JP4844646B2 - 共振器およびフィルタ - Google Patents

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Description

本発明は、例えば携帯電話機等の無線通信機器に適した小型の共振器およびフィルタに関する。
例えば携帯電話機等の無線通信機器に用いられるフィルタには小型化の要求がある。そのため、フィルタを構成する共振器にも、小型化が求められている。従来より、共振器をTEM(Transverse Electro Magnetic)線路を用いて構成して小型化を図ったフィルタが開発されている。ここで、TEM線路からなる2つの共振器を結合させる手法として、一般にコムライン結合とインターディジタル結合との2種類を挙げることができる。特許文献1には、コムライン結合を利用した積層型の共振器に関する発明が開示されている。特許文献2には、インターディジタル結合を利用した積層型の共振器に関する発明が開示されている。
特開2003−218604号公報 特許第4195036号公報
図29は、一対の共振器111,112がコムライン結合された構成を示している。また、図30は、一対の共振器111,112がインターディジタル結合された構成を示している。一対の共振器111,112はそれぞれ、一端が開放端とされ、他端が短絡端とされている。コムライン結合とは、図29に示したように、互いの短絡端同士が対向すると共に、互いの開放端同士が対向するように配置された構造となる結合方法である。インターディジタル結合とは、図30に示したように、一方の共振器111の開放端と他方の共振器112の短絡端とが対向すると共に、一方の共振器111の短絡端と他方の共振器112の開放端とが対向するように2つの共振器が対向配置された構造となる結合方法である。ここで、電界による結合係数をke、磁界による結合係数をkmとすると、
コムライン結合による結合係数kは、k=ke−kmとなり、
インターディジタル結合による結合係数kは、k=ke+kmとなることが知られている。また、インターディジタル結合は、コムライン結合のように電界結合と磁界結合が打ち消し合わず、コムライン結合に比べて非常に強い結合が得られることが知られている。
図31は、インターディジタル結合された一対の共振器を用いて構成されたフィルタの基本構成を示している。このフィルタは、互いにインターディジタル結合された一対の共振器111,112を有する第1の共振器101と、互いにインターディジタル結合された他の一対の共振器121,122を有する第2の共振器102と、第1の共振器101に接続された入力端子104と、第2の共振器102に接続された出力端子105とを備えている。
図31のフィルタを具体的に構成する方法としては、積層型の誘電体フィルタが考えられる。例えば誘電体材料よりなる略直方体形状の誘電体ブロックを備え、その誘電体ブロックを多層構造としたものである。誘電体ブロックの内部には、導体の線路パターン(ストリップライン)を形成し、その内部の線路パターンにより、一対の共振器111,112および他の一対の共振器121,122と、入力端子104と、出力端子105とを内部層として形成する。そして、第1の共振器101と第2の共振器102とを全体として平行的(平面的)に並列配置して互いに電磁結合させる。このような構造の場合、一対の共振器111,112および他の一対の共振器121,122においてそれぞれ、対向する共振器間で電界の大部分が結合する。このため、隣り合う第1の共振器101と第2の共振器102間では、電界による結合はほとんどなく、磁界による結合がなされる。すなわち、第1の共振器101と第2の共振器102との間では、結合係数は、
ke≒0であり、k≒kmとなる。
第1の共振器101と第2の共振器102との結合が強い場合には、広帯域のバンドパスフィルタを構成するのに適している。
ところで、インターディジタル結合された一対の共振器を用いると、コムライン結合を用いた場合に比べて、より小型化されたフィルタを構成できる。以下、このことを説明する。以下では、一対の共振器111,112および他の一対の共振器121,122がそれぞれ、一対の1/4波長共振器であるものとして説明する。
まず、インターディジタル結合した一対の1/4波長共振器の共振モードについて説明する。まず、図34および図35を参照して、同じ周波数で共振する共振器を2つ結合させた場合の共振モードを考える。共振器同士の距離が離れているときは、共振器同士は全く結合しないので同じ周波数に共振ピークは重なるが、共振器同士を近づけていくと電波の飛び移りが起こるため、共振器は単独で共振することはなくなり、2つの共振器が混じり合った混成共振モードを形成し、共振ピークが2つに分裂する。ここで、混成共振モードにおける2つの共振モードを、第1の共振モード(モード1)と第2の共振モード(モード2)とすると、共振器同士の結合が弱い場合、分裂の度合いが小さいので、図34に示すように、2つの共振モードでの共振ピークの裾野は重なってしまう。このとき、低い共振モードである第2の共振モードの共振周波数f2では、第1の共振モードの共振ピークが重なっているため、第1の共振モードの成分を少し含んだ状態となっている。しかし、強く結合したときには、共振ピークが離れるので、図35に示すように、第2の共振モードが共振する周波数f2では、第1の共振モードの成分が全く無い状態を作り出すことができる。言い換えると、共振器同士の結合を強くさせることで、共振モードの純度を高めることができることを意味する。
インターディジタル結合した一対の1/4波長共振器111,112では、共振状態を2つの固有な共振モードに分けることができる。なお、他の一対の1/4波長共振器121,122についても同様である。図32は、インターディジタル結合した一対の1/4波長共振器111,112における第1の共振モードを示し、図33は、その第2の共振モードを示している。なお、図32および図33において、破線で示した曲線は、各共振器における電界Eの分布を示している。また、図32および図33では、一対の1/4波長共振器111,112の共振時の状態を示しており、他端をグランドの状態としているが、これは交流的なゼロ電位であることを意味している。
第1の共振モードでは、一対の1/4波長共振器111,112のそれぞれにおいて開放端側から短絡端側に電流iが流れ、それぞれに流れる電流iの向きが逆方向となる。なお、図32において「+V」で示した部分は開放端側で相対的に電位が高いことを示す。この第1の共振モードでは、一対の1/4波長共振器111,112で電磁波が同相に励振されている。この第1の共振モードでは、一対の1/4波長共振器111,112全体の物理的な回転対称軸に対して互いに回転対称な位置では、電界Eの位相と振幅とが同じになる。すなわち、第1の共振モードはコモンモードに対応する。一対の平衡端子104A,104Bを回転対称な位置に接続すれば、第1の共振モードでは一対の平衡端子104A,104Bからコモンモードの信号が出力される。
一方、第2の共振モードでは、一方の1/4波長共振器111では開放端側から短絡端側に電流iが流れると共に、他方の1/4波長共振器112では短絡端側から開放端側に電流iが流れ、それぞれに流れる電流iの向きが同方向となる。なお、図33において「+V」で示した部分は開放端側で相対的に電位が高いことを示し、「−V」で示した部分は開放端側で相対的に電位が低いことを示す。すなわち、この第2の共振モードでは、電界Eの分布を見ても分かるように、一対の1/4波長共振器111,112で電磁波が逆相に励振されている。この第2の共振モードでは、一対の1/4波長共振器全体の物理的な回転対称軸に対して互いに回転対称な位置で、電界Eの位相が180°異なり、振幅の絶対値は同じとなる。すなわち、第2の共振モードはディファレンシャルモードに対応する。一対の平衡端子104A,104Bを回転対称な位置に接続すれば、第2の共振モードでは一対の平衡端子104A,104Bから、振幅バランスと位相バランスとが共に良好な平衡信号を取り出すことができる。
図36は、インターディジタル結合された一対の1/4波長共振器111,112における共振周波数の分布状態を示している。インターディジタル結合の特徴として、第1の共振周波数f1と第2の共振周波数f2との中間の共振周波数f0は、線路の物理的な長さによって決まる1/4波長で共振した場合の周波数(インターディジタル結合していないときの各1/4波長共振器単体での共振周波数)となる。従って、周波数の低い第2の共振周波数f2を通過周波数に設定することで、通過周波数を共振周波数f0に設定した場合よりも共振器全体を小型化することができる。例えば2.4GHz帯を通過周波数としたフィルタを設計する場合、物理的な長さを例えば8GHzに対応させた1/4波長共振器を用いることができる。これは、物理的な長さを2.4GHz帯に対応させた1/4波長共振器とした場合よりも小型のものとなる。さらに、第2の共振モードでは、結合を強くした場合、一対の1/4波長共振器111,112を仮想的に1つの導体とみなした状態と同等の磁界分布が得られ、仮想的に導体厚が厚くなり、導体損失を少なくすることができる利点がある。
このように、フィルタとしての通過周波数を第2の共振モードの共振周波数f2に設定すれば、小型で導体損失の少ない良好なバンドパスフィルタを実現することができる。また、インターディジタル結合することで強い結合が得られるので広帯域のバンドパスフィルタを実現することができる。
特許文献1および特許文献2に記載の積層型の共振器では、共振器を構成する複数の電極を導体の線路パターンで構成し、それら複数の電極パターンを上下方向に積層配置している。これにより、積層方向の導体厚を厚くして導体損失を減らすと共に、全体として小型化を図っている。特に特許文献2に記載の積層型の共振器の場合、積層された複数の電極パターンをインターディジタル結合させることで、上記したインターディジタル結合の特徴により、より小型化が図られている。しかしながら、これらの従来の積層型の共振器では、共振器を構成する複数の電極パターンの積層方向(上下方向)にグランド電極やシールド電極が配置される。このため、従来の積層型の共振器では、薄型化を図ろうとすると、共振器を構成する上下の電極パターンが、上下のグランド電極もしくはシールド電極に対向するように近づくこととなる。その結果、対向する電極パターンの影響で、グランド電極もしくはシールド電極に渦電流損失が生じ、共振器としての導体損失が増加してしまう。このため、低損失化と薄型化とを同時に満足できないという問題がある。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、低損失化と薄型化とを同時に満足することができるようにした共振器およびフィルタを提供することにある。
本発明の第1ないし第3の観点に係る共振器は、誘電体ブロックと、誘電体ブロックに形成され、互いに対向するように配置された第1および第2のグランド電極と、誘電体ブロック内部において第1および第2のグランド電極に対して直交する方向に形成され、一端が第1のグランド電極に接続されて短絡端とされると共に、他端が第2のグランド電極が配置された方向に延在して開放端とされた第1のビアと、誘電体ブロック内部において第1および第2のグランド電極に対して直交する方向に形成され、一端が第2のグランド電極に接続されて短絡端とされると共に、他端が第1のグランド電極が配置された方向に延在して開放端とされ、第1のビアに対してインターディジタル結合された第2のビアとを備えたものである。そして、誘電体ブロックに形成され、第1のビアに接続された第1の容量電極と、誘電体ブロックに形成され、第2のビアに接続された第2の容量電極とをさらに備えたものである。
本発明の第1ないし第3の観点に係る共振器では、共振用の電極がビアで構成され、かつ、そのビアが、互いに対向する第1および第2のグランド電極に対して直交する方向に形成される。そのため、薄型化を図ったとしても、従来の積層型の共振器のように、共振用の電極とグランド電極とが対向配置されるような構成とはならず、従来の積層構造に比べて導体損失が低減される。さらに、共振用の電極としてのビアに容量電極が接続されていることで、共振周波数が下がり、さらなる小型化が図られる。
特に、本発明の第1の観点に係る共振器では、第1の容量電極が、第2のグランド電極に対して誘電体ブロックの内部側に形成されると共に、第2のグランド電極との間で第1のキャパシタを形成するように第2のグランド電極に対向配置され、かつ、第2のビアに導通しないように第2のビアの形成位置に対応する部分に開口が設けられる。第2の容量電極は、第1のグランド電極に対して誘電体ブロックの内部側に形成されると共に、第1のグランド電極との間で第2のキャパシタを形成するように第1のグランド電極に対向配置され、かつ、第1のビアに導通しないように第1のビアの形成位置に対応する部分に開口が設けられる。そして、第1のビアは、開放端側が第1の容量電極に接続されると共に、短絡端側が第2の容量電極の開口内を貫通するように延在して第1のグランド電極に接続され、第2のビアは、開放端側が第2の容量電極に接続されると共に、短絡端側が第1の容量電極の開口内を貫通するように延在して第2のグランド電極に接続される。
また、本発明の第2の観点に係る共振器では、第1の容量電極と第2の容量電極との間でキャパシタを形成するように、第1の容量電極と第2の容量電極とが第1および第2のビアが延在する方向において互いに対向配置される。第1の容量電極、第2のグランド電極に対して誘電体ブロックの内部側に形成され、かつ、第2のビアに導通しないように第2のビアの形成位置に対応する部分に開口が設けられる。第2の容量電極、第1のグランド電極に対して誘電体ブロックの内部側に形成されると共に、第1のグランド電極と第1の容量電極との間に配置され、かつ、第1のビアに導通しないように第1のビアの形成位置に対応する部分に開口が設けられるそして、第1のビアは、短絡端側が第2の容量電極の開口内を貫通するように延在して第1のグランド電極に接続され、第2のビアは、短絡端側が第1の容量電極の開口内を貫通するように延在して第2のグランド電極に接続される。
また、本発明の第3の観点に係る共振器では、第1の容量電極が、第1のビアの開放端側に接続され、第2のグランド電極との間で第1のキャパシタを形成するように第2のグランド電極に対向配置される。第2の容量電極は、第2のビアの開放端側に接続され、第1のグランド電極との間で第2のキャパシタを形成するように第1のグランド電極に対向配置される。また、第1のグランド電極が、第2の容量電極に対して誘電体ブロックの内部側に形成さ、かつ、第2のビアに導通しないように第2のビアの形成位置に対応する部分に開口が設けられる。同様に、第2のグランド電極が、第1の容量電極に対して誘電体ブロックの内部側に形成されると共に、第1のグランド電極と第1の容量電極との間に配置され、かつ、第1のビアに導通しないように第1のビアの形成位置に対応する部分に開口が設けられるそして、第1のビアは、開放端側が第2のグランド電極の開口内を貫通するように延在して第1の容量電極に接続され、第2のビアは、開放端側が第1のグランド電極の開口内を貫通するように延在して第2の容量電極に接続される。
本発明の第1ないし第3の観点に係る共振器において、誘電体ブロック内部において第1および第2のグランド電極に対して直交する方向に形成され、一端が第1のグランド電極に接続されて短絡端とされると共に、他端が第2のグランド電極が配置された方向に延在して開放端とされた第3のビアと、誘電体ブロック内部において第1および第2のグランド電極に対して直交する方向に形成され、一端が第2のグランド電極に接続されて短絡端とされると共に、他端が第1のグランド電極が配置された方向に延在して開放端とされた第4のビアとをさらに備えていても良い。この場合、第1のビア、第2のビア、第3のビアおよび第4のビアは、隣接するもの同士が互いにインターディジタル結合されており、第1の容量電極には第1のビアと第3のビアとが接続され、第2の容量電極には第2のビアと第4のビアとが接続されていることが好ましい。
この場合例えば、第1のビア、第2のビア、第3のビアおよび第4のビアは、第1および第2のグランド電極に対して平行な面内で四角形状に配置されていても良い。
本発明によるフィルタは、誘電体ブロックと、誘電体ブロックに形成され、互いに電磁結合するように並列的に配置された第1および第2の共振器とを備えているものである。そして、第1および第2の共振器をそれぞれ、上記本発明の第1ないし第3の観点に係る共振器のいずれかにより構成したものである。
本発明によるフィルタでは、上記本発明による共振器を用いていることで、フィルタ全体として低損失化と薄型化とを図りやすくなる。
本発明によるフィルタにおいて、第1および第2のグランド電極がそれぞれ、第1の共振器と第2の共振器とで共通の電極とされていても良い。そして、第1の共振器と第2の共振器との間において、第1のグランド電極と第2のグランド電極との間を貫通し、第1の共振器と第2の共振器との結合度を調整するための結合調整用ビアをさらに備えていても良い。結合調整用ビアを備えることで、第1の共振器と第2の共振器との結合度を調整しやすくなり、所望のフィルタ特性を得やすくなる。
本発明の共振器によれば、共振用の電極をビアで構成し、かつ、そのビアを、グランド電極に対して直交する方向に形成するようにしたので、薄型化を図ったとしても、従来の積層型の共振器のように、共振用の電極とグランド電極とが対向配置されるような構成とはならず、従来の積層構造に比べて薄型化を図った場合における導体損失を低減することができる。さらに、共振用の電極としてのビアに容量電極を接続するようにしたので、共振周波数を下げ、さらなる小型化を図ることができる。これにより、低損失化と薄型化とを同時に満足することができる。
また、本発明のフィルタによれば、第1および第2の共振器を互いに電磁結合するように並列的に配置し、それら第1および第2の共振器を上記本発明の共振器で構成するようにしたので、フィルタ全体として低損失化と薄型化とを同時に満足することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る共振器の第1の構成例を示す斜視図である。 図1に示した共振器における側面方向の断面図である。 図1に示した共振器における平面方向の断面図である。 図1に示した共振器において入出力端子を設ける場合の構成例を示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係る共振器の第2の構成例を示す斜視図である。 図5に示した共振器における側面方向の断面図である。 図5に示した共振器における平面方向の断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る共振器の第3の構成例を示す断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る共振器の第4の構成例を示す断面図である。 図9に示した共振器全体の等価回路を示す回路図である。 図9に示した共振器における上側部分もしくは下側部分の等価回路を示す回路図である。 本発明の第2の実施の形態に係る共振器の第1の構成例を示す斜視図である。 図12に示した共振器における側面方向の断面図である。 図12に示した共振器における平面方向の断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る共振器の第2の構成例を示す斜視図である。 図15に示した共振器における側面方向の断面図である。 図15に示した共振器における平面方向の断面図である。 共振器の具体的な実施例を示す斜視図である。 図18に示した共振器における側面方向の断面図である。 図18に示した共振器における平面方向の断面図である。 比較例の共振器の構成を示す斜視図である。 図21に示した比較例の共振器における側面方向の断面図である。 図21に示した比較例の共振器における平面方向の断面図である。 本発明の共振器を用いたフィルタの具体的な実施例を示す斜視図である。 図24に示したフィルタにおける側面方向の断面図である。 図24に示したフィルタにおける上側部分の平面方向の断面図である。 図24に示したフィルタにおける下側部分の平面方向の断面図である。 図24に示したフィルタの伝送特性を示す特性図である。 コムライン結合された一対の1/4波長共振器の基本構成を示す構成図である。 インターディジタル結合された一対の1/4波長共振器の基本構成を示す構成図である。 インターディジタル結合された一対の1/4波長共振器を2組用いたフィルタの基本構成を示す構成図である。 インターディジタル結合された一対の1/4波長共振器の第1の共振モードを示す説明図である。 インターディジタル結合された一対の1/4波長共振器の第2の共振モードを示す説明図である。 結合度が弱い場合の2つの共振器の共振モードを示す説明図である。 結合度が強い場合の2つの共振器の共振モードを示す説明図である。 インターディジタル結合された一対の1/4波長共振器における共振周波数の分布状態を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
<第1の実施の形態>
[第1の構成例]
図1は、本実施の形態に係る共振器の第1の構成例を示している。図2は、図1に示した共振器における側面方向の断面(図1のX方向から見たZY断面)を示している。図3(A)〜(D)は、図1に示した共振器における平面方向の断面(図1の上側から見たXY断面)を示している。
この共振器は、誘電体材料よりなる全体として略直方体形状の誘電体ブロック1と、この誘電体ブロック1の内部または表面に形成された、第1および第2のグランド電極31,32と、第1および第2のビア11,12と、第1および第2の容量電極41,42とを備えている。各電極は上層側から、第1のグランド電極31(図3(A))、第2の容量電極42(図3(B))、第1の容量電極41(図3(C))、および第2のグランド電極32(図3(D))の順に積層されている。
第1および第2のグランド電極31,32は、互いに対向するように配置されている。第1のグランド電極31は、誘電体ブロック1の上面全体に平面的に形成されている。第2のグランド電極32は、誘電体ブロック1の底面全体に平面的に形成されている。
第1のビア11は、誘電体ブロック1の内部において第1および第2のグランド電極31,32に対して直交する方向(図1のZ軸に平行な方向)に形成されている。第1のビア11は、一端が第1のグランド電極31に接続されて短絡端11Aとされると共に、他端が第2のグランド電極32が配置された方向(誘電体ブロック1の底面側方向)に延在して開放端11Bとされている。第2のビア12も同様に、誘電体ブロック1の内部において第1および第2のグランド電極31,32に対して直交する方向に形成されている。第2のビア12は、一端が第2のグランド電極32に接続されて短絡端12Aとされると共に、他端が第1のグランド電極31が配置された方向(誘電体ブロック1の上面側方向)に延在して開放端12Bとされている。
第1のビア11および第2のビア12は、例えば断面(ビアの延在方向に直交する断面)が略円形状で少なくとも内壁面が導体で覆われたものである。第1のビア11および第2のビア12の内部は、中空状であって良いし、内部が全体的に導体で埋められたものであっても良い。第1のビア11および第2のビア12は、共振用の電極として機能するものである。第1のビア11と第2のビア12は、互いにインターディジタル結合された一対の1/4波長共振器を構成している。既に図32〜図36を用いて説明したように、インターディジタル結合された一対の1/4波長共振器は、第1の共振周波数f1で共振する第1の共振モードと第1の共振周波数f1よりも低い第2の共振周波数f2で共振する第2の共振モードとを有している。この共振器は、2つのモードでの周波数分離が十分になされるように十分に近接して隣接配置され、共振時の動作周波数が第2の共振周波数f2となるように構成されている。
第1の容量電極41は、第1のビア11の開放端11B側に接続され、第2のグランド電極32との間で第1のキャパシタを形成するように第2のグランド電極32に対向配置されている。第1の容量電極41は、第2のグランド電極32に対して誘電体ブロック1の内部側(上層側)に形成されている。第1の容量電極41には、第2のビア12に導通しないように第2のビア12の形成位置に対応する部分に開口41Aが設けられている。
第2の容量電極42は、第2のビア12の開放端12B側に接続され、第1のグランド電極31との間で第2のキャパシタを形成するように第1のグランド電極31に対向配置されている。第2の容量電極42は、第1のグランド電極31に対して誘電体ブロック1の内部側(下層側)に形成されている。第2の容量電極42には、第1のビア11に導通しないように第1のビア11の形成位置に対応する部分に開口42Aが設けられている。
図4は、この共振器において入出力端子を設ける場合の構成例を示している。この構成例では、誘電体ブロック1の1つの側面に外部端子電極2が形成されている。また、第2の容量電極42から側面方向に導体パターンを延在させて、第2の容量電極42と外部端子電極2とを導通させている。これにより、第2のビア12の開放端12B側が、第2の容量電極42を介して外部端子電極2に導通されている。図示しないが、第1のビア11の開放端11B側も同様にして、第1の容量電極41を介して外部端子電極に接続することができる。
[第2の構成例]
図5は、第2の構成例を示している。図6は、図5に示した共振器における側面方向の断面(図5のX方向から見たZY断面)を示している。図7(A)〜(D)は、図5に示した共振器における平面方向の断面(図5の上側から見たXY断面)を示している。
この第2の構成例の共振器は、図1に示した第1の構成例の共振器に対して、各電極の積層の順番を変えたものである。この共振器において、各電極は上層側から、第2の容量電極42(図7(A))、第1のグランド電極31(図7(B))、第2のグランド電極32(図7(C))、および第1の容量電極41(図7(D))の順に積層されている。
この第2の構成例では、第1のグランド電極31が、第2の容量電極42に対して誘電体ブロック1の内部側(第2の容量電極42に対して下層側)に形成されている。第1のグランド電極31には、第2のビア12に導通しないように第2のビア12の形成位置に対応する部分に開口31Aが設けられている。第2のグランド電極32は、第1の容量電極41に対して誘電体ブロックの内部側(第1の容量電極41に対して上層側)に形成されている。第2のグランド電極32には、第1のビア11に導通しないように第1のビア11の形成位置に対応する部分に開口32Aが設けられている。
[第3の構成例]
図8は、第3の構成例を示している。図8では、この共振器における側面方向の断面を示している。
この第3の構成例の共振器は、図1に示した第1の構成例の共振器に対して容量電極の形成位置を変えたものである。この第3の構成例では、第1のビア11の中間部に第1の容量電極43を形成して第1のビア11に接続している。また、第2のビア12の中間部に第2の容量電極44を形成して第2のビア12に接続している。第1の容量電極43と第2の容量電極44は、第1の容量電極43と第2の容量電極44との間でキャパシタを形成するように、第1および第2のビア11,12が延在する方向において互いに対向配置されている。これにより、第1および第2のビア11,12の中間部にキャパシタが形成されている。第1の容量電極43には、第2のビア12に導通しないように第2のビア12の形成位置に対応する部分に開口43Aが設けられている。第2の容量電極44には、第1のビア11に導通しないように第1のビア11の形成位置に対応する部分に開口44Aが設けられている。
第1の容量電極43と第2の容量電極44は、第1および第2のビア11,12が延在する方向において対称的な位置に形成されていることが好ましい。例えば、共振器が図8に示した断面内で誘電体ブロック1の形状と第1および第2のビア11,12の形状とが、中心線H1に対して対称的な構造となっているものとする。この場合、第1の容量電極43と第2の容量電極44は、中心線H1に対して対称的な位置に形成されていることが好ましい。
[第4の構成例]
図9は、第4の構成例を示している。図9では、この共振器における側面方向の断面を示している。
この第4の構成例の共振器は、図1に示した第1の構成例の共振器の構造と図8に示した第3の構成例の共振器の構造とを組み合わせたものである。すなわち、容量電極をビアの開放端側と中間部との双方に設けたものである。具体的には、第1のビア11の開放端11B側に第1の容量電極41が接続されていると共に、中間部に他の第1の容量電極43が接続されている。また、第2のビア12の開放端12B側に第2の容量電極42が接続されていると共に、中間部に他の第2の容量電極44が接続されている。これにより、第1の容量電極41と第2のグランド電極32との間で第1のキャパシタが形成され、第2の容量電極42と第1のグランド電極31との間で第2のキャパシタが形成されている。さらに、他の第1の容量電極43と他の第2の容量電極44との間で第3のキャパシタが形成されている。
[共振器の作用・効果]
本実施の形態の共振器は、上記したいずれの構成例についても、共振用の電極が第1のビア11および第2のビア12で構成され、かつ、そのビアが、互いに対向する第1および第2のグランド電極31,32に対して直交する方向に形成されている。そのため、薄型化を図ったとしても、従来の積層型の共振器のように、共振用の電極とグランド電極とが対向配置されるような構成とはならず、従来の積層構造に比べて導体損失が低減される。また、本実施の形態の共振器では、第1のビア11と第2のビア12とが、互いにインターディジタル結合された一対の1/4波長共振器で構成され、第1の共振周波数f1で共振する第1の共振モードと第1の共振周波数f1よりも低い第2の共振周波数f2で共振する第2の共振モードとを有している。そして、共振時の動作周波数が第2の共振周波数f2とされている。このため、既に図32〜図36を用いて説明したように、インターディジタル結合共振器の特徴によって小型化が図れる。
さらに、本実施の形態の共振器では、第1のビア11および第2のビア12に容量電極が接続されていることで、共振周波数が下がり、さらなる小型化が図られる。以下、図9の第4の構成例を例に、容量電極を設けたことの効果について説明する。共振器は全体的に、図9に示した断面内で中心線H1に対して対称的な構造とされているものとする。
図10(A)は、図9に示した共振器全体の等価回路を示している。この共振器は、第1のビア11によってインダクタンスL0の第1のインダクタ(上側)が形成される。また、第2のビア12によってインダクタンスL0の第2のインダクタ(下側)が形成される。第1のビア11と第2のビア12とが磁気的に結合されることにより、相互インダクタンスMが生ずる。また、第1の容量電極41と第2のグランド電極32との間にキャパシタンスCgの第1のキャパシタが形成され、第2の容量電極42と第1のグランド電極31との間でキャパシタンスCgの第2のキャパシタが形成される。さらに、他の第1の容量電極43と他の第2の容量電極44との間にキャパシタンスCintの第3のキャパシタが形成される。
ここで、図10(A)の回路の上側半分が+の電位だとすると、下側半分は−の電位となる。すなわち、ちょうど中間位置でゼロ電位になることを意味する。中間位置をゼロ電位とすると、等価的には図10(B)に示したように、上側半分と下側半分とに2倍のキャパシタンス2Cintを加えた回路で表すことができる。従って、図9に示した共振器における上側部分もしくは下側部分の等価回路は、図11のように表すことができる。この場合、図11の回路の共振周波数fは、以下の式で表される。L1は、第1のビア11もしくは第2のビア12によるインダクタンスL0と、それら2つのビア間の相互インダクタンスMとの和を表す。
Figure 0004844646
この共振周波数fの式から分かるように、キャパシタンスCgまたはキャパシタンスCintを増やすことで、共振周波数fを下げる効果が得られる。このようにして、第1のビア11および第2のビア12に容量電極が接続されていることで、共振周波数が下がり、ビアの長さを短くして薄型化を図ることができる。
以上のようにして、本実施の形態に係る共振器によれば、低損失化と薄型化とを同時に満足することができる。
<第2の実施の形態>
次に、本発明の第2の実施の形態に係る共振器について説明する。なお、上記第1の実施の形態に係る共振器と実質的に同一の構成部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
本実施の形態は、上記第1の実施の形態に係る共振器に対して、共振用の電極であるビアの数を増やしたものである。本実施の形態では、ビアの数を増やすことで、等価的に共振長を長くすることができる。すなわち、共振周波数を同一に保った状態では、より薄型化を図ることができる。
[第2の実施の形態の第1の構成例]
図12は、本実施の形態に係る共振器の第1の構成例を示している。図13(A),(B)は、図12に示した共振器における側面方向の断面(図12のX方向から見たZY断面)を示している。図14(A)〜(D)は、図12に示した共振器における平面方向の断面(図12の上側から見たXY断面)を示している。
この共振器は、図1に示した共振器に対して、共振用の電極として、第3のビア13と第4のビア14とを備えたものである。図13(A)は図12の手前側、第3および第4のビア13,14が含まれる部分のZY断面を示している。図13(B)は図12の奥側、第1および第2のビア11,12が含まれる部分のZY断面を示している。この共振器における各電極の積層関係は図1の共振器と同様である。すなわち、上層側から、第1のグランド電極31(図14(A))、第2の容量電極42(図14(B))、第1の容量電極41(図14(C))、および第2のグランド電極32(図14(D))の順に積層されている。
第3のビア13は、第1のビア11と同様に、誘電体ブロック1の内部において第1および第2のグランド電極31,32に対して直交する方向(図12のZ軸に平行な方向)に形成されている。第3のビア13は、第1のビア11と同様に、一端が第1のグランド電極31に接続されて短絡端13Aとされると共に、他端が第2のグランド電極32が配置された方向(誘電体ブロック1の底面側方向)に延在して開放端13Bとされている。
第4のビア14は、第2のビア12と同様に、誘電体ブロック1の内部において第1および第2のグランド電極31,32に対して直交する方向に形成されている。第4のビア14は、第2のビア12と同様に、一端が第2のグランド電極32に接続されて短絡端14Aとされると共に、他端が第1のグランド電極31が配置された方向(誘電体ブロック1の上面側方向)に延在して開放端14Bとされている。
第1のビア11、第2のビア12、第3のビア13および第4のビア14は、第1および第2のグランド電極31,32に対して平行な面内で四角形状に配置されている。これにより、第1のビア11、第2のビア12、第3のビア13および第4のビア14は、隣接するもの同士が互いに循環的にインターディジタル結合されている。すなわち、第1のビア11と第2のビア12とが互いにインターディジタル結合され、第2のビア12と第3のビア13とが互いにインターディジタル結合され、第3のビア13と第4のビア14とが互いにインターディジタル結合され、第4のビア14と第1のビア11とが互いにインターディジタル結合されている。
第1の容量電極41は、第1のビア11の開放端11B側と第3のビア13の開放端13B側とに接続されている。第1の容量電極41には、第2のビア12に導通しないように第2のビア12の形成位置に対応する部分に開口41Aが設けられていると共に、第4のビア14に導通しないように第4のビア14の形成位置に対応する部分に他の開口41Bが設けられている。
第2の容量電極42は、第2のビア12の開放端12B側と第4のビア14の開放端14B側とに接続されている。第2の容量電極42には、第1のビア11に導通しないように第1のビア11の形成位置に対応する部分に開口42Aが設けられていると共に、第3のビア13に導通しないように第3のビア13の形成位置に対応する部分に他の開口42Bが設けられている。
[第2の実施の形態の第2の構成例]
図15は、第2の構成例を示している。図16は、図15に示した共振器における側面方向の断面(図15のX方向から見たZY断面)を示している。図17(A)〜(D)は、図15に示した共振器における平面方向の断面(図15の上側から見たXY断面)を示している。
この第2の構成例では、第1のビア11、第2のビア12、第3のビア13および第4のビア14が、第1および第2のグランド電極31,32に対して平行な面内で直線状に配置されている。これにより、第1のビア11、第2のビア12、第3のビア13および第4のビア14は、隣接するもの同士が互いにインターディジタル結合されている。すなわち、第1のビア11と第2のビア12とが互いにインターディジタル結合され、第2のビア12と第3のビア13とが互いにインターディジタル結合され、第3のビア13と第4のビア14とが互いにインターディジタル結合されている。
この第2の構成例は、ビアが直線状に配置されていることを除いて、共振器としての基本構造は図12の第1の構成例と同様である。
次に、本実施の形態に係る共振器の具体的な実施例の構成およびその特性について説明する。併せて、本実施の形態に係る共振器を用いたフィルタの具体的な実施例およびその特性についても説明する。
[共振器の実施例]
図18は、本実施例の共振器の構成を示している。図19は、図18に示した共振器における側面方向の断面(図18のX方向から見たZY断面)を示している。図20(A)〜(D)は、図18に示した共振器における平面方向の断面(図18の上側から見たXY断面)を示している。図18および図19には、この共振器の主要部の寸法を併記している。
この共振器は、図12に示した構成例と同様に、第1のビア11、第2のビア12、第3のビア13および第4のビア14を備え、それらが第1および第2のグランド電極31,32に対して平行な面内で四角形状に配置されたものである。ただし、図12に示した構成例と比べて、各電極の積層の順番が異なっている。各電極の積層関係は、図5に示した構成例と同様になっている。すなわち、この共振器において、各電極は上層側から、第2の容量電極42(図20(A))、第1のグランド電極31(図20(B))、第2のグランド電極32(図20(C))、および第1の容量電極41(図20(D))の順に積層されている。
第1のグランド電極31には、第2のビア12に導通しないように第2のビア12の形成位置に対応する部分に開口31Aが設けられていると共に、第4のビア14に導通しないように第4のビア14の形成位置に対応する部分に他の開口31Bが設けられている。第2のグランド電極32には、第1のビア11に導通しないように第1のビア11の形成位置に対応する部分に開口32Aが設けられていると共に、第3のビア13に導通しないように第3のビア13の形成位置に対応する部分に他の開口32Bが設けられている。
この共振器は、図18および図19に寸法を示したように、誘電体ブロック1の平面形状は長手方向が2.0mm、短手方向が1.2mmとなっている。誘電体ブロック1の比誘電率εrは、72.3である。第1のビア11、第2のビア12、第3のビア13および第4のビア14の穴の直径は、いずれも100μm(0.1mm)である。ビア間隔(隣り合うビア間の穴の中心間隔)は200μmである。第1の容量電極41と第2の容量電極42は、平面形状が、1辺が0.5mmの正方形状となっている。第1のグランド電極31は、誘電体ブロック1の上面から80μm下層に形成されている。第2の容量電極42と第1のグランド電極31との積層方向の間隔は40μmとなっている。第2のグランド電極32は、誘電体ブロック1の底面から80μm上層に形成されている。第1の容量電極41と第2のグランド電極32との積層方向の間隔は40μmとなっている。
このような共振器の構成において、共振器全体の高さhを変化させたときのQ値(無負荷Q)をシミュレーションした。その結果を、[表1]に示す。[表1]には、共振周波数を2.4GHzに換算した場合のQ値も示す。この結果から分かるように、この共振器では、高さhが0.3mm〜0.4mm程度までは実用上、問題ないQ値が得られている。すなわち、この共振器は、0.3mm〜0.4mm程度の高さまで薄型化が可能である。
Figure 0004844646
[比較例の実施例]
図21は、本実施例に対する比較例となる共振器の構成を示している。図22は、図21に示した共振器における側面方向の断面(図21のX方向から見たZY断面)を示している。図23(A)〜(D)は、図21に示した共振器における平面方向の断面(図21の上側から見たXY断面)を示している。
この比較例の共振器は、本実施例の共振器に対して、共振用の電極をビアではなく、線路状の導体パターンで構成したものである。すなわち、共振用の電極として、誘電体ブロック1の内部に第1の共振電極211と第2の共振電極212とを備え、それらを積層方向にインターディジタル結合させたものである。この共振器において、各電極は上層側から、第1のグランド電極31(図23(A))、第2の共振電極212(図23(B))、第1の共振電極211(図23(C))、および第2のグランド電極32(図23(D))の順に積層されている。
各図に寸法を示したように、第1の共振電極211と第2の共振電極212は、幅が0.2mm、長さが1.8mmとなっている。第1の共振電極211と第2の共振電極212との積層間隔は、40μmである。誘電体ブロック1の構造は、図18の実施例の構造と同様であり、長手方向が2.0mm、短手方向が1.2mmとなっている。誘電体ブロック1の比誘電率εrは、72.3である。第1のグランド電極31は、誘電体ブロック1の上面から80μm下層に形成されている。第2のグランド電極32は、誘電体ブロック1の底面から80μm上層に形成されている。
このような共振器の構成において、共振器全体の高さhを変化させたときのQ値(無負荷Q)をシミュレーションした。その結果を、[表2]に示す。[表2]には、共振周波数を2.4GHzに換算した場合のQ値も示す。[表1],[表2]の結果から分かるように、この比較例の共振器では、[表1]に示した本実施例の共振器の特性に比べて高さhに対するQ値が小さくなっている。すなわち、この比較例の共振器の構造では、本実施例の共振器に比べて薄型化が困難である。
Figure 0004844646
[フィルタの実施例]
図24は、本実施例のフィルタの構成を示している。図25(A),(B)は、図24に示した共振器における側面方向の断面(図24のX方向から見たZY断面)を示している。図26(A),(B)および図27(A)〜(C)は、図24に示した共振器における平面方向の断面(図24の上側から見たXY断面)を示している。なお、図26(A),(B)は、このフィルタにおける上層側の電極部分の断面、図27(A)〜(C)は、このフィルタにおける下層側の電極部分の断面を示している。
このフィルタは、誘電体ブロック1に形成され、互いに電磁結合するように並列的に配置された第1および第2の共振器10,20を備えている。第1の共振器10と第2の共振器20はそれぞれ、共振用の電極としてインターディジタル結合された一対の1/4波長共振器を有する構成とされ、そのインターディジタル結合した一対の1/4波長共振器における周波数の低い第2の共振周波数f2をフィルタとしての通過周波数として設定されている。本実施例では第1の共振器10と第2の共振器20とにおける共振用の電極が、ビアで形成されている。
このフィルタにおいて、第1のグランド電極31は、第1の共振器10と第2の共振器20とで共通のグランド電極とされている。第2のグランド電極32も、第1の共振器10と第2の共振器20とで共通のグランド電極とされている。
第1の共振器10と第2の共振器20との間には、結合調整用ビア51が複数、設けられている。結合調整用ビア51は、第1の共振器10と第2の共振器20との結合度を調整するためのものである。結合調整用ビア51は、第1のグランド電極31と第2のグランド電極32との間を貫通し一端が第1のグランド電極31に接続され、他端が第2のグランド電極32に接続されている。結合調整用ビア51を設けることで、第1の共振器10と第2の共振器20との距離を離すことなく小型化を図りつつ、第1の共振器10と第2の共振器20との結合を弱くすることができる。一般に2つの共振器間の結合を弱くすることで、狭帯域のフィルタ特性を得やすくなる。
第1の共振器10の基本構造は、図12に示した共振器と同様である。すなわち、第1の共振器10は、共振用の電極として、第1のビア11、第2のビア12、第3のビア13および第4のビア14を備え、それらのビアが第1および第2のグランド電極31,32に対して平行な面内で四角形状に配置されている。
ただし、第1の共振器10では、第1のビア11の開放端11B側と第3のビア13の開放端13B側とが、第2のグランド電極32まで延在している。このため、第2のグランド電極32には、第1のビア11に導通しないように第1のビア11の形成位置に対応する部分に開口32Aが設けられていると共に、第3のビア13に導通しないように第3のビア13の形成位置に対応する部分に他の開口32Bが設けられている。
同様に、第2のビア12の開放端12B側と第4のビア14の開放端14B側とが、第1のグランド電極31まで延在している。このため、第1のグランド電極31には、第2のビア12に導通しないように第2のビア12の形成位置に対応する部分に開口31Aが設けられていると共に、第4のビア14に導通しないように第4のビア14の形成位置に対応する部分に他の開口31Bが設けられている。
なお、図25(A)は図24の手前側、第3および第4のビア13,14が含まれる部分のZY断面を示している。図25(B)は図24の奥側、第1および第2のビア11,12が含まれる部分のZY断面を示している。第1の共振器10における各電極の積層関係は図12の共振器と同様である。すなわち、上層側から、第1のグランド電極31(図26(A))、第2の容量電極42(図26(B))、第1の容量電極41(図27(B))、および第2のグランド電極32(図27(C))の順に積層されている。
第1の共振器10はさらに、外部端子電極2(図27(A))に接続するための端子用引き出し電極61および端子用引き出しビア62を備えている。図24では図示の都合上、隠れて見えない状態となっているが、外部端子電極2は、誘電体ブロック1の一側面(図24のX方向の奥側の側面)に形成されている。端子用引き出し電極61は、導体の線路パターンで形成されている。端子用引き出し電極61は、第1の容量電極41に対して上層側に形成されている。端子用引き出しビア62は、端子用引き出し電極61と第1の容量電極41とを接続するためのものであり、一端が第1の容量電極41に導通され、他端が端子用引き出し電極61に導通されている。
第2の共振器20は、第1の共振器10と同様の構造を有している。すなわち、第2の共振器20は、共振用の電極として、第1のビア21、第2のビア22、第3のビア23および第4のビア24を備え、それらのビアが第1および第2のグランド電極31,32に対して平行な面内で四角形状に配置されている。
第2の共振器20は、第1の容量電極43と第2の容量電極44とを備えている。第1の容量電極43は、第1の共振器10における第1の容量電極41に対応する面内に積層されている(図27(B))。第2の容量電極44は、第1の共振器10における第2の容量電極42に対応する面内に積層されている(図26(B))。
第1の容量電極43は、第1のビア21の開放端21B側と第3のビア23の開放端23B側とに接続されている。第1の容量電極43には、第2のビア22に導通しないように第2のビア22の形成位置に対応する部分に開口43Aが設けられていると共に、第4のビア24に導通しないように第4のビア24の形成位置に対応する部分に他の開口43Bが設けられている。
第2の容量電極44は、第2のビア22の開放端22B側と第4のビア24の開放端24B側とに接続されている。第2の容量電極44には、第1のビア21に導通しないように第1のビア21の形成位置に対応する部分に開口44Aが設けられていると共に、第3のビア23に導通しないように第3のビア23の形成位置に対応する部分に他の開口44Bが設けられている。
第2の共振器20では、第1のビア21の開放端21B側と第3のビア23の開放端23B側とが、第2のグランド電極32まで延在している。このため、第2のグランド電極32には、第1のビア21に導通しないように第1のビア21の形成位置に対応する部分に開口32Cが設けられていると共に、第3のビア23に導通しないように第3のビア23の形成位置に対応する部分に他の開口32Dが設けられている。
同様に、第2のビア22の開放端22B側と第4のビア24の開放端24B側とが、第1のグランド電極31まで延在している。このため、第1のグランド電極31には、第2のビア22に導通しないように第2のビア22の形成位置に対応する部分に開口31Bが設けられていると共に、第4のビア24に導通しないように第4のビア24の形成位置に対応する部分に他の開口31Dが設けられている。
第2の共振器20はさらに、外部端子電極3(図24、図27(A))に接続するための端子用引き出し電極71および端子用引き出しビア72を備えている。図24に示したように、外部端子電極3は、誘電体ブロック1の手前側の側面に形成されている。端子用引き出し電極71は、導体の線路パターンで形成されている。端子用引き出し電極71は、第1の容量電極43に対して上層側に形成されている。端子用引き出しビア72は、端子用引き出し電極71と第1の容量電極43とを接続するためのものであり、一端が第1の容量電極43に導通され、他端が端子用引き出し電極71に導通されている。
このフィルタは、図24に寸法を示したように、誘電体ブロック1の平面形状は長手方向が1.0mm、短手方向が0.5mmとなっている。誘電体ブロック1の高さは0.35mmとなっている。誘電体ブロック1の比誘電率εrは、72.3である。
このようなフィルタの構成において、減衰特性および損失特性をシミュレーションした。その結果を、図28に示す。横軸は周波数、縦軸は減衰量を示す。図28において、実線の曲線は、このフィルタにおける信号の通過損失特性を示す。破線の曲線は、入力側から見た反射損失特性を示す。図28から分かるように、2.4GHz付近を通過帯域とする良好なフィルタ特性が得られている。
<その他の実施の形態>
本発明は、上記各実施の形態および各実施例に限定されず種々の変形実施が可能である。例えば1つの共振器を構成するビアの数は、2つや4つである場合に限らない。1つの共振器で例えば6つのビアを有する構成等であっても良い。また例えば、フィルタの構成は、図26に示した構成に限らない。例えば結合調整用ビア51を設けない構成であっても良い。結合調整用ビア51を設けない場合、小型化を図りつつ第1の共振器10と第2の共振器20との結合を強くすることができるので、広帯域のバンドパスフィルタを構成するのに適している。また、第1の共振器10と第2の共振器20の構成は、図26に示した構成に限らず、他の図に示した任意の共振器の構成を用いることが可能である。また、図26では第1の共振器10と第2の共振器20とでそれぞれ1つの端子電極を有する不平衡入出力型の構成について示したが、第1の共振器10または第2の共振器20の少なくとも一方が一対の端子電極を有する平衡入出力型の構成であっても良い。
1…誘電体ブロック、2,3…外部端子電極、10…第1の共振器、11,21…第1のビア、11A.21A…第1のビアの短絡端、11B,21B…第1のビアの開放端、12,22…第2のビア、12A,22A…第2のビアの短絡端、12B,22B…第2のビアの開放端、13,23…第3のビア、13A,23A…第3のビアの短絡端、13B,23B…第3のビアの開放端、14,24…第4のビア、14A,24A…第4のビアの短絡端、14B,24B…第4のビアの開放端、20…第2の共振器、31…第1のグランド電極、31A,31B…第1のグランド電極の開口、32…第2のグランド電極、32A,32B…第2のグランド電極の開口、41,43…第1の容量電極、41A,41B,43A,43B…第1の容量電極の開口、42,44…第2の容量電極、42A,42B,44A,44B…第2の容量電極の開口、51…結合調整用ビア、61,71…端子用引き出し電極、62,72…端子用引き出しビア。

Claims (8)

  1. 誘電体ブロックと、
    前記誘電体ブロックに形成され、互いに対向するように配置された第1および第2のグランド電極と、
    前記誘電体ブロック内部において前記第1および第2のグランド電極に対して直交する方向に形成され、一端が前記第1のグランド電極に接続されて短絡端とされると共に、他端が前記第2のグランド電極が配置された方向に延在して開放端とされた第1のビアと、
    前記誘電体ブロック内部において前記第1および第2のグランド電極に対して直交する方向に形成され、一端が前記第2のグランド電極に接続されて短絡端とされると共に、他端が前記第1のグランド電極が配置された方向に延在して開放端とされ、前記第1のビアに対してインターディジタル結合された第2のビアと、
    前記誘電体ブロックに形成され、前記第1のビアに接続された第1の容量電極と、
    前記誘電体ブロックに形成され、前記第2のビアに接続された第2の容量電極と
    を備え、
    前記第1の容量電極は、前記第2のグランド電極に対して前記誘電体ブロックの内部側に形成されると共に、前記第2のグランド電極との間で第1のキャパシタを形成するように前記第2のグランド電極に対向配置され、かつ、前記第2のビアに導通しないように前記第2のビアの形成位置に対応する部分に開口が設けられ、
    前記第2の容量電極は、前記第1のグランド電極に対して前記誘電体ブロックの内部側に形成されると共に、前記第1のグランド電極との間で第2のキャパシタを形成するように前記第1のグランド電極に対向配置され、かつ、前記第1のビアに導通しないように前記第1のビアの形成位置に対応する部分に開口が設けられ、
    前記第1のビアは、開放端側が前記第1の容量電極に接続されると共に、短絡端側が前記第2の容量電極の開口内を貫通するように延在して前記第1のグランド電極に接続され、
    前記第2のビアは、開放端側が前記第2の容量電極に接続されると共に、短絡端側が前記第1の容量電極の開口内を貫通するように延在して前記第2のグランド電極に接続されている
    ことを特徴とする共振器。
  2. 誘電体ブロックと、
    前記誘電体ブロックに形成され、互いに対向するように配置された第1および第2のグランド電極と、
    前記誘電体ブロック内部において前記第1および第2のグランド電極に対して直交する方向に形成され、一端が前記第1のグランド電極に接続されて短絡端とされると共に、他端が前記第2のグランド電極が配置された方向に延在して開放端とされた第1のビアと、
    前記誘電体ブロック内部において前記第1および第2のグランド電極に対して直交する方向に形成され、一端が前記第2のグランド電極に接続されて短絡端とされると共に、他端が前記第1のグランド電極が配置された方向に延在して開放端とされ、前記第1のビアに対してインターディジタル結合された第2のビアと、
    前記誘電体ブロックに形成され、前記第1のビアに接続された第1の容量電極と、
    前記誘電体ブロックに形成され、前記第2のビアに接続された第2の容量電極と
    を備え、
    前記第1の容量電極と前記第2の容量電極との間でキャパシタを形成するように、前記第1の容量電極と前記第2の容量電極とが前記第1および第2のビアが延在する方向において互いに対向配置され、
    前記第1の容量電極は、前記第2のグランド電極に対して前記誘電体ブロックの内部側に形成されており、かつ、前記第2のビアに導通しないように前記第2のビアの形成位置に対応する部分に開口が設けられ、
    前記第2の容量電極は、前記第1のグランド電極に対して前記誘電体ブロックの内部側に形成されると共に、前記第1のグランド電極と前記第1の容量電極との間に配置され、かつ、前記第1のビアに導通しないように前記第1のビアの形成位置に対応する部分に開口が設けられ、
    前記第1のビアは、短絡端側が前記第2の容量電極の開口内を貫通するように延在して前記第1のグランド電極に接続され、
    前記第2のビアは、短絡端側が前記第1の容量電極の開口内を貫通するように延在して前記第2のグランド電極に接続されている
    ことを特徴とする共振器。
  3. 誘電体ブロックと、
    前記誘電体ブロックに形成され、互いに対向するように配置された第1および第2のグランド電極と、
    前記誘電体ブロック内部において前記第1および第2のグランド電極に対して直交する方向に形成され、一端が前記第1のグランド電極に接続されて短絡端とされると共に、他端が前記第2のグランド電極が配置された方向に延在して開放端とされた第1のビアと、
    前記誘電体ブロック内部において前記第1および第2のグランド電極に対して直交する方向に形成され、一端が前記第2のグランド電極に接続されて短絡端とされると共に、他端が前記第1のグランド電極が配置された方向に延在して開放端とされ、前記第1のビアに対してインターディジタル結合された第2のビアと、
    前記誘電体ブロックに形成され、前記第1のビアに接続された第1の容量電極と、
    前記誘電体ブロックに形成され、前記第2のビアに接続された第2の容量電極と
    を備え、
    前記第1の容量電極は、前記第1のビアの開放端側に接続され、前記第2のグランド電極との間で第1のキャパシタを形成するように前記第2のグランド電極に対向配置され、
    前記第2の容量電極は、前記第2のビアの開放端側に接続され、前記第1のグランド電極との間で第2のキャパシタを形成するように前記第1のグランド電極に対向配置され、
    前記第1のグランド電極は、前記第2の容量電極に対して前記誘電体ブロックの内部側に形成されており、かつ、前記第2のビアに導通しないように前記第2のビアの形成位置に対応する部分に開口が設けられ、
    前記第2のグランド電極は、前記第1の容量電極に対して前記誘電体ブロックの内部側に形成されると共に、前記第1のグランド電極と前記第1の容量電極との間に配置され、かつ、前記第1のビアに導通しないように前記第1のビアの形成位置に対応する部分に開口が設けられ
    前記第1のビアは、開放端側が前記第2のグランド電極の開口内を貫通するように延在して前記第1の容量電極に接続され、
    前記第2のビアは、開放端側が前記第1のグランド電極の開口内を貫通するように延在して前記第2の容量電極に接続されている
    ことを特徴とする共振器。
  4. 前記誘電体ブロック内部において前記第1および第2のグランド電極に対して直交する方向に形成され、一端が前記第1のグランド電極に接続されて短絡端とされると共に、他端が前記第2のグランド電極が配置された方向に延在して開放端とされた第3のビアと、
    前記誘電体ブロック内部において前記第1および第2のグランド電極に対して直交する方向に形成され、一端が前記第2のグランド電極に接続されて短絡端とされると共に、他端が前記第1のグランド電極が配置された方向に延在して開放端とされた第4のビアと
    をさらに備え、
    前記第1のビア、前記第2のビア、前記第3のビアおよび前記第4のビアは、隣接するもの同士が互いにインターディジタル結合されており、
    前記第1の容量電極には前記第1のビアと前記第3のビアとが接続されると共に、前記第4のビアに導通しないように前記第4のビアの形成位置に対応する部分に他の開口が設けられ、
    前記第2の容量電極には前記第2のビアと前記第4のビアとが接続されると共に、前記第3のビアに導通しないように前記第3のビアの形成位置に対応する部分に他の開口が設けられ、
    前記第3のビアは、短絡端側が前記第2の容量電極の他の開口内を貫通するように延在して前記第1のグランド電極に接続され、
    前記第4のビアは、短絡端側が前記第1の容量電極の他の開口内を貫通するように延在して前記第2のグランド電極に接続されている
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の共振器。
  5. 前記誘電体ブロック内部において前記第1および第2のグランド電極に対して直交する方向に形成され、一端が前記第1のグランド電極に接続されて短絡端とされると共に、他端が前記第2のグランド電極が配置された方向に延在して開放端とされた第3のビアと、
    前記誘電体ブロック内部において前記第1および第2のグランド電極に対して直交する方向に形成され、一端が前記第2のグランド電極に接続されて短絡端とされると共に、他端が前記第1のグランド電極が配置された方向に延在して開放端とされた第4のビアと
    をさらに備え、
    前記第1のビア、前記第2のビア、前記第3のビアおよび前記第4のビアは、隣接するもの同士が互いにインターディジタル結合されており、
    前記第1の容量電極には前記第1のビアと前記第3のビアとが接続され、
    前記第2の容量電極には前記第2のビアと前記第4のビアとが接続され、
    前記第1のグランド電極には、前記第4のビアに導通しないように前記第4のビアの形成位置に対応する部分に他の開口が設けられ、
    前記第2のグランド電極には、前記第3のビアに導通しないように前記第3のビアの形成位置に対応する部分に他の開口が設けられ、
    前記第3のビアは、開放端側が前記第2のグランド電極の他の開口内を貫通するように延在して前記第1の容量電極に接続され、
    前記第4のビアは、開放端側が前記第1のグランド電極の他の開口内を貫通するように延在して前記第2の容量電極に接続されている
    ことを特徴とする請求項3に記載の共振器。
  6. 前記第1のビア、前記第2のビア、前記第3のビアおよび前記第4のビアは、前記第1および第2のグランド電極に対して平行な面内で四角形状に配置されている
    ことを特徴とする請求項4または5に記載の共振器。
  7. 誘電体ブロックと、前記誘電体ブロックに形成され、互いに電磁結合するように並列的に配置された第1および第2の共振器とを備え、
    前記第1および第2の共振器がそれぞれ、前記請求項1ないし3のいずれかに記載の共振器の構造とされている
    ことを特徴とするフィルタ。
  8. 前記第1および第2のグランド電極がそれぞれ、前記第1の共振器と第2の共振器とで共通の電極とされており、
    前記第1の共振器と前記第2の共振器との間において、前記第1のグランド電極と前記第2のグランド電極との間を貫通し、前記第1の共振器と前記第2の共振器との結合度を調整するための結合調整用ビアをさらに備えた
    ことを特徴とする請求項に記載のフィルタ。
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