JP2003172347A - センサ付転動装置 - Google Patents

センサ付転動装置

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JP2003172347A JP2001372647A JP2001372647A JP2003172347A JP 2003172347 A JP2003172347 A JP 2003172347A JP 2001372647 A JP2001372647 A JP 2001372647A JP 2001372647 A JP2001372647 A JP 2001372647A JP 2003172347 A JP2003172347 A JP 2003172347A
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郁紀 坂谷
Takeshi Takizawa
岳史 滝澤
Koichi Morita
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 組み立てを容易にして組立工数の減少が図れ
るとともに、複数の検出部をもつものでは個々のセンサ
のばらつきを防止することができるセンサ付転動装置を
提供する。 【解決手段】 プリント基板27と、該プリント基板2
7上に実装された検出部28,29,30とを含むセン
サユニット20を転動装置17に備え、前記検出部2
8,29,30により前記転動装置17の運転状態を検
出するセンサ付転動装置10。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、センサ付転動装置
に関し、機械装置などの予防保全、例えば温度変化が大
きい環境下で使用される鉄道車両、自動車、搬送車など
の移動体の軸受装置やギヤボックス等の予防保全に最適
なものである。また、電気情報機器用の軸受等の異常検
知にも適用でき、ボールねじやリニアガイドなどの直動
部品の異常検知にも適用できる。
【0002】
【従来の技術】産業機械の軸受装置や、鉄道車両及び自
動車等の車両の軸受装置、あるいはギヤボックスには、
保全のために振動や温度等を検出する検出部を備えたセ
ンサユニットを取り付ける場合がある。図6に示すよう
に、従来、軸受等の温度を検出する検出部である温度セ
ンサ91が、センサケース92の内部に樹脂93でモー
ルド固定されてなるセンサユニット90が用いられてい
た。また、図示はしないが、速度センサについても同様
に樹脂93でセンサケース92内にモールド固定されて
いた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のように
検出部91が樹脂93の中にモールドされる構造の場
合、検出部91自体をセンサケース92に対して精度良
く位置決めするのが難しかった。また、複数の検出部9
1を組み込む場合、個々の検出部91の組込み位置を正
確に位置決めするのが更に難しく、センサユニット90
を製造する上での障害となっていた。検出部91の位置
が正しくないと、同じ検出対象を測定しても、測定結果
の値にばらつきが生じてしまう。本発明は、上記課題を
解決するためになされたもので、その目的は、組立が容
易で品質のばらつきが少ないセンサ付転動装置を提供す
ることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、下記構
成により達成される。 (1) プリント基板と、該プリント基板上に実装され
た検出部とを含むセンサユニットを転動装置に備え、前
記検出部により前記転動装置の運転状態を検出するセン
サ付転動装置。 (2) 前記検出部は、温度センサ、振動センサ、速度
センサのうちの少なくとも一つである前記(1)に記載
のセンサ付転動装置。 (3) 前記転動装置が、外方部材と、内方部材と、前
記外方部材及び内方部材間に配された転動体とを有し、
前記外方部材及び内方部材のうち、一方が静止部材、他
方が可動部材とされており、前記センサユニットが前記
静止部材又は該静止部材に固定された部材に取り付けら
れている前記(1)又は(2)に記載のセンサ付転動装
置。 (4) 前記転動装置が、外方部材と、内方部材と、前
記外方部材及び内方部材間に配された転動体とを有し、
前記外方部材及び内方部材のうち、一方が静止部材、他
方が可動部材とされており、前記センサユニットが前記
可動部材又は該可動部材に固定された部材に取り付けら
れている前記(1)又は(2)に記載のセンサ付転動装
置。 (5) 前記転動装置が転がり軸受である前記(1)〜
(4)のいずれかに記載のセンサ付転動装置。 (6) 前記転動装置がボールねじである前記(1)〜
(4)のいずれかに記載のセンサ付転動装置。 (7) 前記転動装置がリニアガイドである前記(1)
〜(4)のいずれかに記載のセンサ付転動装置。
【0005】上記構成のセンサ付転動装置によれば、検
出部は、プリント基板上に実装される際にそのプリント
基板上に正確に位置決めされる。そして、そのプリント
基板を組み込むことによって検出部を所定の位置に正確
に配置でき、その結果、センサ出力がばらつくのを防止
することができる。複数の検出部を配置するのも容易か
つ正確に行える。したがって、品質の高いセンサ付転動
装置を得ることができる。また、検出部を実装したプリ
ント基板を、例えばセンサケース内に組み込むだけで組
立が完了するため、組立工数を削減することができる。
なお、上記(5)においていう「転がり軸受」には、複
数の転がり軸受の外輪にハウジングが外嵌されてなる、
いわゆる軸受装置も、含まれる。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて詳しく説明する。図1に、本発明の第1実施形
態のセンサ付転動装置(センサ付軸受装置)10を示
す。センサ付転動装置10は、軸方向に間隔をあけて配
された一対の転がり軸受(ここでは玉軸受)11,11
と、それら転がり軸受の外輪12,12に外嵌されたハ
ウジング18と、を備えた転がり軸受装置17に、セン
サユニット20を取り付けた構成になっている。転がり
軸受の内輪13,13に、軸15が内嵌されている。こ
こでは、外輪12,12及びハウジング18が外方部材
かつ静止部材として機能し、軸15が内方部材かつ可動
部材として機能し、両者の間には転動体(ここでは玉)
14が配されている。
【0007】ハウジング18内における軸15の端部に
は、被検出部材としての速度検出用歯車16が設けられ
ている。速度検出用歯車16は、鋼材等の磁性金属材料
からなり、その外周縁部における磁気特性を円周方向に
関して交互に且つ等間隔で変化させている。軸15が回
転することで、歯車16が回転する。速度検出用歯車1
6の代わりに、S極、N極が互い違いに着磁された磁極
部がその外周面に形成された速度検出用エンコーダを採
用することもできる。
【0008】ハウジング18は円筒形状に形成されてお
り、一方の(図中右方の)転がり軸受11よりも軸方向
に突出して延びており、その端部には、エンドカバー1
9が固定されている。ハウジング18の、一方の転がり
軸受11よりも軸方向に突出した位置であって、前記速
度検出用歯車16と同等な軸方向位置には、ハウジング
18の内面と外面とを貫通するセンサ挿通孔18aが設
けられている。そして、センサ挿通孔18aを介してセ
ンサユニット20がハウジング18に固定されている。
【0009】センサユニット20は、センサケース2
3、ケースカバー24、ケーブルグランド25、センサ
本体26を備えている。センサ本体26は、プリント基
板27に、検出部である速度センサ28、温度センサ2
9、振動センサ(加速度センサ)30、及び信号を処理
するための電子部品31が実装されてなる。
【0010】図2は、センサユニット20の拡大図であ
る。図2に示すように、センサケース23は、中空筒状
に形成されたセンサ本体収容部23bと、センサ本体収
容部23bの一端に(図では上端に)設けられてセンサ
本体収容部23bの外周側に突出したフランジ23cと
を有している。フランジ23cの、センサ本体収容部2
3b側とは反対側の面には、円環形にされたケースカバ
ー結合部23aが突出形成されている。
【0011】センサケース23の材料としては、速度セ
ンサ28のように磁束の変動を測定する検出部をセンサ
ケース23に内蔵する場合、オーステナイト系のステン
レス鋼やアルミニウム合金、チタン合金や合成樹脂等の
非磁性の材料が選ばれる。なお、機械的な強度や耐食性
を考慮すると、SUS303やSUS304、SUS3
05、SUS316等のオーステナイト系のステンレス
鋼が更に好ましい。
【0012】センサケース23の、センサ本体収容部2
3b内には、センサ本体26のプリント基板27に実装
された速度センサ28、温度センサ29、振動センサ3
0、電子部品31が収容されている。プリント基板27
は、長方形板状に形成され、その長手方向が鉛直方向に
平行になるようにセンサ本体収容部23b内に配置され
ている。プリント基板27の先端部(長手方向の一端
部;図では下端部)は、センサ本体収容部23bの底板
23b1に当接している。
【0013】プリント基板27をセンサケース23に固
定するには、ねじ等の固定具を用いてもよいし、エポキ
シ樹脂等(接着剤等)を充填してもよい。エポキシ樹脂
等を充填する場合は、センサ本体収容部23bにプリン
ト基板27の挿入をガイドするように案内部を設けてお
くのが良い。また、樹脂を充填してプリント基板27を
固定する場合は、少なくともプリント基板27の外縁部
が樹脂と直接接触する構造とするのが良い。このように
すると、プリント基板27がセンサ本体収容部23b内
で安定して固定される。
【0014】この際、プリント基板27上の電子部品3
1が実装される部分は、それら電子部品31にエポキシ
樹脂等が直接接触しないように軟らかいシリコン樹脂や
発泡性のある樹脂(被覆樹脂)で被覆し、その外側にエ
ポキシ樹脂を充填するのが良い。こうすれば、熱膨張差
による電子部品31の破損を防止することができる。す
なわち、電子部品31にエポキシ樹脂等の比較的硬い樹
脂が直接接触する構造の場合、エポキシ樹脂、プリント
基板27、センサケース23の熱膨張係数の差による寸
法変化や圧力変化によって電子部品31が破損すること
がある(特にセンサケース23が金属材料からなる場
合)。そこで、電子部品31を軟らかいシリコン樹脂や
発泡性のある樹脂で保護することによりこのような破損
が防止される。
【0015】一方、プリント基板27をセンサ本体収容
部23bにねじ止めで固定する場合、上記のような問題
は発生しない。そしてその場合には、プリント基板27
をねじで固定すると同時にプリント基板27の位置決め
ができるので、組立が容易となる。なお、プリント基板
27を防湿する目的で樹脂等を充填しても良い。この場
合には、エポキシ樹脂等の硬い樹脂を上記のような保護
部材(被覆樹脂)とともに用いても良いし、軟らかい樹
脂をそのまま充填しても良い。
【0016】なお、センサケース23内(センサ本体収
容部23b内)に樹脂を充填する場合に、空間全体を樹
脂で充填すると、温度変化時の体積変化の緩和場所がな
くなるので、気体を残す空間部をセンサケース23内の
一部に設けておくのが良い。こうしておくと、熱膨張係
数の差による体積変化が発生しても、センサケース23
内の圧力はそれほど変化しないので、電子部品31の破
損が防止される。このような空間部を設けない場合、温
度変化によって数十気圧以上の圧力変化が生ずることが
あり、それにより電子部品31が破損されることがあ
る。なお、空間部に封入する気体としては、空気でもよ
いが、ハンダ等の酸化を防ぐために窒素やアルゴン等の
不活性ガスが更に好ましい。
【0017】プリント基板27の先端部(センサ本体収
容部23bの底板23b1側の端部)における幅方向中
央部には、速度センサ28が配置されている。センサユ
ニット20を、図1に示したハウジング18に取り付け
た際に、速度センサ28はハウジング18の内面より突
出した位置で速度検出用歯車16に近接配置される。こ
のように、速度検出用歯車16の最も近くに速度センサ
28を配置することで、速度を正確に測定できるように
している。速度センサ28は、軸15が回転する際に、
速度検出用歯車16の磁気特性の変化による変動磁束
(磁束量の変化)に基づいてパルス状の速度信号を出力
する。
【0018】速度センサ28のやや上側(ハウジング1
8側)かつ側方には、温度センサ29がプリント基板2
7上に実装されている。温度センサ29は、ハウジング
18の内部に配置されて、軸受装置17内の雰囲気温度
を常時正確に計測して温度信号を出力し、その温度信号
を電子部品31に伝送する。電子部品31は、温度セン
サ29の出力信号を処理して、電圧又は電流信号として
出力する。温度センサ29がハウジング18の内部に配
置される理由は、例えば、フランジ23cより上方に配
置されると、ハウジング18の外側に位置することにな
り、そうすると熱が対流や放射などによって逃げてしま
い、ハウジング18内の正確な温度測定が難しくなるか
らである。本実施形態のように、温度センサ29をフラ
ンジ23cより下側のセンサ本体収容部23b内に配置
することにより、軸受装置17内の温度を正確に測定す
ることができる。なお、本実施形態のように、ハウジン
グ18の内部に配置すると、さらに温度を正確に測定す
ることができる。
【0019】速度センサ28及び温度センサ29の上側
(ハウジング18側)には、振動センサ30がプリント
基板27上に実装されている。振動センサ30は、図1
に示すように、ハウジング18のセンサ挿通孔18a内
に配置される。振動センサ30は、軸受装置17に作用
する振動を常時検出して振動の信号(値)を出力し、そ
の振動信号(値)を電子部品31に伝送する。電子部品
31は、振動センサ30から与えられた振動信号(値)
を処理し、電圧信号又は電流信号として出力する。
【0020】本実施形態では、プリント基板27の面方
向が、鉛直方向(上下方向)に平行になっている。その
理由は、図2に矢印Vで示す振動の作用方向に対してプ
リント基板27が例えば直角な状態で配置されている
と、プリント基板27に曲げ方向の力が作用し、プリン
ト基板27が曲げ方向に振動し易くなって、軸受装置1
7の振動を振動センサ30により正確に測定できなくな
るためである。一般に、曲げ方向の固有振動数は、伸び
方向の固有振動数に比べて周波数が低いため、プリント
基板27を振動の作用方向に直角な状態で配置すると、
プリント基板27の曲げ方向の固有振動数が測定対象の
周波数範囲に存在する場合が生じ、振動を正確に測定で
きなくなる。それに対し、図2のように振動の作用方向
に平行にプリント基板27を配置すると、プリント基板
27に作用する力は剛性が大きいプリント基板27の圧
縮、引っ張り方向の力として作用する。そのため、プリ
ント基板27の曲げ方向の固有振動数の影響が緩和され
る。また、プリント基板27の伸び方向の固有振動数は
曲げ方向の固有振動数に比べて高いため、プリント基板
27の固有振動数の影響はローパスフィルタなどで容易
に除去できる。
【0021】なお、速度センサ28、温度センサ29、
振動センサ30を前もって全てプリント基板27に実装
しておき、そのうちの電源や必要な機能の配線のみをジ
ャンパ線などで電子部品31に電気的に接続したり、配
線35を接続することにより、単一または2個のセンサ
のみを使うようにすることもできる。そのため、組合わ
せの種類が異なるセンサユニットを製造する際にも、1
種類のプリント基板27を製作するだけで対応できる。
【0022】センサケース23のフランジ23cには、
ハウジング取付孔23c1、ケースカバー取付孔23c
2がそれぞれ形成されている。ハウジング取付孔23c
1は、その上方から挿通されたボルト32がハウジング
18にねじ込まれることによってセンサケース23をハ
ウジング18に固定するのに用いられる。ケースカバー
取付孔23c2は、その下方から挿通されたボルト33
がケースカバー24にねじ込まれることによってケース
カバー24をセンサケース23に固定するのに用いられ
る。
【0023】ケースカバー取付孔23c2に挿通された
ボルト33は、フランジ23cの取付相手面であるハウ
ジング18側からねじ込まれており、その頭部がハウジ
ング18にわずかなすきまを介して対向している。その
ため、万一、ボルト33に緩みが生じたとしても、ボル
ト33は、ハウジング18に当たるため、ねじの緩み方
向に移動することがなく、その結果ボルト33の脱落が
防止される。
【0024】ケースカバー24内には、L字状の穴(空
間)が形成されており、ケースカバー24は、センサケ
ース結合部24aとケーブルグランド接続部24bとを
有してL字形に形成されている。
【0025】センサケース結合部24aには、センサケ
ース23のフランジ23cに挿通されたボルト33がね
じ込まれるねじ穴24a1,24a1が形成されてい
る。センサケース結合部24aの中央部には、センサケ
ース23のケースカバー結合部23aが嵌合される嵌合
穴24a2が形成されている。
【0026】ケーブルグランド接続部24bには、嵌合
穴24a2の上端に連通するケーブルグランド装着穴2
4b1が形成されている。ケーブルグランド装着穴24
b1は、嵌合穴24a2に対してある角度傾いた方向
(本実施形態では直角)に延びている。プリント基板2
7から延びた配線35は、上方に引き出された後、ケー
ブルグランド装着穴24b1を通って、ストレートタイ
プのケーブルグランド25を介して、外部に延びたケー
ブル37に電気的に接続されている。ケーブルグランド
接続部24bの内周面には、雌ねじ部が形成されてお
り、そこにはケーブルグランド25に形成された雄ねじ
部25aがねじ込まれている。
【0027】一般に、L字形のケーブルグランド(図示
せず)は、ストレートタイプのケーブルグランド25に
比べて体積が大きくなる。本実施形態では、ケースカバ
ー24をL字形にすることによってストレートタイプの
ケーブルグランド25を使用しているので、全体の大き
さを小さくできるとともに、L字形のケーブルグランド
を用いる場合より安価になる。鉄道車両などの場合、ハ
ウジング18の上方部には、荷台や車室フロアなどが配
置され、それらとの間のスペースに限りがあるため、ケ
ースカバー24の上方にケーブル37が引き出されるよ
うにすると、センサユニット20の着脱時等の作業性が
悪くなる。本実施形態のように、ケーブル37を側方に
引き出すことで、センサユニット20の着脱作業も容易
に行える。
【0028】以上のような構成のセンサ付転動装置10
によれば、速度センサ28、温度センサ29、振動セン
サ30のそれぞれは、プリント基板27に実装される際
にそのプリント基板27上に正確に位置決めされる。そ
して、そのプリント基板27を組み込むことによって各
センサを所定の位置に正確に配置でき、その結果、セン
サ出力がばらつくのを防止することができる。また、組
立が極めて簡単である。
【0029】図3に、本発明の第2実施形態のセンサ付
転動装置に係るセンサユニット40を示す。図4は、セ
ンサユニット40がハウジング18に取り付けられた状
態を示す。なお、以下に説明する実施形態において、既
に説明した部材等と同様な構成・作用を有する部材等に
ついては、図中に同一符号を付すことにより、説明を簡
略化或いは省略する。第2実施形態では、センサユニッ
ト40が鉛直方向に対して傾いた状態でハウジング18
に取り付けられている。すなわち、センサ本体収容部2
3b内に配置された長方形板状のプリント基板27は、
その長手方向が鉛直方向に対して所定の角度θ(例えば
45度)で傾いている。しかし、プリント基板27の面
方向は、鉛直方向に平行になっている。
【0030】図3に示すように、本実施形態における速
度センサ28及び温度センサ29は、プリント基板27
上で、第1実施形態と同様に実装されている。一方、振
動センサ30は、矢印Vで示す鉛直方向の振動を正確に
測定できるように、プリント基板27の長手方向に対し
て傾いた状態で実装されている。なお、本実施形態のよ
うに振動の作用方向及び振動センサ30がセンサ本体収
容部23bとある角度をもって交差している場合、振動
によってセンサ本体収容部23bが加振されてしまう。
そのため、振動センサ30を収容する位置は、フランジ
23cの近傍に設けるのが良い。すなわち、センサ本体
収容部23bは円筒の片持ち構造であり、外部から衝撃
やランダムな振動が作用すると、片持ち梁の固有振動数
で共振現象を起こしてしまう。このとき、図2に示すよ
うに振動センサ30がセンサ本体収容部23cの先端に
近い場合は、この共振の影響を受けてしまい、正確な振
動が測定できなくなってしまう。それに対し、図3のよ
うに振動センサ30をフランジ23cの近傍に設置する
と、センサ本体収容部23cの共振による振動成分を測
定しないので、軸受装置17の振動を正確に測定するこ
とができる。
【0031】なお、図2に示す第1実施形態において
も、振動センサ30をフランジ23cの位置近傍に配設
しても良い。第1実施形態においても、横方向に衝撃が
作用する場合などは、センサ本体収容部23bが共振す
るので、その影響を受けることがあるが、振動センサ3
0をフランジ23c近傍に配置することで、その影響を
なくすことができる。特に第1実施形態と異なり、図2
において横方向の振動を測定する場合は、その効果は大
きい。
【0032】振動センサ30のプリント基板27への取
り付けは、機械などによって正確な位置に取り付けるこ
とが可能なため、振動センサ30の測定対象方向との角
度の誤差を少なくでき、振動信号(値)を正確に測定す
ることができる。
【0033】なお、本発明は、上述した実施形態に限定
されるものではなく、適宜な変形、改良等が可能であ
る。例えば、上記実施形態では、ケーブル37で信号を
取り出していたが、無線などを使用してワイヤレスで信
号を伝送してもよい。ワイヤレスの場合は、可動輪側に
(可動部材側に)センサユニットを設けてもよい。ま
た、軸受装置17における転がり軸受は玉軸受に限ら
ず、円筒ころ軸受、円錐ころ軸受や、各種の複列軸受で
もよい。なお、ハウジング18のセンサ挿通孔18aと
センサ本体収容部23bの間のすきまにグリースやシリ
コンゲル又はシリコン樹脂等の減衰材を塗布しておく
と、上記すきまがスクイズフィルムダンパとして作用す
るので、センサ本体収容部23bの共振を抑えることが
できる。その結果、共振による振動成分を測定しないの
で、さらに精度良く振動を測定することができる。
【0034】例えば、軸受装置17に限らず、図5に示
すようにボールねじ50に本発明を適用することもでき
る。ボールねじ50では、ナット51にセンサユニット
60を取り付けることにより、ねじ軸52とナット51
との係合部における剥離等の異常を検知することができ
る。なお、センサユニット60の取付け相手はナット5
1に限らず、ねじ軸52をサポートしている固定側のサ
ポートユニット53や単純支持側のサポートユニット5
4に取り付けてもよい。ねじ軸52はロックナット55
により固定側のサポートユニット53に軸方向に固定さ
れており、カップリング56を介して結合された駆動モ
ータ57によって回転する。また、ボールねじに限ら
ず、リニアガイドやその他の直同部品における可動部や
レールにセンサユニット60を取り付けることによっ
て、剥離等の異常を検知することもできる。さらに、検
出部となるセンサとして、圧力センサや歪センサなどを
用いてもよい。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
組立が容易で品質のばらつきが少ないセンサ付転動装置
を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の縦断面図である。
【図2】第1実施形態の要部拡大図である。
【図3】第2実施形態の要部拡大図である。
【図4】第2実施形態におけるセンサユニットの取り付
け位置の説明図である。
【図5】本発明が適用されるボールねじを示す図であ
る。
【図6】従来のセンサユニットの断面図である。
【符号の説明】
10 センサ付軸受装置(センサ付転動装
置) 11 転がり軸受 12 外輪 13 内輪 15 軸 16 速度検出用歯車(被検出部材) 17 転がり軸受装置(転動装置) 20,40,60 センサユニット 27 プリント基板 28 速度センサ(検出部) 29 温度センサ(検出部) 30 振動センサ(検出部) 50 ボールねじ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森田 耕一 神奈川県藤沢市鵠沼神明一丁目5番50号 日本精工株式会社内 Fターム(参考) 3J101 AA02 AA52 AA62 FA21 FA22 FA23 FA24 GA01 GA11 GA53

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プリント基板と、該プリント基板上に実
    装された検出部とを含むセンサユニットを転動装置に備
    え、前記検出部により前記転動装置の運転状態を検出す
    るセンサ付転動装置。
  2. 【請求項2】 前記検出部は、温度センサ、振動セン
    サ、速度センサのうちの少なくとも一つである請求項1
    に記載のセンサ付転動装置。
  3. 【請求項3】 前記転動装置が、外方部材と、内方部材
    と、前記外方部材及び内方部材間に配された転動体とを
    有し、前記外方部材及び内方部材のうち、一方が静止部
    材、他方が可動部材とされており、前記センサユニット
    が前記静止部材又は該静止部材に固定された部材に取り
    付けられている請求項1又は2に記載のセンサ付転動装
    置。
  4. 【請求項4】 前記転動装置が、外方部材と、内方部材
    と、前記外方部材及び内方部材間に配された転動体とを
    有し、前記外方部材及び内方部材のうち、一方が静止部
    材、他方が可動部材とされており、前記センサユニット
    が前記可動部材又は該可動部材に固定された部材に取り
    付けられている請求項1又は2に記載のセンサ付転動装
    置。
  5. 【請求項5】 前記転動装置が転がり軸受である請求項
    1〜4のいずれかに記載のセンサ付転動装置。
  6. 【請求項6】 前記転動装置がボールねじである請求項
    1〜4のいずれかに記載のセンサ付転動装置。
  7. 【請求項7】 前記転動装置がリニアガイドである請求
    項1〜4のいずれかに記載のセンサ付転動装置。
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