JP4595616B2 - 熱可塑性樹脂組成物及び成形品 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物及び成形品 Download PDF

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Description

本発明は、制電性、耐衝撃性及び成形品外観性に優れた熱可塑性樹脂組成物及び成形品に関する。
ABS樹脂等のスチレン系樹脂は、耐衝撃性、成形品表面外観及び成形加工性等に優れることから、OA・家電分野、建材分野、遊戯分野、サニタリー分野、車両分野等に幅広く使用されている。但し、帯電し易い欠点を有していることから静電気障害の問題が発生する液晶を用いた表示装置、半導体周辺、プラズマディスプレイ、クリーンルーム内等で使用される各種パーツ、シート、フィルム等に使用することは難しかった。ABS樹脂等のスチレン系樹脂の帯電性を防止する目的から、特許文献1、特許文献2、特許文献3には、ゴム強化スチレン系樹脂と、ポリアミドエラストマーとを含む組成物が開示されている。
かかる技術により成形品の帯電防止性は改善されるものの、十分ではなかった。例えば、射出成形で成形品を得た場合、ゲート付近では帯電防止性が発現するものの、流動末端では帯電防止性が劣る。又流動長の長い成形品において成形品表面外観が劣る等の問題があった。更に、異形押出で得た成形品で帯電防止性が劣る、また外観の良好な製品が得られ難い等の問題があった。
特開昭60―23435号公報 特開平4―309547号公報 特開平2−292353号公報
本発明の目的は、制電性、耐衝撃性及び成形品外観性に優れた熱可塑性樹脂組成物、および成形品を提供することにある。
本発明者等は、上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、ABS樹脂/ポリエーテルエステルアミドからなる組成物に重量平均分子量が1×106以上のメタクリル酸メチル系 重合体を特定量配合することで、制電性、耐衝撃性及び成形品の外観性に優れた成形品が得られることを見出し、本発明の完成に至った。
すなわち、本発明の要旨は、以下の通りである。
1.(A)ゴム質重合体(a)存在下に、芳香族ビニル化合物を含むビニル系単量体( b)を重合して得られたゴム強化スチレン系樹脂(A1)、及び/または、該ビニル系単量体(b)の(共)重合体(A2)からなり、アセトン可溶分の極限粘度[η]が0.2〜1.2dl/g(メチルエチルケトンを使用し、30℃で測定)であるスチレン系樹脂
(以下、「(A)成分」ということもある。)65〜94.8質量%と、(B)ポリエーテルエステルアミド(以下、「(B)成分」ということもある。)5〜25質量%と、(C)重量平均分子量が1×106以上である、メタクリル酸メチルを主体とする(共)重合体(以下、「(C)成分」ということもある。)0.2〜10質量%とを含有(但 し、(A)+(B)+(C)=100質量%である)することを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
2.更に、(A)、(B)及び(C)の合計100質量部に対して、極限粘度[η]が1.5dl/g(ジメチルホルムアミドを用いて、30℃で測定)以上である、芳香族ビニル化合物を主体とする(共)重合体(D)(以下、「(D)成分」ということもある。)を0.2〜15質量部含有してなる上記1記載の熱可塑性樹脂組成物。
.(A)の0.5〜30質量%が、ヒドロキシル基、エポキシ基、カルボキシル基、及び、オキサゾリン基の群から選ばれた1種以上の官能基で変性されたスチレン系樹脂である上記1又は2記載の熱可塑性樹脂組成物。
.上記1〜のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物からなることを特徴とする成形品。
.上記成形品が、異形押出成形品である上記記載の成形品。
本発明は、(A)スチレン系樹脂(以下、「(A)成分」ということもある。)、(B)ポリアミド及び/又はポリエステルのブロックと親水性ポリマーのブロックとを有するブロック共重合体(以下、「(B)成分」ということもある。)、(C)重量平均分子量が1×106以上である、メタクリル酸メチルを主体とする(共)重合体(以下、「(C )成分」ということもある。)からなり、制電性、耐衝撃性及び成形品表面外観に優れた成形品を得ることができる。
以下、本発明を詳しく説明する。尚、本明細において、「(共)重合」とは、単独重合及び共重合を意味し、「(メタ)アクリル酸」とは、「アクリル酸及び/又はメタクリル酸」を意味する。
本発明の(A)成分は、ゴム質重合体(a)の存在下に、芳香族ビニル化合物を含むビニル系単量体(b)を重合して得られたゴム強化スチレン系樹脂(A1)、及び/または、このビニル系単量体(b)を(共)重合して得られた(共)重合体(A2)からなるものである。これらの樹脂は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
ゴム強化スチレン系樹脂(A1)及び(共)重合体(A2)の形成に用いられるビニル 系単量体(b)としては、芳香族ビニル化合物以外に、シアン化ビニル化合物、(メタ)アクリル酸エステル化合物、マレイミド系化合物、酸無水物、更に、ヒドロキシル基、アミノ基、エポキシ基、カルボキシル基、オキサゾリン基等の官能基を含有するビニル系化合物が挙げられ、必要に応じて用いることができる。
上記各ビニル系単量体の使用量は、下記のとおりである。但し、ビニル系単量体の全量を100質量%とする。
芳香族ビニル化合物の使用量は、好ましくは10〜100質量%、より好ましくは10〜90質量%、更に好ましくは10〜80質量%である。この範囲にあると、成形加工性及び機械的強度の物性バランスに優れる。
シアン化ビニル化合物を使用する場合には、好ましくは50質量%以下、更に好ましく
は5〜40質量%である。この範囲にあると、耐薬品性、色調及び成形加工性の物性バランスに優れる。
(メタ)アクリル酸エステル化合物を使用する場合には、好ましくは90質量%以下、更に好ましくは10〜85質量%である。この範囲にあると、着色性及び成形加工性の物性バランスに優れる。
マレイミド系化合物を使用する場合には、好ましくは50質量%以下、更に好ましくば10〜50質量%である。この範囲にあると、耐熱性及び成形加工性の物性バランスに優れる。
官能基を含有するビニル系化合物を使用する場合には、好ましくは20質量%以下、更に好ましくは1〜15質量%である。この範囲にあると、相溶性付与効果及び成形品の外観等のバランスに優れる。
ゴム強化スチレン系樹脂(A1)は、ゴム質重合体(a)の存在下に、芳香族ビニル 化合物を含むビニル系単量体(b)を重合して得られる。
ゴム質重合体(a)としては、ポリブタジエン、ブタジエン・スチレン共重合体、ブ タジエン・アクリロニトリル共重合体、スチレン・ブタジエン系ブロック共重合体及びその水素添加物、スチレン・イソプレン系ブロック共重合体及びその水素添加物等のジエン系ゴム;エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・プロピレン・非共役ジエン共重合体、エチレン・ブテンー1共重合体、エチレン・ブテンー1・非共役ジエン共重合体等のエチレン・α−オレフィン系ゴム;アクリル系ゴム;シリコーン系ゴム;シリコーン・アクリルIPNゴム等が挙げられる。これらの重合体は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、これらのうち、ポリブタジエン、ブタジエン・スチレン共重合体、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・プロピレン・非共役ジエン共重合体、スチレン・ブタジエンブロック共重合体、スチレン・ブタジエンブロック共重合体の水素添加物、アクリルゴムが好ましい。
上記ジエン系ゴム、アクリル系ゴム等のゴム質重合体のゲル含率は、好ましくは98質 量%以下であり、更に好ましくは40〜98質量%である。この範囲とすることにより耐衝撃性により優れた成形品を与える熱可塑性樹脂組成物を得ることができる。
ゲル含率は、以下に示す方法により求めることができる。
先ず、ゴム質重合体1gをトルエン100mlに投入し、室温で48時間静置する。その後、100メッシュの金網(質量をW1グラムとする)で濾過したトルエン不溶分と金網を、温度80℃で6時間真空乾燥して秤量(質量W2グラムとする)する。W1及びW2を、下記式(1)に代入して、ゲル含率を得る。
ゲル含率=[{W2(g)−W1(g)}/1(g)]×100 (1)
尚、ゲル含率は、ゴム質重合体の製造時に用いた架橋性単量体の種類及びその使用量、分子量調節剤の種類及び使用量、重合時間、重合温度、重合転化率等を、適宜、設定することにより調整される。
ゴム質重合体の存在下に重合されるビニル系単量体は、芳香族ビニル化合物を単独で用いるか、あるいは、芳香族ビニル化合物と、上記に例示した他の化合物とを組み合わせて用いるものである。
芳香族ビニル化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン等が挙げられる。これらの化合物は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。また、これらのうち、スチレン及びα−メチルスチレンが好ましい。
シアン化ビニル化合物としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等が挙げられる。これらの化合物は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。また、これらのうち、アクリロニトリルが好ましい。
(メタ)アクリル酸エステル化合物としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル等が挙げられる。これらの化合物は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。また、これらのうち、メタクリル酸メチルが好ましい。
マレイミド系化合物としては、マレイミド、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等が挙げられる。これらの化合物は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。尚、マレイミド系化合物単位を分子へ導入する方法としては、無水マレイン酸を共重合してからイミド化する等を行なってもよい。
酸無水物としては、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸等が挙げられる。これらの化合物は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
ヒドロキシル基を有する化合物としては、3−ヒドロキシ−1−プロペン、4−ヒドロキシ−1−ブテン、シス−4−ヒドロキシ−2−ブテン、トランス−4−ヒドロキシ−2−ブテン、3−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロペン、ヒドロキシスチレン、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、N−(4−ヒドロキシフェニル)マレイミド等が挙げられる。これらの化合物は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
アミノ基を有する化合物としては、(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリル酸プロピルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸フェニルアミノエチル、N−ビニルジエチルアミン、N−アセチルビニルアミン、
(メタ)アクリルアミン、N−メチルアクリルアミン、(メタ)アクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、p−アミノスチレン等が挙げられる。これらの化合物は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
エポキシ基を有する化合物としては、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸3,4−オキシシクロヘキシル、ビニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、メタクリルグリシジルエーテル等が挙げられる。これらの化合物は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
カルボキシル基を有する化合物としては、(メタ)アクリル酸、エタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸、桂皮酸等が挙げられる。これらの化合物は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
オキサゾリン基を有する化合物としては、ビニルオキサゾリン等が挙げられる。これらの化合物は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記ビニル系単量体(b)で使用される上記単量体の組み合せを下記に示す。
〔官能基を含有するビニル系化合物を使用しないビニル系単量体(b)〕
(1)芳香族ビニル化合物からなるビニル系単量体(b)。
(2)芳香族ビニル化合物と、芳香族ビニル化合物以外のシアン化ビニル化合物、(メ
タ)アクリル酸エステル化合物、マレイミド系化合物から選ばれる少なくとも2種からなるビニル系単量体(b)。
(3)芳香族ビニル化合物とシアン化ビニル化合物とからなるビニル系単量体(b)。
(4)芳香族ビニル化合物と(メタ)アクリル酸エステル化合物とからなるビニル系単量体(b)。
(5)芳香族ビニル化合物とマレイミド系化合物とからなるビニル系単量体(b)。
〔官能基を含有するビニル系化合物を使用するビニル系単量体(b)〕
(1)芳香族ビニル化合物と官能基を含有するビニル系化合物とからなるビニル系単量体(b)。
(2)芳香族ビニル化合物と、芳香族ビニル化合物以外のシアン化ビニル化合物、(メ
タ)アクリル酸エステル化合物、マレイミド系化合物から選ばれる少なくとも2種と、官能基を含有するビニル系化合物とからなるビニル系単量体(b)。
(3)芳香族ビニル化合物と、シアン化ビニル化合物と、官能基を含有するビニル系化合物とからなるビニル系単量体(b)。
(4)芳香族ビニル化合物と、(メタ)アクリル酸エステル化合物と、官能基を含有するビニル系化合物とからなるビニル系単量体(b)。
(5)芳香族ビニル化合物と、マレイミド系化合物と、官能基を含有するビニル系化合物とからなるビニル系単量体(b)。
上記ビニル系単量体(b)として2種以上の単量体を用いることが好ましくその組み合わせの例を以下に示す。尚、カッコ内の数字は、両者の合計を100質量%とした場合の好ましい使用割合(単位;質量%)である。
(1)芳香族ビニル化合物/シアン化ビニル化合物(65〜90/35〜10)
(2)芳香族ビニル化合物/メタクリル酸メチル(20〜80/80〜20)
(3)芳香族ビニル化合物/シアン化ビニル化合物/メタクリル酸メチル(10〜80/後二者の合計が90〜20)
(4)芳香族ビニル化合物/マレイミド化合物(50〜90/50〜10)
(5)芳香族ビニル化合物/メタクリル酸メチル/マレイミド化合物(10〜80/後二者の合計が90〜20)
(6)芳香族ビニル化合物/シアン化ビニル化合物/メタクリル酸グリシジル(64.9〜89.9/10〜35/0.1〜20)
(7)芳香族ビニル化合物/シアン化ビニル化合物/(メタ)アクリル酸(64.9〜89.9/10〜35/0.1〜20)
(8)芳香族ビニル化合物/シアン化ビニル化合物/メタクリル酸2−ヒドロキシエチル(10〜80/後二者の合計が90〜20)
(9)芳香族ビニル化合物/無水マレイン酸(80〜99.9/20〜0.1)
ゴム強化スチレン系樹脂(A1)は、公知の重合法、例えば、乳化重合、塊状重合、溶液重合、懸濁重合及びこれらを組み合わせた重合法により製造することができる。これらのうち、乳化重合法、溶液重合法、及び懸濁重合法が好ましい。
ゴム強化スチレン系樹脂(A1)を乳化重合により製造する場合、通常、重合開始剤、連鎖移動剤、乳化剤等が用いられる。これらは全て公知のものを用いることができる。
重合開始剤としては、クメンハイドロパ−オキサイド、p−メンタンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、tert−ブチルハイドロパーオキサイド、過硫酸カリウム、アゾビスイソブチロニトリル等が挙げられる。
また、重合開始助剤として、各種還元剤、含糖ピロリン酸鉄処方、スルホキシレート処方等のレドックス系を用いることが好ましい。
連鎖移動剤としては、オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、tert−ドデシルメルカプタン、n−ヘキシルメルカプタン等のメルカプタン類;ターピノーレン類等が挙げられる。
乳化剤としては、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル硫酸ナトリウム等の脂肪族スルホン酸塩、ラウリル酸カリウム、ステアリン酸カリウム、オレイン酸カリウム、パルミチン酸カリウム等の高級脂肪酸塩、ロジン酸カリウム等のロジン酸塩、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム等のジアルキルスルホコハク酸塩等が挙げられる。
ゴム強化スチレン系樹脂(A1)を乳化重合により製造する場合、ゴム質重合体及びビニル系単量体の使用方法としては、ゴム質重合体全量の存在下に、ビニル系単量体を全量一括添加して重合してもよく、分割添加もしくは連続添加して重合してもよい。また、ゴム質重合体の一部を重合途中で添加してもよい。
ゴム強化スチレン系樹脂(A1)を100質量部製造する際には、ゴム質重合体の使用量は、好ましくは3〜80質量部、より好ましくは5〜70質量部、更に好ましくは10〜60質量部である。
乳化重合により得られたラテックスは、通常、凝固剤により樹脂成分を凝固させ、更に、水洗、乾燥することにより、精製されたゴム強化スチレン系樹脂(A1)が得られる。
凝固剤としては、塩化カルシウム、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム等の無機塩;硫酸、塩酸等の無機酸;酢酸、クエン酸、リンゴ酸等の有機酸等を用いることができる。尚、2種以上のラテックスを製造した場合には、凝固を、別々に行ってもよいし、ラテックスを混合してから行ってもよい。
ゴム強化スチレン系樹脂(A1)を溶液重合により製造する場合、通常、公知のラジカル重合用不活性重合溶媒中で重合される。その溶媒としては、エチルベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素;メチルエチルケトン、アセトン等のケトン類;アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等が挙げられる。
重合温度は、好ましくは80〜140℃、更に好ましくは85〜120℃の範囲である。
溶液重合の際には、重合開始剤を用いてもよいし、重合開始剤を使用せずに、熱重合で重合してもよい。重合開始剤としては、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物;ケトンパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイド、ジアシルパーオキサイド、パーオキシエステル、ハイドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド等の有機過酸化物等が好ましく用いられる。
連鎖移動剤を用いる場合、メルカプタン類;ターピノーレン類;α−メチルスチレンダイマー等を用いることができる。
また、ゴム強化スチレン系樹脂(A1)を塊状重合または懸濁重合で製造する場合、公知の方法を適用でき、溶液重合に例示した重合開始剤、連鎖移動剤等を用いることができる。
上記各方法により得られたゴム強化スチレン系樹脂(A1)中に残存するビニル系単量体の含有量は、好ましくは10,000ppm以下、更に好ましくは5,000ppm以下である。
上記のようにして製造されたゴム強化スチレン系樹脂(A1)は、通常、ビニル系単量体がゴム質重合体にグラフト(共)重合してなる共重合樹脂(グラフト化ゴム質重合体)と、ゴム質重合体にグラフトしていない未グラフト成分(ビニル系単量体の(共)重合体)とを含む。グラフト化ゴム質重合体の数平均粒子径は、好ましくは500〜30,000Å、より好ましくは1,000〜20,000Å、更に好ましくは1,500〜8,000Åの範囲にある。尚、数平均粒子径は、電子顕微鏡を用いる等、公知の方法で測定することができる。
ゴム強化スチレン系樹脂(A1)のグラフト率は、好ましくは20〜200質量%、より好ましくは30〜150質量%、更に好ましくは40〜120質量%である。このグラフト率が上記範囲にあると、耐衝撃性に優れる。
尚、グラフト率は、以下に示す方法により求めることができる。
ゴム強化スチレン系樹脂(A1)1グラム中のゴム質重合体の質量をSグラム、ゴム強化スチレン系樹脂(A1)1グラムをアセトン(但し、ゴム質重合体にアクリルゴムを用いた場合はアセトニトリルを用いる。)20mlに溶解(振とう機により2時間振とう)させ、遠心分離機(回転数;23,000rpm)で60分間遠心分離した際の不溶分の質量をTグラムとしたとき、グラフト率を下記式(2)により求めることができる。
グラフト率={(T−S)/S}×100 (2)
ゴム強化スチレン系樹脂(A1)のアセトン可溶分の極限粘度[η](溶媒としてメチルエチルケトンを使用し、30℃で測定)は、0.2〜1.2dl/g、好ましくは0.2〜1.0dl/g、更に好ましくは0.3〜0.8dl/g、特に好ましくは0.3〜0.7dl/gである。0.2dl/g未満では耐衝撃性が劣り、1.2dl/gを超えると成形品表面外観が劣る。
尚、グラフト率及び極限粘度[η]は、ゴム強化スチレン系樹脂(A1)を製造する際の、重合開始剤、連鎖移動剤、乳化剤、溶媒等の種類や使用量、更には、重合時間、重合温度等を変化させることにより、容易に制御することができる。
次に、(共)重合体(A2)は、上記ビニル系単量体(b)を(共)重合させて得られたものである。
この(共)重合体(A2)は、上記のゴム強化スチレン系樹脂(A1)の形成に用いられたビニル系単量体と全く同じ種類の化合物を用いて得られた(共)重合体であってもよいし、異なる種類の化合物を用いて得られた(共)重合体であってもよい。
(共)重合体(A2)は、公知の重合法、例えば、塊状重合、溶液重合、懸濁重合及び乳化重合により製造することができる。
(共)重合体(A2)のアセトン可溶分の極限粘度[η](溶媒としてメチルエチルケトンを使用し、30℃で測定)は、0.2〜1.2dl/g、好ましくは0.2〜1.0dl/g、更に好ましくは0.3〜0.8dl/g、特に好ましくは0.3〜0.7dl/gである。0.2dl/g未満では耐衝撃性が劣り、1.2dl/gを超えると成形品表面外観が劣る。
尚、この極限粘度[η]は、上記ゴム強化スチレン系樹脂(A1)の場合と同様、各種の製造条件を変化させることにより制御することができる。
本発明の(A)成分は、ゴム強化スチレン系樹脂(A1)、及び/または、(共)重合体(A2)からなるものである。上記(A)成分としては、耐衝撃性及び制電性を安定して発揮させることから、ゴム強化スチレン系樹脂(A1)及び(共)重合体(A2)を併用することが好ましい。
(A)成分中のゴム質重合体(a)の含有量は、2〜40質量%が好ましく、更に好ましくは3〜35質量%である。ゴム質重合体(a)の含有量がこの範囲にあると耐衝撃性、成形加工性、剛性の物性バランスに優れる。
(A)成分中のビニル系単量体(b)の含有量は、60〜98質量%が好ましく、更に好ましくは75〜97質量%である。ビニル系単量体(b)の含有量がこの範囲にあると耐衝撃性、成形加工性、剛性の物性バランスに優れる。
(A)成分中のビニル系単量体(b)としては、ゴム強化スチレン系樹脂(A1)、(共)重合体(A2)の説明で示したビニル系単量体(b)そのまま採用される。
また、本発明の(A)成分と(B)成分の親和性を向上させる目的から(A)成分として、0.1〜20質量%の前記官能基を含有するビニル系化合物が共重合されたスチレン系樹脂を用いることが好ましく、(A)成分中における、官能基を含有するビニル系不飽和化合物をが共重合されたスチレン系樹脂の含有量は、0.3〜30質量%が好ましく、更に好ましくは0.5〜20質量%、特に好ましくは1〜15質量%である。含有量この範囲にあると耐衝撃性、成形品外観に優れる。
本発明の熱可塑性樹脂組成物において、成分(A)の使用量は、(A)成分、(B)成分及び(C)成分の合計を100質量%とした場合、65〜94.8質量%であり、好ましくは72〜94.5質量%、更に好ましくは76〜93.3質量%、特に好ましくは79〜91.2質量%である。この使用量が65質量%未満では、耐衝撃性及び成形品表面外観が劣る傾向にあり、一方、94.8質量%を超えると、制電性が劣る。
本発明の(B)成分は、ポリアミド及び/またはポリエステルのブロック(B1)と親水性ポリマーのブロック(B2)とを有するブロック共重合体である。
本発明の(B)成分にはポリアミドブロック(B1−a)と親水性ポリマーのブロック(B2)とのジブロック共重合体、及びマルチブロック共重合体、ポリエステルブロック(B1―b)と親水性ポリマーのブロック(B2)とのジブロック、及びマルチブロック共重合体、ポリアミドブロック及びポリエステルブロックからなるブロック(B1−c)と親水性ポリマーのブロック(B2)とのブロック共重合体、及び前記(B1−a)〜
(B1−c)のブロック共重合体の混合物からなるブロック共重合体(B1−d)と親水性ポリマーのブロック(B2)とのブロック共重合体等が挙げられ、制電性の面から、
(B1)としては、好ましいものは(B1−a)及び(B1−b)であり、更に好ましくは(B1−a)である。
(B1−a)で使用されるポリアミドとしては、エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、2,3,4もしくは2,4,4−トリメチレンヘキサメチレンジアミン、1,3−もしくは1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、ビス(p−アミノヘキシル)メタン、フェニルジアミン、m−キシレンジアミン、p−キシレンジアミン等の脂肪族、脂環族、または芳香族ジアミン等のジアミン成分と、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸等の脂肪族、脂環族または芳香族ジカルボン酸とから導かれるポリアミド、カプロラクタム、ラウリルラクタム等のラクタム類の開環重合によって選られるポリアミド。ω−アミノカプロン酸、ω−アミノエナン酸、アミノウンデカン酸、1,2−アミノドデカン酸等のアミノカルボン酸から導かれるポリアミド、ならびにこれらの共重合ポリアミドがあり、更にこれらの混合ポリアミドが挙げられる。
(B1−b)におけるポリエステルとしては、(1)炭素数4〜20のジカルボン酸成分及び/またはそのエステル形成誘導体と(2)ジオール成分から得られる重合体である。ここで使用される上記(1)としては以下のものが例示される。ここで炭素数とは、カルボキシル基の炭素数及びカルボキシル基の炭素に直結する鎖や環を構成する炭素の総数をいう。
炭素数4〜20のジカルボン酸としては、(a)コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、α,ω−ドデカンジカルボン酸、ドデセニルコハク酸、オクタデセニルジカルボン酸等の炭素数4〜20の脂肪族ジカルボン酸、(b)1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の炭素数8〜20の脂環族ジカルボン酸、(c)テレフタル酸、イソフタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸等の炭素数8〜12の芳香族ジカルボン酸、(d)5−ナトリウムスルホイソフタル酸、5−カリウムスルホイソフタル酸、5−テトラブチルホスホニウムスルホイソフタル酸等のスルホン酸基が芳香環に結合した炭素数8〜12の置換芳香族ジカルボン酸等が挙げられる。また炭素数4〜20のジカルボン酸のエステル形成誘導体としては、前記(a)〜(b)の低級アルキルエステルが挙げられる。これには例えば、コハク酸ジメチル、アジピン酸ジメチル、アゼライン酸ジメチル、セバシン酸ジメチル、α,ω−ドデカンジカルボン酸ジメチル、ドデセニルコハク酸ジメチル、オクタデセニルジカルボン酸ジメチル、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジメチル、コハク酸ジエチル、アジピン酸ジエチル、アゼライン酸ジエチル、セバシン酸ジエチル、α,ω−ドデカンジカルボン酸ジエチル、ドデセニルコハク酸ジメチル、オクタデセニルジカルボン酸ジメチル、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジメチル、コハク酸ジエチル、アジピン酸ジエチル、アゼライン酸ジエチル、セバシン酸ジエチル、α,ω−ドデカンジカルボン酸ジエチル、ドデセニルコハク酸ジエチル、オクタデセニルジカルボン酸ジエチル、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジエチル、テレフタル酸ジメチル、テレフタル酸ジエチル、テレフタル酸ジ(2−ヒドロキシエチル)、1,4−ナフタレンジカルボン酸ジメチル、1,4−ナフタレンジカルボン酸ジエチル、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジエチル、2,7−ナフタレンジカルボン酸ジメチル、2,7−ナフタレンジカルボン酸ジエチル、5−ナトリウムスルホイソフタル酸ジメチル、5−カリウムスルホイソフタル酸ジメチル、5−ナトリウムスルホイソフタル酸(2−ヒドロキシエチル)、5−カリウムスルホイソフタル酸(2−ヒドロキシエチル)等が挙げられ、これらは1種単独で、または2種以上を併用して用いることができる。なかでも、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸およびこれらのエステル形成誘導体が好ましい。
(B1−b)に使用されるジオール成分としては、例えば、エチレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、デカメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、1,1−シクロヘキサンジメチロール、1,4および1,3−シクロヘキサンジメチロール、2,2−ビス
(4´−β−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、ビス(4´−β−ヒドロキシエトキシフェニル)スルホン酸等が挙げられ、これらは1種単独で、または2種以上を併用して用いることができる。なかでも、エチレングリコール、テトラメチレングリコールが好ましい。
親水性ポリマーブロック(B2) としては、ポリエーテル(B2−a)、ポリエーテ ル含有親水性ポリマー(B2−b)、およびアニオン性ポリマー(B2−c)が挙げられる。
ポリエーテル(B2―a)としては、ポリエーテルジオール、ポリエーテルジアミン、およびこれらの変性物が挙げられる。
ポリエーテル含有親水性ポリマー(B2−b)としては、ポリエーテルジオールのセグメントを有するポリエーテルエステルアミド、ポリエーテルジオールのセグメントを有するポリエーテルアミドイミド、ポリエーテルジオールのセグメントを有するポリエーテルエステル、ポリエーテルジアミンのセグメントを有するポリエーテルアミド、および、ポリエーテルジオールまたはポリエーテルジアミンのセグメントを有するポリエーテルウレタンが挙げられる。
アニオン性ポリマー(B2−c)としては、スルホニル基を有するジカルボン酸と、ポリエーテル(B−2−a)とを必須構成単位とし、かつ一分子内に好ましくは2〜80個、更に好ましくは3〜60個のスルホニル基を有するアニオン性ポリマーが挙げられる。
これらは、直鎖状であっても、また分岐状であってもよい。特に好ましいブロック(B2)は、ポリエーテル(B2−a)である。
ポリエーテル(B2―a)のうちのポリエーテルジオールとしては、一般式(I):H―(OA1)n―O―E1―O―(A1O)n′―Hで表されるもの、及び一般式(II): H−(OA2)m―O―E2―O―(A2O)m′―Hで表されるもの等が挙げられる。
一般式(III)中E1は二価の水酸基含有化合物から水酸基を除いた残基、A1は炭素数2〜4のアルキレン基、nおよびn′は前記二価の水酸基含有化合物の水酸基1個当たりのアルキレンオキサイド付加数を表す。n個の(OA1)とn′個の(A1O)とは、同一であっても異なっていてもよく、また、これらが2種以上のオキシアルキレン基で構成されている場合の結合形式はブロックもしくはランダムまたはこれらの組み合わせのいずれでもよい。nおよびn′は、通常1〜300、好ましくは2〜250、特に好ましくは10〜100である。また、nとn′は、同一であっても異なっていてもよい。
上記二価の水酸基含有化合物としては、一分子中にアルコール性またはフェノール性の水酸基を2個含む化合物、すなわち、ジヒドロキシ化合物が挙げられ、具体的には、二価アルコール(例えば炭素数2〜12の脂肪族、脂環式、または芳香族二価アルコール)、炭素数6〜18の二価フェノール、第3級アミノ基含有ジオール等が挙げられる。
脂肪族二価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルキレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,12−ドデカンジオール等が挙げられる。
脂環式二価アルコールとしては、例えば、1,2−および1,3−シクロペンタンジオール、1,2−、1,3−および1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等が挙げられ、芳香族二価アルコールとしては、例えば、キシレンジオール等が挙げられる。
二価フェノールとしては、ハイドロキノン、カテコール、レゾルシン、ウルシオール等の単環二価フェノール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、4,4′―ジヒドロキシジフェニル−2,2―ブタン、ジヒドロキシビフェニル、ジヒドロキシジフェニルエーテル等のビスフェノール、およびジヒドロキシナフタレン、ビナフトール等の縮合多環二価フェノール等が挙げられる。
一般式(II)中、E2は、一般式(I)で記載した二価の水酸基含有化合物から水酸基 を除いた残基、A2は、少なくとも一部が一般式(III):―CHR―CHR′―[式中、 R、R′の一方は、一般式(IV):―CH2O(A3O)XR″で表される基、他方はHで ある。一般式(IV)中、Xは1〜10の整数、R″はHなたは炭素数1〜10のアルキル基、アリール基、アルキルアリール基、アリールアルキル基またはアシル基、A3は炭素 数2〜4のアルキレン基である。]で表される置換アルキレン基であり、残りは炭素数2〜4のアルキレン基であってもよい。m個の(OA2)とm′個の(A2O)とは同一であっても異なっていても良い。mおよびm′は1〜300であることが好ましく、更に2〜250、特に10〜100が好ましい。またmとm′とは、同一であっても異なっていてもよい。
上記一般式(II)で示されるポリエーテルジオールは、二価の水酸基含有化合物にアルキレンオキサイドを付加反応させることにより製造することができる。アルキレンオキサイドとしては、炭素数2〜4のアルキレンオキサイド、例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、1,2−ブチレンオキサイド、1,4−ブチレンオキサイド、2,3−ブチレンオキサイド、および1,3−ブチレンオキサイドおよびこれらの2種以上の併用系が用いられる。2種以上のアルキレンオキサイドを併用するときの結合形式はランダムおよび/またはブロックのいずれでもよい。アルキレンオキサイドとして好ましいものは、エチレンオキサイド単独およびエチレンオキサイドと他のアルキレンオキサイドとの併用によるブロックおよび/またはランダム付加である。アルキレンオキサイドの付加数は、前記二価の水酸基含有化合物の水酸基1個当たり、好ましくは1〜300、更に好ましくは2〜250、特に好ましくは10〜100である。
上記一般式(III)で示されるポリエーテルジオールの好ましい製造方法としては下記の(ア)、(イ)等の方法が挙げられる。
(ア)上記二価の水酸基含有化合物を出発物質として、一般式(V):
Figure 0004595616

[一般式(V)中のA4は炭素数2〜4のアルキレン基、pは1〜10の整数、R1はHまたは炭素数1〜10のアルキル基、アリール基、アルキルアリール基、アリールアルキル基またはアシル基である。]で表されるグリシジルエーテルを重合、または炭素数2〜4のアルキレンオキサイドと共重合する方法。
(イ)上記二価の水酸基含有化合物を出発物質として、側鎖にクロロメチル基を有するポリエーテルを経由する方法。更に具体的には、エピクロルヒドリン、またはエピクロルヒドリンとアルキレンオキサイドを付加共重合し、側鎖にクロロメチル基を有するポリエーテルを得た後、該ポリエーテルと炭素数2〜4のポリアルキレングリコールとR1X (R1は上記したもの、XはCl、BrまたはI)をアルカリ存在下で反応させるか、ま たは該ポリエーテルと炭素数2〜4のポリアルキレングリコールモノカルビルエーテルを
アルカリ存在下で反応させる方法である。
ここで使用される炭素数2〜4のアルキレンオキサイドとしては、前記したものがある。また、本発明の(B)成分は、上記(B1)と(B2)とを公知の方法で重合することによって得ることができる。例えば、ブロック(B1)とブロック(B2)を減圧下200〜250℃で重合反応を行うことにより製造することができる。
また、重合反応に際し公知の重合触媒を使用することができるが、好ましいものは、モノブチルスズオキサイド等のスズ系触媒、三酸化アンチモン、二酸化アンチモン等のアンチモン系触媒、テトラブチルチタネート等のチタン系触媒、ジルコニウム水酸化物、酸化ジルコニウム、酢酸ジルコニウム等のジルコニウム系触媒、IIB族有機酸塩触媒から選ばれる1種または2種以上の組み合わせである。
本発明の(B1−a)の好まし重合法は、加熱溶融重合法であり、(B1−a)を用いた(B)成分の好ましい重合法の具体例を下記に示す。
(i)ポリアミドを重合した後、ジカルボン酸化合物を添加し、ポリアミド成分の両末端をカルボキシル化し、ポリ(アルキレンオキシド)グリコールを添加重合しブロック共重合体を得る方法。
(ii)ポリアミド重合時に分子末端基が実質上カルボキシル化されるよにジカルボン酸化合物を過剰に添加重合し、更にポリ(アルキレンオキシド)グリコールを添加重合し、ブロック共重合体を得る方法。
(iii)ポリアミド生成成分と過剰のジカルボン酸化合物、ポリ(アルキレンオキシド)グリコールを規定量一括添加しブロック共重合体を得る方法。
上記ポリアミドの分子末端をカルボキシル化するために用いられるジカルボン酸としては、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、マレイン酸、シトラコン酸、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸等がある。本発明の上記ポリアミドの数平均分子量は、好ましくは500〜20,000、更に好ましくは500〜10,000、特に好ましくは500〜5,000の範囲であることが本発明の目的を達成するうえで好ましい。
本発明の(B)成分におけるポリアミドブロック(B1−a)と親水性ポリマーブロック(B2)の質量割合(B1−a)/(B2)は、90/10〜10/90の範囲にあることが好ましく、更に好ましくは80/20〜20/80、特に好ましくは70/30〜30/70である。
(B1)にポリアミドブロックを用いた(B)成分の分子量は特に限定されるものではないが、還元粘度(ηsp/C)(ギ酸溶液中、0.5g/100ml、25℃で測定)は、1.0〜3.0dl/gの範囲にあることが好ましく、更に好ましくは1.2〜2.5dl/gである。
更に、本発明の(B1−a)は、1種単独で、または2種以上を組み合わせて使用す ることができる。
特に好ましいものは、ポリアミドブロックとポリ(アルキレンオキシド)グリコールブロックとがエステル結合で結合されたポリエーテルエステルアミドであり、三洋化成工業社製ペレスタットNC6321、M−140(商品名)として入手できる。
本発明の(B1−b)の好まし重合法は、加熱溶融重合法であり、(B1−b)を用いた(B)成分の好ましい重合法の具体例を下記に示す。
(i)ポリエステルを重合した後、ジカルボン酸化合物を添加し、ポリエステル成分の両末端をカルボキシル化し、ポリ(アルキレンオキシド)グリコールを添加重合しブロック共重合体を得る方法。
(ii)ポリエステル重合時に分子両末端が実質上カルボキシル化されるようにジカルボン酸化合物を過剰に添加重合し、更にポリ(アルキレンオキシド)グリコールを添加重合し、ブロック共重合体を得る方法。
(iii)ポリエステル生成成分と過剰のジカルボン酸化合物、ポリ(アルキレンオキシド)グリコールを規定量一括添加しブロック共重合体を得る方法。
上記ポリエステルの分子末端をカルボキシル化する際に用いられるジカルボン酸としては、前記したものが全て使用できる。本発明に用いられるポリエステルの数平均分子量は、好ましくば300〜20,000、更に好ましくは300〜10,000、特に好ましくは500〜5,000の範囲にあることが本発明の目的を達成するうえで好ましい。
本発明の(B)成分におけるポリエステルブロック(B1−b)と親水性ポリマーブロック(B2)の質量割合(B1−b)/(B2)は、90/10〜10/90の範囲にあることが好ましく、更に好ましくは80/20〜20/80、特に好ましくは70/30〜30/70である。
(B1)にポリエステルブロックを用いた(B)成分の分子量は特に限定されるものではないが、還元粘度(ηsp/C)(フェノール/テトラクロロエタン=40/60質量比の混合溶媒を用いて、濃度1.0g/dl、35℃で測定)は、0.3〜2.5dl/gの範囲にあることが好ましく、更に好ましくは0.5〜2.5dl/gである。
更に、本発明の(B1−b)は、1種単独で、または2種以上を組み合わせて使用す ることができる。
このような(B1−b)を含む(B)成分としては、例えば、竹本油脂社製TEP0 04、TEP010、TEP008(商品名)として入手できる。
本発明の(B)成分の製造時(重合前、重合中、重合後)に、公知の酸化防止剤、熱安 定剤等を存在させることもできる。
更に、本発明の目的である、制電性を更に向上させる目的から、アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属の塩(E)(以下、「(E)成分」ということもある。)を含有させることができる。これらの成分は、(B)成分の重合前、(B)成分の重合時に含有させることができるし、(B)成分の重合後に含有させることも、また本発明の熱可塑性樹脂組成物を製造する際に配合することも、またこれらを組み合わせた方法で含有させることもできる。
(E)成分としては、リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属および/またはマグネシウム、カルシウム等のアルカリ土類金属の有機酸、スルホン酸、無機酸の塩、及びハロゲン化物等が挙げられる。
(E)成分の具体的な好ましい例として、塩化リチウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、臭化リチウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム等のアルカリ金属のハロゲン化物;過塩素酸リチウム、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸カリウム等のアルカリ金属の無機酸塩、
酢酸カリウム、ステアリン酸リチウム等のアルカリ金属の有機酸塩;オクチルスルホン酸、ドデシルスルホン酸、テトラデシルスルホン酸、ステアリルスルホン酸、テトラコシルスルホン酸、2−エチルヘキシルスルホン酸等の、アルキル基の炭素数8〜24のアルキルスルホン酸のアルカリ金属塩;フェニルスルホン酸、ナフチルスルホン酸等の芳香族スルホン酸のアルカリ金属塩;オクチルフェニルスルホン酸、ドデシルフェニルスルホン酸、ジブチルフェニルスルホン酸、ジノニルフェニルスルホン酸等の、アルキル基の炭素数6〜18のアルキルベンゼンスルホン酸のアルカリ金属塩;ジメチルナフチルスルホン酸、ジイソプロピルナフチルスルホン酸、ジブチルナフチルスルホン酸等の、アルキル基の炭素数2〜18のアルキルナフタレンスルホン酸等のアルキル基の炭素数2〜18のアルキルナフタレンスルホン酸のアルカリ金属塩;トリフルオロメタンスルホン酸等のフッ化スルホン酸等のアルカリ金属塩等が挙げられ、これらは、1種単独で、または2種以上を併用して用いることができる。上記(E)成分は、本発明の(B)成分に対して、好ましくは0.001〜15質量%、更に好ましくは0.01〜10質量%の範囲で用いることができる。
本発明の熱可塑性樹脂組成物において、上記(B)成分の使用量は、(A)成分、(B)成分及び(C)成分の合計100質量%とした場合、5〜25質量%、好ましくは5〜20質量%、更に好ましくは6〜18質量%、特に好ましくは8〜16質量%であり、その使用量が5質量%未満では制電性が劣る傾向にあり、25質量%を超えると耐衝撃性及び成形品表面外観が劣る。
本発明の(C)成分は、メタクリル酸メチルを主体とする重量平均分子量が1×106 以上の(共)重合体である。
本発明の(C)成分は、メタクリル酸メチル60〜100質量%(好ましくは70〜100質量%)とメタクリル酸メチル以外のビニル系単量体0〜40質量%(好ましくは00〜30質量%)からなる(共)重合体であり、メタクリル酸メチル以外の他の単量体として好ましいものは、アクリル酸エステル及びメタクリル酸メチル以外のメタアクリル酸エステルである。
ここで使用されるアクリル酸エステルとしては、炭素数が1〜18のアルキル基を有するものであり、そのアクリル酸エステルのアルキル基が、直鎖状でも分岐があるものでもよく、環状のアルキル基でもよい。具体的には、直鎖状のアルキル基を有するものとしては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸ステアリル等が挙げられる。また、分岐があるアルキル基を有するものとしては、アクリル酸2−エチルヘキシル等が挙げられる。更に、環状アルキル基を有するものとしては、アクリル酸シクロヘキシル等が挙げられる。アルキル基の炭素数が18個を超えると、単量体の重合性が低下し、共重合が困難になる場合がある。
メタクリル酸メチル以外のメタクリル酸エステルとしては、炭素数が2〜18のアルキル基を有するものであり、そのメタクリル酸エステルのアルキル基が、直鎖状でも分岐があるものでもよく、環状のアルキル基でのよい。具体的には、直鎖状のアルキル基を有するものとしては、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸トリデシル等が挙げられる。また、分岐があるアルキル基を有するものとしては、メタクリル酸i−ブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等が挙げられる。更に、環状のアルキル基を有するものとしては、メタクリル酸シクロヘキシル等が挙げられる。
アルキル基の炭素数が18個を超える場合には、単量体の重合性が低下し、共重合が困難になるので好ましくない。
本発明の(C)成分の分子量は、重量平均分子量で1×106以上、好ましくは1×1 06〜1×107、更に好ましくは1.5×106〜8×106、特に好ましくは2×106 〜6×106であり、この重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー (GPC)によりクロロホルムに溶解させて測定することができる。(C)成分の重量平均分子量が1×106未満であると、制電性と成形品外観が劣る。
本発明の(C)成分は、乳化重合、懸濁重合、溶液重合等の重合法で得ることができるが、特に好ましい方法は、乳化重合法である。乳化重合で使用される乳化剤、重合開始剤、連鎖移動剤、更に凝固剤等の化合物については、(A)成分で述べたものが全て使用できる。
上記した(C)成分は、例えば三菱レイヨン社製メタブレンP−551、P−530、P−531A(商品名)等として入手することができる。
本発明の熱可塑性樹脂組成物において、上記(C)成分の使用量は、(A)成分、(B)成分、及び(C)成分の合計100質量%とした場合、0.2〜10質量%、好ましくは0.5〜8質量%、更に好ましくは0.7〜6質量%、特に好ましくは0.8〜5質量%である。その使用量が0.2質量%未満では、制電性、耐衝撃性及び成形品表面外観が劣り、10質量%を超えると耐衝撃性及び成形品表面外観が劣る。
本発明の(D)成分は、芳香族ビニル化合物を主体とする極限粘度[η](ジメチル ホルムアミドを用いて、30℃で測定)が、1.5dl/g以上である、芳香族ビニル化合物を主体とする(共)重合体であり、芳香族ビニル化合物の単独重合体、芳香族ビニル化合物とシアン化ビニル化合物からなる共重合体、芳香族ビニル化合物、シアン化ビニル化合物、及び他の単量体からなる共重合体からなり、これらの(共)重合体の1種または2種以上からなるものが好ましく、更に好ましくは芳香族ビニル化合物とシアン化ビニル化合物からなる共重合体である。本発明の(D)成分における芳香族ビニル化合物の使用量は、50質量%以上が好ましく、更に好ましくは60質量%以上、特に好ましくは70質量%以上である。
本発明の(D)成分の極限粘度[η]は、1.5dl/g以上であり、好ましくは1.5〜5dl/g、更に好ましくは1.7〜4dl/g、特に好ましくは1.8〜3dl/gである。極限粘度[η]が1.5dl/g未満では、得られる成形品の制電性、耐衝撃性及び成形品外観性が劣る傾向にある。尚、上記極限粘度[η]は、以下の方法で求められる。即ち、重合体を、濃度を変えてジメチルホルムアミドに溶解させ、5点調製し、ウベローデ粘度管を用い、30℃で各濃度の還元粘度を測定し、得られる。
上記極限粘度[η]は、重合時に用いられる重合開始剤、連鎖移動剤、乳化剤等の種類や量を変えることで制御することができる。また、単量体の添加方法、添加時間、更に重合時間、重合温度を変えることによって制御することができる。
本発明の(D)成分のGPC(ゲルパ−ミエ−ションクロマトグラフィ−)から求められる分散度、即ち重量平均分子量/数平均分子量の比(Mw/Mn)は、好ましくは3.0を超えるものであり、更に好ましくは4.0以上、特に好ましくは5.0以上であり、最も好ましくは5.0〜15.0である。
上記Mw/Mn比が小さすぎると、分散性が劣る、本発明の効果を有する組成物を得るには機械的混練りに大きな動力が必要となり、生産性が劣る傾向にある。
本発明の(D)成分は、公知の重合法、例えば、乳化重合、塊状重合、溶液重合、懸濁重合等の重合法で製造することができる。これらのうち乳化重合が最も好ましい。
また重合は、単量体を一括あるいは分割添加して行なうことが好ましく、更に好ましくは、水溶性重合開始剤を少量使用し、単量体成分を多段で分割添加し、比較的低い温度に制御しながら行なう方法である。重合開始剤としては、上記成分(A)を製造する方法において例示したものが好ましく用いられるが、中でも、過硫酸カリウムと硫酸鉄あるいは亜硫酸水素ナトリウム等の還元剤との組み合わせである。
上記重合開始剤を少なめに使用することによって、重合体を超高分子量化することができが、重合開始剤に使用量が少ないと発生ラジカルが溶存酸素にトラップされて重合失活してしまい、目的とする重合体が得られない場合がある。従って(D)成分の製造に際しては重合時の水中の溶存酸素濃度を5%以下に維持することが好ましい。溶存酸素濃度を低く維持するために、重合前の重合水の沸騰処理、窒素バブリング等により脱気や、ハイドロサイト等の酸素除去剤等を用いることができる。
連鎖移動剤についても、上記(A)成分を製造する方法において例示したものを好ましく用いることができる。また、乳化重合の際に用いる乳化剤としては特に限定されないが、臨界ミセル濃度(CMC)が100mmol/リットル以下であるものが好ましく、更には50mmol/リットル以下、特に10mmol/リットル以下であるものを用いることが好ましい。その例としては、ロジン酸のアルカリ金属塩、アルキルベンゼンスルホン酸のアルカリ金属塩及び脂肪酸のアルカリ金属塩等であり、好ましい具体例としては、ロジン酸カリウム、ラウリル酸カリウム、ミリスチン酸カリウム、ステアリン酸カリウム、オレイン酸カリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸カリウム等である。
得られた重合体ラテックスは、凝固、洗浄、脱水等の工程を経て、乾燥後必要に応じて粉砕した後、重合体の粉体として回収される。凝固工程で使用される凝固剤としては、硫酸、硫酸マグネシウム、塩化カルシウム、酢酸、硫酸アルミニウム等の水溶液が用いられる。また、スプレードライヤー方式、アトマイズ方式等で凝固することもできる。
得られた粉体は、粉体粒径が小さい方が分散性に優れたものとなることから、32メッシュ等を通したものを用いることが好ましい。
本発明の熱可塑性樹脂組成物において、(D)成分の使用量は上記(A)成分、(B)成分、及び(C)成分の合計100質量部に対して、好ましくは0.2〜15質量部、より好ましくは0.3〜12質量部、更に好ましくは0.5〜10質量部、特に好ましくは0.5〜7質量部であり、0.2質量部未満では耐衝撃性及び成形品外観性の改良効果が十分でなく、15質量部を超えると耐衝撃性及び成形品外観が劣る。
本発明の熱可塑性樹脂組成物には、公知の無機・有機充填材を配合することができる。ここで使用される充填材としては、ガラス繊維、ガラスフレーク、ガラス繊維のミルドフェンバー、ガラスビーズ、中空ガラスビーズ、炭素繊維、炭素繊維のミルドファイバー、銀、銅、黄銅、ニッケルコート炭素繊維、タルク、炭酸カルシウム、炭酸カルシウムウイスカー、ワラストナイト、マイカ、カオリン、モンモリロナイト、ヘクトライト、酸化亜鉛ウイスカー、チタン酸カリウムウイスカー、ホウ酸アルミニウムウイスカー、板状アルミナ、板状シリカ、及び有機処理されたスメクタイト、アラミド繊維、フェノール繊維、ポリエステル繊維等があり、これらは1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、上記充填材の分散性を向上させる目的から、公知のカップリング剤、表面処理剤、収束剤等で処理したものを用いることができ、公知のカップリング剤としては、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤等がある。
上記無機・有機充填材は、本発明の熱可塑性樹脂組成物100質量部に対して、1〜200質量部の範囲で通常使用される。
更に、本発明の熱可塑性樹脂組成物には、公知の重合体であるポリアミド樹脂、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリアリレート、液晶ポリエステル等の熱可塑性ポリエステル樹脂、PMMA、メタクリル酸メチル・マレイミド化合物共重合体、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、芳香族ポリカーボネート、熱可塑性ポリウレタン、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、フェノキシ樹脂等を適宜配合することができる。
本発明の熱可塑性樹脂組成物には、公知の耐候(光)剤、酸化防止剤、熱安定剤、滑剤、可塑剤、摺動剤、着色剤、染料、発泡剤等を適宜配合することができる。
滑剤としては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム等の金属石鹸類、エチレンステアリルアマイド等のアマイド類、及びその組み合わせが特に好ましい。
熱安定剤としては、2−tert−ブチル−6−(3−tert−ブチル−2−ハイドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、2−[1−(2−ヒ ドロキシ−3,5−ジ−tert−ペンチルフェニル)エチル]−4,6−ジ−tert −ペンチルフェニルアクリレートが特に好ましい。
酸化防止剤としては、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert −ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]が特に好ましい。
上記酸化防止剤、熱安定剤、滑剤は、適宜組み合わせて用いることができる。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、各種押出機、バンバリーミキサー、ニーダー、連続ニーダー、ロール等により、溶融混練することにより得ることができる。溶融混練りに際し、
本発明の各成分を一括添加して溶融混練りしてもよく、一部の成分を溶融混練りした後、残りの成分を1段または2段以上に分割添加して溶融混練りしてもよい。
このように調製された本発明の熱可塑性樹脂組成物は、射出成形、プレス成形、シート成形、カレンダー成形、Tダイ押出成形、インフレーション成形、共押出成形、真空成形、
異形押出成形、発泡成形等、またこれらを組合わせた成形法等の公知の成形法により成形品を得ることができる。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、射出成形、シート押出成形、異形押出成形、発泡押出成形に好ましく、特にシート、角棒、樋型成形品、丸棒、パイプ等のシート押出成形、異形押出成形、発泡押出成形等の成形材料として有用である。
このようにして得られた成形品は、リレーケース、ウエハーケース、レチクルケース、マスクケース等のケース類、液晶トレイ、チップトレイ、メモリートレイ、CCDトレイ、
ICトレイ等のトレイ類、ICキャリアー等のキャリアー類、偏光フィルムの保護シート等のシート類、シート・フィルムのボビン類、液晶を用いた表示装置、プラズマディスプレイ等の表面保護フィルム、半導体関連の保護フィルム、クリーンルーム内の保護フィルム等のフィルム類、更に自動販売機内部部材等の分野に使用することができる。
以下に実施例を挙げ、本発明を更に詳細に説明するが、本発明の主旨を超えない限り、本発明はかかる実施例に限定されるものではない、尚、実施例において部および%は、特に断らない限り質量基準である。また、実施例、比較例中の各種測定は、下記の方法によった。
[1]評価方法
(1)(A)成分のグラフト率;前記の方法に従った。
(2)(A)成分のアセトン可溶分の極限粘度[η];前記の方法に従った。
(3)制電性の測定
成形品を23℃×50%RH条件下で24時間放置した後、三菱化学社製ハイレスター−UP MCP―HT450を用い、印加電圧500Vで表面固有抵抗(Ω)を測定した。
(4)衝撃強さ
2.4mm厚みの平板を用い、1/2インチ径の打撃棒、速度2.4m/secで平板を破壊させるエネルギー(kgf・cm)を測定し。尚、試験時の環境条件は23℃×50%RHである。
(5)成形品表面外観
成形品の表面を目視観察し、下記基準で評価した。
◎;平滑な表面で非常に良い。
○;平滑な表面で良好。
×;表面が平滑でなく悪い。
[1]熱可塑性樹脂成分
(1)(A1)及び(A2)の製造例
(1−1)製造例1;A1−1(ポリブタジエン−スチレン−アクリロニトリル共重合体)
攪拌機を備えた内容積7Lのガラス製フラスコに窒素気流中で、イオン交換水75部、ロジン酸カリウム0.5部、tert−ドデシルメルカプタン0.1部、ポリブタジエンラテックス(平均粒子径;3500Å、ゲル含率;85%)40部(固形分)、スチレン15部、アクリロニトリル5部を加え、攪拌しながら昇温した。内温が45℃に達した時点で、ピロリン酸ナトリウム0.2部、硫酸第一鉄7水和物0.01部、およびブドウ糖0.2部をイオン交換水20部に溶解した溶液を加えた。その後、クメンハイドロパーオキサイド0.07部を加えて重合を開始した。1時間重合させた後、更にイオン交換水50部、ロジン酸カリウム0.7部、スチレン30部、アクリロニトリル10部、tert−ドデシルメルカプタン0.05およびクメンハイドロパーオキサイド0.01部を3時間かけて連続的に添加し、更に1時間重合を継続させた後、2,2´−メチレン−ビス
(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)0.2部を添加し重合を完結させた。反応生成物のラテックスを硫酸水溶液で凝固、水洗した後、乾燥してゴム強化スチレン系樹脂A1−1を得た。この重合体A1−1のグラフト率は68%、アセトン可溶分の極限粘度[η]は、0.45dl/gであった。
(1―2)製造例2;A1−2(ポリブタジエン−スチレン−メタクリル酸メチル共重合体)
攪拌機を備えた内容積7Lのガラス製フラスコに窒素気流中で、ポリブタジエンラテックス(平均粒子径;2500Å、ゲル含率;80%)20部(固形分)、ロジン酸カリウム0.5部、イオン交換水150部を加え、攪拌を開始した。メタクリル酸メチル14.7部、スチレン5.3部を加えた後、昇温を行ない、内温が40℃に到達した時点で、スルホキシレート系開始助剤水溶液とクメンハイドロパーオキサイド0.05部を添加し、重合反応を開始し、重合開始1時間後から、メタクリル酸メチル44部、スチレン16部、ロジン酸カリウム0.5部、イオン交換水25部からなるエマルジョン液、クメンハイドロパーオキサイド0.1部、又スルホキシレート系開始助剤の水溶液を4時間かけて連続的に添加しながら重合反応をおこなった後、更に2時間攪拌を継続したのち、50℃まで冷却し、重合反応を終了させた。反応生成物のラテックスを硫酸水溶液で凝固、水荒したのち乾燥を行ないゴム強化スチレン系樹脂A1−2を得た。この重合体A1−2のグラフト率は83%、極限粘度[η]は、0.65であった。
(1―3)製造例3;A2−1(水酸基含有ビニル系化合物共重合スチレン−アクリロニトリル共重合体)
製造例1において、ポリブタジエンを用いず、ロジン酸カリウムをドデシルベンゼンスルホン酸カリウムに変えた。又、1段目の単量体成分としてスチレン/アクリロニトリル/2−ヒドロキシ−エチル−メタクリレート=22.5/7.5/3.5部に変えた。更に連続添加成分をスチレン/アクリロニトリル/2−ヒドロキシ−エチル−メタクリレート=44.7/14.9/6.9部に変えた以外は、全て、製造例1の方法で重合した。反応生成物のラテックスを硫酸マグネシウム水溶液を用いて凝固、水洗した後、乾燥して、スチレン系重合体A2−1を得た。本重合体A2−1の極限粘度[η]は、0.44であった。
(1―4)製造例4;A2−2(スチレン−アクリロニトリル共重合体)
内容積30Lのリボン翼を備えたジャケット付き重合反応容器を2基連結し、窒素置換した後、1基目の反応容器にスチレン75部、アクリロニトリル25部、トルエン20部を連続的に添加した。分子量調節剤としてtert−ドデシルメルカプタン0.06部およびトルエン5部の溶液、および重合開始剤として、1,1´−アゾビス(シクロヘキサン−1−カーボニトリル)0.1部、およびトルエン5部の溶液を連続的に供給した。1 基目の重合温度は、110℃にコントロールし、平均滞留時間2.0時間、重合転化率57%であった。得られた重合体溶液は、1基目の反応容器の外部に設けたポンプにより、スチレン、アクリロニトリル、トルエン、分子量調節剤、および重合開始剤の供給量と同量を連続的に取り出し2基目の反応容器に供給した、2基目の反応容器の重合温度は、130℃で行ない、重合転化率は75%であった。2基目の反応容器で得られた共重合体溶液は、2軸3段ベント付き押出機を用いて、直接未反応単量体と溶剤を脱揮し、極限粘度
[η]0.62のスチレン系樹脂A2−1を得た。
(1―5)製造例5;A2−3(スチレン−メタクリル酸メチル共重合体)
攪拌機、ジャケット付きオートクレーブを窒素置換したのち、窒素気流中でメタクリル酸メチル73.4部、スチレン26.6部、トルエン20部、tert−ドデシルメルカプタン0.05部を投入した後攪拌及び昇温を開始した。内温が50℃に到達した時点で、ベンゾイルパーオキサイド0.5部を添加し、更に昇温し、80℃に達した後、80℃一定で制御しながら重合反応を行なわせた。反応開始後6時間目から1時間を要して120℃まで昇温し、更に2時間反応を行なって終了した。100℃まで冷却後、反応混合物をオートクレーブより抜き出し、水蒸気蒸留により未反応物を留去した後、粉砕し、ベント付き押出機で脱揮しペレット化し、スチレン系重合体A2−3を得た。本重合体A2−3の極限粘度[η]は、0.65であった。
(2)(B)成分
B1;三洋化成工業社製ポリアミド−ポリエーテルマルチブロック共重合体“ペレスタ ットM−140”(商品名)を用いた。
B2;三洋化成工業社製ポリアミド−ポリエーテルマルチブロック共重合体“ペレスタ ットNC6321”(商品名)を用いた。
B3;三洋化成工業社製ポリアミド−ポリエーテルマルチブロック共重合体“ペレスタ ット6500”(商品名)を用いた。
B4;竹本油脂社製ポリエステル−ポリエーテルマルチブロック共重合体“TPE00 44”(商品名)を用いた。
(3)(C)成分
C1;三菱レイヨン社製の重量平均分子量4.5×106のアクリル系重合体“メタブレ ンP−531A”(商品名)を用いた。
C2;三菱レイヨン社製の重量平均分子量8×105のアクリル系重合体“メタブレンP −501A”(商品名)を用いた。
(4)(D)成分
(4−1)製造例6;D1(スチレン−アクリロニトリル共重合体)
還流冷却器、攪拌機を備えた容量10リットルの反応容器に、イオン交換水250部 を添加し、30分間窒素バブリングを行なった。乳化剤としてステアリン酸カリウム0.5部を添加し、窒素雰囲気下で、単量体成分としてスチレン37.5部及びアクリロニトリル12.5部を添加後昇温し、内温55℃で重合開始剤として過硫酸カリウム0.126部を2%水溶液で添加した。65℃で2時間重合後、スチレン37.5部、アクリロニトリル12.5部、イオン交換水50部、過硫酸カリウム0.084部(2%水溶液)を一括添加し、引き続き65℃で3時間重合を行なった。重合終了時の重合転化率は97%であった。得られた重合体ラテックスを硫酸で凝固させた後、水洗、脱水、乾燥して重合体D1を得た。このものの極限粘度[η]は、2.0dl/gであった。又Mw/Mnは、6.5であった。
(4―2)製造例7;D2(スチレン−アクリロニトリル共重合体)
1段目及び2段目の過硫酸カリウムの使用量をそれぞれ、0.102部、0.068部とした以外は、上記D1と同様にして共重合D2を得た。極限粘度[η]は、2.4dl/gであった。又Mw/Mnは、6.8であった。
(4―4)製造例8;D3(スチレン−アクリロニトリル共重合体)
1段目及び2段目の過硫酸カリウムの使用量をそれぞれ、0.138部、0.092部とした以外は、上記D1と同様にして共重合体D3を得た。このものの極限粘度[η]は、1.8dl/gであった。又Mw/Mnは、6.3であった。
(5)その他の成分(E)
滑剤として下記のものを用いた。
E1;ステアリン酸マグネシウム
E2;エチレンステアリルアマイド
実施例1〜14 、比較例1〜5
表1記載の配合割合で各成分をヘンシエルミキサーで混合した後、二軸押出機(シリンダー設定温度220℃)で溶融混練し、ペレット化した。充分に乾燥したペレットを用い、射出成形(シリンダー設定温度220℃)、また板材(肉厚2.4mm)の異形押出
(シリンダー設定温度190℃)で得た成形品を用いて、前記評価法で制電性、耐衝撃性、及び成形品外観を評価し、評価結果を表1に示した。
Figure 0004595616

表1に示される結果から、以下のことが明らかである。
本発明の実施例は、制電性、耐薬品性、及び成形品外観に優れている。
比較例1は、本発明の(C)成分の使用量が発明の範囲外で少ない例であり、制電性、耐衝撃性、及び成形外観が劣る。比較例2は、本発明の(C)成分の使用量が発明の範囲外で多い例であり、耐衝撃性、成形外観が劣る。比較例3は、本発明の(B)成分の使用量が発明の範囲外で少なく、(A)成分の使用量が発明の範囲外で多い例であり、制電性が劣る。比較例4は、本発明の(B)成分の使用量が発明の範囲外で多い例であり、耐衝撃性及び成形外観が劣る。比較例5は、本発明の(C)成分の分子量が発明の範囲外で低いものを使用したものであり、表面固有抵抗及び成形外観が劣る。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、制電性、耐衝撃性、及び成形外観性に優れており、高度な性能が要求される半導体関連分野、液晶関連分野、プラズマディスプレイ関連分野、クリーンルーム内の各種部品として適用できる。























Claims (5)

  1. (A)ゴム質重合体(a)存在下に、芳香族ビニル化合物を含むビニル系単量体(b)を重合して得られたゴム強化スチレン系樹脂(A1)、及び/または、該ビニル系単量体の(共)重合体(A2)からなり、アセトン可溶分の極限粘度[η]が0.2〜1.2dl/g(メチルエチルケトンを使用し、30℃で測定)であるスチレン系樹脂65〜94.8質量%と、
    (B)ポリエーテルエステルアミド5〜25質量%と、
    (C)重量平均分子量が1×106以上である、メタクリル酸メチルを主体とする(共)重 合体0.2〜10質量%と、
    を含有(但し、(A)成分、(B)成分、(C)成分の合計100質量%である)することを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
  2. 更に、(A)、(B)及び(C)の合計100質量部に対して、極限粘度[η]が1.5dl/g以上(ジメチルホルムアミドを用いて、30℃で測定)である、芳香族ビニル化合物を主体とする(共)重合体(D)を0.2〜15質量部含有してなる請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物。
  3. (A)の0.5〜30質量%が、ヒドロキシル基、アミノ基、エポキシ基、カルボキシル基、及び、オキサゾリン基の群から選ばれた1種以上の官能基で変性されたスチレン樹脂である請求項1又は2記載の熱可塑性樹脂組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物からなることを特徴とする成形品。
  5. 上記成形品が、異形押出成形品である請求項4記載の成形品。
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