JP5047289B2 - 等化構造及び等化方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ワイヤレス通信システムのための受信装置のための等化構造と、ワイヤレス通信システムの等化方法に関し、このワイヤレス通信システムでは、2又は3以上の送信信号が1又は2以上の送信機から並列に送信され、2又は3以上の受信データストリームを表す受信信号ベクトルで受信される。上記信号は、変調スキームにしたがってキャリア信号に変調された情報を含む。あり得る全部の送信信号は、上記変調スキームの信号配置における候補配置値で表される。
本発明は、特に、マルチユーザ干渉又はマルチチャネル干渉の影響を受けるワイヤレス通信システムの受信機に使用可能な等化構造及び方法に関する。例えば、色々なユーザ及び/又は色々なチャネルが同一の周波数割及びタイムスロット割当てを占有する通信システムにおいて、このような干渉は経験される。通信システムにおいてはこのような干渉は一般的に望ましくないものであるが、データレート、スペクトル効率及び/又はシステムスループット又はデータレートの増加に用いるシステムのいくつかには存在する。このようなシステムの例には、とりわけ、いわゆる複入力複出力(MIMO:multiple‐input, multiple‐output)システム、符号分割多元アクセス(CDMA:code division multiple access)システム、直交周波数多重符号分割多元アクセス(OFDM‐CDMA:orthogonal frequency division multiplexing code division multiple access)システム等がある。
MIMOシステムは、データレート及び送信レンジを増加させるために、典型的に、同一の周波数及びタイムスロットを占有する2又は3以上の並列チャネルからなる。OFDM‐CDMAシステムは、例えば第4世代電気通信システムに対して提案されてきた。この場合、OFDMは周波数領域拡散で使用され、色々なユーザ又はチャネルは色々な符号を使用する。
このようなシステムにおいて、受信機に使用するいくつかの等化構造及び等化方法は、最大尤度検出(MLD:maximum likelihood detection)を用いて、2又は3以上のユーザによって及び/又は2又は3以上の通信チャネルにおいて、例えば同一のタイムスロット且つ同一の周波数帯域で並列に送信されるデータシンボルを、識別し、区別する。複雑性を削減した最大尤度検出の一例は、例えばZ. Ley, Y. Dai, S. Sunによる「Near Optimal List MIMO Detection(準最適リストMIMO検出)」IEEE PIMRC 2005 Conference、ドイツ共和国ベルリン、2005年9月11〜14日に開示されている。
本発明の目的は、パフォーマンスが改善されたワイヤレス通信システムの受信装置のための等化構造とワイヤレス通信システムの等化方法とを提供することである。
請求項1に記載の、1又は2以上の送信機から並列に送信される2又は3以上の送信信号が、2又は3以上の受信データストリームを表す受信信号ベクトルで受信される、ワイヤレス通信システムの受信装置のための等化構造によって、当該目的が達成される。上記受信信号ベクトルと、チャネル推定値と候補信号ベクトルとの積とに基づいて計量値を計算する計量値計算部を、本発明による等化構造は備える。各候補信号ベクトルは、上記2又は3以上の送信信号の各々に対する候補配置値を含む。また、上記計量値に基づいて、それぞれの受信信号ベクトルまでの最大ユークリッド距離を有する上記候補信号ベクトルの1つを、最大尤度送信信号ベクトルとして検出する最大尤度検出部を、本発明による等化構造は備える。また、少なくともいくつかの計量値の候補信号ベクトルに基づいて、上記最大尤度候補信号ベクトルに対する軟判定値を計算する軟判定値計算部を、本発明による等化構造は備える。
上目的は、さらに、請求項8に記載の、ワイヤレス通信システムの等化方法によって達成される。さらに、ワイヤレス通信システムにおいて情報信号を受信する受信装置の内部メモリへ直接ロード可能なコンピュータプログラムであって、上記受信装置において実行されると、本発明の方法請求項のうちの1項のステップを行うソフトウェア符号を含むプログラムによって、当該目的は達成される。
本発明の等化構造と等化方法とコンピュータプログラムとは、等化アルゴリズムのパフォーマンスを先行技術よりも改善することを可能にする。
上記本発明の等化構造において、軟判定値計算部は、効果的には、少なくともいくつかの計量値の候補信号ベクトル間の差に基づいて、軟判定値を計算するものである。ここで、最大尤度検出部は、効果的には、最低計量値を選択することによって、最大尤度候補信号ベクトルを検出するものである。上記軟判定値計算部は、最低計量値の最大尤度候補信号ベクトルと他の計量値の候補信号ベクトルとの間の差に基づいて、上記最大尤度候補信号ベクトルに対する軟判定値を計算するものである。ここで、軟判定値計算部は、効果的には、最低計量値の候補信号ベクトルと、最低計量値の候補信号ベクトルに関する対応の信号ベクトルにおける変化が生じる次に最低の計量値との間の差に依存して、上記軟判定値を計算するものである。ここで、軟判定値計算部は、効果的には、最低計量値と、最低計量値の候補信号ベクトルに関する対応の候補信号ベクトルにおける変化が生じる次に最低の計量値の間の差に比例するように、上記軟判定値を計算するものである。ここで、軟判定値計算部は、効果的には、上記軟判定値を、最低計量値と、最低計量値の候補信号ベクトルに関する候補信号ベクトルにおける変化が生じる次に最低の計量値との間の差として計算するものである。
効果的には、候補信号ベクトルはビットパターンからなり、上記軟判定値計算部18は、最大尤度候補信号ベクトルのビットパターンのビットごとに軟判定値を計算するものである。
さらに効果的な特徴を、対応のサブクレームにおいて請求する。
本発明による等化構造及び等化方法が実施されたMIMO通信システムの一例の概略ブロック図を示す。 最大尤度検出のための処理ステップを概略的に説明する。 本発明による等化構造のブロック図を概略的に示す。 ビットマッピングで16QAM配置スキームの一例を概略的に示す。 ビットマッピングで64QAM配置スキームの一例を概略的に示す。 本発明による16QAMの例について、軟判定値出力に用いる選別計量表の一例を概略的に示す。 16QAM配置スキームの一例に、推定配置値のまわりの16個の配置点のサブセットの一例を示す。 64QAM配置スキームの一例に、推定配置値のまわりの25個の配置点のサブセットの一例を示す。 64QAM配置スキームの一例に、推定配置値のまわりの32個の配置点のサブセットの一例を示す。 64QAM配置スキームの一例に、推定配置値のまわりの36個の配置点のサブセットの一例を示す。 本発明による部分的Hs事前計算の処理の概略例を示す。
以下の発明を実施するための形態において、添付図面に関連させながら、本発明をより詳細に説明する。
上述のように、本発明は、ワイヤレス通信システムの受信装置のための等化構造と、ワイヤレス通信システムのための等化方法とに関する。ワイヤレス通信システムは、既知又は未知の変調スキームによるキャリア信号へ情報が変調されるいかなる種類のワイヤレス通信システムであってもよく、あり得る全送信信号は、変調スキームの同一の配置において候補配置値で表される。ここで、変調スキーム(信号配置スキームとも呼ぶ)の全配置点は、割り当てられたビットマップ値又は配置値を有し、この値は実数又は複素数の値を表すデジタル値である。
ワイヤレス通信システムは、1又は2以上の送信装置が1又は2以上の受信装置と通信するいかなる種類のワイヤレス通信システムであってもよい。送信装置と受信装置とは、例えば使用可能ないかなる種類及び機能の移動体装置又は固定装置であってもよい。
ここで、1又は2以上の送信機から並列に送信される2又は3以上の送信信号が、2又は3以上の受信データストリームを表す受信信号ベクトルで、本発明による等化構造を備える受信装置において受信されるワイヤレス通信システムに、本発明は特別関する。ここで、並列に送信される2又は3以上の送信信号は、例えば同一のタイムスロット及び周波数帯域で送信される。例えば、1の送信機が、2又は3以上の送信アンテナそれぞれから2又は3以上の送信信号を並列に送信してもよいし、又は各々がアンテナを有する2又は3以上の送信機が、それぞれの送信信号を互いへ並列に送信してもよい。受信側では、例えば1、2又は3以上の受信アンテナを有する1つの受信機において、2又は3以上の受信データストリームがいわゆる受信信号ベクトルで受信されるのであるが、受信信号ベクトルとは2又は3以上の受信データストリームを表すものである。ここで、本発明の等化構造及び等化方法は、受信信号ベクトルから、実際に送信された2又は3以上の信号を分離し、推定するようはたらく。
上述のように、本発明は特定のワイヤレス通信システムに制限されるものではない。しかしながら、以下では、非限定的例示として、MIMOシステムに関連して本発明を説明する。その概略図を図1に示す。
一般に、MIMOシステムは、n個の送信アンテナ(各々、異なるデータシンボルを送信)と、nの受信アンテナ個のとを有する。このようなシステムは最大達成可能データレートを有し、それは均等な非MIMOシステムのn倍大きいものである。例えば2つの送信アンテナ(n=2)と例えば2つの受信機アンテナ(n=2)とを有するMIMOシステムにおいては、例えば、最大達成可能データレートは、非MIMOシステムにおけるものよりも2倍高い。図1は、2つの独立シンボル送信信号を並列に送信するこのようなMIMOシステムの概略ブロック図を示す。
図1に示す例示的MIMOシステムは、直交周波数分割多重(OFDM)に基づくワイヤレス通信用受信機1と送信機20とを備える。受信機1は高周波(RF:radio frequency)部2とベースバンド部3とを備える。高周波部2は2つのアンテナ4及び5を有し、その各々は低雑音増幅/下方変換ユニット6及び7へそれぞれ接続されている。受信機1は、例えば純粋な受信装置の一部であってもよく、又は送受信装置の一部であってもよい、ということに留意されたい。後者の場合、アンテナ4及び5は、例えば
受信アンテナであり、且つ送信アンテナとなる。ユニット6及び7からの下方変換信号はそれぞれ伝送され、高速フーリエ変換ユニット(FFT:Fast Fourier Transformation)8及び9がそれぞれ処理する。フーリエ変換ユニット8及び9からの変換信号は、本発明による等化構造10とチャネル推定部11とへ伝送される。チャネル推定部11は、トレーニングシーケンス(プリアンブル部)を含む受信信号(バースト)に基づいて、チャネル推定を行う。このチャネル推定とは、チャネル推定部11がトレーニングシーケンスを使用して、チャネル推定を得るものである。チャネル推定部11からの信号が等化構造10へ提供される。等化構造10最大尤度検出を行い、最大尤度で受信される信号ベクトルとして、受信信号ベクトルへのユークリッド距離が最小の、変調スキームの信号配置の候補信号ベクトル(配置点)を定める。具体的な処理を以下でさらに説明する。等化処理後、それぞれの信号は復調部/チャネル復号部12及び13においてそれぞれ処理される。復調部/チャネル復号部12及び13からの出力信号は、それぞれ、並列/直列処理部14へ伝送され、ここから、受信データビットストリームが出力される。
図1に概略的に示す例示的OFDM送信機20は、高周波部21とベースバンド部22とを備える。ベースバンド部22において、送信データは、直列/並列変換部23が2つの並列データビットストリームに分割する。変換部23から出力されるそれぞれ2つの並列データビットストリームは、チャネル符号化部/変調部24及び25にそれぞれ提供される。符号化及び変調された信号は、それぞれ逆高速フーリエ変換(IFFT:Inverse Fast Fourier Transformation)ユニット26及び27へ提供され、そこから、変換信号がそれぞれのデジタル/アナログ変換部(DAC:digital/analogue‐converter)及びフィルタユニット28及び29へそれぞれ提供される。次に、アナログフィルタされた信号は、それぞれの上方変換/電力増幅ユニット30及び31へそれぞれ伝送され、そこから送信アンテナ32及び33を介して、増幅信号がそれぞれ送信される。ということに留意されたい。送信機20は送受信装置の一部であってもよく、アンテナ32及び33とは例えば受信アンテナであって且つ送信アンテナであってもよい。
図1において破線で示すように、並列に送信された信号は互いに干渉しあう一般的MIMOシステム又は他の同様のシステムについて、シンボルごとの受信信号列ベクトルは、nR個の行を有するxで与えられ、このベクトルの各行は受信機アンテナごとの受信信号を表す。受信信号xは、
Figure 0005047289
で与えられる。ただし、sは送信信号の列ベクトル(n×1)であり、Hは、各送信機アンテナから受信アンテナへのチャネル応答を表すチャネル行列(n×n)であり、nは雑音ベクトル(n×1)である。
OFDMシステム(図1に示す例)の場合について、サブキャリアの数をMとしよう。サブキャリアm(m=1,……,M)における受信ベースバンド信号を受信列ベクトルx(n×1)としよう。このベクトルの各行成分は、受信機における受信機出力ごとの第mのサブキャリアに対応するFFT出力からの信号である。したがって受信機ベクトルxは、
Figure 0005047289
と表すことができる。ただし、sは送信信号ベクトル(n×1)であり、Hはチャネル行列(n×n)であり、nは雑音ベクトル(nR×1)。送信信号ベクトルsの各行成分は、送信機ごとの第mサブキャリアに対応するIFFTの入力信号に対応する。チャネル行列Hの成分は、送信ベクトルの成分から受信ベクトルの成分への色々なチャネル応答に対応する。したがってそれはIFFTとマルチパスチャネルとFFTとの組合せである。それはIFFTとマルチパスチャネルとFFTとの組み合わされた効果を説明する。OFDMシステムについて、このような組合せは、成分hm,ij(i=1,……,n、j=1,……,n)が単複素値(single complex values)であるチャネル行列Hをもたらす、ということは周知である。2つの送信アンテナ32、33と2つの受信アンテナ4、5とを有する図1に示す例について、キャリアmに対する受信信号は、
Figure 0005047289
として書くことができる。
サブキャリアmごとに、イコライザ10に備わる最大尤度検出部は、あり得る送信信号
Figure 0005047289
(ただしAはあり得る全送信ベクトルの集合である)の集合全部にわたって検索し、受信ベクトルxへの最小ユークリッド距離を有する送信信号ベクトル
Figure 0005047289
に有利な判定を下す。
Figure 0005047289
あり得る全送信信号ベクトルを含むあり得る送信信号集合Aの大きさは、各アンテナからのあり得る送信シンボルの数(変調配置の大きさに依存する)と送信アンテナnの数とに依存する。あり得る送信信号ベクトルの数は、
Figure 0005047289
で与えられる。
したがって、2よりも多いアンテナを有するさらに高レベルの変調スキームについて、集合の大きさは非常に大きくなる可能性があり、数式(4)におけるサブキャリアごとに行う必要のある比較の数は、
Figure 0005047289
で与えられる。
まとめると、表1は、一般に使用される変調スキームBPSK、QPSK、16QAM、及び64QAMについて、サブキャリアごとに数式(4)で行わなければならない比較の数を示す。
Figure 0005047289
比較の数は、言うまでもなく、複雑性のただの1つの度合いである。他の度合いとしては、乗算及び減算の数が含まれる。乗算の正確な数は実施形態に依存する。しかしながら、プリアンブルが薄くされ、データ部がその後に続くという通信システムにおける最大尤度検出部の実施形態について、プリアンブル期間中のチャネル推定などにより、ひとたびチャネル行列Hが認知されると、ベクトルプロダクトHsの完全集合が形成可能である。これは、データの部分又はデータ部の受信中に、比較のみが計算の必要があるということを意味しており、図2において視覚化してあるが、この図2は最大尤度検出の処理ステップを視覚化するものである。プリアンブル部の受信中に、Hsの乗算及び加算が計算され、そのため、データ部の受信中には、データシンボルごとに計算が必要なのは‖r−Hs‖の減算及び比較のみである。
行列Hとベクトルsとは(実数値であっても又は複素数値であってもよいが)実数値のみをとると仮定すると、Hsを生成するのに必要な乗算の数は、
乗算=n×n×(変調配置の大きさ)n (7)
で与えられる。又は、行列Hとベクトルとが複素数値を有する場合、Hs生成に必要な乗算の数は、
乗算=4×n×n×(変調配置の大きさ)n (8)
で与えられる。
<リスト最大尤度検出>
上述の最大尤度検出アルゴリズムは、変調スキームが高くなると非常に複雑になる。以下では、等化方法又は等化構造の代替実施形態を説明するが、この実施形態は、最大尤度検出部の解決手段に近いが、複雑性を大きく削減し、したがってより高いレベルの変調スキームにうまく適するものであり、このように受信装置における最適実施形態を可能とする。このように改善された最大尤度検出アルゴリズムの実施形態の例を図3に示す。図1に関連して図示し、説明したイコライザ10は、この例に置いては、2(又は3以上)の送信信号のうちの1の送信信号を選択する選択部14と、選択された送信信号に対する少なくともいくつかの候補配置値について、送信信号の選択されなかったものに対する推定配置値を干渉消去計算によって計算する推定部15と、受信信号ベクトル及びチャネル推定値と候補信号ベクトルとの積に基づいて計量値を計算する計量値計算部17を備える最大尤度検出部16とを備える。計量値計算部17によって、最大尤度検出部は、計量値に基づいて、それぞれの受信信号への最小ユークリッド距離を有するベクトル候補信号ベクトルのうちの1つを最大尤度の送信信号ベクトルとして検出するものである。またイコライザ10は、少なくともいくつかの計量値の候補信号ベクトルに基づいて最大尤度の候補信号ベクトルに対する軟判定値を計算する軟判定値計算部18を備える。受信信号の配置値に対する推定を計算し、信号配置における上記推定配置値近傍にある候補配置値の数を定めるプロセッサ19を、イコライザ10は適宜さらに備えてもよく、それにより最大尤度検出部16において行われる配置の数が削減できる。選択部14、推定部15、検出部16、計量値計算部17、軟値計算部18及びプロセッサ19の機能をいかでさらに詳細に説明する。これらのエレメント及びユニットは、ソフトウェア又はハードウェアユニットとして、又はその組合せとして、それぞれに所望の機能に適するように実施可能である、ということに留意しなければならない。
以下に、上述の最大尤度検出に対する上述の代替実施形態を説明するが、これはリスト最大尤度検出とも呼ばれ、選択部14と、推定部15と、計量値計算部17を有する最大尤度検出部16とにおいて実施されるものである。
イコライザ10は、図3に示す全部のエレメント及びユニットを備える必ずしもする必要はなく、以下でさらに説明するように、図3に示すエレメント及びユニットから、より少なく選んで有してもよい、ということに留意しなければならない。
このリスト最大尤度検出(リストMLD)アルゴリズムの第1のステップは、検出される第1のデータストリームに対する候補リストをセットアップすることである。ここで、「データストリーム(data stream)」という言葉は、送信アンテナの1つから送信される信号を表す。この意味において、候補リストとは、送信アンテナの1つから送信された可能性のあるあり得る送信配置点又は候補信号ベクトルのリストである。ここで、選択部14は、チャネル推定部11から受信される対応のチャネル推定情報に基づいて、例えば最低受信信号対雑音比のような最悪送信品質のデータストリームのような対応の選択基準に基づいて、第1又は第2のデータストリームのうちの1つ(2又は3以上の送信信号うちの1)を選択する。推定部15は、次に、候補リスト、すなわち選択データストリームに対する候補配置値をセットアップするものであり、干渉計算に基づいて、選択されなかったデータストリームに対する推定を計算するものである。
例えば図4に概略的に示す16QAM変調スキームが情報又はデータの送信に用いられる場合、したがって候補リストは16個のあり得る配置値(候補配置値)の各々を含み、各配置点が同相(in phase)直交(quadrature)平面上のその位置を示す複素数として表されるリスト長L=変調配置の大きさ=16を有するであろう。対応して、図5に概略的に示す64QAM変調スキームが送信に用いられると、候補リストは64個のあり得る配置値(配置値は、配置スキームの配置点の各々へ割り当てられているビットマップである)の各々を含み、リスト長L=64を有するであろう。
リストにおける配置ちの各々を考慮して、代わりに、他のデータストリーム(送信機)に対する配置値が、干渉消去(IC:interference cancellation)を用いて生成される。したがって、1つの送信機に対するリストにおける点i(i=1,……,L)ごとに、1つの送信機に対するリストからの1つの値を含む完全送信ベクトルs(候補信号ベクトル)
Figure 0005047289
と、ICより得られた他の送信機に対する他の値とが得られる。次にL個の異なるsベクトルを数式(4)で検査して、最低計量を有し、ゆえに最大尤度で送信されたシンボルベクトルに対応するものを発見する。
リストMLDアルゴリズムで最適パフォーマンスを得るために、送信機信号の1つ、効果的には最低受信信号対雑音比(SNR)を有するものが第1のストリームに割り当てられ、したがって最高受信信号対雑音比(SNR)を有する送信機信号が干渉消去によって得られる、ということが重要である。このことは、干渉消去がステップ雑音の効果に影響を受けやすいため、重要である。
この判定を着目する2つの送信機について行う単純な方法は以下である。
Figure 0005047289
(これらはSNRに対する推定である)である場合、リストから送信機2の値を生成し、ICを用いて送信機1の推定を導出する。さもなければ、リストから送信機1の値を生成し、ICを用いて送信機2の推定を導出する。
イコライザ10をより詳細に説明するために、2送信機システムを用いることにしよう。第2の送信機より高い受信SNRを有し、ゆえに第1送信機値は選択部14が選択し、推定部15は第1の送信機値に対する候補配置のリストを確立し、それぞれの第2の送信機値に対する推定をを計算する。
リストからのストリーム1に対する配置点s1,i(i=1,……,L)ごとに、ストリーム2に対する推定信号
Figure 0005047289
が推定部15において以下のように得られる。
Figure 0005047289
ただし、xは受信信号ベクトル(n×1)であり(数式3を参照)、xc,iは消去後の受信信号ベクトルである。次に、xc,iの最小平均二乗誤差を、xmmse,iとして、計算すると、
Figure 0005047289
その後、第2のストリーム(ストリーム2)の推定s2,iは、
Figure 0005047289
によって得られる。ただし、SNRは例えば平均信号対雑音比のような信号対雑音比であり、( . )はムーア・ペンローズ疑似逆(PINV:pseudo inverse)関数である。ムーア・ペンローズ疑似逆関数の使用は、ただの一例であり、他の適当な疑似逆関数が使用可能である、ということが理解されなければならない。
軟出力信号
Figure 0005047289
を最終的に推定部15において量子化し、最終硬判定推定
Figure 0005047289
を得る。
Figure 0005047289
ただし、
Figure 0005047289
は、選択変調スキームに対応する量子化関数を表す。
2つの値s1,i及び
Figure 0005047289
(これらは候補信号を形成する)を次に最大尤度検出部16へ提供し、MLD方程式で使用し、計量m値を計量値計算部17において計算する。
Figure 0005047289
このような処理(数式9〜13)を全候補配置値s1,i(i=1,……,L)に対して繰り返す。リストの大きさがフルサイズである16QAMスキームについては、16個の候補があるために、処理を16回繰り返し、16個のm(i=1,……,L)の値を作り出す。同様に、リストの大きさがフルサイズである64QAMスキームについては、処理を64回繰り返し、64個のm(i=1,……,L)の値を作り出す。
リストMLDの反復ごとに、m最低値のみを最大 尤度検出部16に保持する。最低値は、最大尤度で送信された配置値
Figure 0005047289
及びs1,iに対応しており、ゆえに検出部16の硬出力である。このアルゴリズムは、数式13を行う必要があるのはリストの大きさLに対応した回数のみであるため、最初に説明したMLDアルゴリズムと比較すると複雑性において優位である。フルリストについて、L=変調配置の大きさである。最初に説明したMLDはというと、数式4を
Figure 0005047289
に対応する回数行わなければならない。
以下では、本発明の等化構造及び等化方法に対する追加の効果的な実施形態の可能性について説明するが、かかる実施形態はパフォーマンスを向上し、複雑性を削減し、実施を簡便なものとする。
<軟判定値計算>
選択部14、推定部15及び検出部16において実施される上述のリストMLDアルゴリズム(数式9〜13)は、送信されたかにおける最大尤度をどの配置値が有するかに関する硬判定を作り出す。ゆえにリストMLDアルゴリズムは、これらの配置値に関連するビットに関する硬判定を出力する(ビットパターンに関連する例は、図4及び図5に示す16QAM及び64QAM配置の例における配置点の隣に見られる)。
多くの通信システム(特に「軟(soft)」判定チャネル復号を用いるもの)について、イコライザが、その符号(sign)にどれだけ確証があるかを示す軟情報ビットを作り出すと、大きなパフォーマンスの向上が達成可能である。したがって、ここで、軟ビットを作り出す方法及び構造を、すなわち軟判定値計算部18を提案する。
リストMLDイコライザに対して軟ビットを作り出すために、ストリーム1に対する各配置値s1,i(i=1,……,L)が数式9〜13を用いて作り出される場合に、最低mのみを保持するのではなく、計量値計算部17から計算された全部の計量m(i=1,……,L)が表に格納される。加えて、iごとに、
Figure 0005047289
及びs1,iに関連する関連のビットパターンが格納される。計量及びその関連のビットパターンは、次に行方向において計量の値について昇順に計算部18に格納され、そのため最低計量は表の最下部にくる。
16QAM(L=16)ついてのフルリストに対して格納された表の一例を図6に示す。ビットごとに軟情報を計算するために、(表の最下部に位置する)最低計量に関連するビットパターンは計算部18において、リストの中の連続する行におけるビットパターンと比較される。ビットに変化がある(1から0へ、又は0から1へ)と、最低計量と、ビット変化が最初に生じる次の最低計量との間の計量差がそのビットにとっての軟情報とされる。この計算の2つの例を図6に示す。
リストの最上行において、任意のビットの変化が見られなければ、そのビットに対する軟出力は、最大の確証を示すものであるリストLの大きさに関する既定値に設定される。
他の変形の実施形態も使用可能であるが、最低計量と、ビットが変化する次の最低計量との間の最低の計量差を用いる一般原理をここで提示する。ということを理解されたい。計算部18において行われる説明した軟判定値計算は、リストMLDではなく、最初に説明した最大尤度検出とも組み合せ可能である。
一般的に言うと、軟判定値計算部18は、少なくともいくつかの計量値の候補信号ベクトルに基づいて、最大尤度の候補信号ベクトルに対して軟判定値を計算するものである。効果的には、軟判定値計算部は、少なくともいくつかの計量値の候補信号ベクトル間の差に基づいて、軟判定値を計算するものである。さらに効果的には、最大尤度検出部16は、最低計量値を選択することによって、最大尤度の候補信号ベクトルを検出するものであり、上記軟判定値計算部18は、最低計量値の最大尤度の候補信号ベクトルと他の計量値の候補信号ベクトルとの間の差に基づいて、最大尤度の候補信号ベクトルに対して軟判定値を計算するものである。ここで、軟判定値計算部18は、効果的には、最低計量値の候補信号ベクトルに関係する対応の候補信号ベクトルにおける変化が生じるところの最低計量値の候補信号ベクトルと次の最低計量値との間の差に依存して上記軟判定値を計算するものである。ここで、軟判定値計算部18は、効果的には、最低計量値と、最低計量値の候補信号ベクトルに関係する対応の候補信号ベクトルにおける変化が生じるところの次の最低計量値との間の差に比例する上記軟判定値を計算するものである。ここで、軟判定値計算部判定値計算部18は、効果的には、最低計量値と、最低計量値の候補信号ベクトルにおける変化が生じるところの次の最低計量値との差として、上記軟判定値を計算するものである。効果的に、候補信号ベクトルはビットパターンからなり、軟判定値計算部は、最大尤度の候補信号ベクトルのビットごとに、軟判定値を計算するものである。
<ユークリッド距離計算の複雑性削減>
数式(13)は、検出部16において計算されるいわゆるMLD方程式であり、受信信号xと、チャネル行列Hをかけたあり得る送信信号ベクトルsとの間のユークリッド距離を計算するものである。ノルム演算‖(・)‖の計算が必要である。数式(13)において複素信号を表す変数を仮定すると、数式(13)は以下のように拡張できる。
Figure 0005047289
ここで、下付文字(real)及び(imag)は、複素信号のI(In phase)成分及びQ(quadrature phase)成分をあらわす。(14)から分かるように、この計算は4つの二乗関数(・)に関する。これら二乗関数は、乗算すべき関連項を必要とする。数式(14)は多くの回数行わなければならないため、また乗算はハードウェアで実施するには費用のかかる演算であるので、計量計算部17及び検出部18を修正して、以下の近似を用いて(14)を計算するものとすることが可能である。
Figure 0005047289
ただし、abs( . )関数は絶対値関数である。絶対値関数は、必要なのが符号情報を示すビット(符号ビット)を削除するのみであるため、例えばハードウェアにおいて簡単に実施可能である。
一般的に言うと、計量値計算部17は、上記受信信号ベクトル、及びチャネル推定値と候補信号ベクトルとの積に基づいて、絶対値計算を用いて計量値を計算するものである。効果的には、計量値計算部17は、ここで、受信信号ベクトルとチャネル推定値と候補信号ベクトルとの積との間の差の絶対値計算に基づいて、上記計量値の各々を計算するものである。ここで、計量値計算部17は、効果的には、受信データストリームごとの受信信号と、チャネル推定値とデータストリームに対するそれぞれの候補配置値との積との間の各差の絶対値計算に基づいて、計量値の各々を計算するものである。ここで、計量値計算部17は、効果的には、差ごとに計算される絶対値の合計に基づいて、計量値の各々を計算するものである。
たった今説明した修正の計量計算部17及び検出部16は、リストMLDアルゴリズムすなわち選択部14及び推定部15と、又は最初に説明した最大尤度検出と組み合わせ可能である、ということに留意されたい。また、修正の計量計算部17及び検出部16も軟判定値計算部18と組み合わせることも可能であり、あるいは組み合わせずともよい。
<MMSE/ZF前処理ステップ>
これまで、リストMLDについて、候補配置値のフルリスト、すなわちL=変調配置の大きさであるリストの計算及び使用を説明してきた。推定部15及び検出部16において行われるリストMLDに対する主処理が数式(9)〜(13)をL回処理することに関するため、リストの大きさLを縮小すると、複雑性をかなり削減することが可能である。ゆえに、前処理構造を、すなわち、最大尤度で送信されるシンボルベクトルがどこにある傾向が高いかに関する情報を提供するプロセッサ19を使用することを提案する。
プロセッサ19において、MMSE(最小平均二乗誤差)又はZF(zero forcing:ゼロフォーシング)アルゴリズムが実施される。アルゴリズムを説明するために、再び2送信機例を用いる。
MMSEアルゴリズムの場合、プロセッサは以下のステップを行うものである。
ステップ1:MMSE解を導出する、すなわちチャネル推定値と信号対雑音比と受信信号ベクトルとに基づいて受信信号ベクトルに対する推定を導出する。
Figure 0005047289
ただし、( . )はムーア・ペンローズ疑似逆(PINV)関数であり(他の疑似逆関数も使用可能)、SNRは推定信号対雑音比である。値
Figure 0005047289
及び
Figure 0005047289
は軟値を表す。
ステップ2:MMSE解を量子化する。
Figure 0005047289
Figure 0005047289
ただし
Figure 0005047289
は変調スキームに対する量子化関数を表す、ということを満たすように、軟値
Figure 0005047289
及び
Figure 0005047289
が量子化され、どの配置値が送信された傾向が高いかに関する硬判定を行う。
ステップ3:サイズの縮小したリストを形成する(L<変調配置の大きさ)。
どの送信機がプロセッサ19において最高信号電力を有していると識別されたかに依存して、
Figure 0005047289
又は
Figure 0005047289
は、リストへ含まれる点を含む領域の中心(又はオフセット又は中心付近)にあるように選択される。図7から図10までは、L=16点、25点、32点及び36点のリストサイズにそれぞれ対応する領域の例を示す。図には、MMSE解を十字の印で示し、量子化MMSE解は影付き配置点の印で示し、囲み点はリストに含まれるであろう。領域の正確な大きさ及び形は実施形態固有であり、図は単にあり得る例を示してあるだけである。領域が大きくなればなるほど(領域内部の後続点の数が多くなればなるほど)、パフォーマンスが良くなるが、複雑性も高くなる。
ゼロフォーシング解について、第1のステップは「ZF解を得るステップ」で置き換えられ、そこで、2送信機例における受信信号ベクトルに対して推定することはチャネル推定値及び受信信号ベクトルのみに基づいて計算可能である。
Figure 0005047289
一般に、プロセッサ19は、受信信号の配置値に対する推定を計算するものであり、信号配置において推定配置値の付近の候補配置値の数を定めるものである。ここで、プロセッサ19は、効果的には、チャネル推定値及び受信信号に基づいて、配置値に対する推定を計算するものである。さらに効果的には、プロセッサ19は、チャネル推定値の行列と受信信号ベクトルとの積に基づいて、配置値に対する推定を計算するものである。さらに、プロセッサ19は、効果的には、チャネル推定値の疑似逆行列と受信信号ベクトルとの積に基づいて、配置値に対する推定を計算するものである。あるいは、プロセッサ19は、チャネル推定値と信号対雑音値推定と受信信号とに基づいて、上記配置値に対する推定を計算するものである。ここで、プロセッサ19は、効果的には、チャネル推定値及び信号対雑音値推定の逆値を含む行列と受信信号との積に基づいて、配置値に対する推定を計算するものである。プロセッサ19は、さらに効果的には、上記チャネル推定値及び信号対雑音値推定の逆値を含む疑似逆行列と受信信号との積に基づいて、配置値に対する推定を計算するものである。
受信信号ベクトルのデータ値ごとに配置値推定を計算後、すなわち受信信号ベクトルの受信データストリームごとのデータ値ごとに配置値推定を計算後、プロセッサ19は、効果的には、送信品質に依存して上記配置値推定のうちの1つを選択するものであり、上記信号配置において選択された推定配置値の付近の候補配置値の数を定めるものである。さらに、プロセッサ19は、効果的には、上記1つの推定配置値のまわりの信号は位置において利用可能な全配置値の部分集合として候補配置値の数を選択することによって、信号配置において上記推定配置値の付近の候補配置値の数を定めるものである。
イコライザ10におけるプロセッサ19の実施形態は、軟判定値計算部18の実施形態と、及び/又は修正をした検出部16及び計量値計算部17の実施形態とを組み合わせ可能である、ということを理解されたい。
<新規的特徴4:疑似逆数計算及び部分的Hs前計算>
上述のように、標準リストMLDアルゴリズムは、リストにおけるs1,i(i=1,……,L)ごとに数式9〜13を行う。数式(9)〜(13)は、ゆえに、選択部14、推定部15及び検出部16においてL回計算される。
新しいチャネル情報がチャネル推定部11より入手可能である場合にのみ、計量値計算部17において行われる数式(11)における( . )演算で示す必要な疑似逆数を計算することにより、プリアンブル部の後にデータスロット(図2参照)が続くシステム、及び/又はチャネルが非常に遅く変わるシステムの複雑性を低減させることを提案する。図2に示すようなフレーム構造を有するシステムにとって、このことは、数式11における疑似逆数のみ、計算部17においてプリアンブル相の間又はその終わり又はデータ相の始まりにおいて計算される、ということを意味する。
これは、シンボルごとにL回計算を行うところの最新のイコライザと比較すると、疑似逆数は1回だけ計算される、ということを意味する。ゆえに複雑性は低減される。
さらにプリアンブル部の後にデータスロットが続くシステム(図2参照)、及び/又はチャネル非常に遅く変わるシステムにとって、データスロットの間に数式(13)(又は、実施される場合、数式(15))に必要な処理のいくつかは、プリアンブルスロットに再分布も可能である。これは、以下のように数式(13)を拡張及び因数分解することにより見ることができる。
Figure 0005047289
チャネルエレメントhij(i=1,……,nR、j=1,……,nT)は変化しない(また、新しいチャネル推定値が得られる場合には、新しく計算される必要があるのみである)ため、またs1,i(i=1,……,L)の完全集合、すなわち選択された送信信号に対する候補配置値が知られているため。A及びBで表される部分積の項は、プリアンブル相の間又はその終わりにおいて、又はデータ相の始まりにおいて全iについて計算可能である。これを図11における絵で示す。
これは、A及びB計算部17において、全i値についてプリアンブルの間に1回だけ計算する必要があるのであって、新しいシンボルごとに再計算する必要はない、ということを意味する。
一般に、選択部14は2又は3以上の送信信号(又はデータストリーム)の1つを選択するものである。さらに、推定部15は、選択送信信号に対する少なくともいくつかの候補配置値について、干渉消去計算によって、非選択送信信号に対する推定配置値を計算して、上記少なくともいくつかの候補配置値ごとの候補信号ベクトルを得るものである。各候補信号ベクトルは、上記少なくともいくつかの候補配置値のうちの1つと、上記送信信号のうち対応の非選択のものに対する推定配置値とを含み、干渉消去計算及び/又は最大尤度検出(数式(13)及び/又は(15)参照)に用いるチャネル推定値は、新しいチャネル推定値が得られる場合にのみ更新される。効果的に、上記干渉消去計算において、消去信号ベクトルと、上記送信信号のうち非選択のものに対する上記チャネル推定値を含むチャネル推定ベクトルとの積が計算される。ここで、チャネル推定ベクトルは、上記送信信号のうち非選択のものに対する新しいチャネル推定値が得られる場合にのみ更新される。さらに、消去信号ベクトルは、効果的には、受信信号ベクトルと、選択送信信号に対するチャネル推定値を乗算したそれぞれの候補配置値との間の差に基づいて計算され、それにより、選択送信信号に対するチャネル推定値は、新しいチャネル推定値が得られるときにのみ更新される。ここで、最大尤度検出部16は、チャネル推定値と候補信号ベクトルとの積に基づいて、上記最大尤度の送信信号ベクトル(数式(13)及び/又は(15)の実施形態)を検出するものであってもよく、上記選択送信信号に対する候補配置値を乗算したチャネル推定値は、新しいチャネル推定値が得られるときにのみ更新される。

Claims (13)

  1. 1又は2以上の送信機から並列に送信される2又は3以上の送信信号が2又は3以上の受信データストリームを表す受信信号ベクトルで受信されるワイヤレス通信システムの受信装置のための等化構造(10)であって、前記信号は、変調スキームにしたがってキャリア信号へ変調される情報を含み、あり得る全送信信号は前記変調スキームの信号配置において候補配置値で表され、
    前記受信信号ベクトルと、チャネル推定値と候補信号ベクトルとの積とに基づいて、計量値を計算する計量値計算部(17)であって、各候補信号ベクトルは前記2又は3以上の送信信号の各々に対する候補配置値を含むものである、計量値計算部(17)と、
    それぞれの受信信号ベクトルまでの最小ユークリッド距離を有する前記候補信号ベクトルの1つを、前記計量値に基づいて最大尤度候補信号ベクトルとして検出する最大尤度検出部(16)と、
    少なくともいくつかの計量値の候補信号ベクトルに基づいて、前記最大尤度候補信号ベクトルに対する軟判定値を計算する軟判定値計算部(18)と
    を備え
    前記軟判定値計算部(18)は、少なくともいくつかの計量値の候補信号ベクトル間の差に基づいて、前記軟判定値を計算する等化構造(10)。
  2. 前記最大尤度検出部(16)は、最低計量値を選択することによって、最大尤度候補信号ベクトルを検出し、前記軟判定値計算部(18)は、最低計量値の最大尤度候補信号ベクトルと他の計量値の候補信号ベクトルとの間の差に基づいて、前記最大尤度候補信号ベクトルに対する軟判定値を計算する、請求項に記載の等化構造(10)。
  3. 前記軟判定値計算部(18)は、最低計量値の候補信号ベクトルと、最低計量値の候補信号ベクトルに関する対応の候補信号ベクトルにおける変化が生じる次に最低の計量値との間の差に依存して、前記軟判定値を計算する、請求項に記載の等化構造(10)。
  4. 前記軟判定値計算部(18)は、最低計量値と、最低計量値の候補信号ベクトルに関する対応の候補信号ベクトルにおける変化が生じる次に最低の計量値との間の差に比例するように、前記軟判定値を計算する、請求項に記載の等化構造(10)。
  5. 前記軟判定値計算部(18)は、最低計量値と、最低計量値の候補信号ベクトルに関する候補信号ベクトルにおける変化が生じる次に最低の計量値との間の差として、前記軟判定値を計算する、請求項に記載の等化構造(10)。
  6. 前記候補信号ベクトル(18)はビットパターンからなり、前記軟判定値計算部は、最大尤度候補信号ベクトルのビットパターンのビットごとに軟判定値を計算する、請求項1〜いずれか1項に記載の等化構造(10)。
  7. 1又は2以上の送信機から並行に送信される2又は3以上の送信信号が2又は3以上の受信データストリームを表す受信信号ベクトルで受信されるワイヤレス通信システムの等化方法であって、前記信号は、変調スキームにしたがってキャリア信号へ変調される情報を含み、あり得る全送信信号は、前記変調スキームの信号配置において候補配置値で表され、
    前記受信信号ベクトルと、チャネル推定値と候補信号ベクトルとの積との積とに基づいて、計量値を計算するステップであって、各候補信号ベクトルは前記2又は3以上の送信信号の各々に対する候補配置値を含むものである、ステップと、
    それぞれの受信信号ベクトルまでの最小ユークリッド距離を有する前記候補信号ベクトルの1つを、前記計量値に基づいて最大尤度候補信号ベクトルとして検出するステップと、
    少なくともいくつかの計量値の候補信号ベクトルに基づいて、前記最大尤度候補信号ベクトルに対する軟判定値を計算するステップと
    を含み
    前記軟判定値は、少なくともいくつかの計量値の候補信号ベクトル間の差に基づいて計算される等化方法。
  8. 最大尤度候補信号ベクトルは、最低計量値を選択することによって検出され、前記最大尤度候補信号ベクトルに対する軟判定値は、最低計量値の最大尤度候補信号ベクトルと他の計量値の候補信号ベクトルとの間の差に基づいて計算される、請求項に記載の等化方法。
  9. 前記軟判定値は、最低計量値の候補信号ベクトルと、最低計量値の候補信号ベクトルに関する対応の候補信号ベクトルにおける変化が生じる次に最低の計量値との間の差に依存して計算される、請求項に記載の等化方法。
  10. 軟判定値は、最低計量値と、最低計量値の候補信号ベクトルに関する対応の候補信号ベクトルにおける変化が生じる次に最低の計量値との間の差に比例するように計算される、請求項に記載の等化方法。
  11. 前記軟判定値は、最低計量値と、最低計量値の候補信号ベクトルに関する候補信号ベクトルにおける変化が生じる次に最低の計量値との間の差として計算される、請求項10に記載の等化方法。
  12. 前記候補信号ベクトルはビットパターンからなり、前記軟判定値計算するステップでは、最大尤度候補信号ベクトルのビットパターンのビットごとに軟判定値を計算する、請求項11いずれか1項に記載の等化方法。
  13. ワイヤレス通信システムにおいて情報信号を受信する受信装置の内部メモリへ直接ロード可能なコンピュータプログラムであって、前記受信装置において実行されると、請求項12いずれか1項に記載のステップを行うソフトウェア符号を備えるコンピュータプログラム。
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