JP4596266B2 - フィルタ - Google Patents

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Description

本発明は、平衡端子を備えたフィルタに関する。
平衡端子を備えたフィルタとして、例えば不平衡入力−平衡出力型のバンドパスフィルタが知られている。このようなフィルタとして、バランを使用するものがある。バランは、不平衡信号(アンバランス信号)と平衡信号(バランス信号)とを相互変換するものである。携帯電話機等の無線通信機器では、フィルタとして小型化および薄型化への要求がある。
なお、不平衡信号を伝送する線路では、グランド電位に対する1本の信号線の電位により信号が伝送される。平衡信号を伝送する線路では、一対の信号線間の電位差により信号が伝送される。平衡信号は、一対の信号線間を伝送する各信号の位相が互いに180°異なり、かつ振幅がほぼ等しければ、一般にバランス特性に優れた状態といえる。
図36は、バランの一般的な構造を示している。このバランは、1/2波長(λ/2)共振器101と、第1および第2の1/4波長共振器102,103とを備えている。1/2波長共振器101は、両端が開放(オープン)端とされ、一方の開放端に不平衡入力端子111が接続されている。第1および第2の1/4波長共振器102,103のそれぞれの短絡(ショート)端が、1/2波長共振器101の各開放端に対向するように1/2波長共振器101に対向して配置されている。第1および第2の1/4波長共振器102,103のそれぞれの開放端には、平衡出力端子112,113が接続され、一対の平衡出力端子が形成されている。
この構造を有するバランとして、特許文献1および特許文献2に記載の積層型バラントランスがある。特許文献1および特許文献2では、各共振器をスパイラル状の導体の線路パターンで形成し、その導体の線路パターンを複数の誘電体基板上に形成して積層構造にすることで、小型化を図っている。また、特許文献3および特許文献4には、平衡出力型のバンドパスフィルタとして、1/2波長共振器を用いた積層型バンドパスフィルタが記載されている。
特開2002−190413号公報 特開2003−007537号公報 特開2005−045447号公報 特開2005−080248号公報
しかしながら、特許文献1および特許文献2に記載の積層型バラントランスでは、全体の大きさが1/2波長共振器の大きさ(動作周波数の1/2波長の大きさ)によって制限されてしまい、小型化が困難である。また特許文献1および特許文献2には、各共振器をスパイラル構造にすることも開示されているが、その場合には線路間の不要な結合や物理的な配置のバランスが理想状態から崩れる等の理由で、平衡出力したときの振幅バランスや位相バランスが崩れ、所望の特性が得られないという問題もある。特許文献3および特許文献4に記載の積層型バンドパスフィルタについても同様に、基本的に1/2波長共振器を用いているので、全体の大きさが1/2波長共振器の大きさによって制限されてしまい、小型化が困難である。
また、広帯域の周波数を使用するUWB(Ultra Wide Band)などに対応するためには、広帯域なバランス信号が必要になるが、従来の構造では入力側の共振器と出力側の共振器との結合が強く取れないため、広帯域化が困難である。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、小型化し易く、かつ平衡信号を広帯域でバランス特性に優れた状態で伝送することができるようにしたフィルタを提供することにある。
本発明によるフィルタは、インターディジタル結合された一対の1/4波長共振器を少なくとも1組有する第1の共振器と、インターディジタル結合された他の一対の1/4波長共振器を第1の共振器と同数組有する第2の共振器と、第1の共振器または第2の共振器の少なくとも一方に設けられ、一対の1/4波長共振器の一方または他の一対の1/4波長共振器の一方に一方の端子が接続されると共に、一対の1/4波長共振器の他方または他の一対の1/4波長共振器の他方に他方の端子が接続された一対の平衡端子とを備えている。そして、第1の共振器における一対の1/4波長共振器と第2の共振器における他の一対の1/4波長共振器とが互いに隣接して並列配置され、第1の共振器と第2の共振器との間で、互いに隣接する1/4波長共振器同士の一部が互いに導通されているものである。
なお、本発明によるフィルタにおいて、「インターディジタル結合された一対の1/4波長共振器」とは、一方の1/4波長共振器の開放端と他方の1/4波長共振器の短絡端とが対向すると共に、一方の1/4波長共振器の短絡端と他方の1/4波長共振器の開放端とが対向するように配置されることで、互いに電磁結合された共振器のことをいう。
本発明によるフィルタにおいて、一対の1/4波長共振器および他の一対の1/4波長共振器はそれぞれ、インターディジタル結合していないときの各1/4波長共振器の単体での共振周波数をf0としたとき、単体での共振周波数f0よりも高い第1の共振周波数f1で共振する第1の共振モードと単体での共振周波数f0よりも低い第2の共振周波数f2で共振する第2の共振モードとを有するように互いに隣接して配置され、かつ、第1の共振器と第2の共振器とが第2の共振周波数f2で電磁結合されているものである。
また、一対の1/4波長共振器が、第2の共振モードで互いに逆相に励振されると共に、他の一対の1/4波長共振器が、第2の共振モードで互いに逆相に励振されるものである
本発明によるフィルタでは、一対の1/4波長共振器および他の一対の1/4波長共振器がそれぞれ、インターディジタル結合された構成とされていることで、小型化が容易となる。また、一対の1/4波長共振器または他の一対の1/4波長共振器の少なくとも一方に一対の平衡端子が接続されていることで、平衡信号がバランス特性に優れた状態で伝送される。さらに、一対の1/4波長共振器と他の一対の1/4波長共振器とが互いに隣接して並列配置され、それら互いに隣接する1/4波長共振器同士の一部が互いに導通されていることで、第1の共振器と第2の共振器との間の結合調整が容易となり、広帯域な平衡信号の伝送が可能となる。
ここで、一対の1/4波長共振器をインターディジタル型で、かつ強く結合させると、物理的な1/4波長の長さで決まる共振周波数f0(インターディジタル結合させていないときの各1/4波長共振器単体での共振周波数)に対し周波数が高い第1の共振周波数f1で共振する第1の共振モードと、第1の共振周波数f1よりも低い第2の共振周波数f2で共振する第2の共振モードとの2つのモードが現れ、共振周波数が2つに分離する。この場合において、物理的な長さに対応する共振周波数f0よりも周波数の低い第2の共振周波数f2を、フィルタとしての通過周波数(動作周波数)に設定することで、フィルタとしての通過周波数を共振周波数f0に設定した場合よりも小型化が図られる。例えば2.4GHz帯を通過周波数としたフィルタを設計する場合、物理的な長さを例えば8GHzに対応させた1/4波長共振器を用いることができる。これは、物理的な長さを2.4GHz帯に対応させた1/4波長共振器とした場合よりも小型のものとなる。また、周波数の低い第2の共振周波数f2で共振する第2の共振モードは、一対の1/4波長共振器で互いに逆相となる励振モードなので、バランス特性に優れたものとなる。
本発明によるフィルタにおいて、互いに隣接する1/4波長共振器同士の一部を互いに接続する接続用導体をさらに備えていても良い。
または、互いに隣接する1/4波長共振器同士が、互いの一部を共有し、その共有した部分で互いに導通されていると共に、その共有した部分の一端が短絡端とされていても良い。
また、本発明によるフィルタにおいて、第1の共振器および第2の共振器はそれぞれ、回転対称軸を有し全体として回転対称な構造とされ、一対の平衡端子が、回転対称軸に対して互いに回転対称となる位置において第1の共振器または第2の共振器に接続されていても良い。
この構成の場合には、バランス特性がより優れた状態で平衡信号が伝送される。
また、本発明によるフィルタにおいて、一対の1/4波長共振器および他の一対の1/4波長共振器はそれぞれ、誘電体多層基板内において誘電体層を挟んで互いに対向して積層された構造とされ、各一対の1/4波長共振器に挟まれた領域にある誘電体層の比誘電率が、他の領域にある誘電体層の比誘電率よりも大きい構成とされていていても良い。
この構成の場合には、各一対の1/4波長共振器間の結合の相互容量を大きくし、外部Qを小さくすることができ、フィルタの周波数特性やバランス特性がより優れた状態で平衡信号が伝送される。
また、本発明によるフィルタにおいて、一対の平衡端子のそれぞれが、一端が短絡された線路で構成され、一対の1/4波長共振器または他の一対の1/4波長共振器と一対の平衡端子とが磁界結合により接続されていても良い。
この構成の場合には、線路の長さや、線路と1/4波長共振器との間隔を調整することで、一対の平衡端子と一対の1/4波長共振器との結合調整が容易となる。
また、本発明によるフィルタにおいて、一対の平衡端子のそれぞれの一端部がコンデンサ電極で構成され、一対の平衡端子がコンデンサ電極による容量結合により、一対の1/4波長共振器または他の一対の1/4波長共振器に接続されていても良い。
この構成の場合には、コンデンサ容量を調整することで、一対の平衡端子と一対の1/4波長共振器との結合調整が容易となる。
また、本発明によるフィルタにおいて、一対の1/4波長共振器および他の一対の1/4波長共振器のそれぞれの開放端側に対向するように、一端が短絡されたコンデンサ電極が設けられていても良い。
この構成の場合には、一対の1/4波長共振器にコンデンサ容量が並列に加わることで、動作周波数としての第2の共振周波数f2がさらに下がり、より小型化しやすくなる。また、コンデンサ電極の物理的な大きさを変えることでコンデンサ容量の調整ができるので、共振周波数の微調整を行いやすい。
また、本発明によるフィルタにおいて、一対の平衡端子が第1の共振器および第2の共振器の一方の共振器にのみ設けられており、一対の平衡端子が設けられていない他方の共振器における一対の1/4波長共振器の一方には不平衡端子が設けられていても良い。
この場合には、全体として不平衡−平衡型のフィルタが構成される。
また、本発明によるフィルタにおいて、第1の共振器および第2の共振器のそれぞれに、一対の平衡端子が設けられていても良い。
この場合には、全体として平衡−平衡型のフィルタが構成される。
本発明のフィルタによれば、一対の1/4波長共振器および他の一対の1/4波長共振器をそれぞれ、インターディジタル結合した構成にしたので、小型化が容易となる。また、一対の1/4波長共振器または他の一対の1/4波長共振器の少なくとも一方に一対の平衡端子を接続するようにしたので、平衡信号をバランス特性に優れた状態で伝送することができる。さらに、一対の1/4波長共振器と他の一対の1/4波長共振器とを互いに隣接して並列配置し、それら互いに隣接する1/4波長共振器同士の一部を互いに導通させるようにしたので、第1の共振器と第2の共振器との間の結合調整が容易となり、広帯域な平衡信号の伝送が可能となる。これらにより、小型化し易く、かつ平衡信号を広帯域でバランス特性に優れた状態で伝送することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
まず、本発明の第1の実施の形態に係るフィルタについて説明する。本実施の形態では、入力端側に不平衡端子、出力端側に平衡端子を備えた不平衡入力−平衡出力型のフィルタを例に説明する。
図1(A),図1(B)は、この不平衡入力−平衡出力型のフィルタの一構成例を示している。なお、図1(B)は、図1(A)の斜視図においてZ方向の側面(XY面)から見た状態を示している。図2(A)は、このフィルタにおいて、下から第1層目の線路パターンを示し、図2(B)は下から第2層目の線路パターンを示している。また、図3は、このフィルタにおけるインターディジタル結合の構造を模式的に示している。このフィルタは、入力端側に設けられた入力用共振器1と、出力端側に設けられた出力用共振器2と、入力用共振器1に接続された不平衡入力端子3と、出力用共振器2に接続された一対の平衡出力端子4A,4Bとを備えている。
入力用共振器1は、図3に模式的に示したように、互いにインターディジタル結合された一対の1/4波長共振器11,12で構成されている。一対の1/4波長共振器11,12はそれぞれ、一端が短絡端とされ、他端が開放端とされている。一対の1/4波長共振器11,12のうち、一方の1/4波長共振器11に不平衡入力端子3が接続されている。一対の1/4波長共振器11,12は、回転対称軸6を有し、全体的に回転対称な構造とされている。なお、不平衡入力端子3を一方の1/4波長共振器11(下層側)ではなく、他方の1/4波長共振器12(上層側)に設けても良い。
出力用共振器2も、図3に模式的に示したように、互いにインターディジタル結合された他の一対の1/4波長共振器21,22で構成されている。一対の1/4波長共振器21,22のうち、一方の1/4波長共振器21には一方の平衡出力端子4Aが接続され、他方の1/4波長共振器22には他方の平衡出力端子4Bが接続されている。一対の1/4波長共振器21,22はそれぞれ、一端が短絡端とされ、他端が開放端とされている。一対の1/4波長共振器21,22は、回転対称軸5を有し、全体的に回転対称な構造とされている。一対の平衡出力端子4A,4Bは、回転対称軸5に対して互いに回転対称となる位置において、一対の1/4波長共振器21,22に接続されていることが好ましい。これにより、バランス特性に優れた状態にすることができる。
一対の1/4波長共振器11,12は、後述するように、強いインターディジタル結合がなされていることで、第1の共振周波数f1で共振する第1の共振モードと第1の共振周波数f1よりも低い第2の共振周波数f2で共振する第2の共振モードとを有している。より詳しくは、インターディジタル結合していないときの各1/4波長共振器11,12の単体での共振周波数をf0としたとき、単体での共振周波数f0よりも高い第1の共振周波数f1で共振する第1の共振モードと単体での共振周波数f0よりも低い第2の共振周波数f2で共振する第2の共振モードとを有している。他の一対の1/4波長共振器21,22も同様に、2つの共振モードを有している。このフィルタは、入力用共振器1と出力用共振器2とが、周波数の低い第2の共振周波数f2で共振し、電磁結合するように構成されている。これにより、第2の共振周波数f2を通過帯域とした、不平衡入力−平衡出力型のバンドパスフィルタが構成されている。
ここで、入力用共振器1における一対の1/4波長共振器11,12と出力用共振器2における他の一対の1/4波長共振器21,22は、互いに隣接して並列配置されている。そして、入力用共振器1と出力用共振器2との間で、互いに隣接する1/4波長共振器同士の一部が互いに導通されている。すなわち、図2(A)に示したように、下から第1層目においては、入力用共振器1における一方の1/4波長共振器11と出力用共振器2における一方の1/4波長共振器21とが互いに隣接して並列配置され、接続用導体10Aにより一部が互いに導通されている。また、図2(B)に示したように、下から第2層目においては、入力用共振器1における他方の1/4波長共振器12と出力用共振器2における他方の1/4波長共振器22とが互いに隣接して並列配置され、接続用導体10Bにより一部が互いに導通されている。
従ってこのフィルタは、コムライン結合した第1層目の1/4波長共振器11,21と第2層目の1/4波長共振器12,22とを上下方向にインターディジタル結合させた構造と考えることもできる。この場合において、第1層目の1/4波長共振器11,21と第2層目の1/4波長共振器12,22とが、接続用導体10A,10Bも含めて上下に対称的な構造とされていることが、バランス特性を良くする点で好ましい。
本実施の形態において、入力用共振器1が、本発明における「第1の共振器」の一具体例に対応し、出力用共振器2が、本発明における「第2の共振器」の一具体例に対応する。また、入力用共振器1における一対の1/4波長共振器11,12が、本発明における「一対の1/4波長共振器」の一具体例に対応し、出力用共振器2における他の一対の1/4波長共振器21,22が、本発明における「他の一対の1/4波長共振器」の一具体例に対応する。
以上で説明したフィルタの主要な構成要素は、TEM線路により構成されている。TEM線路は、例えばストリップラインなどの導体パターンや誘電体基板内部に形成された貫通導体などで構成することができる。なお、TEM線路とは、電界および磁界が共に電磁波の進行方向に垂直な断面内にのみ存在する電磁波(TEM波)を伝送する伝送線路である。
より具体的には、このフィルタは、図1(A),図1(B)に示したように、誘電体材料よりなる誘電体基板61を備え、その誘電体基板61を多層構造とした積層型のフィルタの構成とされている。誘電体基板61の内部には、導体の線路パターン(ストリップライン)が形成され、その内部の線路パターンにより、入力用共振器1と、出力用共振器2と、不平衡入力端子3と、一対の平衡出力端子4A,4Bとが形成されている。このような構造は、例えば、シート状の誘電体基板を複数用意し、各共振器および各端子部分をそのシート状の誘電体基板上に導体の線路パターンで形成して、そのシート状の誘電体基板を重ね合わせた積層構造にすることで実現できる。一対の1/4波長共振器21,22は、回転対称軸5を有し、全体的に回転対称な構造とされている。一対の平衡出力端子4A,4Bは、回転対称軸5に対して互いに回転対称な位置に接続されている。
誘電体基板61において、例えば上面または底面は接地層とされている。誘電体基板61において、一対の1/4波長共振器11,12の長手方向に対向する両側面には、一対の1/4波長共振器11,12を接地層に接続するための接続用導体パターン62A,62Bが設けられている。一方の1/4波長共振器11の短絡端は、接続用導体パターン62Aに接続され、他方の1/4波長共振器12の短絡端は、接続用導体パターン62Bに接続されている。同様に、誘電体基板61において、一対の1/4波長共振器21,22の長手方向に対向する両側面には、一対の1/4波長共振器21,22を接地層に接続するための接続用導体パターン63A,63Bが設けられている。一方の1/4波長共振器21の短絡端は、接続用導体パターン63Aに接続され、他方の1/4波長共振器22の短絡端は、接続用導体パターン63Bに接続されている。
なお、各共振器の長手方向に対向する両側面部分を全面導体として接地層とし、各共振器の短絡端をその接地層に直接短絡するようにしても良い。また、誘電体基板61の内部に全面導体パターンの接地層を設け、各共振器の短絡端をその内部の接地層に短絡するようにしても良い。
次に、本実施の形態に係るフィルタの作用を説明する。
このフィルタでは、不平衡入力端子3から入力された不平衡信号が、入力端と出力端との間の各共振器の作用により、第2の共振周波数f2を通過帯域としてフィルタリングされ、平衡信号として一対の平衡出力端子4A,4Bから出力される。ここで、このフィルタでは、一対の1/4波長共振器11,12と他の一対の1/4波長共振器21,22とが互いに隣接して並列配置され、それら互いに隣接する1/4波長共振器同士の一部が互いに導通されていることで、入力用共振器1と出力用共振器2との間で結合調整が容易となり、広帯域での平衡信号の伝送が可能となる。
図4(A)、図4(B)、図4(C)を参照して、この各層における結合調整について説明する。このフィルタでは、各1/4波長共振器における短絡端から接続用導体10A,10Bによる接続点までの距離をXとすると、この距離X、すなわち、各層における1/4波長共振器同士の接続位置を調整することで容易に結合調整を行うことができる。簡単のため、図4(A)に示したように各層において接続用導体10A,10Bも含めて1/4波長共振器が完全に左右対称構造とされている場合について考える。左右対称構造の場合、その共振構造は、対称面Cを開放状態にした偶モードの共振器(図4(B))と、対称面Cを短絡状態にした奇モードの共振器(図4(C))との2つに分離して考えることができる。ここで、偶モードでの共振周波数をfe、奇モードでの共振周波数をfoとすると、その結合係数kは、
k≒2|fe−fo|/(fe+fo)
となり、各モードの共振周波数の差に比例する。
また、各1/4波長共振器の物理長をLとすると、
k≒2X/(2L−X)
と表せる。
ここで、短絡状態にした共振器(図4(C))では、その実効的な物理長はL−Xとなり、開放状態にした共振器(図4(B))に比べて距離X分だけ実効的な物理長が短くなっていることが分かる。すなわち、距離Xの長さを長くすればするほど、奇モードでの実効的な物理長が短くなり、共振周波数feが高くなる。つまり、偶モードの共振周波数foとの差が大きくなる。これは結果的に、距離Xを調整することによって結合の度合いを自在に調整することができることを意味する。すなわち、距離Xを長くして各層において1/4波長共振器同士の接続位置を短絡端から遠くすれば(開放端側に近づければ)、各層における1/4波長共振器同士の結合は強くなる。
また、このフィルタでは、インターディジタル結合した一対の1/4波長共振器における周波数の低い第2の共振周波数f2を通過帯域としていることで、小型化が容易となり、平衡信号をバランス特性に優れた状態で伝送することができる。次に、このインターディジタル結合することにより得られる作用、効果について説明する。
TEM線路からなる2つの共振器を結合させる手法として、一般にコムライン結合とインターディジタル結合との2種類を挙げることができる。このうち、インターディジタル結合は、非常に強い結合が得られることが知られている。インターディジタル結合とは、一方の共振器の開放端と他方の共振器の短絡端とが対向し、一方の共振器の短絡端と他方の共振器の開放端とが対向するように2つの共振器が対向配置された構造となる結合方法である。
インターディジタル結合した一対の1/4波長共振器11,12(および他の一対の1/4波長共振器21,22)では、共振状態を2つの固有な共振モードに分けることができる。図5は、一対の1/4波長共振器11,12(または他の一対の1/4波長共振器21,22)における第1の共振モードを示し、図6は、その第2の共振モードを示している。なお、図5および図6において、破線で示した曲線は、各共振器における電界Eの分布を示している。なお、以下では一対の1/4波長共振器11,12について説明するが、他の一対の1/4波長共振器21,22についても同様である。
第1の共振モードでは、一対の1/4波長共振器11,12のそれぞれにおいて開放端側から短絡端側に電流iが流れ、それぞれに流れる電流iの向きが逆方向となる。この第1の共振モードでは、一対の1/4波長共振器11,12で電磁波が同相に励振されている。
一方、第2の共振モードでは、一方の1/4波長共振器11では開放端側から短絡端側に電流iが流れると共に、他方の1/4波長共振器12では短絡端側から開放端側に電流iが流れ、それぞれに流れる電流iの向きが同方向となる。すなわち、この第2の共振モードでは、電界Eの分布を見ても分かるように、一対の1/4波長共振器11,12で電磁波が逆相に励振されている。この第2の共振モードでは、一対の1/4波長共振器11,12全体の物理的な回転対称軸6に対して互いに回転対称な位置で、電界Eの位相が180°異なる。
ここで、第1の共振モードの共振周波数は、以下の式(1A)のf1で表され、第2の共振モードの共振周波数は、以下の式(1B)のf2で表される。式(1A),(1B)において、cは光速、εrは実効比誘電率、lは共振器の長さを表す
Figure 0004596266
また、Zeは偶モードの特性インピーダンス、ZOは奇モードの特性インピーダンスを表す。左右対称型のカップリング伝送線路において、その伝送線路に伝搬する伝送モードは、偶モードと奇モードとの2種類の独立なモード(互いに干渉しない)に分解される。
図7(A)は、そのカップリング伝送線路の奇モードでの電界Eの分布を示し、図7(B)は偶モードでの電界Eの分布を示している。なお、図7(A),図7(B)において、外周部分はグランド層50、内部には左右対称の導体線路51,52が形成されている。図7(A),図7(B)では、カップリング伝送線路の伝送方向に直交する断面内での電界分布を示しており、信号の伝送方向は紙面に対して直交する方向である。
図7(A)に示したように、奇モードでは、導体線路51,52の対称面に対して電界が垂直に交わり、対称面が仮想的な電気壁53Eとなる。図8(A)は、図7(A)と等価な伝送線路を示している。図8(A)に示したように、対称面を実際の電気壁53E(ゼロ電位の壁、グランド)に置き換えることで、1つの導体線路51だけの線路と等価な構造にすることができる。図8(A)に示した線路での特性インピーダンスが、上記式(1A),(1B)での奇モードの特性インピーダンスZOとなる。
一方、偶モードでは、図7(B)に示したように導体線路51,52の対称面に対して電界が平衡になり、磁界が対称面に対して垂直に交わる。偶モードでは、対称面が仮想的な磁気壁53Hとなる。図8(B)は、図7(B)と等価な伝送線路を示している。図8(B)に示したように、対称面を実際の磁気壁53H(インピーダンス無限大の壁)に置き換えることで、1つの導体線路51だけの線路と等価な構造にすることができる。図8(B)に示した線路での特性インピーダンスが、上記式(1A),(1B)での偶モードの特性インピーダンスZeとなる。
ここで、一般的に伝送線路の特性インピーダンスZは、信号ラインの単位長さ当たりのグランドに対する容量Cと、信号ラインの単位長さ当たりのインダクタンス成分Lとの比で表現される。すなわち、
Z=√(L/C) ……(2)
なお、√は、(L/C)全体の平方根を取ることを示す。
奇モードでの特性インピーダンスZOは、図8(A)の線路構造から、対称面がグランド(電気壁53E)となりグランドに対する容量Cが大きくなるので、(2)式から、ZOの値が小さくなる。一方、偶モードでの特性インピーダンスZeは、図8(B)の線路構造から、対称面が磁気壁53Hとなるので容量Cが小さくなり、(2)式から、Zeの値が大きくなる。
このことを踏まえてインターディジタル結合した一対の1/4波長共振器11,12の共振モードの共振周波数である式(1A),(1B)を検討する。アークタンジェントの関数は単調増加の関数であるので、式(1A),(1B)においてtan-1に係る部分が大きくなればなるほど共振周波数は大きくなるし、小さくなればなるほど共振周波数は小さくなる。すなわち、奇モードでの特性インピーダンスZOの値が小さくなり、偶モードでの特性インピーダンスZeの値が大きくなって、それらの差が大きくなればなるほど、式(1A)から第1の共振モードの共振周波数f1は大きくなり、式(1B)から第2の共振モードの共振周波数f2は小さくなる。
従って、結合する伝送路の対称面の比率を大きくしてやれば、第1の共振周波数f1と第2の共振周波数f2は、図9に示したように互いに離れていくことになる。なお、図9は、インターディジタル結合された一対の1/4波長共振器11,12における共振周波数の分布状態を示している。第1の共振周波数f1と第2の共振周波数f2の中間の共振周波数f0は、線路の物理的な長さによって決まる1/4波長で共振した場合の周波数(インターディジタル結合していないときの各1/4波長共振器単体での共振周波数)となる。ここで、伝送路の対称面の比率を大きくするということは、(2)式から奇モードでの容量Cを大きくすることに対応する。容量Cを大きくすることは、線路の結合の度合いを強くすることに対応する。従って、インターディジタル結合された一対の1/4波長共振器11,12において、共振器間の結合を強くすればするほど、第1の共振周波数f1と第2の共振周波数f2とが大きく分離していくことになる。
一対の1/4波長共振器11,12をインターディジタル型で、かつ強く結合させることにより、以下の利点がある。強く結合させることで、物理的な1/4波長の長さで決まる共振周波数f0が2つに分離する。すなわち、共振周波数f0よりも高い第1の共振周波数f1で共振する第1の共振モードと、共振周波数f0よりも低い第2の共振周波数f2で共振する第2の共振モードとの2つのモードが現れる。
この場合において、周波数の低い第2の共振周波数f2を、フィルタとしての通過周波数(動作周波数)に設定することで、第1の利点としてまず、フィルタとしての通過周波数を共振周波数f0に設定した場合よりも小型化することができる。例えば2.4GHz帯を通過周波数としたフィルタを設計する場合、物理的な長さを例えば8GHzに対応させた1/4波長共振器を用いることができる。これは、物理的な長さを2.4GHz帯に対応させた1/4波長共振器とした場合よりも小型のものとなる。
また、第2の利点として、平衡端子を結合させた場合に優れたバランス特性が得られる(本実施の形態では他の一対の1/4波長共振器21,22に一対の平衡出力端子4A,4Bが接続されている)。図5および図6を参照して説明したように、インターディジタル結合された一対の1/4波長共振器11,12では、第1の共振モードでは同相に励振され、第2の共振モードでは逆相に励振されている。従って、一対の1/4波長共振器11,12をインターディジタル型に強く結合させて第1の共振周波数f1を十分に高く設定し、第2の共振周波数f2とは十分に分離させることで、フィルタ通過周波数(=第2の共振周波数f2)に対しては同相成分を励振させずに逆相成分だけにすることができる。これによりバランス特性を良好なものとすることができる。この観点から、第1の共振周波数f1は、入力信号の周波数帯域よりも十分に高いことが好ましい。例えば、第1の共振周波数f1が第2の共振周波数f2に対し3倍を超える程度であることが好ましい。すなわち、
1>3f2
の条件を満たすことが好ましい。
周波数の低い第2の共振周波数f2をフィルタとしての通過周波数に設定する場合、入力信号の周波数帯域が第1の共振周波数f1に重なると周波数特性が悪化する。第1の共振周波数f1を入力信号の周波数帯域よりも高く設定することで、これが防止される。
さらに、第3の利点として、導体損失を少なくすることができる。図10(A),図10(B)は、インターディジタル結合された一対の1/4波長共振器11,12における磁界Hの分布を模式的に示している。なお、図10(A),図10(B)では、図6に示した一対の1/4波長共振器11,12における第2の共振モードでの電流iの流れる方向に直交する断面内での磁界分布を示している。電流iの流れる方向は紙面に対して直交する方向である。第2の共振モードでは、図10(A)に示したように、一対の1/4波長共振器11,12において、断面内で同一方向に(例えば反時計回りに)、磁界Hが分布する。この場合、強くインターディジタル結合させると(共振器同士を近づけると)、図10(B)に示したように、一対の1/4波長共振器11,12を仮想的に1つの導体とみなした状態と同等の磁界分布となる。すなわち、仮想的に導体厚が厚くなるので、導体損失が少なくなる。
以上説明したように、本実施の形態に係るフィルタによれば、一対の1/4波長共振器11,12および他の一対の1/4波長共振器21,22をそれぞれ、インターディジタル結合した構成にしたので、小型化が容易となる。また、他の一対の1/4波長共振器21,22に一対の平衡出力端子4A,4Bを接続するようにしたので、平衡信号をバランス特性に優れた状態で伝送することができる。さらに、一対の1/4波長共振器11,12と他の一対の1/4波長共振器21,22とを互いに隣接して並列配置し、それら互いに隣接する1/4波長共振器同士の一部を互いに導通させるようにしたので、入力用共振器1と出力用共振器2との間の結合調整が容易となり、広帯域な平衡信号の伝送が可能となる。これらにより、小型化し易く、かつ平衡信号を広帯域でバランス特性に優れた状態で伝送することができる。さらに、導体損失の少ない信号伝送を行うことができる。
[第1の実施の形態の変形例]
次に、本実施の形態に係るフィルタの変形例を説明する。なお、以下の各変形例において、図1(A),図1(B)の構成例と実質的に同一の部分には同一の符号を付す。
<第1の変形例>
図11(A),図11(B)は、第1の変形例を示している。図11(B)は、出力端側の側面方向から見た状態を示している。このフィルタは、入力用共振器1と出力用共振器2とを多段の構成にし、上下方向に4層の線路パターンを有している。図12(A)は、このフィルタにおいて、下から第1層目と第3層目の線路パターンを示し、図12(B)は下から第2層目と第4層目の線路パターンを示している。図示していないが、接地層は例えば誘電体基板61の内部において、最下層(第1層目の線路パターンのさらに下層)および最上層(第4層目の線路パターンのさらに上層)に設けられている。
このフィルタは、入力用共振器1が、4つの1/4波長共振器11,12,13,14を有している。各1/4波長共振器11,12,13,14は、上下方向に隣接するもの同士がそれぞれインターディジタル結合されるように、短絡端が例えばスルーホールなどにより図示しない内部の接地層に短絡されている。具体的には、第1層目と第2層目の1/4波長共振器11、12によってインターディジタル結合された第1の一対の1/4波長共振器が形成され、第2層目と第3層目の1/4波長共振器12、13によってインターディジタル結合された第2の一対の1/4波長共振器が形成され、第3層目と第4層目の1/4波長共振器13、14によってインターディジタル結合された第3の一対の1/4波長共振器が形成されている。このように、インターディジタル結合された一対の1/4波長共振器を3組有している。不平衡入力端子3は、第2層目と第4層目の1/4波長共振器12,14に合計2組設けられている。なお、第1層目と第3層目の1/4波長共振器11,13に不平衡入力端子3が設けられていても良い。また、不平衡入力端子3を1組のみ設けるようにしても良い。誘電体基板61の一側面には、不平衡入力端子3を外部接続するための外部端子パターン64が形成され、不平衡入力端子3の一端がその外部端子パターン64に導通されている。
出力用共振器2も同様に、4つの1/4波長共振器21,22,23,24を有し、各1/4波長共振器21,22,23,24の上下方向に隣接するもの同士がそれぞれインターディジタル結合されるように、短絡端が例えばスルーホールなどにより図示しない内部の接地層に短絡されている。具体的には、第1層目と第2層目の1/4波長共振器21、22によってインターディジタル結合された第1の他の一対の1/4波長共振器が形成され、第2層目と第3層目の1/4波長共振器22、23によってインターディジタル結合された第2の他の一対の1/4波長共振器が形成され、第3層目と第4層目の1/4波長共振器23、24によってインターディジタル結合された第3の他の一対の1/4波長共振器が形成されている。このように、インターディジタル結合された他の一対の1/4波長共振器を3組有している。
出力用共振器2において、第1層目と第3層目の1/4波長共振器21、23には、一方の平衡出力端子4Aが設けられ、第2層目と第4層目の1/4波長共振器22、24に他方の平衡出力端子4Bが設けられている。これにより、一対の平衡出力端子4A,4Bが2組形成されている。なお、平衡出力端子4A,4Bを1組のみ設けるようにしても良い。複数段の1/4波長共振器21,22,23,24は、回転対称軸5を有し、全体的に回転対称な構造とされている。一対の平衡出力端子4A,4Bは、回転対称軸5に対して互いに回転対称な位置となるように各1/4波長共振器に接続されている。誘電体基板61の他の一側面には、平衡出力端子4A,4Bを外部接続するための外部端子パターン65A,65Bが形成され、平衡出力端子4A,4Bの一端がその外部端子パターン65A,65Bに導通されている。
この変形例に係るフィルタにおいても、図1(A),図1(B)の構成例と同様、各層において入力用共振器1における一対の1/4波長共振器と出力用共振器2における他の一対の1/4波長共振器とが隣接して並列配置され、それら互いに隣接する1/4波長共振器同士の一部が接続用導体10A,10Bにより互いに導通されている。
図13は、この変形例に係るフィルタの損失特性(Sパラメータ特性)を示している。符号S21を付した曲線は一方の平衡出力端子4Aから出力される信号の通過損失特性を示し、符号S31を付した曲線は他方の平衡出力端子4Bから出力される信号の通過損失特性を示している。符号S11を付した曲線は不平衡入力端子3から見た反射損失特性を示す。図示したように、このフィルタでは、2.2GHz〜2.4GHz帯付近を通過帯域とした良好なバンドパスフィルタが実現できている。特に、一対の平衡出力端子4A,4Bの減衰損失特性が互いにほぼ等しく、振幅バランスに優れたバンドパスフィルタが実現できている。
図14は、この変形例に係るフィルタの平衡信号の位相バランス特性を示している。また、図15は平衡信号の振幅バランス特性を示している。図14から分かるように、このフィルタでは、通過帯域において平衡出力信号間の位相が互いにほぼ180°異なり、位相バランスに優れている。また図15から分かるように、振幅バランスにも優れている。
<第2の変形例>
図1(A),図1(B)および図11(A),図11(B)の各構成例では、一対の平衡出力端子4A,4Bが1/4波長共振器に直接接続されている。ここで、図16を参照して、共振器に端子が直接接続された場合における共振器と端子間の結合調整方法について説明する。図16に示したように、1/4波長共振器71において、短絡端から距離xの位置に出力端子72が直接接続されているものとする。この場合、距離xが小さくなれば1/4波長共振器71と出力端子72との結合が弱くなり、逆に大きくなれば結合が強くなる。図1(A),図1(B)および図11(A),図11(B)の各構成例のように、出力用共振器2が全体的に回転対称な構造とされている場合、一対の平衡出力端子4A,4Bの直接の接続点を互いに回転対称な位置にすることにより、振幅バランスを良くすることができる。
これに対し、本変形例では、平衡出力端子の結合方法を変えた構成例を説明する。図17(A),図17(B)は、本変形例に係るフィルタの構成を示している。図17(B)は、出力端側の側面方向から見た状態を示している。本変形例に係るフィルタは、図1(A),図1(B)の構成例に対し、一対の平衡出力端子4A,4Bの接続構造が異なる。他の部分は図1(A),図1(B)の構成例と同様である。本変形例に係るフィルタでは、一対の平衡出力端子4A,4Bのそれぞれの一端部がコンデンサ電極81A,81Bで構成されている。そして、一対の平衡出力端子4A,4Bが、コンデンサ電極81A,81Bによる容量結合により一対の1/4波長共振器21,22に結合され、容量結合により平衡信号が出力されるようになされている。図18は、その結合部分の等価回路を示している。
一方の平衡出力端子4Aのコンデンサ電極81Aは、開放端側において、一方の1/4波長共振器21に対し所定間隔を空けて互いに対向するように配置されている。コンデンサ電極81Aと1/4波長共振器21との間は誘電体層となっている。同様に、他方の平衡出力端子4Bのコンデンサ電極81Bは、開放端側において、他方の1/4波長共振器22に対し所定間隔を空けて互いに対向するように配置されている。コンデンサ電極81Bと1/4波長共振器22との間は誘電体層となっている。
この構成の場合には、結合部分のコンデンサ容量Cinを調整することで、一対の平衡出力端子4A,4Bと一対の1/4波長共振器21,22との間の結合調整を容易に行うことができる。コンデンサ容量Cinの調整は、コンデンサ電極81A,81Bの大きさや1/4波長共振器21,22との間隔などを変えることで行うことができる。この場合、コンデンサ容量Cinを大きくすれば、結合が強くなり、逆に小さくすれば結合が弱くなる。出力用共振器2が全体的に回転対称な構造とされている場合、次の条件を満たすと良好なバランス特性で信号を取り出すことができる。すなわち、第1に、一方の平衡出力端子4Aと他方の平衡出力端子4Bとで、コンデンサ容量Cinが同じであること。第2に、コンデンサ電極81A,81Bの物理的な構造が、回転対称軸5に対し回転対称構造となっていることである。
<第3の変形例>
図19(A),図19(B)は、第3の変形例を示している。図19(B)は、出力端側の側面方向から見た状態を示している。本変形例に係るフィルタは、図1(A),図1(B)の構成例に対し、一対の平衡出力端子4A,4Bの接続構造が異なる。他の部分は図1(A),図1(B)の構成例と同様である。本変形例に係るフィルタでは、一対の平衡出力端子4A,4Bのそれぞれの一端部が磁界結合用線路91A,91Bで構成されている。そして、一対の平衡出力端子4A,4Bが、磁界結合用線路91A,91Bによる磁界結合により一対の1/4波長共振器21,22に結合され、磁界結合により平衡信号が出力されるようになされている。
磁界結合用線路91A,91Bは、一端が短絡された線路で構成されている。一方の平衡出力端子4Aの磁界結合用線路91Aは、一方の1/4波長共振器21の短絡端側において、一方の1/4波長共振器21に対し所定間隔を空けて互いに対向するように配置されている。磁界結合用線路91Aは、一方の1/4波長共振器21と共に接続用導体パターン63Aに接続されることで、短絡されている。同様に、他方の平衡出力端子4Bの磁界結合用線路91Bは、他方の1/4波長共振器22の短絡端側において、他方の1/4波長共振器22に対し所定間隔を空けて互いに対向するように配置されている。磁界結合用線路91Bは、他方の1/4波長共振器22と共に接続用導体パターン63Bに接続されることで、短絡されている。
この構成の場合には、磁界結合の度合いを調整することで、一対の平衡出力端子4A,4Bと一対の1/4波長共振器21,22との間の結合調整を容易に行うことができる。図21は、結合部分の等価的な構造を示している。結合の強さは、磁界結合用線路91A,91Bと1/4波長共振器21,22との距離dを短くすれば強くなり、逆に距離dを大きくすれば弱くなる。また、磁界結合用線路91A,91Bの長さxを長くすれば結合が強くなり、逆に長さxを短くすれば結合が弱くなる。出力用共振器2が全体的に回転対称な構造とされている場合、磁界結合用線路91A,91Bを含めて平衡出力端子4A,4Bの物理的な構造が回転対称軸5に対し回転対称構造となっていれば、良好なバランス特性で信号を取り出すことができる。
<第4の変形例>
図20(A),図20(B)は、第4の変形例を示している。図20(B)は、出力端側の側面方向から見た状態を示している。本変形例に係るフィルタは、図19(A),図19(B)の構成例と同様、一対の平衡出力端子4A,4Bを、磁界結合用線路91A,91Bによる磁界結合により一対の1/4波長共振器21,22に結合したものであるが、磁界結合する位置が異なる。図19(A),図19(B)の構成例では、一対の1/4波長共振器21,22の短絡端側において磁界結合させる構造にしたが、本変形例では開放端側において磁界結合させている。
すなわち、一方の平衡出力端子4Aの磁界結合用線路91Aは、一方の1/4波長共振器21の開放端側において、一方の1/4波長共振器21に対し所定間隔を空けて互いに対向するように配置されている。磁界結合用線路91Aは、接続用導体パターン63Bに接続されることで、短絡されている。同様に、他方の平衡出力端子4Bの磁界結合用線路91Bは、他方の1/4波長共振器22の開放端側において、他方の1/4波長共振器22に対し所定間隔を空けて互いに対向するように配置されている。磁界結合用線路91Bは、接続用導体パターン63Aに接続されることで、短絡されている。
この構成の場合における結合調整は、図19(A),図19(B)の構成例と同様である。
<第5の変形例>
図22は、第5の変形例を示している。本変形例に係るフィルタは、図11(A),図11(B)に示した多段構成の構成例に対し、誘電体基板61内の誘電体層の比誘電率を最適化したものである。本変形例では、1/4波長共振器21,22,23,24のそれぞれに挟まれた領域にある誘電体層211の比誘電率εr1が、他の領域にある誘電体層212,213の比誘電率εr2,εr3よりも大きい構成とされているものである。すなわち、
εr1>εr2,εr3
を満たす。なお、誘電体基板61の上面および底面にグランド層が形成されているものとする。
本実施の形態に係るフィルタにおいて、共振器部分の構造を小型にし、かつ平衡出力端子4A,4Bから取り出す信号バランスを良くするためには、1/4波長共振器間の相互容量を大きくすれば良い。相互容量を大きくするためには、誘電体層の材料を比誘電率の大きい材料にすることが考えられる。しかしながら、フィルタ全体の誘電体層を比誘電率の大きい材料で構成してしまうと、共振器のグランドに対する容量も増えてしまう。一般に、フィルタを構成する上で重要なパラメータである外部Qは、共振器のグランドに対する容量が大きくなってしまうと値が大きくなってしまう。一方で、周波数を広帯域に通過するフィルタを作るには、より小さい外部Qが必要である。これを避けるために、共振器部分とグランド層との間にある誘電体層212,213の比誘電率εr2,εr3を、共振器部分の誘電体層211の比誘電率εr1よりも小さくすれば、フィルタ全体の誘電体層を比誘電率の大きい材料で構成することなく、共振器のグランドに対する容量を小さくすることができる。これにより、外部Qを小さくすることができ、フィルタの周波数特性やバランス特性をより優れた状態にすることができる。
<第6の変形例>
図23(A),図23(B)は、第6の変形例を示している。図23(B)は、出力端側の側面方向から見た状態を示している。本変形例は、入力側の一対の1/4波長共振器11,12と出力側の一対の1/4波長共振器21,22とのそれぞれの開放端側に対向するように、一端が短絡されたコンデンサ電極251,252,253,254を設けたものである。コンデンサ電極251は、入力側の一方の1/4波長共振器11の開放端側において、一方の1/4波長共振器11に対し所定間隔を空けて互いに対向するように配置され、かつ、一端が接続用導体パターン62Bに接続されることで、短絡されている。コンデンサ電極252は、入力側の他方の1/4波長共振器12の開放端側において、他方の1/4波長共振器12に対し所定間隔を空けて互いに対向するように配置され、かつ、一端が接続用導体パターン62Aに接続されることで、短絡されている。コンデンサ電極253は、出力側の一方の1/4波長共振器21の開放端側において、一方の1/4波長共振器21に対し所定間隔を空けて互いに対向するように配置され、かつ、一端が接続用導体パターン63Bに接続されることで、短絡されている。コンデンサ電極254は、出力側の他方の1/4波長共振器22の開放端側において、他方の1/4波長共振器22に対し所定間隔を空けて互いに対向するように配置され、かつ、一端が接続用導体パターン63Aに接続されることで、短絡されている。
これにより、図24に示したように、各1/4波長共振器11,12,21,22の開放端側にコンデンサ容量Caが付加されている。図25は、各1/4波長共振器と各コンデンサ電極との等価回路を示している。この構成例によれば、各1/4波長共振器11,12,21,22でできるインダクタタンスL1とコンデンサ容量C1とに、さらにコンデンサ容量Caが並列に加わることで、動作周波数としての第2の共振周波数f2がさらに下がり、より小型化しやすくなる。また、コンデンサ電極251,252,253,254の物理的な大きさを変えることでコンデンサ容量Caの調整ができるので、共振周波数の微調整を行いやすい。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態に係るフィルタについて説明する。なお、上記第1の実施の形態に係るフィルタと実質的に同一の構成部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。図26(A),図26(B)は、本実施の形態に係るフィルタの第1の構成例を示している。図26(A)は、このフィルタにおいて、下から第1層目の線路パターンを示し、図26(B)は下から第2層目の線路パターンを示している。上記第1の実施の形態では、入力用共振器1における一対の1/4波長共振器11,12と出力用共振器2における他の一対の1/4波長共振器21,22とを、各層において接続用導体10A,10Bにより導通させるようにした構成例について説明した。これに対し本実施の形態に係るフィルタは、各層において互いに隣接する1/4波長共振器同士が、互いの一部を共有し、その共有した部分で互いに導通されていると共に、その共有した部分の一端が短絡端とされている。
すなわち、図26(A)に示したように、下から第1層目においては、入力用共振器1における一方の1/4波長共振器11と出力用共振器2における一方の1/4波長共振器21とが互いに隣接して並列配置され、互いの短絡端側の線路部分40Aが共有化されている。また、図26(B)に示したように、下から第2層目においては、入力用共振器1における他方の1/4波長共振器12と出力用共振器2における他方の1/4波長共振器22とが互いに隣接して並列配置され、互いの短絡端側の線路部分40Bが共有化されている。
図27(A),図27(B)は、本実施の形態に係るフィルタの第2の構成例を示している。この構成例は、図26(A),図26(B)の構成例における共有化されている線路部分40A,40Bをそれぞれ、1つの共通線路として構成したものであり、小面積化が図られている。すなわち、この構成例では、図27(A)に示したように、下から第1層目においては、入力用共振器1における一方の1/4波長共振器11と出力用共振器2における一方の1/4波長共振器21との互いの短絡端側が完全に共有化され、1つの共通線路41Aとされている。また、図2(B)に示したように、下から第2層目においては、入力用共振器1における他方の1/4波長共振器12と出力用共振器2における他方の1/4波長共振器22との互いの短絡端側が完全に共有化され、1つの共通線路41Bとされている。
本実施の形態に係るフィルタでは、一対の1/4波長共振器11,12と他の一対の1/4波長共振器21,22とが互いに隣接して並列配置され、それら互いに隣接する1/4波長共振器同士が一部を共有するように導通されていることで、入力用共振器1と出力用共振器2との間で結合調整が容易となり、広帯域での平衡信号の伝送が可能となる。図28(A),図28(B),図28(C)を参照して、この結合調整について説明する。
ここでは図27(A),図27(B)の第2の構成例を例に説明する。このフィルタでは、共通線路41A,41Bの長さをXとすると、この長さXを調整することで容易に結合調整を行うことができる。簡単のため、図28(A)に示したように左右対称構造とされている場合について考える。左右対称構造の場合、その共振構造は、対称面Cを開放状態にした偶モードの共振器(図28(B))と、対称面Cを短絡状態にした奇モードの共振器(図28(C))との2つに分離して考えることができる。ここで、偶モードでの共振周波数をfe、奇モードでの共振周波数をfoとすると、図4(A),図4(B),図4(C)を参照して説明した上記第1の実施の形態に係るフィルタの場合と同様、その結合係数kは、
k=2|fe−fo|/(fe+fo)
となり、各モードの共振周波数の差に比例する。
ここで、共通線路41A,41Bの長さをXとすると、短絡状態にした共振器では、その実効的な物理長はL−Xとなり、開放状態にした共振器に比べて長さX分だけ実効的な物理長が短くなっていることが分かる。すなわち、Xの長さを長くすればするほど、奇モードでの実効的な物理長が短くなり、共振周波数feが高くなる。つまり、偶モードの共振周波数foとの差が大きくなる。これは結果的に、長さXを調整することによって結合の度合いを自在に調整することができることを意味する。すなわち、共通線路41A,41Bを長くすればするほどXが長くなるので、各層における1/4波長共振器同士の結合は強くなる。図26(A),図26(B)の第1の構成例における共有化されている線路部分40A,40Bの長さXについても、同様のことが言える。
なお、本実施の形態に係るフィルタは、上記第1の実施の形態と同様、具体的には誘電体基板61を多層構造として、その内部の線路パターンにより各共振器部分を形成するような構造で実現できる。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態に係るフィルタについて説明する。なお、上記第1の実施の形態に係るフィルタと同一の構成部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。上記第1および第2の実施の形態では、出力端側を平衡端子にした不平衡入力−平衡出力型のフィルタを例に説明したが、本発明は、入力端または出力端の少なくとも一方に平衡端子を備えたフィルタに適用可能である。すなわち、不平衡入力−平衡出力型の他にも、入力端側を平衡端子にした平衡入力−不平衡出力型のフィルタ、および入出力端双方を平衡端子にした平衡入力−平衡出力型のフィルタにも適用可能である。
図29(A),図29(B)および図30は、本実施の形態に係るフィルタの第1の構成例であり、平衡入力−不平衡出力型のフィルタを構成した場合を示している。図29(A)は、下から第1層目の線路パターンを示し、図29(B)は下から第2層目の線路パターンを示す。図3は、このフィルタにおけるインターディジタル結合の構造を模式的に示している。このフィルタは、端子部分を除いて、図2(A),図2(B)および図3に示したフィルタと同様の構成となっている。
すなわち、このフィルタでは、入力用共振器1における一対の1/4波長共振器11,12のうち、一方の1/4波長共振器11には一方の平衡入力端子3Aが接続され、他方の1/4波長共振器12には他方の平衡入力端子3Bが接続されている。一対の平衡入力端子3A,3Bは、回転対称軸6に対して互いに回転対称となる位置において、一対の1/4波長共振器11,12に接続されていることが好ましい。これにより、バランス特性に優れた状態にすることができる。また、出力用共振器2における一対の1/4波長共振器21,22のうち、他方の1/4波長共振器22に不平衡出力端子4が接続されている。なお、不平衡出力端子4を他方の1/4波長共振器22(上層側)ではなく、一方の1/4波長共振器21(下層側)に設けても良い。
このフィルタも上記第1の実施の形態に係るフィルタと同様、入力用共振器1と出力用共振器2とが、インターディジタル結合された共振器における周波数の低い第2の共振周波数f2で共振し、電磁結合するように構成されている。これにより、第2の共振周波数f2を通過帯域とした、平衡入力−不平衡出力型のバンドパスフィルタが構成されている。
この平衡入力−不平衡出力型フィルタでは、一対の平衡入力端子3A,3Bから入力された平衡信号が、入力端と出力端との間の各共振器の作用により、第2の共振周波数f2を通過帯域としてフィルタリングされ、不平衡信号として不平衡出力端子4から出力される。
図31(A),図31(B)および図32は、本実施の形態に係るフィルタの第2の構成例であり、平衡入力−平衡出力型のフィルタを構成した場合を示している。図31(A)は、下から第1層目の線路パターンを示し、図31(B)は下から第2層目の線路パターンを示す。図32は、このフィルタにおけるインターディジタル結合の構造を模式的に示している。このフィルタは、端子部分を除いて、図2(A),図2(B)および図3に示したフィルタと同様の構成となっている。この平衡入力−平衡出力型フィルタは、入力用共振器1と、出力用共振器2と、入力用共振器1に接続された一対の平衡入力端子3A,3Bと、出力用共振器2に接続された一対の平衡出力端子4A,4Bとを備えている。
このフィルタの入力側の構成(入力用共振器1および平衡入力端子3A,3B)は、図29(A),図29(B)および図30に示したフィルタと同様である。また、出力側の構成(出力用共振器2および平衡出力端子4A,4B)は、図2(A),図2(B)および図3と同様である。このフィルタも上記第1の実施の形態に係るフィルタと同様、入力用共振器1と出力用共振器2とが、インターディジタル結合された共振器における周波数の低い第2の共振周波数f2で共振し、電磁結合するように構成されている。これにより、第2の共振周波数f2を通過帯域とした、平衡入力−平衡出力型のバンドパスフィルタが構成されている。
この平衡入力−平衡出力型フィルタでは、平衡入力端子3A,3Bから入力された平衡信号が、入力端と出力端との間の各共振器の作用により、第2の共振周波数f2を通過帯域としてフィルタリングされ、平衡信号として一対の平衡出力端子4A,4Bから出力される。
なお、これら平衡入力−不平衡出力型のフィルタ、および平衡入力−平衡出力型のフィルタは、上記第1の実施の形態と同様、具体的には誘電体基板61を多層構造として、その内部の線路パターンにより各共振器部分を形成するような構造で実現できる。また、上記第2の実施の形態に係るフィルタについても、平衡入力−不平衡出力型のフィルタ、および平衡入力−平衡出力型のフィルタに適用することが可能である。
[その他の実施の形態]
本発明は、上記各実施の形態に限定されず種々の変形実施が可能である。例えば、上記第1の実施の形態の第1の変形例では、入力用共振器1と出力用共振器2とが上下方向に4層の線路パターンを有し、それぞれ3組の一対の1/4波長共振器を有する構成について説明したが、これと同様に上記各実施の形態における各構成例について多段の構成にすることも可能である。すなわち、図33に示したように、入力用共振器1における一対の1/4波長共振器11,12、および出力用共振器2における一対の1/4波長共振器21,22を複数組備え、複数段の1/4波長共振器11,12,13,…1n(および1/4波長共振器21,22,23,…2n;nは4以上の偶数)で構成されていても良い。この場合、上下方向に隣接する1/4波長共振器がそれぞれインターディジタル結合され、その結果、隣接する1/4波長共振器によって一対の1/4波長共振器が複数組形成される。例えば、1/4波長共振器11、12によって第1の一対の1/4波長共振器が形成され、1/4波長共振器12、13によって第2の一対の1/4波長共振器が形成される。このように複数段にすることで、各1/4波長共振器の物理的な長さをより短く設計することができ、より小型化が可能となる。また、全体として偶数個の1/4波長共振器の組み合わせで構成されていることで、バランス特性の調整も容易となる。
なお、複数段の構成とした場合、回転対称軸を有し、全体として回転対称な構造とされていることが好ましい。そして、一対の平衡入力端子3A,3B(または平衡出力端子4A,4B)は、その回転対称軸に対して互いに回転対称な位置に接続されていることが好ましい。これにより、バランス特性に優れた状態にすることができる。
また、上記各実施の形態では、各層に2つの1/4波長共振器が並列配置される場合を例に説明したが、各層において3つ以上の1/4波長共振器が並列配置されるような構成としても良い。図34(A),図34(B)は、図2(A),図2(B)の構成例に対し、入力用共振器1と出力用共振器2との間に、中間段の共振器300を設けることにより、各層において3つの1/4波長共振器を並列配置したものである。中間段の共振器300も、入力用共振器1と出力用共振器2と同様、互いにインターディジタル結合された一対の1/4波長共振器311,312で構成されている。そして、その中間段の共振器300も含めて、入力用共振器1と出力用共振器2とが第2の共振周波数f2で共振し、互いに電磁結合されている。
この構成例では、図34(A)に示したように、下から第1層目においては、入力用共振器1における一方の1/4波長共振器11と中間段の共振器300における一方の1/4波長共振器311とが互いに隣接して並列配置され、接続用導体10A−1により一部が互いに導通されている。また、出力用共振器2における一方の1/4波長共振器21と中間段の共振器300における一方の1/4波長共振器311とが互いに隣接して並列配置され、接続用導体10A−2により一部が互いに導通されている。また、図34(B)に示したように、下から第2層目においては、入力用共振器1における他方の1/4波長共振器12と中間段の共振器300における他方の1/4波長共振器312とが互いに隣接して並列配置され、接続用導体10B−1により一部が互いに導通されている。また、出力用共振器2における他方の1/4波長共振器22と中間段の共振器300における他方の1/4波長共振器312とが互いに隣接して並列配置され、接続用導体10B−2により一部が互いに導通されている。
上記第2の実施の形態に係るフィルタについても、各層において3つ以上の1/4波長共振器が並列配置されるような構成としても良い。図35(A),図35(B)は、図27(A),図27(B)の構成例に対し、入力用共振器1と出力用共振器2との間に、中間段の共振器300を設けることにより、各層において3つの1/4波長共振器を並列配置したものである。そして、各層において互いに隣接する3つの1/4波長共振器同士が、互いの一部を共有し、その共有した部分で互いに導通するようにしたものである。すなわち、この構成例では、図35(A)に示したように、下から第1層目においては、入力用共振器1における一方の1/4波長共振器11と中間段の共振器300における一方の1/4波長共振器311と出力用共振器2における一方の1/4波長共振器21との互いの短絡端側が完全に共有化され、1つの共通線路42Aとされている。また、図35(B)に示したように、下から第2層目においては、入力用共振器1における他方の1/4波長共振器12と中間段の共振器300における他方の1/4波長共振器312と出力用共振器2における他方の1/4波長共振器22との互いの短絡端側が完全に共有化され、1つの共通線路42Bとされている。
本発明の第1の実施の形態に係るフィルタの一構成例を示す斜視図(A)および側面図(B)である。 本発明の第1の実施の形態に係るフィルタにおける第1層目の線路構造を示す平面図(A)および第2層目の線路構造を示す平面図(B)である。 本発明の第1の実施の形態に係るフィルタにおけるインターディジタル結合の構造を模式的に示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態に係るフィルタにおける共振器間の結合作用を示す説明図である。 インターディジタル結合された一対の1/4波長共振器の第1の共振モードを示す説明図である。 インターディジタル結合された一対の1/4波長共振器の第2の共振モードを示す説明図である。 左右対称型のカップリング伝送線路の伝送モードについての説明図であり、(A)は奇モードでの電界分布を示し、(B)は偶モードでの電界分布を示す説明図である。 左右対称型のカップリング伝送線路と等価な伝送線路の構造についての説明図であり、(A)はその等価な伝送線路における奇モードを示し、(B)は偶モードを示す説明図である。 インターディジタル結合された一対の1/4波長共振器における共振周波数の分布状態を示す説明図である。 インターディジタル結合された一対の1/4波長共振器における磁界分布を示す第1の説明図(A)および第2の説明図(B)である。 本発明の第1の実施の形態に係るフィルタの第1の変形例を示す斜視図(A)および側面図(B)である。 第1の変形例に係るフィルタにおける第1および第3層目の線路構造を示す平面図(A)、ならびに第2および第4層目の線路構造を示す平面図(B)である。 第1の変形例に係るフィルタの損失特性を示す特性図である。 第1の変形例に係るフィルタの位相特性を示す特性図である。 第1の変形例に係るフィルタの振幅特性を示す特性図である。 平衡出力端子と1/4波長共振器との結合関係を説明するための図である。 本発明の第1の実施の形態に係るフィルタの第2の変形例を示す斜視図(A)および側面図(B)である。 コンデンサ電極を介して平衡出力端子と1/4波長共振器とを結合する構造の等価回路を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態に係るフィルタの第3の変形例を示す斜視図(A)および側面図(B)である。 本発明の第1の実施の形態に係るフィルタの第4の変形例を示す斜視図(A)および側面図(B)である。 磁界結合により平衡出力端子と1/4波長共振器とを結合する構造の等価的な構造を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態に係るフィルタの第5の変形例を示す断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係るフィルタの第6の変形例を示す斜視図(A)および側面図(B)である。 本発明の第1の実施の形態に係るフィルタの第6の変形例におけるコンデンサ電極部分の等価回路を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態に係るフィルタの第6の変形例における各1/4波長共振器と各コンデンサ電極との等価回路図である。 本発明の第2の実施の形態に係るフィルタの第1の構成例における第1層目の構造を示す平面図(A)および第2層目の構造を示す平面図(B)である。 本発明の第2の実施の形態に係るフィルタの第2の構成例における第1層目の構造を示す平面図(A)および第2層目の構造を示す平面図(B)である。 本発明の第2の実施の形態に係るフィルタにおける共振器間の結合作用を示す説明図である。 本発明の第3の実施の形態に係るフィルタの第1の構成例(平衡入力−不平衡出力型)における第1層目の構造を示す平面図(A)および第2層目の構造を示す平面図(B)である。 本発明の第3の実施の形態に係るフィルタの第1の構成例におけるインターディジタル結合の構造を模式的に示す説明図である。 本発明の第3の実施の形態に係るフィルタの第2の構成例(平衡入力−平衡出力型)における第1層目の構造を示す平面図(A)および第2層目の構造を示す平面図(B)である。 本発明の第3の実施の形態に係るフィルタの第2の構成例におけるインターディジタル結合の構造を模式的に示す説明図である。 本発明のその他の実施の形態に係るフィルタの第1の構成例を示す図であり、インターディジタル結合された一対の1/4波長共振器を多段にした例を示す説明図である。 本発明のその他の実施の形態に係るフィルタの第2の構成例における第1層目の構造を示す平面図(A)および第2層目の構造を示す平面図(B)である。 本発明のその他の実施の形態に係るフィルタの第3の構成例における第1層目の構造を示す平面図(A)および第2層目の構造を示す平面図(B)である。 従来のバランの基本構造を示す説明図である。
符号の説明
1…入力用共振器、2…出力用共振器、3…不平衡入力端子、3A,3B…平衡入力端子、4…不平衡出力端子、4A,4B…平衡出力端子、10A,10B…接続用導体、11,12,21,22…1/4波長共振器。

Claims (10)

  1. インターディジタル結合された一対の1/4波長共振器を少なくとも1組有する第1の共振器と、
    インターディジタル結合された他の一対の1/4波長共振器を前記第1の共振器と同数組有する第2の共振器と、
    前記第1の共振器または前記第2の共振器の少なくとも一方に設けられ、前記一対の1/4波長共振器の一方または前記他の一対の1/4波長共振器の一方に一方の端子が接続されると共に、前記一対の1/4波長共振器の他方または前記他の一対の1/4波長共振器の他方に他方の端子が接続された一対の平衡端子と
    を備え、
    前記第1の共振器における前記一対の1/4波長共振器と前記第2の共振器における前記他の一対の1/4波長共振器とが互いに隣接して並列配置されると共に、前記第1の共振器と前記第2の共振器との間で、互いに隣接する1/4波長共振器同士の一部が互いに導通され
    前記一対の1/4波長共振器および前記他の一対の1/4波長共振器はそれぞれ、インターディジタル結合していないときの前記各1/4波長共振器の単体での共振周波数をf 0 としたとき、前記単体での共振周波数f 0 よりも高い第1の共振周波数f 1 で共振する第1の共振モードと前記単体での共振周波数f 0 よりも低い第2の共振周波数f 2 で共振する第2の共振モードとを有するように互いに隣接して配置され、かつ、前記第1の共振器と前記第2の共振器とが前記第2の共振周波数f 2 で電磁結合され、
    前記一対の1/4波長共振器が、前記第2の共振モードで互いに逆相に励振されると共に、前記他の一対の1/4波長共振器が、前記第2の共振モードで互いに逆相に励振されるものである
    ことを特徴とするフィルタ。
  2. 前記互いに隣接する1/4波長共振器同士の一部を互いに接続する接続用導体をさらに備えている
    ことを特徴とする請求項1に記載のフィルタ。
  3. 前記互いに隣接する1/4波長共振器同士が、互いの一部を共有し、その共有した部分で互いに導通されていると共に、その共有した部分の一端が短絡端とされている
    ことを特徴とする請求項1に記載のフィルタ。
  4. 前記第1の共振器および前記第2の共振器はそれぞれ、回転対称軸を有し全体として回転対称な構造とされ、
    前記一対の平衡端子が、前記回転対称軸に対して互いに回転対称となる位置において前記第1の共振器または前記第2の共振器に接続されている
    ことを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載のフィルタ。
  5. 前記一対の1/4波長共振器および前記他の一対の1/4波長共振器はそれぞれ、誘電体多層基板内において誘電体層を挟んで互いに対向して積層された構造とされ、
    前記各一対の1/4波長共振器に挟まれた領域にある前記誘電体層の比誘電率が、他の領域にある誘電体層の比誘電率よりも大きい構成とされている
    ことを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載のフィルタ。
  6. 前記一対の平衡端子のそれぞれが、一端が短絡された線路で構成され、前記一対の1/4波長共振器または前記他の一対の1/4波長共振器と前記一対の平衡端子とが磁界結合により接続されている
    ことを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載のフィルタ。
  7. 前記一対の平衡端子のそれぞれの一端部がコンデンサ電極で構成され、前記一対の平衡端子が前記コンデンサ電極による容量結合により、前記一対の1/4波長共振器または前記他の一対の1/4波長共振器に接続されている
    ことを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載のフィルタ。
  8. 前記一対の1/4波長共振器および前記他の一対の1/4波長共振器のそれぞれの開放端側に対向するように、一端が短絡されたコンデンサ電極が設けられている
    ことを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載のフィルタ。
  9. 前記一対の平衡端子が前記第1の共振器および前記第2の共振器の一方の共振器にのみ設けられており、前記一対の平衡端子が設けられていない他方の共振器における一対の1/4波長共振器の一方には不平衡端子が設けられている
    ことを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載のフィルタ。
  10. 前記第1の共振器および前記第2の共振器のそれぞれに、前記一対の平衡端子が設けられている
    ことを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載のフィルタ。
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