JP4599075B2 - 半導体製造装置及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体製造装置及び半導体装置の製造方法 Download PDF

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Description

発明の属する技術分野
この発明は、半導体製造装置及び半導体装置の製造方法に係るものであり、例えば半導体ウェーハに接着された粘着性テープを剥離する剥離機構を備えた半導体製造装置及びこの半導体製造装置を適用した半導体装置の製造方法に関するものである。
従来の技術
一般に、半導体装置の製造工程において、素子形成の終了した半導体ウェーハは、ダイシングラインやチップ分割ラインに沿って分離され、個片化されることにより複数の半導体チップが形成される。個片化の工程の前後で半導体ウェーハに粘着性テープが貼り付けられ、個片化された半導体チップがウェーハ形状のままで一体化されている。このように複数の半導体チップに個片化され、粘着性テープに支持された半導体ウェーハは、例えば、ダイボンダ(図2参照)などを用いた実装工程に移される。半導体ウェーハから分離された各半導体チップは、粘着性テープからピックアップされ、リードフレームやTABテープヘのマウント工程或いはパッケージヘの封止工程等の実装工程を経て半導体装置が完成される。
このような個々の半導体チップをピックアップする際、半導体ウェーハの表面のうち粘着性テープが貼り付けられた面とは逆の面を、ウェーハリングに貼り付けた別の粘着性テープに貼り付けた後、前記粘着性テープを剥離し、ウェーハリングをピックアップ装置に装着して個々の半導体チップをピックアップする。
図55は、半導体チップ100を粘着性テープ101からピックアップする際の従来のピックアップ装置の主要構成部の拡大断面図である(特許文献1)。ウェーハリングに貼り付けた粘着性テープ101から半導体チップ100を剥離してピックアップする場合には、半導体チップ100の裏面側から粘着性テープ101を介在させて突き上げピン(ニードル)102を突出(上昇)させ、粘着性テープ101の弾性力を利用して半導体チップ100を剥離する。突き上げピン102は、上記半導体チップ100の各コーナ部もしくは中央部近傍に対応する位置に配置され、その基部はピンホルダ103に装着されている。
半導体チップ100を粘着性テープ101から剥離する順序としては、まず、ピックアップの対象となる半導体チップ100が突き上げピン102上に位置するように、半導体チップ100が貼り付けられた粘着性テープ101が固定された保持テーブルを移動させる。次に、剥離する半導体チップ100の位置検出や良品/不良品を判別するためのマーク検出等を行い、バックアップホルダ104の内部をバキュームで引いて、粘着性テープ101をバックアップホルダ104の上面に吸着して固定する。この状態で突き上げピン102が取り付けられているピンホルダ103を上昇させ、突き上げピン102をバックアップホルダ104の上面から突出させ、粘着性テープ101を介在させて半導体チップ100を裏面側から突き上げる。突き上げられた半導体チップ100は、吸着コレット105により吸着されて実装工程へ供給される。
近年は、半導体チップを、例えば、カード状の薄いパッケージに内蔵するために、半導体チップの薄型化が強く望まれており、半導体ウェーハの裏面の研磨、研削及びエッチングにより半導体チップを100μm以下にまで薄くしている。
このように半導体チップの厚さが100μm以下になった場合の上記クラックの問題点について、図56および図57を参照してより詳しく説明する。
半導体チップの厚さが上述したように非常に薄いと、半導体チップ100の外周部(特にコーナ部分)が粘着性テープ101から剥がれたとしても、突き上げピン102が上昇する速度より粘着性テープ101が剥がれる速度の方が遅いため、図56(a)に示すように、剥離する前に半導体チップ100が凹状に反ってしまい、図56(b)に示すように最終的にはクラックに至る。また、図57(a)に示すように、粘着性テープ101を介在させた状態で半導体チップ100の裏面側を突き上げピン102で押し上げると、コーナ部しか剥離していない状態で半導体チップ100と突き上げピン102との接触部にクラックが入ったり、図57(b)に示すように突き上げピン102が貫通したりしてしまい、チップクラックに至ってしまう。半導体チップの厚さが100μm以上であれば、半導体チップ100と粘着性テープ101の接着力より、半導体チップの強度(厚さ方向)が強いため、このような現象は発生しにくい。
特開2003−17513号公報(図1、図2及びその説明箇所)
このように、半導体チップが薄厚化されると、半導体チップの抗折強度が低くなり、従来の粘着性テープの剥離機構や剥離方法並びに従来の半導体チップのピックアップ装置やピックアップ方法ではクラックやチッピング等の品質低下と歩留まり低下を回避できず、これら機構や装置、方法だけでなく、これらを備える半導体装置の製造装置や半導体装置の製造方法に対しても改善が望まれている。
とくに、半導体チップ裏面又は素子形成面に接着剤、接着シートもしくは接着フィルムが付着されたものは、剥離時の荷重が高くなり、ワレの発生頻度が高くなり、その結果半導体装置の品質の低下や歩留まりの低下を招くという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、半導体チップのクラックやチッピング等の不良を低減して高品質の半導体装置を製造できるとともに製造歩留まりの低下も抑制できる粘着性テープの剥離機構を有する半導体製造装置及びこの半導体製造装置を用いたスタックMCP(Multi Chip Package)製品に適した半導体装置の製造方法を提供することにある。
本発明によれば、
裏面に接着剤層が貼り付けられた複数の半導体チップで構成され個片化された半導体ウェーハの素子形成面の上に接着された粘着性テープを剥離する剥離機構を具備し、
前記剥離機構は、粘着性テープの剥離方向に対して、少なくとも2つの吸着エリアに分離された多孔質材で前記半導体ウェーハを吸着固定する吸着部を有
前記吸着エリアの各々に対応して設けられ、前記半導体ウェーハを吸着する第1系統及び第2系統の真空配管をさらに有し、前記粘着性テープの剥離位置にしたがって前記第1系統の真空配管と前記第2系統の真空配管とを吸引エリア毎に切り換えて前記半導体ウェーハを吸着する、
半導体製造装置が提供される
また、本発明によれば、
裏面全面に接着剤層が貼り付けられて個片化された半導体ウェーハの素子形成面の上に接着された粘着性テープを剥離する剥離機構を具備し、
前記剥離機構は、粘着性テープの剥離方向に対して、少なくとも2つの吸着エリアに分離された多孔質材で前記半導体ウェーハを吸着固定する吸着部を有し、且つ前記接着剤層を切断する切断手段を有
前記吸着エリアの各々に対応して設けられ、前記半導体ウェーハを吸着する第1系統及び第2系統の真空配管をさらに有し、前記粘着性テープの剥離位置にしたがって前記第1系統の真空配管と前記第2系統の真空配管とを吸引エリア毎に切り換えて前記半導体ウェーハを吸着する、
半導体製造装置が提供される
また、本発明によれば、
裏面全面に接着剤層が貼り付けられた半導体ウェーハの素子形成面の上に接着された粘着性テープを剥離する剥離機構を具備し、
前記剥離機構は、粘着性テープの剥離方向に対して、少なくとも2つの吸着エリアに分離された多孔質材で前記半導体ウェーハを吸着固定する吸着部を有し、且つ前記半導体ウェーハを切断して個片化するとともに前記接着剤層を切断する切断手段を有
前記吸着エリアの各々に対応して設けられ、前記半導体ウェーハを吸着する第1系統及び第2系統の真空配管をさらに有し、前記粘着性テープの剥離位置にしたがって前記第1系統の真空配管と前記第2系統の真空配管とを吸引エリア毎に切り換えて前記半導体ウェーハを吸着する、
半導体製造装置が提供される
また、本発明によれば、
素子形成面に接着剤層が貼り付けられた複数の半導体チップから構成されて個片化された半導体ウェーハの素子形成面に接着された粘着性テープを剥離する剥離機構を具備し、
前記剥離機構は、粘着性テープの剥離方向に対して、少なくとも2つの吸着エリアに分離された多孔質材で前記半導体ウェーハを吸着固定する吸着部を有
前記吸着エリアの各々に対応して設けられ、前記半導体ウェーハを吸着する第1系統及び第2系統の真空配管をさらに有し、前記粘着性テープの剥離位置にしたがって前記第1系統の真空配管と前記第2系統の真空配管とを吸引エリア毎に切り換えて前記半導体ウェーハを吸着する、
半導体製造装置が提供される
また、本発明によれば、
半導体ウェーハの素子形成面に接着剤層を介して接着された粘着性テープを剥離する剥離機構を具備し、
前記剥離機構は、粘着性テープの剥離方向に対して、少なくとも2つの吸着エリアに分離された多孔質材で前記半導体ウェーハを吸着固定する吸着部を有し、且つ前記接着剤層及び前記半導体ウェーハを半導体チップ形状に切断する切断手段を有
前記吸着エリアの各々に対応して設けられ、前記半導体ウェーハを吸着する第1系統及び第2系統の真空配管をさらに有し、前記粘着性テープの剥離位置にしたがって前記第1系統の真空配管と前記第2系統の真空配管とを吸引エリア毎に切り換えて前記半導体ウェーハを吸着する、
半導体製造装置が提供される。
また、本発明によれば、
個片化された半導体ウェーハの素子形成面に接着剤層を介して形成された粘着性テープを剥離する剥離機構を具備し、
前記剥離機構は、粘着性テープの剥離方向に対して、少なくとも2つの吸着エリアに分離された多孔質材で前記半導体ウェーハを吸着固定する吸着部を有し、且つ前記接着剤層を切断する切断手段を有
前記吸着エリアの各々に対応して設けられ、前記半導体ウェーハを吸着する第1系統及び第2系統の真空配管をさらに有し、前記粘着性テープの剥離位置にしたがって前記第1系統の真空配管と前記第2系統の真空配管とを吸引エリア毎に切り換えて前記半導体ウェーハを吸着し、
前記接着剤層の切断状況に合わせて前記第1系統の真空配管と前記第2系統の真空配管とを吸引エリア毎に切り換えて前記半導体ウェーハを吸着する、
半導体製造装置が提供される。
また、本発明によれば、
半導体ウェーハの素子形成面に接着された粘着性テープを剥離する剥離機構を具備し、
前記剥離機構は、粘着性テープの剥離方向に対して、少なくとも2つの吸着エリアに分離された多孔質材で前記半導体ウェーハを吸着固定する吸着部を有し、且つ前記半導体ウェーハを切断して個片化する切断手段を有
前記吸着エリアの各々に対応して設けられ、前記半導体ウェーハを吸着する第1系統及び第2系統の真空配管をさらに有し、前記粘着性テープの剥離位置にしたがって前記第1系統の真空配管と前記第2系統の真空配管とを吸引エリア毎に切り換えて前記半導体ウェーハを吸着する、
半導体製造装置が提供される。
また、本発明によれば、
裏面に接着剤層が貼り付けられた複数の半導体チップから構成され個片化された半導体ウェーハの上に接着された粘着性テープを剥離する工程を具備し、
前記粘着性テープを剥離する工程は、
前記粘着性テープの剥離方向に対して、少なくとも2つの吸着エリアに分離された多孔質材を介して、前記吸着エリアの各々に対応して設けられた第1系統の吸引経路で前記半導体ウェーハを吸着固定する工程と、
前記粘着性テープの剥離方向に沿った剥離順序が前である隣接する吸着エリアの粘着テープが剥離されたときに、前記第1系統の吸引経路から、前記吸着エリアの各々に対応して設けられた第2系統の吸引経路に切り換えて前記半導体ウェーハを吸着固定する工程とを含む、
半導体装置の製造方法が提供される。
また、本発明によれば、
個片化され、裏面全面に接着剤層が貼り付けられた半導体ウェーハの上に接着された粘着性テープを剥離する工程と、
前記粘着性テープを剥離してから前記接着剤層を半導体チップ毎に分離するように切断する工程とを具備し、
前記粘着性テープを剥離する工程は、
前記粘着性テープの剥離方向に対して少なくとも2つの吸着エリアに分離された多孔質材を介して、前記吸着エリアの各々に対応して設けられた第1系統の吸引経路で前記半導体ウェーハを吸着固定する工程と、
前記粘着性テープを剥離方向に沿って剥離し、前記粘着性テープの剥離順序が前である隣接する吸着エリアの粘着テープが剥離されたときに、前記第1系統の吸引経路から、前記吸着エリアの各々に対応して設けられた第2系統の吸引経路に切り換えて前記半導体ウェーハを吸着固定する工程とを含み、
前記接着剤層の切断は、その切断状況に合わせて前記第1系統の吸引経路から前記第2系統の吸引経路へ切り換える制御と並行に行われる、
半導体装置の製造方法が提供される。
また、本発明によれば、
裏面全面に接着剤層が貼り付けられた半導体ウェーハの上に接着された粘着性テープを剥離する工程と、
前記粘着性テープを剥離してから前記半導体ウェーハ及び前記接着剤層を半導体チップ毎に分離するように切断する工程とを具備し、
前記粘着性テープを剥離する工程は、
前記粘着性テープの剥離方向に対して、少なくとも2つの吸着エリアに分離された多孔質材を介して、前記吸着エリアの各々に対応して設けられた第1系統及び第2系統の吸引経路で前記半導体ウェーハを吸着固定する工程と、
前記粘着性テープの剥離順序が前である隣接する吸着エリアの粘着テープが剥離されたときに、前記第1系統の吸引経路から、前記吸着エリアの各々に対応して設けられた第2系統の吸引経路に切り換えて前記半導体ウェーハを吸着固定する工程と、を含み、
前記半導体ウェーハ及び前記接着剤層の切断は、その切断状況に合わせて前記第1系統の吸引経路から前記第2系統の吸引経路へ切り換える制御と並行に行われる、
半導体装置の製造方法が提供される。
また、本発明によれば、
個片化された半導体ウェーハの素子形成面に接着剤層を介して接着された粘着性テープを剥離する工程と、
前記粘着性テープを剥離してから前記接着剤層を半導体チップ毎に分離するように切断する工程とを具備し、
前記粘着性テープを剥離する工程は、
前記粘着性テープの剥離方向に対して、少なくとも2つの吸着エリアに分離された多孔質材を介して、前記吸着エリアの各々に対応して設けられた第1系統及び第2系統の吸引経路で前記半導体ウェーハを吸着固定する工程と、
前記粘着性テープの剥離順序が前である隣接する吸着エリアの粘着テープが剥離されたときに、前記第1系統の吸引経路から、前記吸着エリアの各々に対応して設けられた第2系統の吸引経路に切り換えて前記半導体ウェーハを吸着固定する工程と、を含み、
前記接着剤層の切断は、その切断状況に合わせて前記第1系統の吸引経路から前記第2系統の吸引経路へ切り換える制御と並行に行われる、
半導体装置の製造方法が提供される。
また、本発明によれば、
素子形成面に接着剤層がそれぞれ貼り付けられた複数の半導体チップで構成され個片化された半導体ウェーハに接着された粘着性テープを剥離する工程を具備し、
前記粘着性テープの剥離方向に対して、少なくとも2つの吸着エリアに分離された多孔質材を介して、前記吸着エリアの各々に対応して設けられた第1系統及び第2系統の吸引経路で前記半導体ウェーハを吸着固定する工程と、
前記粘着性テープの剥離順序が前である隣接する吸着エリアの粘着テープが剥離されたときに、前記第1系統の吸引経路から前記第2系統の吸引経路に切り換えて前記半導体ウェーハを吸着固定する工程と、
を含む、
半導体装置の製造方法が提供される。
また、本発明によれば、
素子形成面に接着剤層が貼り付けられた半導体ウェーハに接着された粘着性テープを剥離する工程と、
前記粘着性テープを剥離してから前記半導体ウェーハ及び前記接着剤層を半導体チップ毎に分離するように切断する工程とを具備し、
前記粘着性テープを剥離する工程は、
前記粘着性テープの剥離方向に対して、少なくとも2つの吸着エリアに分離された多孔質材を介して、前記吸着エリアの各々に対応して設けられた第1系統及び第2系統の吸引経路で前記半導体ウェーハを吸着固定する工程と、
前記粘着性テープの剥離順序が前である隣接する吸着エリアの粘着テープが剥離されたときに、前記第1系統の吸引経路から、前記吸着エリアの各々に対応して設けられた第2系統の吸引経路に切り換えて前記半導体ウェーハを吸着固定する工程と、を含み、
前記半導体ウェーハ及び前記接着剤層の切断は、その切断状況に合わせて前記第1系統の吸引経路から前記第2系統の吸引経路へ切り換える制御と並行に行われる、
半導体装置の製造方法が提供される。
さらに、本発明によれば、
半導体ウェーハに接着された粘着性テープを剥離する工程と、
前記粘着性テープを剥離してから前記半導体ウェーハを半導体チップ毎に分離するように切断する工程とを具備し、
前記粘着性テープを剥離する工程は、
前記粘着性テープの剥離方向に対して、少なくとも2つの吸着エリアに分離された多孔質材を介して、前記吸着エリアの各々に対応して設けられた第1系統及び第2系統の吸引経路で前記半導体ウェーハを吸着固定する工程と、
前記粘着性テープの剥離順序が前である隣接する吸着エリアの粘着テープが剥離されたときに、前記第1系統の吸引経路から、前記吸着エリアの各々に対応して設けられた第2系統の吸引経路に切り換えて前記半導体ウェーハを吸着固定する工程と、を含み、
前記半導体ウェーハの切断は、その切断状況に合わせて前記第1系統の吸引経路から前記第2系統の吸引経路へ切り換える制御と並行に行われる、
半導体装置の製造方法が提供される。
本発明によれば、半導体チップの薄型化で問題となっているピックアップによるチップクラックが防止でき、また、従来の突き上げピンによるピックアップで問題となっていた突き上げピン接触部での半導体チップのダメージを防止することができる。さらに、半導体チップを積層するスタックMCP製品を容易に作成することが可能になる。
発明の実施の形態
以下、図面を参照して発明の実施の形態を説明する。
まず、図1乃至図13を参照して第1の実施の形態を説明する。
この実施形態では、半導体製造装置として粘着性テープの剥離機構、半導体チップのピックアップ機構を有するダイボンダを例にとって説明する。
図1は、この実施形態において用いられる半導体ウェーハの斜視図及びこの斜視図のA−A線に沿う部分の断面図、図2は、本発明の第1の実施の形態にかかる半導体製造装置の概略構成を示す斜視図、図3は、図2に示す半導体製造装置の剥離機構及びピックアップ機構で用いられるウェーハ吸着部の平面図及びこの平面図の3H−3H線に沿う部分の断面図、図4は、図2に示す半導体製造装置のウェーハ吸着部と個片化された半導体ウェーハとの位置関係を説明する平面図、図5は、図2のダイボンダの剥離機構の動作について説明する断面図、図6は、補助プレートの構成例について説明する図、図7及び図8は、それぞれ図2に示すダイボンダのピックアップ機構の動作について説明する断面図、図9は、ピックアップした半導体チップの実装工程の一例について説明する概略図、図10乃至図13は、ピックアップした半導体チップの実装工程の他の例を示す断面図である。
図1に示す半導体ウェーハは、粘着性テープ24が表面保護テープとして素子形成領域を有する素子形成面の全面に被覆され、裏面には接着剤層29が形成されている。本実施形態において接着剤層29は、半導体チップ毎に分離して形成されている。
図2に示すダイボンダは、粘着性テープを剥離するための剥離機構、半導体チップをピックアップするピックアップ機構、ピックアップした半導体チップをリードフレーム上に移送する移送機構及びリードフレームを搬送する搬送機構を備える。剥離機構は、保持テーブル3、TVカメラ4、剥離爪21、補助プレート22及び吸引装置20を含む。ピックアップ機構は、保持テーブル3、TVカメラ4、吸着コレット10及び吸引装置20を有する。剥離機構およびピックアップ機構は、保持テーブル3、TVカメラ4及び吸引装置20を共用する。
保持テーブル3は、粘着性テープを剥離する方向において、少なくとも2つの吸着エリアに分離された(ブロック化された)多孔質材、例えば、フィルム状のセラミック材/ガラスエポキシ基板からなるウェーハ吸着部2を有する。この実施形態では、図3に示すように、ウェーハ吸着部2が7つの吸着エリア2−1〜2−7を有する。各々の吸着エリア2−1〜2−7の下部には、真空配管を接続するための接続孔23−1〜23−7が設けられている。このウェーハ吸着部2には、素子形成が終了した半導体ウェーハから個片化され粘着性テープ24(図5参照)に貼り付けられた半導体チップ1が、素子形成面とは逆の面側で接着剤層29を介して吸着されて固定される。この際、図4(a)及び(b)に示すように、剥離方向に対して各吸着エリア2−1〜2−7の長手方向が直交するように配置すれば、ピックアップの際の各半導体チップ1の位置認識が容易になる。この一方、図4(a)及び(c)に示すように、剥離方向に対して各半導体チップ1の対角線が平行になる方向(半導体チップが正方形の場合には45度の傾きを持つ)に配置すれば、粘着性テープ24の剥離が半導体チップ1のコーナ部から始まるため、容易に剥離できる。どちらの配置を選択するかは、半導体チップ1のサイズや厚さ、粘着性テープ24の粘着力等を考慮して決定すれば良い。
保持テーブル3は、半導体ウェーハをXY方向に移動させることにより、吸引装置20上に個々の半導体チップ1を移動させるようになっている。TVカメラ4は、半導体チップ1の表面をモニタする。吸引装置20は、保持テーブル3の下側に設置されており、ウェーハ吸着部2の各々の吸着エリア2−1〜2−7に対応して設けられた少なくとも2系統の真空(吸引)配管とそれぞれに対応する2つの真空(吸引)ポンプ、真空配管を切り換える切換弁、この切換弁を制御する制御装置等を有している。
半導体チップ1をリードフレーム上に移送する移送機構は、ボンディングツール8、吸着コレット10、位置修正ステージ11及びボンディングヘッド12等から構成されている。吸着コレット10は、ピックアップ時にも用いられるもので、粘着性テープ24から剥離された半導体チップ1を吸着して位置修正ステージ11上に移送する。この位置修正ステージ11上で半導体チップ1の位置が修正される。位置が修正された半導体チップ1は、ボンディングヘッド8によりリードフレーム上に移送される。
さらに、リードフレームを搬送する搬送機構は、リードフレーム供給部5、リードフレーム搬送装置6、ペースト供給装置7及びリードフレーム収納部9等から構成されている。リードフレーム供給部5にはダイボンディング前のリードフレームが収容されており、リードフレームをリードフレーム搬送装置6に順次送り出すようになっている。ペースト供給装置7は、リードフレーム搬送装置6を搬送されたリードフレームのベッド部に導電性ペーストを塗布するものである。また、リードフレーム収納部9は、ダイボンディングが終了したリードフレームを収容する。
このダイボンダの全体の概略的な動作は、次の通りである。まず、素子形成を終了した半導体ウェーハを個片化して複数の半導体チップ1を形成し、これら半導体チップ1を粘着性テープ24に転写接着し、保持テーブル3に装着する。あるいは、先ダイシングといわれる方法で、素子形成を終了したウェーハに素子形成面側からダイシングライン(またはチップ分割ライン)に沿った切り溝を形成し、この素子形成面側に粘着性テープ24を貼り付けた後、ウェーハの裏面を少なくとも先の切り溝に達するまで研削することによって個片化し、複数の半導体チップ1を形成したものを保持テーブル3に装着する。次に、吸引装置20で半導体チップ1を直接的に吸着固定し、剥離爪21と補助プレート22を用いて粘着性テープを剥離する。引き続き、保持テーブル3をXY方向に移動させ、TVカメラ4を用いて半導体チップ1の表面をモニタし、このモニタで得た画像データを二値化もしくは多値化して半導体チップ1の位置検出及び良品/不良品を判別するためのマーク検出等を行う。そして、吸引装置20によるバキュームで吸引しつつ(半導体チップのサイズや厚さによっては、必ずしもバキュームで吸引する必要はない)、半導体チップ1を吸着コレット10で吸着してピックアップして位置修正ステージ11上に移送し、半導体チップ1の位置や必要に応じてその表裏の配置を調整した後、ボンディングヘッド8によりリードフレーム上に移送する。
次に、ピックアップの終了後、次にピックアップする半導体チップ1の位置へ保持テーブル3を移動する。さらに、これらの動作を繰り返す。
一方、リードフレーム供給部5は、リードフレームをリードフレーム搬送装置6に順次送り出す。リードフレーム搬送装置6で搬送されるリードフレームのベッド部には、ペースト供給装置7から導電性ペーストが塗布される。そして、上記ボンディングヘッド8で移送された半導体チップ1がリードフレームのベッド部上にマウント(これをダイボンディングという)される。ダイボンディングが終了したリードフレームは、リードフレーム収納部9に収容される。以上の動作は順次繰り返される。
次に、前述したようなダイボンダにおける粘着性テープの剥離機構と半導体チップのピックアップ機構並びにこれらを用いた剥離方法及びピックアップ方法について図5乃至図9により詳しく説明する。
(1) まず、素子形成面に粘着性テープ24が貼り付けられ、個片化された半導体ウェーハを用意する。半導体ウェーハは、それぞれの裏面が接着剤層29で被覆された半導体チップ1から構成されている。また、前述のように、粘着性テープは、半導体ウェーハの表面保護テープもしくは支持テープに用いられる。
(2) 個片化された半導体ウェーハは、保持テーブル3にセットされる。
(3) 保持テーブル3には、2系統の真空配管25A、25B、配管の切換弁26−A〜26−G及び2つのバキュームポンプ27A、27Bが設けられており、これらを用いて粘着性テープ24の剥離が行われる。まず、第1の系統の真空配管25Aと第1のバキュームポンプ27Bを用いて粘着性テープ24に接着された半導体ウェーハをバキューム吸引して吸着固定する。
(4) この状態で粘着性テープ24の剥離を開始する。剥離に際し、粘着性テープ24の端側に剥離用のテープを接着し、その剥離用のテープの端部を剥離爪21で保持し、粘着性テープ24の上部に剥離を補助する補助プレート22をセットし、この補助プレート22で粘着性テープ24の上面を抑えて粘着性テープ24を曲げながら剥離爪21で粘着性テープ24の一端を図示矢印方向に0.1mm〜100mm/secの速度、好ましくは0.1mm〜10mm/secの速度で引く。
(5) この際、剥離爪21を引く強度に強弱を付けても良いし、剥離爪21と補助プレート22を一定の速度で移動させて剥離しても良い。また、剥離爪21で一定の距離だけ引いた後、補助プレート22で粘着性テープ24の上面を抑える動作を繰り返しても良い。そして、ウェーハ吸着部2の隣接する吸着エリア2−1〜2−7近傍の粘着性テープ24の一部が剥離されたときに、切換弁26−A〜26−Gにより第2系統の真空配管25Bに切り換え、剥離された吸着エリアの半導体チップ1を第2のバキュームポンプ27Bで吸着して固定する。図5は、剥離が吸着エリア2−1と吸着エリア2−2の境界領域まで進み、切換弁26−Aが切り換えられた状態を示している。
(6) 以下同様にして、粘着性テープ24の剥離にしたがって切換弁26−B〜26−Gを順次切り換えて行く。そして、粘着性テープ24が完全に剥離された状態では、各半導体チップ1は、粘着性テープ24からウェーハ吸着部2に転写され、第2のバキュームポンプ27Bにより第2系統の真空配管25Bを介して各半導体チップ1が吸着されて固定される。なお、補助プレート22は、図6(a)に示すように先端にアールが付いているものや図6(b)に示すように先端が鋭角なものを用いることができる。先端部の形状は、粘着性テープ24の厚さや粘着力、柔軟性等によって決定する。
(7) 次に、半導体チップ1の位置検出及び良品検出を行う。
(8) その後、ウェーハ吸着部2から個々の半導体チップ1のピックアップを開始する。ピックアップの開始直後は、各半導体チップ1は、第2のバキュームポンプ27Bにより第2系統の真空配管25Bで吸着されて固定されており、この状態で吸着コレット10を用いて吸着力のみでピックアップする。
(9) そして、ピックアップが進行して次にピックアップすべき隣の吸着エリアの境界近傍にまで進んだ時点で、切換弁を切り換えて第1系統の真空配管25Aに切り換え、第1のバキュームポンプ27Aを用いてピックアップされた吸着エリアを吸引する。図7ではピックアップが吸着エリア2−1までほぼ終了し、吸着エリア2−1に対応する切換弁26−Aが閉じた状態を示している。
(10) これによって、半導体チップ1をピックアップしてウェーハ吸着部2の一部が露出されることによって、第2のバキュームポンプ27Bの吸引力が低下するのを防止するとともに、露出されたウェーハ吸着部2に残存している不良チップや製品にならないウェーハの周辺部のチップを吸着して固定できる。
なお、ピックアップが進行して吸着エリア内の半導体チップをピックアップした時点で、図8に示すように切換弁を閉じて吸着を停止しても良い。図8ではピックアップが吸着エリア2−4まで進み、吸着エリア2−1〜2−3に対応する切換弁26−A〜26−Cが閉じた状態を示している。
(11) その後、図9に示すように、リードフレームにダイボンディングする。図9は、粘着性テープ24の剥離工程(a)、ピックアップ工程(b)、半導体チップ1をリードフレーム13へ導電性ペースト14等でマウントする工程(c)をそれぞれ概略的に示している。
(12) そして、不良品及びウェーハ外周部の製品とならない半導体チップを破棄する。
以上のような構成並びに方法によれば、個片化された半導体ウェーハを粘着性テープの剥離位置や半導体チップのピックアップ状態に応じた最適な吸引力で効果的に吸着固定できるので、半導体チップの薄型化によって問題となる粘着性テープの剥離時やピックアップ時における半導体チップのクラックやチッピングを防止できる。また、吸着のみでピックアップを行うので、従来の突き上げピンによるピックアップで問題となっていた突き上げピン接触部での半導体チップへのダメージも防止できる。また、接着剤層が形成されているので半導体チップを積層するスタックMCP製品の容易な作成が可能になる。
従来の技術では、半導体チップの厚さが50μm以下になると、半導体チップのピックアップ時にクラックが多発していたが(100pcs/100pcs)、この実施形態によれば半導体チップの厚さが50μm以下であってもクラックの発生を殆ど無視できる程度(0/100pcs)にまで低減できた。
なお、上記実施形態では、ダイボンダを例にとって説明したが、本発明は、粘着性テープの剥離機構や半導体チップのピックアップ装置が必要となる他の半導体製造装置にも適用することができる。他の半導体製造装置としては、例えば図10に示すように、粘着性テープ24を剥離した後、個々の半導体チップ1をピックアップしてトレイ15に詰めるピッカー、図11に示すように、粘着性テープ24を剥離した後、個々の半導体チップ1をピックアップして実装基板16上にフリップチップ接続で実装するフリップチップボンダ、図12に示すように粘着性テープ24を剥離した後、個々の半導体チップ1をピックアップして熱可塑性のフィルム基板17上にマウントするフィルム接着ボンダ、図13に示すように、粘着性テープ24を剥離した後、個々の半導体チップ1をピックアップして、加熱ツール19a、19bを用いてTABテープ18にマウントするインナーリードボンダ等がある。
次に、図14及び図15を参照して第2の実施の形態を説明する。
図14は、この実施形態において用いられる半導体ウェーハの斜視図及びこの斜視図のB−B線に沿う部分の断面図、図15は、この実施形態における半導体製造装置を用いて実施される、粘着性テープの剥離工程から半導体チップをピックアップする工程までを説明する工程断面図である。
図14に示す半導体ウェーハは、粘着性テープ34が表面保護テープとして素子形成領域を有する素子形成面の全面に被覆され、裏面には接着シートや接着フィルムなどの接着剤層39が形成されている。接着剤層39は、半導体ウェーハ全面に形成されている。
まず、保持テーブル33上において半導体ウェーハ表面から、吸引装置で直接的に吸着固定しながら、剥離爪31と補助プレート32を用いて粘着性テープ34を剥離する。その際、半導体ウェーハは、2分割以上された多孔質材で2系統以上の真空配管に分かれているテーブルに真空固定し、粘着性テープ34の剥離状態で各多孔質ブロックの配管系統を切り換えて粘着性テープを剥離する(図15(a))。引き続き、接着剤層39をチップサイズにレーザやブレードなどの切断手段35を用いて切断する。その際、半導体ウェーハは、2分割以上された多孔質材で2系統以上の真空配管に分かれているテーブルに真空固定し、切断状況に合わせて各多孔質ブロックの配管系統を切り換えて接着剤層39を切断する(図15(b))。その後、ウェーハ吸着部から個々の半導体チップ30のピックアップを開始する。ピックアップの開始直後は、各半導体チップ30は、吸着コレット36を用いて吸着力のみでピックアップする(図15(c))。ピックアップされた各半導体チ
ップ30は、リードフレームなどにボンディングされる。切断手段としてのレーザは、YAGレーザ、COレーザ、単パルスレーザを含む。
以上のように、この実施形態によれば、個片化された半導体ウェーハを粘着性テープの剥離位置や半導体チップのピックアップ状態に応じた最適な吸引力で効果的に吸着固定できるので、半導体チップの薄型化によって問題となる粘着性テープの剥離時やピックアップ時における半導体チップのクラックやチッピングを防止できる。また、吸着のみでピックアップを行うので、従来の突き上げピンによるピックアップで問題となっていた突き上げピン接触部での半導体チップへのダメージも防止できる。また、接着剤層が形成されているので半導体チップを積層するスタックMCP製品の作成が容易にできる。
次に、図16及び図17を参照して第3の実施の形態を説明する。
この実施形態では、接着剤層が半導体ウェーハを構成する各半導体チップ毎にその素子形成面上に形成されていることに特徴がある。図16は、この実施の形態において用いられる半導体ウェーハの斜視図及びこの斜視図のC−C線に沿う部分の断面図、図17は、この実施の形態における半導体製造装置を用いて実施される、粘着性テープの剥離工程から半導体チップをピックアップする工程までを説明する工程断面図である。
図16に示す半導体ウェーハは、粘着性テープ44が表面保護テープとして素子形成領域を有する素子形成面の全面に被覆され、裏面には接着剤層49が形成されている。接着剤層49は、半導体ウェーハと粘着性テープ44との間に介在して半導体チップ毎に分離して形成されている。
まず、保持テーブル43上において半導体ウェーハを吸引装置で直接的に吸着固定しながら、剥離爪41と補助プレート42を用いて粘着性テープ44を半導体ウェーハ表面から剥離する。その際、2分割以上された多孔質材で2系統以上の真空配管に分かれているテーブルに半導体ウェーハを真空固定し、粘着性テープ44の剥離状態に応じて各多孔質ブロックの配管系統を切り換えて粘着性テープを剥離する(図17(a))。その後、ウェーハ吸着部から個々の半導体チップ40のピックアップを開始する。ピックアップの開始直後は、各半導体チップ40は、吸着コレット46を用いて吸着力のみでピックアップする(図17(b))。ピックアップされた各半導体チップ40は、リードフレームなどにボンディングされる。
以上のように、この実施形態によれば、個片化された半導体ウェーハを粘着性テープの剥離位置や半導体チップのピックアップ状態に応じた最適な吸引力で効果的に吸着固定できるので、半導体チップの薄型化によって問題となる粘着性テープの剥離時やピックアップ時における半導体チップのクラックやチッピングを防止できる。また、吸着のみでピックアップを行うので、従来の突き上げピンによるピックアップで問題となっていた突き上げピン接触部での半導体チップへのダメージも防止できる。また、接着剤層が形成されているので半導体チップを積層するスタックMCP製品の作成が容易にできる。
次に、図18及び図19を参照して第4の実施の形態を説明する。
この実施形態では、未だ個片化されていない半導体ウェーハの素子形成面とは反対側の裏面上に接着剤層が形成されている点に特徴がある。図18は、この実施形態において用いられる半導体ウェーハの斜視図及びこの斜視図のD−D線に沿う部分の断面図、図19は、この実施形態における半導体製造装置を用いて実施される、粘着性テープの剥離工程から半導体チップをピックアップする工程までを説明する工程断面図である。
まず、保持テーブル53上で吸引装置で直接的に半導体ウェーハを吸着固定しながら、剥離爪51と補助プレート52を用いて半導体ウェーハ表面から粘着性テープ54を剥離する。その際、半導体ウェーハは、2分割以上された多孔質材で2系統以上の真空配管に分かれているテーブルに真空固定し、粘着性テープ54の剥離状態に応じて各多孔質ブロックの配管系統を切り換えて粘着性テープを剥離する(図19(a))。引き続き、半導体ウェーハ及び接着剤層59をチップサイズにレーザやブレードなどの切断手段55を用いて切断する。その際、半導体ウェーハは、2分割以上された多孔質材で2系統以上の真空配管に分かれているテーブルに真空固定し、切断状況に合わせて各多孔質ブロックの配管系統を切り換えて接着剤層59を切断する(図19(b))。その後、ウェーハ吸着部から個々の半導体チップ50のピックアップを開始する。ピックアップの開始直後は、吸着コレット56を用いてその吸着力のみで各半導体チップ50をピックアップする(図19(c))。ピックアップされた各半導体チップ50は、リードフレームなどにボンディングされる。
以上のように、この実施形態によれば、個片化された半導体ウェーハを粘着性テープの剥離位置や半導体チップのピックアップ状態に応じた最適な吸引力で効果的に吸着固定できるので、半導体チップの薄型化によって問題となる粘着性テープの剥離時やピックアップ時における半導体チップのクラックやチッピングを防止できる。また、吸着のみでピックアップを行うので、従来の突き上げピンによるピックアップで問題となっていた突き上げピン接触部での半導体チップへのダメージも防止できる。また、接着剤層が形成されているので半導体チップを積層するスタックMCP製品の作成が容易にできる。
次に、図20及び図21を参照して本発明の第5の実施の形態を説明する。
この実施形態では、未だ個片化されておらず、接着剤層が形成されていない半導体ウェーハを取り扱う点に特徴がある。図20は、この実施形態において用いられる半導体ウェーハの斜視図及びこの斜視図のE−E線に沿う部分の断面図、図21は、この実施形態における半導体製造装置を用いて実施される、粘着性テープの剥離工程から半導体チップをピックアップする工程までを説明する工程断面図である。
まず、保持テーブル63上で吸引装置により直接的に半導体ウェーハを吸着固定しながら、剥離爪61と補助プレート62を用いて粘着性テープ64を半導体ウェーハ表面から剥離する。その際、半導体ウェーハは、2分割以上された多孔質材で2系統以上の真空配管に分かれているテーブルに真空固定し、粘着性テープ64の剥離状態に応じて各多孔質ブロックの配管系統を切り換えて粘着性テープを剥離する(図21(a))。引き続き、レーザやブレードなどの切断手段65を用いて半導体ウェーハをチップサイズに切断する。その際に、半導体ウェーハは、2分割以上された多孔質材で2系統以上の真空配管に分かれているテーブルに真空固定し、切断状況に合わせて、各多孔質ブロックの配管系統を切り換えながら切断する(図21(b))。その後、ウェーハ吸着部から個々の半導体チップ60のピックアップを開始する。ピックアップの開始直後は、吸着コレット66を用いてその吸着力のみで各半導体チップ60をピックアップする(図21(c))。ピックアップされた各半導体チップ60は、リードフレーム等にボンディングされる。
以上のように、この実施形態によれば、半導体ウェーハを最適な吸引力で効果的に吸着固定しながら、粘着性テープの剥離、半導体チップへの個片化およびピックアップを行なうので、半導体チップの薄型化によって問題となる粘着性テープの剥離時やピックアップ時における半導体チップのクラックやチッピングを防止できる。また、吸着のみでピックアップを行うので、従来の突き上げピンによるピックアップで問題となっていた突き上げピン接触部での半導体チップへのダメージも防止できる。
次に、図22及び図23を参照して第6の実施の形態を説明する。
この実施形態では、未だ個片化されていない半導体ウェーハであってその素子形成面上に形成された接着剤層を有する半導体ウェーハを取り扱う点に特徴がある。図22は、この実施形態に用いられる半導体ウェーハの斜視図及びこの斜視図のF−F線に沿う部分の断面図、図23は、この実施の形態における半導体製造装置を用いて実施される、粘着性テープの剥離工程から半導体チップをピックアップする工程までを説明する工程断面図である。
まず、保持テーブル73上で吸引装置により直接的に半導体ウェーハを吸着固定しながら、剥離爪71と補助プレート72を用いて半導体ウェーハ表面から粘着性テープ74を剥離する。その際、半導体ウェーハは、2分割以上された多孔質材で2系統以上の真空配管に分かれているテーブルに真空固定し、粘着性テープ74の剥離状態で各多孔質ブロックの配管系統を切り換えて粘着性テープを剥離する(図23(a))。引き続き、半導体ウェーハ及び接着剤層79をチップサイズにレーザやブレードなどの切断手段75を用いて切断する。その際、半導体ウェーハは、2分割以上された多孔質材で2系統以上の真空配管に分かれているテーブルに真空固定し、切断状況に合わせて各多孔質ブロックの配管系統を切り換えながら接着剤層79及び半導体ウェーハを切断する(図23(b))。その後、個片化された各半導体チップ70のウェーハ吸着部からのピックアップを開始する。ピックアップの開始直後は、吸着コレット76を用いてその吸着力のみで各半導体チップ70をピックアップする(図23(c))。ピックアップされた各半導体チップ70は、リードフレームなどにボンディングされる。
以上のように、この実施形態によれば、粘着性テープの半導体ウェーハからの剥離位置や半導体チップの個片化およびピックアップのそれぞれの状態に応じて最適な吸引力で効果的に吸着固定できる。これにより、半導体チップの薄型化によって問題となる粘着性テープの剥離時やピックアップ時における半導体チップのクラックやチッピングを防止できる。また、吸着のみでピックアップを行うので、従来の突き上げピンによるピックアップで問題となっていた突き上げピン接触部での半導体チップへのダメージも防止できる。また、接着剤層が形成されているので半導体チップを積層するスタックMCP製品の作成が容易にできる。
次に、図24及び図25を参照して第7の実施の形態を説明する。
図24は、この実施の形態において用いられる半導体ウェーハの斜視図及びこの斜視図のG−G線に沿う部分の断面図、図25は、この実施形態における半導体製造装置を用いて実施される、粘着性テープの剥離工程から半導体チップをピックアップする工程までを説明する工程断面図である。
図24に示す半導体ウェーハでは、粘着性テープ84が素子形成領域を有する素子形成面の全面に接着シートや接着フィルムなどの接着剤層89を介して形成されている。半導体ウェーハは、既に半導体チップに個片化されている。
まず、保持テーブル83上で吸引装置で直接的に半導体ウェーハを吸着固定しながら、剥離爪81と補助プレート82を用いて半導体ウェーハ表面から粘着性テープ84を剥離する。その際、半導体ウェーハは、2分割以上された多孔質材で2系統以上の真空配管に分かれているテーブルに真空固定し、粘着性テープ84の剥離状態で各多孔質ブロックの配管系統を切り換えて粘着性テープを剥離する(図25(a))。引き続き、接着剤層89をチップサイズにレーザやブレードなどの切断手段85を用いて切断する。その際、2分割以上された多孔質材で2系統以上の真空配管に分かれているテーブルに半導体ウェーハを真空固定し、切断状況に合わせて各多孔質ブロックの配管系統を切り換えながら接着剤層89を切断する(図25(b))。その後、個々の半導体チップ80のウェーハ吸着部からのピックアップを開始する。ピックアップの開始直後は、吸着コレット86を用いてその吸着力のみで各半導体チップ80をピックアップする(図25(c))。ピックアップされた各半導体チップ80は、リードフレーム等にボンディングされる。
以上のように、この実施形態によれば、既に個片化された半導体ウェーハを、粘着性テープの剥離位置や半導体チップのピックアップ状態に応じた最適な吸引力で効果的に吸着固定できる。これにより、半導体チップの薄型化によって問題となる粘着性テープの剥離時やピックアップ時における半導体チップのクラックやチッピングを防止できる。また、吸着のみでピックアップを行うので、従来の突き上げピンによるピックアップで問題となっていた突き上げピン接触部での半導体チップへのダメージも防止できる。また、接着剤層が形成されているので、半導体チップを積層するスタックMCP製品の作成が容易にできる。
以下、図面を参照してウェーハ吸着部の種々の構成例を説明する。
図26乃至図28は、上述した実施形態において適用されるウェーハ吸着部の種々の構成例を示している。図26に示すウェーハ吸着部2は、多孔質材を粘着性テープの剥離方向に対して2つの吸着エリアに分離したものである。図27に示すウェーハ吸着部2は、多孔質材を粘着性テープの剥離方向に対して5つの吸着エリアに分離したものである。図28に示すウェーハ吸着部2は、多孔質材を粘着性テープの剥離方向に対して9つの吸着エリアに分離したものである。
図29乃至図32にそれぞれ示すウェーハ吸着部2は、多孔質材を粘着性テープの剥離方向に対して複数に分割するだけでなく、剥離方向と直交する方向にも2分割することにより、それぞれ吸着エリアを4、10、14、18個設けたものである。また、図33乃至図35にそれぞれ示すウェーハ吸着部2は、多孔質材を粘着性テープの剥離方向に対して複数に分割するだけでなく、剥離方向と直交する方向にも3分割、4分割、5分割することにより、それぞれ吸着エリアを27、32、41個設けたものである。
図36乃至図42に示すウェーハ吸着部2は、多孔質材上に設けられ多数の透孔を有するプレート28をそれぞれ備え、これらのプレート28を介在して、個片化された半導体ウェーハ1を吸着するものである。図36では多孔質材が粘着性テープの剥離方向に対して2つの吸着エリアに分離され、図37では5つのエリアに分離され、図38では7つのエリアに分離されている。また、図39では多孔質材が粘着性テープの剥離方向及びこの方向と直交する方向に対してそれぞれ2分割されて4つの吸着エリアに分離され、図40では10の吸着エリアに分離され、図41では14の吸着エリアに分離され、図42では剥離方向と直交する方向に4分割されて28の吸着エリアに分離されている。
図43乃至48に示すウェーハ吸着部2は、各半導体チップに対応する透孔を有するように多孔質材上に設けられたプレート30を備え、プレート30を介在して個々の半導体チップを吸着するものである。図43では多孔質材が粘着性テープの剥離方向に対して2つの吸着エリアに分離され、図44では5つのエリアに分離され、図45では7つのエリアに分離されている。また、図46では多孔質材が粘着性テープの剥離方向及びこの方向と直交する方向に対してそれぞれ2分割されて4つの吸着エリアに分離され、図47では10の吸着エリアに分離され、図48では14の吸着エリアに分離されている。
このような構成であっても基本的には図2に示したウェーハ吸着部と同様であり、半導体チップ1のサイズや厚さ、粘着性テープ24の粘着力、厚さ、柔軟性等を考慮して最適な構造を選択すれば良い。
次に、本発明に適用可能なウェーハリングについて説明する。
図49は、半導体ウェーハを搭載したウェーハリングの斜視図及び斜視図のJ−J線に沿う部分の断面図である。粘着性テープ24は、ウェーハリング35に貼り付けられており、個片化された半導体ウェーハは、粘着性テープ24に貼り付けられている。ウェーハリング35と粘着性テープ24は、半導体ウェーハ1の裏面研削工程で用いられるものである。ここで粘着性テープ24は、個片化された半導体ウェーハの外周部から突出しウェーハリングの径と同等程度のサイズが好ましい。裏面研削後に半導体チップ1に接着剤層が貼り付けられる。
半導体ウェーハ1から粘着性テープ24を剥離する際には、ウェーハリング35に貼り付けられている粘着性テープ24の外周部に剥離用テープを接着し、この剥離用テープを剥離爪で掴み、半導体チップ1の吸着面と平行な方向に引いて剥離する。もしくは粘着性テープ24の端部を剥離爪21で直接掴み、半導体チップ1の吸着面と平行な方向に引いて剥離する。そして、まずウェーハリング35から粘着性テープ24を剥離し、続いて、半導体ウェーハを剥離する。その後、ピックアップ工程に進む。
これによって、半導体チップ1から粘着性テープ24を剥離するのに必要な力を非常に小さくできるので、半導体チップ1のサイズが小さい場合や、半導体チップ1の素子形成面の表面保護膜と粘着性テープ24との密着性が非常に高い場合及び半導体チップ1の表面に大きな凹凸がある場合等でも、比較的容易に剥離できる。従って、剥離不良となって外周部の半導体チップ1が粘着性テープ24に接着されたまま残存することはない。
次に、図50乃至図54を参照して本発明の第8の実施の形態を説明する。
この実施形態の特徴は、個片化された半導体チップで構成された半導体ウェーハであって、その素子形成面とは逆の面の全面に形成された接着剤層と、その素子形成面上に成膜された低誘電率絶縁膜(通常、low-k膜と呼ばれる)と、を有する半導体ウェーハを取り扱う点にある。
低誘電率絶縁膜の材料として、例えば半導体装置に用いられる場合では、シリコン酸化膜(比誘電率3.9〜4.1)よりも比誘電率が低いフッ素添加シリコン酸化膜(3.4〜3.7)が広く用いられている。
低誘電率絶縁膜は、2種類の材料に分類できる。第1の種類は、シリコン酸化膜(比誘電率3.9〜4.1)の密度を下げていくことにより比誘電率を下げた材料であり、MSQ(Methyl Silsesquioxane:CH−SiO1.5(比誘電率2.7〜3.0))、H(Hydrogen Silsesquioxane:H−SiO1.5(比誘電率3.5〜3.8)、ポーラスHSQ(H−SiO(比誘電率2.2))、ポーラスMSQ(CH−SiO1.5(比誘電率2.0〜2.5)などがあり、いずれも塗布法による。プラズマCVD法によるものとして有機シリカ(CH−SiO1.5(比誘電率2.5〜3.0)などがある。この実施形態において、low-k膜といわれる低誘電率絶縁膜は、その比誘電率が3.9未満のものをいう。第2の種類として有機膜中で低い分極率を有する材料である。例えばPTFE(Polytetrafluoroethylene(比誘電率2.1))、PAE(Polyarylether:比誘電率2.7〜2.9)、ポーラスPAE(比誘電率2.0〜2.2)、BCB(Benzocyclobutene:比誘電率2.6〜3.3)などがある。これらはいずれも回転塗布などの塗布法により成膜可能である。
図50(a)は、この実施形態に用いられる半導体ウェーハの斜視図であり、図50(b)は(a)の斜視図のK−K線に沿う部分の断面図、図51は、この実施の形態における半導体製造装置を用いて実施される、粘着性テープの剥離工程、接着剤層および低誘電率絶縁膜の切断および溶融工程並びに半導体チップのピックアップ工程を説明する工程断面図である。
図50に示す半導体ウェーハは予め半導体チップ38に個片化されており、素子形成領域とは逆の面に接着剤層39が形成されている。素子は樹脂により封止されており、この封止樹脂に接して低誘電率絶縁膜210が成膜されており、低誘電率絶縁膜210に接するように粘着性テープ34が半導体ウェーハの素子形成面の全面に被覆されている。
図51に示すように、まず、保持テーブル33上で吸引装置により直接的に半導体ウェーハを吸着固定しながら、剥離爪31と補助プレート32を用いて半導体ウェーハ表面から粘着性テープ34を剥離する。その際、半導体ウェーハは、2分割以上された多孔質材で2系統以上の真空配管に分かれているテーブルに真空固定し、粘着性テープ34の剥離状態で各多孔質ブロックの配管系統を切り換えて粘着性テープを剥離する(図51(a))。引き続き、レーザやブレードなどの切断手段75を用いて接着剤層39をチップサイズに切断する。その際、半導体ウェーハは、2分割以上された多孔質材で2系統以上の真空配管に分かれているテーブルに真空固定し、切断状況に合わせて各多孔質ブロックの配管系統を切り換えながら接着剤層39を切断する(図51(b))。接着剤層39の各切断に並行して、または接着剤層39の切断後に、低誘電率絶縁膜210の周縁部を溶融する。この実施形態では、20°〜40°の入射角θをもってレーザを低誘電率絶縁膜210の周縁部に照射する(図51(c))。これにより一端溶融した低誘電率絶縁膜210は元の温度に至るときに高い密着性で封止樹脂と固着する。この結果膜剥がれが生じにくい半導体チップが得られる。切断手段35としてレーザを用いる場合は、この切断手段35をそのまま使用すれば良い。
その後、個片化された各半導体チップ38をウェーハ吸着部からピックアップする。ピックアップの開始直後は、吸着コレット36を用いてその吸着力のみで各半導体チップ38をピックアップする(図51(d))。ピックアップされた各半導体チップ38は、リードフレームなどにボンディングされる。
以上のように、この実施形態によれば、上述したクラック・チッピングの防止に加え、各半導体チップの素子形成領域における封止樹脂と高い密着性をもって溶着した低誘電率絶縁膜を有する半導体装置を得ることができる。この実施形態の効果を図52および図53を参照して説明する。図52(a)〜図52(d)、図53は比較例の模式図であり、図54は本実施形態の効果を示す模式図である。図52(a)は、ブレードを用いて半導体ウェーハから個片化された従来の半導体チップの端部拡大図であり、図52(b)は図52(a)のチップにサーマルサイクルテスト(Thermal Cycle Test:以下、単にTCTという)を500回行なった後の端部拡大図である。また、図52(c)は、レーザを用いて半導体ウェーハから個片化された従来の半導体チップの端部拡大図であり、図52(d)は図52(c)のチップにTCTを同様の500回行なった後の端部拡大図である。ブレードを用いた場合は、図52(a)に示すように切断直後は良好な状態であっても、図52(b)に示すようにTCTの後では多数の水泡が発生しており、微小なクラックが多数存在することが判明した。レーザを用いた場合では、TCT後の異常は見られないが、図52(d)および図53の平面図に示すように、低誘電率絶縁膜の破壊が確認された。本実施形態の溶融工程を経た場合は、図54の平面図に示すように、剥離が無い良好な低誘電率絶縁膜が確認された。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではなく、その技術的範囲内で種々に変形することが可能である。また、これら実施の形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件の適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、第8の実施の形態では、半導体ウェーハが半導体チップに予め個片化されており、素子形成面の全面を粘着性テープ34が被覆しており、かつ、裏面の全面に接着剤層39が形成されている場合について説明したが、低誘電率絶縁膜の溶融工程は、この形態に限ることなく、個々の半導体チップの裏面にそれぞれ接着剤層が形成されていて接着剤層を切断する必要が無い場合にも勿論適用可能である。また、半導体ウェーハが未だ半導体チップに個片化されていない場合であっても、上述した低誘電率絶縁膜の溶融工程は、半導体ウェーハの個片化工程の後に、または個片化工程に並行して適用することができる。
(a)は本発明の第1の実施の形態で用いられる半導体ウェーハの斜視図であり、(b)は(a)の斜視図のA−A線に沿う部分の断面図である。 本発明の第1の実施の形態にかかる半導体製造装置の概略構成を示す斜視図である。 (a)は図2に示す半導体製造装置の剥離機構及びピックアップ機構で用いられるウェーハ吸着部の平面図であり、(b)は(a)の3H−3H線に沿う部分の断面図である。 図2に示す半導体製造装置のウェーハ吸着部と個片化された半導体ウェーハとの位置関係を説明する平面図である。 図2に示す半導体製造装置が備える、粘着性テープの剥離機構を説明する断面図である。 図2に示す半導体製造装置が備える補助プレートの構成例を説明する断面図及び他の構成例を示す断面図である。 図2に示す半導体製造装置が備える、半導体チップのピックアップ機構を説明する断面図である。 図2に示す半導体製造装置が備える、半導体チップのピックアップ機構の他の構成例を説明する断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係るピックアップした半導体チップの実装工程を説明する概略斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係るピッカーを説明する斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係るフリップチップボンダを説明する斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係るフィルム接着ボンダを説明する斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係るインナーリードボンダーを説明する斜視図及び断面図である。 (a)は本発明の第2の実施の形態に用いられる半導体ウェーハの斜視図であり、(b)は(a)の斜視図のB−B線に沿う部分の断面図である。 本発明の第2の実施の形態における剥離工程からピックアップ工程までを説明する工程断面図である。 (a)は本発明の第3の実施の形態に用いられる半導体ウェーハの斜視図であり、(b)は(a)の斜視図のC−C線に沿う部分の断面図である。 本発明の第3の実施の形態による剥離工程及びピックアップ工程を説明する工程断面図である。 (a)は本発明の第4の実施の形態に用いられる半導体ウェーハの斜視図であり、(b)は(a)の斜視図のD−D線に沿う部分の断面図である。 本発明の第4の実施の形態による剥離工程からピックアップ工程までを説明する工程断面図である。 (a)は本発明の第5の実施の形態に用いられる半導体ウェーハの斜視図であり、(b)は(a)の斜視図のE−E線に沿う部分の断面図である。 本発明の第5の実施の形態による剥離工程からピックアップ工程までを説明する工程断面図である。 (a)は本発明の第6の実施の形態に用いられる半導体ウェーハの斜視図であり、(b)は(a)の斜視図のF−F線に沿う部分の断面図である。 本発明の第6の実施の形態による剥離工程からピックアップ工程までを説明する工程断面図である。 (a)は本発明の第7の実施の形態に用いられる半導体ウェーハの斜視図であり、(b)は(a)の斜視図のG−G線に沿う部分の断面図である。 本発明の第7の実施の形態による剥離工程からピックアップ工程までを説明する工程断面図である。 (a)は図3に示すウェーハ吸着部の構成例とは異なる別の構成例を示す平面図であり、(b)は(a)の26H−26H線に沿う部分の断面図である。 (a)は図3に示すウェーハ吸着部の構成例とは異なる別の構成例を示す平面図であり、(b)は(a)の27H−27H線に沿う部分の断面図である。 (a)は図3に示すウェーハ吸着部の構成例とは異なる別の構成例を示す平面図であり、(b)は(a)の28H−28H線に沿う部分の断面図である。 (a)は図3に示すウェーハ吸着部の構成例とは異なる別の構成例を示す平面図であり、(b)は(a)の29H−29H線に沿う部分の断面図である。 (a)は図3に示すウェーハ吸着部の構成例とは異なる別の構成例を示す平面図であり、(b)は(a)の30H−30H線に沿う部分の断面図である。 (a)は図3に示すウェーハ吸着部の構成例とは異なる別の構成例を示す平面図であり、(b)は(a)の31H−31H線に沿う部分の断面図である。 (a)は図3に示すウェーハ吸着部の構成例とは異なる別の構成例を示す平面図であり、(b)は(a)の32H−32H線に沿う部分の断面図である。 (a)は図3に示すウェーハ吸着部の構成例とは異なる別の構成例を示す平面図であり、(b)は(a)の33H−33H線に沿う部分の断面図である。 (a)は図3に示すウェーハ吸着部の構成例とは異なる別の構成例を示す平面図であり、(b)は(a)の34H−34H線に沿う部分の断面図である。 (a)は図3に示すウェーハ吸着部の構成例とは異なる別の構成例を示す平面図であり、(b)は(a)の35H−35H線に沿う部分の断面図である。 (a)は図3に示すウェーハ吸着部の構成例とは異なる別の構成例を示す平面図であり、(b)は(a)の36H−36H線に沿う部分の断面図である。 (a)は図3に示すウェーハ吸着部の構成例とは異なる別の構成例を示す平面図であり、(b)は(a)の37H−37H線に沿う部分の断面図である。 (a)は図3に示すウェーハ吸着部の構成例とは異なる別の構成例を示す平面図であり、(b)は(a)の38H−38H線に沿う部分の断面図である。 (a)は図3に示すウェーハ吸着部の構成例とは異なる別の構成例を示す平面図であり、(b)は(a)の39H−39H線に沿う部分の断面図である。 (a)は図3に示すウェーハ吸着部の構成例とは異なる別の構成例を示す平面図であり、(b)は(a)の40H−40H線に沿う部分の断面図である。 (a)は図3に示すウェーハ吸着部の構成例とは異なる別の構成例を示す平面図であり、(b)は(a)の41H−41H線に沿う部分の断面図である。 (a)は図3に示すウェーハ吸着部の構成例とは異なる別の構成例を示す平面図であり、(b)は(a)の42H−42H線に沿う部分の断面図である。 (a)は図3に示すウェーハ吸着部の構成例とは異なる別の構成例を示す平面図であり、(b)は(a)の43H−43H線に沿う部分の断面図である。 (a)は図3に示すウェーハ吸着部の構成例とは異なる別の構成例を示す平面図であり、(b)は(a)の44H−44H線に沿う部分の断面図である。 (a)は図3に示すウェーハ吸着部の構成例とは異なる別の構成例を示す平面図であり、(b)は(a)の45H−45H線に沿う部分の断面図である。 (a)は図3に示すウェーハ吸着部の構成例とは異なる別の構成例を示す平面図であり、(b)は(a)の46H−46H線に沿う部分の断面図である。 (a)は図3に示すウェーハ吸着部の構成例とは異なる別の構成例を示す平面図であり、(b)は(a)の47H−47H線に沿う部分の断面図である。 (a)は図3に示すウェーハ吸着部の構成例とは異なる別の構成例を示す平面図であり、(b)は(a)の48H−48H線に沿う部分の断面図である。 (a)は本発明において用いられる半導体ウェーハを搭載したウェーハリングの一例の斜視図であり、(b)は(a)の斜視図のJ−J線に沿う部分の断面図である。 本発明の第8の実施の形態に用いられる半導体ウェーハの斜視図であり、(b)は(a)の斜視図のK−K線に沿う部分の断面図である。 本発明の第8の実施の形態による粘着性テープの剥離工程、接着剤層および低誘電率絶縁膜の切断および溶融工程並びに半導体チップのピックアップ工程を説明する工程断面図である。 本発明の第8の実施の形態の比較例を示す模式図である。 本発明の第8の実施の形態の比較例を示す平面図である。 本発明の第8の実施の形態の効果を示す平面図である。 半導体チップを粘着性テープからピックアップする際の従来のピックアップ装置の主要構成部の拡大断面図である。 半導体チップの厚さが100μm以下の場合のクラックについて説明する半導体チップの断面図及び平面図である。 半導体チップの厚さが100μm以上の場合のクラックについて説明する半導体チップの断面図及び平面図である。
符号の説明
1、30、40、50、60、70、80:半導体チップ
2:ウェーハ吸着部
2−1〜2−7:吸着エリア
3、33、43、53、63、73、83:保持テーブル
4:TVカメラ
5:リードフレーム供給部
6:リードフレーム搬送装置
7:ペースト供給装置
8:ボンディングツール
9:リードフレーム収納部
10、36、56、66、76、86:吸着コレット
11:位置修正ステージ
12:ボンディングヘッド
13:リードフレーム
14:導電性ペースト
15:トレイ
16:実装基板
17:フィルム基板
18:TABテープ
19a、19b:加熱ツール
20:吸引装置
21、31、41、51、61、71、81:剥離爪
22、32、42、52、62、72、82:補助プレート
23−1〜23−7:接続孔
24、34、44、54、64、74、84:粘着性テープ
25A、25B:真空配管
26−A〜26−G:切換弁
27A、27B:バキュームポンプ
28、30:プレート
29、39、49、59、69、79、89:接着剤層
35:ウェーハリング
210:低誘電率絶縁膜(low-k膜)

Claims (24)

  1. 裏面に接着剤層が貼り付けられた複数の半導体チップで構成され個片化された半導体ウェーハの素子形成面の上に接着された粘着性テープを剥離する剥離機構を具備し、
    前記剥離機構は、粘着性テープの剥離方向に対して、少なくとも2つの吸着エリアに分離された多孔質材で前記半導体ウェーハを吸着固定する吸着部を有
    前記吸着エリアの各々に対応して設けられ、前記半導体ウェーハを吸着する第1系統及び第2系統の真空配管をさらに有し、前記粘着性テープの剥離位置にしたがって前記第1系統の真空配管と前記第2系統の真空配管とを吸引エリア毎に切り換えて前記半導体ウェーハを吸着する、
    半導体製造装置。
  2. 裏面全面に接着剤層が貼り付けられて個片化された半導体ウェーハの素子形成面の上に接着された粘着性テープを剥離する剥離機構を具備し、
    前記剥離機構は、粘着性テープの剥離方向に対して、少なくとも2つの吸着エリアに分離された多孔質材で前記半導体ウェーハを吸着固定する吸着部を有し、且つ前記接着剤層を切断する切断手段を有
    前記吸着エリアの各々に対応して設けられ、前記半導体ウェーハを吸着する第1系統及び第2系統の真空配管をさらに有し、前記粘着性テープの剥離位置にしたがって前記第1系統の真空配管と前記第2系統の真空配管とを吸引エリア毎に切り換えて前記半導体ウェーハを吸着する、
    半導体製造装置。
  3. 裏面全面に接着剤層が貼り付けられた半導体ウェーハの素子形成面の上に接着された粘着性テープを剥離する剥離機構を具備し、
    前記剥離機構は、粘着性テープの剥離方向に対して、少なくとも2つの吸着エリアに分離された多孔質材で前記半導体ウェーハを吸着固定する吸着部を有し、且つ前記半導体ウェーハを切断して個片化するとともに前記接着剤層を切断する切断手段を有
    前記吸着エリアの各々に対応して設けられ、前記半導体ウェーハを吸着する第1系統及び第2系統の真空配管をさらに有し、前記粘着性テープの剥離位置にしたがって前記第1系統の真空配管と前記第2系統の真空配管とを吸引エリア毎に切り換えて前記半導体ウェーハを吸着する、
    半導体製造装置。
  4. 前記半導体ウェーハは、前記素子形成面に形成された封止樹脂と、この封止樹脂に接して成膜された低誘電率絶縁膜とを有し、
    前記粘着性テープは、前記封止樹脂及び前記低誘電率絶縁膜を介して前記半導体ウェーハの前記素子形成面上に接着され、
    前記低誘電率絶縁膜及び前記封止樹脂の一部を溶融固着させる加熱手段をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の半導体製造装置。
  5. 前記低誘電率絶縁膜は、20度から40度の入射角で前記半導体チップの周縁部に入射するレーザにより溶融されることを特徴とする請求項4に記載の半導体製造装置。
  6. 素子形成面に接着剤層が貼り付けられた複数の半導体チップから構成されて個片化された半導体ウェーハの素子形成面に接着された粘着性テープを剥離する剥離機構を具備し、
    前記剥離機構は、粘着性テープの剥離方向に対して、少なくとも2つの吸着エリアに分離された多孔質材で前記半導体ウェーハを吸着固定する吸着部を有
    前記吸着エリアの各々に対応して設けられ、前記半導体ウェーハを吸着する第1系統及び第2系統の真空配管をさらに有し、前記粘着性テープの剥離位置にしたがって前記第1系統の真空配管と前記第2系統の真空配管とを吸引エリア毎に切り換えて前記半導体ウェーハを吸着する、
    半導体製造装置。
  7. 半導体ウェーハの素子形成面に接着剤層を介して接着された粘着性テープを剥離する剥離機構を具備し、
    前記剥離機構は、粘着性テープの剥離方向に対して、少なくとも2つの吸着エリアに分離された多孔質材で前記半導体ウェーハを吸着固定する吸着部を有し、且つ前記接着剤層及び前記半導体ウェーハを半導体チップ形状に切断する切断手段を有
    前記吸着エリアの各々に対応して設けられ、前記半導体ウェーハを吸着する第1系統及び第2系統の真空配管をさらに有し、前記粘着性テープの剥離位置にしたがって前記第1系統の真空配管と前記第2系統の真空配管とを吸引エリア毎に切り換えて前記半導体ウェーハを吸着する、
    半導体製造装置。
  8. 個片化された半導体ウェーハの素子形成面に接着剤層を介して形成された粘着性テープを剥離する剥離機構を具備し、
    前記剥離機構は、粘着性テープの剥離方向に対して、少なくとも2つの吸着エリアに分離された多孔質材で前記半導体ウェーハを吸着固定する吸着部を有し、且つ前記接着剤層を切断する切断手段を有
    前記吸着エリアの各々に対応して設けられ、前記半導体ウェーハを吸着する第1系統及び第2系統の真空配管をさらに有し、前記粘着性テープの剥離位置にしたがって前記第1系統の真空配管と前記第2系統の真空配管とを吸引エリア毎に切り換えて前記半導体ウェーハを吸着し、
    前記接着剤層の切断状況に合わせて前記第1系統の真空配管と前記第2系統の真空配管とを吸引エリア毎に切り換えて前記半導体ウェーハを吸着する、
    半導体製造装置。
  9. 半導体ウェーハの素子形成面に接着された粘着性テープを剥離する剥離機構を具備し、
    前記剥離機構は、粘着性テープの剥離方向に対して、少なくとも2つの吸着エリアに分離された多孔質材で前記半導体ウェーハを吸着固定する吸着部を有し、且つ前記半導体ウェーハを切断して個片化する切断手段を有
    前記吸着エリアの各々に対応して設けられ、前記半導体ウェーハを吸着する第1系統及び第2系統の真空配管をさらに有し、前記粘着性テープの剥離位置にしたがって前記第1系統の真空配管と前記第2系統の真空配管とを吸引エリア毎に切り換えて前記半導体ウェーハを吸着する、
    半導体製造装置。
  10. 前記真空配管の切り換えは、前記粘着性テープの剥離が隣接する前記吸着エリアに達する付近で行われることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれかに記載の半導体製造装置。
  11. 前記粘着性テープは、ウェーハリングに貼り付けられることを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれかに記載の半導体製造装置。
  12. 前記粘着性テープは、前記個片化された半導体ウェーハの外周部と等しいかそれよりも大きいことを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれかに記載の半導体製造装置。
  13. 前記粘着性テープの剥離終了後に、前記吸着コレットで個々の半導体チップを吸着してピックアップする吸着コレットをさらに有することを特徴とする請求項1乃至請求項12のいずれかに記載の半導体製造装置。
  14. 裏面に接着剤層が貼り付けられた複数の半導体チップから構成され個片化された半導体ウェーハの上に接着された粘着性テープを剥離する工程を具備し、
    前記粘着性テープを剥離する工程は、
    前記粘着性テープの剥離方向に対して、少なくとも2つの吸着エリアに分離された多孔質材を介して、前記吸着エリアの各々に対応して設けられた第1系統の吸引経路で前記半導体ウェーハを吸着固定する工程と、
    前記粘着性テープの剥離方向に沿った剥離順序が前である隣接する吸着エリアの粘着テープが剥離されたときに、前記第1系統の吸引経路から、前記吸着エリアの各々に対応して設けられた第2系統の吸引経路に切り換えて前記半導体ウェーハを吸着固定する工程とを含む、
    半導体装置の製造方法。
  15. 個片化され、裏面全面に接着剤層が貼り付けられた半導体ウェーハの上に接着された粘着性テープを剥離する工程と、
    前記粘着性テープを剥離してから前記接着剤層を半導体チップ毎に分離するように切断する工程とを具備し、
    前記粘着性テープを剥離する工程は、
    前記粘着性テープの剥離方向に対して少なくとも2つの吸着エリアに分離された多孔質材を介して、前記吸着エリアの各々に対応して設けられた第1系統の吸引経路で前記半導体ウェーハを吸着固定する工程と、
    前記粘着性テープを剥離方向に沿って剥離し、前記粘着性テープの剥離順序が前である隣接する吸着エリアの粘着テープが剥離されたときに、前記第1系統の吸引経路から、前記吸着エリアの各々に対応して設けられた第2系統の吸引経路に切り換えて前記半導体ウェーハを吸着固定する工程とを含み、
    前記接着剤層の切断は、その切断状況に合わせて前記第1系統の吸引経路から前記第2系統の吸引経路へ切り換える制御と並行に行われる、
    半導体装置の製造方法。
  16. 裏面全面に接着剤層が貼り付けられた半導体ウェーハの上に接着された粘着性テープを剥離する工程と、
    前記粘着性テープを剥離してから前記半導体ウェーハ及び前記接着剤層を半導体チップ毎に分離するように切断する工程とを具備し、
    前記粘着性テープを剥離する工程は、
    前記粘着性テープの剥離方向に対して、少なくとも2つの吸着エリアに分離された多孔質材を介して、前記吸着エリアの各々に対応して設けられた第1系統及び第2系統の吸引経路で前記半導体ウェーハを吸着固定する工程と、
    前記粘着性テープの剥離順序が前である隣接する吸着エリアの粘着テープが剥離されたときに、前記第1系統の吸引経路から、前記吸着エリアの各々に対応して設けられた第2系統の吸引経路に切り換えて前記半導体ウェーハを吸着固定する工程と、を含み、
    前記半導体ウェーハ及び前記接着剤層の切断は、その切断状況に合わせて前記第1系統の吸引経路から前記第2系統の吸引経路へ切り換える制御と並行に行われる、半導体装置の製造方法。
  17. 前記半導体ウェーハは、前記素子形成面に形成された封止樹脂と、この封止樹脂に接して成膜された低誘電率絶縁膜とを有し、
    前記粘着性テープは、前記封止樹脂及び前記低誘電率絶縁膜を介して前記半導体ウェーハの前記素子形成面の上に接着され、
    前記低誘電率絶縁膜及び前記封止樹脂の一部を溶融固着させる加熱工程をさらに備えることを特徴とする請求項14乃至16のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
  18. 個片化された半導体ウェーハの素子形成面に接着剤層を介して接着された粘着性テープを剥離する工程と、
    前記粘着性テープを剥離してから前記接着剤層を半導体チップ毎に分離するように切断する工程とを具備し、
    前記粘着性テープを剥離する工程は、
    前記粘着性テープの剥離方向に対して、少なくとも2つの吸着エリアに分離された多孔質材を介して、前記吸着エリアの各々に対応して設けられた第1系統及び第2系統の吸引経路で前記半導体ウェーハを吸着固定する工程と、
    前記粘着性テープの剥離順序が前である隣接する吸着エリアの粘着テープが剥離されたときに、前記第1系統の吸引経路から、前記吸着エリアの各々に対応して設けられた第2系統の吸引経路に切り換えて前記半導体ウェーハを吸着固定する工程と、を含み、
    前記接着剤層の切断は、その切断状況に合わせて前記第1系統の吸引経路から前記第2系統の吸引経路へ切り換える制御と並行に行われる、半導体装置の製造方法。
  19. 素子形成面に接着剤層がそれぞれ貼り付けられた複数の半導体チップで構成され個片化された半導体ウェーハに接着された粘着性テープを剥離する工程を具備し、
    前記粘着性テープの剥離方向に対して、少なくとも2つの吸着エリアに分離された多孔質材を介して、前記吸着エリアの各々に対応して設けられた第1系統及び第2系統の吸引経路で前記半導体ウェーハを吸着固定する工程と、
    前記粘着性テープの剥離順序が前である隣接する吸着エリアの粘着テープが剥離されたときに、前記第1系統の吸引経路から前記第2系統の吸引経路に切り換えて前記半導体ウェーハを吸着固定する工程と、
    を含む、半導体装置の製造方法。
  20. 素子形成面に接着剤層が貼り付けられた半導体ウェーハに接着された粘着性テープを剥離する工程と、
    前記粘着性テープを剥離してから前記半導体ウェーハ及び前記接着剤層を半導体チップ毎に分離するように切断する工程とを具備し、
    前記粘着性テープを剥離する工程は、
    前記粘着性テープの剥離方向に対して、少なくとも2つの吸着エリアに分離された多孔質材を介して、前記吸着エリアの各々に対応して設けられた第1系統及び第2系統の吸引経路で前記半導体ウェーハを吸着固定する工程と、
    前記粘着性テープの剥離順序が前である隣接する吸着エリアの粘着テープが剥離されたときに、前記第1系統の吸引経路から、前記吸着エリアの各々に対応して設けられた第2系統の吸引経路に切り換えて前記半導体ウェーハを吸着固定する工程と、を含み、
    前記半導体ウェーハ及び前記接着剤層の切断は、その切断状況に合わせて前記第1系統の吸引経路から前記第2系統の吸引経路へ切り換える制御と並行に行われる、
    半導体装置の製造方法。
  21. 半導体ウェーハに接着された粘着性テープを剥離する工程と、
    前記粘着性テープを剥離してから前記半導体ウェーハを半導体チップ毎に分離するように切断する工程とを具備し、
    前記粘着性テープを剥離する工程は、
    前記粘着性テープの剥離方向に対して、少なくとも2つの吸着エリアに分離された多孔質材を介して、前記吸着エリアの各々に対応して設けられた第1系統及び第2系統の吸引経路で前記半導体ウェーハを吸着固定する工程と、
    前記粘着性テープの剥離順序が前である隣接する吸着エリアの粘着テープが剥離されたときに、前記第1系統の吸引経路から、前記吸着エリアの各々に対応して設けられた第2系統の吸引経路に切り換えて前記半導体ウェーハを吸着固定する工程と、を含み、
    前記半導体ウェーハの切断は、その切断状況に合わせて前記第1系統の吸引経路から前記第2系統の吸引経路へ切り換える制御と並行に行われる、半導体装置の製造方法。
  22. 前記ウェーハ吸着部における前記個片化された半導体ウェーハの吸着面は、多数の透孔を有することを特徴とする請求項14、15、17乃至19のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
  23. 前記個片化された半導体ウェーハにそれぞれ対応する吸着穴を有するプレートを前記ウェーハ吸着部の吸着面と前記個片化された半導体ウェーハとの間に介在させる工程をさらに具備することを特徴とする請求項14、15、17乃至19のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
  24. 前記粘着性テープの剥離終了後に、吸着コレットで個々の半導体チップを吸着してピックアップする工程をさらに具備することを特徴とする請求項14乃至23のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
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