JP5047289B2 - 等化構造及び等化方法 - Google Patents
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Description
受信アンテナであり、且つ送信アンテナとなる。ユニット6及び7からの下方変換信号はそれぞれ伝送され、高速フーリエ変換ユニット(FFT:Fast Fourier Transformation)8及び9がそれぞれ処理する。フーリエ変換ユニット8及び9からの変換信号は、本発明による等化構造10とチャネル推定部11とへ伝送される。チャネル推定部11は、トレーニングシーケンス(プリアンブル部)を含む受信信号(バースト)に基づいて、チャネル推定を行う。このチャネル推定とは、チャネル推定部11がトレーニングシーケンスを使用して、チャネル推定を得るものである。チャネル推定部11からの信号が等化構造10へ提供される。等化構造10最大尤度検出を行い、最大尤度で受信される信号ベクトルとして、受信信号ベクトルへのユークリッド距離が最小の、変調スキームの信号配置の候補信号ベクトル(配置点)を定める。具体的な処理を以下でさらに説明する。等化処理後、それぞれの信号は復調部/チャネル復号部12及び13においてそれぞれ処理される。復調部/チャネル復号部12及び13からの出力信号は、それぞれ、並列/直列処理部14へ伝送され、ここから、受信データビットストリームが出力される。
で与えられる。ただし、sは送信信号の列ベクトル(nT×1)であり、Hは、各送信機アンテナから受信アンテナへのチャネル応答を表すチャネル行列(nR×nT)であり、nは雑音ベクトル(nR×1)である。
と表すことができる。ただし、smは送信信号ベクトル(nT×1)であり、Hmはチャネル行列(nR×nT)であり、nmは雑音ベクトル(nR×1)。送信信号ベクトルsmの各行成分は、送信機ごとの第mサブキャリアに対応するIFFTの入力信号に対応する。チャネル行列Hmの成分は、送信ベクトルの成分から受信ベクトルの成分への色々なチャネル応答に対応する。したがってそれはIFFTとマルチパスチャネルとFFTとの組合せである。それはIFFTとマルチパスチャネルとFFTとの組み合わされた効果を説明する。OFDMシステムについて、このような組合せは、成分hm,ij(i=1,……,nR、j=1,……,nT)が単複素値(single complex values)であるチャネル行列Hmをもたらす、ということは周知である。2つの送信アンテナ32、33と2つの受信アンテナ4、5とを有する図1に示す例について、キャリアmに対する受信信号は、
として書くことができる。
(ただしAはあり得る全送信ベクトルの集合である)の集合全部にわたって検索し、受信ベクトルxmへの最小ユークリッド距離を有する送信信号ベクトル
に有利な判定を下す。
で与えられる。
で与えられる。
乗算=nR×nT×(変調配置の大きさ)nT (7)
で与えられる。又は、行列Hとベクトルとが複素数値を有する場合、Hs生成に必要な乗算の数は、
乗算=4×nR×nT×(変調配置の大きさ)nT (8)
で与えられる。
上述の最大尤度検出アルゴリズムは、変調スキームが高くなると非常に複雑になる。以下では、等化方法又は等化構造の代替実施形態を説明するが、この実施形態は、最大尤度検出部の解決手段に近いが、複雑性を大きく削減し、したがってより高いレベルの変調スキームにうまく適するものであり、このように受信装置における最適実施形態を可能とする。このように改善された最大尤度検出アルゴリズムの実施形態の例を図3に示す。図1に関連して図示し、説明したイコライザ10は、この例に置いては、2(又は3以上)の送信信号のうちの1の送信信号を選択する選択部14と、選択された送信信号に対する少なくともいくつかの候補配置値について、送信信号の選択されなかったものに対する推定配置値を干渉消去計算によって計算する推定部15と、受信信号ベクトル及びチャネル推定値と候補信号ベクトルとの積に基づいて計量値を計算する計量値計算部17を備える最大尤度検出部16とを備える。計量値計算部17によって、最大尤度検出部は、計量値に基づいて、それぞれの受信信号への最小ユークリッド距離を有するベクトル候補信号ベクトルのうちの1つを最大尤度の送信信号ベクトルとして検出するものである。またイコライザ10は、少なくともいくつかの計量値の候補信号ベクトルに基づいて最大尤度の候補信号ベクトルに対する軟判定値を計算する軟判定値計算部18を備える。受信信号の配置値に対する推定を計算し、信号配置における上記推定配置値近傍にある候補配置値の数を定めるプロセッサ19を、イコライザ10は適宜さらに備えてもよく、それにより最大尤度検出部16において行われる配置の数が削減できる。選択部14、推定部15、検出部16、計量値計算部17、軟値計算部18及びプロセッサ19の機能をいかでさらに詳細に説明する。これらのエレメント及びユニットは、ソフトウェア又はハードウェアユニットとして、又はその組合せとして、それぞれに所望の機能に適するように実施可能である、ということに留意しなければならない。
と、ICより得られた他の送信機に対する他の値とが得られる。次にL個の異なるsiベクトルを数式(4)で検査して、最低計量を有し、ゆえに最大尤度で送信されたシンボルベクトルに対応するものを発見する。
が推定部15において以下のように得られる。
ただし、xは受信信号ベクトル(nR×1)であり(数式3を参照)、xc,iは消去後の受信信号ベクトルである。次に、xc,iの最小平均二乗誤差を、xmmse,iとして、計算すると、
その後、第2のストリーム(ストリーム2)の推定s2,iは、
によって得られる。ただし、SNRは例えば平均信号対雑音比のような信号対雑音比であり、( . )+はムーア・ペンローズ疑似逆(PINV:pseudo inverse)関数である。ムーア・ペンローズ疑似逆関数の使用は、ただの一例であり、他の適当な疑似逆関数が使用可能である、ということが理解されなければならない。
及びs1,iに対応しており、ゆえに検出部16の硬出力である。このアルゴリズムは、数式13を行う必要があるのはリストの大きさLに対応した回数のみであるため、最初に説明したMLDアルゴリズムと比較すると複雑性において優位である。フルリストについて、L=変調配置の大きさである。最初に説明したMLDはというと、数式4を
に対応する回数行わなければならない。
選択部14、推定部15及び検出部16において実施される上述のリストMLDアルゴリズム(数式9〜13)は、送信されたかにおける最大尤度をどの配置値が有するかに関する硬判定を作り出す。ゆえにリストMLDアルゴリズムは、これらの配置値に関連するビットに関する硬判定を出力する(ビットパターンに関連する例は、図4及び図5に示す16QAM及び64QAM配置の例における配置点の隣に見られる)。
及びs1,iに関連する関連のビットパターンが格納される。計量及びその関連のビットパターンは、次に行方向において計量の値について昇順に計算部18に格納され、そのため最低計量は表の最下部にくる。
数式(13)は、検出部16において計算されるいわゆるMLD方程式であり、受信信号xと、チャネル行列Hをかけたあり得る送信信号ベクトルsとの間のユークリッド距離を計算するものである。ノルム演算‖(・)‖の計算が必要である。数式(13)において複素信号を表す変数を仮定すると、数式(13)は以下のように拡張できる。
ただし、abs( . )関数は絶対値関数である。絶対値関数は、必要なのが符号情報を示すビット(符号ビット)を削除するのみであるため、例えばハードウェアにおいて簡単に実施可能である。
これまで、リストMLDについて、候補配置値のフルリスト、すなわちL=変調配置の大きさであるリストの計算及び使用を説明してきた。推定部15及び検出部16において行われるリストMLDに対する主処理が数式(9)〜(13)をL回処理することに関するため、リストの大きさLを縮小すると、複雑性をかなり削減することが可能である。ゆえに、前処理構造を、すなわち、最大尤度で送信されるシンボルベクトルがどこにある傾向が高いかに関する情報を提供するプロセッサ19を使用することを提案する。
ただし、( . )+はムーア・ペンローズ疑似逆(PINV)関数であり(他の疑似逆関数も使用可能)、SNRは推定信号対雑音比である。値
及び
は軟値を表す。
どの送信機がプロセッサ19において最高信号電力を有していると識別されたかに依存して、
又は
は、リストへ含まれる点を含む領域の中心(又はオフセット又は中心付近)にあるように選択される。図7から図10までは、L=16点、25点、32点及び36点のリストサイズにそれぞれ対応する領域の例を示す。図には、MMSE解を十字の印で示し、量子化MMSE解は影付き配置点の印で示し、囲み点はリストに含まれるであろう。領域の正確な大きさ及び形は実施形態固有であり、図は単にあり得る例を示してあるだけである。領域が大きくなればなるほど(領域内部の後続点の数が多くなればなるほど)、パフォーマンスが良くなるが、複雑性も高くなる。
上述のように、標準リストMLDアルゴリズムは、リストにおけるs1,i(i=1,……,L)ごとに数式9〜13を行う。数式(9)〜(13)は、ゆえに、選択部14、推定部15及び検出部16においてL回計算される。
Claims (13)
- 1又は2以上の送信機から並列に送信される2又は3以上の送信信号が2又は3以上の受信データストリームを表す受信信号ベクトルで受信されるワイヤレス通信システムの受信装置のための等化構造(10)であって、前記信号は、変調スキームにしたがってキャリア信号へ変調される情報を含み、あり得る全送信信号は前記変調スキームの信号配置において候補配置値で表され、
前記受信信号ベクトルと、チャネル推定値と候補信号ベクトルとの積とに基づいて、計量値を計算する計量値計算部(17)であって、各候補信号ベクトルは前記2又は3以上の送信信号の各々に対する候補配置値を含むものである、計量値計算部(17)と、
それぞれの受信信号ベクトルまでの最小ユークリッド距離を有する前記候補信号ベクトルの1つを、前記計量値に基づいて最大尤度候補信号ベクトルとして検出する最大尤度検出部(16)と、
少なくともいくつかの計量値の候補信号ベクトルに基づいて、前記最大尤度候補信号ベクトルに対する軟判定値を計算する軟判定値計算部(18)と
を備え、
前記軟判定値計算部(18)は、少なくともいくつかの計量値の候補信号ベクトル間の差に基づいて、前記軟判定値を計算する等化構造(10)。 - 前記最大尤度検出部(16)は、最低計量値を選択することによって、最大尤度候補信号ベクトルを検出し、前記軟判定値計算部(18)は、最低計量値の最大尤度候補信号ベクトルと他の計量値の候補信号ベクトルとの間の差に基づいて、前記最大尤度候補信号ベクトルに対する軟判定値を計算する、請求項1に記載の等化構造(10)。
- 前記軟判定値計算部(18)は、最低計量値の候補信号ベクトルと、最低計量値の候補信号ベクトルに関する対応の候補信号ベクトルにおける変化が生じる次に最低の計量値との間の差に依存して、前記軟判定値を計算する、請求項2に記載の等化構造(10)。
- 前記軟判定値計算部(18)は、最低計量値と、最低計量値の候補信号ベクトルに関する対応の候補信号ベクトルにおける変化が生じる次に最低の計量値との間の差に比例するように、前記軟判定値を計算する、請求項3に記載の等化構造(10)。
- 前記軟判定値計算部(18)は、最低計量値と、最低計量値の候補信号ベクトルに関する候補信号ベクトルにおける変化が生じる次に最低の計量値との間の差として、前記軟判定値を計算する、請求項4に記載の等化構造(10)。
- 前記候補信号ベクトル(18)はビットパターンからなり、前記軟判定値計算部は、最大尤度候補信号ベクトルのビットパターンのビットごとに軟判定値を計算する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の等化構造(10)。
- 1又は2以上の送信機から並行に送信される2又は3以上の送信信号が2又は3以上の受信データストリームを表す受信信号ベクトルで受信されるワイヤレス通信システムの等化方法であって、前記信号は、変調スキームにしたがってキャリア信号へ変調される情報を含み、あり得る全送信信号は、前記変調スキームの信号配置において候補配置値で表され、
前記受信信号ベクトルと、チャネル推定値と候補信号ベクトルとの積との積とに基づいて、計量値を計算するステップであって、各候補信号ベクトルは前記2又は3以上の送信信号の各々に対する候補配置値を含むものである、ステップと、
それぞれの受信信号ベクトルまでの最小ユークリッド距離を有する前記候補信号ベクトルの1つを、前記計量値に基づいて最大尤度候補信号ベクトルとして検出するステップと、
少なくともいくつかの計量値の候補信号ベクトルに基づいて、前記最大尤度候補信号ベクトルに対する軟判定値を計算するステップと
を含み、
前記軟判定値は、少なくともいくつかの計量値の候補信号ベクトル間の差に基づいて計算される等化方法。 - 最大尤度候補信号ベクトルは、最低計量値を選択することによって検出され、前記最大尤度候補信号ベクトルに対する軟判定値は、最低計量値の最大尤度候補信号ベクトルと他の計量値の候補信号ベクトルとの間の差に基づいて計算される、請求項7に記載の等化方法。
- 前記軟判定値は、最低計量値の候補信号ベクトルと、最低計量値の候補信号ベクトルに関する対応の候補信号ベクトルにおける変化が生じる次に最低の計量値との間の差に依存して計算される、請求項8に記載の等化方法。
- 軟判定値は、最低計量値と、最低計量値の候補信号ベクトルに関する対応の候補信号ベクトルにおける変化が生じる次に最低の計量値との間の差に比例するように計算される、請求項9に記載の等化方法。
- 前記軟判定値は、最低計量値と、最低計量値の候補信号ベクトルに関する候補信号ベクトルにおける変化が生じる次に最低の計量値との間の差として計算される、請求項10に記載の等化方法。
- 前記候補信号ベクトルはビットパターンからなり、前記軟判定値を計算するステップでは、最大尤度候補信号ベクトルのビットパターンのビットごとに軟判定値を計算する、請求項7〜11のいずれか1項に記載の等化方法。
- ワイヤレス通信システムにおいて情報信号を受信する受信装置の内部メモリへ直接ロード可能なコンピュータプログラムであって、前記受信装置において実行されると、請求項7〜12のいずれか1項に記載のステップを行うソフトウェア符号を備えるコンピュータプログラム。
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