JPH10242710A - フィルタ装置、デュプレクサおよびマルチプレクサ - Google Patents

フィルタ装置、デュプレクサおよびマルチプレクサ

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JPH10242710A
JPH10242710A JP9310350A JP31035097A JPH10242710A JP H10242710 A JPH10242710 A JP H10242710A JP 9310350 A JP9310350 A JP 9310350A JP 31035097 A JP31035097 A JP 31035097A JP H10242710 A JPH10242710 A JP H10242710A
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JP
Japan
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distributed constant
switch
coupling
line
filter
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JP9310350A
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English (en)
Inventor
Kikuo Tsunoda
紀久夫 角田
Hitoshi Tada
斉 多田
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スイッチ方式の共用器として用いるフィルタ
装置において、従来必要であった移相回路を構成するた
めのコイルやコンデンサおよび伝送線路などのフィルタ
を構成する素子以外の回路素子を不要として、装置の小
型化および低コスト化を図る。 【解決手段】 分布定数共振線路としての内導体4a〜
4fを誘電体ブロック1内に形成し、内導体4c,4d
とそれぞれ結合する結合用線路3bを設け、内導体4
c,4dの開放端と外導体7との間にダイオードスイッ
チD1,D2を設け、これを選択的に導通させることに
よってフィルタの切り替えを行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、たとえば移動体
通信などで使用される高周波機器に設けるフィルタ装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば携帯電話システムにおいては、
近年のTDMA方式の導入により、それまで同時送受信
からタイムスロット毎の送受間欠動作を行うものへと変
わっている。これに伴い、無線装置の初段に設けられる
送受共用のマイクロ波フィルタも、それまでは送信フィ
ルタと受信フィルタを合成回路により接続した送受共用
器の構造であったものが、スイッチにより送信フィルタ
と受信フィルタとを時分割的に切り替えるスイッチ方式
の送受共用器が使用されるようになっている。
【0003】一般に、送信フィルタと受信フィルタの切
り替えをスイッチにより行った場合、送信回路から受信
回路への電波の回り込みは、スイッチ回路のアイソレー
ションにより、フィルタ単体の時よりも大きな減衰量が
得られる。従って、スイッチ方式の共用器に用いるフィ
ルタに対する要求減衰量特性は上記合成回路による接続
構造をもつ送受共用器に比べて緩くすることができる。
この事はフィルタをより小型で低コスト化できるという
利点を生む。
【0004】上記スイッチ方式の送受共用器としては図
31に示すものが用いられている。同図においてダイオ
ードD1,D2をスイッチ素子として用い、送信フィル
タと受信フィルタを切り替える。すなわち、切り替え信
号の電流入力により、ダイオードD1,D2が共に導通
し、送信フィルタを通った送信信号がANT端子へ導か
れる。この送信信号はダイオードD2でアースへショー
トされるため、受信フィルタへは回り込まない。切り替
え信号の制御によりダイオードD1,D2が共に開放状
態となれば、受信信号が受信フィルタに導かれることに
なる。なお、L3は高周波チョークコイル、C2は高周
波信号短絡用コンデンサであり、この回路によって、切
り替え信号を制御する制御回路側へのRF信号の伝搬を
阻止する。
【0005】このようにダイオードによる切り替え部の
アイソレーションを高めるためには、ダイオードをシャ
ントに挿入する方法が有利である。ダイオードをシリー
ズに挿入した場合、オフ特性における残留容量により信
号の漏れが発生し、フィルタ間のアイソレーションが悪
化するためである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、スイッ
チ素子を挿入し、そのスイッチ素子がショート状態にな
る回路を構成した場合、アンテナ端子から見たスイッチ
素子のインピーダンスが開放状態と見えるようにして、
使用するフィルタ側に与える特性面の影響を打ち消すた
めに、図31に示したようにL1,L2,C1によるL
C回路による移相回路を付加したり、この部分にλg/
4の伝送線路を付加することにより、送信フィルタから
見たインピーダンスが略開放状態となるようにするため
の回路的工夫が必要であった。
【0007】この発明の目的は、スイッチ方式の共用器
として用いるフィルタ装置において、従来必要であった
移相回路を構成するためのコイルやコンデンサおよび伝
送線路などのフィルタを構成する素子以外の回路素子を
不要として、装置の小型化および低コスト化を図ったフ
ィルタ装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明のフィルタ装置
は、上述した従来の移相回路を用いることなく、装置の
小型化および低コスト化を図るために、請求項1に記載
のとおり、少なくとも一端が開放された状態となる分布
定数共振線路をそれぞれ含む複数のフィルタと、その各
フィルタに含まれている少なくとも1つの分布定数共振
線路にそれぞれ結合する結合用線路、結合用電極または
結合用素子とを有するフィルタ装置であって、前記分布
定数共振線路の開放端を選択的に短絡状態にするスイッ
チを前記分布定数共振線路に付加する。
【0009】上記フィルタ装置の構成例を図1に示す。
同図においてR11,R12,R13,R21,R2
2,R23はそれぞれ一端が開放された分布定数共振線
路、k11,k12,k13,k14,k21,k2
2,k23,k24は隣接する分布定数共振線路間の結
合リアクタンスおよび入出力ポートと初段または最終段
との間の結合リアクタンスである。この例では、ポート
1とポート3との間にフィルタ1を構成し、ポート3と
ポート2との間にフィルタ2を構成している。そして、
分布定数共振線路R13,R21の開放端と接地との間
にダイオードスイッチ(以下単にスイッチと言う。)D
1,D2を接続している。なお、スイッチD1,D2に
関するバイアス電圧を印加する回路については省略して
いる。また、図中のスイッチD1,D2の向きは一例で
あり、このスイッチD1,D2の向きはバイアス電圧を
印加するバイアス回路の構成によって決まる。
【0010】図1においてスイッチD2を開放状態と
し、スイッチD1を導通させると、分布定数共振線路R
13は両端が短絡状態となり、所謂λ/2共振器として
動作する。他の分布定数共振線路はλ/4共振器として
作用するので、共振周波数は使用する周波数に対して2
倍となる。従って、使用する周波数帯では分布定数共振
線路R13が非常に高いインピーダンス(非常に低いア
ドミタンス)として振る舞うことになる。一方、この状
態で分布定数共振線路R13とポート3との間の結合リ
アクタンスk14は、スイッチD1を介して直接接地さ
れたインピーダンスとして働き、実質的にはポート3か
らみた場合、フィルタ1はショートではなく、あるリア
クタンス成分を持つ回路として見えることになる。従っ
て、このリアクタンス成分を考慮してフィルタ2の設計
を行えば、フィルタ2はフィルタ1の影響を受けずに所
定の特性を維持することができる。これにより、フィル
タ2がポート3を入力ポート、ポート2を出力ポートと
するフィルタである場合、スイッチD1が導通状態のと
き、ポート3からの信号はフィルタ2を通過してポート
2へ出力され、ポート1へは出力されない。また、フィ
ルタ2がポート2を入力ポート、ポート3を出力ポート
とするフィルタである場合、スイッチD1が導通状態の
とき、ポート2からの信号はフィルタ2を通過してポー
ト3へ出力され、フィルタ1へは入力されない。
【0011】上述したのとは全く逆に、スイッチD1を
開放状態とし、スイッチD2を導通させれば、フィルタ
1はフィルタ2の影響を受けずに用いることができる。
【0012】上記フィルタ設計として、先ずフィルタ2
を設計する場合、k14が付加された状態でフィルタ2
が所望のフィルタ特性となるように設計を行えばよいわ
けであるから、ポート3と接地との間にリアクタンスk
14が接続されている状態で、フィルタ2部分の各素子
値を微小量変動させて、所望の特性となるようにシミュ
レーションを繰り返して最適値を求めればよい。その結
果、分布定数共振線路R21とポート3との間の結合リ
アクタンスk21が定まるので、次にその値k21を固
定して、反対側のフィルタ1の各素子値を微小量変動さ
せて、同様にしてフィルタ1が所望の特性となるように
各素子値を求めればよい。
【0013】上述の例では、一端短絡他端開放のλ/4
共振器が、スイッチの導通によって両端短絡のλ/2共
振器になる場合について述べたが、両端開放のλ/2共
振器が、スイッチの導通によって一端短絡他端開放のλ
/4共振器になる場合についても同様である。この場
合、スイッチの導通によって、共振周波数は使用する周
波数に対して1/2倍となり、使用する周波数帯ではス
イッチの導通した分布定数共振線路が非常に高いインピ
ーダンスとして振る舞うことになる。
【0014】上述のフィルタ装置は、通常、スイッチが
開放状態で、そのスイッチの接続されている分布定数共
振線路が本来の共振線路として作用させるものであった
が、逆にスイッチの導通状態で通常の共振線路として作
用させるようにしてもよい。すなわち請求項2に記載の
とおり、少なくとも一端が短絡された分布定数共振線路
をそれぞれ含む複数のフィルタと、その各フィルタに含
まれている少なくとも1つの分布定数共振線路にそれぞ
れ結合する結合用線路、結合用電極または結合用素子と
を有するフィルタ装置であって、前記分布定数共振線路
の短絡端を選択的に開放状態にするスイッチを前記分布
定数共振線路に付加する。この構成により、分布定数共
振線路の他方の端部が短絡されている場合には、スイッ
チの開放によって、両端短絡のλ/2共振器から片端短
絡のλ/4共振器に切り替わり、共振周波数は1/2倍
に変化する。また、分布定数共振線路の他方の端部が開
放されている場合には、スイッチの開放によって、片端
短絡のλ/4共振器から両端開放のλ/2共振器に切り
替わり、共振周波数は2倍に変化する。いずれの場合で
も、スイッチの開放によって、使用する周波数帯におい
て非常に高いインピーダンスとして見えることになり、
スイッチが開放状態であるフィルタをそうでないフィル
タから実質上分離することができる。
【0015】また、両端が短絡された分布定数共振線路
をそれぞれ含む複数のフィルタで構成する場合には、請
求項3に記載のとおり、分布定数共振線路の略中央を選
択的に短絡状態にするスイッチを付加する。このように
構成することによって、スイッチが開放状態であれば両
端短絡のλ/2共振器として作用するが、スイッチが導
通すれば分布定数共振線路の略中央が短絡端となるた
め、共振線路の線路長が半分になり、共振周波数が略2
倍となって、使用周波数帯域については非常に高いイン
ピーダンスとして振る舞うことになる。
【0016】上記分布定数共振線路をそれぞれ含む複数
のフィルタを構成して、各フィルタの分布定数共振線路
にそれぞれ結合する結合用線路または結合用電極から見
て、実質的に所定のフィルタが単なるリアクタンス回路
として見えるように、またほとんど無視し得るようにす
るためには、請求項4に記載のとおり、結合用線路、結
合用電極または結合用素子から見て1段目の分布定数共
振線路にスイッチを設ければよい。
【0017】また、このような複数のフィルタを備える
フィルタ装置は、一体的に設けたものに限らず、図2に
示すように複数のフィルタをマイクロストリップライン
などの伝送線路を介して共通のポートに接続する場合に
も、そのポートから見て1段目の分布定数共振線路にス
イッチを設ければよい。また、入出力を共用する結合用
線路または結合用電極は1つに限らず、たとえば図3に
示すように送受信のアンテナ共用端子ANT1と2つの
アンテナ端子ANT1,ANT2からの受信信号をそれ
ぞれRXフィルタを介して出力するRX端子を共用する
ような場合にも、ANT1端子から見て1段目の分布定
数共振線路R13,R21にそれぞれスイッチD1,D
2を設け、またRX端子から見てそれぞれ1段目の分布
定数共振線路R22,R32にスイッチD3,D4をそ
れぞれ設ければよい。そして送信時にはスイッチD2を
導通させて、送信信号がRXおよびANT2へ出力され
ないようにし、受信時には、スイッチD3を導通させて
ANT2からの信号をRXフィルタ2を介してRX端子
へ出力するか、スイッチD4を導通させてアンテナ端子
ANT1からの受信信号をRXフィルタ1を通してRX
端子へ出力させるかを切り替える。この切り替えによっ
てアンテナダイバシティ動作させる。
【0018】また、図4に示すように、1つのポートを
3つ以上のフィルタの入出力に共用する場合にも適用で
き、図4の場合、ポート4から見て各フィルタの1段目
の分布定数共振線路R11,R21,R31にそれぞれ
スイッチD1,D2,D3を設ければよい。
【0019】上述したように、結合用線路または結合用
電極から見て所定のフィルタを全くフィルタとして作用
させない場合には、結合用線路または結合用電極から見
て1段目の分布定数共振線路にスイッチを設ければよい
が、請求項5に記載のとおり、複数のフィルタの分布定
数共振線路のうち、結合用線路、結合用電極または結合
用素子から見て2段目の分布定数共振線路の開放端にス
イッチを設ければ、そのスイッチの制御によってフィル
タ特性を切り替えて利用できるようになる。たとえば図
5に示す例では、スイッチD1が開放状態の時、フィル
タ1は分布定数共振線路R11,R12,R13による
3段の共振器から成る帯域通過フィルタとして作用する
が、スイッチD1が導通状態になると、分布定数共振線
路R11の開放端がリアクタンスk12を介して接地さ
れた状態となり、分布定数共振線路R11および結合リ
アクタンスk11が1段のトラップ回路(帯域阻止フィ
ルタ)として作用する。従って、その状態ではポート1
とポート2との間にフィルタ2による帯域通過フィルタ
に、上記1段のトラップ回路が付加されたフィルタ装置
として作用する。
【0020】また、この発明は、複数のフィルタを構成
する分布定数共振線路のうち少なくとも1つを共用する
場合、請求項6に記載のとおり、その共用する分布定数
共振線路に前記結合用線路、結合用電極または結合用素
子を結合させる。たとえば図6に示すように、分布定数
共振線路R3を共用する場合、分布定数共振線路R1
1,R12,R3の3段の共振器が1つのフィルタを構
成し、分布定数共振線路R21,R22,R3の3段の
共振器が他の1つのフィルタを構成する。そして、この
場合にはポート3から見て2段目の分布定数共振線路R
12,R22にそれぞれスイッチD1,D2を設ける。
スイッチD1が導通状態の時、分布定数共振線路R3の
開放端と接地との間にリアクタンスk13が接続される
ことになり、その状態でR21,R22,R3から成る
フィルタが所望の特性を有するように設計し、逆にスイ
ッチD2が導通状態の時、分布定数共振線路R3の開放
端と接地との間にリアクタンスk23が接続されること
になり、その状態でR11,R12,R3から成るフィ
ルタが所望の特性を有するように設計すればよい。
【0021】ここで、以上の各図で示したダイオードス
イッチに対するバイアス電圧供給回路の例を図7および
図8に示す。
【0022】図7はバイアス電圧供給部分の回路図であ
り、(A)の場合、ダイオードスイッチDに直列にDC
カットコンデンサCC を接続し、ダイオードスイッチD
の両端にL,CB から成るRFチョーク回路をそれぞれ
接続する。端子TB −TB 間に、ダイオードDに対して
順方向バイアス電圧を印加すると、ダイオードスイッチ
Dが導通し、端子T1−T2間が高周波的に導通する。
また(B)の例では、ダイオードスイッチDにDCカッ
トコンデンサCC を接続し、他端を接地するとともに、
L,CB から成るRFチョーク回路を接続し、端子TB
にバイアス電圧を印加することによって、端子Tを高周
波的に接地(短絡)する。
【0023】図8の(A)に示す例では、端子TB1,T
B2にそれぞれバイアス電圧を選択的に印加することによ
ってスイッチD1,D2のいずれかを導通させる。また
(B)の例では、共通の端子TB に正のバイアス電圧を
印加することによりスイッチD1を導通させ、負のバイ
アス電圧を印加することによってスイッチD2を導通さ
せる。
【0024】さて、請求項1〜6に示したフィルタ装置
は、請求項7に記載のとおり、それぞれの分布定数共振
線路を誘電体ブロック内に形成した複数の内導体とする
ことによって、単一または複数の誘電体ブロックで構成
することができる。
【0025】また、請求項1〜6に示したフィルタ装置
は、請求項8に記載のとおり、各分布定数共振線路を誘
電体同軸共振器で構成し、複数の誘電体同軸共振器を用
いて上記フィルタ装置を構成することができる。
【0026】また、上記スイッチは請求項9に記載のと
おり、誘電体ブロックまたは誘電体同軸共振器に設けた
孔の内面に内導体を形成するとともに、その孔の内部ま
たは開口面にスイッチを取り付けることによって、フィ
ルタ装置にスイッチを一体化することができる。
【0027】更に、請求項10に記載のとおり、前記孔
の内部または開口面にスイッチと共にそのスイッチに対
するバイアス電圧印加用の素子を取り付ければ、バイア
ス電圧印加用の回路をも一体化することができる。
【0028】また、請求項11に記載のとおり、請求項
1〜6に示したフィルタ装置の分布定数共振線路を誘電
体板上のマイクロストリップラインで構成し、誘電体板
上にスイッチを実装すれば、スイッチ一体型のフィルタ
装置が得られる。
【0029】更に請求項12に記載のとおり、誘電体板
上にスイッチと共にバイアス電圧印加用の素子を取り付
ければ、バイアス電圧印加用回路をも含めた一体化が可
能となる。
【0030】
【発明の実施の形態】この発明の第1の実施形態に係る
フィルタ装置の構成を図9〜図11を参照して説明す
る。
【0031】図9はフィルタ装置の斜視図であり、六面
体形状の誘電体ブロック1に内導体形成孔2a,2b,
2c,2d,2e,2f、結合用線路形成孔3a,3
b,3cを設け、それぞれの内面に内導体4a,4b,
4c,4d,4e,4f、および結合用線路5a,5
b,5cを形成している。また、誘電体ブロック1の外
面には結合用線路5a,5b,5cから連続する入出力
端子6a,6b,6cを形成すると共に、これらの入出
力端子部分を除く略全面(六面)に外導体7を形成して
いる。内導体4a〜4fのそれぞれの一方の端部付近に
は導体削除部を設けて、内導体形成孔の一方の開口部を
短絡端、他方の開口部付近の上記導体削除部を開放端と
する、それぞれλ/4共振器として作用する分布定数共
振線路を構成している。また、これらの分布定数共振線
路はインタディジタル配置している。そして、内導体4
c,4dの開放端と外導体7との間にスイッチD1,D
2を接続している。このスイッチD1,D2の向きは一
例であり、スイッチD1,D2の向きはバイアス電圧を
印加するバイアス回路の構成によって決まる。結合用線
路5aは内導体4aと分布結合し、結合用線路5cは内
導体4fと分布結合し、結合用線路5bは内導体4c,
4dにそれぞれ分布結合する。
【0032】この構成によって、入出力端子6a−6b
間が、内導体4a,4b,4cによる3段の共振器から
成る帯域通過フィルタとして作用し、入出力端子6b−
6c間が、内導体4d,4e,4fによる3段の共振器
から成る帯域通過フィルタとして作用する。すなわち全
体としてデュプレクサを構成する。ここで、端子6a−
6b間を送信フィルタ、端子6b−6c間を受信フィル
タとすれば、端子6bをアンテナに接続し、端子6aを
送信回路の出力部に接続し、端子6cを受信回路の入力
部に接続するアンテナ共用器として用いることができ
る。
【0033】図10は図9に示したフィルタ装置の等価
回路図である。スイッチD1,D2が共に開放状態であ
れば、(A)に示すように表される。ここでRa,R
b,Rc,Rd,Re,Rfは、図1に示した内導体4
a,4b,4c,4d,4e,4fによる共振器であ
る。スイッチD1が導通すると、共振器Ra,Rb,R
c部分の回路が無くなり、等価的には(B)に示すよう
になる。すなわち図9においてスイッチD1が導通する
と内導体4cは誘電体ブロック1の図における上下面の
外導体同士を連絡する単なるアース導体(シールド導
体)として作用し、結合用線路5bとの結合は実質上な
くなる。逆にスイッチD2を導通させると、図10の
(C)に示すように共振器Rd,Re,Rf部分の回路
がなくなる。
【0034】因みに、図9に示した内導体4c,4dと
結合用線路5bとの分布結合部分を等価回路で示せば図
11の(A)に示すようになり、スイッチD1が導通す
ると(B)に示すように表される。しかし図中の破線部
分はあくまでも等価回路表現であり、結合用の素子とし
て存在するわけではなく、図9に示した内導体4cがア
ース導体として作用し、結合用線路5bから見て4cの
位置にアース導体が存在する時の特性インピーダンスと
して図11の(B)に示した破線部分が作用することに
なる。
【0035】次に、第2の実施形態に係るフィルタ装置
の構成を図12および図13に示す。このフィルタ装置
は、誘電体ブロック1に内導体形成孔2a,2b,2
c,2d,2e,2fを設け、それぞれの内面に内導体
4a,4b,4c,4d,4e,4fを形成している。
また、誘電体ブロック1の外面には入出力端子6a,6
b,6cを形成すると共に、これらの入出力端子部分を
除く略全面(六面)に外導体7を形成している。内導体
4a〜4fのそれぞれの一方の端部付近には導体削除部
を設けて、内導体形成孔の一方の開口部を短絡端、他方
の開口部付近の上記導体削除部を開放端とする、それぞ
れλ/4共振器として作用する分布定数共振線路を構成
している。また、これらの分布定数共振線路は各内導体
の削除部が同一方向になるように配列してコムライン結
合させている。これにより、入出力端子6a,6cと内
導体4a,4fの開放端付近とがそれぞれ容量結合し、
入出力端子6bが内導体4c,4dの開放端付近とそれ
ぞれ容量結合する。そして、内導体4c,4dの開放端
と外導体7との間にスイッチD1,D2を接続してい
る。
【0036】図13は図12に示したフィルタ装置の等
価回路図である。ここでRa〜Rfは図12に示した内
導体4a〜4fによる共振器であり、隣接する共振器間
がそれぞれコムライン結合し、入出力端子との間が容量
結合することになる。ここでスイッチD1が導通する
と、入出力端子6b−6c間の3段の共振器が帯域通過
フィルタとして作用し、逆にスイッチD2が導通する
と、入出力端子6a−6b間の3段の共振器が帯域通過
フィルタとして作用する。
【0037】図14は第3の実施形態に係るフィルタ装
置の斜視図である。この例では、誘電体ブロック1に内
導体形成孔2a〜2fを設け、その内面に内導体を形成
すると共に、誘電体ブロック1の図における上面に、各
内導体から連続する開放端電極8a〜8fを形成し、誘
電体ブロック1の図における上面に結合用電極9a,9
b,9cを形成し、これらから連続して入出力端子6
a,6b,6cを形成し、誘電体ブロック1の図におけ
る起立面と底面に外導体7を形成している。そして、開
放端電極8c,8dと外導体との間にスイッチD1,D
2を接続している。この例では各内導体による共振器が
開放端電極間の静電容量により結合し、また入出力端子
と共振器間も開放端電極と結合用電極間の静電容量によ
り結合する。ここでスイッチD1が導通すると、結合用
電極9bおよび入出力端子6bから見て内導体形成孔2
cは単なるアース電極として作用し、入出力端子6b−
6c間の3段の共振器が帯域通過フィルタとして作用
し、逆にスイッチD2が導通すると、結合用電極9bお
よび入出力端子6bから見て内導体形成孔2dは単なる
アース電極として作用し、入出力端子6a−6b間の3
段の共振器が帯域通過フィルタとして作用する。
【0038】なお、図14に示した例では誘電体ブロッ
クに結合用の静電容量を形成したが、チップコンデンサ
等の結合用素子を誘電体ブロックに直接取り付けてもよ
い。
【0039】図15は第4の実施形態に係るフィルタ装
置の断面図である。第1〜第3の実施形態では、各分布
定数共振線路がλ/4共振器として作用するものであっ
たが、この第4の実施形態では、両端開放のλ/2共振
器として作用する。すなわち図15に示すように、誘電
体ブロック1に内導体形成孔および結合線路形成孔を設
けると共に、それらの内面に内導体4a〜4fおよび結
合用線路5a,5b,5cを形成している。各内導体4
a〜4fの両端付近には導体削除部を設けて開放端とし
ている。また結合用線路5a,5b,5cの端部にも導
体削除部を設けている。そして内導体4c,4dの一方
の端部と外導体7との間にスイッチD1,D2を接続し
ている。
【0040】図16は図15に示したフィルタ装置の等
価回路図である。同図においてRa〜Rfは図15に示
した内導体4a〜4fによる共振器である。スイッチD
1が導通すると共振器Rcは一端開放他端短絡のλ/4
共振器として作用し、他の共振器に対して共振周波数は
1/2となって、結合用線路5bから見れば、共振器R
cは、使用する周波数帯では非常に高いインピーダンス
として振る舞うことになり、共振器Ra〜Rcはフィル
タとして作用しない。逆に、スイッチD2が導通すると
結合用線路5bから見て、共振器Rdは、使用する周波
数帯では非常に高いインピーダンスまたは非常に低いア
ドミタンスとして振る舞うことになり、共振器Rd〜R
fはフィルタとして作用しない。
【0041】次に、ダイオードスイッチの実装構造の例
を第5、第6、および第7の実施形態として図17〜図
19に示す。図17の例では、内導体4の開放端付近に
DCカットコンデンサCC を取り付け、内導体形成孔2
の開口部付近とDCカットコンデンサCC の他方の電極
との間に、内導体4の導体削除部を跨ぐようにダイオー
ドスイッチDを取り付ける。そして、ダイオードスイッ
チDとDCカットコンデンサCC との接続部と、外導体
7(接地)との間にL,CB から成るRFチョーク回路
を介してバイアス電圧を印加する。
【0042】図18に示す例では、内導体形成孔2の一
方の開口部を内導体4の開放端とし、この開放端と外導
体7との間にDCカットコンデンサCC およびダイオー
ドスイッチDを直列に実装する。そして図17に示した
場合と同様に、ダイオードスイッチDの両端にRFチョ
ーク回路を介してバイアス電圧を印加する。
【0043】図19に示す例では、内導体形成孔2の一
方の開口部を内導体4の開放端とし、内導体形成孔2の
開口部付近にDCカットコンデンサCC を取り付け、外
導体7とコンデンサCC の一方の電極との間にダイオー
ドスイッチDを取り付ける。
【0044】図20は第8の実施形態に係るフィルタ装
置の概略斜視図である。同図において11,12は誘電
体ブロック内に2つの内導体形成孔を形成して成るモノ
ブロックタイプの誘電体フィルタであり、誘電体板13
上にそれぞれ表面実装している。マイクロストリップ基
板13の上面にはマイクロストリップ14,15,16
を形成し、裏面には接地導体17を形成している。マイ
クロストリップ15は2つの誘電体フィルタ11,12
の入出力端子に接続され、これをアンテナ端子へ共に導
く。またマイクロストリップ14,16は誘電体フィル
タ11,12の他方の入出力端子に接続されて、RX端
子およびTX端子へそれぞれ導く。そして、誘電体フィ
ルタ11のアンテナ側の共振器を構成する内導体の内導
体形成孔内部の開放端と接地導体17との間にスイッチ
D1,D2をそれぞれ接続している。ただし、同図にお
いてはDCカットコンデンサなどは省略している。
【0045】次に、誘電体同軸共振器を用いたフィルタ
装置の例を第10の実施形態として図21および図22
に示す。図21において21〜26はそれぞれ誘電体同
軸共振器であり、その内導体形成孔に接続端子27〜3
2をそれぞれ挿入している。33は結合基板であり、図
における上面に結合用電極34〜39および入出力電極
40,41,42をそれぞれ形成し、裏面に接地電極4
3を形成している。各誘電体同軸共振器の接続端子27
〜32は結合用電極34〜39にそれぞれ半田付けなど
により接続している。そして、接続端子29,30と誘
電体同軸共振器の外導体との間にスイッチD1,D2を
接続している。
【0046】図22は図21に示したフィルタ装置の等
価回路図である。同図においてk11〜k14,k21
〜k24は図21に示した結合基板による結合リアクタ
ンス(コンデンサ)であり、隣接する共振器間が容量結
合している。今、スイッチD1を導通させると、等価回
路としては(B)に示すように、ANT端子にk14で
示すコンデンサが接続されることになり、ANT端子と
RX端子間が受信フィルタとして作用する。逆に、スイ
ッチD2を導通させると、等価回路としては(C)に示
すように、ANT端子にk21で示すコンデンサが接続
されることになり、ANT端子とTX端子間が送信フィ
ルタとして作用する。なお、図9に示したように誘電体
ブロックに受信フィルタと送信フィルタを構成した場合
とは異なり、このように外部の結合リアクタンスを介し
て結合させた場合には、リアクタンスk14,k21は
現実に存在するものとなる。
【0047】なお、図21に示した例では結合基板33
にコンデンサを構成したが、結合用素子としてのチップ
コンデンサを結合基板に実装するか、誘電体同軸共振器
に直接取り付けて、共振器間を結合させるようにしても
よい。
【0048】次に誘電体板を用いたフィルタ装置の例を
第10の実施形態として図23および図24に示す。図
23はその斜視図であり、誘電体板51の図における上
面に共振電極52a〜52f、入出力電極53a,53
b,53cなどを設け、誘電体板51の上面から側面を
経由して下面側にかけて接地電極54を形成している。
この構造によってコムライン型のマイクロストリップに
よる、入出力電極53bを共用する2つの帯域通過フィ
ルタを構成している。誘電体板51の上面には下面の接
地電極と導通するスルーホール電極55a,55b、バ
イアス用電極56a,56b、および共振電極52c,
52dとスルーホール電極55a,55bとの間に位置
する補助電極をそれぞれ設けていて、共振電極52c,
52dと補助電極との間にDCカットコンデンサCC1
C2を実装している。また補助電極とスルーホール電極
55a,55bとの間にはダイオードスイッチD1,D
2を実装している。更に補助電極とバイアス用電極56
a,56bとの間にはRFチョークコイル(チップコイ
ル)L1,L2をそれぞれ実装している。
【0049】図24は上記フィルタ装置の等価回路図で
ある。ここでRa〜Rfは図23に示した共振電極52
a〜52fから成る共振器である。ここでバイアス用電
極56aに正のバイアス電圧を印加してD1を導通させ
ると、共振電極52cは両端短絡の共振電極として振る
舞うため、入出力電極53bと53aとの間は帯域通過
フィルタとしては作用せず、入出力電極53bと53c
との間の帯域通過フィルタを選択的に用いることができ
る。逆に、バイアス用電極56bに正のバイアス電圧を
印加してD2を導通させると、共振電極52dは両端短
絡の共振電極として振る舞うため、入出力電極53bと
53cとの間は帯域通過フィルタとしては作用せず、入
出力電極53aと53bとの間の帯域通過フィルタを選
択的に用いることができる。なお、図24に示した構成
で、RFチョーク回路のコンデンサも誘電体板51の上
に実装してもよい。
【0050】図25は第11の実施形態に係るフィルタ
装置の斜視図である。誘電体板51の図における上面に
は共振電極52a〜52d、入出力電極53a〜53
c、スルーホール電極55a,55b、およびバイアス
用電極56a,56bをそれぞれ形成していて、誘電体
板51の図における下面には接地電極54を形成してい
る。共振電極52b,52cの一方端とスルーホール電
極55a,55bとの間にはダイオードスイッチD1,
D2を実装している。また同じく共振電極52b,52
cの他方端とバイアス用電極56a,56bとの間にR
Fチョークコイル(チップコイル)L1,L2を実装し
ている。
【0051】図26は図25に示したフィルタ装置の等
価回路図である。ここでRa〜Rdは図25に示した共
振電極52a〜52dによる共振器であり、それぞれλ
/2共振器として作用し、λ/4ずつ互いにずらして配
置することによって、隣接する共振器間の結合をとって
いる。今、バイアス用電極56aに正のバイアス電圧を
印加すると、スイッチD1が導通し、共振器Rbが全体
としてλ/4共振器として作用することになり、入出力
電極53bから共振器Rbを見た場合に、使用周波数帯
におけるインピーダンスが非常に高くなり、入出力電極
53b−53c間のみを帯域通過フィルタとして用いる
ことができる。逆に、バイアス用電極56bに正のバイ
アス電圧を印加すると、スイッチD2が導通し、共振器
Rcが全体としてλ/4共振器として作用することにな
り、入出力電極53bから共振器Rbを見た場合に、使
用周波数帯におけるインピーダンスが非常に高くなり、
入出力電極53b−53a間のみを帯域通過フィルタと
して用いることができる。
【0052】図27および図28は第12の実施形態に
係るフィルタ装置の斜視図および等価回路図である。誘
電体板51の図における上面には共振電極52a〜52
f、入出力電極53a〜53c、スルーホール電極55
a,55b、およびバイアス用電極56a,56bをそ
れぞれ形成していて、誘電体板51の図における下面に
は接地電極54を形成している。また各共振電極の両端
部にはスルーホールを形成していて、それぞれ短絡端と
している。このフィルタ装置の等価回路は図28のよう
に表され、各共振器Ra,Rb,Re,Rfは両端短絡
のλ/2共振器として作用する。共振器Rc,Rdはス
イッチD1,D2が開放状態であれば、λ/4共振器と
して作用し、スイッチD1,D2が導通状態であれば、
λ/2共振器として作用する。したがってバイアス用電
極56aに正のバイアス電圧を印加すると、共振器Ra
〜Rcがそれぞれλ/2共振器として作用し、入出力端
子53a,53b間を3段の共振器からなる帯域通過フ
ィルタとして用いることができる。逆に、バイアス用電
極56bに正のバイアス電圧を印加すると、共振器Rd
〜Rfがそれぞれλ/2共振器として作用し、入出力端
子53b,53c間を3段の共振器からなる帯域通過フ
ィルタとして用いることができる。
【0053】図29および図30は第13の実施形態に
係るフィルタ装置の斜視図および等価回路図である。こ
のフィルタ装置は、図29に示すように、誘電体板51
の図における上面には共振電極52a〜52d、入出力
電極53a〜53c、スルーホール電極55、およびバ
イアス用電極56a,56bをそれぞれ形成していて、
誘電体板51の図における下面には接地電極54を形成
している。また各共振電極の両端部にはスルーホールを
形成していて、それぞれ短絡端としている。このフィル
タ装置の等価回路は図30のように表され、各共振器R
a〜Rdは両端短絡のλ/2共振器として作用する。共
振器Rb,RcはスイッチD1,D2が導通状態となれ
ば、共振電極の等価的に開放である中央位置が短絡され
て、共振器長が半分の共振器として作用する。したがっ
てバイアス用電極56aに正のバイアス電圧を印加する
と、入出力端子53a,53b間はフィルタとして作用
せず、入出力端子53b,53c間を2段の共振器から
なる帯域通過フィルタとして選択的に用いることができ
る。逆に、バイアス用電極56bに正のバイアス電圧を
印加すると、入出力端子53c,53d間はフィルタと
して作用せず、入出力端子53a,53b間を2段の共
振器からなる帯域通過フィルタとして選択的に用いるこ
とができる。
【0054】なお、上述した各実施形態では、デュプレ
クサとして作用するフィルタ装置について示したが、同
様にして図3や図4に示したように4つ以上の入出力部
のそれぞれの間にフィルタを設けてマルチプレクサを構
成することができる。
【0055】
【発明の効果】請求項1,2,3,4,13,14に係
る発明によれば、従来必要であった移相回路を構成する
ためのコイルやコンデンサおよび伝送線路などのフィル
タを構成する素子以外の回路素子が不要となり、装置の
小型化および低コスト化を図れる。
【0056】請求項5に係る発明によれば、スイッチの
制御によってフィルタ特性を切り替えて利用できるよう
になり、少ない構成部品または構成要素で機能性の高い
フィルタ装置が得られる。
【0057】請求項6に係る発明によれば、分布定数共
振線路を共用したものにおいても複数のフィルタを選択
的に用いることが可能となる。
【0058】請求項7に係る発明によれば、誘電体ブロ
ックを用いて、複数のフィルタを選択的に使用できるフ
ィルタ装置が得られる。
【0059】請求項8に係る発明によれば、複数の誘電
体同軸共振器を用いて、複数のフィルタを選択的に使用
できるフィルタ装置が得られる。
【0060】請求項9,10に係る発明によれば、ダイ
オードスイッチのようなスイッチ素子をフィルタ装置に
一体的に設けることができ、全体に容易に小型化できる
ようになる。
【0061】請求項11,12に係る発明によれば、マ
イクロストリップラインを用いたフィルタ装置におい
て、ダイオードスイッチのようなスイッチ素子をフィル
タ装置に一体的に設けることができ、全体に容易に小型
化できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】主に請求項1および4に係るフィルタ装置の構
成例を示す図である。
【図2】主に請求項1および4に係るフィルタ装置の構
成例を示す図である。
【図3】主に請求項1および4に係るフィルタ装置の構
成例を示す図である。
【図4】主に請求項1および4に係るフィルタ装置の構
成例を示す図である。
【図5】主に請求項5に係るフィルタ装置の構成例を示
す図である。
【図6】主に請求項6に係るフィルタ装置の構成例を示
す図である。
【図7】ダイオードスイッチに対するバイアス電圧印加
回路の構成例を示す図である。
【図8】ダイオードスイッチに対するバイアス電圧印加
回路の構成例を示す図である。
【図9】第1の実施形態に係るフィルタ装置の斜視図で
ある。
【図10】同フィルタ装置の等価回路図である。
【図11】結合用線路に対する結合部分の等価回路図で
ある。
【図12】第2の実施形態に係るフィルタ装置の斜視図
である。
【図13】同フィルタ装置の等価回路図である。
【図14】第3の実施形態に係るフィルタ装置の斜視図
である。
【図15】第4の実施形態に係るフィルタ装置の断面図
である。
【図16】第4の実施形態に係るフィルタ装置の等価回
路図である。
【図17】第5の実施形態に係るフィルタ装置の断面図
である。
【図18】第6の実施形態に係るフィルタ装置の断面図
である。
【図19】第7の実施形態に係るフィルタ装置の断面図
である。
【図20】第8の実施形態に係るフィルタ装置の斜視図
である。
【図21】第9の実施形態に係るフィルタ装置の斜視図
である。
【図22】第9の実施形態に係るフィルタ装置の等価回
路図である。
【図23】第10の実施形態に係るフィルタ装置の斜視
図である。
【図24】第10の実施形態に係るフィルタ装置の等価
回路図である。
【図25】第11の実施形態に係るフィルタ装置の斜視
図である。
【図26】第11の実施形態に係るフィルタ装置の等価
回路図である。
【図27】第12の実施形態に係るフィルタ装置の斜視
図である。
【図28】第12の実施形態に係るフィルタ装置の等価
回路図である。
【図29】第13の実施形態に係るフィルタ装置の斜視
図である。
【図30】第13の実施形態に係るフィルタ装置の等価
回路図である。
【図31】従来のスイッチを用いたフィルタの切り替え
回路の構成例を示す図である。
【符号の説明】
1−誘電体ブロック 2−内導体形成孔 3−結合用線路形成孔 4−内導体(分布定数共振線路) 5−結合用線路 6−入出力端子 7−外導体 8−開放端電極 9−結合用電極 11,12−誘電体フィルタ 13−マイクロストリップ基板 14,15,16−マイクロストリップ 17−接地導体 21〜26−誘電体同軸共振器 27〜32−接続端子 33−結合基板 34〜39−結合用電極 40,41,42−入出力電極 43−接地電極 51−誘電体板 52−共振電極(分布定数共振線路) 53−入出力電極 54−接地電極 55−スルーホール電極 56−バイアス用電極 D−スイッチ(ダイオードスイッチ) CC −DCカットコンデンサ CB −コンデンサ L−RFチョークコイル

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一端が開放された分布定数共
    振線路をそれぞれ含む複数のフィルタと、その各フィル
    タに含まれている少なくとも1つの分布定数共振線路に
    それぞれ結合する結合用線路、結合用電極または結合用
    素子とを有するフィルタ装置であって、前記分布定数共
    振線路の開放端を選択的に短絡状態にするスイッチを前
    記分布定数共振線路に付加したことを特徴とするフィル
    タ装置。
  2. 【請求項2】 少なくとも一端が短絡された分布定数共
    振線路をそれぞれ含む複数のフィルタと、その各フィル
    タに含まれている少なくとも1つの分布定数共振線路に
    それぞれ結合する結合用線路、結合用電極または結合用
    素子とを有するフィルタ装置であって、前記分布定数共
    振線路の短絡端を選択的に開放状態にするスイッチを前
    記分布定数共振線路に付加したことを特徴とするフィル
    タ装置。
  3. 【請求項3】 両端が短絡された分布定数共振線路をそ
    れぞれ含む複数のフィルタと、その各フィルタに含まれ
    ている少なくとも1つの分布定数共振線路にそれぞれ結
    合する結合用線路、結合用電極または結合用素子とを有
    するフィルタ装置であって、前記分布定数共振線路の略
    中央を選択的に短絡状態にするスイッチを前記分布定数
    共振線路に付加したことを特徴とするフィルタ装置。
  4. 【請求項4】 前記複数のフィルタの分布定数共振線路
    のうち、前記結合用線路、結合用電極または結合用素子
    から見て1段目の分布定数共振線路に前記スイッチを設
    けたことを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項
    に記載のフィルタ装置。
  5. 【請求項5】 前記複数のフィルタの分布定数共振線路
    のうち、前記結合用線路、結合用電極または結合用素子
    から見て2段目の分布定数共振線路の開放端に前記スイ
    ッチを設けたことを特徴とする請求項1〜3のうちいず
    れか1項に記載のフィルタ装置。
  6. 【請求項6】 前記各フィルタの分布定数共振線路のう
    ち少なくとも1つの分布定数共振線路を共用し、該分布
    定数共振線路に前記結合用線路、結合用電極または結合
    用素子を結合させたことを特徴とする請求項1〜5のう
    ちいずれか1項に記載のフィルタ装置。
  7. 【請求項7】 誘電体ブロック内に形成した複数の内導
    体を前記分布定数共振線路としたことを特徴とする請求
    項1〜6のうちいずれか1項に記載のフィルタ装置。
  8. 【請求項8】 各々の誘電体ブロック内に内導体および
    外導体を形成してなる複数の誘電体同軸共振器を前記複
    数の分布定数共振線路としたことを特徴とする請求項1
    〜6のうちいずれか1項に記載のフィルタ装置。
  9. 【請求項9】 前記内導体を前記誘電体ブロックまたは
    前記誘電体同軸共振器内に設けた孔の内面に形成し、前
    記孔の内部または開口面に前記スイッチを取り付けたこ
    とを特徴とする請求項7または8に記載のフィルタ装
    置。
  10. 【請求項10】 前記孔の内部または開口面に前記スイ
    ッチとともに該スイッチに対するバイアス電圧印加用の
    素子を取り付けたことを特徴とする請求項9に記載のフ
    ィルタ装置。
  11. 【請求項11】 誘電体板に形成したマイクロストリッ
    プラインを前記分布定数共振線路とし、前記誘電体板上
    に前記スイッチを実装したことを特徴とする請求項1〜
    6のうちいずれか1項に記載のフィルタ装置。
  12. 【請求項12】 前記誘電体板上に前記スイッチに対す
    るバイアス電圧印加用の素子を取り付けたことを特徴と
    する請求項11に記載のフィルタ装置。
  13. 【請求項13】 1つの共用入出力部と2つの入出力部
    との間に請求項1〜12のうちいずれかに記載のフィル
    タをそれぞれ設けたことを特徴とするデュプレクサ。
  14. 【請求項14】 4つ以上の入出力部のそれぞれの間に
    請求項1〜12のうちいずれかに記載のフィルタを設け
    たことを特徴とするマルチプレクサ。
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