JP4603710B2 - システム天井用設備 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は例えばシステム天井用照明器具等のシステム天井用設備に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図7は例えば特開2000−82318号公報に開示されている従来のシステム天井用設備を示す斜視図、図8(a)は同システム天井用設備の位置決め状態の部分断面図、(b)は取付具の係合状態の部分断面図である。
この従来のシステム天井用設備は、平行する2本のTバーの間の予め決められた位置に例えば照明器具の設備を設置する場合、例えば図7に示す照明器具53のエンド部に設けた取付具54をTバー51の頭部に引っ掛けて取り付けるとともに、位置決め具50がTバー51の係止孔52に挿入されて位置決めが完了するように構成されている。
その、一方、地震が発生した場合に、照明器具53がTバー51から外れないように、システム天井用の照明器具53の取付具54にはTバー51からの浮上りを防止するための浮上り防止構造として爪55が設けられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来のシステム天井用設備では、図9の同システム天井用設備の取付具の係合状態に示すように、取付具54が係合されるTバー51の頭部に下面が引っかかる溝が無いテーパー面の場合には、取付具54に設けられた爪55はTバー51の頭部にひっかからず、照明器具53側に逃げ、浮き上がりを防止することができないおそれがあるという問題点があった。
【0004】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、Tバーに対して照明器具取付け時に照明器具の浮き上がりを確実に防止でき、照明器具取外し時に照明器具内部から浮き上がり防止機能を容易に解除することができるシステム天井用設備を得ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るシステム天井用設備は、設備本体と、設備本体から垂下した縦壁の貫通穴に挿通して取り付けられ、Tバーの頭部に載置状態に係止される取付具と、設備本体の縦壁に一端が固定され、取付具がTバーの頭部に載置された係止状態でTバー側に圧接されて設備本体の浮き上がりを防止する弾性を有する浮上り防止具とを備えたシステム天井用設備であって、前記浮上り防止具は、縦壁の下部側に一端が取り付けられた略U字状部と、略U字状部に連接され、設備本体の取付具がTバーの頭部に載置された係止状態でTバーに向けて付勢力により張り出しTバーの頭部下面に圧接係合して設備本体の浮き上がりを防止する略く字状の屈曲部を有する突張り部と、突張り部に連接され、縦壁の貫通穴を通過した他端にTバーの頭部下面から離れて係合を解除させるように撓ませた突張り部をその係合解除状態に保持するために設備本体側に係止させる引掛け部とを有するものである。
また、前記浮上り防止具の他端側の先端部に略L字状のツマミ部を設けるようにしている。
【0006】
本発明においては、設備本体をそれに取り付けた取付具がTバーより上になるように押し上げた後に下降させると、取付具がTバーの頭部に載置された係止状態になると共に、設備本体に取り付けた浮上り防止具の突張り部の屈曲部分が付勢力により張り出してTバーの頭部下面に圧接係合し、浮上り防止具の突張り部によってTバーに対して設備具本体の浮き上がりが防止された状態で設備本体をTバーに装着することができるから、設備本体をその取付具がTバーより上になるように押し上げた後に下降させるというワンタッチの簡単な操作だけで設備本体を装着することができ、その装着後に設備本体をTバーに対して上方に押し上げても浮上り防止具の突っ張り部の屈曲部分が外側に張り出すように撓むためにTバーの頭部下面に対する突っ張り部の屈曲部分の圧接がより強くなって充分な浮き上がり防止機能を発揮する。
また、Tバーに装着された設備本体をTバーから取り外す場合は、設備本体の内側より手をいれて指で浮上り防止具の引掛け部を操作して突張り部をTバーの頭部下面から離れて係合を解除させるように撓ませ、その引掛け部を設備本体側に係止させることにより、突張り部がTバーの頭部下面に対して係合解除状態に保持させられるから、設備本体を上方に押し上げ、取付具がTバーの頭部上方に位置した後、取付具がTバーの頭部から離れるようにずらして引き下げるだけで、設備本体をTバーから簡単に取り外すことができる。
【0007】
また、浮上り防止具の他端側の先端部に略L字状のツマミ部を設けるようにしたから、Tバーに装着された設備本体をTバーから取り外す場合に、設備体の内側より手をいれて指で浮上り防止具のツマミ部を操作して突張り部をTバーの頭部下面から離れて係合を解除させるように撓ませ、その引掛け部を設備本体側に係止させて突張り部をTバーの頭部下面に対して係合解除状態に保持させることをより容易に行うことができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1に係るシステム天井用設備の構成を示す部分断面図、図2は同システム天井用設備の浮上り防止具を示す斜視図、図3は同システム天井用設備である照明器具をTバーに装着する時の動きを示す説明図、図4は同システム天井用設備である照明器具をTバーから取り外す時の動きを示す説明図である。
図において、本発明の実施の形態1に係るシステム天井用設備は照明器具であり、この照明器具1はシステム天井用の平行する2本のTバー3、3の間に取り付けられる。このTバー3は水平部4と水平部4から立ち上がる垂直部5と垂直部5の上端に設けられ、下部にテーパ面を有する頭部6とからなるものである。
この照明器具1は設備本体となる照明器具本体11と、照明器具本体11の縦壁12の上部側に一体に取り付けられ、Tバー3の頭部6を覆う取付具13と、照明器具本体11の縦壁12の下部側に一体に取り付けられ、照明器具本体11の浮き上がりを防止する浮上り防止具14とで構成されている。
【0009】
その取付具13は、照明器具本体11の縦壁12の上部側に一体に取り付けられ、一端側が縦壁12に形成された貫通穴12aを貫通して内部に突出し、他端側が外部に水平に張り出す略逆T字状の取付部材15と、取付部材15の他端先端に設けられた外側垂下部16と、取付部材15の他端側で外側垂下部16より内側に設けられた内側垂下部17とからなる。15aは取付部材15の一端側に設けられ、引掛け部24が貫通する穴である。なお、取付部材15の他端側は基端側が先端側より幅広に形成され、その幅広部分の両側にそれぞれ内側垂下部17が設けられている。
【0010】
また、浮上り防止具14は、照明器具本体11の縦壁12の下部側で貫通穴12aより下方に一端側が一体に取り付けられた略U字部21と、略U字部21に連設され、略く字状の突張り部22と、突張り部22に連設され、先端が略直角に折れ曲がったツマミ部23と、ツマミ部23の両側をそれぞれ切欠して形成された一対の引掛け部24とからなり、これらは一枚の金属片を折り曲げて全体に弾性を有するように構成されている。なお、22aは略U字部21に設けられた止め穴である。
【0011】
次に、本発明の実施の形態1のシステム天井用設備である照明器具1のTバー3への装着について図3に基づいて説明する。
まず、図3の(a)に示すようにシステム天井用の平行する2本のTバー3、3(片側は図示せず)の間に下から照明器具本体7をTバー3を通過させるように上方に向けて入れ、Tバー3の上方に取付具13の取付部材15の外側垂下部16と内側垂下部17の間にTバー3の頭部6がくるように照明器具本体11を位置決めする。
【0012】
しかる後に、照明器具本体11を下降させると、図3の(b)に示すように浮上り防止具14の突張り部22がTバー3の頭部の上面に当たり、突っ張り部22と略U字部21とが撓み、さらに照明器具本体11を下降させると、図3の(c)に示すように突っ張り部22の屈曲部分が弾性によりTバー3の頭部6のテーパ面に収まって圧接係合する。それと同時に、取付具13の取付部材15の外側垂下部16と内側垂下部17の間にTバー3の頭部6が収まり、取付部材15がTバー3の頭部6に載置された係止状態となり、Tバー3に取付具13を有する照明器具本体11が支持されることになる。
【0013】
従って、照明器具本体11をその取付具13がTバー3より上になるように押し上げた後に下降させるという簡単な操作だけで、照明器具本体11に取り付けた取付具13がTバー3の頭部96に載置された係止状態になると共に、照明器具本体11に取り付けた浮上り防止具14の突っ張り部22の屈曲部分が弾性によりTバー3の頭部6のテーパ面に収まって圧接係合し、浮上り防止具14によってTバー3に対して照明器具本体11の浮き上がりが防止された状態で照明器具本体11をTバー3に装着することができる。
【0014】
また、照明器具1がTバー3に装着された状態で、照明器具本体11をTバー3に対して上方に押し上げると、Tバー3の頭部6の下部のテーパ面が浮上り防止具14の突っ張り部22の屈曲部分を外側に張り出すように撓むためにTバー3の頭部6の下部のテーパ面に浮上り防止具14の突っ張り部22の屈曲部分により圧接固定されて照明器具本体11のそれ以上の上方への押上が阻止され、照明器具本体11のTバー3に対する装着が解除されることはなく、充分な浮き上がり防止機能を発揮する。
【0015】
次に、Tバーに装着された照明器具のTバーからの取り外しについて図4に基づいて説明する。
まず、図4の(a)に示すように照明器具本体11の縦壁8の内側より手をいれて指で浮上り防止具14のツマミ部23を操作して引掛け部24を取付部材15の一端側先端に係止させると、浮上り防止具14の突っ張り部22の屈曲部分が照明器具本体11側、即ち内側に撓んで浮上り防止具14の突っ張り部22がTバー3の頭部6の下部のテーパ面に対して係合解除状態に保持される。
従って、図4の(c)に示すように、照明器具本体11を上方に押し上げ、取付具13の取付部材15の外側垂下部16と内側垂下部17の間にTバー3の頭部6が位置しないようにした後、取付具13がTバー3の頭部6から離れるようにずらしてから引き下げることにより、照明器具本体11をTバー3から簡単に取り外すことができる。
【0016】
実施の形態2.
図5は本発明の実施の形態2に係るシステム天井用設備である照明器具をTバーから取り外す時の動きを示す説明図である。
図5において、本発明の実施の形態1と同様の構成は同一符号を付して重複した構成の説明を省略する。
この実施の形態2は、取付具13の構成が実施の形態1と相違するものである。この実施の形態2の取付具33は、照明器具本体11の縦壁12の上部側に一端が一体に取り付けられた略L字状の取付部材35と、取付部材15の自由端先端に設けられた外側垂下部36と、取付部材35の自由端で外側垂下部36より内側に設けられた内側垂下部37とからなる。なお、取付部材35の自由端は基端側が先端側より幅広に形成され、その幅広部分の両側にそれぞれ内側垂下部37が設けられている。
【0017】
従って、図5の(a)に示すように、照明器具1がTバー3に装着されている場合には、浮上り防止具14の突張り部22の屈曲部分が弾性によりTバー3の頭部6のテーパ面に収まって圧接係合し、浮上り防止具14によってTバー3に対して照明器具本体11の浮き上がりが防止された状態で照明器具本体11をTバー3に装着されている点では実施の形態1と同様である。
しかし、Tバー3装着された照明器具1のTバーから取り外す場合には、図5の(b)に示すように照明器具本体11の縦壁8の内側より手をいれて指で浮上り防止具14のツマミ部23を操作し、引掛け部24を縦壁12に形成された貫通穴12aの上縁に係止させることにより、浮上り防止具14の突張り部22の屈曲部分が弾性によりTバー3の頭部6のテーパ面に収まっているのを解除させる点で相違し、取付具33の構成が実施の形態1に比べて簡素化されたものである。それ以外の作用、効果は実施の形態1と同様であるので、かかる説明は省略する。
【0018】
実施の形態3.
図6は本発明の実施の形態3に係るシステム天井用設備の構成を示す部分断面図である。
図6において、本発明の実施の形態1と同様の構成は同一符号を付して重複した構成の説明を省略する。
この実施の形態3は、Tバーの構成が実施の形態1と相違するものである。この実施の形態3のTバー51は、その頭部56の下面に浮上り防止具14の張出し部22の屈曲部分が引っかかる溝56aが設けられたものである。また、その溝56aに係止させるために、浮上り防止具14の張出し部22の屈曲部分に係止突片22aが設けられている。
【0019】
従って、図6に示すように、照明器具1がTバー51に装着されている場合には、浮上り防止具10の突張り部22の屈曲部分に設けられた係止突片22aが弾性によりTバー51頭部56の下面に形成された溝56aに圧接係止され、浮上り防止具10によってTバー51に対して照明器具本体11の浮き上がりが確実に防止された状態で照明器具本体11がTバー51に装着される。
なお、Tバー51に装着された照明器具1をTバーから取り外す場合も動作は実施の形態1と同様であるので、かかる説明は省略する。
【0020】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、設備本体をそれに取り付けた取付具がTバーより上になるように押し上げた後に下降させると、取付具がTバーの頭部に載置された係止状態になると共に、設備本体に取り付けた浮上り防止具の突張り部の屈曲部分が付勢力により張り出してTバーの頭部下面に圧接係合し、浮上り防止具の突張り部によってTバーに対して設備具本体の浮き上がりが防止された状態で設備本体をTバーに装着することができるので、設備本体をその取付具がTバーより上になるように押し上げた後に下降させるというワンタッチの簡単な操作だけで設備本体を装着することができ、その装着後に設備本体をTバーに対して上方に押し上げても浮上り防止具の突っ張り部の屈曲部分が外側に張り出すように撓むため、Tバーの頭部下面に対する突っ張り部の屈曲部分の圧接がより強くなって充分な浮き上がり防止機能を発揮するという効果がある。
また、Tバーに装着された設備本体をTバーから取り外す場合は、設備本体の内側より手をいれて指で浮上り防止具の引掛け部を操作して突張り部をTバーの頭部下面から離れて係合を解除させるように撓ませ、その引掛け部を設備本体側に係止させることにより、突張り部がTバーの頭部下面に対して係合解除状態に保持させられるので、設備本体を上方に押し上げ、取付具がTバーの頭部上方に位置した後、取付具がTバーの頭部から離れるようにずらして引き下げるだけで、設備本体をTバーから簡単に取り外すことができるという効果がある。
【0021】
また、浮上り防止具の他端側の先端部に略L字状のツマミ部を設けるようにしたから、Tバーに装着された設備本体をTバーから取り外す場合に、設備本体の内側より手をいれて指で浮上り防止具のツマミ部を操作して突張り部をTバーの頭部下面から離れて係合を解除させるように撓ませ、その引掛け部を設備本体側に係止させて突張り部をTバーの頭部下面に対して係合解除状態に保持させることをより容易に行うことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1に係るシステム天井用設備の構成を示す部分断面図である。
【図2】 同システム天井用設備の浮上り防止具を示す斜視図
【図3】 同システム天井用設備である照明器具をTバーに装着する時の動きを示す説明図である。
【図4】 同システム天井用設備である照明器具をTバーから取り外す時の動きを示す説明図である。
【図5】 本発明の実施の形態2に係るシステム天井用設備である照明器具をTバーから取り外す時の動きを示す説明図である。
【図6】 本発明の実施の形態3に係るシステム天井用設備の構成を示す部分断面図である。
【図7】 従来のシステム天井用設備を示す斜視図である。
【図8】 同システム天井用設備の部分断面図である。
【図9】 同システム天井用設備を別の種類のTバーに装着した状態を示す部分断面図である。
【符号の説明】
3 Tバー、6 頭部、11 照明器具本体(設備本体)、12 縦壁、13 取付具、14 浮上り防止具、15 取付部材、16 外側垂下部、17 内側垂下部、21 略U字部、22 突張り部、23 ツマミ部、24 引掛け部。

Claims (2)

  1. 設備本体と、
    設備本体から垂下した縦壁の貫通穴に挿通して取り付けられ、Tバーの頭部に載置状態に係止される取付具と、
    前記設備本体の縦壁に一端が固定され、前記取付具がTバーの頭部に載置された係止状態でTバー側に圧接されて設備本体の浮き上がりを防止する弾性を有する浮上り防止具と、
    を備えたシステム天井用設備であって、
    前記浮上り防止具は
    前記縦壁の下部側に一端が取り付けられた略U字状部と、
    該略U字状部に連接され、前記設備本体の取付具がTバーの頭部に載置された係止状態でTバーに向けて付勢力により張り出しTバーの頭部下面に圧接係合して設備本体の浮き上がりを防止する略く字状の屈曲部を有する突張り部と、
    該突張り部に連接され、前記縦壁の貫通穴を通過した他端にTバーの頭部下面から離れて係合を解除させるように撓ませた前記突張り部をその係合解除状態に保持するために設備本体側に係止させる引掛け部とを
    有することを特徴とするシステム天井用設備。
  2. 前記浮上り防止具の他端側の先端部に略L字状のツマミ部を設けたことを特徴とする請求項1記載のシステム天井用設備。
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