JP5153246B2 - バンドパスフィルタならびにそれを用いた無線通信モジュールおよび無線通信機器 - Google Patents

バンドパスフィルタならびにそれを用いた無線通信モジュールおよび無線通信機器 Download PDF

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Description

バンドパスフィルタならびにそれを用いた無線通信モジュールおよび無線通信機器に関するものであり、特にUWB(Ultra Wide Band)に好適に使用可能な非常に広い通過帯域を有するバンドパスフィルタならびにそれを用いた無線通信モジュールおよび無線通信機器に関するものである。
近年、新しい通信手段としてUWBが着目されている。UWBは10m程度の短い距離において広い周波数帯域を使用して大容量のデータ転送を実現するものであり、例えば米国FCC(Federal Communication Commission)の規定によると3.1〜10.6GHzの周波数帯域を使用する計画となっている。このようにUWBの特徴は非常に広い周波数帯域を用いることである。
このようなUWBに使用可能な超広帯域のフィルタに関する研究は近年盛んに行なわれており、例えば、方向性結合器の原理を応用したバンドパスフィルタによって、通過帯域幅が比帯域(帯域幅/中心周波数)で100%を超える広帯域な特性が得られたとの報告がある(例えば、非特許文献1を参照。)。
一方、従来よく使用されるフィルタとして、複数の1/4波長ストリップライン共振器を併設して相互に結合させて構成したバンドパスフィルタが知られている(例えば、特許文献1を参照。)。
「マイクロストリップ−CPWブロードサイド結合構造を用いた超広帯域バンドパスフィルタ」2005年3月電子情報通信学会総合大会講演論文集 C-2-114 p.147 特開2004−180032号公報
しかしながら、非特許文献1および特許文献1にて提案されたバンドパスフィルタはそれぞれ問題点を有しており、UWB用のバンドパスフィルタには適さないものであった。
例えば、非特許文献1にて提案されたバンドパスフィルタは通過帯域幅が広すぎるという問題があった。すなわち、UWBは基本的には3.1GHz〜10.6GHzの周波数帯域を使用するが、国際電気通信連合無線通信部門では、IEEE802.11.aで使用する5.3GHzを避ける形で3.1〜4.7GHz程度の帯域を使用するLow Band(ローバンド)と6GHz〜10.6GHz程度の帯域を使用するHigh Band(ハイバンド)とに分割した企画が立案されており、日本では当初Low Bandを使用する計画になっている。よって、これに使用されるフィルタには比帯域で40%程度の通過帯域幅と5.3GHzにおける減衰が同時に要求されるため、通過帯域幅が比帯域で100%を超えるような特性を有する非特許文献1にて提案されたバンドパスフィルタは通過帯域幅が広すぎて使えないものであった。
また、従来の1/4波長共振器を使用したバンドパスフィルタの通過帯域幅は狭すぎ、広帯域化を図った特許文献1に記載のバンドパスフィルタの通過帯域幅であっても比帯域で10%にも満たないものであった。よって、比帯域で40%に相当する広い通過帯域幅を要求されるUWB用のバンドパスフィルタとして使えるものではなかった。
さらに、UWBのLow Band用のバンドパスフィルタにはIEEE802.11.aで使用する5.3GHzおよびUWBのHigh Bandで使用する6GHz〜10.6GHzにおける減衰が要求されるため、特に通過帯域よりも高周波側において充分な減衰量が確保されていることが必要であった。
本発明はこのような従来の技術における問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的は、UWBのLow Band用のバンドパスフィルタとして好適に使用可能な、超広帯域で且つ適度な通過帯域幅および阻止域における充分な減衰量を有するバンドパスフィルタならびにそれを用いた無線通信モジュールおよび無線通信機器を提供することにある。
本発明のバンドパスフィルタは、複数の誘電体層が積層されてなる積層体と、該積層体の下面に配置された、アース電位に接続される第1のアース電極と、前記積層体の上面に配置された、アース電位に接続される第2のアース電極と、前記積層体の第1の層間に一方端と他方端とが互い違いになるように横並びに配置された、それぞれ前記一方端がアース電位に接続されて1/4波長共振器として機能するとともに相互に電磁界結合する帯状の2n+1(nは自然数)個の共振電極と、前記積層体の前記第1の層間とは異なる第2の層間に配置された、前記2n+1個の共振電極のうち入力段の共振電極の長さ方向の半分以上に渡る領域と対向して電磁界結合するとともに、外部回路からの電気信号が入力される電気信号入力点を有する帯状の入力結合電極と、前記積層体の前記第2の層間に配置された、前記2n+1個の共振電極のうち出力段の共振電極の長さ方向の半分以上に渡る領域と対向して電磁界結合するとともに、外部回路へ向けて電気信号が出力される電気信号出力点を有する帯状の出力結合電極と、前記積層体の前記第2の層間を挟んで前記第1の層間と反対側に位置する第3の層間に配置された、前記入力結合電極に対向して電磁界結合するとともに前記入力結合電極を間に挟んで前記入力段の共振電極に対向して電磁界結合する帯状の入力側結合部、および前記出力結合電極に対向して電磁界結合するとともに前記出力結合電極を間に挟んで前記出力段の共振電極に対向して電磁界結合する帯状の出力側結合部、ならびに該出力側結合部および前記入力側結合部を接続する入出力接続部からなる入出力結合導体とを備えるバンドパスフィルタであって、前記入力結合電極は、前記電気信号入力点が前記入力段の共振電極との対向部における長さ方向の中央よりも前記入力段の共振電極の前記他方端に近い側に位置しており、前記出力結合電極は、前記電気信号出力点が前記出力段の共振電極との対向部における長さ方向の中央よりも前記出力段の共振電極の前記他方端に近い側に位置していることを特徴とするものである。
また、本発明のバンドパスフィルタは、上記構成において、前記入出力接続部は、前記入力側結合部の長さ方向の中央よりも前記入力結合電極の前記電気信号入力点から離れた側と、前記出力側結合部の長さ方向の中央よりも前記出力結合電極の前記電気信号出力点から離れた側とを接続することを特徴とするものである。
さらに、本発明のバンドパスフィルタは、上記構成において、前記入出力接続部は、前記入力側結合部の長さ方向の中央よりも前記入力結合電極の前記電気信号入力点に近い側と、前記出力側結合部の長さ方向の中央よりも前記出力結合電極の前記電気信号出力点に近い側とを接続することを特徴とするものである。
またさらに、本発明のバンドパスフィルタは、上記各構成において、前記入出力結合導体において、前記入力側結合部は、長さ方向が前記入力結合電極および前記入力段の共振電極のそれぞれの長さ方向に対して平行になるように配置され、前記出力側結合部は、長さ方向が前記出力結合電極および前記出力段の共振電極のそれぞれの長さ方向に対して平行になるように配置され、前記入出力接続部は、平面視した際に長さ方向が前記2n+1個の共振電極のそれぞれの長さ方向に対して直交するように配置されていることを特徴とするものである。
さらにまた、本発明のバンドパスフィルタは、上記各構成において、前記第1の層間に前記2n+1個の共振電極の周囲を取り囲む環状に形成され、前記2n+1個の共振電極の前記一方端が接続された、アース電位に接続される環状アース電極を備えることを特徴とするものである。
またさらに、本発明のバンドパスフィルタは、上記構成において、前記積層体の前記第1の層間とは異なる層間に前記環状アース電極に対向する領域と前記共振電極に対向する領域とを有するように配置され、前記共振電極に対向する領域が前記共振電極との間に位置する前記誘電体層を貫通する第1の貫通導体によって前記共振電極の前記他方端側に接続された補助共振電極が、前記2n+1個の共振電極の各々に対応して配置されていることを特徴とするものである。
さらにまた、本発明のバンドパスフィルタは、上記構成において、前記積層体の前記第1の層間、前記第2の層間および前記補助共振電極が配置された層間とは異なる層間に前記2n+1個の補助共振電極のうち前記入力段の共振電極に接続された補助共振電極に対向する領域と前記入力結合電極に対向する領域とを有するように配置され、前記入力結合電極に対向する領域が前記入力結合電極との間に位置する前記誘電体層を貫通する第2の貫通導体によって前記入力結合電極の前記入力段の共振電極との対向部における長さ方向の中央よりも前記入力段の共振電極の前記他方端に近い側に接続された補助入力結合電極と、前記積層体の前記第1の層間、前記第2の層間および前記補助共振電極が配置された層間とは異なる層間に前記2n+1個の補助共振電極のうち前記出力段の共振電極に接続された補助共振電極に対向する領域と前記出力結合電極に対向する領域とを有するように配置され、前記出力結合電極に対向する領域が前記出力結合電極との間に位置する前記誘電体層を貫通する第3の貫通導体によって前記出力結合電極の前記出力段の共振電極との対向部における長さ方向の中央よりも前記出力段の共振電極の前記他方端に近い側に接続された補助出力結合電極とを備えることを特徴とするものである。
本発明の無線通信モジュールは、上記各構成のいずれかの本発明のバンドパスフィルタを備えることを特徴とするものである。
本発明の無線通信機器は、上記各構成のいずれかの本発明のバンドパスフィルタを含むRF部と、該RF部に接続されたベースバンド部と、前記RF部に接続されたアンテナとを備えることを特徴とするものである。
本発明のバンドパスフィルタは、積層体の第1の層間に一方端と他方端とが互い違いになるように横並びに配置された、それぞれ一方端がアース電位に接続されて1/4波長共振器として機能するとともに相互に電磁界結合する帯状の2n+1(nは自然数)個の共振電極を備えている。それぞれの共振電極の一方端と他方端とが互い違いになるように配置されていることから、共振電極同士がインターデジタル型に結合するので、磁界による結合と電界による結合とが加算され、コムライン型の結合と比較してより強い結合が生じる。これにより、それぞれの共振モードにおける共振周波数の間の周波数間隔を、従来の1/4波長共振器を利用したフィルタで実現可能だった領域を遙かに超えた、UWB用のバンドパスフィルタとして好適な比帯域で40%程度という非常に広い通過帯域幅を得るのに適度なものとしている。
その上で、本発明のバンドパスフィルタによれば、入力結合電極は、積層体の第1の層間とは異なる第2の層間に配置されて、入力段の共振電極の長さ方向の半分以上に渡る領域と対向して電磁界結合するとともに、外部回路からの電気信号が入力される電気信号入力点が入力段の共振電極との対向部における長さ方向の中央よりも入力段の共振電極の他方端に近い側に位置しており、出力結合電極は、積層体の第1の層間とは異なる第2の層間に配置されて、出力段の共振電極の長さ方向の半分以上に渡る領域と対向して電磁界結合するとともに、外部回路へ向けて電気信号が出力される電気信号出力点が出力段の共振電極との対向部における長さ方向の中央よりも出力段の共振電極の他方端に近い側に位置している。この構成により、入力結合電極と入力段の共振電極とは、誘電体層を介してブロードサイド結合により強く電磁界結合するとともに、インターデジタル型に結合するために、前述した共振電極同士の場合と同様に、磁界による結合と電界による結合とが加算されてさらに強く電磁界結合する。同様に、出力結合電極と出力段の共振電極とは、誘電体層を介してブロードサイド結合により強く電磁界結合するとともに、インターデジタル型に結合するために、磁界による結合と電界による結合とが加算されてさらに強く電磁界結合する。これにより、従来の1/4波長共振器を利用したフィルタで実現可能だった領域を遙かに超えた広い通過帯域であっても、それぞれの共振モードの共振周波数の間に位置する周波数における挿入損失が大きく増加することのない、広い通過帯域の全域に渡って平坦で低損失な通過特性を有するバンドパスフィルタを得ることができる。
また、本発明のバンドパスフィルタは、積層体の第2の層間を挟んで第1の層間と反対側に位置する第3の層間に配置された、入力結合電極を間に挟んで入力段の共振電極に対向して電磁界結合する帯状の入力側結合部、および出力結合電極を間に挟んで出力段の共振電極に対向して電磁界結合する帯状の出力側結合部、ならびに出力側結合部および入力側結合部を接続する入出力接続部からなる入出力結合導体を備えている。この構成により、入出力結合導体の入力側結合部と入力段の共振電極とが主に磁界によって電磁界結合し、入出力結合導体の出力側結合部と出力段の共振電極とが主に磁界によって電磁界結合するので、入力段の共振電極と出力段の共振電極との間に入出力結合導体を介して主に磁界による電磁界結合が生じる。一方、隣り合う共振電極同士はインターデジタル型に結合しており、磁界による結合と電界による結合が加算されて強く結合しているが、全体としては主に電界による電磁界結合になっている。このため、入力段の共振電極と出力段の共振電極との間で、入出力結合導体を介した主に磁界による電磁界結合により伝達された信号と、隣り合う共振電極同士の主に電界による電磁界結合により伝達された信号との間に180°の位相差が生じて互いに打ち消し合う現象を生じさせることができる。この現象を通過帯域近傍の高周波側で生じさせることができるため、バンドパスフィルタの通過特性において、通過帯域の高周波側近傍において信号が殆ど伝達されない減衰極を形成することができる。
さらに、本発明のバンドパスフィルタは、積層体の第2の層間を挟んで第1の層間と反対側に位置する第3の層間に配置された、入力結合電極に対向して電磁界結合する帯状の入力側結合部、および出力結合電極に対向して電磁界結合する帯状の出力側結合部、ならびに出力側結合部および入力側結合部を接続する入出力接続部からなる入出力結合導体を備えている。この構成により、入出力結合導体の入力側結合部と入力結合電極とが主に電界によって電磁界結合し、入出力結合導体の出力側結合部と出力結合電極とが主に電界によって電磁界結合するので、入力結合電極と出力結合電極との間に入出力結合導体を介して主に電界による電磁界結合が生じる。一方、先に述べたように、入力段の共振電極と出力段の共振電極との間には入出力結合導体を介した主に磁界による電磁界結合が存在し、入力段の共振電極と入力結合電極と、および出力段の共振電極と出力結合電極とはそれぞれ電磁界結合しているため、入力結合電極と出力結合電極との間には、入力結合電極から入力段の共振電極,入出力結合導体および出力段の共振電極を介して出力結合電極に至る主に磁界による電磁界結合が存在している。このため、入力結合電極と出力結合電極との間で、入出力結合導体を介した主に電界による電磁界結合により伝達された信号と、入力結合電極から入力段の共振電極,入出力結合導体および出力段の共振電極を介して出力結合電極に至る主に磁界による電磁界結合により伝達された信号との間に180°の位相差が生じて互いに打ち消し合う現象を生じさせることができる。この現象を通過帯域よりも低周波側と高周波側で生じさせることができるため、バンドパスフィルタの通過特性において、通過帯域よりも低周波側と高周波側において信号が殆ど伝達されない減衰極を形成することができる。
このため、本発明のバンドパスフィルタによれば、通過特性において通過帯域よりも低周波側に1個と通過帯域よりも高周波側に2個の減衰極を有する、通過帯域外の減衰特性が優れたバンドパスフィルタを得ることができる。
なお、通過特性において通過帯域よりも低周波側に1個と通過帯域よりも高周波側に2個の減衰極を形成するためには、共振電極の数は2n+1(nは自然数)個、すなわち3以上の奇数個であることが必要である。共振電極の数が偶数個の場合には、入力段の共振電極と出力段の共振電極との間に入出力結合導体によって充分な強さを備えた主に磁界による電磁界結合を生じさせることが困難であるため、通過特性において通過帯域よりも低周波側に1個と通過帯域よりも高周波側に2個の減衰極を形成することはできない。なお、共振電極の数については、多くなりすぎると通過帯域における損失が増加するとともにバンドパスフィルタが大型化するので、実用上は10個程度以下とされる場合が多い。
また、本発明のバンドパスフィルタによれば、入出力結合導体の入出力接続部が、入力側結合部の長さ方向の中央よりも入力結合電極の電気信号入力点から離れた側と、出力側結合部の長さ方向の中央よりも出力結合電極の電気信号出力点から離れた側とを接続するときには、入力側結合部と入力結合電極とがインターデジタル型に結合し、出力側結合部と出力結合電極とがインターデジタル型に結合することになるため、入出力結合導体と入力結合電極および出力結合電極とがインターデジタルに強く電磁界結合する。さらに、入力側結合部と入力段の共振電極とがコムライン型に結合し、出力側結合部と出力段の共振電極とがコムライン型に結合することになるため、入出力結合導体と入力段の共振電極および出力段の共振電極とがコムライン型に比較的に弱く電磁界結合するので、通過帯域近傍の高周波側に発生する減衰極の周波数が高くなるので、通過帯域よりも高周波側において通過帯域から離れた周波数領域における減衰量を大きくすることができる。
さらに、本発明のバンドパスフィルタによれば、入出力結合導体の入出力接続部が、入力側結合部の長さ方向の中央よりも入力結合電極の電気信号入力点に近い側と、出力側結合部の長さ方向の中央よりも出力結合電極の電気信号出力点に近い側とを接続するときには、入力側結合部と入力結合電極とがコムライン型に結合し、出力側結合部と出力結合電極とがコムライン型に結合することになるため、入出力結合導体と入力結合電極および出力結合電極とがコムライン型に比較的に弱く電磁界結合する。さらに、入力側結合部と入力段の共振電極とがインターデジタル型に結合し、出力側結合部と出力段の共振電極とがインターデジタル型に結合することになるため、入出力結合導体と入力段の共振電極および出力段の共振電極とがインターデジタル型に強く電磁界結合するので、通過帯域近傍の高周波側に発生する減衰極の周波数が低くなるので、通過帯域よりも高周波側において通過帯域に近い周波数領域の減衰量を大きくすることができる。
またさらに、本発明のバンドパスフィルタによれば、入出力結合導体において、入力側結合部は、長さ方向が入力結合電極および入力段の共振電極のそれぞれの長さ方向に対して平行になるように配置され、出力側結合部は、長さ方向が出力結合電極および出力段の共振電極のそれぞれの長さ方向に対して平行になるように配置され、入出力接続部は、平面視した際に長さ方向が2n+1個の共振電極のそれぞれの長さ方向に対して直交するように配置されているときには、入力側結合部と入力結合電極および入力段の共振電極との電磁界結合が強くなり、出力側結合部と出力結合電極および出力段の共振電極との電磁界結合が強くなり、入出力接続部と2n+1個の共振電極のそれぞれとの電磁界結合が弱くなるので、入出力結合導体を介した入力結合電極と出力結合電極との電磁界結合および入力段の共振電極と出力段の共振電極との電磁界結合をそれぞれ強くすることができるとともに、入出力結合導体と2n+1個の共振電極のそれぞれとの不要な電磁界結合による電気特性の悪化を防止することができる。
さらにまた、本発明のバンドパスフィルタによれば、第1の層間に2n+1個の共振電極の周囲を取り囲む環状に形成され、2n+1個の共振電極の一方端が接続された、アース電位に接続される環状アース電極を備えるときには、共振電極の長さ方向の両側にアース電位に接続される電極が存在することになるため、互い違いに配置された各々の共振電極の一方端を容易にアース電位に接続することができる。
またさらに、本発明のバンドパスフィルタによれば、積層体の第1の層間とは異なる層間に環状アース電極に対向する領域と共振電極に対向する領域とを有するように配置され、共振電極に対向する領域が共振電極との間に位置する誘電体層を貫通する第1の貫通導体によって共振電極の他方端側に接続された補助共振電極が、2n+1個の共振電極の各々に対応して配置されているときには、各々の補助共振電極と環状アース電極との対向部において両者の間に静電容量が生じるので、各々の共振電極の長さを短縮することができ、小型のバンドパスフィルタを得ることができる。
さらにまた、本発明のバンドパスフィルタによれば、積層体の第1の層間、第2の層間および補助共振電極が配置された層間とは異なる層間に、入力段の共振電極に接続された補助共振電極に対向する領域を有するように配置され、入力結合電極に接続された補助入力結合電極と、出力段の共振電極に接続された補助共振電極に対向する領域を有するように配置され、出力結合電極に接続された補助出力結合電極とを備えているときには、入力段の共振電極に接続された補助共振電極と補助入力結合電極との間に電磁界結合が生じて、入力段の共振電極と入力結合電極との間の電磁界結合に加算され、同様に、出力段の共振電極に接続された補助共振電極と補助出力結合電極との間に電磁界結合が生じ、出力段の共振電極と出力結合電極との間の電磁界結合に加算される。これらによって、入力結合電極と入力段の共振電極との間の電磁界結合、および出力結合電極と出力段の共振電極との間の電磁界結合がさらに強まるので、非常に広い通過帯域幅であっても、それぞれの共振モードの共振周波数の間に位置する周波数における挿入損失の増加がさらに低減された、広い通過帯域の全域に渡ってより平坦でより低損失な通過特性を有するバンドパスフィルタを得ることができる。
またさらに、本発明のバンドパスフィルタによれば、補助入力結合電極が第2の貫通導体によって入力結合電極の入力段の共振電極との対向部における長さ方向の中央よりも入力段の共振電極の他方端に近い側に接続され、同様に、補助出力結合電極が第3の貫通導体によって出力結合電極の出力段の共振電極との対向部における長さ方向の中央よりも出力段の共振電極の他方端に近い側に接続されるときには、外部回路からの電気信号が補助入力結合電極を介して入力結合電極に入力され、電気信号が出力結合電極から補助出力結合電極を介して外部回路へ出力される場合においても、入力結合電極と入力段の共振電極とがインターデジタル型に結合され、出力結合電極と出力段の共振電極とがインターデジタル型に結合されることになり、磁界による結合と電界による結合とが加算された強い結合を生じさせることができる。
本発明の無線通信モジュールおよび本発明の無線通信機器によれば、通信帯域の全域に渡って通過する信号の損失が小さい本発明のバンドパスフィルタを送信信号および受信信号の濾波に用いることにより、バンドパスフィルタを通過する受信信号および送信信号の減衰が少なくなるため、受信感度が向上し、また、送信信号および受信信号の増幅度を小さくできるため増幅回路における消費電力が少なくなる。よって受信感度が高く消費電力が少ない高性能な無線通信モジュールおよび無線通信機器を得ることができる。
以下、本発明のバンドパスフィルタならびにそれを用いた無線通信モジュールおよび無線通信機器を添付の図面を参照しつつ詳細に説明する。
(実施の形態の第1の例)
図1は本発明のバンドパスフィルタの実施の形態の一例を模式的に示す外観斜視図である。図2は図1に示すバンドパスフィルタの模式的な分解斜視図である。図3は図1に示すバンドパスフィルタの上下面および層間を模式的に示す平面図である。図4は図1のX−X’線断面図である。
本例のバンドパスフィルタは、図1〜図4に示すように、複数の誘電体層11が積層されてなる積層体10と、積層体10の下面に配置された、アース電位に接続される第1のアース電極21と、積層体10の上面に配置された、アース電位に接続される第2のアース電極22と、積層体10の第1の層間に一方端と他方端とが互い違いになるように横並びに配置された、それぞれ一方端がアース電位に接続されて1/4波長共振器として機能するとともに相互に電磁界結合する帯状の3個の共振電極30a,30b,30cと、同じく積層体10の第1の層間に3個の共振電極30a,30b,30cの周囲を取り囲む環状に形成され、3個の共振電極30a,30b,30cの一方端が接続された、アース電位に接続される環状アース電極23と、積層体10の第1の層間とは異なる第2の層間に配置された、3個の共振電極30a,30b,30cのうち入力段の共振電極30aの長さ方向の半分以上に渡る領域と対向して電磁界結合するとともに、外部回路からの電気信号が入力される電気信号入力点45aを有する帯状の入力結合電極40aと、3個の共振電極30a,30b,30cのうち出力段の共振電極30bの長さ方向の半分以上に渡る領域と対向して電磁界結合するとともに、外部回路へ向けて電気信号が出力される電気信号出力点45bを有する帯状の出力結合電極40bと、積層体10の第2の層間を挟んで第1の層間と反対側に位置する第3の層間に配置された、入力結合電極40aを間に挟んで入力段の共振電極30aに対向して電磁界結合する帯状の入力側結合部71a、および出力結合電極40bを間に挟んで出力段の共振電極30bに対向して電磁界結合する帯状の出力側結合部71b、ならびに出力側結合部71bおよび入力側結合部71aを接続する入出力接続部71cからなる入出力結合導体71とを備えるバンドパスフィルタであって、入力結合電極40aは、その電気信号入力点45aが入力段の共振電極30aとの対向部における長さ方向の中央よりも入力段の共振電極30aの他方端に近い側に位置しており、出力結合電極40bは、その電気信号出力点45bが出力段の共振電極30bとの対向部における長さ方向の中央よりも出力段の共振電極30bの他方端に近い側に位置している。
また、本例のバンドパスフィルタは、積層体10の上面に第2のアース電極22と隔離して入力端子電極60aおよび出力端子電極60bが配置されている。そして、入力端子電極60aは誘電体層11を貫通する第4の貫通導体53aによって、入力結合電極40aの電気信号入力点45aに接続されており、出力端子電極60bは、誘電体層11を貫通する第5の貫通導体53bを介して出力結合電極40bの電気信号出力点45bに接続されている。
このような構成を備える本例のバンドパスフィルタにおいては、入力端子電極60aおよび第4の貫通導体53aを介して入力結合電極40aの電気信号入力点45aに外部回路からの電気信号が入力されて、入力結合電極40aと電磁界結合する入力段の共振電極30aが励振される。そして、相互に電磁界結合する3個の共振電極30a,30b,30cを介して、出力段の共振電極30bと電磁界結合する出力結合電極40bの電気信号出力点45bから第5の貫通導体53bおよび出力端子電極60bを介して外部回路へ電気信号が出力される。このとき、3個の共振電極30a,30b,30cが共振する周波数の信号が選択的に通過するため、特定周波数の信号を通過させるバンドパスフィルタとして機能する。
第1のアース電極21は積層体10の下面の全面に配置されており、第2のアース電極22は積層体10の上面の入力端子電極60aおよび出力端子電極60bの周囲を除いたほぼ全面に配置されており、どちらもアース電位に接続されて、共振電極30a,30b,30cと共にストリップライン共振器を構成している。
帯状の共振電極30a,30b,30cは、第1のアース電極21および第2のアース電極22と共にストリップライン共振器を構成しており、それぞれ一方端が環状アース電極23に接続されてアース電位に接続されることによって1/4波長共振器として機能する。それぞれの電気長はバンドパスフィルタの中心周波数における波長の1/4程度に設定される。
また、共振電極30a,30b,30cは、積層体10の第1の層間に横並びに配置されて相互にエッジ結合している。共振電極30a,30b,30c同士の間隔は小さい方が強い結合が得られるが間隔を小さくすると製造が困難になるので、例えば、0.05〜0.5mm程度に設定される。さらに、共振電極30a,30b,30cは、それぞれの一方端と他方端とが互い違いに配置されて相互にインターデジタル型に結合しており、電界による結合と磁界による結合とが加算されて、コムライン型に結合する場合と比較して強く結合している。このように共振電極30a,30b,30cを相互にエッジ結合し、且つインターデジタル型に結合することによって、それぞれの共振モードにおける共振周波数の間の周波数間隔を、従来の1/4波長共振器を利用したフィルタで実現可能だった領域を遙かに超えた、UWB用のバンドパスフィルタとして好適な比帯域で40%程度という広い通過帯域幅を得るのに適度なものとしている。
なお、共振電極30a,30b,30cをインターデジタル型に結合させ、且つ相互にブロードサイド結合させると、今度は結合が強くなりすぎて、比帯域で40%程度の通過帯域幅を実現するためには好ましくないことが検討によって分かった。
環状アース電極23は、積層体10の第1の層間に共振電極30a,30b,30cの周囲を取り囲む環状に形成されており、共振電極30a,30b,30cの一方端に接続されている。そして、自身がアース電位に接続されることにより、共振電極30a,30b,30cの一方端をアース電位に接続する機能を有する。環状アース電極23の存在によって、モジュール基板の中の一部の領域にバンドパスフィルタが形成されるような場合においても、インターデジタルに配置された共振電極30a,30b,30cの一方端を容易にアース電極に接続することができる。また、環状アース電極23が共振電極30a,30b,30cの周囲を環状に取り囲むことによって、共振電極30a,30b,30cから発生する電磁波の周囲への漏洩を低減することができる。この効果はモジュール基板の中の一部の領域にバンドパスフィルタが形成される場合に、モジュール基板の他の領域への悪影響を防止する上で特に有用である。
帯状の入力結合電極40aは、共振電極30a,30b,30cが配置された第1の層間とは異なる第2の層間に、その全体が入力段の共振電極30aと対向して電磁界結合するように配置されており、入力段の共振電極30aの長さ方向の半分以上に渡る領域に対向している。よって、入力結合電極40aと入力段の共振電極30aとはブロードサイド結合しており、エッジ結合する場合と比較して強く結合している。また、帯状の入力結合電極40aは入力端子電極60aと第4の貫通導体53aによって接続されており、入力結合電極40aと第4の貫通導体53aとの接続点が入力結合電極40aの電気信号入力点45aとなる。この電気信号入力点45aは入力結合電極40aの入力段の共振電極30aとの対向部における長さ方向の中央よりも入力段の共振電極30aの他方端に近い側の端部に位置しており、反対側の端部は開放端とされている。そして、外部回路から入力される電気信号は、この電気信号入力点45aから入力結合電極40aに供給される。これによって、入力結合電極40aと入力段の共振電極30aとはインターデジタル型に結合しており、磁界による結合と電界による結合とが加算されて、コムライン型に結合する場合や単に容量結合する場合と比較してより強く結合している。このように、入力結合電極40aは、その全体に渡って入力段の共振電極30aとブロードサイド結合しており、且つインターデジタル型に結合しているので、入力段の共振電極30aと非常に強く結合している。
同様に、帯状の出力結合電極40bは、共振電極30a,30b,30cが配置された第1の層間とは異なる第2の層間に、その全体が出力段の共振電極30bと対向して電磁界結合するように配置されており、出力段の共振電極30bの長さ方向の半分以上に渡る領域に対向している。よって、出力結合電極40bと出力段の共振電極30bとはブロードサイド結合しており、エッジ結合する場合と比較して強く結合している。また、帯状の出力結合電極40bは出力端子電極60bと第5の貫通導体53bによって接続されており、出力結合電極40bと第5の貫通導体53bとの接続点が出力結合電極40bの電気信号出力点45bになる。この電気信号出力点45bは出力結合電極40bの出力段の共振電極30bとの対向部における長さ方向の中央よりも出力段の共振電極30bの他方端に近い側の端部に位置しており、反対側の端部は開放端とされている。そして、出力結合電極40bの電気信号出力点45bから第5の貫通導体53bおよび出力端子電極60bを介して外部回路へ向けて電気信号が出力される。これによって、出力結合電極40bと出力段の共振電極30bとはインターデジタル型に結合しており、磁界による結合と電界による結合とが加算されて、コムライン型に結合する場合や単に容量結合する場合と比較してより強く結合している。このように、出力結合電極40bは、その全体に渡って出力段の共振電極30bとブロードサイド結合しており、且つインターデジタル型に結合しているので、出力段の共振電極30bと非常に強く結合している。
このように入力結合電極40aと入力段の共振電極30aとが非常に強く結合し、出力結合電極40bと出力段の共振電極30bとが非常に強く結合しているので、従来の1/4波長共振器を利用したフィルタで実現可能だった領域を遙かに超えた広い通過帯域であっても、それぞれの共振モードの共振周波数の間に位置する周波数における挿入損失が大きく増加することのない、広い通過帯域の全域に渡って平坦で低損失な通過特性を有するバンドパスフィルタを得ることができる。
なお、入力結合電極40aおよび出力結合電極40bの形状寸法は入力段の共振電極30aおよび出力段の共振電極30bと同程度に設定されるのが好ましい。入力結合電極40aと入力段の共振電極30aとの間隔、および出力結合電極40bと出力段の共振電極30bとの間隔については、小さくすると結合は強くなるが製造上は難しくなるので、例えば、0.01〜0.5mm程度に設定される。
このようにして、本例のバンドパスフィルタによれば、従来の1/4波長共振器を利用したフィルタで実現可能だった領域を遙かに超えた比帯域で40%という非常に広い通過帯域の全域に渡って平坦で低損失な通過特性を有し、且つ通過帯域よりも高周波側において充分な減衰量が確保された、高性能でUWB用フィルタとして好適に使用可能なバンドパスフィルタを得ることができる。
また、本例のバンドパスフィルタは、積層体10の第2の層間を挟んで第1の層間と反対側に位置する第3の層間に配置された、入力結合電極40aを間に挟んで入力段の共振電極30aに対向して電磁界結合する帯状の入力側結合部71a、および出力結合電極40bを間に挟んで出力段の共振電極30bに対向して電磁界結合する帯状の出力側結合部71b、ならびに出力側結合部71bおよび入力側結合部71aを接続する入出力接続部71cからなる入出力結合導体71を備えている。この構成により、入出力結合導体71の入力側結合部71aと入力段の共振電極30aとが主に磁界によって電磁界結合し、入出力結合導体71の出力側結合部71bと出力段の共振電極30bとが主に磁界によって電磁界結合するので、入力段の共振電極30aと出力段の共振電極30bとの間に入出力結合導体71を介して主に磁界による電磁界結合が生じる。一方、隣り合う共振電極同士はインターデジタル型に結合しており、磁界による結合と電界による結合が加算されて強く結合しているが、全体としては主に電界による電磁界結合になっている。このため、入力段の共振電極30aと出力段の共振電極30bとの間で、入出力結合導体71を介した主に磁界による電磁界結合により伝達された信号と、隣り合う共振電極同士の主に電界による電磁界結合により伝達された信号との間に180°の位相差が生じて互いに打ち消し合う現象を生じさせることができる。この現象を通過帯域近傍の高周波側で生じさせることができるため、バンドパスフィルタの通過特性において、通過帯域の高周波側近傍において信号が殆ど伝達されない減衰極を形成することができる。
さらに、本例のバンドパスフィルタは、積層体10の第2の層間を挟んで第1の層間と反対側に位置する第3の層間に配置された、入力結合電極40aに対向して電磁界結合する帯状の入力側結合部71a、および出力結合電極40bに対向して電磁界結合する帯状の出力側結合部71b、ならびに出力側結合部71bおよび入力側結合部71aを接続する入出力接続部71cからなる入出力結合導体71を備えている。この構成により、入出力結合導体71の入力側結合部71aと入力結合電極40aとが主に電界によって電磁界結合し、入出力結合導体71の出力側結合部71bと出力結合電極40bとが主に電界によって電磁界結合するので、入力結合電極40aと出力結合電極40bとの間に入出力結合導体71を介して主に電界による電磁界結合が生じる。一方、先に述べたように、入力段の共振電極30aと出力段の共振電極30bとの間には入出力結合導体71を介した主に磁界による電磁界結合が存在し、入力段の共振電極30aと入力結合電極40aと、および出力段の共振電極30bと出力結合電極40bとはそれぞれ電磁界結合しているため、入力結合電極40aと出力結合電極40bとの間には、入力結合電極40aから入力段の共振電極30a,入出力結合導体71および出力段の共振電極30bを介して出力結合電極40bに至る主に磁界による電磁界結合が存在している。このため、入力結合電極40aと出力結合電極40bとの間で、入出力結合導体71を介した主に電界による電磁界結合により伝達された信号と、入力結合電極40aから入力段の共振電極30a,入出力結合導体71および出力段の共振電極30bを介して出力結合電極40bに至る主に磁界による電磁界結合により伝達された信号との間に180°の位相差が生じて互いに打ち消し合う現象を生じさせることができる。この現象を通過帯域よりも低周波側と高周波側で生じさせることができるため、バンドパスフィルタの通過特性において、通過帯域よりも低周波側と高周波側において信号が殆ど伝達されない減衰極を形成することができる。
このため、本例のバンドパスフィルタによれば、通過特性において通過帯域よりも低周波側に1個と通過帯域よりも高周波側に2個の減衰極を有する、通過帯域外の減衰特性が優れたバンドパスフィルタを得ることができる。
また、本例のバンドパスフィルタによれば、入出力結合導体71の入出力接続部71cが、入力側結合部71aの長さ方向の中央よりも入力結合電極40aの電気信号入力点から離れた側と、出力側結合部71bの長さ方向の中央よりも出力結合電極40bの電気信号出力点から離れた側とを接続している。これにより、入力側結合部71aと入力結合電極40aとがインターデジタル型に結合し、出力側結合部71bと出力結合電極40bとがインターデジタル型に結合することになるため、入出力結合導体71と入力結合電極40aおよび出力結合電極40bとがインターデジタルに強く電磁界結合する。さらに、入力側結合部71aと入力段の共振電極30aとがコムライン型に結合し、出力側結合部71bと出力段の共振電極30bとがコムライン型に結合することになるため、入出力結合導体71と入力段の共振電極30aおよび出力段の共振電極30bとがコムライン型に比較的に弱く電磁界結合するので、通過帯域近傍の高周波側に発生する減衰極の周波数が高くなるので、通過帯域よりも高周波側において通過帯域から離れた周波数領域における減衰量を大きくすることができる。
なお、入出力結合導体71において、入力側結合部71aおよび出力側結合部71bの幅は、例えば、入力結合電極40aおよび出力結合電極40bと同程度以下に設定され、入出力接続部71cの幅はさらに狭く設定される。入力側結合部71aおよび出力側結合部71bの長さは、入力結合電極40a,出力結合電極40b,入力段の共振電極30aおよび出力段の共振電極30bとの間に形成したい電磁界結合の大きさによって適宜設定する。また、入出力結合導体71と入力結合電極40aおよび出力結合電極40bとの間の間隔は、小さい方が強い結合を生じさせる点で望ましいが製造上は難しくなるので、例えば、0.01〜0.5mm程度に設定される。
(実施の形態の第2の例)
図5は本発明のバンドパスフィルタの実施の形態の他の例を模式的に示す分解斜視図である。なお、本例においては前述した第1の例と異なる点のみについて説明し、同様の構成要素については同一の参照符号を用いて重複する説明を省略する。
本例のバンドパスフィルタは、出力結合導体71の入出力接続部71cが、入力側結合部71aの長さ方向の中央よりも入力結合電極40aの電気信号入力点に近い側と、出力側結合部71bの長さ方向の中央よりも出力結合電極40bの電気信号出力点に近い側とを接続している。
本例のバンドパスフィルタによれば、入出力結合導体71の入出力接続部71cが、入力側結合部71aの長さ方向の中央よりも入力結合電極40aの電気信号入力点に近い側と、出力側結合部71bの長さ方向の中央よりも出力結合電極40bの電気信号出力点に近い側とを接続することから、入力側結合部71aと入力結合電極40aとがコムライン型に結合し、出力側結合部71bと出力結合電極40bとがコムライン型に結合することになるため、入出力結合導体71と入力結合電極40aおよび出力結合電極40bとがコムライン型に比較的に弱く電磁界結合する。さらに、入力側結合部71aと入力段の共振電極30aとがインターデジタル型に結合し、出力側結合部71bと出力段の共振電極30bとがインターデジタル型に結合することになるため、入出力結合導体71と入力段の共振電極30aおよび出力段の共振電極30bとがインターデジタル型に強く電磁界結合するので、通過帯域近傍の高周波側に発生する減衰極の周波数が低くなるので、通過帯域よりも高周波側において通過帯域に近い周波数領域の減衰量を大きくすることができる。
(実施の形態の第3の例)
図6は本発明のバンドパスフィルタの実施の形態のさらに他の例を模式的に示す分解斜視図である。なお、本例においては前述した例と異なる点のみについて説明し、同様の構成要素については同一の参照符号を用いて重複する説明を省略する。
本例のバンドパスフィルタは、積層体10の第1の層間に一方端と他方端とが互い違いになるように横並びに配置された、それぞれ一方端がアース電位に接続されて1/4波長共振器として機能するとともに相互に電磁界結合する帯状の5個の共振電極30a,30b,30c,30d,30eを備えている。このような本例のバンドパスフィルタにおいても、前述した例のバンドパスフィルタと同様に、広帯域かつ低損失な通過帯域と、通過帯域よりも低周波側に1個と通過帯域よりも高周波側に2個の減衰極を有して広い周波数範囲で充分な減衰量が確保された減衰域とを備えた優れた通過特性を得ることができる。
(実施の形態の第4の例)
図7は本発明のバンドパスフィルタの実施の形態のさらに他の例を模式的に示す外観斜視図である。図8は図7に示すバンドパスフィルタの模式的な分解斜視図である。図9は図7に示すバンドパスフィルタの上下面および層間を模式的に示す平面図である。図10は図7のY−Y’線断面図である。なお、本例においては前述した第1の例と異なる点のみについて説明し、同様の構成要素については同一の参照符号を用いて重複する説明を省略する。
本例のバンドパスフィルタは、積層体10の第1の層間とは異なる第2の層間に環状アース電極23に対向する領域と共振電極30a,30b,30cに対向する領域とを有するように配置され、共振電極30a,30b,30cに対向する領域が共振電極30a,30b,30cとの間に位置する誘電体層11を貫通する第1の貫通導体51a,51b,51cによって共振電極30a,30b,30cの他方端側に接続された補助共振電極31a,31b,31cが、3個の共振電極30a,30b,30cの各々に対応して配置されている。
また、本例のバンドパスフィルタは、積層体10の第1の層間、第2の層間および補助共振電極が配置された層間とは異なる第3の層間に、複数の補助共振電極31a,31b,31cのうち入力段の共振電極30aに接続された補助共振電極31aに対向する領域と入力結合電極40aに対向する領域とを有するように配置され、入力結合電極40aに対向する領域が入力結合電極40aとの間に位置する誘電体層11を貫通する第2の貫通導体52aによって入力結合電極40aの入力段の共振電極30aとの対向部における長さ方向の中央よりも入力段の共振電極30aの他方端に近い側の端部に接続された補助入力結合電極41aと、積層体10の第1の層間、第2の層間および補助共振電極が配置された層間とは異なる第3の層間に、複数の補助共振電極31a,31b,31cのうち出力段の共振電極30bに接続された補助共振電極31bに対向する領域と出力結合電極40bに対向する領域とを有するように配置され、出力結合電極40bに対向する領域が出力結合電極40bとの間に位置する誘電体層11を貫通する第3の貫通導体52bによって出力結合電極40bの出力段の共振電極30bとの対向部における長さ方向の中央よりも出力段の共振電極30bの他方端に近い側の端部に接続された補助出力結合電極41bとを備えている。
補助共振電極31a,31b,31cは、積層体10の第2の層間に、それぞれ共振電極30a,30b,30cに対向する領域と環状アース電極23に対向する領域とを有するように配置され、共振電極30a,30b,30cに対向する領域が共振電極30a,30b,30cとの間に位置する誘電体層11を貫通する第1の貫通導体51a,51b,51cによって共振電極30a,30b,30cの他方端側に接続されている。環状アース電極23に対向する領域において環状アース電極23との間に静電容量が発生し、これによって共振電極30a,30b,30cの長さを短縮することができるため、より小型のバンドパスフィルタを得ることができる。
また、補助共振電極31a,31b,31cはそれぞれ共振電極30a,30b,30cの他方端部分に接続されて、そこから共振電極30a,30b,30cの一方端と反対側に向かって延出されていることから、後に詳しく述べるように、入力段の共振電極30aおよびそれに接続された補助共振電極31aの接合体と、入力結合電極40aおよびそれに接続された補助入力結合電極41aの接合体とが、全体的にブロードサイド結合し、且つインターデジタル型に結合することによって非常に強く結合し、同様に、出力段の共振電極30bおよびそれに接続された補助共振電極31bの接合体と、出力結合電極40bおよびそれに接続された補助出力結合電極41bの接合体とが全体的にブロードサイド結合し、且つインターデジタル型に結合することによって非常に強く結合することを可能にしている。
補助共振電極31a,31b,31cと環状アース電極23との対向部の面積は、必要な大きさと得られる静電容量との兼ね合いから、例えば、0.01〜3mm程度に設定される。補助共振電極31a,31b,31cと環状アース電極23との対向部の間隔は小さい方が大きな静電容量を生じさせることができるが製造上は難しくなるので、例えば、0.01〜0.5mm程度に設定される。
補助入力結合電極41aは帯状であり、積層体10の第1の層間、第2の層間および補助共振電極が配置された層間とは異なる第3の層間に、入力段の共振電極30aに接続された補助共振電極31aに対向する領域と、入力結合電極40aに対向する領域とを有するように配置され、入力結合電極40aに対向する領域が入力結合電極40aとの間に位置する誘電体層11を貫通する第2の貫通導体52aによって入力結合電極40aに接続されている。これによって、入力結合電極40aに接続された補助入力結合電極41aと、入力段の共振電極30aに接続された補助共振電極31aとがブロードサイド結合し、この結合が入力結合電極40aと入力段の共振電極30aとの間の結合に加算されるため、全体としてより強い結合となる。
さらに、補助入力結合電極41aの長さ方向における第2の貫通導体52aに接続された側と反対側の端部が第7の貫通導体55aによって積層体10の上面に配置された入力端子電極60aに接続されていることから、入力段の共振電極30aおよびそれに接続された補助共振電極31aの接合体と、入力結合電極40aおよびそれに接続された補助入力結合電極41aの接合体とが、全体的にインターデジタル型に結合することになるので、磁界による結合と電界による結合とが加算された強い結合となる。よって、補助入力結合電極41aの長さ方向において、入力結合電極40aに接続される側と同じ側で入力端子電極60aに接続される場合と比較して、より強い結合を実現することができる。なお、本例のバンドパスフィルタにおいては、外部回路からの電気信号は入力端子電極60a,第7の貫通導体55a,補助入力結合電極41aおよび第2の貫通導体52aを介して入力結合電極40aに入力されるため、入力結合電極40aと第2の貫通導体52aとの接続点が入力結合電極40aの電気信号入力点45aになっている。
補助出力結合電極41bは帯状であり、積層体10の第1の層間、第2の層間および補助共振電極が配置された層間とは異なる第3の層間に、出力段の共振電極30bに接続された補助共振電極31bに対向する領域と、出力結合電極40bに対向する領域とを有するように配置され、出力結合電極40bに対向する領域が出力結合電極40bとの間に位置する誘電体層11を貫通する第3の貫通導体52bによって出力結合電極40bに接続されている。これによって、出力結合電極40bに接続された補助出力結合電極41bと、出力段の共振電極30bに接続された補助共振電極31bとがブロードサイド結合し、この結合が出力結合電極40bと出力段の共振電極30bとの間の結合に加算されるため、全体としてより強い結合となる。
さらに、補助出力結合電極41bの長さ方向における第3の貫通導体52bに接続された側と反対側の端部が第8の貫通導体55bによって積層体10の上面に配置された出力端子電極60bに接続されていることから、出力段の共振電極30bおよびそれに接続された補助共振電極31bの接合体と、出力結合電極40bおよびそれに接続された補助出力結合電極41bの接合体とが、全体的にインターデジタル型に結合することになるので、磁界による結合と電界による結合とが加算された強い結合となる。よって、補助出力結合電極41bの長さ方向において、出力結合電極40bに接続される側と同じ側で出力端子電極60bに接続される場合と比較して、より強い結合を実現することができる。なお、本例のバンドパスフィルタにおいては、出力結合電極40bから第3の貫通導体52b,補助出力結合電極41b,第8の貫通導体55bおよび出力端子電極60bを介して外部回路へ電気信号が出力されるので、出力結合電極40bと第3の貫通導体52bとの接続点が出力結合電極40bの電気信号出力点45bになっている。
このように、入力段の共振電極30aおよびそれに接続された補助共振電極31aの接合体と、入力結合電極40aおよびそれに接続された補助入力結合電極41aの接合体とが、全体的にブロードサイド結合し、且つインターデジタル型に結合することによって非常に強く結合し、同様に、出力段の共振電極30bおよびそれに接続された補助共振電極31bの接合体と、出力結合電極40bおよびそれに接続された補助出力結合電極41bの接合体とが全体的にブロードサイド結合し、且つインターデジタル型に結合することによって非常に強く結合するので、非常に広い通過帯域であっても、それぞれの共振モードの共振周波数の間に位置する周波数における挿入損失の増加がさらに小さくなり、広い通過帯域の全域に渡ってより平坦でより低損失な通過特性を有するバンドパスフィルタを得ることができる。
なお、補助入力結合電極41aおよび補助出力結合電極41bの幅は、例えば、入力結合電極40aおよび出力結合電極40bと同程度に設定され、補助入力結合電極41aおよび補助出力結合電極41bの長さは、例えば、補助共振電極31a,31bの長さよりも若干長めに設定される。補助入力結合電極41aおよび補助出力結合電極41bと補助共振電極31a,31bとの間の間隔は、小さい方が強い結合を生じさせる点で望ましいが製造上は難しくなるので、例えば、0.01〜0.5mm程度に設定される。
本例のバンドパスフィルタによれば、前述した実施の形態の例のバンドパスフィルタと比較して、より小型で広帯域化が可能なバンドパスフィルタを得ることができる。
(実施の形態の第5の例)
図11は本発明のバンドパスフィルタの実施の形態のさらに他の例を模式的に示す外観斜視図である。図12は図11に示すバンドパスフィルタの模式的な分解斜視図である。図13は図11に示すバンドパスフィルタの上下面および層間を模式的に示す平面図である。図14は図11のZ−Z’線断面図である。なお、本例においては前述した第1の例と異なる点のみについて説明し、同様の構成要素については同一の参照符号を用いて重複する説明を省略する。
本例のバンドパスフィルタは、積層体10の第1の層間,第2の層間,第3の層間および補助共振電極31a,31b,31cが配置された層間とは異なる層間Aに、一方端が第9の貫通導体56aを介して入力段の共振電極30aの一方端の近傍で環状アース電極23に接続され、他方端が第10の貫通導体56bを介して出力段の共振電極30bの一方端の近傍で環状アース電極23に接続されており、入力段の共振電極30aに対向して電磁界結合する入力共振電極側結合部73a、出力段の共振電極30bに対向して電磁界結合する出力共振電極側結合部73b、および入力共振電極側結合部73aと出力共振電極側結合部73bとを接続する入出力共振電極接続部73cを有する入出力共振電極結合導体73を備えている。
本例のバンドパスフィルタによれば、入力段の共振電極30aと出力段の共振電極30bとの間に入出力共振電極結合導体73を介する主に磁界による電磁界結合が生じるので、入力段の共振電極30aと出力段の共振電極30bとの間の主に磁界による電磁界結合をさらに強めることができる。これにより、通過特性において、通過帯域よりも高周波側に生じる2つの減衰極の周波数をさらに低くすることができる。
(実施の形態の第6の例)
図15は本発明のバンドパスフィルタを用いた無線通信モジュール80および無線通信機器85の構成例を示すブロック図である。
本発明の無線通信モジュール80は、例えば、ベースバンド信号が処理されるベースバンド部81と、ベースバンド部81に接続されベースバンド信号の変調後および復調前のRF信号が処理されるRF部82とを備えている。
RF部82には前述の本発明のバンドパスフィルタ821が含まれており、ベースバンド信号が変調されてなるRF信号または受信したRF信号における通信帯域以外の信号をバンドパスフィルタ821によって減衰させている。
具体的な構成としては、ベースバンド部81にはベースバンドIC 811が配置され、RF部82にはバンドパスフィルタ821とベースバンド部81との間にRF IC 822が配置されている。なお、これらの回路間には別の回路が介在していてもよい。
そして、無線通信モジュール80のバンドパスフィルタ821にアンテナ84を接続することによってRF信号の送受信がなされる本発明の無線通信機器85が構成される。
このような構成を有する本発明の無線通信モジュール80および無線通信機器85によれば、通信帯域の全域に渡って通過する信号の損失が小さい本発明のバンドパスフィルタ821を用いて送信信号および受信信号の濾波を行なうことから、通信帯域の全体に渡ってバンドパスフィルタ821を通過する送信信号および受信信号の減衰を少なくすることができるため、受信感度が向上するとともに、送信信号および受信信号の増幅度を小さくすることができるので、増幅回路における消費電力が少なくなる。よって、受信感度が高く消費電力が少ない高性能な無線通信モジュール80および無線通信機器85を得ることができる。
本発明のバンドパスフィルタにおいて、誘電体層11の材質としては、例えばエポキシ樹脂等の樹脂や例えば誘電体セラミックス等のセラミックスを用いることができる。例えば、BaTiO,PbFeNb12,TiO等の誘電体セラミック材料と、B,SiO,Al,ZnO等のガラス材料とからなり、800〜1200℃程度の比較的低い温度で焼成が可能なガラス−セラミック材料が好適に用いられる。また、誘電体層11の厚みとしては、例えば0.01〜0.1mm程度に設定される。
前述した各種の電極および貫通導体の材質としては、例えば、Ag,Ag−Pd,Ag−Pt等のAg合金を主成分とする導電材料やCu系,W系,Mo系,Pd系導電材料等が好適に用いられる。各種の電極の厚みは、例えば0.001〜0.2mmに設定される。
本発明のバンドパスフィルタは、例えば次のようにして作製することができる。まず、セラミック原料粉末に適当な有機溶剤等を添加・混合して泥漿状にするとともに、ドクターブレード法によってセラミックグリーンシートを形成する。次に、得られたセラミックグリーンシートにパンチングマシーン等を用いて貫通導体となる貫通孔を形成し、Ag,Ag−Pd,Au,Cu等の導体ペーストを充填することで貫通導体を形成する。次に、セラミックグリーンシートに印刷法を用いて前述した各種の電極を形成する。次に、これらを積層し、ホットプレス装置を用いて圧着し、800℃〜1050℃程度のピーク温度で焼成することにより作製される。
(変形例)
本発明は前述した実施の形態の第1〜第6の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更,改良が可能である。
例えば、前述した実施の形態の例においては、入力端子電極60aおよび出力端子電極60bを備えた例を示したが、モジュール基板の中の一領域にバンドパスフィルタが形成される場合は入力端子電極60aおよび出力端子電極60bは必ずしも必要なく、モジュール基板内の外部回路からの配線導体が、入力結合電極40aおよび出力結合電極40bに直接接続するようにしても構わない。この場合は、入力結合電極40aおよび出力結合電極40bと配線導体との接続点が、入力結合電極40aの電気信号入力点45aおよび出力結合電極40bの電気信号出力点45bとなる。
また、前述した実施の形態の例においては、入力結合電極40a,出力結合電極40b,補助共振電極31a,31b,31cが、積層体10の同じ第2の層間に配置された例を示したが、入力結合電極40aおよび出力結合電極40bと補助共振電極31a,31b,31cとが、積層体10の異なる層間に配置されるようにしても構わない。
さらに、前述した実施の形態の例においては、補助入力結合電極41aおよび補助出力結合電極41bが積層体10の同じ層間Cに配置された例を示したが、補助入力結合電極41aと補助出力結合電極41bとが積層体10の異なる層間に配置されるようにしても構わない。
またさらに、前述した実施の形態の例においては、積層体10の下面に第1のアース電極21を配置し、積層体10の上面に第2のアース電極22を配置した例を示したが、例えば、第1のアース電極21の下にさらに誘電体層11を配置しても構わないし、第2のアース電極22の上にさらに誘電体層11を配置しても構わない。
さらにまた、UWBに用いられるバンドパスフィルタを例示してこれまで説明を行なってきたが、広帯域を要求される他の用途においても本発明のバンドパスフィルタが有効であることは言うまでもない。
次に、本発明のバンドパスフィルタの具体例について説明する。
図1〜図4に示した構造1を有する実施の形態の第1の例のバンドパスフィルタおよび図5に示した構造2を有する実施の形態の第2の例のバンドパスフィルタ、そして、比較例として、実施の形態の第1の例のバンドパスフィルタから入出力結合導体71を取り除いた構造3を有するバンドパスフィルタの電気特性を有限要素法を用いたシミュレーションによって算出した。算出条件は、誘電体層11の比誘電率を9.2とした。共振電極30a,30b,30cは幅0.4mm,長さ5.75mmとし、隣り合う共振電極同士の間隔は0.19mmとした。入力端子電極60aおよび出力端子電極60bは一辺が0.3mmの正方形とした。入力結合電極40a及び出力結合電極40bは幅0.3mm,長さ5.45mmとした。構造1および構造2において、入出力結合導体71の入力側結合部71aおよび出力側結合部71bは、幅0.2mm,長さ0.7mmとした。バンドパスフィルタ全体の厚みを0.60mmとし、厚み方向の中央に第1の層間が位置するようにした。第1の層間と第2の層間との間の間隔は0.05mm、第2の層間と第3の層間との間の間隔は0.16mmとした。
図16はそのシミュレーション結果を示すグラフであり、横軸は周波数,縦軸は通過特性(S21)を表している。図16に示すグラフによれば、従来の1/4波長共振器を用いたフィルタで実現されていた領域よりも遙かに広い、比帯域で40%程度の非常に広い通過帯域の全体において低損失な特性が構造1〜構造3の全てのバンドパスフィルタにおいて得られている。また、比較例の構造3のバンドパスフィルタでは通過帯域よりも高周波側の6.3GHzと8.8GHzに合計2個の減衰極が形成されているものの減衰量は小さく、通過帯域よりも低周波側には減衰極が存在しないことがわかる。なお、6.3GHzの減衰極は入力段の共振電極30aと出力段の共振電極30bとが近接配置されたことによって両者が自然に弱く誘導結合したことにより発生したものであるため確実に得られるものではなく、8.8GHzの減衰極は入力結合電極40aおよび出力結合電極40bのそれぞれが1/2波長共振することにより発生したものと考えられる。これに対して、本発明の構造1および構造2のバンドパスフィルタでは、通過帯域よりも低周波側に1個と、通過帯域よりも高周波側には入力結合電極40aおよび出力結合電極40bの1/2波長共振による8.8GHzの減衰極を含めて3個の合計4個の減衰極が形成されており、阻止域における減衰量を大きくすることができている。さらに、構造1のバンドパスフィルタでは、通過帯域よりも高周波側において、入力結合電極40aおよび出力結合電極40bの1/2波長共振による8.8GHzの減衰極を除いた7.2GHzと8.3GHzの2つの減衰極の間隔が小さくなって、その間の周波数領域における減衰量を大きくすることができている。また、構造2のバンドパスフィルタでは、通過帯域よりも高周波側において、入力結合電極40aおよび出力結合電極40bの1/2波長共振による8.8GHzの減衰極を除いた6.9GHzと9.1GHzの2つの減衰極の間隔が大きくなって、広い周波数範囲において減衰量を大きくすることができている。これらの結果により、本発明のバンドパスフィルタによれば、広い通過帯域の全域に渡って平坦で低損失である優れた通過特性と阻止域における充分な減衰量が得られることがわかり、本発明の有効性が確認できた。
本発明のバンドパスフィルタの実施の形態の一例を模式的に示す外観斜視図である。 図1に示すバンドパスフィルタの模式的な分解斜視図である。 図1に示すバンドパスフィルタの上下面および層間を模式的に示す平面図である。 図1のX−X’線断面図である。 本発明のバンドパスフィルタの実施の形態の他の例を模式的に示す分解斜視図である。 本発明のバンドパスフィルタの実施の形態のさらに他の例を模式的に示す分解斜視図である。 本発明のバンドパスフィルタの実施の形態のさらに他の例を模式的に示す外観斜視図である。 図7に示すバンドパスフィルタの模式的な分解斜視図である。 図7に示すバンドパスフィルタの上下面および層間を模式的に示す平面図である。 図7のY−Y’線断面図である。 本発明のバンドパスフィルタの実施の形態のさらに他の例を模式的に示す外観斜視図である。 図11に示すバンドパスフィルタの模式的な分解斜視図である。 図11に示すバンドパスフィルタの上下面および層間を模式的に示す平面図である。 図11のZ−Z’線断面図である。 本発明のバンドパスフィルタを用いた無線通信モジュールおよび無線通信機器の構成例を示すブロック図である。 本発明および比較例のバンドパスフィルタの電気特性のシミュレーション結果を示す図である。
符号の説明
10:積層体
11:誘電体層
21:第1のアース電極
22:第2のアース電極
23:環状アース電極
30a,30b,30c:共振電極
31a,31b,31c:補助共振電極
40a:入力結合電極
40b:出力結合電極
41a:補助入力結合電極
41b:補助出力結合電極
51a,51b,51c:第1の貫通導体
52a:第2の貫通導体
52b:第3の貫通導体
71:入出力結合導体
71a:入力側結合部
71b:出力側結合部
71c:入出力接続部
80:無線通信モジュール
85:無線通信機器

Claims (7)

  1. 複数の誘電体層が積層されてなる積層体と、
    該積層体の下面に配置された、アース電位に接続される第1のアース電極と、
    前記積層体の上面に配置された、アース電位に接続される第2のアース電極と、
    前記積層体の第1の層間に一方端と他方端とが互い違いになるように横並びに配置された、それぞれ前記一方端がアース電位に接続されて1/4波長共振器として機能するとともに相互に電磁界結合する帯状の2n+1(nは自然数)個の共振電極と、
    前記積層体の前記第1の層間とは異なる第2の層間に配置された、前記2n+1個の共振電極のうち入力段の共振電極の長さ方向の半分以上に渡る領域と対向して電磁界結合するとともに、外部回路からの電気信号が入力される電気信号入力点を有する帯状の入力結合電極と、
    前記積層体の前記第2の層間に配置された、前記2n+1個の共振電極のうち出力段の共振電極の長さ方向の半分以上に渡る領域と対向して電磁界結合するとともに、外部回路へ向けて電気信号が出力される電気信号出力点を有する帯状の出力結合電極と、
    前記積層体の前記第2の層間を挟んで前記第1の層間と反対側に位置する第3の層間に配置された、前記入力結合電極に対向して電磁界結合するとともに前記入力結合電極を間に挟んで前記入力段の共振電極に対向して電磁界結合する帯状の入力側結合部、および前記出力結合電極に対向して電磁界結合するとともに前記出力結合電極を間に挟んで前記出力段の共振電極に対向して電磁界結合する帯状の出力側結合部、ならびに該出力側結合部および前記入力側結合部を接続する入出力接続部からなる入出力結合導体とを備えるバンドパスフィルタであって、
    前記電気信号入力点は、前記入力結合電極の前記入力段の共振電極との対向部における長さ方向の中央よりも前記入力段の共振電極の前記他方端に近い側に位置しており、
    前記電気信号出力点は、前記出力結合電極の前記出力段の共振電極との対向部における長さ方向の中央よりも前記出力段の共振電極の前記他方端に近い側に位置しており、
    前記第1の層間に前記2n+1個の共振電極の周囲を取り囲む環状に形成され、前記2n+1個の共振電極の前記一方端が接続された、アース電位に接続される環状アース電極をさらに備えており、
    前記積層体の前記第1の層間とは異なる層間に前記環状アース電極に対向する領域と前記共振電極に対向する領域とを有するように配置され、前記共振電極に対向する領域が前記共振電極との間に位置する前記誘電体層を貫通する第1の貫通導体によって前記共振電極の前記他方端側に接続された補助共振電極が、前記2n+1個の共振電極の各々に対応して配置されていることを特徴とするバンドパスフィルタ。
  2. 前記積層体の前記第1の層間、前記第2の層間および前記補助共振電極が配置された層間とは異なる層間に前記2n+1個の補助共振電極のうち前記入力段の共振電極に接続された補助共振電極に対向する領域と前記入力結合電極に対向する領域とを有するように配置され、前記入力結合電極に対向する領域が前記入力結合電極との間に位置する前記誘電体層を貫通する第2の貫通導体によって前記入力結合電極の前記入力段の共振電極との対向部における長さ方向の中央よりも前記入力段の共振電極の前記他方端に近い側に接続された補助入力結合電極と、
    前記積層体の前記第1の層間、前記第2の層間および前記補助共振電極が配置された層間とは異なる層間に前記2n+1個の補助共振電極のうち前記出力段の共振電極に接続された補助共振電極に対向する領域と前記出力結合電極に対向する領域とを有するように配置され、前記出力結合電極に対向する領域が前記出力結合電極との間に位置する前記誘電体層を貫通する第3の貫通導体によって前記出力結合電極の前記出力段の共振電極との対向部における長さ方向の中央よりも前記出力段の共振電極の前記他方端に近い側に接続された補助出力結合電極とを備えることを特徴とする請求項1に記載のバンドパスフィルタ。
  3. 前記入出力接続部は、前記入力側結合部の長さ方向の中央よりも前記入力結合電極の前記電気信号入力点から離れた側と、前記出力側結合部の長さ方向の中央よりも前記出力結合電極の前記電気信号出力点から離れた側とを接続することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のバンドパスフィルタ。
  4. 前記入出力接続部は、前記入力側結合部の長さ方向の中央よりも前記入力結合電極の前記電気信号入力点に近い側と、前記出力側結合部の長さ方向の中央よりも前記出力結合電極の前記電気信号出力点に近い側とを接続することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のバンドパスフィルタ。
  5. 前記入出力結合導体において、前記入力側結合部は、長さ方向が前記入力結合電極および前記入力段の共振電極のそれぞれの長さ方向に対して平行になるように配置され、前記出力側結合部は、長さ方向が前記出力結合電極および前記出力段の共振電極のそれぞれの長さ方向に対して平行になるように配置され、前記入出力接続部は、平面視した際に長さ方向が前記2n+1個の共振電極のそれぞれの長さ方向に対して直交するように配置されていることを特徴とする請求項または請求項に記載のバンドパスフィルタ。
  6. 請求項1乃至請求項のいずれかに記載のバンドパスフィルタを備えることを特徴とする無線通信モジュール。
  7. 請求項1乃至請求項のいずれかに記載のバンドパスフィルタを含むRF部と、該RF部に接続されたベースバンド部と、前記RF部に接続されたアンテナとを備えることを特徴とする無線通信機器。
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