JP2006067070A - Mimoシステム受信方法及びその装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 複数のアンテナを利用して信号を受信する受信装置において、復号処理の複雑さを抑えつつ良好な復号性能を得る。
【解決手段】 受信信号から送信シンボルを推定する(ステップS4)。推定した送信シンボルの確からしさを計算する(ステップS5、S6)。確からしさを表す情報から送信シンボルの平均値および分散を計算し、さらにそれらに基づいてチャネルを補償するためのMMSE係数を計算する(ステップS1〜S3)。MMSE計算を利用して再び送信シンボルを推定する(ステップS4)。推定処理は、2回以上繰り返し実行される。
【選択図】図3

Description

本発明は、複数のアンテナを利用して無線通信を行うシステムに係わり、特に、MIMOシステムの受信装置においてチャネルを補償する技術に係わる。
高速無線通信を実現するための技術としてMIMO(Multi Input Multi Output)が知られている。MIMOは、空間分割多重通信方式の1つであり、送信装置および受信装置にそれぞれ複数のアンテナを設け、複数の電波を空間で隔てながら互いに並列に伝送する技術である。ここで、複数のアンテナから送信される複数の電波は、周波数利用効率を上げるため一般には同じ周波数が用いられる。
図19は、MIMOシステムの基本構成図である。図19において、送信装置は、Nt 本の送信アンテナを利用して信号を送信し、受信装置は、Nr 本の受信アンテナを利用して送信装置から出力された信号を受信する。この場合、送信装置と受信装置との間のチャネルの特性は、H0,0〜HNr-1,Nt-1により表される。なお、「H0,0」は、送信アンテナ0から受信アンテナ0へ信号を伝送するためのチャネルの特性(例えば、channel frequency response)を表示する。また、「HNr-1,Nt-1」は、送信アンテナNt-1から受信アンテナNt-1へ信号を伝送するためのチャネルの特性を表示する。
そうすると、受信装置において各受信アンテナを介して得られる信号yは、下記(1)式により得られる。なお、送信シンボルxは、送信アンテナN0〜NNt-1を利用して送信されるシンボルx0〜xNt-1から構成される。同様に、受信信号yは、受信アンテナN0〜NNr-1を利用して受信される信号y0〜yNr-1から構成される。そして、送信シンボルxおよび受信信号yは、それぞれ複素ベクトルで表される。また、チャネル状態情報Hは、Nt ×Nr の行列で表される。さらに、「n」は、各受信アンテナにおけるノイズである。
Figure 2006067070
なお、数式(1)および後続のいくつかの数式で登場する「r」は、受信信号を表しており、「y」と表記されるものと同じものを表している。また、数式(1)および後続のいくつかの数式でピリオド印を使用するが、これは、乗算を表している。
上記(1)式で記述されるMIMO処理は、シンボル毎に実行される。なお、MIMOシステムは、例えば、特許文献1に記載されている。
<非符号化MIMO>
空間時間ブロック符号(Space Time Block Coding)または空間周波数ブロック符号(Space Frequency Block Coding)などの符号化MIMOとは異なり、非符号化MIMOは、階層化処理を利用することでデータレートを高めることができる。なお、これらの技術については、下記の非特許文献1に記載されている。
[1] A. Van Zelst, “Space division multiplexing algorisms” Proc. 10th Med. Electrotechnical Conference 2000, pp. 1218-1221
5つの一般的なMIMO信号処理技術について記載する前に、まず、MIMO送信におけるチャネル容量について簡単に説明する。なお、ここでは、「H」は、複数のチャネルの状態を表現する行列である。
受信装置においてチャネル行列Hが既知であるものとすると、空間分割多重システムのシャノン限界は、下記(2)式で表される。ここで、「INr」は、Nr 次元の単位行列である。また、「ρ」は、各送信アンテナから送信された信号のSNR(Signal Noise Ratio)である。さらに、「HH」は、Hのエルミート行列(Hermitian Matrix)である。
Figure 2006067070
MIMO処理を実行するために、下記の2つの仮定を導入する。
仮定1:システムの設計について
数学的に解を得るためには、MIMOシステムは、「Nr >=Nt 」という条件で設計される必要がある。即ち、受信アンテナの数は、送信アンテナの数以上であるものとする。
仮定2:チャネルの状態について
各送信アンテナまたは受信アンテナは、全部または一部が非相関でなければならない。すなわち、チャネル行列Hの全要素が互いに一致していることは許されない。なお、この条件は、フェージングが存在する環境、或いは散乱が大きな環境においては満たされることになる。
次に、5つの一般的なMIMO信号処理技術について記載する。
<Zero Forcingアルゴリズム>
Zero Forcingアルゴリズムでは、受信装置において、送信信号の推定値xestは、下記(3)式で得られる。ここで、「H+」は、Hの擬似逆行列(pseudo inverse)である。なお、Hが正方行列であれば、「H+=H-1」である。
Figure 2006067070
<最小平均二乗誤差(MMSE:Minimum Mean Square Error)アルゴリズム>
MMESアルゴリズムでは、受信装置において、送信信号の推定値xestは、下記の(4)式で得られる。(4)式において、「α」は「1/SNR」を表し、「I」は単位行列を表す。また、「H*」は、Hの共役転置行列である。
Figure 2006067070
なお、MMSEアルゴリズムについては、下記の非特許文献2に記載されている。
[2] J. Proakis, Digital Communications, 3rd ed. McGraw-Hill 1995
<ZF−BLAST(Zero Forcing Bell Laboratories Layered Space Time)アルゴリズム>
BLASTは、複数の送信アンテナを利用して高速データ送信を実現することを目的としている。このアルゴリズムによれば、Nt 本の送信アンテナを利用して同期送信されたシンボルが検出される。干渉を抑制/キャンセルすることで、各送信アンテナから送信された信号が選択されて推定される。このキャンセルステップは、Nt −1回繰り返し実行される。以下に、復号手順について記載する。
1回目の復号ステップ(u=1)においては、下記の条件が設定される。なお、「〜」印は、推定値を意味する。また、Hの上に付されている「=」印は、Hが行列であることを表す。
Figure 2006067070
各ステップu毎に、ヌリング行列(nulling matrix)Gが計算される。ここで、u回目の復号ステップのヌリング行列Gu は、下記(5)式で表されるものとする。すなわち、u回目の復号ステップのヌリング行列Gu は、u回目の復号ステップにおけるH行列の推定値の擬似逆行列である。
Figure 2006067070
BLASTアルゴリズムでは、各ステップu毎に、ヌリング行列Gから任意のレイヤを選択することができる。ただし、上記非特許文献2によれば、SNRに対して最大のポスト検出信号を示すレイヤを選択した場合に最高のパフォーマンスが得られる。この条件は、ヌリング行列Gからその対角上において最小ノルムを持った行を選択することと等価である。
u回目の復号ステップにおいて、ヌリング行列Gu から最小ノルムを持った列を選択する処理は、下記(6)式または(7)式で表される。なお、「ku 」は、ヌリング行列Gu から選択すべき列を識別すると共に、対応する送信アンテナに相当する。また、「wku」は、ヌリング行列Gu のku 番目の列の各成分から構成されるベクトルを意味する。
Figure 2006067070
(7)式で得られる「wku」に受信信号ベクトルyuを掛けると、送信アンテナku に対応するレイヤを除くすべてのレイヤが抑圧される。このとき、下記(8)式が得られる。ここで、「xku」は送信信号を表し、「est」は推定値であることを示す。
Figure 2006067070
1つのレイヤが検出されると、以降のレイヤを検出する処理を進めることができる。受信信号ベクトルから検出された信号の一部を差し引くことにより、次のステップで対象となるレイヤ数が1つ小さくできる。即ち、受信ベクトルの変化は、下記(9)式で表される。なお、「Q」は受信シンボルのスライス値を表す。「yu」および「yu+1」はそれぞれu回目のステップにおける受信信号、u+1回目のステップにおける受信信号を表している。「(Huku」は、u回目のステップにおけるH行列のku 番目の列(即ち、送信アンテナku に係わるチャネルの状態を表示する係数から構成される列)を表す。
Figure 2006067070
この後、チャネル「(Huku」のku 番目の列はもはや不要になるので、この列は取り除かれる。この処理は、下記(10)式で表すことができる。
Figure 2006067070
BLASTアルゴリズムでは、「u」を1ずつインクリメントしながら、上述の(6)式〜(10)式の処理が「u=Nt 」を満たすまで繰り返し実行される。すなわち、上述の(6)式〜(10)式の処理は、送信アンテナの数だけ繰り返し実行される。なお、BLASTアルゴリズムは、下記の非特許文献3に記載されている。
[3] P. W. Wolniansky and al., “V-BLAST: An architecture for realizing very high data rates over the rich scattering wireless channel”, in Proc. Int. Symposium on Advanced Radio Technologies, Boulder, CO, Sept. 1998.
<MMSE−BLASTアルゴリズム>
MMSE−BLASTアルゴリズムの原理は、ZF−BLASTアルゴリズムと同じである。ただし、MMSE−BLASTアルゴリズムにおいては、上述の(5)式の代わりに下記(11)式が使用される。なお、「α」はノイズの分散値を表す。
Figure 2006067070
<最尤復号(Maximum Likelihood Decoding)アルゴリズム>
最尤復号アルゴリズムでは、受信信号yと可能なすべての送信ベクトル(具体的には、チャネルHにより変化した全送信ベクトル)とを比較し、最尤原理により送信データを推定する。この方法は、下記(12)式で表すことができる。
Figure 2006067070
最尤復号アルゴリズムは、送信データを再生するための最適な方法の1つである。しかし、このアルゴリズムでは、受信信号から推定される送信ベクトルと、存在し得るすべての送信ベクトルとを比較する必要があるので、計算量が大きくなるという問題がある。例えば、変調方式がBPSKであるものとすると、送信アンテナが4本のシステムにおいては16(=24)種類の送信ベクトルが存在し、送信アンテナが5本のシステムにおいては32(=25)種類の送信ベクトルが存在する。すなわち、受信信号から推定される送信ベクトルと比較すべきベクトルの数は、送信アンテナの数の増加に対して指数関数的に増加することとなる。
特開2002−44051号公報
MIMOシステムに上述の5つの従来技術を適用すると、以下の問題が生じる。すなわち、Zero ForcingアルゴリズムおよびMMESアルゴリズムでは、送信シンボルの推定精度が低く、その結果、復号性能が低くなる。
BLASTアルゴリズムおよび最尤復号アルゴリズムは、送信シンボルの推定精度は高くなる。特に、最尤復号アルゴリズムは、復号性能に注目すれば最適なアルゴリズムである。しかし、これらのアルゴリズムは、計算が複雑であり、受信装置の負荷が重くなる。例えば、最尤復号アルゴリズムの計算量は、状態数(送信アンテナの数および変調方式に依存する)に対して指数関数的に大きくなる。
本発明の目的は、複数のアンテナを利用して信号を受信する受信装置において、復号処理の複雑さを抑えつつ良好な復号性能を得ることである。
本発明の受信装置は、送信装置からの信号を伝送するチャネルの状態に基づいて複数のアンテナを利用して受信した信号から送信シンボルを推定する推定手段と、上記推定手段により推定された送信シンボルの確からしさを計算する尤度計算手段と、上記確からしさを表す情報を上記推定手段に与えながら上記推定手段および尤度計算手段に上記処理を繰り返し実行させる繰返し手段、を有する。そして、上記推定手段は、2回目以降の推定処理においては、上記確からしさを表す情報を利用して送信シンボルを推定する。
上記受信装置においては、推定した送信シンボルの確からしさを表す情報を利用して新たに送信シンボルを推定する処理が繰り返し実行される。このため、繰返し回数を増やせば送信シンボルの推定精度は高くなる。
上記推定手段は、最小平均二乗誤差アルゴリズムで送信シンボルを推定するようにしてもよい。この場合、1回当たりの推定処理の計算量は比較的少ないので、その推定処理を繰り返し実行しても受信装置の負荷はさほど重くならない。
本発明によれば、複数のアンテナを利用して信号を受信する受信装置において、復号処理の複雑さを抑えたアルゴリズムで良好な復号性能を得ることができる。
図1は、本発明の実施形態に係るMIMOシステムの構成を示す図である。MIMOシステム1は、複数の送信アンテナを備える送信装置2および複数の受信アンテナを備える受信装置3から構成される。
送信装置2は、Nt 本の送信アンテナを利用して複数のシンボルを並列に送信する。図1に示す例では、シンボル0〜シンボルNt −1が並列に送信される。なお、並列に送信される複数のシンボルは、1つのデータ列から生成されてもよいし、互いに異なるデータ列から生成されてもよい。また、各送信シンボルは、例えば、変調方式がBPSKである場合は1ビットにデータに対応し、QPSKである場合は2ビットのデータに対応する。
受信装置3は、Nr 本の受信アンテナを利用して送信装置2から送信された信号を受信する。ここで、受信アンテナの数は、送信装置2に設けられている送信アンテナの数以上であるものとする。すなわち、「Nr >=Nt 」であるものとする。また、受信装置3は、複数の受信アンテナを介して受信した信号から送信シンボルを再生する信号再生部4を備えている。
MIMOシステム1において、各送信アンテナから送信された信号は、各受信アンテナにより受信される。すなわち、例えば、送信アンテナ(0)から送信された信号は、受信アンテナ(0)〜(Nr −1)により受信され、同様に、送信アンテナ(Nt −1)から送信された信号も、受信アンテナ(0)〜(Nr −1)により受信される。このとき、第i番目の送信アンテナから第j番目の受信アンテナへ信号を伝送するチャネルの状態(または、特性)を、「Hij」と表すことにする。そうすると、送信装置2と受信装置3との間の複数のチャネルは、Nt ×Nr 行列で表すことができる。以下では、この行列のことを「チャネル行列H」と呼ぶことがある。
受信装置3は、通信に先だってチャネル行列Hの各成分を検出する。受信装置3は、例えば、以下の手順でチャネル行列Hの各成分を検出する。送信装置2は、まず、送信アンテナ(0)を利用してパイロット信号を送信する。受信装置3は、送信アンテナ(0)から送信されたパイロット信号を受信アンテナ(0)〜(Nr −1)を介して受信する。このとき、パイロット信号の送信電力は予め決められているので、受信装置3は、受信アンテナ(0)〜(Nr −1)を介して受信した信号の電力やSNR等をモニタすることにより、チャネル行列の第1列目の各成分(H0,0〜H0,Nr-1)を得る。以下、同様に、各送信アンテナから送信されるパイロット信号を利用して、チャネル行列の2〜Nt 列の各成分を得ることができる。
上記MIMOシステム1において、送信装置2からシンボルx(x0〜xNt-1)が送信されると、受信装置3において検出される信号y(y0〜yNr-1)は、上述した(1)式により表される。したがって、ノイズnがゼロであるものとすると、受信装置3は、チャネル行列Hを検出することにより、正しい送信シンボルを得ることができる。すなわち、受信装置3は、チャネル行列Hの各成分による信号への影響を逆算することにより、受信信号yから送信シンボルxを得ることができる。以下では、この逆算処理を含む概念のことを「補償」又は「チャネル補償」と呼ぶことがある。しかし、一般に、ノイズnはゼロではない。また、チャネル行列Hを完全に正確に求めることは出来ない。よって、受信装置3は、受信信号yおよびチャネル行列Hから送信シンボルを推定し、その推定値の誤差を最小にするためのアルゴリズムを導入する。
図2は、受信装置3が備える信号再生部4について説明する図である。信号再生部4には、受信信号(y:y0〜yNr-1)、チャネル状態情報(CSI:Channel State Information)、ノイズの分散値が与えられる。ここで、受信信号は、図1に示す受信アンテナ(0)〜(Nr −1)を介してそれぞれ受信した信号である。また、チャネル状態情報は、図1を参照しながら説明したチャネル行列Hの各成分である。さらに、ノイズの分散値は、例えば、「1/SNR」であり、復調に先だって予め求めておくものとする。
信号再生部4は、受信信号、チャネル状態情報、ノイズの分散値、前回の推定値の確からしさ(尤度)に基づいて、各送信シンボルを推定すると共に、その推定値の確からしさ(尤度)を更新する。推定値の確からしさは、この例では、対数尤度比(LLR:Log Likelihood Ratios)により表される。
図3および図4は、信号再生部4の処理を示すフローチャートである。ただし、図3および図4は、同じ動作を記述している。
実施形態の信号再生アルゴリズムは、図3または図4に示すステップS1〜S6を2回以上繰り返し実行することにより、送信シンボルを推定する。なお、これらのフローチャートにおいては、チャネル行列Hおよびノイズの分散値αは、予め検出されているものとする。また、以降の説明において、「(i)」は第i回目の繰返しサイクルを意味する。「k」は送信アンテナを識別する。「^」印は推定値を意味する。
ステップS1では、後述するステップS6で得られる対数尤度比LLRを利用して、送信シンボルの平均値を計算する。ただし、第1回目の繰返しサイクルでは、送信シンボルの平均値は、予め決められた初期値が使用される。例えば、変調方式がBPSKである場合は、送信シンボルは「+1」又は「−1」なので、その平均値の初期値として「0」が設定される。
ステップS2では、ステップS1で得られた送信シンボルの平均値を利用して、送信シンボルの分散が計算される。ただし、第1回目の繰返しサイクルでは、送信シンボルの分散も、予め決められた初期値が使用される。送信シンボルの分散の初期値は、変調方式に応じて設定される。例えば、変調方式がBPSKである場合は、その分散の初期値として「1」が設定される。
ステップS3では、ステップS2で得られた送信シンボルの分散、チャネル行列H、ノイズの分散値αを利用して、MMSE係数が計算される。MMSE係数は、最小平均二乗誤差アルゴリズムで受信信号から送信シンボルを推定するために使用する行列(または、その成分)であり、チャネル補償のための係数である。
ステップS4では、ステップS3で得られたMMSE係数を利用して、受信信号から送信シンボルを再生する。
ステップS5では、ステップS4で得た推定値を利用して対数尤度比LLRの変量ΔLを計算する。このとき、誤差はガウス分布であるものとする。
ステップS6では、前回の繰返しサイクルで計算された対数尤度比LLRを、変量ΔLを利用して更新する。ここで、対数尤度比LLRは、送信シンボルの推定値の確からしさを表すパラメータである。なお、第i回目の繰返しサイクルにおいて新たに得られる対数尤度比LLRは、第i+1回目のサイクルで使用される。
実施形態の信号再生アルゴリズムは、上述のステップS1〜S6を2回以上繰り返し実行する。そして、繰返しサイクル毎に、対数尤度比LLR、送信シンボルの平均値、送信シンボルの分散が更新され、それらの更新結果に従って送信シンボルが推定される。したがって、送信シンボルの推定精度は、ステップS1〜S6の処理の繰返し回数が多いほど高くなる。
繰返し回数は、特に限定されるものではないが、シミュレーション等により所望の復号特性が得られるように決定されるようにしてもよい。あるいは、復号エラーの発生率をモニタし、その値が所定の閾値よりも小さくなった時点で繰返し処理を停止するようにしてもよい。
なお、図3または図4に示すフローチャートにおいて、ステップS1〜S4の処理は、既存の最小平均二乗誤差アルゴリズムと同じである。ただし、既存の最小平均二乗誤差アルゴリズムにおいては、送信シンボルの推定値から対数尤度比LLRを計算する処理、および対数尤度比LLRを利用して送信シンボルを繰り返し推定する手順は存在しない。すなわち、実施形態のアルゴリズムは、対数尤度比LLRを利用して送信シンボルを繰り返し推定することにより、その推定精度を高めたことを1つの特徴とする。
次に、実施形態のアルゴリズムの具体的な計算方法を詳しく説明する。なお、以下の説明では、「E{a}」は「a」の平均値を意味する。また、「^」印が付された「xk」は、k番目の送信アンテナから送信されたシンボルの推定値を表す。
最小平均二乗誤差(MMSE:Minimum Mean Square Error)アルゴリズムでは、一般に、コスト関数を最小にする解が得られる。実施形態の信号再生処理に最小平均二乗誤差アルゴリズムを適用すると、コスト関数は下記の通りである。
Figure 2006067070
このコスト関数を最小化して最小平均二乗誤差アルゴリズムの解を得ることは、下記の(13)式および(14)式と等価である。ここで、(13)式は、k番目の送信アンテナから送信されるシンボルについて記述し、(14)式は、MIMOシステム全体について記述している。
Figure 2006067070
なお、「Cov」は、共分散(Covariance)を計算する演算子である。例えば、確率変数X1、X2の平均値をμ1、μ2とするとき、この演算子は下記を意味する。
Cov(X1,X2)=E{(X1−μ1)(X2−μ2)}
また、最小平均二乗誤差アルゴリズムにおいて、(13)式または(14)式を得るための手順は、例えば、下記の非特許文献4に記載されている。
[4] M. Tuchler and al., “Minimum mean square error equalization using a priori information”, IEEE Trans. Comm., March 2002.
(14)式に含まれている「Cov(x,y)」および「Cov(y,y)」は、上述の(1)式を利用して単純化すると、それぞれ下記(15)式および(16)式で記述される。
Figure 2006067070
さらに、下記(17)式に示す行列Vを定義する。行列Vは、「Cov(x,x)」により得られる対角行列である。よって、この行列Vの対角線上の各成分は、それぞれ、対応する送信アンテナから送信されるシンボルの分散に相当する。
Figure 2006067070
そして、(15)式および(16)式を(14)式に代入すると、下記の(18)式が得られる。
Figure 2006067070
このように、実施形態のアルゴリズムによれば、送信シンボルは、送信シンボルの平均値、行列G、受信信号y、チャネル行列Hを利用して推定される。ここで、行列Gは、送信シンボルの分散を含んでいる。すなわち、送信シンボルの推定は、各送信シンボルの平均および分散に依存する。よって、実施形態のアルゴリズムでは、この推定のためにガウス分布を導入する。そうすると、条件付き確率は、下記(20)式で記述される。このとき、「μk」は、k番目の送信アンテナから送信されたシンボルの推定値の平均値である。また、「σk 2」は、k番目の送信アンテナから送信されたシンボルの推定値の分散である。
Figure 2006067070
また、送信シンボルの対数尤度比LLRは、(20)式の条件付き確率を利用して下記(22)で定義される。ここで、「ΔL(xk)」は、k番目の送信アンテナから送信されるシンボルが「+1」であるときの確率と「−1」であるときの確率の比の対数により定義され、あるサイクルにおける対数尤度比LLRとその次のサイクルにおける対数尤度比LLRとの変量に相当する。
Figure 2006067070
そうすると、i+1回目のサイクルにおける対数尤度比LLRは、下記(23)式に示すように、i回目のサイクルにおける対数尤度比LLRを「ΔL」で更新することにより得られる。
Figure 2006067070
ここで、実施形態のMIMOシステムの変調方式がBPSKであるものとする。そうすると、送信シンボルの取り得る値は「+1」および「−1」なので、下記(24)式の関係が得られる。
Figure 2006067070
そして、(20)式および(24)式を(22)式に代入すると、下記(25)式が得られる。
Figure 2006067070
さらに、(25)式を計算すると、対数尤度比LLRの変量として下記(26)式が得られる。なお、「Re()」は、かっこ内に記述される虚数の実部を取り出す演算子を意味している。
Figure 2006067070
ここで、MIMOシステムの変調方式がBPSKであるものとする。そして、k番目の送信アンテナから送信されるシンボルの平均値および分散が、それぞれ「0」「1」であるものとする。そうすると、(21)式は、下記(27)で記述される。さらに、この場合、対数尤度比LLRの変量ΔLは、下記(28)式で記述される。なお「hjk」及び「hkj」は、チャネル行列Hの成分である。また、「gjk」及び「gkj」は、(19)式で表される行列Gの成分である。
Figure 2006067070
ところで、i回目のサイクルにおける送信シンボルxの平均値は、MIMOシステムの変調方式がBPSKであるものとすると、下式で定義することができる。
Figure 2006067070
そうすると、この定義式に上述の(22)式を代入することにより、下記(29)式が得られる。さらに、この(29)式から(30)式を得ることができる。
Figure 2006067070
図5は、実施形態のアルゴリズムをまとめて記載したものである。なお、各計算式は、(13)式から(30)式へ至る過程で登場したものと実質的に同じである。
ここで、図3または図4に示したフローチャートと、上述の計算との対応関係を説明する。
<第1回目の繰返しサイクル>
ステップS1の平均値およびステップS2の分散は、変調方式に応じた初期値として与えられる。ステップS3のMMSE係数(行列G)は、(19)式により計算される。ここで、MMSE係数を計算するためのチャネル行列H、ノイズの分散値αは、予め検出されている。また、送信シンボルの分散は、ステップS2で得られている。
ステップS4では、(18)式により送信シンボルの推定値が計算される。受信信号yは、複数の受信アンテナを介して受信する。また、MMSE係数(行列G)は、ステップS3で得られた値を使用する。
ステップS5では、対数尤度比LLRの変量ΔLが計算される。この変量ΔLは、一般的には、(22)式により得られ、MIMOシステムの変調方式がBPSKである場合には、(26)式により得られ、さらに送信シンボルの平均値および分散としてそれぞれ「0」「1」が与えられた場合には、(28)式により得られる。
ステップS6では、(23)式によって対数尤度比LLRが計算される。ただし、第1回目の繰返しサイクルにおいて得られた対数尤度比LLRは、第2回目の繰返しサイクルにおいて使用される。
<第2回目の繰返しサイクル>
ステップS1において、送信シンボルの平均値は、例えばMIMOシステムの変調方式がBPSKである場合は、(29)式により得られる。このとき、対数尤度比LLRは、第1回目の繰返しサイクルのステップS6で得られた値を使用する。続いて、ステップS2において、送信シンボルの分散は、例えばMIMOシステムの変調方式がBPSKである場合は、(30)式により得られる。
ステップS3〜S6の処理は、第1回目の繰返しサイクルと同じである。ただし、第2回目の繰返しサイクルにおいては、第3回目の繰返しサイクルにおいて使用すべき対数尤度比LLRが計算される。
<第3回目以降の繰返しサイクル>
基本的に、第2回目の繰返しサイクルと同じである。なお、繰返し回数は、例えば、シミュレーション等により予め決められていている。或いは、所定の条件が満たされた時点で処理を終了するようにしてもよい。そして、最終的に得られる推定値が、再生された送信シンボルとして出力される。
次に、本発明の実施形態のアルゴリズムと従来技術とを比較する。以下では、復号性能およびアルゴリズムの複雑さについて比較する。
<復号性能>
図6および図7は、実施形態のアルゴリズムおよび従来技術のエラー率についてのシミュレーション結果を示す図である。なお、図6は、送信アンテナおよび受信アンテナがそれぞれ4本である場合の結果であり、図7は、送信アンテナおよび受信アンテナがそれぞれ8本である場合の結果である。また、シミュレーションは、以下の条件に基づいて行った。
キャリア周波数:2.4GHz
帯域幅:20MHz
変調方式:BPSK
符号:畳込み符号
符号化率:1/2
データサブキャリア数:52(=48+4)
ガードインターバル長:16サンプル
チャネルモデル:5-path exponential decay
最大遅延拡散:0.20μ秒
端末速度:0.5m/秒
サンプル周期:0.5μ秒
本発明の実施形態のアルゴリズムは、Zero Forcingアルゴリズム、MMESアルゴリズム、ZF−BLASTアルゴリズムと比較して良好な受信性能が得られる。ただし、MMSE−BLASTアルゴリズムと比較すると、やや劣っている。
また、本発明の実施形態のアルゴリズムでは、繰返し回数が2回であるときよりも3回のときの方がエラー率は改善する。なお、繰返し回数が1回であるときの特性は、実質的に、MMSEアルゴリズムと同じになる。
<アルゴリズムの複雑さ>
ここでは、本発明の実施形態のアルゴリズムとBLASTとを比較する。また、送信シンボルを推定するために実行される演算回数について検討する。さらに、以下で検討するMIMOシステムは、送信アンテナ数=受信アンテナ数=Nであるものとする。
BLASTの演算回数は、下記のように表すことができる。なお、「F(N3)」は、「N」についての3次の関数である。
掛け算回数=4N4+F(N3
足し算回数=4N4+F(N3
一方、本発明の実施形態のアルゴリズムにおける演算回数は、下記のように表すことができる。ここで、「K」は、繰返し回数である。
掛け算回数=6N3+6(K−1)N3=6KN3
足し算回数=6N3+6(K−1)N3=6KN3
図8、図9(a)、図9(b)は、掛け算回数についての比較結果である。また、図10、図11(a)、図11(b)は、足し算回数についての比較結果である。なお、図9(b)は、図9(a)の一部を拡大した図であり、図11(b)は、図11(a)の一部を拡大した図である。なお、BLASTの掛け算/足し算回数を計算する式において、Nが大きくなると、N4項と比較して「F(N3)」の寄与度が小さくなるので、図8〜図11においては、「F(N3)」を無視して計算している。
このように、送信/受信アンテナの数が増加すると、本発明の実施形態のアルゴリズムよりもBLASTの方が、送信シンボルを推定するために必要な計算量が多くなる。上述の例では、送信アンテナの数が4本以上になると、本発明の実施形態のアルゴリズムの方が有利になる。なお、一般に、MIMOシステムでは、送信アンテナの数が4本以上である。
上述のように、本発明の実施形態のアルゴリズムによれば、Zero Forcingアルゴリズム、MMESアルゴリズムと比較して良好な受信性能が得られる。また、本発明の実施形態のアルゴリズムは、BLASTアルゴリズムと比較して送信シンボルを推定するために必要な計算量が少なくなる。なお、本発明の実施形態のアルゴリズムの計算量が最尤復号アルゴリズムと比較して少なくなることは言うまでもない。
実施例1では、本発明のアルゴリズムがMIMO−OFDMシステムに適用される。OFDMについては、例えば、下記の非特許文献5、6に記載されており、MIMO−OFDMについては下記の非特許文献7に記載されているが、ここで概要を説明する。
[5] R. Van Nee and R. Prasad, “OFDM For Wireless Multimedia Communications”, Artech House Publishers, 2000
[6] L. J. Cimini, “Analysis and simulation of digital mobile channel using orthogonal frequency division multiple access”, IEEE trans. Comm., pp.665-675, 1995
[7] A. Van Zeist and al., “Implementation of a MIMO OFDM-based wireless LAN system”, IEEE Trans. Signal. Process. 52, No 2, 2004, pp. 483-494
OFDMでは、各サブキャリアのレートを低くし、それらの低速サブキャリアの数を多くすることで高速送信を実現する技術である。周波数帯域幅は、複数の小さな領域に分割され、それらがそれぞれサブキャリアとして使用される。複数のサブキャリアは互いに直交している。この特性を得るためには、各サブキャリアの周波数は、シンボル期間の逆数の整数倍離れている必要がある。また、チャネルは、各サブキャリアについて推定されて訂正される必要がある。
<送信機>
図12は、MINO−OFDM送信機の構成図である。以下、この図を参照しながら送信機の構成および動作を説明する。
高速バイナリデータは、符号化(畳込み符号)、インターリーブ、変調(BPSK、QPSK、16QAMなど)される。つづいて、データは、並列低速変調データ列に変換され、Nc 個のサブキャリアに載せられる。変調信号は、N点逆離散フーリエ変換(IDFT)により周波数分割多重される。結果として得られるOFDM信号は、D/Aコンバータによりアナログ信号に変換され、RF帯にアップコンバートされて出力される。
ここで、N個のサブキャリアを利用してN個のシンボルを送信するOFDMシステムを想定する。そうすると、第i番目のOFDMシンボル期間に送信されるOFDM信号は、下記(31)で表される。ここで、「s」は、第i番目の送信シンボル(データ、ゼロパディングを含む)を表す。「N」は、ブロックサイズを表す。「j」は、「−1」の平方根である。
Figure 2006067070
OFDMでは、ISI(Inter Symbol Interference)およびICI(Inter channel Interference)の影響を排除するために、各OFDMシンボル間にガードインターバルが挿入される。ガードインターバルはcyclic prefixなので、OFDMシンボルの遅延波の遅延時間がカードインターバルよりも小さければ、OFDMシンボルはその遅延により劣化することはない。ここで、もし、ガードインターバルが出力シーケンスの循環拡張であれば、ガードインターバルが挿入された送信信号は下記(32)式で表される。尚、「G」はガードインターバルの長さを意味する。
Figure 2006067070
伝搬チャネルは、異なる振幅および時間遅延を持ったP個の離散パスから構成されるものとすると、ベースバンドインパルス応答は、下記(33)式で表される。尚、「αp」および「τp」は、それぞれ、p番目の離散パスの複素チャネル利得および時間遅延を意味する。
Figure 2006067070
さらに、総チャネルパワーを「1」とし、τmax=maxτj<Nであるものとする。そして、コヒーレント検出が完全(すなわち、タイミングが完全)であれば、1つのOFDMシンボルのみが干渉する。そうすると、周波数領域において、チャネル転送関数Hは、下記(34)式になる。
Figure 2006067070
<受信機>
図13は、MINO−OFDM受信機の構成図である。以下、この図を参照しながら受信機の構成および動作を説明する。
受信信号は、バンドパスフィルタを通過した後、ダウンコンバートされる。ダウンコンバードされた信号は、A/Dコンバータでサンプリング(即ち、デジタル信号に変換)され、ガードインターバルが除去される。サンプリングされたデータは、N点離散フーリエ変換器(IDFT)で処理された後、サブキャリアチャネルデータに分離される。チャネル歪の影響を減らすために、最小平均二乗誤差またはZero Forcingの係数を利用して、サブキャリア毎にチャネルが周波数領域で補償される。最後に、各サブキャリアのデータが、復調、逆インターリーブ、復号される。
ここで、ガードインターバルが最大遅延拡散よりも大きければ、受信ベースバンド信号は、下記(35)式で表すことができる。ここで、「r」および「n」は、ガードインターバルが除去された後であって且つ処理前における、OFDMシンボルの受信信号および付加された白色ガウス雑音(AWGN:Additive White Gaussian Noise)である。
Figure 2006067070
この後、復調処理が実行され、情報ビットについて判定が行われる。
上述したように、チャネル変動は、サブキャリア毎に訂正される必要がある。例えば、IEEE802.11a、11gにおいては、IFFT/FFTのディメンジョンは64であるが、48個のサブキャリアのみがデータシンボルを送信するために使用される。他の4個のサブキャリアが周波数領域におけるデータフレームの同期のために使用される。よって、12個のサブキャリアは、受信処理過程でキャンセルされる。この場合、データを送信しているサブキャリアのみについてチャネルの推定および訂正が行われる。
<本発明のMIMO−OFDMへの適用>
送信機は、Nt 本の送信アンテナを備えている。また、各送信アンテナに対して互いに独立したチャネルエンコーダが設けられる。そして、各エンコーダの出力は、それぞれ複数のサブキャリアに載せられて、対応する送信アンテナを介して送信される。
受信機は、Nr 本の受信アンテナを備える。これらの受信アンテナを介して受信した信号は、それぞれフーリエ変換された後、MIMO信号処理部11に与えられる。ここで、MIMO信号処理部11は、本発明の実施形態のアルゴリズムを実行する信号再生部4を含み、予め記述されたプログラムを実行するプロセッサにより実現される。そして、MIMO信号処理部11の出力は、Nt 個の独立したデータ列であり、各データ列について独立して復調および復号が行われる。
実施例2では、本発明のアルゴリズムがマルチキャリアCDMAシステムにおいて使用される。マルチキャリアCDMA技術は、マルチアクセスのためのOFDM変調に取り込まれている。なお、マルチキャリアCDMAについては、例えば、下記の非特許文献8、9に記載されている。
[8] Yee N., J. P. Linnartz and G. Fettweis, “Multi-carrier CDMA in indoor wireless radio networks”, IEICE Trans. Comm., E77-B pp: 900-904, July 1994
[9] S. Abeta, H. Atarashi and M. Sawahasgi, “Performance of Coherent Multi-Carrier/DS-CDMA and MC-CDMA for Broadband Packet Wireless Access”, IEICE Trans. Commun., vol. E84-B, No.3 March 2001
<送信機>
図14は、マルチキャリアCDMA送信機の構成図である。以下、この図を参照しながら送信機の構成および動作を説明する。
マルチキャリアCDMA信号は、以下のようにして生成される。すなわち、バイナリデータが符号化(畳込み符号またはターボ符号)、変調(BPSK、QPSK、16QAMなど)される。Npl個のデータシンボルが同時に処理される。データシンボルは、SF個のコピーが作成される。この場合、データは、Npl×SF個のサブキャリアを利用して送信される。各サブキャリア上で、データに拡散コードが乗算される。拡散コードは、長さがSFチップの直交符号である。
送信機は、拡散コードを利用して信号を周波数領域で拡散させる。その後、逆高速フーリエ変換(IFFT)が実行される。IFFTのディメンジョンは、「Npl×SF」である。パラレルデータをシリアルデータに変換した後、シンボル間干渉を回避するためのガードインターバルが付加される。
<受信機>
図15は、マルチキャリアCDMA受信機の構成図である。以下、この図を参照しながら受信機の構成および動作を説明する。
受信信号は、ガードインターバルが除去され、さらにパラレルデータに変換されて高速フーリエ変換器(FFT)に与えられる。パイロット信号は、サブキャリア毎のチャネル推定のために使用できる。チャネルの補償は、高速フーリエ変換器(FFT)の出力で行われる。他の結合方法として、ORC(Orthogonal restoring combining)、EGC(Equal gain combining)、MRC(Maximum ratio combining)、MMSEC(Minimum mean square error combining)などが適用される。この後、信号から対応するユーザのデータが抽出される。データの抽出は、拡散コード間の直交性が利用される。この処理は、サブキャリア毎に行われる。そして、周波数領域において、SFチップ間隔でデータがコヒーレント的に加算される。
なお、OFDM送信形態は、マルチキャリアCDMAの特殊ケース(すなわち、SF=1)として考えることができる。
<本発明のマルチキャリアCDMAへの適用>
送信機は、Nt 本の送信アンテナを備えている。各送信アンテナを介して送信される信号は、それぞれ複数のサブキャリアを含んでおり、各サブキャリアの信号について拡散処理が行われる。
受信機は、Nr 本の受信アンテナを備える。本発明のアルゴリズムは、サブキャリア毎に、MIMO検出部12により逆拡散処理の前に実行される。MIMO検出部12は、信号再生部4を含み、予め記述されたプログラムを実行するプロセッサにより実現される。ここで、MIMO検出部12を設ける位置は、公知の構成と同じであり、従来の受信機においてMMSEアルゴリズムまたはBLASTアルゴリズム等を実行する処理部が設けられている位置と同じである。
実施例3では、本発明のアルゴリズムは、単一キャリア通信システムにおいて時間領域イコライザとして使用される。この場合、送信機は、図16(a)に示すように、入力データからNt 個のデータ列を生成するシリアル/パラレル変換器、各データ列をそれぞれ符号化するNt 個のエンコーダ、各データ列をそれぞれ変調するNt 個の変調器、そして各変調信号を送信するNt 本の送信アンテナを備える。
受信機は、図16(b)に示すように、Nr 本の受信アンテナ、MIMO処理部13、MIMO処理部13の出力を復調するNt 個の復調器、復調信号を復号するNt 個のデコーダを備える。そして、MIMO処理部13は、本発明のアルゴリズムを実行することにより時間領域イコライザとして動作し、Nr 個の受信信号からNt 個のシンボルの推定値を出力する。
実施例4では、本発明のアルゴリズムは、単一キャリア通信システムにおいて周波数領域イコライザとして使用される。この場合、送信機は、図17(a)に示すように、第3の実施例の送信機にガードインターバルGIを挿入する機能を追加することにより得られる。なお、ガードインターバルは、Nデータ毎に挿入される。
受信機では、図17(b)に示すように、各受信アンテナを介して受信した信号は、ガードインターバルGIが除去された後、それぞれN個のパラレルデータに変換される。すなわち、Nr 組のNパラレルデータが生成される。そして、各Nパラレルデータは、それぞれ高速フーリエ変換器(FFT)により周波数領域の信号に変換されてMIMO検出部14に与えられる。
MIMO検出部14は、本発明のアルゴリズムを実行することにより周波数領域イコライザとして動作し、Nr 組のNパラレルデータからNt 組のNパラレルデータの推定値を出力する。そして、MIMO検出部14の出力は、逆高速フーリエ変換器(IFFT)により時間領域の信号に変換された後、復調および復号される。
実施例5では、本発明のアルゴリズムは、単一キャリアCDMAに適用される。この場合、送信機は、図18(a)に示すように、第3の実施例の送信機に拡散コードを乗算する拡散器を設けることにより得られる。なお、送信信号は、拡散コードを乗算することにより、時間領域で拡散される。また、受信機は、図18(b)に示すように、第3の実施例の受信機に拡散コードを乗算する逆拡散器を設けることにより得られる。
本発明は、上述の実施例1〜5に限定されるものではなく、下記の実施形態も可能である。
(1)本発明の受信装置は、空間キャンセラを備えていてもよい。空間キャンセラは、特定の方向から到来する無線信号をキャンセルする回路である。なお、本発明のアルゴリズムを実行する信号再生部4は、例えば、空間キャンセラの出力から送信シンボルを推定するようにしてもよい。或いは、信号再生部4の出力が空間キャンセラに与えられるようにしてもよい。この構成によれば、不要な無線信号の影響を抑制できるので、受信特性がさらに改善する。
(2)本発明の受信装置は、最尤復号器(MLD:Maximum Likelihood Decoder)を備えていてもよい。この場合、例えば、本発明のアルゴリズムを実行する信号再生部4の出力が最尤復号器に与えられる。この構成によれば、受信特性がさらに改善する。
(3)上述の実施例は、MIMOシステムを前提として記載したが、本発明はこれに限定されるものではなく、1本の送信アンテナから送信された信号を複数の受信アンテナで受信するシステムにも適用可能である。また、上述の実施例は、1本の送信アンテナから送信された信号を1本の受信アンテナで受信するシステムに適用する形態を排除するものではない。
(4)上述の実施例では、送信シンボルを推定するアルゴリズムとしてMMSEを導入しているが、本発明はこの構成に限定されるものではない。すなわち、本発明の1つの特徴は、送信シンボルの推定結果の確からしさを示す情報を次回の推定処理に利用しながら推定処理を繰り返すことであり、推定アルゴリズム自体はMMSEに限定されるものではない。よって、MMSEアルゴリズムの代わりに他のアルゴリズム(例えば、Zero Forcing アルゴリズム、BLASTアルゴリズム、最尤復号アルゴリズム等)で送信シンボルを推定してもよい。
(5)上述の実施例では、MIMOシステムの変調方式がBPSKであるものとして説明したが、本発明のアルゴリズムを導入するうえで、変調方式は特に限定されるものではない。
(付記1)送信装置からの信号を伝送するチャネルの状態に基づいて、複数のアンテナを利用して受信した信号から送信シンボルを推定する推定手段と、
上記推定手段により推定された送信シンボルの確からしさを計算する尤度計算手段と、
上記確からしさを表す情報を上記推定手段に与え、上記推定手段および尤度計算手段に上記処理を繰り返し実行させる繰返し手段、を有し、
上記推定手段は、2回目以降の推定処理においては、上記確からしさを表す情報を利用して送信シンボルを推定する
ことを特徴とする受信装置。
(付記2)付記1に記載の受信装置であって、
上記推定手段は、
上記確からしさを表す情報に基づいて、上記チャネルを介した伝送による信号への影響を補償するための補償係数を導出する手段と、
上記補償係数を利用して上記受信信号から送信シンボルを推定する手段、
を有する。
(付記3)付記1に記載の受信装置であって、
上記推定手段は、
上記確からしさを表す情報に基づいて送信シンボルの平均値を計算する手段と、
その平均値に基づいて送信シンボルの分散を計算する手段と、
その分散に基づいて上記チャネルを介した伝送による信号への影響を補償するための補償係数を導出する手段と、
上記補償係数を利用して上記受信信号から送信シンボルを推定する手段、
を有する。
(付記4)付記1に記載の受信装置であって、
上記推定手段は、最小平均二乗誤差アルゴリズムで複数のアンテナを利用して受信した信号から送信シンボルを推定する。
(付記5)付記1に記載の受信装置であって、
上記尤度計算手段は、繰返しサイクル毎に、前回の繰返しサイクルで得られた確からしさを表す情報を更新する。
(付記6)付記1に記載の受信装置であって、
上記尤度計算手段は、推定された送信シンボルについての対数尤度比を計算する。
(付記7)付記6に記載の受信装置であって、
上記尤度計算手段は、繰返しサイクル毎に、前回の繰返しサイクルで得られた対数尤度比を更新する。
(付記8)付記1に記載の受信装置であって、
単一キャリア通信システムにおいて時間領域イコライザとして使用される。
(付記9)付記1に記載の受信装置であって、
単一キャリア通信システムにおいて周波数領域イコライザとして使用される。
(付記10)付記1に記載の受信装置であって、
単一キャリアCDMAにおいて使用される。
(付記11)付記1に記載の受信装置であって、
OFDMシステムにおいて使用される。
(付記12)付記1に記載の受信装置であって、
マルチキャリアCDMAシステムにおいて使用される。
(付記13)付記1に記載の受信装置であって、
さらに空間キャンセラを備え、
上記推定手段は、上記空間キャンセラにより処理された受信信号から送信シンボルを推定する。
(付記14)付記1に記載の受信装置であって、
上記推定手段による推定結果について最尤復号を行う最尤復号回路をさらに備える。
(付記15)複数のアンテナを利用して信号を受信する受信装置であって、
送信装置からの信号を伝送するチャネルの状態に基づいて、上記複数のアンテナを利用して受信した信号から送信シンボルを推定する推定手段と、
上記推定手段により推定された送信シンボルの確からしさを計算する尤度計算手段と、
上記確からしさを表す情報を上記推定手段に与え、上記推定手段および尤度計算手段に上記処理を繰り返し実行させる繰返し手段、を有し、
上記推定手段は、2回目以降の推定処理においては、上記確からしさを表す情報を利用して送信シンボルを推定する
ことを特徴とする受信装置。
(付記16)複数の送信アンテナを備える送信装置および複数の受信アンテナを備える受信装置から構成されるMIMOシステムであって、
上記受信装置は、
上記送信装置からの信号を伝送するチャネルの状態に基づいて、上記複数の受信アンテナを利用して受信した信号から送信シンボルを推定する推定手段と、
上記推定手段により推定された送信シンボルの確からしさを計算する尤度計算手段と、
上記確からしさを表す情報を上記推定手段に与え、上記推定手段および尤度計算手段に上記処理を繰り返し実行させる繰返し手段、を有し、
上記推定手段は、2回目以降の推定処理においては、上記確からしさを表す情報を利用して送信シンボルを推定する
ことを特徴とするMIMOシステム。
(付記17)MIMOシステムの受信装置において送信シンボルを推定する方法であって、
送信装置からの信号を伝送するチャネルの状態に基づいて、上記複数のアンテナを利用して受信した信号から送信シンボルを推定し、
上記推定手段により推定された送信シンボルの確からしさを計算し、
上記確からしさを表す情報を上記推定手段に与えながら上記推定処理および計算処理を繰り返し実行させ、
2回目以降の推定処理においては、上記確からしさを表す情報を利用して送信シンボルを推定する
ことを特徴とする送信シンボル推定方法。
本発明の実施形態に係るMIMOシステムの構成を示す図である。 受信装置が備える信号再生部について説明する図である。 信号再生部の処理を示すフローチャート(その1)である。 信号再生部の処理を示すフローチャート(その2)である。 実施形態のアルゴリズムをまとめて記載したものである。 エラー率についてのシミュレーション結果を示す図(その1)である。 エラー率についてのシミュレーション結果を示す図(その2)である。 掛け算回数を比較した表である。 掛け算回数を比較した図である。 足し算回数を比較した表である。 足し算回数を比較した図である。 MINO−OFDM送信機の構成図である。 MINO−OFDM受信機の構成図である。 マルチキャリアCDMA送信機の構成図である。 マルチキャリアCDMA受信機の構成図である。 (a)は第3の実施例の送信機、(b)は第3の実施例の受信機である。 (a)は第4の実施例の送信機、(b)は第4の実施例の受信機である。 (a)は第5の実施例の送信機、(b)は第5の実施例の受信機である。 MIMOシステムの基本構成図である。
符号の説明
1 MIMOシステム
2 送信装置
3 受信装置
4 信号再生部
11 MIMO信号処理部
12、14 MIMO検出部
13、15 MIMO処理部

Claims (10)

  1. 送信装置からの信号を伝送するチャネルの状態に基づいて、複数のアンテナを利用して受信した信号から送信シンボルを推定する推定手段と、
    上記推定手段により推定された送信シンボルの確からしさを計算する尤度計算手段と、
    上記確からしさを表す情報を上記推定手段に与え、上記推定手段および尤度計算手段に上記処理を繰り返し実行させる繰返し手段、を有し、
    上記推定手段は、2回目以降の推定処理においては、上記確からしさを表す情報を利用して送信シンボルを推定する
    ことを特徴とする受信装置。
  2. 請求項1に記載の受信装置であって、
    上記推定手段は、
    上記確からしさを表す情報に基づいて、上記チャネルを介した伝送による信号への影響を補償するための補償係数を導出する手段と、
    上記補償係数を利用して上記受信信号から送信シンボルを推定する手段、
    を有する。
  3. 請求項1に記載の受信装置であって、
    上記推定手段は、
    上記確からしさを表す情報に基づいて送信シンボルの平均値を計算する手段と、
    その平均値に基づいて送信シンボルの分散を計算する手段と、
    その分散に基づいて上記チャネルを介した伝送による信号への影響を補償するための補償係数を導出する手段と、
    上記補償係数を利用して上記受信信号から送信シンボルを推定する手段、
    を有する。
  4. 請求項1に記載の受信装置であって、
    上記推定手段は、最小平均二乗誤差アルゴリズムで複数のアンテナを利用して受信した信号から送信シンボルを推定する。
  5. 請求項1に記載の受信装置であって、
    上記尤度計算手段は、推定された送信シンボルについての対数尤度比を計算する。
  6. 請求項1に記載の受信装置であって、
    OFDMシステムにおいて使用される。
  7. 請求項1に記載の受信装置であって、
    マルチキャリアCDMAシステムにおいて使用される。
  8. 複数のアンテナを利用して信号を受信する受信装置であって、
    送信装置からの信号を伝送するチャネルの状態に基づいて、上記複数のアンテナを利用して受信した信号から送信シンボルを推定する推定手段と、
    上記推定手段により推定された送信シンボルの確からしさを計算する尤度計算手段と、
    上記確からしさを表す情報を上記推定手段に与え、上記推定手段および尤度計算手段に上記処理を繰り返し実行させる繰返し手段、を有し、
    上記推定手段は、2回目以降の推定処理においては、上記確からしさを表す情報を利用して送信シンボルを推定する
    ことを特徴とする受信装置。
  9. 複数の送信アンテナを備える送信装置および複数の受信アンテナを備える受信装置から構成されるMIMOシステムであって、
    上記受信装置は、
    上記送信装置からの信号を伝送するチャネルの状態に基づいて、上記複数の受信アンテナを利用して受信した信号から送信シンボルを推定する推定手段と、
    上記推定手段により推定された送信シンボルの確からしさを計算する尤度計算手段と、
    上記確からしさを表す情報を上記推定手段に与え、上記推定手段および尤度計算手段に上記処理を繰り返し実行させる繰返し手段、を有し、
    上記推定手段は、2回目以降の推定処理においては、上記確からしさを表す情報を利用して送信シンボルを推定する
    ことを特徴とするMIMOシステム。
  10. MIMOシステムの受信装置において送信シンボルを推定する方法であって、
    送信装置からの信号を伝送するチャネルの状態に基づいて、上記複数のアンテナを利用して受信した信号から送信シンボルを推定し、
    上記推定手段により推定された送信シンボルの確からしさを計算し、
    上記確からしさを表す情報を上記推定手段に与えながら上記推定処理および計算処理を繰り返し実行させ、
    2回目以降の推定処理においては、上記確からしさを表す情報を利用して送信シンボルを推定する
    ことを特徴とする送信シンボル推定方法。
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