JP4598079B2 - 受信装置 - Google Patents
受信装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4598079B2 JP4598079B2 JP2007538675A JP2007538675A JP4598079B2 JP 4598079 B2 JP4598079 B2 JP 4598079B2 JP 2007538675 A JP2007538675 A JP 2007538675A JP 2007538675 A JP2007538675 A JP 2007538675A JP 4598079 B2 JP4598079 B2 JP 4598079B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- soft decision
- signal
- decision value
- likelihood
- vector
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
- H04B—TRANSMISSION
- H04B7/00—Radio transmission systems, i.e. using radiation field
- H04B7/02—Diversity systems; Multi-antenna system, i.e. transmission or reception using multiple antennas
- H04B7/04—Diversity systems; Multi-antenna system, i.e. transmission or reception using multiple antennas using two or more spaced independent antennas
- H04B7/08—Diversity systems; Multi-antenna system, i.e. transmission or reception using multiple antennas using two or more spaced independent antennas at the receiving station
-
- H—ELECTRICITY
- H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
- H04B—TRANSMISSION
- H04B1/00—Details of transmission systems, not covered by a single one of groups H04B3/00 - H04B13/00; Details of transmission systems not characterised by the medium used for transmission
- H04B1/69—Spread spectrum techniques
- H04B1/707—Spread spectrum techniques using direct sequence modulation
- H04B1/7097—Interference-related aspects
- H04B1/7103—Interference-related aspects the interference being multiple access interference
- H04B1/7105—Joint detection techniques, e.g. linear detectors
- H04B1/71057—Joint detection techniques, e.g. linear detectors using maximum-likelihood sequence estimation [MLSE]
-
- H—ELECTRICITY
- H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
- H04L—TRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
- H04L1/00—Arrangements for detecting or preventing errors in the information received
- H04L1/004—Arrangements for detecting or preventing errors in the information received by using forward error control
- H04L1/0045—Arrangements at the receiver end
- H04L1/0047—Decoding adapted to other signal detection operation
-
- H—ELECTRICITY
- H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
- H04L—TRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
- H04L25/00—Baseband systems
- H04L25/02—Details ; arrangements for supplying electrical power along data transmission lines
- H04L25/0202—Channel estimation
- H04L25/0204—Channel estimation of multiple channels
-
- H—ELECTRICITY
- H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
- H04L—TRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
- H04L25/00—Baseband systems
- H04L25/02—Details ; arrangements for supplying electrical power along data transmission lines
- H04L25/06—Dc level restoring means; Bias distortion correction ; Decision circuits providing symbol by symbol detection
- H04L25/067—Dc level restoring means; Bias distortion correction ; Decision circuits providing symbol by symbol detection providing soft decisions, i.e. decisions together with an estimate of reliability
-
- H—ELECTRICITY
- H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
- H04L—TRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
- H04L5/00—Arrangements affording multiple use of the transmission path
- H04L5/0001—Arrangements for dividing the transmission path
- H04L5/0003—Two-dimensional division
- H04L5/0005—Time-frequency
- H04L5/0007—Time-frequency the frequencies being orthogonal, e.g. OFDM(A), DMT
-
- H—ELECTRICITY
- H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
- H04L—TRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
- H04L5/00—Arrangements affording multiple use of the transmission path
- H04L5/0001—Arrangements for dividing the transmission path
- H04L5/0014—Three-dimensional division
- H04L5/0016—Time-frequency-code
- H04L5/0021—Time-frequency-code in which codes are applied as a frequency-domain sequences, e.g. MC-CDMA
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
- Signal Processing (AREA)
- Power Engineering (AREA)
- Error Detection And Correction (AREA)
- Radio Transmission System (AREA)
Description
本発明は、受信信号を復調する受信装置に関するものであり、特に、複数のアンテナを介して受信した変調信号を復調する受信装置に関するものである。
ディジタル通信におけるデータ判定法の一つとして最尤判定法がある。最尤判定法とは、受信装置(以下、受信機と呼ぶ)側において、伝送路応答および送信シンボル候補に基づいて作成されたレプリカと受信信号とのメトリックを計算し、メトリックが最小となるレプリカを全ての組み合わせの中から探し出し、メトリックが最小となったレプリカに対応する送信シンボル候補を判定結果として出力するものである。この最尤判定法は、優れた受信性能を有するが、メトリックを考えられる全ての組み合わせについて計算するため、一般に膨大な演算量を必要とする。また、この演算量を削減するための技術として、たとえば、演算量削減型の最尤判定法が下記非特許文献1に記載されている。下記非特許文献1によれば、何らかの手段によってメトリックを計算する組み合わせを制限することにより、最尤判定に要する演算量を削減している。
一方、上記演算量削減型の最尤判定法は、誤り訂正復号に用いる軟判定値の計算が困難であるという問題点を有する。一般に、ビット単位の軟判定値は、当該ビットが「−1」である場合の尤度と「+1」である場合の尤度の対数尤度比によって求められる。しかしながら、上記演算量削減型の最尤判定法は、全てのレプリカについてメトリックを計算するわけではない。そのため、メトリックを計算した送信シンボル候補中に「−1」または「+1」を含むシンボルが全く存在しない可能性があり、そのような場合には軟判定値を計算できない。そのため、上記演算量削減型の最尤判定法の課題を解決する手法として、下記特許文献1に記載の技術がある。下記特許文献1に記載の技術では、まず、演算量削減型の最尤判定法を用いて硬判定系列を推定する。つぎに、推定した硬判定系列についてビット単位の軟判定値を計算する際に、計算の対象であるビットの硬判定値を参照し、その反転ビットを有する系列を演算量削減型の最尤判定法を用いて推定する。この操作を、一度の送信で伝送されるビット数と同一の回数分だけ繰り返すことにより、全伝送ビットに対する「−1」および「+1」の尤度情報を取得する。これにより、演算量削減型の最尤判定法において軟判定値の計算が可能となる。
Emanuele Viterbo, Joseph Boutros, "A Universal Lattice Code Decoder for Fading Channels", IEEE Transactions on Information Theory, Vol.45,No.5,pp.1639-1642, July 1999.
GB2406760A
しかしながら、上記従来の技術によれば、演算量削減型の最尤判定法において軟判定値を計算する際に、初段の硬判定系列推定を行い、さらに軟判定値を計算したいビット数と等しい回数の演算量削減型の最尤判定法を繰り返し行う必要がある。そのため、非常に多くの演算量を必要とする、という問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、演算量削減型の最尤判定法において、より少ない演算量で精度の高い軟判定値を得ることを可能とし、小さな回路規模で良好な通信を提供することが可能な受信装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる受信装置は、複数のアンテナを介して受信した変調信号を復調する受信装置であって、所定の受信処理が行われた後の複数のベースバンドディジタル信号をベクトル表現した受信信号ベクトルに基づいて、アンテナ数およびシンボル数に応じた伝送路応答行列を推定する伝送路推定手段と、前記受信信号ベクトルおよび前記伝送路応答行列に基づいて硬判定系列を推定し、当該推定結果として得られる硬判定系列および当該硬判定系列に対応する第1の尤度情報を出力する硬判定系列推定手段と、前記受信信号ベクトル、前記伝送路応答行列の次元を縮小して再構成した伝送路応答行列、および前記硬判定系列を用いて、前記硬判定系列の特定ビットを反転した系列に対応する第2の尤度情報を生成し、当該第2の尤度情報および前記第1の尤度情報に基づいて前記硬判定系列におけるビット毎の軟判定値を生成する軟判定値生成手段と、を備えることを特徴とする。
この発明によれば、簡易な処理で非常に高精度な軟判定値を生成することができ、小さな回路規模で良好な通信を提供することが可能な受信機を得ることができる、という効果を奏する。
10−1〜N アンテナ
11−1〜N アナログ信号処理部
12−1〜N A/D変換部
13,13d,13e ディジタル信号復調部
14 デインターリーブ部
15,15d 復号部
21,21c,21d 硬判定系列推定部
22 伝送路推定部
23−1〜K,23a−1〜K,23c−1〜K,23d−1〜K 軟判定値生成部
31,31b,31f ベクトル減算部
32,32b ウェイト乗算部
33,33b,33f 信号判定部
34,34b,34c,34d 尤度生成部
35,35b,35c 軟判定値計算部
36,36a,36f ウェイト生成部
42 パラメータ推定部
51 レプリカ生成部
61 メモリ部
64 メモリ参照器
71,72 加算器
81−1〜N FFT部
82 並直列変換部
11−1〜N アナログ信号処理部
12−1〜N A/D変換部
13,13d,13e ディジタル信号復調部
14 デインターリーブ部
15,15d 復号部
21,21c,21d 硬判定系列推定部
22 伝送路推定部
23−1〜K,23a−1〜K,23c−1〜K,23d−1〜K 軟判定値生成部
31,31b,31f ベクトル減算部
32,32b ウェイト乗算部
33,33b,33f 信号判定部
34,34b,34c,34d 尤度生成部
35,35b,35c 軟判定値計算部
36,36a,36f ウェイト生成部
42 パラメータ推定部
51 レプリカ生成部
61 メモリ部
64 メモリ参照器
71,72 加算器
81−1〜N FFT部
82 並直列変換部
以下に、本発明にかかる受信装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明にかかる受信装置(以下、受信機と呼ぶ)の実施の形態1の構成例を示す図である。本実施の形態の受信機は、アンテナ10−1〜Nと、アナログ信号処理部11−1〜Nと、A/D変換部12−1〜Nと、本発明の特徴的な動作を行うディジタル信号復調部13と、デインターリーブ部14と、復号部15と、を備えている。以下に、本発明にかかる受信機の動作を説明する。
図1は、本発明にかかる受信装置(以下、受信機と呼ぶ)の実施の形態1の構成例を示す図である。本実施の形態の受信機は、アンテナ10−1〜Nと、アナログ信号処理部11−1〜Nと、A/D変換部12−1〜Nと、本発明の特徴的な動作を行うディジタル信号復調部13と、デインターリーブ部14と、復号部15と、を備えている。以下に、本発明にかかる受信機の動作を説明する。
アナログ信号処理部11−1〜Nは、アンテナ10−1〜Nを介して受信した高周波アナログ信号に対してダウンコンバート等のアナログ信号処理を行う。つぎに、アナログ信号処理部11−1〜Nから出力された信号は、A/D変換部12−1〜Nにおいてディジタル信号に変換され、ディジタル信号復調部13に対して出力される。ディジタル信号復調部13は、入力信号に対して後述する復調処理を行い、復調データを得る。この復調データは、デインターリーブ部14において、送信信号に対して送信機が行ったインターリーブと逆の処理が行われた後に出力される。そして、復号部15は、デインターリーブ部14からの出力信号に対して軟判定復号である誤り訂正復号処理を行い、その結果を復号ビット系列として出力する。
つづいて、ディジタル信号復調部13が入力信号を復調する動作(復調処理)について説明する。図2は、ディジタル信号復調部13の構成例を示す図である。ディジタル信号復調部13は、硬判定系列推定部21と、伝送路推定部22と、軟判定値生成部23−1〜Kと、を備えている。なお、Kは、1シンボルタイミングに送信されるビット数に等しく、受信信号の変調方式と送信機において複数のアンテナから同時に送信される信号数に依存する。
ディジタル信号復調部13には、A/D変換部12−1〜Nから出力されたN系統のベースバンドディジタル信号が入力される。以下、説明の便宜上、これらの入力信号を、N次元の列ベクトルで表現し、「受信信号ベクトル」と呼ぶことにする。ディジタル信号復調部13は、A/D変換部12−1〜Nから受信信号ベクトルを受け取ると、まず、伝送路推定部22が、受信信号ベクトルに基づいて希望信号の伝送路応答を推定する。この伝送路応答の推定は、たとえば、送信アンテナ間で直交した既知系列を用いた最小2乗法を使用して行う。ここで、送信機において、M(Mは1以上の整数)素子アンテナから同一周波数を用いて複数の異なる信号が同時に送信されているとすると、伝送路応答は、Mと受信機の受信アンテナ数Nとを用いてN行M列の行列で表すことができる。なお、MやNの値によっては伝送路応答が行列ではなく、ベクトルや単にスカラーとなる場合もあるが、以下、本説明においては伝送路応答を「伝送路応答行列」という標記で統一する。なお、伝送路応答行列がベクトルやスカラーとなるような場合においても本発明はそのまま適用可能である。
硬判定系列推定部21は、入力信号である受信信号ベクトルおよび伝送路推定部22から受け取った伝送路応答行列に基づいて、相手送信機の送信信号に相当する硬判定系列を推定する。また、硬判定系列推定部21は、推定した硬判定系列およびその硬判定系列に対応する尤度情報αを軟判定値生成部23−1〜Kに対して出力する。なお、硬判定系列推定部21は、たとえば、「sphere decoding」のような演算量削減型の最尤判定法など、想定する通信システムに適した任意の信号判定技術を使用して推定処理を行う。
軟判定値生成部23−1〜Kは、受信信号ベクトル、伝送路応答行列、硬判定系列および尤度情報αに基づいて、後述する処理を実施して硬判定系列についての軟判定値を生成する。図3は、軟判定値生成部23−1〜Kの構成例を示す図であり、軟判定値生成部23−1〜Kは、ベクトル減算部31と、ウェイト乗算部32と、信号判定部33と、尤度生成部34と、軟判定値計算部35と、ウェイト生成部36と、を備えている。そして、軟判定値生成部23−1〜Kは、Kビットの硬判定系列の各要素(ビット)の軟判定値を生成する。なお、k番目(kは1〜Kの整数)の軟判定値生成部23−kは、硬判定系列の第k番目のビットに対応する軟判定値を生成する。また、以下では、説明の便宜上、軟判定値計算の対象となるビット、すなわち、硬判定系列の第k番目のビットを含むシンボル番号をi(iは1〜Mの整数)で表し、受信アンテナ番号に対応する受信信号ベクトルの要素番号をj(jは1〜Nの整数)で表すこととする。
つづいて、軟判定値生成部23−1〜Kが軟判定値を生成する動作の一例を、図3を用いて詳細に説明する。ここで、上記伝送路推定部22から出力された伝送路応答行列は、ベクトル減算部31、ウェイト生成部36および尤度生成部34へ入力される。また、上記硬判定系列推定部21から出力された硬判定系列は、ベクトル減算部31へ入力され、受信信号ベクトルは、ベクトル減算部31および尤度生成部34へ入力される。
ベクトル減算部31は、伝送路応答行列を構成している列ベクトルのうち第i番目の列ベクトルと、硬判定系列の第k番目のビットと反対のビットを有するシンボルと、を乗算し、この乗算結果として生成されるベクトル(レプリカ)を受信信号ベクトルから減算し、その結果をウェイト乗算部32に対して出力する。上記減算処理を数式で表すと次式(1)となる。
rj'=rj−hijsi' …(1)
ただし、rjは受信信号ベクトルの第j番目の要素を表し、hijは伝送路応答行列のi行j列目の要素を表し、si'は硬判定系列の第k番目のビットと反対のビットを有するシンボルを表す。上式(1)を全てのjについて計算することにより、受信信号ベクトルは、軟判定値計算の対象としているビットを硬判定系列から反転させた場合の影響を考慮した形に変形される。ここで、取り得るsi'の個数は、変調方式に依存しており、「(1シンボル当たりの信号点数)/2個」だけの組み合わせがある。そのため、使用している変調方式に対応する全ての組み合わせ(取り得るsi')に対して同様の処理を行う(詳細については後述する)。たとえば、QPSK変調であれば2通りの組み合わせがあり、16QAM変調であれば8通りの組み合わせがある。
ウェイト生成部36は、入力信号である伝送路応答行列に対して第i番目の列ベクトルを削除し、N行(M−1)列に縮小した行列を再構成する。つぎに、この再構成した行列の逆行列を計算することによりウェイト行列を生成し、それをウェイト乗算部32に対して出力する。ここで、再構成した行列が正方行列ではない場合、すなわち、N=M−1が成り立たない場合は、数学的に広く知られているムーア・ペンローズ(Moore-Penrose)の一般逆行列を計算することでウェイト行列を生成する。なお、上記再構成した行列がN行(M−1)列のサイズであるため、ウェイト行列は(M−1)行N列の行列となる。
ウェイト乗算部32は、ベクトル減算部31から受け取った信号(ベクトル)に対してウェイト生成部36から受け取ったウェイト行列を乗算し、その乗算結果を信号判定部33に対して出力する。ここで、ベクトル減算部31からの出力信号はN次元ベクトルであり、ウェイト行列は(M−1)行N列の行列であるため、ウェイト乗算部32の処理結果は(M−1)次元の列ベクトルとなる。そして、このベクトルの各要素は、送信信号のうち、第i番目のシンボルをsi'と仮定した場合における第i番目以外のシンボルの推定値となる。
信号判定部33は、ウェイト乗算部32の処理結果の(M−1)個の要素それぞれに対して、送信信号のマッピング(信号点配置)に基づいて信号判定を行い、si'および信号判定結果(第i番目以外のシンボルの推定値についての判定結果)の組み合わせを、硬判定系列の第k番目のビットを反転した系列の推定値として尤度生成部34に対して出力する。
尤度生成部34は、信号判定部33から受け取った信号(硬判定系列の第k番目のビットを反転した系列の推定値)に対する尤度情報βを生成し、それを軟判定値計算部35に対して出力する。具体的には、まず、伝送路応答行列と信号判定部33から受け取った信号とを乗算してレプリカを生成する。つぎに、生成したレプリカおよび受信信号ベクトルに基づいて尤度情報βを算出し、その算出結果を軟判定値計算部35に対して出力する。
なお、上記ベクトル減算部31の動作説明において述べたように、si'は複数個存在するため、ベクトル減算部31、ウェイト乗算部32、信号判定部33および尤度生成部34は、全てのsi'に対して上述した処理を行い、尤度生成部34は、それらの結果(尤度情報β)を軟判定値計算部35に対して出力する。
軟判定値計算部35は、硬判定系列推定部21から受け取った尤度情報αおよび尤度生成部34から受け取った尤度情報βに基づいて軟判定値を算出し、得られた軟判定値を復調データとしてデインターリーブ部14に対して出力する。なお、軟判定値計算部35は、取り得るsi'の組み合わせと等しい数の尤度情報βを保持しているが、これら複数の尤度情報βの中から一番尤度が高いものを使用して(選択して)軟判定値を算出する。また、軟判定値は、軟判定値を算出する対象となるビットが「−1」である尤度情報と「+1」である尤度情報との比で表されるが、尤度情報として受信信号ベクトルとレプリカベクトルの2乗誤差によるメトリックを用いた場合、第k番目のビットの軟判定値は、次式(2)に示すように「−1」に対応するメトリックと「+1」に対応するメトリックとの差を計算することにより簡単に算出できる。
(第k番目のビットの軟判定値)
=(「−1」に対応するメトリック)−(「+1」に対応するメトリック) …(2)
=(「−1」に対応するメトリック)−(「+1」に対応するメトリック) …(2)
たとえば、上記硬判定系列の第k番目のビットが「+1」を示す場合、式(2)に従って尤度情報αから尤度情報β(ただし尤度生成部34の出力の中で尤度が最大となるもの、すなわち、受信信号ベクトルとレプリカベクトルの2乗誤差によるメトリックが最小であるもの)を減算した結果が軟判定値となる。
なお、本実施の形態においては、受信機が軟判定値生成部をK個備える構成としたが、これに限らず、たとえば、一つの軟判定値生成部を備え、この軟判定値生成部がすべての受信信号ベクトルに対する軟判定値を算出することとしてもよい。また、尤度生成部34が情報を格納する手段(たとえばメモリ)を備えた構成とし、尤度生成部34は、伝送路応答行列と送信信号候補から生成されるレプリカベクトルを逐一計算するのではなく、レプリカベクトルを予めメモリに格納しておき、信号判定部33から信号を受け取った場合に、格納されているレプリカベクトルを参照して入力信号についての尤度情報(尤度情報β)を算出することとしてもよい。さらに、軟判定値生成部23−1〜Kがそれぞれ備えているウェイト生成部36を、軟判定値生成部23−1〜Kの外部に一つ備えた構成とし、そのウェイト生成部が伝送路推定部22の出力信号の各シンボルに対応するウェイト行列を計算することとしてもよい。
このように、本実施の形態においては、硬判定系列の各要素(ビット)と反対のビットの尤度情報(上記尤度情報βに相当)を、列方向の次元を縮小して再構成した伝送路応答行列の逆行列を用いて推定することとした。さらに、硬判定系列の特定ビット(軟判定値計算の対象としているビット)と反対のビットを有するシンボルを、伝送路応答行列を考慮して判定することとした。これにより、簡易な処理で非常に高精度な軟判定値を生成することができ、小さな回路規模で良好な通信を提供することができる。また、軟判定値の算出に必要な処理量を、想定するシステム構成に基づいて容易に推定できる。
実施の形態2.
つづいて、実施の形態2について説明する。本実施の形態の受信機の構成は、上述した実施の形態1と同様である。図4は、実施の形態2の受信機のディジタル信号復調部の構成例を示す図であり、このディジタル信号復調部は、上述した実施の形態1のディジタル信号復調部が備える伝送路推定部22および軟判定値生成部23−1〜Kに代えて、それぞれパラメータ推定部42および軟判定値生成部23a−1〜Kを備えている。なお、その他の部分については上述した実施の形態1と同様であるため、同一の符号を付してその説明を省略する。
つづいて、実施の形態2について説明する。本実施の形態の受信機の構成は、上述した実施の形態1と同様である。図4は、実施の形態2の受信機のディジタル信号復調部の構成例を示す図であり、このディジタル信号復調部は、上述した実施の形態1のディジタル信号復調部が備える伝送路推定部22および軟判定値生成部23−1〜Kに代えて、それぞれパラメータ推定部42および軟判定値生成部23a−1〜Kを備えている。なお、その他の部分については上述した実施の形態1と同様であるため、同一の符号を付してその説明を省略する。
パラメータ推定部42は、上述した実施の形態1の伝送路推定部22と同様に、受信信号ベクトルに基づいて希望信号の伝送路応答(伝送路応答行列)を推定し、その結果を硬判定系列推定部21および軟判定値生成部23a−1〜Kに対して出力する。さらに、パラメータ推定部42は、受信信号ベクトルに印加されている平均雑音電力または平均信号電力対雑音電力比などの雑音電力に関する情報(以下、雑音電力情報と呼ぶ)を推定し、その結果を軟判定値生成部23a−1〜Kに対して出力する。この雑音電力情報の推定は、たとえば、送受信機間で既知の系列を送信し、受信した既知系列区間にわたって既知系列のレプリカを除去した信号の電力を平均化することで実現する。
軟判定値生成部23a−1〜Kは、受信信号ベクトル、伝送路応答行列、硬判定系列、硬判定系列に対応する尤度情報αおよび雑音電力情報に基づいて、軟判定値を生成する。図5は、実施の形態2の受信機が備えるディジタル信号復調部を構成する軟判定値生成部23a−1〜Kの構成例を示す図であり、軟判定値生成部23a−1〜Kは、上述した実施の形態1の軟判定値生成部23−1〜Kのウェイト生成部36に代えてウェイト生成部36aを備えている。なお、その他の部分については上述した実施の形態1と同様である。以下、ウェイト生成部36aの動作について説明する。
ウェイト生成部36aは、まず、入力信号の一つである伝送路応答行列から第i番目の列ベクトルを削除し、N行(M−1)列に縮小した行列を再構成する。つぎに、この再構成した行列および次式(3)を用いてウェイト行列を生成し、その結果をウェイト乗算部32に対して出力する。
w=[(H'*H'T+Mσ2I)-1H'*]T …(3)
ただし、wはウェイト行列を表し、H'は再構成した伝送路応答行列を表し、Mは送信機において同時に送信された信号数を表し、Iは単位行列を表し、1/σ2は平均信号電力対雑音電力比を表し、記号*は複素共役を表し、Tは行列の転置を表す。
このように、本実施の形態においては、硬判定系列の各要素(ビット)と反対のビットの尤度情報を、平均雑音電力を考慮して生成したウェイト行列を用いて推定することとした。また、ウェイト行列は、列方向の次元を縮小して再構成した伝送路応答行列を使用した行列演算のみで計算することとした。これにより、さらに高精度な軟判定値が計算でき、また、軟判定の計算に必要な処理量を、想定するシステム構成に基づいて容易に推定できる。さらに、非常に小さな回路規模で良好な通信を提供することができる。
実施の形態3.
つづいて、実施の形態3について説明する。本実施の形態の受信機の構成および受信機が備えるディジタル信号復調部の構成は、上述した実施の形態2と同様である。本実施の形態においては、ディジタル信号復調部が備える軟判定値生成部の構成のみが異なる。以下、軟判定値生成部の動作について説明する。
つづいて、実施の形態3について説明する。本実施の形態の受信機の構成および受信機が備えるディジタル信号復調部の構成は、上述した実施の形態2と同様である。本実施の形態においては、ディジタル信号復調部が備える軟判定値生成部の構成のみが異なる。以下、軟判定値生成部の動作について説明する。
図6は、実施の形態3の受信機が備えるディジタル信号復調部を構成する軟判定値生成部の構成例を示す図であり、この軟判定値生成部は、上述した実施の形態2の軟判定値生成部が備えるベクトル演算部31,ウェイト乗算部32,信号判定部33,尤度生成部34,軟判定値計算部35に代えて、それぞれ、ベクトル演算部31b,ウェイト乗算部32b,信号判定部33b,尤度生成部34b,軟判定値計算部35bを備え、さらに、レプリカ生成部51が追加された構成となる。なお、ウェイト生成部36aは、上述した実施の形態2のウェイト生成部と同様の動作を行う。
つづいて、軟判定値生成部の動作例を、図6を用いて詳細に説明する。まず、レプリカ生成部51は、硬判定系列と伝送路応答行列とを乗算することで硬判定系列のレプリカベクトルを作成し、その結果をベクトル減算部31bに対して出力する。
ベクトル減算部31bは、伝送路応答行列を構成している列ベクトルのうち第i番目の列ベクトルと、硬判定系列の第k番目のビットと反対のビットを有するシンボルと、を乗算し、その乗算結果として生成されるベクトルを受信信号ベクトルおよび上記レプリカベクトルの双方から減算する。さらに、ベクトル減算部31bは、上記減算処理により得られた結果をウェイト乗算部32bに対して出力する。
ウェイト乗算部32bは、ベクトル減算部31bから受け取った2系統のベクトル信号に対して、それぞれウェイト生成部36aから受け取ったウェイト行列を乗算し、それらの乗算結果を信号判定部33bに対して出力する。
信号判定部33bは、送信信号のマッピングに基づいて、入力された2系統の信号に対してそれぞれ信号判定を行い、その結果を尤度生成部34bに対して出力する。また、尤度生成部34bは、受信信号ベクトルおよび伝送路応答行列を用いて信号判定部33bから受け取った2系統の信号それぞれに対して上述した実施の形態1の尤度生成部34と同様の処理を行うことにより、上記2系統の信号それぞれに対する尤度情報βを生成し、それを軟判定値計算部35bに対して出力する。
なお、上述した実施の形態1と同様に、本実施の形態においても、ベクトル減算部31bにおいて考慮するsi'は複数個存在するため、ベクトル減算部31b、ウェイト乗算部32b、信号判定部33bおよび尤度生成部34bは、全てのsi'に対して上述した処理を行う。
軟判定値計算部35bは、硬判定系列に対応する尤度情報αおよび尤度生成部34bから受け取った尤度情報βに基づいて軟判定値を計算する。ここで、尤度生成部34bから入力された尤度情報βとは、受信信号ベクトルに対して所定の信号処理(上記ベクトル減算部31b、ウェイト乗算部32b、信号判定部33bおよび尤度生成部34bにおいて実施される処理に相当)が行われた結果として得られた尤度情報β、および上記レプリカ生成部51から出力されたレプリカベクトルに対して所定の信号処理が行われた結果として得られた尤度情報β、を示す。そのため、複数個存在している尤度情報βの中から一番尤度が高いものを使用して(選択して)、上述した実施の形態1に記載の軟判定値計算部35と同様の処理を行うことにより、軟判定値を計算する。
なお、本実施の形態の軟判定値生成部は、受信信号ベクトルおよびレプリカ生成部51から出力されたレプリカベクトルの双方に対して所定の処理を行う一組の信号処理部(ベクトル減算部31b〜尤度情報生成部34bに相当)を備える構成としたが、これに限らず、受信信号ベクトルを処理するための信号処理部およびレプリカベクトルを処理するための信号処理部を独立に備える(信号処理部を2組備える)構成としてもよい。
また、図6のレプリカ生成部51を軟判定値生成部の外部(前段)に一つ備える構成とし、そのレプリカ生成部が、各軟判定値生成部に対してレプリカベクトルを出力することとしてもよい。
また、硬判定系列推定部が「sphere decoding」のような演算量削減型の最尤判定法等を実行する場合、硬判定系列推定部は、信号推定過程(硬判定系列の推定過程)において硬判定系列のレプリカベクトルを計算済みである。そのため、硬判定系列推定部が上記信号推定過程において計算したレプリカベクトルを出力し、そのレプリカベクトルを使用して軟判定値生成部が上述した処理を行うこととしてもよい。これにより、レプリカ生成部51を削除しても同様の効果を得ることができる。
また、ウェイト生成部36aに入力している雑音電力情報に基づいて雑音電力が小さいと判断した場合、軟判定値生成部は、レプリカ生成部51において生成されたレプリカベクトルに対する軟判定値生成処理のみを行い、受信信号ベクトルに対する軟判定値生成処理は行わないこととしてもよい。これにより、平均的な処理量を削減することができる。
また、ベクトル減算部31b〜尤度生成部34bまでの一連の処理は受信信号ベクトルと、硬判定系列と伝送路応答行列から生成されるレプリカベクトルと、の2系統に対するものに限定されず、3系統以上の信号ベクトルを入力し、それらの入力に対する尤度情報をベクトル演算部31b〜尤度生成部34bが算出するようにしてもよい。
このように、本実施の形態においては、軟判定値計算のための信号処理を、受信信号ベクトル、および、硬判定系列と伝送路応答行列から生成されたレプリカベクトル、に対して行い、それぞれの信号処理結果を考慮して尤度情報を生成することとした。これにより、処理量を低く抑えつつさらに精度の高い軟判定値を得ることができる。
実施の形態4.
つづいて、実施の形態4について説明する。本実施の形態の受信機の構成は、上述した実施の形態2と同様である。図7は、実施の形態4のディジタル信号復調部の構成例を示す図であり、このディジタル信号復調部は、上述した実施の形態2の受信機が備えるディジタル信号復調部の硬判定系列推定部21および軟判定値生成部23a−1〜Kに代えて、硬判定系列推定部21cおよび軟判定値生成部23c−1〜Kを備え、さらに、メモリ部61が追加された構成となる。なお、その他の部分については上述した実施の形態2と同様であるため同一の符号を付してその説明を省略する。本実施の形態においては、硬判定系列推定部21cの出力などをメモリ部61に格納しておき、軟判定値生成部23c−1〜Kが、上記メモリ部61に蓄積された情報を参照して処理を行う。
つづいて、実施の形態4について説明する。本実施の形態の受信機の構成は、上述した実施の形態2と同様である。図7は、実施の形態4のディジタル信号復調部の構成例を示す図であり、このディジタル信号復調部は、上述した実施の形態2の受信機が備えるディジタル信号復調部の硬判定系列推定部21および軟判定値生成部23a−1〜Kに代えて、硬判定系列推定部21cおよび軟判定値生成部23c−1〜Kを備え、さらに、メモリ部61が追加された構成となる。なお、その他の部分については上述した実施の形態2と同様であるため同一の符号を付してその説明を省略する。本実施の形態においては、硬判定系列推定部21cの出力などをメモリ部61に格納しておき、軟判定値生成部23c−1〜Kが、上記メモリ部61に蓄積された情報を参照して処理を行う。
硬判定系列推定部21cは、上述した実施の形態1の硬判定系列推定部21と同様に、受信信号ベクトルおよび伝送路応答行列に基づいて硬判定系列を推定し、その推定結果とそれに対応する尤度情報αを軟判定値生成部23c−1〜Kに対して出力する。また、一般に、演算量削減型の最尤判定法では、最尤シンボルを算出するまでの処理過程において、最終的に出力する送信シンボルに対する尤度情報の他にいくつかの送信シンボル候補に対する尤度情報も計算している場合が多い。そのため、硬判定系列推定部21cは、最終的に出力される硬判定系列と尤度情報αとの組み合わせ、および処理過程において計算したすべての尤度情報とそれに対応する送信シンボル候補との組み合わせ、をメモリ部61に対して出力し、メモリ部61では、硬判定系列推定部21cから受け取った情報を格納する。また、メモリ部61は、後述する尤度生成部34cにおいて生成された複数の尤度情報βおよびそれに対応する信号の情報を格納する。
つづいて、軟判定値生成部23c−1〜Kの動作例について図8を用いて詳細に説明する。ここで、図8は、軟判定値生成部23c−1〜Kの構成例を示す図であり、軟判定値生成部23c−1〜Kは、上述した実施の形態2の軟判定値生成部23a−1〜Kが備える尤度生成部34および軟判定値計算部35に代えて、それぞれ尤度生成部34cおよび軟判定値計算部35cを備え、さらに、メモリ参照器64が追加された構成となる。その他の部分については上述した実施の形態2と同様であるため同一の符号を付してその説明を省略する。なお、信号判定部33は、処理結果(信号判定の結果)をメモリ参照器64に対して出力する。
メモリ参照器64は、信号判定部33から信号(信号判定の結果)を受け取ると、上記メモリ部61に格納されている送信シンボル候補を参照する。そして、信号判定部33から受け取った信号と同一の送信シンボル候補がメモリ部61に格納されている場合、メモリ参照器64は、その送信シンボル候補に対応する尤度情報βをメモリ部61から読み出して軟判定値計算部35cに対して出力する。これに対して、メモリ部61に信号判定部33から受け取った信号と同一の送信シンボル候補が格納されていない場合、メモリ参照器64は、信号判定部33から受け取った信号を尤度生成部34cに対して出力する。尤度生成部34cは、メモリ参照器64から信号を受け取ると、上述した実施の形態2の尤度生成部34と同様の処理を実施して尤度情報βを計算し、その結果を軟判定値計算部35cに対して出力する。また、尤度生成部34cは、計算した尤度情報βおよびその尤度情報βを計算する際に使用した信号(メモリ参照器64を介して信号判定部33から受け取った信号)をメモリ部61に対して出力する。軟判定値計算部35cは、メモリ参照器64または尤度生成部34cから尤度情報βを受け取ると、その尤度情報βに基づいて、上述した実施の形態1に記載の軟判定値計算部35と同様の処理を行うことにより、軟判定値を計算する。
なお、本実施の形態においては、上述した実施の形態2にかかる受信機のディジタル信号復調部にメモリ部61を追加し、軟判定値生成部にメモリ参照器64を追加した構成としたが、これに限らず、上述した実施の形態1または3にかかる受信機のディジタル信号復調部にメモリ部61を追加し、軟判定値生成部にメモリ参照器64を追加した構成としてもよい。
また、図8においてメモリ参照器64をベクトル減算部31の前段に配置し、予めメモリ部61を参照し、軟判定値計算の対象となる硬判定系列のビットと反対のビットを有するシンボルに対応する尤度情報がメモリ部61に記憶されている場合に、その尤度情報を軟判定値計算部35cへ出力する構成としてもよい。この場合は、尤度情報計算に必要な途中の処理が不要となるため、さらに演算量を削減することができる。また、メモリ部61を用意する代わりに硬判定系列推定部と軟判定値生成部が直接尤度情報とシンボル情報とを交換する構成をとるようにしてもよい。
このように、本実施の形態においては、硬判定系列の推定処理の結果として得られた硬判定系列およびそれに対応する尤度情報αと、硬判定系列の推定処理の過程において算出された硬判定系列の候補およびそれに対応する尤度情報と、尤度情報βおよびその尤度情報βを計算する際に使用した信号の情報と、を予めメモリに格納しておくこととした。また、ディジタル信号復調部は、これらの情報を参照して動作を行い、たとえば、既に計算済みのシンボルに対する尤度情報の計算を省略することとした。これにより、処理結果の精度を損なうことなく演算量を削減することができる。
実施の形態5.
つづいて、実施の形態5について説明する。図9は、実施の形態5の受信機の構成例を示す図である。本実施の形態の受信機は、上述した実施の形態1の受信機が備えるディジタル信号復調部13,復号部15に代えて、それぞれディジタル信号復調部13d,復号部15dを備え、さらに、インターリーブ部73,加算器71および72が追加された構成となる。なお、図1に示したアンテナ10−1〜N、アナログ信号処理部11−1〜NおよびA/D変換部12−1〜Nに相当する部分については同一の構成である。
つづいて、実施の形態5について説明する。図9は、実施の形態5の受信機の構成例を示す図である。本実施の形態の受信機は、上述した実施の形態1の受信機が備えるディジタル信号復調部13,復号部15に代えて、それぞれディジタル信号復調部13d,復号部15dを備え、さらに、インターリーブ部73,加算器71および72が追加された構成となる。なお、図1に示したアンテナ10−1〜N、アナログ信号処理部11−1〜NおよびA/D変換部12−1〜Nに相当する部分については同一の構成である。
また、本実施の形態においては、デインターリーブ部14、復号部15d、インターリーブ部73、加算器71および72が、信号復号手段として動作する。また、復号部15dは、いわゆる軟入力軟出力復号器であり、本実施の形態の受信機は、この復号部15dが出力する復号データに基づいて事前情報を生成し、ここで得られた事前情報を考慮してディジタル信号復調部13dが信号復調動作を行い、さらに、信号復号手段とディジタル信号復調部13dとの間で事前情報および軟判定値のやりとりを所定回数実施した後に、復号部15dにおいて得られた復号データを判定精度の向上が図られた最終的な復号データとして取り扱う。
図10は、実施の形態5の受信機が備えるディジタル信号復調部13dの構成例を示す図であり、ディジタル信号復調部13dは、上述した実施の形態1のディジタル信号復調部13の硬判定系列推定部21および軟判定値生成部23−1〜Kに代えて、それぞれ硬判定系列推定部21dおよび軟判定値生成部23d−1〜Kを備える。なお、その他の部分については上述した実施の形態1と同様であるため同一の符号を付してその説明を省略する。
硬判定系列推定部21dは、受信信号ベクトル、伝送路応答行列、および後述するインターリーブ部73からの出力信号である事前情報に基づいて、最も確からしい硬判定系列とそれに対応する尤度情報αを出力する。ここで、硬判定系列推定部21dは、たとえば、事前情報を考慮した尤度情報の生成方法として知られているMAP(Maximum A posteriori Probability)推定を行う「sphere decoding」等を使用して尤度情報を生成する。硬判定系列推定部21dは、推定した硬判定系列および尤度情報αを軟判定値生成部23d−1〜Kに対して出力する。
つづいて、軟判定値生成部23d−1〜Kの動作例を、図11を用いて説明する。図11は、軟判定値生成部23d−1〜Kの構成例を示す図であり、軟判定値生成部23d−1〜Kは、上述した実施の形態1の軟判定値生成部23−1〜Kが備える尤度生成部34に代えて、尤度生成部34dを備える。その他の部分については上述した実施の形態1と同様であるため同一の符号を付してその説明を省略する。
尤度生成部34dは、信号判定部33から受け取った信号、受信信号ベクトル、伝送路応答行列、およびインターリーブ部73から受け取った事前情報に基づいて尤度情報βを算出し、その結果を軟判定値計算部35に対して出力する。なお、尤度生成部34dは、上記硬判定系列推定部21dと同様に、たとえば、MAP推定を行う「sphere decoding」等を使用して尤度情報生成処理を行う。すなわち、上述した実施の形態1と同様に、伝送路応答行列および信号判定部33からの出力信号に基づいてレプリカベクトルを生成し、ここで得られたレプリカベクトル、受信信号ベクトルおよび事前情報に基づいて尤度情報を生成する。
そして、軟判定値計算部35は、硬判定系列推定部21dから受け取った尤度情報αおよび尤度生成部34dから受け取った尤度情報βに基づいて、上述した実施の形態1と同様の処理を行うことにより、軟判定値を算出する。
また、上記ディジタル信号復調部13dから軟判定値を受け取った加算器71は、その軟判定値からインターリーブ部73の出力信号である事前情報を減算し、その結果をデインターリーブ部14に対して出力する。デインターリーブ部14は、送信信号に対して送信機が行ったインターリーブと逆の処理を行い、その結果を復号部15dおよび加算器72に対して出力する。復号部15dは、たとえば、SOVA(Soft Output Viterbi Algorithm)復号器や、MAP復号器などの、いわゆる軟入力軟出力復号器により実現され、デインターリーブ部14から受け取った信号に対して復号処理を行う。また、加算器72は、デインターリーブ部14から受け取った信号を復号部15dの出力信号から減算し、その結果をインターリーブ部73に対して出力する。インターリーブ部73は、送信信号に対して送信機が行ったインターリーブと同じ処理を行い、その結果を事前情報としてディジタル信号復調部13dおよび加算器71に対して出力する。
そして、本実施の形態の受信機は、ディジタル信号復調部13dと復号部15dとの間で、上記加算器71,デインターリーブ部14,加算器72,インターリーブ部73を介して軟判定値および事前情報をやりとりしながら、上述した軟判定値の生成処理および復号処理を繰り返し行い、これらの処理を所定回数にわたって繰り返し実行して得られたデータを、最終的な復号データとして扱う。これにより、判定精度の向上を図っている。
なお、本実施の形態においては、上述した実施の形態1にかかる受信機にインターリーブ部73などを追加した構成としたが、これに限らず、上述した実施の形態2、3または4にかかる受信機に対してインターリーブ部73などを追加した構成としてもよい。
このように、本実施の形態においては、ディジタル信号復調部13dと復号部15dの間で軟判定値と事前情報をやりとりし、繰り返し復調・復号処理を行うこととした。これにより、判定データの精度が向上し、良好な通信を実現することができる。また、ディジタル信号復調部13dにおける軟判定値生成処理は、上述した他の実施の形態と同様に、列方向の次元を縮小して再構成した伝送路応答行列を使用した行列演算によって行うこととした。これにより、復調処理と復号処理を繰り返して実行する本実施の形態の受信機を小さな回路規模で実現できる。
実施の形態6.
つづいて、実施の形態6について説明する。図12は、実施の形態6の受信機の構成例を示す図である。本実施の形態の受信機は、上述した実施の形態1の受信機が備えるディジタル信号復調部13に代えてディジタル信号復調部13eを備え、さらに、FFT(Fast Fourier Transform)部81−1〜Nおよび並直列変換部82が追加された構成となる。なお、その他の部分については上述した実施の形態1と同様であるため同一の符号を付してその説明を省略する。
つづいて、実施の形態6について説明する。図12は、実施の形態6の受信機の構成例を示す図である。本実施の形態の受信機は、上述した実施の形態1の受信機が備えるディジタル信号復調部13に代えてディジタル信号復調部13eを備え、さらに、FFT(Fast Fourier Transform)部81−1〜Nおよび並直列変換部82が追加された構成となる。なお、その他の部分については上述した実施の形態1と同様であるため同一の符号を付してその説明を省略する。
N素子のアンテナ10−1〜Nを介して受信したマルチキャリア高周波アナログ信号(たとえば、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)やMC−CDMA(Multi Carrier-Code Division Multiple Access)は、アナログ信号処理部11−1〜Nなどにおいて所定の処理が行われた後、FFT部81−1〜Nに入力される。FFT部81−1〜Nでは、入力信号に対し、離散フーリエ変換または高速離散フーリエ変換を行うことにより、時間領域信号をサブキャリア毎の周波数領域信号に変換し、その結果をディジタル信号復調部13eに対して出力する。
ディジタル信号復調部13eは、上述した実施の形態1〜5のいずれか一つの受信機が備えるディジタル信号復調部と同様の構成をとり、その構成に対応した動作を行うことにより復調データである軟判定値を出力する。ここで、本実施の形態のディジタル信号復調部13eは、入力信号であるサブキャリア毎に軟判定値を出力する処理を行う。そして、並直列変換部82は、ディジタル信号復調部13eにおいて推定された各サブキャリアの復調データを直列に並び替え、その結果を出力する。
なお、本実施の形態においては、上述した実施の形態1にかかる受信機にFFT部81−1〜Nなどを追加した構成としたが、これに限らず、上述した実施の形態2〜5にかかる受信機に対してFFT部81−1〜Nなどを追加した構成としてもよい。
このように、本実施の形態においては、受信信号をサブキャリア毎に復調することとし、OFDMやMC−CDMAにおけるマルチキャリア信号を受信する受信機に対して、前述したディジタル信号復調部による処理を適用することとした。これにより、OFDMやMC−CDMAを採用する場合であっても、前述した実施の形態1〜5と同様の効果を得ることができる。
実施の形態7.
つづいて、実施の形態7について説明する。本実施の形態の受信機の構成は、上述した実施の形態1と同様である。図13は、実施の形態7受信機が備えるディジタル信号復調部を構成する軟判定値生成部の構成例を示す図であり、この軟判定値生成部は、上述した実施の形態1の受信機が備える軟判定値生成部のベクトル減算部31、信号判定部33、ウェイト生成部36に代えて、ベクトル減算部31f、信号判定部33f、ウェイト生成部36fを備え、さらに信号判定部33fからベクトル減算部31fへ、その処理結果を出力する構成となっている。その他の部分については上述した実施の形態1と同様であるため同一の符号を付してその説明を省略する。
つづいて、実施の形態7について説明する。本実施の形態の受信機の構成は、上述した実施の形態1と同様である。図13は、実施の形態7受信機が備えるディジタル信号復調部を構成する軟判定値生成部の構成例を示す図であり、この軟判定値生成部は、上述した実施の形態1の受信機が備える軟判定値生成部のベクトル減算部31、信号判定部33、ウェイト生成部36に代えて、ベクトル減算部31f、信号判定部33f、ウェイト生成部36fを備え、さらに信号判定部33fからベクトル減算部31fへ、その処理結果を出力する構成となっている。その他の部分については上述した実施の形態1と同様であるため同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施の形態においては、軟判定値生成部において硬判定系列のビットを反転した系列を推定する際に、ウェイト乗算とベクトル減算を繰り返し行うことで、順次信号判定を行う。
まず、ベクトル減算部31fは、上述した実施の形態1のベクトル減算部31と同様の手順により、伝送路応答行列および硬判定系列に対応するシンボルに基づいてレプリカを生成し、そのレプリカを受信信号ベクトルから減算する。そして、ベクトル減算結果をウェイト乗算部32に対して出力する。
一方、ウェイト生成部36fは、実施の形態1のウェイト生成部36と同様に、入力信号である伝送路応答行列から、軟判定値計算の対象としているビットを含むシンボルに関連する列ベクトルを削除し、伝送路応答行列の再構成を行う。そして、再構成した伝送路応答行列の逆行列、またはムーア・ペンローズの一般逆行列を計算することでウェイト行列を生成する。さらに、ウェイト行列を構成する各行ベクトルのノルム(大きさ)を計算し、ノルムが最小である行ベクトルをウェイトとして出力する。
つぎに、ウェイト乗算部32は、ベクトル減算部31fから受け取った信号に対してウェイト生成部36fから受け取ったウェイトを乗算し、その乗算結果を信号判定部33fに対して出力する。上述したように、ウェイト生成部36fから受け取るウェイトはベクトルであるため、ここでの処理結果は複素スカラーとなる。
信号判定部33fは、ウェイト乗算部32の処理結果に対して、送信信号のマッピングに基づいて信号判定を行い、その結果を蓄積するとともにベクトル減算部31fに対して出力する(フィードバックする)。
信号判定部33fから上記出力信号を受け取った場合、ベクトル減算部31fは、実施の形態1のベクトル減算部31とは異なり、信号判定部33fからの信号と、伝送路応答行列を構成する列ベクトルのうち信号判定部33fからの信号と関連する列ベクトルを乗算してレプリカを生成する。そして、生成したレプリカを、一つ前のタイミングにおいてベクトル減算を行った後の受信信号ベクトル(前回のベクトル減算結果)から減算する。
ウェイト生成部36fは、前回のウェイト生成処理において次元縮小を行い生成(再構成)した伝送路応答行列から、前回ウェイトとして出力した行ベクトルに関連する列ベクトルをさらに削除して再構成し、新しい伝送路応答行列を生成する。その後、今回生成した伝送路応答行列の逆行列、またはムーア・ペンローズの一般逆行列を計算し、新しいウェイト行列を生成する。そして、今回生成したウェイト行列を構成する行ベクトルのうちノルムが最小になる行ベクトルをウェイトとしてウェイト乗算部32へ出力する。信号判定部33fは、上述したように、信号判定処理および判定結果のフィードバックを行う。
ベクトル減算部31f、ウェイト生成部36f、ウェイト乗算部32および信号判定部33fは、以上のような一連の処理を、信号判定部33fにおいて全ての信号次元に関する信号判定が終了するまで繰り返し実行する。その後、信号判定部33fは、信号を検出した順序(ウェイト生成部36fにおいてウェイト行列の行ノルムに基づいて順序付けを行った順番)に従い、各判定信号を元の信号の順番に並べ替え、硬判定系列のうち軟判定値計算の対象となっているビットを反転させた場合の推定値として尤度生成部34へ出力する。以後、尤度生成部34および軟判定値計算部35では、実施の形態1と同様の処理を行い、軟判定値を生成する。
なお、本実施の形態の軟判定値生成部は、ウェイト計算方法として、次元を縮小して再構成した伝送路応答行列の逆行列、またはムーア・ペンローズの一般逆行列を用いることとしたが、これに限らず、実施の形態2で説明したような雑音電力に関する情報を併用する構成としても良い。
また、ウェイト生成部36fにおいてウェイト行列の行ノルムに基づいた順序付けを行う構成としたが、この処理を省略し、行ノルムに依存しない順番でウェイトを生成出力する構成としても良い。
このように、本実施の形態においては、硬判定系列と反対のビットを有する系列の尤度情報をウェイト乗算とレプリカ減算の繰り返しを用いて判定することとした。また、信号検出を行う順序はウェイト行列の行ノルムの大きさによって決定することとした。これにより、さらに高精度に軟判定値を計算できる。
以上のように、本発明にかかる受信装置は、複数のアンテナを介して受信した変調信号を復調可能な通信装置として有用であり、特に、復調処理として最尤判定を行う通信装置に適している。
Claims (18)
- 複数のアンテナを介して受信した変調信号を復調する受信装置であって、
所定の受信処理が行われた後の複数のベースバンドディジタル信号をベクトル表現した受信信号ベクトルに基づいて、アンテナ数およびシンボル数に応じた伝送路応答行列を推定する伝送路推定手段と、
前記受信信号ベクトルおよび前記伝送路応答行列に基づいて硬判定系列を推定し、当該推定結果として得られる硬判定系列および当該硬判定系列に対応する第1の尤度情報を出力する硬判定系列推定手段と、
前記受信信号ベクトル、前記伝送路応答行列の次元を縮小して再構成した伝送路応答行列、および前記硬判定系列を用いて、前記硬判定系列の特定ビットを反転した系列に対応する第2の尤度情報を生成し、当該第2の尤度情報および前記第1の尤度情報に基づいて前記硬判定系列におけるビット毎の軟判定値を生成する軟判定値生成手段と、
を備えることを特徴とする受信装置。 - 前記軟判定値生成手段は、
前記伝送路応答行列、および前記硬判定系列の特定ビットと反対のビットを有するシンボル、に基づいて、軟判定値生成の対象ビットを含むシンボルのレプリカを作成し、当該レプリカを前記受信信号ベクトルから減算するベクトル減算手段と、
前記伝送路応答行列の次元を縮小して再構成し、再構成後の伝送路応答行列に基づいてウェイト行列を生成するウェイト生成手段と、
前記ベクトル減算手段による減算結果と前記ウェイト行列とを乗算するウェイト乗算手段と、
送信信号のマッピングに基づいて前記ウェイト乗算手段による乗算結果を判定することにより、前記硬判定系列のビットを反転した系列を推定する信号判定手段と、
前記受信信号ベクトル、前記伝送路応答行列、および前記信号判定手段による判定結果に基づいて、前記第2の尤度情報を生成する尤度生成手段と、
前記第1の尤度情報および前記第2の尤度情報に基づいて軟判定値を算出する軟判定値計算手段と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の受信装置。 - 前記尤度生成手段が、前記伝送路応答行列と前記信号判定手段による判定結果とを乗算することによりレプリカを生成し、当該レプリカおよび前記受信信号ベクトルに基づいて前記第2の尤度情報を生成することを特徴とする請求項2に記載の受信装置。
- 前記伝送路推定手段は、さらに前記受信信号ベクトルに印加されている雑音電力に関する情報を推定し、
前記軟判定値生成手段は、前記軟判定値を生成する処理において、さらに前記雑音電力に関する情報を用いることを特徴とする請求項2に記載の受信装置。 - 前記ウェイト生成手段が、前記再構成後の伝送路応答行列および前記雑音電力に関する情報に基づいてウェイト行列を生成することを特徴とする請求項4に記載の受信装置。
- 前記軟判定値生成手段は、
さらに、前記伝送路応答行列に基づいて硬判定系列のレプリカを生成するレプリカ生成手段、
を備え、
前記レプリカ生成手段が生成したレプリカに対して、前記ベクトル減算手段、前記ウェイト乗算手段、前記信号判定手段、前記尤度生成手段による一連の処理を行うことにより第3の尤度情報を生成し、
前記軟判定値計算手段が、前記第2の尤度情報または前記第3の尤度情報のいずれか一方を選択し、当該選択結果および前記第1の尤度情報に基づいて軟判定値を生成することを特徴とする請求項2に記載の受信装置。 - 前記硬判定系列推定手段は、前記硬判定系列および当該硬判定系列に対応する第1の尤度情報を出力する処理に加えて、さらに、当該処理過程において計算された送信シンボル候補に対応する尤度情報を記憶しておき、
前記尤度生成手段は、さらに、前記硬判定系列の特定ビットと反対のビットを有する送信シンボル候補に対応する尤度情報が記憶されている場合、その尤度情報を第2の尤度情報として出力することを特徴とする請求項2に記載の受信装置。 - 前記軟判定値生成手段から受け取った軟判定値を所定の回数にわたって繰り返し復号する信号復号手段、
を備え、
前記信号復号手段が、繰り返し復号において用いる所定の事前情報を生成し、当該事前情報を前記硬判定系列推定手段および前記軟判定値生成手段に対して出力し、
前記硬判定系列推定手段が、さらに前記事前情報を参照して、前記硬判定系列の推定処理、および当該硬判定系列に対応する第1の尤度情報の生成処理、を行い、
前記軟判定値生成手段が、さらに前記事前情報を参照して、前記尤度生成手段および前記軟判定値計算手段による処理を行うことを特徴とする請求項2に記載の受信装置。 - OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)やMC−CDMA(Multi Carrier-Code Division Multiple Access)を採用するシステムにおいて、複数のアンテナを介して受信したマルチキャリア変調信号を復調する受信装置であって、
アンテナ毎の入力信号である時間領域信号を周波数領域信号に変換する信号変換手段と、
前記信号変換手段により得られるサブキャリア信号を用いて、前記請求項1〜8のいずれか一つに記載の軟判定値生成処理を行う、前記伝送路推定手段、前記硬判定系列推定手段および前記軟判定値生成手段と、
前記軟判定値生成手段において生成されたサブキャリア毎の軟判定値を直列に並び替える並べ替え手段と、
を備えることを特徴とする受信装置。 - 前記軟判定値生成手段は、
前記伝送路応答行列、および前記硬判定系列の特定ビットと反対のビットを有するシンボル、に基づいて、軟判定値生成の対象ビットを含むシンボルのレプリカを作成し、当該レプリカを前記受信信号ベクトルから減算するベクトル減算手段と、
前記伝送路応答行列の次元を縮小して再構成し、再構成後の伝送路応答行列を保持しつつ当該再構成後の伝送路応答行列に基づいてウェイト行列を生成し、さらに、当該ウェイト行列を構成する特定の行ベクトルをウェイトとして出力するウェイト生成手段と、
前記ベクトル減算手段による減算結果と前記ウェイトとを乗算するウェイト乗算手段と、
送信信号のマッピングに基づいて前記ウェイト乗算手段による乗算結果を判定し、当該判定結果に基づいて前記硬判定系列のビットを反転した系列を推定する信号判定手段と、
前記受信信号ベクトル、前記伝送路応答行列、および前記信号判定手段による判定結果に基づいて、前記第2の尤度情報を生成する尤度生成手段と、
前記第1の尤度情報および前記第2の尤度情報に基づいて軟判定値を算出する軟判定値計算手段と、
を備え、
前記ベクトル減算手段は、前記信号判定手段からの出力(信号判定出力)を取得した場合、前記硬判定系列の特定ビットと反対のビットを有するシンボルに代えて当該信号判定出力を使用してレプリカを生成し、当該レプリカを前回のベクトル減算結果からさらに減算し、
前記ウェイト生成手段は、次元縮小して再編成された伝送路応答行列を保持している場合、前記伝送路応答行列に代えて当該保持している再編成された伝送路応答行列に基づいてウェイト行列を生成し、
前記ベクトル減算手段、前記ウェイト生成手段、前記ウェイト乗算手段、前記信号判定手段による一連の処理を前記硬判定系列の全てのビットに対して実行することにより、前記硬判定系列のビットを反転した系列を推定することを特徴とする請求項1に記載の受信装置。 - 前記ウェイト生成手段は、前記ウェイト行列を構成する行ベクトルの中で、大きさが最小の行ベクトルをウェイトとして出力することを特徴とする請求項10に記載の受信装置。
- 前記尤度生成手段が、前記伝送路応答行列と前記信号判定手段による判定結果とを乗算することによりレプリカを生成し、当該レプリカおよび前記受信信号ベクトルに基づいて前記第2の尤度情報を生成することを特徴とする請求項10に記載の受信装置。
- 前記伝送路推定手段は、さらに前記受信信号ベクトルに印加されている雑音電力に関する情報を推定し、
前記軟判定値生成手段は、前記軟判定値を生成する処理において、さらに前記雑音電力に関する情報を用いることを特徴とする請求項10に記載の受信装置。 - 前記ウェイト生成手段が、前記再構成後の伝送路応答行列および前記雑音電力に関する情報に基づいてウェイト行列を生成することを特徴とする請求項13に記載の受信装置。
- 前記軟判定値生成手段は、
さらに、前記伝送路応答行列に基づいて硬判定系列のレプリカを生成するレプリカ生成手段、
を備え、
前記レプリカ生成手段が生成したレプリカに対して、前記ベクトル減算手段、前記ウェイト乗算手段、前記信号判定手段、前記尤度生成手段による一連の処理を行うことにより第3の尤度情報を生成し、
前記軟判定値計算手段が、前記第2の尤度情報または前記第3の尤度情報のいずれか一方を選択し、当該選択結果および前記第1の尤度情報に基づいて軟判定値を生成することを特徴とする請求項10に記載の受信装置。 - 前記硬判定系列推定手段は、前記硬判定系列および当該硬判定系列に対応する第1の尤度情報を出力する処理に加えて、さらに、当該処理過程において計算された送信シンボル候補に対応する尤度情報を記憶しておき、
前記尤度生成手段は、さらに、前記硬判定系列の特定ビットと反対のビットを有する送信シンボル候補に対応する尤度情報が記憶されている場合、その尤度情報を第2の尤度情報として出力することを特徴とする請求項10に記載の受信装置。 - 前記軟判定値生成手段から受け取った軟判定値を所定の回数にわたって繰り返し復号する信号復号手段、
を備え、
前記信号復号手段が、繰り返し復号において用いる所定の事前情報を生成し、当該事前情報を前記硬判定系列推定手段および前記軟判定値生成手段に対して出力し、
前記硬判定系列推定手段が、さらに前記事前情報を参照して、前記硬判定系列の推定処理、および当該硬判定系列に対応する第1の尤度情報の生成処理、を行い、
前記軟判定値生成手段が、さらに前記事前情報を参照して、前記尤度生成手段および前記軟判定値計算手段による処理を行うことを特徴とする請求項10に記載の受信装置。 - OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)やMC−CDMA(Multi Carrier-Code Division Multiple Access)を採用するシステムにおいて、複数のアンテナを介して受信したマルチキャリア変調信号を復調する受信装置であって、
アンテナ毎の入力信号である時間領域信号を周波数領域信号に変換する信号変換手段と、
前記信号変換手段により得られるサブキャリア信号を用いて、前記請求項10〜17のいずれか一つに記載の軟判定値生成処理を行う、前記伝送路推定手段、前記硬判定系列推定手段および前記軟判定値生成手段と、
前記軟判定値生成手段において生成されたサブキャリア毎の軟判定値を直列に並び替える並べ替え手段と、
を備えることを特徴とする受信装置。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005292369 | 2005-10-05 | ||
JP2005292369 | 2005-10-05 | ||
PCT/JP2006/317998 WO2007040018A1 (ja) | 2005-10-05 | 2006-09-11 | 受信装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPWO2007040018A1 JPWO2007040018A1 (ja) | 2009-04-16 |
JP4598079B2 true JP4598079B2 (ja) | 2010-12-15 |
Family
ID=37906062
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007538675A Expired - Fee Related JP4598079B2 (ja) | 2005-10-05 | 2006-09-11 | 受信装置 |
Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US20090041165A1 (ja) |
EP (1) | EP1914919A4 (ja) |
JP (1) | JP4598079B2 (ja) |
CN (1) | CN101278509A (ja) |
WO (1) | WO2007040018A1 (ja) |
Families Citing this family (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1895728A1 (en) * | 2006-08-28 | 2008-03-05 | Sony Deutschland Gmbh | Equalizing structure and equalizing method |
EP1895727B1 (en) * | 2006-08-28 | 2011-10-05 | Sony Deutschland Gmbh | Equalizing structure based on a List MLD detection scheme and a corresponding method |
EP1895729B1 (en) * | 2006-08-28 | 2012-04-18 | Sony Deutschland Gmbh | Equalizing structure and equalizing method |
FR2915840B1 (fr) * | 2007-05-04 | 2009-07-24 | Eads Secure Networks Soc Par A | Decodage de symboles d'un signal repartis suivant des dimensions frequentielle et temporelle |
JP5121552B2 (ja) * | 2008-04-24 | 2013-01-16 | 三菱電機株式会社 | 受信装置 |
JP5299130B2 (ja) * | 2009-07-03 | 2013-09-25 | 富士通セミコンダクター株式会社 | 受信データ処理回路及び受信データ処理切り替え方法 |
EP2461532A2 (en) * | 2009-07-31 | 2012-06-06 | Hong Seok Seo | Method for processing a received signal to which channel state information is applied in an orthogonal frequency-division multiplexing system |
JP5241965B2 (ja) * | 2010-11-26 | 2013-07-17 | 三菱電機株式会社 | 軟判定値生成回路 |
EP2732560B1 (en) * | 2011-07-13 | 2016-02-10 | Huawei Technologies Co., Ltd. | Method for transmission in a wireless communication system |
JP5796510B2 (ja) * | 2012-02-16 | 2015-10-21 | 富士通株式会社 | 電子装置、受信装置及び誤り訂正方法 |
EP3113436B1 (en) * | 2014-02-24 | 2020-03-11 | Mitsubishi Electric Corporation | Soft decision value generation apparatus and soft decision value generation method |
DE102014111735A1 (de) * | 2014-08-18 | 2016-02-18 | Intel IP Corporation | Funkkommunikationseinrichtungen und Verfahren zum Steuern einer Funkkommunikationseinrichtung |
US10142145B2 (en) * | 2015-11-27 | 2018-11-27 | Cohda Wireless Pty Ltd. | Wireless receiver |
CN114424473A (zh) * | 2019-09-13 | 2022-04-29 | 三菱电机株式会社 | 发送装置、接收装置、通信系统、控制电路、通信方法以及存储介质 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100488431B1 (ko) * | 2003-01-24 | 2005-05-11 | 전자부품연구원 | 정 진폭 이진직교 변조 및 복조장치 |
GB0323211D0 (en) * | 2003-10-03 | 2003-11-05 | Toshiba Res Europ Ltd | Signal decoding methods and apparatus |
EP1545082A3 (en) * | 2003-12-17 | 2005-08-03 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Signal decoding methods and apparatus |
US7489746B1 (en) * | 2004-04-22 | 2009-02-10 | Qualcomm, Inc. | MIMO receiver using maximum likelihood detector in combination with QR decomposition |
-
2006
- 2006-09-11 EP EP06783271A patent/EP1914919A4/en not_active Withdrawn
- 2006-09-11 WO PCT/JP2006/317998 patent/WO2007040018A1/ja active Application Filing
- 2006-09-11 JP JP2007538675A patent/JP4598079B2/ja not_active Expired - Fee Related
- 2006-09-11 US US12/067,308 patent/US20090041165A1/en not_active Abandoned
- 2006-09-11 CN CNA2006800365076A patent/CN101278509A/zh active Pending
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
WO2007040018A1 (ja) | 2007-04-12 |
CN101278509A (zh) | 2008-10-01 |
EP1914919A1 (en) | 2008-04-23 |
EP1914919A4 (en) | 2010-04-21 |
JPWO2007040018A1 (ja) | 2009-04-16 |
US20090041165A1 (en) | 2009-02-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4598079B2 (ja) | 受信装置 | |
JP5053378B2 (ja) | 等化構造及び等化方法 | |
JP4803384B2 (ja) | 空間多重信号検出方法及びそれを用いる時空間反復復号器 | |
JP4827695B2 (ja) | 無線受信装置 | |
KR101121069B1 (ko) | 추정된 복소수 심벌들의 유연한 복조를 위한 방법 | |
JP2009516449A (ja) | Ofdm−cdmaシステムにおけるフレキシブル復調を実行する方法および装置 | |
JP2006067070A (ja) | Mimoシステム受信方法及びその装置 | |
WO2012105291A1 (ja) | 受信装置、受信方法、通信システムおよび通信方法 | |
JP5053377B2 (ja) | 等化構造及び等化方法 | |
KR101216343B1 (ko) | 간섭에 대한 최소 제곱 추정을 이용한 수신 | |
JP2016163078A (ja) | 復調装置および復調方法 | |
KR20080052159A (ko) | 직교주파수분할다중접속 시스템의 셀간 간섭 완화 장치 및방법 | |
US20160013952A1 (en) | Reception device and reception method | |
JP2008205697A (ja) | Mimo受信装置および受信方法 | |
JP4376941B2 (ja) | 受信装置 | |
JP5288622B2 (ja) | 無線通信装置、無線通信システムおよび通信方法 | |
JP4611271B2 (ja) | 受信装置 | |
JP5047289B2 (ja) | 等化構造及び等化方法 | |
KR20080021323A (ko) | 다중 안테나 통신시스템의 송신신호 검출을 위한 수신장치및 방법 | |
JP5121552B2 (ja) | 受信装置 | |
JP5121752B2 (ja) | 空間多重マルチキャリア受信装置、及び空間多重マルチキャリア受信方法 | |
Seidel et al. | Efficient initialization of iterative linear massive MIMO uplink detectors by binary Jacobi synthesis | |
JP4980121B2 (ja) | 受信装置 | |
JP5578674B2 (ja) | 無線通信機および無線通信方法 | |
JP2013223177A (ja) | 受信装置、受信方法および受信プログラム |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20100921 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20100922 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131001 Year of fee payment: 3 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |