JP4595011B2 - 既設エレベータの改修方法及びエレベータ装置 - Google Patents
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Description
図5及び図6において、2はエレベータ昇降路1内を昇降するかご、3はかご2の昇降方向を案内する一対のガイドレール、22はかご2を昇降させるための油圧ジャッキである。油圧ジャッキ22の油圧力は、昇降路1に隣接するエレベータ専用の機械室(図示せず)等に設置されたパワーユニット(図示せず)によって制御されている。
なお、上述のジャッキ保護管6は、地下水による浸食を防止して、油圧ジャッキ22を保護するためのものである。上記ジャッキ保護管6は、例えば、一側のみ開口する円筒管からなり、上記開口がピット5の底面5aに配置されるように、昇降路1の地下に縦向きに埋設されている。
例えば、従来技術として、油圧エレベータ装置で用いられていた油圧ジャッキを、返し車や巻上機等を支持するための部材として改修後も使用し、油圧ジャッキを解体及び撤去することなくロープ式エレベータ装置としてリニューアルさせるものが提案されている(特許文献1及び2参照)。
図1はこの発明の実施の形態1における改修後のエレベータ装置を示す側面図、図2は図1におけるA−A断面図、図3は図1におけるB−B断面図である。この図1乃至図3は、図5及び図6に示す直結式油圧エレベータ装置を改修して得られたロープ(トラクション)式エレベータ装置を示している。以下においては、先ず、図1乃至図3に基づき、リニューアル後のロープ式エレベータ装置の構成について具体的に説明する。
7はかご2とは互いに逆方向に昇降するつり合いおもり、8はかご2とつり合いおもり7とを釣瓶式に懸架する主ロープ、9は主ロープ8を介してかご2を昇降させるための巻上機である。
なお、上記おもりガイド管10は、例えば、少なくとも一側が開口する筒状を呈しており、上記開口がピット5の底面5aに配置されるように、ジャッキ保護管6内で鉛直に配置されている。
改修工事においては、先ず、既設の直結式油圧エレベータを運転することにより、昇降路1の頂部に設置するための機器を上方に搬送し、これらの機器を適切な位置に設置する。具体的には、かご2上から、返し車12が予め取り付けられた返し車梁15一式を昇降路1の頂部に設置し、返し車梁15に、上部緩衝器20を取り付ける。また、かご2上において、かご枠の上梁2aに、綱止め具8aを取り付ける。
具体的には、先ず、ガイドレール3等の固定体に、油圧ジャッキ22を揚重するための第2揚重装置(図示せず)を取り付ける。そして、この第2揚重装置を使用して、上方が開口するジャッキ保護管6内から油圧ジャッキ22を撤去するとともに、必要に応じて油圧ジャッキ22を切断して短尺化した後、この油圧ジャッキ22を乗場4の出入口等から昇降路1の外部に搬出する。
具体的には、ピット5の下部に返し車13を設置し、機械台17をピット5の壁面間に渡って取り付ける。また、固定された機械台17に、巻上機9が予め取り付けられた巻上機台18を載置して固定し、ピット5の底面5aに下部緩衝器19を立設する。
具体的には、先ず、主ロープ8の一端部をかご2に取り付けておいた綱止め具8aに締結し、上記一端部をかご2に連結する。次に、昇降路1の頂部に設置した返し車12に主ロープ8を巻き掛けた後、かご2の側方を通過させて、主ロープ8をピット5まで垂らす。そして、ピット5において、主ロープ8を返し車13、巻上機9の駆動綱車9a、吊り車14に順次巻き掛け、他端部を綱止め具8bに締結して主ロープ8(の他端部)を巻上機台18に連結する。
図4はこの発明の実施の形態2における改修後のエレベータ装置を示す側面図である。本実施の形態におけるつり合いおもり21は、改修前に使用されていた油圧ジャッキ22の一部を利用して構成されたものである。
その他の構成は、実施の形態1と同様である。
改修工事においては、ガイドレール3等に第2揚重装置を取り付けた後、この第2揚重装置を使用して、上方に開口するジャッキ保護管6内から油圧ジャッキ22を撤去する。そして、ジャッキ保護管6内から引き抜いた油圧ジャッキ22を、所定の重さ或いは長さに切断し、つり合いおもり21として利用可能な大きさにする。
その他の手順は、実施の形態1と同様である。
その他は、実施の形態1と同様の効果を有している。
4 乗場、 5 ピット、 5a 底面、 6 ジャッキ保護管、
7 つり合いおもり、 8 主ロープ、 8a 綱止め具、 8b 綱止め具、
9 巻上機、 9a 駆動綱車、 10 おもりガイド管、 11 ガイドシュー、
12 返し車、 13 返し車、 14 吊り車、 15 返し車梁、
16 取付部材、 17 機械台、 18 巻上機台、 19 下部緩衝器、
20 上部緩衝器、 21 つり合いおもり、 22 油圧ジャッキ、
23 シリンダ、 24 プランジャ
Claims (8)
- 既設の直結式油圧エレベータ装置をロープ式エレベータ装置に改修する既設エレベータの改修方法であって、
昇降路のピット底面に開口するジャッキ保護管内から、前記直結式油圧エレベータ装置で使用されていた油圧ジャッキを撤去するステップと、
前記油圧ジャッキを撤去したことによって前記ジャッキ保護管内に形成された空間に、吊り車が回動自在に設けられたつり合いおもりを配置するステップと、
主ロープの一端部をエレベータのかごに連結するとともに、前記主ロープの中間部を、前記かごの側方を通過させて前記吊り車に巻き掛け、前記主ロープの他端部を前記昇降路の固定体に連結するステップと、
を備えたことを特徴とする既設エレベータの改修方法。 - 直結式油圧エレベータ装置で使用されていたエレベータのかごを、油圧ジャッキとは異なる他の手段によって昇降路内で支持するステップと、
前記他の手段によって前記かごを支持した後、前記かごと前記油圧ジャッキとの締結部を分離するステップと、
前記かごに非常止め装置を取り付けるステップと、
前記かごに、主ロープの一端部を連結するステップと、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の既設エレベータの改修方法。 - ジャッキ保護管内から撤去した油圧ジャッキを、所定の重さ又は長さとなるように切断するステップと、
前記切断された油圧ジャッキの一部に、ガイドシュー及び吊り車を取り付けるステップと、
前記ガイドシュー及び前記吊り車が取り付けられた前記油圧ジャッキの一部を前記ジャッキ保護管内に配置して、前記油圧ジャッキの一部をつり合いおもりとして利用するステップと、
を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の既設エレベータの改修方法。 - エレベータ昇降路内を昇降するかごと、
前記昇降路のピット底面に開口するように前記昇降路の地下に埋設されたジャッキ保護管と、
前記ジャッキ保護管内に形成された空間を、前記かごとは互いに逆方向に昇降するつり合いおもりと、
前記つり合いおもりの昇降距離が前記かごの昇降距離よりも短くなるように、前記かご及び前記つり合いおもりを釣瓶式に懸架する主ロープと、
前記主ロープを介して前記かごを昇降させる巻上機と、
を備えたことを特徴とするエレベータ装置。 - つり合いおもりは、かごよりも常に下方に配置され、前記かごの直下を昇降することを特徴とする請求項4に記載のエレベータ装置。
- つり合いおもりは、ジャッキ保護管内に設けられていた油圧ジャッキの一部を利用して構成されたことを特徴とする請求項4又は請求項5に記載のエレベータ装置。
- つり合いおもりに回動自在に設けられた吊り車と、
を更に備え、
主ロープは、一端部がかごに連結されるとともに、その中間部が、前記かごの側方を通過して前記吊り車に巻き掛けられ、他端部が昇降路の固定体に連結されたことを特徴とする請求項4から請求項6の何れかに記載のエレベータ装置。 - 少なくとも一側が開口する筒状を呈するとともに、ジャッキ保護管内に配置され、その内側面によってつり合いおもりの昇降方向を案内するおもりガイド管と、
を更に備えたことを特徴とする請求項4から請求項7の何れかに記載のエレベータ装置。
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