JP4497219B2 - 圧力センサおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、圧力媒体の導入方向に平行にセンサチップの一面を配置した圧力センサおよびその製造方法に関する。
従来より、小型化を図った圧力センサが、例えば特許文献1で提案されている。具体的に、特許文献1では、樹脂製のケースの一端部に配線基板が設けられ、その配線基板の一面に半導体基板から形成されたセンサチップがバンプを介してフリップチップ接合された構造が提案されている。
配線基板は、ケースにインサート成形されたターミナルと電気的に接続されており、該基板の面が圧力センサの径方向に平行に向けられてケースに取り付けられている。また、センサチップのうち四角形状の圧力受圧面の中央部分には圧力を検知するゲージ部が設けられ、圧力受圧面の四隅にバンプが配置される。そして、センサチップがバンプを介して配線基板にフリップチップ接合されることで、センサチップ、配線基板、ターミナルが電気的に接続される。これにより、センサチップは配線基板に平行に配置され、ひいては該センサチップの圧力受圧面が圧力センサの径方向に平行に向けられている。
このように、センサチップの電気接続部をワイヤボンディングではなく、より必要面積の小さいフリップチップ接合とすることで、センサの小型化が図られている。
特開2006−177925号公報
しかしながら、上記従来の技術では、圧力センサが周囲の温度や圧力媒体の温度を受けると、樹脂のケース、金属のバンプ、半導体のセンサチップの線膨張係数がそれぞれ異なることに起因して、熱膨張係数がもっとも大きい樹脂製のケースが膨張することで発生した熱応力が配線基板、バンプを介して、もっとも線膨張係数が小さい半導体のセンサチップに伝達してしまうという問題がある。
上述のように、圧力受圧面の四隅にバンプが設けられているので、四方向からの経路でゲージ部に熱応力が直接伝達されてしまう。つまり、ゲージ部は四方向から熱応力の歪みを受ける。これにより、ゲージ部では熱応力の歪みによって生じた圧力が含まれた圧力が検出される。このため、圧力検出の精度が悪化してしまう。
本発明は、上記点に鑑み、ゲージ部に熱応力が伝達しにくくなるようにすることができる圧力センサおよびその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、圧力導入孔(15)を有するハウジング(10)と、一端部(21)がハウジング(10)に一体に組み付けられるケース(20)とを備え、ハウジング(10)の一端部(11)に設けられた開口部(13)から圧力導入孔(15)内を経由してケース(20)の一端部(21)側に圧力媒体が導入されてなる圧力センサであって、ケース(20)は、ケース(20)の一端部(21)における先端面(22)から圧力媒体の導入方向に凹んだ溝部(23)と、一端部(31)が溝部(23)に露出するようにケース(20)にインサート成形されたターミナル(30)と、圧力媒体の導入方向に平行な一面(64a)を有し、一面(64a)のうち開口部(13)側に圧力検出を行うゲージ部(63)を備え、溝部(23)内において一面(64a)のうち溝部(23)の底部側がターミナル(30)の一端部(31)に電気的に接続されるセンサチップ(60)とを有しており、溝部(23)内には、センサチップ(60)とターミナル(30)との接合部を覆う固定剤(71)が設けられており、固定剤(71)の上に該固定剤(71)よりも弾性率が低いシール剤(70)が設けられていることを特徴とする。
これによると、ターミナル(30)からセンサチップ(60)に伝達された熱応力の経路は、センサチップ(60)の一面(64a)のうち溝部(23)の底部側にのみ伝達する。また、ゲージ部(63)はセンサチップ(60)の一面(64a)のうちハウジング(10)の開口部(13)側に位置しているため、熱応力はセンサチップ(60)のうち溝部(23)の底部側からハウジング(10)の開口部(13)側までを一方向に横切らないとゲージ部(63)に到達しない。したがって、ゲージ部(63)に熱応力を伝達しにくくすることができ、ゲージ部(63)に対する熱応力の影響を低減することができる。これにより、圧力検出の高精度化を図ることができる。また、該接合部を固定剤(71)で確実に固定することができると共に、該接合部を腐食性の高い圧力媒体から保護することができる。
請求項2に記載の発明では、センサチップ(60)の一面(64a)および該一面(64a)とは反対側の他面(64b)がハウジング(10)から離間していることを特徴とする。
これによると、センサチップ(60)はターミナル(30)に対して片持ちばりになっている。したがって、センサチップ(60)の他面(64b)からゲージ部(63)への熱応力の伝達が無くすことができ、ゲージ部(63)に対する熱応力の影響を低減することができる。
請求項3に記載の発明のように、センサチップ(60)うちの前記一面(64a)が前記ターミナル(30)の一端部(31)に電気的に接続されるようにすることができる。
請求項4に記載の発明では、センサチップ(60)のうち溝部(23)の底部に対向する面(66)がターミナル(30)の一端部(31)に電気的に接続されており、溝部(23)内には、センサチップ(60)とターミナル(30)との接合部を覆う固定剤(71)が設けられており、固定剤(71)の上に該固定剤(71)よりも弾性率が低いシール剤(70)が設けられていることを特徴としている。
この場合、請求項5に記載の発明のように、ターミナル(30)は、溝部(23)に露出する一端部(31)が圧力媒体の導入方向に対して垂直に折り曲げられており、センサチップ(60)のうち溝部(23)の底部に対向する面(66)が垂直に折り曲げられたターミナル(30)の一端部(31)に電気的に接続されるようにすることもできる。
請求項に記載の発明のように、ターミナル(30)のうち溝部(23)内に露出する部分に該部分の一部が曲げ加工されたベント(33)を設け、センサチップ(60)をベント(33)よりもターミナル(30)の端部側に電気的に接続することができる。
請求項に記載の発明のように、ターミナル(30)のうち溝部(23)内に露出する部分に切り欠き(34)を設け、センサチップ(60)を切り欠き(34)よりもターミナル(30)の端部側に電気的に接続することができる。
請求項に記載の発明のように、ターミナル(30)のうち溝部(23)内に露出する部分に貫通孔(35)を設け、センサチップ(60)を貫通孔(35)よりもターミナル(30)の端部側に電気的に接続することもできる。
請求項に記載の発明のように、ターミナル(30)を、溝部(23)内に露出するターミナル(30)の一端部(31)が溝部(23)のうち圧力媒体の導入方向に平行な壁面(23a)に密着するように、ケース(20)にインサート成形することができる。また、請求項10に記載の発明では、溝部(23)内に露出するターミナル(30)において、該ターミナル(30)の一端部(31)のうちセンサチップ(60)が電気的に接続される面がこの面の反対側の面側に位置するように折れ曲がっており、センサチップ(60)を折り曲がった部分よりもターミナル(30)の端部側に電気的に接続し、溝部(23)内には、センサチップ(60)とターミナル(30)との接合部を覆う固定剤(71)が設けられており、固定剤(71)の上に該固定剤(71)よりも弾性率が低いシール剤(70)が設けられていることを特徴としている。さらに、請求項11に記載の発明では、溝部(23)は、センサチップ(60)全体を収納する深さになっていることを特徴とする。これにより、圧力が一時的に増大するような圧力脈動からセンサチップ(60)を保護することができる。したがって、比較的高圧の環境下で圧力センサを用いることができる。請求項12に記載の発明では、溝部(23)は、センサチップ(60)のうち開口部(13)側がケース(20)の先端面(22)から突出する深さになっていることを特徴とする。これにより、圧力に対するゲージ部(63)の応答性を高めることができる。また、溝部(23)に異物が入り込むことを防止できる。これに伴い、圧力検出の際に異物の影響を無くすことができる。
請求項1に記載の発明では、センサチップ(60)は長方形をなしており、長方形の長辺が圧力媒体の導入方向と平行に、長方形の短辺が圧力媒体の導入方向に対して垂直方向に平行になるように溝部(23)内に配置されていることを特徴とする。
これにより、センサチップ(60)の一面(64a)において圧力媒体の導入方向に垂直な方向の長さを小さくすることができ、圧力センサの径方向のサイズをさらに小さくすることができる。また、バンプ(50)とゲージ部(63)との間を長くとることができるので、バンプ(50)からゲージ部(63)への熱応力の伝達をさらに低減することができる。
請求項1に記載の発明では、センサチップ(60)の一面(64a)のうち溝部(23)側にセンサチップ(60)が電気的に接続される複数のパッド(68)が圧力媒体の導入方向に垂直な方向に並べられており、複数のパッド(68)は、隣り合うパッド(68)どうしが圧力媒体の導入方向にオーバーラップするように配置されていることを特徴とする。
これにより、センサチップ(60)の一面(64a)において圧力媒体の導入方向に垂直な方向の長さをさらに小さくすることができ、ひいては圧力センサの径方向のサイズをさらに小さくすることができる。
請求項1に記載の発明のように、ターミナル(30)の一端部(31)とセンサチップ(60)とをバンプ(50)を介して電気的に接続することができる。
請求項1に記載の発明では、請求項1に記載の発明に係る圧力センサを製造することが特徴となっている。具体的には、センサチップ(60)およびターミナル(30)がインサート成形されたケース(20)を用意する工程と、センサチップ(60)のうち一面(64a)とは反対側の他面(64b)を冶具(81)で保持し、ケース(20)とセンサチップ(60)とを相対的に移動させることによりセンサチップ(60)を溝部(23)に挿入する工程と、センサチップ(60)を溝部(23)に挿入した後、センサチップ(60)をターミナル(30)に電気的に接続する工程と、溝部(23)内に、センサチップ(60)とターミナル(30)との接合部を覆う固定剤(71)と、固定剤(71)の上に該固定剤(71)よりも弾性率が低いシール剤(70)を配置する工程と、を含んでいることを特徴とする。
これにより、センサチップ(60)の一面(64a)を圧力媒体の導入方向に平行にして該センサチップ(60)をケース(20)の溝部(23)内に設置することができる。
請求項1に記載の発明では、センサチップ(60)を溝部(23)に挿入する工程では、センサチップ(60)の一面(64a)および該一面(64a)とは反対側の他面(64b)がハウジング(10)から離間するようにセンサチップ(60)を溝部(23)に挿入することを特徴とする。
これにより、センサチップ(60)の一面(64a)のうち溝部(23)の底部側のみがターミナル(30)に保持された片持ち構造を形成することができる。このため、ハウジング(10)からセンサチップ(60)に応力が伝達されないようにすることができ、熱応力による圧力検出の影響を低減できる。
請求項18に記載の発明のように、センサチップ(60)をターミナル(30)に電気的に接続する工程では、センサチップ(60)ち一面(64a)をターミナル(30)の一端部(31)に電気的に接続することができる。
請求項19に記載の発明では、センサチップ(60)のうち溝部(23)の底部に対向する面(66)をターミナル(30)の一端部(31)に電気的に接続し、溝部(23)内に、センサチップ(60)とターミナル(30)との接合部を覆う固定剤(71)と、固定剤(71)の上に該固定剤(71)よりも弾性率が低いシール剤(70)を配置する工程を含むことを特徴としている
この場合、請求項2に記載の発明のように、ターミナル(30)は、溝部(23)に露出する一端部(31)が圧力媒体の導入方向に対して垂直に折り曲げられており、センサチップ(60)をターミナル(30)に電気的に接続する工程では、センサチップ(60)のうち溝部(23)の底部に対向する面(66)を垂直に折り曲げられたターミナル(30)の一端部(31)に電気的に接続することができる。
請求項2に記載の発明では、ターミナル(30)がインサート成形されたケース(20)を用意する工程では、ターミナル(30)として該ターミナル(30)のうち溝部(23)内に露出する部分に該部分の一部が曲げ加工されたベント(33)が設けられたものを用意し、センサチップ(60)をターミナル(30)に電気的に接続する工程では、ベント(33)よりもターミナル(30)の端部側にセンサチップ(60)を電気的に接続することを特徴とする。
これによると、ターミナル(30)の一端部(31)の剛性を小さくする、つまり該一端部(31)を曲げやすくすることができる。すなわち、ターミナル(30)の一端部(31)に対し、センサチップ(60)を強く押さえつけるとセンサチップ(60)が割れる可能性があり、センサチップ(60)を弱く押さえつけるとターミナル(30)に接合しない可能性がある。これは、ターミナル(30)の一端部(31)の位置精度や平面度の精度によっても左右されてしまう。しかし、ターミナル(30)の一端部(31)が曲がりやすくなったことで、冶具(81)でセンサチップ(60)を圧力媒体の導入方向に垂直な方向に移動させたときに、センサチップ(60)を一定の力で押さえつけたとしても、ターミナル(30)の一端部(31)が曲がりやすくなっている。このため、ターミナル(30)の一端部(31)が曲がることでセンサチップ(60)を押さえつける力がベント(33)に吸収され、センサチップ(60)を破壊することなくセンサチップ(60)をターミナル(30)の一端部(31)に電気的に接続することができる。また、ターミナル(30)をケース(20)にインサート成形するに際し、ターミナル(30)の位置精度や平面度の精度を緩くすることもできる。
請求項2に記載の発明では、ターミナル(30)がインサート成形されたケース(20)を用意する工程では、ターミナル(30)として該ターミナル(30)のうち溝部(23)内に露出する部分に切り欠き(34)が設けられたものを用意し、センサチップ(60)をターミナル(30)に電気的に接続する工程では、切り欠き(34)よりもターミナル(30)の端部側にセンサチップ(60)を電気的に接続することを特徴とする。
このような切り欠き(34)によっても、請求項2に記載の発明と同様に、ターミナル(30)の一端部(31)の位置精度や平面度の精度を低くすることができる。
請求項2に記載の発明では、ターミナル(30)がインサート成形されたケース(20)を用意する工程では、ターミナル(30)として該ターミナル(30)のうち溝部(23)内に露出する部分に貫通孔(35)が設けられたものを用意し、センサチップ(60)をターミナル(30)に電気的に接続する工程では、貫通孔(35)よりもターミナル(30)の端部側にセンサチップ(60)を電気的に接続することを特徴とする。
このような貫通孔(35)によっても、請求項2に記載の発明と同様に、ターミナル(30)の一端部(31)の位置精度や平面度の精度を低くすることができる。
請求項2に記載の発明では、ターミナル(30)がインサート成形されたケース(20)を用意する工程では、溝部(23)内に露出するターミナル(30)の一端部(31)が溝部(23)のうち圧力媒体の導入方向に平行な壁面(23a)に密着したものを用意することを特徴とする。
これにより、ターミナル(30)が溝部(23)の圧力媒体の導入方向に平行な壁面(23a)に沿って配置されるため、ターミナル(30)をケース(20)にインサート成形する際にターミナル(30)の一端部(31)の位置精度や平面度の精度を高めることができる。また、請求項25に記載の発明では、ターミナル(30)がインサート成形されたケース(20)を用意する工程では、ターミナル(30)として該ターミナル(30)の一端部(31)のうちセンサチップ(60)が電気的に接続される面がこの面の反対側の面側に位置するように折れ曲がったものを用意し、センサチップ(60)をターミナル(30)に電気的に接続する工程では、折り曲がった部分よりもターミナル(30)の端部側にセンサチップ(60)を電気的に接続することを特徴とする。このように、ターミナル(30)の一端部(31)を折り曲げることによっても、請求項21に記載の発明と同様に、ターミナル(30)の一端部(31)の位置精度や平面度の精度を低くすることができる。また、ケース(20)の一端部(21)側からターミナル(30)の一端部(31)を見たとき、圧力媒体の導入方向に垂直な面のターミナル(30)の一端部(31)の面積を大きくすることができる。これにより、ターミナル(30)の一端部(31)の位置の認識が容易になり、センサチップ(60)を容易にターミナル(30)に一体化できる。この場合、ターミナル(30)の一端部(31)は圧力媒体の導入方向に対して傾いているので、センサチップ(60)も圧力媒体の導入方向に対して傾いた状態でターミナル(30)に一体化される。
請求項2に記載の発明のように、センサチップ(60)をターミナル(30)に電気的に接続する工程では、バンプ(50)を介してターミナル(30)の一端部(31)とセンサチップ(60)とを電気的に接続することができる。
請求項2に記載の発明では、ケース(20)を用意する工程では、ケース(20)として、センサチップ(60)がターミナル(30)に電気的に接続されたときに、センサチップ(60)全体を収納する深さの溝部(23)が設けられたものを用意することを特徴とする。
これにより、センサチップ(60)が製造装置の一部に当たるなどの不具合を避けることができ、ケース(20)の取り扱いを容易にすることができる。
請求項28に記載の発明では、ケース(20)を用意する工程では、ケース(20)として、センサチップ(60)がターミナル(30)に電気的に接続されたときに、センサチップ(60)のうち一側面(65)側がケース(20)の先端面(22)から突出する深さの溝部(23)が設けられたものを用意することを特徴とする。
請求項29に記載の発明では、センサチップ(60)を用意する工程では、該センサチップ(60)として長方形のものを用意し、センサチップ(60)をターミナル(30)に電気的に接続する工程では、長方形の長辺を圧力媒体の導入方向と平行にし、長方形の短辺を圧力媒体の導入方向に対して垂直方向に平行にすることを特徴とする。
これにより、センサチップ(60)の一面(64a)において圧力媒体の導入方向に垂直な方向の長さをさらに小さくすることができ、圧力センサの径方向のサイズをさらに小さくした圧力センサを製造することができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について図を参照して説明する。本実施形態で示される圧力センサは、例えば自動車に搭載され、燃料圧力、エンジンや駆動系の潤滑用オイル圧、あるいはエアコンの冷媒圧、さらには排気ガス圧などを検出する圧力センサ等に用いられる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る圧力センサの概略断面図である。図2は図1のA部拡大図であり、図3は図2のB矢視図である。図1に示されるように、圧力センサはハウジング10とケース20とを備えて構成されている。
ハウジング10は、切削や冷間鍛造等により加工された中空形状の金属製のケースであり、ハウジング10の一端部11の外周面には、被測定体にネジ結合可能なネジ部12が形成されている。また、ハウジング10の一端部11には、ハウジング10の一端に形成された開口部13からハウジング10の他端部14側に貫通する圧力導入孔15が延設されており、この圧力導入孔15が圧力導入通路としての役割を果たす。このようなハウジング10において、圧力媒体は圧力導入孔15を介してハウジング10の開口部13から他端部14側に進入する。
以下では、圧力媒体が圧力導入通路をハウジング10の一端部11の開口部13から他端部14側へ向かう方向を圧力媒体の導入方向という。
ケース20は、圧力センサで検出された圧力値を示す信号を外部に出力するためのコネクタをなすものであり、PPS(ポリフェニレンサルファイド)やPBT(ポリブチレンテレフタレート)等の樹脂を型成形することにより形成されたものである。本実施形態では、ケース20は例えば円柱状をなしている。
このケース20の一端部21における先端面22には、該先端面22から圧力媒体の導入方向に凹んだ溝部23が設けられている。また、ケース20には、金属の棒状部材で構成されたターミナル30が複数インサート成形されている。各ターミナル30の一端部31は、溝部23に露出するようにケース20にインサート成形されている。
一方、ターミナル30の他端部32は、ケース20の他端部24に設けられた開口部25内に露出するように配置されている。すなわち、ケース20において開口部25が設けられた他端部24は、該開口部25内に位置する各ターミナル30の他端部32と共に、圧力センサにおけるコネクタ部として構成される。つまり、図示しない外部コネクタが開口部25に接続され、自動車のECU等へ配線部材を介して電気的に接続される。ターミナル30の材質として、例えば銅などの導電材料が採用される。
また、ケース20の側部には、圧力媒体の導入方向に対して垂直な方向に凹んだ溝部26が設けられている。この溝部26の底にはターミナル30が露出している。そして、溝部26内に露出するターミナル30に回路基板40が設置されている。
回路基板40は、後述するゲージ部63に対する駆動信号の出力や外部への検出用信号の出力、ゲージ部63からの電気信号を入力し、演算・増幅処理して外部へ出力する等の機能を有する制御回路等が形成されたものである。溝部26は例えば蓋27で閉じられ、回路基板40が外部から保護されている。
さらに、ケース20は、バンプ50を介してターミナル30の一端部31に電気的に接続されたセンサチップ60を有している。
図2に示されるように、センサチップ60は、板状の基台としての第1シリコン基板61aと、第1シリコン基板61a上に配置された第2シリコン基板61bとを備えて構成されている。また、各シリコン基板61a、61bで構成される積層構造内に空洞62が設けられている。この空洞62は、第1シリコン基板61aに面する第2シリコン基板61bの面側がエッチング等によって形成された凹部を第1シリコン基板61aで覆うことにより構成されている。すなわち、空洞62は、気密に封止され真空などの一定圧力を有する圧力基準室として構成されている。なお、基台としての第1シリコン基板61aは、ガラス材であっても構わない。
そして、第2シリコン基板61bのうち第1シリコン基板61aに面する側とは反対側の面において空洞62に対応する部分がセンシング部としてのダイヤフラムとして構成されている。このダイヤフラムに圧力検出を行うゲージ部63が設けられており、ダイヤフラムのうち第1シリコン基板61a側の面とは反対側の面が圧力受圧面となっている。ゲージ部63には不純物の注入・拡散などによりブリッジ回路が形成されており、ダイヤフラムの歪みによる当該ブリッジ回路の抵抗値変化が検出されるようになっている。
図2および図3に示されるように、ゲージ部63は第2シリコン基板61bのうち第1シリコン基板61aに面する側とは反対側の一面64aのうち該一面64aに垂直な一側面65側に配置され、バンプ50は一面64aのうち一側面65に対向する側面66側に配置されている。つまり、ゲージ部63は、センサチップ60の一面64aのうちハウジング10の開口部13側に配置されている。
ゲージ部63は、第2シリコン基板61bの一側面65側から該一側面65に対向する側面66側に延設された配線67を介してパッド68と電気的に接続されている。これにより、ダイヤフラムが受けた圧力がゲージ部63によって電気信号に変換され、この電気信号が配線67、パッド68、バンプ50、ターミナル30を介して回路基板40に入力されるようになっている。配線67およびパッド68の一部は、保護膜69によって被覆保護されている。
そして、センサチップ60は長方形の板状をなしており、長方形の長辺が圧力媒体の導入方向に平行に、長方形の短辺が圧力媒体の導入方向に垂直に配置される。この場合、第2シリコン基板61bの一面64aが圧力媒体の導入方向に平行にされ、一側面65側が圧力導入孔15側に向けられると共に、一側面65に対向する側面66側が溝部23側に向けられている。一面64aは、ターミナル30と対向している。
すなわち、センサチップ60は、一側面65側が自由になっており、一側面65に対向する側面66側がバンプ50を介してターミナル30の一端部31に固定された片持ちばりの構造になっており、いわゆる縦置き構造になっている。つまり、溝部23内において一面64aのうち溝部23の底部側がターミナル30の一端部31に接合されている。このようなセンサチップ60の配置構造により、センサチップ60の一面64aおよび該一面64aとは反対側の他面64bがハウジング10から離間している。これによると、センサチップ60は一面64aのうち側面66側からしかターミナル30やケース20の影響を受けない。ハウジング10から熱応力の影響を受けることもない。
また、図3に示されるように、ゲージ部63は第2シリコン基板61bの一側面65に配置され、パッド68は一側面65に対向する側面66側に配置されている。このため、ゲージ部63とパッド68との距離は上記長方形の短辺よりも長くなっている。
溝部23は、センサチップ60のうち一側面65側(ハウジング10の開口部13側)がケース20の先端面22から突出する深さになっている。これによると、圧力受圧面に圧力媒体が接触しやすくなるため、圧力に対するゲージ部63の応答性を高めることが可能となる。浅い溝部23への異物の進入を防止できるので、圧力検出の際の異物の影響もなくなる。
また、溝部23内には、センサチップ60とバンプ50の接合部、およびバンプ50とターミナル30との接合部を覆うシール剤70が設けられている。シール剤70として、例えばフッ素系樹脂が採用される。このシール剤70によって、該接合部を腐食性の高い圧力媒体から保護することが可能となり、厳しい環境に対する耐食性が高まる。
上記構成を有するケース20の一端部21にハウジング10が組み付けられている。すなわち、ハウジング10の他端部14に収容凹部16が形成されており、この収容凹部16内にケース20の一端部21が挿入される。また、図1に示されるように、ケース20の先端面22には、溝部23を囲む環状の溝(Oリング溝)28が形成され、この溝28内にシール用のOリング29が配設されている。そして、ハウジング10のうち収容凹部16側の端部がケース20の一端部21にかしめられることで、かしめ部17が形成され、ハウジング10内がシールされると共に、ハウジング10とケース20とが組み付けられた構成となっている。これにより、ハウジング10の一端部11に設けられた開口部13から圧力導入孔15内を経由してケース20の一端部21側に圧力媒体が導入される。
次に、センサチップ60を備えたケース20の製造方法および上記圧力センサの製法方法について述べる。まず、センサチップ60を備えたケース20の製造方法について、図4を参照して説明する
まず、図2および図3に示されるセンサチップ60を半導体プロセスにより製造し、パッド68にバンプ50を設けたものを用意する。また、ターミナル30がインサート成形されたケース20を用意する。
この後、例えばケース20の先端面22をカメラで撮影し、溝部23内のターミナル30の一端部31の位置等を画像処理で認識する。この後の工程での冶具80、81の移動は、画像処理によって得たターミナル30の位置等に基づいて行う。
次に、図4(a)に示す工程では、溝部23内において、ターミナル30の一端部31のうちバンプ50が接合される面とは反対側に、ターミナル30の一端部31が折れないように支えるための冶具80を配置する。
続いて、図4(b)に示す工程では、センサチップ60のうち一面64aとは反対側の他面64bを冶具81で保持する。この場合、例えば真空チャックの方法により、冶具81でセンサチップ60を保持する。そして、バンプ50が設けられた一面64aをターミナル30側に向け、冶具81を圧力媒体の導入方向に移動させることにより、センサチップ60を溝部23に挿入する。この場合、センサチップ60の位置を固定してケース20側を移動させても良く、ケース20とセンサチップ60とを相対的に移動させれば良い。
図4(c)に示す工程では、冶具81を圧力媒体の導入方向とは垂直方向であってターミナル30側に移動させ、ターミナル30にバンプ50を接触させる。この場合、すべてのバンプ50が各ターミナル30の一端部31に接触するように、冶具81でセンサチップ60を冶具80側に移動させる。
この後、バンプ50とターミナル30との接触部分を例えば超音波によって加熱し、バンプ50とターミナル30とを超音波接合する。そして、溝部23内にシール剤70を充填する。また、ケース20の側部に設けられた溝部26に露出するターミナル30に回路基板40を設け、溝部26に蓋27をする。なお、ケース20にセンサチップ60を一体化させる前にケース20に回路基板40を設置しても良い。こうして、センサチップ60を備えたケース20が完成する。
次に、圧力センサの製造方法について述べる。上記のようにしてセンサチップ60を組み付けたケース20を用意する。また、ケース20の先端面22の溝28にOリング29を配置する。一方、ネジ部12、圧力導入孔15や収容凹部16が設けられたハウジング10を用意する。
続いて、ハウジング10の収容凹部16にケース20の一端部21を嵌め込む。この後、ハウジング10の端部をケース20の一端部21にかしめることにより、かしめ部17を形成する。こうして、ハウジング10とケース20とを一体化することにより、かしめ部17によるケース20とハウジング10との組み付け固定がなされる。このようにして、図1に示される圧力センサが完成する。
上記圧力センサの基本的な圧力検出動作について述べる。圧力センサは、ハウジング10のネジ部12を介して、上述のように車両におけるエンジン等に取り付けられる。そして、例えば、圧力媒体としてエンジンオイルがハウジング10の開口部13より圧力導入孔15を介して圧力センサ内に導入される。
すると、導入された圧力がセンサチップ60のダイヤフラムに印加される。そして、印加された圧力に応じた電気信号がゲージ部63からセンサ信号として出力され、配線67、パッド68、バンプ50、ターミナル30を介して回路基板40の回路に入力され、センサ信号の信号処理が行われる。
回路基板40の回路にて処理されたセンサ信号は、再びターミナル30を介して外部回路へ伝達され、例えばオイル圧が検出される。このようにして、圧力センサにおける圧力検出が行われる。
次に、圧力センサにおける熱応力の経路について説明する。上記のように圧力検出が行われる状況において、圧力センサは圧力媒体や周囲温度によって熱を受ける。ケース20は樹脂製であり、ターミナル30およびバンプ50は金属であり、ゲージ部63が設けられたセンサチップ60は半導体である。したがって、ケース20がもっとも線膨張係数が大きく、次いで金属、半導体という順になっている。
そして、圧力センサが圧力媒体や周囲温度によって加熱されるとケース20が膨張し、該膨張に伴う熱応力がターミナル30およびバンプ50を介してセンサチップ60に伝達される。しかしながら、本実施形態では、センサチップ60はターミナル30に対して片持ちばり構造になっているため、熱応力はターミナル30およびバンプ50を介してセンサチップ60の一面64aのうち一側面65に対向する側面66側にのみ伝達する。このような経路で、ケース20で生じた熱応力がセンサチップ60に伝達される。
ここで、ゲージ部63はセンサチップ60の一面64aのうち一側面65側に位置しているため、熱応力はバンプ50が設けられたセンサチップ60の一側面65とは反対側の側面66側から一側面65側までを一方向に横切る必要がある。このように、センサチップ60において、ゲージ部63までの熱応力の経路が一方向のみであること、およびバンプ50に伝達された熱応力はセンサチップ60の端から端まで伝達しないとゲージ部63に到達しないことにより、熱応力がゲージ部63に伝達しにくくなっており、ゲージ部63に到達する熱応力が低減されている。これにより、ゲージ部63は熱応力の影響を受けずに圧力媒体の圧力のみを検出することが可能となる。
以上説明したように、本実施形態では、ターミナル30に対してセンサチップ60を片持ちばり構造とすると共に、圧力受圧面が圧力媒体の導入方向に平行になるようにセンサチップ60を縦置き構造としていることが特徴となっている。
これによると、ケース20で生じた熱応力の伝達経路をセンサチップ60の側面66側のみとすることが可能となり、さらにゲージ部63への熱伝達の経路を一方向とすることが可能となる。これにより、ゲージ部63に熱応力を伝達しにくくすることができるので、ゲージ部63で熱応力に起因した圧力が検出されないようにすることができ、ひいては圧力検出の高精度化を図ることができる。
また、長方形のセンサチップ60を縦置きにしているため、センサチップ60の一面64aの幅を小さくすることができ、圧力センサの径方向のサイズを小さくすることが可能となり、ひいては圧力センサを小型化することができる。
(第2実施形態)
本実施形態では、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。上記第1実施形態では、センサチップ60の一面64aに設けられたバンプ50を介してターミナル30に接続されていたが、本実施形態では、センサチップ60の側面66にバンプ50を設けてターミナル30の一端部31に接続することが特徴となっている。
図5は、本実施形態に係る圧力センサの一部断面図であり、図1のA部を拡大した断面図である。この図に示されるように、ケース20にインサート成形されたターミナル30の一端部31は、圧力媒体の導入方向に対して垂直に折り曲げられている。
センサチップ60の構成は図2に示されるものと同じである。しかし、本実施形態では、センサチップ60のうち溝部23の底部に対向する側面66がターミナル30の一端部31に電気的に接続されている。具体的には、センサチップ60の一側面65に対向する側面66にバンプ50が設けられている。そして、該バンプ50が圧力媒体の導入方向に対して垂直に折り曲げられたターミナル30の一端部31に接合され、センサチップ60がターミナル30に電気的に接続されている。
バンプ50は、配線67がセンサチップ60の一面64aから側面66に引き延ばされ、該側面66に設けられたパッド68に形成される。一方、第1シリコン基板61aと第2シリコン基板61bとの間に配線67を設け、該配線67を側面66まで引き伸ばしても良い。この場合、センサチップ60を製造する際にウェハの一部を残して切り込むハーフカットを行った後にハーフカットによって出来た溝の側面にバンプ50を設け、ウェハをダイシングカットすることでセンサチップ60の側面66にバンプ50が設けられたものを得ることができる。
溝部23にはシール剤70が充填されている。これにより、圧力媒体の導入方向に対して垂直に折り曲げられたターミナル30の一端部31とバンプ50との接合部、およびセンサチップ60の側面66(パッド68)とバンプ50との接合部が被覆保護されている。
次に、図5に示される形態のケース20を製造する方法について、図6を参照して説明する。まず、一面64aのうち一側面65に対向する側面66にバンプ50が設けられたセンサチップ60を用意する。また、ケース20にターミナル30をインサート成形すると共に、冶具を用いて溝部23内のターミナル30の一端部31を圧力媒体の導入方向に対して垂直に折り曲げる。
続いて、ケース20の先端面22をカメラで撮影し、画像処理によってターミナル30の一端部31の位置等を把握しておく。
次に、図6に示されるように、センサチップ60のうち一面64aとは反対側の他面64bを冶具81で保持し、バンプ50が設けられた側面66と、垂直に折り曲げられたターミナル30の一端部31とを対向させる。そして、冶具81を圧力媒体の導入方向に移動させることによりバンプ50とターミナル30とを接触させ、バンプ50でターミナル30の一端部31を押さえつける。
この後、バンプ50とターミナル30とを超音波接合する。こうして、図5に示されるセンサチップ60が組み付けられたケース20が完成する。圧力センサを製造する場合、該ケース20をハウジング10に組み付ければ良い。
以上説明したように、ターミナル30の一端部31を圧力媒体の導入方向に対して垂直に折り曲げておき、センサチップ60の側面66にバンプ50を設けることで、センサチップ60を圧力媒体の導入方向にのみ移動させるだけで良い。このため、組み付け工程を簡略化することができる。
(第3実施形態)
本実施形態では、第1、第2実施形態と異なる部分についてのみ説明する。上記第1、第2実施形態では、溝部23はケース20の先端面22からセンサチップ60が突出する深さになっていたが、本実施形態では、溝部23はセンサチップ60全体を収納する深さになっていることが特徴となっている。
図7は、本実施形態に係る圧力センサの一部断面図であり、図1のA部を拡大した断面図である。この図に示されるように、センサチップ60の一側面65がケース20の先端面22よりもターミナル30側に位置している。これにより、センサチップ60全体が溝部23に収納されている。
このように、溝部23内にセンサチップ60を配置することで、センサチップ60が圧力脈動による一時的な高い圧力の影響を受けないようにすることができる。また、センサチップ60が製造装置の一部等に当たることがないので、圧力センサの製造上の取り扱いを容易にすることができる。
(第4実施形態)
本実施形態では、第1〜第3実施形態と異なる部分についてのみ説明する。本実施形態では、ターミナル30の一端部31にベントを設けたことが特徴となっている。
図8は、本実施形態に係る圧力センサの一部断面図であり、図1のA部を拡大した断面図である。この図に示されるように、溝部23内に露出したターミナル30の一端部31に、該一端部31の一部が曲げ加工されたベント33が設けられている。そして、バンプ50はベント33よりもターミナル30の端部側に接合されている。なお、ベント33の数は1つに限らない。
このベント33は、ターミナル30の一端部31の剛性を低くする役割を果たすものである。ターミナル30の一端部31の剛性が低下すると、ベント33によってターミナル30の一端部31が、圧力媒体の導入方向に対して垂直な方向に曲がりやすくなる。
このようなベント33が設けられたターミナル30に対するバンプ50の接合は以下のように行う。まず、ターミナル30がインサート成形されたケース20を用意する。この場合、ベント33が設けられたターミナル30をケース20にインサート成形しても良いし、ターミナル30をケース20にインサート成形した後、冶具を用いてベント33を形成しても良い。
そして、冶具81を用いてセンサチップ60を移動させ、バンプ50をベント33よりも端部側に接触させる。この後、超音波接合を行う。
このような接合に際し、ターミナル30の一端部31にベント33が設けられておらず、ターミナル30にバンプ50を接合する場合では、ケース20にターミナル30をインサート成形するときに、あらかじめ溝部23内に露出する各ターミナル30の位置精度やバンプ50が接合される各面の平面度の精度を確保しておかなければならない。各ターミナル30の平面度の精度が悪く、バンプ50を押さえつける力が弱いとバンプ50によってはターミナル30に接合しない可能性があるからである。逆に、すべてのバンプ50を確実に接合するためにターミナル30の一端部31にバンプ50を強く押さえつけると、この押さえつける力がセンサチップ60にも掛かり、センサチップ60が割れる場合もある。
しかし、本実施形態のように、ターミナル30の一端部31にベント33を設けて一端部31に曲がりやすくすることで、冶具81でセンサチップ60を圧力媒体の導入方向に垂直な方向に移動させ、バンプ50を一定の力で押さえつけたとしても、ターミナル30の一端部31が曲がることで、バンプ50を押さえつける力をベント33で吸収することができる。
これによると、ある程度強い力でバンプ50をターミナル30に押さえつけることができるので、すべてのバンプ50を確実にターミナル30に接触させることができる。したがって、センサチップ60を破壊することなくバンプ50をターミナル30に接合することができる。また、ターミナル30をケース20にインサート成形するに際し、溝部23内に露出する各ターミナル30においてバンプ50が接合される各面の平面度を確保しなくても良いので、インサート成形の際のターミナル30の位置精度や平面度の精度を緩和することもできる。
なお、第2実施形態において、本実施形態に係るベント33を採用する場合、ターミナル30の一端部31のうち圧力媒体の導入方向に平行な部分、および圧力媒体の導入方向に垂直な部分のいずれか一方または両方に設ければ良い。
(第5実施形態)
本実施形態では、第1〜第4実施形態と異なる部分についてのみ説明する。本実施形態では、ターミナル30の一端部31に切り欠きを設けたことが特徴となっている。
図9は、本実施形態に係る圧力センサの一部断面図であり、図1のA部を拡大した断面図である。この図に示されるように、溝部23内に露出したターミナル30の一端部31に、該一端部31の一部に切り欠き34が設けられている。そして、バンプ50は切り欠き34よりもターミナル30の端部側に接合されている。なお、切り欠き34の数は1つに限らない。
このような切り欠き34によっても、ターミナル30の一端部31に圧力媒体の導入方向に対して垂直な方向への自由度を持たせることができる。
(第6実施形態)
本実施形態では、第1〜第5実施形態と異なる部分についてのみ説明する。本実施形態では、ターミナル30の一端部31に貫通孔を設けたことが特徴となっている。
図10は、本実施形態に係る圧力センサの一部断面図であり、図1のA部を拡大した断面図である。この図に示されるように、溝部23内に露出したターミナル30の一端部31に、該一端部31の一部に貫通孔35が設けられている。そして、バンプ50は貫通孔35よりもターミナル30の端部側に接合されている。なお、貫通孔35の数は1つに限らず、また孔のサイズも一定でなくても良い。
このような貫通孔35によっても、ターミナル30の一端部31に圧力媒体の導入方向に対して垂直な方向への自由度を持たせることができる。
(第7実施形態)
本実施形態では、第1〜第6実施形態と異なる部分についてのみ説明する。本実施形態では、ターミナル30の一端部31を折り曲げていることが特徴となっている。
図11は、本実施形態に係る圧力センサの一部断面図であり、図1のA部を拡大した断面図である。この図に示されるように、溝部23内に露出するターミナル30の一端部31のうちバンプ50が接合される面がこの面の反対側の面側に位置するように折れ曲がっている。そして、バンプ50は一端部31のうち折り曲がった部分よりもターミナル30の端部側に接合されている。
つまり、ターミナル30の一端部31のうち先端部分が圧力媒体の導入方向に対して傾斜している。これによると、カメラで撮影した画像を画像処理することでターミナル30の一端部31の位置を認識する際に、撮影される一端部31の面積を大きくすることができる。これにより、接合面の位置を把握しやすくなるため、バンプ50の接合を容易に行うことができる。
そして、センサチップ60をターミナル30に組み付けるときには、上記のように画像処理によってターミナル30の位置を確認した後、冶具81でセンサチップ60を保持すると共に、折れ曲がった一端部31に平行になるように冶具81で該センサチップ60を傾ける。そして、図4(b)および図4(c)に示されるように、センサチップ60を傾けたまま移動させてバンプ50をターミナル30のうち折れ曲がった部分に接触させて超音波接合する。こうして、図11に示されるように、圧力媒体の導入方向に対して傾けた状態でセンサチップ60をターミナル30に組み付けることができる。
このように、ターミナル30の一端部31を折り曲げることで、ターミナル30の位置精度やバンプ50が接合される面の平面度の精度を低くすることができ、ケース20へのターミナル30のインサート成形を容易に行うことができる。
(第8実施形態)
本実施形態では、第1〜第7実施形態と異なる部分についてのみ説明する。本実施形態では、圧力媒体の導入方向に平行な溝部23の壁面を利用することでターミナル30をインサート成形する際にターミナル30の位置精度やバンプ50が接合される面の平面度の精度を高めることが特徴となっている。
図12は、本実施形態に係る圧力センサの一部断面図であり、図1のA部を拡大した断面図である。この図に示されるように、溝部23内に露出するターミナル30の一端部31は、溝部23のうち圧力媒体の導入方向に平行な壁面23aに密着してケース20にインサート成形されている。
このように、圧力媒体の導入方向に平行な壁面23aを利用してターミナル30をインサート成形することで、インサート成形の際にターミナル30の位置精度や平面度の精度を確保する工程、冶具等が不要になる。また、溝部23内に露出するターミナル30の一端部31は、溝部23の壁面23aに沿って配置されているため、ターミナル30の位置精度や平面度の精度が高くなっている。したがって、ターミナル30に確実にバンプ50を接合することができる。
また、センサチップ60をターミナル30側に押さえつけるときの冶具81の荷重やストロークのばらつきを小さくすることができる。これにより、製造装置における冶具81の荷重の管理が容易になる。
(第9実施形態)
本実施形態では、第1〜第8実施形態と異なる部分についてのみ説明する。上記各実施形態では、溝部23内にシール剤70のみを充填していたが、本実施形態では、溝部23内に固定剤とシール剤70とを積層させたことが特徴となっている。
図13は、本実施形態に係る圧力センサの一部断面図であり、図1のA部を拡大した断面図である。この図に示されるように、溝部23内には、センサチップ60とバンプ50の接合部、およびバンプ50とターミナル30との接合部を覆う固定剤71が設けられている。該固定剤71は、ターミナル30とセンサチップ60との接続を強固に固定するものであり、例えば弾性率が高いエポキシ樹脂などが採用される。
また、固定剤71上に該固定剤71よりも弾性率が低いシール剤70が設けられている。該シール剤70は厳しい環境から上記接合部を保護するものであり、例えばフッ素系樹脂が採用される。このように、弾性率が高い固定剤71と、弾性率が低いシール剤70との二層によって上記接合部を保護することができる。
(他の実施形態)
上記各実施形態の組み合わせが可能である。例えば、ターミナル30の一端部31が圧力媒体の導入方向に対して垂直に折り曲げられたものにおいて、該一端部31のうち圧力媒体の導入方向に平行な部分に図8に示されるベント33を設け、該一端部31のうち圧力媒体の導入方向に垂直な方向の部分に図9に示される切り欠き34を設けても良い。また、第7実施形態に係る折り曲げられたターミナル30の一端部31に、第4〜第6実施形態に係るベント33、切り欠き34、貫通孔35のいずれかを組み合わせても良い。
上記各実施形態では、パッド68は図3に示されるように圧力媒体の導入方向に垂直な方向に一列に配置されていたが、図14に示されるように配置されていても良い。すなわち、圧力媒体の導入方向に垂直な方向に並べられた複数のパッド68は、隣り合うパッド68どうしが圧力媒体の導入方向にオーバーラップするように配置されている。これにより、センサチップ60の一面64aにおいて圧力媒体の導入方向に垂直な方向の長さを図3に示される場合よりもさらに小さくすることができる。
上記各実施形態では、長方形の板状のセンサチップ60について説明したが、センサチップ60の板の形状は長方形に限らず、正方形のものであっても構わない。バンプ50とゲージ部63との距離をより長くとり、圧力センサの径方向のサイズをより小さくするならば、センサチップ60は長方形であることが好ましい。
図1に示される圧力センサの構成は一例を示すものであって、これに限定されるわけではない。例えば、ゲージ部63から出力されたセンサ信号は、回路基板40内の処理回路で処理されるが、この回路基板40内の処理回路をセンサチップ60に設けることもできる。この場合、処理回路は第2シリコン基板61bのうちパッド68とゲージ部63との間に設けられることとなる。
上記各実施形態では、ターミナル30の一端部31とセンサチップ60とを電気的に接続するに際し、バンプ50を用いていたが、電気的接続方法はバンプ50に限らず、他の方法であっても構わない。例えば、銀ペーストなどの導電性ペーストを用いた電気的接続も可能である。
本発明の第1実施形態に係る圧力センサの概略断面図である。 図1のA部拡大図である。 図2のB矢視図である。 ケースにセンサチップを組み付ける製造工程を示した図である。 本発明の第2実施形態に係る圧力センサの一部断面図である。 第2実施形態において、ケースにセンサチップを組み付ける製造工程を示した図である。 本発明の第3実施形態に係る圧力センサの一部断面図である。 本発明の第4実施形態に係る圧力センサの一部断面図である。 本発明の第5実施形態に係る圧力センサの一部断面図である。 本発明の第6実施形態に係る圧力センサの一部断面図である。 本発明の第7実施形態に係る圧力センサの一部断面図である。 本発明の第8実施形態に係る圧力センサの一部断面図である。 本発明の第9実施形態に係る圧力センサの一部断面図である。 他の実施形態において、センサチップにおけるパッドの配置を示した図である。
符号の説明
10 ハウジング
13 開口部
15 圧力導入孔
20 ケース
21 ケースの一端部
22 先端面
23 溝部
30 ターミナル
31 ターミナルの一端部
50 バンプ
60 センサチップ
63 ゲージ部
64a センサチップの一面
65 センサチップの一側面
66 センサチップの側面

Claims (29)

  1. 圧力導入孔(15)を有するハウジング(10)と、一端部(21)が前記ハウジング(10)に一体に組み付けられるケース(20)とを備え、前記ハウジング(10)の一端部(11)に設けられた開口部(13)から前記圧力導入孔(15)内を経由して前記ケース(20)の一端部(21)側に圧力媒体が導入されてなる圧力センサであって、
    前記ケース(20)は、
    前記ケース(20)の一端部(21)における先端面(22)から前記圧力媒体の導入方向に凹んだ溝部(23)と、
    一端部(31)が前記溝部(23)に露出するように前記ケース(20)にインサート成形されたターミナル(30)と、
    前記圧力媒体の導入方向に平行な一面(64a)を有し、前記一面(64a)のうち前記開口部(13)側に圧力検出を行うゲージ部(63)を備え、前記溝部(23)内において前記一面(64a)のうち前記溝部(23)の底部側が前記ターミナル(30)の一端部(31)に電気的に接続されるセンサチップ(60)とを有し
    前記溝部(23)内には、前記センサチップ(60)と前記ターミナル(30)との接合部を覆う固定剤(71)が設けられており、前記固定剤(71)の上に該固定剤(71)よりも弾性率が低いシール剤(70)が設けられていることを特徴とする圧力センサ。
  2. 前記センサチップ(60)の一面(64a)および該一面(64a)とは反対側の他面(64b)が前記ハウジング(10)から離間していることを特徴とする請求項1に記載の圧力センサ。
  3. 前記センサチップ(60)ち前記一面(64a)が前記ターミナル(30)の一端部(31)に電気的に接続されていることを特徴とする請求項1または2に記載の圧力センサ。
  4. 圧力導入孔(15)を有するハウジング(10)と、一端部(21)が前記ハウジング(10)に一体に組み付けられるケース(20)とを備え、前記ハウジング(10)の一端部(11)に設けられた開口部(13)から前記圧力導入孔(15)内を経由して前記ケース(20)の一端部(21)側に圧力媒体が導入されてなる圧力センサであって、
    前記ケース(20)は、
    前記ケース(20)の一端部(21)における先端面(22)から前記圧力媒体の導入方向に凹んだ溝部(23)と、
    一端部(31)が前記溝部(23)に露出するように前記ケース(20)にインサート成形されたターミナル(30)と、
    前記圧力媒体の導入方向に平行な一面(64a)を有し、前記一面(64a)のうち前記開口部(13)側に圧力検出を行うゲージ部(63)を備え、前記溝部(23)内において、前記溝部(23)の底部に対向する面(66)が前記ターミナル(30)の一端部(31)に電気的に接続されるセンサチップ(60)とを有し、
    前記溝部(23)内には、前記センサチップ(60)と前記ターミナル(30)との接合部を覆う固定剤(71)が設けられており、前記固定剤(71)の上に該固定剤(71)よりも弾性率が低いシール剤(70)が設けられていることを特徴とする圧力センサ。
  5. 前記ターミナル(30)は、前記溝部(23)に露出する一端部(31)が前記圧力媒体の導入方向に対して垂直に折り曲げられており、
    前記センサチップ(60)のうち前記溝部(23)の底部に対向する面(66)が前記垂直に折り曲げられたターミナル(30)の一端部(31)に電気的に接続されていることを特徴とする請求項4に記載の圧力センサ。
  6. 前記ターミナル(30)のうち前記溝部(23)内に露出する部分には、該部分の一部が曲げ加工されたベント(33)が設けられており、前記センサチップ(60)は前記ベント(33)よりも前記ターミナル(30)の端部側に電気的に接続されていることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載の圧力センサ。
  7. 前記ターミナル(30)のうち前記溝部(23)内に露出する部分には切り欠き(34)が設けられており、前記センサチップ(60)は前記切り欠き(34)よりも前記ターミナル(30)の端部側に電気的に接続されていることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載の圧力センサ。
  8. 前記ターミナル(30)のうち前記溝部(23)内に露出する部分には貫通孔(35)が設けられており、前記センサチップ(60)は前記貫通孔(35)よりも前記ターミナル(30)の端部側に電気的に接続されていることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載の圧力センサ。
  9. 前記ターミナル(30)は、前記溝部(23)内に露出する前記ターミナル(30)の一端部(31)が前記溝部(23)のうち前記圧力媒体の導入方向に平行な壁面(23a)に密着するように、前記ケース(20)にインサート成形されていることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載の圧力センサ。
  10. 圧力導入孔(15)を有するハウジング(10)と、一端部(21)が前記ハウジング(10)に一体に組み付けられるケース(20)とを備え、前記ハウジング(10)の一端部(11)に設けられた開口部(13)から前記圧力導入孔(15)内を経由して前記ケース(20)の一端部(21)側に圧力媒体が導入されてなる圧力センサであって、
    前記ケース(20)は、
    前記ケース(20)の一端部(21)における先端面(22)から前記圧力媒体の導入方向に凹んだ溝部(23)と、
    一端部(31)が前記溝部(23)に露出するように前記ケース(20)にインサート成形されたターミナル(30)と、
    一面(64a)を有し、前記一面(64a)のうち前記開口部(13)側に圧力検出を行うゲージ部(63)を備え、前記溝部(23)内において前記一面(64a)のうち前記溝部(23)の底部側が前記ターミナル(30)の一端部(31)に電気的に接続されるセンサチップ(60)とを有し、
    前記溝部(23)内には、前記センサチップ(60)と前記ターミナル(30)との接合部を覆う固定剤(71)が設けられており、前記固定剤(71)の上に該固定剤(71)よりも弾性率が低いシール剤(70)が設けられており、
    前記溝部(23)内に露出する前記ターミナル(30)は、該ターミナル(30)の一端部(31)のうち前記センサチップ(60)が電気的に接続される面がこの面の反対側の面側に位置するように折れ曲がっており、前記センサチップ(60)は前記折り曲がった部分よりも前記ターミナル(30)の端部側に電気的に接続されていることを特徴とする圧力センサ。
  11. 前記溝部(23)は、前記センサチップ(60)全体を収納する深さになっていることを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1つに記載の圧力センサ。
  12. 前記溝部(23)は、前記センサチップ(60)のうち前記開口部(13)側が前記ケース(20)の先端面(22)から突出する深さになっていることを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1つに記載の圧力センサ。
  13. 前記センサチップ(60)は長方形をなしており、前記長方形の長辺が前記圧力媒体の導入方向と平行に、前記長方形の短辺が前記圧力媒体の導入方向に対して垂直方向に平行になるように前記溝部(23)内に配置されていることを特徴とする請求項1ないし1のいずれか1つに記載の圧力センサ。
  14. 前記センサチップ(60)の一面(64a)のうち前記溝部(23)側に前記センサチップ(60)が電気的に接続される複数のパッド(68)が前記圧力媒体の導入方向に垂直な方向に並べられており、前記複数のパッド(68)は、隣り合うパッド(68)どうしが圧力媒体の導入方向にオーバーラップするように配置されていることを特徴とする請求項1ないし1のいずれか1つに記載の圧力センサ。
  15. 前記ターミナル(30)の一端部(31)と前記センサチップ(60)とはバンプ(50)を介して電気的に接続されていることを特徴とする請求項1ないし1のいずれか1つに記載の圧力センサ。
  16. 圧力導入孔(15)を有するハウジング(10)と、一端部(21)が前記ハウジング(10)に一体に組み付けられるケース(20)とを備え、前記ハウジング(10)の一端部(11)に設けられた開口部(13)から前記圧力導入孔(15)内を経由して前記ケース(20)の一端部(21)側に圧力媒体が導入されてなる圧力センサであって、
    前記ケース(20)は、
    前記ケース(20)の一端部(21)における先端面(22)から前記圧力媒体の導入方向に凹んだ溝部(23)と、
    一端部(31)が前記溝部(23)に露出するように前記ケース(20)にインサート成形されたターミナル(30)と、
    前記圧力媒体の導入方向に平行な一面(64a)を有し、前記一面(64a)のうち前記開口部(13)側に圧力検出を行うゲージ部(63)を備え、前記溝部(23)内において前記一面(64a)のうち前記開口部(13)側とは反対側が前記ターミナル(30)の一端部(31)に電気的に接続されるセンサチップ(60)とを有している圧力センサの製造方法であって、
    前記センサチップ(60)および前記ターミナル(30)がインサート成形された前記ケース(20)を用意する工程と、
    前記センサチップ(60)のうち前記一面(64a)とは反対側の他面(64b)を冶具(81)で保持し、前記ケース(20)と前記センサチップ(60)とを相対的に移動させることにより前記センサチップ(60)を前記溝部(23)に挿入する工程と、
    前記センサチップ(60)を前記溝部(23)に挿入した後、前記センサチップ(60)を前記ターミナル(30)に電気的に接続する工程と
    前記溝部(23)内に、前記センサチップ(60)と前記ターミナル(30)との接合部を覆う固定剤(71)と、前記固定剤(71)の上に該固定剤(71)よりも弾性率が低いシール剤(70)を配置する工程とを含んでいることを特徴とする圧力センサの製造方法。
  17. 前記センサチップ(60)を前記溝部(23)に挿入する工程では、前記センサチップ(60)の一面(64a)および該一面(64a)とは反対側の他面(64b)が前記ハウジング(10)から離間するように前記センサチップ(60)を前記溝部(23)に挿入することを特徴とする請求項1に記載の圧力センサの製造方法。
  18. 前記センサチップ(60)を前記ターミナル(30)に電気的に接続する工程では、前記センサチップ(60)ち前記一面(64a)を前記ターミナル(30)の一端部(31)に電気的に接続することを特徴とする請求項1または1に記載の圧力センサの製造方法。
  19. 圧力導入孔(15)を有するハウジング(10)と、一端部(21)が前記ハウジング(10)に一体に組み付けられるケース(20)とを備え、前記ハウジング(10)の一端部(11)に設けられた開口部(13)から前記圧力導入孔(15)内を経由して前記ケース(20)の一端部(21)側に圧力媒体が導入されてなる圧力センサであって、
    前記ケース(20)は、
    前記ケース(20)の一端部(21)における先端面(22)から前記圧力媒体の導入方向に凹んだ溝部(23)と、
    一端部(31)が前記溝部(23)に露出するように前記ケース(20)にインサート成形されたターミナル(30)と、
    前記圧力媒体の導入方向に平行な一面(64a)を有し、前記一面(64a)のうち前記開口部(13)側に圧力検出を行うゲージ部(63)を備え、前記溝部(23)内において、前記溝部(23)の底部に対向する面(66)前記ターミナル(30)の一端部(31)に電気的に接続されるセンサチップ(60)とを有している圧力センサの製造方法であって、
    前記センサチップ(60)および前記ターミナル(30)がインサート成形された前記ケース(20)を用意する工程と、
    前記センサチップ(60)のうち前記一面(64a)とは反対側の他面(64b)を冶具(81)で保持し、前記ケース(20)と前記センサチップ(60)とを相対的に移動させることにより前記センサチップ(60)を前記溝部(23)に挿入する工程と、
    前記センサチップ(60)を前記溝部(23)に挿入した後、前記センサチップ(60)を前記ターミナル(30)に電気的に接続する工程と、
    前記溝部(23)内に、前記センサチップ(60)と前記ターミナル(30)との接合部を覆う固定剤(71)と、前記固定剤(71)の上に該固定剤(71)よりも弾性率が低いシール剤(70)を配置する工程と、を含んでいることを特徴とする圧力センサの製造方法。
  20. 前記ターミナル(30)は、前記溝部(23)に露出する一端部(31)が前記圧力媒体の導入方向に対して垂直に折り曲げられており、
    前記センサチップ(60)を前記ターミナル(30)に電気的に接続する工程では、前記センサチップ(60)のうち前記溝部(23)の底部に対向する面(66)を前記垂直に折り曲げられたターミナル(30)の一端部(31)に電気的に接続することを特徴とする請求項19に記載の圧力センサの製造方法。
  21. 前記ターミナル(30)がインサート成形された前記ケース(20)を用意する工程では、前記ターミナル(30)として該ターミナル(30)のうち前記溝部(23)内に露出する部分に該部分の一部が曲げ加工されたベント(33)が設けられたものを用意し、
    前記センサチップ(60)を前記ターミナル(30)に電気的に接続する工程では、前記ベント(33)よりも前記ターミナル(30)の端部側に前記センサチップ(60)を電気的に接続することを特徴とする請求項1ないし2のいずれか1つに記載の圧力センサの製造方法。
  22. 前記ターミナル(30)がインサート成形された前記ケース(20)を用意する工程では、前記ターミナル(30)として該ターミナル(30)のうち前記溝部(23)内に露出する部分に切り欠き(34)が設けられたものを用意し、
    前記センサチップ(60)を前記ターミナル(30)に電気的に接続する工程では、前記切り欠き(34)よりも前記ターミナル(30)の端部側に前記センサチップ(60)を電気的に接続することを特徴とする請求項1ないし2のいずれか1つ記載の圧力センサの製造方法。
  23. 前記ターミナル(30)がインサート成形された前記ケース(20)を用意する工程では、前記ターミナル(30)として該ターミナル(30)のうち前記溝部(23)内に露出する部分に貫通孔(35)が設けられたものを用意し、
    前記センサチップ(60)を前記ターミナル(30)に電気的に接続する工程では、前記貫通孔(35)よりも前記ターミナル(30)の端部側に前記センサチップ(60)を電気的に接続することを特徴とする請求項1ないし2のいずれか1つに記載の圧力センサの製造方法。
  24. 前記ターミナル(30)がインサート成形された前記ケース(20)を用意する工程では、前記溝部(23)内に露出する前記ターミナル(30)の一端部(31)が前記溝部(23)のうち前記圧力媒体の導入方向に平行な壁面(23a)に密着したものを用意することを特徴とする請求項1ないし2のいずれか1つに記載の圧力センサの製造方法。
  25. 圧力導入孔(15)を有するハウジング(10)と、一端部(21)が前記ハウジング(10)に一体に組み付けられるケース(20)とを備え、前記ハウジング(10)の一端部(11)に設けられた開口部(13)から前記圧力導入孔(15)内を経由して前記ケース(20)の一端部(21)側に圧力媒体が導入されてなる圧力センサであって、
    前記ケース(20)は、
    前記ケース(20)の一端部(21)における先端面(22)から前記圧力媒体の導入方向に凹んだ溝部(23)と、
    一端部(31)が前記溝部(23)に露出するように前記ケース(20)にインサート成形されたターミナル(30)と、
    一面(64a)を有し、前記一面(64a)のうち前記開口部(13)側に圧力検出を行うゲージ部(63)を備え、前記溝部(23)内において前記一面(64a)のうち前記溝部(23)の底部側が前記ターミナル(30)の一端部(31)に電気的に接続されるセンサチップ(60)とを有し、前記一面(64a)のうち前記開口部(13)側とは反対側が前記ターミナル(30)の一端部(31)に電気的に接続されるセンサチップ(60)とを有している圧力センサの製造方法であって、
    前記センサチップ(60)および前記ターミナル(30)がインサート成形された前記ケース(20)を用意する工程と、
    前記センサチップ(60)のうち前記一面(64a)とは反対側の他面(64b)を冶具(81)で保持し、前記ケース(20)と前記センサチップ(60)とを相対的に移動させることにより前記センサチップ(60)を前記溝部(23)に挿入する工程と、
    前記センサチップ(60)を前記溝部(23)に挿入した後、前記センサチップ(60)を前記ターミナル(30)に電気的に接続する工程と、
    前記溝部(23)内に、前記センサチップ(60)と前記ターミナル(30)との接合部を覆う固定剤(71)と、前記固定剤(71)の上に該固定剤(71)よりも弾性率が低いシール剤(70)を配置する工程と、を含み、
    前記ターミナル(30)がインサート成形された前記ケース(20)を用意する工程では、前記ターミナル(30)として該ターミナル(30)の一端部(31)のうち前記センサチップ(60)が電気的に接続される面がこの面の反対側の面側に位置するように折れ曲がったものを用意し、
    前記センサチップ(60)を前記ターミナル(30)に電気的に接続する工程では、前記折り曲がった部分よりも前記ターミナル(30)の端部側に前記センサチップ(60)電気的に接続することを特徴とする圧力センサの製造方法。
  26. 前記センサチップ(60)を前記ターミナル(30)に電気的に接続する工程では、バンプ(50)を介して前記ターミナル(30)の一端部(31)と前記センサチップ(60)とを電気的に接続することを特徴とする請求項1ないし2のいずれか1つに記載の圧力センサの製造方法。
  27. 前記ケース(20)を用意する工程では、前記ケース(20)として、前記センサチップ(60)が前記ターミナル(30)に電気的に接続されたときに、前記センサチップ(60)全体を収納する深さの前記溝部(23)が設けられたものを用意することを特徴とする請求項1ないし2のいずれか1つに記載の圧力センサの製造方法。
  28. 前記ケース(20)を用意する工程では、前記ケース(20)として、前記センサチップ(60)が前記ターミナル(30)に電気的に接続されたときに、前記センサチップ(60)のうち一側面(65)側が前記ケース(20)の先端面(22)から突出する深さの前記溝部(23)が設けられたものを用意することを特徴とする請求項1ないし2のいずれか1つに記載の圧力センサの製造方法。
  29. 前記センサチップ(60)を用意する工程では、該センサチップ(60)として長方形のものを用意し、
    前記センサチップ(60)を前記ターミナル(30)に電気的に接続する工程では、前記長方形の長辺を前記圧力媒体の導入方向と平行にし、前記長方形の短辺を前記圧力媒体の導入方向に対して垂直方向に平行にすることを特徴とする請求項1ないし28のいずれか1つに記載の圧力センサの製造方法。
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