係る難燃性のフィルム6としては、金属箔、セラミックスフィルム、ガラスクロスなどが挙げられる。好ましい金属箔の材料は、アルミニウム(熱伝導率:236W/(m・K))、ステンレス(熱伝導率:16.7−20.9W/(m・K))、鉄(84W/(m・K))等が挙げられる。加工性や入手のしやすさの点で、アルミニウムが特に好ましい。
難燃性のフィルム6が金属箔の場合、熱伝導率が15〜270W/(m・K)が好ましい。熱伝導率が15W/(m・K)以上であると、真空断熱材Aへの不燃性の付与がより容易であり、熱伝導率が270W/(m・K)以下であると、真空断熱材Aによる断熱性が良好となりやすい。難燃性のフィルム6が前記の熱伝導性を有すると、真空断熱材Aに加わった熱が、低温側へ放出されやすい。
また、本発明に係る難燃性のフィルム6は、UL94−VTM−0以上の規格に準拠することが好ましく、UL94−VTM−2の規格に準拠することがより好ましい。
また、難燃性のフィルム6が金属箔であると変形が容易であり、金属箔からなる積層体7に覆われた真空断熱材Aの主面Xが加熱されたときに、金属箔が線膨張し、空気層8の膨張による空気層8の体積変化に応じて変形可能である。そのため火炎によって加熱されても、難燃性材料である金属箔によって火炎が遮られ、空気層8が膨張することによって真空断熱材Aの外被材2への火炎の熱の伝導が遮断されやすくなり、不燃性がより向上するため好ましい。
本発明の第1実施形態における難燃性フィルム6の1枚の厚さとしては、1000μm以下が好ましく、100μm以下が好ましい。前記厚み以下であると、設置場所の空間サイズの変更を伴わない簡易な方法で真空断熱材Aに不燃性を付与できる。また難燃性のフィルム6の厚さは10μm以上が好ましく、30μm以上が好ましい。10μm以上であると真空断熱材Aに十分な不燃性を付与できる。
(積層体)
本発明の積層体7を構成する複数の難燃性のフィルム6a、6bの厚みは同じでもよいが、20μmと30μmとの組み合わせ等、異なってもよい。また複数の難燃性フィルムの材料が異なってもよい。
本発明に係る積層体7の厚さは3mm以下が好ましく、1mm以下が好ましく、500μm以下がより好ましい。また積層体7の厚さは20μm以上が好ましく、60μm以上がより好ましい。この範囲であると、設置場所の空間サイズの変更を伴わない簡易な方法で真空断熱材Aに不燃性を付与できる。
真空断熱材Aにおいて、難燃性のフィルム6の材料、厚み、枚数の組合せとして、厚さ30〜50μmのアルミ箔を、2枚または3枚用いる組合せが鉄道車両用燃焼試験の不燃性の認定を得られる好ましい組み合わせとして挙げられる。
(外被材)
外被材2は、一般に真空断熱材に用いられるラミネートフィルムからなり、略同寸法の2枚のガスバリア性のラミネートフィルムを、各フィルムが有する熱溶着層を互いに対向させて重ね合わせて外周を熱溶着した構成としたものが挙げられる。また1枚のラミネートフィルムを熱融着層が相対するように2つに折り返して外周を熱融着した構成も挙げられる。
外被材2の大きさおよび形状は、芯材1を上記2枚の気密性のフィルムの間に収納し、かつ芯材1の外周よりも外側で熱溶着できる大きさおよび形状であれば特に限定されず、芯材1の大きさおよび形状に合わせて適宜選択できる。外被材2の内部の真空度は、優れた断熱性能が得られ、また真空断熱材の寿命が長くなる点から、1×10Pa以下が好ましく、1×10Pa以下がより好ましい。
(ラミネートフィルム)
ラミネートフィルムは、一般的に保護層、金属箔または金属蒸着膜等のガスバリア層、および熱融着層がラミネートされたフィルムであり、通常真空断熱材に用いられるものを使用できる。
熱融着層3としては、低密度ポリエチレン、鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアクリロニトリル、無延伸ポリエチレンテレフタレート、エチレン−ビニルアルコール共重合体等の材料からなるフィルムやこれらのフィルムを組み合わせた複合体からなってもよい。保護層としては、ナイロンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリプロピレンフィルムの延伸加工品など、公知の材料が利用できる。
(芯材)
芯材1としては、真空断熱材に用いられる公知の芯材を使用できる。具体的には、発泡体、粉体、および繊維体等がある。これらは、その使用用途や必要特性に応じて公知の材料を使用できる。
このうち、発泡体としては、ウレタンフォーム、スチレンフォーム、フェノールフォーム等の独立気泡体が利用できる。また、粉体としては、無機系、有機系、およびこれらの混合物を利用できる。粉体の具体的な材料としては、無機系の粉体として、乾式シリカ、湿式シリカ、パーライト等が挙げられる。
また、繊維体としては、無機系、有機系、およびこれらの混合物が利用できるが、コストと断熱性能の観点から無機繊維が有利である。無機繊維の一例としては、グラスウール、アルミナ繊維、シリカアルミナ繊維、シリカ繊維、ロックウール等、公知の材料を使用できる。さらに、これらの発泡体、粉体、および繊維体等の混合物や複合体も芯材に適用できる。このような芯材として、具体的には、多孔質粉体と繊維体の複合体、例えば、エアロゲルブランケットが挙げられる。粉体を含む芯材材料を芯材として用いる場合には、芯材材料をプレス機などで板状に成形したり、不織布からなる袋に芯材材料を封入して使用できる。
これらのうち、粉体を含む断熱材材料が板状に成形された芯材について以下に説明する。粉体を含む芯材の断熱材の材料としては、高強度な芯材を得やすい点から、粉体に加えて繊維が含まれていることが好ましい。また、繊維に加えてバインダを含んでいてもよいが、より良い断熱性能を得るためバインダの割合は少ないことが好ましく、含まないことが好ましい。繊維としては、真空断熱材に通常使用される繊維が使用でき、例えば、樹脂繊維、無機繊維が挙げられる。なかでも、真空下でのアウトガスが少なく、真空度の低下による断熱性能の低下を抑制しやすい点、および難燃性に優れる点から、無機繊維が好ましい。
無機繊維としては、例えば、アルミナ繊維、ムライト繊維、シリカ繊維、グラスウール、ロックウール、スラグウール、炭化ケイ素繊維、カーボン繊維、シリカアルミナ繊維、シリカアルミナマグネシア繊維、シリカアルミナジルコニア繊維、シリカマグネシアカルシア繊維等が挙げられる。
粉体には輻射抑制剤を含んでよい。輻射抑制剤としては、例えば、金属粒子(アルミニウム粒子、銀粒子、金粒子等)、無機粒子(グラファイト、カーボンブラック、炭化ケイ素、酸化チタン、酸化スズ、酸化鉄、チタン酸カリウム等)等が挙げられる。粉体が輻射抑制材を含む場合、粉体(100質量%)中の輻射抑制材の割合は、3〜30質量%が好ましく、5〜25質量%がより好ましく、10〜20質量%が特に好ましい。
粉体を含む芯材は、断熱性の経時変化が小さいことや高温での断熱性能が良好にできる。真空断熱材には芯材とともにガス吸着剤を含んでもよい。ガス吸着剤は、真空断熱材に通常使用されるガス吸着剤を使用できる。通常使用されるガス吸着剤としては水分を吸着する材料を含むものが好ましく、酸化カルシウム、ゼオライト等を含むものが好ましい。
[真空断熱材の製造方法]
ここでは本発明の真空断熱材の製造方法の一例として真空断熱材Aの製造方法を示す。
片面に熱溶着層を有するガスバリア性のラミネートフィルムを熱溶着層同士が対向するように重ね合わせて外被材2とし、その内側に芯材1を収容し、芯材1が収容された内部が減圧状態となるようにしながら、芯材1外周の全周において上記熱溶着層同士を熱溶着させ密着、密封し、真空断熱材を得る。
次に、得られた真空断熱材の主面Xの外周部12の一部または全部において複数の難燃性のフィルム6からなる積層体7を真空断熱材の主面Xに固定し複数の難燃性のフィルム6からなる積層体7で主面Xが覆われた真空断熱材Aを得る。
なお、真空断熱材は、市販の真空断熱材を使用できる。
[第2実施形態]
図4は、第2実施形態に係る真空断熱材の一例を示す模式的説明図である。以下、図2と同一の要素部材は同一の符号を付し、適宜その説明を省略する。真空断熱材Cは、外被材2が片面に熱融着層3を有するガスバリア性の2枚のラミネートフィルムを熱融着層3を対向して重ね合わされ外周が熱融着されたものであり、前記外被材2の内部に収容された芯材1の外周部分においてラミネートフィルムの熱融着層同士が熱融着されることにより形成された熱融着シール部9が主面Yと接するように折り返された折り返し部11を有し、前記折り返し部11を覆うように難燃性の粘着テープ10が設けられる。難燃性の粘着テープ10で折り返し部11を覆うことで熱融着シール部9の端面が露出しなくなるため、外被材2を構成する材料が熱分解して発生した可燃性ガス等の拡散が抑制され、不燃性をより高めることができる。
また熱融着シール部9は、折り返さず端部の断面を難燃性の粘着テープで覆ってもよい。
(難燃性の粘着テープ)
難燃性の粘着テープ10は、難燃性の粘着テープとして使用される公知のものを制限なく使用できる。難燃性の粘着テープ10の基材としては、金属箔、ポリイミドフィルム、ポリエステルフィルム、ガラスクロス等が挙げられる。難燃性の粘着テープ10の粘着剤としては、アクリル系、シリコーン系等が挙げられる。
本発明の真空断熱材は、不燃性が必要な断熱用途に好適に使用できる。厚みを増すことなく不燃性とできるので、スペースに限りがある鉄道車両、自動車、バス、トラック、航空機等の乗り物、パソコン等の電子機器、電気ポット等の家電、給湯器等の温水設備に好適である。
以下に本発明における真空断熱材について具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
[例1]
ヒュームドシリカ(商品名「CAB−O−SIL H300」、比表面積300m/g、キャボット・スペシャルティ・ケミカルズ・インク社製)100質量部に対して、シリカマグネシアカルシア繊維(商品名「スーパーウール バルク」、新日本サーマルセラミックス社製)を10質量部加え、ブレンダにより混合して混合粉体を得た。得られた芯材材料を金型に投入し、プレス機で圧力をかけて縦約182mm×横約257mm×厚み約5mmの平板状に成形した後、200℃で1時間加熱して芯材を作製した。
市販のラミネートフィルム(ADY−134、エーディーワイ株式会社製、PET/アルミニウム/ナイロン/ポリエチレンの4層構造)の2枚を熱融着層のポリエチレンが対向するように重ね合わせ、その三方のみをヒートシールした袋状の外被材の内部に上記で得られた芯材を入れ、ヒートシール機能付きの真空チャンバー内に設置した。その後、チャンバー内を3Paまで減圧し、その状態で袋状の外被材の開口部を熱融着層同士の熱融着により密着して密封した。その後、外被材の外部を大気圧条件に戻して、芯材に対応する部分が縦182mm×横257mm×厚み5mmサイズの真空断熱材を得た。
図1に示すように真空断熱材Aの主面Xの外周部12に幅10mmの両面テープ(難燃性試験UL94VTM−0の規格をパス)を貼り、準備した厚さ30μmのアルミニウム箔をまず1枚固定した。次いで固定したアルミニウム箔の上から前記両面テープで別の厚さ30μmの1枚のアルミニウム箔を固定し、合計で2枚のアルミニウム箔からなる厚さ60μmの積層体で覆われた真空断熱材Aを得た。なお、図1において、点線はアルミニウム箔によって見えない線を意味する。
得られた真空断熱材Aについて、鉄道車両用材料燃焼試験を行ったところ、不燃性材料として判定された。試験結果を表1に示す。
Figure 0006878771
A 真空断熱材
B 真空断熱材
C 真空断熱材
X、Y 主面
1 芯材
2 外被材
3 熱融着層
4 ガスバリア層
5 保護層
6a、6b、6c 難燃性のフィルム
7 積層体
8a、8b、8c 空気層
9 熱融着シール部
10 難燃性の粘着テープ
11 折り返し部
12 主面Aの外周部

Claims (8)

  1. ガスバリア性の外被材と、該外被材に減圧密封された芯材とで基本的に構成され、かつ2つの対向する主面を有する真空断熱材であって、前記外被材が片面に熱融着層を有するラミネートフィルムを熱融着層が相対するように重ね合わされ、その外周が熱融着シール部とされたものであり、前記主面の少なくとも1つが厚さ30μm〜1000μmの2枚または3枚のフィルムが空気層を介して積層された厚さ60μm〜3mmの積層体で覆われ、前記フィルムが、金属箔、セラミックスフィルム、またはガラスクロスであることを特徴とする真空断熱材。
  2. 前記積層体が、前記主面の外周部で固定された請求項1に記載の真空断熱材。
  3. 前記金属箔の熱伝導度が15W/(m・K)〜270W/(m・K)である請求項1又は2に記載の真空断熱材。
  4. 前記熱融着シール部が主面と接するように折り返された折り返し部を有し、前記折り返し部粘着テープで覆われている請求項1〜のいずれか一項に記載の真空断熱材。
  5. 前記積層体が、前記折り返し部とは反対の主面を覆っている請求項に記載の真空断熱材。
  6. 鉄道車両用材料燃焼試験において不燃性を有する請求項1〜5のいずれか一項に記載の真空断熱材。
  7. 片面に熱融着層を有するガスバリア性のラミネートフィルムを熱融着層が相対するように重ね合わせて外被材とし、前記外被材の内側に芯材を収容し、芯材が収容された内部が減圧状態となるようにしながら、前記外被材の外周の全周において前記熱融着層同士を熱融着して芯材を前記外被材で密封することにより2つの対向する主面を有する真空断熱材を得て、次いで前記真空断熱材の少なくとも1つの主面の外周部の一部または全部において厚さが30μm〜1000μmの2枚または3枚のフィルムを空気層を介して積層した厚さが60μm〜3mmの積層体を前記真空断熱材に固定し、前記フィルムが、金属箔、セラミックスフィルム、またはガラスクロスであることを特徴とする、真空断熱材の製造方法。
  8. 前記芯材が粉体を含む請求項に記載の真空断熱材の製造方法。
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