JP4596025B2 - センサ付転動装置 - Google Patents
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(1)転動装置の運転状態を検出する少なくとも一つの検出素子と、前記検出素子を内包するセンサ筐体と、前記センサ筐体に取り付けられた蓋体と、を備える検出器を有するセンサ付転動装置において、前記センサ筐体と前記蓋体間はOリング又は液体パッキンで密閉されており、前記検出素子の出力を外部に取り出すため前記センサ筐体にはケーブル取り出し用穴が設けられており、前記センサ筐体に設けられたケーブル取り出し用穴内はケーブルをモールドするように前記センサ筐体内側から防水性樹脂で封止されることを特徴とするセンサ付転動装置。
(2)前記検出器は、前記検出素子が実装されるプリント基板をさらに備え、前記プリント基板は防水性樹脂で封止されることを特徴とする(1)に記載のセンサ付転動装置。
(3)前記プリント基板の裏面にはざぐり部が設けられており、前記ざぐり部の空間部分が前記プリント基板の上面と連通するように連通穴が設けられており、前記防水性樹脂はざぐり部にも流入していることを特徴とする(1)又は(2)に記載のセンサ付転動装置。
(4)外部から配線されるケーブルは、前記プリント基板から延びる前記ケーブルより線径が大きく、前記センサ筐体の内部において圧着端子で接続されていることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載のセンサ付転動装置。
(5)前記センサ筐体の材質は、オーステナイト系ステンレス鋼、アルミニウム合金、又は表面にアルマイト処理を施したアルミニウム合金であることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載のセンサ付転動装置。
(6)前記センサ筐体は、ハウジングに取り付けられ、前記センサ筐体が取り付けられる前記ハウジングの材質は、アルミニウム合金であり、前記センサ筐体の材質は、アルミニウム合金又は表面にアルマイト処理を施したアルミニウム合金であることを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載のセンサ付転動装置。
(7)前記センサ付転動装置は、鉄道車両、自動車又は搬送車に用いられることを特徴とする(1)〜(6)のいずれかに記載のセンサ付転動装置。
図1に示されるように、センサ付転動装置であるセンサ付軸受装置10は、軸方向に間隔をあけて配された一対の転がり軸受(ここでは玉軸受)11と、各転がり軸受11の外輪12に外嵌されたハウジング18と、各転がり軸受11の内輪13に内嵌された軸15とを備えた転がり軸受装置17に、検出器であるセンサユニット20が取り付られた構成からなる。
なお、速度検出素子31、温度検出素子32の取り付けは、プリント基板28に対して逆に配置されてもよく、一方の面のみでもよい。
ざぐり部21eは、電子部品実装面やパターンがある部分とケーブルをはんだ付けする部分を含む。電子部品やパターンがプリント基板裏面にない場合には、ケーブルのはんだ付け部分が含まれればよい。
なお、本実施形態では、軸受装置の状態を監視するための検出素子として、振動検出素子30、速度検出素子31、温度検出素子32、その他の運転状態を検出する検出素子の少なくとも一つが装備されていればよい。
ここで、筐体取り付け穴24とケーブル取り出し用の穴35に取り付けられたコネクタ36とが同軸上に配置されている場合にはボルトの出し入れが困難になってしまう。また、コネクタ36をケース本体21の上面(図1の上方向)につけると、上方向へのオーバーハングによる大きな取り付けスペースを必要としてしまう。このため、筐体取り付け穴24とケーブル取り出し用の穴35をオフセットさせることで、ボルトの取り付け、取り外しが自由にでき、上方向へのオーバーハングを小さくできる。
さらに、外部のケーブル被覆が損傷した場合の防水処置として、ケーブル取り出し用の穴35内で、ケーブル被覆にシリコン樹脂等の防水性樹脂40をモールドして内側から樹脂封止するようにしてもよい。この場合、ケーブル取り出し用孔35は、プリント基板28上に封止された防水性樹脂33よりも上方に位置しているので、ケーブル取り出し用の穴35を封止する防水性樹脂40と、プリント基板28を封止する防水性樹脂33が混ざり合うことがない。このため、互いの樹脂が硬化阻害物質であっても問題は起きない。
また、ケーブル34は、ケース本体21内で結束バンド等で固定しておくと、プリント基板28がケーブル34で引っ張られることを防止できるのでより好ましい。
特に、ケース本体21と蓋体22との間はOリング27で密閉されており、ケース本体21とコネクタ36との間はOリング39の装着と防水性樹脂40による封止で密閉されていることから、検出素子を内包する収容空間が外気に曝されることを確実に防止することができる。また、電子部品、はんだ付け後のケーブル34が実装されたプリント基板28は防水性樹脂33で封止されていることから、これらの部品も確実に防湿・防水されている。また、Oリング溝を形成するスペースがない場合は、ケース本体21と蓋体22との間に液体パッキン等を入れて防水してもよい。
加えて、ケース本体21は、筐体取り付け穴24とケーブル取り出し用の穴35とをオフセットさせているので、ボルトの取り付け、取り外しが自由にでき、上方向へのオーバーハングを小さくできる。
また、振動検出素子28は、表面実装タイプの振動検出素子でなく、リードタイプの振動検出素子でもよい。
なお、ケース本体21内にプリント基板25を固定するために、ねじや接着剤を用いる他に、エポキシ樹脂などのモールド材をケース本体21内にモールドして固定してもよい。また、ねじで固定した場合、その後にエポキシ樹脂などでモールドしてもよい。また、防水のため、軟らかいシリコン樹脂やシリコンゲルなどを充填してもよい。
なお、エポキシ樹脂のような硬い樹脂でモールドする場合は、検出素子や電子部品部分をシリコン樹脂等のやわらかい樹脂で被覆した後に、モールド材でモールドすることが好ましい。このとき、発泡性の樹脂(発泡性シリコン樹脂など)をやわらかい樹脂の上に覆った後にモールド材でモールドすることがより好ましい。こうすれば、温度変化による熱膨張率差によって発生する圧力を緩和することで、圧力による検出素子や電子部品の破損を防止できる。
さらに、ケース本体21とコネクタ36との間は、Oリング39の装着と防水性樹脂40の封入のいずれか一方によって為されてもよい。
軸受装置17における転がり軸受は玉軸受に限らず、円筒ころ軸受、円錐ころ軸受や、各種の複列軸受でもよい。
また、ボールねじに限らず、リニアガイドやリニアボールベアリング等、その他の直同部品における可動部やレールにセンサユニット60を取り付けることによって、剥離等の異常を検知することもできる。
11 転がり軸受
12 外輪
13 内輪
15 軸
17 転がり軸受装置(転動装置)
20,60 センサユニット(検出器)
21 ケース本体
22 蓋体
23 検出器ケース
27 Oリング
28 プリント基板
30 振動検出素子
31 速度検出素子
32 温度検出素子
33 防水性樹脂
34 ケーブル
36 コネクタ
39 Oリング
40 防水性樹脂
60 ボールねじ
Claims (7)
- 転動装置の運転状態を検出する少なくとも一つの検出素子と、前記検出素子を内包するセンサ筐体と、前記センサ筐体に取り付けられた蓋体と、を備える検出器を有するセンサ付転動装置において、
前記センサ筐体と前記蓋体間はOリング又は液体パッキンで密閉されており、
前記検出素子の出力を外部に取り出すため前記センサ筐体にはケーブル取り出し用穴が設けられており、
前記センサ筐体に設けられた前記ケーブル取り出し用穴内はケーブルをモールドするように前記センサ筐体内側から防水性樹脂で封止されることを特徴とするセンサ付転動装置。 - 前記検出器は、前記検出素子が実装されるプリント基板をさらに備え、
前記プリント基板は防水性樹脂で封止されることを特徴とする請求項1に記載のセンサ付転動装置。 - 前記プリント基板の裏面にはざぐり部が設けられており、
前記ざぐり部の空間部分が前記プリント基板の上面と連通するように連通穴が設けられており、
前記防水性樹脂はざぐり部にも流入していることを特徴とする請求項1又は2に記載のセンサ付転動装置。 - 外部から配線されるケーブルは、前記プリント基板から延びる前記ケーブルより線径が大きく、前記センサ筐体の内部において圧着端子で接続されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のセンサ付転動装置。
- 前記センサ筐体の材質は、オーステナイト系ステンレス鋼、アルミニウム合金、又は表面にアルマイト処理を施したアルミニウム合金であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のセンサ付転動装置。
- 前記センサ筐体は、ハウジングに取り付けられ、
前記センサ筐体が取り付けられる前記ハウジングの材質は、アルミニウム合金であり、
前記センサ筐体の材質は、アルミニウム合金又は表面にアルマイト処理を施したアルミニウム合金であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のセンサ付転動装置。 - 前記センサ付転動装置は、鉄道車両、自動車又は搬送車に用いられることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のセンサ付転動装置。
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