JP3140819U - 油圧シリンダを使用した昇降装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】障害の発生に際しても安全に停止・下降することのできる油圧シリンダを使用した昇降装置を提供する。
【解決手段】共通フレーム31に装備した油圧シリンダ4a,4bと、一端が共通フレーム31に固定され、他端が油圧シリンダ4a,4bのロッド13a,13b先端に装備したガイド部材17a,17bを介して昇降体2に連結された索条15,16からなり、索条15,16をガイド部材17a,17bを介して油圧シリンダ4a,4bで昇降させることにより、索条15,16が連結された昇降体2を昇降動作させる油圧シリンダを使用した昇降装置1において、ガイド部材17a,17bに対して複数の索条15a,15b,16a,16bを配備した構成とする。
【選択図】図4

Description

本考案は昇降高さ10m程度の昇降装置、例えば段差解消機,立体倉庫における荷役用エレベータ,業務用エレベータ,ホームエレベータ等に適用して有用なチェーン等の索条をガイド部材を介して油圧シリンダで昇降させる昇降装置に関する。特には索条や油圧配管の破断、停電時等のトラブル発生時において安全に下降して停止することができる安全対策機構を具備するとともに、機械室不要で設置スペースが少なく、施工が簡単で、設計の自由度が高いものである。
各種昇降装置は、油圧シリンダを使用した油圧式の昇降装置と、巻上機を使用した電気式の昇降装置に大別される。油圧式の昇降装置は電気式の昇降装置に比較して、(1)機械室を任意の位置に設置可能であること、(2)停電時でも手動で下降できること、(3)シリンダで荷重を支えるため、建物強度に影響せずに積載荷重の大きいものに対応できること等の長所を有するが、一方で(イ)駆動動力が大きいこと、(ロ)高速に昇降できないこと(一般に60m/分程度)、(ハ)油圧シリンダの座屈強度の関係から、昇降高さをあまり高くすることができないこと等の短所をも有する。
また、油圧式の昇降装置は、油圧シリンダを昇降体に直結して昇降させる直接駆動式と、一端を昇降体に、他端を建築構造物等に固定したチェーン等の索条をシーブ等のガイド部材を介して油圧シリンダで昇降させる間接駆動式とに大別される。間接駆動式は直接駆動式に対して、油圧シリンダを地中に埋設するためのピット工事等を必要とせず、既設建物への後付が容易である等の利点を有している。そのため、積載荷重が比較的軽く、速度の速い人間の運搬専用の乗用や、人間と荷物の双方を運搬する人荷用では間接駆動式が採用されることが多く、速度の遅い荷物運搬専用の荷物用には直接駆動式が採用されることが多い。
これら各種昇降機の設計・製作・設置に際しては、安全確保の観点から、国が定めた昇降機技術基準に適合するものでなければならない。昇降機は設置場所や使用条件によって必要とされる仕様が異なるため、油圧シリンダを使用した昇降装置においても、現状では個々の昇降機毎に昇降機技術基準に適合する油圧源や駆動部である油圧シリンダ,油圧制御弁,油圧配管,安全装置等の必要な機材をその都度設計・構成する必要がある。
そこで、低家屋の油圧式エレベータの設置作業の簡素化及び低廉価を図るために、ユニット化した枠組体内にレールに案内されて上下に移動するエレベーターボックスを設置し、エレベータボックスの上部に上端が連結されて枠組体の土台に立設された油圧シリンダの伸縮動作によってエレベータボックスを上下に移動させる低家屋の油圧式エレベータが提供されている(特許文献1)。
特開平5−78058号公報 「油圧エレベータ/油圧エレベータの特徴と市場背景及びシステムの概要について説明」/油空圧技術2002年7月号/P37−P41
油圧シリンダを使用した昇降装置は、従来その特徴を活かして昇降高さの低い荷物用や中低層集合住宅向けに多く採用されてきた。しかしながら、電気式の昇降装置において、巻上機を昇降路内に設け機械室を不要としたものが提供され、近時は油圧式の昇降装置が大幅に減少してきている。
油圧シリンダを使用した昇降装置は、昇降機技術基準に乗っ取って個々の昇降機毎に個別に設計・構成する必要があるため、繁雑な作業となるとともに、汎用性に欠けている。また、従来は油圧シリンダ,油圧ポンプ,制御弁,制御盤等の必要な機器をそれぞれ個別に設置する必要があったため、機械室を必要とするなどのスペース上の難点も有している。更に、チェーン等の索条をガイド部材を介して油圧シリンダで昇降させる間接駆動式の油圧シリンダを使用した昇降装置の場合、索条が破断した場合の安全性の確保が課題となっている。
特許文献1にかかる低家屋の油圧式エレベータは、4階以下の低家屋を対象とするものであるが、エレベータボックスが昇降する枠体そのものをユニット化し、この枠体内に単独の油圧シリンダを設置し、エレベータボックスに油圧シリンダの上端を連結する構成を採用している。そのため、却って設計の自由度が狭くなり、汎用性に欠けることとなるとともに、油圧シリンダ,油圧ポンプ,制御弁,制御盤等の必要な機器がそれぞれ個別に設置スペースを必要とすることに相違ない。更に、単独の油圧シリンダで全ての負荷を支持する必要性があり、油圧シリンダに障害が発生した場合のフューエルセーフの対策が施されていない。また、1本の油圧シリンダで全ての負荷を受けることから油圧シリンダにはそれに見合った大きさや耐圧力が要求されるとともにエレベーターボックスと油圧シリンダを連結する連結端部の強度も応力集中を考慮した強固なものが要求される。
よって、油圧シリンダを使用した昇降装置の長所はそのままに、油圧システム全体を複合一体化してコンパクトにまとめ、昇降路内の制約されたスペース内に設置可能な機械室不要の汎用性を有するとともに、チェーン等の索条が破断した場合の安全性を確保した油圧シリンダを使用した昇降装置の開発が期待されている。そこで本考案は上記の油圧シリンダを使用した昇降装置が有している問題点を解決して、設置スペースが少なく、施工が簡単で、設計の自由度が高いとともに、索条や油圧配管の破断、停電時等のトラブル発生時において安全に下降して停止することができる安全対策機構を具備した油圧シリンダを使用した昇降装置を提供することを目的とする。
本考案は上記目的を達成するために、索条をガイド部材を介して油圧シリンダで昇降させることにより、索条が連結された昇降体を昇降動作させる油圧シリンダを使用した昇降装置において、ガイド部材に対して複数の索条を配備した油圧シリンダを使用した昇降装置を基本として提供する。具体的には、共通フレームに装備した油圧シリンダと、一端が共通フレームに固体され、他端が油圧シリンダのロッド先端に装備したガイド部材を介して昇降体に連結された索条からなり、索条をガイド部材を介して油圧シリンダで昇降させることにより、索条が連結された昇降体を昇降動作させる油圧シリンダを使用した昇降装置において、ガイド部材に対して複数の索条を配備した構成とする。
また、共通フレームに装備した左右一対の油圧シリンダと、一端が共通フレームに固体され、他端が油圧シリンダのロッド先端に装備したガイド部材を介して昇降体に連結された索条からなり、索条をガイド部材を介して油圧シリンダで昇降させることにより、索条が連結された昇降体を昇降動作させる油圧シリンダを使用した昇降装置において、左右一対の油圧シリンダのそれぞれのガイド部材に対して複数の索条を配備する。
更に、底盤に左右一対の支柱を立設し、該左右一対の支柱をビームで連結してなる共通フレームに、左右一対の油圧シリンダと、電動油圧ポンプと、電動油圧ポンプから油圧シリンダに圧油を供給・制御するための油圧配管及び制御弁と、一端が共通フレームに固定され、左右一対のガイド部材を介して他端が昇降体に固定される索条とからなり、それぞれのガイド部材に対して複数の索条を配備する。
また、底盤に左右一対の支柱を立設し、該左右一対の支柱をビームで連結してなる共通フレームと、ヘッド側を底盤に支持させ、ロッド側を上方にして支柱に沿って立設した左右一対の油圧シリンダと、該左右一対の油圧シリンダのロッド先端に固定された左右一対のガイド部材と、共通フレームに固定された電動油圧ポンプと、電動油圧ポンプから制御弁と中継ブロックを介して左右一対の油圧シリンダのヘッド側にそれぞれ圧油を供給するための油圧配管と、一端が共通フレームに固定され、左右一対のガイド部材を介して他端が昇降体に固定される索条とからなり、それぞれのガイド部材に対して複数の索条を配備する。そして、中継ブロックと左右一対の油圧シリンダのそれぞれのヘッド側を結ぶ油圧配管にそれぞれ緊急遮断弁を配置し、索条としてチェーンを使用するとともに、ガイド部材においてスプロケットを介してチェーンを支持する。
本考案によれば、予め共通フレームに、左右一対の油圧シリンダ、電動油圧ポンプその他の必要機材を一体に組み付けてなるので、設置スペースが少なくて済み、施工が簡単で、設計の自由度が高く、汎用性を有して昇降機安全基準に適合する昇降装置を得ることができる。油圧シリンダは左右一対のものを使用するため、一方に障害が生じたとしても他方の油圧シリンダで安全に下降することが可能となる。さらに、左右一対の油圧シリンダの左右一対のガイド部材に対して、それぞれ複数の索条を配備してあるため、万一索条の一本が破断したとしても、残る索条によって駆動することが可能であり、昇降体を常に安全に昇降動作させることができる。
また、油圧配管の破損に際しては、中継ブロックと左右一対の油圧シリンダのそれぞれのヘッド側を結ぶ油圧配管にそれぞれ緊急遮断弁を配置してあるため、圧油を遮断して昇降体を安全に停止させることができる。更に、共通フレームの支柱間の空き空間には電動油圧ポンプ等の必要な油圧機器を収納し、又、上部空間には制御ボックスをも収納することができる。そして、昇降装置全体を昇降路の壁面と昇降体との隙間等に設置可能とすることで機械室不要の油圧シリンダを使用した間接駆動式昇降システムを提供するものである。
以下図面に基づいて本考案にかかる油圧シリンダを使用した昇降装置の最良の実施形態を説明する。図1は本考案にかかる油圧シリンダを使用した昇降装置1の全体斜視図であり、図2は昇降装置1を使用して、昇降体2をガイドレール3a,3bに沿って昇降動作させる実施形態を示す全体斜視図、図3は昇降体2が上昇した状態を示す全体斜視図である。図において、昇降装置1は、左右一対の油圧シリンダ4a,4bと、電動油圧ポンプ5と、電動油圧ポンプ5から中継ブロック6に圧油を供給・制御するための油圧配管7と、中継ブロック6から油圧シリンダ4a,4bのヘッド側に圧油を供給するための油圧配管8a,8bと、制御弁9と、電動機10その他必要な機材を共通フレーム31に一体として組み付けて構成されている。
図8は共通フレーム31の正面図、図9は同側面図、図10は同平面図である。共通フレーム31は、板状の底盤32に板状の左右一対の支柱33a,33bを立設し、該一対の支柱33a,33bの上端部,中間部,下端部をそれぞれ板状の上ビーム34,中ビーム35,下ビーム36で連結してなる。37a,37bは、油圧シリンダ4a,4bを固定するために底盤32に垂直方向に立設された油圧シリンダ受け金具であって、38a,38bは電動油圧ポンプ5を固定するために支柱33a,33bから水平方向に張り出した左右一対の電動油圧ポンプ取付金具である。
39bは支柱33bの上端部に穿設された螺子孔であり、油圧シリンダ4bのロッドカバー11bを支柱33bに固定するために使用するものであり、40bは支柱33bの下端部に穿設された螺子孔であり、油圧シリンダ4bのヘッドカバー12bを支柱33bに支持するために使用するものである。なお、支柱33aの上端部及び下端部にも同様の螺子孔(図示略)が穿設されている。41a,41b,41c,41dは後述する制御ボックス43を上下から固定するために支柱33a,33bから水平方向に張り出した上下左右各一対の制御ボックス取付金具であり、42a,42bは共通フレーム31を吊り上げるための左右一対の吊環である。
上記構成の共通フレーム31の電動油圧ポンプ取付金具38a,38bに電動油圧ポンプ5の底部を載置して、適宜のボルト等で固定する。電動油圧ポンプ5の上面には電動機10と、制御弁9その他の必要部材が配備されている。底盤32に立設された油圧シリンダ受け金具37a,37bには、油圧シリンダ4a,4bのヘッドカバー12a,12bを支持させて、油圧シリンダ4a,4bを支柱33a,33bに沿って立設する。なお、併せて前記した支柱33bの螺子孔39b及び支柱33aの図示しない螺子孔を使用して適宜のブラケットを介して油圧シリンダ4a,4bのロッドカバー11a,11bを支柱33a,33bにボルト等で固定する。
図4は昇降装置1に制御ボックス43を組み付けた状態の正面図、図5はその側面図であり、図6は図4の要部拡大図、図7は図5の要部拡大図である。油圧シリンダ4a,4bのロッドカバー11a,11bには、水平方向に張り出した支持板14a,14bがリテーナーとして付設され、この支持板14a,14bを油圧シリンダ4a,4bのロッド13a,13bが貫通するように配置されている。この支持板14a,14bを、支柱33bの螺子孔39b及び支柱33aの図示しない螺子孔を使用し、適宜のブラケットを介して支柱33a,33bにボルト等で固定する。
そして、支持板14a,14bから突出した油圧シリンダ4a,4bのロッド13a,13bの先端に、索条15,16のガイド部材17a,17bを固定する。ガイド部材17a,17bは支持板14a,14bの上面に、対面するように立設した一対のブラケット18a,18bのそれぞれの間に索条支持具19a,19bとしてのスプロケットを軸20a,20bで回動自在に軸支してなる構成である。なお、索条15,16としてはチェーンが適当であるが、ワイヤロープその他の剛性を有する部材であれば使用することができる。そして、索条支持具19a,19bとしては、使用する索条15,16の種類に応じて、スプロケットに代えてシーブ、プーリその他の適宜の部材を選択すればよい。21a,21bはブラケット18a,18bの開口部に袴座するカバーである。また、支持板14a,14b上には、ガイド部材17aに巻回される索条15、ガイド部材17bに巻回される索条16の一端を固定する索条固定具22a,22bが立設されている。
図4の昇降装置1の正面図、図6の要部拡大正面図に示すように、索条15は索条15a,15bから、索条16は索条16a,16bの2本の索条から構成されている。このように本考案では、ガイド部材17a,17bに対して索条15,16をそれぞれ索条15a,15b,16a,16bからなる複数の構成としたことが特徴である。これにより、万一、索条15a,15bのいずれか一本、或いは索条16a,16bのいずれか一本が破断した場合にも安全性を確保することができる。図示例では2本の構成としたが3本以上の構成としてもよい。
そして、索条15,16は、その一端が支持板14a,14b上の索条固定具22a,22bにそれぞれ固定され、他端が索条支持具19a,19bにそれぞれ巻回されて、昇降させる昇降体2の下端部に配置されている索条固定具23a,23bにそれぞれ固定される。
共通フレーム31の中ビーム35には、電動油圧ポンプ5から油圧配管7を介して圧油が供給される中継ブロック6が固定され、中継ブロック6と油圧シリンダ4a,4bのヘッドカバー12a,12bとの間に圧油を供給する油圧配管8a,8bが配設されている。この油圧配管8a,8bのヘッドカバー12a,12b側には緊急遮断弁24a,24bがそれぞれ配備されている。この緊急遮断弁24a,24bは閉弁作動すると圧油の流通を遮断するとともに、安全に昇降体2を下降可能な遮断後一定流量を流通させる機能が付加された構成であり、遮断後に絞り弁としての機能を有している。
43は昇降装置1を駆動・制御するための必要な制御機器やスイッチ類を収納するための制御ボックスであって、支柱33a,33bに固定された制御ボックス取付金具41a,41bに上部を、制御ボックス取付金具41c,41dに下部を支持されて共通フレーム31に一体に組み付けられている。
このように昇降装置1は共通フレーム31に必要な機材が一体に組み付けられてなるものであり、使用に際しては、昇降装置1を所定の設置場所に設置し、昇降する昇降体2と油圧シリンダ4a,4bを索条15,16を介して連結するのみでよい。図2、図3は昇降体2を昇降する際の駆動装置として昇降装置1を使用した例を示すものであり、設計重量に耐える基礎44上に所定間隔でガイドレール3a,3bを立設し、ガイドレール3a,3bに複数のガイドローラ45を介して昇降体2が昇降自在に設置されている。この基礎44上に底盤32をアンカーボルト等の適宜の手段で固定して、昇降装置1を強固に据え付ける。
そして、索条15,16は、その一端が支持板14a,14b上の索条固定具22a,22bにそれぞれ固定され、他端をガイド部材17a,17bのスプロケット等からなる索条支持具19a,19bにそれぞれ巻回して、昇降体2の下端部に配置されている索条固定具23a,23bにそれぞれ固定することにより、設置が完了する。
使用に際しては、電動機10を駆動させることにより、電動油圧ポンプ5の油圧タンク(図示略)から、所定圧力の圧油が油圧配管7を介して中継ブロック6に供給され、中継ブロック6から分岐されて油圧配管8a,8b及び緊急遮断弁24a,24bを介してヘッドカバー12a,12bから油圧シリンダ4a,4bに供給される。供給された圧油によって、油圧シリンダ4a,4bのロッド13a,13bが伸長してガイド部材17a,17bを上昇させることにより、チェーン等の索条15,16も上昇し、索条15,16の他端に固定された昇降体2が所定高さ上昇する。
下降時は昇降体2の自重により下降するものであり、圧油は油圧配管8a,8bから中継ブロック6方向に供給され、中継ブロック6から油圧配管7を介して油圧タンクに戻されることとなる。このように、本考案では、油圧シリンダ4a,4bとして単動式シリンダを採用している。単動式シリンダを採用した理由は、復動式の油圧シリンダにおける有効断面積はシリンダチューブの内径となるのに対して、単動式シリンダにおいては、シリンダーロッド径が有効断面積となるためである。即ち、単動式シリンダでは、よりストロークの長いシリンダを必要とするときはシリンダロッド径を大きくし、その長さに見合った座屈強度を確保すればよいが、復動式シリンダの場合には、シリンダチューブ内径のサイズアップと併せてロッド径のサイズアップを図る必要がある。そのため復動式シリンダでは有効断面積が大幅に大きくなってしまい、これに伴って必要とする油圧ポンプ吐出量も大きくなり、各種バルブもサイズアップして大型化する必要がある。これに対し、単動式シリンダにおいては、必要とする座屈強度のロッド径が有効断面積となることから、上記した復動式シリンダの問題が解消されるとともに、ポンプ運転は上昇時のみとなって下降時は制御弁の操作のみで可能となるため、省エネ性や低騒音化に利することができる。
なお、下降時に油圧配管8a,8bが破断することがあったとしても、緊急遮断弁24a,24bが作動して閉弁作動することにより、圧油の流通を遮断するとともに、遮断後に絞り弁として機能し、安全に昇降体2を下降させることができる。
これらの上昇,下降動作及び停止動作は、制御ボックス43内に収納された制御機器によって行うことができる。なお、昇降体2は昇降高さ10m程度のものであれば、段差解消機,立体倉庫における荷役用エレベータ,業務用エレベータ,ホームエレベータ等のどのような用途のものであってもよい。
本考案にかかる昇降装置1は、左右一対の油圧シリンダ4a,4bを使用しているため、2本の油圧シリンダ4a,4bが受ける負荷を半減させることができる。そのため、本考案によれば1本の油圧シリンダで全ての負荷を受ける特許文献1に示すような従来の油圧シリンダが、その負荷に見合った大きさや耐圧力を必要とし、昇降体と油圧シリンダを連結する連結部分の強度も応力集中を考慮した強固なものが要求されるという問題点を改善し、油圧シリンダ4a,4bのサイズも小さくすることができる。また、昇降体2の固定端も適当なスパンで2ケ所に分散して連結されるため固定部の設計強度も大幅に低減できる。
以上詳細に説明したように、本考案によれば、共通フレームに、左右一対の油圧シリンダ、電動油圧ポンプその他の必要機材を予め一体に組み付けてなるので、設置スペースが少なくて済み、施工が簡単で、設計の自由度が高く、汎用性を有する昇降装置を得ることができる。油圧シリンダは左右一対のものを使用するため、一方に障害が生じたとしても他方の油圧シリンダで安全に下降することが可能となる。即ち、昇降体の上昇時や下降時に障害が発生した場合には、障害の発生に起因する圧油の流量の変化に感応して、障害の生じた一方の油圧シリンダへの圧油の供給を遮断する等の処置を講ずることにより、安全に停止・下降することができる。
よって、機械室不要の油圧式昇降装置開発の障害となっている左右一対の油圧シリンダを使用したシステム障害時のフェイルセーフ機能を新たに付加し、更に油圧シリンダを使用した昇降装置の長所はそのままに、油圧システム全体を複合一体化してコンパクトにまとめ、昇降路内の制約されたスペース内に設置できる機械室不要で汎用性を有し、施工が簡単でかつ設計の自由度が高く、障害時においても障害の発生に感応して安全に停止・下降することができる。
更に、共通フレーム内下部の空き空間には小型にまとめられた電動油圧ポンプ等油圧機器を収納し、又上部空間には制御ボックスをも収納することができ、昇降装置全体を昇降路の壁面と昇降体との隙間等に設置することができる。
本考案にかかる油圧シリンダを使用した昇降装置の一例を示す全体斜視図。 昇降動作させる実施形態を示す全体斜視図。 昇降体が上昇した状態を示す全体斜視図。 昇降装置の正面図。 図4の側面図。 図4の要部拡大図。 図5の要部拡大図。 共通フレームの一例を示す正面図。 図8の側面図。 図8の平面図。
符号の説明
1…昇降装置
2…昇降体
3a,3b…ガイドレール
4a,4b…油圧シリンダ
5…電動油圧ポンプ
6…中継ブロック
7,8a,8b…油圧配管
9…制御弁
10…電動機
11a,11b…ロッドカバー
12a,12b…ヘッドカバー
13a,13b…ロッド
14a,14b…支持板
15,15a,15b,16,16a,16b…索条
17a,17b…ガイド部材
18a,18b…ブラケット
19a,19b…索条支持具
20a,20b…軸
21a,21b…カバー
22a,22b,23a,23b…索条固定具
24a,24b…緊急遮断弁
31…共通フレーム
32…底盤
33a,33b…支柱
34…上ビーム
35…中ビーム
36…下ビーム
37a,37b…油圧シリンダ受け金具
38a,38b…電動油圧ポンプ取付金具
42a,42b…吊環
43…制御ボックス
44…基礎
45…ガイドローラ

Claims (7)

  1. 索条をガイド部材を介して油圧シリンダで昇降させることにより、索条が連結された昇降体を昇降動作させる油圧シリンダを使用した昇降装置において、
    ガイド部材に対して複数の索条を配備したことを特徴とする油圧シリンダを使用した昇降装置。
  2. 共通フレームに装備した油圧シリンダと、一端が共通フレームに固体され、他端が油圧シリンダのロッド先端に装備したガイド部材を介して昇降体に連結された索条からなり、索条をガイド部材を介して油圧シリンダで昇降させることにより、索条が連結された昇降体を昇降動作させる油圧シリンダを使用した昇降装置において、
    ガイド部材に対して複数の索条を配備したことを特徴とする油圧シリンダを使用した昇降装置。
  3. 共通フレームに装備した左右一対の油圧シリンダと、一端が共通フレームに固体され、他端が油圧シリンダのロッド先端に装備したガイド部材を介して昇降体に連結された索条からなり、索条をガイド部材を介して油圧シリンダで昇降させることにより、索条が連結された昇降体を昇降動作させる油圧シリンダを使用した昇降装置において、
    左右一対の油圧シリンダのそれぞれのガイド部材に対して複数の索条を配備したことを特徴とする油圧シリンダを使用した昇降装置。
  4. 底盤に左右一対の支柱を立設し、該左右一対の支柱をビームで連結してなる共通フレームに、左右一対の油圧シリンダと、電動油圧ポンプと、電動油圧ポンプから油圧シリンダに圧油を供給・制御するための油圧配管及び制御弁と、一端が共通フレームに固定され、左右一対のガイド部材を介して他端が昇降体に固定される索条とからなり、それぞれのガイド部材に対して複数の索条を配備したことを特徴とする油圧シリンダを使用した昇降装置。
  5. 底盤に左右一対の支柱を立設し、該左右一対の支柱をビームで連結してなる共通フレームと、ヘッド側を底盤に支持させ、ロッド側を上方にして支柱に沿って立設した左右一対の油圧シリンダと、該左右一対の油圧シリンダのロッド先端に固定された左右一対のガイド部材と、共通フレームに固定された電動油圧ポンプと、電動油圧ポンプから制御弁と中継ブロックを介して左右一対の油圧シリンダのヘッド側にそれぞれ圧油を供給するための油圧配管と、一端が共通フレームに固定され、左右一対のガイド部材を介して他端が昇降体に固定される索条とからなり、それぞれのガイド部材に対して複数の索条を配備したことを特徴とする油圧シリンダを使用した昇降装置。
  6. 中継ブロックと左右一対の油圧シリンダのそれぞれのヘッド側を結ぶ油圧配管にそれぞれ緊急遮断弁を配置した請求項5記載の油圧シリンダを使用した昇降装置。
  7. 索条としてチェーンを使用し、ガイド部材においてスプロケットを介してチェーンを支持する請求項1,2,3,4,5又は6記載の油圧シリンダを使用した昇降装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010180660A (ja) * 2009-02-09 2010-08-19 Taihei Dengyo Kaisha Ltd 重量物昇降装置
CN109469038A (zh) * 2018-09-27 2019-03-15 武汉船用机械有限责任公司 一种升降机构
CN115148539A (zh) * 2022-08-31 2022-10-04 深圳红冠机电科技有限公司 一种压力继电器、液压控制系统及液压升降装置

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