JP5121552B2 - 受信装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複数のアンテナで信号を受信し、最尤判定法を用いて受信信号を復調する受信装置に関する。
ディジタル無線通信システムにおいて、送受信機に複数のアンテナを用い、各アンテナから同一周波数を用いて複数の信号を伝送するMultiple−Input Multiple−Output(MIMO)技術が知られている。MIMOシステムの各受信アンテナでは、複数の送信アンテナから送信された複数の送信信号の合成信号が受信される。そのため、受信機において、送受アンテナ間の伝送路を推定し、その推定結果とアンテナに入力された受信信号とを用いて、送信信号を分離する必要がある。MIMOシステムにおける信号分離法の一つに最尤判定法が知られている。最尤判定法は、受信機側において、送受信アンテナ間の伝送路推定値および送信シンボル候補に基づいて作成されたレプリカと受信信号とのメトリックを計算し、メトリックが最小となるレプリカを全ての組み合わせの中から探し出し、メトリックが最小となったレプリカに対応する送信シンボル候補を判定結果として出力するものである。この最尤判定法は、優れた受信性能を有するが、メトリックを考えられる全ての組み合わせについて計算するため、一般に送信アンテナ数および変調多値数に対して膨大な演算量を必要とする。また、この演算量を削減するための技術として、たとえば、演算量削減型の最尤判定法が下記非特許文献1に記載されている。下記非特許文献1によれば、何らかの手段によってメトリックを計算する組み合わせを制限することにより、最尤判定に要する演算量を削減している。
一方、上記演算量削減型の最尤判定法は、誤り訂正復号に用いる軟判定値の計算が困難であるという問題点を有する。一般に、ビット単位の軟判定値は、当該ビットが「−1」である場合の尤度と「+1」である場合の尤度の比によって求められる。しかしながら、上記演算量削減型の最尤判定法は、全てのレプリカについてメトリックを計算するわけではない。そのため、メトリックを計算した送信シンボル候補中に「−1」または「+1」を含むシンボルが全く存在しない可能性があり、そのような場合には軟判定値を計算できない。そのため、上記演算量削減型の最尤判定法の課題を解決する手法として、下記特許文献1に記載の技術がある。下記特許文献1に記載の技術では、まず、演算量削減型の最尤判定法を用いて硬判定系列を推定する。つぎに、推定した硬判定系列についてビット単位の軟判定値を計算する際に、計算の対象であるビットの硬判定値を参照し、その反転ビットを有する系列を演算量削減型の最尤判定法を再度用いて推定する。この操作を、一度の送信で伝送されるビット数と同一の回数分だけ繰り返すことにより、全伝送ビットに対する「−1」および「+1」の尤度情報を取得する。これにより、演算量削減型の最尤判定法において軟判定値の計算が可能となる。
Emanuele Viterbo, Joseph Boutros, "A Universal Lattice Code Decoder for Fading Channels", IEEE Transactions on Information Theory, Vol.45,No.5,pp.1639-1642, July 1999. GB2406760A, "Max-log MAP decoder used with maximum likelihood decoders and determining bit likelihoods"
しかしながら、上記従来の技術によれば、演算量削減型の最尤判定法において軟判定値を計算する際に、初段の硬判定系列推定を行い、さらに軟判定値を計算したいビット数と等しい回数の演算量削減型の最尤判定法を繰り返し行う必要がある。そのため、非常に多くの演算量を必要とする、という問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、演算量削減型の最尤判定法において、より少ない演算量で精度の高い軟判定値を得ることを可能とし、また小さな回路規模で良好な通信を提供することが可能な受信装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、1つまたは複数のアンテナを介して受信した信号を復調する受信装置であって、前記受信信号に所定の信号処理を実行して得られたベースバンドディジタル受信信号に基づいて伝送路推定を行う伝送路推定手段と、演算量削減型の最尤判定法を利用し、前記ベースバンドディジタル受信信号および前記伝送路推定手段による伝送路推定結果に基づいて送信シンボルの推定値である硬判定シンボルを推定する信号検出手段と、前記ベースバンドディジタル受信信号、前記伝送路推定手段による伝送路推定結果および前記信号検出手段により推定された硬判定シンボルに基づいて、当該信号検出手段における当該硬判定シンボルの推定処理で当該ベースバンドディジタル受信信号とのメトリックが算出されなかった送信シンボル候補の中の所定数の送信シンボル候補についてのメトリックを算出する尤度計算手段と、前記信号検出手段における前記硬判定シンボルの推定処理で算出されたメトリックおよび前記尤度計算手段により算出されたメトリックを用いて軟判定値を計算する軟判定値処理手段と、を備えることを特徴とする。
この発明によれば、演算量削減型の最尤判定法で計算されたメトリックに加えて、軟判定計算に必要なメトリックを追加計算することとし、また、メトリックを追加計算するにあたっては、演算量削減型の最尤判定法でメトリックが計算されなかった送信シンボル候補の中の一部(所定数)の送信シンボル候補に限定してメトリックを計算するようにしたので、少ない処理量で軟判定値生成に必要なメトリックを追加計算することが可能になり、その結果、良好な通信を提供できる、という効果を奏する。
以下に、本発明にかかる受信装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明にかかる受信装置(以下、受信機と呼ぶ)の実施の形態1の構成例を示す図である。この受信機は、M本(Mは1以上の整数)の受信アンテナ10−1〜10−M、M個の前処理部11−1〜11−M、伝送路推定部12、信号検出部13、尤度保持部14、尤度計算部15、軟判定処理部16および復号処理部17を備える。以下に、本実施の形態の受信機の動作について図面を参照しながら説明する。なお、N本(Nは1以上の整数)の送信アンテナを有する対向通信装置(送信機)から送信された信号を受信する場合の例について説明する。
まず、全体動作を説明する。受信アンテナ10−1〜10−Mは、対向する通信装置(送信機)からN本の送信アンテナにて送信された高周波アナログ信号を受信し、M系統の受信信号は、それぞれ、前処理部11−1〜11−Mへ入力される。
前処理部11−1〜11−Mは、それぞれ、入力された高周波アナログ受信信号に対して所定の信号処理を実行し、ベースバンドディジタル受信信号に変換する。M系統のベースバンドディジタル受信信号は、伝送路推定部12および信号検出部13へ渡される。以降、M系統のベースバンドディジタル受信信号をM次元のベクトルにまとめたものを単に受信信号ベクトルと表記する。
伝送路推定部12は、前処理部11−1〜11−Mから入力された受信信号ベクトルを用いて、送信アンテナと受信アンテナの間の伝送路応答を推定する。伝送路応答の推定には、任意の手法を適用可能である。例えば、受信機で既知のパイロット信号を送信機が定期的に送信し、受信機側で受信したパイロット信号と送信されたパイロット信号(既知のパイロット信号)とを比較する手法を用いることができる。本実施の形態のように、送信機からN本のアンテナを用いてN系統の信号が同時に送信されている場合、送信アンテナと受信アンテナとの間に存在する伝送路はNM個存在する。以降、推定したNM個の伝送路をまとめてM×N次元の行列にまとめ、伝送路応答行列と表記する。伝送路推定部12で得られた伝送路応答行列は信号検出部13および尤度計算部15へ出力される。
信号検出部13は、前処理部11−1〜11−Mから入力された受信信号ベクトルと、伝送路推定部12から入力された伝送路応答行列とを用いて、送信信号を分離する。なお、この処理では、最尤判定法における尤度計算数を制限することで、最尤判定法の演算量を削減する、演算量削減型の最尤判定法を用いる。演算量削減型の最尤判定法としては、例えば上述した非特許文献1に示された「Sphere Decoding(SD)」や、“Kyeong Jin Kim, Jiang Yue, Ronald A Iltis, and Jerry D Gibson, “A QRD-M/Kalman Filter-Based Detection and Channel Estimation Algorithm for MIMO-OFDM Systems,” IEEE Transactions on Wireless Communications, Vol. 4, No. 2, pp. 710-721, March, 2005.”にて示された「QR−Decomposition Mアルゴリズム(QRD−Mアルゴリズム)」等が広く知られている。これらの方法では、伝送路応答行列および送信シンボルベクトルの候補から生成されるレプリカベクトルと、受信信号ベクトルとの2乗誤差をメトリックとして、メトリックが最小になるレプリカベクトルに対応する送信シンボルベクトルの候補が送信されたものとして信号検出を行う。また、メトリック計算過程において考慮する送信シンボルベクトル候補数を制限することで、信号検出に要する演算量を削減する。
信号検出部13は、最終的な処理結果として、N本の送信アンテナから送信されたN系統の送信シンボルの推定値である、N系統の硬判定シンボル(以降、N系統の送信シンボルをN次元のベクトルにまとめたものを送信シンボルベクトルと表記し、N系統の硬判定シンボルをN次元のベクトルにまとめたものを、硬判定ベクトルと表記する)を尤度計算部15へ出力し、また、演算量削減型の最尤判定法を実行する際に算出したメトリックを尤度保持部14へ出力する。
尤度計算部15は、信号検出部13から入力された硬判定ベクトルを用いて、後述する尤度計算処理を行い、送信シンボルベクトルの候補に対するメトリックを追加計算する。また、追加計算したメトリックを尤度保持部14へ出力する。
尤度保持部14は、信号検出部13および尤度計算部15から入力されたメトリックを一旦保持し、それらを最終的に軟判定処理部16へ出力する。
軟判定処理部16は、尤度保持部14から入力された、各送信シンボルベクトルの候補に対するメトリックを用いて、ビット毎の尤度比を計算し、軟判定値を計算する。ここで、尤度比の計算として、良く知られた近似法であるMax−Log−MAP法を用いると、メトリックの差を計算することで軟判定値を簡易に計算できる。1シンボルが伝送するビット数をKとすると、N送信シンボルベクトル当たりNKビットが伝送されることになる。例えば、NKビット中の1番目のビットに対する軟判定値をL(1)で表し、尤度保持部14から入力されたメトリックのうち、1番目のビットが「−1」である送信シンボルベクトル候補に対応し、且つ、最もメトリックが小さいものをαで表し、また、1番目のビットが「+1」である送信シンボル候補に対応し、且つ、最もメトリックが小さいものをβで表した場合、NKビット中の1番目のビットに対する軟判定値(L(1))は次式(1)で求められる。
L(1)=α−β …(1)
軟判定処理部16により算出された各軟判定値は復号処理部17へ渡され、復号処理部17は、入力された軟判定値を用いて、所定の復号処理を行い、復号結果を出力する。
つづいて、本実施の形態の受信機の特徴的な処理を実行する尤度計算部15について、図面を参照しながら詳細に説明する。図2は、尤度計算部15の構成例を示す図である。尤度計算部15は、減算部20、レプリカ生成部21、重み計算部22、信号検出処理部23およびメトリック計算部24を備える。また、尤度計算部15に入力された受信信号ベクトルは減算部20およびレプリカ生成部21に、硬判定ベクトルはレプリカ生成部21に、伝送路応答行列はレプリカ生成部21および重み計算部22に、それぞれ入力される。なお、減算部20、信号検出処理部23およびメトリック計算部24が追加メトリック算出手段を構成する。
減算部20は、前処理部11−1〜11−Mからの入力である受信信号ベクトルから、レプリカ生成部21により生成されたレプリカを減算する。
レプリカ生成部21は、受信信号ベクトル、伝送路推定部12から入力された伝送路応答行列、信号検出部13から入力された硬判定ベクトルおよび重み計算部から入力された重み行列(後述する第1の重み行列に相当)に基づいてレプリカを生成する。
重み計算部22は、伝送路応答行列に基づいて後述する処理を実行し、第1の重み行列および第2の重み行列を生成する。
信号検出処理部23は、減算部20から入力されたレプリカ減算後の受信信号ベクトルおよび重み計算部22から入力された第2の重み行列に基づいて後述する信号検出処理を実行し、メトリック計算部24がメトリック計算で使用する(N−1)次元のシンボルベクトルを選択する。
メトリック計算部24は、減算部20から入力されたレプリカ減算後の受信信号ベクトル、レプリカ生成部21から入力されたレプリカおよび信号検出処理部23からの入力である(N−1)次元のシンボルベクトルに基づいてメトリックを計算する。メトリックの計算方法の詳細については後述する。
つぎに、上記構成の尤度計算部15が各入力信号に基づいてメトリックを算出する動作を説明する。
尤度計算部15では、まず、重み計算部22が、入力された伝送路応答行列の一般化逆行列を計算し、得られた一般化逆行列を第1の重み行列としてレプリカ生成部21へ出力する。また、重み計算部22は、M×N次元の伝送路応答行列から1列を削除したM×(N−1)次元の行列をN通り生成し、さらにそれらについての一般化逆行列を計算し、得られたN個の一般化逆行列を第2の重み行列として信号検出処理部23へ出力する。
次に、レプリカ生成部21が、入力された受信信号ベクトル、硬判定ベクトル、伝送路応答行列および第1の重み行列に基づいてレプリカを生成する。具体的には、受信信号ベクトルに対して第1の重み行列を乗算することにより基準信号ベクトルを生成する。ここで、第1の重み行列はN×M次元であり、受信信号ベクトルはM次元であることから、基準信号ベクトルはN次元になる。そして、生成したN次元ベクトルの基準信号ベクトル中の各要素と、信号送信に用いられているマッピング情報および硬判定ベクトルとを比較し、レプリカ生成を行うシンボル候補を選択する。以下、シンボル候補の選び方を、基準信号ベクトル中の1番目の要素を取り上げて例示する。基準信号ベクトルの1番目の要素と、信号点マッピングを比較し、基準信号ベクトルの1番目の要素の最近傍に位置するA個のシンボルを選択する。ただし、A個のシンボル候補の中に、硬判定ベクトルの1番目の要素と同じシンボルが含まれている場合、そのシンボルはシンボル候補から除外し、次に距離が近いシンボルを選択する。この手順をN次元ベクトルのN個の要素全てに対して実行する。選択するシンボル候補数Aの範囲は、取りうるシンボル候補数をPで表すと、1〜Pの間で選択可能である。Aを大きくすると最終的に得られる軟判定の精度が向上する代わりに、処理量が増えるという関係にある。これを考慮して、Aの選び方として、例えば、軟判定の精度を重視する場合はA=Pとする。また、処理量削減を重視する場合は、Aを1に近い値とする。
レプリカ生成部21は、N次元の基準信号ベクトルの各要素に対して、それぞれA個のシンボル候補を選択した後、伝送路応答行列の対応する列ベクトルを乗算し、N個の各要素に対して、それぞれ、A個のレプリカベクトルを生成する。そして、生成したレプリカベクトルを減算部20およびメトリック計算部24へ出力する。
レプリカ生成部21からレプリカベクトルを受け取った減算部20は、各前処理部からの入力である受信信号ベクトルからレプリカベクトルを減算し、得られたレプリカベクトル減算後の受信信号ベクトルを信号検出処理部23およびメトリック計算部24へ出力する。
また、信号検出処理部23は、重み計算部22から入力された(N−1)×M次元の第2の重み行列に対して減算部20から入力されたレプリカベクトル減算後の受信信号ベクトルを乗算し、(N−1)次元の信号ベクトルを得る。この(N−1)次元の信号ベクトルの各要素と、信号点マッピングを比較し、(N−1)次元の信号ベクトルの各要素の最近傍に位置するシンボルを選択する。(N−1)個の要素全てに対して比較処理を行い、シンボル選択が終了すると、選択結果を(N−1)次元のシンボルベクトルとしてまとめてメトリック計算部24へ出力する。
メトリック計算部24は、減算部20から出力されたレプリカベクトル減算後の受信信号ベクトル、レプリカ生成部21から出力されたレプリカベクトル、および信号検出処理部23から出力された(N−1)次元のシンボルベクトルを受け取ると、(N−1)次元のシンボルベクトルを参照し、レプリカベクトルの中から、(N−1)次元それぞれについて、対応するレプリカベクトルを選択する。そして、選択したレプリカベクトルをレプリカベクトル減算後の受信信号ベクトルから減算する。最終的に残留した成分(同相成分および直交成分)の2乗和を計算し、メトリックとして尤度保持部14へ出力する。
以上の減算部20、信号検出処理部23およびメトリック計算部24における一連の処理は、レプリカ生成部21で生成されたA個のレプリカベクトル、すなわちN次元の基準信号ベクトルのN個の要素それぞれに対して生成されたA個のレプリカベクトル全てに対して実行される。処理を実行して得られた結果(メトリック)は全て尤度保持部14へ出力される。
このように、本実施の形態の受信機では、演算量削減型の最尤判定法で計算されたメトリックに加えて、受信信号ベクトル、演算量削減型の最尤判定法で推定した硬判定ベクトルおよび伝送路応答行列に基づいて、軟判定計算に必要なメトリックを追加計算することとした。また、メトリックを追加計算するにあたっては、メトリックを計算するシンボル候補を、受信信号ベクトルと、伝送路応答行列の一般化逆行列と、を用いて計算される基準信号ベクトルの各要素の近傍に存在するものに制限することとした。これにより、少ない処理量で軟判定値生成に必要なメトリックを追加計算することが可能になり、結果として良好な通信を提供することができる。
なお、本実施の形態のレプリカ生成部21では、基準信号ベクトルの各要素の最近傍に存在するA個のシンボル候補を選択する構成としたが、シンボル候補の選択方法はこれに限定されず、例えば、ビット当たりのシンボル候補数を規定する方法も適用できる。ビット当たりのシンボル候補数をBで表すとすると、レプリカ生成部21では、基準信号ベクトルの各要素と、信号点マッピングと、を比較する際に、当該ビット位置において硬判定シンボルと反対のビットを持つシンボルをB個選択するようにシンボル候補を選択する。
例えば、16QAM変調を仮定し、シンボル候補選択の対象となっているシンボル位置における硬判定シンボルが{0000}であり、更に、B=2を仮定するものとする。このとき、レプリカ生成部21では、当該シンボル位置において、はじめに、1ビット目が1であるようなシンボルのうち、基準信号ベクトルの要素に近い2つのシンボルを、シンボル候補として選択する。次に、2ビット目が1であるようなシンボルのうち、基準信号ベクトルの要素に近い2つのシンボルを、シンボル候補として選択する。以下、4ビット目まで同様の処理を行っていく。このようにレプリカベクトル生成用のシンボル候補を選択することで、シンボル内に含まれるビット当たりのメトリック計算個数が少なくともB個となる。これによって、メトリックの計算個数が極端に少ないビットが生じることを回避することができ、結果的に良好な通信を提供することができる。また、ビット当たりのシンボル候補数をB個に制限することで、メトリックの追加計算にかかる演算量を削減し、受信機の処理量削減を実現できる。
また、ビット当たりのシンボル候補数は、必ずしもB個と一つの値に限定する必要は無い。例えば、B0とB1の2通りの値を用意し、1シンボル内のビット間でB0とB1を使い分けることもできる。これは、16QAMや64QAMのように、1シンボル内のビット間で信頼度が異なる場合に有効である。図3に16QAMの信号点マッピングの一例を示す。図3の信号点マッピングを用いた場合、シンボル内の1ビット目と3ビット目は複素平面上で符号を判定するのみであるのに対し、2ビット目と4ビット目は振幅の判定が必要になり、2ビット目および4ビット目の軟判定の精度が悪いことが予想される。そこで、ビット当たりのメトリックシンボル候補数をB0とB1(但し、B0>B1とする)の2通り用意し、1ビット目および3ビット目に対してはB1を適用し、2ビット目および4ビット目にはB0を適用する。このようにすることにより、軟判定の精度が悪いビットに対して、劣化を防ぐことが可能になり、良好な通信が実現できる。
また、メトリック計算部24は、処理結果であるメトリックを尤度保持部14へ出力するのみではなく、メトリックの計算を開始する前に、尤度保持部14が保持しているメトリックを参照し、現在、計算しようとしているメトリックを尤度保持部14が既に保持しているかどうかを確認する構成としてもよい。この場合、同一の送信シンボルベクトル候補に対して、複数回メトリックを計算する可能性を排除でき、処理量削減を実現できる。
実施の形態2.
図4は、実施の形態2の受信機の構成例を示す図である。なお、実施の形態1で示した受信機と同一の機能を有する構成要素について同一の番号を付している。すなわち、本実施の形態の受信機は、実施の形態1で示した受信機の信号検出部13および尤度計算部15に代えて、信号検出部13aおよび尤度計算部15aを備えた構成をとる。本実施の形態では、実施の形態1の受信機と異なる部分についてのみ説明を行う。
信号検出部13aは、その処理内容は実施の形態1の受信機(図1参照)が備える信号検出部13と同一であるが、出力として、上述した硬判定ベクトルに加え、演算量削減型の最尤判定法の処理過程で得られる受信信号ベクトルおよび伝送路応答行列をそれぞれ変形したものを尤度計算部15aへ出力する点が異なる。信号検出部13aからの出力内容について説明する。M次元の受信信号ベクトルをr、M×N次元の伝送路応答行列をH、N次元の送信シンボルベクトルをs、受信機で混入する雑音成分を表すM次元の雑音ベクトルをnで表すと、受信信号ベクトルrは次式(2)のように書き表すことが出来る。
r=Hs+n …(2)
ここで、伝送路応答行列Hを、数学的に良く知られた、ユニタリー行列Qと上三角行列RにH=QRのように分解する手段であるQR分解や、同じくQおよびRを用いてHHH=RHHQRのように分解する手段であるコレスキー分解のような処理を用いて分解することを考える。ただし、HHは行列Hの複素転置操作を表す。すると、最終的に、演算量削減型の最尤判定法で計算するメトリックは次式(3)のように書き表すことができる。
D=||y−Rs’||2 …(3)
ここで、y=QHrであり、行列乗算後の受信信号ベクトルを示している。また、s’は送信シンボルベクトルの候補を示している。以下、信号検出部13aは、演算量削減型の最尤判定法の種類によって、異なる手段を用いながらメトリック計算を行う送信シンボル候補s’の数を制限した信号判定処理を行う。最終的に、送信シンボルベクトルの推定値である硬判定ベクトルを推定後、演算量削減型の最尤判定法において計算したメトリックを尤度保持部14へ、硬判定ベクトルと、上式(3)におけるyおよびRと、を尤度計算部15aへ出力する。
次に、尤度計算部15aの処理について説明する。図5は、本実施の形態における尤度計算部15aの構成例を示す図である。なお、実施の形態1で示した受信機の尤度計算部15と同一の機能を有する構成要素について同一の番号を付している。すなわち、尤度計算部15aは、尤度計算部15のレプリカ生成部21および重み計算部22に代えて、レプリカ生成部21aおよび重み計算部22aを備えた構成をとる。ここでは、実施の形態1で示した尤度計算部15と異なる部分であるレプリカ生成部21aおよび重み計算部22aについてのみ説明を行う。
重み計算部22aは、入力されたM×N次元の伝送路応答行列から1列ずつ削除したM×(N−1)次元の行列をN個生成し、生成した行列それぞれに対して一般化逆行列を計算し、N個の重み行列を生成する。得られたN個の重み行列は信号検出処理部23へ出力する。
レプリカ生成部21aが実施の形態1のレプリカ生成部21と異なる点は、レプリカベクトル生成時に用いる基準信号ベクトルの生成方法にある。レプリカ生成部21aは、行列乗算後の受信信号ベクトルyと、上三角行列Rと、硬判定ベクトルと、送信信号のマッピングと、に基づいて所定数(A個)のレプリカベクトルを生成し、生成したレプリカベクトルを減算部20へ出力する。以下、レプリカベクトルの生成処理について、M=N=2の場合を例にとって具体的に説明する。行列乗算後の受信信号ベクトルyの各要素をy1,y2で表し、上三角行列Rの1行1列目の要素をR11、1行2列目の要素をR12、2行2列目の要素をR22で表す。また、Rの2行1列目の要素は、Rが上三角行列であることから、0になる。送信シンボルベクトルsの各要素をs1およびs2で表し、雑音成分をn'1、n'2で表す。これらの表記を用いると、行列乗算後の受信信号ベクトルyの2番目の要素y2は次式(4)で表すことができる。
y2=R22s2+n'2 …(4)
そこで、このy2にR22の逆数を掛け合わせることで、基準信号ベクトルの2番目の要素を得る。ここでは基準信号ベクトルの2番目の要素をz2として表すことにする。その後、z2と、信号点マッピングと、を比較して、z2の最近傍に存在する信号点をs2の仮判定値として検出する。s2の仮判定値をt2として表すことにする。
また、行列乗算後の受信信号ベクトルyの1番目の要素y1は次式(5)で表すことができる。
y1=R11s1+R12s2+n'1 …(5)
ここで、基準信号ベクトルの1番目の要素をz1とすると、z1はy1からR12t2を減算した後、R11の逆数を掛け合わせて算出する。以上の手順で得られたz1およびz2を要素にもつ基準信号ベクトルを用いて、以後、レプリカ生成部21aは、実施の形態1のレプリカ生成部21と同様の処理を実行してレプリカベクトルを生成し、生成したレプリカベクトルを減算部20およびメトリック計算部24へ出力する。
このように、本実施の形態の受信機では、尤度計算部15aのレプリカ生成部21aにおいて伝送路応答行列の逆行列から基準信号ベクトルを求めるのではなく、信号検出部13aにおける処理過程で得られる行列乗算後の受信信号ベクトルと、上三角行列と、を用いて基準信号ベクトルを求めることとした。これにより、基準信号ベクトル算出に係る演算量を削減し、受信機の回路規模削減を実現できる。
なお、レプリカ生成部21aが選択するシンボル候補の数は、実施の形態1のレプリカ生成部21と同様に、特定の数に限定されず、実施の形態1の最後で示した方法で選択可能である。
実施の形態3.
図6は、実施の形態3の受信機の構成例を示す図である。なお、実施の形態1で示した受信機と同一の機能を有する構成要素について同一の番号を付している。本実施の形態の受信機は、上述した実施の形態1と同一構成である、M本の受信アンテナ10−1〜10−M、M個の前処理部11−1〜11−Mおよび復号処理部17と、M個のブロック抽出部60−1〜60−M、M個の離散フーリエ変換部61−1〜61−M、K個の復調部62−1〜62−Kおよび変換部63と、を備える。なお、ブロック抽出部60−1〜60−Mおよび離散フーリエ変換部61−1〜61−Mが信号変換手段を構成する。
本実施の形態の受信機の特徴は、離散フーリエ変換部61−1〜61−Mを備えた構成として、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)や、OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)、MC−CDMA(Multi-Carrier Code Division Multiple Access)のようなマルチキャリア変調信号を復調できるようにした点にある。
ブロック抽出部60−1〜60−Mは、入力された信号から処理対象のブロックを抽出する。離散フーリエ変換部61−1〜61−Mは、入力信号に対して離散フーリエ変換を実行する。復調部62−1〜62−2は、入力信号に対して、たとえば実施の形態1で示した受信機の伝送路推定部12〜軟判定処理部16における処理と同様の処理を実行し、受信信号の軟判定値を算出する。
つづいて、本実施の形態の受信機の詳細動作について、図面を参照しながら説明する。なお、実施の形態1の受信機と異なる部分の動作を中心に説明する。
各前処理部から出力されたM系統のベースバンドディジタル受信信号は、それぞれ、対応するブロック抽出部60−1〜60−Mに入力される。
一般に、OFDMのようなマルチキャリア変調方式では、無線伝送路において想定される遅延波の遅延時間より長いガード区間をマルチキャリア変調シンボルの先頭に挿入することで、遅延波による符号間干渉を回避するように構成されている。そのため、ブロック抽出部60−1〜60−Mは、入力されたベースバンドディジタル受信信号から上記ガード区間を除去した後、ガード区間が除去されたベースバンドディジタル受信信号を対応する離散フーリエ変換部61−1〜61−Mへ出力する。
離散フーリエ変換部61−1〜61−Mは、ブロック抽出部60−1〜60−Mから入力されたガード区間除去後のベースバンドディジタル受信信号に対して離散フーリエ変換を実行し、K個のサブキャリア信号に変換する。なお、Kは、受信機に到来しているマルチキャリア変調信号で用いられているサブキャリア数であり、一般に、受信機であらかじめわかっている値である。離散フーリエ変換部61−1〜61−Mにて得られたK個のサブキャリア信号は、それぞれ、復調部62−1〜62−Kへ出力される。このとき、1番目のサブキャリアのサブキャリア信号は復調部62−1に受け渡され、2番目のサブキャリアのサブキャリア信号は復調部62−2に受け渡されるといったように、サブキャリア番号に対応する復調部62−1〜62−Kへ入力される。
次に、復調部62−1〜62−Kの動作について説明する。なお、各復調部は、信号処理の対象とするサブキャリア番号が異なるのみで、構成および動作は共通である。図7は、本実施の形態における復調部62−1〜62−Mの構成例を示す図である。これらの復調部62−1〜62−Mは、図4に示した実施の形態2の受信機の伝送路推定部12、信号検出部13a、尤度保持部14、尤度計算部15aおよび軟判定処理部16から構成される。そして、離散フーリエ変換部61−1〜61−Mから入力されるサブキャリア信号に対して、実施の形態2で示した軟判定値算出処理を実行する。得られた各軟判定値は、変換部63へ出力される。
変換部63は、K個の復調部62−1〜62−Kから入力された各軟判定を、並べ替えて復号処理部17へ出力する。復号処理部17では、所定の復号処理を行い、復号結果を出力する。
なお、本実施の形態の受信機では、離散フーリエ変換部をM個配置する構成としたが、一つの離散フーリエ変換部をM回繰り返し使用する構成にしてもよい。また、復調部についても、サブキャリア数と等しいK個の復調部を配置するのではなく、一つの復調部をK個のサブキャリアで繰り返し使用する構成にしてもよい。
また、上記説明では、復調部62−1〜62−Mを実施の形態2の受信機(図4参照)と同様の処理を実行する構成とする場合について示したが、実施の形態1の受信機(図1参照)と同様の処理を実行する構成としてもよい。
このように、本実施の形態の受信機は、離散フーリエ変換部を備え、マルチキャリア変調信号に対して離散フーリエ変換処理を行い、得られた各サブキャリア信号に対して実施の形態1や2で示した復調処理を実行することとした。これにより、OFDMやOFDMA、MC−CDMAのようなマルチキャリア変調信号を受信する受信機においても、少ない回路規模で高精度の軟判定を得ることができ、良好な通信を提供することができる。
実施の形態4.
つづいて、実施の形態4の受信機について説明する。なお、本実施の形態の受信機は、実施の形態1で示した受信機(図1参照)の尤度計算部15を尤度計算部15bに置き換えた構成をとる。そのため、本実施の形態では、尤度計算部15bについてのみ説明する。
図8は、尤度計算部15bの構成例を示す図である。この尤度計算部15bは、図2で示した尤度計算部15のレプリカ生成部21および重み計算部22に代えて、レプリカ生成部21bおよび重み計算部22aを備えた構成をとる。その他の部分については実施の形態1の尤度計算部15と同様であるため、同一の符号を付してその説明は省略する。また、重み計算部22aは、実施の形態2で示した受信機が備える重み計算部22aと同じであるため、説明は省略する。
レプリカ生成部21bは、信号検出部13から入力された硬判定ベクトルおよび伝送路推定部12から入力された伝送路応答行列に基づいてレプリカベクトルを生成する。ただし、実施の形態1で説明したレプリカ生成部21とは異なり、レプリカベクトルを生成するにあたって、基準信号を生成することはしない。その代わりに、硬判定ベクトルの各要素と、信号点のマッピングと、を比較して、硬判定ベクトルの各要素の最近傍に存在するA個のシンボルを、シンボル候補として選択する。そして、選択したA個のシンボル候補に対して実施の形態1のレプリカ生成部21と同様の処理を実行し、レプリカベクトルを生成する。
このように、本実施の形態の受信機では、尤度計算部において、基準信号を計算することなくレプリカを生成する構成とした。これにより、基準信号を計算するための処理量を削減することができ、受信機の回路規模削減を実現できる。
なお、本実施の形態で示したレプリカ生成部21bでは、硬判定ベクトルの各要素の最近傍に存在するA個のシンボル候補を選択する構成としたが、シンボル候補の選択方法はこれに限定されない。すなわち、実施の形態1の最後でも示したように、ビット当たりのシンボル候補数をB個に設定して選択する方法や、更に、ビット当たりのシンボル候補数を複数個設ける方法なども適用できる。
以上のように、本発明にかかる受信装置は、複数の受信アンテナを利用して無線信号を受信する場合に有用であり、特に、最尤判定法を利用して複数系統の受信信号を復調する受信装置に適している。
実施の形態1の受信装置(受信機)の構成例を示す図である。 実施の形態1の受信機が備える尤度計算部の構成例を示す図である。 16QAMの信号点マッピングの一例を示す図である。 実施の形態2の受信装置(受信機)の構成例を示す図である。 実施の形態2の受信機が備える尤度計算部の構成例を示す図である。 実施の形態3の受信装置(受信機)の構成例を示す図である。 実施の形態3の受信機が備える復調部の構成例を示す図である。 実施の形態4の受信機が備える尤度計算部の構成例を示す図である。
符号の説明
10−1〜10−M 受信アンテナ
11−1〜11−M 前処理部
12 伝送路推定部
13、13a 信号検出部
14 尤度保持部
15、15a、15b 尤度計算部
16 軟判定処理部
17 復号処理部
20 減算部
21、21a、21b レプリカ生成部
22、22a 重み計算部
23 信号検出処理部
24 メトリック計算部
60−1〜60−M ブロック抽出部
61−1〜61−M 離散フーリエ変換部
62−1〜62−K 復調部
63 変換部

Claims (13)

  1. 1つまたは複数のアンテナを介して受信した信号を復調する受信装置であって、
    前記受信信号に所定の信号処理を実行して得られたベースバンドディジタル受信信号に基づいて伝送路推定を行う伝送路推定手段と、
    演算量削減型の最尤判定法を利用し、前記ベースバンドディジタル受信信号および前記伝送路推定手段による伝送路推定結果に基づいて送信シンボルの推定値である硬判定シンボルを推定する信号検出手段と、
    前記ベースバンドディジタル受信信号、前記伝送路推定手段による伝送路推定結果および前記信号検出手段により推定された硬判定シンボルに基づいて、当該信号検出手段における当該硬判定シンボルの推定処理で当該ベースバンドディジタル受信信号とのメトリックが算出されなかった送信シンボル候補の中の一部の送信シンボル候補について、軟判定値の計算で使用するメトリックを算出する尤度計算手段と、
    前記信号検出手段における前記硬判定シンボルの推定処理で算出されたメトリックおよび前記尤度計算手段により算出されたメトリックを用いて軟判定値を計算する軟判定値処理手段と、
    を備えることを特徴とする受信装置。
  2. 前記尤度計算手段は、
    前記伝送路推定結果に基づいて第1および第2の重み係数を算出する重み計算手段と、
    前記ベースバンドディジタル受信信号、前記第1の重み係数および前記硬判定シンボルに基づいて所定数の送信シンボル候補を選択し、さらに、当該選択した各送信シンボル候補のレプリカを、前記伝送路推定結果を用いて生成するレプリカ生成手段と、
    前記ベースバンドディジタル受信信号、前記レプリカ生成手段により生成されたレプリカおよび前記第2の重み係数に基づいて、前記所定数の送信シンボル候補それぞれについてのメトリックを算出する追加メトリック算出手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の受信装置。
  3. 前記重み計算手段は、前記第1の重み係数として、前記伝送路推定結果である伝送路応答行列の一般化逆行列を算出し、また、前記第2の重み係数として、当該伝送路応答行列から1列削除して得られた行列の一般化逆行列を算出することを特徴とする請求項2に記載の受信装置。
  4. 前記尤度計算手段は、
    前記伝送路推定結果に基づいて重み係数を算出する重み計算手段と、
    前記信号検出手段における前記硬判定シンボルの推定処理過程で算出される、前記伝送路推定結果を利用して変換された前記ベースバンドディジタル受信信号を変換した信号、前記硬判定シンボルおよび前記伝送路推定結果、に基づいて所定数の送信シンボル候補を選択し、さらに、当該選択した各送信シンボル候補のレプリカを生成するレプリカ生成手段と、
    前記ベースバンドディジタル受信信号、前記レプリカ生成手段により生成されたレプリカおよび前記重み係数に基づいて、前記所定数の送信シンボル候補それぞれについてのメトリックを算出する追加メトリック算出手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の受信装置。
  5. 前記尤度計算手段は、
    前記伝送路推定結果に基づいて重み係数を算出する重み計算手段と、
    前記硬判定シンボルと前記ベースバンドディジタル受信信号の変調方式に対応した信号点配置との比較結果に基づいて所定数の送信シンボル候補を選択し、さらに、当該選択した各送信シンボル候補のレプリカを、前記伝送路推定結果を用いて生成するレプリカ生成手段と、
    前記ベースバンドディジタル受信信号、前記レプリカ生成手段により生成されたレプリカおよび前記重み係数に基づいて、前記所定数の送信シンボル候補それぞれについてのメトリックを算出する追加メトリック算出手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の受信装置。
  6. 前記重み計算手段は、前記重み係数として、前記伝送路推定結果である伝送路応答行列から1列削除して得られた行列の一般化逆行列を算出することを特徴とする請求項4または5に記載の受信装置。
  7. 前記レプリカ生成手段は、入力された硬判定シンボルに応じて異なる数の送信シンボル候補を選択することを特徴とする請求項2〜6のいずれか一つに記載の受信装置。
  8. 前記レプリカ生成手段は、入力された硬判定シンボル内の各ビットの状態を個別に判定し、各判定結果に基づいて所定数の送信シンボル候補を選択することを特徴とする請求項2〜6のいずれか一つに記載の受信装置。
  9. 前記レプリカ生成手段は、判定を行ったビットの位置に応じて異なる数の送信シンボル候補を選択することを特徴とする請求項8に記載の受信装置。
  10. 前記追加メトリック算出手段は、前記所定数の送信シンボル候補それぞれについて、過去にメトリックを算出済かどうか確認し、算出済みの送信シンボル候補についてはメトリックを計算しないことを特徴とする請求項2〜9のいずれか一つに記載の受信装置。
  11. 前記送信シンボル候補をnビット(2≦n)としたとき、
    前記尤度計算手段は、
    メトリックを算出する送信シンボル候補として、前記硬判定シンボルの推定処理でメトリックが算出された送信シンボル候補のnビット中の1ビットを反転させたn種類の送信シンボル候補と、当該n種類の送信シンボル候補それぞれの近傍に存在する所定数の送信シンボル候補とを選択することを特徴とする請求項1〜10のいずれか一つに記載の受信装置。
  12. 前記尤度計算手段は、
    前記n種類の送信シンボル候補それぞれの近傍の送信シンボル候補を選択する際、反転させたビットのシンボル内の位置に応じて、信頼度が低いビット位置ほど、より多くの送信シンボル候補を選択することを特徴とする請求項11に記載の受信装置。
  13. 1つまたは複数のアンテナを介して受信したマルチキャリア変調信号を復調する受信装置であって、
    前記マルチキャリア変調信号に所定の信号処理を実行して得られた受信信号からマルチキャリア変調シンボルを抽出し、さらに、抽出したマルチキャリア変調シンボルに対して離散フーリエ変換を実行して複数のサブキャリア信号を生成する信号変換手段と、
    請求項1〜12のいずれか一つに記載の伝送路推定手段、信号検出手段、尤度計算手段および軟判定値処理手段により構成された復調手段と、
    を備え、
    前記伝送路推定手段は、前記サブキャリア信号をベースバンドディジタル受信信号として前記伝送路推定処理を実行し、前記信号検出手段は、前記サブキャリア信号をベースバンドディジタル受信信号として前記硬判定シンボル推定処理を実行し、前記尤度計算手段は、前記サブキャリア信号をベースバンドディジタル受信信号として前記メトリック計算処理を実行することを特徴とする受信装置。
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